JP7103447B2 - 樹脂成形シート、樹脂成形シートの製造方法及び造形物の製造方法 - Google Patents

樹脂成形シート、樹脂成形シートの製造方法及び造形物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、吸収した熱量に応じて発泡して膨張する熱膨張性材料を含む熱膨張層を利用した樹脂成形シート及び樹脂成形シートの製造方法と、これを用いた造形物の製造方法に関する。
従来、電子機器の数字等の入力部として、メンブレンスイッチ等のスイッチが用いられている。メンブレンスイッチでは、例えばエンボス加工を施した樹脂製のシートが用いられる。また、エンボス加工では、凹状の型と凸状の型とを用いて所望の形状へ成形を行う(例えば、特許文献1)。
特開平6-8254号公報
このような方法では、樹脂製のシートの成形に先立ち、加工する形状に応じた金型を用意する必要がある。このため、金型を製造するコスト及び時間が必要となるという問題があった。
特に試作品の製造段階では、金型を加工することは開発に必要な時間を増大させるため、樹脂製のシートを金型を要することなく容易に成形することが求められている。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、簡易に成形することが可能な樹脂成形シート、樹脂成形シートの製造方法及び造形物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第の観点に係る樹脂成形シートは、
基材と、
前記基材の一方の面上に設けられた、熱膨張性材料を含む熱膨張層と、
前記基材の他方の面上に設けられた、カラーインク層と、を備え、
前記基材は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、または、ポリイミド系樹脂からなり、
熱膨張性材料が混合されかつ熱可塑性エラストマーを含むバインダの混合率が、前記熱膨張層を引っ張ることで前記基材からの前記熱膨張層の剥離が可能な状態として、前記熱膨張層の破断強度が前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度よりも高い状態となるように、設定されている、
ことを特徴とする。
本発明の第の観点に係る樹脂成形シートの製造方法は、
基材の他方の面上に、カラーインク層を形成する第1工程と、
前記基材の一方の面上に、熱可塑性エラストマーを含むバインダに熱膨張性材料が混合された塗布液を塗布することにより熱膨張層を形成する第2工程と、を有し、
前記基材は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、または、ポリイミド系樹脂からなり、
熱膨張性材料が混合されかつ熱可塑性エラストマーを含むバインダの混合率が、前記熱膨張層を引っ張ることで前記基材からの前記熱膨張層の剥離が可能な状態として、かつ、前記熱膨張層の破断強度が前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度よりも高い状態となるように、設定されている、
ことを特徴とする。
本発明の第の観点に係る造形物の製造方法は、
樹脂からなる基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層が設けられた樹脂成形シートを用いた造形物の製造方法であって、
前記樹脂成形シートの少なくともいずれか一方の面上に電磁波を熱に変換する熱変換層を形成する工程と、
前記基材の他方の面上にカラーインク層を形成する工程と、
前記熱変換層に電磁波を照射し、前記熱膨張層を膨張させ、前記基材を前記熱膨張層の膨張に追従して変形させる工程と、
前記基材上に前記カラーインク層を残存させたまま、前記熱膨張層を前記基材から剥離する工程と、
を有し、
前記熱膨張層は、熱可塑性エラストマーを含むバインダに前記熱膨張性材料が混合された塗布液が前記基材上に塗布されることにより形成され、
前記基材は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、または、ポリイミド系樹脂からなり、
前記熱膨張層を引っ張ることで前記基材からの前記熱膨張層の剥離が可能な状態として前記熱膨張層の破断強度が前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度よりも高い状態となるように、前記塗布液は前記バインダの混合率が設定されている、
ことを特徴とする。
本発明によれば、簡易に成形することが可能な樹脂成形シート及び樹脂成形シートの製造方法と、これを用いた造形物の製造方法を提供することができる。
実施形態1に係る樹脂成形シートの概要を示す断面図である。 図2(a)及び図2(b)は、実施形態1に係る樹脂成形シートの製造方法を示す断面図である。 図3(a)は、実施形態1に係る樹脂成形シートの熱膨張層を膨張させた状態を示す図であり、図3(b)は、実施形態1に係る造形物の概要を示す図である。 図4は、造形物の一例を示す平面図である。 実施形態1に係る造形物の製造方法で用いる造形システムの構成を示す図である。 実施形態1に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。 図7(a)~図7(c)は、実施形態1に係る造形物の製造方法を模式的に示す断面図である。 実施形態2に係る樹脂成形シートの概要を示す断面図である。 図9(a)~図9(c)は、実施形態2に係る樹脂成形シートの製造方法を示す断面図である。 図10(a)は、実施形態2に係る樹脂成形シートの熱膨張層を膨張させた状態を示す図であり、図10(b)は、実施形態2に係る造形物の概要を示す図である。 図11(a)~図11(c)は、実施形態1に係る造形物の製造方法を模式的に示す断面図である。 実施形態3に係る造形物の製造方法を示すフローチャートである。 図13(a)~図13(d)は、実施形態3に係る造形物の製造方法を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る樹脂成形シート、樹脂成形シートの製造方法及び造形物の製造方法について、図面を用いて詳細に説明する。
本明細書において、「造形物」は、凸部(凸)、凹部(凹)等の単純な形状、幾何学形状、文字、模様、装飾等の形状を、所定の面に造型(形成)されている樹脂成形シートを指す。ここで、「装飾」とは、視覚及び/又は触覚を通じて美感を想起させるものである。「造形(又は造型)」は、形のあるものを作り出すことを意味し、装飾を加える加飾、装飾を形成する造飾のような概念をも含む。また、本実施形態の造形物は、所定の面に、凹凸、幾何学形状、装飾等を有する立体物であるが、いわゆる3Dプリンタにより製造された立体物と区別するため、本実施形態の造形物を2.5次元(2.5D)オブジェクト又は疑似三次元(pseudo-3D)オブジェクトとも呼ぶ。本実施形態の造形物を製造する技術は、2.5D印刷技術又はpseudo-3D印刷技術とも呼べる。
また、本明細書では、説明の便宜上、樹脂成形シートにおいて、熱膨張層が設けられている面を表側(表面)又は上面、基材側を裏側(裏面)又は下面という表現をする。ここで、「表」、「裏」、「上」又は「下」の用語は樹脂成形シートの使用方法を限定するものではなく、成形後の樹脂成形シートの利用方法によっては、樹脂成形シートの裏面を表として使用することもある。造形物についても同様である。
<実施形態1>
(樹脂成形シート10)
樹脂成形シート10は、図1に示すように、基材11と、基材11の第1の面(図1に示す上面)上に設けられた熱膨張層12と、を備える。詳細に後述するように、樹脂成形シート10では、熱膨張層12が膨張する力を利用し、熱膨張層12の膨張する方向に追従するように基材11を変形させる。基材11は、変形後の形状を維持する。これにより、樹脂成形シート10の基材11を変形させ、造形を施す。
基材11は、熱膨張層12を支持するシート状の部材であり、基材11の一方の面上(図1に示す上面)に熱膨張層12が設けられる。基材11は、熱可塑性樹脂からなるシートである。熱可塑性樹脂としては、これらに限定するものではないが、ポリエチレン(PE)又はポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエステル系樹脂、ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂、ポリスチレン(PS)、ポリイミド系樹脂等が挙げられる。また、基材11としては、変形が容易であるよう、無延伸PETフィルムなどの無延伸フィルムを用いることが好適である。
膨張層12は、透明又は半透明の基材11と比較すると可視光透過性が低く、特に膨張された部分において膨張層12の可視光透過性は低い。このため、透明又は半透明の基材11の上に膨張層12が存すると可視光透過性が膨張層12によって低下する。しかし、本実施形態では、後述するように膨張層12を剥離することができる。従って、特に透明又は半透明の基材の成形に特に好適である。
また、基材11は熱によって変形しやすいことが求められるため、基材11として用いる材料、基材11の厚さ等は、熱によって容易に変形するように決定される。また、基材11は変形後の形状を維持することが必要であるため、基材11として用いる材料、基材11の厚さ等は、変形後の形状を維持可能なように決定される。また、基材11は、加工後の造形物20の用途に応じて適した材料、厚み等に設計する。例えば、造形物20の用途によっては、変形後の形状を維持するだけでなく、押圧によって変形された後に元の形状に復元可能な弾性力を有することが求められる。このような場合には、変形後の基材11が要求される弾性力を有するよう、基材11の材料を決定する。
熱膨張層12は、基材11の一方の面(図1では、上面)上に設けられる。熱膨張層12は、加熱の程度(例えば、加熱温度、加熱時間)に応じた大きさに膨張する層であって、バインダ中に熱膨張性材料(熱膨張性マイクロカプセル、マイクロパウダー)が分散配置されている。なお、熱膨張層12は、1つの層を有する場合に限らず、複数の層を有してもよい。熱膨張層12のバインダとしては、エチレン酢酸ビニル系ポリマー、アクリル系ポリマー等の任意の熱可塑性樹脂を用いる。後述するように、本実施形態の熱膨張層12は、基材11を変形させた後に基材11から剥離して除去する。このため、熱膨張層12を剥離する際、熱膨張層12が破断しにくいよう、熱膨張層12は、熱可塑性エラストマーからなるバインダを含むことが好ましい。また、熱可塑性エラストマーは、これに限るものではないが、ポリ塩化ビニール、エチレンプロピレンラバー(EPR)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、又はポリエステル系熱可塑性エラストマー等から選択される。バインダとしては、スチレン系エラストマーを用いることが好適である。
また、熱膨張性マイクロカプセルは、プロパン、ブタン、その他の低沸点気化性物質を、熱可塑性樹脂の殻内に含むものである。殻は、例えば、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリブタジエン、あるいは、それらの共重合体等の熱可塑性樹脂から形成される。例えば、熱膨張性マイクロカプセルの平均粒径は、約5~50μmである。このマイクロカプセルを熱膨張開始温度以上に加熱すると、樹脂からなる殻が軟化し、内包されている低沸点気化性物質が気化し、その圧力によって殻がバルーン状に膨張する。用いるマイクロカプセルの特性にもよるが、マイクロカプセルの粒径は膨張前の粒径の5倍程度に膨張する。なお、マイクロカプセルの粒径には、ばらつきがあり、全てのマイクロカプセルが同じ粒径を有するものではない。
特に本実施形態では、熱膨張層12は、基材11を変形させた後に剥離させる。このため、剥離させる際に熱膨張層12が破断しないことが求められる。加えて、熱膨張層12を膨張させる際に熱膨張層12が基材11から剥離してしまうと、基材11を良好に変形させることができないことがある。このため、熱膨張層12と基材11との間の接着力は、基材11が熱膨張層12に追従して変形可能な程度以上有する必要がある。加えて、熱膨張層の破断強度は、熱膨張層12と基材11との間の剥離強度と比較して大きく、2倍以上であることが好適である。
また、本実施形態では、熱膨張層12は、基材11を所望の形に変形させるために用いられる。このため、熱膨張層12は、少なくとも基材11を所望の形に変形可能な程度の厚みを備えればよい。このため、熱膨張層12は、基材11の厚みと同じ又は薄く形成することができる。結果として、熱膨張層12を形成するための材料を低減させることができ、コスト削減を図ることができる。もっとも、例えば、基材11が変形しにくい材料である、造形物の形状により熱膨張層12を高く発泡させる必要がある等、熱膨張層12を厚く形成する必要がある場合には、熱膨張層12は基材11よりも厚く形成されてもよい。
(樹脂成形シートの製造方法)
また、本実施形態の樹脂成形シート10は、以下に示すようにして製造される。
まず、図2(a)に示すように、基材11としてシート状の材料、例えば無延伸PETからなるシートを用意する。基材11は、ロール状であっても、予め裁断されていてもよい。
次に、熱可塑性樹脂等からなるバインダと熱膨張性材料(熱膨張性マイクロカプセル)とを混合させ、熱膨張層12を形成するための塗布液を調製する。本実施形態では、バインダは、熱可塑性エラストマーを含むことが好ましい。熱可塑性エラストマーは、これに限るものではないが、ポリ塩化ビニル、エチレンプロピレンラバー(EPR)、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、スチレン系熱可塑性エラストマー、オレフィン系熱可塑性エラストマー、ウレタン系熱可塑性エラストマー、又はポリエステル系熱可塑性エラストマー等から選択される。
また、熱膨張層12は膨張後に剥離されるため、熱膨張層12と基材11との間の接着力は、基材11が熱膨張層12に追従して変形可能な程度以上有する必要がある。加えて、熱膨張層の破断強度は、熱膨張層12と基材11との間の接着力と比較して大きく、2倍以上であることが好適である。熱膨張層12に含有されるバインダの材料及び塗布液におけるバインダの混合率等は、このような条件を満たすように決定される。また、バインダとしては、スチレン系エラストマーを使用することが好適である。
続いて、バーコータ、ローラーコータ、スプレーコータ等の公知の塗布装置を用いて、塗布液を基材11上に塗布する。続いて、塗膜を乾燥させ、図2(b)に示すように熱膨張層12を形成する。なお、目標とする熱膨張層12の厚みを得るため、塗布液の塗布及び乾燥を複数回行ってもよい。なお、熱膨張層12は、塗布装置以外にスクリーン印刷装置等の印刷装置を用いて形成してもよい。また、ロール状の基材11を用いた場合は、必要であれば裁断を行う。これにより、樹脂成形シート10が製造される。
(造形物20)
次に、造形物20について、図面を用いて説明する。造形物20は、樹脂成形シート10の熱膨張層12を膨張させることにより、基材11を変形させたものである。また、後述するように本実施形態の造形物20では、熱膨張層12は、膨張後に剥離することで除去されている。
熱膨張層12を膨張させた状態の樹脂成形シート10を図3(a)に示し、熱膨張層12を除去した造形物20を図3(b)に示す。熱膨張層12を膨張させた後の樹脂成形シート10では、図3(a)に示すように、熱膨張層12は、上面に凸部12aを備える。また、基材11は、熱膨張層12の膨張に追従して変形する。このため、基材11は、上面に凸部11aを備え、下面に凸部11aに対応する形状を有する凹部11bを備える。基材11の凸部11a及び熱膨張層12の凸部12aは、周囲の領域から突出している。また、凸部12aの上には、熱膨張層12を膨張させるために電磁波を熱に変換する電磁波熱変換層(以下、熱変換層と称する)81が設けられている。
本実施形態では、詳細に後述するように、樹脂成形シート10の表側の面に、電磁波を熱に変換する電磁波熱変換材料を含む熱変換層81を形成し、電磁波を照射することで、熱変換層81を発熱させる。電磁波熱変換材料としては、セシウム酸化タングステン、六ホウ化ランタンのような赤外線吸収剤、カーボンブラック等が挙げられる。熱変換層81は、電磁波の照射により、熱を帯びるため、帯熱層とも呼べる。樹脂成形シート10の表側の面に設けられた熱変換層81で生じた熱は、基材11へと伝達され、基材11を軟化させる。加えて、熱変換層81で生じた熱は、熱膨張層12へと伝達することにより、熱膨張層12中の熱膨張性材料が発泡し、その結果、熱膨張層12が膨張する。熱変換層81は、熱変換層81が設けられていない他の領域と比較し、電磁波を速やかに熱へと変換する。このため熱変換層81の近傍の領域のみを選択的に加熱することができ、熱膨張層12の特定の領域のみを選択的に膨張させることができる。また、基材11は、熱膨張層12を発泡、膨張させる際に熱膨張層12の膨張する方向に追従する形で変形し、変形後はその形状を維持する。
熱膨張層12が膨張することにより、熱膨張層12には図3(a)に示す凸部12aが形成される。この凸部12aが形成される際、熱膨張層12が膨張する力は基材11とは反対の方向(図3(a)に示す上側)に働く。この膨張する力に引かれるようにして、基材11は図3(a)に示す上方向に変形する。そして、周囲の領域から突出するように、基材11の上面に凸部11aが形成される。また、基材11の裏面では、表面に形成される凸部11aの形状に対応する凹部11bが形成される。凹部11bの形状は、凸部11aとほぼ同じ形状であり、基材11の厚み分だけ凸部11aを縮小させた形状である。本明細書では、このような熱膨張層12の凸部12a、基材11の凸部11a及び凹部11bの形状をエンボス形状と表現する。
所謂エンボス加工の一つの手法では、上下の金型に対応する凹凸の形状を形成し、上下の金型の間にシートを挟み込み、プレスすることでシートの表面に凹凸の形状を形成する。これに対して本実施形態では、基材11は、熱膨張層12が膨張する力に引かれて変形するため、金型は用いない。しかし、変形後の形状は、エンボス加工を用いて形成される形状に類似するため、本明細書では、熱膨張層12の凸部12a、基材11の凸部11a及び凹部11bのような形状をエンボス形状と表現する。
また、本実施形態の樹脂成形シート10では、特に熱膨張層12を利用して基材11を変形させるため、図3(a)に示すように、基材11の変形量Δh1を、熱膨張層12の発泡高さΔh2と比較して大きくしてもよい。なお、変形量Δh1は、基材11の変形していない領域の表面と比較した凸部11aの高さである。また、熱膨張層12の発泡高さ(差分)Δh2は、熱膨張層12の膨張後の高さから、熱膨張層12の膨張前の高さを引いたものである。また、差分Δh2は、熱膨張性材料の膨張によって生じた熱膨張層12の高さの増加量とも言いうる。
次に、熱膨張層12を有しない造形物20は、図3(b)に示すように、図3(a)に示す樹脂成形シート10から熱膨張層12を除去して得られる。造形物20は、図3(b)に示すように、上面に凸部11aを備え、下面に凸部11aに対応する形状を有する凹部11bを備える。造形物20の凸部11aは、周囲の領域から突出している。造形物20では、図示した形に限られず、凸部11a及び凹部11bの形を任意に変更可能である。
造形物20は、例えば図4に示すように、点字であってもよい。この場合、表現する点字に応じて、造形物20は、図4に示すように凸部11aを複数有する。本実施形態の造形物20では、熱膨張層12が除去されている。従って、基材11として可視光透過性を有するシートを選択し、加えて造形物20の下にLED(Light Emitting Diode)等の光源を配置することにより、点字部分を光らせることができる。これにより、視力の低下している人に対し、点字の位置を示すことができる。
なお、造形物20の使用方法は図4に示す例に限られず任意である。例えば、図3(b)に示す凸部11aの形状を活かしメンブレンスイッチのドームとして使用してもよい。また、電子機器のキートップ、装飾板などとして使用してもよい。また、造形物20はシールなどに使用してもよい。この場合、造形物20は、上面又は下面上に接着層を更に備えてもよい。接着層の剥離強度は任意であり、造形物20が対象物から容易に剥離しないような強度であってもよいし、貼り付けた後、容易に剥離できるような強度であってもよい。
加えて、造形物20は、造形物20の表側の面と裏側の面との少なくともいずれか一方の上に、カラーインク層(図示せず)を備えてもよい。カラーインク層は、オフセット印刷、フレキソ印刷等任意の印刷装置で用いられるインクからなる層である。カラーインク層は、水性インク、油性インク、紫外線硬化型インク等のいずれから形成されてもよい。また、カラーインク層は、文字、数字、写真、模様等の任意の画像を表現する層である。特に、例えば水性インクジェットプリンタでカラーインク層を形成する場合、基材11の裏面に、インクを受容するインク受容層(図示せず)を設け、カラーインク層を形成することが好適である。
(造形物の製造方法)
次に、図5(a)~図5(c)、図6及び図7を参照して、造形システム70を使用して樹脂成形シート10を成形し、造形物を製造する方法の流れを説明する。以下の造形物の製造方法では、枚葉式を例に挙げて説明するが、ロール状に巻かれた樹脂成形シート10を使用してもよい。
(造形システム)
次に、図5(a)~図5(c)を参照して、樹脂成形シート10に造形物を製造するための造形システム70について説明する。図5(a)は、造形システム70の正面図である。図5(b)は、天板72を閉じた状態における造形システム70の平面図である。図5(c)は、天板72を開いた状態における造形システム70の平面図である。図5(a)~図5(c)において、X方向は、印刷ユニット40と膨張ユニット50とが並ぶ方向に相当し、Y方向は、印刷ユニット40及び膨張ユニット50における樹脂成形シート10の搬送方向に相当し、Z方向は、鉛直方向に相当する。X方向とY方向とZ方向とは、互いに直交する。
造形システム70は、制御ユニット30と、印刷ユニット40と、膨張ユニット50と、表示ユニット60と、を備える。制御ユニット30、印刷ユニット40、膨張ユニット50は、それぞれ図5(a)に示すようにフレーム71内に載置される。具体的に、フレーム71は、一対の略矩形状の側面板71aと、側面板71aの間に設けられた連結ビーム71bとを備え、側面板71aの上方に天板72が渡されている。また、側面板71aの間に渡された連結ビーム71bの上に印刷ユニット40及び膨張ユニット50がX方向に並んで設置され、連結ビーム71bの下に制御ユニット30が固定されている。表示ユニット60は天板72内に、天板72の上面と高さが一致するように埋設されている。
(制御ユニット)
制御ユニット30は、印刷ユニット40、膨張ユニット50及び表示ユニット60を制御する。また、制御ユニット30は、印刷ユニット40、膨張ユニット50、及び表示ユニット60に電源を供給する。制御ユニット30は、CPU(Central Processing Unit)等を有する制御部と、フラッシュメモリ、ハードディスク等を備える記憶部と、外部の装置と通信するためのインタフェースである通信部と、可搬型の記録媒体に記録されているプログラム又はデータを読み出す記録媒体駆動部と、を備える(いずれも図示せず)。これら各部は、信号を伝達するためのバスによって接続されている。また、記録媒体駆動部は、印刷ユニット40によって印刷される表面発泡データ等を、可搬型の記録媒体から読み出して取得する。表面発泡データは、樹脂成形シート10の表面において発泡及び膨張させる部分を示すデータである。
(印刷ユニット)
印刷ユニット40は、制御ユニット30から画像データを取得し、取得した画像データに基づいて、樹脂成形シート10の表面及び/又は裏面に印刷を行う。本実施形態では印刷ユニットは、インクを微滴化し、被印刷媒体に対して直接に吹き付ける方式で画像を印刷するインクジェットプリンタである。印刷ユニット40では、任意のインクを使用することができ、例えば水性インク、溶剤インク、紫外線硬化インク等を使用することができる。なお、印刷ユニット40は、インクジェットプリンタに限らず、任意の印刷装置を用いることができる。
また、印刷ユニット40では、インクカートリッジには、電磁波熱変換材料(熱変換材料)を含むインクが備えられる。電磁波熱変換材料(熱変換材料)は、電磁波を熱に変換可能な材料である。熱変換材料の一例としては、これに限るものではないが、カーボン分子であるカーボンブラック(グラファイト)が挙げられる。電磁波を照射することにより、グラファイトが電磁波を吸収して熱振動し、熱が発生する。なお、熱変換材料は、グラファイトに限られず、例えば、セシウム酸化タングステン、六ホウ化ランタン等の赤外線吸収材料などの無機材料も使用することができる。
図5(c)に示すように、印刷ユニット40は、樹脂成形シート10を搬入するための搬入部40aと、樹脂成形シート10を搬出するための搬出部40bと、を備える。印刷ユニット40は、搬入部40aから搬入された樹脂成形シート10の表面及び/又は裏面に指示された画像を印刷し、画像が印刷された樹脂成形シート10を搬出部40bから搬出する。
(膨張ユニット)
膨張ユニット50は、樹脂成形シート10の表面及び/又は裏面に電磁波を照射し、熱膨張層の少なくとも一部を膨張させる。膨張ユニット50は、ランプヒータと、ランプヒータから照射された電磁波を樹脂成形シート10に向けて反射する反射板と、反射板の温度を測定する温度センサと、膨張ユニット50の内部を冷却する冷却部と、樹脂成形シート10を挟持して搬送ガイドに沿って搬送する搬送ローラ対と、搬送ローラ対を回転させるための搬送モータ等を備える(いずれも図示せず)。
ランプヒータは、例えばハロゲンランプを備えており、樹脂成形シート10に対して、近赤外領域(波長750~1400nm)、可視光領域(波長380~750nm)、又は、中赤外領域(波長1400~4000nm)の電磁波(光)を照射する。熱変換材料を含む熱変換インク(発熱インク)による濃淡画像が印刷された樹脂成形シート10に電磁波を照射すると、濃淡画像が印刷された部分では、濃淡画像が印刷されていない部分に比べて、より効率良く電磁波が熱に変換される。そのため、樹脂成形シート10のうちの濃淡画像が印刷された部分が主に加熱され、膨張を開始する温度に達すると熱膨張性材料が膨張する。なお、照射部はハロゲンランプに限られず、電磁波を照射可能であれば、他の構成を採ることも可能である。また、電磁波の波長も上記の範囲に限定されるものではない。
膨張ユニット50は、樹脂成形シート10の表面及び/又は裏面に電磁波を照射し、熱膨張層の少なくとも一部を膨張させる。膨張ユニット50は、図5(c)に示すように、樹脂成形シート10を搬入するための搬入部50aと、樹脂成形シート10を搬出するための搬出部50bと、を備える。膨張ユニット50は、搬入部50aから搬入された樹脂成形シート10の表面及び/又は裏面に電磁波を照射し、熱膨張層の少なくとも一部を膨張させ、熱膨張層が膨張された樹脂成形シート10を搬出部50bから搬出する。
膨張ユニット50において、樹脂成形シート10は、搬入部50aからユニット内部へと搬入され、搬送ローラ対によって搬送されながら、照射部によって照射される電磁波を受ける。その結果、樹脂成形シート10のうち、濃淡画像である熱変換層81が印刷された部分が熱を帯びる。この熱が熱膨張層13へと伝達し、熱膨張層13の少なくとも一部が膨張する。このように加熱されて膨張した樹脂成形シート10は、搬出部50bから搬出される。
(表示ユニット)
表示ユニット60は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置と、表示装置に画像を表示させる表示駆動回路と、を備える。表示ユニット60は、例えば図5(b)に示すように、印刷ユニット40によって樹脂成形シート10に印刷される画像を表示する(例えば、図5(b)に示す星)。また、表示ユニット60は、必要に応じて、印刷ユニット40又は膨張ユニット50の現在の状態を示す情報を表示する。
なお、図示していないが、造形システム70は、ユーザによって操作される操作ユニットを備えていても良い。操作ユニットは、ボタン、スイッチ、ダイヤル等を備え、印刷ユニット40又は膨張ユニット50に対する操作を受け付ける。或いは、表示ユニット60は、表示装置と操作装置とが重ねられたタッチパネル又はタッチスクリーンを備えていてもよい。
本実施形態の造形システム70によれば、濃淡画像(表面発泡データ、裏面発泡データ)の濃淡の制御、電磁波の制御等により、熱膨張性材料の膨張量を制御し、熱膨張層13の隆起する高さを制御し、樹脂成形シート10の表面に所望の凸又は凹凸形状を形成することができる。
ここで、電磁波の制御は、造形システム70において樹脂成形シート10に電磁波を照射して膨張させる際、樹脂成形シート10を所望の高さに膨張させるために、樹脂成形シート10が単位面積当たりに受けるエネルギー量を制御することをいう。具体的に、樹脂成形シート10が単位面積当たりに受けるエネルギー量は、照射部の照射強度、移動速度、照射時間、照射距離、温度、湿度、冷却等のパラメータによって変化する。電磁波の制御は、このようなパラメータの少なくとも1つを制御することによって実行される。
(造形物の製造方法)
次に、図6に示すフローチャート及び図7(a)~図7(c)に示す樹脂成形シート10の断面図を参照して、樹脂成形シート10を成形し、造形物20を得る処理の流れを説明する。
第1に、樹脂成形シート10を準備する。樹脂成形シート10の表面において発泡及び膨張させる部分を示す発泡データ(熱変換層81を形成するためのデータ)は、事前に決定しておく。樹脂成形シート10をその表面が上に向いた状態で印刷ユニット40へと搬送し、樹脂成形シート10の表面に熱変換層81を印刷する(ステップS1)。熱変換層81は、電磁波熱変換材料を含むインク、例えばカーボンブラックを含む発泡インクで形成された層である。印刷ユニット40は、指定された発泡データに従って、樹脂成形シート10の表面に、熱変換材料を含む発泡インクを印刷する。その結果、図7(a)に示すように、樹脂成形シート10の表面に熱変換層81が形成される。なお、熱変換層81を濃く印刷すると発熱量が増えるため、熱膨張層12が高く膨張する。従って、基材11の高い変形量が得られる。これを利用して熱変換層81の濃淡の制御により、変形高さを制御することもできる。
第2に、熱変換層81が印刷された樹脂成形シート10を、表面が上側を向くように膨張装置50へと搬送する。膨張装置50では、搬送された樹脂成形シート10へ照射部51によって電磁波を照射する(ステップS2)。具体的に説明すると、膨張装置50では、照射部51によって樹脂成形シート10の表面に電磁波を照射する。樹脂成形シート10の表面に印刷された熱変換層81に含まれる熱変換材料は、照射された電磁波を吸収することによって発熱する。その結果、熱変換層81が発熱し、基材11が軟化する。更に、熱変換層81で生じた熱は熱膨張層12に伝達し、熱膨張性材料が発泡、膨張する。その結果、図7(b)に示すように、樹脂成形シート10の熱膨張層12のうちの熱変換層81が印刷された領域が膨張し、盛り上がる。熱変換層81からの熱により軟化された基材11は、熱膨張層12の膨張する力に引かれて変形する。
第3に、熱膨張層12を基材11から剥離させ、除去する(ステップS3)。具体的には、樹脂成形シート10の端において、熱膨張層12の一部を基材11から剥離させ、熱膨張層12を引っ張りながら基材11から剥離させる。剥離は手作業で行ってもよく、器具、機械などを使用してもよい。その結果、図7(c)に示すように、熱膨張層12が剥離された造形物20が得られる。
以上のような手順によって、樹脂成形シート10の基材11が変形され、造形物20が製造される。
なお、上記では、熱膨張層12上に熱変換層81を設ける構成を例に挙げている。このように熱変換層81を熱膨張層12上に形成すると、熱膨張層12を剥離して除去する際に熱変換層81も除去され、熱変換層81が造形物20に残存しないため、好ましい。なお、樹脂成形シート20の用途によって、熱変換層81を基材11の裏面に設けることも可能である。また、熱膨張層12上と基材11の裏面上との両方に熱変換層81を設けることも可能である。
このように本実施形態では、熱変換層81を印刷により形成し、熱変換層81へ電磁波を照射することによって、樹脂成形シート10を容易に所望の形状に変形させることができる。特に、熱膨張層12を膨張させることによって基材11を変形させることができるため、成形するための金型などが不要となり、樹脂成形シート10の成形に要する時間及び費用を低減させることが可能となる。
また、本実施形態では、熱変換層81(発泡データ)の濃淡の制御、電磁波の制御等を用いることで、熱膨張層12を隆起させる位置、高さ等を任意に制御して、容易に樹脂成形シート10を成形し、造形物を形成することができる。加えて、本実施形態では、金型が不要であるため、製品の開発段階における試作品製造において特に優れた効果を発揮する。
<実施形態2>
以下、実施形態2に係る樹脂成形シート15につき、図面を用いて説明する。本実施形態の樹脂成形シート15が、実施形態1に係る樹脂成形シート10と異なるのは、基材11と熱膨張層12との間に中間層16を備える点にある。実施形態1と共通する特徴については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
(樹脂成形シート15)
樹脂成形シート15は、図8に示すように、基材11と、中間層16と、熱膨張層17とを備える。基材11は、実施形態1の樹脂成形シート10の基材11と同様である。
中間層16は、基材11の一方の面(図8に示す上面)上に設けられる。中間層16は、基材11に対して剥離可能に接着されている。また、中間層16の上には熱膨張層17が設けられる。本実施形態では、中間層16を基材11と熱膨張層17との間に設け、更に中間層16と基材11との間の剥離強度を、中間層16と熱膨張層17との間の剥離強度より弱くすることにより、熱膨張層17を基材11から剥離して除去することができる。中間層16としては、熱膨張層17を膨張させる前に剥離してしまわないよう、ユーザの一般的な動作(ユーザが樹脂成形シート15を運ぶ等)で基材11から剥離しないことが求められる。更に基材11の変形に追従する伸縮性を有することが好ましい。加えて、中間層16は、熱膨張層17を剥離する際に内部で破断しない程度の破断強度を有することが好ましい。このような中間層16としては、樹脂フィルムの一方の面に、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤等の微粘着力の粘着剤が設けられた微粘着フィルムを使用することができる。樹脂フィルムは、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンテレフタレート、又はこれらの共重合体から選択される樹脂からなる。中間層16としては、エチレン-ビニルアルコール共重合体からなるフィルムを使用することができる。また、粘着剤の粘着力としては、180°剥離強度試験で測定した場合、0.06N/20mm以上であれば、ユーザによる一般的な動作によって中間層16が基材11から剥離することを実質的に防ぐことができる。
熱膨張層17は、中間層16上に設けられる。熱膨張層17は、実施形態1に示す熱膨張層12と同様に、加熱の程度(例えば、加熱温度、加熱時間)に応じた大きさに膨張する層であって、バインダ中に熱膨張性材料(熱膨張性マイクロカプセル、マイクロパウダー)が分散配置されている。熱膨張性材料及びバインダの材料は、実施形態1と同様である。なお、本実施形態では、熱膨張層17は、中間層16を用いて基材11から剥離するため、実施形態1の熱膨張層12と比較し、破断強度は低くともよい。熱膨張層17は、1つの層を有する場合に限らず、複数の層を有してもよい。
(樹脂成形シートの製造方法)
また、本実施形態の樹脂成形シート15は、以下に示すようにして製造される。
まず、図9(a)に示すように、基材11としてシート状の材料、例えば無延伸PETからなるシートを用意する。基材11は、ロール状であっても、予め裁断されていてもよい。
次に、入力ローラ、ヒータローラ、ローラ、及び出力ローラを備えるラミネート装置によって、基材11の上に中間層16を貼り付ける。中間層16としては、基材11に対向する面に粘着剤が設けられた樹脂フィルムを使用する。例えば、基材11は、巻き取られた状態で、ラミネート装置の巻き出し位置に置かれる。基材11は、更に一対の入力ローラの間を通り、ヒータローラ及びローラに向かって搬送される。中間層16として用いられるフィルムはヒータローラへと供給される。フィルムは、ヒータローラによって熱せられるとともに、ヒータローラとローラとの間を通過する際、圧がかけられ基材11に対して剥離可能に接着される。フィルムの接着後、基材11は、一対の出力ローラの間を通り、搬出され、巻き取られる。これにより、図9(b)に示すように、中間層16が基材11上に貼り付けられる。
次に、実施形態1と同様にして、熱可塑性樹脂等からなるバインダと熱膨張性材料(熱膨張性マイクロカプセル)とを混合させ、熱膨張層17を形成するための塗布液を調製する。なお、目標とする熱膨張層12の厚みを得るため、塗布液の塗布及び乾燥を複数回行ってもよい。本実施形態では、中間層16によって熱膨張層17を剥離するため、熱膨張層17は、実施形態1のような破断強度を有さなくともよい。
続いて、続いて、バーコータ、ローラーコータ、スプレーコータ等の公知の塗布装置又はスクリーン印刷装置等の印刷装置を用いて、塗布液を基材11上に塗布する。続いて、塗膜を乾燥させ、図9(c)に示すように熱膨張層12を形成する。また、ロール状の基材11を用いた場合は、必要であれば裁断を行う。これにより、樹脂成形シート15が製造される。
(造形物20)
次に、造形物21について、図面を用いて説明する。造形物21は、樹脂成形シート15の熱膨張層12を膨張させることにより、基材11を変形させたものである。また、後述するように本実施形態の造形物21では、熱膨張層17は、膨張後に剥離することで除去されている。
熱膨張層17を膨張させた状態の樹脂成形シート15を図10(a)に示し、熱膨張層17を除去した造形物21を図10(b)に示す。熱膨張層17を膨張させた後の樹脂成形シート15では、図10(a)に示すように、実施形態1と同様に熱膨張層17は、上面に凸部17aを備える。また、基材11は、熱膨張層17の膨張に追従して変形する。また、凸部17aの上には、熱膨張層17を膨張させるための熱変換層82が設けられている。
次に、熱膨張層17が除去された造形物21は、図10(b)に示すように、上面に凸部11aを備え、下面に凸部11aに対応する形状を有する凹部11bを備える。造形物21でも、実施形態1と同様に凸部11a及び凹部11bの形を任意に変更可能であり、使用方法も任意である。また、造形物21でも、造形物21の表側の面と裏側の面との少なくともいずれか一方の上に、カラーインク層(図示せず)を備えてもよい。
(造形物の製造方法)
次に、図6に示すフローチャート及び図11(a)~図11(c)に示す樹脂成形シート15の断面図を参照して、樹脂成形シート15を成形し、造形物21を得る処理の流れを説明する。処理の流れは実施形態1と同様であるため、実施形態1に示すフローチャートを用いる。
まず、実施形態1と同様にして、図11(a)に示すように樹脂成形シート15の表面に熱変換層82を印刷する(ステップS1)。続いて、第2に、熱変換層82が印刷された樹脂成形シート15を、表面が上側を向くように膨張装置50へと搬送し、樹脂成形シート15へ照射部51によって電磁波を照射する(ステップS2)。その結果、熱変換層82が発熱し、基材11が軟化する。更に、熱変換層82で生じた熱は熱膨張層17に伝達し、熱膨張性材料が発泡、膨張する。熱変換層82からの熱により軟化された基材11は、図11(b)に示すように熱膨張層17の膨張する力に引かれて変形する。
第3に、熱膨張層17を基材11から剥離させ、除去する(ステップS3)。具体的には、本実施形態では、樹脂成形シート10の端において、中間層16の一部を基材11から剥離させ、中間層16とその上に設けられた熱膨張層17とを引っ張りながら基材11から剥離させる。剥離は手作業で行ってもよく、器具、機械などを使用してもよい。その結果、図11(c)に示すように、熱膨張層17が剥離された造形物20が得られる。
以上のような手順によって、樹脂成形シート15の基材11が変形され、造形物21が製造される。
なお、本実施形態でも熱変換層82を熱膨張層17上に形成すると、熱変換層82が造形物21上に残存しないため、好ましい。なお、本実施形態でも同様に樹脂成形シート21の用途によって、熱変換層82を基材11の裏面に設けることも可能である。また、熱膨張層12上と基材11の裏面上との両方に熱変換層82を設けることも可能である。
このように本実施形態の樹脂成形シート、造形物の製造方法でも実施形態1と同様に熱変換層82を印刷により形成し、熱変換層82へ電磁波を照射することによって、樹脂成形シート15を容易に所望の形状に変形させることができる。
<実施形態3>
次に実施形態3に係る造形物の製造方法を図12及び図13(a)~図13(d)を用いて説明する。本実施形態では、実施形態2に記載の樹脂成形シート15を用い、基材11の裏面にカラーインク層83を設ける点に特徴を有する。上述した実施形態と重複する部分については、詳細な説明は省略する。
第1に、実施形態2に示す樹脂成形シート15を準備する。樹脂成形シート15の裏面においてカラーインク層83を形成するためのカラー画像データは、事前に決定しておく。樹脂成形シート15をその裏面が上に向いた状態で印刷ユニット40へと搬送し、図13(a)に示すように、樹脂成形シート15の裏面にカラーインク層83を印刷する(ステップS21)。印刷ユニット40は、シアン、マゼンタ及びイエローの色インクのインクカートリッジを備え、これらのインクによりカラー画像が表現される。カラーインク層83は、水性、油性、UV硬化等の任意のインクを使用して形成することができる。なお、水性インクを用いる場合は、基材11の裏面にインクを受容するためのインク受容層(図示せず)を設けることが好適である。また、基材11が透明である場合は、透光性のあるインクを使用して、カラーインク層83を形成してもよい。なお、カラーインク層83を形成する位置は任意である。例えば、凹部が形成される領域だけでなく、更に凹部が設けられる領域以外にも設けられてもよい。
第2に、樹脂成形シート15の表面に熱変換層84を形成する。樹脂成形シート15において発泡及び膨張させる部分を示す発泡データ(熱変換層84を形成するためのデータ)は、事前に決定しておく。樹脂成形シート15をその表面が上に向いた状態で印刷ユニット40へと搬送し、樹脂成形シート15の表面に熱変換層84を印刷する(ステップS22)。その結果、図13(b)に示すように、樹脂成形シート15の表面に熱変換層84が形成される。なお、ステップS21とステップS22とは、逆の順に行うことも可能である。
第3に、熱変換層84が印刷された樹脂成形シート15を、表面が上側を向くように膨張装置50へと搬送する。膨張装置50では、搬送された樹脂成形シート15へ照射部によって電磁波を照射する(ステップS23)。その結果、熱変換層84が発熱し、基材11が軟化する。更に、熱変換層84で生じた熱は熱膨張層17に伝達し、熱膨張性材料が発泡、膨張する。その結果、樹脂成形シート15の熱膨張層17のうちの熱変換層84が印刷された領域が膨張し、盛り上がる。熱変換層84からの熱により軟化された基材11は、図13(c)に示すように、熱膨張層12の膨張する力に引かれて変形する。
第4に、熱膨張層12を基材11から剥離させ、除去する(ステップS24)。樹脂成形シート15の端において、中間層16の一部を基材11から剥離させ、中間層16とその上に設けられた熱膨張層17を引っ張りながら基材11から剥離させる。これによりカラーインク層83を備える造形物22が得られる。
このように本実施形態では、実施形態1と同様に、樹脂成形シート15を容易に所望の形状に変形させることができる。加えて、本実施形態では、樹脂成形シート15の裏面にカラーインク層83を基材11の変形前に形成しておくことにより、熱膨張層17の剥離後もカラーインク層83を残存させることができる。一般に基材11の裏面、特に凹部11b内に基材11の変形後にカラーインク層83を形成することは困難である。しかし、本実施形態では、基材11の変形前にカラーインク層83を形成しておくことにより、特に基材11の凹部11b内にも良好にカラーインク層83を設けることが可能となる。
本実施形態は上述した実施形態に限られず、様々な変形及び応用が可能である。
例えば、実施形態3では、実施形態2に示す樹脂成形シート15を用いる場合を例に挙げて説明したが、実施形態1に示す樹脂成形シート10を用いて造形物を形成することが可能である。
また、上述した各実施形態では、熱変換層を樹脂成形シートの表面に形成した場合は、表面から熱変換層へ電磁波を照射する構成を例に挙げて説明したが、これに限られない。例えば、熱変換層を樹脂成形シートの表面に形成し、電磁波の照射は樹脂成形シートの裏面から行うことも可能である。
上述した実施形態では、印刷ユニット40、膨張ユニット50等がフレーム中に納められた造形システム70を利用する構成を例に挙げて説明したが、これに限られず、印刷ユニット40、膨張ユニット50等は、分離して設置されていてもよい。また、印刷ユニット40は、上述したインクジェットプリンタに限られず、オフセット印刷装置、フレキソ印刷装置、グラビア印刷装置等、任意の印刷装置を使用することが可能である。
また、各実施形態において用いられている図は、いずれも各実施形態を説明するためのものである。従って、樹脂成形シートの各層の厚みが、図に示されているような比率で形成されると限定して解釈されることを意図するものではない。また、各実施形態において用いられている図では、樹脂成形シートの表面及び/又は裏面に設けられる熱変換層なども、説明のため強調して図示されている。このため、熱変換層などの厚みも図に示されているような比率で形成されると限定して解釈されることを意図するものではない。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明は特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記]
[付記1]
樹脂からなる基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層が設けられた樹脂成形シートであって、
前記熱膨張層の破断強度は、前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度と比較して高くされ、前記熱膨張層は前記基材から剥離可能である、
ことを特徴とする樹脂成形シート。
[付記2]
樹脂からなる基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層が設けられた樹脂成形シートであって、
前記基材と前記熱膨張層との間に設けられた中間層を更に備え、
前記熱膨張層と前記基材との間の剥離強度は、前記熱膨張層と前記中間層との間の剥離強度より低くされ、前記中間層と前記熱膨張層とは前記基材から剥離可能である、
ことを特徴とする樹脂成形シート。
[付記3]
樹脂からなる基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層を形成する工程を備え、
前記熱膨張層の破断強度を、前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度と比較して高くすることで、前記熱膨張層を前記基材から剥離可能とする、
ことを特徴とする樹脂成形シートの製造方法。
[付記4]
樹脂からなる基材の一方の面上に中間層を形成する工程と、
前記中間層上に熱膨張性材料を含む熱膨張層を形成する工程と、を備え、
前記熱膨張層と前記基材との間の剥離強度を、前記熱膨張層と前記中間層との間の剥離強度より低くすることで、前記中間層と前記熱膨張層とを前記基材から剥離可能とする、
ことを特徴とする樹脂成形シートの製造方法。
[付記5]
基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層が形成された樹脂成形シートを用いた造形物の製造方法であって、
前記熱膨張層の破断強度は、前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度と比較して高くさており、前記熱膨張層は、前記基材から剥離可能であり、
前記熱膨張層と前記基材との少なくともいずれか一方の上に電磁波を熱に変換する熱変換層を形成する工程と、
前記熱変換層に電磁波を照射し、前記熱膨張層を膨張させ、前記基材を前記熱膨張層の膨張に追従して変形させる工程と、
前記熱膨張層を前記基材から剥離する工程と、を備える
ことを特徴とする造形物の製造方法。
[付記6]
基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層が形成された樹脂成形シートを用いた造形物の製造方法であって、
前記熱膨張層と前記基材との間には中間層が設けられており、前記熱膨張層と前記基材との間の剥離強度は、前記熱膨張層と前記中間層との間の剥離強度より低くされることで、前記中間層と前記熱膨張層とは前記基材から剥離可能であり、
前記熱膨張層と前記基材との少なくともいずれか一方の上に電磁波を熱に変換する熱変換層を形成する工程と、
前記熱変換層に電磁波を照射し、前記熱膨張層を膨張させ、前記基材を前記熱膨張層の膨張に追従して変形させる工程と、
前記熱膨張層を前記基材から剥離する工程と、を備える
ことを特徴とする造形物の製造方法。
10,15・・・樹脂成形シート、11・・・基材、11a,12a,17a・・・凸部、11b・・・凹部、12,17・・・熱膨張層、20,21,22・・・造形物、30・・・制御ユニット、40・・・印刷ユニット、40a,50a・・・搬入部、40b,50b・・・搬出部、50・・・膨張ユニット、60・・・表示ユニット、70・・・造形システム、71・・・フレーム、71a・・・側面板、71b・・・連結ビーム、72・・・天板、81,82,84・・・熱変換層、83・・・カラーインク層

Claims (3)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の面上に設けられた、熱膨張性材料を含む熱膨張層と、
    前記基材の他方の面上に設けられた、カラーインク層と、を備え、
    前記基材は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、または、ポリイミド系樹脂からなり、
    熱膨張性材料が混合されかつ熱可塑性エラストマーを含むバインダの混合率が、前記熱膨張層を引っ張ることで前記基材からの前記熱膨張層の剥離が可能な状態として、前記熱膨張層の破断強度が前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度よりも高い状態となるように、設定されている、
    ことを特徴とする樹脂成形シート。
  2. 基材の他方の面上に、カラーインク層を形成する第1工程と、
    前記基材の一方の面上に、熱可塑性エラストマーを含むバインダに熱膨張性材料が混合された塗布液を塗布することにより熱膨張層を形成する第2工程と、を有し、
    前記基材は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、または、ポリイミド系樹脂からなり、
    熱膨張性材料が混合されかつ熱可塑性エラストマーを含むバインダの混合率が、前記熱膨張層を引っ張ることで前記基材からの前記熱膨張層の剥離が可能な状態として、かつ、前記熱膨張層の破断強度が前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度よりも高い状態となるように、設定されている、
    ことを特徴とする樹脂成形シートの製造方法。
  3. 樹脂からなる基材の一方の面上に熱膨張性材料を含む熱膨張層が設けられた樹脂成形シートを用いた造形物の製造方法であって、
    前記樹脂成形シートの少なくともいずれか一方の面上に電磁波を熱に変換する熱変換層を形成する工程と、
    前記基材の他方の面上にカラーインク層を形成する工程と、
    前記熱変換層に電磁波を照射し、前記熱膨張層を膨張させ、前記基材を前記熱膨張層の膨張に追従して変形させる工程と、
    前記基材上に前記カラーインク層を残存させたまま、前記熱膨張層を前記基材から剥離する工程と、
    を有し、
    前記熱膨張層は、熱可塑性エラストマーを含むバインダに前記熱膨張性材料が混合された塗布液が前記基材上に塗布されることにより形成され、
    前記基材は、ポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリスチレン、または、ポリイミド系樹脂からなり、
    前記熱膨張層を引っ張ることで前記基材からの前記熱膨張層の剥離が可能な状態として前記熱膨張層の破断強度が前記熱膨張層の前記基材からの剥離強度よりも高い状態となるように、前記塗布液は前記バインダの混合率が設定されている、
    ことを特徴とする造形物の製造方法。
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