JP2018161663A - スライディングノズル、下部プレート、下部ノズル及び溶鋼の給湯方法 - Google Patents

スライディングノズル、下部プレート、下部ノズル及び溶鋼の給湯方法 Download PDF

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Abstract

【課題】注入溶鋼中に微細な気泡をロスなく吹き込むことを可能とする、スライディングノズル、下部プレート、下部ノズル、及び溶鋼の給湯方法を提供する。【解決手段】下部プレート4からみて、スライディングノズル1を通過する溶鋼流量を低下させるときに下部プレート4と接する直上のプレート(直上プレート5)が移動する方向を「閉方向44」と呼び、下部プレート4の開口30の側面にはガス吹き出し部8を有し、開口30の円周方向におけるガス吹き出し部8の配置位置は、閉方向44を中心として円周方向の両側にそれぞれ90°以内の範囲のみであるスライディングノズル用の下部プレート4。前記下部プレート4を用いたスライディングノズル1。取鍋21の底部にスライディングノズル1を配置し、下部プレート4の開口30に配置したガス吹き出し部8から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯する溶鋼の給湯方法。【選択図】図1

Description

本発明は、開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズル、スライディングノズル用の下部プレート、下部ノズル、及びそれらを用いて取鍋から溶鋼を給湯する溶鋼の給湯方法に関するものである。
鋼の連続鋳造プロセスにおいては、精錬工程で成分と温度を調整された溶鋼は、耐火物容器である取鍋に貯留された状態で、連続鋳造工程を実施する連続鋳造機まで輸送される。輸送された溶鋼は、タンディッシュを経て連続鋳造機の鋳型に注入される。取鍋の底部には、溶鋼流量調整機構として主にスライディングノズルが用いられ、タンディッシュへ注入する溶鋼流量調整及び給湯の遮断を行う。取鍋底部の溶鋼流量調整機構では、タンディッシュ内の溶鋼量を一定に保持するように溶鋼流量が調整され、取鍋内の溶鋼の供給が終了したときには注入を遮断する。また、タンディッシュの底部には溶鋼流量調整機能とともに浸漬ノズルが配置され、溶鋼流量を調整しつつ、浸漬ノズルから鋳型内に溶鋼が供給される。タンディッシュ底部の溶鋼流量調整機能では、鋳型内の湯面レベルを一定に保持するように、溶鋼流量が調整される。タンディッシュ底部の溶鋼流量調整機構としては、スライディングノズル又はストッパーが用いられている。
連続鋳造では、取鍋を交換しつつ、鋳型に継続的に溶鋼を供給して、鋳造を連続的に行う必要がある。取鍋交換時には取鍋からタンディッシュへの溶鋼供給が途絶えるので、タンディッシュ内の貯蔵溶鋼を供給することにより、鋳造の連続性を保持する。
一方で、タンディッシュ本体とタンディッシュ蓋との間は気密性が十分ではなく、タンディッシュ内の溶鋼上部空間には大気が混入する。また、取鍋からタンディッシュへの溶鋼注入流を大気から遮断するため、注入管やロングノズルが配置されるものの、完全に気密にすることは困難である。そのため、タンディッシュでは、溶鋼の再酸化による非金属介在物の生成も絶えず発生しており、溶鋼の品質低下の原因となる場合があり、特に取鍋からの注入流を湯面に落下させるような注入方法では、湯落ち部周辺の気体を巻き込むことで気体中の酸素による再酸化が起きやすい。
そこでタンディッシュは、前述のように所定の流量を維持しつつ溶鋼を鋳型に供給する機能を持つ他に、タンディッシュ内で溶鋼中の不純物を浮上分離する機能をも有している。鋼の精錬時等に不可避的に混入したスラグや、脱酸のために添加されたアルミニウムから生成されるアルミナなどの非金属介在物、それに前述のようにタンディッシュ内での溶鋼再酸化で形成された非金属介在物を、その比重が鋼の比重よりも小さいことを利用してタンディッシュ内で浮上分離させる機能を有している。これにより、溶鋼中に存在する非金属介在物などがそのまま鋳型内に供給されることが防止されて、鋳片に混入することがなく、非金属介在物などが原因で生じる圧延時の疵や割れ、有害な内部欠陥などを抑制できる。
タンディッシュ内の溶鋼中に不活性ガス気泡を混在させると、タンディッシュ内で気泡が浮上分離する際に溶鋼中の非金属介在物を取り込んで浮上するので、溶鋼中非金属介在物除去を促進する上で有効である。
特許文献1では、取鍋からタンディッシュへ注入ノズルを介して注入する際、注入中の溶鋼に注入ノズルから不活性ガスを吹き込む方法が開示されている。タンディッシュ湯面からポーラス煉瓦設置位置までの距離が1.4m以内であれば、ノズル内部が負圧になっても、ノズル内部は落下する溶鋼によって完全に充填されているので、ガスを容易に溶鋼中に混入させることができるとしている。
特許文献2では、取鍋底部に設けた注入ノズルにより溶融金属をタンディッシュ内に注入するに際し、取鍋底部の溶融金属流出口の近傍に不活性ガスを吹き込んで注入流にガスを懸濁させ、この注入流を不活性ガスを充満させた注入ノズルを通してノズル内面と非接触状態を保ちながら落下させたのち、ノズル内下部の溶融金属面に衝突させて、溶融金属中のガス気泡をより細かく分断し、不純物をこの気泡に取り込んで除去する方法が提案されている。ガス吹き込みは、スライディングノズルよりも上部のノズル、又はスライディングノズルの上プレートから吹き込む形態が開示されている。
特許第3216384号公報 特許第3241523号公報
取鍋底部のスライディングノズルとその下部に設ける注入管との間は、十分な気密性を保持することは難しく、従って注入管の内部を真空にすることは困難である。そのため、特許文献1に記載の方法では、注入管の側面からポーラス煉瓦でガスを吹き込んでも、注入溶鋼中にガスを混入させることはできない。また、特許文献2に記載の方法で注入溶鋼中にガスを混入させ、溶鋼からの介在物除去効果を発揮できるものの、さらに介在物除去効果が増大する方法が要請されている。そのためには、注入溶鋼中に、微細な気泡をロスなく吹き込むことが必要である。
本発明は、注入溶鋼中に、微細な気泡をロスなく吹き込むことを可能とする、スライディングノズル、スライディングノズル用の下部プレート、下部ノズル、及びそれらを用いて取鍋から溶鋼を給湯する溶鋼の給湯方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明の要旨とするところは以下のとおりである。
(1)開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズルに用いる下部プレートであって、下部プレートと接する直上のプレートを直上プレートと呼び、下部プレートからみて、スライディングノズルを通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレートが移動する方向を「閉方向」と呼び、前記下部プレートの開口の側面にはガス吹き出し部を有し、開口の円周方向における前記ガス吹き出し部の配置位置は、前記閉方向を中心として円周方向の両側にそれぞれ90°以内の範囲のみであり、下部プレートの外部から前記ガス吹き出し部を経由してガス吹き込みが可能であることを特徴とするスライディングノズル用の下部プレート。
(2)開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズルであって、下部プレートとして、上記(1)に記載のスライディングノズル用の下部プレートを用いてなることを特徴とするスライディングノズル。
(3)開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズルの下方に接して配置する下部ノズルであって、前記スライディングノズルの下部プレートと接する直上のプレートを直上プレートと呼び、下部プレートからみて、スライディングノズルを通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレートが移動する方向を「閉方向」と呼び、前記下部ノズルの開口の側面にはガス吹き出し部を有し、開口の円周方向における前記ガス吹き出し部の配置位置は、前記閉方向を中心として円周方向の両側に90°以内の範囲のみであり、下部ノズルの外部から前記ガス吹き出し部を経由してガス吹き込みが可能であることを特徴とする下部ノズル。
(4)取鍋の底部に配置したスライディングノズルを経由して溶鋼を給湯する方法であって、前記スライディングノズルとして上記(2)に記載のスライディングノズルを用い、スライディングノズルの下部プレートの開口に配置したガス吹き出し部から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯することを特徴とする溶鋼の給湯方法。
(5)取鍋の底部に配置したスライディングノズルを経由して溶鋼を給湯する方法であって、前記スライディングノズルの下方に接して配置する下部ノズルとして上記(3)に記載の下部ノズルを用い、下部ノズルの開口に配置したガス吹き出し部から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯することを特徴とする溶鋼の給湯方法。
本発明により、スライディングノズルを用いて一の溶鋼容器から他の溶鋼容器に溶鋼を注入するに際し、注入流中に有効に不活性ガス気泡を混入させ、他の溶鋼容器内における溶鋼からの非金属介在物除去を有効に行うことが可能となる。
本発明のスライディングノズルを示す図であり、(A1)(A2)(A3)は側面断面図、(B1)(B2)(B3)はそれぞれB1−B1、B2−B2、B3−B3矢視断面図である。 スライディングノズルを示す図であり、(A1)(A2)は側面断面図、(B1)(B2)はそれぞれB1−B1、B2−B2矢視断面図である。 スライディングノズルの開度について説明する図である。 スライディングノズルの開度と開角度の関係を示す図である。 スライディングノズルのArガス吹き込み部位とタンディッシュ内溶鋼中T.O濃度の関係を示す図である。
図1〜図3に基づいて、溶鋼流量を制御するためのスライディングノズルについて説明する。スライディングノズル1は、2枚又は3枚のプレートを有し、各プレートは溶鋼が通過する開口を有している。2枚のプレートを有する場合、上部プレート2と下部プレート4から構成され(図1(A1)(B1)参照)、上部プレート2を固定として下部プレート4を摺動装置28で摺動させる場合、上部プレート2の開口30Uと下部プレート4の開口30Lとの重なり部面積を増減することにより、通過する溶鋼量を増減させて溶鋼流量を制御する。3枚のプレートを有する場合、上部プレート2、スライディングプレート3、下部プレート4から構成され(図1(A2)(B2)参照)、上部プレート2と下部プレート4を固定として、スライディングプレート3を摺動装置28で摺動させることにより、上部プレート2と下部プレート4の開口(30U、30L)とスライディングプレート3の開口30Sとの重なり部面積を増減することにより、通過する溶鋼量を増減させて溶鋼流量を制御する。
2枚プレートの場合、3枚プレートの場合のいずれも、下部プレート4と接する直上のプレートをここでは「直上プレート5」と呼ぶ。図1(A1)に示すような2枚プレートであれば上部プレート2が直上プレート5となり、図1(A2)に示すような3枚プレートであればスライディングプレート3が直上プレート5となる。そして、下部プレート4からみて、スライディングノズル1を通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレート5が移動する方向を「閉方向44」と呼ぶ。2枚プレートで下部プレート4が摺動する方式の場合、溶鋼流量を低下させるとき、図1(A1)において下部プレート4は左方向(摺動方向45)に移動する。下部プレート4から見れば、直上プレート5(上部プレート2)は相対的に右方向に移動する。そこで、図1(A1)における右方向が「閉方向44」となる。一方3枚プレレートでスライディングプレート3が摺動する方式の場合、溶鋼流量を低下させるとき、図1(A2)においてスライディングプレート3は左方向(摺動方向45)に移動する。下部プレート4から見れば、直上プレート5(スライディングプレート3)は左方向に移動する。そこで、図1(A2)における左方向が「閉方向44」となる。
図3に示すように、スライディングノズル1の各プレートの開口径をd、下部プレートの開口30Lの開口中心OLと直上プレート5の開口中心OUとの間の距離をxと置く。x=0の場合は全開、x≧dの場合は全閉となる。ここでは開度r(%)を
r=(d−x)/d×100 (1)
とおく。また、開度rにおける開角度θを定義する。開度rにおいて、下部プレート4の開口30Lの円周と直上プレート5の開口30Uの円周との交点が2箇所に生成する。下部プレート4の開口中心OLからみて第1交点と第2項点との間の角度を開角度θとする。図3において、直上プレートの開口が30U1に位置する場合、x1=d/2、開度r1が50%であるから、開角度θ1は120°となる。また図3において、直上プレートの開口が30U2に位置する場合、x2=0.7×dを上記(1)式に代入して、開度r2が30%であるから、開角度θ2は約91°となる。開度rと開角度θの関係を図4に示す。
取鍋からタンディッシュへ、あるいはタンディッシュから鋳型内へ溶鋼を流入するに際してスライディングノズルを用いる場合、通常の定常状態においてはスライディングノズルを全開(r=100%)にすることなく、100%>rとして開度を絞ることにより、所望の溶鋼流量を実現している。下部プレート4の開口30Lと直上プレート5の開口30Uとの重なり面積を、下部プレート4の開口30Lの断面積で除して100をかけた値を、開口面積率(%)と定義する。
取鍋やタンディッシュなどの溶鋼容器底部にスライディングノズル1を設けて溶鋼流量制御を行う場合について、スライディングノズル1付近の溶鋼の流動について説明する。3枚プレートのスライディングノズル(図1(A2)参照)を例に取るが、2枚プレートの場合(図1(A1)参照)も同様である。溶鋼容器20の底部に上部ノズル6が埋め込まれ、上部ノズル6の下部にスライディングノズル1が配置される。スライディングノズル1の下部には、下部ノズル7が配置される。以下、溶鋼容器20が取鍋21、下方の溶鋼容器22がタンディッシュ23である場合を例に説明する。なお、溶鋼容器20がタンディッシュ23の場合、スライディングノズル1の下部に直接浸漬ノズルが配置される場合もあり、この場合は、浸漬ノズルを含めて下部ノズル7と呼ぶことにする。
スライディングノズル1の開度を半開程度としたとき、上部ノズル6内の開口部、及び上部プレート2、スライディングプレート3内の開口部には溶鋼が充満し、充満溶鋼流41が形成されている。一方、下部プレート4と下部ノズル7の開口部については、溶鋼は開口内に充満せず、下部プレート開口と直上プレート開口の重なり部に形成された溶鋼通路を経由して流下する溶鋼流が、非充満溶鋼流42として流下することとなる(図1(A2)(B2)参照)。前記定義した開口面積率を用いると、下部プレート4から流下する非充満溶鋼流42の初速は、上部ノズル6又は上部プレート2中を降下する充満溶鋼流41の流速を比較して、「100/開口面積率」だけ流速が速くなる。逆にいうと、上部ノズル6、上部プレート2中の充満溶鋼流41の流下速度は遅くなる。
特許文献2に記載の発明では、スライディングノズルとして2枚プレートのものを用い、上部ノズルの開口側面、あるいは上部プレートの開口側面から不活性ガスを吹き込む例が開示されている。前述のとおり、上部ノズルも上部プレートも開口部は溶鋼が充満しているので、吹き込んだ不活性ガスは溶鋼中に取り込まれる。取り込まれたガス気泡は、溶鋼中で上昇する相対速度を有して上昇しようとする。前述のように、上部ノズル、上部プレートの開口中の溶鋼降下速度は、それより下方の溶鋼流の初速よりも遅いので、吹き込まれた気泡43の一部又は全部は、溶鋼の流下速度よりも気泡43の上昇速度が速く、溶鋼容器20中に上昇して流下する溶鋼流に取り込まれない懸念がある(図2(A1参照))。それに対して、スライディングノズル1の下部プレート4の開口側面から不活性ガスを吹き込むこととすれば、下部プレート4を通過する溶鋼流速が速いので、流下する溶鋼流に歩留まり良く留まって、下方の溶鋼容器22(タンディッシュ23又は連続鋳造鋳型)内における非金属介在物の浮上分離に寄与する比率が高くなることが期待される(図2(A2参照))。
そこで、以上の着想に基づいて、スライディングノズル1の下部プレート4あるいは下部ノズル7の開口側面から不活性ガスを吹き込む実験を行った。大気溶解炉で溶解した、C濃度0.2質量%のアルミキルド鋼5tを取鍋21(溶鋼容器20)に収容し、取鍋21の底部に設けた3枚プレートのスライディングノズル1を経由して容量1.5tのタンディッシュ23(溶鋼容器22)内に給湯した。タンディッシュ底部には溶鋼流出口を設け、タンディッシュ内の溶鋼量が一定になるように流量調整を行う。取鍋21のスライディングノズル1の開口径d=50mmである。スライディングプレート3を摺動し、開度r=50%で固定した。不活性ガスとしてArガスを用い、上部プレート2の開口側面から吹き込む方法(図2(A1)(B1))と、下部プレート4の開口側面から吹き込む方法(図2(A2)(B2))について実験した。上部プレート2、下部プレート4いずれも、開口30の全周方向に貫通口11を設け、ガス吹き出し部8とした。即ち、φ0.3mmの貫通口11を上下に16個ずつ計32個設けたプレート(上部プレート2、下部プレート4)を使用し、貫通口11からArガスを吹き込んだ。
タンディッシュ23の溶鋼流出口付近の湯面からサンプラーを浸漬して溶鋼サンプルを採取した。得られたサンプルは、Al23などの酸化物系の介在物濃度を評価するため、全酸素濃度の測定に供した。全酸素濃度(T.O)は、採取したサンプルを黒鉛坩堝内で溶融し、鋼中の酸素と坩堝中の炭素を反応させて一酸化炭素ガスとし、赤外線吸収検出機によってその一酸化炭素ガスを検出して求めた。
スライディングノズル1から吹き込んだArガス流量を横軸、溶鋼の全酸素濃度(T.O)(ppm)を縦軸として、図5に示す。上部プレート2からArガスを吹き込んだ水準は黒三角(上部プレート全周)、下部プレート4からArガスを吹き込んだ水準は白四角(下部プレート全周)である。図から明らかなように、上部プレート2からArガスを吹き込んだ場合に比較し、下部プレート4からArガスを吹き込んだ方がT.Oが低減することが明らかになった。また、下部プレート4からArガスを吹き込む場合には、Arガス流量を増大するほどT.O低下量が増大する結果となった。以上の実験結果から、スライディングノズル1のプレートから不活性ガスを溶鋼中に吹き込む場合、下部プレート4から吹き込むことにより、タンディッシュ23内の溶鋼中非金属介在物低減効果が増大することが明らかとなった。
ところで、前述のように、スライディングノズル1が全開ではない通常の使用状態において、下部プレート4の開口30を通過する溶鋼流は、下部プレート4の開口全体に充満するのではなく、下部プレート開口30のうちの「閉方向44」に偏って流下する。従って、下部プレート4の開口円周のうち、「閉方向44」の反対側から吹き込んだ不活性ガスは、溶鋼中に取り込まれないことが懸念される。そこで次に、図1(A2)(B2)に示すように、下部プレート4の開口円周面のうち、「閉方向44」に偏って不活性ガス吹き出し部8を設けて不活性ガスを吹き込む実験を行った。即ち、下部プレート4の開口円周部の閉方向44の両側それぞれ45°の範囲、両側合計で90°の範囲に、φ0.3mmの貫通口11を22.5°ずつ、上下二段にして設け、ガス吹き出し部8とした。上下にそれぞれ5個ずつ計10個設けている。スライディングノズルの開度rを50%に固定しており、開角度θ=120°であるから(図1(B2)、図3参照)、下部プレート4内を流下する非充満溶鋼流42のうち、下部プレート4の開口側面に接しているのは、閉方向44側で開角度θ=120°の範囲である。そのうちの90°の範囲内に、すべての貫通口11が設けられており、貫通口11から吹き出された不活性ガスは直ちに非充満溶鋼流42に接触し、非充満溶鋼流42に取り込まれることが期待できる。
前述の実験と同じ図5に、下部プレート4の開口30の閉方向44合計90°の範囲のみにガスを吹き込んだ結果(本発明例)を、黒菱形(下部プレート閉方向)で示す。図から明らかなように、同一のArガス流量であれば、本発明例はT.O低減量が最も多く、タンディッシュ23内での溶鋼中非金属介在物低減効果が最も優れていることが明らかとなった。また、同じ本発明例において、Arガス流量を増大するほどT.O低減量も増大する。
スライディングノズル1の開度を調整する際において、開度が100%(全開)よりわずかに低下したとき、流下する溶鋼流が下部プレート開口の側面と接するのは開角度180°の範囲内である。従って、下部プレート4の開口30の側面に設けるガス吹き出し部8の位置を偏在させるに際し、前記閉方向44を中心として円周方向の両側にそれぞれ90°以内の範囲とすれば、スライディングノズル1の開度によらず、流下する非充満溶鋼流42が下部プレート4の開口30と接する位置の全体において不活性ガスを溶鋼中に吹き込むことができる。スライディングノズル1の開度が半開程度の場合にArガスの歩留まりを最大とするように指向する場合は、ガス吹き出し部8を設ける範囲を両側90°よりも狭めることができる。例えば、開口の円周方向におけるガス吹き出し部8の配置位置は、閉方向44を中心として円周方向の両側にそれぞれ60°以内の範囲とすることができる。あるいは両側にそれぞれ45°以内の範囲としても良い。
即ち、本発明において、開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズル1に用いる下部プレート4であって、下部プレート4と接する直上のプレートを直上プレート5と呼び、下部プレート4からみて、スライディングノズル1を通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレート5が移動する方向を「閉方向44」と呼び、下部プレート4の開口30の側面にはガス吹き出し部8を有し、開口30の円周方向におけるガス吹き出し部8の配置位置は、閉方向44を中心として円周方向の両側にそれぞれ90°以内の範囲のみであり、下部プレート4の外部からガス吹き出し部8を経由してガス吹き込みが可能であることを特徴とするスライディングノズル用の下部プレートである。そして、開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズル1であって、下部プレート4として、上記本発明の下部プレート4を用いてなることを特徴とするスライディングノズルである。
本発明は、2枚プレートのスライディングノズル、3枚プレートのスライディングノズルのいずれであっても有効に実施することができる。2枚プレートで、下部プレート4が摺動する場合には、図1(A1)(B1)に示すように、下部プレートの閉動作時の摺動方向45と反対方向が「閉方向44」であり、下部プレート4の開口30の円周のうちで閉方向44の側にガス吹き出し部8を設ける。また、3枚プレートで中央のスライディングプレート3が摺動する場合には、図1(A2)(B2)に示すように、スライディングプレート3の閉動作時の摺動方向45が「閉方向44」であり、下部プレート4の開口30の円周のうちで閉方向44の側にガス吹き出し部8を設ける。
また、本発明において、図1(A3)(B3)に示すように、スライディングノズル1の下方に接して配置する下部ノズル7にガス吹き出し部8を設けることとしても良い。即ち、開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズル1の下方に接して配置する下部ノズル7であって、スライディングノズル1の下部プレート4と接する直上のプレートを直上プレート5と呼び、下部プレート4からみて、スライディングノズル1を通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレート5が移動する方向を「閉方向44」と呼び、下部ノズル7の開口30の側面にはガス吹き出し部8を有し、開口30の円周方向におけるガス吹き出し部8の配置位置は、閉方向44を中心として円周方向の両側に90°以内の範囲のみであり、下部ノズル7の外部からガス吹き出し部8を経由してガス吹き込みが可能であることを特徴とする下部ノズルである。下部ノズル7をスライディングノズル1の下方に接して配置することにより、下部ノズル7の開口30内を速い流速で流下する非充満溶鋼流42に有効に、不活性ガスを吹き込むことができる。
下部プレート4あるいは下部ノズル7に設けるガス吹き出し部8としては、単数または複数の貫通口11、あるいはポーラスプラグとすることができる。下部プレート4(下部ノズル7)の内部には、貫通口11、あるいはポーラスプラグから外部まで連続するガス流路9が設けられ、外部に開いたガス流路入り口において、外部の不活性ガス供給源からの配管を接続し、ガス吹き出し部8に向けて不活性ガスを供給することができる。
次に、本発明のスライディングノズル1、下部ノズル7を用いた溶鋼の給湯方法について説明する。本発明の、取鍋21の底部に配置したスライディングノズル1を経由して溶鋼を給湯する方法において、スライディングノズルとして上記本発明のスライディングノズルを用い、スライディングノズル1の下部プレート4の開口30に配置したガス吹き出し部8から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯する(図1(A1)(B1)(A2)(B2))。あるいは本発明の、取鍋21の底部に配置したスライディングノズルを経由して溶鋼を給湯する方法において、スライディングノズル1の下方に接して配置する下部ノズルとして上記本発明の下部ノズル7を用い、下部ノズル7の開口30に配置したガス吹き出し部8から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯する(図1(A3)(B3))。これにより、給湯を受けた溶鋼容器22(例えばタンディッシュ23)内に収容される溶鋼に有効に不活性ガス気泡43が混入するので、溶鋼容器22内の溶鋼中で不活性ガス気泡が浮上するに際し、溶鋼中の非金属介在物を捕獲しつつ浮上し、溶鋼表面に分離するので、溶鋼中の非金属介在物を有効に除去することが可能となる。
1 スライディングノズル
2 上部プレート
3 スライディングプレート
4 下部プレート
5 直上プレート
6 上部ノズル
7 下部ノズル
8 ガス吹き出し部
9 ガス流路
10 配管
11 貫通口
20 溶鋼容器
21 取鍋
22 溶鋼容器
23 タンディッシュ
28 摺動装置
30 開口
41 充満溶鋼流
42 非充満溶鋼流
43 気泡
44 閉方向
45 摺動方向

Claims (5)

  1. 開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズルに用いる下部プレートであって、下部プレートと接する直上のプレートを直上プレートと呼び、下部プレートからみて、スライディングノズルを通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレートが移動する方向を「閉方向」と呼び、前記下部プレートの開口の側面にはガス吹き出し部を有し、開口の円周方向における前記ガス吹き出し部の配置位置は、前記閉方向を中心として円周方向の両側にそれぞれ90°以内の範囲のみであり、下部プレートの外部から前記ガス吹き出し部を経由してガス吹き込みが可能であることを特徴とするスライディングノズル用の下部プレート。
  2. 開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズルであって、下部プレートとして、請求項1に記載のスライディングノズル用の下部プレートを用いてなることを特徴とするスライディングノズル。
  3. 開口を有する複数のプレートを摺動させて溶鋼流量を制御するスライディングノズルの下方に接して配置する下部ノズルであって、前記スライディングノズルの下部プレートと接する直上のプレートを直上プレートと呼び、下部プレートからみて、スライディングノズルを通過する溶鋼流量を低下させるときに直上プレートが移動する方向を「閉方向」と呼び、前記下部ノズルの開口の側面にはガス吹き出し部を有し、開口の円周方向における前記ガス吹き出し部の配置位置は、前記閉方向を中心として円周方向の両側に90°以内の範囲のみであり、下部ノズルの外部から前記ガス吹き出し部を経由してガス吹き込みが可能であることを特徴とする下部ノズル。
  4. 取鍋の底部に配置したスライディングノズルを経由して溶鋼を給湯する方法であって、前記スライディングノズルとして請求項2に記載のスライディングノズルを用い、スライディングノズルの下部プレートの開口に配置したガス吹き出し部から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯することを特徴とする溶鋼の給湯方法。
  5. 取鍋の底部に配置したスライディングノズルを経由して溶鋼を給湯する方法であって、前記スライディングノズルの下方に接して配置する下部ノズルとして請求項3に記載の下部ノズルを用い、下部ノズルの開口に配置したガス吹き出し部から不活性ガスを吹き込みつつ溶鋼を給湯することを特徴とする溶鋼の給湯方法。
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