JP2018160952A - リニアモータ、ステージ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】界磁磁石列24は、ヨーク22に固定され磁気的空隙34に界磁磁界を形成する。可動子20は第1方向に移動可能に設けられる。シールド部材30は、ヨーク22の磁気的空隙34とは反対側において第1方向に延在する板状部30bを含む。板状部30bは、第1方向においてヨーク22の可動範囲を越えて両側に延びる延出部30nを有する。
【選択図】図1
Description
近年、リニアモータによって駆動される測定装置などの性能が向上し、リニアモータに対する漏れ磁束の仕様がより高度化している。例えば、可動磁石型のリニアモータでは、可動子に界磁磁石を含む磁気回路を備える。このような可動子では、その端部に開口部が形成されていることにより、この端部から界磁磁石の磁束の一部が外部に漏れており、この端部の近傍に漏れ磁束の分布のピークが形成されることが判明した。
これらから、本発明者は、界磁磁石を含む可動子の端部における漏れ磁束を抑制する観点から、リニアモータには改善すべき余地があることを認識した。
図1は、実施形態に係るリニアモータ2の斜視図である。図2は、リニアモータ2の平面図である。図2は、ヨーク22bを外した状態を示している。図3は、リニアモータ2の正面図である。図3は、連結部材28cを外した状態にて、コイルユニット18を一部断面で示している。図4は、リニアモータ2の側面図である。リニアモータ2は、固定子10と、可動子20と、シールド部材30と、を備える。以下、XYZ直交座標系をもとに説明する。X軸方向は水平な左右方向に対応し、Y軸方向は水平な前後方向に対応し、Z軸方向は鉛直な上下方向に対応する。Y軸方向およびZ軸方向はそれぞれX軸方向に直交する。X軸方向は左方向あるいは右方向と、Y軸方向は前方向あるいは後方向と、Z軸方向は上方向あるいは下方向と表記することがある。このような方向の表記はリニアモータ2の使用姿勢を制限するものではなく、リニアモータ2は任意の姿勢で使用されうる。
固定子10は、X軸方向に延在するコイルユニット18を含む。コイルユニット18は、例えば、平面視にて矩形を呈し、Z軸方向に薄い略板状の部材である。一例として、コイルユニット18は、平面視にて、長辺がX軸方向に沿い、短辺がY軸方向に沿うように配置されている。コイルユニット18は、X軸方向に配列された複数のコイル12を含む。複数のコイル12は、例えば樹脂に包まれることによって一体化されている。コイルユニット18は、主に界磁磁石列24と対向する中間部18mと、中間部18mのY軸方向の両方の端辺に設けられる縁部18dと、を含む。縁部18dは、中間部18mよりZ軸方向に厚く形成されている。コイルユニット18は、側面視にて横向きのI文字形状の輪郭を有する。
可動子20は、一対のヨーク22b、22cと、一対の界磁磁石列24b、24cと、一対の連結部材28b、28cと、を含む。ヨーク22b、22cを総括するときはヨーク22と表記する。界磁磁石列24b、24cを総括するときは界磁磁石列24と表記する。連結部材28b、28cを総括するときは連結部材28と表記する。ヨーク22と、界磁磁石列24と、連結部材28と、は磁気回路23を構成する。
可動子20は、静止体に対して可動範囲Lmにおいて第1方向に移動可能に設けられる。図2を参照して、可動範囲Lmについて説明する。図2の例では、可動子20が最も左方に移動した場合に、可動子20のヨーク22の左端22hは、可動範囲Lmの左端Lm1に達する。図2の例では、可動子20が最も右方に移動した場合に、可動子20のヨーク22の右端22mは、可動範囲Lmの右端Lm2に達する。つまり、可動範囲LmはLm1からLm2までのスパンである。
一対のヨーク22b、22cは、第1方向に直交するZ軸方向に離れて配置される。ヨーク22は、界磁磁石列24の磁気的空隙34とは反対側に配置される。ヨーク22は、界磁磁石列24のバックヨークとして機能する。ヨーク22は、例えば、平面視にて矩形を呈し、Z軸方向に薄い略板状の部材である。一例として、ヨーク22は、平面視にて、長辺がX軸方向に沿い、短辺がY軸方向に沿うように配置されている。ヨーク22には、界磁磁石列24が固定される。ヨーク22の界磁磁石列24が固定される面22eは、第1方向および第1方向に直交する第2方向(Y軸方向)に延在する。ヨーク22は、種々の磁性材料から形成することができる。一例として、実施形態では、ヨーク22は、軟磁性を有する金属材料で形成されている。
一対の連結部材28b、28cは、一対のヨーク22b、22cのY軸方向の端部を連結する部材である。連結部材28cは、ヨーク22の一方の端部間に架け渡される。連結部材28bは、ヨーク22の他方の端部間に架け渡される。連結部材28は、正面視にて矩形を呈し、Y軸方向に薄い略板状の部材である。一例として、連結部材28は、正面視にて、長辺がX軸方向に沿い、短辺がZ軸方向に沿うように配置されている。連結部材28は、種々の磁性材料または非磁性材料から形成することができる。一例として、実施形態では、連結部材28は、鉄鋼材料で形成されている。一対のヨーク22b、22cと一対の連結部材28b、28cとは、側面視にて固定子10を取り囲む矩形状に結合される。ヨーク22と連結部材28とは、例えばボルトによって結合されてもよい。
一対の界磁磁石列24b、24cは、一対のヨーク22b、22cに固定され、磁気的空隙34を挟んで互いにZ軸方向に対向して配置される。一対の界磁磁石列24b、24cは、磁気的空隙34に界磁磁界を形成する。一対の界磁磁石列24b、24cそれぞれは、一定のピッチPで第1方向に配列される複数(例えば8個)の磁石25を含む。複数の磁石25は、磁気的空隙34に対面する対向面を有する。
シールド部材30は、可動子20から流出する漏れ磁束を面内方向に誘導して、シールド部材30を越えて外側への流出を低減するための部材である。シールド部材30は、ヨーク22の磁気的空隙34とは反対側において第1方向に延在する一対の板状部30b、30cを含む。一対の板状部30b、30cは、可動子20を挟んで平行に設けられる。一対の板状部30b、30cは、Z軸方向に離れて配置される。板状部30b、30cは、X軸方向である第1方向と、Y軸方向である第2方向に延在する。板状部30b、30cは、例えば、平面視にて矩形を呈し、Z軸方向に薄い略板状の部材である。
板状部30b、30cは、第1方向において可動子20の可動範囲Lmを越えて両側に延びる延出部30nと、可動範囲Lmに対応する中間部30mと、を有する。延出部30nは、中間部30mの第1方向の両側に連続して設けられている。したがって、板状部30b、30cの第1方向寸法は可動範囲Lmより大きい。延出部30nは、可動範囲Lmを越えて張出寸法Lnだけ第1方向の両側に突き出ている。
実施形態では、シールド部材30が板状部30b、30cから構成される例について説明したが、これに限られない。シールド部材は種々の形状の部材を含んでもよい。
図8は、第1変形例に係るリニアモータ4のシールド部材30を示す斜視図である。
第1変形例に係るリニアモータ4は、実施形態に係るリニアモータ2に対して、シールド部材30の代わりにシールド部材32を備える点で異なり、他の構成は共通である。したがって、共通の構成については、リニアモータ2の説明を参照することができる。
実施形態では、一対のヨーク22b、22cの一方の端部間を接続する連結部材28bcと、他方の端部間を接続する連結部材28cと、を含む例について説明したが、これに限定されない。例えば、連結部材28cを設けずに他方の端部間を非接続に構成してもよい。図8は、第2変形例に係るリニアモータ6の斜視図である。
実施形態では、シールド部材30が平坦な板で構成される例について説明したがこれに限定されない。シールド部材は波板など平板以外の素材から形成されてもよい。シールド部材には、界磁磁石列24からの吸引力などに耐えうる強度を得るために、リブ、エンボス、スリットなどの凹凸が設けられてもよい。
実施形態では、2枚の板状部30b、30cが配置される例について説明したがこれに限定されない。板状部30b、30cの一方のみを設けるようにしてもよい。
これらの変形例は、実施形態に係るリニアモータ2と同様の作用・効果を奏する。
Claims (6)
- ヨークと、前記ヨークに固定され磁気的空隙に界磁磁界を形成する界磁磁石列と、を含み、第1方向に移動可能に設けられる可動子と、
前記ヨークの前記磁気的空隙とは反対側において第1方向に延在する板状部を含むシールド部材と、
を備え、
前記板状部は、第1方向において前記ヨークの可動範囲を越えて両側に延びる延出部を有することを特徴とするリニアモータ。 - 前記界磁磁石列は複数の磁石を含み、
前記延出部の第1方向の寸法は、前記磁石の第1方向の寸法の50%以上に設定されることを特徴とする請求項1に記載のリニアモータ。 - 前記シールド部材は、前記板状部と前記可動子を挟んで平行に設けられる別の板状部を含むことを特徴とする請求項1または2に記載のリニアモータ。
- 前記シールド部材は、前記ヨークの可動範囲を包囲して第1方向に延在する角筒状の部分を含むことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のリニアモータ。
- 前記シールド部材は、前記角筒状の部分の第1方向の端部を覆う部分を含むことを特徴とする請求項4に記載のリニアモータ。
- 請求項1から5のいずれかに記載のリニアモータを備えることを特徴とするステージ装置。
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