JP2018159626A - ビーム制御方法及びフェーズドアレイセンサ装置 - Google Patents

ビーム制御方法及びフェーズドアレイセンサ装置 Download PDF

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【課題】監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサにおいて、追尾ビームに対するフェーズドアレイセンサの時間リソースの配分をより多くして、目標を追尾する性能が向上させる。【解決手段】捜索ビームを用いて監視領域を走査するときに、監視領域内において捜索ビームを照射する領域を間引いて捜索ビームの走査を行う。【選択図】図6

Description

本発明は、フェーズドアレイセンサにおけるビーム制御方法と、そのようなビーム制御方法を実行するフェーズドアレイセンサ装置とに関する。
複数の送波素子を配列し、振幅を個別に調整しつつ位相差を設けてこれらの送波素子に信号を供給することにより、所望の方向に向けて指向性の鋭い信号波を放射することができる。同様に複数の受波素子で受信した信号を、位相差を設けて合成することにより、空間内の特定の方向から到来した信号波のみを検出することができる。このとき、信号波の放射方向や受信方向を任意の角度範囲内で走査することができる。このような技術を総称してフェーズドアレイ技術と呼び、フェーズドアレイ技術を用いたセンサがフェーズドアレイセンサである。信号としてどのような波動を用いるのかによって、フェーズドアレイセンサはフェーズドアレイレーダやフェーズドアレイソナーなどと呼ばれる。
ここでフェーズドアレイセンサのうち、フェーズドアレイレーダについて説明する。フェーズドアレイレーダは、レーダの一種であり、電波を送信し目標によって反射されて戻ってきた電波を受信することによって、目標を見つけてその位置を知ることができるというレーダの基本機能を有する。以下の説明では、目標を見つけるために送信する波動(レーダの場合であれば電波)をビームと呼ぶ。レーダでは、ビームを方位方向及び仰角方向に走査すること、すなわち送信方向を動かすことによって、定められた領域(監視領域ともいう)において監視を行う。フェーズドアレイレーダは、任意の時刻に任意の方向に向けてビームを制御することが可能である、という優れた特徴を有する。
レーダが監視する目標は、未検出の目標と検出済みの目標との2種類に分類することができる。未検出の目標を捜索して検知するビームを捜索ビームと呼び、検出済みの目標を走査しその目標を追尾するためのビームを追尾ビームと呼ぶ。捜索ビームは、ビーム走査方位やその仰角を順次変化させて所定の監視領域の全体をカバーするように照射される。一方、追尾ビームは、検出した目標の近傍に対して多頻度で照射されるものであり、これによって目標の追尾精度を向上させることができる。レーダに対しては、定められた時間内で監視領域内を継続して監視することが求められるため、時間リソース(資源)の配分が重要である。ここでは、ビームによって監視領域の全体を一通り走査することに必要な時間をスキャン時間と呼ぶ。
関連技術のフェーズドアレイレーダでは、捜索ビームを用いて監視領域内を隈なく走査するビーム制御方法を採用しており、捜索ビームの走査にスキャン時間のかなりの部分を割り当てていた。目標が存在するか否かが不確かな領域を走査する捜索ビームに割り当てる時間に比べ、目標が存在する確率が高い領域を走査する追尾ビームに割り当てる時間が十分なものとはいえなくなっている。そのため、追尾ビームの走査を行う時間に大きな制約が生じ、目標を追尾するための走査の頻度を大幅に高くしたり、同時に追尾することが可能な目標数を増やしたり、目標の追尾の性能を向上させたりすることが困難である。
追尾ビームの走査に割り当てる時間を長くするために、特許文献1は、仰角ごとに異なる頻度で水平面内に捜索ビームを走査し、捜索ビームの走査の合間に追尾ビームの走査を行う際に、仰角ごとに独立して捜索ビーム走査の頻度を設定することを開示している。特許文献1に記載の技術では、目標検知を重点的に行うべき仰角範囲については捜索ビーム走査の頻度を高くするがそれ以外の仰角範囲では捜索ビーム走査の頻度を低くすることにより、その分、追尾ビーム走査に割り当てられる時間が長くなる。捜索ビーム走査の頻度を変化させているので、特許文献1に記載された方法では、捜索ビームが監視領域を一通り走査するために要する時間すなわちスキャン時間は一定とはならない。
特許文献2は、高速で移動する目標の追尾を継続するために、検出された目標についての情報に基づいて追尾ビームについて算出された最適照射間隔となるように、捜索ビーム照射のタイミング中に、必要に応じて追尾ビーム照射タイミングを割り込ませて捜索ビームと追尾ビームの走査順序を設定し、この走査順序にしたがって捜索ビーム及び追尾ビームを照射することを開示している。特許文献2に記載された方法では、追尾ビームの割り込みの度合いに応じて捜索ビームのデータレートが変動するので、必ずしもスキャン時間が一定とはならない。
特許文献3は、複数のフェーズドアレイレーダを有する同期型のレーダ装置において、捜索ビーム及び追跡ビームの照射タイミングを表す基本照射スケジュールを定めておき、特定のフェーズドアレイレーダが追尾すべき目標の数が増えた場合に、そのフェーズドアレイレーダの捜索ビームの照射に要する時間を短縮して捻出された時間を追尾ビームの照射に利用することを開示している。捜索ビームの照射に要する時間の短縮は、照射パルス数を減らすことによって行われる。
特開平7−55915号公報 特開平8−248117号公報 特開2012−202913号公報
特許文献1〜3に記載された方法においても、定められたスキャン時間内で監視領域の走査を完了させる場合には、追尾ビームの走査に十分な時間を割り当てられず、その結果、目標を追尾する性能が向上しないことがあるという課題がある。
本発明の目的は、上述した課題を解決するビーム制御方法と、そのようなビーム制御方法を実行するフェーズドアレイセンサとを提供することにある。
本発明のビーム制御方法は、監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサにおけるビーム制御方法であって、捜索ビームを用いて監視領域を走査するときに、監視領域内において捜索ビームを照射する領域を間引いて捜索ビームの走査を行う。
本発明のフェーズドアレイセンサ装置は、監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサと、捜索ビーム及び追尾ビームの走査を制御するビーム制御部と、を有し、ビーム制御部は、捜索ビームを用いて監視領域を走査するときに、監視領域内において捜索ビームを照射する領域を間引いて捜索ビームの走査を行う制御を実行する。
本発明によれば、追尾ビームに対するフェーズドアレイセンサの時間リソースの配分をより多くして、目標を追尾する性能を向上させることができる。
第1の実施形態のフェーズドアレイセンサ装置の構成を示すブロック図である。 監視領域における捜索領域の配置の例を示す図である。 第2の実施形態のフェーズドアレイセンサ装置の構成を示すブロック図である。 ビーム制御計画の生成の処理を示すフローチャートである。 監視領域における捜索領域の配置の例を示す図である。 捜索ビームと追尾ビームの時間割り当ての例を示す図である。
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して説明する。図1は、第1の実施形態のフェーズドアレイセンサ装置の構成を示すブロック図である。このフェーズドアレイセンサ装置は、監視領域60に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビーム73と検出された目標を追尾する追尾ビーム74とを発射するフェーズドアレイセンサ71と、捜索ビーム73及び追尾ビーム74の走査を制御するビーム制御部72と、を備える。ビーム制御部72は、捜索ビーム73を用いて監視領域60を走査するときに、監視領域60内において捜索ビーム73を照射する領域を間引いて捜索ビーム73の走査を行う制御を実行する。
図2は、図1に示すフェーズドアレイセンサ装置を用いて監視領域60を監視したときの、監視領域60における捜索ビーム73の走査範囲すなわち捜索範囲の配置の例を示している。図においてハッチングを付された領域が、捜索ビームが実際に走査する領域すなわち捜索領域であり、白抜きの領域は捜索領域外となる領域である。本実施形態では、ビーム制御部72の制御により、捜索ビーム73を用いて監視領域60を走査するときに、監視領域60内において捜索ビーム73を照射する領域を間引いて捜索ビーム73の走査を行っている。その結果、監視領域60内に、捜索範囲外となる領域が点在することになる。監視領域60内に捜索範囲外となる領域が存在することは、捜索ビームに割り当てるべき時間が減少することを意味し、その分、追尾ビームに割り当てることができる時間が増大し、目標を追尾する性能が向上することになる。なお、監視領域60内に捜索範囲外となる領域が存在しても、その領域の割合が監視領域全体に対して例えば1/2以下であれば、捜索を行いつつ目標を探知したらすぐさま追尾ビームを用いて走査することにより、捜索能力にほとんど影響を与えることなく、追尾継続能力を大幅に向上させることができる。捜索能力にほとんど影響を与えないということは、捜索ビームを用いて実質的に隈なく監視領域の捜索を行えたことになる。
第1の実施形態のフェーズドアレイセンサ装置において、ビーム制御部72は、一例としてコンピュータによって構成することもできる。コンピュータによってビーム制御部72を構成する場合には、ビーム制御部72の機能を実現するコンピュータプログラムをコンピュータに読み込ませてそのコンピュータプログラムを実行させればよい。したがって本発明の範疇には、このようなコンピュータプログラムや、このコンピュータプログラムを格納した非一時的記録媒体も含まれる。
図3は、第2の実施形態のフェーズドアレイセンサ装置を説明する。図3に示されるフェーズドアレイセンサ装置は、フェーズドアレイセンサとしてフェーズドアレイレーダを用いるレーダ装置100であり、監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するものである。レーダ装置100は、表示制御部10、データ処理部20、信号処理部30、送受信部40及び空中線部50を有する。
表示制御部10は、このレーダ装置100で取得した情報の表示を行うとともに、コンソールを備えており、コンソールからの入力に基づいてレーダ装置100の動作の制御を行う。
データ処理部20は、捜索ビームと追尾ビームの制御を行い、目標の検出と検出された目標の追尾を実行するものであり、追尾処理部21とビーム制御部22を備えている。追尾処理部21は、検出した目標に関する情報を更新するために、追尾処理を行う。一方、ビーム制御部22は、図1に示すフェーズドアレイセンサ装置におけるビーム制御部72と同様のものであるが、単に各ビームの走査を制御するだけでなく、オペレータからの指示、検出した目標、スキャン時間などに基づき、各ビームをどのように送信するかについての計画を生成し、これらのビームの制御を行う。ここでは、捜索ビーム及び追尾ビームの各々について、どのようなタイミングでどのような方向で送信するかを示す計画をそのビームの走査計画と呼び、捜索ビームの走査計画と追尾ビームの走査計画とをまとめたものをビーム制御計画と呼ぶ。ビーム制御計画に基づいてビーム制御部22が生成したビーム制御情報は、送受信部40に供給される。一例としてデータ処理部20は、コンピュータによって構成することができる。コンピュータによってデータ処理部20を構成する場合には、データ処理部20の機能を実行するコンピュータプログラムをコンピュータに読み込ませてそのコンピュータプログラムを実行させればよい。
信号処理部30は、送受信部40が受信した信号の中から不要な信号を取り除き、目標からの信号を検出する処理を行う。信号処理部30からの処理結果は、追尾処理部21や表示制御部10に送られる。送受信部40は、空中線部50に接続してビームの送信と目標から到来する電波を受信する。さらに送受信部40は、ビーム制御情報に基づいて送信ビームすなわち捜索ビームと追尾ビームとのための信号を発生し、さらに、周波数の変換、受信信号の増幅、受信信号のA/D(アナログ/デジタル)変換などを行う。空中線部50は、フェーズドアレイ方式の空中線(アンテナ)であり、送受信部40からの信号に基づいて送信ビームの形成及び発射と、目標からの電波の受信を行う。
このレーダ装置100は、捜索ビームを用いて監視領域を走査し、監視領域内に存在する未検出の目標を探知する。監視領域は、例えば方位範囲及び仰角範囲によって予め定められている。この第2の実施形態では、予め定められているスキャン時間の範囲内で捜索ビームを用いて監視領域を走査する際に、監視領域内において捜索ビームを照射する領域を間引いて監視領域を走査する。スキャン時間が同じであれば、捜索ビームを照射する領域を間引くことにより捜索時間すなわち捜索ビームに割り当てる時間が大幅に短縮するので、その分、追尾ビームに割り当てる時間を長くすることができる。これにより追尾ビームに割り当てる時間を確保できるようになって、既に検出した目標に対して十分な監視を行えるようになる。本実施形態においても監視領域のうち捜索ビームの照射から間引かれる領域が監視領域全体に対して1/2以下であれば、捜索を行いつつ目標を探知したらすぐさま追尾ビームを用いて走査することにより、捜索能力にほとんど影響を与えることなく、追尾継続能力を大幅に向上させることができる。
図4は、本実施形態においてビーム制御部22がビーム制御計画を生成する処理を示すフローチャートである。最初にビーム制御部22は、ステップ91において、捜索ビームのビーム制御計画を生成する。捜索ビームについては、監視領域の走査に要する時間が予め分かっているが、ここでは、監視領域内において捜索ビームを照射する領域を間引いて監視領域を走査するように、捜索ビームの走査計画を生成する。ここでは、監視領域の一部を間引くようにして捜索ビームが監視領域を走査するので、関連技術でのビーム制御方法に比べて、本実施形態では、捜索ビームの走査に要する時間が短くなる。
次に、ステップ92において、ビーム制御部22に対し、検出済みの目標に関する情報を外部から入力する。目標に関する情報の入力方法としては、このレーダ装置での捜索ビーム及び追尾ビームによる探知結果や、他装置から情報提供等が考えられる。特に、追尾処理部21での追尾処理の処理結果を目標に関する情報の入力としてもよい。
次に、ステップ93において、ビーム制御部22は、ステップ92で入力された目標に関する情報に基づいて、追尾ビームの走査計画を作成する。本実施形態では、捜索ビームが走査する領域すなわち捜索領域が監視領域内で間引かれているので、スキャン時間の中で捜索ビームに割り当てられる時間スロットの割合が小さくなっている。フェーズドアレイレーダでは、任意の時間に任意の方向にビーム制御できるので、本実施形態のレーダ装置100では、関連技術のレーダ装置に比べて多数の追尾ビームを走査する計画を作成することが可能になり、多数の目標に対して追尾ビームを照射したり、目標に対する追尾ビーム照射の頻度を増加させたりすることが可能になる。
最後に、ステップ94において、ビーム制御部22は、ステップ91で作成した捜索ビームの走査計画とステップ93で作成した追尾ビームの走査計画とを組み合わせてビーム制御計画とし、ビーム制御計画に基づくビーム制御情報を送受信部40に出力する。本実施形態においても追尾ビームに割り当てる時間を長くすることができ、検出した目標に対して十分な監視を行うことができる。その理由は、上述したように監視領域内で領域を間引いて捜索ビームを照射することにより捜索時間を大幅に短縮できて、追尾ビームの走査に時間リソースをより多く配分できるようになるからである。
図5は、第2の実施形態での監視領域における捜索ビームの走査範囲すなわち捜索範囲の配置の例を示している。監視領域60は、レーダ装置100を中心としてドーム状に広がる領域であり、ここでは所定の方位範囲内であって所定の仰角範囲内の領域であるものとしている。図において、矢印を付された軸が描かれているが、天頂に向かう軸が仰角方向であり、円周上の軸が方位方向である。また図において、ハッチングを付された領域が、捜索ビームが実際に走査する領域すなわち捜索領域であり、白抜きの領域は捜索領域外となる領域である。
図5(a)は、関連技術のレーダ装置における捜索ビームの捜索領域を示している。関連技術のレーダ装置は、監視領域60に対して隙間のない捜索を行っている。これに対し、本実施形態では、監視領域60内において捜索領域を間引いて配置している。捜索領域の間引き方としては複数の方法が考えられる。
図5(b)に示したものは、監視領域60を仰角方向に延びる複数の帯状の領域に、方位方向で等角度間隔で分割し、隣接する2つの帯状の領域の間では一方が捜索領域となり他方が捜索領域外となるようにしたものである。このような捜索領域の設定の仕方を方位間引きと呼ぶ。方位間引きでは、仰角方向に連続する領域が捜索領域外、すなわち間引かれる領域となる。図5(c)に示したものは、監視領域60を方位方向に延びる複数の帯状の領域に、仰角方向で等角度間隔に分割し、隣接する2つの帯状の領域の間では一方が捜索領域となり他方が捜索領域外となるようにしたものである。このような捜索領域の設定の仕方を仰角間引きと呼ぶ。仰角間引きでは、方位方向に連続する領域が捜索領域外となる。方位間引き及び仰角間引きでは、等角度間隔で捜索領域外となる領域を設定しているので、捜索ビームに関して捜索領域外での利得の減少が一様になり、受信時の信号処理が複雑にならなくて済むという利点がある。
さらに図5(d)に示したものは、仰角方向と方位方向のそれぞれに関して監視領域60を複数に分割することにより監視領域60を格子状に配置した複数の小領域に分け、これらの小領域に対して市松模様状に捜索領域を割り当てている。監視領域60内での捜索領域と捜索領域外の領域との配置は、ここに挙げたもの以外にも種々のものが考えられ、監視領域内で実際に捜索ビームを照射する領域が間引かれるのであれば、どのような配置であっても本発明の範疇に含まれる。例えば、ランダムに捜索領域を配置するようにしてもよい。捜索領域をどのように配置するにせよ監視領域60における捜索領域の割合は、空中線部50の位置から見たときの立体角で考えて、50%以上とすることが好ましい。
図6は、監視領域60に対する1回の捜索のために割り当てられているスキャン時間における、捜索ビームと追尾ビームに対する時間割り当ての例を示している。ここでは、ハッチングが付された部分が捜索ビームの走査に割り当てられる時間スロットを表し、白抜きの部分は追尾ビームの走査に割り当てることが可能な時間スロットを表している。図6(a)は、捜索ビームを用いて領域の間引きを行うことなく監視領域60を走査する場合を示しており、ここでは、スキャン時間の50%が捜索ビームの走査に割り当てられている。ここで、監視領域60に対する捜索領域の割合を1/2としたときは、図6(a)に示す場合に比べて捜索ビームの走査に割り当てる時間を半減することができるから、図6(b)に示すように、追尾ビームの走査に割り当てることができる時間が3倍となる。監視領域60に対する捜索領域の割合を2/3とした場合であっても、図6(c)に示すように、捜索ビームの走査において領域の間引きを行わない場合に比べ、追尾ビームの走査に割り当てることができる時間が2倍となる。第2の実施形態でも、領域を間引いて捜索ビームの走査を行うため、関連技術のビーム制御方法に比べて捜索ビームの走査に割り当てる時間が短縮され、追尾ビームの割り当てる時間が拡大する。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られるものではない。
[付記1] 監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサにおけるビーム制御方法であって、
前記捜索ビームを用いて前記監視領域を走査するときに、前記監視領域内において前記捜索ビームを照射する領域を間引いて前記捜索ビームの走査を行うビーム制御方法。
[付記2] 予め定められたスキャン時間内に前記監視領域の走査を終わらせ、かつ前記捜索ビームの走査に割り当てられた時間以外の時間に前記追尾ビームの走査を割り当てるようにビーム制御計画を作成し、
前記ビーム制御計画に基づいて前記監視領域を走査する、付記1に記載のビーム制御方法。
[付記3]
前記監視領域に対する前記捜索ビームの照射から間引かれる領域の割合が1/2以下である、付記1または2に記載のビーム制御方法。
[付記4] 仰角方向及び方位方向の一方に連続する領域を前記間引かれる領域とし、前記間引かれる領域を等角度間隔で配置する、付記1乃至3のいずれか1項に記載のビーム制御方法。
[付記5] 監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサと、
前記捜索ビーム及び前記追尾ビームの走査を制御するビーム制御部と、
を有し、
前記ビーム制御部は、前記捜索ビームを用いて前記監視領域を走査するときに、前記監視領域内において前記捜索ビームを照射する領域を間引いて前記捜索ビームの走査を行う制御を実行する、フェーズドアレイセンサ装置。
[付記6] 前記ビーム制御部は、予め定められたスキャン時間内に前記監視領域の走査を終わらせ、かつ前記捜索ビームの走査に割り当てられた時間以外の時間に前記追尾ビームの走査を割り当てるようにビーム制御計画を作成し、
前記ビーム制御計画に基づいて前記監視領域を走査する、付記5に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
[付記7]前記検出された目標の追尾処理を行う追尾処理部をさらに有し、
前記ビーム制御部は、前記追尾処理の結果を使用して前記走査ビームの走査を計画する、付記6に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
[付記8] 前記監視領域に対する前記捜索ビームの照射から間引かれる領域の割合が1/2以下である、付記5乃至7のいずれか1項に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
[付記9] 仰角方向及び方位方向の一方に連続する領域を前記間引かれる領域とし、前記間引かれる領域を等角度間隔で配置する、付記5乃至8のいずれか1項に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
[付記10] 前記フェーズドアレイセンサはフェーズドアレイレーダである、付記5乃至9のいずれか1項に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
[付記11] 監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサに接続するコンピュータに、
前記捜索ビーム及び前記追尾ビームの走査を制御する処理であって、前記捜索ビームを用いて前記監視領域を走査するときに、前記監視領域内において前記捜索ビームを照射する領域を間引いて前記捜索ビームの走査を行う制御を実行させる、プログラム。
[付記12] 前記コンピュータに、予め定められたスキャン時間内に前記監視領域の走査を終わらせ、かつ前記捜索ビームの走査に割り当てられた時間以外の時間に前記追尾ビームの走査を割り当てるようにビーム制御計画を作成させ、
前記ビーム制御計画に基づく前記監視領域の走査を前記フェーズドアレイセンサが行うように制御を実行させる、付記11に記載のプログラム。
[付記13] 前記監視領域に対する前記捜索ビームの照射から間引かれる領域の割合が1/2以下である、付記11または12に記載のプログラム。
[付記14] 仰角方向及び方位方向の一方に連続する領域を前記間引かれる領域とし、前記間引かれる領域を等角度間隔で配置する、付記11乃至13のいずれか1項に記載のプログラム。
20 データ処理部
21 追尾処理部
22,72 ビーム制御部
50 空中線部
60 監視領域
71 フェーズドアレイセンサ
73 捜索ビーム
74 追尾ビーム
100 レーダ装置

Claims (10)

  1. 監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサにおけるビーム制御方法であって、
    前記捜索ビームを用いて前記監視領域を走査するときに、前記監視領域内において前記捜索ビームを照射する領域を間引いて前記捜索ビームの走査を行うビーム制御方法。
  2. 予め定められたスキャン時間内に前記監視領域の走査を終わらせ、かつ前記捜索ビームの走査に割り当てられた時間以外の時間に前記追尾ビームの走査を割り当てるようにビーム制御計画を作成し、
    前記ビーム制御計画に基づいて前記監視領域を走査する、請求項1に記載のビーム制御方法。
  3. 前記監視領域に対する前記捜索ビームの照射から間引かれる領域の割合が1/2以下である、請求項1または2に記載のビーム制御方法。
  4. 仰角方向及び方位方向の一方に連続する領域を前記間引かれる領域とし、前記間引かれる領域を等角度間隔で配置する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のビーム制御方法。
  5. 監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサと、
    前記捜索ビーム及び前記追尾ビームの走査を制御するビーム制御部と、
    を有し、
    前記ビーム制御部は、前記捜索ビームを用いて前記監視領域を走査するときに、前記監視領域内において前記捜索ビームを照射する領域を間引いて前記捜索ビームの走査を行う制御を実行する、フェーズドアレイセンサ装置。
  6. 前記ビーム制御部は、予め定められたスキャン時間内に前記監視領域の走査を終わらせ、かつ前記捜索ビームの走査に割り当てられた時間以外の時間に前記追尾ビームの走査を割り当てるようにビーム制御計画を作成し、
    前記ビーム制御計画に基づいて前記監視領域を走査する、請求項5に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
  7. 前記検出された目標の追尾処理を行う追尾処理部をさらに有し、
    前記ビーム制御部は、前記追尾処理の結果を使用して前記走査ビームの走査を計画する、請求項6に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
  8. 仰角方向及び方位方向の一方に連続する領域を前記間引かれる領域とし、前記間引かれる領域を等角度間隔で配置する、請求項5乃至7のいずれか1項に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
  9. 前記フェーズドアレイセンサはフェーズドアレイレーダである、請求項5乃至8のいずれか1項に記載のフェーズドアレイセンサ装置。
  10. 監視領域に存在する未検出の目標を捜索する捜索ビームと検出された目標を追尾する追尾ビームとを発射するフェーズドアレイセンサに接続するコンピュータに、
    前記捜索ビーム及び前記追尾ビームの走査を制御する処理であって、前記捜索ビームを用いて前記監視領域を走査するときに、前記監視領域内において前記捜索ビームを照射する領域を間引いて前記捜索ビームの走査を行う制御を実行させる、プログラム。
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