JP2018159582A - コンクリート構造物の中性化深さ測定装置および方法 - Google Patents

コンクリート構造物の中性化深さ測定装置および方法 Download PDF

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Abstract

【課題】住宅にも適用でき、簡単かつ精度良く中性化深さを測定することのできる、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置および方法を提供する。【解決手段】コンクリート構造物の中性化深さ測定装置は、長手方向に沿って目盛(26)が付され、コンクリート構造物(9)のドリル孔(90)に挿入される透明な筒体(21)と、ドリル孔(90)の内壁面に当接するように筒体(21)の先端部に取り付けられ、フェノールフタレイン溶液を含浸する弾性部材(22)とを備える。【選択図】図7

Description

本発明は、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置および方法に関する。
コンクリート構造物の内部の鉄筋は、コンクリートのアルカリ性により守られている。経年等によりコンクリートの中性化が進行すると、鉄筋に錆が生じたり、腐食しやすい状態となる。そのため、コンクリート構造物の劣化予測の観点から、中性化の進行状況を把握することが重要である。
コンクリート構造物の中性化深さを測定する方法としては、様々な方法が存在するが、住宅の基礎等、比較的小規模のコンクリート構造物における測定方法としては、ドリル法が一般的である。ドリル法は、ドリル削孔粉が落ちる位置に、フェノールフタレイン溶液を染み込ませたろ紙等を設置し、ドリル削孔粉が変色した時点で直ちにドリル削孔を停止し、その際のドリル孔の深さを中性化深さとして測定する方法である。
また、特開2005−233819号公報(特許文献1)には、ドリルにより所定の深さまでコンクリート構造物に孔をあけ、このドリル孔に、フェノールフタレイン溶液を霧吹き状に噴射した後で、先端に発光部および受光部を備えたプローブを挿入して、ドリル孔の内壁面(内部表面)の色の変化を検知する技術が提案されている。
特開2005−233819号公報
従来のドリル法によりコンクリート構造物の中性化深さを測定する場合、環境の影響(風、雨、雪など)を受けるため、正確な測定結果を得ることが難しい。そのため、同じ構造物であっても、測定結果にばらつきが生じるという問題がある。
特許文献1の測定方法では、ドリル孔の内壁面にフェノールフタレイン溶液を霧吹き状に噴射するため、従来のドリル法に比べて環境の影響を受け難い。しかし、特許文献1のように、ドリル孔にフェノールフタレイン溶液を噴射する場合、ドリル孔の径が小さいほど、ドリル孔の内壁面に均一にフェノールフタレイン溶液を塗布することが困難である。ドリル孔の内壁面にフェノールフタレイン溶液が均一に塗布されていない場合、中性化深さを正確に測定することができない。
ドリル孔の径を大きくしてフェノールフタレイン溶液をムラなく塗布することも考えられるが、美観が重要視される住宅向けの検査方法としては不向きである。また、現場にてより簡単に中性化深さを測定できる技術が求められていた。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、住宅にも適用でき、簡単かつ精度良く中性化深さを測定することのできる、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置および方法を提供することである。
この発明のある局面に従うコンクリート構造物の中性化深さ測定装置は、長手方向に沿って目盛が付され、コンクリート構造物のドリル孔に挿入される透明な筒体と、ドリル孔の内壁面に当接するように筒体の先端部に取り付けられ、フェノールフタレイン溶液を含浸する弾性部材とを備える。
好ましくは、弾性部材の断面形状は略円形であり、弾性部材の径は、ドリル孔の径よりも大きい。
好ましくは、筒体は円筒形状であり、筒体の径は、ドリル孔の径と略等しい。
好ましくは、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置は、筒体の後端部に取り付けられた小型カメラをさらに備える。
小型カメラは、筒体の内部において移動および/または回転可能に配置されていてもよい。
好ましくは、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置は、小型カメラの映像を表示する表示装置をさらに備える。
この場合、表示装置は、コンクリート構造物の中性化深さおよび築年数を入力するための入力手段と、入力された中性化深さおよび築年数に基づいて、中性化進行速度の予測値を算出する算出手段と、中性化進行速度の予測値の算出結果を出力する結果出力手段とを含むことが望ましい。
好ましくは、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置は、筒体の内部を照らす照射手段をさらに備える。
また、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置は、筒体の外周面に取り付けられ、ドリル孔への挿入時に筒体の姿勢を維持させる姿勢維持手段をさらに備えることも望ましい。
この発明の他の局面に従うコンクリート構造物の中性化深さ測定方法は、コンクリート構造物にドリル孔をあける工程と、長手方向に沿って目盛が付された透明な筒体と、筒体の先端部に取り付けられ、フェノールフタレイン溶液を含浸する弾性部材とを含む測定具を準備する工程と、ドリル孔の内壁面に弾性部材を当接させながら、コンクリート構造物のドリル孔に筒体を挿入する工程とを備える。
本発明によれば、筒体の先端部に、フェノールフタレイン溶液を含浸する弾性部材が取り付けられるため、ドリル孔が比較的小さくても、ドリル孔の内壁面にフェノールフタレイン溶液を均一に塗布することができる。したがって、本発明に係るコンクリート構造物の中性化深さ測定装置および方法を、住宅にも適用することができる。また、フェノールフタレイン溶液を塗布しながら、中性化深さを測ることができるため、簡単かつ精度良く中性化深さを測定することが可能となる。
本発明の実施の形態に係るコンクリート構造物の中性化深さ測定装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施の形態に係るコンクリート構造物の中性化深さ測定装置に含まれる測定具の外観を示す側面図である。 本発明の実施の形態における測定具の筒体および弾性部材の外観を示す斜視図である。 本発明の実施の形態における測定具の筒体内に配置される撮影部の構成例を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態において、測定具の筒体に付された目盛を示す図である。 本発明の実施の形態に係るコンクリート構造物の中性化深さ測定方法を示すフローチャートである。 図6に示すフローチャートの工程P1およびP2を模式的に示す図である。 図6に示すフローチャートの工程P3を模式的に示す図である。 図6に示すフローチャートの工程P33を模式的に示す図である。 本発明の実施の形態の変形例に係るコンクリート構造物の中性化深さ測定装置に含まれる表示装置の機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態の変形例における表示装置の画面構成例を示す図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
図1は、本実施の形態に係るコンクリート構造物の中性化深さ測定装置(以下「測定装置」と略す)1の概略構成を示す図である。図1に示されるように、測定装置1は、コンクリート構造物のドリル孔に挿入される測定具2と、測定具2にケーブル5を介して接続された表示装置3とを備える。
(測定具の構成について)
図2は、本実施の形態における測定具2の外観を示す側面図である。図3は、本実施の形態における測定具2の筒体21および弾性部材22の外観を示す斜視図である。測定具2は、透明な筒体21と、筒体21の先端部に取り付けられた弾性部材22と、筒体21の後端部に取り付けられた撮影部25と、筒体21の外周面に取り付けられた姿勢維持手段27とを含む。
筒体21は、典型的には円筒形状である。筒体21には、長手方向(軸方向)に沿って目盛26が付されている。目盛26は、筒体21の円周上の二箇所に設けられている。一方の目盛26と他方の目盛26とは、互いに対面する位置に設けられている。
弾性部材22は、フェノールフタレイン溶液を含浸でき、弾性力を有する円柱形状の部材である。弾性部材22は、たとえば多孔質の部材であり、典型的にはスポンジである。弾性部材22の径L2は、筒体21の径L1よりも大きい。弾性部材22は、筒体21の先端に着脱可能なキャップ(図示せず)に接着される。このキャップは、防水性を有する部材で形成される。これにより、弾性部材22に含浸されたフェノールフタレイン溶液が筒体21内部に漏れ入ることを防止することができる。なお、キャップに代えて、防水シートに弾性部材22が接着される構成であってもよい。
撮影部25は、筒体21の後端に取り付けられた保持部28によって、筒体21の内部に保持される。撮影部25が筒体21の内部に保持されるため、撮影部25の埃や汚れが付着することを防止することができる。
本実施の形態では、保持部28は、固定部材23と可動部材24とで構成される。固定部材23は、筒体21の後端に固定され、中央に貫通孔230(図8等)を有する。可動部材24は、固定部材23の貫通孔230に挿通され、その先端に撮影部25が設けられた棒状の部材である。図3には、筒体21の内部に配置される撮影部25、および、撮影部25が固定された可動部材24が、模式的に示されている。
固定部材23は、筒体21よりも大径の円板形状であり、筒体21の後端側を塞ぐキャップ体として機能する。可動部材24は、筒体21の長手方向に沿って進退可能に設けられている。これにより、筒体21の内部における撮影部25の位置を、調整することができる。また、可動部材24は筒状に形成され、撮影部25に電力を供給する電力線および信号線が可動部材24内に配される。
なお、可動部材24のうち筒体21の外に露出する部分、および/または、固定部材23は、測定具2をドリル孔に挿入する際に作業者により把持される把持部としても機能する。
撮影部25は、図4に示されるように、小型カメラ251と、照射手段の一例である複数のLED(Light Emitting Diode)252とで構成されている。小型カメラ251は、ファイバースコープなど、超小型の撮影手段であり、筒体21の内部空間を撮影する。小型カメラ251の撮影範囲は、撮影範囲内に少なくとも目盛26が入るように設定されている。
LED252は、筒体21の内部空間を照射する。LED252は、小型カメラ251の撮影範囲を偏りなく照射するために、小型カメラ251の周囲にたとえば等間隔で配置される。
小型カメラ251の撮影映像は、ケーブル5を介して表示装置3に出力される。図1に示されるように、表示装置3は表示部30を有しており、表示部30に、小型カメラ251の撮影映像が表示される。本実施の形態では、表示装置3は単なるモニタであってもよい。
筒体21の目盛26は、筒体21の略全長に亘って付されている。図5を参照して、目盛26を構成する各線261は、たとえば、1mm単位で設けられ、5mmごとに他の線よりも線の長さが長い区切り線262が設けられている。なお、目盛26は、筒体21の円周上の一箇所においてのみ設けられていてもよい。
姿勢維持手段27は、ドリル孔への筒体21の挿入時に、筒体21の姿勢を適正な姿勢に維持させる手段である。姿勢維持手段27は、筒体21に直交する方向に延びる、たとえば円環状のフランジ部材により構成される。姿勢維持手段27は、筒体21の長手方向に沿ってスライド移動可能に取り付けられている。具体的には、姿勢維持手段27は、弾性部材22と固定部材23との間を移動可能である。
(測定方法について)
図6のフローチャートおよび図7〜図9を参照して、本実施の形態におけるコンクリート構造物の中性化深さの測定方法について説明する。なお、各図においては、理解の容易のために、筒体21および弾性部材22の径方向の大きさを拡大して示している。
図7に示されるように、はじめに、作業者は、ドリル(図示せず)を用いて、コンクリート構造物9に所定の深さまで孔(ドリル孔)90をあける(工程P1)。コンクリート構造物9は、たとえば住宅等の建物の基礎の立上り部であり、その厚み寸法(表面91からの奥行き寸法)は、たとえば150mm程度である。
ドリル孔90は、コンクリート構造物9の表面91に対し略直角にあけられる。ドリル孔90の深さは、たとえば50mm程度である。ドリル孔90は円形であり、ドリル孔90の径L3は、5mm以下であることが望ましく、たとえば2mm程度である。
次に、作業者は、弾性部材22にフェノールフタレイン溶液を含浸させて、測定具2を準備する(工程P2)。その後、測定具2をゆっくりとドリル孔90に挿入する(工程P3)。この工程において、作業者は、ドリル孔90の内壁面に弾性部材22を当接させながら、筒体21をドリル孔90に挿入する。筒体21の軸方向長さは、ドリル孔90の深さよりも長く、50mm以上である。
ここで、筒体21は、その径L1(図2)が、ドリル孔90の径L3と略等しくなるように形成されている。つまり、筒体21の径L1もまた、たとえば2mm程度である。なお、筒体21はドリル孔90に挿入されるため、筒体21の径L1はドリル孔90の径L3よりも若干小さい。
これに対し、弾性部材22の径L2(図2)は、ドリル孔90の径L3よりも大きく、たとえば3mm程度である。このように、弾性部材22の径L2がドリル孔90の径L3よりも大きいため、図8に示されるように、弾性部材22は径方向に縮められた状態でドリル孔90に挿入される。なお、ドリル孔90への挿入を容易にするために、弾性部材22の先端部はテーパ状に形成されていてもよい。
そのため、測定具2をドリル孔90の奥に進めていく際、弾性部材22の弾性力によって、弾性部材22の外周面がドリル孔90の内壁面に擦り付けられる。これにより、ドリル孔90の内壁面に、均一にフェノールフタレイン溶液が塗布される(工程P31)。
測定具2をドリル孔90に挿入する際には、図8に示すように、姿勢維持手段27としてのフランジ部材をコンクリート構造物9の表面91に密着させた状態で、筒体21を奥に進める。これにより、筒体21の姿勢が、コンクリート構造物9の表面91に対して略直角に維持されるため、ドリル孔90に筒体21を真っ直ぐ挿入することができる。その結果、ドリル孔90の内壁面に、ムラなくフェノールフタレイン溶液を塗布することができる。
弾性部材22がドリル孔90の奥に進められる間、小型カメラ251による映像が表示装置3の表示部30に表示される。筒体21は透明であるので、表示部30には、筒体21の外周面に対面するドリル孔90の内壁面が表示される。
このように、本実施の形態では、測定具2をドリル孔90に挿入している過程で、作業者は、表示装置3の表示部30を見ながら、ドリル孔90の内壁面における変色部分と無色部分との境界位置を確認することができる。境界位置が確認できると、筒体21に付された目盛26によって、無色部分の深さ、すなわち中性化深さを測定する(工程P32)。
図5では、コンクリート構造物9の表面91の位置を想像線La、色の境界位置を想像線Lbで示している。この場合、コンクリート構造物9の中性化深さDは、想像線Laから想像線Lbまでの長さに相当する。本実施の形態では、目盛26は、筒体21の長手方向に延びる1本の直線260を有しており、この直線260に各線262の一端が交差している。これにより、想像線Lbで示す境界位置が、視覚的に認識し易くなるという効果がある。
無色部分の深さを測る際に、作業者は、適宜、図9に示されるように、可動部材24を筒体21の長手方向に沿って進退させて、小型カメラ251による撮影箇所を調整することができる(工程P33)。これにより、中性化深さの測定誤りを防止することができる。
中性化深さが測定できると、作業者は、測定具2をドリル孔90から引き抜く(工程P4)。その後、ドリル孔90にシーリングを充填して、ドリル孔90を塞ぐ(工程P5)。
このように、本実施の形態では、測定具2の先端に、ドリル孔90よりも大径の弾性部材22が取り付けられている。そのため、ドリル孔90の径を小さくしても、弾性部材22の弾性力を利用して、ドリル孔90の内壁面にフェノールフタレイン溶液を均一に塗布することができる。
ドリル孔90に従来のようにフェノールフタレイン溶液を噴霧する方法の場合、ドリル孔90に溶液を噴霧し過ぎると、中性化が進んでいる箇所も変色する可能性があるため、測定誤差が生じ得る。これに対し、本実施の形態では、弾性部材22によりドリル孔90の内壁面に溶液を均一に塗布できるため、測定精度を向上させることができる。
また、弾性部材22は、目盛26が付された透明な筒体21の先端部に取り付けられているため、フェノールフタレイン溶液をドリル孔90の内壁面に塗布しながら、コンクリート構造物9の中性化深さを測ることができる。つまり、測定具2をドリル孔90に挿入する工程(P3)において、フェノールフタレイン溶液の塗布(工程P31)と、中性化深さの測定(工程P32)とを並行して行うことができる。したがって、ドリル孔90に測定具2を一度挿入するだけで、フェノールフタレイン溶液の塗布と、中性化深さの測定とを完了することができる。その結果、従来よりも、簡単かつ短時間で、精度良く中性化深さを測定することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、ドリル孔90を小さくすることができるため、測定後にドリル孔90に充填するシーリング材の量を少量とすることができる。また、シーリングにより塞がれたドリル孔90は目立たず、美観の低下を抑制することができる。したがって、本実施の形態における測定方法を、美観が重要視される住宅にも適用することが可能である。
なお、本実施の形態では、撮影部25は、筒体21の長手方向に沿って移動可能であることとしたが、撮影部25は、さらに、筒体21の内部において回転可能に配置されていてもよい。あるいは、撮影部25は、筒体21の後端部に、移動および回転不能に取り付けられていてもよい。
また、弾性部材22が円柱形状であることとしたが、限定的でない。弾性部材22の断面形状が略円形であれば、弾性部材22は楕円柱形状であってもよいし、球状であってもよい。あるいは、弾性部材22の断面形状は略円形でなくてもよい。
(変形例)
上述の実施の形態では、表示装置3は、単に、小型カメラ251で撮影された映像を表示する装置として説明したが、表示装置において中性化進行速度の予測結果を確認できることとしてもよい。この場合の表示装置の機能および動作について、以下に説明する。
図10は、本実施の形態の変形例における表示装置3Aの機能構成を示す機能ブロック図である。図10を参照して、表示装置3Aは、各種演算処理を行う演算処理部31と、小型カメラ251からの映像信号を入力し、デジタル信号に変換して演算処理部31に出力する映像入力部32と、各種プログラムおよびデータを記憶するメモリ33と、ユーザからの指示を受け付ける操作部34と、各種データを他装置等に送信する送信部35とを備える。
本変形例における表示装置3Aは、たとえばタブレット型の端末である。この場合、表示部30と操作部34とは一体的に形成されてタッチパネル36を構成する。
演算処理部31は、その機能として、中性化進行速度の予測値を算出する算出部37を含む。算出部37の機能は、メモリ33に予め記憶されたアプリケーションプログラムを実行することで実現される。
算出部37は、JIS A 1152に定められた予測式に基づいて、中性化進行速度の予測値を算出する。中性化深さ(単位:mm)を「y」、中性化速度係数(単位:mm/年)を「b」、コンクリート構造物の築年数を「x」とすると、次の関係が成り立つ。
y=b√x
よって、中性化進行速度は、次の予測式(1)により求められる。
b=y/√x ・・・(1)
図11は、本変形例における表示装置3Aのタッチパネル36の画面構成例を示す図である。図11に示されるように、タッチパネル36は、映像入力部32から得られた画像を表示する画像表示領域41と、数値入力欄を含むデータ入力領域42と、予測式(1)による予測結果を表示(出力)する結果表示領域43とを含む。また、タッチパネル36には、予測結果の送信および保存を指示するための指示ボタン44が表示される。
データ入力領域42は、「中性化深さ」の入力欄421と、築年数の入力欄422とを含む。データ入力領域42に含まれるこれらの入力欄421,422は、コンクリート構造物の中性化深さおよび築年数を入力するための入力手段を構成する。
結果表示領域43は、予測式(1)による計算結果を表示する領域431と、中性化劣化予測のグラフを表示する領域432とを含む。結果表示領域43に含まれるこれらの領域431,432は、中性化進行速度の予測値の算出結果を出力する結果出力手段を構成する。
作業者は、測定具2の筒体21をドリル孔90に挿入している段階で(図6の工程P3において)、画像表示領域41に表示された画像を見ながら、コンクリート構造物9のドリル孔90の内壁面の無色部分の深さを測る。目視により測定した無色部分の深さを、コンクリート構造物9の中性化深さとして入力欄421に入力する。また、検査対象のコンクリート構造物9の築年数を、入力欄422に入力する。
双方の欄421,422に数値が入力されると、演算処理部31の算出部37は、上記予測式(1)と、入力欄421,422に入力された数値(すなわち中性化深さおよび築年数)とに基づいて、中性化進行速度を計算する。
算出部37により計算された予測値が、領域431に表示される。また、計算結果に基づく劣化予測グラフが、領域432に表示される。
このように、本変形例によれば、コンクリート構造物9の中性化深さだけでなく、コンクリート構造物9の中性化進行速度まで、現場で簡単に知ることができる。したがって、検査対象のコンクリート構造物9の補修工事の時期等をその場で判断できる。
結果表示領域43に予測結果が表示された後、ユーザにより指示ボタン44がタッチされると、演算処理部31は、予測結果をメモリ33に保存するとともに、送信部35を介してサーバに送信する。これにより、現場の作業だけでなく、検査対象の建物の管理を行う事務所側の作業負担も軽減することが可能となる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 測定装置、2 測定具、3,3A 表示装置、5 ケーブル、9 コンクリート構造物、21 筒体、22 弾性部材、23 固定部材、24 可動部材、25 撮影部、26 目盛、27 姿勢維持手段、28 保持部、30 表示部、31 演算処理部、32 映像入力部、33 メモリ、34 操作部、35 送信部、36 タッチパネル、37 算出部、41 画像表示領域、42 データ入力領域、43 結果表示領域、44 指示ボタン、90 ドリル孔、251 小型カメラ、252 LED。

Claims (10)

  1. 長手方向に沿って目盛が付され、コンクリート構造物のドリル孔に挿入される透明な筒体と、
    前記ドリル孔の内壁面に当接するように前記筒体の先端部に取り付けられ、フェノールフタレイン溶液を含浸する弾性部材とを備える、コンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  2. 前記弾性部材の断面形状は略円形であり、
    前記弾性部材の径は、前記ドリル孔の径よりも大きい、請求項1に記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  3. 前記筒体は円筒形状であり、
    前記筒体の径は、前記ドリル孔の径と略等しい、請求項1または2に記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  4. 前記筒体の後端部に取り付けられた小型カメラをさらに備える、請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  5. 前記小型カメラは、前記筒体の内部において移動および/または回転可能に配置されている、請求項4に記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  6. 前記小型カメラの映像を表示する表示装置をさらに備える、請求項4または5に記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  7. 前記表示装置は、前記コンクリート構造物の中性化深さおよび築年数を入力するための入力手段と、入力された中性化深さおよび築年数に基づいて、中性化進行速度の予測値を算出する算出手段と、中性化進行速度の予測値の算出結果を出力する結果出力手段とを含む、請求項6に記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  8. 前記筒体の内部を照らす照射手段をさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  9. 前記筒体の外周面に取り付けられ、前記ドリル孔への挿入時に前記筒体の姿勢を維持させる姿勢維持手段をさらに備える、請求項1〜8のいずれかに記載のコンクリート構造物の中性化深さ測定装置。
  10. コンクリート構造物にドリル孔をあける工程と、
    長手方向に沿って目盛が付された透明な筒体と、前記筒体の先端部に取り付けられ、フェノールフタレイン溶液を含浸する弾性部材とを含む測定具を準備する工程と、
    前記ドリル孔の内壁面に前記弾性部材を当接させながら、前記コンクリート構造物のドリル孔に前記筒体を挿入する工程とを備える、コンクリート構造物の中性化深さ測定方法。
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