JP2018159146A - ナノファイバ製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】搬送ロールにファイバが付着することによる基板上のファイバ膜の剥がれ、基板の破断、基板の搬送軸のゆがみ等の問題を防止し、基板の高速搬送、及びファイバの高速成膜が可能なナノファイバ製造装置の提供。【解決手段】ファイバの原料液を吐出して基板4にファイバを塗布する塗布ヘッド3と、塗布ヘッド3により吐出された原料液がファイバ化しながら飛翔する塗布エリア32に配置され、基板4を塗布エリア32に搬送するロール5と、塗布ヘッド3と塗布エリア32に配置される5ロールとの間に介挿される介挿部材6とを有するナノファイバ製造装置1。介挿部材6が塗布エリア32に配置されるロール5cの塗布ヘッド3に向く面の一部を覆うカバーである、ナノファイバ製造装置1【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ナノファイバ製造装置に関する。
従来、搬送される基板に、エレクトロスピニング法を用いて、ナノファイバの膜を塗布するナノファイバ製造装置が知られている。該装置は、基板を搬送するために、装置内に配置された複数の搬送ロール(以下ロールという)を有している。
特開2016−53231号公報
本発明が解決しようとする課題は、装置内に飛翔するファイバがロールに付着することによる基板上のファイバ膜の剥がれ、基板の破断、基板の搬送軸のゆがみ等の問題を防止し、基板の高速搬送、及びファイバの高速成膜が可能なナノファイバ製造装置を提供することである。
実施形態に係るナノファイバ製造装置は、ファイバの原料液を吐出して基板にファイバを塗布する塗布ヘッドと、前記塗布ヘッドにより吐出された前記原料液がファイバ化しながら飛翔する塗布エリアに配置され、前記基板を前記塗布エリアに搬送するロールと、前記塗布ヘッドと前記塗布エリアに配置される前記ロールとの間に介挿される介挿部材とを有する。
実施形態に係るナノファイバ製造装置を示す断面図である。 実施形態に係る搬送ロールのカバーを示す斜視図である。 実施形態に係る搬送ロールのカバーを示す断面図である。 実施形態に係る搬送ロールのカバー本体と塗布ヘッドとの間の距離について説明するための図である。 実施形態に係る搬送ロールのカバー本体が断面円弧状である場合のカバー本体と塗布ヘッドとの間の距離について説明するための図である。 実施形態に係る搬送ロールのカバー本体の長手方向の長さの一例を説明するための図である。 他の実施形態に係るナノファイバ製造装置を示す断面図である。 実施形態に係るカバー本体の変形例を示す平面図である
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。まず図1を参照して、実施形態に係るナノファイバ製造装置1の全体概要を説明する。図1は、装置1を示す断面図である。装置1は、周知のエレクトロスピニング法により基板4にナノファイバ(以下ファイバという)の膜を塗布する装置の一例である。
装置1は、装置内の限られたスペースにおいてファイバの塗布エリア32を確保しつつ、基板4を高速搬送するために、基板4が掛け渡され、基板4を搬送する複数の搬送ロール5を有する。
ここで、塗布エリア32とは、基板4にファイバ膜が塗布されるエリアを含み、塗布ヘッド3により吐出された原料液がファイバ化されて飛翔するエリアである。塗布エリア32は、例えば、塗布ヘッド3の後述する吐出条件、塗布ヘッド3の吐出部31と基板4との間の距離等により決まる。
搬送ロール5(以下ロール5という)は、特に塗布エリア32内において、基板5の歪みやばたつき等を抑制するために、基板5と塗布ヘッド3との間の所定の距離を維持して基板4を搬送する。この搬送のために、ロール5は塗布エリア32内にも配置される。
従って、塗布エリア32内に配置されるロール5(5c)にファイバが付着することを防止するために、カバー6(介挿部材)が設けられる。カバー6が設けられることにより、ロール5(5c)にファイバが直接付着することが防止され、ロール5(5c)にファイバが付着することに起因する基板4上のファイバ膜の剥がれ、基板4の破断、基板4の搬送軸のゆがみ等が防止される。
また、カバー6が設けられることにより、カバー6自体にファイバが付着することを防止する対策として、カバー6は、ファイバを反発する特性を有する。従って、カバー6にファイバが付着することが防止され、例えばカバー6の開口部6bの端部6dにファイバが付着することに起因する基板4上のファイバ膜の毛羽立ちが抑制され、ひいてはこの毛羽立ちに起因する基板上のファイバ膜の剥離が防止される。
またカバー6は、耐有機溶媒性の高い特性を有する。従って、装置1内の雰囲気中に含まれる有機溶媒にカバーが侵されることも防止される。
以下、装置1の具体的な構成を詳細に説明する。図1に示すように、装置1は、電源2、塗布ヘッド3、基板4、ロール5、及びカバー6を有する。
電源2は、塗布ヘッド3に接続される。電源2は、塗布ヘッド3に供給される原料液を帯電するために、塗布ヘッド3に、例えば10数kvの高電圧を印加する。
塗布ヘッド3は、例えば第1ヘッド3a及び第2ヘッド3bを有する。第1ヘッド3a及び第2ヘッド3bは、例えば同一の構造を有する。すなわち塗布ヘッド3(3a、3b)は、不図示の原料液貯蔵タンクに、不図示の送液管を介して接続されている。原料液は、例えば、ファイバの原材料であるモノマーが、所定の濃度で有機溶媒に溶かされた溶液である。
また塗布ヘッド3(3a、3b)は、原料液を吐出するために、不図示の複数のノズルを有する吐出部31を有する。
第1ヘッド3aは、その吐出部31が塗布エリア32内を搬送される基板4の表面(図1において上側の面)に対向するように、例えば固定して設けられる。第1ヘッド3aの吐出部31と基板4の表面との間の距離は、電源2による印加電圧、原料液中のモノマーの種類、原料液中のモノマーの濃度等の吐出条件により決められる。
第2ヘッド3bは、その吐出部31が塗布エリア32内を搬送される基板4の表面と反対側の裏面(図1において下側の面)に対向するように、例えば固定して設けられる。第2ヘッド3bの吐出部31と基板4の裏面との間の距離も、電源2による印加電圧、原料液中のモノマーの種類、原料液中のモノマーの濃度等の吐出条件により決められる。
上述した構成により、塗布ヘッド3は、帯電された原料液を吐出部31から吐出して、塗布エリア32内を搬送される基板4の両面に同時にファイバの膜を塗布する。
すなわちまず、塗布ヘッド3(3a、3b)には、不図示のタンクから、原料液が供給される。また塗布ヘッド3(3a、3b)には、電源2により高電圧が印加される。
塗布ヘッド3(3a、3b)は、吐出部31から、塗布エリア32内を搬送される基板4の両面に向けて、帯電された原料液を吐出する。
吐出部31から吐出された原料液中の有機溶媒は、装置1内の雰囲気中で揮発する。
吐出部31から吐出された原料液中のモノマーは、塗布エリア32内を搬送される基板4の両面に到達し、ファイバとして基板4の両面に塗布される。
また吐出部31から吐出された原料液中のモノマー(ファイバ)の一部は、塗布エリア32内に設けられるロール5を覆うカバー6にも到達する。ただし後述するように、カバー6に到達したファイバは、カバー6に反発されて、カバー6に堆積することはない。
基板4は、例えばシート状のアルミ箔である。基板4は、例えば150mmの幅を有する。基板4は、装置1外の不図示の供給部から供給される。またファイバ膜が塗布された基板4は、装置1外に排出されて、不図示の回収部に回収される。
ロール5は、装置1の所定位置に設けられる複数のロール5a、5b、5c、5d、5eを含む。
複数のロール5aー5eのうちの少なくとも一部のロール5cは、塗布エリア32内に設けられる。
基板4は、塗布エリア32を経由して搬送されるように、複数のロール5aー5eに掛け渡される。
ロール5の合計個数及び塗布エリア32内に設けられるロール5の個数は限定されない。またロール5の配置位置、ロール5間の距離、基板4の掛け渡され方等についても、図1に示す形態に限定されない。
ロール5による基板4の搬送方法は、例えば装置1内のスペース、塗布エリア32の位置、基板4に与えるテンション等を考慮して決められる。
またロール5は、不図示の駆動源に接続されて回転する。ロール5は、回転することにより、基板4を、塗布エリア32において、例えば数10m/分の高速で搬送する。
上述のロール5の構成において、装置1外から供給される基板4は、まずロール5aにより装置1内に搬送される。
ロール5aにより装置1内に搬送される基板4は、ロール5b、5cに掛け渡されて所定のテンションを与えられながら、塗布エリア32に搬送される。
ロール5b、5cにより塗布エリア32に搬送される基板4は、ロール5dに掛け渡され、ロール5cから5dに向かって水平方向(図1において横方向の矢印)に搬送されることにより、塗布エリア32を通過する。
基板4は、塗布エリア32を搬送されながら、塗布ヘッド3により、上述したようにファイバの膜が塗布される。
塗布エリア32を通過することによりファイバ膜が塗布された基板4は、さらにロール5eに掛け渡されて所定のテンションを与えられながら、装置1外に排出される。
次にカバー6について説明する。図1に示すように、カバー6は、ロール5を覆うように設けられる。ただし、図1においては、全てのロール5a−5eを覆うように、3個のカバー6が設けられているが、カバー6の個数はこれに限定されない。またカバー6は、少なくとも、塗布エリア32内に設けられ、かつ塗布ヘッド3に向く側に露出面を有するロール5cを覆うように設けられれば良い。ここで、露出面とは、基板4の幅に対応するロール5の面であって、かつ基板が接触していないロール5の面である。
以下に塗布エリア32内に設けられ、かつ第1ヘッド3aに向く側に露出面を有するロール5c及び塗布エリア32外に設けられているロール5bを覆うカバー6と、塗布エリア32外に設けられているロール5aを覆うカバー6とについて、詳細に説明する。
図2は、ロール5aを覆うように設けられたカバー6と、ロール5b、5cを覆うように設けられたカバー6とを示す斜視図である。なお図2は、説明のために、カバー6に隠れて本来は見えない部分も含めて図示している。
また図3は、図2に示すカバー6を示す断面図である。図2及び図3において、点線及び実線は、基板4、ロール5、カバー本体6a、及びカバーシート6cを区別し易いように使い分けられている。
ロール5aを覆うカバー6と、ロール5b、5cを覆うカバー6とは、覆う対象のロールが異なること、及び覆う対象のロールの本数が異なること以外、基本的構造が同じである。
すなわちカバー6は、カバー本体6aと、基板入口用及び基板出口用の開口部6bと、カバーシート6cとを有する。
カバー本体6aは、ファイバがロール5に直接付着することを防止するために、ロール5を覆うカバー6の本体である。図2及び図3に示すカバー本体6aは、四角柱の形状を有するが、カバー本体6aの形状は四角柱の形状に限定されない。例えばカバー本体6aの形状は、断面円弧状であっても良い(図5参照)。さらにカバー本体6aには、図8に示すように例えば開口が設けられていても良い。図8は、カバー本体6aの変形例を示す平面図である。具体的には、図8(a)に示すように、カバー本体6aには、例えば複数のスリット6eが設けられていても良い。さらに図8(b)に示すように、カバー本体6aには、例えば複数の孔6fが設けられていても良い。
また、図2及び図3に示すカバー本体6aは、ロール5の全面を覆っている。しかしながら、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲は、ロール5の全面に限定されない。
カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲は、カバー本体6aと塗布ヘッド3との距離によって適宜選択することができる。
例えば図4は、塗布エリア32内に設けられるロール5cのカバー本体6aと、第1ヘッド3aとの間の距離について説明するための図である。
図4に示すカバー本体6aと第1ヘッド3aとの間の距離、すなわちカバー本体6aの角部と、第1ヘッド3aの吐出部31との間の距離をd2とし、第1ヘッド3aと基板4との間の距離(基準距離)をd0としたときに、0.6≦d2/d0≦2.4である場合、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲は、ロール5の全面でなくても良い。
すなわち0.6≦d2/d0≦2.4である場合、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲は、塗布エリア32内に設けられるロール5cにおいて、塗布ヘッド3に向く側の露出面の一部で良い。露出面の一部とは、例えばロール5cの外周の一部として見た場合、図4に示す部分Xである。部分Xは、吐出部31の先端を頂点とするロール5cの外周円の2本の接線Y1、Y2に挟まれる露出面の範囲である。また部分Xを覆うときのカバー本体6aの配置位置は、吐出部31とロール5cの露出面との間であって、かつ接線Y1、Y2に挟まれる範囲の位置Zである。
すなわち0.6≦d2/d0≦2.4であってかつカバー本体6aの配置位置が位置Zである場合、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲が、ロール5cの塗布ヘッド3に向く側の露出面の一部であっても、ファイバのロール5cへの直接付着を十分防止できる。
図5は、カバー本体6aが、例えばロール5cと同心の断面円弧状である場合の距離d2を説明するための図である。カバー本体6aが断面円弧状である場合の距離d2は、吐出部31の先端とロール5cの中心Oとを結んだ線と、カバー本体6aの外周とが交差する点から、吐出部31の先端までの距離である。
カバー本体6aが断面円弧状である場合においても、0.6≦d2/d0≦2.4である場合、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲は、塗布エリア32内に設けられるロール5cにおいて、塗布ヘッド3に向く側の露出面の一部(図5に示す部分X)で良い。そして部分Xを覆うときのカバー本体6aの配置位置は、吐出部31とロール5cの露出面との間であって、かつ接線Y1、Y2に挟まれる範囲の位置Zである。
なお、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲とは、上述したロール5の外周方向の一部として見た場合の長さだけでなく、ロール5の回転軸方向の長さによっても決まる範囲である。
すなわち、カバー本体6aが覆うロール5の面の範囲が、ロール5の塗布ヘッド3に向く側の露出面の一部であるとは、例えばカバー本体6aが覆うロール5の面の回転軸方向の長さが、ロール5の回転軸方向の全長よりも短い場合を含む。
図6は、カバー本体6aが覆うロール5の面の回転軸方向の長さの一例を説明するための図である。
カバー本体6aが塗布ヘッド側の露出面の一部を覆う場合のカバー本体6aの長手方向の長さL2は、ロール5の回転軸方向の長さL1よりも短い。
なお、カバー本体6aの長手方向の長さL2は、基板4の長さ(ロール5の回転軸方向と同一方向の長)L3以上であることが必須である。
以上説明したカバー本体6aにより、塗布ヘッド3から吐出されるファイバの一部がロール5に直接付着することが防止される。しかしながら、カバー本体6aがロール5へのファイバの付着を防止するためにロール5を覆うだけでは、カバー本体6a自体にファイバが付着し堆積する。
従ってカバー本体6aは、カバー本体6a自体にファイバが堆積することを防止するために、ファイバを反発する特性を有する。
具体的には、カバー本体6aは、ファイバを反発する特性として、帯電し易い低誘電率の絶縁材料により形成される。低誘電率の絶縁材料とは、例えば1〜10の範囲の比誘電率を有する絶縁材料である。
さらにカバー本体6aは、装置1内の雰囲気中に曝されるため、雰囲気中の有機溶媒に侵され難い特性として、耐有機溶媒性の高い材料で形成される。
低誘電率の絶縁材料であって、かつ耐有機溶媒性の高い材料としては、例えばフッ素系樹脂、イミド系樹脂、及びアミド系樹脂等があげられる。
特にファイバを反発する特性として優れた絶縁材料は、電気抵抗値が1010[Ω・cm]以上のフッ素系樹脂、イミド系樹脂、及びアミド系樹脂があげられる。
カバー本体6aの材料に適するフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)があげられる。
またカバー本体6aの材料に適するイミド系樹脂としては、例えば芳香族ポリイミド、脂肪族ポリアミド、ポリアミドイミドがあげられる。
またカバー本体6aの材料に適するアミド系樹脂としては、例えば、脂肪族ポリアミド(66ナイロン、6ナイロン、11ナイロン、12ナイロン)、芳香族ポリアミド(アラミド)があげられる。
以上説明したファイバを反発する特性及び有機溶媒に侵され難い特性により、カバー本体6aにファイバが付着して堆積することが防止され、かつ雰囲気中の有機溶媒にカバー本体6aが侵されることが防止される。
なお、ファイバを反発するカバー本体6aの特性としては、例えば導電性材料で形成されたカバー本体6aに、ファイバと同極性の電圧を印加する構造も勿論含まれる。さらに、ここで言うカバー本体6aには、吐出部31とロール5間に配置する棒、板状の金属も含まれる。これにより、同極性の電圧を印加しない場合と比較して吐出部31とカバー本体6aの電位差が小さくなる。但し、このような同極性の電圧を印加してファイバを反発する構造を採用した場合、カバー本体6aに、ファイバを帯電させる際に印加する電圧と同極性の電圧を印加する構成が別途必要になる。
また、ファイバを反発する構造、すなわちカバー本体6aにファイバが堆積することを防止する構造としては、例えばカバー本体6aに付着するファイバを電気的に吸引して、カバー本体6aとは別の場所に収集する構造を採用しても良い。
但しこのファイバがカバー本体6aに堆積することを防止する構造を採用した場合にも、ファイバを電気的に吸引し収集する構成が別途必要になる。
次に開口部6bについて説明する。開口部6bは、カバー本体6aの一部に形成される。開口部6bは、基板入口用の開口部6b1、6b2及び出口用の開口部6b3、6b4を含む。開口部6b1、6b2は、カバー本体6a外から搬送されて来る基板4をカバー本体6aに覆われているロール5a、5bに導くための開口部である。
開口部6b3は、カバー本体6aに覆われているロール5aによって搬送される基板4を、カバー本体6a外へ導くための開口部である。開口部6b4は、カバー本体6aに覆われているロール5b、5cによって搬送される基板4を、カバー本体6a外へ導くための開口部である。
なお、開口部6bは、基板の厚さ方向に、幅d1を有する(図3参照)。幅d1は、搬送される基板4のばたつきを考慮して決められる。
次にカバーシート6cについて説明する。カバーシート6cは、上述した開口部6bの端部6dの周囲に設けられるシート状の部材である(例えば図2、図3参照)。但しカバーシート6cは、以上説明したカバー本体6aと別部材である必要はなく、カバー本体6aの一部であっても良い。
開口部6bの端部6dにファイバが付着すると、この付着したファイバが基板4の方向に伸びる。この伸びたファイバが基板4にも付着し、開口部6bの端部6dと基板4との間が部分的にファイバによって橋が架かったように繋がる現象が起こる。
このファイバの繋がり現象は、塗布エリア32内のロール5cにおける第1ヘッド3aに向く側の露出面を覆うカバー本体6aに設けられた開口部6b4の端部6dと基板4との間で起こりやすい。
ファイバの繋がり現象が起こると、塗布エリア32内で、基板4に塗布されるファイバ膜に毛羽立ちが生じる原因になる。また毛羽立ちは、塗布エリア32外の下流のロール5d、5eにより基板4が搬送される際に、基板4からファイバ膜が剥離される原因にもなる。
一方、上述したように、カバー本体6aは、ファイバを反発する特性を有し、ファイバがカバー本体6aに付着することが防止される。従ってカバー本体6aのファイバを反発する特性により、開口部6bの端部6dにファイバが付着することも防止される。
故にカバー本体6aのファイバを反発する特性により、ファイバの繋がり現象を抑制することも可能であるが、本実施形態では、より確実かつ効果的に、ファイバの繋がり現象を防止するためにカバーシート6cが設けられる。
すなわちカバーシート6cは、少なくとも、塗布エリア32内のロール5cにおける第1ヘッド3aに向く側の露出面を覆うカバー本体6aに設けられた開口部6b4の端部6dの周囲に設けられる。
カバーシート6cは、カバー本体6aと同様に、ファイバを反発する特性及び有機溶媒に侵され難い特性(耐有機溶媒性の高い特性)を有する。
具体的には、カバー本体6aと同様のフッ素系樹脂、イミド系樹脂、及びアミド系樹脂が、カバーシート6cの材料として使用される。
カバー本体6aの材料とカバーシート6cの材料とは同一材料でもよい。しかしながら、カバー本体6aの材料とは異なる材料、すなわちカバー本体6aの材料よりもファイバを反発し易い材料で形成されたカバーシート6cを使用した方が、ファイバの繋がり現象の防止の面で、より大きい効果が得られる。
なおカバーシート6cは、カバー本体6aの開口部6bの端部6dの周辺に、例えばネジ等の取付け部材により取り付けられる。この取付け部材も、ファイバを反発し、かつ耐有機溶媒性の高い絶縁材料で形成される。取付け部材の絶縁材料としては、例えばポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂が用いられる。
次に他の実施形態に係るナノファイバ製造装置について、図7を参照して説明する。図7において、図1と同一の部分については、同一の符号を付けることにより詳細説明を省略する。
図1と図7に示す装置1の違いは、ロール5の配置位置、ロール5間の距離、基板4の掛け渡され方等のロール5による基板4の搬送方法と、基板4の搬送方法の違いに伴う塗布ヘッド3の配置位置である。
図7に示す装置1において、基板4は、塗布エリア32を、垂直方向(図7において上から下へ向かう方向)に、ロール5により搬送される。
塗布ヘッド3(3a、3b)は、垂直方向に搬送される基板4を挟んで対向して設けられ、基板4の両面に同時にファイバの膜を塗布する。
複数のロール5は、図2乃至図6を参照して説明したように、カバー6により覆われている。
以上説明したように、実施形態に係るナノファイバ製造装置は、ファイバの原料液を吐出して基板にファイバを塗布する塗布ヘッドと、塗布ヘッドにより吐出された原料液がファイバ化しながら飛翔する塗布エリアに配置され、基板を塗布エリアに搬送するロールと、塗布ヘッドと塗布エリアに配置されるロールとの間に介挿される介挿部材(カバー)とを有する。
従って、実施形態によれば、ロールにファイバが付着することによる基板上のファイバ膜の剥がれ、基板の破断、基板の搬送軸のゆがみ等の問題を防止し、基板の高速搬送、及びファイバの高速成膜が可能なナノファイバ製造装置を提供することができる。
また実施形態に係るナノファイバ製造装置のカバーは、ファイバを反発する特性を有する。さらにカバーは、原料液中に含まれる有機溶媒に侵され難い特性を有する。
従って、実施形態によれば、ロールにファイバが付着することが防止できるだけでなく、カバー自体にファイバが付着することを防止することもできる。
例えばカバーの開口部の端部にファイバが付着することが防止されるので、基板上のファイバ膜に毛羽立ちが起こることも防止され、塗布エリアよりも下流に位置するロールによるファイバ膜の剥離も防止される。
さらに、実施形態によれば、ナノファイバ製造装置内の清掃頻度が低減され、長時間のファイバ膜の塗布が可能になる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を例示したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更などを行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1 ナノファイバ製造装置
2 電源
3 塗布ヘッド
3a 第1ヘッド
3b 第2ヘッド
4 基板
5(5a、5b、5c、5d、5e) 搬送ロール
6 カバー(介挿部材)
6a カバー本体
6b(6b1、6b2、6b3、6b4) 開口部
6c カバーシート
6d 端部
31 吐出部
32 塗布エリア

Claims (11)

  1. ファイバの原料液を吐出して基板にファイバを塗布する塗布ヘッドと、
    前記塗布ヘッドにより吐出された前記原料液がファイバ化しながら飛翔する塗布エリアに配置され、前記基板を前記塗布エリアに搬送するロールと、
    前記塗布ヘッドと前記塗布エリアに配置される前記ロールとの間に介挿される介挿部材と、
    を有するナノファイバ製造装置。
  2. 前記介挿部材は、前記塗布エリアに配置されるロールの前記塗布ヘッドに向く面の一部を覆うカバーである請求項1に記載のナノファイバ製造装置。
  3. 前記介挿部材と前記塗布ヘッドとの間の距離をd2とし、前記塗布ヘッドと前記基板との間の距離をd0とした場合に、0.6≦d2/d0≦2.4である請求項1または2に記載のナノファイバ製造装置。
  4. 前記介挿部材は、前記ファイバを反発する特性を有する請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のナノファイバ製造装置。
  5. 前記介挿部材は、前記原料液中に含まれる有機溶媒に侵され難い特性を有する請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載のナノファイバ製造装置。
  6. 前記介挿部材は、帯電し易く、かつ耐有機溶媒性の高い材料により形成される請求項1乃至5のうちのいずれか一項に記載のナノファイバ製造装置。
  7. 前記介挿部材の材料は、1〜10の範囲の比誘電率を有する請求項1乃至6のうちのいずれか一項に記載のナノファイバ製造装置。
  8. 前記介挿部材の材料は、フッ素系樹脂、イミド系樹脂、アミド系樹脂のいずれかから選択される材料であって、電気抵抗値が1010[Ω・cm]以上の材料である請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載のナノファイバ製造装置。
  9. 前記介挿部材は、前記塗布エリアに配置される前記ロールを覆う本体と、
    前記本体に設けられ、前記基板を前記本体内または前記本体外へ導く開口部と、
    を有する請求項1乃至8のうちのいずれか一項に記載のナノファイバ製造装置。
  10. 前記介挿部材は、前記開口部の端部の周辺に設けられるシートを有する請求項9に記載のナノファイバ製造装置
  11. 前記シートは、前記本体よりも、前記ファイバを反発しやすい材料により形成される請求項10に記載のナノファイバ製造装置。
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