JP6750167B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents
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Description
そして、均一なスプレー分布パターンを実現するために、中央側に位置するノズルほど突出させるようにされている。
(1)本発明の静電噴霧装置は、電圧の印加によって発生する静電気力でノズルから液体を帯電状態で離脱させて前記液体を被塗物に噴霧する静電噴霧装置であって、導電材料又は半導電材料の複数の前記ノズルを設けたノズルヘッドと、前記ノズルに対して異極となる異極部との間に電圧を印加して前記静電気力を発生させる電圧印加手段と、を備え、前記ノズルは、前記ノズルの軸線が少なくとも隣接するノズル間で前記ノズルヘッドから離れるにつれて、前記軸線間の距離が離れるように設けられている。
前記ノズルは前記ノズルヘッドから突出するように設けられ、前記ノズルヘッドから突出する前記ノズルの前記ノズルヘッド側となる根本部が前記ノズルの先端部よりも外形が大きくされている。
図1は本発明に係る第1実施形態の静電噴霧装置10の斜視図であり、図2は静電噴霧装置10を上側から見た上面図であり、図3は図2のA−A線断面図である。
なお、図2では、電圧印加手段40の図示を省略している。
なお、ノズルヘッド21の液体供給口21aには、図示しない液体供給部からの液体供給配管が接続される。
上述した電圧印加手段40で被塗物30とノズル20の間に電圧を印加すると、被塗物30とノズル20の間に静電気力が発生し、その静電気力によってノズル20に供給された液体が帯電し、図4に示すように、静電気力によって前方に引っ張られてノズル20から帯電状態で離脱する。
そして、テーラコーン60の先端から静電気力によって液体が真直ぐに引っ張られ、その後、静電爆発によって液体が噴霧される。
このような静電爆発が繰り返されることで液体が霧化される。
ところで、ここまでは、ノズル20がノズルヘッド21から前方側に突出するように設けられている場合について示したが、必ずしも、突出している必要はなく、ノズルヘッド21の前方側の端面とほぼ面一にノズル20の先端が位置するようになっていてもよい。
ただし、上述したように、ノズルヘッド21を絶縁材料で形成している場合には、ノズル20がノズルヘッド21から突出していることが好ましい。
したがって、ノズルヘッド21を絶縁材料で形成している場合には、ノズル20がノズルヘッド21から突出していることが好ましい。
そこで、第2実施形態では、ノズルヘッド21の面へ液体が付着したとしても、新たな電極となる部分の発生を防ぎ、ノズル20に対する静電気力の作用の変化を抑制して、より安定して、この液線61が伸びるようにする構成を加えた静電噴霧装置10について説明する。
図5に示すように、第2実施形態の静電噴霧装置10も基本的な構成は第1実施形態と同様であり、以下では、主に第1実施形態と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する場合がある。
なお、電極部20bが複数のノズル20と一体に繋がるように、ノズル20に電極部20bを一体成形して電気配線42aを省略するようにしてもよい。
一方、この電極部20bから離れるにつれて静電気力が強く作用するようになり、液体は、さらに、細くなりながら前方側に伸び、先端61aが静電気力の集中により静電爆発起こす静電力に達すると静電爆発を起こす。
また、ノズルヘッド21の面へ液体が付着したとしても、すでに電極部20bにより安定して静電爆発を起こす静電気力の電場を形成しており、ノズルヘッド21の面へ付着した液体の、ノズル20に対する静電気力の作用の変化の影響が小さく、安定した霧化を実現することができる。
第2実施形態では、絶縁材でできたノズルヘッド21から突出する導電材でできたノズル20のノズルヘッド21側となる根本部付近に電極部20bを設けることで、液体の噴霧の安定性を高めるようにしたが、同様のことは、ノズル20の形状の設計によっても可能であり、第3実施形態では、ノズル20の形状を工夫することで液体の噴霧の安定性を高める構成について説明する。
なお、図6では、ノズル20を設けたノズルヘッド21だけを示している。
第3実施形態の静電噴霧装置10も基本的な構成は第1実施形態と同様であり、以下では、主に第1実施形態と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する場合がある。
つまり、導電材料のノズル20の先端より外径が大きい根元部分で、静電気力の集中が発生せず、静電気力の作用が弱く、ノズル20の近くでは静電爆発をすることがない程度の大きさになっており、液体に対し被塗物30方向に引っ張る力が強くかかり、液体が安定して前方側に伸びるようになっていればよい。
このようにしても、第2実施形態と同様に、ノズル20の外径が大きい根元部分から離れるにつれて静電気力が強く作用するようになり、液体は、さらに、細くなりながら前方側に伸び、先端61aが静電気力の集中により静電爆発起こす静電力に達すると静電爆発を起こす。
加えて、ノズル20の根本部分の外形が大きい場合、その電極として寄与する根元部分の面積が大きくなるので、ノズルヘッド21の面へ液体が付着して、その付着した液体が根元部分近傍で電極として作用するとしても、ノズル20の根本部分の電極としての寄与度が大きいため、ノズルヘッド21の面へ付着した液体の、ノズル20に対する静電気力の作用の変化の影響が小さく、安定した霧化を実現することができる。
第1実施形態から第3実施形態では、全てのノズル20の軸線Lがノズルヘッド21から離れるにつれて、軸線L間の距離が離れるように、ノズル20を設けるようにしていたが、必ずしも、全てのノズル20の軸線Lがノズルヘッド21から離れるにつれて、軸線L間の距離が離れるようになっている必要はない。
なお、図7では、ノズル20を設けたノズルヘッド21だけを示している。
図7に示すように、第4実施形態でも、ノズルヘッド21を液体が噴霧される側から見た正面視で長方形状とし、ノズル20をノズルヘッド21の幅方向(長辺方向)に沿うように並んで配置するようにしている。
ただし、これまでと違って、ノズルヘッド21のノズル20が設けられる端面は湾曲しておらず、このためノズル20は直線状に並んでいる状態になっている。
このようにノズル20を配置すると、中央Mを挟んで一方側に位置するノズル20と他方側に位置するノズル20とは、互いに反対側に傾くように配置されるため、隣接するノズル20間でノズルヘッド21から離れるにつれて、軸線L間の距離が離れるようになる。
しかしながら、1つ飛ばしのノズル20の間では、十分に距離が離れているため、このように軸線L間の距離がdのままで変わらなくても問題はない。
なお、第4実施形態でも、上記で説明したノズル20の配置に関連する構成以外の点に関しては、第1実施形態と同様である。
例えば、主に液体の噴霧に寄与し、ノズル20の近傍に配置されるノズル20に対する異極部となる近接電極を加えるようにしてもよく、このような近接電極を設ける場合には、近接電極の電位を、被塗物30の電位とノズル20の電位の中間程度の電位とすればよい。
20 ノズル
20a 先端外周縁
20b 電極部
20c 孔
21 ノズルヘッド
21a 液体供給口
21b 液体流出孔
21c 液体分岐部
23 電気配線
30 被塗物
40 電圧印加手段
41 一方の電気配線
42 他方の電気配線
50 アース手段
60 テーラコーン
61 液線
61a 先端
L 軸線
Claims (7)
- 電圧の印加によって発生する静電気力でノズルから液体を帯電状態で離脱させて前記液体を被塗物に噴霧する静電噴霧装置であって、
導電材料又は半導電材料の複数の前記ノズルを設けたノズルヘッドと、
前記ノズルに対して異極となる異極部との間に電圧を印加して前記静電気力を発生させる電圧印加手段と、を備え、
前記ノズルは、前記ノズルの軸線が少なくとも隣接するノズル間で前記ノズルヘッドから離れるにつれて、前記軸線間の距離が離れるように設けられていることを特徴とする静電噴霧装置。 - 前記ノズルは、全ての前記ノズルの前記軸線が前記ノズルヘッドから離れるにつれて、前記軸線間の距離が離れるように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の静電噴霧装置。
- 電圧の印加によって発生する静電気力でノズルから液体を帯電状態で離脱させて前記液体を被塗物に噴霧する静電噴霧装置であって、
導電材料又は半導電材料の複数の前記ノズルを設けた絶縁材料のノズルヘッドと、
前記ノズルに対して異極となる異極部との間に電圧を印加して前記静電気力を発生させる電圧印加手段と、を備え、
前記ノズルは前記ノズルヘッドから突出するように設けられ、
前記ノズルヘッドから突出する前記ノズルの前記ノズルヘッド側となる根本部付近に複数の前記ノズルのそれぞれに対応して設けられ、前記ノズルと同電位の複数の電極部を備えていることを特徴とする静電噴霧装置。 - 電圧の印加によって発生する静電気力でノズルから液体を帯電状態で離脱させて前記液体を被塗物に噴霧する静電噴霧装置であって、
導電材料又は半導電材料の複数の前記ノズルを設けた絶縁材料のノズルヘッドと、
前記ノズルに対して異極となる異極部との間に電圧を印加して前記静電気力を発生させる電圧印加手段と、を備え、
前記ノズルは前記ノズルヘッドから突出するように設けられ、
全ての前記ノズルに対応するように、前記ノズルヘッドから突出する前記ノズルの前記ノズルヘッド側となる根本部付近に設けられた前記ノズルと同電位の1つの電極部を備え、
前記電極部を設けることにより前記ノズルの近くに作用する前記静電気力が弱くなり前記液体が前記ノズルの近くでは静電爆発しないことを特徴とする静電噴霧装置。 - 電圧の印加によって発生する静電気力でノズルから液体を帯電状態で離脱させて前記液体を被塗物に噴霧する静電噴霧装置であって、
導電材料又は半導電材料の複数の前記ノズルを設けた絶縁材料のノズルヘッドと、
前記ノズルに対して異極となる異極部との間に電圧を印加して前記静電気力を発生させる電圧印加手段と、を備え、
前記ノズルは前記ノズルヘッドから突出するように設けられ、前記ノズルヘッドから突出する前記ノズルの前記ノズルヘッド側となる根本部が前記ノズルの先端部よりも外形が大きくされており、前記ノズルの近くに作用する前記静電気力が弱くなり前記液体が前記ノズルの近くでは静電爆発しないことを特徴とする静電噴霧装置。 - 前記ノズルの前記根本部は、隣接する前記ノズルの前記根本部との距離が5mm以下となるように、前記ノズルの先端部よりも大きい外形にされていることを特徴とする請求項5に記載の静電噴霧装置。
- 前記ノズルは、前記ノズルヘッドの長辺方向に沿って並んで配置されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の静電噴霧装置。
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