JP2018158769A - 昇降機保守システム及び昇降機保守方法 - Google Patents

昇降機保守システム及び昇降機保守方法 Download PDF

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Abstract

【課題】保守端末装置を使った無線通信による昇降機の保守が良好に行えるようにする。【解決手段】昇降機の動作を制御する制御装置21と、昇降機の状態を監視する監視装置22と、監視装置又は制御装置に接続され、昇降機の保守作業を行う保守員が携帯する保守端末装置と無線通信を行う無線通信装置30とを備える。無線通信装置30は、保守端末装置に送信する無線信号の電波強度を、保守作業の内容に応じて複数段階に変化させる。【選択図】図1

Description

本発明は、昇降機保守システム及び昇降機保守方法に関する。
エレベーターやエスカレーターなどの昇降機は、保守作業を随時行う必要がある。例えばエレベーターの場合には、一定期間ごとに定期点検を行う必要があり、また故障が発生した際には故障修理を行う必要がある。以下の説明では、点検や故障修理などの保守員が行う昇降機の作業全般を、保守と称する。
エレベーターの保守作業は、保守員が該当するエレベーター設置建物に出向いて行う。保守作業を行う際には、保守員が所持する保守端末装置を使って、保守作業のスケジュール、作業手順などを確認しながら行う。保守端末装置は、通常、コンピューター装置やタブレット端末などの情報処理装置で構成される。
ここで、保守端末装置による保守の作業性を向上させると共に保守員の負担の軽減を目的として、エレベーターの監視装置に無線通信装置を接続し、保守端末装置が無線通信により監視装置側と情報のやり取りをしながら、保守作業を行うことが提案されている。
特許文献1には、無線通信機能を備えた保守端末装置を使って、エレベーターの保守を行う技術の一例についての記載がある。
特開2010−228907号公報
ところで、エレベーターなどの昇降機の監視装置や制御装置に無線通信装置を接続した場合、その無線通信装置からの電波が届く範囲(無線通信が可能な範囲)は、無線通信装置の設定状況により決まる。例えば、無線通信装置としてBluetooth(商標)や無線LAN(Local Area Network)の規格の装置を使用したとき、送信出力などの調整で、無線通信が可能な範囲を、無線通信装置の設置位置を中心として数mから数十m程度の範囲に設定することができる。
エレベーターの保守作業のために、その監視装置に無線通信装置を設置した場合、作業効率上からは、無線通信の可能な範囲が広い方が好ましい。無線通信の可能範囲が広ければ、保守員は保守の対象となるエレベーターから離れた状況でも、保守端末装置でエレベーターの状況を確認することができるからである。
しかしながら、実際の保守作業では、保守端末装置からの無線による指示でエレベーターを動作させる場合がある。このような場合には、無線通信が可能な範囲をあまり広げると、保守員がどこにいるのか不明な状況でのエレベーターの操作を許可することになるため、好ましくはない。
このため、従来、昇降機に無線通信装置を接続する場合、無線通信装置が無線通信可能な範囲は、昇降機の制御装置の近傍や、エレベーターの乗りかご内などの非常に狭い範囲に制限するのが一般的であった。
ところが、エレベーターなどの昇降機の設置状況は建物によって異なり、例えば、複数台のエレベーターが設置された大規模なシステムの場合には、エレベーターの制御装置や監視装置が昇降機の巻き上げ機と離れて設置される場合がある。このような場合には、監視装置に接続された無線通信装置で無線通信可能な範囲を、巻き上げ機が設置された場所まで広げてしまうと、保守端末装置は、昇降機から離れた予期しない場所で、無線通信装置を介して監視装置と通信できる状況になってしまう。これは好ましい状況ではない。
なお、ここではエレベーターを例にして課題を説明したが、エスカレーターなどの他の昇降機の保守時にも同様の問題がある。
本発明は、保守端末装置を使った無線通信による昇降機の保守が良好に行える昇降機保守システム及び昇降機保守方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならは、昇降機の動作を制御する制御装置と、昇降機の状態を監視する監視装置と、監視装置又は制御装置に接続され、昇降機の保守作業を行う保守員が携帯する保守端末装置と無線通信を行う無線通信装置とを備えるシステムに適用される。
ここで、無線通信装置は、保守端末装置に送信する無線信号の電波強度を、保守作業の内容に応じて複数段階に変化させることを特徴とする。
本発明によれば、保守作業のスケジュールなどに基づいて無線通信装置の電波強度を変化させることで、保守員が保守作業の内容に応じて電波出力を調整する必要がなく、効率よく安全に保守作業を実施できるようになる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置のシステム全体の概要を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例によるエレベーター装置を構成する各機器に適用されるコンピューター装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。 本発明の一実施の形態例による作業管理サーバと保守端末装置の例を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態例によるエレベーターの制御装置と監視装置、及び無線通信装置と保守端末装置の例を示す機能ブロック図である。 本発明の一実施の形態例による作業管理サーバと保守端末装置との間で行われる処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態例による保守端末装置と無線通信装置との間で行われる処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態例によるエレベーター装置のシステム全体の概要を示す説明図である。 本発明の一実施の形態例をエスカレーター装置に適用した例を示す説明図である。
以下、本発明の一実施の形態の例(以下、「本例」と称する)を、図1〜図6を参照して説明する。
[1.エレベーター装置全体の概要]
図1は、本例のエレベーター装置のシステム全体の概要を示す。
エレベーターの乗りかご11は、ワイヤーロープ12でつり合いおもり14と接続され、ワイヤーロープ12は電動巻上機13に巻き掛けられている。そして、電動巻上機13による駆動で、ワイヤーロープ12に吊り下げられた乗りかご11が、昇降路内を上方向又は下方向に移動する。電動巻上機13は、制御装置21からの指令で乗りかご11を移動させる。各階の乗り場に乗りかご11が停止した際には、ドア16が開閉する。なお、ドア16は、乗りかご側のドアと乗り場側のドアを有し、双方のドアが連動して開閉する。
電動巻上機13は、建物の最上部の機械室20に設置される。機械室20内には、エレベーター装置10の制御装置21と監視装置22とが設置され、監視装置22により動作状態を監視しながら、制御装置21が乗りかご11を移動させる。例えば、制御装置21は、乗りかご11の昇降速度やドア16の開閉動作を制御する。
また、乗りかご11内には、乗客が停止階やドアの開閉などを指示する操作パネル15が配置され、その操作パネル15の操作により、制御装置21に停止階やドアの開閉動作が指示される。
また、乗り場には、案内表示パネル17が配置されている。この案内表示パネル17は、制御装置21からの指令に基づいて、乗りかご11の到着や進行方向などを案内する。また、乗り場には、かご呼びボタン(不図示)が配置されており、かご呼びボタンの操作情報が制御装置21に伝送されるようになっている。
なお、監視装置22は、制御装置21を介してエレベーター装置10の動作状況を監視して、故障や不具合の発生の有無の監視を行う。
本例のエレベーター装置10には、機械室20内に無線通信装置30が配置されている。図1例では、機械室20内の無線通信装置30は、制御装置21及び監視装置22の近傍に配置される。この無線通信装置30は、監視装置22に接続される。
さらに、乗りかご11内にも機械室20内の無線通信装置30と同じ無線通信装置30が配置されている。乗りかご内の無線通信装置30も、乗りかご11と機械室20とを接続する通信ケーブル(不図示)を介して監視装置22に接続されている。
この無線通信装置30は、保守作業時に、保守員1が所持する保守端末装置40と無線通信を行う。
機械室20内の無線通信装置30と、乗りかご11内の無線通信装置30は、2台用意して、それぞれの場所に個別に設置してもよいが、1台の無線通信装置30を用意して、保守員1が保守作業を行う場所の移動に伴って持ち運び、繋ぎ替えるようにしてもよい。この繋ぎ替えを行う場合には、保守作業時のみ無線通信装置30を監視装置22に接続し、保守作業が完了した際には、無線通信装置30を監視装置22から外すようにしてもよい。なお、無線通信装置30の繋ぎ替えは、予め機械室20と乗りかご11に、無線通信装置30を接続するための接続端子を用意しておき、その接続端子を使って無線通信装置30を監視装置22に接続できるようにするのが好ましい。
無線通信装置30は、無線信号を送信する際の電波強度として、デフォルトの電波強度(第1の電波強度)と、そのデフォルトの電波強度よりも強い第2の電波強度を設定することができる。
機械室20内の監視装置22に接続された無線通信装置30を第1の電波強度(デフォルトの電波強度)に設定したときには、制御装置21や監視装置22の設置場所の周囲の数メートルの範囲が、無線通信可能範囲A1になる。また、無線通信装置30を第2の電波強度に設定したときには、機械室20内のほぼ全体をカバーする広い無線通信可能範囲A2になる。
また、乗りかご11に無線通信装置30が接続された状況で、第1の電波強度(デフォルトの電波強度)に設定したときには、ほぼ乗りかご11の内部だけの数メートルの範囲が、無線通信可能範囲A3になる。また、無線通信装置30を第2の電波強度に設定したときには、乗りかご11が停止した階の乗り場まで広がった無線通信可能範囲A4になる。
保守員1が所持する保守端末装置40は、図1の下側に示すように、予め、保守センターに設置された作業管理サーバ50と通信を行う。そして、エレベーター装置10の保守作業内容などを指示する作業スケジュールが取得され記憶される。このとき、作業スケジュールで示される個々の作業には、個別電波強度の情報が付加される。
そして、保守員1が機械室20の保守を行う際には、保守員1は、保守端末装置40による支援を受けて保守作業を行う。すなわち、保守員1は、保守端末装置40を用いて、無線通信装置30との無線通信により、監視装置22や制御装置21とデータのやり取りを行いながら機械室20の保守を行う。さらに、乗りかご11の保守を行う際にも、同様に無線通信装置30との無線通信により、監視装置22や制御装置21とデータのやり取りを行いながら、保守端末装置40を用いて保守員1による保守作業が行われる。これらの保守作業時には、保守端末装置40に記憶された個別電波強度の情報に基づいて、保守員1が無線通信装置30に電波強度の指示を行い、無線通信装置30は指示された電波強度を設定する。なお、この電波強度の指示と設定の詳細については後述する。
[2.各装置のハードウェア構成例]
図2は、制御装置21、監視装置22、及び保守端末装置40として構成されるコンピューター装置900のハードウェア構成例を示す。ここでは、コンピューター装置900を保守端末装置40に適用した例について説明する。
コンピューター装置900は、バスライン910にそれぞれ接続されたCPU(Central Processing Unit:中央処理装置)901、ROM(Read Only Memory)902、及びRAM(Random Access Memory)903を備える。さらに、コンピューター装置900は、不揮発性ストレージ904、ネットワークインターフェース905、入力装置906、表示装置907、及び近距離無線通信部908を備える。なお、近距離無線通信部908は、保守端末装置40として構成されるコンピューター装置900の場合に用意されるが、制御装置21や監視装置22として構成されるコンピューター装置900の場合には用意されない。
CPU901は、保守端末装置40が備える各機能を実現するソフトウェアのプログラムコードをROM902から読み出して実行する。RAM903には、演算処理の途中に発生した変数やパラメータ等が一時的に書き込まれる。例えば、保守端末装置40は、CPU901がROM902に記憶されているプログラムを読み出すことで、メンテナンスツールを読み出され、保守手順などを表示装置907に表示させる制御が行われる。
不揮発性ストレージ904としては、例えば、HDD(Hard disk drive)、SSD(Solid State Drive)、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリ等が用いられる。この不揮発性ストレージ904には、OS(Operating System)、各種のパラメータの他に、コンピューター装置900を保守端末装置40(あるいは制御装置21又は監視装置22)として機能させるためのプログラムが記録されている。
ネットワークインターフェース905には、例えば、NIC(Network Interface Card)等が用いられ、端子が接続されたLAN(Local Area Network)、専用線等を介して各種のデータを送受信することが可能である。例えば、保守端末装置40が、ネットワークインターフェース905からLAN用のケーブル等を介して作業管理サーバ50に接続される。
入力装置906は、キーボードやマウスなどで構成され、例えば保守端末装置40の場合には、保守員1が作業の進捗状況などを入力する。
表示装置907は、液晶ディスプレイなどで構成され、例えば保守端末装置40の場合には、作業スケジュールや作業手順などが表示される。
近距離無線通信部908は、無線LANやBluetooth(商標)などの無線通信方式で近距離の無線通信を行う。
なお、制御装置21や監視装置22としてコンピューター装置900を構成する際には、既に述べた近距離無線通信部908の他に、入力装置906や表示装置907も特に備える必要はない。
また、保守端末装置40として構成されるコンピューター装置900は、近距離無線通信部908の他に、無線電話回線に接続して外部(作業管理サーバ50など)と通信を行う不図示の無線通信部を備えるようにしてもよい。
[3.作業管理サーバと保守端末装置の構成]
図3は、作業管理サーバ50と保守端末装置40との機能ブロック図である。
作業管理サーバ50は、制御部51と記憶部52とを備え、制御部51の制御下で、作業スケジュール作成部53が、エレベーター保守作業の作業スケジュールを作成する。
記憶部52は、作業内容521、建物情報522、及び個別電波強度523を記憶する。
作業内容521には、各保守員が保守時に行う作業内容が格納される。
建物情報522には、各保守員が保守作業を行う現場の住所及び昇降機の機種、作業可能エリアが格納される。
個別電波強度523には、作業可能エリアに応じた建物毎の個別の電波強度が格納される。
作業スケジュール作成部53は、保守員1が保守作業を行う建物を建物情報522から検索すると同時に、作業内容521から当日行う保守内容を決定する。作業スケジュール作成部53は、保守内容から個別電波強度523を決定する。例えば建物情報522には、エレベーター装置10の監視装置22から電動巻上機13までの距離6mと格納されている。また、作業内容521に電動巻上機13についての作業があることが格納されている場合、作業スケジュール作成部53は、距離6mに該当する電波強度値を個別電波強度523から取得する。この距離6mに該当する電波強度値が設定されると、例えば機械室20に設置された無線通信装置30の無線通信可能範囲が、図1に示す無線通信可能範囲A2になる。
保守端末装置40は、制御部41、記憶部42、及び表示部43を備える。
記憶部42は、保守作業時に使用するメンテナンスツール421と、保守員1が保守する建物と作業内容を格納した作業スケジュール422と、建物と作業別に設定される個別電波強度423の情報を持つ。
そして、図3に示すように、保守端末装置40が作業管理サーバ50と接続されると、保守端末装置40を所持する保守員1に関する保守作業の情報が、作業管理サーバ50の記憶部52から保守端末装置40の記憶部42に転送される。この保守員1に関する保守作業の情報には、作業スケジュール422や個別電波強度423が含まれる。
なお、図3に示す例では、作業管理サーバ50と保守端末装置40とは、ケーブルなどで直接接続した場合を想定したが、例えば作業管理サーバ50と保守端末装置40との間で無線通信を行って、保守端末装置40が、保守員1に関する保守作業の情報を取得するようにしてもよい。あるいは、メモリカードなどの記憶媒体を使用して、保守端末装置40が、保守員1に関する保守作業の情報を取得してもよい。
[4.保守端末装置と無線通信装置の構成]
図4は、保守端末装置40と、監視装置22に接続された無線通信装置30の機能ブロック図である。
図4に示す保守端末装置40は、図3に示す保守端末装置40と同じ構成である。
監視装置22に接続された無線通信装置30は、制御部31と記憶部32と電波出力部33とを備える。電波出力部33は、監視装置22の制御部221や制御装置21の制御部211から供給された情報を無線送信する。この場合、電波出力部33から出力する無線信号の強度が、記憶部32の電波強度321により設定される。電波出力部33から出力する無線信号の強度は、例えば電波出力部33内の増幅器のゲインなどによって設定される。
なお、図4には示さないが、無線通信装置30は、他の機器(保守端末装置40)からの信号を受信する電波受信部を備え、電波受信部が受信した信号に含まれる情報が、監視装置22の制御部221や制御装置21の制御部211に伝送される。監視装置22に伝送された情報は、記憶部222に記憶される。制御装置21に伝送された情報は、記憶部212に記憶される。例えば、保守作業時に、保守端末装置40からの指示で、乗りかご11の昇降やドアの開閉などの特定の動作を指示する情報が、無線通信装置30を介して監視装置22や制御装置21に伝送される。
保守端末装置40が無線通信装置30と無線通信を行う際には、作業スケジュール422に基づいて、そのときの作業内容に応じた個別電波強度423の情報が、無線通信装置30に伝送される。無線通信装置30は、受信した個別電波強度の情報を電波強度321として記憶部32に記憶する。そして、無線通信装置30は、記憶した電波強度321の情報に基づいて、電波出力部33での電波強度を設定する。
[5.作業管理サーバと保守端末装置との間での処理例]
図5は、保守端末装置40と作業管理サーバ50とを接続した状態で行われる処理の流れを示すフローチャートである。
まず、作業管理サーバ50は、特定の建物Aと保守の契約をした際に、建物情報522に、建物Aの住所とエレベーター装置の機種と作業エリア情報を登録する(ステップS21)。また、作業管理サーバ50は、作業スケジュール作成部53を定期的に起動し、保守員1が当日行う作業のスケジュール(例えば建物の住所や作業エリア、当日行う作業内容)を作成する(ステップS22)。
一方、保守員1は、保守端末装置40を作業管理サーバ50に接続した状態で操作を行って、作業管理サーバ50に作業スケジュールの取得を要求する(ステップS11)。
この要求を受信した作業管理サーバ50は、作業スケジュール作成部53が作成した、保守員1の作業スケジュールを保守端末装置40に送信する(ステップS23)。保守端末装置40は、受信した作業スケジュールを、作業スケジュール422として記憶部42に記憶する(ステップS12)。続いて、作業管理サーバ50の作業スケジュール作成部53は、作成した作業スケジュールより特定の個別電波強度523を選択し、その選択した個別電波強度の情報を保守端末装置40に送信する(ステップS24)。保守端末装置40は、受信した情報を、記憶部42が個別電波強度423として記憶する(ステップS13)。
[6.保守作業時の処理例]
図6は、エレベーター装置10での保守員1による保守作業時の処理手順を示すフローチャートである。この図6に示す処理手順は、無線通信装置30の電波強度を、デフォルトの電波強度から変更する場合である。
まず、保守員1は現場の建物Aに到着した後、無線通信装置30を監視装置22と接続する(ステップS31)。このとき、作業手順に応じて、図1に示すように、無線通信装置30を、機械室20内に設置する場合と、乗りかご11側に設置する場合とがある。
無線通信装置30と監視装置22の接続が完了した後、保守員1は保守端末装置40からの指示で、無線通信装置30を起動する(ステップS32)。無線通信装置30が起動されると、電波強度321として記憶されたデフォルトの電波強度(第1の電波強度)の値で電波出力部33が作動し、無線通信が可能な状態になる(ステップS41)。
その後、保守端末装置40は、作業開始時に、現在の作業スケジュール422に対応した個別電波強度423の情報を、無線通信装置30に送信する電波強度の設定処理を行う(ステップS33)。この個別電波強度423の情報を受信した無線通信装置30は、受信した個別電波強度423の情報を、電波強度321の情報として記憶部32に格納する(ステップS42)。無線通信装置30の電波出力部33は、新たに格納された電波強度321とする変更処理を行い、その電波強度(第2の電波強度)で無線通信を再開する(ステップS43)。
そして、保守員1は保守端末装置40のメンテナンスツール421を起動し、無線通信装置30を介して監視装置22と通信して、エレベーター装置10の状態を確認しながら、保守作業を実行する(ステップS34)。
無線通信装置30は、監視装置22又は保守端末装置40からの指示などで、現在の保守作業が完了したか否かを判断し(ステップS44)、保守作業が完了していない場合(ステップS44のNO)には、完了を判断するまで待機する。そして、保守作業が完了したと判断したとき(ステップS44のYES)、無線通信装置30は、電波出力部33の電波強度を、電波強度321として記憶されたデフォルトの電波強度(第1の電波強度)の値に変更する(ステップS45)。
以上説明したように、本例によると、保守作業時に、保守作業を行う内容によって、無線通信装置30の電波強度を自動的に変更することができる。したがって、例えば図1に示すように、機械室20にいる保守員1が、保守端末装置40を所持しながら保守作業を行う際には、作業内容によって、デフォルトの無線通信可能範囲A1と、電波強度を強くした無線通信可能範囲A2とが自動的に切り替わる。
例えば、監視装置22や制御装置21などの点検などの保守を行う際には、監視装置22や制御装置21の周囲だけに電波が届く無線通信可能範囲A1になり、保守端末装置40が監視装置22と無線通信を行いながら、保守作業が実行される。
一方、電動巻上機13の点検や部品交換などの保守を行う際には、電動巻上機13が設置された場所に電波が届く無線通信可能範囲A2に切り替わり、保守端末装置40が監視装置22と無線通信を行いながら、電動巻上機13の保守作業が実行される。
さらに、乗りかご11内で保守を行う際には、例えば乗りかご11の操作パネル15などの点検時に、乗りかご11内だけに電波が届く無線通信可能範囲A3になり、保守端末装置40が監視装置22と無線通信を行いながら、乗りかご11内で保守作業が実行される。
一方、乗り場の案内表示パネル17などの点検時には、乗り場まで電波が届く無線通信可能範囲A4になり、保守端末装置40が監視装置22と無線通信を行いながら、乗り場でも保守作業が実行される。
このように、保守作業スケジュールに応じて、常に保守作業個所で保守端末装置40が無線通信可能に設定され、しかも、いずれの場合でも必要最低限の電波強度に設定される。このため、無線通信範囲を比較的狭い範囲に保つ処理がなされ、必要最小限の範囲で電波強度を強くする処理が行われる。これにより、保守端末装置40を使った保守作業性の確保と、無線通信範囲の適正化が行われるようになる。
[7.変形例1(作業管理サーバから監視装置に直接指示する例)]
ここまで説明した一実施の形態例では、保守端末装置40が、作業スケジュールに応じて、電波強度の情報を無線通信装置30に伝送するようにした。これに対して、他の装置から無線通信装置30に電波強度の情報を送るようにしてもよい。
図7は、建物の外部の監視センター60から、エレベーター装置10の監視装置22を介して、無線通信装置30に電波強度の情報を送る場合の構成例を示す。
図7の例では、エレベーター装置10の監視装置22は、外部の監視センター60と電話回線などで接続されている。監視センター60は、作業管理サーバ50から作業スケジュールや個別電波強度などの情報D1を取得する。そして、監視センター60は、作業スケジュールで決められた保守作業の時間になると、電波強度の変更などを指示する情報D2を、監視装置22に対して伝送する。
情報D2を受信した監視装置22は、接続された無線通信装置30に対して、情報D2に含まれる電波強度を指示し、無線通信装置30を該当する電波強度で作動させる。
なお、監視センター60から監視装置22に作業スケジュールの情報についても伝送しって、監視装置22側で実際の作業スケジュールの進行状況を判断しながら、監視装置22が電波強度を変更させるように制御してもよい。あるいは、保守作業内容に応じて電波強度を変更させるのではなく、例えば1日単位で、電動機やブレーキなどの保守作業がある日は強い電波強度を設定し、制御盤の確認などの保守作業の日にはデフォルトの弱い電波強度から変更しないようにしてもよい。
[8.変形例2(その他の昇降機に適用した例)]
ここまで説明した一実施の形態例は、エレベーター装置に適用した例としたが、その他の昇降機に本発明を適用してもよい。
図8は、エスカレーター装置70に適用した例を示す。図8において、無線通信装置30及び保守端末装置40については、一実施の形態例(図1〜図6の例)で説明した無線通信装置30及び保守端末装置40と同じである。
図8に示すように、エスカレーター装置70は、上部機械室71と下部機械室72とを備え、例えば上部機械室71に制御装置73が設置されている。無線通信装置30は、この制御装置73(又は制御装置73に接続された不図示の監視装置)に接続されている。
無線通信装置30は、上部機械室71の近傍の狭い範囲を、デフォルトの電波強度による無線通信範囲A11に設定している。また、無線通信装置30は、デフォルトの電波強度よりも強い電波強度による無線通信範囲A12に通信可能な範囲を変更することができる。この無線通信範囲A12には、下部機械室72が含まれる。
ここで、無線通信装置30は、保守員1が所持する保守端末装置40と無線通信を行う際に、作業スケジュールによって、保守端末装置40からの電波強度の情報に基づいて、通信可能な範囲を無線通信範囲A12に変更させる。すなわち、上部機械室71の保守作業時には、デフォルトの電波強度で無線通信範囲A11とし、下部機械室72の保守作業時には、強く変更した電波強度で無線通信範囲A12とし、それぞれの作業箇所が無線通信範囲に含まれるようにする。
このように作業スケジュールに応じて電波強度を変更することで、エスカレーター装置70の保守作業時に、無線通信範囲が適切に設定されるようになる。
[9.その他の変形例]
なお、ここまで説明した実施の形態例では、無線通信装置の電波強度を保守作業の内容に応じて2段階に変化させる例としたが、無線通信装置は、保守作業を行う際に、保守作業の内容に応じて電波強度を3段階以上のより多くの段階で変化させるようにしてもよい。
また、それぞれの例では、デフォルトの電波強度よりも強くする例を示したが、保守作業状況によって、デフォルトの電波強度よりも弱い電波強度を設定して、特定の作業時に無線通信範囲を狭くするようにしてもよい。
例えば、昇降機の作動状態などを監視装置から伝送するような状態のときには、比較的強い電波強度として、昇降機の各部の点検や調整などを行う保守モード時には、その点検や調整を行う個所の周囲だけに届く弱い電波強度に変更するようにしてもよい。
また、図1に示す構成では、監視装置22に無線通信装置30を接続したが、制御装置21に無線通信装置30を接続するようにしてもよい。さらに、無線通信装置30は、監視装置22又は制御装置21と一体に構成して、監視装置22又は制御装置21が無線通信装置30を内蔵するようにしてもよい。
また、本発明は上記した実施の形態例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施の形態例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能などは、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
10…エレベーター装置、11…乗りかご、12…ワイヤーロープ、13…電動巻上機、14…つり合いおもり、15…操作パネル、16…ドア、17…案内表示パネル、20…機械室、21…制御装置、211…制御部、212…記憶部、22…監視装置、221…制御部、222…記憶部、30…無線通信装置、31…制御部、32…記憶部、33…電波出力部、321…電波強度、40…保守端末装置、41…制御部、42…記憶部、421…メンテナンスツール、422…作業スケジュール、423…個別電波強度、50…作業管理サーバ、51…制御部、52…記憶部、521…作業内容、522…建物情報、523…個別電波強度、53…作業スケジュール作成部、60…監視センター、70…エスカレーター装置、71…上部機械室、72…下部機械室、900…コンピューター装置、901…中央処理装置(CPU)、902…ROM、903…RAM、904…不揮発性ストレージ、905…ネットワークインターフェース、906…入力装置、907…表示装置、908…近距離無線通信部、910…バス

Claims (5)

  1. 昇降機の動作を制御する制御装置と、
    前記昇降機の状態を監視する監視装置と、
    前記監視装置又は前記制御装置に接続され、前記昇降機の保守作業を行う保守員が携帯する保守端末装置と無線通信を行う無線通信装置と、を備え、
    前記無線通信装置は、前記保守端末装置に送信する無線信号の電波強度を、保守作業の内容に応じて複数段階に変化させる
    昇降機保守システム。
  2. 前記無線通信装置は、前記保守端末装置が保有する個別電波強度の情報であって、保守作業スケジュールに含まれる個々の前記保守作業に対応する前記個別電波強度の情報を、前記保守端末装置と無線通信を行った際に受信し、取得した前記個別電波強度の情報に基づいて前記電波強度を変化させる
    請求項1に記載の昇降機保守システム。
  3. 前記無線通信装置は、デフォルトの電波強度を持ち、前記個別電波強度の情報を取得したとき、前記デフォルトの電波強度を別の電波強度に設定し、前記保守作業の完了を判別したとき、前記デフォルトの電波強度に戻す
    請求項2に記載の昇降機保守システム。
  4. 前記別の電波強度は、保守作業スケジュールに従って保守作業を行う保守対象機器の近傍の前記保守端末装置が、前記無線通信装置と無線通信が可能なように、前記デフォルトの電波強度よりも強い電波強度とした
    請求項3に記載の昇降機保守システム。
  5. 昇降機の制御装置又は監視装置の動作状態を、保守作業を行う状態に切り換える設定処理と、
    前記制御装置又は前記監視装置に接続される無線通信装置が、前記昇降機の保守作業を行う保守員が携帯する保守端末装置に送信する無線信号の電波強度を、保守作業の内容に応じて複数段階に変化させる電波強度の変更処理と、を含む
    昇降機保守方法。
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