JP2018151598A - センサ装置、共焦点顕微鏡及びnv中心を有するダイヤモンドからの蛍光を検出する方法 - Google Patents

センサ装置、共焦点顕微鏡及びnv中心を有するダイヤモンドからの蛍光を検出する方法 Download PDF

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Abstract

【課題】共焦点顕微鏡のサイズを小さくする。【解決手段】共焦点顕微鏡100は、光源110、結像レンズ132(第1レンズ)及び対物レンズ140を有している。光源110からの光は、結像レンズ132を経由して対物レンズ140に送られる。結像レンズ132は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動可能になっている。共焦点顕微鏡100は、ダイヤモンド200からの蛍光を検出している。ダイヤモンド200は、NV中心を有しており、共焦点顕微鏡100からの励起光によって光を発する。【選択図】図1

Description

本発明は、センサ装置、共焦点顕微鏡及びNV中心を有するダイヤモンドからの蛍光を検出する方法に関する。
近年、NV(Nitrogen−Vacancy)中心を有するダイヤモンドを用いたセンシングが注目されている。NV中心は、励起光(例えば、波長532nmの光)によって特定の波長の光を発し、NV中心からの光の強度は、NV中心における電子スピンの量子状態に依存する。つまり、NV中心からの光の強度を検出することで、NV中心における電子スピンの量子状態を検出することができる。このような特性によって、NV中心は、高感度磁気センサとして機能することができ、特に、NMR(Nuclear Magnetic Resonance)信号の検出に利用することができる。
NV中心からの光を検出するため、共焦点顕微鏡が用いられることがある。共焦点顕微鏡は、光源、対物レンズ、ステージ及び光検出器を有している。光源からの光は、NV中心の励起光であり、対物レンズを経由してステージ上のダイヤモンドに送られる。ダイヤモンドからの蛍光(つまり、NV中心からの光)は、対物レンズ及びピンホールを経由して光検出器に送られる。ピンホールは、対物レンズの焦点位置からずれた位置からの光をほとんど遮るように配置されている。このような構成によって、光検出器は対物レンズの焦点位置からの光のみを検出することができるようになっている。
近年、種々の共焦点顕微鏡が開発されている。特に、特許文献1から4には、観察対象に対する対物レンズの焦点位置を調節する方法について記載されている。特許文献1から3には、対物レンズ又はステージを移動させることで、観察対象に対する対物レンズの焦点位置を調節することについて記載されている。特許文献4には、光源からの光を、結像レンズを経由して対物レンズに送ることと、結像レンズを移動させることで観察対象に対する対物レンズの焦点位置を調節することについて記載されている。
特開2012−103379号公報 特開2012−78727号公報 国際公開第2002/068903号 特開2014−197092号公報
本発明者は、NV中心を有するダイヤモンドからの蛍光を検出するための共焦点顕微鏡について検討し、特に共焦点顕微鏡のサイズを小さくすることについて検討した。このような顕微鏡においては、観察対象(ダイヤモンド)に対する対物レンズの焦点位置を細かい精度で調節することが求められ、例えばピエゾアクチュエータのような細かい精度で動作可能な機構によって対物レンズ又はステージを移動させることがある。本発明者は、このような機構を共焦点顕微鏡に設けることが、共焦点顕微鏡のサイズの増加につながっていると考えた。
本発明の一の目的は、共焦点顕微鏡のサイズを小さくすることにある。本発明のさらなる目的は、実施形態の以下の開示から明らかになるであろう。
本発明の一態様によれば、以下のセンサ装置が提供される。
以下を備えるセンサ装置:
NV中心を有するダイヤモンド;及び
前記ダイヤモンドからの蛍光を検出する共焦点顕微鏡、
ここで、前記共焦点顕微鏡は、光源と、第1レンズと、対物レンズと、を備え、
前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能である。
本発明の他の態様によれば、以下の共焦点顕微鏡が提供される。
以下を備える共焦点顕微鏡:
光源;
第1レンズ;及び
対物レンズ、
ここで、前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能であり、
前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記対物レンズを移動させるための機構を有しない。
本発明のさらに他の態様によれば、以下の共焦点顕微鏡が提供される。
以下を備える共焦点顕微鏡:
光源;
第1レンズ;
対物レンズ;及び
ステージ、
ここで、前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能であり、
前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記ステージを移動させるための機構を有しない。
本発明のさらに他の態様によれば、以下の方法が提供される。
NV中心を有するダイヤモンドからの蛍光を検出する方法であって、以下を含む:
共焦点顕微鏡によって、前記ダイヤモンドからの蛍光を検出すること、
ここで、前記共焦点顕微鏡は、光源と、第1レンズと、対物レンズと、を備え、
前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能である。
本発明の上述した一態様によれば、共焦点顕微鏡のサイズを小さくすることができる。
実施形態に係るセンサ装置を示す図である。 図1に示した結像レンズの機能の一例を説明するための図である。 実施例に係るセンサ装置を示す図である。 図3に示した共焦点顕微鏡によって得られた像のシミュレーション結果を示す図である。 (a)は、対物レンズの倍率が10倍の場合において観察対象の像が明瞭になるときの対物レンズの変位と結像レンズの変位の関係を示すグラフであり、(b)は、対物レンズの倍率が50倍の場合において観察対象の像が明瞭になるときの対物レンズの変位と結像レンズの変位の関係を示すグラフであり、(c)は、対物レンズの倍率が100倍の場合において観察対象の像が明瞭になるときの対物レンズの変位と結像レンズの変位の関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
図1は、実施形態に係るセンサ装置10を示す図である。
図1を用いて、センサ装置10の共焦点顕微鏡100の概要について説明する。共焦点顕微鏡100は、光源110、結像レンズ132(第1レンズ)及び対物レンズ140を有している。光源110からの光は、結像レンズ132を経由して対物レンズ140に送られる。結像レンズ132は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動可能になっている。特に図1に示す例では、共焦点顕微鏡100は、ダイヤモンド200からの蛍光を検出している。ダイヤモンド200は、NV中心を有しており、共焦点顕微鏡100からの励起光によって光を発する。
上述した構成によれば、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。具体的には、結像レンズ132は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動可能になっている。つまり、観察対象(ダイヤモンド200)に対する対物レンズ140の焦点位置は、対物レンズ140の位置又はステージ150の位置ではなく、結像レンズ132の位置によって調節することができる。図2を用いて後述するように、上記焦点位置を調節するための機構は、対物レンズ140の位置又はステージ150の位置を調節する場合よりも、結像レンズ132の位置を調節する場合に、簡易なもの、すなわち、小さなものにすることができる。さらに、ダイヤモンド200からの蛍光の検出においては、詳細を後述するように、上記焦点位置を大きな距離移動させる必要がない。つまり、結像レンズ132を移動させる場合は、対物レンズ140及びステージ150を移動させる必要がない。したがって、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。
さらに、図1に示す例においては、共焦点顕微鏡100は、対物レンズ140を共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動させるための機構(例えば、ピエゾアクチュエータ)を有していない。言い換えると、対物レンズ140は、共焦点顕微鏡100の光路に沿ってステージ150に対して移動不可能になっている。
上述した構成によれば、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。具体的には、図1に示す例では、観察対象(ダイヤモンド200)に対する対物レンズ140の焦点位置を細かい精度で調節することが要求されている。したがって、仮に、対物レンズ140の位置を調節することで上記焦点位置を調節する場合、対物レンズ140の位置を共焦点顕微鏡100の光路に沿って細かい精度で調節可能な機構(例えば、ピエゾアクチュエータ)が必要になる。しかしながら、このような機構を共焦点顕微鏡100に設けることは、共焦点顕微鏡100のサイズの増加につながる。これに対して、図1に示す例においては、上述したように、このような機構が必要ない。したがって、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。
さらに、図1に示す例においては、つまり、共焦点顕微鏡100は、ステージ150を共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動させるための機構(例えば、ピエゾアクチュエータ)を有していない。言い換えると、ステージ150は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って対物レンズ140に対して移動不可能になっている。
上述した構成によれば、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができるとともに、ステージ150に搭載可能な部材(例えば、観察対象)の重量の制約を小さくすることができる。具体的には、図1に示す例では、観察対象(ダイヤモンド200)に対する対物レンズ140の焦点位置を細かい精度で調節することが要求されている。したがって、仮に、ステージ150の位置を調節することで上記焦点位置を調節する場合、ステージ150の位置を共焦点顕微鏡100の光路に沿って細かい精度で調節可能な機構(例えば、ピエゾアクチュエータ)が必要になる。しかしながら、このような機構を共焦点顕微鏡100に設けることは、共焦点顕微鏡100のサイズの増加につながるとともに、ステージ150に搭載可能な部材の重量の制約につながる。これに対して、図1に示す例においては、上述したように、このような機構が必要ない。したがって、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができるとともに、ステージ150に搭載可能な部材の重量の制約を小さくすることができる。
なお、他の例において、対物レンズ140及びステージ150の少なくとも一方は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動可能であってもよい。この例においては、共焦点顕微鏡100のユーザは、結像レンズ132の位置の調節だけでなく、対物レンズ140の位置及びステージ150の位置の調節によっても、観察対象(ダイヤモンド200)に対する対物レンズ140の焦点位置を調節することができる。
さらに、共焦点顕微鏡100の検出対象は、ダイヤモンド200からの蛍光に限定されるものではない。共焦点顕微鏡100は、ダイヤモンド200からの蛍光の検出と同様にして、対物レンズ140の焦点位置を細かい精度で調節することが求められる観察対象の観察にも用いることができる。
次に、図1を用いて、センサ装置10の詳細について説明する。センサ装置10は、共焦点顕微鏡100、ダイヤモンド200及び永久磁石210を備えており、試料SのNMR信号を検出している。試料Sは、ダイヤモンド200と永久磁石210の間に配置されている。
ダイヤモンド200は、試料SのNMR信号を検出する磁気センサとして機能している。具体的には、ダイヤモンド200は、NV中心を有している。したがって、試料SからのNMR信号によってNV中心における電子スピンの量子状態が変化する。つまり、ダイヤモンド200のNV中心における電子スピンの量子状態を検出することで、試料SのNMR信号を検出することができる。
共焦点顕微鏡100は、ダイヤモンド200のNV中心における電子スピンの量子状態を検出する。具体的には、共焦点顕微鏡100は、ダイヤモンド200に励起光を照射し、ダイヤモンド200からの蛍光(すなわち、NV中心からの光)を検出することで、電子スピンの量子状態を検出する。
共焦点顕微鏡100は、光源110、ビームスプリッタ120、チューブレンズ130、対物レンズ140、ステージ150及び光検出器160を有している。
光源110は、ダイヤモンド200のNV中心の励起光を出射する。一例において、光源110は、レーザダイオード(LD)、より具体的には、Nd:YAGレーザ(波長:532nm)である。
光源110から出射された光は、ピンホール172及びコリメートレンズ182を経由してビームスプリッタ120へ送られる。光源110から出射された光は、ピンホール172を通して点光源となり、コリメートレンズ182を通して平行光線となっている。
ビームスプリッタ120は、ダイクロイックミラーであり、特に、光源110から出射された光(すなわち、ダイヤモンド200のNV中心の励起光)の波長の光を反射し、ダイヤモンド200からの蛍光(すなわち、NV中心からの光)の波長の光を透過する。したがって、光源110から送られた光は、ビームスプリッタ120によって反射される。
光源110からビームスプリッタ120を経由して送られた光は、転送レンズ184を経由してチューブレンズ130に送られる。
チューブレンズ130は、結像レンズ132を有している。結像レンズ132は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動可能になっている。結像レンズ132の重量は軽いため、結像レンズ132は、種々の直線駆動機構(例えば、ピエゾ機構、超音波モータ機構、ステッピングモータ機構、ベルト駆動機構又はサインバー機構)によって移動させることができる。
チューブレンズ130(結像レンズ132)を経由して送られた光は、対物レンズ140に送られる。
対物レンズ140は、チューブレンズ130(結像レンズ132)を経由して送られた光を焦点位置に集光させる。図1に示す例では、ステージ150に開口(不図示)が形成されており、対物レンズ140からの光は、この開口を通してステージ150の下方からダイヤモンド200に照射される。
対物レンズ140により集光された光によってダイヤモンド200のNV中心から光が発せられる。NV中心からの光は、対物レンズ140、チューブレンズ130及び転送レンズ184を経由してビームスプリッタ120に送られる。上述したように、ビームスプリッタ120は、ダイヤモンド200からの蛍光(すなわち、NV中心からの光)の波長の光を透過する。したがって、対物レンズ140から送られた光は、ビームスプリッタ120を透過する。
ビームスプリッタ120を経由して送られた光は、カップリングレンズ186及びピンホール174を経由して光検出器160に送られる。ビームスプリッタ120を経由して送られた光は、カップリングレンズ186によって焦点位置に集光され、ピンホール174は、カップリングレンズ186の焦点位置にある。したがって、対物レンズ140の焦点位置から僅かでもずれた位置からの光は、ピンホール174をほとんど通過することができない。このような構成によって、光検出器160は、対物レンズ140の焦点位置からの光のみを検出することができるようになっている。
光検出器160は、ピンホール174を通過した光を検出する。一例において、光検出器160は、フォオダイオード(PD)、より具体的には、アバランシェフォトダイオード(APD)又は光電子増倍管(PMT)である。
一例において、共焦点顕微鏡100は、可動反射部を用いて観察対象(ダイヤモンド200)を走査するようにしてもよい。この例においては、光源110からの光は、可動反射部を経由して対物レンズ140に送られる。可動反射部は、共焦点顕微鏡100の光路中の、例えばビームスプリッタ120と転送レンズ184の間に置くことができる。可動反射部は、例えば、二次元MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーとすることができる。この例において、可動反射部は、2軸、すなわち、第1軸と、第1軸に交わる第2軸と、に関して回転可能となる。さらに、一般に、二次元MEMSミラーのサイズは小さい。したがって、二次元MEMSミラーを用いることで、大きなサイズの走査機構(例えば、ガルバノスキャナ又はステージスキャナ)を用いる必要がなくなり、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。さらに、可動反射部と光検出器160を同期させることで、光検出器160は、微弱な光、例えば、CMOSカメラでは検出することができないような弱い強度の光であっても検出することができるようになる。なお、観察対象を走査する方法は、上述した例に限定されるものではない。
図2は、図1に示した結像レンズ132の機能の一例を説明するための図である。
対物レンズ140の焦点位置は、結像レンズ132を対物レンズ140に近づく方向に移動させることで、対物レンズ140に近づく方向に移動させることができる一方で、結像レンズ132を対物レンズから遠ざかる方向に移動させることで、対物レンズ140から遠ざかる方向に移動させることができる。図2に示す例では、結像レンズ132を位置P1から位置P2に向けて対物レンズ140に近づく方向に移動させて、対物レンズ140の焦点位置を位置F1から位置F2に向けて対物レンズ140に近づく方向に移動させている。
結像レンズ132の位置の変位ΔZ1は、対物レンズ140の焦点位置の変位ΔZ2を用いて以下の式(1)によって近似することができる。
ΔZ1=ΔZ2×(Fi/Fo) (1)
ただし、Fiは、結像レンズ132の焦点距離を示し、Foは、対物レンズ140の焦点距離を示す。
結像レンズ132の焦点距離Fiは対物レンズ140の焦点距離Foより大きい(Fi>Fo)ため、結像レンズ132の位置の変位ΔZ1は、対物レンズ140の焦点位置の変位ΔZ2より大きくなる。
式(1)の検討から明らかなように、観察対象(ダイヤモンド200)に対する対物レンズ140の焦点位置を調節するための機構は、対物レンズ140の位置又はステージ150の位置を調節する場合よりも、結像レンズ132の位置を調節する場合に、簡易なもの、すなわち、小さなものにすることができる。具体的には、上述したように、結像レンズ132の位置の変位ΔZ1は、対物レンズ140の焦点位置の変位ΔZ2より大きくなる。したがって、結像レンズ132を移動させる場合は、対物レンズ140又はステージ150を移動させる場合よりも、細かい精度は要求されない。したがって、結像レンズ132を移動させるための機構は、簡易なもの、すなわち、小さなものにすることができる。
以上、本実施形態によれば、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。
図3は、実施例に係るセンサ装置10を示す図である。
図3に示す例において、センサ装置10の共焦点顕微鏡100は、光検出器160によって、観察対象(ダイヤモンド200)を観察するとともに、撮像素子190によっても、観察対象(ダイヤモンド200)を観察している。
共焦点顕微鏡100は、以下のように動作している。
光源110は、ダイヤモンド200のNV中心の励起光を出射する。
光源110から出射された光は、ピンホール172及びコリメートレンズ182を経由してビームスプリッタ120へ送られる。光源110から出射された光は、ピンホール172を通して点光源となり、コリメートレンズ182を通して平行光線となっている。
ビームスプリッタ120は、ダイクロイックミラーであり、特に、光源110から出射された光(すなわち、ダイヤモンド200のNV中心の励起光)の波長の光を反射し、ダイヤモンド200からの蛍光(すなわち、NV中心からの光)の波長の光を透過する。したがって、光源110から送られた光は、ビームスプリッタ120によって反射される。
光源110からビームスプリッタ120を経由して送られた光は、ビームスプリッタ192、ミラー181及び転送レンズ184を経由してチューブレンズ130に送られる。
チューブレンズ130は、結像レンズ132を有している。結像レンズ132は、共焦点顕微鏡100の光路に沿って移動可能になっている。
チューブレンズ130(結像レンズ132)を経由して送られた光は、ミラー183を経由して対物レンズ140に送られる。
対物レンズ140は、チューブレンズ130(結像レンズ132)を経由して送られた光を焦点位置に集光させる。図3に示す例では、ステージ150に開口(不図示)が形成されており、対物レンズ140からの光は、この開口を通してステージ150の下方からダイヤモンド200に照射される。
対物レンズ140により集光された光によってダイヤモンド200のNV中心から光が発せられる。NV中心からの光は、対物レンズ140、ミラー183、チューブレンズ130、転送レンズ184及びミラー181を経由してビームスプリッタ192に送られる。なお、ミラー181は、上述した二次元MEMSミラーであってもよい。この場合、ミラー181を動作させることで、観察対象(ダイヤモンド200)を走査することができる。
ビームスプリッタ192に送られた光の一部は、ビームスプリッタ192において反射され、結像レンズ194を経由して撮像素子190(例えば、CCD(Charge−Coupled Device)センサ又はCMOS(Complementary MOS)センサ)に送られる。したがって、共焦点顕微鏡100のユーザは、撮像素子190によって得られた映像を見ながら、結像レンズ132を移動させて対物レンズ140の焦点位置を調節することができる。
ビームスプリッタ192に送られた光の他の一部は、ビームスプリッタ192を透過して、ビームスプリッタ120に送られる。上述したように、ビームスプリッタ120は、ダイヤモンド200からの蛍光(すなわち、NV中心からの光)の波長の光を透過する。したがって、ビームスプリッタ192から送られた光は、ビームスプリッタ120を透過する。
ビームスプリッタ120を経由して送られた光は、干渉フィルタ185、カップリングレンズ186及びピンホール174を経由して光検出器160に送られる。ビームスプリッタ120を経由して送られた光は、カップリングレンズ186によって焦点位置に集光され、ピンホール174は、カップリングレンズ186の焦点位置にある。したがって、対物レンズ140の焦点位置から僅かでもずれた位置からの光は、ピンホール174をほとんど通過することができない。このような構成によって、光検出器160は、対物レンズ140の焦点位置からの光のみを検出することができるようになっている。
光検出器160は、ピンホール174を通過した光を検出する。
図4は、図3に示した共焦点顕微鏡100によって得られた像のシミュレーション結果を示す図である。図4に示す例における観察対象は、0.035mm×0.035mmの領域内に配置された格子である。
図4(a)では、観察対象が対物レンズ140の焦点位置にある。したがって、図4(a)では、観察対象の像が明瞭になっている。
図4(b)における対物レンズ140の位置は、図4(a)における対物レンズ140の位置から観察対象に向かって5μmずれている。したがって、図4(b)では、観察対象の像がぼやけている。
図4(c)における結像レンズ132の位置は、図4(b)における結像レンズ132の位置から対物レンズ140に向かって3.9mm移動している。図4(c)では、観察対象の像が明瞭になっている。
図4に示す結果は、結像レンズ132を移動させることで、対物レンズ140の焦点位置を調節することができることを示唆している。
図5(a)は、対物レンズ140の倍率が10倍の場合において観察対象の像が明瞭になるときの対物レンズ140の変位と結像レンズ132の変位の関係を示すグラフである。図5(b)は、対物レンズ140の倍率が50倍の場合において観察対象の像が明瞭になるときの対物レンズ140の変位と結像レンズ132の変位の関係を示すグラフである。図5(c)は、対物レンズ140の倍率が100倍の場合において観察対象の像が明瞭になるときの対物レンズ140の変位と結像レンズ132の変位の関係を示すグラフである。
図5(a)において、結像レンズ132の変位は、対物レンズ140の変位の約7.5倍となっている。この結果は、結像レンズ132の位置を細かい精度で調節しなくても、対物レンズ140の焦点位置を細かい精度で調節可能なことを示唆している。
図5(b)において、結像レンズ132の変位は、対物レンズ140の変位の約200倍となっている。この結果は、結像レンズ132の位置を細かい精度で調節しなくても、対物レンズ140の焦点位置を細かい精度で調節可能なことを示唆している。
図5(c)において、結像レンズ132の変位は、対物レンズ140の変位の約1000倍となっている。この結果は、結像レンズ132の位置を細かい精度で調節しなくても、対物レンズ140の焦点位置を細かい精度で調節可能なことを示唆している。
本実施例においても、実施形態と同様にして、共焦点顕微鏡100のサイズを小さくすることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
10 センサ装置
100 共焦点顕微鏡
110 光源
120 ビームスプリッタ
130 チューブレンズ
132 結像レンズ
140 対物レンズ
150 ステージ
160 光検出器
172 ピンホール
174 ピンホール
181 ミラー
182 コリメートレンズ
183 ミラー
184 転送レンズ
185 干渉フィルタ
186 カップリングレンズ
190 撮像素子
192 ビームスプリッタ
194 結像レンズ
200 ダイヤモンド
210 永久磁石

Claims (9)

  1. 以下を備えるセンサ装置:
    NV中心を有するダイヤモンド;及び
    前記ダイヤモンドからの蛍光を検出する共焦点顕微鏡、
    ここで、前記共焦点顕微鏡は、光源と、第1レンズと、対物レンズと、を備え、
    前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
    前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能である。
  2. 請求項1に記載のセンサ装置において、
    前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記対物レンズを移動させるための機構を有しない。
  3. 請求項1に記載のセンサ装置において、
    前記共焦点顕微鏡は、ステージを有し、
    前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記ステージを移動させるための機構を有しない。
  4. 請求項1に記載のセンサ装置において、
    前記共焦点顕微鏡は、可動反射部を有し、
    前記光源からの光は、前記可動反射部を経由して前記対物レンズに送られる。
  5. 請求項4に記載のセンサ装置において、
    前記可動反射部は、第1軸と、前記第1軸に交わる第2軸と、に関して回転可能である。
  6. 以下を備える共焦点顕微鏡:
    光源;
    第1レンズ;及び
    対物レンズ、
    ここで、前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
    前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能であり、
    前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記対物レンズを移動させるための機構を有しない。
  7. 請求項6に記載の共焦点顕微鏡において、
    前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記ステージを移動させるための機構を有しない。
  8. 以下を備える共焦点顕微鏡:
    光源;
    第1レンズ;
    対物レンズ;及び
    ステージ、
    ここで、前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
    前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能であり、
    前記共焦点顕微鏡は、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って前記ステージを移動させるための機構を有しない。
  9. NV中心を有するダイヤモンドからの蛍光を検出する方法であって、以下を含む:
    共焦点顕微鏡によって、前記ダイヤモンドからの蛍光を検出すること、
    ここで、前記共焦点顕微鏡は、光源と、第1レンズと、対物レンズと、を備え、
    前記光源からの光は、前記第1レンズを経由して前記対物レンズに送られ、
    前記第1レンズは、前記共焦点顕微鏡の光路に沿って移動可能である。
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