JP2018150831A - エンジンの動弁機構 - Google Patents

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Anna Tsuruoka
杏菜 鶴岡
英敬 服部
Hidetaka Hattori
英敬 服部
西村 浩二
Koji Nishimura
浩二 西村
加福 秀考
Hidenaru Kafuku
秀考 加福
洋介 野村
Yosuke Nomura
洋介 野村
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Abstract

【課題】ローラまたはカムとタペットとの摺動部における潤滑油の保持性を向上させ、ローラとタペットとの摺動抵抗を低下させるエンジンの動弁機構を提供する。【解決手段】カムシャフト3に設けられたカム2の回転により、カム2の先端部に設けられたローラ4がタペット6を押してバルブを作動させるエンジンの動弁機構であって、ローラ4の外周面に供給された潤滑油を、ローラ4の回転に伴って、比較的面圧の高いローラ4の外周面の幅方向中央部に導くV字状の溝10を、ローラ4の外周面に備えた。【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの動弁機構におけるカム部の潤滑構造に関する。
エンジンの動弁機構において、カムシャフトのカムにローラを備え、ローラを介してバルブ軸端部のタペットを往復動するように構成することで、フリクションを低減させ燃費を向上させることができる。
例えば、特許文献1には、ローラ付きのカムが開示されている。ローラは、カムの先端部に回転可能に支持されている。そして、カムシャフトの回転に伴いカムを回転駆動させることで、カムの先端部に設けられたローラがタペットを押して、タペットを往復動させる。
更に、特許文献1には、カムシャフトの中心部に設けられた給油路を介してローラの表面に潤滑油を供給することで、ローラとタペットとの摺動部における摺動抵抗を低減させ、動弁機構におけるフリクションを更に低減するように構成されている。
特許第5287648号公報
しかしながら、上記特許文献1のように、ローラ付きのカムを使用し、更にローラとタペットとの摺動部に潤滑油を供給するようにしても、タペットとローラとは押し付け合いながら高速で回転するため、ローラとタペットとの摺動部から潤滑油がすぐに排出されてしまい、潤滑性能が低下してしまうといった問題点がある。
また、ローラのないカムについても、カムの先端部とタペットとの摺動面における潤滑性能を向上させることが要求されている。
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、ローラまたはカムとタペットとの摺動部における潤滑油の保持性を向上させ、ローラとタペットとの摺動抵抗を低下させるエンジンの動弁機構を提供することにある。
上記の目的を達成するため、本発明のエンジンの動弁機構は、カムシャフトに設けられたカムの回転により、前記カムの先端部または前記カムの先端部に設けられたローラがタペットを押してバルブを作動させるエンジンの動弁機構であって、前記カムまたはローラの外周面に供給された潤滑油を、前記カムまたはローラの回転に伴って、前記外周面の幅方向中央部に導く第1の溝を前記外周面に備えたことを特徴とする。
また、好ましくは、前記第1の溝は、前記ローラの外周面の幅方向中央部から幅方向両端部へ向かって夫々延び、当該第1の溝の両端部は中央部よりも前記ローラの回転方向先方側に位置するように形成されるとよい。
また、好ましくは、前記第1の溝は、前記カムの外周面の幅方向中央部から幅方向両端部へ向かって夫々延び、当該第1の溝の両端部は中央部よりも前記カムの回転方向先方側に位置するように形成されるとよい。
また、好ましくは、前記カムまたはローラに設けられた前記第1の溝の両端の少なくとも一方は、当該カムまたはローラの側面に達するまで延びているとよい。
また、好ましくは、前記第1の溝の端部の位置における前記カムまたはローラの径方向寸法は、当該カムまたはローラの幅方向中央部の径方向寸法よりも小さく形成されているとよい。
また、好ましくは、前記カムに隣接して配置されるカムジャーナルの外周面に、前記カムジャーナルの回転に伴って前記カムジャーナルの外周面から前記カムの外周面に潤滑油を導く第2の溝を備えるとよい。
また、好ましくは、前記第2の溝は、前記カムに近づくに伴って断面積が小さくなるとよい。
また、好ましくは、前記タペットを支持するシリンダヘッドに潤滑油を貯留するプールを備え、前記プールは前記タペットに隣接して配置され、前記プールから前記タペットの前記カムまたはローラとの摺動面に流入するとよい。
本発明のエンジンの動弁機構によれば、カムまたはローラの外周面に供給された潤滑油を、カムまたはローラの回転に伴って、外周面の幅方向中央部に導くので、カムまたはローラとタペットとが摺動する際に、摺動部の面圧の比較的高い位置に潤滑油が導かれるとともに、当該摺動部での潤滑油の保持性を向上させることができる。これにより、カムまたはローラとタペットとの摺動抵抗を抑え、エンジンの燃費性能を向上させることができる。
本発明の第1の実施形態の動弁機構におけるカム及びカムジャーナルの概略構造を示す正面図である。 第1の実施形態の動弁機構におけるカム及びカムジャーナルの右側面図である。 第1の実施形態の動弁機構におけるローラの正面図である。 第1の実施形態の動弁機構におけるローラの右側面図である。 第2の実施形態の動弁機構におけるカムの正面図である。 第2の実施形態の動弁機構におけるカムの右側面図である。 第3の実施形態の動弁機構におけるカム及びカムジャーナルの正面図である。 第3の実施形態の動弁機構におけるカム及びカムジャーナルの右側面図である。 第3の実施形態の動弁機構における溝の断面図である。 第4の実施形態の動弁機構におけるカム及びカムジャーナルの正面図である。 第4の実施形態の動弁機構におけるカム及びカムジャーナルの右側面図である。 タペット周辺部のシリンダヘッドの概略構造図である。
以下、本発明を具体化したエンジンの動弁機構の一実施形態を説明する。
図1は本発明の第1の実施形態のエンジンの動弁機構におけるカム2及びカムジャーナル5の概略構造を示す正面図である。図2は、図1のカム2の右側面図である。図3は本実施形態におけるローラ4の拡大正面図であり、図4は図3のローラ4の右側面図である。なお、図1は、カムシャフト3の一部を示しており、2つのカム2と、その間に配置されたカムジャーナル5を図示している。
図1、2に示すように、エンジンの吸気バルブまたは排気バルブを駆動する第1の実施形態の動弁機構は、カム2の先端部であるカムトップにローラ4が設けられたローラ付きカムを採用している。
ローラ4は、カムシャフト3の軸線と平行の軸線周りを回転可能に、カム2の先端部に支持されている。
カム2は、エンジンの各気筒における吸気バルブまたは排気バルブに対応してカムシャフト3に複数設けられており、カムシャフト3の回転に伴って回転する。本実施形態では、回転するカム2の先端部のローラ4がタペット6を押して、バルブを駆動する。
なお、動弁機構1は、潤滑油が供給されるシリンダヘッド内の空間に収納されている。潤滑油は、例えばカムシャフト3の中心部に設けられた潤滑油供給路を介して循環し、カムジャーナル5の支持部や、ローラ4とタペット6との間に供給される。
図3、4に示すように、本実施形態におけるローラ4には、V字状に形成された溝10(第1の溝)が、ローラ4の外周面11に周方向に間隔をおいて複数設けられている。溝10は、V字状に屈曲している中央部10aがローラ4の幅方向中央部に位置し、ローラ4の幅方向中央部からローラ4の幅方向両外側端部に向かって夫々延びるように形成されている。更に、溝10の両端部10bは中央部10aよりも、ローラ4の回転方向先方側に位置している。即ち、ローラ4がタペット6に接触しながら回転する際に、両端部10bと中央部10aとの間の溝10の延びる区間では、先に両端部10bの位置でタペット6に接触し、その後に中央部10aの位置でタペット6に接触することになる。
なお、図2に示すようにカム2の回転方向が右回転である場合には、ローラ4は左回転をする。
このようにローラ4の外周面11にV字状の溝10を設けることで、ローラ4の回転によって、ローラ4とタペット6との間に供給されている潤滑油aを巻き込み、溝10の中央部10a、即ちローラ4の外周面11の幅方向中央部に潤滑油を導く。これにより、面圧の比較的高いローラ4の外周面11の幅方向中央部に潤滑油を供給して、ローラ4とタペット6との摺動抵抗を抑制することができる。ところで、ローラ4とタペット6との間に供給されている潤滑油は、ローラ4とタペット6とが押し付け合うことで、幅方向外側に移動してローラ4とタペット6との間から流出しようとする。しかしながら、本実施形態ではローラ4の回転によって潤滑油がローラ4の幅方向中央部に導かれるので、ローラ4とタペット6との間から流出し難くなる。これにより、ローラ4とタペット6との間に潤滑油が保持され易くなり、ローラ4とタペット6との摺動抵抗を抑え、よってエンジンの燃費性能を向上させることができる。
また、本実施形態のローラ4は、外周面11の幅方向の両外側部11a(例えば、端部から3mm程度)が中央部11bよりも数mm程度外径が小さく形成されている。更に、溝10の両端がローラ4の側面まで延びている。このように、ローラ4の外周面11の両外側部11aが中央部11bより外径が小さいことで、ローラ4の外周面11の中央部11bがタペット6に接触した際に両外側部11aとタペット6との間に隙間が確保される。したがって、この隙間に潤滑油が多く保持される。そして、この両外側部11aとタペット6との間に保持されている潤滑油は、端部がローラの側面まで延びている溝10に入り込み、ローラ4の回転によってより多くの潤滑油をローラ4の外周面11の中央部10aに導くことができる。
また、溝10の両端部10bをローラ4の回転方向に向かって屈曲させている。このように両端部10bを屈曲させて溝10の両端部10bにおける開口面積を大きくすることで、両端部10bから溝10への潤滑油の取り込みを容易にすることができる。また、両端部10bがローラ4の回転方向に屈曲させていることで、両端部10bから取り込んだ潤滑油を中央部10aに向かってスムーズに導入させることができる。これにより、ローラ4とタペット6との間から潤滑油を流出し難くすることができ、潤滑油を効率的にローラ4とタペット6との間に保持することができる。
図5は、本発明の第2の実施形態のエンジンの動弁機構におけるカム21の正面図である。図6は、図5のカム21の右側面図である。
本発明の第2の実施形態の動弁機構では、先端部にローラのないカム21に対して、その外周面22に溝23(第1の溝)を設けている。
溝23は、第1の実施形態に設けられた溝10と同様にV字状に形成されており、カム21の外周面22に周方向に間隔をおいて複数配置されている。溝23は、屈曲している中央部23aがカム21の外周面22の幅方向中央部に位置し、カム21の幅方向中央部からカム21の幅方向両外側端部に向かって夫々延びるように形成されている。更に、溝23の両端部23bは中央部23aよりも、カム21の回転方向先方側に位置している。即ち、カム21がタペット6に接触しながら回転する際に、両端部23bと中央部23aとの間の溝23の延びる区間において、先に両端部23bの位置でタペット6に接触し、その後に中央部23aの位置でタペット6に接触することになる。
また、本実施形態のカム21は、第1の実施形態のローラ4と同様に、外周面22の両外側部22aが中央部22bよりもわずかに外径が小さく形成されている。更に、溝23の両端部23b(幅方向端部)がカム21の側面まで延びている。
これにより、カム21とタペット6との間に供給されている潤滑油が、カム21の回転によって、カム21の幅方向中央部に導かれ、カム21の先端部においても面圧の比較的高いカム21の幅方向中央部に潤滑油が導かれる。そして、カム21とタペット6との摺動面に潤滑油を保持し易くすることができ、カム21とタペット6との摺動抵抗を抑え、第1の実施形態と同様に、エンジンの燃費性能を向上させることができる。
なお、カム21に設けられる溝23については、両端部23bがカム21の昇り面2aに位置し、中央部23aがカム21の先端部近傍に位置するものがあるとよい。カム21の昇り面2aは、外周面22のうち、カム21の回転方向でカム21の先端部に向かうに伴って径方向寸法が大きくなる面である。なお、図6において23a及び23bを記載した溝23がこの溝23に該当する。このように配置した溝23により、カム21の昇り面2aでタペット6を押しつけた際に潤滑油が溝23の両端部23bに入り込み、カム21の先端部近傍の中央部23aに導入される。これにより、カムの外周面22のうち最も面圧が高くなる先端部に、潤滑油を潤沢に供給することができる。
また、第1の実施形態のローラ4を有するカム2に対して、更に本実施形態のように溝23を設けてもよい。これにより、カム2の回転によってカム2の幅方向中央部に潤滑油を供給し、カム2の先端部のローラ4とタペット6との摺動面に潤滑油を更に保持し易くすることが可能となる。よって、第1の実施形態よりも更にローラ4とタペット6との摺動面における潤滑性能を向上させることができる。
図7は、第3の実施形態のエンジンの動弁機構におけるカム2及びカムジャーナル31の概略構造を示す正面図である。図8は、図7のカム2及びカムジャーナル31の右側面図である。図9は、第3の実施形態の動弁機構における溝33の断面図である。
図7、8に示すように、第3の実施形態の動弁機構では、第1の実施形態のローラ4付きのカム2に対し、カム2に隣接するカムジャーナル31の外周面32に、カム2に向かって潤滑油を導く溝33(第2の溝)を設けている。
カムジャーナル31の外周面32には、カムシャフト34の中心部に設けられた油路35を介して潤滑油が排出される開口部36を備えている。開口部36は、例えばカムジャーナル31の幅方向中央部に1つ設けられている。この開口部36から排出された潤滑油は、カムジャーナル31の外周面32に供給されて、カムジャーナル31の支持部の潤滑を行う。
溝33は、カムジャーナル31の外周面32上でV字状に形成されており、カムジャーナル31の幅方向中央部の開口部36から幅方向両外側端部に向かって夫々斜めに延びるように形成されている。更に、溝33の両端部33bは開口部36よりも、カムジャーナル31の回転方向後方側に位置している。溝33の内角は、例えば60度から160度である。溝33の両端33bは、カムジャーナル31の幅方向両端まで延び、カム2の外周面に向かって開口している。
このように、溝33は、その中央部にある開口部36からカムジャーナル31の回転方向と反対方向に進むに伴って、カムジャーナル31の幅方向端部に向かって斜めに形成されているので、開口部36から排出された潤滑油の多くは、カムジャーナル31の回転に伴って、溝33内を中央部から幅方向両外側に向かって移動する。
これにより、カムシャフト34内の油路35を介してカムジャーナル31の支持部に供給される潤滑油の多くを、カムジャーナル31からカム2の外周面に向かって供給させることができる。
なお、図9に示すように、本実施形態のカムジャーナル31に設けられている溝33は、底部33aが円弧状に形成されている。このように、溝33の底部33aを円弧状に形成することによって溝33内で潤滑油を流れ易くして、溝33内における潤滑油の移動速度を増加させることができる。これにより、溝33からカム2への潤滑油の供給量を増加させることができる。
更に、溝33の深さ及び幅の少なくとも一方を、溝33の中央部から両端33bに向かって徐々に小さくなるように形成している。これにより、幅方向中央部からカム2に近づくに伴って溝33の断面積が小さくなるので、溝33内を流れる潤滑油の流速を両端33bに向かって増加させることができる。このように、溝33内の潤滑油の移動速度を増加させることで、溝33の両端33bから潤滑油が勢いよく排出され、カムジャーナル31からカム2の外周面に潤滑油をより多く供給することができる。
図10は、第4の実施形態のエンジンの動弁機構におけるカム2及びカムジャーナル41の概略構造を示す正面図である。図11は、図10のカム2及びカムジャーナル41の右側面図である。
第4の実施形態の動弁機構では、第3の実施形態と同様に、カムジャーナル41の外周面42に溝43(第2の溝)を設けているが、その形状が異なる。
第4の実施形態の溝43は、第3の実施形態の溝33に対し、両端43bがカム2の昇り面2aまで延長している点が異なる。このように溝43の両端43bの位置が指定されているため、第3の実施形態の溝33と比較して、概ね溝43の中央部の内角が小さく、長さが長くなる。
このように、本実施形態では、溝43の両端がカム2の昇り面2aまで延長しているので、カムジャーナル41の回転に伴って溝43の両端43bから排出された潤滑油は、カム2の昇り面2aに供給される。そして、カム2の昇り面2aに到達した潤滑油は、カム2の回転に伴ってカム2の先端部に向かって移動する。これにより、カム2の先端部のローラ4へ潤滑油を効率的に供給することができ、ローラ4とタペット6との摺動抵抗を更に低減させることができる。
図12は、タペット6周辺部のシリンダヘッド50の概略構造図である。図12は、シリンダヘッド50における1つのタペット6の周囲部分のみ記載している。
図12に示すように、上記の各種実施形態において、更に、タペット6が設けられているシリンダヘッド50に、潤滑油を貯留するプール51を設けるとよい、
プール51は、略円柱状のタペット6の外周面に隣接して形成されており、シリンダヘッド50のデッドスペースを利用して設けるとよい。プール51の上部はシリンダヘッド50及び図示しないヘッドカバーで密閉された空間内で開放されており、エンジンの作動に伴ってプール51の上方から潤滑油が流入する。また、プール51を区画する側壁52には、プール51内の潤滑油を排出して、潤滑油の油面bを規定する長方形状の上部排出口53が形成されている。上部排出口53の下端は、タペット6が最下方に位置したときのタペットの上面(図12中c)よりも上方に位置している。
このように、タペット6に隣接して潤滑油を貯留するプール51を設けておき、少なくともタペット6が最下方に位置したときに、タペット6の上面にプール51から潤滑油が流れ込むように構成されている。これにより、タペット6が往復動する毎に、プール51からタペット6の上面に潤滑油が供給され、タペット6とカム2またはローラ4との摺動面に潤滑油を供給して潤滑性能を更に向上させることができる。
なお、プール51から上部排出口53へ潤滑油が排出される際に、少なくとも面圧の高いタペット6の中心部を潤滑油が通過するように、好ましくはタペット6の中心部と縁部との中点より中心部側を全域に亘って潤滑油が通過するように、タペット6の中心部よりもプール51と反対方向の位置まで上部排出口53が延びているとよい。また、上部排出口53の形状については、長方形以外の形状でもよい。
また、プール51の下部には、下部排出口54が備えられている。下部排出口54は、エンジン作動時、例えばアイドル運転時において上部からプール51に流入する油量よりも少ない量の潤滑油が排出されるような小径の穴に形成されている。したがって、エンジン作動時には、プール51内に潤滑油を十分に貯留することができるとともに、エンジン停止時にはプール51から下部排出口54を介して潤滑油を排出することができる。これにより、プール51内に貯留する潤滑油の循環を促し、プール51内での潤滑油の劣化を防止することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明の態様は以上の実施形態に限定されるものではない。例えば、第1の実施形態のローラ4や第2の実施形態のカム2に備えた溝10、23については、ローラ4やカム2の幅方向中央部から幅方向両外側端部まで直線状に延びるV字状に形成されているが、幅方向中央部から幅方向両外側端部まで曲線としたU字状やジグザグ状等のようにその他の形状に形成してもよい。また、溝10、23を、幅方向中央部からいずれか一方の外側端部まで延びるように形成してもよい。
また、第1の実施形態のローラ4や第2の実施形態のカム2について、その幅方向両外側の外径を幅方向中央部の外径よりも小さくしているが、溝10、23が形成されている周囲のみ小さくしてもよい。
また、第3の実施形態及び第4の実施形態の動弁機構では、第1の実施形態のローラ4付きのカム2に対し、カムジャーナル31、41の外周面32、42に溝33、43を設けているが、第2の実施形態のようにローラのないカム21に対しても適用することができる。
また、各溝10、23の詳細な形状については、適宜変更することが可能であり、カム2またはローラ4の回転に伴って、面圧の高い摺動面の幅方向中央部に潤滑油を導く形状であればよい。
本発明は、各種エンジンの動弁機構におけるローラまたはカムとタペットとの摺動部に広く適用することができる。
2 カム
3 カムシャフト
4 ローラ
5、31、41 カムジャーナル
6 タペット
10、23 溝(第1の溝)
10b、23b 両端部(幅方向端部)
33、43 溝(第2の溝)
51 プール

Claims (8)

  1. カムシャフトに設けられたカムの回転により、前記カムの先端部または前記カムの先端部に設けられたローラがタペットを押してバルブを作動させるエンジンの動弁機構であって、
    前記カムまたはローラの外周面に供給された潤滑油を、前記カムまたはローラの回転に伴って、前記外周面の幅方向中央部に導く第1の溝を前記外周面に備えたことを特徴とするエンジンの動弁機構。
  2. 前記第1の溝は、前記ローラの外周面の幅方向中央部から幅方向両端部へ向かって夫々延び、当該第1の溝の両端部は中央部よりも前記ローラの回転方向先方側に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの動弁機構。
  3. 前記第1の溝は、前記カムの外周面の幅方向中央部から幅方向両端部へ向かって夫々延び、当該第1の溝の両端部は中央部よりも前記カムの回転方向先方側に位置するように形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの動弁機構。
  4. 前記カムまたはローラに設けられた前記第1の溝の両端の少なくとも一方は、当該カムまたはローラの側面に達するまで延びていることを特徴とする請求項2または3に記載のエンジンの動弁機構。
  5. 前記第1の溝の端部の位置における前記カムまたはローラの径方向寸法は、当該カムまたはローラの幅方向中央部の径方向寸法よりも小さく形成されていることを特徴とする請求項4に記載のエンジンの動弁機構。
  6. 前記カムに隣接して配置されるカムジャーナルの外周面に、前記カムジャーナルの回転に伴って前記カムジャーナルの外周面から前記カムの外周面に潤滑油を導く第2の溝を備えたことを特徴とする請求項2から5のいずれか一項に記載のエンジンの動弁機構。
  7. 前記第2の溝は、前記カムに近づくに伴って断面積が小さくなることを特徴とする請求項6に記載のエンジンの動弁機構。
  8. 前記タペットを支持するシリンダヘッドに潤滑油を貯留するプールを備え、
    前記プールは前記タペットに隣接して配置され、前記プールから前記タペットの前記カムまたはローラとの摺動面に潤滑油が流入することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のエンジンの動弁機構。
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