JP2018150071A - 包装システム、及び、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポートする記憶装置 - Google Patents

包装システム、及び、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポートする記憶装置 Download PDF

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Abstract

【課題】包装環境に適した制御パラメータで包装を行うことが容易な包装システム、及び、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポートする記憶装置を提供する。
【解決手段】包装システム1000は、フィルム搬送部40、包装部110、制御部、測定部200、通信部310、及び記憶部340を備える。フィルム搬送部は、フィルムロールから繰り出されるフィルムを搬送する。包装部は、被包装物をフィルムで包装する。制御部は、フィルム搬送部及び包装部の動作を、制御パラメータに基づいて制御する。測定部は、包装環境に関する環境物理量を測定する。通信部は、包装部で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける。記憶部は、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部及び包装部の動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報を記憶する。
【選択図】図1

Description

本発明は、フィルムロールから繰り出されるフィルムを搬送するフィルム搬送部と、被包装物をフィルムで包装する包装部とを備え、フィルム搬送部及び包装部の動作が制御パラメータに基づいて制御される包装システムに関する。また、本発明は、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポートする記憶装置に関する。
従来、被包装物を、フィルムロールから繰り出されるフィルムを用いて包装する包装装置が知られている。
このような包装装置では、包装条件が変化すると、包装装置の制御に用いられる制御パラメータが、その包装条件に適した制御パラメータに設定変更される。しかし、包装条件が多数になると、このような制御パラメータの設定変更は煩雑になりやすい。
これに対し、例えば特許文献1(特開2016−145062号公報)には、外部サーバに、使用するトレー及びフィルムに関する条件と、この条件に適した制御パラメータとが関連付けて記憶される包装システムが開示されている。このような情報を記憶しておくことで、経験の浅い作業者であっても、包装装置の制御に用いられる制御パラメータを、使用するトレー及びフィルムに適した制御パラメータに設定することが容易になる。
しかし、包装に影響を与える包装条件は、使用するトレーやフィルムの種類に限定されるものではない。例えば、使用するトレーやフィルムは同一であっても、温度条件等の包装環境が変化すると、その包装環境に適した制御パラメータも変化する。そのため、特許文献1(特開2016−145062号公報)に開示された包装システムには、包装環境が変化した場合の制御パラメータの設定に関し改良の余地がある。
本発明の課題は、包装環境に適した制御パラメータで包装を行うことが容易な包装システム、及び、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポートする記憶装置を提供することにある。
本発明の第1観点に係る包装システムは、フィルム搬送部と、包装部と、搬送包装制御部と、測定部と、判定結果受付部と、記憶部と、を備える。フィルム搬送部は、フィルムロールから繰り出されるフィルムを搬送する。包装部は、被包装物をフィルムで包装する。搬送包装制御部は、フィルム搬送部及び包装部の動作を、制御パラメータに基づいて制御する。測定部は、包装環境に関する環境物理量を測定する。判定結果受付部は、包装部で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける。記憶部は、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部及び包装部の動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報を記憶する。
ここでは、包装システムが、制御パラメータと、その制御パラメータで包装部等の動作が制御された時の、環境物理量及び包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶している。そのため、本包装システムでは、この情報を利用して、包装環境に適した制御パラメータを用いて包装を行うことが容易である。
本発明の第2観点に係る記憶装置は、パラメータ受信部と、環境物理量受信部と、判定結果受付部と、記憶部と、を備える。パラメータ受信部は、フィルム搬送部と、包装部と、フィルム搬送部及び包装部の動作を、制御パラメータに基づいて制御する搬送包装制御部と、少なくとも包装部を収容する筐体と、を有する包装装置から送信される制御パラメータを受信する。フィルム搬送部は、フィルムロールから繰り出されるフィルムを搬送する。包装部は、被包装物をフィルムで包装する。環境物理量受信部は、包装装置の包装環境に関する環境物理量を受信する。判定結果受付部は、包装装置で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける。記憶部は、制御パラメータと、その制御パラメータで包装装置のフィルム搬送部及び包装部の動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報を記憶する。
ここでは、記憶装置が、包装装置の制御パラメータと、その制御パラメータで包装装置の動作が制御された時の、環境物理量及び包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶している。そのため、本記憶装置は、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポート可能である。
本発明の第3観点に係る記憶装置は、第2観点に係る記憶装置であって、包装部は、フィルムをシールするシール部を含む。制御パラメータには、シール部によるシールに関するパラメータを含む。
ここでは、フィルムのシールに関する制御パラメータと、その制御パラメータで包装装置が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報が記憶部に記憶される。そのため、本記憶装置は、包装装置がシールに欠陥を生じさせくい包装を実現することをサポート可能である。
本発明の第4観点に係る記憶装置は、第2観点又は第3観点に係る記憶装置であって、環境物理量には、フィルムの温度、筐体の内部温度、包装装置の周囲温度、筐体の内部湿度、包装装置の周囲湿度、筐体の内部気圧、及び包装装置の周囲気圧、の少なくとも1つを含む。
ここでは、包装装置の制御パラメータと、包装に対して影響を与え得る包装装置の内外の温度、湿度及び気圧の少なくとも1つの包装環境に関する環境物理量と、包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報が記憶部に記憶される。そのため、本記憶装置は、温度条件等に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポートすることが可能である。
本発明の第5観点に係る記憶装置は、第2観点から第4観点のいずれかに係る記憶装置であって、判定結果受付部は、包装装置を使用する作業者による入力を受け付ける入力装置に入力された判定結果を受け付ける。
ここでは、記憶装置が、包装装置の制御パラメータと、環境物理量と、包装装置を使用する作業者(包装装置の設置時等に制御パラメータの設定を行う作業者を含む)が手動で入力する包装が正常か否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶する。そのため、本記憶装置は、包装の美観の観点等から包装環境に適している制御パラメータでの包装装置の運転をサポートすることができる。
本発明の第6観点に係る記憶装置は、第2観点から第4観点のいずれかに係る記憶装置であって、判定結果受付部は、包装検査装置が出力する判定結果を受け付ける。包装検査装置は、被包装物を包装したフィルムを検査し、包装装置で包装が正常に行われたか否かを判定する装置である。
ここでは、記憶装置が、包装装置の制御パラメータと、環境物理量と、包装検査装置による包装が正常か否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶する。そのため、本記憶装置は、人手によらず自動で情報を記憶・蓄積することが容易である。
本発明の第7観点に係る記憶装置は、第2観点から第6観点のいずれかに係る記憶装置であって、パラメータ受信部は、複数の包装装置から送信される制御パラメータを受信する。環境物理量受信部は、各々が複数の包装装置のいずれかに対応付けて配置される複数の測定部が測定する、対応付けられた包装装置の包装環境に関する環境物理量を受信する。判定結果受付部は、複数の包装装置のそれぞれに関して判定結果を受け付ける。
ここでは、記憶装置が、複数の包装装置に関し、制御パラメータと、環境物理量と、包装が正常か否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶する。そのため、記憶装置は、多数の包装装置の運転実績に基づいて、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転を、サポートすることができる。
本発明に係る包装システムは、制御パラメータと、その制御パラメータで包装部等の動作が制御された時の、環境物理量及び包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶している。そのため、本包装システムでは、この情報を利用して、包装環境に適した制御パラメータを用いて包装を行うことが容易である。
本発明に係る記憶装置は、包装装置の制御パラメータと、その制御パラメータで包装装置の動作が制御された時の、環境物理量及び包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部に記憶している。そのため、本記憶装置は、包装環境に適した制御パラメータでの包装装置の運転をサポート可能である。
本発明の第1実施形態に係る包装システムのブロック図である。包装システムは、本発明の記憶装置の一実施形態に係るコンピュータを含む。 図1の包装システムに含まれる製袋包装機の概略斜視図である。 図2の製袋包装機の製袋包装ユニットを模式的に描画した図である。 図2の製袋包装機のブロック図である。 図1の包装システムに含まれるコンピュータのブロック図である。 図5のコンピュータに記憶される包装関連情報の一例である。 本発明の第2実施形態に係る包装システムのブロック図である。包装システムは、本発明の記憶装置の一実施形態に係るコンピュータを含む。 図7の包装システムに含まれるストレッチ包装機の概略斜視図である。 図8のストレッチ包装機の内部を模式的に描画した側面図である。 図8のストレッチ包装機の内部を模式的に描画した正面図である。 図8のストレッチ包装機のブロック図である。 変形例Aに係る包装システムのブロック図である。包装システムは、本発明の記憶装置の一実施形態に係るコンピュータを含む。
以下に、本発明に係る包装システム及び記憶装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明の具体例であり本発明の技術的範囲を限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
<第1実施形態>
以下に、本発明の包装システムの第1実施形態に係る包装システム1000、及び、本発明の記憶装置の第1実施形態に係るコンピュータ300について、図面を参照しながら説明する。
(1)全体構成
図1は、コンピュータ300を含む包装システム1000のブロック図である。
包装システム1000は、複数の製袋包装機100と、複数の測定部200と、コンピュータ300と、を備える(図1参照)。
製袋包装機100及び測定部200は、被包装物Mの包装を行う複数の施設E1,E2,・・・Enに設置される。本実施形態では、各施設E1,E2,・・・Enに1台の製袋包装機100と、これに対応する1の測定部200が設置される。ただし、これに限定されるものではなく、各施設E1,E2,・・・Enには、複数台の製袋包装機100と、製袋包装機100のそれぞれに対応する複数の測定部200が設置されてもよい。
製袋包装機100は、包装装置の一例である。製袋包装機100は、フィルム搬送部40、包装部110、筐体130、ディスプレイ120、及び制御ユニット80、を有する(図1参照)。フィルム搬送部40は、フィルムロール12(図2参照)から繰り出されるフィルムF(図3参照)を搬送する。包装部110は、被包装物MをフィルムFで包装する。制御ユニット80は、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を、制御パラメータに基づいて制御する。筐体130は、少なくとも包装部110を収容する。ここでは、筐体130は、包装部110及びフィルム搬送部40を収容する。
測定部200は、その測定部200が対応付けられている製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量を測定する。各測定部200は、内部温度センサ210と、周囲温度センサ220と、を含む(図1参照)。各内部温度センサ210は、1の製袋包装機100の筐体130の内部に配置され、その筐体130の内部温度を測定する。各周囲温度センサ220は、その周囲温度センサ220に対応付けられている製袋包装機100の周囲温度(製袋包装機100の設置されている空間の温度)を測定する。内部温度センサ210及び周囲温度センサ220は、製袋包装機100の制御ユニット80とリード線により電気的に接続されている。制御ユニット80は、内部温度センサ210及び周囲温度センサ220が出力する、測定温度に対応する信号を受信する。
コンピュータ300は、記憶装置の一例である。コンピュータ300は、施設E1,E2,・・・Enに設置される複数の製袋包装機100について、包装関連情報を記憶する。包装関連情報とは、製袋包装機100のフィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するための制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部40及び包装部110が制御された時の環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報である。なお、ここでの判定結果とは、包装部110で包装が正常に行われたか否かを判定した結果を意味する。以下の説明において、特記無く“判定結果”という語を用いる場合、“判定結果”は、包装部110で包装が正常に行われたか否かを判定した結果を意味するものとする。
製袋包装機100の制御ユニット80と、コンピュータ300の通信部310とは、ネットワーク91を介して接続されている(図1参照)。ネットワーク91は、制御ユニット80とコンピュータ300との間で送受信される信号の伝送路として機能する。ネットワーク91は、いわゆるWAN(Wide Area Network)である。
(2)詳細構成
以下に、製袋包装機100と、測定部200と、コンピュータ300と、について詳細を説明する。
なお、ここでは、製袋包装機100及び測定部200についての説明として、施設E1に設置されている製袋包装機100及び測定部200について説明する。他の施設E2,・・・Enに設置される製袋包装機100及び測定部200も、施設E1に設置される製袋包装機100及び測定部200と同様であるので、説明は省略する。
(2−1)製袋包装機
製袋包装機100は、フィルムロール12(図2参照)から繰り出されるフィルムFで製袋をしながら被包装物Mを包装する装置である。製袋包装機100は、概ね以下の様に動作する。
製袋包装機100は、シート状のフィルムFの両側縁部を合わせて筒状に成形する。そして、製袋包装機100は、筒状にしたフィルムFの両側縁部を縦方向にシールして筒状フィルムFcとする(図3参照)。また、製袋包装機100は、縦シールされたフィルムF(筒状フィルムFc)を横シールする。下端が横シールされた筒状フィルムFcの内部に被包装物Mが投入され、被包装物Mが投入されている領域よりも上方側が更に横シールされることで、被包装物Mが内部に充填された袋Bが製造される。
なお、製袋包装機100は、フィルムF(筒状フィルムFcを含む)を間欠的に搬送する間欠式の装置である。製袋包装機100は、筒状フィルムFcを横シールしている間はフィルムFの搬送を停止し、横シールが完了すると縦シールを行いながらフィルムFを搬送し、1つの袋Bの長さ分だけフィルムFが搬送されると、再びフィルムFの搬送及び縦シールを中断し筒状フィルムFcの横シールを行う。なお、包装装置は、間欠式の製袋包装機ではなく、フィルムFが連続的に搬送される連続式の製袋包装機であってもよい。
被包装物Mは、例えば、小型の工業部品や、調味料等の入った小袋である。製袋包装機100は、これらの被包装物Mが所定量だけ入った袋Bを製造する。なお、被包装物Mの種類は例示に過ぎず、製袋包装機100は、様々な被包装物Mが包装された袋Bを製造可能である。例えば、被包装物Mは、生鮮食品等であってもよい。
なお、被包装物Mは、例えば、製袋包装機100の前段の図示しない被包装物供給装置(例えばコンベア)により供給され、筒状フィルムFcの内部に投入される。
製袋包装機100は、フィルム供給ユニット10と、製袋包装ユニット20と、操作部70と、ディスプレイ120と、制御ユニット80と、を主に有する(図2〜図4参照)。製袋包装ユニット20には、主に、筐体130と、成形機構30と、フィルム搬送部40と、包装部110と、を含む。包装部110は、縦シール機構50と、横シール機構60と、を含む。
(2−1−1)フィルム供給ユニット
フィルム供給ユニット10は、製袋包装ユニット20にシート状のフィルムFを供給するユニットである。
フィルムFは、例えば、表面に熱可塑性樹脂であるポリプロピレンの層を有するフィルムである。なお、製袋包装機100で使用されるフィルムFは、このような材質のフィルムに限定されるものではなく、超音波シール可能なフィルムの中から適宜選択されればよい。なお、製袋包装機100では、包装に用いるフィルムFを、材質や厚みの異なるフィルムに取り替えて包装を行うことが可能である。
フィルム供給ユニット10には、フィルムFが巻き回されたフィルムロール12がセットされる。後述する製袋包装ユニット20のフィルム搬送部40によりフィルムFが搬送されると、フィルムロール12からフィルムFが繰り出される。フィルムロール12のフィルムFは、フィルムFの搬送経路に沿って配置された図示しないローラにより案内され、製袋包装ユニット20の成形機構30へと搬送される。
(2−1−2)製袋包装ユニット
製袋包装ユニット20について説明する。
なお、以下の説明では、方向を表すために、「前(正面)」、「後(背面)」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を使用する場合がある。これらの表現は、特記無き場合、図2及び図3中に示した方向に従う。また、以下の説明では、「上流」、「下流」という表現を使用する場合があるが、「上流」、「下流」はフィルムFの搬送方向を基準とする。
製袋包装ユニット20は、被包装物Mの供給を受け、フィルム供給ユニット10から供給されるフィルムFを用いて被包装物Mの入った袋Bを製袋する。
製袋包装ユニット20は、主に、筐体130と、成形機構30と、フィルム搬送部40と、包装部110と、を含む(図3及び図4参照)。包装部110は、縦シール機構50と、横シール機構60と、を含む。
成形機構30は、フィルムロール12から繰り出され、搬送されてくるシート状のフィルムFの、フィルムFの両側縁部を合わせて筒状に成形する。ここで、フィルムFの側縁部とは、フィルムFの搬送方向と直交する、フィルムFの幅方向における縁部を意味する。図3中では、フィルムFの幅方向は左右方向である。
フィルム搬送部40は、フィルムロール12から繰り出されるフィルムFを搬送する。
包装部110は、被包装物MをフィルムFで包装する。包装部110の縦シール機構50は、フィルム搬送部40により搬送される筒状に成形されたフィルムFの合わせられた両側縁部を縦方向に超音波シールし、超音波シールされた縦シール部Sを有する筒状フィルムFcを形成する(図3参照)。包装部110の横シール機構60は、搬送される筒状フィルムFcを、その搬送方向と交差する方向に沿って横シールする。特にここでは、横シール機構60は、下方に向かって搬送される筒状フィルムFcを、その搬送方向と直交する左右方向に沿って横シールする。さらに、横シール機構60は、内部に被包装物Mが収容され、上下の端部が封止された筒状フィルムFcの下部を、その上方に配置される筒状フィルムFcから切り離すことで、被包装物Mの収容された袋Bを製造する。
(2−1−2−1)筐体
筐体130は、主に、フィルム搬送部40と、包装部110とを内部に収容するケーシングである(図1参照)。筐体130は、フィルム搬送部40及び包装部110以外にも、成形機構30(後述するチューブ34の上部を除く)と、制御ユニット80と、を内部に収容する。筐体130の前側上部には、操作部70が配置される。
筐体130は、前方側に配置されるドア132を含む(図2参照)。ドア132を開くことで、作業員は、筐体130の内部に収容されるフィルム搬送部40及び包装部110等のメンテナンスを行ったり、フィルムロール12の交換時に成形機構30にフィルムFをセットしたりすることができる。
(2−1−2−2)成形機構
成形機構30は、チューブ34と、フォーマ32とを主に有する(図3参照)。
チューブ34は、筒状の部材であり、上下端が開口している。チューブ34の上端の開口から、袋Bに収容される被包装物Mが投入される(図3参照)。
フォーマ32は、チューブ34を取り囲むように配置されている。フィルムロール12から繰り出され、フォーマ32へと搬送されてきたシート状のフィルムFは、フォーマ32とチューブ34との間を通る時に筒状に成形される。本実施形態では、搬送されてきたシート状のフィルムFは、フィルムFの一方の側縁部の内面と、フィルムFの他方の側縁部の外面とが合わされて、筒状に成形される。
(2−1−2−3)フィルム搬送部
フィルム搬送部40は、フィルムロール12から繰り出されるフィルムFを搬送する。フィルム搬送部40は、成形機構30において筒状に成形されたフィルムFを縦シール機構50へと搬送する。
フィルム搬送部40は、縦シール機構50の下方に配置される(図3参照)。フィルム搬送部40は、チューブ34の前後にチューブ34を挟むように配置された一対のローラ42と、ローラ42を駆動するモータ44と、を有する(図3及び図4参照)。ローラ42は、モータ44により回転駆動される。チューブ34の前方側のローラ42は、右側面視において時計回りに回転させられる(図3参照)。チューブ34の後方側のローラ42は、右側面視において反時計回りに回転させられる(図3参照)。このようにローラ42が回転させられると、ローラ42とチューブ34との間に挟まれたフィルムF(縦シール機構50による縦シール後の筒状フィルムFc)が下方へと搬送される。
モータ44は、回転速度可変のモータである。後述する制御ユニット80は、モータ44の回転速度を制御することで、フィルム搬送部40によるフィルムFの搬送速度を制御する。また、後述する制御ユニット80は、モータ44の運転時間を制御することで、フィルム搬送部40によるフィルムFの搬送量を制御する。
なお、フィルム搬送部の構成は、上記で説明した構成に限定されるものではなく、筒状に成形されたフィルムFを搬送可能な構成であればよい。例えば、フィルム搬送部は、チューブ34を挟むようにチューブ34の左右に配置された吸着機能を有する一対のベルトを有し、ベルトを回転させることでフィルムFを下方に搬送してもよい。
(2−1−2−4)包装部
包装部110は、被包装物MをフィルムFで包装する。包装部110は、縦シール機構50及び横シール機構60を含む。
(A)縦シール機構
縦シール機構50は、シール部の一例である。縦シール機構50は、フィルム搬送部40により搬送される筒状に成形されたフィルムFの両側縁部を超音波シールする。
縦シール機構50は、ホーン52と、アンビル54と、超音波発振器56と、超音波振動子58と、を主に含む(図3及び図4参照)。
ホーン52及びアンビル54には、限定するものではないが、例えば、アルミ合金や、チタン合金が用いられる。アンビル54は、フィルムFの搬送に合わせて回転する従動ローラである。
ホーン52は、フィルムFの合わせられた両側縁部の前方に配置される。アンビル54は、フィルムFの合わせられた両側縁部の後方に配置される。ホーン52とアンビル54とは、フィルムFの合わせられた両側縁部に対して、フィルムFを挟み込むように当たる。ホーン52には、ホーン52をアンビル54に押し付ける力を発生する図示しない付勢部材が取り付けられている。付勢部材は、例えばバネである。付勢部材により、ホーン52とアンビル54との間で、フィルムFの縦シール対象部分が所定の圧力で挟持される。
ホーン52は、超音波振動子58に連結されている。超音波振動子58は、圧電素子である。ホーン52は、超音波振動子58が発生する超音波振動を、溶着対象のフィルムFへと伝える。超音波振動子58は、超音波発振器56と電気的に接続されている。超音波発振器56は、超音波振動子58に駆動電圧を供給する。後述する制御ユニット80は、超音波発振器56を制御することで、超音波振動子58によって超音波振動させられるホーン52の振幅を制御する。
なお、ここでは縦シール機構50は超音波シールを利用するシール機構であるが、縦シール機構50のタイプは超音波を利用するものに限定されない。例えば縦シール機構は、電熱式のヒータを用いてフィルムFを縦方向に熱シールするものであってもよい。
(B)横シール機構
横シール機構60は、下方に搬送される筒状フィルムFcを、その搬送方向と交差する方向、特にここでは搬送方向と直交する左右方向に沿って横シールする機構である。
横シール機構60は、縦シール機構50の下方に配置されている(図3参照)。
横シール機構60は、ヒータ62aを内蔵する一対のシールジョー62と、シールジョー駆動部64と、を有している(図3及び図4参照)。
一対のシールジョー62は、それぞれ筒状フィルムFcの前側及び後側に配置されている。一対のシールジョー62は、同一高さに配置されている。シールジョー駆動部64は、例えばエアシリンダであり、一対のシールジョー62のうち少なくとも一方を他方に向かって水平方向に移動させる。
横シール機構60は、シールジョー駆動部64により一対のシールジョー62のうち少なくとも一方を他方に向かって移動させて、シールジョー62の間に筒状フィルムFcを挟持し、袋Bの上下の端部となる部分を、ヒータ62aの熱と、シールジョー62間の圧力とによりシールする。
また、シールジョー62の一方の内部には、図示しないカッターが内蔵されている。横シール機構60は、カッターを用いて、シールジョー62による横シール部分の高さ方向の中心位置において、袋Bと後続の筒状フィルムFcとを切り離す。
なお、本実施形態の横シール機構60では、シールジョー駆動部64は、シールジョー62の少なくとも一方を、他方のシールジョー62に向かって水平方向に直線状に移動させ、筒状フィルムFcをシールジョー62間に挟み込む。
しかし、シールジョー62の動作はこのような態様に限定されるものではない。例えば、横シール機構のシールジョー駆動機構は、シールジョー62を互いに旋回させることで、筒状フィルムFcをシールジョー62間に挟み込むように構成されてもよい。
また、本実施形態の横シール機構60では、シールジョー62の内部に配置されるヒータ62aが発する熱を利用して筒状フィルムFcのシールが行われるが、横シール機構60のタイプはフィルムFを熱シールするものに限定されない。例えば、横シール機構60は、筒状フィルムFcを、縦シール機構50と同様に超音波シールするように構成されてもよい。
(2−1−3)操作部
操作部70は、製袋包装機100に対する指示(例えば、運転/停止の指示)や、製袋包装機100の動作の設定に用いられる。
操作部70を用いて行われる製袋包装機100の動作の設定には、フィルムFの種類(フィルムFの材質及び厚み)の選択を含む。
また、操作部70を用いて行われる製袋包装機100の動作の設定には、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するために用いられる制御パラメータの入力を含む。操作部70から入力された制御パラメータは、後述する制御ユニット80の記憶部84に記憶される。なお、制御パラメータの入力は、数値等を直接入力するものでなくてもよく、選択肢の中から制御パラメータを選択するものであってもよい。また、制御パラメータの選択は、数値の選択でなくてもよく、強弱や高低等の相対的な程度の選択であってもよい。
フィルム搬送部40の動作を制御するために用いられる制御パラメータには、例えば、フィルムFの搬送速度、搬送量(袋Bの長さ)、及び補正値を含む。補正値は、搬送量(袋Bの長さ)を設定して製袋包装機100を運転した結果、実際に製造された袋Bの長さと設定値との間に差がある場合に、搬送量を調整するために用いるパラメータである。
包装部110の動作を制御するために用いられる制御パラメータには、例えば、縦シール機構50のホーン52の振幅の値(最大値に対する比率)を含む。
また、包装部110の動作を制御するために用いられる制御パラメータには、例えば、横シール機構60のシールジョー62のヒータ62aのヒータ温度、ヒータ62aのON時間、シールジョー駆動部64を駆動するタイミングの遅延時間を含む。ヒータ62aのON時間は、フィルムFの横シールの度にヒータ62aのスイッチをオンにする時間である。遅延時間は、例えば上流側の被包装物供給装置から送信されるタイミング信号に基づいてシールジョー駆動部64が駆動する時に、タイミング信号の受信からシールジョー駆動部64を駆動してシールジョー62の動作を開始させるまでの遅延時間を意味する。
ホーン52の振幅の値、ヒータ温度、ON時間及び遅延時間は、シール部(縦シール機構50及び横シール機構60)によるシールに関するパラメータの一例である。
なお、ここで列挙したフィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するための制御パラメータは、一例であって、列挙したものに限定されるものではない。フィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するための制御パラメータには、列挙した制御パラメータの一部又は全部に加えて、又は、列挙した制御パラメータの一部又は全部に代えて、他の制御パラメータを含むものであってよい。
(2−1−4)ディスプレイ
ディスプレイ120は、タッチパネル式の液晶ディスプレイである。
ディスプレイ120には、製袋包装機100を使用する作業者に対する各種情報が表示される。例えば、ディスプレイ120には、製袋包装機100の運転中に、製袋包装機100で使用中の制御パラメータが表示される。また、ディスプレイ120には、測定部200から制御ユニット80に送信されてくる信号に基づく筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度が表示される。
また、ディスプレイ120は、製袋包装機100を使用する作業者による各種情報の入力を受け付ける入力装置の一例である。
ディスプレイ120には、例えば、包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果が入力される。作業者がディスプレイ120に入力する判定結果は、例えば、作業者が袋Bを目視で確認して判断した結果に基づくものである。また、作業者がディスプレイ120に入力する判定結果は、例えば、図示しない包装検査装置が、包装が正常に行われた否かを判定した結果に基づくものであってもよい。
また、ディスプレイ120には、例えば、製袋包装機100の包装対象の被包装物Mの種類(例えば、食品、機械部品、小袋等)が入力される。例えば、作業者がディスプレイ120に表示される被包装物の種類の中から1の種類を選択することで、被包装物Mの種類が入力される。
(2−1−5)制御ユニット
制御ユニット80は、製袋包装機100の動作を制御する制御装置である。
制御ユニット80は、フィルム供給ユニット10、フィルム搬送部40、縦シール機構50、横シール機構60、操作部70、及びディスプレイ120と電気的に接続されている(図4参照)。制御ユニット80は、操作部70から入力された操作や設定に従い、フィルム供給ユニット10、フィルム搬送部40、縦シール機構50、及び横シール機構60等の動作を制御する。また、制御ユニット80は、ディスプレイ120に各種情報を適宜表示させる。
また、制御ユニット80は、製袋包装機100の外部の、製袋包装機100に被包装物を供給する被包装物供給装置(例えばコンベア等)の制御装置と通信可能に接続されていることが好ましい。そして、制御ユニット80は、被包装物の供給に合わせた製袋動作の実行を要求するタイミング信号を受信可能に構成されることが好ましい。
また、制御ユニット80は、測定部200の内部温度センサ210及び周囲温度センサ220と電気的に接続されている(図1参照)。制御ユニット80は、内部温度センサ210が出力する筐体130の内部温度に対応する信号と、周囲温度センサ220が出力する製袋包装機100の周囲温度に対応する信号とを受信する。制御ユニット80は、内部温度センサ210が出力する信号に基づいて筐体130の内部温度を把握し、周囲温度センサ220が出力する信号に基づいて製袋包装機100の周囲温度を把握する。
また、制御ユニット80は、コンピュータ300と、ネットワーク91を介して接続されている(図1参照)。
制御ユニット80は、コンピュータ300に対し第1情報を送信する。第1情報は、ある袋B(袋B1)の製造に際して用いられた、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するための制御パラメータと、その制御パラメータを用いてフィルム搬送部40及び包装部110が制御された時(袋B1が製造された時)に測定部200により測定された環境物理量と、包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果(袋B1の包装が正常か否か)と、を関連付けた情報である。また、第1情報は、ある袋B1の製造に際して用いられた制御パラメータと、その制御パラメータを用いて製袋包装機100が運転された時(袋B1が製造された時)に使用されていた、フィルムFの種類の情報を更に関連付けた情報であることが好ましい。また、第1情報は、ある袋B1の製造に際して用いられた制御パラメータと、その制御パラメータを用いて製袋包装機100が運転された時(袋B1が製造された時)の被包装物Mの種類を更に関連付けた情報であることが更に好ましい。また、第1情報は、情報の送信元の制御ユニット80を特定するID情報が付された情報であることが好ましい。制御ユニット80は、例えば、ディスプレイ120に判定結果が入力された時に、コンピュータ300に対して第1情報を送信するように構成される。
制御ユニット80は、主な機能部として、通信部82、記憶部84、及び制御部86を有する(図4参照)。通信部82、記憶部84、及び制御部86について以下に説明する。
(2−1−5−1)通信部
通信部82は、コンピュータ300と通信を行うための通信回路を主に含む(図示省略)。通信部82の通信回路には、LTE回線や3G回線で通信を行うためのSIMカードを含む。通信部82は、ネットワーク91を介して、コンピュータ300と通信を行う。
(2−1−5−2)記憶部
記憶部84は、主にROM及びRAMを有するメモリである。
記憶部84には、製袋包装機100の動作を制御するためのプログラムや、他の機器との通信に使用される通信プロトコル等が記憶される。また記憶部84には、各種情報が記憶される。
記憶部84に記憶される情報には、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するために用いられる制御パラメータを含む。記憶部84には、例えば、フィルムFの種類別に、制御パラメータが予め記憶されていることが好ましい。あるいは、制御ユニット80は、製袋包装機100でこれまでに使用されていないフィルムFが選択された場合に、上位のサーバ(例えばコンピュータ300)からの制御パラメータ(デフォルト値)を呼び出し、これを記憶部84に記憶するよう構成されていてもよい。そして、記憶部84に記憶されるフィルムFの種類別の制御パラメータは、製袋包装機100を使用する作業者が必要に応じて操作部70から制御パラメータを入力することで書き換えられることが好ましい。
なお、制御パラメータには、例えば、フィルム搬送部40の制御パラメータとしてのフィルムFの搬送速度、搬送量、及び補正値と、包装部110の制御パラメータとしての縦シール機構50のホーン52の振幅の値と、横シール機構60のヒータ62aのヒータ温度及びON時間と、横シール機構60の始動タイミングの遅延時間と、を含む。
(2−1−5−3)制御部
制御部86は、主にCPUを含む。制御部86は、記憶部84に記憶されているプログラムを実行することで、製袋包装機100の各部の動作を制御する。
例えば、制御部86は、ディスプレイ120の表示内容を制御する。具体的には、製袋包装機100の運転時に、使用中の制御パラメータをディスプレイ120に表示させる。また、制御部86は、所定時に、包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果を入力させるための入力用画面を、ディスプレイ120に表示させる。
また、制御部86は、搬送包装制御部の一例である。制御部86は、制御パラメータに基づいてフィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御する。
具体的には、例えば、制御部86は、操作部70からフィルムFの種類が選択されると、記憶部84に記憶されている、そのフィルムFの種類用の制御パラメータを読み出す。そして、製袋包装機100が運転を開始すると、制御部86は、読み出した制御パラメータに基づいて、モータ44の回転速度や運転時間等を制御する。また、制御部86は、読み出した制御パラメータに基づいて、縦シール機構50のホーン52の振幅や、通信部82が被包装物供給装置から受信するタイミング信号に対する横シール機構60の始動タイミングや、横シール機構60のヒータ62aの設定温度やON時間を制御する。なお、記憶部84に記憶されている制御パラメータが変更された場合には、制御部86は、変更後の制御パラメータでフィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御する。
なお、制御部86は、筒状フィルムFcの横シール機構60による横シール中は、フィルム搬送部40によるフィルムFの搬送を停止する。制御部86は、横シール機構60による横シールが完了すると、フィルム搬送部40によりフィルムFを搬送しながら、縦シール機構50によりフィルムFを縦シールする。フィルム搬送部40が制御パラメータに基づいて決定される搬送時間だけフィルムFを搬送し終えると、制御部86は、フィルム搬送部40によるフィルムFの搬送と、縦シール機構50によるフィルムFの縦シールとを中断する。そして、通信部82がタイミング信号を受信すると、制御部86は、制御パラメータにより規定されるタイミングでシールジョー駆動部64を動作させ、ヒータ62aを制御パラメータに基づいて動作させて、横シール機構60で筒状フィルムFcの横シールを行う。制御部86は、このような動作を繰り返し実行することで、被包装物Mが入った袋Bを次々と生産する。
(2−2)測定部
測定部200は、製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量を測定する。
測定部200には、筐体130の内部の包装部110の周辺の温度を測定する内部温度センサ210と、製袋包装機100の周囲温度を測定する周囲温度センサ220と、を含む。内部温度センサ210及び周囲温度センサ220は、例えばサーミスタである。内部温度センサ210及び周囲温度センサ220のそれぞれは、計測温度に対応する信号を製袋包装機100の制御ユニット80に対して出力する。
なお、測定部200は、ここでは、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度を測定するが、測定部200が測定対象とする環境物理量は、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度に限定されるものではない。測定部200が測定対象とする環境物理量は、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度に代えて、又は、これらに加えて、筐体130の内部湿度、製袋包装機100の周囲湿度、筐体130の内部気圧、及び製袋包装機100の周囲気圧の少なくとも1つを含むものであってもよい。つまり、測定部200は、温度センサ210,220に代えて、又は温度センサ210,220に加えて、湿度センサ及び気圧センサの少なくとも一方を、1つ以上、含むものであってもよい。
また、測定部200は、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度の両方を測定するものでなくてもよい。測定部200は、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度のいずれか一方だけを測定するものであってもよい。また、測定部200は、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度のいずれか一方に加え、筐体130の内部湿度、製袋包装機100の周囲湿度、筐体130の内部気圧、及び製袋包装機100の周囲気圧の少なくとも1つを測定するものであってもよい。
なお、測定部200が測定対象とする環境物理量は、製袋包装機100により包装が正常に行われるか否かに比較的影響を与えやすい環境物理量であることが好ましい。なお、温度や湿度や気圧の高低は、包装に以下のような影響を与える可能性がある。
例えば、筐体130の内部温度は、フィルムFのシール不足や、フィルムFの過剰な溶融等に影響を与えるおそれがある。
製袋包装機100の周囲温度は、筐体130の外に配置されるフィルムロール12から繰り出されるフィルムFの温度と概ね等しい。そのため、製袋包装機100の周囲温度は、フィルムFのシール不足や、フィルムFの過剰な溶融や、フィルムFの搬送時のすべりの発生等に影響を与えるおそれがある。
また、例えば、筐体130の内部湿度や製袋包装機100の周囲湿度は、静電気の発生に影響し、結果としてフィルムFの搬送に影響を与えるおそれがある。また、製袋包装機100の周囲湿度は、被包装物供給装置からの被包装物Mの落下時間等にも影響を与えるおそれがある。
また、例えば、筐体130の内部気圧や製袋包装機100の周囲気圧は、横シール機構60のシールジョー駆動部64のエアシリンダの動作等に影響を与えるおそれがある。また、例えば、袋Bの内部にガス充填を行うための機構を製袋包装機100が有する場合には、筐体130の内部気圧や製袋包装機100の周囲気圧の影響でガス充填の過剰や不足を引き起こし、袋Bの膨らみに影響を与えるおそれがある。
(2−3)コンピュータ
コンピュータ300は、記憶装置の一例である。
コンピュータ300は、施設E1,E2,・・・Enに設置される複数の製袋包装機100から送信される第1情報を受信し、受信した第1情報に基づいて包装関連情報を記憶する。包装関連情報は、製袋包装機100の動作を制御するための制御パラメータと、その制御パラメータを用いて製袋包装機100が制御された時に測定部200により測定された環境物理量と、その制御パラメータを用いて製袋包装機100が制御された時に包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報である。
図5は、コンピュータ300の概略構成を示したブロック図である。
コンピュータ300は、通信部310と、入力部320と、出力部330と、記憶部340と、制御部350と、を主に有している(図5参照)。
(2−3−1)通信部
通信部310は、インターネットと通信を行うための通信回路を主に含んでいる(図示省略)。通信部310は、ネットワーク91を介して、複数の製袋包装機100の制御ユニット80と通信を行う。
通信部310は、パラメータ受信部の一例である。通信部310は、複数の製袋包装機100から送信される制御パラメータを含む第1情報を受信する。
また、通信部310は、環境物理量受信部の一例である。通信部310は、製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量を受信する。具体的には、通信部310は、各々が複数の製袋包装機100のいずれかに対応付けて配置される複数の測定部200(内部温度センサ210及び周囲温度センサ220)が測定する、対応付けられた製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量を受信する。具体的には、通信部310は、複数の製袋包装機100から送信される、その製袋包装機100に対応付けて配置される内部温度センサ210及び周囲温度センサ220が測定する、対応付けられた製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量(筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度)を含む第1情報を受信する。
また、通信部310は、判定結果受付部の一例である。通信部310は、複数の製袋包装機100のそれぞれに関して判定結果を受け付ける。具体的には、通信部310は、複数の製袋包装機100から送信される、その製袋包装機100の包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果を含む第1情報を受信する。
(2−3−2)入力部
入力部320は、コンピュータ300の使用者からの指示が入力される入力機器である。入力部320は、例えば、キーボード及びマウスを含む。
(2−3−3)出力部
出力部330は、コンピュータ300の使用者に対して各種情報を表示する出力機器である。出力部330は、例えば、液晶ディスプレイを含む。
(2−3−4)記憶部
記憶部340は、主にRAM、ROM等のメモリ及びハードディスク等の補助記憶装置を有する。記憶部340は、各種情報を記憶する。
記憶部340には、例えば、制御部350が各種処理や演算を行うためのプログラムや、他の機器との通信に使用される通信プロトコル等が記憶される。
また、記憶部340は、各種情報を記憶する記憶領域を有する。記憶領域には、包装関連情報を記憶する包装関連情報記憶領域342を含む。
包装関連情報記憶領域342には、通信部310が受信する第1情報に基づき、製袋包装機100のフィルム搬送部40及び包装部110の制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部40及び包装部110の動作が制御された時の環境物理量及び判定結果と、を関連付けた包装関連情報が記憶される。
なお、第1情報は、上述のように、製袋包装機100がある袋B1の製造の際に用いた、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を制御するための制御パラメータと、袋B1が製造された時に測定部200により測定された環境物理量と、包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果(袋B1の包装が正常か否か)と、を関連付けた情報である。また、ここでは、第1情報には、製袋包装機100がある袋B1の製造の際に用いた、フィルムFの種類及び被包装物Mの種類の情報を含む。さらに、ここでは、第1情報には、情報の送信元の制御ユニット80を特定するID情報(製袋包装機100の設置されている施設の場所が特定可能な情報)を含む。
本実施形態では、包装関連情報記憶領域342には、エリア別、フィルム別、かつ被包装物別に包装関連情報が記憶される。エリア別に包装関連情報が記憶されるとは、同一の地域に存在する施設(通常、複数の施設)の製袋包装機100の包装関連情報が1つの情報として記憶されることを意味する。包装関連情報記憶領域342には、例えば、1のエリアの、1の種類のフィルムの、1の種類の被包装物に関し、図6のような包装関連情報が記憶される。
なお、包装関連情報記憶領域342には、上記のようにエリア別、フィルム別、かつ被包装物別に包装関連情報が記憶されなくてもよい。例えば、包装関連情報記憶領域342には、(エリア及び被包装物の種類に関係なく)フィルム別にデータが記憶されてもよい。あるいは、包装関連情報記憶領域342には、(被包装物の種類には関係なく)エリア別かつフィルム別にデータが記憶されてもよい。また、例えば、包装関連情報記憶領域342には、エリア、フィルムの種類、被包装物の種類のいずれにも関係なく、データが記憶されてもよい。なお、フィルムFの種類や被包装物Mの種類に関係なく包装関連情報記憶領域342に包装関連情報が記憶される場合には、第1情報には、フィルムFの種類や被包装物Mの種類の情報は含まれていなくてもよい。
(2−3−5)制御部
制御部350は、通信部310、入力部320、出力部330及び記憶部340と電気的に接続されている。制御部350は、記憶部340に記憶されているプログラムを実行することで、各種処理を実行する。
例えば、制御部350は、通信部310が第1情報を受信すると、その第1情報に含まれていた第1情報の送信元の制御ユニット80を特定するID情報(言い換えれば、制御ユニット80を有する製袋包装機100の設置されている施設が特定可能な情報)に基づいて、第1情報の発信エリアを示すコード(エリアコード)を特定する。また、制御部350は、通信部310が第1情報を受信すると、その第1情報に含まれていたフィルムFの種類及び被包装物Mの種類の情報に基づいて、第1情報がどの種類のフィルムFに関する情報であるかを示すコード(フィルムコード)と、第1情報がどの種類の被包装物Mに関する情報であるかを示すコード(被包装物コード)と、を特定する。そして、制御部350は、包装関連情報記憶領域342に記憶されている、特定されたエリアコード、フィルムコード及び被包装物コードに関する包装関連情報に、第1情報に含まれていた制御パラメータと環境物理量と判定結果とを関連付けたデータを追加する。
また、制御部350は、記憶部340に記憶された表計算アプリケーションソフトウェアを実行することで、包装関連情報記憶領域342に記憶された包装関連情報に対して、コンピュータ300の使用者の所望する処理を行う。
例えば、コンピュータ300の使用者が、入力部320に、エリアコード、フィルムコード、被包装物コード、環境物理量の種類、及び制御パラメータの種類の選択を入力し、グラフの作成を指示したとする。この場合、制御部350は、包装関連情報記憶領域342から、選択されたエリアコード、フィルムコード、被包装物コードの包装関連情報を読み出す。そして、制御部350は、選択された環境物理量を横軸に、選択された制御パラメータを縦軸にとり、包装部110で包装が正常に行われた場合と、包装部110で包装が正常に行われなかった場合とを異なる記号で表したグラフを作成し、これを出力部330のディスプレイに表示させる。
(3)コンピュータの記憶部への包装関連情報の蓄積及びその利用について
(3−1)コンピュータの記憶部への包装関連情報の蓄積について
コンピュータ300の記憶部340には、例えば以下の様にして包装関連情報が収集され、蓄積される。
製袋包装機100が施設E1,E2,・・・Enに設置される場合や、製袋包装機100で新たなフィルムFが使用される場合には一般に試運転が行われる。ここでは、製袋包装機100の試運転時に、コンピュータ300の記憶部340に、包装関連情報が蓄積される場合を例に包装関連情報の収集、蓄積を説明する。なお、包装関連情報の蓄積のタイミングは、試運転時に限定されるものではなく、任意のタイミングで実行されてもよい。
製袋包装機100の試運転を行う作業員(このパラグラフにおいて、以下では単に作業員と呼ぶ)は、初めに使用するフィルムFの種類を操作部70に入力する。また、作業員は、被包装物Mの種類をディスプレイ120に入力する。そして、作業員は、予め記憶部84に記憶されているフィルムFの種類別の制御パラメータ、あるいは、操作部70から入力した制御パラメータを用いて、実際の被包装物Mを用いて試運転を行う。そして、作業員は、試運転により製造された被包装物Mを内部に収容した袋Bの状態を、例えば目視で(あるいは包装検査装置で)検査し、検査結果を、包装部110で包装が正常に行われた否かの判定結果としてディスプレイ120に入力する。ディスプレイ120への判定結果の入力に伴い、制御ユニット80の制御部86は、製袋包装機100が直前の包装で使用した制御パラメータと、製袋包装機100で直前に包装が行われた時の筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度と、ディスプレイ120に入力された判定結果と、を含む上記のような第1情報を、コンピュータ300に対して送信する。作業員は、この一連の作業を、適切と考えられる制御パラメータが見つかるまで繰り返し行う。その結果、コンピュータ300の記憶部340には、試運転で用いたフィルムFの種類及び被包装物Mの種類に関し、包装関連情報が蓄積される。
(3−2)コンピュータの記憶部の包装関連情報の利用について
例えば、コンピュータ300の使用者は、表計算アプリケーションソフトウェアを用いて上記のようなグラフを出力部330に表示させることで、ある包装環境に対し、どのような制御パラメータが適しているかを導出することができる。そして、その結果を、例えば製袋包装機100の設置作業者が利用する作業標準や、製袋包装機100のマニュアル等に反映することができる。
また、例えば、製袋包装機100を、コンピュータ300の記憶部340に記憶されている包装関連情報を取得し、包装関連情報に基づいて作成されるグラフ等をディスプレイ120に表示するように構成すれば、製袋包装機100を使用する作業者は、現在の包装環境に対し、どのような制御パラメータが適しているかを概ね把握することができる。その結果、製袋包装機100の制御パラメータの設定に必要な時間を短縮できる。
(4)特徴
(4−1)
上記実施形態に係る包装システム1000は、フィルム搬送部40と、包装部110と、搬送包装制御部の一例としての制御部86と、測定部200と、判定結果受付部としての通信部310と、記憶部340と、を備える。フィルム搬送部40は、フィルムロール12から繰り出されるフィルムFを搬送する。包装部110は、被包装物MをフィルムFで包装する。制御部86は、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を、制御パラメータに基づいて制御する。測定部200は、包装環境に関する環境物理量を測定する。通信部310は、包装部110で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける。記憶部340は、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部40及び包装部110の動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報(包装関連情報)を記憶する。
ここでは、包装システム1000が、制御パラメータと、その制御パラメータで包装部110等の動作が制御された時の、環境物理量及び包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報(包装関連情報)を記憶部340に記憶している。そのため、包装システム1000では、包装関連情報を利用して、包装環境に適した制御パラメータを用いて包装を行うことが容易である。
(4−2)
上記実施形態に係る記憶装置の一例としてのコンピュータ300は、パラメータ受信部、環境物理量受信部、及び判定結果受付部の一例としての通信部310と、記憶部340と、を備える。通信部310は、製袋包装機100から送信される制御パラメータを受信する。製袋包装機100は、フィルム搬送部40と、包装部110と、搬送包装制御部の一例としての制御部86と、少なくとも包装部110を収容する筐体130と、を有する包装装置の一例である。フィルム搬送部40は、フィルムロール12から繰り出されるフィルムFを搬送する。包装部110は、被包装物MをフィルムFで包装する。制御部86は、フィルム搬送部40及び包装部110の動作を、制御パラメータに基づいて制御する。通信部310は、製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量を受信する。通信部310は、製袋包装機100で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける。記憶部340は、制御パラメータと、その制御パラメータで製袋包装機100のフィルム搬送部40及び包装部110の動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報を記憶する。
ここでは、コンピュータ300が、製袋包装機100の制御パラメータと、その制御パラメータで製袋包装機100の動作が制御された時の、環境物理量及び包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部340に記憶している。そのため、コンピュータ300は、包装環境に適した制御パラメータでの製袋包装機100の運転をサポート可能である。
(4−3)
上記実施形態に係るコンピュータ300では、包装部110は、フィルムFをシールするシール部としての縦シール機構50及び横シール機構60を含む。制御パラメータには、縦シール機構50及び横シール機構60によるシールに関するパラメータを含む。
ここでは、フィルムFのシールに関する制御パラメータと、その制御パラメータで製袋包装機100が制御された時の、環境物理量及び判定結果と、を関連付けた情報が記憶部340に記憶される。そのため、コンピュータ300は、製袋包装機100がシールに欠陥を生じさせくい包装を実現することをサポート可能である。
(4−4)
上記実施形態に係るコンピュータ300では、環境物理量には、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度を含む。
なお、環境物理量は、筐体130の内部温度及び製袋包装機100の周囲温度に限定されるものではない。環境物理量は、フィルムFの温度、筐体130の内部温度、製袋包装機100の周囲温度、筐体130の内部湿度、製袋包装機100の周囲湿度、筐体130の内部気圧、及び製袋包装機100の周囲気圧、の少なくとも1つを含むものであることが好ましい。
ここでは、製袋包装機100の制御パラメータと、包装に対して影響を与え得るフィルムFの温度、製袋包装機100の内外の温度、湿度及び気圧の少なくとも1つの包装環境に関する環境物理量と、包装が正常に行われたか否かの判定結果と、を関連付けた情報が記憶部340に記憶される。そのため、コンピュータ300は、温度条件等に適した制御パラメータでの製袋包装機100の運転をサポートすることが可能である。
(4−5)
上記実施形態に係るコンピュータ300では、通信部310は、ディスプレイ120に入力された判定結果を受け付ける。ディスプレイ120は、製袋包装機100を使用する作業者による入力を受け付ける入力装置の一例である。
ここでは、コンピュータ300が、製袋包装機100の制御パラメータと、環境物理量と、製袋包装機100を使用する作業者(製袋包装機100の設置時等に制御パラメータの設定を行う作業者を含む)が手動で入力する包装が正常か否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部340に記憶する。そのため、コンピュータ300は、包装の美観の観点等から包装環境に適している制御パラメータでの製袋包装機100の運転をサポートすることができる。
(4−6)
上記実施形態に係るコンピュータ300では、通信部310は、複数の製袋包装機100から送信される制御パラメータを受信する。通信部310は、各々が複数の製袋包装機100のいずれかに対応付けて配置される複数の測定部200が測定する、対応付けられた製袋包装機100の包装環境に関する環境物理量を受信する。通信部310は、複数の製袋包装機100のそれぞれに関して判定結果を受け付ける。
ここでは、コンピュータ300が、複数の製袋包装機100に関し、制御パラメータと、環境物理量と、包装が正常か否かの判定結果と、を関連付けた情報を記憶部340に記憶する。そのため、コンピュータ300は、多数の製袋包装機100の運転実績に基づいて、包装環境に適した制御パラメータでの製袋包装機100の運転をサポートすることができる。
<第2実施形態>
以下に、本発明の包装システムの第2実施形態に係る包装システム2000について図面を参照しながら説明する。
なお、本包装システム2000における本発明の記憶装置の一例としてのコンピュータ300は、記憶する包装関連情報の内容が異なる点を除いて第1実施形態のコンピュータ300と同様であるので、コンピュータ300についての説明は省略する。
(1)全体概要
図7は、コンピュータ300を含む包装システム2000のブロック図である。
包装システム2000は、複数のストレッチ包装機400と、複数の測定部200Aと、コンピュータ300と、を備える(図7参照)。
包装システム2000は、主に、包装装置として製袋包装機100ではなくストレッチ包装機400を備える点と、測定部200Aの測定対象の環境物理量が測定部200の測定対象の環境物理量と一部異なる点において、第1実施形態の包装システム1000と異なる。なお、測定部200Aの測定対象の環境物理量は、フィルムF1の温度と、包装部400cを内部に収容する筐体400aの内部温度と、である。
以下では、これらの相違点について主に説明し、共通点については説明を省略する。
(2)詳細構成
(2−1)ストレッチ包装機
ここでは、包装システム2000は、包装装置の一例としてストレッチ包装機400(図8参照)を備える。ストレッチ包装機400は、例えば特許文献1(特開2016−145062号公報)に示されているストレッチ包装機と共通点も多いため、ここでは特許文献1(特開2016−145062号公報)に示されているストレッチ包装機との相違点以外については概略を説明する。
なお、以下の説明では、方向を表すために、「前(正面)」、「後(背面)」、「上」、「下」、「左」、「右」等の表現を使用する場合がある。これらの表現は、特記無き場合、図8〜図10中に示した方向に従う。
ストレッチ包装機400は、緊張保持させたフィルムF1に対して、生鮮食品等の商品Gを収容したトレーT(被包装物)を下から押し当て、フィルムF1の周縁部をトレーTの下側に折り込むことによってトレーTの包装を行う装置である(図9参照)。フィルムF1は、材質を限定するものではないが、例えばポリ塩化ビニル製である。
ストレッチ包装機400は、フィルム搬送部400b及び包装部400cを含む(図7参照)。より具体的には、ストレッチ包装機400は、被包装物搬入機構410、包装ステーション420、ロール支持機構430、フィルム送り出し機構440、フィルム搬送機構450、シール機構460、排出台465、リフター機構480、折り込み機構490、ラベル発行機466、ラベルプリンター467及び制御装置470を備える(図7〜図11参照)。フィルム搬送部400bには、ロール支持機構430、フィルム送り出し機構440及びフィルム搬送機構450を含む。包装部400cには、フィルム搬送機構450、リフター機構480、折り込み機構490、及びシール機構460を含む。フィルム搬送部400b及び包装部400cは、筐体400aの内部に収容される(図8〜図10参照)。
被包装物搬入機構410は、商品Gを収容したトレーTの重量を計量し、計量後のトレーTをストレッチ包装機400の内部の包装ステーション420のリフター機構480上に搬送する。
包装ステーション420は、筐体400a内に形成される包装空間である。包装ステーション420において、商品Gを収容しているトレーTに包装が施される。具体的には、包装ステーション420では、リフター機構480が、フィルム搬送機構450によって張られたフィルムF1に対し、商品Gが収容されたトレーTを押し付ける。そして、折り込み機構490がフィルムF1を押し付けた状態のトレーTの下側にフィルムF1の周縁部を折り込むことによって、トレーT及び商品GがフィルムF1で覆われた状態となる。包装ステーション420の上部には、リフター機構480に乗ったトレーTが押し上げられて止まった時にトレーTが姿勢を崩して転倒するのを防止する押さえ機構462が配置されている(図9参照)。
折り込み機構490は、左折り込み板492と,右折り込み板494と、後折り込み板496と、前折り込み棒498とを有する(図9及び図10参照)。左折り込み板492及び右折り込み板494は、図示しないモータ及びタイミングベルトによって駆動されて水平方向に移動し、フィルムF1の搬送方向(左右方向)の両側縁部をトレーTの底面側に折り込む。後折り込み板496は、図示しないモータ及びタイミングベルトによって水平方向に移動し、フィルムF1の背面側の縁部をトレーTの底面側に折り込む。前折り込み棒498は、トレーTが排出プッシャー495によりシール機構460側に排出される際に、フィルムF1の正面側の縁部をトレーTの底面側に折り込むように配置されている。
ロール支持機構430は、2つのフィルムロールRを支持する機構である。ロール支持機構430は、ストレッチ包装機400の左側方部に配置されている(図10参照)。ロール支持機構430は、フィルムロールRに巻き回されているフィルムF1を加熱するためのヒータ432を有する(図11参照)。熱可塑性のフィルムF1を予めヒータ432で加熱することで、フィルムF1で商品Gを収容しているトレーTを包装する際に、容易にフィルムF1を引き伸ばすことができる。
フィルム送り出し機構440は、いずれかのフィルムロールRから引き出されたフィルムF1を、フィルム搬送機構450に送り出すための機構である。
フィルム搬送機構450は、フィルム送り出し機構440から送られてくるフィルムF1を受け取り、そのフィルムF1を包装ステーション420の中央部分へと搬送し、所定の長さで切断する。また、フィルム搬送機構450は、フィルムF1を包装ステーション420へと搬送した後、引き伸ばし動作を行うことでフィルムF1を緊張保持して包装動作に備える。
フィルム搬送機構450は、主として、正面側に配置されている第1フィーダユニット452と、背面側に配置されている第2フィーダユニット454と、これらの相対距離を変える第1フィーダ移動ユニット及び第2フィーダ移動ユニット(図示省略)と、第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454のベルトを走行させるフィーダ駆動ユニット(図示省略)と、フィルムF1を所定の長さに切断するカッター機構456と、を有する(図8及び図9参照)。
第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454は、フィルム送り出し機構440から送り出されるフィルムF1の幅方向の両側方向を上下のベルト間で挟み、フィーダ駆動ユニットによりフィルムF1を矢印A1(図10参照)の方向に搬送する。
また、第1フィーダユニット452は、第1フィーダ移動ユニットの作動により前後方向に延びるスライドシャフト457に沿って移動可能に構成されている(図10参照)。第2フィーダユニット454は、第2フィーダ移動ユニットの作動により前後方向に延びるスライドシャフト458に沿って移動可能に構成されている(図10参照)。
また、第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454には、フィルムF1の長手方向に沿って中央のクランプとその両サイドに位置する左右クランプとが配置されている(図示省略)。これらのクランプは、クランプ駆動ソレノイド(図示省略)によって個別に作動し、カッター機構456で切断されたフィルムF1の幅方向両側部の把持及び把持の解除を行う。
シール機構460は、排出プッシャー495によって押し出されたトレーTの底面を熱シールする。なお、上述の押さえ機構462(図9参照)は、トレーTの底面をシール機構460の上面に押し付ける役割を有する。押さえ機構462を作動させるか否かは切り替え可能となっている。シール機構460によりシールされた包装済みのトレーTは、シール機構460の前方に配置された排出台465に排出される。
包装を完了した排出台465上のトレーTには、ラベル発行機466が、ラベルプリンター467で印字処理されたラベルを貼り付ける(図7及び図10参照)。
(2−1−1)制御装置
制御装置470は、被包装物搬入機構410、ロール支持機構430、フィルム送り出し機構440、フィルム搬送機構450、シール機構460、リフター機構480、折り込み機構490、ラベル発行機466、ラベルプリンター467等と電気的に接続されている(図11参照)。制御装置470は、製袋包装機100の各部の動作を制御する。
制御装置470は、通信部472と、入出力部473と、記憶部474と、制御部476と、を有する(図11参照)。
(2−1−1−1)通信部
通信部472は、コンピュータ300と通信を行うための通信回路を主に含む(図示省略)。通信部82の通信回路には、LTE回線や3G回線で通信を行うためのSIMカードを含む。通信部82は、ネットワーク91を介して、コンピュータ300と通信を行う。
(2−1−1−2)入出力部
入出力部473は、操作キー473aと、ディスプレイ473bとを含む。ディスプレイ473bは、タッチパネル式の液晶ディスプレイである。
操作キー473a及びディスプレイ473bは、ストレッチ包装機400に対する指示(例えば、運転/停止の指示)や、ストレッチ包装機400の動作の設定に用いられる。
操作キー473aやディスプレイ473bを用いて行われるストレッチ包装機400の動作の設定には、フィルムF1の種類(フィルムF1の材質及び厚み)の選択や、包装対象の被包装物の種類(トレーTの種類)の選択を含む。
また、操作キー473aやディスプレイ473bを用いて行われるストレッチ包装機400の動作の設定には、フィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するために用いられる制御パラメータの入力を含む。操作キー473aやディスプレイ473bから入力された制御パラメータは、後述する記憶部474に記憶される。なお、制御パラメータの入力は、数値等を直接入力するものでなくてもよく、選択肢の中から制御パラメータを選択するものであってもよい。また、制御パラメータの選択は、数値の選択でなくてもよく、強弱や高低等の相対的な程度の選択であってもよい。
フィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するために用いられる制御パラメータには、例えば、トレーサイズに応じたフィルムF1のカット長さとその調整値(カッター機構456の動作タイミングに関する制御パラメータ)とを含む。また、制御パラメータには、例えば、被包装物にフィルムF1を被せる時の前後、左右の張り強さのデフォルト値とそれらの調整値(第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454のクランプによるフィルムF1の開放タイミングに関する制御パラメータ)とを含む。また、制御パラメータには、例えば、フィルムF1を事前に引き伸ばしておくストレッチ量(第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454の移動量に関する制御パラメータ)を含む。また、制御パラメータには、例えば、包装ステーション420に張られたフィルムF1とトレーTとの相対位置を決めるシフト量(第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454の移動量に関する制御パラメータ)を含む。また、制御パラメータには、例えば、フィルムF1の端をトレーTの下面に折り込む時の左右絞り量の調整値(第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454のクランプによるフィルムF1の開放タイミングに関する制御パラメータ)を含む。また、制御パラメータには、例えば、包装ステーション420に張られたフィルムF1に向けて被包装物を押し上げる際に、フィルムF1の張りを少し緩めてトレーTへの衝撃を緩和させる突き上げ戻しの設定や、押さえ機構462を作動させるか否かの設定等を含む。また、例えば、制御パラメータには、ロール支持機構430のヒータ432の設定温度や、シール機構460の熱シールの設定温度を含む。
なお、フィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するための制御パラメータには、ここで列挙したフィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するための制御パラメータの全てを含む必要はない。また、ここで列挙したフィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するための制御パラメータは、一例であって、列挙したものに限定されるものではない。フィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するための制御パラメータには、列挙した制御パラメータの一部又は全部に加えて、又は、列挙した制御パラメータの一部又は全部に代えて、他の制御パラメータを含むものであってよい。
また、例えば、ディスプレイ473bには、包装部400cで包装が正常に行われたか否かの判定結果が入力される。つまり、ディスプレイ473bは入力装置の一例である。ディスプレイ473bに入力する判定結果は、例えば、ストレッチ包装機400を使用する作業者がフィルムF1で包装されたトレーTを目視で確認して判断した結果に基づくものである。
また、ディスプレイ473bには、ストレッチ包装機400の使用者に対する各種情報が表示される。例えば、ディスプレイ473bには、ストレッチ包装機400の運転中に、ストレッチ包装機400で使用されている制御パラメータが表示される。また、ディスプレイ473bには、測定部200Aから制御装置470に送信されてくる、フィルムF1の温度及び筐体400aの内部温度が表示される。
(2−1−1−3)記憶部
記憶部474は、主にROM及びRAMを有するメモリである。
記憶部474には、ストレッチ包装機400の動作を制御するためのプログラムや、他の機器との通信に使用される通信プロトコル等が記憶される。また記憶部474には、各種情報が記憶される。
記憶部474に記憶される情報には、フィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御するために用いられる制御パラメータを含む。記憶部474には、フィルムF1の種類及び被包装物の種類(トレーTのサイズ・形状)別に、制御パラメータが予め記憶されていることが好ましい。あるいは、制御装置470は、ストレッチ包装機400でこれまでに使用されていないフィルムF1の種類や被包装物の種類が選択された場合に、上位のサーバ(例えばコンピュータ300)から制御パラメータ(デフォルト値)を呼び出し、これを記憶部474に記憶するよう構成されていてもよい。そして、記憶部474に記憶されるフィルムF1の種類及び被包装物の種類別の制御パラメータは、ストレッチ包装機400を使用する作業者が必要に応じて入出力部473から制御パラメータを入力することで書き換えられることが好ましい。フィルム搬送部400b及び包装部400cを制御するための制御パラメータは、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
(2−1−1−4)制御部
制御部476は、主にCPUを含む。制御部476は、記憶部474に記憶されているプログラムを実行することで、ストレッチ包装機400の各部の動作を制御する。
例えば、制御部476は、ディスプレイ473bの表示内容を制御する。具体的には、ストレッチ包装機400の運転時に、使用中の制御パラメータをディスプレイ473bに表示させる。また、制御部476は、所定時に、包装部400cで包装が正常に行われたか否かの判定結果を入力させるための入力用画面を、ディスプレイ473bに表示させる。
また、制御部476は、搬送包装制御部の一例である。制御部476は、制御パラメータに基づいてフィルム搬送部400b及び包装部400cの動作を制御する。なお、制御パラメータが変更されることで、第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454の移動量や、第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454が有するクランプの開放タイミングや、カッター機構456の動作のタイミングや、ヒータ432及びシール機構460の熱シールの設定温度等が変更される。
ストレッチ包装機400は、概ね以下の様に動作する。
作業者が商品Gを収容したトレーTを被包装物搬入機構410の計量器(図示省略)上に載せると、計量値が安定して計量が完了するのを待って、搬入ベルト(図示省略)が動き出す。この搬入ベルトの動きに従って、搬入ベルトに固定されている突起が前面側から背面側へと移動する。これにより、計量器の上に載せられたトレーTは、リフター機構480上に押し出される。
一方、ロール支持機構430のフィルムロールRからフィルム送り出し機構440によりフィルム搬送機構450へと受け渡されたフィルムF1は、第1フィーダユニット452及び第2フィーダユニット454によってリフター機構480の上方まで運ばれる。そして、リフター機構480の上方において、クランプ(図示省略)が作動し、フィルムF1の幅方向の両端部が保持された状態となる。
そして、リフター機構480が、リフター機構480上の商品Gを収容したトレーTをクランプにより保持されたフィルムF1に対して押し付ける。これにより、各クランプ部材により保持されたフィルムF1は、商品G及びトレーTの上部を覆うように伸張する。
この状態において、後折り込み板496及び左折り込み板492及び右折り込み板494がトレーTの下側に水平移動すると、制御パラメータによって設定されたタイミングで各クランプがフィルムF1の保持を解除して、フィルムF1の周縁3辺がトレーTの下側に折り込まれる。そして、排出プッシャー495がトレーTをシール機構460側に押し出すと、折り込まれていなかった正面側のフィルムF1の1辺が前折り込み棒498に当たり、シール機構460側へのトレーTの移動に従ってトレーTの下側に折り込まれていく。なお、正面側のクランプ(図示省略)は、この時に設定されたタイミングでフィルムF1の保持を解除する。また、排出プッシャー495に押されてトレーTが移動する際に、トレーTの下側に折り込まれたフィルムF1がシール機構460によって熱シールされ、排出台465に排出された時には、商品G及びトレーTの全体をフィルムF1が覆った包装完了の状態となる。
さらに、制御装置470において計量値に基づいて算出される商品の値段や重量等がラベルプリンター467によりラベルに印字される。そして、印字済みのラベルが、ラベル発行機466によって包装が完了したトレーTに貼り付けされる。
(2−2)測定部
測定部200Aは、ストレッチ包装機400の包装環境に関する環境物理量を測定する。測定部200Aには、筐体400aの内部において包装部400cの周辺の温度を測定する内部温度センサ210と、フィルムロールRの近傍に配置されフィルムF1の温度(フィルムFの周辺の温度)を測定するフィルム温度センサ230と、を含む。内部温度センサ210及びフィルム温度センサ230は、例えばサーミスタである。内部温度センサ210及びフィルム温度センサ230のそれぞれは、計測温度に対応する信号をストレッチ包装機400の制御装置470に対して出力する。
なお、測定部200Aは、第1実施形態の測定部200と同様に、筐体400aの内部温度及び/又はフィルムF1の温度に加えて、又は、筐体400aの内部温度及び/又はフィルムF1の温度に代えて、ストレッチ包装機400の周囲温度、筐体400aの内部湿度及びストレッチ包装機400の周囲湿度、筐体400aの内部気圧、及びストレッチ包装機400の周囲気圧の少なくとも1つを測定するものであってもよい。
(3)特徴
第2実施形態に係る包装システム2000は、第1実施形態の(4−1)に記載した特徴と同様の特徴を有する。
また、第2実施形態に係る包装システム2000が有するコンピュータ300は、第1実施形態の(4−2)〜(4−6)に記載した特徴と同様の特徴を有する。
<変形例>
以下に上記実施形態の変形例を示す。なお、以下の変形例は、互いに矛盾のない範囲で適宜組み合わされてもよい。
(1)変形例A
第1実施形態のコンピュータ300では、通信部310が、製袋包装機100を使用する作業者がディスプレイ120に入力する包装部110で包装が正常に行われた否かの判定結果を受け付ける。また、第2実施形態のコンピュータ300では、通信部310が、ストレッチ包装機400を使用する作業者がディスプレイ473bに入力する包装部400cで包装が正常に行われた否かの判定結果を受け付ける。
しかし、通信部310は、作業者がディスプレイ120やディスプレイ473b等の入力装置に入力する判定結果を受け付けるものでなくてもよい。
例えば、包装システム1000は、図12のように施設E1,E2,・・・Enのそれぞれに設置される包装検査装置500を含むものであってもよい。包装検査装置500は、製袋包装機100の後段に設置され、製袋包装機100が被包装物Mを包装したフィルムFを検査し、製袋包装機100で包装が正常に行われたか否かを判定する装置である。包装検査装置500と制御ユニット80とは、有線LAN等のネットワーク92により連結されている。
例えば、包装検査装置500は、袋Bを押圧して包装のシール部のチェックを行う特開2007−168855号公報に開示されているようなシールチェック装置である。また、例えば、包装検査装置500は、袋Bのシール部の噛み込みを判定するX線検査装置又は近赤外線検査装置である。また、例えば、包装検査装置500は、袋Bをカメラで撮像し外観をチェックする外観検査装置である。
包装検査装置500による判定結果は、制御ユニット80に送信され、制御パラメータ及び環境物理量と共に第1情報としてコンピュータ300に送信される。つまり変形例Aでは、通信部310は、被包装物Mを包装したフィルムFを検査し、製袋包装機100で包装が正常に行われたか否かを判定する包装検査装置500が出力する判定結果を受け付ける。
なお、このように構成される場合、制御ユニット80は、製袋される袋Bの全てについて、袋Bの製袋の際に用いられた制御パラメータと、その袋Bの製袋の際の環境物理量と、その袋Bの包装が正常に行われたか否かに関する判定の結果と、を関連付けた第1情報をコンピュータ300に送信してもよい。第1情報は、袋Bの製袋毎に送信されてもよいし、複数の袋Bに関する情報をまとめて送信してもよい。
また、制御ユニット80は、製袋される袋Bの全てについて第1情報を送信するものでなくてもよく、例えば、制御パラメータが変更された場合に、制御パラメータ変更時点の前後の所定数分の袋Bに関して、第1情報を送信するように構成されてもよい。
(2)変形例B
第1実施形態では、制御ユニット80が制御パラメータと共に環境物理量及び判定結果を送信し、第2実施形態では、制御装置470が制御パラメータと共に環境物理量及び判定結果を送信する。しかし、環境物理量及び判定結果は、制御パラメータと共に送信されなくてもよい。
例えば、測定部200,200Aは、環境物理量を算出する算出部と、コンピュータ300と通信可能な通信手段と、を有するものであって、環境物理量を通信部310に対して直接送信してもよい。そして、例えば、制御ユニット80が制御パラメータをその制御パラメータが用いられた時刻と共に送信し、測定部200,200Aも環境物理量を測定時刻と共に送信することで、制御パラメータと、その制御パラメータを用いて包装が行われた時の環境物理量とを関連付けてコンピュータ300に記憶することができる。
判定結果の送信に関しても同様である。
(3)変形例C
上記実施形態では、図6のように、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部40,400b及び包装部110,400cの動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果とを包装関連情報として記憶する。しかし、本発明に係る、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部及び包装部の動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果とを関連付けた情報を記憶するとは、図6のような包装関連情報を記憶する場合に限定されるものではない。
例えば、記憶部340には、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部40,400b及び包装部110,400cの動作が制御された時の、環境物理量及び判定結果とを関連付けた情報として、判定結果が正常の場合の、制御パラメータと、その制御パラメータでフィルム搬送部40,400b及び包装部110,400cの動作が制御された時の環境物理量だけが記憶されてもよい。
ただし、環境物理量に応じて、制御パラメータをどのように変更すればよいかをより正確に把握するためには、包装に異常が生じた場合の、制御パラメータ及び環境物理量についても記憶部340に記憶されることが好ましい。
(4)変形例D
上記実施形態では、記憶部340に記憶された包装関連情報に基づくグラフ等が出力部330に表示されるが、これに限定されるものではない。例えば、コンピュータ300をクラウドサーバとして利用し、携帯情報端末等で記憶部340に記憶された包装関連情報を読み出して、包装関連情報に基づくグラフ等をその携帯情報端末に表示させてもよい。このように構成されることで、製袋包装機100やストレッチ包装機400の設置等を行う作業者が、製袋包装機100やストレッチ包装機400の制御パラメータをどの様に設置すればよいかを容易に判断することが可能である。
(5)変形例E
上記実施形態では、製袋包装機100やストレッチ包装機400とネットワーク91で接続されたコンピュータ300に包装関連情報が記憶されるが、これに限定されるものではない。例えば、製袋包装機100やストレッチ包装機400は、ネットワーク91によりコンピュータ300に接続されず、それぞれ制御ユニット80の記憶部84や、制御装置470の記憶部474に包装関連情報を記憶してもよい。
本発明は、被包装物をフィルムロールから繰り出されるフィルムで包装する包装システム、及び、被包装物をフィルムロールから繰り出されるフィルムで包装する包装装置の運転をサポートする記憶装置として有用である。
12 フィルムロール
40 フィルム搬送部
50 縦シール機構(シール部)
60 横シール機構(シール部)
86 制御部(搬送包装制御部)
100 製袋包装機(包装装置)
110 包装部
120 ディスプレイ(入力装置)
130 筐体
200,200A 測定部
310 通信部(パラメータ受信部,環境物理量受信部,判定結果受付部)
340 記憶部
400 ストレッチ包装機(包装装置)
400a 筐体
400b フィルム搬送部
400c 包装部
460 シール機構(シール部)
473b ディスプレイ(入力装置)
476 制御部(搬送包装制御部)
500 包装検査装置
1000 包装システム
2000 包装システム
F フィルム
F1 フィルム
M 被包装物
特開2016−145062号公報

Claims (7)

  1. フィルムロールから繰り出されるフィルムを搬送するフィルム搬送部と、
    被包装物を前記フィルムで包装する包装部と、
    前記フィルム搬送部及び前記包装部の動作を、制御パラメータに基づいて制御する搬送包装制御部と、
    包装環境に関する環境物理量を測定する測定部と、
    前記包装部で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける判定結果受付部と、
    前記制御パラメータと、その制御パラメータで前記フィルム搬送部及び前記包装部の動作が制御された時の、前記環境物理量及び前記判定結果と、を関連付けた情報を記憶する記憶部と、
    を備える包装システム。
  2. フィルムロールから繰り出されるフィルムを搬送するフィルム搬送部と、被包装物を前記フィルムで包装する包装部と、前記フィルム搬送部及び前記包装部の動作を、制御パラメータに基づいて制御する搬送包装制御部と、少なくとも前記包装部を収容する筐体と、を有する包装装置から送信される前記制御パラメータを受信するパラメータ受信部と、
    前記包装装置の包装環境に関する環境物理量を受信する環境物理量受信部と、
    前記包装装置で包装が正常に行われたか否かの判定結果を受け付ける判定結果受付部と、
    前記制御パラメータと、その制御パラメータで前記包装装置の前記フィルム搬送部及び前記包装部の動作が制御された時の、前記環境物理量及び前記判定結果と、を関連付けた情報を記憶する記憶部と、
    を備える記憶装置。
  3. 前記包装部は、前記フィルムをシールするシール部を含み、
    前記制御パラメータには、前記シール部によるシールに関するパラメータを含む、
    請求項2に記載の記憶装置。
  4. 前記環境物理量には、前記フィルムの温度、前記筐体の内部温度、前記包装装置の周囲温度、前記筐体の内部湿度、前記包装装置の周囲湿度、前記筐体の内部気圧、及び前記包装装置の周囲気圧、の少なくとも1つを含む、
    請求項2又は3に記載の記憶装置。
  5. 前記判定結果受付部は、前記包装装置を使用する作業者による入力を受け付ける入力装置に入力された前記判定結果を受け付ける、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の記憶装置。
  6. 前記判定結果受付部は、前記被包装物を包装した前記フィルムを検査し、前記包装装置で包装が正常に行われたか否かを判定する包装検査装置が出力する前記判定結果を受け付ける、
    請求項2から4のいずれか1項に記載の記憶装置。
  7. 前記パラメータ受信部は、複数の前記包装装置から送信される前記制御パラメータを受信し、
    前記環境物理量受信部は、各々が複数の前記包装装置のいずれかに対応付けて配置される複数の測定部が測定する、対応付けられた前記包装装置の前記包装環境に関する前記環境物理量を受信し、
    前記判定結果受付部は、複数の前記包装装置のそれぞれに関して前記判定結果を受け付ける、
    請求項2から6のいずれか1項に記載の記憶装置。
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