JP2018149554A - PbフリーBi系はんだ合金、該はんだ合金を用いた電子部品、および電子部品実装基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】最表面層としてのAu層及び下地層としてのNi層を含有する被接合部材との接合に用いた場合においても、十分な接合強度のはんだ接合部を形成することができるPbフリーBi系はんだ合金を提供することを目的とする。【解決手段】Biを主成分とし、Agを0.1質量%以上11.0質量%以下、Snを3.0質量%以上30.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金を提供する。【選択図】図1
Description
本発明は、電子部品と基板との接合用などに使用されるBiを主成分とするはんだ合金に関し、より詳しくはBiを主成分とし、さらにAg及びSnを含有するはんだ合金、該はんだ合金を用いて接合された電子部品、および電子部品実装基板に関する。
電子部品実装基板を製造する際、まず、半導体チップなどの半導体素子をリードフレームなどの接合対象部材へ、はんだ合金を介して接合(ダイボンディング)して電子部品を製造する。この様にして製造した電子部品を、次に、プリント基板などの基板上に、前記はんだ合金とは別のはんだ合金を用いて実装する。電子部品を基板上に実装する際、電子部品内のはんだ合金が溶融しない必要があるため、電子部品内に使用されるはんだ合金の融点は、電子部品を基板上に実装する際に用いるはんだ合金よりも高いものが使用される。この様に、電子部品実装基板を製造する際に使用するはんだ合金は、その使用限界温度によって高温用(約260℃〜400℃)と中低温用(約140℃〜230℃)に大別される。
従来、電子部品の基板への実装には、中低温用はんだ合金として、Sn−37質量%Pbの共晶はんだ合金(融点183℃)が広く用いられ、実装時、上記SnPb共晶はんだ合金を220〜230℃の温度で溶融させ接合に用いていた。一方、電子部品内部におけるリードフレームなどの接合対象部材へ、半導体チップなどの半導体素子を実装する際には、電子部品の基板への実装時の前記温度(220〜230℃)で再溶融して接続不良が発生するのを防ぐため、電子部品を基板に実装する時の温度よりも高い温度の固相線温度を有する高温用はんだ合金として、Pb−5質量%Sn(固相線温度305℃)、Pb−3質量%Sn(固相線温度315℃)などが用いられてきた。
近年、環境に有害な化学物質に対する規制がますます厳しくなってきており、この規制は電子部品を基板に接合するなどの目的で使用されるはんだ合金に対しても適用される。はんだ合金には古くからPbが主成分として使われ続けてきたが、すでにRoHS指令などでPbは規制対象物質になっている。現在は代替材料が無いこと、使用量が少ないことなどからはんだ合金は適用除外となっているものの、各社でPbを含まないはんだ合金(以降、Pbフリーはんだ合金とも称する)の開発が盛んに行われている。
例えば、特許文献1には、低耐熱性部品のはんだ付け部を修正できる濡れ性の優れた低融点の線はんだとして、Agを0〜4wt%、Biを4〜70wt%含有するSn系はんだ合金が開示されている。
特許文献2には、はんだ合金が塗布されるリードフレームアイランド部に、Niめっき処理されている場合でも、はんだ合金の濡れ性が低下せず、接合後の接合強度が低下することなく電子部品を接合できる、Agを0.6〜18質量%、Alを0.1〜3質量%、さらにSnまたはZnの1種以上を0.01〜3質量%含有するBi系はんだ合金が開示されている。
特許文献3には、被接合体とはんだ接合界面近傍のBiを含む金属間化合物の生成を抑制するとともに、リフロー工程ではんだ接合部を再溶融させず、耐リフロー性を確保することを目的とした、Snを0.05〜0.3質量%含有するBi系高温はんだ合金が開示されている。また、該はんだ合金に、更にAgを0.5〜11質量%含有するBi系高温はんだ合金も開示されている。
近年、半導体電子部品の小型化や、SiCチップなどの使用による動作温度の高温化などにより、接合部材の高耐食性が求められるようになり、接合面に耐食性に優れるNiめっきが施されることが増えている。Niは、基本的にはんだ濡れ性に劣る場合が多いので、Niめっき表面にはAuめっきなどが施される場合が多い。
この様なNiめっきが施された接合部材に、接合用はんだ合金としてBi系はんだ合金を用いた場合、Niとはんだ合金主成分のBiとが反応し、接合界面に脆弱なBi3Ni合金層を形成する場合がある。このような脆弱なBi3Ni合金層が形成されると接合信頼性が悪化する場合があるため、接合対象部材の表面がNi層の場合、顕著に接合信頼性が悪化する場合がある。
特許文献1のはんだ合金は、Snを多く含有し、非常に融点が低いはんだ合金である。そのため、基板接合用に用いた場合、電子部品内に存在するはんだ合金を溶融させること無く電子部品を基板に接合できるが、あまりにも融点が低すぎるため、電子部品の動作温度ではんだ接合体の一部が溶け出すなどの不具合を生じるという課題を有している。
また、特許文献2に開示されているBi系はんだ合金を、接合面にNiめっき層を有する基板などの接合用に用いた場合、はんだ濡れ性は改善されるものの、上述の脆弱なBi3Ni合金相形成を抑制することができず、接合信頼性は十分確保されるまでには至っていない。
特許文献3のはんだ合金を、Niめっきを有する基板などの接合用に用いた場合、Niは各種金属材料との反応性に乏しく接合性に劣るため、一般に上記Niめっき層上にAu層を形成することが多く行われているが、その場合、Bi系はんだ合金内の含有量の少ないSnが、Niめっき層上に形成されているAu層と優先的に反応して、AuSn層を形成してしまうため、Bi系はんだ合金内の組成バランスが崩れたり、脆弱なBi3Ni相を形成したりするため、はんだ接合体が応力緩和性に欠け、接合信頼性を十分確保できるまでには至っていない。
上記従来技術の問題に鑑み、本発明では、特に、最表面層にAu層を有し下地層にNi層を有する接合部材との接合に用いた際に、十分な接合強度のはんだ接合部を形成できるPbフリーBi系はんだ合金を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するため、融点が比較的高いBi系はんだ合金をベースとして、十分な接合強度のはんだ接合部が形成できるはんだ合金について検討したところ、AgとSnの含有量を適切に制御したBi系はんだ合金とすることにより、接合信頼性に優れたPbフリーBi系はんだ合金とすることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、Agを0.1質量%以上11.0質量%以下、Snを3.0質量%以上30.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、Agを0.1質量%以上2.0質量%未満、Snを8.0質量%以上、25.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とする第1の発明によるPbフリーBi系はんだ合金が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、Agを0.1質量%以上11.0質量%以下、Snを3.0質量%以上30.0質量%以下含有し、さらにCu、Ge及びZnのうちの少なくとも1種を、Cuの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geの場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Znの場合は0.01質量%以上3.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、Agを0.1質量%以上2.0質量%以下、Snを8.0質量%以上25.0質量%以下含有し、さらにCu、Ge及びZnのうちの少なくとも1種を、Cuの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geの場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Znの場合は0.01質量%以上3.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、最表面層にとしてのAu層を有し、及び前記Au層の下地層としてのNi層を含有する被接合部材と、他の被接合部材との接合に用いることを特徴とする第1〜4のいずれかの発明によるPbフリーBi系はんだ合金が提供される。
また本発明の第6の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明によるPbフリーBi系はんだ合金を用いて接合された電子部品が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第5の発明によるPbフリーBi系はんだ合金が用いられ、最表面層にAu層を有し、前記Au層の下地層としてのNi層を有する被接合部材と、他の被接合部材とを、前記Au層のAuと前記はんだ合金のSnとが反応して形成されたAuとSnの化合物層を介在して、接合していることを特徴とする電子部品が提供される。
また本発明の第8の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明によるPbフリーBi系はんだ合金を用いて接合された電子部品実装基板が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、第5の発明によるPbフリーBi系はんだ合金が用いられ、最表面層にAu層を有し、前記Au層の下地層としてのNi層を有する被接合部材と、他の被接合部材とを、前記Au層のAuと前記はんだ合金のSnとが反応して形成されたAuとSnの化合物層を介在して、接合していることを特徴とする電子部品実装基板が提供される。
本発明によれば、特に最表面層にAu層を有し、かつ下地層としてのNi層を有する接合部材に、本発明のはんだ合金を用いた場合に、十分な接合強度のはんだ接合部を形成することができる。これにより、接合信頼性に優れたPbフリー電子部品や、Pbフリー電子部品実装基板を得る事が可能となるため、工業的意義は大きい。
以下、本発明のPbフリーBi系はんだ合金について説明する。
本発明のPbフリーBi系はんだ合金は、Agを0.1質量%以上11.0質量%以下、Snを3.0質量%以上30.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴としている。
本発明の発明者は、最表面にAuめっき層を有し、その下地にNi層を有する被接合部材の接合に用いても、十分な接合強度を有するはんだ接合体を形成できるBiを含有するPbフリーはんだ合金組成について鋭意検討を行った。その結果、PbフリーBi系はんだ合金に、AgとSnを一定量含有させることにより、脆弱なBi3Ni合金の形成を抑制し、十分な接合強度のはんだ接合体を形成できることを見出し、本発明を完成させた。
以下、本発明のPbフリーBi系はんだ合金に用いる各元素について詳細に説明する。
<Bi>
本発明のBi系はんだ合金は、周期表のVa族元素に属し、結晶構造が対称性の低い三方晶(菱面体晶)であるBiを主成分としている。なお、ここでいう主成分とは、はんだ合金中に質量比で最も多く含まれている成分であることを意味する。
本発明のBi系はんだ合金は、周期表のVa族元素に属し、結晶構造が対称性の低い三方晶(菱面体晶)であるBiを主成分としている。なお、ここでいう主成分とは、はんだ合金中に質量比で最も多く含まれている成分であることを意味する。
Biは凝固時に膨張する金属であり、この凝固時の収縮率(−が膨張、+が収縮を意味する)は−3.2%〜−3.4%である。本発明のBi系はんだ合金は、主成分であるBiの他に、凝固時に収縮するAgとSnを適量含有させることで、凝固時のBiの膨張量に対してAgとSnの収縮量を適度に調整することにより、はんだ合金全体の体積変化量を小さくして、はんだ合金内の残留応力を低減させることができる。
また、Biの融点は271℃であり、Biを主成分としAgとSnの含有量を調整することにより、高温用Pbフリーはんだ合金や中低温用Pbフリーはんだ合金とすることが比較的容易にできる。
<Ag>
本発明のBi系はんだ合金にAgを含有させることにより、BiとAgが共晶組織を形成することにより、金属Biの持つ脆性を改善し、応力緩和性を向上させることができる。この効果は、後述するSnを更に含有させることにより、BiとAgの共晶組織を形成しつつ、AgとSnの化合物を形成したり、BiとSnの共晶組織を形成したりすることにより、より効果的に発揮することができる。AgとSnの化合物は、被接合部材表面にNiめっき層が存在する場合、Niがはんだ合金内に拡散するのを抑制する効果も有する。
本発明のBi系はんだ合金にAgを含有させることにより、BiとAgが共晶組織を形成することにより、金属Biの持つ脆性を改善し、応力緩和性を向上させることができる。この効果は、後述するSnを更に含有させることにより、BiとAgの共晶組織を形成しつつ、AgとSnの化合物を形成したり、BiとSnの共晶組織を形成したりすることにより、より効果的に発揮することができる。AgとSnの化合物は、被接合部材表面にNiめっき層が存在する場合、Niがはんだ合金内に拡散するのを抑制する効果も有する。
この様な効果を発揮する本発明のBi系はんだ合金中のAgの含有量は0.1質量%以上である。Agの含有量が0.1質量%未満であると、Bi系はんだ合金の脆性を十分改善できず応力緩和性に乏しくなってしまう。また、本発明のBi系はんだ合金中のAgの含有量は11.0質量%以下である。Agの含有量が11.0質量%を超えると、本発明のBi系はんだ合金の液相線温度が高くなりすぎるため、本発明のBi系はんだ合金を完全に溶融させるために高温で加熱すると、基板などの被接合部材がはんだ合金溶融時の熱により損傷する場合がある。また、広く一般的に用いられている中低温用の合金組成とするためには、Agの含有量を2.5質量%以下とするのが好ましく、2.0質量%未満とするのがより好ましい。
<Sn>
本発明のBi系はんだ合金にSnを含有させることにより、上述の様にAgとSnの化合物やBiとSnの共晶組織を形成することにより、金属Biの持つ脆性を改善し、応力緩和性を向上させることができる。また、BiとSnの共晶組織は、融点が低いためはんだ接合の際に他の化合物よりも先に溶融し始める。この際、溶融合金中のスズが接合対象の基板パッド部の金属成分と反応し合金化することで良好な接合性を得ることができる。また、被接合部材の最表面にAuめっき層を有し、その下地にNiめっき層を有する場合、溶融したBiとSnの化合物に含まれるSnがAuと優先的に反応し、接合界面にAuとSnの化合物層を形成する。このAuとSnの化合物層は、前述のAgとSnの化合物よりも下地のNi拡散を抑制する効果が高く、効率的に脆いBiとNiの化合物の形成を抑制することができる。
本発明のBi系はんだ合金にSnを含有させることにより、上述の様にAgとSnの化合物やBiとSnの共晶組織を形成することにより、金属Biの持つ脆性を改善し、応力緩和性を向上させることができる。また、BiとSnの共晶組織は、融点が低いためはんだ接合の際に他の化合物よりも先に溶融し始める。この際、溶融合金中のスズが接合対象の基板パッド部の金属成分と反応し合金化することで良好な接合性を得ることができる。また、被接合部材の最表面にAuめっき層を有し、その下地にNiめっき層を有する場合、溶融したBiとSnの化合物に含まれるSnがAuと優先的に反応し、接合界面にAuとSnの化合物層を形成する。このAuとSnの化合物層は、前述のAgとSnの化合物よりも下地のNi拡散を抑制する効果が高く、効率的に脆いBiとNiの化合物の形成を抑制することができる。
この様な効果を発揮する本発明のBi系はんだ合金中のSnの含有量は、3.0質量%以上である。Snの含有量が3.0質量%未満であると、十分なAuとSnの化合物層を形成できず、応力緩和性に乏しくなる。また、本発明のBi系はんだ合金中のSnの含有量は30.0質量%以下である。Snの含有量が30.0質量%を超えると、はんだ合金が固化した時に含まれるSnの量が多くなりすぎてしまい、接合部内に存在するSn単体やBiとSnの共晶組織の割合が増大してしまう。Sn単体や、BiとSnの共晶組織は融点が低く、変形しやすいため、その割合が多くなりすぎるとBiベースの組織との変形能力の差により組織界面に亀裂を生じたりして、はんだ接合体の信頼性が低下する恐れがある。
また、広く一般的に用いられている中低温用の合金組成とするためには、Snの含有量を8.0質量%以上25.0質量%以下とするのが好ましい。
<Cu、Ge>
本発明者は、本発明のBi系はんだ合金において、Cu及びGeの1種以上を含有させることにより、加工性や応力緩和性がより向上することを見出した。Cu、Geは、本発明のBi系はんだ合金が接合時に溶融してから固化する際に優先的にCuSnの微細合金やCuやGeの微細金属結晶として析出する。
本発明者は、本発明のBi系はんだ合金において、Cu及びGeの1種以上を含有させることにより、加工性や応力緩和性がより向上することを見出した。Cu、Geは、本発明のBi系はんだ合金が接合時に溶融してから固化する際に優先的にCuSnの微細合金やCuやGeの微細金属結晶として析出する。
本発明の合金組成においては、この微細合金及び微細金属の結晶を核として、その周囲に様々な結晶が析出することにより微細な結晶組織が形成されることを見出した。接合部の組織が微細結晶構造となることにより、加工性や応力緩和性が向上する。加工性が向上するのは、加工時にクラックが発生した場合でも、クラックの進行が微細結晶の粒界で止められ易くなり、クラックが進展して破断に至ることなく直ぐ抑えられることにより、微細な欠けなども発生しない安定した加工ができるものと考えられる。
応力緩和性の向上は、接合後のはんだ合金に熱応力などの様々な応力が加わっても、微細結晶構造により粒界面積が大きくなったことにより、粒界に沿ってひずみが分散しやすくなったことによると考えられる。また、各種応力によりクラックが発生した場合においても、加工時と同様にクラックの進行が抑えられる。このため、本発明のBi系はんだ合金をシート材などに加工する際にはクラックなどの不良の発生が抑えられ、その結果形状の整った微細材料を得ることができ、得られた微細材料により形成された接合部も同様に応力緩和性が向上するため、接合信頼性をより向上させることができると考えられる。
上述の様に、Cu、及びGeを含有することにより、本発明のBi系はんだ合金の加工性が向上することが確認されたが、これら元素の含有量が多すぎると生成される核が飽和し、結晶核生成よりも結晶粒成長の方に各元素が供給され、初期析出するCuSnの合金組織やCu及びGeの金属組織が微細な状態でとどまらず粗大化してしまい、十分な特性改善効果が得られなくなる。上述の効果を適切に発揮させるCuの含有量は0.01質量%以上1.0質量%以下である。また、Geの含有量は0.01質量%以上0.80質量%以下である。
<Zn>
また、本発明者は、本発明のBi系はんだ合金において、Znを含有させることにより、上述のCu、Geと同様に、加工性や応力緩和性が向上することも見出した。しかし、Znの含有により加工性などを向上させるメカニズムは上記したCuなどとは一部異なると考えられる。すなわち、ZnはAgZn合金組織やZn金属組織による微細組織構造を形成するだけでなく、Snと共晶組織を形成することができる。この共晶組織によっても、クラック進行の抑制や応力の分散が行われ、加工性や応力緩和性が向上すると考えられる。
また、本発明者は、本発明のBi系はんだ合金において、Znを含有させることにより、上述のCu、Geと同様に、加工性や応力緩和性が向上することも見出した。しかし、Znの含有により加工性などを向上させるメカニズムは上記したCuなどとは一部異なると考えられる。すなわち、ZnはAgZn合金組織やZn金属組織による微細組織構造を形成するだけでなく、Snと共晶組織を形成することができる。この共晶組織によっても、クラック進行の抑制や応力の分散が行われ、加工性や応力緩和性が向上すると考えられる。
ただし、Znは酸化され易い元素であるため、Bi系はんだ合金製造時の条件によっては、はんだ合金表面に酸化膜を生成し、かつその酸化が進行することにより厚い酸化膜を生成してしまう場合がある。上述の効果を適切に発揮するZnの含有量は0.01質量%以上3.0質量%以下である。0.01質量%未満では含有量が少なすぎてZn添加による加工性向上の効果は実質的に現れてこない。3.0質量%を超えてしまうと酸化物層の厚さが厚くなりすぎ、良好な接合が得られにくくなる場合がある。
Znを本発明のBi系はんだ合金に含有させる際は、他の添加元素との化合物にして添加する、製造雰囲気を不活性雰囲気に、より好ましくは還元雰囲気にする、などの処理を行うことが好ましい。
<Bi系はんだ合金の製造>
本発明のBi系はんだ合金の製造方法は特に限定されず、上記した各成分を用いて、従来から用いられている公知の方法により製造することができる。
本発明のBi系はんだ合金の製造方法は特に限定されず、上記した各成分を用いて、従来から用いられている公知の方法により製造することができる。
また、はんだ製品の形状は特に限定されず、ワイヤー状や、リボン状、ペレット状、ボール状などの他、適切なロジンなどを含むフラックスと混合させて、はんだペーストとして用いることもできる。
製造方法の一例を下記に示す。
原料は、溶融後のBi系はんだ合金内の組成ばらつきを低減させるために、ショット形状か、または細かく加工されたもので、5mm以下、より好ましくは3mm以下の微細な形状のものを用いることが好ましい。
このような形状の原料を溶解炉に入れ、原料の酸化を抑制するために溶解エリアを窒素などの不活性ガスの雰囲気とし、その後、500〜600℃、好ましくは500〜550℃で加熱溶融させる。金属が溶融しはじめたときに攪拌を開始し、局所的な組成のばらつきが起きないように十分に攪拌を続ける。攪拌時間は、装置や原料の量などによっても異なるが、1〜5分間とすることが好ましい。
その後、例えば、内径が30mm以下で肉厚が10mm程度の円筒状の黒鉛製鋳型に、500℃以上の温度で溶融した、Bi系はんだ合金の溶湯を流し込み鋳造する。鋳造する際、この鋳型の外側に熱伝導性の良い材料、例えば、Cuからなる冷やし金を密着させるか、望ましくは中空構造として冷却水を通水した冷やし金を密着させることにより、この鋳型に溶湯を流し込んだ後、255℃程度まで3℃/sec以上、より好ましくは20℃/sec以上の冷却速度で速やかに冷却し固化させるのが好ましい。このような方法により、析出粒子の粒径が50μm未満となる微細結晶粒構造のBi系はんだ合金の鋳塊を容易に作製することができる。
また、連続鋳造法を用いて製造する場合には、連続鋳造してできる鋳塊の断面積を小さくすることで冷却効率を向上させることが好ましい。例えば、内径が30mm以下のダイスを用いることが好ましい。また、ダイスを水冷ジャケットで覆うことにより、50℃/sec以上の冷却速度で冷却することがさらに好ましい。
この様な方法で得られる本発明のBi系はんだ合金は、加工性にも優れるため、その後は通常の圧延機を用いてはんだ合金を所定の厚みに加工した後、所定の幅に切断してリボン状のはんだ合金に加工したり、所定の形状に打抜いてペレット状のはんだ合金に加工したりすることができる。
本発明のBi系はんだ合金は被接合部材との接合性が良好であり、特に最表面にAu層を有し、その下地にNi層を有する被接合部材の接合に用いた場合においても、十分な接合強度のはんだ接合部を形成することができ、接合信頼性の高い電子部品を得ることができる。
<電子部品など>
本発明のBi系はんだ合金を用いた電子部品の一例として、リードフレーム上に半導体チップをはんだ接合した半導体パッケージがあげられる。この様な半導体パッケージは、リードフレームのアイランド部の中央表面に本発明のBi系はんだ合金を供給し、Bi系はんだ合金を加熱溶融させた後、その上に半導体チップを載せ、その後冷却固化させ半導体チップとリードフレームをはんだ接合させる。次に、半導体チップ上の電極とリードフレームのリード部をボンディングワイヤーで接続し、その後、リードフレームの外部接続端子用のリード部を除いてモールド樹脂で覆い固化させることにより半導体パッケージを得ることができる。
本発明のBi系はんだ合金を用いた電子部品の一例として、リードフレーム上に半導体チップをはんだ接合した半導体パッケージがあげられる。この様な半導体パッケージは、リードフレームのアイランド部の中央表面に本発明のBi系はんだ合金を供給し、Bi系はんだ合金を加熱溶融させた後、その上に半導体チップを載せ、その後冷却固化させ半導体チップとリードフレームをはんだ接合させる。次に、半導体チップ上の電極とリードフレームのリード部をボンディングワイヤーで接続し、その後、リードフレームの外部接続端子用のリード部を除いてモールド樹脂で覆い固化させることにより半導体パッケージを得ることができる。
この様なリードフレームのアイランド部は、リード部の接合面と共にAgめっき処理されることもあるが、半導体電子部品の小型化などにより接合面積が減少しても十分な接合性を得るため、接合面を保護し耐食性を向上させるために、Agめっきでは無くNiめっきを行い、更に接合信頼性向上のためその表面にAuめっきを施されるリードフレームが増えている。
Bi系はんだ合金は、一般のはんだ接合に適した融点に調整し易い合金ではあるが、上述の様なNi層を有する被接合部材との接合に用いた場合、BiがNiと反応し、脆弱なBiとNiの化合物を形成してしまう場合があるため、Ni層を有する被接合部材との接合に用いるのが困難であった。
本発明のBi系はんだ合金は、一定量のSnを含有しており、このSnがはんだ接合時にNiめっき上に形成されているAuめっきと反応し、強固なAuとSnの化合物層を形成することにより接合性に優れ、かつ該AuとSnの化合物層や、はんだ合金中のAgとSnの化合物が効果的にNiの拡散を防止することにより接合信頼性にも優れた電子部品とすることができる。また、本はんだ合金は、電子部品を基板に接合させ、電子部品実装基板を製造するのにも好適に用いることができる。
以下に具体的な実施例、比較例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
Bi系はんだ合金、及び評価試料の作製方法、各試料の評価方法について説明する。
(Bi系はんだ合金の製造)
まず、原料として、Bi、Ag、Sn、Cu、Ge、Zn(各元素の純度:99.99質量%以上)を準備した。原料は基本的に3mmφ以下のショット形状原料を用いたが、原料が大きな薄片やバルク状が混じっている場合は、切断や粉砕などを行い、3mm以下の大きさに細かくして、溶解時の偏析要因を極力減らし溶解後のはんだ合金内に組成ばらつきが生じず均一になるようにした。
まず、原料として、Bi、Ag、Sn、Cu、Ge、Zn(各元素の純度:99.99質量%以上)を準備した。原料は基本的に3mmφ以下のショット形状原料を用いたが、原料が大きな薄片やバルク状が混じっている場合は、切断や粉砕などを行い、3mm以下の大きさに細かくして、溶解時の偏析要因を極力減らし溶解後のはんだ合金内に組成ばらつきが生じず均一になるようにした。
次に、高周波溶解炉用グラファイト坩堝に、目的とするBi基はんだ合金の組成に対応する原料を所定量秤量して入れた。
次に、原料の入った坩堝を高周波溶解炉に入れ、酸化を抑制するために窒素を原料1kg当たり0.7L/分以上の流量で流し、高周波溶解エリアを窒素雰囲気とした。高周波溶解エリアが十分窒素雰囲気となった状態で、高周波溶解炉の内部を500℃まで5℃/secの昇温速度で加熱し、原料を加熱溶融させた。原料が溶融しはじめたときに、局所的な組成のばらつきが起きないように、攪拌棒を用いて3分間撹拌を行った。原料金属が十分溶融し、溶け残りがないことを確認した後、高周波電源を切り、速やかに坩堝を取り出し、坩堝内の溶湯を、はんだ母合金の鋳型に流し込んだ。
鋳型には、幅50mm×長さ200mm×厚さ5mmのはんだ母合金が得られる黒鉛製鋳型を使用し、鋳型の外側には、冷却水を通水することのできる中空構造のCuからなる冷やし金を密着させる構造とした。この鋳型に溶湯を流し込んだ後、冷却水を通水した冷やし金を密着させ255℃程度まで速やかに冷却し固化させた。
このようにして、上記各原料の混合比率が異なるPbフリーBi系はんだ母合金を作製した。得られた各Bi系はんだ母合金について、ICP発光分光分析器を用いて分析した。得られた分析結果をはんだ組成として表1に示す。
得られたはんだ母合金を、圧延機を用いて厚さ50μmのリボン状になるまで圧延した。このリボン状に加工されたはんだ合金を、プレス機を用いて3mm×3mmの四角形状に打抜き、ペレット状とした。
(評価用試料の作製)
図1に示す様な評価試料を作製するため、表面に膜厚3μmのAuめっき層122とその下地に膜厚5μmのNiめっき層121を有するCu製リードフレーム11を、ダイボンダーに供給し、処理エリアを窒素雰囲気で満たした後、所定の温度まで加熱し、その後前記めっき層12を有するリードフレームアイランド上に3mm×3mm、厚さ50μmのペレット状のはんだ合金13を供給した。実施例1〜4、実施例12、及び比較例1、2は中低温用はんだ合金の組成であるため、前記加熱温度は250℃とし、実施例5〜11、実施例13及び比較例3〜5は高温用はんだ合金の組成であるため、前記加熱温度を370℃とした。Bi系はんだ合金13が十分に溶融した後、はんだ接合面にAuを蒸着させた3mm×3mm、厚さが0.30mmのSiチップ14を、溶融したBi系はんだ合金13上に載せ、めっき層12を介してCu製リードフレーム11に接合させる。その後、窒素雰囲気中のまま熱のかからないエリアに試料を移して冷却し、評価用の試料を得る。評価用の試料は、試料毎に同じ条件で4個ずつ作製した。
図1に示す様な評価試料を作製するため、表面に膜厚3μmのAuめっき層122とその下地に膜厚5μmのNiめっき層121を有するCu製リードフレーム11を、ダイボンダーに供給し、処理エリアを窒素雰囲気で満たした後、所定の温度まで加熱し、その後前記めっき層12を有するリードフレームアイランド上に3mm×3mm、厚さ50μmのペレット状のはんだ合金13を供給した。実施例1〜4、実施例12、及び比較例1、2は中低温用はんだ合金の組成であるため、前記加熱温度は250℃とし、実施例5〜11、実施例13及び比較例3〜5は高温用はんだ合金の組成であるため、前記加熱温度を370℃とした。Bi系はんだ合金13が十分に溶融した後、はんだ接合面にAuを蒸着させた3mm×3mm、厚さが0.30mmのSiチップ14を、溶融したBi系はんだ合金13上に載せ、めっき層12を介してCu製リードフレーム11に接合させる。その後、窒素雰囲気中のまま熱のかからないエリアに試料を移して冷却し、評価用の試料を得る。評価用の試料は、試料毎に同じ条件で4個ずつ作製した。
(接合確認、接合界面の評価)
作製した評価試料のうちの1個について、接合確認として、リードフレームにSiチップがしっかり接合されているか以下の簡易な初期評価を行った。Siチップ14に対して水平方向に手で力を加えて、リードフレームからSiチップが簡単に剥離した場合には接合できていないと判断して×と評価した。Siチップがリードフレームから容易に離れなかった場合には接合できていると判断して〇と評価した。
作製した評価試料のうちの1個について、接合確認として、リードフレームにSiチップがしっかり接合されているか以下の簡易な初期評価を行った。Siチップ14に対して水平方向に手で力を加えて、リードフレームからSiチップが簡単に剥離した場合には接合できていないと判断して×と評価した。Siチップがリードフレームから容易に離れなかった場合には接合できていると判断して〇と評価した。
また、接合界面の評価として、各試料を樹脂埋めした後断面研磨をして、各試料のはんだ合金とリードフレームとの接合界面について、SEM S−4800(HITACHI)及び、EDX GENESIS 2000(EDAX)にて断面観察及び、定性分析を行い、NiめっきのNiとBi系はんだ合金内のBiとが反応し、はんだ接合界面にBiとNiの化合物が生じていないか確認を行った。BiとNiの化合物が観察されなかった場合には〇、BiとNiの化合物が接合界面に観察され、観察エリアの接合界面長さに対し、BiとNiの化合物が接合界面に存在する長さの総量が30.0%未満である場合には△、BiとNiの化合物が接合界面に存在する長さの総量が30.0%以上である場合には×と評価した。各試料の評価結果を表1に示す。
(接合強度の評価:シェア試験)
中低温用はんだ合金を用いた実施例1〜4、実施例12、及び比較例1,2に関しては、作製した評価試料のうちの3個を、それぞれ、大気雰囲気下150℃で100時間保持するための試料、200時間保持するための試料、及び150℃に加熱する前の試料とした。加熱保持した試料は熱処理後室温まで冷却させた後、各試料のシェア試験を実施し、接合強度の評価を行った。高温用はんだ合金を用いた実施例5〜11、実施例13、及び比較例3〜5に関しては、前記保持温度を250℃とした以外は、中低温用はんだ合金を用いた場合と同じ条件で同様の試料を作製し、各試料のシェア試験を実施し、接合強度の評価を行った。なお、上述の加熱した試料の保持時間には後述のように昇温時間も含まれている。
中低温用はんだ合金を用いた実施例1〜4、実施例12、及び比較例1,2に関しては、作製した評価試料のうちの3個を、それぞれ、大気雰囲気下150℃で100時間保持するための試料、200時間保持するための試料、及び150℃に加熱する前の試料とした。加熱保持した試料は熱処理後室温まで冷却させた後、各試料のシェア試験を実施し、接合強度の評価を行った。高温用はんだ合金を用いた実施例5〜11、実施例13、及び比較例3〜5に関しては、前記保持温度を250℃とした以外は、中低温用はんだ合金を用いた場合と同じ条件で同様の試料を作製し、各試料のシェア試験を実施し、接合強度の評価を行った。なお、上述の加熱した試料の保持時間には後述のように昇温時間も含まれている。
シェア試験は、図1に示すリードフレーム11を固定し、Siチップ14に対して、リードフレーム表面と平行な方向に力Aを加え、Siチップ14がリードフレーム部から剥離した時の強度を当該試料の接合強度とした。
なお、所定温度に試験片を加熱する際の条件としては、室温から1℃/分で昇温させ、所定温度に到達後、その温度で保持した。そして、昇温を開始してから100時間、または200時間経過したときに加熱炉内から試験片を取り出し、室温まで冷却させた後、シェア試験に供した。評価結果を表1に示す。
表1の結果より、実施例1〜13の試料では、シリコンチップがしっかり接合され、接合界面に脆弱なBiとNiの化合物は確認されず、所定の温度で200時間保持した後の試料が25MPa以上と良好な接合信頼性を有していることが確認された。本発明の範囲内では、AgやSnの含有量が増加するに従い、Biの脆弱な特性が改善され、接合強度が向上しているのが確認できた。特に実施例1〜4、及び実施例12の試料は、中低温用のPbフリーはんだ合金として十分な接合特性を示し、広く用いられているPb−Sn共晶はんだ合金の代替材料として利用可能であることが分かる。また、実施例12及び13の結果から、本発明の範囲内で、Cu、Ge、Znを含有することにより、接合強度が更に改善することが確認された。
これに対し、比較例1〜5の試料は、十分な接合が得られなかった。Snの含有量が本発明の範囲より少ない比較例1及び5の試料は、接合界面に形成されるAuとSnの化合物層が不十分となり、下地のNiがBi系はんだ合金内に拡散し、脆弱なBiとNiの化合物を形成しているのが確認された。そのため、初期シェア強度や所定の温度で保持した試料のシェア強度が低い値となった。逆にSnの含有量が本発明の範囲より多い比較例2及び4の試料は、接合界面にAuとSnの化合物層が形成され、Niの拡散は抑制できていたものの、過剰なSnがBiと低融点で脆弱な化合物を形成することにより、初期シェア強度や、所定の温度で保持した試料のシェア強度が低い値となってしまうことが確認された。また、Agの含有量が本発明の範囲より多い比較例3の試料は、液相線の温度が高くなりすぎて、はんだ合金内の組成が大きくばらつく溶け別れ現象を生じてしまい、接合界面にボイドを多く形成して接合できなかった。
以上のことから、本発明のPbフリーBi系はんだ合金を用いる事により、最表面層にAu層を有し、かつ下地層としてのNi層を有する接合部材においても、Pbを含有しない良好なはんだ接合部を形成することができるため、接合信頼性に優れたPbフリー電子部品や、Pbフリー電子部品実装基板を得ることができる。
11 Cu製リードフレーム
12 めっき層
121 Niめっき層
122 Auめっき層
13 Bi系はんだ合金
14 Siチップ
12 めっき層
121 Niめっき層
122 Auめっき層
13 Bi系はんだ合金
14 Siチップ
Claims (9)
- Agを0.1質量%以上11.0質量%以下、Snを3.0質量%以上30.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金。
- Agを0.1質量%以上2.0質量%未満、Snを8.0質量%以上25.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とする請求項1に記載のPbフリーBi系はんだ合金。
- Agを0.1質量%以上11.0質量%以下、Snを3.0質量%以上30.0質量%以下含有し、さらにCu、Ge及びZnのうちの少なくとも1種を、Cuの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geの場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Znの場合は0.01質量%以上3.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金。
- Agを0.1質量%以上2.0質量%以下、Snを8.0質量%以上25.0質量%以下含有し、さらにCu、Ge及びZnのうちの少なくとも1種を、Cuの場合は0.01質量%以上1.0質量%以下、Geの場合は0.01質量%以上0.8質量%以下、Znの場合は0.01質量%以上3.0質量%以下含有し、残部が不可避不純物を除いてBiからなることを特徴とするPbフリーBi系はんだ合金。
- 最表面層にAu層を有し、前記Au層の下地層としてのNi層を有する被接合部材と、他の被接合部材との接合に用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のPbフリーBi系はんだ合金。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のPbフリーBi系はんだ合金を用いて接合された電子部品。
- 請求項5に記載のPbフリーBi系はんだ合金が用いられ、最表面層にAu層を有し、前記Au層の下地層としてのNi層を有する被接合部材と、他の被接合部材とを、前記Au層のAuと前記はんだ合金のSnとが反応して形成されたAuとSnの化合物層を介在して、接合していることを特徴とする電子部品。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のPbフリーBi系はんだ合金を用いて接合された電子部品実装基板。
- 請求項5に記載のPbフリーBi系はんだ合金が用いられ、最表面層にAu層を有し、前記Au層の下地層としてのNi層を有する被接合部材と、他の被接合部材とを、前記Au層のAuと前記はんだ合金のSnとが反応して形成されたAuとSnの化合物層を介在して、接合していることを特徴とする電子部品実装基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017046104A JP2018149554A (ja) | 2017-03-10 | 2017-03-10 | PbフリーBi系はんだ合金、該はんだ合金を用いた電子部品、および電子部品実装基板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017046104A Pending JP2018149554A (ja) | 2017-03-10 | 2017-03-10 | PbフリーBi系はんだ合金、該はんだ合金を用いた電子部品、および電子部品実装基板 |
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JP (1) | JP2018149554A (ja) |
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2017
- 2017-03-10 JP JP2017046104A patent/JP2018149554A/ja active Pending
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