JP2018148813A - 畜肉又は魚介風味増強剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】従前開発されている手段と比較して、より濃厚な畜肉又は魚介風味を飲食品に付与することができる手段の構築。【解決手段】第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味増強剤。【選択図】なし

Description

本発明は、畜肉又は魚介風味増強剤、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品の製造方法、飲食品の畜肉又は魚介風味増強方法、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品、及び、イソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤に関する。
近年、消費者の嗜好の多様化や高度化を背景に、より濃厚な畜肉又は魚介風味を有する飲食品の需要が拡大している。また、近年、世界人口の増化などの影響により、畜肉又は魚介原料が高騰し、入手困難となっている。そこで、これらを解決するために、畜肉風味を増強するための方法や組成物の開発が試みられており、例えば、4−ヒドロキシ−2−エチル−5−メチル−3(2H)−フラノンを用いた方法や、3−メチル酪酸等を用いた組成物等が報告されている(特許文献1、2)。
WO2013/172049号公報 WO2012/169627号公報
上述の2文献には、豚骨風味の増強方法や増強用組成物が開示されてはいるものの、いずれも実用に足りるといえるほどの効果を得られるものではなく、これらの方法や組成物を用いても、消費者の嗜好を充分に満たし得る濃厚な畜肉又は魚介風味の付与は困難である。従って、消費者が求める濃厚な畜肉又は魚介風味を飲食品に付与し得る新規手段の構築が強く求められている。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、イソ吉草酸と、イソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つの成分を添加することにより、飲食品に顕著な畜肉又は魚介風味を付与し得る事実を見出し、かかる知見に基づいてさらに研究を進めることによって、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味増強剤。
[2]第一の成分と第二の成分の重量比が、1000:1〜1:1であることを特徴とする、[1]の畜肉又は魚介風味増強剤。
[3]第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを添加することを含む、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品の製造方法。
[4]第一の成分と第二の成分の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmであることを特徴とする、[3]の製造方法。
[5]第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを添加することを含む、飲食品の畜肉又は魚介風味増強方法。
[6]第一の成分と第二の成分の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmであることを特徴とする、[5]の方法。
[7]第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品。
[8]第一の成分と第二の成分の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmであることを特徴とする、[7]の飲食品。
[9]第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、調味料。
[10]イソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、イソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤。
本発明によれば、顕著な畜肉又は魚介風味が付与された飲食品を製造することができる。また、本発明によれば、イソ吉草酸が含まれている飲食品の畜肉又は魚介風味を効果的に増強することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味増強剤(以下、単に「本発明の畜肉又は魚介風味増強剤」と称する場合がある)を提供する。
本発明の畜肉又は魚介風味増強剤に用いられるイソ吉草酸、イソ吉草酸イソアミル、イソアミルアルコールは、食品に添加可能なものであれば、特に制限されない。また、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、本発明の所望の効果が得られる限り、イソ吉草酸、イソ吉草酸イソアミル、イソアミルアルコール以外の、食品に添加可能な成分をさらに含めることができる。本発明の畜肉又は魚介風味増強剤に含め得る、かかる成分としては、例えば、食塩、タンパク質加水分解物、糖類、及び有機酸類等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、一態様において、食品調味料として調製することもできる。
本発明の畜肉又は魚介風味増強剤の調製に関し、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、配合する各成分を混合することによって、容易に調製することができる。調製時の温度条件に制限はなく、例えば、5℃〜35℃、より好ましくは、10℃〜25℃の温度条件下において混合することができる。また、混合時間も制限はなく、例えば、5分〜24時間、より好ましくは10分〜3時間混合することができる。また、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤の形態は、畜肉又は魚介風味を増強できる限り特に限定されず、例えば、液体状、ペースト状、又は粉末状又は顆粒状等の固形状とすることができる。本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は固形状が好ましく、特に、粉末状であることが好ましい。
本発明の畜肉又は魚介風味増強剤に配合される各成分の配合量は、本発明の所望の効果が得られる限り特に限定されないが、例えば、イソ吉草酸及びイソ吉草酸イソアミルを含む場合であれば、イソ吉草酸を0.1重量%〜99.9重量%、イソ吉草酸イソアミルを0.1重量%〜99.9重量%含めることができ、好ましくは、イソ吉草酸を1重量%〜99重量%、イソ吉草酸イソアミルを1重量%〜99重量%含めることができる。また、イソ吉草酸とイソアミルアルコールを含む場合であれば、イソ吉草酸を0.1重量%〜99.9重量%、イソアミルアルコールを0.1重量%〜99.9重量%含めることができ、好ましくは、イソ吉草酸を1重量%〜99重量%、イソアミルアルコールを1重量%〜99重量%含めることができる。さらに、イソ吉草酸、イソ吉草酸イソアミル、イソアミルアルコールを含む場合であれば、イソ吉草酸を0.1重量%〜99.8重量%、イソ吉草酸イソアミルを0.1〜99.8重量%、イソアミルアルコールを0.1重量%〜99.8重量%含めることができ、好ましくは、イソ吉草酸を1重量%〜98重量%、イソ吉草酸イソアミルを1重量%〜98重量%、イソアミルアルコールを1重量%〜98重量%含めることができる。
また、別態様において、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、第一の成分(イソ吉草酸)と第二の成分(イソ吉草酸イソアミル又はイソアミルアルコールのいずれか又は両方)の当該剤中の重量比を、1000:1〜1:1とすることができ、より好ましくは、100:1〜1:1とすることができ、さらに好ましくは、50:1〜1:1とすることができ、なおさらに好ましくは、25:1〜5:1とすることができる。
本明細書における「畜肉風味」とは、畜肉を加工や調理したものを喫食した際に感じられる、これらの肉に由来する独特の風味を意味する。なお、本明細書における畜肉には、牛、豚、馬、羊、ヤギ等の家畜の肉のほか、鶏等の家禽の肉も含まれ得る。本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、牛肉、豚肉、馬肉、羊肉、ヤギ肉、鶏肉などのいずれの肉の風味に関しても増強することができるが、牛肉又は豚肉の風味を特に顕著に増強することができる。
また、本明細書における「魚介風味」とは、魚介類を加工や調理したものを喫食した際に感じられる、これら魚介類に由来する独特の風味を意味する。本明細書における魚介類には、例えば、カツオ、マグロ、エビ、カニ及びオイスター等が含まれるが、これらに限定されない。本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、カツオ、マグロ、エビ、カニ、及びオイスターなどのいずれの魚介の風味に関しても増強することができるが、カツオ風味又はオイスターエキスの風味を特に顕著に増強することができる。本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、飲食品に添加することによって、当該飲食品の畜肉又は魚介風味を増強することができる。
一態様において、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤は、畜肉風味及び魚介風味を一挙に増強することもできるため、畜肉及び/又は魚介風味増強剤とも言い換えられ得る。
また、本発明は、第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを添加することを含む、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品の製造方法(以下、単に「本発明の製造方法」と称する場合がある)を提供する。
本発明の製造方法に使用される第一の成分(イソ吉草酸)、及び第二の成分(イソ吉草酸イソアミル、イソアミルアルコールのいずれか又は両方)は、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤において説明したものと同様のものを用いることができる。
本発明の製造方法における第一の成分及び第二の成分の飲食品への添加時期は、本発明の所望の効果が得られる限り限定されず、例えば、飲食品の調理前に添加する、飲食品の調理中に添加する、或いは、喫食時に添加する等の様々な実施形態が含まれ得る。
また、本発明の製造方法における第一の成分及び第二の成分の添加量は、本発明の所望の効果が得られる限り限定されず、また、飲食品の種類や消費者の嗜好等を勘案して適宜設定してもよいが、一例として、第一の成分及び第二の成分の飲食品の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmとなるように添加することができ、好ましくは、1重量ppm〜50重量ppm及び0.1重量ppm〜5重量ppmとなるように添加することができる。なお、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミルとイソアミルアルコールの両方を用いる場合は、これらの添加量の和が、上述した第二の成分の喫食濃度の範囲に含まれるように添加すればよい。
また、本発明は、第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを添加することを含む、飲食品の畜肉又は魚介風味増強方法(以下、単に「本発明の方法」と称する場合がある)を提供する。
本発明の方法に使用される第一の成分(イソ吉草酸)、及び第二の成分(イソ吉草酸イソアミル、イソアミルアルコールのいずれか又は両方)は、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤において説明したものと同様のものを用いることができる。また、本発明の方法における第一の成分及び第二の成分の添加時期及び添加量も、本発明の製造方法において説明した時期及び量と同様のものとすることができる。
またさらに、本発明は、第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品(以下、単に「本発明の飲食品」と称する場合がある)を提供する。
本明細書における「飲食品」は、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤、本発明の製造方法、又は本発明の方法等によって、畜肉又は魚介風味が増強され得る飲食品であれば、特に限定されない。また、飲食品の分類等も特に限定されず、例えば、生鮮食品、インスタント食品、レトルト食品、冷凍食品、燻製、漬物、干物等であってもよい。本明細書における「飲食品」の例としては、例えば、ハンバーグ、ソーセージ、焼豚、カレー、豚角煮、餃子、肉まんの中具、等の食品類、ラーメンスープや中華スープや魚介スープ等のスープ類、及び畜肉エキスを使用した調味料類等が挙げられるが、これらに限定されない。なお、本発明の畜肉風味増強剤等は、本来より畜肉風味を備える飲食品に適用した場合に特に顕著な効果を奏することから、例えば、ハンバーグや豚骨風味のラーメンスープ等の飲食品への適用がより好ましい。
本発明の飲食品に含まれる第一の成分(イソ吉草酸)、及び第二の成分(イソ吉草酸イソアミル、イソアミルアルコールのいずれか又は両方)は、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤において説明したものと同様のものを用いることができる。また、本発明の飲食品における第一の成分及び第二の成分の含有量も、本発明の製造方法において説明した喫食濃度と同様の濃度を採用することができるほか、飲食品の種類や消費者の嗜好等を勘案して適宜設定することもできる。
また、本発明は、イソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、イソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤(以下、単に「本発明のイソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤」と称する場合がある)を提供する。
本発明のイソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤は、イソ吉草酸を含む飲食品に添加することにより、イソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果を増強することができる。本発明のイソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤において使用されるイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールは、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤において説明したものと同様のものが使用できる。また、イソ吉草酸イソアミル及び/又はイソアミルアルコールの配合量は、本発明の製造方法又は本発明の飲食品において説明した喫食濃度等を参考として、当業者であれば適宜決定することができる。また、本発明のイソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤は、イソ吉草酸イソアミル及び/又はイソアミルアルコール以外の成分を含めてもよく、かかる成分としては、本発明の所望の効果が得られる限り限定されないが、本発明の畜肉又は魚介風味増強剤で説明したイソ吉草酸等以外の成分を配合し得る。また、本発明のイソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤を、イソ吉草酸を含む飲食品へ添加する時期も、本発明の所望の効果が得られる限り限定されず、飲食品の調理前、調理中、喫食時のいずれにおいて添加してもよい。
以下の実施例において本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
1.白湯スープ
以下の表1及び表2に示される原料及び配合比を有する白湯スープを調製した。具体的には、表1の配合比において、原料(1)〜(7)及び表2に示される成分1及び/又は成分2を容器内にて混合した後に、95℃の熱水(10)を合計100gとなるように注ぎ、さらに充分に混合することで白湯スープを調製した(比較例1〜4、実施例1〜7)。なお、原料中のMSGとは、グルタミン酸ナトリウム(onoodium lutamate)の略称であり、味の素株式会社製のものを用いた。また、成分1のイソ吉草酸は、シグマアルドリッチ社製の「Isovaleric acid」を、成分2のイソ吉草酸イソアミルは、シグマアルドリッチ社製の「イソ吉草酸イソアミル」を、イソアミルアルコールは、シグマアルドリッチ社製の「イソアミルアルコール」を、それぞれ用いた。
評価方法
担当者3名にて、以下の基準を用いて官能試験を実施した。
[点数]
1点 畜肉風味がない
2点 少し畜肉風味が増強されている
3点 畜肉風味が増強されている
4点 強く畜肉風味が増強されている
5点 非常に畜肉風味が増強されている
結果
結果を以下の表3に示す。
表3に示される通り、成分A及びBを添加しない場合(比較例1)、及び、成分Bのみを添加した場合(比較例3、4)では、全く畜肉風味が増強されなかった。また、成分Aのみを添加した場合(比較例2)は、畜肉風味が増強されたものの、その増強の程度は比較的小さかった。一方で、成分A及び成分Bを同時に添加した場合(実施例1〜7)では、添加範囲の全範囲にわたって優れた畜肉風味の増強効果が確認された。
2.豚団子
以下の表4及び表5に示される原料及び配合比を有する豚団子を調製した。具体的には、表4の配合において、各原料をよく混和した後に、香料無添加の生地、及び、表5に示される喫食濃度となるようにイソ吉草酸及びイソ吉草酸イソアミルを添加した生地を調製した。得られた各生地を27gの団子状に成形し、蒸し器で10分間加熱することにより豚団子を調製した(比較例5、実施例8)。
評価方法
担当者3名にて、以下の基準を用いて官能試験を実施した。
[点数]
−: 畜肉風味がある
○: 少し畜肉風味が増強されている
◎: 強く畜肉風味が増強されている
結果
結果を以下の表6に示す。
表6に示される通り、イソ吉草酸及びイソ吉草酸イソアミルを添加した場合(実施例8)は、無添加の場合と比較して畜肉風味の顕著な増強効果が確認された。
3.魚介スープ
以下の表7に示される原料及び配合により、まず10倍濃縮だれを調製した。具体的には、各原料を容器中に加えて充分に混合した後、80℃で10分加熱することにより、10倍濃縮だれを得た。次に、以下の表8に示される原料及び配合により、評価系とする魚介スープを調製した。得られた魚介スープに、イソ吉草酸及びイソ吉草酸イソアミルを表9に示される喫食濃度となるよう添加し、魚介風味の増強効果を検討した(比較例6、実施例9)。
評価方法
担当者3名にて、以下の基準を用いて官能試験を実施した。
[点数]
−: 魚介風味がある
○: 少し魚介風味が増強されている
◎: 強く魚介風味が増強されている
結果
結果を以下の表10に示す。
表10に示される通り、イソ吉草酸及びイソ吉草酸イソアミルを添加した場合(実施例9)は、無添加の場合(比較例6)と比較して、かつお風味が強く増強されていた。
以上より、イソ吉草酸と、イソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを飲食品に添加することにより、該飲食品の畜肉風味や魚介風味が顕著に増強されることが示された。
本発明によれば、顕著な畜肉又は魚介風味が付与された飲食品を製造することができる。また、本発明によれば、イソ吉草酸が含まれている飲食品の畜肉又は魚介風味を増強することができる。従って、濃厚な畜肉又は魚介風味を備えた飲食品の製造に非常に有用である。

Claims (10)

  1. 第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味増強剤。
  2. 第一の成分と第二の成分の重量比が、1000:1〜1:1であることを特徴とする、請求項1記載の畜肉又は魚介風味増強剤。
  3. 第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを添加することを含む、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品の製造方法。
  4. 第一の成分と第二の成分の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmであることを特徴とする、請求項3記載の製造方法。
  5. 第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを添加することを含む、飲食品の畜肉又は魚介風味増強方法。
  6. 第一の成分と第二の成分の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmであることを特徴とする、請求項5記載の方法。
  7. 第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、畜肉又は魚介風味が増強された飲食品。
  8. 第一の成分と第二の成分の喫食濃度が、それぞれ、0.1重量ppm〜500重量ppm及び0.01重量ppm〜50重量ppmであることを特徴とする、請求項7記載の飲食品。
  9. 第一の成分としてイソ吉草酸、第二の成分としてイソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、調味料。
  10. イソ吉草酸イソアミル及びイソアミルアルコールからなる群から選択される少なくとも1つを含む、イソ吉草酸の畜肉又は魚介風味付与効果増強剤。
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