JP2018147944A - 接合装置および接合システム - Google Patents

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Abstract

【課題】接合後の基板の歪みを抑えること。【解決手段】本実施形態に係る接合装置は、第1保持部と、第2保持部と、ストライカーとを備える。第1保持部は、第1基板を上方から吸着保持する。第2保持部は、第1保持部の下方に配置され、第2基板を下方から吸着保持する。ストライカーは、第1基板の中心部を上方から押圧して第2基板に接触させる。また、第1保持部は、第1基板の中心部に対向する位置を中心に同心円状に区画された複数の吸着領域を有する。複数の吸着領域は、第1基板の外周部を吸着保持する外周吸着領域を含む。外周吸着領域は、周方向に90°間隔で配置され、一括制御される4つの第1吸着領域と、4つの第1吸着領域の周方向両端に配置され、一括制御される4つ以上の第2吸着領域とを含む。【選択図】図10

Description

開示の実施形態は、接合装置および接合システムに関する。
従来、半導体ウェハ等の基板同士を接合する接合装置として、分子間力によって基板同士を接合する接合装置が知られている。
この種の接合装置では、上側基板の外縁の全周を保持し、この保持した上側基板の中心部をストライカーにより押し下げて下側基板の中心部に接触させる。これにより、まず、上側基板および下側基板の中心部同士が分子間力によって接合して接合領域が形成される。その後、基板の外周部に向けて接合領域が拡大していく所謂ボンディングウェーブが発生する。これにより、上側基板と下側基板とが全面で接合される(特許文献1参照)。
接合後の基板の歪みを抑えるためには、ボンディングウェーブが、基板の中心部から外周部に向けて均等にすなわち同心円状に拡大していくことが好ましい。
特開2015−095579号公報
しかしながら、ボンディングウェーブは、実際には同心円状ではなく不均一に拡大する。これは、たとえば、基板の物性、たとえばヤング率やポアソン比等に異方性があり、かかる異方性の影響により、特定の結晶方向におけるボンディングウェーブの速度が他の結晶方向と比較して速くあるいは遅くなるためであると考えられる。
実施形態の一態様は、接合後の基板の歪みを抑えることができる接合装置および接合システムを提供することを目的とする。
実施形態の一態様に係る接合装置は、第1保持部と、第2保持部と、ストライカーとを備える。第1保持部は、第1基板を上方から吸着保持する。第2保持部は、第1保持部の下方に配置され、第2基板を下方から吸着保持する。ストライカーは、第1基板の中心部を上方から押圧して第2基板に接触させる。また、第1保持部は、第1基板の中心部に対向する位置を中心に同心円状に区画された複数の吸着領域を有する。複数の吸着領域は、第1基板の外周部を吸着保持する外周吸着領域を含む。外周吸着領域は、周方向に90°間隔で配置され、一括制御される4つの第1吸着領域と、4つの第1吸着領域の周方向両端に配置され、一括制御される4つ以上の第2吸着領域とを含む。
実施形態の一態様によれば、接合後の基板の歪みを抑えることができる。
図1は、実施形態にかかる接合システムの構成を示す模式平面図である。 図2は、実施形態にかかる接合システムの構成を示す模式側面図である。 図3は、第1基板および第2基板の模式側面図である。 図4は、接合装置の構成を示す模式平面図である。 図5は、接合装置の構成を示す模式側面図である。 図6は、上チャックおよび下チャックの構成を示す模式側断面図である。 図7は、従来の接合方法における接合領域の拡大の様子を示す図である。 図8は、従来の接合方法における接合領域の拡大の様子を示す図である。 図9は、上チャックの模式斜視図である。 図10は、上チャックの模式底面図である。 図11は、接合システムが実行する処理の一部を示すフローチャートである。 図12は、接合処理の動作説明図である。 図13は、接合処理の動作説明図である。 図14は、接合処理の動作説明図である。 図15は、接合処理の動作説明図である。 図16は、接合処理の動作説明図である。 図17は、接合処理の動作説明図である。 図18は、第2の実施形態に係る上チャックの模式底面図である。 図19は、第2の実施形態に係る上チャックにおける大気開放領域周辺の模式側断面図である。 図20は、第3の実施形態における第1の例に係る上チャックの模式底面図である。 図21は、第3の実施形態における第2の例に係る上チャックの模式底面図である。
以下、添付図面を参照して、本願の開示する接合装置および接合システムの実施形態を詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
<1.接合システムの構成>
まず、実施形態に係る接合システムの構成について、図1〜図3を参照して説明する。図1は、実施形態にかかる接合システムの構成を示す模式平面図である。図2は、実施形態にかかる接合システムの構成を示す模式側面図である。図3は、第1基板および第2基板の模式側面図である。
なお、以下参照する各図面では、説明を分かりやすくするために、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向を規定し、Z軸正方向を鉛直上向き方向とする直交座標系を示す場合がある。また、図1,2等を含む各図面では、説明に必要な構成要素のみを示しており、一般的な構成要素についての記載を省略する場合がある。
図1に示す本実施形態に係る接合システム1は、第1基板W1と第2基板W2とを接合することによって重合基板Tを形成する(図3参照)。
第1基板W1は、例えばシリコンウェハや化合物半導体ウェハなどの半導体基板に複数の電子回路が形成された基板である。また、第2基板W2は、例えば電子回路が形成されていないベアウェハである。第1基板W1と第2基板W2とは、同径である。なお、第2基板W2に電子回路が形成されていてもよい。
以下では、第1基板W1を「上ウェハW1」と記載し、第2基板W2を「下ウェハW2」、重合基板Tを「重合ウェハT」と記載する場合がある。また、以下では、図3に示すように、上ウェハW1の板面のうち、下ウェハW2と接合される側の板面を「接合面W1j」と記載し、接合面W1jとは反対側の板面を「非接合面W1n」と記載する。また、下ウェハW2の板面のうち、上ウェハW1と接合される側の板面を「接合面W2j」と記載し、接合面W2jとは反対側の板面を「非接合面W2n」と記載する。
図1に示すように、接合システム1は、搬入出ステーション2と、処理ステーション3とを備える。搬入出ステーション2および処理ステーション3は、X軸正方向に沿って、搬入出ステーション2および処理ステーション3の順番で並べて配置される。また、搬入出ステーション2および処理ステーション3は、一体的に接続される。
搬入出ステーション2は、載置台10と、搬送領域20とを備える。載置台10は、複数の載置板11を備える。各載置板11には、複数枚(例えば、25枚)の基板を水平状態で収容するカセットC1,C2,C3がそれぞれ載置される。例えば、カセットC1は上ウェハW1を収容するカセットであり、カセットC2は下ウェハW2を収容するカセットであり、カセットC3は重合ウェハTを収容するカセットである。
搬送領域20は、載置台10のX軸正方向側に隣接して配置される。かかる搬送領域20には、Y軸方向に延在する搬送路21と、この搬送路21に沿って移動可能な搬送装置22とが設けられる。搬送装置22は、Y軸方向だけでなく、X軸方向にも移動可能かつZ軸周りに旋回可能であり、載置板11に載置されたカセットC1〜C3と、後述する処理ステーション3の第3処理ブロックG3との間で、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTの搬送を行う。
なお、載置板11に載置されるカセットC1〜C3の個数は、図示のものに限定されない。また、載置板11には、カセットC1,C2,C3以外に、不具合が生じた基板を回収するためのカセット等が載置されてもよい。
処理ステーション3には、各種装置を備えた複数の処理ブロック、例えば3つの処理ブロックG1,G2,G3が設けられる。例えば処理ステーション3の正面側(図1のY軸負方向側)には、第1処理ブロックG1が設けられ、処理ステーション3の背面側(図1のY軸正方向側)には、第2処理ブロックG2が設けられる。また、処理ステーション3の搬入出ステーション2側(図1のX軸負方向側)には、第3処理ブロックG3が設けられる。
第1処理ブロックG1には、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jを改質する表面改質装置30が配置される。表面改質装置30は、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jにおけるSiO2の結合を切断して単結合のSiOとすることで、その後親水化されやすくするように当該接合面W1j,W2jを改質する。
なお、表面改質装置30では、例えば減圧雰囲気下において処理ガスである酸素ガスまたは窒素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。そして、かかる酸素イオン又は窒素イオンが、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jに照射されることにより、接合面W1j,W2jがプラズマ処理されて改質される。
第2処理ブロックG2には、表面親水化装置40と、接合装置41とが配置される。表面親水化装置40は、例えば純水によって上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j,W2jを親水化するとともに、接合面W1j,W2jを洗浄する。表面親水化装置40では、例えばスピンチャックに保持された上ウェハW1または下ウェハW2を回転させながら、当該上ウェハW1または下ウェハW2上に純水を供給する。これにより、上ウェハW1または下ウェハW2上に供給された純水が上ウェハW1または下ウェハW2の接合面W1j,W2j上を拡散し、接合面W1j,W2jが親水化される。
接合装置41は、親水化された上ウェハW1と下ウェハW2とを分子間力により接合する。かかる接合装置41の構成については、後述する。
第3処理ブロックG3には、図2に示すように、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTのトランジション(TRS)装置50,51が下から順に2段に設けられる。
また、図1に示すように、第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2および第3処理ブロックG3に囲まれた領域には、搬送領域60が形成される。搬送領域60には、搬送装置61が配置される。搬送装置61は、例えば鉛直方向、水平方向および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。かかる搬送装置61は、搬送領域60内を移動し、搬送領域60に隣接する第1処理ブロックG1、第2処理ブロックG2および第3処理ブロックG3内の所定の装置に上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTを搬送する。
また、図1に示すように、接合システム1は、制御装置70を備える。制御装置70は、接合システム1の動作を制御する。かかる制御装置70は、例えばコンピュータであり、図示しない制御部および記憶部を備える。制御部は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力ポートなどを有するマイクロコンピュータや各種の回路を含む。かかるマイクロコンピュータのCPUは、ROMに記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、後述する制御を実現する。また、記憶部は、たとえば、RAM、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、又は、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
なお、かかるプログラムは、コンピュータによって読み取り可能な記録媒体に記録されていたものであって、その記録媒体から制御装置70の記憶部にインストールされたものであってもよい。コンピュータによって読み取り可能な記録媒体としては、例えばハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルディスク(MO)、メモリカードなどがある。
<2.接合装置の構成>
次に、接合装置41の構成について図4および図5を参照して説明する。図4は、接合装置41の構成を示す模式平面図である。図5は、接合装置41の構成を示す模式側面図である。
図4に示すように、接合装置41は、内部を密閉可能な処理容器100を有する。処理容器100の搬送領域60側の側面には、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTの搬入出口101が形成され、当該搬入出口101には開閉シャッタ102が設けられている。
処理容器100の内部は、内壁103によって、搬送領域T1と処理領域T2に区画される。上述した搬入出口101は、搬送領域T1における処理容器100の側面に形成される。また、内壁103にも、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTの搬入出口104が形成される。
搬送領域T1には、トランジション110、ウェハ搬送機構111、反転機構130および位置調節機構120が、例えば搬入出口101側からこの順番で並べて配置される。
トランジション110は、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTを一時的に載置する。トランジション110は、例えば2段に形成され、上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTのいずれか2つを同時に載置することができる。
ウェハ搬送機構111は、図4および図5に示すように、たとえば鉛直方向(Z軸方向)、水平方向(Y軸方向、X軸方向)および鉛直軸周りに移動自在な搬送アームを有する。ウェハ搬送機構111は、搬送領域T1内、又は搬送領域T1と処理領域T2との間で上ウェハW1、下ウェハW2および重合ウェハTを搬送することが可能である。
位置調節機構120は、上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きを調節する。具体的には、位置調節機構120は、上ウェハW1および下ウェハW2を保持して回転させる図示しない保持部を備えた基台121と、上ウェハW1および下ウェハW2のノッチ部の位置を検出する検出部122と、を有する。位置調節機構120は、基台121に保持された上ウェハW1および下ウェハW2を回転させながら検出部122を用いて上ウェハW1および下ウェハW2のノッチ部の位置を検出することにより、ノッチ部の位置を調節する。これにより、上ウェハW1および下ウェハW2の水平方向の向きが調節される。
反転機構130は、上ウェハW1の表裏面を反転させる。具体的には、反転機構130は、上ウェハW1を保持する保持アーム131を有する。保持アーム131は、水平方向(X軸方向)に延伸する。また保持アーム131には、上ウェハW1を保持する保持部材132が例えば4箇所に設けられている。
保持アーム131は、例えばモータなどを備えた駆動部133に支持される。保持アーム131は、かかる駆動部133によって水平軸周りに回動自在である。また、保持アーム131は、駆動部133を中心に回動自在であると共に、水平方向(X軸方向)に移動自在である。駆動部133の下方には、例えばモータなどを備えた他の駆動部(図示せず)が設けられる。この他の駆動部によって、駆動部133は、鉛直方向に延伸する支持柱134に沿って鉛直方向に移動できる。
このように、保持部材132に保持された上ウェハW1は、駆動部133によって水平軸周りに回動できると共に鉛直方向及び水平方向に移動することができる。また、保持部材132に保持された上ウェハW1は、駆動部133を中心に回動して、位置調節機構120と後述する上チャック140との間を移動することができる。
処理領域T2には、上ウェハW1の上面(非接合面W1n)を上方から吸着保持する上チャック140と、下ウェハW2を載置して下ウェハW2の下面(非接合面W2n)を下方から吸着保持する下チャック141とが設けられる。下チャック141は、上チャック140の下方に設けられ、上チャック140と対向配置可能に構成される。
図5に示すように、上チャック140は、上チャック140の上方に設けられた上チャック保持部150に保持される。上チャック保持部150は、処理容器100の天井面に設けられる。上チャック140は、上チャック保持部150を介して処理容器100に固定される。
上チャック保持部150には、下チャック141に保持された下ウェハW2の上面(接合面W2j)を撮像する上部撮像部151が設けられている。上部撮像部151には、例えばCCDカメラが用いられる。
下チャック141は、下チャック141の下方に設けられた第1の下チャック移動部160に支持される。第1の下チャック移動部160は、後述するように下チャック141を水平方向(X軸方向)に移動させる。また、第1の下チャック移動部160は、下チャック141を鉛直方向に移動自在、且つ鉛直軸回りに回転可能に構成される。
第1の下チャック移動部160には、上チャック140に保持された上ウェハW1の下面(接合面W1j)を撮像する下部撮像部161が設けられている(図5参照)。下部撮像部161には、例えばCCDカメラが用いられる。
第1の下チャック移動部160は、第1の下チャック移動部160の下面側に設けられ、水平方向(X軸方向)に延伸する一対のレール162、162に取り付けられている。第1の下チャック移動部160は、レール162に沿って移動自在に構成されている。
一対のレール162、162は、第2の下チャック移動部163に配設されている。第2の下チャック移動部163は、当該第2の下チャック移動部163の下面側に設けられ、水平方向(Y軸方向)に延伸する一対のレール164、164に取り付けられている。そして、第2の下チャック移動部163は、レール164に沿って水平方向(Y軸方向)に移動自在に構成される。なお、一対のレール164、164は、処理容器100の底面に設けられた載置台165上に配設されている。
次に、上チャック140および下チャック141の構成について図6を参照して説明する。図6は、上チャック140および下チャック141の構成を示す模式側断面図である。
図6に示すように、上チャック140は、上ウェハW1の上面すなわち非接合面W1n(図3参照)を上方から吸着保持する。
上チャック140は、上ウェハW1の中心部に対向する位置を中心に同心円状に区画された3つの吸着領域R1〜R3を有する。3つの吸着領域R1〜R3は、外周側から、吸着領域R1、吸着領域R2および吸着領域R3の順に、互いに隣接して配置される。
吸着領域R1は、上ウェハW1の外周部と対向する位置に配置され、上ウェハW1の外周部を吸着保持する。吸着領域R3は、後述する貫通口174の周囲を取り囲むように配置され、上ウェハW1の中心部の周辺領域(中央領域)を吸着保持する。吸着領域R2は、上ウェハW1の外周部と中央領域との間の領域(中間領域)を吸着保持する。以下、吸着領域R1を「外周吸着領域R1」、吸着領域R2を「中間吸着領域R2」、吸着領域R3を「中央吸着領域R3」と呼ぶ。
上チャック140は、上ウェハW1と同径もしくは上ウェハW1より大きい径を有する本体部170を有する。本体部170の下面は、上ウェハW1の上面と対向する対向面である。
本体部170は、上チャック保持部150の支持部材180によって支持される。支持部材180は、平面視において少なくとも本体部170を覆うように設けられ、本体部170に対して例えばネジ止めによって固定されている。支持部材180は、処理容器100の天井面に設けられた複数の支持柱181(図5参照)に支持される。なお、本体部170は、処理容器100の天井面に直接取り付けられてもよい。
本体部170は、複数の外周吸引口171と、複数の中間吸引口172と、複数の中央吸引口173とを有する。複数の外周吸引口171は、外周吸着領域R1に設けられる吸引口である。また、複数の中間吸引口172は、中間吸着領域R2に設けられる吸引口であり、複数の中央吸引口173は、中央吸着領域R3に設けられる吸引口である。
また、本体部170は、貫通口174を有する。貫通口174は、上ウェハW1の中心部と対向する位置に設けられる。貫通口174には、後述するストライカー190の押圧ピン191が挿通される。
本体部170の下面には、上ウェハW1の上面に接触する複数のピン300が設けられる。複数のピン300は、たとえば、径寸法が0.1mm〜1mmであり、高さが数十μm〜数百μmである。複数のピン300は、たとえば2mmの間隔で均等に配置される。
本体部170の下面には、外周吸着領域R1を他の吸着領域R2,R3と区画する外周リブ301が、複数のピン300の外側に設けられている。外周リブ301は、環状に形成され、上ウェハW1の外周部を全周に亘って支持する。なお、本実施形態において、上ウェハW1の外周部とは、たとえば上ウェハW1の最外縁から5mmの領域をいう。
また、本体部170の下面には、外周リブ301よりも内側に中間リブ302と中央リブ303とが設けられる。
中間リブ302および中央リブ303は、ともに外周リブ301と同心円状に配置された環状の部材である。本実施形態において、外周リブ301、中間リブ302および中央リブ303は、ピン300と同じ高さに形成される。
中央リブ303は、貫通口174の周縁に沿って設けられる。中間リブ302は、外周リブ301と中央リブ303との間で、かつ、中央リブ303寄りの位置に設けられる。外周リブ301と同様、中間リブ302および中央リブ303は、上ウェハW1の上面に当接して上ウェハW1を支持する。
このように、外周吸着領域R1は、外周リブ301によって区画され、中間吸着領域R2は、外周リブ301と中間リブ302とによって区画され、中央吸着領域R3は、中間リブ302と中央リブ303とによって区画される。
複数の外周吸引口171は、複数の外周吸引管171aに接続され、複数の外周吸引管171aは、複数の外周吸引装置171bに接続される。また、複数の中間吸引口172は、中間吸引管172aに接続され、中間吸引管172aは、中間吸引装置172bに接続される。複数の中央吸引口173は、中央吸引管173aに接続され、中央吸引管173aは、中央吸引装置173bに接続される。外周吸引装置171b、中間吸引装置172bおよび中央吸引装置173bは、たとえば真空ポンプである。
上チャック140は、吸着領域R1〜R3をそれぞれ外周吸引口171、中間吸引口172および中央吸引口173から真空引きし、吸着領域R1〜R3を減圧する。このとき、吸着領域R1〜R3の外部の雰囲気が大気圧であるため、上ウェハW1は減圧された分だけ大気圧によって吸着領域R1〜R3側に押される。これにより、上ウェハW1は、上チャック140に吸着保持される。
また、外周リブ301が上ウェハW1の上面の外周部を全周に亘って支持するため、上ウェハW1は外周部まで適切に真空引きされる。これにより、上ウェハW1の全面を吸着保持することができる。上ウェハW1の全面を吸着保持することで、上ウェハW1の上面の一部を吸着保持する場合と比較して、上ウェハW1の自重による垂れ下がりを抑制することができる。したがって、上ウェハW1をより平坦な状態で保持することが可能となる。
また、上ウェハW1の上面は複数のピン300に支持されるため、上ウェハW1の真空引きを解除した際に、上ウェハW1が上チャック140から剥がれ易くなる。
ストライカー190は、たとえば支持部材180の上面に配置され、押圧ピン191と、アクチュエータ部192と、直動機構193とを備える。押圧ピン191は、鉛直方向に沿って延在する円柱状の部材であり、アクチュエータ部192によって支持される。
アクチュエータ部192は、たとえば電空レギュレータ(図示せず)から供給される空気により一定方向(ここでは鉛直下方)に一定の圧力を発生させる。アクチュエータ部192は、電空レギュレータから供給される空気により、上ウェハW1の中心部にかかる押圧荷重を制御することができる。
アクチュエータ部192は、直動機構193に支持される。直動機構193は、例えばモータを内蔵した駆動部によってアクチュエータ部192を鉛直方向に移動させる。
ストライカー190は、以上のように構成されており、直動機構193によってアクチュエータ部192の移動を制御し、アクチュエータ部192によって押圧ピン191による上ウェハW1の押圧荷重を制御する。
下チャック141は、下ウェハW2と同径もしくは下ウェハW2より大きい径を有する本体部200を有する。ここでは、下ウェハW2よりも大きい径を有する下チャック141を示している。本体部200の上面は、下ウェハW2の下面と対向する対向面である。
本体部200の上面には、下ウェハW2の上面に接触する複数のピン201が設けられている。複数のピン201は、たとえば、径寸法が0.1mm〜1mmであり、高さが数十μm〜数百μmである。複数のピン201は、たとえば2mmの間隔で均等に配置される。
また本体部200の上面には、下側リブ202が複数のピン201の外側に環状に設けられている。下側リブ202は、環状に形成され、下ウェハW2の外周部を全周に亘って支持する。なお、本実施形態において、下ウェハW2の外周部とは、たとえば下ウェハW2の最外縁から5mmの領域をいう。
また、本体部200は、複数の下側吸引口203を有する。複数の下側吸引口203は、下側リブ202によって囲まれた下側吸着領域R4に、たとえば3つ設けられる。複数の下側吸引口203は、下側吸引管203aに接続され、下側吸引管203aは、下側吸引装置203bに接続される。下側吸引装置203bは、たとえば真空ポンプである。
下チャック141は、下側吸着領域R4を下側吸引口203から真空引きし、下側吸着領域R4を減圧する。このとき、下側吸着領域R4の外部の雰囲気が大気圧であるため、下ウェハW2は減圧された分だけ大気圧によって下側吸着領域R4側に押される。これにより、下ウェハW2は、下チャック141に吸着保持される。
下側リブ202が下ウェハW2の下面の外周部を全周に亘って支持するため、下ウェハW2は外周部まで適切に真空引きされる。これにより、下ウェハW2の全面を吸着保持することができる。また、下ウェハW2の上面は複数のピン201に支持されるため、下ウェハW2の真空引きを解除した際に、下ウェハW2が下チャック141から剥がれ易くなる。
図7および図8に、従来の接合方法における接合領域の拡大の様子を示す。図7に示すように、上ウェハW1および下ウェハW2は、表面(接合面)と垂直な方向における結晶方向が[100]である単結晶シリコンウェハである。上ウェハW1および下ウェハW2のノッチ部Nは、上ウェハW1および下ウェハW2の[011]結晶方向の外縁に形成される。上ウェハW1および下ウェハW2の直径は、たとえば300mmである。
上ウェハW1の中心部を押し下げて下ウェハW2の中心部に接触させると、上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部とが分子間力により接合されることによって両基板の中心部に接合領域Aが形成される。その後、接合領域Aが両基板の中心部から外周部に向かって拡大するボンディングウェーブが発生して、上ウェハW1および下ウェハW2の接合面W1j、W2j同士が全面で接合される。
ここで、仮に、上ウェハW1の外周部の全周を同一のタイミングおよび同一の吸着力で保持し、かつ、同一のタイミングで保持を解除したとすると、接合領域Aは同心円状ではなく不均一に拡大することとなる。
具体的には、図8に示すように、接合領域Aは、上ウェハW1の中心部から上ウェハW1の表面に対して平行な[0−11]結晶方向に向かう方向を基準とする90°周期の方向(図8に示す0°、90°、180°、270°の方向、以下「90°方向」と記載する)と比較し、上ウェハW1の中心部から上ウェハW1の表面に対して平行な[010]結晶方向に向かう方向を基準とする90°周期の方向(図8に示す45°、135°、225°、315°の方向、以下「45°方向」と記載する)に速く拡大する。この結果、当初円形状であった接合領域Aの形状は、拡大するにつれて45°方向を頂点とする四角形に近づいていくこととなる。
これは、上ウェハW1および下ウェハW2のヤング率等の物性の異方性によるものであると考えられる。
たとえば、単結晶シリコンウェハのヤング率、ポアソン比、せん断弾性係数の値は、90°周期で変化する。具体的には、単結晶シリコンウェハのヤング率は、90°方向において最も高くなり、45°方向において最も低くなる。また、ポアソン比およびせん断弾性係数については、45°方向において最も高くなり、90°方向において最も低くなる。
このように、単結晶シリコンウェハはヤング率等の物性に異方性を有することから、上ウェハW1に加わるストレス・歪みの分布は、同心円状ではなく不均一な分布となる。そして、この不均一な分布が、接合領域Aを不均一に拡大させることにより、重合ウェハTの歪み(ディストーション)を悪化させていると考えられる。
そこで、本実施形態では、上ウェハW1の外周部の全周を吸着保持する外周吸着領域R1を周方向に沿って並ぶ複数の小領域に分割し、分割した小領域ごとに少なくとも吸着期間を制御することで、重合ウェハTの歪みを抑えることとした。
以下、本実施形態に係る上チャック140の構成について図9および図10を参照して具体的に説明する。図9は、上チャック140の模式斜視図であり、図10は、上チャック140の模式底面図である。
図9および図10に示すように、上チャック140の外周吸着領域R1は、第1吸着領域R1_1〜第4吸着領域R1_4に分割される。第1吸着領域R1_1〜第4吸着領域R1_4は、同一の吸着面積を有する円弧形状の領域であり、周方向に隙間なく配列される。
外周吸着領域R1は、4つの第1吸着領域R1_1と、8つの第2吸着領域R1_2と、4つの第3吸着領域R1_3と、8つの第4吸着領域R1_4とを有する。
4つの第1吸着領域R1_1は、周方向に90°間隔で配置される。具体的には、4つの第1吸着領域R1_1は、上ウェハW1における45°方向(45°、135°、225°、315°の方向)にそれぞれ配置される。8つの第2吸着領域R1_2は、各第1吸着領域R1_1の周方向両端にそれぞれ1つずつ配置される。
4つの第3吸着領域R1_3は、上述した4つの第1吸着領域R1_1に対して周方向に45°ずれた位置に配置される。具体的には、4つの第3吸着領域R1_3は、上ウェハW1における90°方向(0°、90°、180°、270°の方向)にそれぞれ配置される。8つの第4吸着領域R1_4は、各第3吸着領域R1_3の周方向両端にそれぞれ1つずつ配置される。
外周吸着領域R1を他の領域(中間吸着領域R2および中央吸着領域R3)と区画する外周リブ301(図6参照)は、4つの第1リブ部301_1と、8つの第2リブ部301_2と、4つの第3リブ部301_3と、8つの第4リブ部301_4とを有する。
4つの第1リブ部301_1は、4つの第1吸着領域R1_1の各々を他の領域と区画する。8つの第2リブ部301_2は、8つの第2吸着領域R1_2の各々を他の領域と区画する。4つの第3リブ部301_3は、4つの第3吸着領域R1_3の各々を他の領域と区画する。8つの第4リブ部301_4は、8つの第4吸着領域R1_4の各々を他の領域と区画する。
そして、各第1リブ部301_1は、隣接する2つの第2リブ部301_2と連結され、各第2リブ部301_2は、隣接する第1リブ部301_1および第4リブ部301_4と連結される。また、各第3リブ部301_3は、隣接する2つの第4リブ部301_4と連結され、各第4リブ部301_4は、隣接する第2リブ部301_2および第3リブ部301_3と連結される。
このように、第1リブ部301_1〜第4リブ部301_4は、隣接する他のリブ部と互いに連結されている。言い換えれば、第1リブ部301_1〜第4リブ部301_4は、周方向に隙間なく配列されている。
また、中間吸着領域R2は、外周リブ301と中間リブ302とによって他の領域と区画され、中央吸着領域R3は、中間リブ302と中央リブ303とによって区画される。
このように、中央吸着領域R3(第5吸着領域の一例)は、中央リブ303を介して貫通口174に隣接するとともに、中間リブ302を介して中間吸着領域R2に隣接し、中間吸着領域R2(第6吸着領域の一例)は、外周リブ301を介して外周吸着領域R1と隣接する。したがって、上チャック140によれば、外周吸着領域R1、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3により上ウェハW1の上面の全面を吸着することができる。
図10に示すように、上チャック140は、外周吸引口171(図6参照)として、各第1吸着領域R1_1に設けられる4つの第1吸引口171_1と、各第2吸着領域R1_2に設けられる8つの第2吸引口171_2と、各第3吸着領域R1_3に設けられる4つの第3吸引口171_3と、各第4吸着領域R1_4に設けられる8つの第4吸引口171_4とを有する。
4つの第1吸引口171_1は、第1吸引管171a_1を介して単一の第1吸引装置171b_1に接続される。8つの第2吸引口171_2は、第2吸引管171a_2を介して単一の第2吸引装置171b_2に接続される。4つの第3吸引口171_3は、第3吸引管171a_3を介して単一の第3吸引装置171b_3に接続される。8つの第4吸引口171_4は、第4吸引管171a_4を介して単一の第4吸引装置171b_4に接続される。第1吸引装置171a_1〜第4吸引装置171a_4は、たとえば真空ポンプであり、制御装置70(図1参照)によって制御される。
このように、4つの第1吸着領域R1_1は単一の第1吸引装置171b_1に接続され、8つの第2吸着領域R1_2は単一の第2吸引装置171b_2に接続され、4つの第3吸着領域R1_3は単一の第3吸引装置171b_3に接続され、8つの第4吸着領域R1_4は単一の第4吸引装置171b_4に接続される。
これにより、4つの第1吸着領域R1_1についての真空引きの開始タイミングおよび終了タイミングならびに真空度が同期される。言い換えれば、4つの第1吸着領域R1_1は、上ウェハW1の吸着タイミングおよび吸着解除タイミング(すなわち吸着期間)ならびに吸着力が一括制御される。同様に、8つの第2吸着領域R1_2は、吸着期間および吸着力が一括制御され、4つの第3吸着領域R1_3は、吸着期間および吸着力が一括制御され、8つの第4吸着領域R1_4は、吸着期間および吸着力が一括制御される。
なお、ここでは、理解を容易にするため、4つの第1吸着領域R1_1のうち1つの第1吸着領域R1_1についての配管構成のみを示し、8つの第2吸着領域R1_2のうち2つの第2吸着領域R1_2についての配管構成のみを示している。同様に、4つの第3吸着領域R1_3のうち1つの第3吸着領域R1_3についての配管構成のみを示し、8つの第4吸着領域R1_4のうち2つの第4吸着領域R1_4についての配管構成のみを示している。
また、図10に示すように、上チャック140は、中間吸着領域R2に4つの中間吸引口172を有する。4つの中間吸引口172は、たとえば周方向に90°間隔で配置される。4つの中間吸引口172は、中間吸引管172aを介して単一の中間吸引装置172bに接続される。
また、上チャック140は、中央吸着領域R3に4つの中央吸引口173を有する。4つの中央吸引口173は、たとえば周方向に90°間隔で配置される。4つの中央吸引口173は、中央吸引管173aを介して単一の中央吸引装置173bに接続される。
このように、上チャック140は、外周吸着領域R1、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3ごとに、吸着期間および吸着力が制御可能に構成される。さらに、上チャック140の外周吸着領域R1は、第1吸着領域R1_1〜第4吸着領域R1_4ごとに、吸着期間および吸着力が制御可能に構成される。
<3.接合システムの具体的動作>
次に、接合システム1の具体的な動作について図11〜図17を参照して説明する。図11は、接合システム1が実行する処理の一部を示すフローチャートである。図12〜図17は、接合処理の動作説明図である。図11に示す各処理は、制御装置70による制御に基づいて実行される。
まず、複数枚の上ウェハW1を収容したカセットC1、複数枚の下ウェハW2を収容したカセットC2、および空のカセットC3が、搬入出ステーション2の所定の載置板11に載置される。その後、搬送装置22によりカセットC1内の上ウェハW1が取り出され、処理ステーション3の第3処理ブロックG3のトランジション装置50に搬送される。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第1処理ブロックG1の表面改質装置30に搬送される。表面改質装置30では、所定の減圧雰囲気下において、処理ガスである酸素ガスが励起されてプラズマ化され、イオン化される。この酸素イオンが上ウェハW1の接合面W1jに照射されて、当該接合面W1jがプラズマ処理される。これにより、上ウェハW1の接合面W1jが改質される(ステップS101)。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第2処理ブロックG2の表面親水化装置40に搬送される。表面親水化装置40では、スピンチャックに保持された上ウェハW1を回転させながら、当該上ウェハW1上に純水を供給する。そうすると、供給された純水は上ウェハW1の接合面W1j上を拡散し、表面改質装置30において改質された上ウェハW1の接合面W1jに水酸基(シラノール基)が付着して当該接合面W1jが親水化される。また、当該純水によって、上ウェハW1の接合面W1jが洗浄される(ステップS102)。
次に、上ウェハW1は、搬送装置61によって第2処理ブロックG2の接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された上ウェハW1は、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、上ウェハW1の水平方向の向きが調節される(ステップS103)。
その後、位置調節機構120から反転機構130の保持アーム131に上ウェハW1が受け渡される。続いて搬送領域T1において、保持アーム131を反転させることにより、上ウェハW1の表裏面が反転される(ステップS104)。すなわち、上ウェハW1の接合面W1jが下方に向けられる。
その後、反転機構130の保持アーム131が回動して上チャック140の下方に移動する。そして、反転機構130から上チャック140に上ウェハW1が受け渡される。上ウェハW1は、ノッチ部Nを予め決められた方向、すなわち、第3吸着領域R1_3が設けられる方向に向けた状態で、上チャック140にその非接合面W1nが吸着保持される(ステップS105)。
ステップS105において、制御装置70は、外周吸引装置171b(第1吸引装置171b_1〜第4吸引装置171b_4)、中間吸引装置172bおよび中央吸引装置173bのうち中央吸引装置173bを動作させる。これにより、上チャック140は、外周吸着領域R1、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3のうち中央吸着領域R3を用いて上ウェハW1の中央領域を他の領域に先行して吸着保持する(図12参照)。
その後、制御装置70は、外周吸引装置171bおよび中間吸引装置172bを同時に動作させる。これにより、上チャック140は、外周吸着領域R1、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3の全てを用いて上ウェハW1の上面の全面を吸着保持する(図13参照)。
このように、上チャック140は、中央吸着領域R3を用いて上ウェハW1を吸着保持した後、中間吸着領域R2および外周吸着領域R1を用いて上ウェハW1を吸着保持する。
上ウェハW1は、中心部を頂点として上向きまたは下向きに反っている場合がある。上ウェハW1の反りは、上ウェハW1が上チャック140に吸着保持されることで矯正されるが、上ウェハW1の全面を同時に吸着すると、上ウェハW1に皺が寄るおそれがある。
そこで、接合装置41では、上ウェハW1の中央領域を先に保持した後で、その他の領域を吸着保持することとした。これにより、上ウェハW1に皺を作ることなく上ウェハW1の反りを矯正することができる。したがって、上ウェハW1の全面を同時に吸着する場合と比較して、より平坦な状態で上ウェハW1を保持することができる。
なお、制御装置70は、外周吸引装置171bと中間吸引装置172bを同時ではなく、中間吸引装置172b、外周吸引装置171bの順に動作させてもよい。すなわち、上チャック140は、中央吸着領域R3、中間吸着領域R2および外周吸着領域R1の順に上ウェハW1を吸着保持するようにしてもよい。これにより、上ウェハW1に皺が寄ることをより確実に防止することができる。
上ウェハW1に上述したステップS101〜S105の処理が行われている間、下ウェハW2の処理が行われる。まず、搬送装置22によりカセットC2内の下ウェハW2が取り出され、処理ステーション3のトランジション装置50に搬送される。
次に、下ウェハW2は、搬送装置61によって表面改質装置30に搬送され、下ウェハW2の接合面W2jが改質される(ステップS106)。なお、ステップS106における下ウェハW2の接合面W2jの改質は、上述したステップS101と同様である。
その後、下ウェハW2は、搬送装置61によって表面親水化装置40に搬送され、下ウェハW2の接合面W2jが親水化されるとともに当該接合面W2jが洗浄される(ステップS107)。なお、ステップS107における下ウェハW2の接合面W2jの親水化および洗浄は、上述したステップS102と同様である。
その後、下ウェハW2は、搬送装置61によって接合装置41に搬送される。接合装置41に搬入された下ウェハW2は、トランジション110を介してウェハ搬送機構111により位置調節機構120に搬送される。そして位置調節機構120によって、下ウェハW2の水平方向の向きが調節される(ステップS108)。
その後、下ウェハW2は、ウェハ搬送機構111によって下チャック141に搬送され、下チャック141に吸着保持される(ステップS109)。下ウェハW2は、ノッチ部Nを予め決められた方向、すなわち、上ウェハW1のノッチ部Nと同じ方向に向けた状態で、下チャック141にその非接合面W2n(図3参照)が吸着保持される。
次に、上チャック140に保持された上ウェハW1と下チャック141に保持された下ウェハW2との水平方向の位置調節が行われる(ステップS110)。
次に、上チャック140に保持された上ウェハW1と下チャック141に保持された下ウェハW2との鉛直方向位置の調節を行う(ステップS111)。具体的には、第1の下チャック移動部160が下チャック141を鉛直上方に移動させることによって、下ウェハW2を上ウェハW1に接近させる。これにより、下ウェハW2の接合面W2jと上ウェハW1の接合面W1jとの間隔は所定の距離、たとえば50μm〜200μmに調整される。
次に、上チャック140に保持された上ウェハW1と下チャック141に保持された下ウェハW2との接合を行う(ステップS112)。ステップS112の処理は、第1〜第4吸着領域R1_1〜R1_4、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3による上ウェハW1の吸着解除タイミングを個別に制御しつつ行われる。
図14に示すように、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3による上ウェハW1の吸着保持を解除した後またはこれらの吸着保持を解除するのと同時に、ストライカー190の押圧ピン191を下降させることによって、上ウェハW1の中心部を押し下げる。
このように、ストライカー190により上ウェハW1を押し下げる直前まで、中央吸着領域R3を用いて上ウェハW1の中央領域を吸着保持しておくことで、上ウェハW1の中心部の自重たわみ(たとえば1μm程度)を抑えることができる。これにより、ステップS111において上ウェハW1と下ウェハW2との間隔をたとえば30μm未満の狭ギャップに設定した場合であっても、上チャック140と下チャック141の平行度調整の困難性が高まることを防止することができる。
なお、中央吸着領域R3による上ウェハW1の吸着保持を解除した後または解除するのと同時に押圧ピン191を降下させて上ウェハW1の中心部を押し下げた後で、中間吸着領域R2による上ウェハW1の吸着保持を解除するようにしてもよい。
ストライカー190による押し下げによって、上ウェハW1の中心部が下ウェハW2の中心部に接触し、上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部とが所定の力で押圧されると、押圧された上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部との間で接合が開始する。すなわち、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jはそれぞれステップS101,S106において改質されているため、まず、接合面W1j,W2j間にファンデルワールス力(分子間力)が生じ、当該接合面W1j,W2j同士が接合される。さらに、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jはそれぞれステップS102,S107において親水化されているため、接合面W1j,W2j間の親水基が水素結合し、接合面W1j,W2j同士が強固に接合される。このようにして、接合領域A(図7参照)が形成される。
その後、上ウェハW1と下ウェハW2との間では、図15に示すように、上ウェハW1および下ウェハW2の中心部から外周部に向けて接合領域Aが拡大していくボンディングウェーブが発生する。
その後、図16に示すように、押圧ピン191によって上ウェハW1の中心部と下ウェハW2の中心部を押圧した状態で、外周吸着領域R1による上ウェハW1の吸着保持を解除する。これにより、図17に示すように、上ウェハW1の接合面W1jと下ウェハW2の接合面W2jが全面で当接し、上ウェハW1と下ウェハW2が接合される。
一例として、上チャック140は、ボンディングウェーブが速く拡大する45°方向に配置された4つの第1吸着領域R1_1による上ウェハW1の吸着保持を第2吸着領域R1_2、第3吸着領域R1_3および第4吸着領域R1_4よりも遅いタイミングで解除する。
たとえば、上チャック140は、第1吸着領域R1_1から遠い順に、すなわち、第4吸着領域R1_4、第3吸着領域R1_3および第2吸着領域R1_2の順に、上ウェハW1の吸着保持を解除していき、最後に第1吸着領域R1_1による上ウェハW1の吸着保持を解除する。
このように、接合領域Aが最も遅く拡大する90°方向に配置された第4吸着領域R1_4の吸着保持を最初に解除し、接合領域Aが最も速く拡大する45°方向に配置された第1吸着領域R1_1の吸着保持を最後に解除することで、上ウェハW1の外周部の全周を同時に開放した場合と比較して、ボンディングウェーブの不均一さを緩和することができる。これにより、接合領域Aが同心円状に近い状態で拡大するようになるため、重合ウェハTの歪み(ディストーション)を低減することができる。
なお、第1吸着領域R1_1〜第4吸着領域R1_4の吸着解除タイミングは、上述した例に限定されるものではなく、接合領域Aの拡がり方に応じて適宜設定可能である。たとえば、上チャック140は、中間吸着領域R2および中央吸着領域R3による吸着保持を解除するのと同時に、第3吸着領域R1_3または第3吸着領域R1_3および第4吸着領域R1_4による吸着保持を解除してもよい。また、上チャック140は、たとえば、接合領域Aが比較的同心円状に近い状態で拡大する上ウェハW1に対しては、第1吸着領域R1_1および第2吸着領域R1_2による吸着保持を同時に解除してもよい。
また、接合装置41には、他の上ウェハW1と異方性が45°ずれた上ウェハW1が搬入される可能性がある。このような場合には、90°方向に配置された4つの第4吸着領域R1_4による上ウェハW1の吸着保持を最後に解除するようにしてもよい。
このように、本実施形態に係る上チャック140は、第1吸着領域R1_1および第2吸着領域R1_2だけでなく、第3吸着領域R1_3および第4吸着領域R1_4を備えることで、他の上ウェハW1と異方性が45°ずれた上ウェハW1が搬入された場合であっても、重合ウェハTの歪みを低減することができる。
また、上述した例では、吸着期間を第1吸着領域R1_1〜第4吸着領域R1_4ごとに制御することとしたが、吸着期間に代えてあるいは吸着期間とともに、吸着力を制御するようにしてもよい。
たとえば、90°方向に配置される第4吸着領域R1_4を45°方向に配置される第1吸着領域R1_1よりも弱い力で吸着保持してもよい。一例として、上チャック140は、第2吸着領域R1_2の吸着力を第1吸着領域R1_1の吸着力(第1吸着力)よりも弱い第2吸着力とし、第3吸着領域R1_3の吸着力を第2吸着力よりも弱い第3吸着力とし、第4吸着領域R1_4の吸着力を第3吸着力よりも弱い第4吸着力としてもよい。吸着力の調整は、たとえば、各吸引装置の前段に圧力調整器を設け、制御装置70がかかる圧力調整器を制御することにより実現可能である。
図17に示すように、上ウェハW1と下ウェハW2とが全面において接合された後、押圧ピン191を上チャック140まで上昇させ、下チャック141による下ウェハW2の吸着保持を解除する。その後、重合ウェハTは、搬送装置61によってトランジション装置51に搬送され、その後、搬入出ステーション2の搬送装置22によってカセットC3に搬送される。こうして、一連の接合処理が終了する。
上述してきたように、本実施形態に係る接合装置41は、上チャック140(第1保持部の一例)と、下チャック141(第2保持部の一例)と、ストライカー190とを備える。上チャック140は、上ウェハW1(第1基板の一例)を上方から吸着保持する。下チャック141は、上チャック140の下方に配置され、下ウェハW2(第2基板の一例)を下方から吸着保持する。ストライカー190は、上ウェハW1の中心部を上方から押圧して下ウェハW2に接触させる。
また、上チャック140は、上ウェハW1の中心部に対向する位置を中心に同心円状に区画された複数の吸着領域R1〜R3を有する。複数の吸着領域R1〜R3は、上ウェハW1の外周部を吸着保持する外周吸着領域R1を含む。外周吸着領域R1は、周方向に90°間隔で配置され、一括制御される4つの第1吸着領域R1_1と、4つの第1吸着領域R1_1の周方向両端に配置され、一括制御される4つ以上の第2吸着領域R1_2とを含む。
また、本実施形態に係る接合装置41において、複数の第2吸着領域は、各第1吸着領域の周方向両端にそれぞれ1つずつ合計8つ配置される。そして、外周吸着領域は、4つの第1吸着領域に対して周方向に45°ずれた位置に配置され、一括制御される4つの第3吸着領域と、各第3吸着領域の周方向両端にそれぞれ1つずつ配置され、一括制御される8つの第4吸着領域とをさらに含む。
したがって、本実施形態に係る接合装置41によれば、重合ウェハTの歪みを抑えることができる。
上述した第1の実施形態では、中間リブ302が、ピン300と同じ高さに形成されて上ウェハW1の上面に当接する場合の例について説明したが、中間リブ302は、ピン300より低く形成されてもよい。すなわち、中間リブ302は、上ウェハW1の上面に当接しない非接触リブとして形成されてもよい。
この場合、中間吸着領域R2と中央吸着領域R3とは、非接触リブによって区画されるため、中央吸引口173からの真空引きを開始すると、中央吸着領域R3、中間吸着領域R2の順に真空引きが行われることとなる。そうすると、上ウェハW1は、まず、中央吸着領域R3によって吸着保持された後、中間吸着領域R2によって吸着保持されることとなる。
このように、中央吸着領域R3と中間吸着領域R2との境界に配置される中間リブ302をピン300よりも低い非接触リブとすることで、上述したステップS105(図12および図13)の動作を単一の吸引装置(中央吸引装置173b)で実現することが可能となる。
(第2の実施形態)
図18は、第2の実施形態に係る上チャックの模式底面図である。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同様の部分については、既に説明した部分と同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図18に示すように、第2の実施形態に係る上チャック140Aは、外側吸着領域R1と中間吸着領域R2との間に、大気と連通する大気開放領域R4を有する。
具体的には、上チャック140Aは、外周リブ301と中間リブ302との間に、第4のリブ304を有する。第4のリブ304は、外周リブ301側に寄せて、外周リブ301、中間リブ302および中央リブ303と同心円状に配置される。
大気開放領域R4は、外周リブ301と第4のリブ304とによって区画される領域である。大気開放領域R4には、複数の大気導入口175が設けられている。なお、大気導入口175の形状は、平面視円形に限らず、たとえばスリット状等であってもよい。
図19は、第2の実施形態に係る上チャック140Aにおける大気開放領域R4周辺の模式側断面図である。
図19に示すように、第2の実施形態に係る上チャック140Aにおいて、中間吸着領域R2は、大気開放領域R4を介して外周吸着領域R1に隣接する。
このため、仮に、外周リブ301と上ウェハW1との間に異物が挟まり、外周リブ301と上ウェハW1との間に隙間Pが生じた場合であっても、外周吸引装置171bは、大気開放領域R4の大気導入口175から導入される大気を、隙間P、外周吸引口171および外周吸引管171aを介して吸引することとなる。
このように、第2の実施形態に係る上チャック140Aによれば、外周吸着領域R1において吸引漏れが生じた場合であっても、吸引漏れの影響が中間吸着領域R2に及ぶことを防止することができる。
したがって、図14および図15に示すように、中央吸着領域R3および中間吸着領域R2による真空引きを停止して、外周吸着領域R1のみで上ウェハW1を保持している状態において、外周吸着領域R1の吸引漏れによって中間吸着領域R2が吸引されて、上ウェハW1と下ウェハW2との接合が阻害される事態を防止することができる。
(第3の実施形態)
上述した各実施形態では、外周吸着領域R1が、4つの第1吸着領域R1_1と、8つの第2吸着領域R1_2と、4つの第3吸着領域R1_3と、8つの第4吸着領域R1_4とを備える場合の例について説明した。しかし、外周吸着領域R1は、必ずしも第3吸着領域R1_3および第4吸着領域R1_4を備えることを要しない。
そこで、以下では、第3吸着領域R1_3および第4吸着領域R1_4を備えない外周吸着領域R1の構成例について図20を参照して説明する。図20は、第3の実施形態における第1の例に係る上チャックの模式底面図である。また、図21は、第3の実施形態における第2の例に係る上チャックの模式底面図である。
図20に示すように、第1の例に係る上チャック140Bにおいて、外周吸着領域R1’は、4つの第1吸着領域R1_1’と、各第1吸着領域R1_1’の周方向両端に1つずつ配置される8つの第2吸着領域R1_2’とを有する。上述した各実施形態と同様に、4つの第1吸着領域R1_1’は、吸着期間等が制御装置70によって一括制御され、8つの第2吸着領域R1_2’も、吸着期間等が制御装置70によって一括制御される。
上チャック140Bは、外周リブ301Bを備える。外周リブ301Bは、4つの第1吸着領域R1_1’を区画する4つの第1リブ部301B_1と、8つの第2吸着領域R1_2’を区画する8つの第2リブ部301B_2と、4つの第5リブ部301B_5とを備える。第1リブ部301B_1および第2リブ部301B_2は、たとえば、上述した第1リブ部301_1および第2リブ部301_2と同様の形状を有する。
4つの第5リブ部301B_5は、円弧形状を有し、90°方向(0°、90°、180°、270°の方向)に90°間隔で配置される。各第5リブ部301B_5は、周方向両端において隣接する第2リブ部301B_2と連結される。
これにより、外周リブ301Bは、上ウェハW1の外周部を全周に亘って支持することができる。また、上述した各実施形態に係る上チャック140,140Aと同様に、外周リブ301Bと中間リブ302との間には中間吸着領域R2が形成されるため、上ウェハW1の全面を吸着保持することができる。
また、第2の例に係る上チャック140Cにおいて、外周吸着領域R1''は、4つの第1吸着領域R1_1''と、4つの第1吸着領域R1_1''の周方向両端に配置される4つの第2吸着領域R1_2''とを有する。上述した各実施形態と同様に、4つの第1吸着領域R1_1''は、吸着期間等が制御装置70によって一括制御され、4つの第2吸着領域R1_2''も、吸着期間等が制御装置70によって一括制御される。
上チャック140Cは、外周リブ301Cを備える。外周リブ301Cは、4つの第1吸着領域R1_1''を区画する4つの第1リブ部301C_1と、4つの第2吸着領域R1_2''を区画する4つの第2リブ部301C_2とを備える。第1リブ部301C_1と第2リブ部301C_2とは、周方向に交互に配置され、各第1リブ部301C_1は隣接する2つの第2リブ部301C_2と連結され、各第2リブ部301C_2は隣接する2つの第1リブ部301C_1と連結される。
これにより、外周リブ301Cは、上ウェハW1の外周部を全周に亘って支持することができる。また、上述した各実施形態に係る上チャック140,140Aと同様に、外周リブ301Cと中間リブ302との間には中間吸着領域R2が形成されるため、上ウェハW1の全面を吸着保持することができる。
このように、上チャック140B,140Cが備える外周吸着領域R1’,R1''は、少なくとも、周方向に90°間隔で配置され、一括制御される4つの第1吸着領域R1_1’,R1_1''と、4つの第1吸着領域R1_1’,R1_1''の周方向両端に配置され、一括制御される4つ以上の第2吸着領域R1_2’,R1_2''とを含んでいればよい。
その他、上述した実施形態では、上ウェハW1および下ウェハW2が、単結晶シリコンウェハである場合について説明したが、基板の種類は単結晶シリコンウェハに限定されない。すなわち、上チャックおよび下チャックの吸着領域の配置は、45°方向および90°方向に限定されず、保持する基板の物性の異方性に合わせた配置とすればよい。
さらなる効果や変形例は、当業者によって容易に導き出すことができる。このため、本発明のより広範な態様は、以上のように表しかつ記述した特定の詳細および代表的な実施形態に限定されるものではない。したがって、添付の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される総括的な発明の概念の精神または範囲から逸脱することなく、様々な変更が可能である。
A 接合領域
R1 外周吸着領域
R1_1〜R1_4 第1吸着領域〜第4吸着領域
R2 中間吸着領域
R3 中央吸着領域
T 重合ウェハ
W1 上ウェハ
W2 下ウェハ
41 接合装置
140 上チャック
141 下チャック
170 本体部
171 外周吸引口
172 中間吸引口
173 中央吸引口
174 貫通口
190 ストライカー
301 外周リブ
301_1〜301_4 第1リブ部〜第4リブ部
302 中間リブ
303 中央リブ

Claims (9)

  1. 第1基板を上方から吸着保持する第1保持部と、
    前記第1保持部の下方に配置され、第2基板を下方から吸着保持する第2保持部と、
    前記第1基板の中心部を上方から押圧して前記第2基板に接触させるストライカーと
    を備え、
    前記第1保持部は、
    前記第1基板の中心部に対向する位置を中心に同心円状に区画された複数の吸着領域を有し、
    前記複数の吸着領域は、
    前記第1基板の外周部を吸着保持する外周吸着領域
    を含み、
    前記外周吸着領域は、
    周方向に90°間隔で配置され、一括制御される4つの第1吸着領域と、
    前記4つの第1吸着領域の前記周方向両端に配置され、一括制御される4つ以上の第2吸着領域と
    を含むことを特徴とする接合装置。
  2. 前記4つ以上の第2吸着領域は、
    各前記第1吸着領域の前記周方向両端にそれぞれ1つずつ合計8つ配置され、
    前記外周吸着領域は、
    前記4つの第1吸着領域に対して前記周方向に45°ずれた位置に配置され、一括制御される4つの第3吸着領域と、
    各前記第3吸着領域の前記周方向両端にそれぞれ1つずつ配置され、一括制御される8つの第4吸着領域と
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の接合装置。
  3. 前記第1保持部は、
    前記第1基板との対向面を有する本体部と、
    前記対向面に設けられ、前記外周吸着領域を他の領域と区画する外周リブと
    を備え、
    前記外周リブは、
    前記4つの第1吸着領域の各々を他の領域と区画する4つの第1リブ部と、
    前記8つの第2吸着領域の各々を他の領域と区画する8つの第2リブ部と、
    前記4つの第3吸着領域の各々を他の領域と区画する4つの第3リブ部と、
    前記8つの第4吸着領域の各々を他の領域と区画する8つの第4リブ部と
    を備え、
    前記第1リブ部は、隣接する2つの前記第2リブ部と連結され、
    前記第2リブ部は、隣接する前記第1リブ部および前記第4リブ部と連結され、
    前記第3リブ部は、隣接する2つの前記第4リブ部と連結され、
    前記第4リブ部は、隣接する前記第2リブ部および前記第3リブ部と連結されること
    を特徴とする請求項2に記載の接合装置。
  4. 前記本体部は、
    前記第1基板の中心部と対向する位置に設けられ、前記ストライカーが挿通される貫通口
    を備え、
    前記複数の吸着領域は、
    前記貫通口に隣接して前記貫通口の周囲を取り囲む第5吸着領域と、
    前記第5吸着領域に隣接して前記第5吸着領域を取り囲む第6吸着領域と
    を含み、
    前記第1保持部は、
    前記第5吸着領域を用いて前記第1基板を吸着保持した後、前記第6吸着領域を用いて前記第1基板を吸着保持すること
    を特徴とする請求項3に記載の接合装置。
  5. 前記第1保持部は、
    前記本体部に設けられ、前記第1基板に接触する複数のピンと、
    前記第5吸着領域と前記第6吸着領域との境界に配置され、前記複数のピンよりも低い高さを有する非接触リブと
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の接合装置。
  6. 前記第6吸着領域は、
    前記外周吸着領域に隣接すること
    を特徴とする請求項4または5に記載の接合装置。
  7. 前記第1保持部は、
    前記複数の吸着領域と同心円状に配置され、大気と連通する大気開放領域
    を備え、
    前記第6吸着領域は、
    前記大気開放領域を介して前記外周吸着領域に隣接すること
    を特徴とする請求項4または5に記載の接合装置。
  8. 前記第1保持部は、
    第1吸引装置と、
    前記第1吸引装置と前記4つの第1吸着領域とを接続する第1吸引管と、
    第2吸引装置と、
    前記第2吸引装置と前記8つの第2吸着領域とを接続する第2吸引管と、
    第3吸引装置と、
    前記第3吸引装置と前記4つの第3吸着領域とを接続する第3吸引管と、
    第4吸引装置と、
    前記第4吸引装置と前記8つの第4吸着領域とを接続する第4吸引管と
    を備えることを特徴とする請求項2〜7のいずれか一つに記載の接合装置。
  9. 第1基板および第2基板の表面を改質する表面改質装置と、
    改質された前記第1基板および前記第2基板の表面を親水化する表面親水化装置と、
    親水化された前記第1基板と前記第2基板とを分子間力により接合する接合装置と
    を備え、
    前記接合装置は、
    前記第1基板を上方から吸着保持する第1保持部と、
    前記第1保持部の下方に配置され、第2基板を下方から吸着保持する第2保持部と、
    前記第1基板の中心部を上方から押圧して前記第2基板に接触させるストライカーと
    を備え、
    前記第1保持部は、
    前記第1基板の中心部に対向する位置を中心に同心円状に区画された複数の吸着領域を有し、
    前記複数の吸着領域は、
    前記第1基板の外周部を吸着保持する外周吸着領域
    を含み、
    前記外周吸着領域は、
    周方向に90°間隔で配置され、一括制御される4つの第1吸着領域と、
    前記4つの第1吸着領域の前記周方向両端に配置され、一括制御される4つ以上の第2吸着領域と
    を含むことを特徴とする接合システム。
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