JP2018147623A - 電極積層装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電極の粉落ちを抑制しながら、積層された電極の位置ずれを修正することができる電極積層装置を提供する。【解決手段】開閉機構380は、壁部317,319を第1の方向D1に沿って往復移動させることにより、開閉動作を行う。従って、開閉機構380は、押し部材321a,322aによって積層部316に電極が一枚、又は複数枚投入されたときに、壁部317,319の開閉動作を行うことによって、電極の位置ずれを修正することができる。このように壁部317,319を用いて電極の位置ずれを直接的に修正することができる。また、一度位置ずれの修正が行われた電極は、再び壁部317,319が開閉した場合、接触しないか、または接触する場合も当たりが弱い。従って、位置ずれ修正後の電極が、他の電極の位置ズレ修正のために複数回壁部317,319と接触したとしても、当該電極からの粉落ちを抑制できる。【選択図】図6

Description

本発明は、電極積層装置に関する。
例えばリチウムイオン二次電池のような積層型の電極組立体を有する蓄電装置において、電極を積層する方法としては、吸着手段を備えたロボットを用いたP&P(ピック・アンド・プレース)方式が多用されている。ところで、蓄電装置の製造ラインの生産性を向上させる方法の一つとしては、製造ラインを高速化することが考えられ、積層工程においては積層部への電極の供給速度(積層速度)を上げる必要がある。しかし、上記のロボットを用いて積層部に電極を積層する場合には、例えば吸着手段の負圧制御等を伴うため、電極の積層速度を上げることが難しく、製造ラインの高速化の障害となってしまう。これに対し、高速積層が可能な電極積層装置として、例えば特許文献1に記載されている装置が知られている。
特許文献1に記載の電極積層装置は、積層部に積層される電極に振動を与えることによって当該電極の位置ずれを防止している。この電極積層装置は、積層部に積層されている最中に振動を与えることで、電極の位置ずれを防止することができる。また、電極積層装置は、積層部に電極が積層された後、当該積層された電極に振動を与えることによって当該電極の位置ずれを防止している。
特開2014−179304号公報
ここで、特許文献1の電極積層装置のように、積層部に積層されている最中に振動を与えることで、電極の位置ずれを防止する場合、初期段階で積層された電極は振動を長時間付与されることで、側壁との衝突回数が多くなり、活物質粒子が剥離する、いわゆる電極の粉落ちが発生し易くなる。また、積層部に電極が積層された後、当該積層された電極に振動を与える場合、下層側の電極同士の摩擦力が大きくなり、位置ずれを修正することが難しくなる。
本発明の目的は、電極の粉落ちを抑制しながら、積層された電極の位置ずれを修正することができる電極積層装置を提供することである。
本発明の一態様に係る電極積層装置は、正極及び負極が積層される積層部と、積層部に対して水平方向における何れかの方向から、正極及び負極の少なくとも一方の電極を積層部に向けて投入する第1の投入部と、水平方向に沿った第1の方向における積層部の両端側に配置され、第1の方向に互いに対向する第1の壁部及び第2の壁部と、第1の壁部及び第2の壁部の少なくとも一方の壁部を第1の方向に沿って往復移動させることにより、開閉動作を行う開閉機構と、を備える。
このような電極積層装置では、第1の壁部及び第2の壁部が、水平方向に沿った第1の方向における積層部の両端側に、当該第1の方向に互いに対向するように配置されている。また、開閉機構は、第1の壁部及び第2の壁部の少なくとも一方の壁部を第1の方向に沿って往復移動させることにより、開閉動作を行う。従って、開閉機構は、第1の投入部によって積層部に電極が一枚、又は複数枚投入されたときに、壁部の開閉動作を行うことによって、電極の位置ずれを修正することができる。このように壁部を用いて電極の位置ずれを直接的に修正することができる。また、一度位置ずれの修正が行われた電極は、再び壁部が開閉した場合、接触しないか、または接触する場合も当たりが弱い。従って、位置ずれ修正後の電極は、他の電極の位置ズレ修正のために複数回壁部が開閉したとしても、当該壁部と接触しないため、当該電極からの粉落ちを抑制できる。または、位置ずれ修正後の電極が、他の電極の位置ズレ修正のために複数回壁部と接触したとしても、当たりが弱いため当該電極からの粉落ちを抑制できる。以上により、電極の粉落ちを抑制しながら、積層された電極の位置ずれを修正することができる。
開閉機構は、第1の投入部による電極の投入が完了した後、壁部の閉動作を行ってよい。これにより、壁部によって、投入後の電極の位置ずれを修正することができる。
開閉機構は、第1の投入部による電極の投入が完了した後、壁部の開動作を行い、その後、閉動作を行ってよい。これにより、投入時に理想的な位置で停止した電極は、閉動作によっても壁部と接触することがなく、開閉動作による壁部との接触回数を抑制できる。
開閉機構は、第1の投入部による電極の投入前に壁部の開動作を行い、投入部による電極の投入が完了した後、閉動作を行ってよい。これにより、壁部の間隔が広がった状態で電極が投入される為、側面との摩擦が軽減される為、落下時の摩擦に起因する電極の粉落ちが抑制される。
正極及び負極のうち、第1の投入部とは異なる電極を積層部に向けて投入する第2の投入部と、積層部の上方に配置され、投入時における正極と負極とを仕切る仕切板と、を更に備え、仕切板は、投入時における正極及び負極のうちの一方の電極を上面側に載置させ、他方の電極を下面側に導き、開閉機構は、第1の投入部及び第2の投入部による電極の投入が完了した後、壁部の閉動作を行ってよい。これにより、正極と負極を第1の投入部と第2の投入部で同時に投入し、壁部で同時に位置ずれを修正することができる。
積層部は、積層された電極と第1の投入部との高さ調整のために、開閉機構によって壁部が開いているときに、下方へ移動してよい。これにより、新たに投入される電極の落下距離を一定とすることで投入が安定するとともに、積層部を下方へ移動させるときに、積層された電極が壁部に擦れることを防止できる。
上下方向に延びるループ状をなし、その外周面に複数の支持部が取り付けられた循環部材と、複数段の積層部を有する積層ユニットと、を更に備え、第1の投入部は、複数の支持部に支持された電極を複数段の積層部に向けて同時に押し出す押出部によって構成されてよい。これにより、複数枚の電極を同時に積層部へ投入することができる。
本発明によれば、電極の粉落ちを抑制しながら、積層された電極の位置ずれを修正することができる。
本発明の実施形態に係る電極積層装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す断面図である。 図1のII−II線断面図である。 本発明の実施形態に係る電極積層装置を示す側面図(一部断面を含む)である。 支持部の構成を示す図である。 電極積層装置の平面図である。 電極積層装置の開閉機構の動作を示す拡大図である。 電極積層装置の開閉機構の動作を示す拡大図である。 電極積層装置の開閉機構の動作を示す拡大図である。 電極積層装置の開閉機構の動作を示す拡大図である。 電極積層装置の開閉機構の動作を示す拡大図である。 電極積層装置の開閉機構の動作を示す拡大図である。 循環部材の制御フローを示すフローチャートである。 準備運転時における循環部材の動作を説明する一部側面図である。 積層運転時における循環部材の動作を説明する一部側面図である。 復帰運転時における循環部材の動作を説明する一部側面図である。 正極及び負極供給側の押出ユニットの制御フローを示すフローチャートである。 正極供給側の押出ユニットの制御フローを示すフローチャートである。 負極供給側の押出ユニットの制御フローを示すフローチャートである。 開閉機構の制御フローを示すフローチャートである。 正極搬送ユニットの循環部材の支持構造及び駆動機構の構成例を示す図である。 正極搬送ユニットの循環部材の支持構造及び駆動機構の構成例を示す図である。 循環部材の第1の動作例を示す図である。 循環部材の第2の動作例を示す図である。 循環部材の第3の動作例を示す図である。 変形例に係る電極積層装置の構成を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る電極積層装置を適用して製造される蓄電装置の内部を示す断面図である。図2は、図1のII−II線断面図である。図1及び図2において、蓄電装置1は、積層型の電極組立体を有するリチウムイオン二次電池である。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、このケース2内に収容された電極組立体3とを備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属により形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。また、図示はしないが、電極組立体3とケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムが配置されており、絶縁フィルムによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。図1では便宜上、電極組立体3の下端とケース2の底面との間には僅かな隙間が設けられているが、実際には電極組立体3の下端が絶縁フィルムを介してケース2の内側の底面に接触している。なお、電極組立体3とケース2との間にスペーサを配置することにより、電極組立体3とケース2との間に隙間を形成してもよい。
電極組立体3は、複数の正極8と複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。従って、電極組立体3は、複数のセパレータ付き正極11と複数の負極9とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端に位置する電極は、負極9である。
正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、この金属箔14の両面に形成された正極活物質層15とを有している。金属箔14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、この箔本体部14aと一体化されたタブ14bとを有している。タブ14bは、箔本体部14aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。そして、タブ14bは、セパレータ10を突き抜けている。複数の正極8より延びる複数のタブ14bは、集箔された状態で導電部材12に接続(溶接)され、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの表裏両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウムまたは硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、この金属箔16の両面に形成された負極活物質層17とを有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、この箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの表裏両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物またはホウ素添加炭素等が挙げられる。
セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10の形成材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、或いはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。
以上のように構成された蓄電装置1を製造する場合は、まずセパレータ付き正極11及び負極9を製作した後、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、セパレータ付き正極11及び負極9を固定することで電極組立体3を得る。そして、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続すると共に、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。
次に、図3〜図5を用いて、本発明の実施形態に係る電極積層装置300について説明する。図3は、電極積層装置300を示す側面図(一部断面を含む)である。図4は、電極積層装置300の支持部の構成を示す図である。図5は、電極積層装置300の平面図である。
電極積層装置300は、正極搬送ユニット301と、負極搬送ユニット302と、正極供給用コンベア303と、負極供給用コンベア304と、積層ユニット305とを備えている。また、電極積層装置300は、電極供給センサ306,307と、積層位置センサ308,309とを備えている。
正極搬送ユニット301は、セパレータ付き正極11を貯めながら順次搬送するユニットである。正極搬送ユニット301は、上下方向に延びるループ状の循環部材310と、この循環部材310の外周面に取り付けられ、セパレータ付き正極11を支持する複数の支持部311と、循環部材310を駆動する駆動部312とを有している。
循環部材310は、例えば無端状のベルトで構成されている。循環部材310は、図示しない支持フレームを介し、上下方向に離間して配置された2つのローラに架け渡され、各ローラの回転に伴って連れ回る。このように循環部材310が回転(周回)することで、各支持部311が循環移動する。また、循環部材310は、支持フレーム及び2つのローラと共に上下方向に移動可能である。なお、循環部材310とローラの位相のずれを防止する為には、循環部材310を歯付きのベルトとし、ローラをプーリとしてもよい。例えば、後述する歯付きのプーリ403,404が、2つのローラに対応する。
駆動部312は、循環部材310を回転させると共に、循環部材310を上下方向に移動させる。例えば、駆動部312は、特に図示はしないが、ローラを回転させることで循環部材310を回転(周回)させる回転用モータと、昇降機構(図示せず)を介して循環部材310を上下方向に移動させる昇降用モータとを有していてよい。このとき、駆動部312は、循環部材310を電極積層装置300の前側(図3の紙面表側)から見て時計回りに回転させる。従って、正極供給用コンベア303側の支持部311は循環部材310に対して上昇し、積層ユニット305側の支持部311は循環部材310に対して下降する。
図4の(a)は、セパレータ付き正極11が支持された状態の支持部311の側面図であり、図4の(b)は、図4の(a)のb−b線に沿った断面図である。図4に示されるように、支持部311は、底壁311aと、一対の側壁311bとを有する断面U字状の部材である。底壁311aは、循環部材310の外周面に取り付けられる矩形板状部材である。一対の側壁311bは、循環部材310が循環する方向における底壁311aの両縁部に立設された矩形板状部材である。図4の(b)に示されるように、本実施形態では一例として、側壁311bは、二股状に形成されている。ただし、側壁311bの形状は、セパレータ付き正極11を支持可能な形状であれば何でもよい。一対の側壁311bは、互いに対向しており、セパレータ付き正極11を収容可能な程度に離間している。底壁311a及び側壁311bは、例えばステンレス鋼等の金属により一体的に形成されている。なお、支持部311は、図4(a)に示す方向から見た時に略U字状の形状をなしているが、当該形状はどのように構成されていてもよい。例えば、一枚の板状部材を屈曲させることで略U字状に構成してもよい。あるいは、一対のL字状板を準備し、長辺側の板状部を互いに対向させることでそれぞれの側壁311bを構成し、短辺側の板状部を互いに重ね合わせることで底壁311aを構成してよい。
底壁311aの内側表面には、スポンジ等の緩衝材311dが設けられている。正極供給用コンベア303から支持部311に供給されるセパレータ付き正極11は、正極供給用コンベア303の搬送速度が高速の場合、緩衝材311dに衝突することになるが、緩衝材311dによって衝突の衝撃が緩和される。すなわち、緩衝材311dは、支持部311がセパレータ付き正極11を受け取る際におけるセパレータ付き正極11への衝撃を緩和する衝撃緩和部として機能する。その結果、セパレータ付き正極11が支持部311に供給される際において、セパレータ付き正極11の正極活物質層15の剥離を抑制することができる。
負極搬送ユニット302は、負極9を貯めながら順次搬送するユニットである。負極搬送ユニット302は、上下方向に延びるループ状の循環部材313と、この循環部材313の外周面に取り付けられ、負極9を支持する複数の支持部314と、循環部材313を駆動する駆動部315とを有している。ここで、また、支持部314の構成は、支持部311と同様である。
循環部材313は、上記の循環部材310と同様に、例えば無端状のベルトで構成されている。循環部材313は、図示しない支持フレームを介し、上下方向に離間して配置された2つのローラに架け渡され、各ローラの回転に伴って連れ回る。このように循環部材313が回転(周回)することで、各支持部314が循環移動する。また、循環部材313は、支持フレーム及び2つのローラと共に上下方向に移動可能である。
駆動部315は、循環部材313を回転させると共に、循環部材313を上下方向に移動させる。例えば、駆動部315は、特に図示はしないが、ローラを回転させることで循環部材313を回転(周回)させる回転用モータと、昇降機構(図示せず)を介して循環部材313を上下方向に移動させる昇降用モータとを有している。このとき、駆動部315は、循環部材313を電極積層装置300の前側(図3の紙面表側)から見て反時計回りに回転させる。従って、負極供給用コンベア304側の支持部314は循環部材313に対して上昇し、積層ユニット305側の支持部314は循環部材313に対して下降する。
正極供給用コンベア303は、セパレータ付き正極11を正極搬送ユニット301に向けて水平方向に搬送し、正極搬送ユニット301の支持部311にセパレータ付き正極11を供給する。正極供給用コンベア303は、正極供給用コンベア303の循環方向に沿って等間隔に設けられた複数の爪部303aを有する。爪部303aは、上記循環方向に直交する方向に延び、セパレータ付き正極11の搬送方向後方の端部に当接する。これにより、セパレータ付き正極11は、正極搬送ユニット301に対して一定の間隔で供給されるようになっている。
負極供給用コンベア304は、負極9を負極搬送ユニット302に向けて水平方向に搬送し、負極搬送ユニット302の支持部314に負極9を供給する。負極供給用コンベア304は、負極供給用コンベア304の循環方向に沿って等間隔に設けられた複数の爪部304aを有する。爪部304aは、上記循環方向に直交する方向に延び、負極9の搬送方向後方の端部に当接する。これにより、負極9は、負極搬送ユニット302に対して一定の間隔で供給されるようになっている。
正極供給用コンベア303から正極搬送ユニット301の支持部311に移載されたセパレータ付き正極11は、循環部材310の回転によって一旦上昇してから下降するように循環移動する。このとき、循環部材310の上部においてセパレータ付き正極11の表裏が反転する。負極供給用コンベア304から負極搬送ユニット302の支持部314に移載された負極9は、循環部材313の回転によって一旦上昇してから下降するように循環移動する。このとき、循環部材313の上部において負極9の表裏が反転する。
積層ユニット305は、正極搬送ユニット301と負極搬送ユニット302との間に配置されている。積層ユニット305は、一例として、上下方向に延びるループ状の循環部材(不図示)と、この循環部材の外周面に取り付けられ、セパレータ付き正極11及び負極9が交互に積層される複数の積層部316と、循環部材を駆動する駆動部(不図示)とを有している。
積層部316は、セパレータ付き正極11及び負極9が載置されるプレート状の基台を有している。基台は、水平方向に広がる板状の構成を有している。これによって、積層部316の上面にセパレータ付き正極11及び負極9が交互に積層される。正極搬送ユニット301と負極搬送ユニット302が対向する水平方向に沿った第1の方向D1(図5〜図11参照)における積層部316の両端側には、壁部(第1の壁部)317及び壁部(第2の壁部)319が配置される。壁部317と壁部319は投入方向に互いに対向している。なお、壁部317及び壁部319は積層部316に対して第1の方向D1に沿って往復動作を行うことにより開閉可能に構成されているが、当該構成については後述する。
積層ユニット305と正極搬送ユニット301との間には、上下方向に延びる壁部317が配置されている。壁部317には、後述する押出ユニット321により押し出されたセパレータ付き正極11が通過する複数(ここでは4つ)のスリット318が設けられている。各スリット318は、上下方向に等間隔で配置されている。なお、本実施形態では一例として、スリット318の上側部分は、正極搬送ユニット301側から積層部316側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。また、スリット318の下側部分は、正極搬送ユニット301側から積層部316側に向かって上方に傾斜する傾斜面となっている。これにより、セパレータ付き正極11を積層部316へと適切に案内するとともに、スリット318における入口側(正極搬送ユニット301側)の開口部分を大きくすることができる。その結果、押出ユニット321により押し出されるセパレータ付き正極11の高さ位置に多少のずれが生じても、スリット318にセパレータ付き正極11を通過させることが可能となる。
積層ユニット305と負極搬送ユニット302との間には、上下方向に延びる壁部319が配置されている。壁部319には、後述する押出ユニット322により押し出された負極9が通過する複数(ここでは4つ)のスリット320が設けられている。各スリット320の高さ位置は、各スリット318の高さ位置と同じである。なお、本実施形態では一例として、スリット320の上側部分は、負極搬送ユニット302側から積層部316側に向かって下方に傾斜する傾斜面となっている。また、スリット320の下側部分は、負極搬送ユニット302側から積層部316側に向かって上方に傾斜する傾斜面となっている。これにより、負極9を積層部316へと適切に案内するとともに、スリット320における入口側(負極搬送ユニット302側)の開口部分を大きくすることができる。その結果、押出ユニット322により押し出される負極9の高さ位置に多少のずれが生じても、スリット320に負極9を通過させることが可能となる。
スリット318を通過したセパレータ付き正極11、及びスリット320を通過した負極9は、壁部317と壁部319との間で位置決めされる。壁部317と壁部319との間隔は、閉じた最短の状態で、スリット318を通過したセパレータ付き正極11及び負極9の横幅に対し、僅かに大きく設定される。セパレータ付き正極11の横幅とは、両側の側縁11d間の寸法であり、負極9の横幅とは、両側の側縁9d間の寸法である(図5参照)。なお、前述する横幅は、製造誤差を見込んだ設計上の最大値を意味する。
また、電極積層装置300は、押出ユニット321と、押出ユニット322とを備えている。
押出ユニット321は、セパレータ付き正極11を積層する積層エリアにおいて、複数(ここでは4つ)のセパレータ付き正極11を上下複数段(ここでは上下4段)の積層部316に向けて同時に押し出すことにより、4つのセパレータ付き正極11を4段の積層部316に同時に積層する。押出ユニット321は、4つのセパレータ付き正極11を一緒に押す1対の押し部材321a(第1投入部)と、この押し部材321aを4段の積層部316側に移動させる駆動部44(図5参照)とを有している。この駆動部44は、例えばモータ及びリンク機構から構成されている。押出ユニット321は、循環部材310とは独立し、壁部317のスリット318に対し、高さが変わらないように駆動部44が固定されている。
押出ユニット322は、負極9を積層する積層エリアにおいて、複数(ここでは4つ)の負極9を複数段(ここでは上下4段)の積層部316に向けて同時に押し出すことにより、4つの負極9を4段の積層部316に同時に積層する。押出ユニット322は、4つの負極9を一緒に押す1対の押し部材322a(第2投入部)と、この押し部材322aを4段の積層部316側に移動させる駆動部46(図5参照)とを有している。この駆動部46の構成は、押出ユニット321の駆動部と同様である。押出ユニット322は、循環部材313とは独立し、壁部319のスリット320に対し、高さが変わらないように駆動部46が固定されている。なお、押出ユニット321,322の駆動部としては、シリンダ等を有していてもよい。
また、図5に示すように、電極積層装置300は、セパレータ付き正極11の底縁11cの位置を揃える位置決めユニット47と、負極9の底縁9cの位置を揃える位置決めユニット48とを備えている。位置決めユニット47,48は、セパレータ付き正極11及び負極9を積層する積層エリアに配置されている。セパレータ付き正極11の底縁11cは、セパレータ付き正極11におけるタブ14b側とは反対側の縁である。負極9の底縁9cは、負極9におけるタブ16b側とは反対側の縁である。
位置決めユニット47は、正極搬送ユニット301の前側(図3の紙面表側)に配置され、セパレータ付き正極11の底縁11cと当接する受け部49と、正極搬送ユニット301の後側に配置され、セパレータ付き正極11を受け部49に対して押圧する押圧部50とを有している。受け部49には、複数のフリーローラが並んで設けられている。なお、受け部49は、表面が滑りやすい樹脂で形成されていてもよい。
押圧部50は、セパレータ付き正極11を押す押し板51と、この押し板51を受け部49側に移動させる駆動部52とを有している。駆動部52は、例えばシリンダを有している。押し板51は、シリンダのピストンロッドの先端に固定されている。押し板51には、セパレータ付き正極11のタブ14bを逃がすためのスリット51aが設けられている。
位置決めユニット48は、負極搬送ユニット302の前側(図3の紙面表側)に配置され、負極9の底縁9cと当接する受け部53と、負極搬送ユニット302の後側に配置され、負極9を受け部53に対して押圧する押圧部54とを有している。受け部53の構造は、受け部49と同様である。押圧部54は、負極9を押す押し板55と、この押し板55を受け部53側に移動させる駆動部56とを有している。押し板55には、負極9のタブ16bを逃がすためのスリット55aが設けられている。駆動部56の構成は、駆動部52と同様である。
また、図3に示すように、電極積層装置300は、コントローラ350を備えている。コントローラ350は、CPU、RAM、ROM及び入出力インターフェース等から構成されている。コントローラ350は、上述した駆動部312,315を制御する搬送制御部と、積層ユニット305の駆動部を制御する積層制御部と、押出ユニット321の駆動部及び押出ユニット322の駆動部を制御する押出制御部と、を有している。また、コントローラ350は、電極供給センサ306,307及び積層位置センサ308,309と接続されており、これらのセンサからの検知信号を受信可能となっている。コントローラ350は、各センサからの検知信号、及びROMに保存されたプログラムに基づき制御内容を決定し、各制御部を介して、各駆動部を駆動制御する。
電極供給センサ306は、正極供給用コンベア303の正極搬送ユニット301側の端部付近に配置され、セパレータ付き正極11、または爪部303aとセパレータ付き正極11の有無を検知する。電極供給センサ306は、爪部303a又はセパレータ付き正極11の有無を示す検知信号を定期的にコントローラ350に送信する。
電極供給センサ307は、負極供給用コンベア304の負極搬送ユニット302側の端部付近に配置され、爪部304a又は負極9の有無を検知する。電極供給センサ307は、爪部304a又は負極9の有無を示す検知信号を定期的にコントローラ350に送信する。
積層位置センサ308は、セパレータ付き正極11を支持した支持部311が予め定められた積層位置(例えば、積層ユニット305の最下段の積層部316に対応するスリット318の下端位置)に到達したことを検知する。積層位置センサ308は、循環部材310の上下動とは独立しており、積層位置センサ308の高さ位置は、スリット318に対して固定されている。例えば、積層位置センサ308は、壁部317に固定されていてもよい。積層位置センサ308は、セパレータ付き正極11を支持した支持部311が積層位置に到達したことを検知すると、その旨を示す検知信号をコントローラ350に送信する。
積層位置センサ309は、負極9を支持した支持部314が予め定められた積層位置(例えば、積層ユニット305の最下段の積層部316に対応するスリット320の下端位置)に到達したことを検知する。積層位置センサ309は、循環部材313の上下動とは独立しており、積層位置センサ309の高さ位置は、スリット320に対して固定されている。積層位置センサ309は、負極9を支持した支持部314が積層位置に到達したことを検知すると、その旨を示す検知信号をコントローラ350に送信する。
本実施形態に係る電極積層装置300の特徴的な構成について図5〜図11を参照して説明する。なお、図5〜図11では、理解を容易とするために一段の積層部316のみが図示されているが、他の段に係る積層部316においても同様の構成を有する。
電極積層装置300は、壁部317及び壁部319を第1の方向D1に沿って往復移動させることにより、開閉動作を行う開閉機構380を更に備える。開閉機構380は、壁部317の開閉動作を行う開閉部360と、壁部319の開閉動作を行う開閉部370と、を備える。また、開閉部360は、壁部317に開閉動作のための駆動力を付与する駆動部361と、駆動部361と壁部317を接続する接続部362と、を備えている。開閉部370は、壁部319に開閉動作のための駆動力を付与する駆動部371と、駆動部371と壁部319を接続する接続部372と、を備えている。開閉機構380は、コントローラ350によって開閉動作の制御が行われる。
駆動部361は、第1の方向D1へ伸縮するシリンダ部361aを備えるシリンダ装置によって構成されてよい。接続部362の一方の端部は駆動部361のシリンダ部361aに接続され、他方の端部は壁部317に接続されている。接続部362は、駆動部361のシリンダ部361aの伸縮に伴って第1の方向D1へ往復移動する。従って、接続部362は、駆動部361の駆動力を壁部317に伝達し、駆動部361のシリンダ部361aの伸縮に応じて壁部317を第1の方向D1へ往復移動させることができる。具体的には、駆動部361のシリンダ部361aが縮むことによって、壁部317は積層部316から離間する方向へ移動する(図8参照)。当該動作を壁部317の開動作とする。駆動部361のシリンダ部361aが延びることによって、壁部317は積層部316側へ移動する(図9参照)。当該動作を壁部317の閉動作とする。なお、接続部362は、電極積層装置300の他の部材と干渉しないように、駆動部361と壁部317との間で屈曲するように延びている。ただし、駆動部361の配置、及びそれに伴う接続部362の形状は特に限定されず、適宜変更してよい。
駆動部371は、第1の方向D1へ伸縮するシリンダ部371aを備えるシリンダ装置によって構成されてよい。接続部372の一方の端部は駆動部371のシリンダ部371aに接続され、他方の端部は壁部319に接続されている。接続部372は、駆動部371のシリンダ部371aの伸縮に伴って第1の方向D1へ往復移動する。従って、接続部372は、駆動部361の駆動力を壁部319に伝達し、駆動部371のシリンダ部371aの伸縮に応じて壁部319を第1の方向D1へ往復移動させることができる。具体的には、駆動部371のシリンダ部371aが縮むことによって、壁部319は積層部316から離間する方向へ移動する(図8参照)。当該動作を壁部319の開動作とする。駆動部371のシリンダ部371aが延びることによって、壁部319は積層部316側へ移動する(図9参照)。当該動作を壁部319の閉動作とする。なお、接続部372は、電極積層装置300の他の部材と干渉しないように、駆動部371と壁部319との間で屈曲するように延びている。ただし、駆動部371の配置、及びそれに伴う接続部372の形状は特に限定されず、適宜変更してよい。
次に、開閉機構380による壁部317,319の開閉動作について説明する。開閉機構380は、押し部材321aによるセパレータ付き正極11の投入が完了した後、壁部317,319の閉動作を行う。また、開閉機構380は、押し部材322aによる負極9の投入が完了した後、壁部317,319の閉動作を行う。
より具体的には、開閉機構380は、押し部材321aによるセパレータ付き正極11の投入が完了した後、壁部317,319の開動作を行い、その後、閉動作を行ってよい。また、開閉機構380は、押し部材322aによる負極9の投入が完了した後、壁部317,319の開動作を行い、その後、閉動作を行ってよい。なお、複数の積層部316に対して一つの壁部317,319及び開閉機構380が設けられてもよいが、一つの積層部316に対して一つの壁部317,319及び開閉機構380が設けられてもよい。
例えば図6に示すように、押し部材321aによるセパレータ付き正極11の投入前の段階では、壁部317,319は閉じた状態となっている。当該状態で、図7に示すように、押し部材321aはセパレータ付き正極11を積層部316へ投入する。押し部材321aによるセパレータ付き正極11の投入が完了した後、図8に示すように、開閉機構380は、壁部317,319の開動作を行う。この状態では、投入直後のセパレータ付き正極11は、他の電極に対して第1の方向D1にずれている場合がある。開動作の後、図9に示すように、開閉機構380は、壁部317,319の閉動作を行う。これにより、投入直後のセパレータ付き正極11の第1の方向D1における位置合わせがなされ、ずれが解消される。押し部材322aが負極9を投入する際も、図6〜図9に示す動作と同趣旨の動作がなされる。
また、開閉機構380は、押し部材321aによるセパレータ付き正極11の投入前に壁部317の開動作を行い、押し部材321aによるセパレータ付き正極11の投入が完了した後、閉動作を行ってよい。開閉機構380は、押し部材322aによる負極9の投入前に壁部319の開動作を行い、押し部材322aによる負極9の投入が完了した後、閉動作を行ってよい。例えば、図10に示すように、押し部材321aは、開動作によって壁部317,319を開いた状態とし、セパレータ付き正極11を積層部316に投入している。この後、図9に示すように、開閉機構380は、壁部317,319の閉動作を行う。
また、積層部316は、積層された電極との高さ調整のために、開閉機構380によって壁部317,319が開いているときに、下方へ移動してよい。積層部316は、積層された電極の上端から、新たに投入される電極までの高さ位置を一定にするため、例えば、図11(a)に示すように、電極の投入が完了した後に開閉機構380で壁部317,319を開放し、電極と押し部材321a,322aの高さを一定とするために、図11(b)に示すように、積層部316が下方へ移動する。
続いて、図12〜図19を用いて、コントローラ350による循環部材310,313、位置決めユニット47,48(図4参照)、及び押出ユニット321,322の動作制御について説明する。
まず、図12〜図15を用いて、循環部材(ここでは一例として循環部材310)の制御フローについて説明する。図12は、循環部材310及び循環部材313に共通の制御フローを示すフローチャートである。図13は、準備運転時(図12のステップS201)における循環部材310の動作を説明する一部側面図である。図14は、積層運転時(図12のステップS203)における循環部材310の動作を説明する一部側面図である。図15は、復帰運転時(図12のステップS206)における循環部材310の動作を説明する一部側面図である。なお、負極搬送ユニット302の循環部材313の制御フローは、循環部材310の制御フローと同様であるため、説明を省略する。
図12において、コントローラ350は、電極積層装置300を含む製造ラインの稼働開始のトリガ(例えばオペレータ等による入力)を受けて、循環部材310の準備運転を開始する(ステップS201)。
準備運転は、いずれの支持部311にもセパレータ付き正極11が支持されていない初期状態から、セパレータ付き正極11の受取位置から積層位置までの間にある各支持部311がセパレータ付き正極11を支持する状態にするための動作である。具体的には、準備運転は、循環部材310の回転(循環)のみによって、支持部311を循環させる動作である(図13参照)。より具体的には、循環部材310において互いに隣接する支持部311間の距離の移動量を1とした場合、コントローラ350は、循環部材310におけるセパレータ付き正極11の受取位置にある支持部311にセパレータ付き正極11が供給されたことを確認する毎に、循環部材310を移動量1だけ図32の紙面表側から見て時計回り(以下単に「時計回り」という。)に循環させる。なお、以下の説明においては、循環部材310の循環については、時計回り方向の移動を正方向とし、循環部材310の上下移動については、上方向を正方向として、移動量を表現する。
コントローラ350は、準備運転中において、随時、積層位置センサ308からの検知信号の受信の有無(すなわち、セパレータ付き正極11を支持した支持部311が積層位置に到達したか否か)を判定する(ステップS202)。コントローラ350は、積層位置センサ308から検知信号を受信するまで、循環部材310の準備運転を継続する(ステップS202:NO)。一方、コントローラ350は、積層位置センサ308から検知信号を受信すると(すなわち、セパレータ付き正極11を支持した支持部311が積層位置に到達したことを検知すると)、循環部材310を積層運転に切り替える(ステップS202:YES、ステップS203)。
積層運転は、セパレータ付き正極11を積層部316に積層するための動作である。具体的には、積層運転は、積層ユニット305側の支持部311の高さ位置を積層部316に対して相対的に停止させるとともに、セパレータ付き正極11が正極供給用コンベア303から一枚供給される毎に、正極供給用コンベア303側の支持部311を正極供給用コンベア303に対して移動量1だけ上昇させる動作である。より具体的には、コントローラ350は、正極供給用コンベア303から1枚のセパレータ付き正極11が供給されてから次のセパレータ付き正極11が供給されるまでの間の時間(以下「単位時間」という)に、循環部材310を移動量0.5で時計回りに循環させるとともに、移動量0.5で上昇させる(図14参照)。
コントローラ350は、積層運転中において、随時、4段の積層部316に対する4枚のセパレータ付き正極11の同時供給が完了したか否かを判定する(ステップS204)。具体的には、後述する押出ユニット321による押出動作が完了したか否かが判定される。例えば、押し部材321aが元の位置(セパレータ付き正極11を押し出す前の位置)に戻ったことを検知することで、押出動作が完了したことを検知することができる。コントローラ350は、押出ユニット321による押出動作が完了したことを検知するまで、循環部材310の積層運転を継続する(ステップS204:NO)。一方、コントローラ350は、押出ユニット321による押出動作が完了したことを検知すると(ステップS204:YES)、積層ユニット305へのセパレータ付き正極11の積層を完了するか否かを判定する(ステップS205)。
具体的には、コントローラ350は、例えば各積層部316に積層された電極の枚数をセンサ等により検知し、電極の積層枚数が予め定められた枚数に達したか否かを判定することで、積層を完了するか否かを判定することができる。すなわち、コントローラ350は、電極の積層枚数が予め定められた枚数に達した場合に積層を完了し、電極の積層枚数が予め定められた枚数に達していない場合に積層を完了しないと判定することができる。
積層を完了すると判定された場合(ステップS205:YES)、コントローラ350は、循環部材310の制御を終了する。一方、積層を完了すると判定されなかった場合(ステップS205:NO)、コントローラ350は、循環部材310を復帰運転に切り替える(ステップS206)。なお、積層を完了すると判定された場合(ステップS205:YES)、コントローラ350は、循環部材310の制御を一旦終了した後、さらに積層部316の交換が完了してオペレータ等からの制御開始の指示を受けた後に、循環部材310の制御を再開してもよい。この場合、復帰運転(ステップS206)が開始されることになる。
復帰運転は、積層運転において元の位置(積層運転開始前の位置)よりも上昇した位置に移動した循環部材310を元の位置に復帰(下降)させる動作である。具体的には、復帰運転は、積層ユニット305側においてセパレータ付き正極11を支持する先頭の支持部311の高さ位置を積層位置までスライドさせるとともに、正極供給用コンベア303側の支持部311を移動量1だけ上昇させる動作である。より具体的には、コントローラ350は、上述した単位時間に、循環部材310を移動量2.5で時計回りに循環させるとともに、移動量−1.5で下降させる(図15参照)。
これにより、単位時間において、正極供給用コンベア303側では、支持部311が、正極供給用コンベア303に対して、1つ分だけ上昇することになる。一方、積層ユニット305側では、支持部311が、積層ユニット305に対して、4つ分だけ下降することになる。これにより、正極供給用コンベア303から供給されるセパレータ付き正極11を受け取りつつ、4つのセパレータ付き正極11を押出ユニット321によって同時に押し出す押出動作を実行可能な状態となる。従って、コントローラ350は、循環部材310の復帰運転完了後、循環部材310を積層運転に切り替える(ステップS206→S203)。
次に、図16を用いて、位置決めユニット47,48の制御フローについて説明する。図16は、正極搬送ユニット301の位置決めユニット47(図4参照)及び負極搬送ユニット302の位置決めユニット48(図4参照)に共通の制御フローを示すフローチャートである。ここでは一例として、位置決めユニット47の制御について説明を行う。なお、位置決めユニット48の制御フローは、位置決めユニット47の制御フローと同様であるため、説明を省略する。
図16において、コントローラ350は、積層位置センサ308からの検知信号の受信の有無を定期的にチェックすることで、位置決めユニット47による位置決めが可能な位置に電極(ここではセパレータ付き正極11)があるか否かを確認する(ステップS301)。コントローラ350は、積層位置センサ308からの検知信号を受信するまで、上記チェックを継続する(ステップS301:NO)。コントローラ350は、積層位置センサ308からの検知信号を受信し、セパレータ付き正極11を支持する支持部311が積層位置に到達したことを検知すると(ステップS301:YES)、位置決めユニット47に位置決め動作を実行させる(ステップS302)。具体的には、コントローラ350は、第1実施形態で説明した通り、位置決めユニット47の押圧部54による押圧動作を実行するように制御する。このような位置決め動作は、既に第1実施形態で説明した通りであるため、これ以上の詳細な説明を省略する。
続いて、コントローラ350は、上述した図12のステップS205と同様の判定により、積層を完了するか否かを判定する(ステップS303)。積層を完了すると判定された場合(ステップS303:YES)、コントローラ350は、位置決めユニット47の制御を終了する。一方、積層を完了すると判定されなかった場合(ステップS303:NO)、コントローラ350は、積層ユニット305側の支持部311の高さ位置が積層ユニット305に対して相対的に変化する循環動作(すなわち、上述した循環部材310の復帰運転)が発生するまで、位置決めユニット47の動作を停止する(ステップS304:NO)。コントローラ350は、上記循環動作が発生したことを確認すると(すなわち、コントローラ350が循環部材310を復帰運転に切り替えると)、ステップS301に戻り、位置決めユニット47の制御を継続する(ステップS304:YES)。
なお、位置決めユニット47に位置決め動作を実行させる判定には、上述した判定で用いた判定基準以外の判定基準が用いられてもよい。例えば、押出ユニット321が停止していることが、ステップS302の位置決め動作を実行する判定条件として加えられてもよい。
次に、図17を用いて、押出ユニット321の制御フローについて説明する。図17は、押出ユニット321の制御フローを示すフローチャートである。
図17において、コントローラ350は、積層位置センサ308から受信した検知信号に基づいて、セパレータ付き正極11を支持する支持部311が積層位置に存在するか否かを確認する(ステップS401)。また、コントローラ350は、位置決めユニット47による位置決め動作(図17のステップS302)が完了しているか否かを確認する(ステップS402)。コントローラ350は、例えば位置決めユニット47の押圧部54が元の位置(押圧を行う前の位置)に戻っていることを確認することにより、位置決めユニット47の位置決め動作が完了していることを確認することができる。また、コントローラ350は、他極側(ここでは負極9側)の負極搬送ユニット302において、負極9の積層(積層部316への排出)が完了しているか否かを確認する(ステップS403)。コントローラ350は、例えば負極搬送ユニット302の押出ユニット322の押出動作が完了し、押し部材322aが元の位置(押出動作を行う前の位置)に戻っていることを確認することにより、負極9の積層が完了していることを確認することができる。
コントローラ350は、上述したステップS401〜S403の確認結果に基づいて、積層可能か否か(すなわち、押出ユニット321の押し部材321aによる押出動作を実行可能か否か)を判定する(ステップS404)。具体的には、セパレータ付き正極11を支持する支持部311が積層位置に存在し、位置決めユニット47による位置決め動作が完了しており、負極9の積層が完了していることが確認できた場合に、コントローラ350は、積層可能であると判定する(ステップS404:YES)。一方、コントローラ350は、上記の確認項目のうち少なくとも一つの状態が確認できなかった場合には、積層可能でないと判定し(ステップS404:NO)、ステップS401に戻る。
続いて、コントローラ350は、積層可能であると判定した場合(ステップS404:YES)、押出ユニット321による押出動作を実行する(ステップS405)。具体的には、コントローラ350は、押出ユニット321において、押し部材321aにより4つのセパレータ付き正極11を上下4段の積層部316に向けて同時に押し出すように駆動部を制御する。
続いて、コントローラ350は、上述した図12のステップS205と同様の判定により、積層を完了するか否かを判定する(ステップS406)。積層を完了すると判定された場合(ステップS406:YES)、コントローラ350は、押出ユニット321の制御を終了する。一方、積層を完了すると判定されなかった場合(ステップS406:NO)、コントローラ350は、積層ユニット305側の支持部311の高さ位置が積層ユニット305に対して相対的に変化する循環動作(すなわち、上述した循環部材310の復帰運転)が発生するまで、押出ユニット321の動作を停止する(ステップS407:NO)。コントローラ350は、上記循環動作が発生したことを確認すると(すなわち、コントローラ350が循環部材310を復帰運転に切り替えると)、ステップS401に戻り、押出ユニット321の制御を継続する(ステップS407:YES)。
次に、図18を用いて、押出ユニット322の制御フローについて説明する。図18は、押出ユニット322の制御フローを示すフローチャートである。本実施形態では一例として、負極9が積層部316に最初に積層されるものと定められている。このため、負極9の押出ユニット322の制御フローにおいては、1枚目の負極9を積層部316に積層する場合の制御フロー(ステップS501〜S505)は、2枚目以降の負極9を積層部316に積層する場合の制御フロー(ステップS506〜S512)と一部異なる。
具体的には、負極9が積層部316に最初に積層されるため、1枚目の負極9を積層部316に積層する場合には、セパレータ付き正極11側の動作確認をする必要がない。このため、1枚目の負極9を積層部316に積層する場合の制御フロー(ステップS501〜S505)においては、他極側の動作確認(図17のステップS403に対応するステップ)が省略される。また、負極9が1枚だけ積層された状態では積層完了しないため、積層完了か否かの判定(図17のステップS406に対応するステップ)も省略される。
一方、2枚目以降の負極9を積層部316に積層する場合の制御フロー(ステップS506〜S512)は、上述した押出ユニット321の制御フロー(図17のステップS401〜407)と同様である。
続いて、図19を用いて、コントローラ350による開閉機構380の動作制御について説明する。図19は、開閉機構380の制御フローを示すフローチャートである。コントローラ350は、押出ユニット321又は押出ユニット322の押出し動作(図17のステップS405、図18のステップS504,S510)を確認することによって、電極11,9が積層部316に投入されたか否かを判定する(ステップS601)。
次に、コントローラ350は、開閉機構380の駆動部361,371を動作させて、壁部317,319の開動作を行う(ステップS602)。次に、コントローラ350は、開閉機構380の駆動部361,371を動作させて、壁部317,319の閉動作を行う(ステップS603)。これにより、第1の方向D1における電極の位置合わせを行うことができる。
続いて、コントローラ350は、上述した図12のステップS205と同様の判定により、積層を完了するか否かを判定する(ステップS604)。積層を完了すると判定された場合(ステップS604:YES)、コントローラ350は、開閉機構380の制御を終了する。一方、積層を完了すると判定されなかった場合(ステップS604:NO)、コントローラ350は、積層ユニット305側の支持部311の高さ位置が積層ユニット305に対して相対的に変化する循環動作(すなわち、上述した循環部材310の復帰運転)が発生するまで、開閉機構380の動作を停止する(ステップS605:NO)。コントローラ350は、上記循環動作が発生したことを確認すると(すなわち、コントローラ350が循環部材310を復帰運転に切り替えると)、ステップS601に戻り、開閉機構380の制御を継続する(ステップS605:YES)。
次に、図20〜図24を用いて、搬送部材の駆動(上下動及び循環)を実現するための機構の別例について説明する。ここでは、正極搬送ユニット301の支持構造及び駆動機構について説明する。負極搬送ユニット302についても同様の支持構造及び駆動機構を採用することができる。
図20及び図21は、正極搬送ユニット301の支持構造及び駆動機構の説明に必要な構成に着目した図であり、それ以外の構成については適宜図示を省略している。図20に示されるように、正極搬送ユニット301は、床面に設置された支持フレーム401と、支持フレーム401に対して上下方向に移動可能に支持される循環用フレーム402と、を備えている。循環用フレーム402には、上下方向に所定間隔だけ離間して配置された一対のプーリ403,404(第1実施形態のローラ26aに対応する部材)が、回転可能に支持されている。プーリ403,404には、外周面に複数の支持部311が配置された循環部材310が巻き掛けられている。
また、図21に示されるように、正極搬送ユニット301は、支持フレーム401又は床面に対して固定されたモータ405,406を備えている。モータ405,406の駆動軸には、駆動ギヤ405a,406aが固定されている。プーリ403,404は、その回転軸の一端に駆動ギヤ407,408を有する。駆動ギヤ405a,406a,407,408には、タイミングベルト409が巻き掛けられている。駆動ギヤ405a,406a,407,408に加えて、支持フレーム401に支持されたガイドローラ410(図21の例では4つのガイドローラ410)により、タイミングベルト409の循環経路は、上下左右に延びる略十文字状をなす。
図22に示されるように、駆動ギヤ405a,406aを等速度で回転させた場合、循環用フレーム402及び循環部材310の全体は、支持フレーム401又は床面に対して上下に移動することなく、循環部材310及びタイミングベルト409が循環動作のみを行うことになる。
一方、図23に示されるように、駆動ギヤ405aのみを回転させた場合、正極供給用コンベア303側では循環部材310は時計回りに循環する一方で、積層部316側では循環部材310は停止している。このため、タイミングベルト409は、正極供給用コンベア303側の部分のみが上昇することになる。このようなタイミングベルト409の動作に伴い、循環用フレーム402は、支持フレーム401又は床面に対して上昇することになる。これに伴い、プーリ403,404を介して循環用フレーム402に支持されている循環部材310の基準高さ位置(例えば、循環部材310の上下方向における中央位置)も上昇することになる。また、図24に示されるように、駆動ギヤ406aのみを回転させた場合、循環部材310の積層部316側は時計回りに循環する一方で、正極供給用コンベア303側では停止している。このため、タイミングベルト409は、積層ユニット305側(図24の右側部分)のみが下降することになる。このようなタイミングベルト409の動作に伴い、循環用フレーム402は、支持フレーム401又は床面に対して下降することになる。これに伴い、循環部材310の基準高さ位置も下降することになる。さらに、駆動ギヤ405aの回転速度と駆動ギヤ406aの回転速度を異ならせて、駆動ギヤ405a,406aの両方を回転させた場合、回転速度の差に応じて循環用フレーム402を上昇又は下降させ、循環部材310の基準高さ位置を上昇又は下降させることができる。従って、駆動ギヤ405a,406aの回転速度を調整することにより、上述した準備運転、積層運転、及び復帰運転を実現することができる。すなわち、コントローラ350は、実行したい循環部材310の運転形態に応じて、駆動ギヤ405a,406aの回転速度を調整することで、準備運転、積層運転、及び復帰運転を実現することができる。
次に、本実施形態に係る電極積層装置300の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る電極積層装置300では、壁部317及び壁部319が、水平方向に沿った第1の方向D1における積層部316の両端側に、当該第1の方向D1に互いに対向するように配置されている。また、開閉機構380は、壁部317,319を第1の方向D1に沿って往復移動させることにより、開閉動作を行う。従って、開閉機構380は、押し部材321a,322aによって積層部316に電極11,9が一枚、又は複数枚投入されたときに、壁部317,319の開閉動作を行うことによって、電極の位置ずれを修正することができる。このように壁部317,319を用いて電極11,9の位置ずれを直接的に修正することができる。また、一度位置ずれの修正が行われた電極11,9は、再び壁部317,319が開閉した場合、接触しないか、または接触する場合も当たりが弱い。従って、位置ずれ修正後の電極11,9は、他の電極11,9の位置ズレ修正のために複数回壁部317,319が開閉したとしても、当該壁部317,319と接触しないため、当該電極11,9からの粉落ちを抑制できる。または、位置ずれ修正後の電極11,9が、他の電極11,9の位置ズレ修正のために複数回壁部317,319と接触したとしても、当たりが弱いため当該電極11,9からの粉落ちを抑制できる。以上により、電極11,9の粉落ちを抑制しながら、積層された電極11,9の位置ずれを修正することができる。
開閉機構380は、押し部材321a,322aによる電極の投入が完了した後、壁部317,319の閉動作を行う。これにより、壁部317,319によって投入後の電極の位置ずれを修正することができる。
開閉機構380は、押し部材321a,322aによる電極の投入が完了した後、壁部317,319の開動作を行い、その後、閉動作を行ってよい。これにより、落下途中で壁部317,319の上端に乗り上げたり、壁部317,319の側面に摩擦で引っかかり停止した電極11,9を落下させることができる一方、閉状態の壁部317,319に対し、理想的な位置で停止した電極11,9は、壁部317,319の開閉動作の影響を受けることが無い、という効果を得ることができる。
開閉機構380は、押し部材321a,322aによる電極の投入前に壁部317,319の開動作を行い、押し部材321a,322aによる電極の投入が完了した後、閉動作を行ってよい。これにより、壁部317,319間が広がった開状態で電極11,9が投入される為、電極11,9が落下途中で停止することが減り、特には、壁部317,319の側面との摩擦による粉落ちが抑制される、という効果を得ることができる。
積層部316は、積層された電極11,9と押し部材321a,322aとの高さ調整のために、開閉機構380によって壁部317,319が開いているときに、下方へ移動してよい。これにより、新たに投入される電極11,9の落下距離を一定とすることで投入が安定するとともに、積層部316を下方へ移動させるときに、積層された電極11,9が壁部317,319に擦れることを防止できる。
また、電極積層装置300は、上下方向に延びるループ状をなし、その外周面に複数の支持部311,314が取り付けられた循環部材310,313と、複数段の積層部316を有する積層ユニット305と、を更に備え、投入部は、複数の支持部311,314に支持された電極11,9を複数段の積層部316に向けて同時に押し出す押し部材321a,322aによって構成されてよい。これにより、複数枚の電極11,9を同時に積層部316へ投入することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、上述の実施形態では、セパレータ付き正極11を投入した後、壁部317,319の開閉を行い、負極9を投入した後、壁部317,319の開閉を行い、当該動作を繰り返していた。これに代えて、セパレータ付き正極11及び負極9を投入した後、壁部317,319の開閉を行ってもよい。あるいは、複数のセパレータ付き正極11及び負極9(好ましくは1セット)の投入を行った後、壁部317,319の開閉を行ってもよい。
また、上述の実施形態では、壁部317,319を開とし、セパレータ付き正極11を投入した後、壁部317,319を閉とし、再び壁部317,319を開とし、負極9を投入した後、壁部317,319を閉としていた。これに代えて、壁部317,319を開とし、セパレータ付き正極11及び負極9を投入した後、壁部317,319を閉としてもよい。あるいは、壁部317,319を開とし、複数のセパレータ付き正極11及び負極9(好ましくは1セット)の投入を行った後、壁部317,319を閉としてもよい。
上述の実施形態では、投入部は、循環部材に設けられた電極の支持部から押し出す押し部材によって構成されていた。これに代えて、図25に示すように、積層部316を挟んで両側に、正極用のベルトコンベア22と負極用のベルトコンベア23を配置し、各ベルトコンベア22,23から積層部316に向かって水平に投入することで、積層する構成を採用してもよい。この場合、正極用のベルトコンベアが第1投入部として機能し、負極用のベルトコンベアが第2投入部として機能する。
また、電極積層装置は、積層部316の上方に、セパレータ付き正極11を一時的に支持する仕切り板、及び負極9を一時的に支持する仕切り板を備えていてよい。このような仕切り板を有する場合、押し部材321aがセパレータ付き正極11を押し出すことで当該セパレータ付き正極11を仕切り板上に載せ、それと同時に、押し部材322aが負極9を押し出すことで当該負極9を仕切り板上に載せることができる。そして、各仕切り板を引き抜くことで、積層部316にセパレータ付き正極11及び負極9を同時に積層できる。このような構成においては、電極11,9を仕切り板に載せた状態で、壁部317,319を閉とすることで電極11,9の位置調整が行われ、当該状態で、積層部316に積層されてよい。あるいは、電極11,9を仕切り板に載せて積層部316に積層させた後、壁部317,319を閉とすることで電極11,9の位置調整が行われてよい。
上述の実施形態では、開閉機構は、両方の壁部を開閉動作させていたが、一方の壁部のみの開閉動作を行ってもよい。
また、投入部による電極の投入方向は特に限定されず、水平方向の何れかの方向から投入すればよい。例えば、図25に示すコンベアを、積層部316の背面側(紙面裏側)に配置し、コンベアが当該背面側から電極を投入してもよい。この場合、上述の実施形態のように、壁部317,319に開閉機構が設けられてもよいが、積層部316の背面側の壁部(不図示)に開閉機構を設けてもよい。
例えば、上記実施形態では、正極8が袋状のセパレータ10に包まれた状態であるセパレータ付き正極11と負極9とが交互に積層部に積層されるが、特にその形態には限られず、正極と負極が袋状のセパレータに包まれた状態であるセパレータ付き負極とが交互に積層部に積層されてもよい。
さらに、上記実施形態では、蓄電装置1がリチウムイオン二次電池であるが、本発明は、特にリチウムイオン二次電池には限られず、例えばニッケル水素電池等の他の二次電池、電気二重層キャパシタまたはリチウムイオンキャパシタ等の蓄電装置における電極の積層にも適用可能である。
9…負極、11…セパレータ付き正極(正極)、310,313…循環部材、311,314…支持部、316…積層部、317…壁部(第1の壁部)319…壁部(第2の壁部)、380…開閉機構、300…電極積層装置、316…積層部、321a,322a…押し部材(投入部)、350…コントローラ。

Claims (7)

  1. 正極及び負極が積層される積層部と、
    前記積層部に対して水平方向における何れかの方向から、前記正極及び前記負極の少なくとも一方の電極を前記積層部に向けて投入する第1の投入部と、
    前記水平方向に沿った第1の方向における前記積層部の両端側に配置され、前記第1の方向に互いに対向する第1の壁部及び第2の壁部と、
    前記第1の壁部及び前記第2の壁部の少なくとも一方の壁部を前記第1の方向に沿って往復移動させることにより、開閉動作を行う開閉機構と、を備える、電極積層装置。
  2. 前記開閉機構は、前記第1の投入部による前記電極の投入が完了した後、前記壁部の閉動作を行う、請求項1に記載の電極積層装置。
  3. 前記開閉機構は、前記第1の投入部による前記電極の投入が完了した後、前記壁部の開動作を行い、その後、前記閉動作を行う、請求項2に記載の電極積層装置。
  4. 前記開閉機構は、前記第1の投入部による前記電極の投入前に前記壁部の開動作を行い、前記投入部による前記電極の投入が完了した後、前記閉動作を行う、請求項2に記載の電極積層装置。
  5. 前記正極及び前記負極のうち、前記第1の投入部とは異なる電極を前記積層部に向けて投入する第2の投入部と、
    前記積層部の上方に配置され、投入時における前記正極と前記負極とを仕切る仕切板と、を更に備え、
    前記仕切板は、投入時における前記正極及び前記負極のうちの一方の電極を上面側に載置させ、他方の電極を下面側に導き、
    前記開閉機構は、前記第1の投入部及び前記第2の投入部による前記電極の投入が完了した後、前記壁部の閉動作を行う、請求項1〜4の何れか一項に記載の電極積層装置。
  6. 前記積層部は、積層された前記電極と前記第1の投入部との高さ調整のために、前記開閉機構によって前記壁部が開いているときに、下方へ移動する、請求項1〜5の何れか一項に記載の電極積層装置。
  7. 上下方向に延びるループ状をなし、その外周面に複数の支持部が取り付けられた循環部材と、
    複数段の前記積層部を有する積層ユニットと、を更に備え、
    前記第1の投入部は、複数の前記支持部に支持された前記電極を複数段の前記積層部に向けて同時に押し出す押出部によって構成される、請求項1〜6の何れか一項に記載の電極積層装置。
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