JP2018147179A - リスクアセスメント支援方法およびリスクアセスメント支援プログラム - Google Patents
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Abstract
Description
図1ないし図16は、本発明の一実施例によるリスクアセスメント支援方法を説明するための図である。ここでは、本実施例によるリスクアセスメント支援方法が適用される設計段階の装置として、自動車用扉の自動溶接ラインを例にとる。
プログラムがスタートすると、図4のステップS1において、装置の設備情報が入力されるのを待つ。設計者は、プログラムの実行中にコンピュータ1の操作画面から設備情報ライブラリ10(図2)を呼び出す。
R=S+P+F
により算出される。そして、算出されたリスクRの値に基づいて、図15の表より、リスクレベルがI〜IVのいずれにあるかが特定される。
前記実施例では、図16の表中の「修正後安全性評価」の欄に「○」が記入された場合でも、図10中には危険領域が黄色または赤色等でハイライト表示されたままであるが、「修正後安全性評価」の欄に「○」が記入された段階で危険領域のハイライト表示を消すようにしたり、あるいは緑色のハイライト表示に切り替えたりするようにしてもよい。これにより、リスクアセスメントの結果がビジュアル表示されるので、装置の安全性が確保されたかどうかが誰の目にも一目瞭然となる。
前記実施例では、図16の表中の事案No.1に示したように、ロボットと作業員との衝突を回避するために、修正後の保護方策(すなわちリスク対策)として、メンテナンス用入口に扉およびインターロック装置の組合せを用い、ロボット動作中に作業員が安全柵内に進入できないようにした例を示したが、これに加えてさらに、ロボットアームに近接センサを設けることで、仮に作業員が安全柵内に進入してロボットに接近しすぎた場合には、ロボットを緊急停止させるようにしてもよい。
前記実施例において、図4中のステップS3は省略することも可能である。この場合、ステップS4での処理を行う際には、作業員の行動範囲の如何に拘らず、ロボットアームの最大可動範囲の領域やその近傍領域、最大可動範囲と安全柵との間の領域を自動的に危険領域と判断するようにすればよい。
前記実施例では、図4のステップS2でのモード選択の際に、装置のライフサイクルの各段階の代表的なものとして、運転モードおよび保守モードを例に挙げたが、ライフサイクルのその他の段階として、製造/保管/運搬/改造等を含めるようにしてもよい。
前記実施例では、図4のステップS4での危険領域の表示、図5のステップS8でのリスク対策の表示、図6のステップT2での危険事象/障害の表示、同図のステップT4でのリスクRの表示をデスクトップパソコンやノートパソコンのディスプレイに表示させるようにした例を示したが、表示部としてはこれらに限定されない。たとえば、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)等のウェアラブル・コンピュータに表示させるようにしてもよい。
前記実施例において、図6中のステップT1は省略することも可能である。この場合には、本プログラムにおいて用いられるリスク評価法を予め一種類(たとえば加算法)に設定しておき、そのリスク評価法でのみリスク見積を行うようにすればよい。
前記実施例において、安全性評価が許容範囲と判断された装置については、その設備情報のデータ(たとえばロボットアームの稼働データやその周辺設備の稼働データ等)が、設備情報ライブラリ10の対応する設備の登録データにアプリケーションデータの一つとして書き込まれるようにしてもよい。たとえばロボットアームに関していえば、アーム可動範囲や移動速度等のシミュレーションデータや、人と衝突した際に人に及ぼす衝撃力等のデータが、設備情報ライブラリ10の各種ロボットアームの登録データ10A内の対応するロボットアームのデータに追加される。これにより、過去に選択したことのあるロボットアームについて再び選択した際には、その規格だけでなく、過去のシミュレーションデータについても呼び出すことができ、装置の設計が容易になる。
前記実施例の図4ないし図6のフローチャートで表現されるアルゴリズムを人工知能(AI:Artificial Intelligence)を用いて処理するようにしてもよい。その際には、過去の危険事象の事例等のデータを大量に蓄積してコンピュータに機械学習またはディープラーニングをさせることで、設備情報入力ステップS1以外の処理に関しては、安全性評価も含めてAIによる全自動化が可能になるので、安全性評価について安全の専門家に頼る必要がなくなる。
前記実施例においては、ステップS3で作業員の行動範囲を特定する際、作業員が人であることを想定しているが、作業員としては、人の代わり/補助をするように各種センサを備えた歩行/走行可能な移動ロボットを含めるようにしてもよい。この場合、ステップS4では、移動ロボットの行動範囲の領域がロボットR1、R2のアーム可動領域SR1、SR2とオーバラップしていないかどうか等に基づいて危険領域か否かが判断されることになる。
上述した実施例および各変形例はあらゆる点で本発明の単なる例示としてのみみなされるべきものであって、限定的なものではない。本発明が関連する分野の当業者は、本明細書中に明示の記載はなくても、上述の教示内容を考慮するとき、本発明の精神および本質的な特徴部分から外れることなく、本発明の原理を採用する種々の変形例やその他の実施例を構築し得る。
前記実施例および前記各変形例では、本発明によるリスクアセスメント支援方法が適用される設計段階の装置として、自動車用扉の自動溶接ラインを例にとって説明したが、本発明によるリスクアセスメント支援方法の適用はこれに限定されるものでないことはいうまでもなく、本発明は、自動車扉以外のその他のワークの自動溶接ラインの他、ロボットアームを含むその他の自動化ライン(たとえば組立ラインや製造ライン等)にも同様に適用でき、さらには、ロボットアーム以外の機械を含む装置にも適用可能である。
S1: 設備情報入力ステップ
S4: 危険領域特定ステップ
T4: リスク算出ステップ
S8: リスト対策選定ステップ
S15: 設備変更情報入力ステップ
Claims (4)
- リスクアセスメント支援方法であって、
設計段階での装置の設備情報が入力される設備情報入力ステップと、
入力された前記設備情報に基づいて危険源を同定し、危険領域を特定する危険領域特定ステップと、
前記危険領域におけるリスクを算出するリスク算出ステップと、
を備えたリスクアセスメント支援方法。 - 請求項1において、
前記リスク算出ステップで算出された前記リスクの安全性評価が許容範囲でない場合にリスク対策を選定するリスク対策選定ステップをさらに備えている、
ことを特徴とするリスクアセスメント支援方法。 - 請求項1において、
前記リスク算出ステップで算出された前記リスクの安全性評価が許容範囲でない場合に、設計見直し後の装置の設備変更情報が入力される設備変更情報入力ステップをさらに備えている、
ことを特徴とするリスクアセスメント支援方法。 - 請求項1ないし3に記載のリスクアセスメント支援方法をコンピュータに実行させるためのリスクアセスメント支援プログラム。
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