JP2018146885A - 照明装置および画像投写装置 - Google Patents

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Hideo Kanai
秀雄 金井
丈裕 西森
Takehiro Nishimori
丈裕 西森
淳 真下
Atsushi Mashita
淳 真下
御沓 泰成
Yasunari Mikutsu
泰成 御沓
聡 土屋
Satoshi Tsuchiya
聡 土屋
藤岡 哲弥
Tetsuya Fujioka
哲弥 藤岡
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Abstract

【課題】カラーホイールの温度上昇を抑制することができる照明装置および画像投写装置を提供する。【解決手段】光学部品カバーたる照明カバーの上カバー51には、カラーホイール31の熱を受ける平面形状の受熱部51eを有している。カラーホイール31のモータ31aと、受熱部51eとの間には、第一熱伝導手段たる第一熱伝導シート91が設けられている。上カバー51には、放熱フィン51aが設けられており、上カバー51へ移動してきたカラーホイール31の熱を効率よく放熱することができる。【選択図】図7

Description

本発明は、照明装置および画像投写装置に関するものである。
カラーホイールと、カラーホイールを通過した光を、投写画像を生成する画像生成素子に照射するための光学部品と、光学部品を覆う光学部品カバーたる照明ブラケットと、カラーホイールの熱を照明ブラケットに熱伝導させる熱伝導手段とを備えた照明装置が知られている。カラーホイールは、回転方向に互いに異なる色のフィルタを有する円盤状のフィルタ部材と、このフィルタ部材を回転させるモータとで構成されており、光は回転するフィルタ部材を通過する。
特許文献1には、上記照明装置として、照明ブラケットを金属材料で構成し、カラーホイールのモータに貼付された冷却部材と照明ブラケットとを接触させたものが記載されている。冷却部材で奪ったカラーホイールのモータの熱を照明ブラケットに移動させ、照明ブラケットにより放熱することで、カラーホイールの温度上昇を抑制できる旨が記載されており、冷却部材が、カラーホイールの熱を照明ブラケットに熱伝導させる熱伝導手段として機能する。
しかしながら、上記特許文献1に記載の照明装置においては、暗い画像を連続投写する場合など投写画像によってはカラーホイールの温度上昇を十分に抑制できないおそれがあった。
上記課題を解決するために、本発明は、カラーホイールと、前記カラーホイールを通過した光を、投写画像を生成する画像生成素子に照射するための光学部品と、前記光学部品を覆う光学部品カバーと、前記カラーホイールの熱を前記光学部品カバーに熱伝導させる第一熱伝導手段とを備えた照明装置において、前記光学部品カバーに放熱フィンを設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、カラーホイールの温度上昇を抑制することができる。
本実施形態に係るプロジェクタと投写面とを示す斜視図。 本実施形態に係るプロジェクタを説明する模式図。 光源装置と投写画像生成装置と照明装置と投写光学装置の投写光学部品とを示す斜視図。 光源装置と投写画像生成装置と照明装置と投写光学装置を示す外観斜視図。 本実施形態のプロジェクタの一部の分解斜視図。 上カバーと、投写レンズ装置と、カラーホイールとを示す分解斜視図。 図6の矢印A方向から見た模式図。 上カバーと、投写レンズ装置と、カラーホイールとを示す正面図。 本実施形態のプロジェクタ内の空気の流れを説明する模式図。 図9の矢印Aからみた模式図。 本実施形態のプロジェクタ内の空気の流れを説明する分解斜視図。
以下、本発明が適用される画像投写装置としてのプロジェクタの実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るプロジェクタ1とスクリーンなどの投写面101とを示す斜視図である。なお、以下の説明では、投写面101の法線方向をX方向、投写面101の短軸方向(上下方向)をY方向、投写面101の長軸方向(水平方向)をZ方向とする。
図1に示すように、プロジェクタ1の上面には、投写画像Pが出射する透過ガラス61が設けられており、透過ガラス61から出射した投写画像Pが、スクリーンなどの投写面101に投写される。また、プロジェクタ1の上面には、ユーザがプロジェクタ1を操作するための操作部62が設けられている。また、プロジェクタ1の側面には、ピント調整のためのフォーカスレバー63が設けられている。
図2は、本実施形態に係るプロジェクタ1を説明する模式図である。
図2に示すように、プロジェクタ1は、ハロゲンランプ、メタルハライドランプ、高圧水銀ランプなどの光源11を備えた光源装置10と、光源11からの光を用いて画像生成素子であり、微小駆動ミラー装置であるDMD(Digital Micro-mirror Device)21によって投写画像を生成する投写画像生成部たる画像生成装置20と、光源11からの光をDMD21に導く照明装置30と、投写画像を出射する投写光学部たる投写光学装置40とを有している。照明装置30は、カラーホイール31、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34、凹面ミラー35を有しており、これらは、照明カバー50(図3参照)に収納され覆われている。
カラーホイール31は、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)のフィルタからなる円盤状のフィルタ部材31bと、フィルタ部材31bを回転駆動させるモータ31aとで構成されている。光源11からの光は、図2の矢印で示すように、カラーホイール31の回転するフィルタ部材31bを通ることにより時分割でR、G、Bの光に分離される。このカラーホイール31により分離された光は、ライトトンネル32へ入射する。
ライトトンネル32は、四角筒形状であり、その内周面が鏡面となっている。ライトトンネル32に入射した光は、ライトトンネル32の内周の鏡面で複数回反射しながら、均一な面光源にされて2枚のリレーレンズ33へ向けて出射する。2枚のリレーレンズ33を透過し、次段の平面ミラー34、凹面ミラー35により反射され、DMD21の画像生成面上に集光して結像される。
ここで、DMD21の画像生成面には、可動式の複数のマイクロミラーが格子状に配列されている。各マイクロミラーは、鏡面をねじれ軸周りに所定角度傾斜させることができ、「ON」と「OFF」の2つの状態を持たせることができる。マイクロミラーが「ON」のときは、光源装置10の光源11からの光を投写光学装置40の投写レンズ41bに向けて反射する。「OFF」のときは、照明ブラケット52(図3参照)の側面に保持されたOFF光板36(図3参照)に向けて光源11からの光を反射する。従って、各ミラーを個別に駆動することにより、画像データの画素ごとに光の投写を制御することができ、画像を生成することができる。
なお、OFF光板36に向けて反射された光は、熱となって吸収され外側の空気の流れで冷却される。また、2枚のリレーレンズ33は、板バネ状のレンズ押さえ部材により両端がレンズブラケットの突き当て面に押し付けられることにより、位置決め保持されている。
光源11からの光が、照明装置30内で、照射された白色光をカラーホイール31によってRGBに分光されて、画像生成装置20のDMD21へ導かれる。そのDMD21では、パソコンやビデオカメラ等から入力された映像データや画像データを基づく変調信号に応じて投写画像を生成する。そして、DMD21によって生成された投写画像は、投写レンズ装置41の鏡筒41aが保持する投写レンズ41bに入射される。その入射された投写画像は、鏡筒41aの出射側部分に設けられた投写レンズ41bから出射し、折り返しミラー43及び凹面状の曲面ミラー44によって拡大され、スクリーンなどの投写面101へ投写される。
図3は、光源装置10と画像生成装置20と照明装置30と投写光学装置40の投写光学部品とを示す斜視図である。
図3に示すように、照明装置30は、光学部品であるライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35を収納して覆う光学部品カバーとしての照明カバー50を有している。照明カバー50は、光学部品であるライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35を保持する筐体状の照明ブラケット52、照明ブラケット52の上部に取り付けられ、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35を上から覆う上カバー51とで構成されている。
照明ブラケット52は、開口しており、この開口部にOFF光板36が取り付けられている。上カバー51は、照明ブラケット52にネジ止めされている。照明ブラケット52は、アルミ、銅またはアルミや銅を含む材料で構成されており、熱伝導性が高められている。照明ブラケット52が保持するライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35は、光源11からの光の一部が吸収され発熱する。また、照明ブラケット52が保持するOFF光板36は、DMD21が反射した光源11の光を吸収し発熱する。照明ブラケット52を、アルミ、銅、アルミや銅を含む材料で構成し、熱伝導性を高めることで、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34、凹面ミラー35およびOFF光板36の熱を照明ブラケット52に逃がすことができる。これにより、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34、凹面ミラー35およびOFF光板36の温度上昇を抑制することができる。
また、照明ブラケット52にはカラーホイール31を覆って保持しているホイールブラケット71が設けられている。カラーホイール31は、フィルタ部材31bを高速で回転させる必要があるため、モータ31aが発熱する。また、光源11の光が、フィルタ部材31bを通過する際にその一部が吸収され発熱する。そのため、本実施形態においては、ホイールブラケット71を、アルミや銅などの金属で構成し、放熱フィンを設け、カラーホイール31の熱をホイールブラケット71で放熱する構成としている。これにより、カラーホイール31の温度上昇を抑制することができる。
ホイールブラケット71には、カラーホイール31の光源11と対向する面を覆うホイールカバー72が取り付けられる。ホイールカバー72には、光源11からの光を通過させるための貫通孔72aが設けられている。このように、カラーホイール31は、ホイールブラケット71とホイールカバー72とに覆われることで、カラーホイール31のフィルタ部材31bに塵や埃が付着するのを抑制することができる。その結果、投写画像の輝度が低下するなど、投写画像の品質が低下するのを抑制することができる。
また、照明ブラケット52の光源装置側端部には、光源装置10の光出射側側面部に設けられた光源位置決め突起10a,10bが挿入される光源位置決め穴52aが設けられている。光源位置決め突起10a,10bが光源位置決め穴52aに挿入されることにより、光源装置10は照明装置30に位置決めされる。
照明ブラケット52は、X軸方向に所定の間隔を開けて、ZY平面に平行な2つの側面と、この2つの側面の光源側と反対側の端部を結ぶXY平面に平行な側面とで構成されている。ZY平面に平行な2つの側面のうち、一方は、開口が設けられているが、その開口は、OFF光板36により塞がれている。照明ブラケット52は、ZY平面に平行な2つの側面と、光源側と反対側の端部を結ぶXY平面に平行な側面で構成されているため、下部、上部および光源側が開口している。光源側の開口は、ホイールブラケット71、カラーホイール31、ホイールカバー72により塞がれる。また、下部の開口は、画像生成装置20に取り付けられることで、塞がれる。また、上部の開口は、上カバー51により塞がれる。このようにして、照明装置30の内部は、上下、左右、前後いずれの方向からも塞がれた構造であり、埃や塵が照明装置30内部への進入が抑制される構造となっている。これにより、照明装置30内部に配置された光学部品であるライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35に塵や埃が付着するのを抑制することができる。
投写光学装置40は、レンズ保持部たる鏡筒41aに保持される複数の投写レンズ41bを備えた投写レンズ装置41と、折り返しミラー43と、凹面状の曲面ミラー44とを備えている。曲面ミラー44の光を反射する面は、球面、回転対称非球面、自由曲面形状などにすることができる。
図4は、光源装置10と画像生成装置20と照明装置30と投写光学装置40を示す外観斜視図である。
図4に示すように、投写光学装置40は、曲面ミラー44から反射した光像を透過するとともに、装置内の光学系部品を防塵するための防塵ガラス45も備えている。さらに、投写光学装置40は、折り返しミラー43、防塵ガラス45および曲面ミラー44を保持するミラーブラケット47を有している。
折り返しミラー43は、板バネ状のミラー押さえ部材により両端が、ミラーブラケット47の傾斜面に押し付けられることにより、ミラーブラケット47の傾斜面に位置決め保持されている。防塵ガラス45は、3つの板バネ状のガラス押さえ部材49によりミラーブラケット47の平行面に押し付けられることにより、ミラーブラケット47に位置決め固定されている。曲面ミラー44は、ミラーブラケット47の図4中X方向奥側の開口を曲面ミラー44が覆うように、ミラーブラケット47に取り付けられている。
次に、本実施形態の特徴部について説明する。
光源11の光が入射する光学部品(カラーホイール31のフィルタ部材31b、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35、OFF光板36、投写レンズ41b、折り返しミラー43、曲面ミラー44など)は、光の一部が吸収され発熱する。
光が差し込む場所や大きい会場でも、投写画像をくっきり明るく投写させるために、光源11の輝度を高めることが望まれる。光源11の輝度を高めると、それだけ光エネルギーが高まり、上述した光学部品の発熱量も多くなる。特に、光源11のリフレクタにより集光された光が照射されるカラーホイール31のフィルタ部材31b、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35、OFF光板36および投写レンズ装置41の入射側の投写レンズ41bの発熱量が多くなる。その結果、カラーホイール31、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34、凹面ミラー35およびOFF光板36の熱が移動する照明カバー50の照明ブラケット52が温度上昇する。特に、暗い投写画像を連続して投写する場合は、OFF光板36に照射される光量が多くなり、OFF光板36の発熱量が多くなり、照明ブラケット52の温度上昇が大きくなる。
また、高輝度の光源を用いることで、カラーホイール31のフィルタ部材31bの発熱量が多くなり、ホイールブラケット71も温度上昇する。また、ホイールブラケット71は、照明ブラケット52に設けられることにより、ホイールブラケット71の熱が照明ブラケット52へ移動し、ホイールブラケット71の温度上昇を抑制している。しかし、高輝度の光源を用いることで、照明ブラケット52の温度も高くなるため、ホイールブラケット71の熱を十分に照明ブラケット52へ逃がすことができなくなる。その結果、ホイールブラケット71の温度が高くなり、カラーホイール31の熱をホイールブラケット71へ移動できなくなる。よって、カラーホイール31が温度上昇し、フィルタ部材31bを安定的に回転することができなくなり、投写画像が劣化する。また、カラーホイール31が温度上昇することで、フィルタ部材31bが熱変形するおそれもある。
そこで、カラーホイール31に空気を流して空冷することが考えられるが、空気とともに塵や埃も流れ込んできて、塵や埃がフィルタ部材31bに付着するおそれがある。
そこで、本実施形態には、照明カバー50に放熱フィンを設け、照明カバー50の放熱効率を高め、照明カバー50の温度上昇を抑制する構成とした。以下、図面を用いて具体的に説明する。
図5は、本実施形態のプロジェクタ1の一部の分解斜視図である。
図5に示すように、本実施形態においては、照明カバー50の上カバー51は、アルミや銅、または、アルミや銅を含む材料で構成し、熱伝導性を高めており、上面に放熱フィン51aを設けた。また、上カバー51には、第二熱伝導手段としてのリング形状の第二熱伝導シート92を装填する溝部51bと、投写レンズ装置41の一部を照明装置30内に入り込ませるための開口部51cとが形成されている。上カバー51は、照明ブラケット52にネジ止めされている。
投写レンズ装置41は、投写レンズ固定金具42に固定されており、この投写レンズ固定金具42は、図中矢印に示すように、上カバー51に設けられた、ネジ止めボス部51dにネジ止めされる。
図6は、上カバー51と、投写レンズ装置41と、カラーホイール31とを示す分解斜視図であり、図7は、図6の矢印A方向から見た模式図である。
図6、図7に示すように、上カバー51には、カラーホイール31の熱を受ける平面形状の受熱部51eを有している。カラーホイール31のモータ31aと、受熱部51eとの間には、第一熱伝導手段たる第一熱伝導シート91が設けられている。第一熱伝導シート91は、受熱部51eに接着されている。なお、第一熱伝導シート91をカラーホイール31の受熱部51eと対向する対向面に接着してもよい。
また、投写レンズ装置41の鏡筒41aは、投写画像入射側の複数の投写レンズ41bを保持する入射側鏡筒部材142と、投写画像出射側の複数の投写レンズ41bを保持する出射側鏡筒部材141とを備えている。入射側鏡筒部材142の直径は、出射側鏡筒部材141の直径より小さくなっている。また、入射側鏡筒部材142は、アルミ、または、アルミを含む材料で構成されており、出射側鏡筒部材141は、樹脂材で構成されている。入射側鏡筒部材142の外周面は、凹凸形状とし、表面積を増加させた放熱形状部142aを有している。また、投写レンズ装置41には、投写レンズ固定金具42に投写レンズ装置41を取り付けるための鍔状の取り付け部41cを有している。
上述したように、投写レンズ装置41の投写画像入射側(DMD側)の投写レンズは、集光した光源11の光が入射するため、光源11の光による発熱量が多い。よって、投写画像入射側の投写レンズを保持する入射側鏡筒部材142を、アルミ、または、アルミを含む材料で構成して熱伝導率を高めることにより、投写画像入射側の投写レンズの熱を良好に入射側鏡筒部材142へ移動させることができる。これにより、投写画像入射側の投写レンズの温度上昇を抑制することができる。その結果、投写画像入射側の投写レンズの熱膨張を抑えることができ、焦点ズレなどの投写画像の劣化を抑制することができる。さらに、本実施形態においては、入射側鏡筒部材142に放熱形状部142aを設けたことにより、入射側鏡筒部材142の熱の放熱効率を高めることができる。これにより、入射側鏡筒部材142の温度上昇を抑制することができ、良好に投写画像入射側の投写レンズの熱を奪うことができ、投写画像入射側の投写レンズの温度上昇をより一層、抑制することができる。
なお、本実施形態において、鏡筒41aの投写画像入射側を、アルミ、または、アルミを含む材料で構成しているが、鏡筒41a全体をアルミ、または、アルミを含む材料で構成してもよい。
図8は、上カバー51と、投写レンズ装置41と、カラーホイール31とを示す正面図である。
上カバー51を照明ブラケット52に組み付けると、カラーホイール31の受熱部51eと対向する箇所が、受熱部51eに接着されている第一熱伝導シート91に当接する。第一熱伝導シート91は弾性部材であり、カラーホイール31の受熱部51eと対向する箇所が第一熱伝導シート91に当接すると、第一熱伝導シート91が弾性変形してカラーホイール31に密着する。これにより、カラーホイール31の熱が、第一熱伝導シート91を介して上カバー51へ移動させることができる。その結果、カラーホイール31の熱は、ホイールブラケット71と、照明カバー50の上カバー51の両方に移動し、良好にカラーホイール31の熱を逃がすことができる。
また、投写レンズ固定金具42を上カバー51に取り付けると、入射側鏡筒部材142の放熱形状部142aの下面が、上カバー51の溝部51bに充填された第二熱伝導シート92に当接する。第二熱伝導シート92も弾性部材であり、入射側鏡筒部材142の放熱形状部142aの下面が第二熱伝導シート92に当接すると、第二熱伝導シート92が弾性変形して、入射側鏡筒部材142に密着する。これにより、入射側鏡筒部材142の熱を、第二熱伝導シート92を介して上カバー51へ移動する。これにより、入射側鏡筒部材142の温度上昇を抑制することができ、入射側鏡筒部材142が保持する投写レンズの熱を、良好に入射側鏡筒部材142へ逃がすことができる。これにより、投写レンズの温度上昇を抑制することができ、投写レンズの熱膨張による投写画像の劣化を抑制することができる。
入射側鏡筒部材142の放熱形状部142aの下面が、上カバー51の溝部51bに充填された第二熱伝導シート92に当接することにより、上カバー51の開口部51cが塞がれる。これにより、開口部51cから照明装置30内部への塵や埃の進入を防止することができる。
また、上カバー51には、放熱フィン51aが設けられており、上カバー51へ移動してきたカラーホイール31の熱や、入射側鏡筒部材142の熱を放熱フィン51aにより効率よく放熱することができる。これにより、上カバー51の温度上昇を抑制することができ、カラーホイール31や入射側鏡筒部材142から上カバー51への熱移動効率の低下を抑制することができる。よって、カラーホイール31や入射側鏡筒部材142の温度上昇を抑制することができる。
また、照明ブラケット52が保持する光学部品(ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35、OFF光板36)の熱が、照明ブラケット52を介して上カバー51へと移動する。そして、上カバー51に設けられた放熱フィン51aにより照明ブラケット52から移動してきた熱も放熱することができる。これにより、照明ブラケット52の温度上昇も抑えることができ、保持する光学部品(ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35)の温度上昇を抑制することができる。その結果、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35の熱を、良好に照明ブラケット52へ移動させることができ、これらの温度上昇を抑制することができる。その結果、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35の熱膨張を抑えることができ、投写画像の劣化を抑制することができる。
また、本実施形態においては、カラーホイール31の熱は、照明カバー50の照明ブラケット52に設けられたホイールブラケット71と、照明カバー50の上カバー51の両方に移動できるように構成されている。
上述したように、暗い投写画像が連続して投写される場合は、OFF光板36へ入射する光量が増すため、OFF光板36の発熱量が多くなり、照明ブラケット52の温度が高くなる。その結果、照明ブラケット52に設けられたホイールブラケット71の熱が照明ブラケット52へ逃げづらくなり、ホイールブラケット71の温度が高くなる。一方で、投写レンズに入射する光量は減るため、入射側鏡筒部材142の温度上昇は抑えられ、第二熱伝導シート92を介して上カバー51へ移動してくる入射側鏡筒部材142の熱は少なくなり、上カバー51の温度は抑えられる。よって、このような暗い投写画像が連続して投写される場合には、カラーホイール31の熱は、主に、第一熱伝導シート91を介して上カバー51へ移動し、上カバー51の放熱フィン51aにより放熱される。
一方、明るい投写画像が連続して投写される場合は、OFF光板36へ入射する光量が減り、投写レンズ41bへ入射する光量が増える。従って、この場合は、照明ブラケット52の温度上昇は抑えられ、ホイールブラケット71の熱を良好に照明ブラケット52へ逃がすことができ、ホイールブラケット71の温度上昇が抑えられる。一方で、入射側鏡筒部材142の温度上昇が大きくなり、第二熱伝導シート92を介して上カバー51へ移動してくる入射側鏡筒部材142の熱が多くなる。その結果、上カバー51が温度上昇する。よって、明るい投写画像が連続して投写されるときは、カラーホイール31の熱は、主に、ホイールブラケット71へ移動し、ホイールブラケット71と照明ブラケット52で放熱される。
このように、カラーホイール31の熱が、照明カバー50の照明ブラケット52に設けられたホイールブラケット71と、照明カバー50の上カバー51の両方に移動できるように構成することにより、明るい投写画像が連続した場合、暗い投写画像が連続した場合のいずれにおいても、カラーホイール31の温度上昇を良好に抑制することができる。
また、本実施形態においては照明カバー50の上カバー51に放熱フィンを設けているが、照明カバー50の照明ブラケット52に放熱フィンを設けてもよい。かかる構成においても、入射側鏡筒部材142から照明カバー50へ移動してきた熱や、カラーホイール31から移動して熱を、照明ブラケット52に設けた放熱フィンにより放熱することができ、照明カバー50の温度上昇を抑制することができる。しかしながら、上カバー51に放熱フィンを設けることで、以下の利点があり好ましい。すなわち、入射側鏡筒部材142の熱が、放熱フィンに到達するまでの移動距離を照明ブラケット52に設けた場合に比べて短くできる。これにより、効率よく放熱フィンで、入射側鏡筒部材142の熱を放熱することができるという利点である。
また、本実施形態においては、カラーホイール31から上カバー51への熱伝導、入射側鏡筒部材142から上カバー51への熱伝導に熱伝導シートを用いているが、熱伝導性の高い粒子を混ぜ込んだ熱伝導グリースを用いてもよい。熱伝導グリースを用いることで、熱伝導シートを用いた場合に比べて、熱を与える側の部材と、熱を受ける側部材の間の距離を狭めることができ、熱伝達効率を高めることができるというメリットがある。一方で、熱伝導シートは、熱伝導グリースに比べて、相手部材に対する追随性が高いため、熱伝導グリースに比べて空気層ができ難い。よって、熱伝導シートは、熱伝導グリースに比べて、簡単な構成で、熱を与える側の部材と、熱を受ける側部材に密着させることができ、装置のコストダウンを図ることができるというメリットがある。
また、本実施形態においては、照明カバー50に空気を流して、照明カバー50を空冷している
図9は、本実施形態のプロジェクタ内の空気の流れを説明する模式図である。図10は、図9の矢印Aからみた模式図である。図11は、本実施形態のプロジェクタ内の空気の流れを説明する分解斜視図である。
図9及び図10に示すように、プロジェクタの筐体には、吸気口53a,53b,53cが設けられている。第一吸気口53aは、照明装置30と投写光学装置40との間の隙間に対向するように設けられている。第二吸気口53bは、プロジェクタの筐体の側面と、投写光学装置40の側面との隙間に対向するように設けられており、第三吸気口53cは、画像生成装置20と筐体の底面との間の隙間に対向するように設けられている。また。プロジェクタの筐体のそれら吸気口53a,53b,53cの設置箇所とは反対側のプロジェクタの筐体に排気口54が設けられている。さらに、その排気口54と対向するように、排気ファン55が設けられている。また、排気ファン55に対向して、設けられた電源装置80の、上カバー51の放熱フィン51aと対向する箇所には、通気口81が設けられている。
排気ファン55を回転させると、周辺の空気が各吸気口53a,53b,53cに取り込まれる。第二吸気口53bにより取り込まれた空気は、投写光学装置40と、プロジェクタの筐体側面との間を通って、電源装置80へと流れ、電源装置80を冷却して、排気口54から排出される。また。吸気口53cにより取り込まれた空気は、画像生成装置20と筐体の底面との間に流れ、画像生成装置20に設けられたDMD21の熱を放熱するための放熱部材22を冷却する。その後、光源装置10の側面を流れて、光源装置10を冷却した後、排気口54から排気される。
また、第一吸気口53aから取り込まれ空気は、図9及び図11の矢印で示すように、照明装置30と投写光学装置40との間の隙間を流れる。そのとき上カバー51、上カバー51の放熱フィン51aおよび入射側鏡筒部材142の放熱形状部142aを冷却する。そして、通気口81を抜けて排気口54から排出される。それにより、上カバー51と鏡筒41aとの冷却効率をさらに高めることができる。
また、例えば、暗い投写画像が続いた場合は、第一吸気口53aから取り込まれ空気をOFF光板36に流し、明るい投写画像が続いた場合は、第一吸気口53aから取り込まれ空気を、照明装置30と投写光学装置40との間の隙間に流すようにしてもよい。
以上に説明したものは一例であり、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
カラーホイール31と、カラーホイール31を通過した光を、投写画像を生成するDMD21などの画像生成素子に照射するための光学部品(本実施形態では、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35)と、前記光学部品を覆う照明カバー50などの光学部品カバーと、前記カラーホイール31の熱を前記光学部品カバーに熱伝導させる第一熱伝導シート91などの熱伝導手段とを備えた照明装置30において、前記光学部品カバーに放熱フィン51aを設けた。
これによれば、照明カバー50などの光学部品カバーに放熱フィン51aを設けることで、放熱フィン51aを有さないものに比べて、光学部品カバーの熱を効率よく放熱することができる。これにより、光学部品カバーの温度上昇を抑制することができ、良好にカラーホイール31の熱を、光学部品カバーへ移動させることができ、カラーホイール31の温度上昇を抑制することができる。
(態様2)
態様1において、DMD21などの画像生成素子が生成した前記投写画像が入射する投写レンズ41bを有する投写レンズ装置41などのレンズ装置の熱を照明カバー50などの光学部品カバーに熱伝導させる第二熱伝導シート92などの第二熱伝導手段を備えた。
これによれば、実施形態で説明したように、投写レンズの温度上昇を抑制することができ、投写レンズの熱膨張を抑制することができる。その結果、投写レンズの熱膨張による投写画像の劣化を抑制することができる。
(態様3)
態様2において、第二熱伝導手段として、熱伝導シートまたは熱伝導グリースを用いた。
これによれば、投写レンズ装置の熱を、良好に照明カバー50などの光学部品カバーへ移動させることができる。
(態様4)
態様1乃至3いずれかにおいて、前記第一熱伝導手段として、熱伝導シートまたは熱伝導グリースを用いた。
これによれば、カラーホイール31の熱を良好に照明カバー50などの光学部品カバーへ移動させることができる。
(態様5)
態様1乃至4いずれかにおいて、照明カバー50などの光学部品カバーを、アルミ、または、アルミを含む材料で構成した。
これによれば、実施形態で説明したように、照明カバー50などの光学部品カバーの熱伝導率を高めることができ、カラーホイール31の熱を、第一熱伝導シート91などの第一熱伝導手段を介して良好に光学部品カバーへ逃がすことができる。これにより、カラーホイール31の温度上昇を抑制することができる。また、光学部品カバーの熱を、良好に放熱フィン51aで放熱することができ、光学部品カバーの温度上昇を抑制することができる。
(態様6)
態様1乃至4いずれかにおいて、照明カバー50などの光学部品カバーを、銅、または、銅を含む材料で構成した。
これによれば、態様5と同様、照明カバー50などの光学部品カバーの熱伝導率を高めることができ、カラーホイール31の熱を、第一熱伝導シート91などの第一熱伝導手段を介して良好に光学部品カバーへ逃がすことができる。これにより、カラーホイール31の温度上昇を抑制することができる。また、光学部品カバーの熱を、良好に放熱フィン51aで放熱することができ、光学部品カバーの温度上昇を抑制することができる。
(態様7)
光源11と、光源11からの光を、投写画像を生成するDMD21などの画像生成素子へ照射する照明装置30などの照明手段と、前記画像生成素子が生成した前記投写画像が入射する投写レンズ41bを備えた投写レンズ装置41などのレンズ装置とを備えたプロジェクタ1などの画像投写装置において、前記照明手段として、態様1乃至6いずれかの照明装置を用いた。
これによれば、カラーホイール31の温度上昇による投写画像の劣化を抑制することができる。
(態様8)
態様7において、照明カバー50などの光学部品カバーを、前記照明装置を当該画像投写装置に取り付けたときに、前記照明装置内部に塵や埃や進入しないような構造とした。
これによれば、実施形態で説明したように、照明装置内部に設けられた光学部品(本実施形態では、ライトトンネル32、2枚のリレーレンズ33、平面ミラー34および凹面ミラー35)に塵や埃が付着するのを抑制することができ、投写画像の劣化を抑制することができる。
(態様9)
態様1または8において、照明カバー50などの光学部品カバーを空冷する空冷手段(本実施形態においては、第一吸気口53a、排気ファン55、排気口54、および、通気口81などで構成)を設けた。
これによれば、実施形態で説明したように、照明カバー50などの光学部品カバーの温度上昇を抑制することができ、良好にカラーホイール31の熱を、光学部品カバーに逃がすことができる。これにより、カラーホイール31の温度上昇を抑制することができる。
(態様10)
態様7乃至9いずれかにおいて、投写レンズ装置41などのレンズ装置は、前記投写レンズ41bを保持する鏡筒41aなどのレンズ保持部を有し、前記レンズ保持部の少なくとも画像生成素子側を、アルミ、または、アルミを含む材料で構成した。
これによれば、鏡筒41aなどのレンズ保持部の熱伝導率を高めることができ、投写レンズの熱を良好に鏡筒41aへ逃がすことができる。これにより、投写レンズの温度上昇を抑制することができ、投写レンズの熱膨張による投写画像の劣化を抑制することができる。
1 :プロジェクタ
10 :光源装置
10a :光源位置決め突起
11 :光源
20 :画像生成装置
21 :DMD
22 :放熱部材
30 :照明装置
31 :カラーホイール
31a :モータ
31b :フィルタ部材
32 :ライトトンネル
33 :リレーレンズ
34 :平面ミラー
35 :凹面ミラー
36 :OFF光板
40 :投写光学装置
41 :投写レンズ装置
41a :鏡筒
41b :投写レンズ
41c :取り付け部
42 :投写レンズ固定金具
43 :折り返しミラー
44 :曲面ミラー
45 :防塵ガラス
47 :ミラーブラケット
49 :ガラス押さえ部材
50 :照明カバー
51 :上カバー
51a :放熱フィン
51b :溝部
51c :開口部
51d :ネジ止めボス部
51e :受熱部
52 :照明ブラケット
52a :光源位置決め穴
53a :第一吸気口
53b :第二吸気口
53c :第三吸気口
54 :排気口
55 :排気ファン
61 :透過ガラス
62 :操作部
63 :フォーカスレバー
71 :ホイールブラケット
72 :ホイールカバー
72a :貫通孔
80 :電源装置
81 :通気口
91 :第一熱伝導シート
92 :第二熱伝導シート
101 :投写面
141 :出射側鏡筒部材
142 :入射側鏡筒部材
142a :放熱形状部
特開2015−7694号公報

Claims (10)

  1. カラーホイールと、
    前記カラーホイールを通過した光を、投写画像を生成する画像生成素子に照射するための光学部品と、
    前記光学部品を覆う光学部品カバーと、
    前記カラーホイールの熱を前記光学部品カバーに熱伝導させる第一熱伝導手段とを備えた照明装置において、
    前記光学部品カバーに放熱フィンを設けたことを特徴とする照明装置。
  2. 請求項1に記載の照明装置において、
    前記画像生成素子が生成した前記投写画像が入射する投写レンズを備えたレンズ装置の熱を前記光学部品カバーに熱伝導させる第二熱伝導手段を備えたことを特徴とする照明装置。
  3. 請求項2に記載の照明装置において、
    前記第二熱伝導手段として、熱伝導シートまたは熱伝導グリースを用いたことを特徴とする照明装置。
  4. 請求項1乃至3いずれか一項に記載の照明装置において、
    前記第一熱伝導手段として、熱伝導シートまたは熱伝導グリースを用いたことを特徴とする照明装置。
  5. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の照明装置において、
    前記光学部品カバーを、アルミ、または、アルミを含む材料で構成したことを特徴とする照明装置。
  6. 請求項1乃至4いずれか一項に記載の照明装置において、
    前記光学部品カバーを、銅、または、銅を含む材料で構成したことを特徴とする照明装置。
  7. 光源と、
    光源からの光を、投写画像を生成する画像生成素子へ照射する照明手段と、
    前記画像生成素子が生成した前記投写画像が入射する投写レンズを備えたレンズ装置とを備えた画像投写装置において、
    前記照明手段として、請求項1乃至6いずれか一項に記載の照明装置を用いたことを特徴とする画像投写装置。
  8. 請求項7に記載の画像投写装置において、
    前記光学部品カバーを、前記照明装置を当該画像投写装置に取り付けたときに、前記照明装置の内部に塵や埃が進入しないような構造としたことを特徴とする画像投写装置。
  9. 請求項7または8に記載の画像投写装置において、
    前記光学部品カバーを空冷する空冷手段を設けたことを特徴とする画像投写装置。
  10. 請求項7乃至9いずれか一項に記載の画像投写装置において、
    前記レンズ装置は、前記投写レンズを保持するレンズ保持部を有し、
    前記レンズ保持部の少なくとも画像生成素子側を、アルミ、または、アルミを含む材料で構成したことを特徴とする画像投写装置。
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