JP2018146531A - 基板検査装置、基板研磨装置、基板検査方法、および基板研磨方法 - Google Patents

基板検査装置、基板研磨装置、基板検査方法、および基板研磨方法 Download PDF

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Abstract

【課題】絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度を改善する。【解決手段】基板検査装置は、表面に明視野照明光を照射された基板の配線層を撮影して配線層の明視野画像を取得する明視野撮像系と、表面に暗視野照明光を照射された配線層を撮影して配線層の暗視野画像を取得する暗視野撮像系と、を備え、配線層の配線パターンの設計データに基づいて基準エッジを特定する基準エッジ特定部と、明視野画像における配線材料の像のうち基準エッジに対応する第1エッジを特定する第1特定部と、暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち基準エッジに対応する第2エッジを特定する第2特定部と、基準エッジと第1エッジと第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、絶縁膜の表面の凹部以外の部分における配線材料の残存状況を判定する判定部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、埋め込み構造の配線パターンを含む配線層が形成された基板を検査する基板検査技術に関する。
半導体ウェハの成膜プロセスに於いて、チップ面積をより小さくする為に多層構造化が進められている。配線の線幅は数10nmレベル、すなわち、光の波長の1/数10である。このため、ステッパーの露光レンズのNAは大きく、焦点深度は非常に浅い。従って、多層にパターンを形成する上で各層の平坦化が重要となっている。現状の平坦化技術は、CMP(化学機械研磨:Chemical Mechanical Polishing)が主流である。CMPは、研磨用のパッド上にスラリー(研磨液)を流し,ウェハをパッドに押し付けながら回転させることでウェハ表面を平らに削る技術である。
例えば、銅のパターンを成膜する場合、ダマシン(damascene)法による銅配線技術が主流になっている。ダマシン法は、絶縁膜上の配線の形成予定部分に多層配線の配線層間を接続するビアと、配線となる溝とを形成し、その溝等に銅等の金属を埋め込んで余剰な金属を除去することによって配線を形成する技術である。配線部以外の部分に付着した金属はCMPによって除去される。CMPが不十分な場合には、削られずに残った金属の薄膜(「残膜」)が、配線パターン以外の部分に存在する。残膜が存在する層の上に、次の層を形成すると配線層間の短絡の原因となる。そこで、ダマシン法にて基板上に半導体デバイスのパターンを作成した場合には、残膜の有無を判定する検査を行い、残膜が在ると判定された場合には、CMPを行った後に再び当該検査を行う工程を残膜が無いと判定されるまで繰り返す。
残膜の有無を人の目視検査によって行う場合があるが、検査結果に個人差が生ずる。目視検査以外の手法によって残膜の有無を判定する従来手法として、膜厚測定を用いる手法も採用されている。図22、図23は、膜厚測定を用いる従来技術に係る残膜の検査を説明するための図である。図22、図23において、従来技術による残膜の検査対象である半導体基板(「基板」)W100が平面模式図によって示されている。図22は、基板W100のデバイス面の全体を示し、図23は、図22の基板W100の一部の領域を拡大して示している。基板W100のデバイス面の略全域には、ダマシン法によって配線層の配線パターンが形成されている。
基板W100のデバイス面には、格子状に配設されたスクライブライン1201によって区画された複数(直径300mmの基板であれば、例えば、200〜300個)のDie(半導体チップ)1202が形成されている。各Die1202は、半導体チップの配線パターンを含んでいる。各Die1202を囲むスクライブライン1201には、各Die1202に対応して、膜厚測定のための少なくとも1つの測定用パターン1203が形成されている。測定用パターン1203は、幅広の矩形状の窪みにDie1202内の配線と同種類の金属が埋め込まれたものである。基板W100のデバイス面の全域に対してCMPが行われている。
Die1202内の配線パターンを構成する個々の配線は、非常に細く、隣り合う配線同士の間隔も狭いため、測定対象の配線を特定して、その配線の膜厚を測定すること容易でない一方、測定用パターン1203の面積は十分に広く設定されており、測定対象の測定用パターン1203を特定して光干渉計、或いは、偏光解析法(エリプソ)でその膜厚測定を行うことは、容易である。基板W100のデバイス面には、上述のように200〜300個ものDie1202が含まれているため、全ての測定用パターン1203を対象に膜厚測定を行うと多大な工数を要する。そこで、全てのDie1202の中から、例えば、20個程度のDie1202が、測定対象Die1204として特定される。識別のために測定対象Die1204は、斜線を附されているが、他のDie1202と同様に構成されている。膜厚測定において、全ての測定対象Die1204のそれぞれに対応した各測定用パターン1203の膜厚が光干渉計、或いは、偏光解析法(エリプソ)によって測定される。膜厚測定を行った全ての測定用パターン1203の膜厚値が全て正常であった場合には、測定対象Die1204だけでなく、基板上の全てのDie1202の配線パターンに残膜が存在していないと判断される。
特許文献1には、銅等の薄膜の膜厚が増加すると、薄膜からの反射光の光量が増加することを利用してCMPの処理中に薄膜の膜厚を測定する研磨装置が示されている。当該装置は、ターンテーブル(研磨テーブル)の上面に形成された研磨用のパッドに研磨液(スラリー)を供給し、研磨対象の基板のデバイス面をパッドに押し当てて、ターンテーブルと基板との双方を回転させることによってCMPを行う。
基板のデバイス面には、格子状のスクライブライン(ダイシングライン)によって区画された複数のDieが形成される。スクライブライン上に膜厚モニタ用のマーク部が設けられており、下の層のCMP加工の過程でマーク部上に、一辺の長さが数十μm以上の窪みが形成されている。この窪みにも現在の層に対するダマシンプロセスによって銅が埋め込まれる。この銅は、Die部の配線パターンに埋め込まれた銅とともにCMPによって研磨される。研磨量が増加すると、CMP後に窪みに残存する銅の残膜の膜厚は減少する。
ターンテーブルおよびパッドには、これらをターンテーブルの軸方向に貫通する直径数mmの貫通孔(貫通窓)が形成されている。貫通孔の下方には、膜厚計測部が取り付けられている。ターンテーブルと基板とがそれぞれの回転軸を中心にそれぞれ回転すると、当該貫通孔は、基板に対して相対的に移動する。膜厚測定部は、CMP加工中に、貫通孔を通して検査用の光を基板に照射し、基板からの反射光の光量(強度)を測定する。
貫通孔は、スクライブライン上の窪みに形成された残膜を通過する際に、窪みの前後でスクライブライン上の絶縁膜を通過する。絶縁膜の反射率は著しく小さい。このため、貫通孔が窪みに形成された残膜を通過する際に、反射光の強度は、時間軸に対して鋭いピークを示す。膜厚測定部は、この現象によって、スクライブライン上の残膜からの反射光を特定し、その強度を測定し、反射光の強度とスクライブライン上の残膜の膜厚との関係から当該残膜の膜厚を求める。研磨装置は、予め測定されているスクライブライン上の残膜の膜厚と、Die部分の配線パターンの膜厚との関係に基づいて、配線パターンの膜厚を推定しCMPの終了時期を判定する。
また、特許文献2には、明視野照明系と暗視野照明系とを備え、半導体ウェハにおけるキズ等の欠陥を検査する表面検査装置が示されている。当該明視野照明系は、光源から照明光を照射し、反透鏡を介して、当該照明光を、対物レンズの光軸と、その周辺を含む範囲を通過する光線束として試料に向けて照射し、対物レンズの光軸と試料面との交点に集光させる。暗視野照明系は、異なる光源から照明光を照射し、当該照明光を、対物レンズの投影経路を除く部分に設けられた反射鏡を介して、光軸周辺を除く対物レンズの周縁近傍部分を通過する光線束として試料に向けて照射し、対物レンズの光軸と試料面との交点に集光させる。当該検査装置は、明視野照明系による照明と、暗視野照明系による照明とを交互に切り替える照明光切換手段を備える。当該検査装置は、基板表面の明視野画像と暗視野画像とについて、同じ位置における明視野画像の輝度と、暗視野画像の輝度との差分信号を基板表面の各位置について求め、求めた差分信号の画像を表示する。
図24は、特許文献2の検査装置による測定信号の処理を説明するための図である。図24において、信号等はグラフ形式で示されている。グラフG1001は、基板上のキズの断面形状を模式的に示す。横軸は、基板の主面に沿ってキズを横切る方向に延在する座標軸であり、縦軸は、キズ部分のウェハ表面の高さを示している。グラフG1002は、グラフG1001に示される部分を明視野画像データとして捉えた時の輝度信号を示す。明視野画像において、ウェハ面の平滑面部分は正反射光により輝度が高い信号として得られ、キズ部分はその凹凸形状によって輝度が低い信号として得られている。グラフG1003は、グラフG1001に示される部分を暗視野画像として捉えた時の輝度信号を示す。暗視野画像の場合、ウェハ面の平滑面部分は乱反射光(拡散反射光)が極めて少ないので輝度が低い信号として得られ、キズ部分はその凹凸形状によって生じる乱反射光により輝度が高い信号として得られている。
グラフG1004は、グラフG1002の輝度信号からグラフG1003の輝度信号を減算処理した差分信号を示す。より詳細には、グラフG1004は、グラフG1002の各輝度値とグラフG1003の各輝度値とのうち、互いに同一の座標に対応した輝度値同士を対応付けて減算処理をおこなったものである。グラフG1004では、凹凸形状部分と平滑なウェハ面部分との輝度差(コントラスト)が、グラフG1001、G1002に比べて強調されて、キズの存在が判りやすくなっている。
特開2012−49255号公報 特開2000−162134号公報
図22、図23を参照しつつ説明した従来手法は、基板上の全てのDieのうち一部の測定対象Dieについて、スクライブライン上の対応する測定用パターンの膜厚を測定する。このため、仮に、測定対象Die以外のDieに不具合があっても見逃されてしまう。また、当該手法は、本来測定すべきDie内の配線パターンの膜厚に代えて、周囲の測定用パターンの膜厚を測定するので、Die内の残膜の検出精度が低下する。
特許文献1の研磨装置の膜厚測定部は、基板の研磨中に、スクライブライン上の窪みに残存する銅の残膜からの反射光の強度に基づいて残膜の厚みを測定する。基板とターンテーブルとの双方が回転しているため、基板上のどの部分の窪みに存在する残膜を測定しているのかを特定することは出来ない。また、当該膜厚測定部は、上述の従来手法と同様に、本来測定すべきDie内の配線パターンの膜厚に代えて、周囲のスクライブライン上の窪みに残存する残膜の膜厚を測定するので、Die内の残膜の検出精度が低下する。
特許文献2の表面検査装置は、基板表面の明視野画像と暗視野画像とについて、同じ位置における明視野画像の輝度と、暗視野画像の輝度との差分信号を基板表面の各位置について求め、求めた差分信号の画像を表示する。基板表面に照射された明視野照明光が配線パターンから正反射される反射光の光量は大きいが、絶縁膜から正反射される反射光の光量は非常に小さい。残膜の膜厚が、例えば、50nm以下など薄い場合には、明視野照明光は、残膜を透過して、その下の絶縁膜から反射される。このため、明視野画像においては配線パターンの画像の信号値が大きく、残膜と絶縁膜の画像の信号値は小さい。Die内に残膜が存在する場合には、基板表面に照射された暗視野照明光は、残膜の周囲の絶縁膜と、残膜との境界において拡散反射されて一部が撮像ユニットに入射する一方、境界以外の他の部分からは正反射されるため撮像ユニットに入射しない。このため、暗視野照明画像においては、残膜と、周囲の絶縁膜との境界、すなわち残膜の周縁の画像の信号値が大きく、他の部分の画像の信号値は小さい。このため、明視野画像の信号値と、暗視野画像の信号値との差分信号の画像においては、明視野画像の残膜の周縁部の信号値と、暗視野画像の残膜の周縁部の信号値とが相殺して残膜の周縁部が不明確になる場合があるといった問題がある。
本発明は、こうした問題を解決するためになされたもので、基板上の絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度を改善できる技術を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、第1の態様に係る基板検査装置は、表面の絶縁膜に形成された配線用の凹部に配線材料が埋め込まれることにより半導体の配線パターンを含む配線層が形成された基板を検査する基板検査装置であって、前記基板の前記配線層の表面に明視野照明光を照射する明視野照明系と、前記明視野照明光を照射された前記配線層を撮影して前記配線層の明視野画像を取得する明視野撮像系と、前記基板の前記配線層の表面に暗視野照明光を照射する暗視野照明系と、前記暗視野照明光を照射された前記配線層を撮影して前記配線層の暗視野画像を取得する暗視野撮像系と、を備え、前記配線層の設計された配線パターンのうち着目配線のエッジによって基準エッジを定義したとき、前記配線層の配線パターンの設計データに基づいて前記基準エッジを特定する基準エッジ特定部と、前記明視野画像における配線材料の像のうち前記基準エッジに対応する第1エッジを特定する第1特定部と、前記暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち前記基準エッジに対応する第2エッジを特定する第2特定部と、前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、前記絶縁膜の表面の前記凹部以外の部分における配線材料の残存状況を判定する判定部と、を備える。
第2の態様に係る基板検査装置は、第1の態様に係る基板検査装置であって、前記判定部は、前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報と、前記第2エッジの形状とに基づいて、配線材料の前記残存状況を判定する。
第3の態様に係る基板検査装置は、第1または第2の態様に係る基板検査装置であって、前記判定部が、配線材料の前記残存状況が許容範囲であると判定した場合に、前記着目配線に対応する前記基板の前記配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚を測定する膜厚測定部をさらに備え、前記判定部は、前記膜厚測定部が測定した配線材料の膜厚に基づいて、配線材料の前記残存状況を再度判定する。
第4の態様に係る基板研磨装置は、第1から第3の何れか1つの態様に係る基板検査装置と、当該基板検査装置の前記判定部が、配線材料の前記残存状況が許容範囲外であると判定した場合に、前記基板の前記配線層の表面を研磨する研磨機構と、を備える。
第5の態様に係る基板検査方法は、表面の絶縁膜に形成された配線用の凹部に配線材料が埋め込まれることにより半導体の配線パターンを含む配線層が形成された基板を検査する基板検査方法であって、前記基板の前記配線層の表面に明視野照明光を照射して前記配線層の明視野画像を取得する明視野画像取得工程と、前記基板の前記配線層の表面に暗視野照明光を照射して前記配線層の暗視野画像を取得する暗視野画像取得工程と、を備え、前記配線層の設計された配線パターンのうち着目配線のエッジによって基準エッジを定義したとき、前記配線層の配線パターンの設計データに基づいて前記基準エッジを特定する工程と、前記明視野画像における配線材料の像のうち前記基準エッジに対応する第1エッジを特定する工程と、前記暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち前記基準エッジに対応する第2エッジを特定する工程と、前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、前記絶縁膜の表面の前記凹部以外の部分における配線材料の残存状況を判定する判定工程と、を備える。
第6の態様に係る基板検査方法は、第5の態様に係る基板検査方法であって、前記判定工程は、前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報と、前記第2エッジの形状とに基づいて、配線材料の前記残存状況を判定する工程である。
第7の態様に係る基板検査方法は、第5または第6の態様に係る基板検査方法であって、前記判定工程において配線材料の前記残存状況が許容範囲であると判定された場合に、前記着目配線に対応する前記基板の前記配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚を測定する膜厚測定工程をさらに備え、前記判定工程は、前記膜厚測定工程において配線材料の膜厚が測定された場合に、当該測定結果に基づいて、配線材料の前記残存状況を再度判定する工程である。
第8の態様に係る基板研磨方法は、第5から第7の何れか1つの態様に係る基板検査方法の各工程と、当該基板検査方法の前記判定工程において、配線材料の前記残存状況が許容範囲外であると判定された場合に、前記基板の前記配線層の表面を研磨する研磨工程と、を備える。
第1および第5の何れの態様に係る発明によっても、配線層の配線パターンの設計データに基づいて設計された配線パターンのうち着目配線の基準エッジと、明視野画像における配線材料の像のうち基準エッジに対応する第1エッジと、暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち基準エッジに対応する第2エッジとが特定される。そして、基準エッジと第1エッジと第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、絶縁膜の表面の凹部以外の部分における配線材料の残存状況が判定される。従って、絶縁膜に形成された配線用の凹部が設計された配線パターンからずれている場合にも絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度を改善できる。
第2および第6の何れの態様に係る発明によっても、基準エッジと第1エッジと第2エッジとのそれぞれの位置情報と、第2エッジの形状とに基づいて、配線材料の残存状況が判定される。従って、絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度をさらに改善できる。
第3および第7の何れの態様に係る発明によっても、配線材料の残存状況が許容範囲であると判定された場合に、着目配線に対応する基板の配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚が測定され、測定された配線材料の膜厚に基づいて、配線材料の残存状況を再度判定される。従って、絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度をさらに改善できる。
第4または第8の何れの態様に係る発明によっても、配線材料の残存状況が許容範囲外であると判定された場合に、基板の配線層の表面が研磨される。従って、絶縁膜の配線用の凹部以外の部分に残存している配線材料を削減できる。
実施形態に係る基板研磨装置を示す側面模式図である。 図1の基板研磨装置の処理対象の基板を示す平面模式図である。 図2の基板の一部の領域を拡大した平面模式図である。 図1の撮像ユニットと、撮像ユニットが基板を撮像した画像信号の一例を説明する図である。 撮像ユニットの走査を説明する斜視図である。 撮像ユニットが基板を撮像した画像信号の他の一例を説明する図である。 基準エッジと第1エッジと第2エッジとを位置関係の一例を示す模式図である。 基板上の残膜と、各エッジの位置の一例を説明する模式図である。 基板上の残膜と、各エッジの位置の一例を説明する模式図である。 基板上の残膜と、各エッジの位置の一例を説明する模式図である。 基板上の残膜と、各エッジの位置の一例を説明する模式図である。 基板上の残膜と、各エッジの位置の一例を説明する模式図である。 基板上の残膜と、各エッジの位置の一例を説明する模式図である。 第2エッジの一例を示す平面模式図である。 第2エッジの一例を示す平面模式図である。 図1の基板研磨装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1の基板研磨装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1の基板研磨装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1の基板研磨装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1の基板研磨装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図1の基板研磨装置の動作の一例を示すフローチャートである。 従来技術に係る残膜の検査を説明するための図である。 従来技術に係る残膜の検査を説明するための図である。 従来技術に係る検査装置の測定信号の処理を説明するための図である。
以下、図面を参照しながら、実施の形態について説明する。以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であり、本発明の技術的範囲を限定する事例ではない。また、以下に参照する各図では、理解容易のため、各部の寸法や数が誇張または簡略化して図示されている場合がある。また、各図では、同様な構成および機能を有する部分に同じ符号が付され、下記説明では重複説明が省略される。上下方向は鉛直方向であり、回転テーブルに対して基板側が上である。
<1.基板研磨装置100>
基板研磨装置100の構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、実施形態に係る基板研磨装置100を模式的に示す側面模式図である。
基板研磨装置100は、半導体ウェハ等の基板Wの研磨処理を行う。基板Wの表面形状は略円形である。基板Wの半径は、例えば、150mmである。基板研磨装置100は、基板処理ユニット1を備えている。基板研磨装置100は、基板処理ユニット1において、基板Wを、一枚ずつ研磨処理することができる。
基板Wの両主面のうち一方の主面は、複数の半導体チップが形成されるデバイス面である。基板Wは、デバイス面を覆う絶縁膜に、配線層間を接続するビアと、配線が形成される溝とが形成され、その上に、バリア膜と、導電性を有する配線材料の膜が順に形成されたものである。絶縁膜(「層間絶縁膜」)は、反応性スパッタ等によって形成されたSiO等の膜である。ビア(「ビアホール」)と溝(「配線溝」、「トレンチ」)とは、配線層の配線パターンの設計データ(「CADデータ」)に応じたフォトリソグラフィーおよびエッチング等によって絶縁膜に形成される。バリア膜は、Ti、TiNなどの厚さ数nm程度の膜であり、ビアや溝の壁面に沿ってデバイス面全体を覆うようにスパッタや反応性スパッタ等によって形成され、絶縁膜への配線材料の拡散を抑制する。配線材料の膜(「導電膜」)は、配線材料がビアや配線溝に不足なく充填されるとともに、さらにデバイス面全体を覆うように、スパッタ等によって形成されている。配線材料としては、一般にCuが用いられるが、Cuの他に、例えば、Al、Ag、Auなどの導電性を有する金属が用いられてもよい。
図2、図3は、基板研磨装置100の処理対象の基板Wを示す平面模式図である。図2は、基板Wのデバイス面の全体を示し、図3は、図2の基板Wの一部の領域を拡大して示している。図2、図3において、基板Wは、そのデバイス面を覆う導電膜に対して、CMP(化学機械研磨:Chemical Mechanical Polishing)が行われた後の状態で示されている。基板研磨装置100の研磨機構2が当該CMPを行っている。基板W100のデバイス面の略全域には、ダマシン法によって配線層の配線パターンが形成されている。より詳細には、基板Wのデバイス面には、格子状に配設されたスクライブライン201によって区画された複数(直径300mmの基板であれば、例えば、200〜300個)のDie(半導体チップ)202が形成されている。各Die202は、半導体チップの配線パターンを含んでいる。図22、図23に示された従来技術に係るW100においては、スクライブライン1201に、各Die1202に対応して、膜厚測定のための少なくとも1つの測定用パターン1203が形成されている。しかし、基板研磨装置100の後述する基板検査装置200は、直接、各Die内の残膜の有無を測定するので、基板Wには、測定用パターン1203に相当する測定用パターンを必ずしも設ける必要はない。
基板研磨装置100は、並設された複数のセル(処理ブロック)(具体的には、インデクサセル110および処理セル120)と、当該複数のセル110,120が備える各動作機構等を統括して制御する制御部130を備える。制御部130は、当該複数のセル110,120が備える基板搬送装置150の制御も行う。
<インデクサセル110>
インデクサセル110は、装置外から受け取った未処理の基板Wを処理セル120に渡すとともに、処理セル120から受け取った処理済みの基板Wを装置外に搬出するためのセルである。インデクサセル110は、キャリアCを載置するキャリアステージ111と、キャリアCに対する基板Wの搬出入を行う移載ロボットIRと、を備える。
キャリアステージ111に対しては、複数の未処理の基板Wを収納したキャリアCが、装置外部から、OHT(Overhead Hoist Transfer)等によって搬入されて載置される。未処理の基板Wは、キャリアCから1枚ずつ取り出されて装置内で処理され、装置内での処理が終了した処理済みの基板Wは、再びキャリアCに収納される。処理済みの基板Wを収納したキャリアCは、OHT等によって装置外部に搬出される。このように、キャリアステージ111は、未処理の基板Wおよび処理済みの基板Wを集積する基板集積部として機能する。なお、キャリアCの形態としては、基板Wを密閉空間に収納するFOUP(Front Opening Unified Pod)であってもよいし、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドや、収納された基板Wを外気に曝すOC(Open Cassette)であってもよい。
移載ロボットIRは、基板Wを水平姿勢(基板Wの主面が水平な姿勢)で支持することができる。移載ロボットIRは、キャリアステージ111に載置されたキャリアCから未処理の基板Wを取り出して、当該取り出した基板Wを、後述する搬送ロボット(図示省略)に渡す。また、移載ロボットIRは、搬送ロボットから処理済みの基板Wを受け取って、当該受け取った基板Wを、キャリアステージ111上に載置されたキャリアCに収納する。
<処理セル120>
処理セル120は、基板Wに処理を行うためのセルである。処理セル120は、基板処理ユニット1と、基板処理ユニット1に対する基板Wの搬出入を行う搬送ロボットと、を備える。
当該搬送ロボットと移載ロボットIRとは、基板搬送装置150である。図1においては、搬送ロボットは、基板処理ユニット1の紙面に垂直な方向の奥側に隠れている。
基板処理ユニット1は、内部に処理空間を形成するチャンバー(「筐体」)121を備える。チャンバー121には、搬送ロボットがチャンバー121の内部にそのハンドを挿入するための搬出入口(図示省略)が形成されている。搬出入口には、制御部130の制御に基づいて開閉可能なシャッター(図示省略)が設けられている。シャッターは、基板Wのチャンバー121内への搬出入時と、研磨機構2と洗浄機構3との間で基板Wの受渡しを行う際に開かれ、基板Wの処理中は閉じられる。基板処理ユニット1は、搬送ロボットが配置されている空間に、この搬出入口を対向させるようにして配置される。基板処理ユニット1の具体的な構成については、後に説明する。
搬送ロボットは、ハンドによって基板Wを保持しつつ搬送するロボットである。当該ハンドは、着脱可能に基板Wを保持する。また、搬送ロボットは、ハンドを回転させることによって、デバイス面が下を向いた水平姿勢と、上を向いた水平姿勢との間で基板Wの姿勢を変更することができる。搬送ロボットは、基板処理ユニット1から処理済みの基板Wを取り出して、当該取り出した基板Wを、基板受渡位置において移載ロボットIRに渡す。また、搬送ロボットは、基板受渡位置において移載ロボットIRから未処理の基板Wを受け取って、当該受け取った基板Wを、基板処理ユニット1に搬送する。また、搬送ロボットは、研磨機構2と洗浄機構3との間での基板Wの授受を行う。
<制御部130>
制御部130は、移載ロボットIR、搬送ロボット、および、基板処理ユニット1の各々の動作を制御する。制御部130のハードウエアとしての構成は、一般的なコンピュータと同様のものを採用できる。すなわち、制御部130は、例えば、各種演算処理を行うCPU11、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM12、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAM13およびプログラムPGやデータなどを記憶しておく磁気ディスク14をバスライン29に電気的に接続して構成されている。バスライン29には、液晶パネルなどの表示部141、および入力部142も電気的に接続されている。入力部142は、例えば、キーボードやマウスによって構成され、操作者からの指示を受け付け、受け付けた指示を制御部130へ入力する。
磁気ディスク14には、プログラムPGの他に、設計データ(「CADデータ」)K1などが記憶される。設計データK1は、基板Wに設けられる多層の配線層の各層の設計された配線パターンの配設位置および形状等を規定する。磁気ディスク14には、基板Wの処理内容、処理手順、および処理条件を規定するレシピも記憶されている。制御部130において、プログラムPGに記述された手順に従って主制御部としてのCPU11が演算処理を行うことにより、基板研磨装置100の各部を制御する各種の機能部が実現される。具体的には、CPU11は、基準エッジ特定部16、第1特定部17、第2特定部18、判定部19としても動作する。
なお、制御部130において実現される一部あるいは全部の機能部は、専用の論理回路などでハードウエア的に実現されてもよい。
<2.基板処理ユニット1の構成>
基板処理ユニット1は、チャンバー121と、チャンバー121内にそれぞれ収容された研磨機構2、洗浄機構3、撮像ユニット4、および膜厚測定器5とを備える。チャンバー121内は大気圧である。研磨機構2、洗浄機構3、撮像ユニット4、および膜厚測定器5は、制御部130と電気的に接続されており、制御部130からの指示に応じて動作する。制御部130は、プログラムPGに記述された手順に従って制御部としてのCPU11が演算処理を行うことにより、基板処理ユニット1の各部を制御する。また、搬送ロボットは、研磨機構2および洗浄機構3の何れとも基板Wの授受を行うことができる。より詳細には、搬送ロボットは、デバイス面を下に向けた基板Wの授受を、研磨機構2のトップリング22と行い、デバイス面を上に向けた基板Wの授受を、洗浄機構3の回転テーブル31と行う。搬送ロボットは、研磨機構2と洗浄機構3との間で基板Wを搬送する際には、経路途中で基板Wを反転させてデバイス面の向きを変更する。
<研磨機構2>
研磨機構2は、トップリング22(「ヘッド」)、回転テーブル23(「研磨テーブル」)、モーター24、ノズル25、ドレス26を備える。回転テーブル23上には基板Wを研磨加工するためのパッド23aが貼られており、モーター24によってその中心軸を中心として回転駆動される。ノズル25は、不図示の薬液供給機構から供給される研磨液(スラリー)をパッド23a上に吐出する。ドレス26は、パッド23a上を往復駆動して、パッド23aのコンディショニングを行う。
研磨機構2は、トップリング22を昇降させる昇降機構27をさらに備える。昇降機構27は、回転テーブル23の上方の退避位置と、退避位置の下方の処理位置との間で、トップリング22を昇降させる。昇降機構27は、退避位置と処理位置との間の任意の位置にトップリング22を配置することができる。昇降機構27は、モーターとボールネジ機構等を備える。
トップリング22は、回転テーブル23の上方の退避位置で、デバイス面を下に向けた基板Wを搬送ロボットから受け取ると、昇降機構27に駆動されて回転テーブル23に近接する処理位置に配置され、基板Wの研磨面を回転テーブル23上のパッド23aに押し付ける。トップリング22は、基板Wをパッド23aに押しつけた状態で図示しないモーターにより回転駆動される。基板Wの研磨処理が終了すると、トップリング22は、昇降機構27に駆動されて退避位置に移動し、搬送ロボットに基板Wを渡す。
研磨機構2は、基板検査装置200の判定部19が、配線材料の残存状況が許容範囲外であると判定した場合に、基板Wの配線層の表面を研磨する。
<洗浄機構3>
洗浄機構3は、基板Wを吸着保持しつつ回転可能な回転テーブル31と、回転テーブル31を、その中心軸を中心に回転させるモーター32と、回転テーブル31の中心軸を中心とする周方向に回転テーブル31を取り囲む筒状のガード34と、ガード34の下方に設けられた環状の液受部材33と、昇降駆動部35と、ガード34の壁面に設けられたノズル36とを備える。
昇降駆動部35は、モーターとボールネジ機構等を備えており、ガード34をその処理位置と、下方の退避位置との間で昇降させる。昇降駆動部35は、処理位置と退避位置との間の任意の位置にガード34を配置することができる。退避位置に配置されたガード34の上端は、回転テーブル31の上面よりも下方に位置する。処理位置に配置されたガード34の上端は、回転テーブル31に保持された基板Wの上面よりも上方に位置する。搬送ロボットが回転テーブル31と基板Wの授受を行うときは、昇降駆動部35は、退避位置にガード34を配置する。ノズル36が基板Wに洗浄液を吐出するときには、昇降駆動部35は、処理位置にガード34を配置する。
搬送ロボットは、デバイス面を上に向けた基板Wを回転テーブル31に載置する。回転テーブル31は、受け取った基板Wを吸着保持し、モーター32によって回転される。
ノズル36は、回転テーブル31が基板Wを回転させている状態で、不図示の洗浄液供給機構から供給される洗浄液を、基板Wの中心付近に当たるように吐出する。洗浄液としては、純水、温水、オゾン水、磁気水、還元水(水素水)、各種の有機溶剤(イオン水、IPA(イソプロピルアルコール)、機能水(CO2水など)、などが採用される。洗浄液は、基板Wの回転による遠心力の影響によって基板Wのデバイス面(上面)全体に拡がる。これにより、基板Wのデバイス面が洗浄される。基板Wの周縁に到達した洗浄液は、周縁から振り切られてガード34に受けられ、さらに液受部材33に落下する。液受部材33に回収された洗浄液は、液受部材33に接続する不図示のドレイン管によって基板処理ユニット1から排出される。
処理時間が経過して基板Wの洗浄が終了すると、モーター32は、洗浄中よりも高速で回転テーブル31を回転させる。これにより、基板W上の洗浄液が基板Wから振り切られて基板Wが乾燥される。基板Wの乾燥が終了すると、後述する撮像ユニット4、膜厚測定器5による残膜の検査が行われる。搬送ロボットは、残膜が無ければ基板Wを回転テーブル31から受け取って基板処理ユニット1から搬出し、残膜があれば基板Wを研磨機構2に搬送し、研磨機構2は、基板Wに対して、再度、デバイス面の研磨を行う。
<撮像ユニット4>
図4は、撮像ユニット4の構成と、撮像ユニット4が基板Wのデバイス面を撮像した画像信号の一例を説明する図である。図6は、撮像ユニット4が基板Wを撮像した画像信号の他の一例を説明する図である。
撮像ユニット(「撮像装置」、「撮像ヘッド」)4は、基板Wの配線層の表面に明視野照明光47を照射する明視野照明系41と、基板Wの配線層の表面に暗視野照明光48を照射する暗視野照明系42とを備える。
撮像ユニット4は、明視野照明光を照射された配線層を撮影して配線層の明視野画像を取得するとともに、暗視野照明光を照射された配線層を撮影して配線層の暗視野画像を取得する撮像系43をさらに備える。すなわち、撮像系43は、明視野照明光を照射された配線層を撮影して配線層の明視野画像を取得する明視野撮像系であるとともに、暗視野照明光を照射された配線層を撮影して配線層の暗視野画像を取得する暗視野撮像系でもある。
明視野照明系41と暗視野照明系42とは、同様の構成を備えて構成される。明視野照明系41(暗視野照明系42)は、例えば、レーザー光源41a(42a)と、光学系41b(42b)とを備える。配線材料としてCuが使用される場合には、Cuは、赤色の光の反射率が高いので、レーザー光源41a(42a)として、好ましくは、赤色のレーザー光を照射する半導体レーザーなどが採用される。レーザー光源41a(42a)が照射する光の色は、好ましくは、使用される配線材料の反射特性に応じて変動される。配線材料としてAl、Ag、Auが使用される場合には、これらの反射特性は、Cuの反射特性と類似しているため、レーザー光源41a(42a)が照射する光の波長域を変更する必要は無い。
光学系41b(42b)は、例えば、レーザー光源41a(42a)が照射する断面楕円形のレーザー光を断面円形の平行光に整形するコリメータレンズと、当該平行光の断面形状が一方向において細くなるように絞るシリンドリカルレンズとを備え、レーザー光源41a(42a)が照射したレーザー光を、基板Wの配線層の表面においてライン光となる明視野照明光47(暗視野照明光48)として照射する。暗視野照明系42のレーザー光源42aとして、例えば、近年、開発が進みつつある緑色のレーザー光を照射する半導体レーザーが採用されてもよい。受光素子は、一般に、緑色の波長域の感度が高いからである。
明視野照明系41が照射した明視野照明光47は、鏡44と反透鏡46とを経て、水平姿勢の基板Wの表面に対して鉛直方向に入射する。暗視野照明系42が照射した暗視野照明光48は、基板Wの表面に、例えば、60°〜80°の入射角で斜めに入射する。明視野照明光47と、暗視野照明光48とは、基板Wの表面の同一位置にライン状に集光される。なお、撮像ユニット4は、明視野照明光47と暗視野照明光48とを、同時に基板Wの表面に照射しない。
撮像ユニット4は、移動機構49によって移動される。移動機構49は、モーターとボールネジ機構等を備え、撮像ユニット4を水平面に沿って互いに直交する2軸の各方向と、鉛直方向とに移動可能である。水平面における当該2軸の一方は、基板Wの表面に集光される明視野照明光47(暗視野照明光48)のライン光の長手方向と平行である。図5は、撮像ユニット4の走査を説明する斜視図である。なお、図5では、撮像ユニット4から基板W上に照射される暗視野照明光が48走査される様子が示されている。移動機構49が水平面に沿って撮像ユニット4を基板Wの上方で走査することによって、撮像ユニット4は、基板Wのデバイス面の全域にわたって明視野照明光47(暗視野照明光48)を基板Wの表面で走査する。
撮像系43は、受光素子43aとしてのラインセンサー(例えば、ラインCCD)と、入射光を受光素子43aに結像する光学系43bとを備える。受光素子43aの長手方向は、基板Wの表面に集光される明視野照明光47(暗視野照明光48)のライン光の長手方向と平行である。光学系43bには、明視野照明光47が基板Wの表面で正反射した正反射光と、暗視野照明光48が基板Wの表面で拡散反射した拡散反射光の一部が入射する。受光素子43aの各セルは、受光した反射光の光量に応じた電気信号をそれぞれ出力する。各電気信号は、所定のビット数でA/D変換されて、明視野画像(暗視野画像)を構成するように撮像ユニット4の走査に同期して不図示のフレームメモリに順次に記憶される。より詳細には、明視野照明光47に対応した電気信号は、明視野画像用のフレームメモリに順次に記憶され、暗視野照明光48に対応した電気信号は、暗視野画像用のフレームメモリに順次に記憶される。各フレームメモリに記憶された1フレームの画像信号は、明視野画像(暗視野画像)の画像信号として制御部130に供給される。
撮像ユニット4は、明視野照明光47(暗視野照明光48)を基板Wの表面で走査することによって表面全体の明視野画像(暗視野画像)を撮像するが、明視野照明光47と暗視野照明光48とが同時に基板Wに当たらないように、例えば、明視野照明光47のみを照射した状態で明視野照明光47を走査した後に、暗視野照明光48のみを照射した状態で暗視野照明光48を走査することによって、明視野画像と暗視野画像とを順次に取得する。撮像ユニット4が明視野照明光47と暗視野照明光48との双方を照射した状態で、双方の一方が基板Wに到達し、他方が基板Wに到達しないように、明視野照明光47と暗視野照明光48とを交互に遮光することや、交互に光路を変更することによって、撮像ユニット4が1回の走査で明視野画像と暗視野画像とを取得してもよい。
図4、図6においては、基板Wの断面形状が示されている、また、当該断面における明視野画像の画像信号71と暗視野画像の画像信号72とがグラフ形式で示されている。図4、図6の例では、基板Wは、Siの層61の上に、絶縁膜62が形成されている。絶縁膜62には、配線用の溝(配線溝)が凹部63として形成されている。凹部63を含む基板Wのデバイス面の全域に配線材料からなる導電膜が成膜され、CMPによって余分な配線材料が除かれることによって凹部63に埋め込み配線64が形成されている。埋め込み配線64の周縁部と、絶縁膜62のうち凹部63が形成されていない部分の一部には、CMPによって除去しきれなかった配線材料の残膜65が存在している。残膜65は、絶縁膜62の表面のうち凹部63以外の部分の上に残存している配線材料を少なくとも含んでいる。
図14は、第2エッジ82の一例を示す模式図である。絶縁膜62のうち凹部63が形成されていない部分の一部に、CMPによって除去しきれなかった薄い残膜65が存在している場合には、明視野照明光47は、当該残膜65を透過して下方の絶縁膜から正反射される。このため、当該残膜65の周縁部には、図14に示されるように、各エッジ80〜82のうち第2エッジ82のみが存在する。基板検査装置200は、この現象に基づいて絶縁膜62の表面のうち凹部63以外の部分に残存している薄い残膜65を検出することもできる。
図4に示される残膜65の最も厚い部分の膜厚は、残膜65の表面から明視野照明光47が正反射可能な膜厚の下限値(例えば、50nm)よりも大きい一方、図6の残膜65の最も厚い部分の膜厚は、当該下限値よりも小さい。このため、明視野照明光47は、図4の残膜65のうち当該下限値より厚い部分と、埋め込み配線64との双方から正反射され、残膜65のうち当該下限値よりも薄い部分からは正反射されない。このため、残膜65が薄い図6の明視野画像の画像信号71には、絶縁膜62上の残膜65に対応する信号が含まれていない一方、残膜65が厚い図4の画像信号71には、絶縁膜62上の残膜65に対応する信号が含まれている。
また、図4、図6の何れにおいても、暗視野画像の画像信号72は、明視野画像の画像信号71のうち残膜65に対応する信号の外側にピークを有している。さらに、残膜65が薄い図6の場合には、絶縁膜62上の残膜65に対応する明視野画像の画像信号71は得られていないが、当該残膜65に対応する暗視野画像の画像信号72のピークは得られている。
<膜厚測定器5>
膜厚測定器(「膜厚測定部」)5は、基板W上の配線材料の膜厚を測定する。膜厚測定器5としては、例えば、一般的な干渉計が採用される。膜厚測定器5は、移動機構59によって移動される。移動機構59は、モーターとボールネジ機構等を備え、膜厚測定器5を水平面に沿って互いに直交する2軸の各方向と、鉛直方向とに移動可能である。
膜厚測定器5は、移動機構59に移動されることによって、配線層の設計された配線パターンのうち着目配線に対応する基板Wの配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚を測定する。膜厚測定器5は、配線材料の残存状況が許容範囲であると判定部19が判定した場合に、当該対象部分の膜厚を測定する。膜厚測定器5は、測定した膜厚を制御部130に供給する。
<3.基板検査装置200>
基板検査装置200は、表面の絶縁膜に形成された配線用の凹部に配線材料が埋め込まれることにより半導体の配線パターンを含む配線層が形成された基板Wを検査する。配線用の凹部には、配線層間を接続するビアと、配線を形成するための溝との少なくとも一方が含まれる。撮像ユニット4と、膜厚測定器5とは、基板研磨装置100が備える基板検査装置200の構成要素である。また、制御部130は、基板検査装置200の構成要素としても動作する。すなわち、基板検査装置200は、撮像ユニット4と、膜厚測定器5と、制御部130とを備えている。上述のように、制御部130のCPU11は、基準エッジ特定部16、第1特定部17、第2特定部18、判定部19としても動作する。
図7は、配線層の設計された配線パターンのうち着目配線89の基準エッジ80と、基準エッジ80にそれぞれ対応する第1エッジ81、第2エッジ82との位置関係の一例を示す模式図である。基準エッジ特定部16は、例えば、配線層の配線パターンの設計データに基づいて、基板Wの配線層に含まれる複数のDie202の中から特定のDieを特定し、その設計された配線パターンの一部を着目配線89として特定する。図7では、便宜上、着目配線89は、閉じた矩形の配線であるが、着目配線89としては、配線パターンに応じて種々の形状の配線が特定され得る。また、着目配線89は、少なくとも1つのエッジを有する配線である。従って、着目配線89は、閉じた領域の配線に限定されない。
基準エッジ特定部16は、配線層の配線パターンの設計データに基づいて基準エッジ80を特定(「抽出」)する。基準エッジ80は、配線層の設計された配線パターンのうち着目配線89のエッジである。設計データは、通常、2値化された画像データである。基準エッジ特定部16は、設計データに微分フィルター処理等を行うことで基準エッジ80を特定する。
第1特定部17は、明視野画像における配線材料の像のうち基準エッジ80に対応する第1エッジ81を特定(「抽出」)する。具体的には、第1特定部17は、例えば、先ず、明視野画像を所定の閾値を基準に2値化し、微分フィルターを適用することによって明視野画像の二値化されたエッジ画像を取得する。第1特定部17は、当該エッジ画像に、例えば、ラベリング処理を適用してエッジ群を特定し、エッジ群の中から基準エッジ80に対して着目配線89とは反対側にあり、かつ、基準エッジ80に最も近いエッジを第1エッジ81として特定する。
第2特定部は18、暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち基準エッジ80に対応する第2エッジ82を特定(「抽出」)する。具体的には、第2特定部18は、例えば、先ず、暗視野画像を所定の閾値を基準に2値化することによって暗視野画像の二値化されたエッジ画像を取得する。第2特定部18は、当該エッジ画像に、例えば、ラベリング処理を適用して同一画素値を有する各画素が連結することによって形成された全ての連結領域のそれぞれからなるエッジ群を特定し、エッジ群の中から基準エッジ80に対して着目配線89とは反対側にあり、かつ、基準エッジ80に最も近いエッジを第2エッジ82として特定する。
判定部19は、基準エッジ80と第1エッジ81と第2エッジ82とのそれぞれの位置情報に基づいて、絶縁膜62の表面の凹部63以外の部分における配線材料の残存状況を判定する。すなわち、判定部19は、残膜65のうち、絶縁膜62の表面の凹部63以外の部分に形成された膜の残存状況を判定する。判定部19による判定については後述する。
<4.基板研磨装置100の動作>
図16〜図21は、基板検査装置200を備える基板研磨装置100の動作の一例を示すフローチャートである。
基板研磨装置100は、基板検査装置200の移載ロボットIRと搬送ロボットとによってキャリアCから研磨されていない基板Wを基板処理ユニット1に搬入し(図16のステップS10)、搬送ロボットが基板Wのデバイス面を下に向けて、基板Wを研磨機構2のトップリング22に渡す。トップリング22は、退避位置において搬送ロボットから基板Wを受け取る。
トップリング22は、処理位置に移動し、回転している回転テーブル23上のパッド23aに基板Wを押し当てる。パッド23aには、予め、ノズル25からスラリーが供給されてドレス26によってパッド23a上に拡げられている。トップリング22が回転することによって基板Wが回転され、デバイス面が研磨される(ステップS20)。所定の処理時間が経過すると研磨機構2による基板Wのデバイス面の研磨が完了し、トップリング22は、回転を停止して退避位置に上昇し、搬送ロボットに基板Wを渡す。搬送ロボットは、受け取った基板Wのデバイス面を上に向けて、基板Wを洗浄機構3の回転テーブル31に載置する。
回転テーブル31は、基板Wを受け取ると吸着保持して所定の回転速度で回転する。ノズル36は、洗浄液を回転されている基板Wの中央付近に吐出する。これにより、基板Wのデバイス面の洗浄が行われる(ステップS30)。
所定の処理時間が経過して基板Wの洗浄が完了すると、ノズル36は、洗浄液の吐出を停止し、洗浄機構3は、回転テーブル31をさらに高速で回転させる。これにより、基板W上に残留している洗浄液が基板Wの周縁に移動し、基板Wから排出されて基板Wの乾燥が行われる(ステップS40)。所定の処理時間が経過すると洗浄機構3は回転テーブル31の回転を停止させる。
基板検査装置200の撮像ユニット4は、移動機構49によって基板Wの上方の所定高さの位置に移動される。基板検査装置200は、撮像ユニット4による基板Wの検査を行う(ステップS50)。
具体的には、撮像ユニット4の暗視野照明系42が暗視野照明光48の照射を停止した状態で明視野照明系41が明視野照明光47を鉛直方向下向きに基板Wのデバイス面に照射し、移動機構49が水平面内の所定の搬送経路に沿って撮像ユニット4を移動させつつ、撮像系43が明視野照明光47の配線層からの正反射光を受光して基板Wの配線層の明視野画像を取得する(図17のステップS110)。明視野照明系41は、明視野照明光47の照射を停止し、撮像系43は、所得した明視野画像を制御部130に供給する。
暗視野照明系42は、暗視野照明光48の照射を開始して、暗視野照明光48を所定の入射角で基板Wのデバイス面に照射し、移動機構49が水平面内の所定の搬送経路に沿って撮像ユニット4を移動させつつ、撮像系43が暗視野照明光48の配線層からの拡散反射光を受光して基板Wの配線層の暗視野画像を取得する(図17のステップS120)。暗視野照明系42は、暗視野照明光48の照射を停止し、撮像系43は、取得した暗視野画像を制御部130に供給する。
CPU11の基準エッジ特定部16は、磁気ディスク14から設計データK1を読み出して設計データK1に微分フィルター処理等を行うことで設計データのエッジ画像を取得する(ステップS130)。
CPU11の第1特定部17は、明視野画像を所定の閾値を基準に2値化し、微分フィルターを適用することによって明視野画像の二値化されたエッジ画像を取得する(ステップS140)。
次に、各特定部16〜18が、基準エッジ80、第1エッジ81、第2エッジ82を特定する(ステップS150)。
具体的には、基準エッジ特定部16は、例えば、配線層の配線パターンの設計データに基づいて、基板Wの配線層に含まれる複数のDie202の中から特定のDieを特定し、その設計された配線パターンの一部を着目配線89として特定する。基準エッジ特定部16は、図17のステップS130で取得した設計データのエッジ画像の各エッジから着目配線89のエッジを基準エッジ80として特定する。すなわち、基準エッジ特定部16は、配線層の配線パターンの設計データに基づいて基準エッジ80を特定する(図18のステップS210)。
第1特定部17は、明視野画像における配線材料の像のうち基準エッジ80に対応する第1エッジ81を特定する(図18のステップS220)。具体的には、第1特定部17は、図17のステップS140で取得した明視野画像の二値化されたエッジ画像に、ラベリング処理等を適用してエッジ群を特定し、エッジ群の中から基準エッジ80に対して着目配線89とは反対側にあり、かつ、基準エッジ80に最も近いエッジを第1エッジ81として特定する。
第2特定部は18、暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち基準エッジ80に対応する第2エッジ82を特定する(図18のステップS230)。具体的には、第2特定部18は、例えば、先ず、暗視野画像を所定の閾値を基準に2値化することによって暗視野画像の二値化されたエッジ画像を取得する。第2特定部18は、当該エッジ画像に、例えば、ラベリング処理を適用してエッジ群を特定し、エッジ群の中から基準エッジ80に対して着目配線89とは反対側にあり、かつ、基準エッジ80に最も近いエッジを第2エッジ82として特定する。
次に、判定部19が残膜の有無の判定を行う(図17のステップS160)。具体的には、判定部19は、各エッジ80〜82の位置情報による残膜の有無の判定を行う(図19のステップS310)。
図8〜図13は、基板W上の残膜65と、各エッジ80〜82の位置の一例を説明する模式図である。図8〜図13においては、基板Wの断面模式図と、当該断面における各エッジ80〜82を重ねて表示した画像の一部が示されている。基板Wは、配線層に形成された絶縁膜62に凹部63が形成されており、凹部63にダマシン法によって埋め込み配線64が形成されている。図8、図9、図11、図12においてはCMPによって除去しきれなかった配線材料の残膜65が、埋め込み配線64と絶縁膜62との境界部分に存在している。図8、図11においては、残膜65の最も厚い部分の膜厚は、明視野照明光47が残膜65の表面から正反射可能な下限の膜厚値D1よりも厚い。図9、図12においては、残膜65の最も厚い部分の膜厚は、当該膜厚値D1よりも薄い。
また、図8〜図10においては、凹部63は、設計された配線パターン通りに形成されているのに対して、図11〜図12においては、凹部63は、設計された配線パターン通りに形成されていない。より詳細には、凹部63は、設計された配線パターンの凹部よりも絶縁膜62側に若干拡がっている。
図8においては、残膜65が厚いため、各エッジの位置が互いに異なっている。埋め込み配線64から絶縁膜62に向かって、基準エッジ80、第1エッジ81、第2エッジ82が順に並んでいる。基準エッジ80は、凹部63の側壁に対応した部分に存在し、第1エッジ81は、残膜65の膜厚が、上記の膜厚値D1となる部分に存在し、第2エッジ82は、残膜65と、絶縁膜62との境界部分に存在している。
図9においては、残膜65が薄いため、第1エッジ81が凹部63の側壁部分に存在している。これにより基準エッジ80と第1エッジ81とが略重なった(略一致した)状態で凹部63の側壁部分に存在している。第2エッジ82は、図8と同様に、残膜65と、絶縁膜62との境界部分に存在している。
図10においては、残膜65が存在していないため、各エッジ80〜82は、凹部63の側壁部分において略重なって(略一致して)存在している。
図11においては、設計配線パターンと凹部63とがずれているが、残膜65の膜厚が厚いため、基準エッジ80は、設計パターンに従った位置に存在し、第1エッジ81は、残膜65の膜厚が、上記の膜厚値D1となる部分に存在し、第2エッジ82は、残膜65と、絶縁膜62との境界部分に存在している。
図12においては、設計配線パターンと凹部63とがずれており、残膜65の膜厚が薄いため、基準エッジ80は、設計パターンに従った位置に存在し、第1エッジ81は、形成された凹部63の側壁部分に存在し、第2エッジ82は、残膜65と、絶縁膜62との境界部分に存在している。
図13においては、残膜65は存在しないが、設計配線パターンと凹部63とがずれているため、基準エッジ80が設計パターンに従った位置に存在し、第1エッジ81と第2エッジ82とが凹部63の側壁部分に略重なって(略一致して)存在している。
なお、図9、図10、図13においては、2つ以上のエッジが略重なっているが、実際には二値化の閾値の設定等の要因により、完全に一致することは稀である。このため、判定部19は、2つのエッジ間の距離が所定値よりも短い場合に、当該2つのエッジが重なっている(一致している)と判断する。
そこで、判定部19は、図19のステップS310の判定処理において、先ず、3つのエッジ80〜82の位置が一致しているか否かを判定する(図20のステップS410)。一致している場合には、判定部19は、判定結果として「残膜無し」を設定し(ステップS450)、処理は図19のステップS320に移される。判定部19は、例えば、各エッジを横切る座標軸における各エッジの一部画素の座標の値や、各エッジを構成する各画素の座標の平均値などを各エッジの位置として取得する。
ステップS410の判定の結果、3つのエッジ80〜82の位置が一致しない場合には、判定部19は、3つのエッジ80〜82の位置が互いに異なるか否かを判定する(図20のステップS420)。当該判定において3つエッジの位置が互いに異なると判定された場合には、判定部19は、判定結果に「残膜有り」を設定し(図20のステップS440)、処理は図19のステップS320に移される。
ステップS420の判定において、3つのエッジ80〜82の位置が互いに異なるわけではないと判定された場合、判定部19は、第1エッジ81と第2エッジ82との位置が一致しているか否かを判定する(ステップS430)。
ステップS430の判定の結果、第1エッジ81と第2エッジ82とが一致する場合は、図13に示される状態であるので、判定部19は、凹部63が設計された配線パターンからずれているものの、残膜65は存在しないと判断して判定結果として「残膜無し」を設定し(ステップS450)、処理は図19のステップS320に移される。
ステップS430の判定の結果、第1エッジ81と第2エッジ82とが一致していない場合には、図9に示される状態であるので、判定部19は、薄い残膜65が存在していると判断して判定結果に「残膜有り」を設定し(図20のステップS440)、処理は図19のステップS320に移される。
判定部19が図19のステップS310の処理に代えて、ステップS310Aを行ってもよい。この場合、判定部19は、基準エッジ80の位置と、第2エッジ82の位置とが一致するか否かを判定する(図21のステップS510)。
基準エッジ80の位置と、第2エッジ82の位置とが一致する場合には、判定部19は、図10の場合に相当する判断して、判定結果に「残膜無し」を設定し(ステップS540)、処理は図19のステップS320に移される。
ステップS510の判定の結果、基準エッジ80の位置と、第2エッジ82の位置とが一致していない場合には、判定部19は、第1エッジ81と第2エッジ82とが一致しているか否かを判定する(図21のステップS520)。
ステップS520の判定の結果、第1エッジ81と第2エッジ82とが一致している場合には、図13の場合に相当すると判断して、判定部19は、判定結果に「残膜無し」を設定し(ステップS540)、処理は図19のステップS320に移される。
ステップS520の判定の結果、第1エッジ81と第2エッジ82とが一致していない場合には、図8、図9、図11、図12の何れかのケースに相当すると判断し、判定部19は、判定結果に「残膜有り」を設定し(ステップS530)、処理は図19のステップS320に移される。
図21のステップS310Aの処理においても、判定部19は、基準エッジ80と第1エッジ81と第2エッジ82とのそれぞれの位置情報に基づいて、絶縁膜62の表面の凹部63以外の部分における配線材料の残存状況を判定する。すなわち、判定部19は、残膜65のうち、絶縁膜62の表面の凹部63以外の部分に形成された膜の残存状況を判定する。
図20に示されるステップS310の処理または図21に示されるステップS310Aの処理が行われて、処理が図19のステップS320に戻されると、判定部19は、判定結果に「残膜無し」が設定されているか否かを判定する(ステップS320)。
当該判定の結果、判定結果が「残膜無し」であれば、処理は図16のステップS60に戻される。
ステップS320の判定の結果、判定結果が「残膜無し」でなければ、判定部19は、第2エッジ82の形状に関する評価値を演算する(ステップS330)。具体的には、判定部19は、ローパスフィルター処理を経て、第2エッジの信号波形の周波数解析等を行って、第2エッジが波打っているか否かを示す周波数の分布や振幅などを、評価値として演算する。
図15は、第2エッジ82の一例を示す模式図である。残膜65が存在する場合には、その周縁の形状は、図15に示されるように波打っていることが少なくない。そこで、判定部19は、ステップS320の評価値に基づいて、第2エッジ82が波打っているか否かを判定する。
具体的には、判定部19は、形状に関する当該評価値が、波打が存在しない場合の所定の判定基準を満たすか否かを判定する(ステップS340)。評価値が判定基準を満たす場合には、判定部19は、処理をステップS350に移し、評価値が判定基準を満たさない場合には、判定結果を「残膜有り」に変更して処理を図16のステップS60に移す。
処理が図15のステップS350に移されると、CPU11は、膜厚の測定対象部を特定する(ステップS350)。具体的には、CPU11は、着目配線89に対応する基板Wの配線層上の部分と所定の相対位置関係となる、配線層上の対象部分を特定する。
移動機構59は、膜厚測定器5を当該測定対象部の上方に移動させ、膜厚測定器5は、測定対象部の配線材料の膜厚を測定する(ステップS360)。膜厚測定器5が当該膜厚を測定する測定対象部の個数を減らすことができるので、タクトタイムの増大を抑制できる。
判定部19は、ステップS360の測定結果が、残膜65が存在しない場合に対応する判定基準を満たすか否かを判定する(ステップS370)。
ステップS370の判定の結果、膜厚の測定結果が判定基準を満たさない場合には、処理は、図16のステップS60に戻され、膜厚の測定結果が判定基準を満たす場合には、判定結果を「残膜有り」に変更して処理を図16のステップS60に移す。
なお、図19に示される第2エッジ82の形状に基づく残膜の有無の判定処理(ステップS330〜と340)と、膜厚の測定結果に基づく残膜の有無の判定処理(ステップS350〜S380)とのうち双方の処理、若しくは何れか一方の処理が行われなくてもよい。
図19のステップS160の処理が終了して、処理が図16のステップS60に戻されると、判定結果として「残膜有り」または「残膜無し」が設定されている。
CPU11は、判定結果が「残膜無し」であるか否かを判定する(ステップS60)。当該判定の結果、判定結果が「残膜有り」、すなわち、配線材料の残存状況が許容範囲外であった場合には、搬送ロボットが基板Wを研磨機構2に戻して研磨以下の工程が再度繰り返される。
ステップS60の判定の結果、「残膜無し」であれば、搬送ロボットは、基板Wを基板処理ユニット1から搬出し(ステップS70)、移載ロボットIRを介してキャリアCに収容する。これにより、図16に記載の基板研磨装置100の動作が終了する。
以上のように構成された本実施形態に係る基板検査装置と、以上のような本実施形態に係る基板検査方法の何れによっても、配線層の配線パターンの設計データに基づいて設計された配線パターンのうち着目配線の基準エッジと、明視野画像における配線材料の像のうち基準エッジに対応する第1エッジと、暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち基準エッジに対応する第2エッジとが特定される。そして、基準エッジと第1エッジと第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、絶縁膜の表面の凹部以外の部分における配線材料の残存状況が判定される。従って、絶縁膜に形成された配線用の凹部が設計された配線パターンからずれている場合にも絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度を改善できる。
また、本実施形態に係る基板検査装置および基板検査方法の何れによっても、基準エッジと第1エッジと第2エッジとのそれぞれの位置情報と、第2エッジの形状とに基づいて、配線材料の残存状況が判定される。これにより、第2エッジの形状の波打ち等に基づいて残膜の有無を判定できる。従って、絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度をさらに改善できる。
また、本実施形態に係る基板検査装置および基板検査方法の何れによっても、配線材料の残存状況が許容範囲であると判定された場合に、着目配線に対応する基板Wの配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚が測定され、測定された配線材料の膜厚に基づいて、配線材料の残存状況を再度判定される。従って、絶縁膜の配線用の凹部以外の部分における配線材料の残存状況の判定精度をさらに改善できる。
また、本実施形態に係る基板検査装置および基板検査方法の何れによっても、配線材料の残存状況が許容範囲外であると判定された場合に、基板Wの配線層の表面が研磨される。従って、絶縁膜の配線用の凹部以外の部分に残存している配線材料を削減できる。
本発明は詳細に示され記述されたが、上記の記述は全ての態様において例示であって限定的ではない。したがって、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
100 基板研磨装置
200 基板検査装置
2 研磨機構
3 洗浄機構
4 撮像ユニット
41 明視野照明系
42 暗視野照明系
43 撮像系(明視野撮像系、暗視野撮像系)
47 明視野照明光
48 暗視野照明光
5 膜厚測定器

Claims (8)

  1. 表面の絶縁膜に形成された配線用の凹部に配線材料が埋め込まれることにより半導体の配線パターンを含む配線層が形成された基板を検査する基板検査装置であって、
    前記基板の前記配線層の表面に明視野照明光を照射する明視野照明系と、
    前記明視野照明光を照射された前記配線層を撮影して前記配線層の明視野画像を取得する明視野撮像系と、
    前記基板の前記配線層の表面に暗視野照明光を照射する暗視野照明系と、
    前記暗視野照明光を照射された前記配線層を撮影して前記配線層の暗視野画像を取得する暗視野撮像系と、
    を備え、
    前記配線層の設計された配線パターンのうち着目配線のエッジによって基準エッジを定義したとき、
    前記配線層の配線パターンの設計データに基づいて前記基準エッジを特定する基準エッジ特定部と、
    前記明視野画像における配線材料の像のうち前記基準エッジに対応する第1エッジを特定する第1特定部と、
    前記暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち前記基準エッジに対応する第2エッジを特定する第2特定部と、
    前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、前記絶縁膜の表面の前記凹部以外の部分における配線材料の残存状況を判定する判定部と、
    を備える、基板検査装置。
  2. 請求項1に記載の基板検査装置であって、
    前記判定部は、
    前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報と、前記第2エッジの形状とに基づいて、配線材料の前記残存状況を判定する、基板検査装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の基板検査装置であって、
    前記判定部が、配線材料の前記残存状況が許容範囲であると判定した場合に、前記着目配線に対応する前記基板の前記配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚を測定する膜厚測定部をさらに備え、
    前記判定部は、
    前記膜厚測定部が測定した配線材料の膜厚に基づいて、配線材料の前記残存状況を再度判定する、基板検査装置。
  4. 請求項1から請求項3の何れか1つの請求項に記載の基板検査装置と、
    当該基板検査装置の前記判定部が、配線材料の前記残存状況が許容範囲外であると判定した場合に、前記基板の前記配線層の表面を研磨する研磨機構と、
    を備える、基板研磨装置。
  5. 表面の絶縁膜に形成された配線用の凹部に配線材料が埋め込まれることにより半導体の配線パターンを含む配線層が形成された基板を検査する基板検査方法であって、
    前記基板の前記配線層の表面に明視野照明光を照射して前記配線層の明視野画像を取得する明視野画像取得工程と、
    前記基板の前記配線層の表面に暗視野照明光を照射して前記配線層の暗視野画像を取得する暗視野画像取得工程と、
    を備え、
    前記配線層の設計された配線パターンのうち着目配線のエッジによって基準エッジを定義したとき、
    前記配線層の配線パターンの設計データに基づいて前記基準エッジを特定する工程と、
    前記明視野画像における配線材料の像のうち前記基準エッジに対応する第1エッジを特定する工程と、
    前記暗視野画像における配線材料のエッジの像のうち前記基準エッジに対応する第2エッジを特定する工程と、
    前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報に基づいて、前記絶縁膜の表面の前記凹部以外の部分における配線材料の残存状況を判定する判定工程と、
    を備える、基板検査方法。
  6. 請求項5に記載の基板検査方法であって、
    前記判定工程は、
    前記基準エッジと前記第1エッジと前記第2エッジとのそれぞれの位置情報と、前記第2エッジの形状とに基づいて、配線材料の前記残存状況を判定する工程である、基板検査方法。
  7. 請求項5または請求項6に記載の基板検査方法であって、
    前記判定工程において配線材料の前記残存状況が許容範囲であると判定された場合に、前記着目配線に対応する前記基板の前記配線層上の部分と所定の相対位置関係となる対象部分において配線材料の膜厚を測定する膜厚測定工程をさらに備え、
    前記判定工程は、
    前記膜厚測定工程において配線材料の膜厚が測定された場合に、当該測定結果に基づいて、配線材料の前記残存状況を再度判定する工程である、基板検査方法。
  8. 請求項5から請求項7の何れか1つの請求項に記載の基板検査方法の各工程と、
    当該基板検査方法の前記判定工程において、配線材料の前記残存状況が許容範囲外であると判定された場合に、前記基板の前記配線層の表面を研磨する研磨工程と、
    を備える、基板研磨方法。
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