JP2018146229A - 空気調和装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の利用ユニットに熱源ユニットから冷熱や温熱を供給して予熱運転を行なう場合のエネルギー損失を抑制することである。
【解決手段】空調制御装置40の制御部は、通常運転モードとは別に予熱モードを有し、予熱モードでは、室外機20が所定の高効率運転を維持するように決められた複数の室内機30a,30b,30cへの熱供給の分配スケジュールに従って制御を行う。制御部は、室内機30a,30b,30cのうちの一部のみを予熱している状態のスケジューリングを所定の時間帯について行うことができ、または予熱モードにおいて、複数の利用ニットの中の少なくとも一つが空調能力を次第に大きくし、複数の利用ユニットの中の少なくとも他の一つが空調能力を次第に小さくするようにスケジューリングを行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の利用ユニットに熱源ユニットから冷熱や温熱を供給して予熱運転を行なう空気調和装置に関する。
従来から、予め設定された設定時間までに目標温度に室内温度を設定する予熱運転を行なう空気調和装置が知られている。例えば、特許文献1(特開2012−202581号公報)には、圧縮機が最大能力を発揮するときの運転周波数よりも小さく、且つ、冷凍サイクルの効率が最大となるときの圧縮機の運転周波数に基づいて決定された運転時間で、前倒し運転(予熱運転)を実行する空気調和装置が記載されている。
上述の特許文献1に記載されているような空気調和装置のように予熱運転を行なう際に室内機を一斉に運転した場合、高負荷率運転により効率が悪くなる。また、特許文献1に記載されている空気調和装置では、目標時刻前に目標温度に達する室内機が出現することでエネルギーの無駄が発生する場合もある。
本発明の課題は、複数の利用ユニットに熱源ユニットから冷熱や温熱を供給して予熱運転を行なう場合のエネルギー損失を抑制することである。
本発明の第1観点または第2観点に係る空気調和装置は、熱源ユニットと、熱源ユニットから流体を介して供給される冷熱及び/又は温熱を用いる空気調和を行なう複数の利用ユニットと、通常運転モードとは別に予熱モードを有し、予熱モードでは、熱源ユニットが所定の高効率運転を維持するように決められた複数の利用ユニットへの熱供給の分配スケジュールに従って制御する制御部と、を備える。
第1観点または第2観点に係る空気調和装置においては、制御部が予熱モードにおいて分配スケジュールに従って熱源ユニットの運転を高効率に行なわせるので、熱源ユニットが高負荷率運転又は低負荷率運転になって運転効率が悪くなったり、利用ユニットの一部が早く目標温度に到達することでエネルギーロスが発生したり、予熱モードでの運転の時間が長くなったりするのを防止することができる。
また、第1観点に係る空気調和装置は、制御部が、予熱モードにおいて、複数の利用ユニットのうちの一部の利用ユニットのみを予熱している状態のスケジューリングを所定の時間帯について行うことができるように構成されている。
また、第2観点に係る空気調和装置は、制御部が、予熱モードにおいて、複数の利用ニットの中の少なくとも一つが空調能力を次第に大きくし、複数の利用ユニットの中の少なくとも他の一つが空調能力を次第に小さくするようにスケジューリングを行うことができるように構成されている。
本発明の第1観点または第2観点に係る空気調和装置では、複数の利用ユニットに熱源ユニットから冷熱や温熱を供給して予備運転を行なう場合に、予備運転の時間を適切な長さに保ちつつエネルギー損失を抑えることができる。
本発明の実施形態に係る空気調和装置の構成の一例を示す回路図。 空調制御装置の構成を説明するためのブロック。 分配スケジュール一例を説明するための図。 分配スケジュールのスケジューリングを説明するためのフローチャート。 分配スケジュールのスケジューリングを説明するためのフローチャート。 分配スケジュールの他の例を説明するための図。 分配スケジュールの他の例を説明するための図。 分配スケジュールの再スケジューリングを説明するためのフローチャート。 (a)室内温度の予測値と測定値の乖離を説明するためのグラフ、(b)空調能力の補正を説明するためのグラフ。 分配スケジュールの他の例を説明するための図。 本発明の変形例に係る空気調和装置の構成の一例を示す回路図。 本発明の変形例に係る空気調和装置の構成の一例を示す回路図。
(1)空気調和装置の概略構成
図1は、本発明の一実施形態に係る空気調和装置の構成の概要を示す冷媒回路図である。図1に示されている空気調和装置10は、室外機20と、複数の室内機30a,30b,30cと、空調制御装置40とを備えている。ここでは、1台の室外機20に、3台の室内機30a,30b,30cが第1冷媒連絡管6及び第2冷媒連絡管7によって接続されている形態を説明するが、空気調和装置10の形態はこれだけに限られない。例えば、1台の室外機に2台の室内機が接続されて空気調和装置が構成されてもよく、また1台の室外機に4台以上の室内機が接続されて空気調和装置が構成されてもよい。また、例えば、複数台の室外機からなる1つのユニットに対して複数台の室内機が接続されて空気調和装置が構成されるものであってもよい。その場合には、複数の室外機からなる1つのユニットを1台の室外機とみなして以下に説明する発明を適用することができる。
空気調和装置10は、通常、オフィスビル、テナントビル、工場および一般家庭等の建物に設置される。例えば、オフィスビルに1台の室外機20が設置され、オフィスビルの各部屋2a,2b,2cにそれぞれ室内機30a,30b,30cが設置される。各室内機30a,30b,30cが空気調和を行なう空調対象空間は、それぞれオフィスビルの各部屋2a,2b,2cになる。室内機30a,30b,30cは、空調対象空間である各部屋2a,2b,2c内からそれぞれ空気を取り込み、取り込んだ空気を空気調和して調和空気を生成し、この調和空気を空調対象空間内に供給する。
コントローラ50a,50b,50cは、それぞれ各部屋2a,2b,2cに居る空調対象者が空気調和装置10の設定等を操作するための操作手段である。また、各コントローラ50a,50b,50cには、空調対象者が上記操作を行うための複数のスイッチが設けられている。
空調制御装置40は、室外機20と複数の室内機30a,30b,30cからの運転データを受信したり、コントローラ50a,50b,50cを介して空調対象者から送信される設定等の指示情報を制御指令として室外機20と複数の室内機30a,30b,30cに送信したりする。
(2)空気調和装置の構成
室内機30a,30b,30cと室外機20とから構成されている空気調和装置10は、空気調和運転として、部屋2a,2b,2cに対して共通して冷房運転又は暖房運転を行うことができる。室内機30a,30b,30cは、第1冷媒連絡管6及び第2冷媒連絡管7の間に並列に接続されている。つまり、第1冷媒連絡管6及び第2冷媒連絡管7の間を流れる冷媒が室内機30a,30b,30cに分配される。冷房運転時には、四路切換弁22が実線の接続状態に切り換わり、暖房運転時には、四路切換弁22が破線の接続状態に切り換わる。ここでは、空気調和装置10の回路構成について簡単に説明する。
(2−1)室内機
室内機30a,30b,30cは、それぞれ、室内膨張弁31a,31b,31c、室内熱交換器32a,32b,32c、室内ファン33a,33b,33c、室内温度センサ34a,34b,34c及び室内機制御装置61a,61b,61cを備えている。室内熱交換器32a,32b,32cは、冷房運転時には室外機20から冷媒を介して供給される冷熱を室内空気に与える熱交換を行い、調和空気を生成する。また、室内熱交換器32a,32b,32cは、暖房運転時には室外機20から冷媒を介して供給される温熱を室内空気に与える熱交換を行い、調和空気を生成する。言い換えると、室内熱交換器32a,32b,32cは、冷房運転時には、冷媒の蒸発器として機能して取り込まれた空気を冷却し、暖房運転時には、冷媒の凝縮器として機能して取り込まれた空気を加熱する、ということになる。
室内空気が室内熱交換器32a,32b,32cを通過して空調対象空間内で循環するようにするため、室内機30a,30b,30cには、それぞれ室内ファン33a,33b,33cが設けられている。室内機30a,30b,30cは、室内ファン33a,33b,33cをそれぞれ駆動することにより、それぞれに必要な量の空気を空調対象空間から吸い込んで室内熱交換器32a,32b,32cに送るとともに、熱交換が行われた後の調和空気を室内熱交換器32a,32b,32cから空調対象空間内に送る。
室内膨張弁31a,31b,31cは、それぞれ独自に弁開度を調整し、室内熱交換器32a,32b,32cに流れる冷媒の流量を調整することができる。従って、室内膨張弁31a,31b,31cの弁開度の調整により、各室内機30a,30b,30cに発揮させる空調能力に応じてそれぞれの室内熱交換器32a,32b,32cに対して区々の冷媒の流量を設定することができる。
また、室内機30a,30b,30cにそれぞれ内蔵されている室内機制御装置61a,61b,61cは、空調制御装置40から送信される制御指令を受信し、その受信した制御指令に基づいて、室内機30a,30b,30cの室内膨張弁31a,31b,31c及び室内ファン33a,33b,33cを含む各種機器を制御する。そして、室内機30a,30b,30cの制御のために、室内機制御装置61a,61b,61cは、室内温度センサ34a,34b,34cで測定される室内温度に関する情報を室内温度センサ34a,34b,34cから受信する。
(2−2)室外機
室外機20は、第1冷媒連絡管6及び第2冷媒連絡管7を介して室内機30a,30b,30cに接続されている。空気調和装置10においては、室外機20、第1冷媒連絡管6、室内機30a,30b,30c及び第2冷媒連絡管7が順に接続されて環状の冷媒回路11が形成されている。室外機20は、圧縮機21、四路切換弁22、室外熱交換器23、室外膨張弁25、室外ファン26、室外温度センサ27、液側閉鎖弁28a、ガス側閉鎖弁28b、アキュムレータ29及び室外機制御装置62を有している。
圧縮機21は、圧縮機用モータによって駆動される密閉式圧縮機である。圧縮機用モータが例えばインバータにより回転数が制御され、圧縮機21は、運転容量を可変することができるよう構成されている。室外熱交換器23は、その一端が四路切換弁22に接続されており、その他端が室外膨張弁25に接続されている。アキュムレータ29は、四路切換弁22と圧縮機21との間に配置されている。四路切換弁22は、冷媒の流れの方向を切り換えるための機構である。冷房運転時には、室外熱交換器23を圧縮機21によって圧縮される冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室内熱交換器32a,32b,32cを室外熱交換器23において冷却された冷媒の蒸発器として機能させる。そのために、四路切換弁22は、圧縮機21の吐出側の冷媒配管と室外熱交換器23の一端とを接続するとともに、圧縮機21の吸入側(アキュムレータ29を含む)とガス側閉鎖弁28bとを接続する(図1の四路切換弁22の実線を参照)。また、四路切換弁22は、暖房運転時には、室内熱交換器32a,32b,32cを圧縮機21によって圧縮される冷媒の放熱器として機能させ、かつ、室外熱交換器23を室内熱交換器32a,32b,32cにおいて冷却された冷媒の蒸発器として機能させる。そのために、四路切換弁22は、圧縮機21の吐出側の冷媒配管とガス側閉鎖弁28bとを接続するとともに、圧縮機21の吸入側と室外熱交換器23の一端とを接続する(図1の四路切換弁22の破線を参照)。
室外ファン26は、室外機20内に室外空気を吸入して室外熱交換器23に送るとともに、冷媒との間で熱交換が行われた後の空気を再び室外に送る。この室外ファン26により、室外空気と室外熱交換器23を流れる冷媒との間の熱交換が促進される。室外ファン26は、室外熱交換器23に供給する空気の風量を可変することが可能なファンであり、例えば、DCファンモータによって駆動されるプロペラファンである。
室外膨張弁25は、冷媒回路11において冷媒を減圧するための機構であり、開度調整が可能な電動弁である。室外膨張弁25は、主冷媒回路11内を流れる冷媒の圧力や流量の調節を行うために、冷房運転を行う際の冷媒回路11における冷媒の流れ方向において室外熱交換器23の下流側に配置されている。室外膨張弁25は、その一端が室外熱交換器23に接続され、その他端が液側閉鎖弁28aに接続されている。
また、室外機制御装置62が内蔵されている室外機制御装置62は、圧縮機21、室外ファン26、四路切換弁22および室外膨張弁25を含む各種機器の制御を空調制御装置40から送信される制御指令に基づいて行う。そして、室外機20の制御のために、室外機制御装置62は、室外温度センサ27で測定される室外温度に関する情報を室外温度センサ27から受信する。
(2−3)空調制御装置
空調制御装置40は、図2に示されているように、指示情報等を送受信するための通信部41、CPUとRAM等からなる制御部42、及びメモリ43を備えている。通信部41は、コントローラ50を介して送信される空調対象者からの指示情報を受信して、制御部42に送信する。また、通信部41は、制御部42から受信した制御指令を室内機制御装置61a,61b,61cおよび室外機制御装置62に送信する。メモリ43には、制御部42での制御に必要な情報が記憶されている。
制御部42は、通信部41から送信される空調対象者からの指示情報に基づいた空気調和装置10が行う運転内容についての制御指令を、通信部41に送信する。運転内容についての制御指令とは、例えば、空気調和運転の運転開始の指令、運転停止の指令、目標設定温度や設定風量の変更の指令、及び予熱運転の指令である。
制御部42は、通常運転モードとは別に、予熱モードを有している。制御部42は、予熱モードにおいて分配スケジュールに関する計算を行なうための算出部42aを備えている。分配スケジュールに関する計算については後ほど詳しく説明する。
通常運転モードが従来から知られているモードであり、例えばコントローラ50で設定される条件(目標設定温度や設定風量など)に従って制御部42が制御を行い、空調対象者からの指示情報に応えるため、室内機30a,30b,30cがそれぞれの必要負荷に応じた空調能力の分配を受ける。例えば、冷房運転において、各部屋2a,2c,2dの室内温度が32℃の状態のときに偶然に通常運転モードで一斉に運転開始の指示があり、室内機30a,30b,30cの目標設定温度がそれぞれ29℃、28℃、27℃である場合について考える。運転開始の時点では、全ての室内機30a,30b,30cの目標設定温度が室内温度よりも低いので、全ての室内機30a,30b,30cがサーモオンしている。そのため、室外機20は、3台分の室内機30a,30b,30cの合計の必要負荷に見合う空調能力を発揮している。そしてしばらくして、部屋2aの室内温度が室内機30aの目標設定温度を下回ると、室内機30aのみがサーモオフするので、室外機20は、室内機30aの室内機制御装置61aから室外機制御装置62に室内機30aがサーモオフした情報が送信され、室内機30b,30cの2台分の必要負荷まで空調能力を削減する。同様にして、順次室内機30b、30cがサーモオフすると、室内機制御装置61b、61cから室外機制御装置62に送信される情報によって室外機20は順次空調能力を削減させる。そして、全ての室内機30a,30b,30cがサーモオフすれば室内機30a,30b,30cに分配する空調能力が必要なくなるので、室外機20はできる限り消費電力を抑えた運転をする。その際、各部屋2a、2b、2cの室内温度が室内機30a,30b,30cの目標設定温度に近づけば、必要負荷も小さくなるので、室内機30a,30b,30cがサーモオフするまでの間でも、室内機制御装置61b、61cから室外機制御装置62に送信される室内機30a,30b,30cの必要負荷の情報に応じて、室外機20は、室内機30a,30b,30cに分配する空調能力の変化に応じた運転を行なう。通常運転モードでは、室内機30a,30b,30cと室外機20の間で室内機30a,30b,30cの必要負荷の変化に関する情報が室内機制御装置61a,61b,61cから室外機制御装置62に送信され、必要負荷に応じた空調能力を室外機20が室内機30a,30b,30cに分配し、室内機30a,30b,30cに分配する空調能力に見合うように能力を変化させながら室外機20が運転される。
このような通常運転モードに対して、予熱運転の指令を受けて行なう予熱モードでは、予め予熱モードで到達すべき室内温度として室内機30a,30b,30c毎に設定されている予熱目標温度にするために、室内機30a,30b,30c毎に予め決められている一定の空調能力で予め設定されているスケジュールに従って室内機30a,30b,30cが運転される。従って、予熱モードで予熱運転が行なわれている最中は、各部屋2a,2b,2cの温度変化に係わらず、空調制御装置40の制御部42からの制御指令に基づいて室外機20が所定の空調能力を分配するように運転する。従って、原則として室外機20が分配する空調能力が予熱運転の途中に室内機30a,30b,30cからの要求に応じて変更されることのない点が、予熱モードと通常モードの相違点である。なお、例外的に、空調制御装置40の制御部42が予熱運転の状況を判断して割り込みを掛ける場合もあり得るが、詳細については後ほど説明する。
予熱モードにおいては、例えば、図3に示されているような運転が行なわれる。図3の最上欄には、単位時間の経過が示されている。最上欄において「1」とは運転開始から1単位時間の経過を示しており、「2」とは1単位時間の終了から2単位時間の終了までを示している。つまり、図3において縦の列は1単位時間当たりの空調能力が示されている。図3の予熱運転は、5単位時間で終了する。そして、各単位時間当たりに室内機30a,30b,30cに分配される空調能力は、順に「0.2」、「0.8」、「1.0」である。その結果、室外機20は、制御部42からの制御指令に基づいて、予熱運転の開始から予熱運転の終了まで単位時間当たり室内機30a,30b,30cの合計の空調能力「2」を分配し続ける。また、室内機30a,30b,30cも、室内温度に関係なく、制御部42からの制御指令に基づいて単位時間当たり「0.2」、「0.8」、「1.0」の空調能力の分配を受けて運転を行ない続ける。
(3)予熱モードにおける空気調和装置の制御
予熱モードにおける空気調和装置10の制御を図4に示されている制御フローに沿って説明する。まず、予熱モードでの予熱運転が指示されていると、予熱運転を始める前に、空調制御装置40の制御部42は空調機能の分配スケジュールを決定する。以下、予冷の場合を例に挙げて予熱モードにおける空気調和装置10の制御について説明する。分配スケジュールを決定するため、制御部42は、メモリ43に記憶されている室外機20に関する情報から室外機20が高効率運転するときの空調能力を取得する(ステップS1)。ここで高効率運転とは、室外機20が所定の成績係数(COP)を達成しているときの運転をいい、高効率運転を行なわせるための設定は、空気調和装置10が設置されたときには適宜入力が終了しており、メモリ43に記憶されている。室外機20が高効率運転し得る空調能力は、予め試運転などを行なって算出していてメモリ43に記憶させていてもよく、シミュレーションなどによって得られる数式を用いて制御部42が計算するように構成されていてもよい。例えば、ステップS1で、室外機20が高効率運転しているときの空調能力HCとして、制御部42が単位時間当たり「2.04」という値を取得する。
次に、予熱モードにおいて指示されている目標時刻までに室内機30a,30b,30cがそれぞれ目標温度に到達するために必要な空調負荷UL1,UL2,UL3を、室内機30a,30b,30ごとに算出する(ステップS2)。空調負荷の計算には、従来から知られている一般的な計算式を用いることができる。例えば、室内温度センサ34a,34b,34cで測定された室内温度と、室外温度センサ27で測定された室外温度と、予熱目標温度と、各部屋2qa,2b,2cの大きさとを制御部42が室内機制御装置61a,61b,61c、室外機制御装置62及びメモリ43から受信して、制御部42の算出部42aで計算させてもよい。また、過去の室内機30a,30b,30cの運転状況をメモリ43に記憶させておき、予熱運転時の室内温度と室外温度と予熱目標温度に近似する運転状況に対応する空調負荷をそれぞれの室内機30a,30b,30cの空調負荷として抽出してもよい。ステップS2の計算を行なうことにより、図3の右端の列に記載されている各室内機30a,30b,30cの予冷に必要な空調負荷CL1,CL2,CL3として「1」、「4」、「5」がそれぞれ算出される。なお、各部屋2a,2b,2cの貫流負荷は単位時間当たりそれぞれ「0.01」、「0.01」、「0.02」とする。
制御部42は、予熱時間の算出のために、ステップS2で算出された各室内機30a,30b,30cの予冷に必要な空調負荷CL1,CL2,CL3の合計ΣCLを計算する。図3に示されている例では、CL1+CL2+CL3=10になる。また、制御部42は、単位時間当たりの全室内機30a,30b,30cの貫流負荷TL1、TL2,TL3の合計ΣTLを計算する。そして、制御部42は、室外機20が高効率運転しているときの単位時間当たりの空調能力HCから貫流負荷の合計ΣTLを引いて得られた値で、予冷に必要な空調負荷の合計ΣCLを除して、予冷時間PCtを計算する(ステップS3)。つまり、PCt=ΣUL÷(HC−ΣTL)である。図3に示されている例では、貫流負荷の合計ΣCLが0.04であるとして空調処理量(HC−ΣTL)が2(=2.04−0.4)となるから、予冷時間PCtとして、10÷2から5単位時間が求められる。
次に、制御部42は、予冷時間が適切か否かを判断する(ステップS4)。予冷時間の適否の判断のため、ステップS3で計算された予冷時間PCt内で全ての室内機30a,30b,30cが完了するか否かを判断する。そのため、各部屋2a,2b,2cにそれぞれ設置されている室内機30a,30b,30cについて、日本工業規格に既定されている運転条件で発揮し得る能力である空調定格能力RC1,RC2,RC3から貫流負荷TL1,TL2,TL3を引いて得られる値で、各室内機30a,30b,30cの予冷に必要な空調負荷CL1,CL2,CL3をそれぞれ除して、ステップS3で求められた予冷時間PCtと比較する。つまり、PCt≧{CL1÷(RC1−TL1)}且つPCt≧{CL2÷(RC2−TL2)}且つPCt≧{CL3÷(RC3−TL3)}であるか否かを判断する。前述の条件が満たされれば適切であると判断されて次のステップS5に進む。
通常は、各部屋2a,2b,2cに対して、それぞれ十分な空調定格能力RC1,RC2,RC3が設定されているため、ステップS4の判断を省略することも可能である。ステップS4で不適切と判断された場合の処理については後ほど詳しく説明する。
次のステップS5で、制御部42は、定格運転させなければならない室内機があるか否かを判断する。図3に示された例では、室内機30aの定格能力(=1)>0.2、室内機30bの定格能力(=2)>0.8、かつ室内機30cの定格能力(=4)>1.0であるから、制御部42は、定格運転させなければならない室内機がないと判断して、残りの空調能力を残りの室内機、この場合には3台の室内機30a,30b,30cの必要負荷の割合に応じて室内機30a,30b,30cに分配する(ステップS6)。3台の室内機30a,30b,30cの必要負荷の割合が、それぞれ「1」、「4」及び「5」であるから、室内機30a,30b,30cに、それぞれ2×1÷10、2×4÷10、及び2×5÷10の空調能力を分配する。もし、定格運転させなければならない室内機があれば、ステップS8に進んで、先に定格運転させる室内機を先にスケジューリングする。そして、ステップS8のスケジューリングが終了した後に、ステップS6に進み、残りの空調能力を残りの室内機の必要負荷の割合に応じて残りの室内機に分配する。
最後に、制御部42は、作成された分配スケジュールに従って、室内機30a,30b,30cの室内膨張弁31a,31b,31cの弁開度を算出する。
もし、ステップS4で、空調定格能力で運転し続けてもステップS3で計算された予冷時間内に予冷が終了しない室内機があると判断された場合には、図5に示されているルーチンによってスケジュールが分配される。具体的には、例えば図6に示したように、部屋2aの空調負荷CL1が「6」で、部屋2b,2cの空調負荷CL2,CL3が「2」である場合であり、高効率運転しているときの単位時間当たりの室外機20の空調能力HC、室内機30b,30cの空調定格能力RC2,RC3、及び貫流負荷が、図3の場合と同じであるとするが、室内機30aの空調定格能力RC1が「1.1」であるとする。そのため、空調負荷(空調定格能力RC1−室内機30aの貫流負荷TL1)が1.2(=6÷5)よりも小さくなり、5単位時間内には室内機30aの予冷が完了しない。
そこで、ステップS11では、室内機30aの空調定格能力RC1と室内機30aの貫流負荷TL1とに基づいて全体の予冷時間を計算する。(空調定格能力RC1−室内機30aの貫流負荷TL1)として、「1.0」を確保できるため、5単位時間内には予冷を完了することができる。つまり、(6÷6)≦(1.1−0.01)<(6÷5)から6単位時間の予熱運転をすると決定する。
制御部42は、ステップS11で予熱運転の時間を計算した室内機30aを先にスケジューリングする(ステップS12)。このような計算をすると、図6の室内機30aの行の1単位時間目から6単位時間目までの全てが「1.0」で埋まる。
次に、予熱運転の終わりに近い時間から順に室外機20が高効率で運転するときの単位時間当たりの空調処理量(HC−ΣTL)を入れていく。そうすると6時間単位目から3時間単位目までの合計の欄が「2」で埋まる。従って、1単位時間目と2単位時間目の合計の欄には必然的に「1」が入る。
次に、ステップS13では、残りの空調能力を残りの室内機、この場合には2台の室内機30b,30cの必要負荷の割合に応じて室内機30b,30cに分配する。図6では、室内機30b,30cの2つの行の3単位時間目から6単位時間目までの欄に全て「0.5」が入る。
図6のような分配スケジュールにおいて、この1単位時間目と2単位時間目が延長モードになり、3単位時間目から6単位時間目までが予熱モードになる。
(4)貫流負荷に応じた分配スケジュール
上述の説明では、室内機30a,30b,30cのそれぞれに配分される空調能力は、各単位時間において同じ値になっている。しかし、一つの室内機への空調の力の配分は各単位時間で異なってもよい。例えば、貫流負荷の大きな室内機への空調能力の配分を予熱運転終了に近づくに従って大きくし、貫流負荷の小さな室内機への空調能力の配分を予熱運転終了に近づくに従って小さくしてもよい。言い換えれば、貫流負荷の大きな室内機の空調能力は予熱運転の後半に多く配分し、貫流負荷の小さな室内機の空調能力は予熱運転の前半に多く配分するようにスケジューリングするということになる。
例えば、室内機30bの貫流負荷が室内機30cに比べて大きい場合、図3のスケジューリングに代えて図7に示されているようにスケジューリングすることができる。室内機30bの予熱運転の時間帯である1単位時間目から5単位時間目までの間の前半の時間帯、つまり1単位時間目と2単位時間目の空調能力の「0」と「0.4」の合計が0.4である。それに対して、室内機30bの予熱運転の時間帯の後半の時間帯、つまり4単位時間目と5単位時間目の空調能力の「1.2」と「1.2」の合計が2.4である。また、室内機30cの予熱運転の時間帯である1単位時間目から5単位時間目までの間の前半の時間帯、つまり1単位時間目と2単位時間目の空調能力の「1.8」と「1.4」の合計が3.2である。それに対して、室内機30cの予熱運転の時間帯の後半の時間帯、つまり4単位時間目と5単位時間目の空調能力の「0.6」と「0.6」の合計が1.2である。
このように、予熱運転の前半の時間帯には貫流負荷の小さな室内機30cに貫流負荷の大きな室内機30bよりも多く空調能力を配分し、後半の時間帯には貫流負荷の大きな室内機30bに貫流負荷の小さな室内機30cよりも多く空調能力を配分するように決定している。このようにスケジューリングすることで、貫流によって生じる損失を小さくすることができる。
なお、上述のように、空調能力を傾斜配分する場合には、前半に貫流負荷の小さな室内機のみを運転し、後半に貫流負荷の大きな室内機のみを運転する場合も含まれる。このようなスケジューリングの場合、先に、貫流負荷の大きな室内機への空調能力を予熱運転の修了に違い時間帯から配分し、残った空調能力を貫流負荷の小さな室内機へ配分すればよい。
(5)予熱運転時の制御
次に、上述の分配スケジュールに従って予熱モードで空気調和装置10が予熱運転を開始してから予熱運転が終了するまでの空気調和装置10の制御部42による制御について図8のフローチャートに沿って説明する。図4のステップS7において算出された室内膨張弁31a,31b,31cの弁開度を、制御部42は、通信部41を通して室内機制御装置61a,61b,61cに送信する。室内機制御装置61a,61b,61cは、それぞれに室内膨張弁31a,31b,31cの弁開度を調節する。室内膨張弁31a,31b,31cの弁開度の調節が終了すると、予熱運転が開始される。
予熱運転が開始されると、制御部42は、通信部41の受信する、室内機制御装置61a,61b,61c及び室外機制御装置62から室内温度及び室外温度などの環境情報及び冷媒回路11に関する冷媒回路情報を取得する(ステップS21)。
制御部42の算出部42aは、メモリ43に記憶されている分配スケジュールの計算に用いた情報を使って、予熱運転によって目標時刻に到達するまでの各部屋2a,2b,2cの室内温度を予測する(ステップS22)。そして、制御部42は、算出部42aで予測された室内温度と、室内機制御装置61a,61b,61cから送られてきた判断時点の直近の現在温度とを比較する。例えば、図7に示されている直線L1が部屋2aの室内温度の予測値を示しており、直線L2が室内機制御装置61aから送信されてきた部屋2aの測定値を示している。制御部42は、算出部42aで予測された室内温度と、室内機制御装置61a,61b,61cから送られてきた判断時点の直近の現在温度とを比較する。
図9(a)に示されているような室内温度の予測値と測定値とを比較し、予測値と測定値の乖離温度ΔTが予め定められた許容範囲Ta内か否かにより、各部屋2a,2b,2cの室内温度が目標時刻に目標温度に到達するか否かを判断する(ステップS23)。許容範囲Taに関するデータは、例えば予めメモリ43に記憶されている。全ての部屋2a,2b,2cについて、|ΔT|<Taであれば、室内機30a,30b,30cがないと判断する。
ステップS23で全ての室内機30a,30b,30cが目標時刻に目標温度に到達できると判断されたときには、分配スケジュールの修正などの例外的な処理を行なわずに、当初の分配スケジュールに従って予熱運転を続行する(ステップS29)。
ステップS23で、室内機30a,30b,30cのうちの少なくとも1台が、目標時刻に室内温度が目標温度に到達できないと判断されたときには、制御部42は、予熱運転によって目標温度に到達させる必要性の高い順に優先順位を決定する(ステップS24)。優先順位は、予め設定されて、例えばメモリ43に記憶されている。
次のステップS25では、制御部42が分配スケジュールの修正を行なうか否かを判断する。例えば、目標時刻に目標温度に到達しない室内機の優先順位が最下位であった場合には、分配スケジュールの変更を行なわずに、当初の分配スケジュールに従って予熱運転を続行する(ステップS29)。この場合には、優先順位の高いものが目標時刻に目標温度に到達するので分配スケジュールを修正する必要がないからである。
ステップS26は、分配スケジュールを修正するために制御部42が行なう現状把握の過程である。具体的には、制御部42が、予測の外れた量を把握する。制御部42は、室内機制御装置61a,61b,61c及び室外機制御装置62から取得した環境情報及び冷媒回路情報並びにメモリ43に記憶されている情報を使って、室外機20の高効率運転時に分配可能な空調能力HCと、室内機30a,30b,30c毎の空調負荷UL1,UL2,UL3とを算出し直す。そして、制御部42は、分配スケジュールを決定するために必要なパラメータである室外機20の高効率運転時に分配可能な空調能力HCと、室内機30a,30b,30c毎の空調負荷UL1,UL2,UL3とを修正する(ステップS27)。
例えば、制御部42の算出部42aは、図9(a)に示されている室内温度の予測値の直線L1と測定値の直線L2とを用いて空調負荷を補正することができる。例えば、算出部42aが当初算出した室内機30aを空調負荷UL1とすると、補正後の空調負荷UL1aは、UL1a=UL1×(直線L2の傾き)÷(直線L1の傾き)から求めることができる。つまり、図9(a)に示されている実際の予冷運転では、与えられた空調能力で十分に冷却できておらず、その事実は当初予測された空調負荷よりも実際の空調負荷が大きかったことを示している。このような場合には、補正後の空調負荷UL1aが当初の空調負荷UL1よりも大きく見積もられる。前述の式は、予冷運転の場合に用いられ、予熱運転の場合には、UL1a=UL1×(直線L1の傾き)÷(直線L2の傾き)になる。つまり、当初予測された空調負荷UL1に比べて実際の空調負荷の方が大きければ、予熱に不足が生じ、予測された室内温度よりも低い温度にまでしか到達しないことになり、測定値を示す直線L2の傾きが小さくなる。
室外機20の高効率運転時に分配可能な空調能力HCは、予熱モードではほぼ一定になるので、例えば、図9(b)に示されているように、当初予測された室外機20の高効率運転時に分配可能な空調能力HCの値を現在時刻における空調能力の値に置き換えればよい。図9(b)において、ΔHCが補正量になる。
パラメータの修正が終了すれば、制御部42の算出部42aは、次に分配スケジュールを修正する(ステップS28)。分配スケジュールを修正するために、補正されたパラメータを用いて、室外機20の高効率運転時に分配可能な空調能力HCを算出する。そして、算出部42aは、優先順位の最も高い室内機について、目標時刻までの空調負荷を算出する。優先順位の最も高い室内機の空調負荷が、空調処理量を超えていなければ、2番目に優先順位の高い室内機の空調負荷について同様の算出を行なう。優先順位が最も高い室内機と2番目に高い室内機の合計の空調負荷が空調処理量を超えていなければ、3番目に優先順位の高い室内機の空調負荷について同様の算出を行なう。算出部42aは、このような演算を下位の室内機に対して順に行う。そして、空調負荷の合計が、空調処理量を超えた後の演算は中止される。
制御部42は、空調負荷の合計が、空調処理量を超えた時点の室内機までを制御対象とし、それよりも優先順位が低い室内機を予熱モードの期間だけ停止又はサーモオフに設定する。
上述のような分配スケジュールの修正の一例を、図10を用いて説明する。図10において、室内機30cが最も優先順位が高く、次いで室内機30bの優先順位が高く、室内機30aの優先順位が最も低いものとする。当初、図3に示されている分配スケジュールに従って予熱運転がされていたところ、2単位時間目までの予熱運転が終了した時点で、室内機30cについて、目標時刻に目標温度に到達できないことが判明したとする(ステップS23)。そして、制御部42が予測の外れた量を把握したところ、図9(b)に示した補正量ΔHCが「0.5」であり、室内機30cの(直線L2の傾き/直線L1の傾き)が「2」であったとする。この場合、空調処理量(HC−ΣTL)が「2」から「2.5」に修正され、UL3が「3」から「6」に修正される。
このように修正されたパラメータを用いて分配スケジュールを制御部42が修正するとき、まず、3単位時間目から5単位時間目までの空調処理量の合計「7.5」(=2.5×3)が求められる。この値が図10の最下欄の右端に入る。優先順位の最も高い室内機30cの空調負荷の合計が「6」となるから、空調処理量を超えていないので、2番目に優先順位の高い室内機30bの空調負荷について同様の算出を行なう。制御部42は、優先順位が最も高い室内機30cと2番目に高い室内機30bの合計の空調負荷が「8.4」(=2×3+0.8×3)となって、空調処理量を超えるので、後の演算を中止する。そして、制御部42は、室内機30aをサーモオフするため、分配する空調能力を「0」として室内膨張弁31aを閉じるよう制御する。
室内機30bの十分な予熱運転のためには、空調負荷UL2が「2.4」だけ必要であるところ、残りの分配可能な空調能力が「1.5」しかないので、それを全て室内機30bに分配する。このように分配することによって、室外機20の高効率運転時の空調能力HCを確保することができる。
なお、ステップS21からステップS29までの処理は、予熱運転が開始されてからある程度時間が経過してから所定回数又は所定時間毎に行なわれる。このような判断の期間は、予熱運転の終了時点に達する前にしばらく前、例えば3単位時間目が終了した段階で終了する。例えば、1単位時間目の終了と、2単位時間目の終了と、3単位時間目の終了時点で図8に示されている処理が行なわれる。予熱運転直後は信頼性のある判断ができないので、予熱運転の直後に判断することは避けられる。また、上述のような分配スケジュールの修正を予熱運転直前で行なっても効果が小さく、又直前に目標温度と現在温度との間で小さな乖離があっても予熱モード終了時点での室内温度の目標温度からの乖離が小さくなるので空調対象者の不快感も小さいからである。
(6)特徴
(6−1)
以上説明したように、制御部42が予熱モードにおいて分配スケジュールに従って各室内機30a,30b,30c(利用ユニットの例)、室外機20(熱源ユニットの例)の運転を高効率に行なわせている。室外機20が高効率運転の状態を維持しながら予冷運転を行なうため、室外機20が高負荷率運転又は低負荷率運転になって運転効率が悪くなったり、室内機30a,30b,30cの一部が早く目標温度に到達することでエネルギーロスが発生したり、予冷時間が長くなったりするのを防止することができる。その結果、複数の室内機30a,30b,30cに室外機20から冷熱を供給して予冷運転を行なう場合に、予冷運転の時間を適切な長さに保ちつつエネルギー損失を抑えることができる。
(6−2)
制御部42が予熱モードにおいて、例えば図3に示されているように、複数の室内機30a,30b,30cの空調負荷(空調負荷処理量の例)の各時間帯での合計が均一になるように決定された分配スケジュールを用いている。このように決定された分配スケジュールを用いることで、室外機20の運転効率が最大になる空調処理量(空調負荷処理量の例)の近傍に複数の室内機30a,30b,30cの空調負荷の合計を維持することができる。その結果、室外機20の運転効率の高効率化が容易になる。
(6−3)
図7に示した例では、制御部42が用いる分配スケジュールにおいて、前半の時間帯には貫流負荷の小さな室内機30cに貫流負荷の大きな室内機30bよりも多く空調能力を配分し、後半の時間帯には貫流負荷の大きな室内機30bに貫流負荷の小さな室内機30cよりも多く空調能力を配分するように決定されているので、前半の時間帯に貫流負荷の大きな室内機30bに空調能力を多く分配する場合に比べて、前半の時間帯に室内機30bで発生した熱の移動を小さく抑えることができる。
(6−4)
制御部42は、室内温度、室外温度及び目標温度(目標設定温度の例)に基づいて予熱運転時の各室内機30a,30b,30cの空調負荷(予熱空調負荷の例)を算出して予熱モードにおける空調負荷の総計を決定するので、室内温度、室外温度及び目標温度による空調負荷の合計の変化を考慮して予熱モードにおける空調処理量の総計を決めることができる。その結果、室内温度、室外温度及び目標温度の状況が変わっても目標温度に予熱できるように制御することができる。
(6−5)
制御部42は、複数の室内機30a,30b,30の空調負荷の合計を室外機20が高効率運転を維持したときの単位時間当たりの空調処理量(HC−ΣTL)で除して得られる予熱時間の間予熱モードで予熱する。その結果、制御部42は、予熱モードで制御する予熱時間の間室外機20を所定の高効率運転に維持しつつ短い予熱時間で多くの室内機30a,30b,30cが目標温度に到達するように予熱運転を行なわせて、エネルギー損失を抑えることができる。
(6−6)
図6を用いて説明したようなスケジューリングを行なう制御部42は、通常運転モード及び予熱モード以外に延長モードをさらに有している。図6の1単位時間目と2単位時間目の延長モードでは室外機20が高効率運転を維持しない状態で複数の室内機30a,30b,30cへの熱供給を行なう延長スケジュールに従って制御する。制御部42は、予熱モードだけでは快適な予熱ができないときに延長モードを使って予熱を行わせることができる。このような延長モードを設ければ快適な予熱運転の設定が行え、図6の1単位時間目と2単位時間目のスケジュールを止めて延長モードを設けずに3単位時間目から6単位時間目まで予熱モードのみに設定すればエネルギー損失の小さな予熱運転の設定ができる。
(6−7)
図8を用いて説明したように、室内機30c(所定利用ユニットの例)の目標温度への予熱の達成ができないときに、室内機30cへの冷熱の供給を増加させることで、室内機30cで空気調和が行なわれる室内温度を目標温度へさらに近づける冷熱を行うことができる。その結果、室内機30cで空気調和が行なわれる室内の快適性を確保し易くなる。
(6−8)
複数の室内機30a,30b,30は、個別に設定されている特定の空調能力で冷房し又は暖房する予備空調運転が行なえるように構成され、制御部42は、予熱モードにおいて、室内機30a,30b,30毎に予備空調運転の開始と終了を分配スケジュールに従って制御する。図3を用いて説明したように、室内機30a,30b,30が特定の空調能力で冷房を行なうと、制御部42に行なわせる分配スケジュールの設定が容易になり、予熱モード時の制御が容易になる。
(7)変形例
(7−1)変形例1A
上記実施形態では、制御部42における優先順位の決定方法の具体例として、例えば空調対象者により、優先順位が予め設定されてメモリ43に記憶されている場合について説明した。優先順位の決定方法は、このような方法に限られるものではなく、例えば次のような方法で優先順位を決定してもよい。室内温度と目標温度との乖離が大きい室内機の優先順位を高く設定してもよい。このような優先順位の設定を行なえば、室内温度と目標温度との乖離が大きいために快適性が大きく損なわれている部屋をなくすことができる。また、目標時刻までに必要負荷が小さい室内機の優先順位を高く設定してもよい。このような優先順位の設定を行なえば、目標温度を達成できる室内機の台数を多くすることができる。また、既に空調対象者が在室している室内機の優先順位を高く設定してもよい。また、過去の実績から空調対象者が早く入室する室内機の優先順位を高く設定してもよい。
(7−2)変形例1B
上記実施形態では、予備運転として空気調和装置10の予冷運転について説明したが、予備運転として予熱運転を行ってもよい。
(7−3)変形例1C
上記実施形態では、冷媒で冷熱や温熱を供給する空気調和装置10について説明したが、図11に示されているような空気によって冷熱や温熱を供給する空気調和装置110に適用することもできる。空気調和装置110は、建物内の複数の空調空間(ここでは、4つの空調空間A〜D)の個別空調を行うために設けられた空調システムであり、主として、空調ユニット120と、主ダクト103と、複数(ここでは、4つ)の副ダクト104a〜104dとを有している。空気調和装置110の空調ユニット120は、建物の天井裏空間等に設けられるダクト型の空調ユニットである。空調ユニット120は、主として、ユニットケーシング121と、送風機122と、熱交換器123とを有している。ユニットケーシング121には、屋外や屋内の空気を吸入する空気入口121aと、空調した空気を吐出する空気出口121bとが形成されている。空気入口121aは、吸入ダクト105に接続されており、空気出口121bは、主ダクト103に接続されている。送風機122は、ユニットケーシング121内に設けられており、空気入口121aから空気を吸入して空気出口121bから吐出する送風動作を行う送風機である。モータ124は、回転数可変式のモータである。このため、送風機122は、モータ124の回転数を変更することによって能力制御を行うことが可能な回転数可変式の送風機を構成している。
熱交換器123は、送風機122の送風動作によってユニットケーシング121内に吸入される空気の温度や湿度の調節を行う熱交換器である。空調ユニット120には、送風機122等の機器の運転制御を行うための制御部125が設けられている。また、制御部125には、空調ユニット120の運転・停止操作を遠隔で行うための空調リモコン126が接続されている。
副ダクト104a〜104dは、建物の天井裏空間等に設けられており、主ダクト103から空調空間A〜Dに分岐されるダクトである。各副ダクト104a〜104dには、開度可変式の空調ダンパ41a〜41dが設けられている。空調ダンパ141a〜141dは、それぞれに対応するダンパリモコン142a〜142dに接続されている。ダンパリモコン142a〜142dは、例えば、それぞれ空調空間A〜Dに設けられており、対応する空調ダンパ141a〜141dの開度を変更する制御を行うことができるようになっている。このため、空調ダンパ141a〜141dは、各副ダクト104a〜104d内を通過する風量、すなわち、各空調空間A〜Dに供給される風量を変更する制御を行うことができるようになっている。ここで、空調ダンパ141a〜141dは、対応するダンパリモコン142a〜142dの操作信号に応じて開度を変更する制御だけが行われるようになっており、空調ダンパ141a〜141dの開度信号を空調ユニット120の制御部125に送信して、送風機122の能力制御に反映する制御を行っている。
このような空気調和装置110において、空調ユニット120(熱源ユニットの例)が上記実施形態の室外機20に対応し、空調ダンパ141a〜141dとダンパリモコン142a〜142dを含む室内ユニット130a〜130d(利用ユニットの例)が室内機30a,30b,30cに対応する。そして、空調ダンパ141a〜141dが室内膨張弁31a,31b,31cに対応する。このような例においては、複数の室内ユニット130a〜130dは、個別に設定されている特定の空調能力で冷房し又は暖房する予熱予冷運転が行なえるように構成されている。予熱モードにおいて、制御部125が、上記実施形態度同様の分配スケジュールに従って空調ユニット120及び室内ユニット130a〜130dの運転を高効率に行なわせる。
(7−4)変形例1D
上記実施形態では、冷媒で冷熱や温熱を供給する空気調和装置10について説明したが、図12に示されているような温水及び/又は冷水によって温熱や冷熱を供給する空気調和装置210に適用することもできる。図12において室外機220は、水熱交換器224a及びポンプ224bを備えており、温水又は冷水を配管206,207によって室内機230a,230b,230cに流量変更可能に供給することができる。水熱交換器224aでは、冷媒と水との間で熱交換が行なわれる。室内機230a,230b,230cは、供給される温水又は冷水の量をバルブ231a,231b,231cによって調節可能に構成されている。供給される温水又は冷水は、コイル232a,232b,232cにおいて室内空気との間で熱交換される。コイル232a,232b,232cにおいて熱交換が終了した温水又は冷水は、ポンプ224bによって循環されており、水熱交換器224aにて再び冷媒との間で熱交換を行なう。
このような空気調和装置210において、室外機220(熱源ユニットの例)が上記実施形態の室外機20に対応し、室内機230a,230b,230c(利用ユニットの例)が室内機30a,30b,30cに対応する。そして、バルブ231a,231b,231cが室内膨張弁31a,31b,31cに対応する。また、図12において図1と同一符号の部分は図1の同一符号の構成部分に相当する部分である。このような例においては、複数の室内機230a,230b,230cは、個別に設定されている特定の空調能力で冷房し又は暖房する予熱予冷運転が行なえるように構成されている。予熱モードにおいて、空調制御装置40の制御部242が、上記実施形態度同様の分配スケジュールに従って室外機220及び室内機230a,230b,230cの運転を高効率に行なわせる。
なお、本発明において、空気調和には、床暖房の概念が含まれる。例えば、上述の室内機230a,230b,230cに代えて、床暖房システムを用いることもできる。
10,110,210 空気調和装置
20,220 室外機 (熱源ユニットの例)
120 空調ユニット (熱源ユニットの例)
30a,30b,30c 室内機 (利用ユニットの例)
130a,130b,130c,130d 室内ユニット (利用ユニットの例)
230a,230b,230c 室内機 (利用ユニットの例)
40 空調制御装置
42,125,242 制御部
特開2012−202581号公報

Claims (2)

  1. 熱源ユニット(20,120,220)と、
    前記熱源ユニットから流体を介して供給される冷熱及び/又は温熱を用いる空気調和を行なう複数の利用ユニット(30a〜30c,130a〜130d,230a〜230c)と、
    通常運転モードとは別に予熱モードを有し、前記予熱モードでは、前記熱源ユニットが所定の高効率運転を維持するように決められた前記複数の利用ユニットへの熱供給の分配スケジュールに従って制御する制御部(42,125,242)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記予熱モードにおいて、前記複数の利用ユニットのうちの一部の利用ユニットのみを予熱している状態のスケジューリングを所定の時間帯について行うことができるように構成されている、空気調和装置(10)。
  2. 熱源ユニット(20,120,220)と、
    前記熱源ユニットから流体を介して供給される冷熱及び/又は温熱を用いる空気調和を行なう複数の利用ユニット(30a〜30c,130a〜130d,230a〜230c)と、
    通常運転モードとは別に予熱モードを有し、前記予熱モードでは、前記熱源ユニットが所定の高効率運転を維持するように決められた前記複数の利用ユニットへの熱供給の分配スケジュールに従って制御する制御部(42,125,242)と、
    を備え、
    前記制御部は、前記予熱モードにおいて、前記複数の利用ニットの中の少なくとも一つが空調能力を次第に大きくし、前記複数の利用ユニットの中の少なくとも他の一つが空調能力を次第に小さくするようにスケジューリングを行うことができるように構成されている、空気調和装置(10)。
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