JP2018145844A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用後の品質調査を行いやすい半導体装置を提供すること。【解決手段】半導体装置は、スイッチング動作を行う半導体素子と制御回路とを有する。制御回路は、半導体素子の動作を制御する。制御回路は、保護回路3と記憶素子4とを有する。保護回路3は、半導体素子及び制御回路の少なくとも一方を保護するための回路である。記憶素子4は、保護回路3に接続されるとともに、保護回路3が作動したことを記憶する。【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置に関する。
半導体装置として、例えば特許文献1に示されているような点火装置用のイグナイタがある。ここで、点火装置は、自動車のエンジン等の内燃機関における着火装置として用いられる。点火装置は、点火コイルとスパークプラグとを有する。点火コイルは、互いに磁気的に結合された一次コイル及び二次コイルと、一次コイルへの通電及びその遮断を行うイグナイタと、一次コイル、二次コイル及びイグナイタを内部に収容するケースとを有する。スパークプラグは、接地電極及び中心電極を有する。そして、点火装置は、スパークプラグの接地電極と中心電極との間の放電ギャップに火花放電を生じさせることにより、燃焼室の混合気に着火させることができる。
イグナイタは、スイッチング動作を行う半導体素子と、半導体素子のスイッチング動作を制御する制御回路とを有する。特許文献1に記載のイグナイタにおいて、制御回路には、外部電源の直流電圧の過電圧からイグナイタ内を保護するための過電圧保護回路等、イグナイタ内を保護するための保護回路が設けられている。また、特許文献1に記載のイグナイタにおいて、制御回路は、保護回路が作動したことを、イグナイタ外部のエンジンコントロールユニットに伝える機能を備えている。
特開2010−265886号公報
しかしながら、特許文献1に記載のイグナイタは、イグナイタ自体に、保護回路が作動したことを記憶する機能は有していない。これにより、例えば市場から回収された使用済みのイグナイタを分解調査しても、イグナイタにおいて保護回路が作動したか否かを判断することはできない。そのため、使用済みのイグナイタの品質調査を行い難い。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、使用後の品質調査を行いやすい半導体装置を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、スイッチング動作を行う半導体素子(11)と、
前記半導体素子の動作を制御する制御回路(2)と、を有し、
前記制御回路は、前記半導体素子及び前記制御回路の少なくとも一方を保護するための保護回路(3)と、前記保護回路に接続されるとともに、前記保護回路が作動したことを記憶する記憶素子(4)とを有する、半導体装置(1)にある。
前記半導体装置において、制御回路は、保護回路が作動したことを記憶する記憶素子を有する。すなわち、半導体装置自体に、保護回路が作動したことを記憶する記憶素子が備えられている。それゆえ、市場から回収された使用済みの半導体装置を分解調査することにより、半導体装置において保護回路が作動したか否かを判断することが可能となる。それゆえ、使用済みの半導体装置の品質調査を行いやすい。
以上のごとく、前記態様によれば、使用後の品質調査を行いやすい半導体装置を提供することができる。
なお、特許請求の範囲及び課題を解決する手段に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
実施形態1における、点火装置全体の回路図。 実施形態1における、保護回路、記憶回路、タイマー回路、駆動回路、外部電源、の接続関係を説明するための回路図。 実施形態1における、点火コイルの断面図。 実施形態1における、イグナイタの正面図。 実施形態1における、イグナイタの内部構造を説明するための図。 実施形態1における、記憶素子に流れる電流経路IZD1を説明するための回路図。 実施形態1における、所定時間Δtα以上、P1信号のHigh状態が継続された場合の、イグナイタの動作のタイムチャートを示す図。 実施形態1における、所定時間Δtα以上、P1信号のHigh状態が継続されない場合の、イグナイタの動作のタイムチャートを示す図。 実施形態2における、保護回路、記憶回路、タイマー回路、駆動回路、外部電源、ORゲートの接続関係を説明するための回路図。 実施形態3における、保護回路、記憶回路、タイマー回路、駆動回路、外部電源の接続関係を説明するための回路図。 実施形態3における、所定時間Δtα以上、P1信号のHigh状態が継続された場合の、イグナイタの動作のタイムチャートを示す図。 実施形態4における、保護回路、記憶回路、タイマー回路、駆動回路、外部電源の接続関係を説明するための回路図。 実施形態5における、保護回路、記憶回路、タイマー回路、駆動回路、外部電源の接続関係を説明するための回路図。 実施形態5における、イグナイタの内部構造を説明するための図。 実施形態6における、イグナイタの内部構造を説明するための図。 実施形態7における、イグナイタの内部構造を説明するための図。 図16の、XVII−XVII線矢視断面図。 実施形態8における、イグナイタの内部構造を説明するための図。 実施形態9における、点火装置全体の回路図。 実施形態9における、イグナイタの動作のタイムチャートを示す図。 実施形態10における、電力変換装置全体の回路図。
(実施形態1)
半導体装置の実施形態につき、図1〜図8を用いて説明する。
本実施形態の半導体装置1は、図1に示すごとく、スイッチング動作を行う半導体素子11と制御回路2とを有する。制御回路2は、半導体素子11の動作を制御する。制御回路2は、保護回路3と記憶素子4とを有する。保護回路3は、半導体素子11及び制御回路2の少なくとも一方を保護するための回路である。図2に示すごとく、記憶素子4は、保護回路3に接続されるとともに、保護回路3が作動したことを記憶する。
半導体装置1は、パワーエレクトロニクス回路に用いられる。図1に示すごとく、本実施形態において、半導体装置1は、内燃機関用の点火コイル10aを駆動するイグナイタである。本実施形態において、半導体装置1をイグナイタ1ということもある。
点火装置は、点火コイル10aとスパークプラグ10bとを有する。図1、図3に示すごとく、点火コイル10aは、一次コイル10c及び二次コイル10dとダイオード10eとイグナイタ1とケース10fとを有する。
一次コイル10c及び二次コイル10dは、互いに磁気的に結合されている。図1に示すごとく、一次コイル10cは、一端側が点火コイル10aの外部に配された外部電源9bの正極側に接続され、他端側がイグナイタ1を介して接地される。また、二次コイル10dは、一端側がダイオード10eを介して一次コイル10cの外部電源9b側に接続されており、他端側がスパークプラグ10bに接続されている。一次コイル10cの電流の通電及び遮断により二次コイル10dに点火エネルギーが発生する。イグナイタ1は、一次コイル10cへの通電及びその遮断を行う。ダイオード10eは、一次コイル10cへの通電をオフ状態からオン状態に切り替えた際に、二次コイル10dに誘導された逆電圧がスパークプラグ10bに印加されることを抑制する役割を有している。ケース10fは、一次コイル10c及び二次コイル10dとダイオード10eとイグナイタ1とを内部に収容する。
イグナイタ1は、前述のごとく半導体素子11と制御回路2とを有する。本実施形態において、半導体素子11は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(いわゆるIGBT)である。なお、半導体素子は、スイッチング動作可能な素子であれば、IGBTに限られない。例えば、半導体素子として、MOS型電界効果トランジスタ(すなわちMOSFET)を採用することができる。
図2に示すごとく、本実施形態において、制御回路2は、複数の保護回路3を有する。本実施形態において、保護回路3は、3つの保護回路3を有する。そして、各保護回路3は、互いに別の記憶素子4に接続されている。すなわち、制御回路2は、各保護回路3の作動を記憶する3つの記憶素子4を有する。
保護回路3は、過熱保護回路31と過通電保護回路32と過電圧保護回路33とを有する。過熱保護回路31は、半導体素子11が所定以上の温度に達したときに、半導体素子11を強制的にオフ状態にし、これによりイグナイタ1内を過熱から保護するものである。過通電保護回路32は、一次コイル10cへの通電時間が所定時間以上となったときに、半導体素子11を強制的にオフ状態にし、これによりイグナイタ1内を過電流から保護するものである。過電圧保護回路33は、外部電源9bの直流電圧の過電圧から、イグナイタ1内を保護するものである。
図1、図2に示すごとく、制御回路2は、保護回路3が作動したことを記憶素子4に記憶するための記憶回路40を有する。記憶回路40は、一端が外部電源9bに接続され、他端が接地されている。図2に示すごとく、本実施形態において、記憶回路40は、抵抗41、記憶素子4、及び後述の記憶制御素子42を有する。記憶素子4と記憶制御素子42とは、直列接続されている。本実施形態において、記憶回路40には、直列接続された記憶素子4と記憶制御素子42とからなる直列接続部401が3つ配されている。3つの直列接続部401は、外部電源9bと接地との間において互いに並列接続されて接続構造体402を構成している。接続構造体402の一端側は、抵抗41を介して外部電源9bに接続されている。つまり、記憶素子4には抵抗41が直列接続されている。接続構造体402において、各直列接続部401は、外部電源9b側に記憶素子4、接地側に記憶制御素子42が配されている。なお、記憶素子4を有する記憶回路40は、例えばヒューズのように電源ライン中に配されるものではなく、電源ラインから分岐した経路に接続されている。
本実施形態において、記憶素子4は、当該記憶素子4に接続された保護回路3が作動したことを、記憶素子4の外部から視認できる痕跡を残すことにより記憶する。具体的には、記憶素子4は、当該記憶素子4に接続された保護回路3が作動したことを、焼損痕を残すことにより記憶する。本実施形態において、記憶素子4は、ツェナーダイオードである。図2に示すごとく、記憶素子4は、カソード電極側が抵抗41に接続されており、アノード電極側が記憶制御素子42に接続されている。記憶素子4に入力される電力が、記憶素子4としてのツェナーダイオードの許容損失を超えることにより、記憶素子4は焼損する。そして、抵抗41の抵抗値は、各記憶素子4に入力される電力が、それぞれの許容損失を超えるように設定されている。
記憶素子4に直列接続された記憶制御素子42は、保護回路3からの信号に基づいてスイッチング動作を行う。本実施形態において、記憶回路40は、3つの記憶制御素子42を有する。本実施形態において、記憶制御素子42は、バイポーラトランジスタである。記憶素子4のアノード電極は、記憶制御素子42のコレクタ電極に接続されている。なお、記憶制御素子42は、例えばMOS型電界効果トランジスタとすることもできる。
制御回路2は、後述の作動時間計測部、及び後述の通電時間計測部を備えたタイマー回路21を、各保護回路3に対応して3つ有する。タイマー回路21は、1つの保護回路3と1つの記憶制御素子42のベース電極との間に接続されている。各保護回路3は、互いに異なるタイマー回路21及び記憶制御素子42を介して、互いに異なる記憶素子4に接続されている。
作動時間計測部は、保護回路3の作動時間を計測する。制御回路2は、作動時間計測部による計測時間が所定時間Δtαを超えたとき、保護回路3が作動したことを記憶素子4に記憶するよう構成されている。また、通電時間計測部は、記憶素子4への通電時間を計測する。制御回路2は、通電時間計測部の計測時間が所定時間Δtβを超えたとき、記憶素子4への通電を遮断するよう構成されている。
図1に示すごとく、制御回路2は、保護回路3、記憶回路40、及びタイマー回路21の他、駆動回路22及び電流制限回路23を有する。駆動回路22は、点火コイル10a外部に配されたエンジンコントロールユニット9eからの点火信号を受け、半導体素子11を駆動する。駆動回路22は、半導体素子11のゲート電極に接続されている。電流制限回路23は、半導体素子11に流れる電流を調整する。電流制限回路23は、半導体素子11のセンスエミッタと接地との間に接続されている。
次に、図3〜図5を用いてイグナイタ1の構造につき説明する。
イグナイタ1は、イグナイタ本体1bと、イグナイタ本体1bから突出した複数のイグナイタ端子1tとを有する。イグナイタ本体1bは、半導体素子11及び制御回路2を樹脂モールドしてなる。なお、図5において、イグナイタ本体1bの外形を一点鎖線にて表している。図4に示すごとく、本実施形態において、イグナイタ1は、5本のイグナイタ端子1tを有する。5本のイグナイタ端子1tは、一次コイル10cに接続されるIGC端子11tと、エンジンコントロールユニット9eからの点火信号が入力される信号端子12tと、接地される接地端子13tと、外部電源9bに接続される2つの電源端子14tとからなる。
図5に示すごとく、イグナイタ1は、リードフレーム1rを内蔵している、具体的には、イグナイタ本体1b内に、IGC端子11tに接続されたIGCリードフレーム11rと、信号端子12tに接続された信号リードフレーム12rと、接地端子13tに接続された接地リードフレーム13rと、電源端子14tに接続された電源リードフレーム14rとが、形成されている。
接地リードフレーム13r上には、保護回路3、駆動回路22、及び記憶回路40を1つの半導体チップ1pに構成した集積回路が配されている。保護回路3及び駆動回路22と、記憶素子4とは、互いに異なる領域に配されている。本実施形態においては、集積回路内において、保護回路3及び駆動回路22と、抵抗41、記憶素子4、及び記憶制御素子42を備えた記憶回路40とは、互いに別領域に配されている。集積回路は、信号リードフレーム12r、及び2つの電源リードフレーム14rに対して、ボンディングワイヤを介して接続されている。なお、図示は省略したが、タイマー回路21は、集積回路内における保護回路3及び駆動回路22が配された領域に配されている。
また、IGCリードフレーム11r上には、半導体素子11(すなわちIGBT)が配されている。半導体素子11は、コレクタをIGCリードフレーム11rに接続するよう配されている。
次に、図6〜図8を用いて、イグナイタ1の動作の例につき説明する。
なお、図6に示すごとく、便宜上、過熱保護回路31に接続されたタイマー回路21、記憶制御素子42、記憶素子4を、第一タイマー回路21a、第一記憶制御素子42a、第一記憶素子4aという。また、過通電保護回路32に接続されたタイマー回路21、記憶制御素子42、記憶素子4を、第二タイマー回路21b、第二記憶制御素子42b、第二記憶素子4bという。また、過電圧保護回路33に接続されたタイマー回路21、記憶制御素子42、記憶素子4を、第三タイマー回路21c、第三記憶制御素子42c、第三記憶素子4cという。
図7、図8において、IGtは、エンジンコントロールユニット9eからイグナイタ1に入力される点火信号である。図7、図8において、IGtは、上段がHigh状態、下段がLow状態を示している。なお、High状態のIGtが制御回路2に入力されることにより、半導体素子11がオン状態となり、一次コイル10cに電流が流れ、逆にLow状態のIGtが制御回路2に入力されることにより、半導体素子11がオフ状態となり、一次コイル10cへの通電が遮断される。I1は、一次コイル10cに流れる一次電流である。
また、P1は、過熱保護回路31から第一タイマー回路21aに入力される信号である。P2は、過通電保護回路32から第二タイマー回路21bに入力される信号である。P3は過電圧保護回路33から第三タイマー回路21cに入力される信号である。図7、図8において、P1、P2、P3は、それぞれ、上段がHigh状態、下段がLow状態を示している。
SW1は、第一記憶制御素子42aのオンオフ状態を示している。SW2は、第二記憶制御素子42bのオンオフ状態を示している。SW3は、第三記憶制御素子42cのオンオフ状態を示している。図7、図8において、SW1、SW2、SW3は、それぞれ、上段がオン状態、下段がオフ状態を示している。記憶制御素子42は、保護回路3から入力される信号がHigh状態のとき、記憶制御素子42がオン状態になり、保護回路3から入力される信号がLow状態のとき、記憶制御素子42がオフ状態になる。
IZD1は、第一記憶素子4aに流れる電流を示している。tは時間を示しており、紙面右側に向かうほど時間が経過することを示している。
図7に示すごとく、時刻t1から、High状態のIGtが継続してエンジンコントロールユニット9eからイグナイタ1へ入力されるような異常が発生したものと仮定する。この場合、時刻t1から、半導体素子11に一次電流I1が流れ続け、やがて半導体素子11の温度が過熱保護回路31で設定された所定温度に達する。半導体素子11の温度が過熱保護回路31で設定された所定温度に達した時刻をt2とする。
時刻t2において、過熱保護回路31が作動すると、過熱保護回路31は、駆動回路22に信号を送って半導体素子11を強制的にオフ状態にするとともに、第一タイマー回路21aに入力するP1信号をLow状態からHigh状態に立ち上げる。P1信号がLow状態からHigh状態に立ち上がると同時に、第一タイマー回路21aの作動時間計測部は、High状態のP1信号が入力されている時間を計測する。
そして、作動時間計測部の計測時間が、予め設定された所定時間Δtα以上となった場合(すなわち、時刻がt2+Δtα:=t3以上となった場合)、制御回路2は、第一記憶制御素子42aのSW1をオフ状態からオン状態にするよう構成されている。所定時間Δtαは、例えば、イグナイタ1の出荷前の点検等のイグナイタ1の機能確認に要すると見込まれる時間を超える時間に設定される。
そして、SW1がオン状態となっている間、図6、図7に示すごとく、記憶回路40において、第一記憶素子4aに電流IZD1が流れる。ここで、第一タイマー部の通電時間計測部は、SW1がオン状態となって第一記憶素子4aに電流が流れている時間を計測する。そして、図7に示すごとく、制御回路2は、通電時間計測部の計測時間が、予め設定された所定時間Δtβとなったとき(すなわち、時刻がt3+Δtβ:=t5となったとき)、SW1をオン状態からオフ状態に変更するよう構成されている。所定時間Δtβは、記憶素子4に焼損痕が生ずると見込まれる時間あるいはそれ以上に設定される。
ここで、第一記憶素子4aは、通電電流によって局所発熱し、やがてショートし、焼損痕が発生する。第一記憶素子4aがショートした時刻をt4とする。
第一記憶素子4aのショート後において、第一記憶素子4aを流れる電流の電流値は経時的に上昇する。そして、第一記憶素子4aのショート後の所定時刻t5において、SW1はオン状態からオフ状態になり、時刻t5以降における第一記憶素子4aへの通電が遮断される。
なお、図8に示すごとく、仮に、作動時間計測部の計測時間が、所定時間Δtα未満であった場合(例えば、半導体素子11の温度が、所定時刻t2から所定時間Δtα未満で、過熱保護回路31で設定された所定温度を下回る等により、P1信号がHigh状態からLow状態になった場合)第一記憶制御素子42aのSW1はオフ状態が維持される。そのため、この場合、第一記憶素子4aには電流が流れず、第一記憶素子4aに焼損痕は形成されないようになっている。すなわち、この場合、過熱保護回路31が作動したことは第一記憶素子4aに記憶されない。
次に、本実施形態の作用効果につき説明する。
半導体装置1において、制御回路2は、保護回路3が作動したことを記憶する記憶素子4を有する。すなわち、半導体装置1自体に、保護回路3が作動したことを記憶する記憶素子4が備えられている。それゆえ、市場から回収された使用済みの半導体装置1を分解調査することにより、半導体装置1において保護回路3が作動したか否かを判断することが可能となる。それゆえ、使用済みの半導体装置1の品質調査を行いやすい。
また、記憶素子4は、当該記憶素子に接続された保護回路3が作動したことを、記憶素子4の外部から視認できる痕跡を残すことにより記憶する。それゆえ、市場から回収された使用済みの半導体装置1の品質調査において、一目で、保護回路3の作動の有無を確認することができる。それゆえ、使用済みの半導体装置1の品質調査を一層行いやすい。
また、記憶素子4は、当該記憶素子4が接続された保護回路3が作動したことを、焼損痕を残すことにより記憶する。それゆえ、記憶素子4に、容易に保護回路3の作動を記憶させることができる。
また、記憶素子4は、ツェナーダイオードである。それゆえ、記憶素子4に印加する電圧を自由に設定できる。そのため、記憶素子4に入力される電力(すなわち電圧×電流)を調整しやすい。それゆえ、記憶素子4に入力される電力を、記憶素子4に焼損痕が形成される程度の電力に調整しやすい。そのため、一層容易に、保護回路3の作動を記憶素子4に記憶させやすい。
また、制御回路2は、記憶素子4に接続された保護回路3からの信号に基づいてスイッチング動作を行う記憶制御素子42を有する。そして、記憶素子4と記憶制御素子42とは、直列接続されている。それゆえ、保護回路3が作動したきに、記憶素子4に保護回路3の作動が記憶される構成を簡素な構造で実現しやすい。
また、制御回路2は、複数の保護回路3を有し、各保護回路3は、互いに別の記憶素子4に接続されている。それゆえ、使用済みの半導体装置1の品質調査において、いずれの保護回路3が作動したかが分かり、一層半導体装置1の品質調査を行いやすい。
また、制御回路2は、保護回路3の作動時間を計測する作動時間計測部を更に有する。そして、制御回路2は、作動時間計測部による計測時間が所定時間Δtαを超えたとき、保護回路3が作動したことを記憶素子4に記憶するよう構成されている。それゆえ、所定時間Δtαを、例えば、イグナイタ1の出荷前の点検等のイグナイタ1の機能確認に要する時間を超える時間に設定することにより、イグナイタ1の出荷前の点検時に、保護回路3が作動したことを記憶素子4に記憶することを防止することができる。また、例えばノイズによって保護回路3が短時間作動したような誤信号状態が生じた場合等に、記憶素子4に保護回路3の作動を記憶することを防止することができる。
また、制御回路2は、記憶素子4への通電時間を計測する通電時間計測部を有する。そして、制御回路2は、通電時間計測部の計測時間が所定時間Δtβを超えたとき、記憶素子4への通電を遮断するよう構成されている。それゆえ、保護回路3が作動したことを記憶素子4が記憶した後に、記憶素子4に電流が流れ続けることを抑制することができる。これにより、不要な通電によるエネルギー消費を抑制することができる。
また、保護回路3及び駆動回路22と、記憶素子4とは、互いに異なる領域に配されている。それゆえ、記憶素子4に保護回路3が作動したことを記憶させる際に、保護回路3や駆動回路22の作動に与える影響を抑制することができる。
また、制御回路2において、記憶素子4には、抵抗41が直列接続されている。それゆえ、記憶素子4に流れる電流が過大になることを防止することができる。これにより、記憶素子4に適切な電流を流すことにより、記憶素子4周辺に配された電子機器に影響が生じることを抑制することができる。
また、半導体装置1は、内燃機関用の点火コイル10aを駆動するイグナイタ1である。それゆえ、市場から使用済みの点火コイル10aのみを回収し、そこに備えられたイグナイタ1を分解調査することにより、イグナイタ1において保護回路3が作動したか否かを判断することが可能となる。
以上のごとく、本実施形態によれば、使用後の品質調査を行いやすい半導体装置を提供することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、図9に示すごとく、複数の保護回路3が、1つの記憶素子4に接続されている実施形態である。本実施形態において、保護回路3は、実施形態1と同様、過熱保護回路31、過通電保護回路32、及び過電圧保護回路33の3つからなる。3つの保護回路3は、1つのORゲート403に接続されている。ORゲート403は、3つの保護回路3の出力信号の論理和をとるものである。そして、ORゲート403の出力側は、1つのタイマー回路21を介して1つの記憶素子4に接続された1つの記憶制御素子42のベース電極に接続されている。
3つの保護回路3からORゲート403に入力される信号がいずれもLow状態である場合、ORゲート403からタイマー回路21にLow状態の信号が出力される。一方、ORゲート403に、3つの保護回路3の少なくとも1つからHigh状態の信号が入力されると、ORゲート403からタイマー回路21に出力される信号が、Low状態からHigh状態に立ち上がる。これと同時に、タイマー回路21の作動時間計測部は、保護回路3からHigh状態の信号が入力されている時間を計測する。
その他は、実施形態1と同様である。
なお、実施形態2以降において用いた符号のうち、既出の実施形態において用いた符号と同一のものは、特に示さない限り、既出の実施形態におけるものと同様の構成要素等を表す。
本実施形態においては、1つの記憶素子4によって、保護回路3の作動の有無を記憶することができるため、半導体装置1の小型化、低コスト化を図りやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態3)
本実施形態は、図10、図11に示すごとく、制御回路2が、電流判定回路24を有する実施形態である。電流判定回路24は、記憶素子4に流れる電流が、予め定めた設定電流値pc以上か未満かを判定する。そして、制御回路2は、電流判定回路24が、記憶素子4に流れる電流の電流値が設定電流値pc以上であると判定したとき、記憶素子4への通電を遮断するよう構成されている。なお、本実施形態の基本構成は、実施形態1と同様である。
前述のように、記憶回路40には、直列接続された記憶素子4と記憶制御素子42とからなる直列接続部401が3つ配されており、この3つの直列接続部401は、互いに並列接続されて接続構造体402を構成している。電流判定回路24は、接続構造体402と接地との間に接続されている。なお、この接続点の接地側には、抵抗41rが配されている。
電流判定回路24における接地される側と反対側は、通電遮断回路25に接続されている。通電遮断回路25は、電流判定回路24が、記憶素子4に流れる電流の電流値が設定電流値pc以上であると判断した場合に、その記憶素子4に接続されている記憶制御素子42を強制的にオフ状態にし、その記憶素子4に電流が流れることを防ぐものである。通電遮断回路25の電流判定回路24と反対側は、第一タイマー回路21aと第一記憶制御素子42aとの間、第二タイマー回路21bと第二記憶制御素子42bとの間、及び第三タイマー回路21cと第三記憶制御素子42cとの間に接続されている。
次に、図11を用いて、イグナイタ1の動作の例につき説明する。
なお、通電遮断回路25から第一記憶制御素子42aに出力される通電遮断信号をS1とする。通電遮断回路25から、High状態の通電遮断信号S1が第一記憶制御素子42aに入力されたとき、第一記憶制御素子42aはオフ状態となる。一方、通電遮断回路25から、Low状態の通電遮断信号S1が第一記憶制御素子42aに入力されたとき、第一記憶制御素子42aはオン状態に切り替わることができるオン可能状態となる。図11において、S1は、上段がHigh状態、下段がLow状態を示している。
図11に示すごとく、作動時間計測部の計測時間が、予め設定された所定時間Δtα以上となった時刻であるt3までのイグナイタ1の動作は、実施形態1と同様とする。
そして、実施形態1と同様、時刻t3において、制御回路2は、第一記憶制御素子42aのSW1をオフ状態からオン状態にするよう構成されている。SW1がオン状態となっている間、記憶回路40において、第一記憶素子4aに電流が流れる。第一記憶素子4aに電流が流れている間、電流判定回路24において、第一記憶素子4aに流れる電流が、電流判定回路24の設定電流値pc以上か否かについて判定する。そして、電流判定回路24において、第一記憶素子4aに流れる電流の電流値が、設定電流値pc以上となったとき、通電遮断回路25は、第一記憶制御素子42aをオン状態からオフ状態に強制的に切り替え、第一記憶素子4aに流れる電流を遮断する。図11において、通電遮断回路25が、第一記憶制御素子42aをオン状態からオフ状態に強制的に切り替えた時刻をt6で表している。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、保護回路3が作動したことを記憶素子4に記憶させた後も、記憶素子4に電流が流れることによるエネルギー損失を抑制することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態4)
本実施形態は、図12に示すごとく、実施形態1に対して、記憶素子4の構成を変更した実施形態である。本実施形態において、記憶素子4は、電流の通電方向に直交する断面積が部分的に小さくなる小断面積部43を有する導体である。本実施形態においても、記憶素子4は、当該記憶素子4に接続された保護回路3が作動したことを、記憶素子4の外部から視認できる痕跡を残すことにより記憶する。具体的には、記憶素子4は、当該記憶素子4に接続された保護回路3が作動したことを、焼損痕を残すことにより記憶する。
本実施形態において、記憶素子4は、一定の厚みを有するとともに、長手方向が通電方向となっている。そして、記憶素子4は、通電方向における中央部位が、その両側の部位432よりも幅が狭くなっている。これにより、記憶素子4における流通方向の中央部位が小断面積部43となっている。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態において、記憶素子4は、小断面積部43が他の部位よりも流通方向に直交する断面積が小さい。それゆえ、小断面積部43の断面積を、記憶素子4に電流が流れた際にジュール熱によって焼損痕が生じる程度の小ささとすることにより、容易に記憶素子4に焼損痕を形成し、保護回路3が作動したことを記憶することができる。また、記憶素子4を低コストで構成しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態5)
図13、図14に示すごとく、本実施形態も、実施形態1に対して、記憶素子4の構成を変更した実施形態である。本実施形態において、記憶素子4は、ボンディングワイヤである。図14に示すごとく、具体的には、イグナイタ1の電源リードフレーム14rと、記憶回路40の抵抗41とを接続するボンディングワイヤである。記憶素子4は、当該記憶素子4に接続された保護回路3が作動したことを、焼損痕を残すことにより記憶する。
本実施形態において、記憶素子4としてのボンディングワイヤは、3本ある。3本のボンディングワイヤは、互いに異なる記憶制御素子42に接続されている。ボンディングワイヤは、金や銅からなる導線とすることができる。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、使用済みのイグナイタ1において、保護回路3の作動の有無を調査しやすい。すなわち、使用済みのイグナイタ1を、例えば外部からX線透視により、ボンディングワイヤの焼損痕の有無を確認することにより、イグナイタ1を分解等することなく、保護回路3の作動の有無を確認することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態6)
本実施形態は、図15に示すごとく、実施形態1に対して、イグナイタ1の内部構造を変更した実施形態である。具体的には、接地リードフレーム13r上において、保護回路3及び駆動回路22を同一の半導体チップ1pに内蔵するとともに、半導体チップ1pから離隔した領域に、記憶回路40を別の半導体チップ2pに内蔵した回路を配している。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、記憶素子4に保護回路3が作動したことを記憶させる際に、保護回路3や駆動回路22の作動に与える影響を一層抑制しやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態7)
本実施形態は、図16、図17に示すごとく、実施形態1に対して、抵抗41の放熱性を向上させるために工夫した実施形態である。すなわち、図17に示すごとく、リードフレーム1rにおいて、抵抗41が配された部位を、保護回路3が配された部位よりも、大きい熱容量を有するものとした。
本実施形態において、抵抗41を備えた記憶回路40は、半導体素子11と同じ半導体チップ3pに内蔵されている。そして、半導体チップ3pは、IGCリードフレーム11r上に搭載されている。一方、保護回路3及び駆動回路22は、半導体チップ3pとは別の半導体チップ4pに内蔵されている。半導体チップ4pは、接地リードフレーム13r上に搭載されている。本実施形態において、IGCリードフレーム11rと接地リードフレーム13rとは、互いに同じ金属から構成されている。そして、IGCリードフレーム11rにおける少なくとも抵抗41が配された部位は、接地リードフレーム13rにおける少なくとも保護回路3が配された部位よりも、厚みが大きい。図17において、IGCリードフレーム11rにおける抵抗41が配された部位の厚みをT1、接地リードフレーム13rにおける保護回路3が配された部位の厚みをT2で表している。厚みT1とT2とは、T1>T2、の関係を満たす。これにより、IGCリードフレーム11rにおける抵抗41が配された部位は、接地リードフレーム13rにおける保護回路3が配された部位よりも、熱容量が大きくなっている
また、抵抗41は、リードフレーム1rに対して、第一接合部61を介して接合されている。保護回路3は、リードフレーム1rに対して第二接合部62を介して接合されている。第一接合部61は、第二接合部62よりも高い熱伝導性を有する。本実施形態において、抵抗41を内蔵する半導体素子11は、IGCリードフレーム11rに対して第一接合部61としてのはんだを介して接合されている。一方、保護回路3は、接地リードフレーム13rに対して、はんだよりも熱伝導性の低い第二接合部62としての接着材を介して接合されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態において、リードフレーム1rは、抵抗41が配された部位が、保護回路3が配された部位よりも、大きい熱容量を有する。それゆえ、抵抗41からリードフレーム1rに熱を伝達させやすい。それゆえ、抵抗41の放熱性を確保しやすい。これに伴い、抵抗41の抵抗値を上昇させやすい。すなわち、抵抗41の抵抗値を上昇させると、抵抗41の温度上昇、及び抵抗41の周囲に配された電子部品への熱影響が懸念されるが、本実施形態においては、抵抗41の抵抗値を上昇させた場合の抵抗41の温度上昇を抑制しやすい。それゆえ、抵抗41の抵抗値を高くしやすい。
また、第一接合部61は、第二接合部62よりも高い熱伝導性を有する。これによっても、抵抗41からリードフレーム1rに熱を伝達させやすい。それゆえ、抵抗41の放熱性を確保しやすく、抵抗41の抵抗値を上昇させやすい。そのため、抵抗41の抵抗値を高くしやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態8)
本実施形態は、図18に示すごとく、半導体素子11と保護回路3と記憶素子4とを、互いに同一の半導体チップ5pに内蔵した実施形態である。本実施形態において、半導体素子11と、保護回路3と、記憶素子4を有する記憶回路40とは、互いに同一の半導体チップ5pに内蔵されているとともに、IGCリードフレーム11r上に配されている。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、半導体装置1の小型化を図りやすい。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態9)
本実施形態は、図19、図20に示すごとく、制御回路2が、制御回路2の外部から記憶素子4への通電を遮断できるよう構成された強制遮断回路44を更に有する実施形態である。強制遮断回路44は、保護回路3とタイマー回路21との間の部位と、イグナイタ1外部の外部制御装置9cと、の間に接続される。強制遮断回路44は、遮断制御素子441を有する。本実施形態において、遮断制御素子441は、バイポーラトランジスタである。遮断制御素子441のベース電極は、外部制御装置9cに接続されている。遮断制御素子441のコレクタ電極は、保護回路3と記憶回路40との間の部位に接続されており、遮断制御素子441のエミッタ電極は、接地されている。なお、遮断制御素子441は、例えばMOS型電界効果トランジスタとすることもできる。
次に、イグナイタ1の動作の例につき説明する。なお、半導体素子11の温度が過熱保護回路31で設定された所定温度に達した時刻であるt2までのイグナイタ1の動作は、実施形態1と同様とする。
図20において、外部制御装置9cからイグナイタ1に入力される信号をOFF信号とする。外部制御装置9cからHigh状態の信号がイグナイタ1に入力されたとき、強制遮断回路44は、遮断制御素子441をオン状態とし、保護回路3からタイマー回路21、記憶回路40に向かう信号P1、P2、及びP3を接地に接続する。これにより、記憶回路40の記憶制御素子42にHigh状態の信号が入力されることを防止し、当該記憶制御素子42を強制的にオフ状態とする。本実施形態においては、時刻t1より前からOFF信号をHigh状態に立ち上げている。それゆえ、半導体素子11の温度が過熱保護回路31で設定された所定温度に達した時刻であるt2以降においても、信号P1、P2、P3はタイマー回路21、記憶回路40には入力されず、記憶制御素子42のSW1、SW2、SW3はオフ状態のままである。一方、外部制御装置9cからLow状態の信号がイグナイタ1に入力されたときは、遮断制御素子441はオフ状態となり、イグナイタ1は、実施形態1と同様の動作が行われる。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、例えば、イグナイタ1の出荷前の点検時等において、強制遮断回路44に外部制御装置9cからHigh状態の信号を入力することにより、イグナイタ1の出荷前の点検時等において、保護回路3が作動したことを記憶素子4に記憶することを防止することができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
(実施形態10)
本実施形態は、図21に示すごとく、半導体装置1を、電力変換装置100に用いられるものとした実施形態である。
電力変換装置100は、直流電力と交流電力との間で電力変換を行う。本実施形態において、電力変換装置100は、直流電源90bと回転電機Mとの間において電力変換を行うよう構成される。電力変換装置100は、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車等の車両に搭載されて用いられる。
本実施形態においても、半導体装置1の半導体素子11は、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(すなわちIGBT)である。電力変換装置100は、ハイサイド側、ローサイド側のそれぞれに、3個ずつ半導体素子11を有する。ハイサイド側の半導体素子11hは、直流電源90bの正極側に接続され、ローサイド側の半導体素子11lは、接地される。そして、ハイサイド側の半導体素子11hとローサイド側の半導体素子11lとは、直列接続されており、三相のアーム7を形成している。そして、各アーム7における一対の半導体素子11の接続点71と、回転電機の各相(すなわちU相、V相、W相)の電極とが接続されている。また、各半導体素子11には、フライホイールダイオード8が逆並列接続されている。なお、半導体素子11は、例えばMOS型電界効果トランジスタとすることもできる。
半導体装置1は、半導体素子11の動作を制御する制御回路2を有する。制御回路2は、保護回路3と駆動回路22とを有する。本実施形態においても、保護回路3は、半導体素子11を、過熱、過電流、過電圧等から保護するものとすることができる。記憶回路40の記憶制御素子42は、保護回路3からの信号を受けて、スイッチング動作を行う。駆動回路22は、半導体素子11に接続されて半導体素子11を駆動させる。
その他は、実施形態1と同様である。
本実施形態においては、市場から使用済みの電力変換装置100のみを回収し、そこに備えられた半導体装置1を分解調査することにより、半導体装置1において保護回路3が作動したか否かを判断することが可能となる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を有する。
本発明は、前記各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の実施形態に適用することが可能である。例えば、記憶素子を、前記各実施形態で示したもの以外の不揮発性のメモリとすることも可能である。また、前記各実施形態において、記憶素子を、変色、変形、破断等させることにより、記憶素子に、外部から視認できる痕跡を残してもよい。
1 半導体装置
11 半導体素子
2 制御回路
3 保護回路
4 記憶素子

Claims (19)

  1. スイッチング動作を行う半導体素子(11)と、
    前記半導体素子の動作を制御する制御回路(2)と、を有し、
    前記制御回路は、前記半導体素子及び前記制御回路の少なくとも一方を保護するための保護回路(3)と、前記保護回路に接続されるとともに、前記保護回路が作動したことを記憶する記憶素子(4)とを有する、半導体装置(1)。
  2. 前記記憶素子は、当該記憶素子に接続された前記保護回路が作動したことを、前記記憶素子の外部から視認できる痕跡を残すことにより記憶する、請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記記憶素子は、当該記憶素子に接続された前記保護回路が作動したことを、焼損痕を残すことにより記憶する、請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記記憶素子は、ツェナーダイオードである、請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記記憶素子は、電流の通電方向に直交する断面積が部分的に小さくなる小断面積部(43)を有する導体である、請求項3に記載の半導体装置。
  6. 前記記憶素子は、ボンディングワイヤである、請求項3に記載の半導体装置。
  7. 前記制御回路は、前記記憶素子に接続された前記保護回路からの信号に基づいてスイッチング動作を行う記憶制御素子(42)を有し、前記記憶素子と前記記憶制御素子とは、直列接続されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体装置。
  8. 前記制御回路は、複数の前記保護回路を有し、前記各保護回路は、互いに別の前記記憶素子に接続されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  9. 前記制御回路は、複数の前記保護回路を有し、複数の前記保護回路は、1つの前記記憶素子に接続されている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の半導体装置。
  10. 前記制御回路は、前記保護回路の作動時間を計測する作動時間計測部を更に有し、前記作動時間計測部による計測時間が所定時間(Δtα)を超えたとき、前記保護回路が作動したことを前記記憶素子に記憶するよう構成されている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の半導体装置。
  11. 前記制御回路は、前記記憶素子への通電時間を計測する通電時間計測部を有し、前記通電時間計測部の計測時間が所定時間(Δtβ)を超えたとき、前記記憶素子への通電を遮断するよう構成されている、請求項1〜10のいずれか一項に記載の半導体装置。
  12. 前記制御回路は、前記記憶素子に流れる電流が、予め定めた設定電流値(pc)以上か未満かを判定する電流判定回路(24)を有し、かつ、前記電流判定回路が、前記記憶素子に流れる電流の電流値が前記設定電流値以上であると判定したとき、前記記憶素子への通電を遮断するよう構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載の半導体装置。
  13. 前記制御回路は、前記記憶素子への通電を遮断できるよう構成された強制遮断回路(44)を更に有する、請求項1〜12に記載の半導体装置。
  14. 前記制御回路は、前記半導体素子に接続されて前記半導体素子を駆動させる駆動回路(22)を有し、前記保護回路及び前記駆動回路と、前記記憶素子とは、互いに異なる領域に配されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載の半導体装置。
  15. 前記制御回路において、前記記憶素子には、抵抗(41)が直列接続されている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の半導体装置。
  16. 前記半導体装置は、リードフレーム(1r)を内蔵しており、前記抵抗及び前記保護回路は、前記リードフレーム上に搭載されており、前記リードフレームは、前記抵抗が配された部位が、前記保護回路が配された部位よりも、大きい熱容量を有する、請求項15に記載の半導体装置。
  17. 前記半導体装置は、リードフレーム(1r)を内蔵しており、前記抵抗及び前記保護回路は、前記リードフレーム上に搭載されており、前記抵抗は、前記リードフレームに対して、第一接合部(61)を介して接合されており、前記保護回路は、前記リードフレームに対して第二接合部(62)を介して接合されており、前記第一接合部は、前記第二接合部よりも高い熱伝導性を有する、請求項15又は16に記載の半導体装置。
  18. 前記半導体素子と前記保護回路と前記記憶素子とは、互いに同一の半導体チップ(5p)に内蔵されている、請求項1〜17のいずれか一項に記載の半導体装置。
  19. 前記半導体装置は、内燃機関用の点火コイル(10a)を駆動するイグナイタである、請求項1〜18のいずれか一項に記載の半導体装置。
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