JP2018145513A - 金属皮膜の成膜装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 酸素の気泡によって金属皮膜の形成が阻害されることを抑制する。【解決手段】 成膜装置は、基板の上方に配置されるとともに、陰極が設けられた上部ユニットと、基板の下方に配置されるとともに、陰極に対向する陽極が設けられた下部ユニットと、陰極と陽極との間に電圧を印加する電源装置とを備える。下部ユニットは、陰極と陽極との間で、基板の表面に接触する固体電解質膜と、陽極と固体電解質膜との間に、皮膜材料の金属イオンを含む金属イオン溶液を保持する溶液収容部と、溶液収容部内の金属イオン溶液に、溶液収容部の外周部又は底部へ向かう磁界を印加する磁石とを有する。【選択図】図2

Description

本明細書で開示する技術は、金属皮膜の成膜装置に関する。
特許文献1に、基板の表面に金属皮膜を形成する成膜装置が開示されている。この成膜装置は、基板の上方に配置される上部ユニットと、基板の下方に配置される下部ユニットとを備える。上部ユニットは陽極を有し、下部ユニットは陰極を有し、陽極と陰極は基板を挟んで互いに対向する。上部ユニットはさらに、陰極と陽極との間において基板の表面に接触する固体電解質膜と、陽極と固体電解質膜との間において金属イオン溶液を保持する溶液収容部を有する。この構成により、陰極と陽極との間に電圧が印加されると、金属イオン溶液中の金属イオンが固体電解質膜に向けて移動し、さらに固体電解質膜を通過して、基板の表面に析出する。これにより、基板の表面に金属の皮膜が形成される。
特開2014−51701号公報
特許文献1に記載の技術では、固体電解質膜において皮膜材料が針状に析出することで、固体電解質膜と基板とが皮膜材料を介して互いに固着することがある。この場合、成膜後の基板を成膜装置から取り出すときに、固体電解質膜を破損させるおそれがあり、この場合、その破損箇所を通じて溶液収容部から金属イオン溶液が漏れ出してしまう。
上記した金属イオン溶液の漏出を防止するためには、上部ユニットと下部ユニットとの配置を上下反転させることが考えられる。即ち、上部ユニットに陰極を配置し、下部ユニットに陽極、固体電解質膜及び溶液収容部を配置することが考えられる。このような構成によると、固体電解質膜が溶液収容部の上部に配置されることから、固体電解質膜を仮に破損させたとしても、金属イオン溶液の漏出を避けることができる。その一方で、固体電解質膜が溶液収容部の上部に配置されていると、陽極での化学反応によって発生した酸素の気泡が固体電解質膜の内面に付着、滞留しやすくなり、それによって金属皮膜の形成が阻害されるという新たな問題が想定される。
以上を鑑み、本発明では、固体電解質膜が溶液収容部の上部に配置された場合でも、酸素の気泡によって金属皮膜の形成が阻害されることを抑制し得る技術を提供する。
上記の課題を解決するために、本明細書は、基板の表面に金属の皮膜を形成する成膜装置を開示する。この成膜装置は、基板の上方に配置されるとともに、陰極が設けられた上部ユニットと、基板の下方に配置されるとともに、陰極に対向する陽極が設けられた下部ユニットと、陰極と陽極との間に電圧を印加する電源装置とを備える。下部ユニットは、陰極と陽極との間で、基板の表面に接触する固体電解質膜と、陽極と固体電解質膜との間に、皮膜材料の金属イオンを含む金属イオン溶液を保持する溶液収容部と、溶液収容部内の金属イオン溶液に、溶液収容部の外周部又は底部へ向かう磁界を印加する磁石とを有する。
上記した成膜装置では、半導体基板の下方に配置される下部ユニットに、固体電解質膜及び溶液収容部が配置されている。これにより、固体電解質膜が溶液収容部の上部に位置することから、固体電解質膜を仮に破損させたとしても、金属イオン溶液の漏出を避けることができる。加えて、上記した成膜装置では、溶液収容部内の金属イオン溶液に、溶液収容部の外周部又は底部へ向かう磁界が印加される。陽極での化学反応によって発生する酸素は常磁性体である。従って、金属イオン溶液中に発生した酸素の気泡には、磁界によって溶液収容部の外周部又は底部に向かう力が作用する。これにより、酸素(あるいはその他の常磁性体の気体)の気泡が固体電解質膜の内面に付着、滞留することが抑制され、もって金属皮膜の形成が阻害されることが抑制される。
実施例の成膜装置10の構成を模式的に示す。 実施例の成膜装置10が金属皮膜102を形成する様子を示す図。 図1中のIII−III線における断面図であって、磁石32の配置とそれに磁界MFを示す。 一変形例における磁石32の配置とそれによる磁界MFを示す。 他の一変形例における磁石32の配置とそれによる磁界MFを示す。 成膜装置10の動作の流れを示すフローチャート。 図6における金属イオン溶液30の充填(S16)の流れを示すフローチャート。
図面を参照して、実施例の成膜装置10について説明する。図1、図2に示すように、成膜装置10は、基板100の表面100aに金属皮膜102を形成する装置である。基板100は、特に限定されないが、シリコン(Si)や炭化シリコン(SiC)といった半導体材料の基板(例えば半導体ウエハ)である。なお、本実施例で説明する技術は、半導体材料に限られず、各種の材料で構成された基板100に金属皮膜102を形成する装置に適用することができる。また、金属皮膜102を構成する金属材料(本明細書では皮膜材料ともいう)は、ここではニッケル(Ni)であるが、これに限定されず、例えば金(Au)や銀(Ag)といった他の金属材料であってもよい。
成膜装置10は、主に、上部ユニット12と下部ユニット14と電源装置16とを備える。上部ユニット12は、基板100の上方に配置され、下部ユニット14は、基板100の下方に配置される。上部ユニット12と下部ユニット14の少なくとも一方は、その他方に対して進退可能に設けられている。図1に示すように、上部ユニット12と下部ユニット14とが互いに離間した状態で、上部ユニット12と下部ユニット14との間に基板100がセットされる。その後、図2に示すように、上部ユニット12と下部ユニット14とが互いに接近することで、上部ユニット12と下部ユニット14との間に基板100が挟持される。この状態で、基板100の下側に位置する表面100aに、金属皮膜102が形成される。一例ではあるが、基板100は上部ユニット12に固定される。基板100を固定する手段は特に限定されず、例えば、基板100は吸着によって着脱可能に固定されてもよい。
上部ユニット12には、陰極22が設けられており、下部ユニット14には、陽極24が設けられている。陰極22と陽極24は互いに対向する位置関係にあり、陰極22と陽極24との間に基板100は保持される。詳しくは、陰極22と陽極24とのそれぞれは、例えば金属といった導電性材料で構成された板状の電極体であり、互いに平行に配置されている。基板100は、上部ユニット12の陰極22上に固定され、陰極22と電気的に接続される。陽極24は、後述する溶液収容部28内に配置されている。なお、陰極22と陽極24の形状、大きさ、材質については特に限定されず、適宜変更することができる。
電源装置16は、陰極22と陽極24とのそれぞれに電気的に接続されており、陰極22と陽極24との間に電圧を印加する。電源装置16が陰極22と陽極24との間に印加する電圧は直流電圧であって、陽極24が陰極22に対して高電位となる電圧である。これにより、陽極24と陰極22との間には、下部ユニット14から上部ユニット12に向かう電界が形成される。電源装置16の具体的な構成については特に限定されず、成膜装置10の他の構成や形成すべき金属皮膜102に応じて適宜設計することができる。
下部ユニット14はさらに、固体電解質膜26と、溶液収容部28と、磁石32を備える。固体電解質膜26は、皮膜材料の金属イオンを通過させる固体電解質で形成された膜状の部材である。固体電解質膜26は、下部ユニット14に対して着脱可能となっており、一又は複数の皮膜形成が行われるたびに取り替えられる。固体電解質膜26は、陰極22と陽極24の間に位置しており、即ち、陰極22と陽極24とが形成する電界内に配置される。図2に示すように、上部ユニット12と下部ユニット14とが互いに接近すると、固体電解質膜26は基板100の表面100aに下方から接触し、この状態で金属皮膜102の形成が行われる。
溶液収容部28は、密閉型の容器であり、皮膜材料の金属イオンを含む溶液30(ここでは金属イオン溶液30ともいう)を収容する。溶液収容部28は、周壁部分28aと底部分28bとを有し、その上壁部分は固体電解質膜26によって画定されている。即ち、固体電解質膜26には、溶液収容部28内の金属イオン溶液30が下方から接触している。前述したように、溶液収容部28内には、陽極24が配置されている。陽極24は、溶液収容部28の底部分28b上に位置しており、陽極24と固体電解質膜26との間に金属イオン溶液30が保持される。
溶液収容部28には、溶液供給口34と溶液排出口36が設けられている。溶液供給口34は、溶液収容部28に金属イオン溶液30を供給するポートであり、溶液排出口36は、溶液収容部28から金属イオン溶液30を排出するポートである。溶液供給口34には、開閉弁40及び流量計42を有する溶液供給路38が接続されている。溶液排出口36には、開閉弁46及び流量計48を有する溶液排出路44が接続されている。溶液供給路38及び溶液排出路44は、図示されない供給タンク及び回収タンクにそれぞれ接続されている。
磁石32は、溶液収容部28の近傍に設けられており、溶液収容部28内の金属イオン溶液30に磁界MFを印加する。図1−3に示すように、本実施例では、磁石32が溶液収容部28の周壁部分28aに沿って配置されており、周壁部分28aに向けて一方向(図中の右側)に進む磁界MFが形成される。本実施例の磁石32は複数の永久磁石を用いて構成されているが、他の実施形態として、磁石32は例えばコアとコイルを有する電磁石であってもよい。
以上の構成により、成膜装置10では、図2に示すように、上部ユニット12と下部ユニット14との間に基板100を挟持した状態で、陰極22と陽極24との間に電圧が印加される。それにより、基板100の表面100aに金属皮膜102が形成される。即ち、陰極22と陽極24との間に電圧が印加されると、陰極22と陽極24との間に電界が形成される。この電界は、下部ユニット14の陽極24から、上部ユニット12の陰極22に向かう電界であり、陰極22と陽極24との間に位置する固体電解質膜26及び金属イオン溶液30に印加される。これにより、金属イオン溶液30内に含まれる皮膜材料の金属イオンは、陽イオンであることから、固体電解質膜26に向けて移動し、さらに固体電解質膜26を通過していく。固体電解質膜26には基板100の表面100aが接触しているので、基板100の表面100aに皮膜材料が析出していく。その結果、基板100の表面100aに金属皮膜102が形成される。
金属皮膜102が形成される過程では、固体電解質膜26において皮膜材料が針状に析出することで、固体電解質膜26と基板100とが皮膜材料を介して互いに固着することがある。この場合、成膜後の基板100を成膜装置10から取り出すときに、固体電解質膜26を破損させるおそれが生じる。この点に関して、例えば特許文献1に記載された装置のように、固体電解質膜26及び溶液収容部28が、基板100の上方に位置する上部ユニット12に設けられていると、その破損箇所を通じて溶液収容部28から金属イオン溶液30が漏れ出してしまう。しかしながら、本実施例の成膜装置10では、固体電解質膜26及び溶液収容部28が、基板100の下方に位置する下部ユニット14に設けられているので、固体電解質膜26を仮に破損させたとしても、金属イオン溶液30の漏出を避けることができる。
加えて、金属皮膜102が形成される過程では、図2に示すように、陽極24での化学反応によって酸素が発生することがある。陽極24で発生した酸素は、気泡BBとなって陽極24から離間し、その浮力により固体電解質膜26に向けて浮上する。このような酸素の気泡BBが固体電解質膜26の内面(ここでは下面)に付着、滞留すると、金属皮膜102の形成が局所的に阻害されて、不均質な金属皮膜102が形成されてしまう。この点に関して、本実施例の成膜装置10では、溶液収容部28内の金属イオン溶液30に、溶液収容部28の周壁部分28aへ向かう磁界MFが印加されている。陽極24での化学反応によって発生する酸素は常磁性体である。従って、金属イオン溶液30中に発生した酸素の気泡BBには、磁界MFによって溶液収容部28の周壁部分28aに向かう力FCが作用する。これにより、酸素(あるいはその他の常磁性体の気体)の気泡BBは、固体電解質膜26(特に、金属皮膜102の形成範囲)から離れるように移動し、固体電解質膜26の内面に付着、滞留することが抑制される。
前述したように、本実施例における磁石32は、溶液収容部28の周壁部分28aに向けて一方向(図中の右側)に進む磁界MFを形成するように構成されている。しかしながら、磁石32の数、位置、形状、磁力といった具体的な構成は、様々に変更可能である。例えば、図4に示すように、磁石32は、溶液収容部28の中間部分から周壁部分28aに向けて二以上の方向に進む磁界MFを形成するものであってもよい。あるいは、図5に示すように、磁石32は、溶液収容部28の底部分28bに沿って配置され、底部分28bに向けて進む磁界MFを形成するものであってもよい。この場合、酸素等の気泡BBに作用する力FCが、当該気泡BBに作用する浮力よりも大きくなるように、磁石32の磁力等を設計するとよい。このように、磁石32の具体的な構成は特に限定されず、溶液収容部28内の金属イオン溶液30に、溶液収容部28の外周部又は下部へ向かう磁界MFを印加し得るものであればよい。
次に、図6、図7を参照して、一例ではあるが、成膜装置10の具体的な動作の流れを説明する。先ず、図6のステップS12では、成膜装置10の下部ユニット14に、固体電解質膜26を取り付ける(あるいは、交換する)。前述したように、固体電解質膜26は、溶液収容部28の上壁部分でもあり、固体電解質膜26が溶液収容部28の周壁部分28aに固定されることで、溶液収容部28が密閉される。なお、この段階では、図1に示すように、上部ユニット12と下部ユニット14は互いに離間している。
次に、ステップS14では、上部ユニット12に基板100を取り付ける。前述したように、基板100は、上部ユニット12の陰極22に例えば吸着によって固定される。次に、ステップS16では、溶液収容部28に金属イオン溶液30を充電する動作が実施される。この動作は、図7のフローチャートに示す流れで行われる。先ず、図7のステップS22において、溶液供給路38の開閉弁40及び溶液排出路44の開閉弁46が開放される。これにより、溶液収容部28へ金属イオン溶液30の充填が開始される。溶液収容部28へ金属イオン溶液30が充填されている間、ステップS24に示すように、溶液供給路38の流量計42及び溶液排出路44の流量計48がモニタされる。
溶液収容部28が金属イオン溶液30で満たされると、溶液供給路38の流量計42によって測定される供給流量と、溶液排出路44の流量計48によって測定される排出流量とが互いに等しくなる(ステップS24でYES)。この場合、溶液供給路38の開閉弁40及び溶液排出路44の開閉弁46を閉鎖することで、金属イオン溶液30の充填が完了する。なお、溶液収容部28内の圧力を高めるために、先ずは溶液排出路44の開閉弁46を閉鎖し、次いで溶液供給路38の開閉弁40を閉鎖してもよい。
図6に戻り、ステップS18では、金属皮膜102の形成が実施される。上部ユニット12と下部ユニット14とを互いに接近させ、上部ユニット12と下部ユニット14との間に基板100を挟持する。これにより、基板100の表面100aは固体電解質膜26に押し付けられ、溶液収容部28内の金属イオン溶液30の圧力も上昇する。言い換えると、固体電解質膜26が、金属イオン溶液30の圧力によって、基板100の表面100aに押し付けられる。この状態で、電源装置16により、陰極22と陽極24との間に直流電圧が印加される。これにより、前述したように、金属イオン溶液30内の金属イオンが、固体電解質膜26を通過して基板100の表面100a上に析出する。このとき、陽極24で発生する酸素の気泡BBは、磁石32による磁界MFによって溶液収容部28内の外周部へ排除される。これにより、基板100の表面100aに均質な金属皮膜102が形成される。その後、上部ユニット12と下部ユニット14とが互い離間することで、成膜装置10から成膜後の基板100が取り出される。
以上のように、本実施例の成膜装置10では、陽極24での化学反応によって発生した酸素の気泡BBを、磁石32による磁界MFを利用することによって、金属皮膜102の形成範囲から排除することができる。ここで、酸素の気泡BBを排除する他の手段としては、成膜装置10を鉛直方向に対して傾けて、気泡BBの浮力によって移動させることも考えられる。しかしながら、このような手段によると、固体電解質膜26が破損したときに、金属イオン溶液30が漏出するといった問題が起こり得る。あるいは、成膜時のみ成膜装置10を傾けることも考えられるが、この場合、成膜装置10を傾動させる機構やアクチュエータが必要となり、成膜装置10の構成が複雑化する。
その他、発生した酸素の気泡BBが、排除しやすい箇所へ自ら集まるように、陽極24の位置を変更することも考えられる。しかしながら、このような手段によると、陽極24(及び陰極22)と基板100との位置関係が非対称となり、金属皮膜102の形成速度も位置によって変化するという問題が起こり得る。即ち、金属皮膜102を均質に形成することが難しくなる。
あるいは、金属皮膜102の形成中に金属イオン溶液30を溶液収容部28の外部へ循環させ、溶液収容部28の外部において酸素の気泡BBを除去することも考えられる。しかしながら、このような手段によると、加圧された状態の金属イオン溶液30を循環させる必要があり、耐圧性の高い循環経路を用意する必要が生じる。また、金属イオン溶液30が希硫酸を含む場合、循環経路には希硫酸に対して耐性の高い材質を用いる必要がある。希硫酸に対して耐性の高い材質としては、例えばカーペンタやハステロイといったニッケル合金が挙げられる。しかしながら、循環経路にニッケル合金を採用した場合、金属イオン溶液30内の金属イオンが反応するという理由によって、ニッケルの金属皮膜102を形成することが難しくなる。さらに、開閉弁40、46といった機械要素や流量計42、48といったセンサ類が腐食するという問題も想定される。
あるいは、溶液収容部28内に、陽極24上を覆うようにカバーを設け、発生した酸素の気泡BBを捕集することも考えられる。しかしながら、このような手段によると、金属皮膜102の形成後に、カバーによって捕集された酸素の気泡BBを排出する必要があり、そのための機構やアクチュエータが必要となる。さらに、金属皮膜102の形成前にも、カバーによって捕捉されている空気等を事前に排除する必要があり、そのための機構やアクチュエータも必要となる。これらのいくつかの手段に対して、本実施例の構成によると、磁石32を設けるだけでよいので、成膜装置10を簡素に構成することができる。特に、磁石32に永久磁石を採用すれば、電力やその他の動力が必要とされず、その動作を制御する必要もない。
以上、本技術の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。本明細書又は図面に記載された技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時の請求項に記載された組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示された技術は複数の目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:成膜装置
12:上部ユニット
14:下部ユニット
16:電源装置
22:陰極
24:陽極
26:固体電解質膜
28:溶液収容部
28a:溶液収容部の周壁部分
28b:溶液収容部の底部分
30:金属イオン溶液
32:磁石
100:基板
100a:基板の表面
102:金属皮膜
BB:気泡
FC:力
MF:磁界

Claims (1)

  1. 基板の表面に金属皮膜を形成する成膜装置であって、
    前記基板の上方に配置されるとともに、陰極が設けられた上部ユニットと、
    前記基板の下方に配置されるとともに、前記陰極に対向する陽極が設けられた下部ユニットと、
    前記陰極と前記陽極との間に電圧を印加する電源装置とを備え、
    前記下部ユニットは、
    前記陰極と前記陽極との間で、前記基板の前記表面に接触する固体電解質膜と、
    前記陽極と前記固体電解質膜との間に、皮膜材料の金属イオンを含む金属イオン溶液を保持する溶液収容部と、
    前記溶液収容部内の前記金属イオン溶液に、前記溶液収容部の外周部又は下部へ向かう磁界を印加する磁石とを有する、
    成膜装置。
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