JP2003112042A - 電気化学装置および電気化学プロセス - Google Patents

電気化学装置および電気化学プロセス

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JP2003112042A
JP2003112042A JP2001307399A JP2001307399A JP2003112042A JP 2003112042 A JP2003112042 A JP 2003112042A JP 2001307399 A JP2001307399 A JP 2001307399A JP 2001307399 A JP2001307399 A JP 2001307399A JP 2003112042 A JP2003112042 A JP 2003112042A
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electrochemical
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electrode pair
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JP2001307399A
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Seiichiro Nakabayashi
誠一郎 中林
Hajime Mimura
元 三村
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Ebara Jitsugyo Co Ltd
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Ebara Jitsugyo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電流と、磁界とを併用する高効率の電気化学
装置および電気化学プロセスを提供する。 【解決手段】 本発明の電気化学装置は、陽極および陰
極とから構成される電極対と、電極対を収容するための
容器と、陽極および陰極との間に電圧を印加して電流を
通じるための電源手段と、電流の流れ方向と交差する磁
場を発生させる磁場発生手段とを含んで構成されてお
り、磁場発生手段は、永久磁石、電磁石、コイルから選
択される。電気化学プロセスは、磁場発生手段により発
生された磁場中で行われ、電気二重層近傍の物質移動を
改善することにより、電気化学プロセスの効率を向上さ
せる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気化学装置およ
び電気化学プロセスに関し、より詳細には、電流と、磁
界とを併用する電気化学装置および電気化学プロセスに
関する。
【0002】
【従来の技術】電気化学プロセスは、これまで種々の用
途に適用されている工業的プロセスである。この電気化
学プロセスは、陽極と陰極といった電極の間に電流を流
し、電極近傍において発生する酸化・還元反応に基づ
き、反応生成物を得るものである。
【0003】上述した電気化学プロセスは、生成物の形
態および種類に応じて電気分解、電解精錬、電解採取、
電気メッキといった用途に分類されている。電気分解
は、電極の表面において電気化学反応を起こし、物質を
酸化および還元して生成物を得る技術である。電解精錬
または電解採取は、広く電解冶金方法において用いられ
ている水溶液からの金属の精錬法または採取法であり、
上述した電気化学的な酸化・還元反応を用いて、Cd、
Mn、Cr、Cu、Ag、Pb、Sn、Ni、Feとい
った金属の化学精錬を行うものである。また、電気メッ
キとは、原理的には電解精錬および電解採取と同一であ
るが、電極表面に金属を析出させ、電極表面に強固に付
着するメッキ層を形成させる技術である。
【0004】上述した種々の電気化学プロセスにおいて
は、いずれの場合でも、陽極または陰極といった電極の
表面近くに存在する荷電粒子、例えばイオンにより電極
表面近傍において電気二重層が形成されるプロセスを含
んでいる。
【0005】上述した電気化学プロセスにおいては、電
気二重層または電気二重層近傍において荷電粒子は、酸
化または還元されて生成物となり、この酸化または還元
された生成物が、拡散して電極から離れてゆき、荷電物
質を含む新たな反応物が電気二重層部分に供給されるこ
とで、連続的な電気化学プロセスが進行して行くものと
考えられている。このため、従来から電気化学プロセス
においては、生成物をいかに早く電気二重層から除去
し、反応物を電気二重層部分に供給するかということ
が、反応効率や反応速度を大きく左右するものとして認
識されている。
【0006】これまで、上述した電気化学プロセス、特
に電気分解においては、電気二重層における反応効率を
向上させるため種々の方法が提案されている。例えば、
電極間の被電解液の移動を効率的に行うために、電極間
の被処理水をポンプで循環させ、電極表面に水流を形成
させることにより、電気二重層近傍の物質の循環効率を
高めるなどの方法が提案されている。
【0007】図1に、電極間における被電解液の移動を
効率的に行わせるため従来用いられている電気分解漕1
の概略上面図を示す。図1において示される電気分解槽
1においては、電極は、電極2,3、電極4,5、電極
6,7といったように、陽極と陰極とを含んで構成され
る電極対として配置されている。通常、単位床面積あた
りの処理効率を高めるため、これらの電極対が複数、電
気分解のための容器8の内部に配置されて構成されてい
る。
【0008】図1に示した従来の電気分解槽1において
使用される電極は、電極対の間の間隔d1と、複数配置
された電極対の間の間隔d2というように、電気分解を
生じさせる電極対と、電極対相互間の距離が異なるよう
に配置されている。電極対の陽極および陰極の間の距離
d1は、通常では電極対間の距離d1が小さい方が効率
を高めることができることから一般にはd1が数mmの
距離となるように設置されている。
【0009】他方では、電極3と電極4との間、および
電極5と電極6との間といった電極対相互の間の距離d
2は、ある程度広くしておかないと、互いに隣接する電
極対相互の間で迷走電流が発生し、電気分解効率が低下
することも知られている。このため、従来の電気分解槽
内では、陽極と陰極とから構成される電極対の間の距離
d1と、電極対を構成する電極対相互の間の距離d2が
異なるように配置されることになる。
【0010】さらに、図1に示した従来の電気分解槽1
における電気化学プロセスについて説明すると、被処理
水は、電極対の間をポンプで循環されて連続的に電気化
学プロセスを行うことができるようにされている。図1
においては、電極対を形成する陽極と陰極との間を流れ
る被処理水の方向を矢線Aで示している。また、図1に
おいては、互いに隣接する電極対の間を流れる被処理水
の流れを矢線Bで示している。図1に示されるように、
従来の電気分解槽においては、上述した迷走電流の発生
を抑制し、かつ電気分解効率を高めるため、電極はそれ
ぞれ異なる間隔d1、d2として配置される。
【0011】この場合、互いに隣接する電極対間の間隔
d2の方が電極対を形成する電極の間の距離d1よりも
広いため、被電解液の移動がより要求される電気二重層
の形成される領域の流水抵抗が大きくなってしまうこと
になる。このため、電極対間において充分な被電解液の
流通を達成することができないといった問題が生じる。
この問題は、特に単位床面積あたりの処理効率を向上さ
せるべく、電極対を増加させた場合に顕著に発生するこ
とになる。
【0012】また、電気化学プロセスを生じさせるため
の電極対の間の距離が小さくされると、電気分解槽1の
内部の循環性を高めたとしても上述したように電極対の
間における矢線Aで示される部分における被電解液の移
動性がますます低くなることになる。このため、電気化
学プロセスの単位床面積あたりの効率を向上させるべく
電極対の数を増加させたとしても、電極表面においてい
わゆる層流が形成され、電極表面近傍の物質移動が拡散
律速となって、電極対1つあたりの効率が低下し、所望
する効率向上が達成できないという不都合があった。
【0013】上述した被電解液の循環により発生する不
都合に対応するため、特公昭51−14823号公報で
は、電気分解における効率を高めるため、電極を回転さ
せ電極表面に相対的な水流を生じさせる方法が開示され
ている。また、これまで、上述した電気2重層における
物質の供給および除去を改善するべく、DENKI KAGAKUN
o.8 (1985)、第560頁〜第566頁では、回転円板電
極(RED)や、回転リングディスク電極(RRDE)
が提案されている。
【0014】上述した方法は、電気2重層における物質
の供給・除去の効率を高めることはできるものの、特に
多数の電極対を配置する場合などには不都合が多く、電
極を回転させる機構を設けることにより電極の全表面積
を低下させ、全体としての効率を低下させてしまうとい
った問題があった。同時に、単位床面積あたりのプロセ
ス効率を向上させようとしても、電極の密度と、物質の
移動効率との間には、上述したような相反関係が生じ、
単位床面積あたりのプロセス効率には制限があった。
【0015】また、いずれの場合であっても、被電解物
質として常温の水溶液に適用することは充分可能である
ものの、例えば溶融塩の電気分解や、高温高圧下または
きわめて腐食性のある物質の電気分解、電解精錬といっ
た電気化学プロセスに適用するには不向きであり、より
効率が高く、かつ適用性の広い電気化学装置および電気
化学プロセスを提供することが必要とされていた。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】さらに、本発明のより
具体的な目的は、電気化学プロセスの効率を向上させる
ための電気化学装置を提供することを目的とする。
【0017】すなわち本発明は、単位床面積あたりの電
気化学的プロセスの効率を向上させることを目的とす
る。
【0018】また、本発明は、より具体的には、電気二
重層における荷電物質の除去効率を向上させることを可
能とする電気化学装置および効率の向上した電気化学プ
ロセスを提供することを目的とする。
【0019】さらに、本発明の他の目的は、水溶液から
溶融塩にまで広い適用性を有すると共に、高い効率で電
気化学プロセスを発生させることが可能な電気化学装置
を提供することを目的とする。
【0020】
【発明が解決するための手段】本発明は、上述した従来
技術の問題点に鑑みてなされたものであり、本発明にお
いては電気化学プロセスの効率化を達成するために磁界
を用いるものである。電気化学的プロセスにおいて電極
の間に流される電流に対して交差する方向に磁場を発生
させることにより、電気二重層近傍の荷電物質に対して
フレミング左手の法則に基づいて荷電粒子に対してロー
レンツ力が発生する。
【0021】本発明者らは、この電磁気的な力を使用し
て電気分解を行なう過程で生成する生成物および反応物
の移動効率を向上させることにより、生成物および反応
物の電気二重層または電気二重層近傍における移動効率
を高め、この結果電気化学プロセスの反応効率を大幅に
改善することができることを見いだし、本発明に至った
ものである。
【0022】すなわち本発明によれば、陽極および陰極
から構成される電極対と、前記電極対を収容するための
容器と、前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加して電
流を通じるための電源手段と、前記電流の流れ方向と交
差する磁場を発生させる磁場発生手段とを備える電気化
学装置が提供される。
【0023】本発明の電気化学装置は、前記電極対が複
数配置されることが好ましい。本発明の電気化学装置に
おいては、前記磁場発生手段は、永久磁石であることが
好ましい。本発明の電気化学装置においては、前記磁場
発生手段は、電磁石またはコイルとすることもできる。
本発明の電気化学装置においては、前記磁場発生手段
は、前記電流の流れ方向に対して略直交する方向に磁場
を発生させることが好ましい。
【0024】また、本発明においては、電気化学プロセ
スを生じさせるための電流を供給する前記電源手段は、
前記電流をパルス的に供給することができる。
【0025】また、本発明によれば、陽極と陰極とから
形成される電極対と、前記電極対を収容する容器と、磁
場を発生させるための磁場発生手段とを用いる電気化学
プロセスであって、前記電極対の間に電流を流して電気
化学反応を発生させるステップと、前記電流の流れ方向
に交差する方向に磁場を発生させるステップとを含む電
気化学プロセスが提供される。
【0026】本発明の電気化学プロセスにおいては、前
記磁場を、電磁石、または前記容器を取り巻いて配置さ
れたコイルにより発生させるステップを含むことが好ま
しい。本発明の電気化学プロセスにおいては、さらに前
記電極対に対してパルス電流を通じてパルス電流を発生
させるステップを用いることもできる。本発明において
は、前記パルス的に発生された電流の周波数を制御して
インピーダンス不整合により発生する電気エネルギーの
損失を抑制するステップを用いることもできる。本発明
の電気化学プロセスは、電気分解、電解精錬、電解採
取、電気メッキを含む群から選択することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を特定の実施の形態
として電気分解を行う電気化学プロセスを例に取り説明
するが、本発明は、後述する実施の形態に限定されるも
のではなく、電気二重層が形成される電気化学プロセス
用途には等しく適用することができるものであること
は、いうまでもないことである。
【0028】図2は、本発明の第一の実施の形態の電気
化学装置を一部切り欠いて、その内部構成を示した斜視
図である。図2に示した本発明の電気化学装置は、電気
分解を行うための被電解液を貯留するための容器9と、
この容器9内に配置された電極対10と、磁場を発生さ
せるための磁場発生手段として用いられる永久磁石11
と永久磁石12とを含んで構成されている。電極対10
の間には、図示しない電源手段から電流が供給され、矢
線kで示される方向に電流が流されている。また図2に
示した電気化学装置においては、永久磁石11と永久磁
石12とが、電流の方向に対して交差する方向に、矢線
mで示される方向に磁場を形成するように配置されてい
る。
【0029】電極対10は、被電解液に一部または全部
が浸漬されていて、被電解液を電気分解する構成とされ
ている。電極対10に対して電流を供給するための電源
手段としては、これまで知られたいかなる電源を使用す
ることができる。また、本発明において電極対10に対
して供給される電流は、直流、交流いかなるものでも用
いることができる。さらに、本発明においては、電極対
10の間に供給される電流は、より詳細には後述するよ
うにパルス電流とすることもできる。
【0030】また、図2に示した電気化学装置には、被
電解液の供給手段13と、排出手段14とが接続されて
いるのが示されていて、被電解液を連続的に供給して連
続的に電気化学プロセスを行うことができる構成とされ
ている。被電解液の供給手段13と、排出手段14の接
続位置および径などについては、図2に示した位置に限
られず、設置条件、処理量、処理効率といった条件を考
慮して適宜設定することができる。
【0031】電極対10を構成する電極としては、これ
まで電気分解などの用途に使用されるこれまで知られた
いかなる材料でも採用することができ、具体的には例え
ばステンレス、炭素、チタン、鉄、銅、金属酸化物、白
金、銀、ニッケル、フェライト、酸化鉛(PbO)、
パラジウム、コバルト、亜鉛、スズ、鉛、水銀、または
これらのいかなる合金でも挙げることができる。また、
特に溶融塩の電気分解または電解精錬などの電気化学プ
ロセスを行わせる場合には、上述した金属材料の表面に
金属酸化物、セラミックスといった保護層を形成した電
極を使用することができる。さらに、本発明において
は、電極として半導体、半導体性を有するセラミック
ス、化合物等を適宜使用することができる。
【0032】また、電極の形状についても、これまで知
られたいかなる形状でも用いることができ、本発明にお
いて用いることができる電極の形状は、二次元的に広が
った板状の電極のみに限定されるのではなく、三次元形
状に形成された電極とすることもできる。
【0033】図2に示される第1の実施の形態において
は、永久磁石11と永久磁石12とは、図2の矢線mで
示される方向に磁場を発生させるように、それぞれの磁
極N、Sが互いに反対側になるように配置されている。
被電解液は、ローレンツ力といった電磁気学的な力によ
り容器9内を矢線Aで示される方向に流されていて、電
極対10の間で電気分解されながら矢線Aの方向へと移
動して行く。また、本発明においては、必要に応じて循
環ポンプなどにより被電解液を強制的に循環させ、さら
に移動効率を向上させることもできる。
【0034】本発明において使用することができる永久
磁石としては、これまで知られたいかなる磁性材料から
形成されるものを挙げることができる。これらの磁性材
料としては、例えばスピネル型フェライト、マグネトプ
ラムバイト型フェライト、ガーネット型フェライトなど
のフェライト材料を挙げることができ、具体的には例え
ばフェライト、マグネタイト、バリウム・フェライト、
ストロンチウム・フェライト、銅フェライト、Ni−Z
nフェライト、Mn−Znフェライト、Cu−Znフェ
ライト、Ni−Alフェライト、Coフェライト、サマ
リウム・ニオブ、サマリウム・コバルト、ネオジミウム
・フェライト、センダスト合金といった種々の磁性材
料、またはこれらの材料の混合物を挙げることができ
る。
【0035】また、本発明においては目的とする反応に
よっては、電極から酸素や水素といった気体が副生する
こともある。このように発生した酸素または水素は、そ
のままにすると不都合が生じる場合もあるので、パラジ
ウム触媒といった適切な触媒を使用して穏和な条件下で
水に変換させることが好ましい。このような目的のため
本発明においては、図示しない副生物処理装置を電気化
学装置に設けることもできる。
【0036】図3は、図2に示した本発明の第一の実施
の形態の電気化学的装置において電極対10の間に形成
される磁場と、電流の関係を詳細に示した図である。図
3に示すように、矢線mで示される方向に発生された磁
場に交差するように矢線kで示される方向に電流が流さ
れる。この場合、電極対10の間においては、フレミン
グの左手の法則が働き、電極対10の間に存在する荷電
粒子には、図2において示される矢線Fの方向にローレ
ンツ力といった電磁気的な力が作用する。
【0037】本発明においては、この電磁気的な力の方
向は、電気二重層または電気二重層近傍における物質移
動効率を高めることができる限りいかなる方向に作用さ
せることもできる。しかしながら、本発明においては、
電極対の間に流れる電流に対して磁場を交差させる配置
を用いることで、電気化学プロセスの効率を向上させる
ことができることが見出された。
【0038】電気化学プロセスの効率の向上は、本発明
においては電磁気学的な力を有効に使用することにより
達成されるものと考えられる。また、それ以外の要因も
ある可能性があるものの、本発明における効率の向上
は、主として荷電粒子が移動する方向に沿って磁場を加
えても下記式で与えられる電磁気的な力は荷電粒子に作
用せず、電気二重層またはその近傍における荷電粒子の
移動効率には寄与しないことをその理由の一つとして挙
げることができるものと推定している。
【0039】
【数1】 上記式中、Fは、電磁気的な力(ベクトル)であり、q
は、荷電粒子の電荷であり、vは、移動速度(ベクト
ル)であり、Bは、磁束密度(ベクトル)である。上記
式から判断されるように、荷電粒子の移動方向に対して
交差する方向に磁場を発生させることにより、電磁気的
な力が発生することがわかる。
【0040】なお、本発明においては上述したように磁
場の方向mと電流の方向kとは、交差する方向に形成さ
れていれば電磁気的な力を荷電粒子に作用させることは
可能であるものの、磁場ができるだけ効率的に作用する
点を考慮すれば、磁場の方向mと電流の方向kとが直交
していることが好ましい。
【0041】本発明は上述したように、電気二重層およ
びその近傍における物質の移動を拡散律速以上に高める
ことにより、電気化学プロセスの効率を向上させること
ができる。このため、本発明によれば、単位床面積あた
りの処理効率を高めるために電極対10を多数電気化学
装置に配置した場合であっても、特に電気分解を発生さ
せる電極対10の間において効率的に荷電粒子の移動を
引き起こすことが可能となり、電気二重層における反応
物および生成物の供給・除去をスムーズに行うことが可
能となる。
【0042】図4は、本発明において、電気分解が進行
する電極対10を構成する電極の一方10aの表面近傍
を模式的に示した図である。図4に示されるように、被
電解液は、電極10aの表面近傍に形成された電気二重
層15およびその近傍において酸化・還元されて生成物
16とされている。また、被電解液は、矢線Aで示され
る方向へと、電磁気学的な力により移動されていて、そ
れに伴って生成物16が電気二重層15から除去され、
新たな反応物17が反応領域へと供給されることにな
る。
【0043】本発明により加えられる磁場は、図4にお
いては紙面裏から表に向かう方向に加えられ、電気分解
のための電流Iは、矢線kの方向へと流されている。こ
のとき、矢線Fで示される方向に電磁気的な力が発生
し、荷電粒子は、その電荷に応じた方向へと移動するこ
とになる。この際、電荷の正負に応じて荷電粒子の移動
する方向は異なるものの、多くの場合生成物は、中性で
あり、反応物質がイオンといった荷電粒子であるので、
電磁気的な力が、被電解溶液中に含まれる目的とする荷
電粒子の供給および移動を促進するように、磁場の方
向、電流の方向、および被電解液の移動方向を適宜調節
することが可能となる。
【0044】本発明において電気分解の効率が向上する
理由としては上述したように電磁気的な力により直接荷
電粒子の移動性を改善することの他にも、種々の理由が
考えられるものの、本発明者らは、電磁気的な力を強制
的に荷電粒子に加えることにより電極対10の間におい
て移動する被電解液の層流の形成といった流れ状態や、
電極表面に形成される拡散層を、電磁気的な力により荷
電粒子に対して力を加えることにより変化させることが
可能となり、これらの要因が相乗的に相互作用して電気
分解の効率を著しく向上させることができるものと推定
している。
【0045】また、本発明においては、磁場の印加と同
時に従来の被電解液の撹拌を行うこともできる。本発明
において被電解液の攪拌を同時に用いることにより、さ
らに電極近傍の撹拌効率を一層向上させることが可能と
なる。また、被電解液の攪拌は、生成物の蓄積による濃
度過電圧を抑制することにもつながり、電気分解の効率
をさらに向上させることができる。
【0046】図5は、本発明の電気化学装置の第2の実
施の形態を示した図である。図5に示した本発明の第2
の実施の形態の電気化学装置では、図3に示した永久磁
石11、永久磁石12の位置に、電磁石18、19が配
置されていて、磁場強度を可変にする構成とされてい
る。図5に示した電磁石としては、例えば超電導磁石と
いった電磁石を挙げることができる。また、発生される
磁場の強度は、0T〜10Tまでの範囲で適宜調節する
ことができる。また、本発明においては、コイルにより
発生される磁場に対してさらに、永久磁石または補助電
磁石で磁場強度を高めても良い。
【0047】図6は、本発明の第3の実施の形態の電気
化学装置を一部切り欠いて内部の構成を示した図であ
る。図6に示した電気化学装置は、電気化学装置を構成
する円筒形の容器20と、この容器20内に配置された
電極対21と、容器20の外部に容器を取り巻くように
配置された導電性のコイル22とを含んで構成されてい
る。容器20の内部には、被電解液が充填されていて、
図示しない被電解液の供給手段および排出手段を通し
て、被電解液が容器20の内部を通して流通されてい
る。
【0048】なお、供給手段、排出手段については、図
2において説明したように、取付位置および径は適宜設
定することができる。また、容器20の形状についても
特に円筒形に限定されることはなく、種々の形状を用い
ることができる。
【0049】図6に示された導電性のコイル22は、コ
イル22に電流が流された場合に、容器20の内部へと
磁界を発生させることができるようにされている。容器
20は、このため、強磁性、常磁性の金属材料、または
透磁率の高い非金属材料から形成されていることが好ま
しい。容器20に使用することができる高透磁率の材料
としては、これまで知られたフェライト系の磁性材料、
またはこれらの材料のいかなる混合物を挙げることがで
きる。
【0050】図6に示した電気化学装置においては、コ
イル22により磁場が形成され、容器20の内部に矢線
mで示される方向に磁場が形成される。また、電気分解
の電流は、図6の矢線kで示される方向に発生し、この
ため、電磁気的な力は、矢線Fで示される方向に発生し
て、電気二重層およびその近傍における物質移動の効率
を向上させている。
【0051】また、図2、図3、図5および図6に示し
た電気化学装置においては、電極対に対し、電流をパル
ス的に供給することも可能である。本発明において電極
対に供給されるパルス電流は、半波波、矩形波など、ど
のようなパルス形状で供給されても良い。本発明者ら
は、鋭意検討を行ったところ、直流的な電気分解より
も、パルス電気分解が効率的に有利であることを見いだ
した。
【0052】この理由としては、種々の要因が挙げられ
るものと考えられるが、一般に、電気化学反応では、電
極と反応物の衝突を増やすほど電気分解の効率が向上す
ることが知られている。しかしながら、電極近傍で形成
される拡散層は、電気分解の経過時間と共に厚くなるこ
とが知られており、電気化学プロセスの進行途中におい
ては、拡散層が厚くならないようにすることが好まし
い。パルス電流により電気化学プロセスを進行させるこ
とにより、電気分解の時間経過と、被電解液の流速、お
よび荷電粒子に加えられる電磁気的な力との相乗的な関
係により、効率がより向上するものと推定している。
【0053】さらに、電極対を形成する電極に対して、
高い電位をかけ続けると電極が劣化する傾向にある。パ
ルス的に電流を電極対に供給する場合は、電極の劣化が
起こらない短時間だけ電位をかけ、電極の劣化を抑制し
ながら、活性種(OH・等)を効率よく生成させること
が可能となり、よりいっそう電気化学プロセスの効率を
向上させることができる。
【0054】また、図6に示した構成の電気化学装置
は、コイル22のインダクタンスLと、容器20に収容
された電極対21により規定されるキャパシタンスCと
を有している。このため、図6に示した電気化学装置の
構成においては、インダクタンスLと、キャパシタンス
Cとにより共振回路が形成されることになる。このよう
に形成された共振回路において、電極対21の間にパル
ス的に電流を供給し、パルス周波数を調節することでパ
ルス的に加えられる電流のインピーダンス不整合に対応
することが可能となる。
【0055】すなわち、電極対に対してパルス的に供給
される電気エネルギーの反射ロスを共振回路を構成させ
て防止することが可能となる。このため電気化学系に対
して電気エネルギーを効率よく導入することが可能とな
り、パルス的な電気化学プロセスを行う場合でも、電気
化学プロセスの効率低下を抑制することが可能であるこ
とが見出された。
【0056】すなわち、本発明の図6に示した本発明の
第3の実施の形態の電気化学装置は、パルス的な電気化
学プロセスを行った場合であっても、インピーダンス不
整合によるロスを抑制して電気エネルギーの反射を抑制
すると共に、上述したように溶液の電極対の間における
攪拌または拡散性を向上させるという相乗的な効果によ
り、電気化学プロセスのよりいっそうの効率向上を達成
することができる。
【0057】また、本発明は、電磁気的な力を被電解液
に含まれる荷電粒子に強制的に加えることを可能とす
る。このため、本発明は、電解液の容量が小さく通常で
は撹拌できない単位床面積あたり多数の電解層を積層し
た構造を持つ電気分解装置で特に有効である。
【0058】これまで、本発明を図面に示した特定の実
施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、電気分
解ばかりではなく、電気分解以外の電気化学的プロセ
ス、例えば電気分解、電解精錬、電解採取、電気メッキ
に対しても等しく適用することができる。さらに、本発
明は、水溶液の電気化学プロセスばかりではなく、溶融
塩の電気化学プロセスに対しても等しく適用することが
できる。
【0059】
【発明の効果】これまで特定の実施の形態をもって本発
明を説明してきたが、本発明は、説明してきたように磁
場と、電解電流との相互作用を利用して電極近傍で電解
液に含まれる荷電粒子に対して電磁気的な力を加えるこ
とを可能とするので、電極近傍のの撹拌効率または物質
の移動効率を向上させることが可能となり、電気化学プ
ロセスの進行に伴う生成物の蓄積による濃度過電圧を抑
制し、電気化学プロセスの効率をさらに向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の電気分解槽の概略上面図。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の電気化学装置の
一部断面斜視図。
【図3】 本発明の図2に示した電気化学装置の分解斜
視図。
【図4】 本発明の作用を示した模式図。
【図5】 本発明の第2の実施の形態の電気化学装置の
分解斜視図。
【図6】 本発明の第3の実施の形態の電気化学装置の
一部断面斜視図。
【符号の説明】
1…電気分解槽 2〜7…電極 8…容器 9…容器 10…電極対 11…永久磁石 12…永久磁石 13…被電解液供給手段 14…被電解液排出手段 15…電気二重層 16…生成物 17…反応物 18…電磁石 19…電磁石 20…容器 21…電極対 22…コイル
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25D 5/00 101 C25D 5/00 101 (72)発明者 三村 元 東京都中央区銀座7丁目14番1号 荏原実 業株式会社内 Fターム(参考) 4G075 AA13 AA15 BA05 BB07 CA20 CA42 DA02 EB01 EC21 FB02 FB03 FB04 4K021 BC01 BC03 BC09 4K024 CA16 CB26 GA16 4K058 AA13 BA14 BA16 BA17 BA18 BA21 BA23 BA24 BA27 BA28 BB03 BB04 BB06 CA25 CB26 FA30

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極および陰極から構成される電極対
    と、 前記電極対を収容するための容器と、 前記陽極と前記陰極との間に電圧を印加して電流を通じ
    るための電源手段と、 前記電流の流れ方向と交差する磁場を発生させる磁場発
    生手段とを備える電気化学装置。
  2. 【請求項2】 前記電極対が複数配置された、請求項1
    に記載の電気化学装置。
  3. 【請求項3】 前記磁場発生手段は、永久磁石である、
    請求項1または2に記載の電気化学装置。
  4. 【請求項4】 前記磁場発生手段は、電磁石またはコイ
    ルである、請求項1または2に記載の電気化学装置。
  5. 【請求項5】 前記磁場発生手段は、前記電流の流れ方
    向に対して略直交する方向に磁場を発生させる、請求項
    1〜4のいずれか1項に記載の電気化学装置。
  6. 【請求項6】 前記電源手段は、前記電流をパルス的に
    供給する、請求項4に記載の電気化学装置。
  7. 【請求項7】 陽極と陰極とから形成される電極対と、
    前記電極対を収容する容器と、磁場を発生させるための
    磁場発生手段とを用いる電気化学プロセスであって、 前記陽極と前記陰極との間に電流を流して電気化学反応
    を発生させるステップと、 前記電流の流れ方向に交差する方向に磁場を発生させる
    ステップとを含む電気化学プロセス。
  8. 【請求項8】 前記磁場を、電磁石、または前記容器を
    取り巻いて配置されたコイルにより発生させるステップ
    を含む請求項7に記載の電気化学プロセス。
  9. 【請求項9】 さらに前記電極対に対してパルス電流を
    通じてパルス電流を発生させるステップを含む、請求項
    7に記載の電気化学プロセス。
  10. 【請求項10】 前記パルス的に発生された電流の周波
    数を制御してインピーダンス不整合により発生する電気
    エネルギーの損失を抑制するステップを含む、請求項8
    または9に記載の電気化学プロセス。
  11. 【請求項11】 前記電気化学プロセスは、電気分解、
    電解精錬、電解採取、電気メッキを含む群から選択され
    る、請求項7〜10のいずれか1項に記載の電気化学プ
    ロセス。
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