JP2018141818A - 赤外線反射多層膜付き基材、および赤外線反射多層膜付き基材の製造方法 - Google Patents

赤外線反射多層膜付き基材、および赤外線反射多層膜付き基材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 赤外線の反射性が高く、可視光の透明性に優れ、放熱効果が高く、さらに硬度が高く、長期の耐候性がある無機物で構成された防汚機能付き赤外線反射多層膜を有する基材を提供することである。【解決手段】 基材10、赤外線遮断無機膜20、低屈折率無機膜30、および高屈折率無機膜40をこの順に備えることを特徴とする、赤外線反射多層膜付き基材1である。赤外線遮断膜20、および低屈折率無機膜30が、シリカナノ粒子を含み、高屈折率無機膜40が、酸化ニオブナノ粒子およびナノダイヤナノ粒子を含むと好ましい。【選択図】 図1

Description

本発明は、赤外線反射多層膜付き基材に関する。
近年、外壁、ガラス等の基材の遮熱・省エネ対策として、赤外線カット膜が使用されている。一般に、赤外線カット膜には、赤外線吸収膜と赤外線反射膜がある。赤外線吸収膜は、熱も吸収するタイプであり、遮熱効果は高いが、基材自体の温度が高くなり、基材がガラス等の場合には、熱割れ等の危険性が高くなるため、使用可能な用途が限定されてしまう、という欠点がある。また、赤外線カット膜自体は、樹脂との混合品やフィルム化されているため、表面は絶縁で撥水と汚れやすい構造になっていることが多く、汚れによって吸熱して劣化が早くなり、性能が低下してしまう。
赤外線反射膜としては、表面処理対象物への表面処理に用いる表面処理材であって、前記表面処理対象物に対するバインダーを含まず、熱線反射性金属化合物を成分とする水分散液または水溶液でなることを特徴とする表面処理材(酸化チタン)により表面処理された表面処理ガラス(特許文献1の請求項1、2、9)が、報告されている。
しかしながら、上記の表面処理ガラスは、バインダーを含まないため、ガラスと表面処理剤との接着力が低く、表面硬度が低い、加えて、実質的に含有される酸化チタンの光触媒作用により、周辺の有機物が劣化してしまい易い、という欠点がある。
また、多層構造の赤外線反射膜を利用する基材として、平行な第2の透明基材から間隔を開けて配置された第1の透明基材と、前記第1の透明基材と前記第2の透明基材との間で画定される密閉空間と、前記第1の透明基材と前記第2の透明基材との間に配置された少なくとも1つの赤外線反射多層高分子フィルムと、を含む、断熱ガラスユニットであって、前記赤外線反射多層高分子フィルムが第1のポリマー材料及び第2のポリマー材料の複数の交互性高分子層を有し、前記交互性高分子層の少なくとも1つは複屈折で配向されており、前記交互性高分子層は協働して赤外線を反射する、断熱ガラスユニット(特許文献2の請求項1)が、報告されている。
しかしながら、上記断熱ガラスユニットは、ポリマーを使用するため、長期的な耐候性に問題がある、構造が複雑なので、製造工程が長くなり、高コストになる、という問題がある。また、フィルムとして外での使用が考えられていない。
別の多層構造の赤外線反射膜を利用するフィルムとして、透明導電性熱線反射フィルムの少なくとも片面に可視光線反射防止層を積層してなる積層フィルムであって、可視光線反射率が5%以下、赤外線反射率が75%以上であることを特徴とする透明積層フィルムであって、透明導電性熱線反射層が、金属層と誘電体層を積層してなる層であり、該金属層がAu、Ag、CuおよびAlから選ばれる1種以上の金属または合金からなる層であり、かつ該誘電体層がTiO、Ta、ZrO、SnO、SiO、SiO、InおよびZnOから選ばれる1種以上からなる層である透明積層フィルム(特許文献3の請求項1、2)が、報告されている。
しかしながら、上記透明積層フィルムは、金属層を含有するため、透明性に劣る、金属層が酸化してしまう、フィルムが、熱可塑性樹脂である(第0008〜0012段落)ため、長期的な耐候性に劣る、という問題がある。つまり屋外使用には、適していない。
同様な熱線反射フィルムとして、耐候性を有する二軸配向ポリエステルフィルムを基材(A)とし、該基材の少なくとも片面に熱線反射層(B)および表面保護層(C)を設けた積層フィルムであって、該積層フィルムの可視光線透過率が50%以上、近赤外線反射率が50%以上、かつヘーズ値が5%以下であることを特徴とする屋外使用に適した熱線反射フィルムであって、熱線反射層(B)が、金属層と誘電体層とを交互に積層してなる層であり、かつ金属層を構成する金属がAu、AgおよびCuから選ばれた1種以上の金属または合金である請求項1記載の屋外使用に適した熱線反射フィルム(特許文献4の請求項1、5)が、報告されている。
しかしながら、上記熱線反射フィルムも、金属層を含有するため、透明性に劣る、金属層が酸化してしまう、フィルムが、ポリエステルであるため、長期的な耐候性に劣る、という問題がある。
特開2011−246293号公報 特表2009−539648号公報 特開2001−310407号公報 特開2000−117918号公報
本発明が解決しようとする課題は、赤外線の反射性が高く、可視光の透明性、断熱性に優れ、放熱効果が高く、さらに硬度が高く、長期の耐候性がある無機物で構成された屋外に使用可能な防汚機能の持つ赤外線反射多層膜を有する基材を提供することである。
本発明は、以下の構成を有することによって上記問題を解決した赤外線反射多層膜付き基材に関する。
〔1〕基材、赤外線遮断無機膜、低屈折率無機膜、および高屈折率無機膜をこの順に備えることを特徴とする、赤外線反射多層膜付き基材。
〔2〕赤外線遮断無機膜、および低屈折率無機膜が、シリカナノ粒子を含み、高屈折率無機膜が、酸化ニオブナノ粒子およびダイヤモンドナノ粒子を含む、上記〔1〕記載の赤外線反射多層膜付き基材。
〔3〕基材の少なくとも一方の面に、赤外線遮断無機膜を形成するための赤外線遮断無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および赤外線遮断無機膜を形成するための赤外線遮断無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程、
基材に形成された赤外線遮断無機膜に、低屈折率無機膜を形成するための低屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および低屈折率無機膜を形成するための低屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程、
基材に形成された低屈折率無機膜に、高屈折率無機膜を形成するための高屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および高屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜100℃で乾燥させる工程、
をこの順に含む、上記〔1〕または〔2〕記載の赤外線反射多層膜付き基材の製造方法。
本発明〔1〕によれば、赤外線の反射性が高く、可視光の透明性に優れるため、放熱効果が高く、さらに硬度が高く、長期の耐候性がある無機物で構成された赤外線反射多層膜を有する基材を提供することができる。
本発明〔3〕によれば、赤外線遮断無機膜、低屈折率無機膜、高屈折率無機膜を有する赤外線反射多層膜付き基材を、低温で、簡便に製造することができる。また、各分散液を水系にすることにより、環境に優しい製造方法で、赤外線反射多層膜付き基材を、低温で、簡便に製造することができる。
本発明の赤外線反射多層膜の断面の模式図の一例である。
本発明の赤外線反射多層膜付き基材は、基材、赤外線遮断無機膜、および低屈折率無機膜、および高屈折率無機膜をこの順に備えることを特徴とする。ここで、赤外線遮断無機膜は、基材と同じ屈折率に調整し(基材がガラスの場合、例えば、1.51〜1.59、特に、1.52)、基材より低屈折率である低屈折率無機膜の屈折率は、1.29〜1.50であり、1.29〜1.40であると好ましく、基材より高屈折率である高屈折率無機膜の屈折率は、1.6〜2.0であり、1.8〜2.0であると好ましい。この赤外線反射多層膜は、すべて無機材料で構成されており、基材よりも熱伝導率及び熱放射性が高いため、放熱効果が高く、かつ熱膨張率を抑えることができる。このため、特に、基材がガラスであるとき、ガラスの熱割れを抑制することができる。この赤外線反射多層膜で、特定波長域(近赤外線の中の800〜1200nm)の反射率を上げることにより、基材の太陽熱吸収率を下げ、基材の温度上昇を抑制することが可能となる。例えば、市販されているLow−E(Low Emissivity(低放射))複層ガラスと違い、金属膜の酸化が発生しないため、この赤外線反射多層膜は、単板ガラスにも使用可能であり、外壁側にも使用することができる。また、表面が導電性を有し、親水性を示すことから、汚れが付きにくく、汚れが落ちやすい表面を持つことが可能となる。
図1に、本発明の赤外線反射多層膜の断面の模式図の一例を示す。図1に示すように、本発明の赤外線反射多層膜付き基材1は、基材10、赤外線遮断無機膜20、低屈折率無機膜30、および高屈折率無機膜40をこの順に備えることを特徴とする。
本発明の赤外線反射多層膜付き基材は、
基材の少なくとも一方の面に、赤外線遮断無機膜を形成するための赤外線遮断無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および赤外線遮断無機膜を形成するための赤外線遮断膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程、
基材に形成された赤外線遮断無機膜に、低屈折率無機膜を形成するための低屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および低屈折率無機膜を形成するための低屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程、
基材に形成された低屈折率無機膜に、高屈折率無機膜を形成するための高屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および高屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜100℃で乾燥させる工程、
をこの順に含む方法により、簡便に製造することができる。
なお、常温(0〜40℃)での成膜では、各分散液中の溶媒の揮発により、膜厚を厚くすればするほど、膜表面に揮発の気泡の影響が残り、膜強度が脆くなり、クラックが発生しやすくなる傾向がある。低屈折無機膜単体および高屈折無機膜単体の場合には、膜厚が300nmを超えると、膜中にクラックが入りやすくなり、膜強度が低下するが、多層膜化することにより、合計膜厚が1μm以上の状態でも膜強度を高くすることができる。例えば、鉛筆硬度試験で、赤外線遮断無機膜は6H、低屈折無機膜は7H、高屈折無機膜は9Hであり、多層膜層は10H以上である。さらに、特に、カーボンナノファイバー、グラフェンナノ粒子などを膜に含有させると、膜にクラックが発生しにくくなり、より膜厚を厚くすることができる。
〔基材〕
基材としては、ガラス、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられ、耐候性の観点から、ガラスが好ましい。ただし、赤外線反射多層無機膜自体に紫外線遮断能力があるため、赤外線反射多層無機膜を形成することにより、これらの樹脂の耐候性が向上する。
〔赤外線遮断無機膜〕
赤外線遮断無機膜形成用分散液は、シリカナノ粒子および中空ナノシリカを含むと好ましく、さらに、セシウム酸化タングステンナノ粒子、酸化インジウム錫(ITO)ナノ粒子、ATOナノ粒子、金属ルテニウム粒子、Ti0ナノ粒子、ZnOナノ粒子、InZnOナノ粒子、およびCeO2ナノ粒子からなる群より選択される少なくとも1種と、溶媒とを含むと、より好ましい。ここで、ナノ粒子とは、透過型電子顕微鏡で測定した粒子径(n=50)が、20nm未満のものをいう。ナノ粒子の平均粒径は、透過型電子顕微鏡で測定した質量平均粒子径である(n=50)。ただし、中空ナノシリカ粒子のみについては、平均粒径が50〜300nmのものをいう。シリカナノ粒子は、透過型電子顕微鏡で測定したシングルナノ粒子の粒径が、シングルナノ粒子100質量部に対して、1〜9nm:100質量部のものである。ここで、シリカのシングルナノ粒子とは、透過型電子顕微鏡で測定した粒子径(n=50)が、10nm未満のものをいう。10nm以上のシリカのナノ粒子を使用すると、赤外線遮断無機膜の透過率が低くなり易い。アモルファスであることは、X線回折で確認する。中空ナノシリカは、100nm以上のものは、断熱性能は向上する一方、ヘイズが上昇しやすく、硬度も低くなる為、100nm未満の物の方が望ましい。50nmの中空シリカの熱伝導率mp一例は、0.06w/mkである。
セシウム酸化タングステンナノ粒子は、一般式:Cs(式中、0.30≦x/y≦0.33、2.2≦z/y≦3.0)で表されるものが、好ましい。セシウム酸化タングステンナノ粒子の粒径の一例は、20nmであり、酸化インジウム錫ナノ粒子の粒径の一例は、10nmである。ATOナノ粒子の平均粒径の一例は、20nmである。金属ルテニウム粒子の粒径の一例は、4nmである。
溶媒としては、水等が挙げられるが、シリカナノ粒子の分散性、塗布後の乾燥速度の観点から、水であると、好ましい。溶媒が水であると、プラズマ処理、UV処理、コロナ処理され、親水性の表面のPET、アクリル、PC等の樹脂に対しても、塗布することが可能になる。任意に、グリコール系等の高沸点溶媒等を少量添加しても良い。
赤外線遮断膜形成用分散液は、さらに、放熱性や導電性の向上、膜のクラック防止のために、カーボンナノファイバー、グラフェンナノ粒子を含むと、好ましい。カーボンナノファイバーやグラフェンを含有させることにより、赤外線遮断膜の透明性を維持したまま、表面抵抗値(測定方法は、後述する)を1×10Ω以下の導通性にすることができ、通電による発熱防曇が可能となる。
カーボンナノファイバーは、特に限定されないが、カーボンナノファイバーは、繊維径が1〜100nmであり、アスペクト比が5以上であり、X線回折により測定されるグラファイト層の[002]面の間隔が0.35nm以下であると、好ましい。上記繊維径とアスペクト比のカーボンナノファイバーは、溶媒中で均一に分散すると共に、相互に十分な接触点を形成することができる。X線回折により測定されるグラファイト層の[002]面の積層間隔が上記範囲内であるカーボンナノファイバーは結晶性が高いため、このカーボンナノファイバーから電気抵抗が小さく高導電の材料を得ることができる。さらに、カーボンナノファイバーの圧密体の体積抵抗率が、1.0Ω・cm以下であると、良好な導電性を発揮することができる。
カーボンナノファイバーの繊維径は、透過型電子顕微鏡写真(倍率10万倍)を観察して求めた質量平均粒子径である(n=50)。また、カーボンナノファイバーのアスペクト比は、透過型電子顕微鏡写真(倍率10万倍)を観察して、(長軸平均粒子径/短軸平均粒子径)を計算して求める(n=50)。X線回折による測定では、CuKα線を使用する。カーボンナノファイバーの圧密体の体積抵抗率は、三菱化学製ロレスタHP及びダイアインスツルメンツ製粉体測定ユニットを用いて、100kgf/cmで加圧し、測定する。
また、カーボンナノファイバーは、シングルウォールカーボンナノチューブやマルチウォールカーボンナノチューブを含み、分散剤を使用しないで、溶媒中に分散可能なものであれば、さらに好ましい。カーボンナノファイバーを溶媒中に分散可能なものにする処理としては、硫酸等の強酸による処理が挙げられる。また、分散剤を使用していないカーボンナノファイバー分散液も市販されている。
グラフェンナノ粒子としては、厚さ(c軸方向)が50nm以下で、径方向(a軸方向)の径が2μm以下のグラフェンを水に単分散したものが、挙げられる。
赤外線遮断膜形成用分散液は、さらに、紫外線遮断率の向上のために、TiOナノ粒子、ZnOナノ粒子、InZnOナノ粒子、CeO2ナノ粒子を含むと、さらに好ましい。これらを含有させることにより、赤外線遮断膜の透明性を維持したまま、紫外線遮断率の向上が可能となる。
TiOナノ粒子の平均粒径の一例は、10nmである。ZnOナノ粒子の平均粒径の一例は、20nmである。InZnOナノ粒子の平均粒径の一例は、20nmである。CeO2ナノ粒子の平均粒径の一例は、10nmである。
赤外線遮断無機膜形成用分散液には、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、添加剤等を配合することができるが、100℃以下で赤外線遮断無機膜を形成するために、分散剤は含まない方が、好ましい。
赤外線遮断無機膜分散液は、例えば、シリカのシングルナノ粒子、溶媒、およびその他添加剤等を同時にまたは別々に、必要により加熱処理を加えながら、撹拌、溶融、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではないが、ライカイ機、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミル等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
赤外線遮断無機膜は、基材に赤外線遮断無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および赤外線遮断無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜100℃で乾燥させる工程により、形成することができる。
赤外線遮断無機膜形成用分散液の温度が、0℃未満では膜形成用分散液中の水分が凍結するおそれがあり、100℃を超えると、膜形成用分散液の揮発が早くなり、量産時での長時間の塗布中に膜形成用分散液中の固形分濃度が上昇してしまうおそれがある。低屈折率無機膜形成用分散液を塗布するときの湿度が、50%を超えると低屈折率無機膜形成用分散液の塗膜中に雰囲気の水分を取り込みやすくなり、低屈折率無機膜形成用分散液の塗膜が白濁するおそれがある。特に、湿度が60%以上になると、低屈折率無機膜形成用分散液の塗膜が白濁する傾向が強くなる。また、塗布時の雰囲気温度は、常温である温度0〜40℃である。次に、低屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を乾燥する温度は、常温である温度0〜40℃であり、5〜20℃であると好ましく、10〜15℃であると、より好ましい。なお、成型前の溶液を、超音波撹拌や真空脱泡や遠心分離等を用い、溶液中に溶け込んでいる空気を脱泡することにより、塗膜の硬度及び密着性が向上する。塗布環境下も窒素パージ下の減圧環境で塗布することにより、溶媒の揮発速度の加速および脱泡効果を向上させることが可能になるため、硬度及び密着性が向上する。
赤外線遮断無機膜の厚さは、90nm〜5μm、望ましくは200nm〜2μmであると、赤外線遮断無機膜の形成の容易さの観点から、好ましい。なお、上述のように、赤外線遮断無機膜の屈折率は、基材と同程度に調整する必要がある。また、中空シリカを含むことにより、赤外線遮断膜層に断熱効果を付与し、より放射性および熱伝導率の高い、低屈折率無機膜、高屈折率膜を通して、赤外線反射機能及び放熱効果を高くし、より効果的に熱を遮断することが可能となる。
〔低屈折率無機膜〕
低屈折率無機膜形成用分散液は、シリカナノ粒子を含み、溶媒を含むと、好ましい。
シリカナノ粒子、溶媒については、上述のとおりである。
溶媒は、低屈折無機膜形成用分散液100質量部に対して、95〜99質量部であると、95質量部未満では分散液の安定性が悪くなり易く、99質量部を超えると溶媒の揮発速度が遅くなり、常温乾燥しにくくなる場合がある。
低屈折率無機膜形成用分散液は、さらに、放熱性や導電性の向上、膜のクラック防止のために、カーボンナノファイバー、グラフェンナノ粒子を含有すると、好ましい。カーボンナノファイバー、グラフェンナノ粒子は、上述のとおりである。
低屈折率無機膜形成用分散液は、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、添加剤等を配合することができるが、40℃以下で低屈折率無機膜を形成するために、分散剤は含まない方が、好ましい。
低屈折率無機膜形成用分散液は、例えば、シリカのシングルナノ粒子、溶媒、およびその他添加剤等を同時にまたは別々に、必要により加熱処理を加えながら、撹拌、溶融、混合、分散させることにより得ることができる。これらの混合、撹拌、分散等の装置としては、特に限定されるものではないが、ライカイ機、ボールミル、プラネタリーミキサー、ビーズミル等を使用することができる。また、これら装置を適宜組み合わせて使用してもよい。
低屈折率無機膜は、基材の少なくとも一方の面に、上述の低屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および低屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程により、形成することができる。
低屈折率無機膜形成用分散液の温度については、赤外線遮断無機膜形成用分散液の場合と、同様である。
低屈折率無機膜の厚さは、10〜200nmであると、低屈折率無機膜の透過率向上の観点から好ましい。
〔高屈折率無機膜〕
高屈折率無機膜形成用分散液は、酸化ニオブナノ粒子およびダイヤモンドナノ粒子を含むと好ましく、さらに、グラフェン、カーボンナノチューブ、酸化チタンナノ粒子、酸化タングステンナノ粒子、溶媒とを含むと、より好ましい。溶媒については、上述のとおりである。
高屈折率無機膜形成用分散液に含まれるナノ粒子としては、酸化ニオブ粒子、ダイヤモンド粒子、酸化ジルコニウム粒子、酸化チタン粒子、酸化タングステン粒子、酸化錫粒子、リンドープ酸化錫粒子が挙げられ、酸化ニオブナノ粒子およびダイヤモンドナノ粒子であると、高屈折率無機膜の屈折率、硬度、基材との密着性の観点から、好ましい。ここで、屈折率の測定結果の一例としては、酸化ニオブ粒子:2.3、ダイヤモンド粒子:2.8、酸化ジルコニウム粒子:2.4、酸化チタン粒子:2.7、酸化錫粒子:2.0、リンドープ酸化錫粒子:2.0である。なお、これらの粒子を薄膜にしたときには、屈折率が低下し、薄膜の屈折率の測定結果の一例は、酸化ジルコニウム薄膜:1.73、酸化ニオブ薄膜:1.78、酸化チタン薄膜:1.85、酸化錫薄膜:1.62、ダイヤモンド薄膜:2.0になる。薄膜内に空孔が存在するためである、と考えられる。
ナノ粒子の粒径の一例は、酸化ニオブ粒子:6nm、ダイヤモンド粒子:3〜5nm、酸化ジルコニウム粒子:7nm、酸化チタン粒子:10〜15nm、酸化錫粒子:2nmである。
高屈折率無機膜形成用分散液は、さらに、放熱性や導電性の向上、膜のクラック防止のために、カーボンナノファイバー、グラフェンナノ粒子を含むと好ましい。カーボンナノファイバー、グラフェンナノ粒子は、上述のとおりである。
高屈折率無機膜形成用分散液には、本発明の目的を損なわない範囲で、更に必要に応じ、添加剤等を配合することができるが、100℃以下で高屈折率無機膜を形成するために、分散剤は含まない方が、好ましい。
高屈折率無機膜形成用分散液の作製方法は、赤外線遮断無機膜形成用分散液の作製方法と同様である。
高屈折率無機膜は、基材に形成された低屈折率無機膜に、高屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および高屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜100℃で乾燥させる工程により、形成することができる。
塗布するときの湿度、乾燥時の温度の下限については、上述のとおりである。乾燥時の温度は、40℃で高屈折率無機膜の形成は可能であるが、100℃で乾燥することにより、高屈折率無機膜の屈折率を高くすることができる場合がある。
高屈折率無機膜の厚さは、20〜200nmであると、高屈折率無機膜の形成の容易さ、高屈折率無機膜の反射率向上の観点から好ましい。
高屈折率無機膜には、さらに、光触媒機能を有する酸化タングステン、酸化チタンを含有させることもできる。
本発明について、実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実施例において、部、%はことわりのない限り、質量部、質量%を示す。
シリカナノ粒子分散液1には、ジャパンナノコート製性低屈折バインダー(品名:LR−30、2〜9nmのシリカのシングルナノ粒子3質量部と、水97質量部とを混合したもの)を用いた。
シリカナノ粒子分散液2には、日揮触媒化成社製シリカバインダー(品名:Si−550、平均粒径:5nm、固形分:20%)を用いた。
中空ナノシリカ分散液には、KJNANOCOAT社の水分散液(品名:SIO−50、平均粒径50nm、固形分10%)を用いた
酸化ニオブナノ粒子分散液には、ジャパンナノコート製水分散液(品名:酸化ニオブ分散液、平均粒径:6nm、固形分:3%)を用いた。
ダイヤモンドナノ粒子分散液には、ニューメタルス エンド ケミカルズ コーポレーション製水分散液(品名:ナノアマンド、平均粒径:3〜5nm、固形分:5%)を用いた。
酸化チタンナノ粒子分散液には、ジャパンナノコート製UV−TIO2(平均粒径10ナノ固形分10%)を用いた。
セシウム酸化タングステンナノ粒子分散液には、KJNANOCOAT社のIRWPO−15(平均粒径20nm、固形分15%)を用いた。
酸化インジウム錫ナノ粒子分散液には、ジャパンナノコート製ITO−20(平均粒径10nm、固形分20%)を用いた。
グラフェン分散液は、ジャパンナノコート製GF−01(厚み(c軸方向):50nm以下、径方向(あ軸方向):2μ以下、固形分:0.1%)を用いた。
InZnO分散液には、KJNANOCOAT社製InZnO水分散液(平均粒径:20nm、固形分:20%)を用いた。
透過率の測定は、EDTM社製測定器(型番:Window Energy Profiler WP4500)により、測定した。
屈折率は、島津製作所製分光光度計(型番:SolidSpec−3700DUV)により測定した反射グラフから、計算により求めた。この測定時には、高屈折率薄膜を形成したガラス基材の高屈折率薄膜とは反対の面の50%の面積に、反射率0の板と接触させて表面反射率を測定し、屈折率を計算した。また、曇り度は日本電色工業社製分光ヘーズメーターSH7000SPにて測定した。
表面抵抗値は、太洋電機産業製表面抵抗計(型番:WA−400、2点間抵抗法、プローブ間距離:50mm)で測定した(単位:Ω)。ただし、10の3乗Ω以下のものに関しては、三和電気計器社製デジタルマルチメーター(型番:PM−3、プローブ間距離:50mm)で測定した(単位:Ω)。
鉛筆硬度は、HB〜10Hの硬度の鉛筆を用いて、ガラス基材に形成した膜をひっかき、目視で観察し、膜の欠けがでない最も硬い鉛筆の硬度とした。
テープ剥離試験は、JIS K5400に準拠し、ガラス基材に形成した各種膜に、カッターナイフで1mm×1mmの切り込みを100個入れ、ニチバン製セロファンテープを貼った後、セロファンテープを剥がし、目視で、各種膜の剥離箇所の有無を観察した
親水性試験に関しては、協和界面科学社製ポータブル接触角計(型番:PCA−11)を用い、面接触角を測定した。
〔実施例1〕
〔赤外線遮断無機膜の作製〕
シリカナノ粒子分散液1:30質量部、シリカナノ粒子分散液2:10質量部、中空ナノシリカ分散液:10質量部:、酸化チタンナノ粒子分散液:15質量部、酸化インジウム錫ナノ粒子分散液を固形分10%に希釈した水溶液:10質量部、セシウム酸化タングステンナノ粒子分散液を固形分20%に希釈した水溶液:20質量部、グラフェン分散液:5質量部を混合し、赤外線遮断無機膜形成用分散液を、調製した。
基材に対して、15〜20℃の赤外線遮断無機膜形成用分散液を、都ローラー工業製コーティング装置を用いて、雰囲気温度:15〜20℃、湿度:36〜48%で、幅:155mm、長さ:155mmに、塗布した。塗布後のガラス基材(屈折率:1.52)を、温度:15〜20℃で5分間乾燥させ、厚さ:約1μm、屈折率:1.52の赤外線遮断無機膜付きガラス基材を、得た。
得られたガラス基材をEDTM社測定器で測定した結果、可視光透過率:64%、紫外線透過率:0%、赤外線透過率10%であった。また、屈折率:1.52、表面抵抗値:10Ω台、鉛筆硬度:6H、テープ剥離:なし、であった。
〔低屈折率無機膜の作製〕
得られた赤外線遮断膜上に、15〜20℃のシリカナノ粒子分散液1を、都ローラー工業製コーティング装置を用いて、雰囲気温度:15〜20℃、湿度:36〜48%で、幅:155mm、長さ:155mmに、塗布した。塗布後のガラス基材を、温度:15〜20℃で5分間乾燥させ、厚さ:140nmの低屈折率無機膜付きガラス基材を得た。
得られたガラス基材をEDTM社高額測定器で測定した結果、可視光透過率:67%、紫外線透過率:0%、赤外線透過率:13%であった。また、屈折率:1.3、表面抵抗値:10Ω台、鉛筆硬度:7H、テープ剥離:なし、であった。
〔高屈折率無機膜の作製〕
酸化ニオブナノ粒子分散液:69質量部、ダイヤモンドナノ粒子分散液:1質量部、グラフェン分散液:30質量部を混合し、高屈折無機膜形成用分散液を調製した。
得られた低屈折無機膜上に、15〜20℃の高屈折率無機膜形成用分散液を、都ローラー工業製コーティング装置を用いて、雰囲気温度:15〜20℃、湿度:36〜48%で、幅:155mm、長さ:155mmに、塗布した。塗布後のガラス基材を、温度:15〜20℃で5分間乾燥させ、厚さ:140nm高屈折率無機付きガラス基材を得た。
得られた赤外線反射多層無機膜付きガラス基材をDTM社光学測定器で測定した結果、可視光透過率:66%、紫外線透過率:0%、赤外線透過率:5%であった。また、屈折率:1.9、表面抵抗値:10Ω台以下、鉛筆硬度:10H、テープ剥離:なし、であった。接触角:5°以下、ヘイズ値:0.5であった。800nmの赤外線反射率は20%以上であった。
〔実施例2〕
〔赤外線遮断無機膜の作製〕
シリカナノ粒子分散液:60質量部、中空ナノシリカ分散液:10質量部、InZnOナノ粒子分散液:10質量部、セシウムタングステンナノ粒子20質量部の配合にしたこと以外は、実施例1と同様にして、赤外線遮断無機膜付きガラス基材を、得た。赤外線遮断無機膜の可視光透過率は67%、紫外線透過率は0%、赤外線透過率は10%であった。
〔低屈折率無機膜の作製〕
シリカナノ粒子分散液:100質量部を用い、実施例1と同様にして、低屈折率無機膜付きガラス基材を得た。低屈折率無機膜付き基材の可視光透過率は69%、紫外線透過率は0%、赤外線透過率は12%であった。
〔高屈折率無機膜の作製〕
ニオブナノ粒子分散液100質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、高屈折率無機膜付きガラス基材を得た。赤外線反射多層無機膜付きガラス基材の可視光透過率は68%、紫外線透過率は0%、赤外線透過率は5%(赤外線カット率は95%)であった。また、赤外線反射多層無機膜付きガラス基材の鉛筆硬度は10H、テープ剥離はなし、ヘイズ値は0.7、800nm赤外線反射率は20%以上、表面抵抗値は10の10乗台Ωであった。なお、一般的な赤外線遮断機能の規格は、可視光透過率が60%以上、赤外線カット率が90%以上、ヘイズ値が1.0以下である。
〔比較例1〕
ガラス基材に、低屈折率膜のみを形成した。低屈折率膜は、実施例1で作製したものと同様である。低屈折無機膜付きガラス基材の光学データは、可視光透過率:94%、紫外線透過率:89%、赤外線透過率:94%、鉛筆硬度:7H、屈折率1.3であり、赤外線遮断効果は、観察されなかった。
〔比較例2〕
ガラス基材に、高屈折率膜のみを形成した。高屈折率膜は、実施例1で作製したものと同様である。高屈折無機膜付きガラス基材の光学データは、可視光透過率:86%、紫外線透過率:87%、赤外線透過率:88%、鉛筆硬度:9H、屈折率1.9であり、赤外線遮断効果は、観察されなかった。
〔比較例3〕
ガラス基材に、赤外線遮断膜と低屈折率膜とを形成し、高屈折率無機膜は形成しなかった。赤外線遮断膜と低屈折率膜は、実施例1で作製したものと同様である。赤外線反射効果、観察されなかった。
〔比較例4〕
ガラス基材に、赤外線遮断膜と高屈折率膜とを形成し、低屈折率無機膜は形成しなかった。赤外線遮断膜と高屈折率膜は、実施例1で作製したものと同様である。比較例4の構成では、可視光域の反射率が向上するため、ぎらつき、ヘイズ値が1.0以上になった。
〔比較例5〕
ガラス基材に、低屈折率膜と高屈折率膜とを形成し、赤外線遮断膜は形成しなかった。低屈折率膜と高屈折率膜は、実施例1で作製したものと同様である。比較例5の構成では、有効な赤外線遮断機能が観察されなかった。
本発明は、赤外線の反射性が高く、可視光の透明性に優れ、断熱効果および放熱効果が高く、さらに硬度が高く、長期の耐候性がある無機物で構成された防汚機能付き赤外線反射多層膜を有する基材を提供することができ、透明外装用建材(ガラス、ポリカ、ビニールハウス、PETフィルム等の用途に、非常に有用である。特に、無機膜の形成を水性の分散液を用いて形成することができるため、中東やアフリカ等の赤道付近の熱い地域へ、分散液を簡便に輸送し、現地で簡便に赤外線反射多層膜を形成することが可能である。
1 赤外線反射多層膜付き基材
10 基材
20 赤外線遮断無機膜
30 低屈折率無機膜
40 高屈折率無機膜

Claims (3)

  1. 基材、赤外線遮断無機膜、低屈折率無機膜、および高屈折率無機膜をこの順に備えることを特徴とする、赤外線反射多層無機膜付き基材。
  2. 赤外線遮断無機膜、および低屈折率無機膜が、シリカナノ粒子を含み、高屈折率無機膜が、酸化ニオブナノ粒子およびダイヤモンドナノ粒子を含む、請求項1記載の赤外線反射多層膜付き基材。
  3. 基材の少なくとも一方の面に、赤外線遮断無機膜を形成するための赤外線遮断無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および赤外線遮断無機膜を形成するための赤外線遮断無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程、
    基材に形成された赤外線遮断無機膜に、低屈折率無機膜を形成するための低屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および低屈折率無機膜を形成するための低屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜40℃で乾燥させる工程、
    基材に形成された低屈折率無機膜に、高屈折率無機膜を形成するための高屈折率無機膜形成用分散液を、湿度:50%以下で、塗布する工程、および高屈折率無機膜形成用分散液が塗布された基材を、温度0〜100℃で乾燥させる工程、
    をこの順に含む、請求項1または2記載の赤外線反射多層膜付き基材の製造方法。
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