JP2018141584A - ボイラ及びボイラシステム並びにボイラの運転方法 - Google Patents

ボイラ及びボイラシステム並びにボイラの運転方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ボイルオフガスを処理することができ、同時に、ボイルオフガスのエネルギーを利用することを目的とする。【解決手段】ボイラは、LNGを貯留したLNGタンクで発生したボイルオフガスが供給されるボイラであって、ボイルオフガスを燃焼するバーナ23を備える。バーナ23は、連続放電式イグナイタと、連続放電式イグナイタ56よりも点火の際のスパークの頻度が多い間欠放電式イグナイタ43とを有している。間欠放電式イグナイタ43は、ボイラにおいて、ボイルオフガスを処理する際に用いられる。【選択図】図2A

Description

本発明は、ボイラ及びボイラシステム並びにボイラの運転方法に関するものである。
LNG運搬船は、LNG(Liquefied Natural Gas)をLNGタンク内に充填して運搬を行う。LNGタンク内に充填されたLNGは、気化温度が低いので、LNG運搬船の航海中に、外気温等の影響を受けて、LNGタンク内では大量の気化ガス(ボイルオフガス)が発生する。LNGタンク内でボイルオフガスが発生すると、LNGタンクの圧力が上昇するが、ボイルオフガスを、主に、LNG運搬船の主機エンジン等で消費することで、LNGタンク内の圧力を適切に保っている。また、LNG運搬船の主機等で、ボイルオフガスを処理しきれない場合には、GCU(Gas Combustion Unit)等によって、ボイルオフガスを燃焼し、LNGタンク内の圧力の上昇を防止している。このような、装置を備えたものに、特許文献1に記載されたLNG運搬船がある。
特許文献1では、LNG貯蔵タンクの下流にガス燃焼器を備えたLNG運搬船が開示されている。特許文献1に記載されたLNG運搬船では、蒸発ガス再液化装置の作動の停止時、LNG貯蔵タンクの内部で発生した蒸発ガス(ボイルオフガス)によりLNG貯蔵タンクの圧力が上昇し、設定されている安全圧力以上になった時、蒸発ガス(ボイルオフガス)をガス燃焼器(GCU)に送って燃焼し焼却させる。
また、LNGタンク内で発生するボイルオフガスをボイラで燃焼させるLNG運搬船も存在する。特許文献2には、ボイルオフガスを燃焼させる従来のボイラが開示されている。
特許第4563420号公報 特開平4−46892号公報
しかしながら、特許文献1の構成では、GCUで、ボイルオフガスを燃焼し、焼却しているだけなので、ボイルオフガスのエネルギーを有効に利用できていなかった。
また、特許文献2のようなボイルオフガスを燃焼させる従来のボイラでは、ボイラに設けられたバーナに対して点火を行う点火装置が1種類しか設けられていない。ボイラでボイルオフガスを燃焼させるためには、バーナの点火に関して、ボイラ及びLNGタンク内の状況に応じた使い分けが必要である。しかしながら、従来のボイラでは、1種類の点火装置しか設けられていなかったので、点火装置の冗長性が低く、ボイラ及びLNGタンク内の状況に応じた点火装置の使い分けができなかった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ボイルオフガスを処理することができ、同時に、ボイルオフガスのエネルギーを利用することができるボイラ及びボイラシステム並びにボイラの運転方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のボイラ及びボイラシステム並びにボイラの運転方法は以下の手段を採用する。
本発明の一態様に係るボイラは、燃料を貯留した燃料タンクで発生したボイルオフガスが供給されるボイラであって、前記ボイルオフガスを燃焼するバーナを備え、前記バーナは、第1点火装置と、該第1点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が多い第2点火装置とを有する。
上記構成では、燃料タンクで発生したボイルオフガスがボイラに供給されている。これにより、燃料タンクで発生したボイルオフガスをボイラで燃焼させることができる。したがって、ボイルオフガスを燃焼させるための専用の装置(GCU等)を設けることなく、ボイルオフガスを処理することができ、同時に、ボイルオフガスのエネルギーで蒸気を生成することができる。
上記構成では、バーナが、第1点火装置と、第1点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が多い第2点火装置とを有している。第2点火装置は、第1点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が多いので、点火の際の負荷が大きく、第1点火装置よりも消耗しやすい。すなわち、第1点火装置は、その逆であり、第2点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が少ないので、第2点火装置よりも消耗しにくい。このように、バーナが、特徴の異なる点火装置を設けている。したがって、特徴の異なる点火装置を、ボイラ及び燃料タンク内の状況に応じて使い分けることで、ボイルオフガスを適切に燃焼させるとともに蒸気を生成することができ、かつ、点火装置の製品寿命を長くすることができる。
本発明の一態様に係るボイラでは、前記第2点火装置は、前記バーナにおいて前記ボイルオフガスによる燃焼を開始させる際に使用されてもよい。
燃料タンク内でボイルオフガスが発生し、燃料タンク内の圧力が高くなると、燃料タンクが破損する可能性がある。このため、ボイルオフガスを燃焼処理して燃料タンク内の圧力を低下させる場合には、燃料タンク内の圧力が、燃料タンクが損傷するおそれのある圧力よりも所定値だけ小さい閾値圧力となると、速やかにボイルオフガスを燃焼させる必要がある。よって、ボイルオフガスを燃焼処理する際には、バーナの点火までの時間が短い方が好適である。上記構成では、ボイルオフガスを燃焼させる際に、第2点火装置が使用される。第2点火装置は、第1点火装置よりも短い時間で点火を行うことができるので、速やかにボイルオフガスを燃焼させることができる。したがって、ボイラにおいて、ボイルオフガスを燃焼処理して、好適に燃料タンク内の圧力を所定の値以下に維持することができる。
本発明の一態様に係るボイラは、内部に蒸気が収容される蒸気ドラムを備え、前記第1点火装置は、前記バーナの燃焼による前記蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を開始する際に使用されてもよい。
蒸気ドラム内の蒸気圧力が低い状態で、ボイラでボイルオフガスを燃焼させた場合、ボイラが過負荷となってしまう可能性がある。また、ボイラが過負荷になることに起因して、ボイラにおいてボイルオフガスを燃焼処理する量が制限され、所望の量のボイルオフガスを燃焼処理することができない可能性がある。よって、ボイラでボイルオフガスを燃焼させる際に、蒸気ドラム内の蒸気圧力が十分でない場合には、蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を行う必要がある。上記構成では、蒸気ドラム内の圧力の昇圧を行う際には、第1点火装置を使用する。これにより、第1点火装置よりも損傷しやすい第2点火装置を蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を行う際に使用しなくてよい。したがって、第2点火装置の使用頻度を低減させて、第2点火装置の製品寿命を長くすることができる。
本発明の一態様に係るボイラシステムは、上述のボイラを備えたボイラシステムであって、前記蒸気ドラム内の蒸気圧力を検出するドラム圧力検出手段と、前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧力検出手段と、前記ドラム圧力検出手段が検出した前記蒸気ドラム内の蒸気圧力と、前記ボイルオフガスの燃焼を行う蒸気圧力である前記蒸気ドラム内の目標蒸気圧力と、に基づいて、前記蒸気ドラム内の蒸気圧力が前記目標蒸気圧力に到達するまでの時間を算出する目標圧力到達時間算出部と、前記タンク圧力検出手段が検出した前記燃料タンク内の圧力と、前記ボイルオフガスを前記燃料タンクに供給する圧力である前記燃料タンク内の所定圧力と、に基づいて、前記燃料タンク内の圧力が前記所定圧力に到達するまでの時間を算出する所定圧力到達時間算出部と、前記目標圧力到達時間算出部が算出した目標圧力到達時間と、前記所定圧力到達時間算出部が算出した所定圧力到達時間とに基づいて、前記燃料タンク内の圧力が前記所定圧力となったときに前記蒸気ドラム内の蒸気圧力が前記目標蒸気圧力となっているように、点火時期を算出する点火時期算出部と、前記点火時期算出部が算出した前記点火時期に、前記第1点火装置によって前記バーナに点火し、前記蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を開始する点火制御手段と、を備えている。
上記構成では、燃料タンク内の圧力が、ボイラにボイルオフガスを供給する所定圧力となったときに、蒸気ドラム内の蒸気圧力が目標圧力となっているように、バーナに点火している。したがって、ボイルオフガスをボイラで燃焼する際に、蒸気ドラム内の蒸気圧力を、ボイルオフガスを燃焼するのに十分な蒸気圧力とすることができ、ボイラ蒸気圧力が目標蒸気圧力に到達していない為にボイラが過負荷になることを防止し、好適にボイルオフガスを燃焼させることができる。また、海象等の状況により、燃料タンク内で発生するボイルオフガスの発生量、すなわち、燃料タンクの圧力上昇の傾向が変動するため、燃料タンク内の所定圧力のみに基づいてボイラの昇圧を開始した場合、ボイルオフガスの燃焼開始までに間に合わない場合がある。上記構成では、検出した燃料タンク内の圧力に基づいて、燃料タンク内の圧力が所定圧力となったときに蒸気ドラム内の蒸気圧力が目標蒸気圧力となっているように、点火時期を算出している。したがって、燃料タンク内の圧力が所定圧力に到達した際に、蒸気ドラム内の蒸気圧力が目標圧力へ昇圧が完了しているので、速やかにボイルオフガスをボイラに供給して燃焼させ、燃料タンク内の圧力を低減させることができる。所定圧力とは、例えば、燃料タンクが損傷するおそれのある圧力よりも所定値だけ小さい閾値圧力である。
また、上記構成では、燃料タンク内の圧力が所定の圧力に到達するまでの時間を算出し、燃料タンク内の圧力が所定の圧力に到達する時間に合わせるように、事前に蒸気ドラム内のバーナに点火して蒸気ドラム内の蒸気圧力を昇圧し、目標圧力の状態としている。このように、燃料タンク内の圧力の上昇速度に応じて、蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を行っているのでボイルオフガスを燃焼するために、蒸気ドラム内の蒸気圧力を常に高圧状態で維持する必要がない。したがって、常にボイルオフガスを処理可能なように高圧状態を維持するボイラシステムと比較して、ボイラが高圧で運転する時間を短くすることができ、ボイラでの燃料(MGO(Marine Gas Oil)等)の消費量を低減することができる。
本発明の一態様に係るボイラの運転方法は、燃料を貯留した燃料タンクで発生したボイルオフガスが供給されるボイラの運転方法であって、第1点火装置によって前記ボイラに設けられたバーナに点火し、前記バーナの燃焼による蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を行う昇圧工程と、前記昇圧工程の後に、前記第1点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が多い第2点火装置によって前記バーナに点火し、前記バーナにおいて前記ボイルオフガスによる燃焼を行う燃焼工程とを備えている。
本発明によれば、ボイラで、ボイルオフガスを処理することができ、同時に、ボイルオフガスのエネルギーを利用することができる。
本発明の実施形態に係る船舶に搭載されるシステムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係るバーナを示す縦断面図である。 本発明の実施形態に係るバーナを示す縦断面図であって間欠放電式イグナイタを引き上げた状態を示す図である。 図2Aのバーナを示す底面図である。 図2Aのバーナの要部を示す縦断面図である。 図1の水蒸気ドラム内の圧力の上昇を示すグラフである。 図1のLNGタンク内の圧力の上昇を示すグラフである。
以下に、本発明に係るボイラ及びボイラシステム並びにボイラの運転方法の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るボイラシステムは、例えば、ガス焚きの主機エンジン10を備えたLNG運搬船2に適用される。LNG運搬船2は、LNGを貯留するLNGタンク(燃料タンク)3と、LNGタンク3内で発生したボイルオフガスを燃焼して蒸気を生成するボイラ4と、主機エンジン10で発生した排ガスの熱を回収して蒸気を生成するエコノマイザ5と、ボイラ4を制御する制御装置6とを搭載している。
LNGタンク3内で発生したボイルオフガスは、ボイルオフガス供給管12に設けられた第1供給用コンプレッサ13によって、主機エンジン10、発電用混焼エンジン(図示省略)及び再液化装置15等に供給される。主機エンジン10及び発電用混焼エンジンでは、供給されたボイルオフガスを燃焼し、駆動力を得ている。再液化装置15では、ボイルオフガスを圧縮・冷却することでボイルオフガスを再液化し、再液化したボイルオフガスを、戻し管16を介してLNGタンク3に戻している。
また、LNGタンク3内で発生したボイルオフガスの一部は、LNGタンク3とボイラ4とを接続するボイルオフガス供給管17を介してボイラ4に供給される。ボイルオフガス供給管17には、ボイルオフガスをボイラ4に供給する際に用いる第2供給用コンプレッサ18と、ボイルオフガスを大気に放出するベント管19とが設けられている。また、LNGタンク3には、LNGタンク3内の圧力を検出するタンク内圧力計(タンク圧力検出手段)20が設けられている。タンク内圧力計20は、取得したLNGタンク3内の圧力をカーゴタンク制御装置40に送信する。
ボイラ4は、火炉(図示省略)と、上方に配置された蒸気ドラム21と、下方に配置された水ドラム22とを備えている。火炉は、バーナ23(図2A参照)を備えており、火炉内で燃焼を行う。火炉にてバーナ23が着火され、ボイラ4内で給水が加熱されると、水が下方の水ドラム22から上方の蒸気ドラム21へと上昇し、気液が蒸気ドラム21にて分離される。蒸気ドラム21には、蒸気ドラム21内の蒸気圧力を計測するドラム内圧力計(ドラム圧力検出手段)24が設けられている。ドラム内圧力計24は、取得した蒸気ドラム21内の蒸気圧力を制御装置6に送信する。また、蒸気ドラム21には、蒸気ドラム21で分離した蒸気を、発電用タービン26、復水器27、蒸気使用機器類等に供給するボイラ蒸気供給管28が接続されている。発電用タービン26の回転軸には発電機29が連結され、発電機29は発電用タービン26の回転力によって発電する。発電用タービン26から排出された蒸気は、蒸気排出管30を介して復水器27に供給される。
エコノマイザ5は、2台設けられ、それぞれ、主機エンジン10から排出された燃焼排ガスと水とを熱交換することで蒸気を生成する。エコノマイザ5と蒸気ドラム21とはエコノマイザ蒸気供給管32によって接続されている。エコノマイザ蒸気供給管32は、エコノマイザ5で生成された気液を蒸気ドラム21に供給する。蒸気ドラム21において、分離された蒸気は、ボイラ蒸気供給管28を介して発電用タービン26等の各機器に供給される。また、水ドラム22とエコノマイザ5とは、水供給管33によって接続されている。水供給管33は、途中位置に設けられたポンプ34によって、水ドラム22内の水をエコノマイザ5に供給している。なお、別途、汽水分離器35を設けて、汽水分離器35においてエコノマイザ5で生成された気液を分離してもよい。この場合、図1に破線で示すように、エコノマイザ5と、汽水分離器35とは、エコノマイザ蒸気供給管36及び水供給管37によって接続される。エコノマイザ蒸気供給管36によってエコノマイザ5で生成した蒸気を汽水分離器35に供給する。水供給管37は、途中位置に設けられたポンプ38によって、汽水分離器35内の水をエコノマイザ5に供給する。また、本実施形態では、エコノマイザ5を2台設けているが、エコノマイザ5の台数は1台でもよく、3台以上でもよい。
本実施形態おいて、ボイラ4、制御装置6、タンク内圧力計20及びドラム内圧力計24などによってボイラシステムが構成されている。
次に、ボイラ4の火炉に設けられるバーナ23について図2Aから図4を用いて詳細に説明する。
図2A及び図2Bに示すように、バーナ23は、火炉内に火炎を形成するメインバーナ41と、メインバーナ41に対して点火を行うパイロットバーナ42及び間欠放電式イグナイタ(第2点火装置)43とを備えている。
メインバーナ41は、油を供給する油供給部と、ボイルオフガスを供給するガス供給部と、燃焼用空気を供給する空気通路とを備えている。
油供給部は、油供給装置(図示省略)から、油供給路11(図1参照)を介して供給された油を流通させる油供給管47を備える。油供給管47は、バーナ23の略中央で上下方向に延びる筒状部材で形成され、内部を上方から下方に油が流通する。また、油供給管47は、下端部が火炉内に位置するように配置される。油供給管47の下端にはチップ48が設けられ、チップ48を通過した油が火炉内に噴霧される。供給される油としては、例えば、軽油や重油等がある。
ガス供給部は、LNGタンク3からのボイルオフガスが流通するボイルオフガス供給管17と接続するガス供給室49と、ガス供給室49から下方に延びる5本のガス分配管50とを有する。5本のガス分配管50は、図3に示すように、油供給管47を囲うように、等間隔で配置されている。また、図2A及び図2Bに示すように、ガス分配管50は、それぞれ、下端部が火炉内に位置するように配置される。ガス分配管50の下端にはノズル51が設けられ、ノズル51により、火炉内にボイルオフガスが噴出される。
空気通路は、油供給管47及びガス分配管50の周囲を覆うように設けられている。空気通路は、上下に延びる円筒状の空気通路部52と、空気通路部52の下端から下方に延びる円筒状のバーナタイル53と、バーナタイル53内に設けられる複数の旋回翼54と、を備えている。空気通路部52は、空気供給装置(図示省略)から供給される燃焼用空気を、図2A及び図2Bの矢印に示すように、内部に流通させる。空気通路部52の下部には、円筒状のバーナタイル53が取り付けられており、バーナタイル53の内周面の上部は略鉛直方向に延び、内周面の下部は火炉中心側に進むにつれて径が拡大するように形成されている。すなわち、バーナタイル53の下部は、円錐台形状の中空部となっている。複数の旋回翼54は、ガス分配管50と油供給管47の外周面との間に介設され、油供給管47の周方向に等間隔に配設されている。
パイロットバーナ42は、図2A及び図2Bに示すように、メインバーナ41の近傍で、メインバーナ41の油供給管47と平行するように延び、下端が油供給管47及びガス分配管50の下端よりも上方に位置するように配置される。また、パイロットバーナ42は、図4に示すように、上下方向に延びて内部を油が流通する油供給管55と、油供給管55と略平行に延びる連続放電式イグナイタ(第1点火装置)56と、油供給管55及び連続放電式イグナイタ56を覆うように設けられるパイロットバーナ本体部57とを有する。油供給管55は、油供給ポンプ(図示省略)から供給される油を内部に流通させる。また、油供給管55の下端にはチップ58が設けられ、チップ58を通過した油が噴霧される。連続放電式イグナイタ56は、イグナイタ用ケーブル59に連結され、イグナイタ用ケーブル59からの電気によって連続的に放電する。連続放電式イグナイタ56の下端部は、油供給管55の下端の鉛直下方に配置されるように、曲折している。すなわち、油供給管55から噴霧された油に対して、連続放電式イグナイタ56の下端部から放電することにより、パイロットバーナ42の点火を行う。パイロットバーナ42から下方に火炎が形成される。形成される火炎は、火炎の下端が油供給管47及びガス分配管50の下端よりも下方に位置するように形成される。すなわち、形成された火炎によって、油供給管47またはガス分配管50から排出された油またはガスに点火する。
間欠放電式イグナイタ43は、図2A及び図2Bに示すように、メインバーナ41の近傍で、上下方向に延び、下方がメインバーナ41に近づくように傾斜して配置される。間欠放電式イグナイタ43の下端部は、電気によって間欠的に放電する。また、間欠放電式イグナイタ43は、上下に所定距離移動可能に支持されている。間欠放電式イグナイタ43の下端部は、点火を行う際には、図2Aに示すように、油供給管47及びガス分配管50の下端よりも下方に位置するように配置される。これにより、油供給管47またはガス分配管50から噴霧された油またはガスに対して、間欠放電式イグナイタ43の下端部が放電することにより、点火を行う。点火後には、図2Bに示すように、下端が油供給管47及びガス分配管50の下端よりも上方に位置するように上方に引き上げられる。このように、点火後に引き上げることで、間欠放電式イグナイタ43の下端がメインバーナ41の火炎によって損傷することを防止している。
間欠放電式イグナイタ43は、パイロットバーナ42に対して点火を行う連続放電式イグナイタ56よりも、点火の際のスパークの頻度が多い。詳細には、間欠放電式イグナイタ43は、1500V程度の電圧で放電し、メインバーナ41の点火完了まで間欠的にスパークを行い、点火完了まで1秒間に20回のスパークを継続して行う。連続放電式イグナイタ56は、10000V程度の電圧で放電し、パイロットバーナ42の点火完了まで点火状態を維持する。すなわち、連続放電式イグナイタ56のスパークは1回のみである。
間欠放電式イグナイタ43によるメインバーナ41への点火は、メインバーナ41の油供給管47から噴霧される油また、ガス分配管50から噴霧されるガスに対して、間欠放電式イグナイタ43から放電される火花によって直接行われる。一方、パイロットバーナ42によるメインバーナ41への点火は、連続放電式イグナイタ56の放電により点火したパイロットバーナ42の火炎によって行われる。すなわち、連続放電式イグナイタ56は、メインバーナ41に対して、パイロットバーナ42の火炎を介して、間接的に点火を行っている。具体的には、連続放電式イグナイタ56によるメインバーナ41への点火は、油供給管55へ油を送る油供給装置を駆動し、油供給管55内に油を流通させてから連続放電式イグナイタ56によってパイロットバーナ42に点火し、パイロットバーナ42の点火を確認してからメインバーナ41への点火を行う等の多くの手順が必要である。このため、連続放電式イグナイタ56によるメインバーナ41への間接的な点火は、間欠放電式イグナイタ43によるメインバーナ41への直接的な点火よりも、長い時間を要することになる。
制御装置6は、蒸気ドラム21内の蒸気圧力が目標蒸気圧力Pb2に到達するまでの時間を算出する目標圧力到達時間算出部と、LNGタンク3内の圧力が所定圧力Psetに到達するまでの時間を算出する所定圧力到達時間算出部と、LNGタンク3内の圧力が所定圧力Psetとなったときに蒸気ドラム21内の蒸気圧力が目標蒸気圧力Pb2となっているようにメインバーナ41に対する点火時期Tsを算出する点火時期算出部と、点火時期算出部が算出した点火時期Tsに、メインバーナ41に点火し、蒸気ドラム21内の蒸気圧力の昇圧を開始する点火制御手段を有する。
また、制御装置6は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成されている。そして、各種機能を実現するための一連の処理は、一例として、プログラムの形式で記憶媒体等に記憶されており、このプログラムをCPUがRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、各種機能が実現される。なお、プログラムは、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等である。
目標圧力到達時間算出部は、ドラム内圧力計24が取得した蒸気ドラム21内の蒸気圧力Pb1と、ボイラ4においてボイルオフガスの燃焼を行うことが可能な蒸気圧力である蒸気ドラム21内の目標蒸気圧力Pb2とに基づいて、蒸気ドラム内の蒸気圧力Pb1が目標蒸気圧力Pb2に到達するまでの時間である目標圧力到達時間Trを算出する。
詳細には、まず、制御装置6に記憶された蒸気ドラム21内の蒸気圧力が0barの状態から所定の蒸気圧力となるまでの時間を示したグラフ(図5参照)を読みだす。次に、このグラフを用いて、目標蒸気圧力Pb2となるまでの時間Tb2及びドラム内圧力計24が取得した蒸気ドラム21内の蒸気圧力Pb1となるまでの時間Tb1を取得する。そして、目標蒸気圧力Pb2となるまでの時間Tb2からドラム内圧力計24が取得した蒸気ドラム21内の蒸気圧力Pb1となるまでの時間Tb1を減算し、目標圧力到達時間Trを算出する。
具体的には、本実施形態では、目標蒸気圧力Pb2を16barとしている。したがって、目標蒸気圧力Pb2となるまでの時間Tb2は、2.5hとなる。このとき、ドラム内圧力計24が取得した蒸気ドラム21内の蒸気圧力Pb1が3barであった場合には、蒸気圧力Pb1となるまでの時間Tb1は1.8hであるので、目標圧力到達時間Trは、2.5(Tb2)−1.8(Tb1)を計算し、0.7hと算出される。
なお、当該制御は、一例であって、目標圧力到達時間Trを算出する方法は、ドラム内圧力計24が取得した蒸気圧力Pb1と、目標蒸気圧力Pb2とに基づいていればよく、この方法に限られない。例えば、蒸気ドラム内の蒸気圧力が0barの状態から所定の蒸気圧力となるまでの時間を示したグラフは、他のグラフを用いてもよい。
所定圧力到達時間算出部は、図6に示すように、タンク内圧力計20が検出したLNGタンク3内の圧力と、ボイルオフガスをLNGタンク3に供給する圧力であるLNGタンク3内の所定圧力Psetと、に基づいて、LNGタンク3内の圧力が所定圧力Psetに到達するまでの時間である所定圧力到達時間Tpsetを算出する。所定圧力Psetは、例えば、燃料タンクが損傷するおそれのある圧力よりも所定値だけ小さい閾値圧力である。本実施形態では、10kPaとしている。
詳細には、まず、タンク内圧力計20からLNGタンク3内の圧力が上昇し始めた際には、その情報を取得する。次に、1時間後に再び、タンク内圧力計20からLNGタンク3内の圧力P1を取得する。このP1を1時間当たりのLNGタンク3内の圧力上昇率Ptとする。次に、所定圧力Psetを圧力上昇率Ptで割ることで、所定圧力到達時間Tpsetを算出する。
具体的には、LNGタンク3内の圧力上昇が緩やかで、Ptが0.5(図6に示すPt1)の場合には、所定圧力Psetを0.5で割り、所定圧力到達時間Tpsetは、20h(図6に示すT1)と算出される。また、圧力上昇が急激で、Ptが0.75(図6に示すPt2)の場合には、所定圧力Psetを0.75で割り、所定圧力到達時間Tpsetは、15h(図6に示すT2)と算出される。
なお、当該制御は、一例であって、所定圧力到達時間Tpsetを算出する方法は、蒸気ドラム21内の蒸気圧力Pb1と、蒸気ドラム21内の目標蒸気圧力Pb2とに基づいていればよく、この方法に限られない。例えば、LNGタンク3内の圧力を取得する間隔は、1時間より短くてもよく、1時間より長くてもよい。
点火時期算出部は、目標圧力到達時間算出部が算出した蒸気ドラム21内の目標圧力到達時間Trと、所定圧力到達時間算出部が算出したLNGタンク3内の所定圧力到達時間Tpsetとに基づいて、LNGタンク3内の圧力が所定圧力Psetとなったときに蒸気ドラム21内の蒸気圧力が目標蒸気圧力Pb2となっているように、点火時期Tsを算出する。点火時期Tsとは、現時点からボイラ4の蒸気ドラム21の昇圧を開始するまでの時間である。すなわち、現時点からTsh後に昇圧を開始することを示す。
詳細には、LNGタンク3内の所定圧力到達時間Tpsetから蒸気ドラム21内の目標圧力到達時間Trを減算することで算出される。例えば、所定圧力到達時間Tpsetが15hで目標圧力到達時間Trが0.7hである場合には、点火時期Tsは14.3hとなる。
点火制御手段は、現時点から所定圧力到達時間Tpsetまでの時間Tと、点火時期Tsとを比較し、TsがTに到達したら、連続放電式イグナイタ56等に信号を送り、パイロットバーナ42によりメインバーナ41に点火を行う。そして、蒸気ドラム21の蒸気圧力の昇圧を開始する。
次に、本実施形態の動作について図1、図2A及び図2Bを用いて説明する。
まず、ボイルオフガスを燃焼処理する場合(ボイルオフガス処理モード)について説明する。ボイラ4は、蒸気を生成していないときには、蒸気ドラム21内の圧力が約3barを維持するように水ドラム22内のヒーティングコイル61に蒸気を流通させて暖機運転を行っている。タンク内圧力計20がLNGタンク内の圧力の上昇を検出すると、タンク内圧力計20からカーゴタンク制御装置40に信号を送信する。タンク内圧力計20からの信号を受けると、カーゴタンク制御装置40は、ボイルオフガス処理モードを開始する信号を制御装置6に送る。カーゴタンク制御装置40からの信号を受けると制御装置6は、ボイルオフガス処理モードを開始する。ボイルオフガス処理モードが開始されると、制御装置6が上述の制御を行い、点火時期Tsを算出する。現時点から所定圧力到達時間Tpsetまでの時間Tと、点火時期Tsとを比較し、TsがTよりも大きくなったタイミングで、点火制御手段が、パイロットバーナ42に信号を送る。
信号を受けたパイロットバーナ42は、油供給管55に油を供給する油供給装置を駆動し、油供給管55から油を噴出するとともに、連続放電式イグナイタ56の駆動し、放電を開始する。このように、パイロットバーナ42に点火し、火炎を形成する。制御部がパイロットバーナ42で火炎が形成されたことを確認すると、メインバーナ41は、油供給管47に油を供給する油供給装置を駆動し、油供給管47から油を噴出する。噴出した油は、パイロットバーナ42の火炎によって、点火され、これにより、メインバーナ41が火炎を形成する。メインバーナ41が点火したことを確認すると、パイロットバーナ42への油の供給は停止され、パイロットバーナ42は消火する。このようにして、ボイラ4の昇圧が開始され、ボイラ4内の圧力が昇圧される(昇圧工程)。なお、メインバーナ41で火炎を形成する際には、油でなくボイルオフガスを燃料とすることもできる。この場合には、油供給管47から油を噴出するかわりに、ガス分配管50からボイルオフガスを噴出し、パイロットバーナ42の火炎によって点火が行われる。
ボイラ4の圧力が目標蒸気圧力Pb2である16barまで昇圧されると、メインバーナ41への油の供給が停止され、メインバーナ41は、一旦消火し、ボイラ4は、ボイルオフガスを燃焼処理する待機状態となる。カーゴタンク制御装置40からボイルオフガスの処理量(例えば、1200kg/h)の信号が制御装置6に送られた後に、LNGタンク3からボイルオフガスがボイルオフガス供給管17を介してガス供給室49に流入する。ガス供給室49に流入したボイルオフガスは、5つのガス分配管50に分配され、それぞれのガス分配管50の下端から噴出される。このとき、略同時に、間欠放電式イグナイタ43が、下端がガス分配管50の下端よりも下方に位置するように、移動する(図2A参照)。移動を終えると、間欠放電式イグナイタ43は、間欠的に放電を行い、ガス分配管50から噴出されるボイルオフガスに点火する。これにより、メインバーナ41が火炎を形成する。メインバーナ41が点火したことを確認すると、間欠放電式イグナイタ43は、放電を停止し、下端が、ガス分配管50の下端よりも上方に位置するように、移動する(図2B参照)。メインバーナ41の火炎により生成された燃焼ガスによって蒸気が生成される。このようにして、ボイラ4において、ボイルオフガスを燃焼処理するとともに、蒸気を生成する(燃焼工程)。
次に、ボイルオフガス処理モード以外でボイラ4にて蒸気を生成する場合(ノーマルモード)には、パイロットバーナ42でメインバーナ41に点火を行い、ボイラ4内で蒸気を生成する。また、ボイラ4の停止時には、水ドラム22内のヒーティングコイル61に蒸気を流通させて暖機運転を行う。
本実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
本実施形態では、LNGタンク3で発生したボイルオフガスがボイラ4に供給されている。これにより、LNGタンク3で発生したボイルオフガスをボイラ4で燃焼させることができる。したがって、ボイルオフガスを燃焼させるための専用の装置(例えば、GCU(Gas combustion unit)等)を設けることなく、ボイルオフガスを処理することができ、同時に、ボイルオフガスのエネルギーで蒸気を生成することができる。生成した蒸気を、発電用タービン26での発電や、蒸気使用機器類等での使用に利用しているのでLNG運搬船2全体としてのエネルギー効率を向上させることができる。
また、バーナ23が、連続放電式イグナイタ56と、連続放電式イグナイタ56よりも点火の際のスパークの頻度が多い間欠放電式イグナイタ43とを有している。間欠放電式イグナイタ43は、直接的にメインバーナ41に対して点火を行うので、連続放電式イグナイタ56を備えたパイロットバーナ42で間接的にメインバーナ41に対して点火を行うよりも短い時間で点火を行うことができる。
一方で、間欠放電式イグナイタ43は、連続放電式イグナイタ56よりも点火の際のスパーク頻度が多いので、点火の際の負荷が大きく、連続放電式イグナイタ56よりも損傷しやすい。また、間欠放電式イグナイタ43は、1回の点火の際にスパークを行う回数が多いので、1回の点火の際にスパークを1度しか行わない連続放電式イグナイタ56よりも消耗しやすい。また、連続放電式イグナイタ56は、点火の際のスパークの頻度が間欠放電式イグナイタ43よりも少ないので、間欠放電式イグナイタ43よりも損傷及び消耗しにくい。しかしながら、連続放電式イグナイタ56を用いたメインバーナ41に対する点火は、連続放電式イグナイタ56によってパイロットバーナ42に点火する等の多くの手順が必要である間接的なものなので、間欠放電式イグナイタ43によって直接的に点火するよりも、点火までに長い時間を要する。
このように、バーナ23が、特徴の異なる点火装置を設けている。したがって、特徴の異なる点火装置を、ボイラ4及びLNGタンク3内の状況に応じて使い分けることで、ボイルオフガスを適切に燃焼させるとともに蒸気を生成することができ、かつ、点火装置に冗長性を持たせ製品寿命を長くすることができる。
LNGタンク3内でボイルオフガスが発生し、LNGタンク3内の圧力が高くなると、LNGタンク3が破損する可能性がある。このため、ボイルオフガスを燃焼処理してLNGタンク3内の圧力を低下させる場合には、LNGタンク3内の圧力が、LNGタンク3が損傷するおそれのある圧力よりも所定値だけ小さい閾値圧力である所定圧力Psetとなると、速やかにボイルオフガスを燃焼させる必要がある。よって、ボイルオフガスを燃焼処理する際には、メインバーナ41の点火までの時間が短い方が好適である。本実施形態では、ボイルオフガスを燃焼させる際に、間欠放電式イグナイタ43が使用される。間欠放電式イグナイタ43は、連続放電式イグナイタ56を用いたパイロットバーナ42よりも短い時間で点火を行うことができるので、速やかにボイルオフガスを燃焼させることができる。したがって、ボイラ4において、ボイルオフガスを燃焼処理して、好適にLNGタンク3内の圧力を所定圧力Pset以下に維持することができる。
蒸気ドラム21内の蒸気圧力が低い状態で、ボイラ4でボイルオフガスを燃焼させた場合、ボイラ4が過負荷となってしまう可能性がある。また、ボイラ4が過負荷になることに起因して、ボイラ4においてボイルオフガスを燃焼処理する量が制限され、所望の量のボイルオフガスを燃焼処理することができない可能性がある。よって、ボイラ4でボイルオフガスを燃焼させる際に、蒸気ドラム21内の蒸気圧力が十分でない場合には、蒸気ドラム21内の蒸気圧力の昇圧を行う必要がある。このような場合には、特段、速やかにメインバーナ41に対して点火を行う必要はない。本実施形態では、蒸気ドラム21内の圧力の昇圧を行う際には、連続放電式イグナイタ56を用いたパイロットバーナ42を使用する。これにより、連続放電式イグナイタ56よりも損傷しやすい間欠放電式イグナイタ43を蒸気ドラム21内の蒸気圧力の昇圧を行う際に使用しなくてよい。したがって、間欠放電式イグナイタ43の使用頻度を低減させて、間欠放電式イグナイタ43の製品寿命を長くすることができる。なお、上述のように、蒸気ドラム21内の蒸気圧力の昇圧を行う場合には、特段、速やかにメインバーナ41に対して点火を行う必要はないので、間欠放電式イグナイタ43よりも点火までの時間が長い連続放電式イグナイタ56を用いたパイロットバーナ42によって点火を行ったとしても、問題はない。
また、LNGタンク3内の圧力がボイラ4にボイルオフガスを供給する所定圧力Psetとなったときに、蒸気ドラム21内の蒸気圧力が目標蒸気圧力Pb2となっているように、メインバーナ41に点火している。したがって、ボイルオフガスをボイラ4で燃焼する際に、蒸気ドラム21内の蒸気圧力を、ボイルオフガスを燃焼するのに十分な蒸気圧力とすることができ、ボイラ4が過負荷になることを防止し、好適にボイルオフガスを燃焼させることができる。また、LNGタンク3内の圧力が所定圧力Psetに到達した際に、蒸気ドラム21内の蒸気圧力を目標蒸気圧力Pb2の状態となっているので、速やかにボイルオフガスをボイラ4に供給して燃焼させ、LNGタンク3内の圧力を低減させることができる。
また、LNGタンク3内の圧力が所定の圧力に到達する際に、蒸気ドラム21内の蒸気圧力を昇圧して目標蒸気圧力Pb2の状態としているので、ボイルオフガスを燃焼するために、蒸気ドラム21内の蒸気圧力を常に高圧状態で維持する必要がない。したがって、ボイラ4のエネルギー消費を低減することができる。
なお、本発明は、上記各実施形態にかかる発明に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、適宜変形が可能である。例えば、上述した実施形態では、間欠放電式イグナイタ43でボイルオフガスに点火する例について説明したが、間欠放電式イグナイタ43の故障時等には、パイロットバーナ42で点火を行ってもよい。また、パイロットバーナ42の故障時等には、間欠放電式イグナイタ43でメインバーナに点火を行い、ボイラ4の蒸気ドラム21の昇圧を行ってもよい。このような構成とすることで、メインバーナ41の点火装置に冗長性を持たせることができる。
また、エコノマイザ5での蒸気の生成が十分でない場合には、ボイラ4を低負荷で運転し、LNG運搬船2の必要蒸気を補ってもよい。この構成では、通常LNG運搬船2に搭載される低負荷の補助用ボイラ(ドンキーボイラ等)を、LNG運搬船2に搭載しなくてよいので、LNG運搬船2内のスペースを省スペース化することができる。
3 LNGタンク(燃料タンク)
4 ボイラ
6 制御装置
17 ボイルオフガス供給管
20 タンク内圧力計(タンク圧力検出手段)
21 蒸気ドラム
23 バーナ
24 ドラム内圧力計(ドラム圧力検出手段)
41 メインバーナ
42 パイロットバーナ
43 間欠放電式イグナイタ(第2点火装置)
47 油供給管
50 ガス分配管
55 油供給管
56 連続放電式イグナイタ(第1点火装置)

Claims (5)

  1. 燃料を貯留した燃料タンクで発生したボイルオフガスが供給されるボイラであって、
    前記ボイルオフガスを燃焼するバーナを備え、
    前記バーナは、第1点火装置と、該第1点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が多い第2点火装置とを有するボイラ。
  2. 前記第2点火装置は、前記バーナにおいて前記ボイルオフガスによる燃焼を開始させる際に使用される請求項1に記載のボイラ。
  3. 内部に蒸気が収容される蒸気ドラムを備え、
    前記第1点火装置は、前記バーナの燃焼による前記蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を開始する際に使用される請求項2に記載のボイラ。
  4. 請求項3に記載のボイラを備えたボイラシステムであって、
    前記蒸気ドラム内の蒸気圧力を検出するドラム圧力検出手段と、
    前記燃料タンク内の圧力を検出するタンク圧力検出手段と、
    前記ドラム圧力検出手段が検出した前記蒸気ドラム内の蒸気圧力と、前記ボイルオフガスの燃焼を行う蒸気圧力である前記蒸気ドラム内の目標蒸気圧力と、に基づいて、前記蒸気ドラム内の蒸気圧力が前記目標蒸気圧力に到達するまでの時間を算出する目標圧力到達時間算出部と、
    前記タンク圧力検出手段が検出した前記燃料タンク内の圧力と、前記ボイルオフガスを前記燃料タンクに供給する圧力である前記燃料タンク内の所定圧力と、に基づいて、前記燃料タンク内の圧力が前記所定圧力に到達するまでの時間を算出する所定圧力到達時間算出部と、
    前記目標圧力到達時間算出部が算出した目標圧力到達時間と、前記所定圧力到達時間算出部が算出した所定圧力到達時間とに基づいて、前記燃料タンク内の圧力が前記所定圧力となったときに前記蒸気ドラム内の蒸気圧力が前記目標蒸気圧力となっているように、点火時期を算出する点火時期算出部と、
    前記点火時期算出部が算出した前記点火時期に、前記第1点火装置によって前記バーナに点火し、前記蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を開始する点火制御手段と、を備えたボイラシステム。
  5. 燃料を貯留した燃料タンクで発生したボイルオフガスが供給されるボイラの運転方法であって、
    第1点火装置によって前記ボイラに設けられたバーナに点火し、前記バーナの燃焼による蒸気ドラム内の蒸気圧力の昇圧を行う昇圧工程と、
    前記昇圧工程の後に、前記第1点火装置よりも点火の際のスパークの頻度が多い第2点火装置によって前記バーナに点火し、前記バーナにおいて前記ボイルオフガスによる燃焼を行う燃焼工程と、を備えたボイラの運転方法。
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