JP2001153307A - 加圧流動層ボイラの起動用バーナ装置及びその運転方法 - Google Patents

加圧流動層ボイラの起動用バーナ装置及びその運転方法

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JP2001153307A
JP2001153307A JP33984899A JP33984899A JP2001153307A JP 2001153307 A JP2001153307 A JP 2001153307A JP 33984899 A JP33984899 A JP 33984899A JP 33984899 A JP33984899 A JP 33984899A JP 2001153307 A JP2001153307 A JP 2001153307A
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combustion
flow rate
oil
burner
air
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Shigehiro Miyamae
茂広 宮前
Hiroshi Ise
寛 伊勢
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IHI Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 油バーナの点火時並びに消火時の散気管にお
けるメタル温度の変化を抑えて、散気管における熱応力
の発生を抑制し得、機器の損傷を回避し得る加圧流動層
ボイラの起動用バーナ装置及びその運転方法を提供す
る。 【解決手段】 油バーナ47を二流体噴射式のバーナと
し、燃焼用空気供給ライン6を流れる加圧空気4の一部
を燃焼ライナ48より下流側の風箱7内へ導くための燃
焼用空気バイパスライン54を設けると共に、燃焼用空
気供給ライン6と燃焼用空気バイパスライン54の途中
にそれぞれ加圧空気4の流量の配分を調節するためのダ
ンパ50,55を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧流動層ボイラ
の起動用バーナ装置及びその運転方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】加圧流動層ボイラの一例を図5によって
説明すると、内部が加圧雰囲気になっている圧力容器1
の中に流動層ボイラ本体2が設けられており、流動層ボ
イラ本体2内の下部には複数本の散気管3が配設されて
おり、該散気管3は、圧力容器1内の加圧空気4を、途
中に後述する灰クーラ5が設けられた燃焼用空気供給ラ
イン6から風箱7へ取り入れて上方に噴出するようにな
っている。
【0003】前記散気管3の上部には、石炭スラリ等の
主燃料を供給する燃料供給管8が配設されていると共
に、流動層9を形成するための石灰石等の脱硫材、石炭
灰等を混合したベッド材10がベッド材貯蔵容器(図示
せず)から供給されるようになっており、コンプレッサ
11から圧力容器1内に供給された加圧空気4が前記燃
焼用空気供給ライン6から風箱7を介して散気管3に供
給され上方に噴出されることにより流動層9が形成さ
れ、前記燃料供給管8から供給された主燃料が流動層9
の中で撹拌されて効率よく燃焼されるようになってい
る。
【0004】前記流動層ボイラ本体2内における流動層
9の形成部には、伝熱管によって形成された蒸発器12
及び過熱器13と再熱器14とが配設されており、過熱
器13の蒸気流通方向上流側端部は蒸発器12を介して
管路15によりボイラ給水系統16に、下流側端部は管
路17により蒸気タービン18の高圧タービン19の蒸
気入口に接続され、又、再熱器14の蒸気流通方向上流
側端部は管路20により蒸気タービン18の高圧タービ
ン19の蒸気出口に、下流側端部は管路21により蒸気
タービン18の中低圧タービン22を構成する中圧ター
ビン22aの蒸気入口に接続されており、更に、前記中
圧タービン22aから蒸気が導入される低圧タービン2
2bの蒸気出口は管路23により復水器24に接続され
ている。
【0005】前記ボイラ給水系統16は、中低圧タービ
ン22から排出された蒸気を冷却凝縮する復水器24
と、該復水器24の出側に設けられた復水ポンプ25
と、該復水ポンプ25で昇圧されたボイラ給水を加熱す
る低圧給水加熱器26と、該低圧給水加熱器26からの
ボイラ給水を脱気するための脱気器27と、該脱気器2
7の出側に設けられた給水ポンプ28と、該給水ポンプ
28で昇圧されたボイラ給水を加熱する高圧給水加熱器
29とを備えてなる構成を有している。
【0006】前記流動層ボイラ本体2の上部には、蒸発
器12、過熱器13、並びに再熱器14内の水や蒸気を
加熱した後の高温で且つ高圧の排ガス30が分岐ダクト
31を介して導かれる複数(例えば六基)のサイクロン
32が配設されて、前記排ガス30中の灰を分離するよ
うになっており、サイクロン32には、排ガス管33を
介して圧力容器1外部に設けられたセラミックチューブ
フィルタ等のフィルタ装置34が接続され、該フィルタ
装置34には、前述したコンプレッサ11を駆動し且つ
余剰動力でガスタービン発電機37を駆動するガスター
ビン36が排ガス管35を介して接続されている。
【0007】前記ガスタービン36のガス出口は煙道3
8により煙突39に接続され、該煙道38途中には、高
圧給水加熱器29より下流側における管路15を流れる
ボイラ給水によってガスタービン36からの排ガス30
の熱を回収する第1段高圧ガスクーラ40と、高圧給水
加熱器29のバイパスライン41を流れるボイラ給水に
よってガスタービン36からの排ガス30の熱を回収す
る第2段高圧ガスクーラ42と、低圧給水加熱器26の
バイパスライン43を流れるボイラ給水によってガスタ
ービン36からの排ガスの熱を回収する低圧ガスクーラ
44とが設けられている。
【0008】一方、前記圧力容器1内には、サイクロン
32で分離された分離灰45の熱を加圧空気4によって
回収する灰クーラ5が設けられている。
【0009】前述の如き加圧流動層ボイラにおいては、
コンプレッサ11により圧縮した加圧空気4を圧力容器
1内へ供給し、該圧力容器1内の加圧空気4を燃焼用空
気供給ライン6から取り入れて灰クーラ5で分離灰45
により加熱した後、風箱7を介して散気管3から上方に
噴出させると、流動層ボイラ本体2内で流動層9が形成
され、燃料供給管8から供給された石炭スラリ等の主燃
料が流動層9の中で撹拌されて効率よく燃焼される。
【0010】前記流動層9の中で主燃料が燃焼すると、
その熱エネルギーは、流動状態のベッド材10に伝達さ
れ、更に、該ベッド材10が蒸発器12、過熱器13、
再熱器14に接触することによって、前記熱エネルギー
が蒸発器12、過熱器13、再熱器14に伝達される。
【0011】ボイラ給水系統16から蒸発器12へ供給
されるボイラ給水は前記熱エネルギーによって蒸気化
し、その蒸気は過熱器13により過熱蒸気となり、該過
熱蒸気は蒸気タービン18の高圧タービン19に流入し
て該高圧タービン19が駆動される。
【0012】高圧タービン19を駆動した後の蒸気は、
再熱器14へ流入し、該再熱器14によって再熱された
蒸気は中低圧タービン22に流入して、該中低圧タービ
ン22を駆動し、更に中低圧タービン22を駆動した後
の蒸気は、ボイラ給水系統16の復水器24によってボ
イラ給水に戻され、復水ポンプ25を経て低圧給水加熱
器26において加熱されると共に、バイパスライン43
へ分岐されたボイラ給水の一部により低圧ガスクーラ4
4においてガスタービン36からの排ガス30の熱が回
収された後、脱気器27でボイラ給水の脱気が行われ、
該脱気器27で脱気されたボイラ給水は、給水ポンプ2
8により昇圧された後、高圧給水加熱器29において加
熱されると共に、バイパスライン41へ分岐されたボイ
ラ給水の一部により第2段高圧ガスクーラ42において
ガスタービン36からの排ガス30の熱が回収され、更
に第1段高圧ガスクーラ40においてガスタービン36
からの排ガス30の熱が回収され、再び蒸発器12へ供
給される。
【0013】このようにして、蒸気タービン18は蒸気
により駆動され、蒸気タービン18に接続された蒸気タ
ービン発電機46によって発電が行われる。
【0014】一方、前記流動層ボイラ本体2内において
燃焼した主燃料の排ガス30は、蒸発器12、過熱器1
3、並びに再熱器14内の水や蒸気を加熱した後、分岐
ダクト31を介してサイクロン32へ導入され、排ガス
30中の灰が分離され、サイクロン32で大部分の灰が
分離された排ガス30は、排ガス管33を介して圧力容
器1外部に設けられたセラミックチューブフィルタ等の
フィルタ装置34へ導入され、該フィルタ装置34にお
いて更に灰が捕集除去された後、排ガス管35を介して
ガスタービン36に供給され、これによりガスタービン
36が駆動され、該ガスタービン36により前記コンプ
レッサ11が駆動されると共に、余剰動力でガスタービ
ン発電機37が駆動され、発電が行われる。
【0015】前記ガスタービン36を駆動した後の排ガ
ス30は、煙道38を流れ、第1段高圧ガスクーラ40
において高圧給水加熱器29の下流側のボイラ給水によ
って熱が回収され、第2段高圧ガスクーラ42において
高圧給水加熱器29のバイパスライン41を流れるボイ
ラ給水によって熱が回収され、更に低圧ガスクーラ44
において低圧給水加熱器26のバイパスライン43を流
れるボイラ給水によって熱が回収され、煙突39から大
気へ放出される。
【0016】前記サイクロン32で分離された分離灰4
5は、前記灰クーラ5において燃焼用空気供給ライン6
から風箱7を介して散気管3へ供給される加圧空気4に
より熱が回収されて冷却された後、圧力容器1の外部の
灰処理装置(図示せず)に輸送される。
【0017】ところで、前述の如き加圧流動層ボイラの
場合、ボイラ起動時には、コンプレッサ11から圧力容
器1内を経て燃焼用空気供給ライン6へ導入される加圧
空気4の温度はせいぜい250[℃]程度であって、流
動層ボイラ本体2内のベッド材10の温度も200
[℃]程度までしか上昇せず、この状態で、燃料供給管
8から石炭スラリ等の主燃料をベッド材10の流動層9
内へ供給しても着火しないため、前記圧力容器1内の加
圧空気4を散気管3へ導く風箱7内には、図6に示され
る如く、基端側に油バーナ47が配置され且つ先端が開
放された筒状の燃焼ライナ48を配設してなる起動用バ
ーナ装置49が設けられている。尚、図6中、50は燃
焼用空気供給ライン6途中に設けられた流量調節用のダ
ンパ、51は燃焼ライナ48を熱から保護するために加
圧空気4の一部を燃焼ライナ48内に流入させる膜冷却
空気孔、52は膜冷却空気孔51から流入する加圧空気
4を燃焼ライナ48内面に沿って膜状に流通させる偏向
板、53は加圧空気4の一部を希釈空気として燃焼ライ
ナ48内へ導入して燃焼器内のガス温度分布を均一化す
る役割を有する希釈空気孔、70は油バーナ47の周囲
に配設され空気の旋回流を発生させるスワラである。
【0018】これにより、ボイラ起動時には、圧力容器
1内の加圧空気4を燃焼用空気供給ライン6から風箱7
を介して燃焼ライナ48内へ導入しつつ、油バーナ47
の周囲に配設されたスワラ70、膜冷却空気孔51及び
希釈空気孔53から空気を適量の配分で供給し、油バー
ナ47から噴射される軽油等の油燃料を燃焼ライナ48
内で点火燃焼させ、燃焼器出口でおよそ800〜850
[℃]程度まで温度上昇した加圧空気4を散気管3から
流動層ボイラ本体2内へ噴出させ、ベッド材10のウォ
ーミングアップを行い、石炭スラリ等の主燃料の燃焼開
始後、油バーナ47を消火させるようになっている。
【0019】ここで、前記油バーナ47は、従来、油燃
料そのものを加圧し噴射孔から旋回させつつ微粒化して
噴射する、いわゆる圧力噴霧式のものが使用されてお
り、このような圧力噴霧式の油バーナ47の場合、油燃
料の流量を絞っていくと、該油燃料の微粒化が進まず粒
が粗くなって着火しなくなるため、バーナターンダウン
はおよそ50[%]程度が限界であった。
【0020】このため、圧力噴霧式の油バーナ47の点
火時には、図7に示される如く、最初からおよそ50
[%]程度の流量の油燃料が着火可能な最小流量として
噴射孔から噴射され、油燃料に着火した後、所望の変化
率で油燃料の流量を最大流量まで増加させ、温度上昇し
た加圧空気4を散気管3から流動層ボイラ本体2内へ噴
出させるようになっていた。尚、前述の如く最初からお
よそ50[%]程度の流量の油燃料が噴射孔から噴射さ
れ、着火した火炎の吹き飛びの心配はないため、燃焼用
空気供給ライン6途中に設けられたダンパ50の開度は
略全開のまま保持されるようになっている。
【0021】一方、油バーナ47によるベッド材10の
ウォーミングアップにより、石炭スラリ等の主燃料の燃
焼が開始されると、ベッド材10の温度は急激に上昇す
るため、前記油バーナ47は可及的速やかに消火する必
要があるが、圧力噴霧式の油バーナ47の消火時には、
図7に示される如く、油バーナ47から噴射される油燃
料の流量を、最大流量からおよそ50[%]程度の最小
流量まで絞った後、油バーナ47への油燃料の供給を停
止して油バーナ47を消火させるようになっている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】従来の加圧流動層ボイ
ラの場合、設備の容量が比較的小さかったため、起動用
バーナ装置49の油バーナ47としておよそ50[%]
程度のバーナターンダウンが限界となる圧力噴霧式のも
のを使用していても、散気管3における熱応力の発生と
いった問題はほとんど起こらなかった。
【0023】しかしながら、大容量の加圧流動層ボイラ
では、起動用バーナ装置49の油バーナ47としておよ
そ50[%]程度のバーナターンダウンが限界となる圧
力噴霧式のものを使用した場合、油バーナ47の点火時
並びに消火時の散気管3におけるメタル温度の変化が著
しくなり、これが散気管3における熱応力の発生を促
し、機器の損傷につながる虞があった。
【0024】本発明は、斯かる実情に鑑み、油バーナの
点火時並びに消火時の散気管におけるメタル温度の変化
を抑えて、散気管における熱応力の発生を抑制し得、機
器の損傷を回避し得る加圧流動層ボイラの起動用バーナ
装置及びその運転方法を提供しようとするものである。
【0025】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧力容器内の
加圧空気を散気管へ導く風箱内に、基端側に油バーナが
配置され且つ先端が開放された筒状の燃焼ライナを配設
してなり、ボイラ起動時には、圧力容器内の加圧空気を
燃焼用空気供給ラインから風箱を介して燃焼ライナ内へ
導入しつつ、油バーナから噴射される油燃料を燃焼ライ
ナ内で点火燃焼させ、温度上昇した加圧空気を散気管か
ら流動層ボイラ本体内へ噴出させ、ベッド材のウォーミ
ングアップを行い、主燃料の燃焼開始後、油バーナを消
火させるよう構成した加圧流動層ボイラの起動用バーナ
装置であって、油バーナを、噴霧媒体の圧力によって油
燃料が噴射孔から霧状に噴射される二流体噴射式のバー
ナとし、燃焼用空気供給ラインを流れる加圧空気の一部
を燃焼ライナより下流側の風箱内へ導くための燃焼用空
気バイパスラインを設けると共に、燃焼用空気供給ライ
ンと燃焼用空気バイパスラインの途中にそれぞれ加圧空
気流量の配分を調節するためのダンパを設けたことを特
徴とする加圧流動層ボイラの起動用バーナ装置にかかる
ものである。
【0026】前記加圧流動層ボイラの起動用バーナ装置
の運転方法としては、ボイラ起動時に、油バーナから噴
射される油燃料の流量を最小とし、且つダンパ開度調節
により燃焼用空気供給ラインと燃焼用空気バイパスライ
ンを流れる加圧空気流量の配分を調節し、燃焼用空気供
給ラインから風箱を介して燃焼ライナ内へ導入される加
圧空気流量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃
料を燃焼ライナ内で点火燃焼させ、続いて、所望の変化
率で油燃料の流量を最大流量まで増加させると共に前記
燃焼ライナ内へ導入される加圧空気流量を増加させ、温
度上昇した加圧空気を散気管から流動層ボイラ本体内へ
噴出させ、ベッド材のウォーミングアップを行い、主燃
料の燃焼開始後、油バーナから噴射される油燃料の流量
を最小流量まで絞ると共に前記燃焼ライナ内へ導入され
る加圧空気流量を最小流量の油燃料に見合う量として、
油燃料の燃焼ライナ内での燃焼を行うことにより、散気
管の温度を徐々に降下させた後、油バーナへの油燃料の
供給を停止して油バーナを消火させるようにすることが
できる。
【0027】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。
【0028】油バーナを、噴霧媒体の圧力によって油燃
料が噴射孔から霧状に噴射される二流体噴射式のバーナ
とすると、油燃料の流量を絞っていっても噴霧媒体によ
り油燃料の微粒化は進み、着火しなくなるのは油燃料の
流量が少なくなりすぎて噴射される油燃料の濃度が薄く
なりすぎた場合となり、従来のように、油バーナを、油
燃料そのものを加圧し噴射孔から旋回させつつ微粒化し
て噴射する圧力噴霧式のものとするのに比べ、油バーナ
から噴射される着火燃焼可能な油燃料の最小流量を低く
設定でき、バーナターンダウンを幅広く確保することが
可能となる。
【0029】ボイラ起動時に、油バーナから噴射される
油燃料の流量を最小とし、且つダンパ開度調節により燃
焼用空気供給ラインと燃焼用空気バイパスラインを流れ
る加圧空気流量の配分を調節し、燃焼用空気供給ライン
から風箱を介して燃焼ライナ内へ導入される加圧空気流
量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃料を燃焼
ライナ内で点火燃焼させ、続いて、所望の変化率で油燃
料の流量を最大流量まで増加させると共に前記燃焼ライ
ナ内へ導入される加圧空気流量を増加させ、温度上昇し
た加圧空気を散気管から流動層ボイラ本体内へ噴出さ
せ、ベッド材のウォーミングアップを行い、主燃料の燃
焼開始後、油バーナから噴射される油燃料の流量を最小
流量まで絞ると共に前記燃焼ライナ内へ導入される加圧
空気流量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃料
の燃焼ライナ内での燃焼を行うことにより、散気管の温
度を徐々に降下させた後、油バーナへの油燃料の供給を
停止して油バーナを消火させるようにすると、ボイラ起
動時における油バーナの点火時並びに消火時に、燃焼用
空気供給ラインから風箱を介して燃焼ライナ内へ導入さ
れる加圧空気の流量が適正化され、着火した火炎の吹き
飛びを回避しつつ、油バーナから噴射される油燃料を従
来より低い最小流量で安定して燃焼させることが可能と
なるため、大容量の加圧流動層ボイラであっても、油バ
ーナの点火時並びに消火時の散気管におけるメタル温度
の変化はさほど大きくならず、散気管における熱応力の
発生が抑制される形となり、機器が損傷する心配もなく
なる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。
【0031】図1〜図4は本発明を実施する形態の一例
であって、図中、図5及び図6と同一の符号を付した部
分は同一物を表わしており、基本的な構成は図5及び図
6に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴と
するところは、図1〜図3に示す如く、油バーナ47を
二流体噴射式のバーナとし、燃焼用空気供給ライン6を
流れる加圧空気4の一部を燃焼ライナ48より下流側に
バイパスして導くための燃焼用空気バイパスライン54
を設けると共に、燃焼用空気供給ライン6と燃焼用空気
バイパスライン54の途中にそれぞれ加圧空気4の流量
の配分を調節するためのダンパ50,55を設けた点に
ある。
【0032】前記二流体噴射式の油バーナ47は、例え
ば、図3に示す如く、内部に軽油等の油燃料供給流路5
6と空気等の噴霧媒体供給流路57とが設けられた筒状
のバーナ本体58の先端に、前記油燃料供給流路56に
連通する油燃料流路59と、前記噴霧媒体供給流路57
に連通する噴霧媒体流路60とが形成されたノズルボデ
ィ61を設け、該ノズルボディ61の先端に、前記油燃
料流路59に連通する油燃料オリフィス部62と、前記
噴霧媒体流路60に連通する噴霧媒体通過孔63とが穿
設されたオリフィスプレート64を配設すると共に、該
オリフィスプレート64の先端に、前記噴霧媒体通過孔
63に連通し且つ所要の角度で放射状に延びて先端部に
開口する複数の噴射孔65と、前記油燃料オリフィス部
62に連通し且つ前記噴射孔65の中途位置へ通じる油
燃料供給孔66とを有するバーナチップ67を配設し、
前記オリフィスプレート64とバーナチップ67とを、
前記ノズルボディ61に螺着されるチップナット68に
よりノズルボディ61に固定してなる構成を有してお
り、空気等の噴霧媒体の圧力によって油燃料が噴射孔6
5から霧状に噴射されるようになっている。
【0033】前記風箱7と燃焼ライナ48との間には、
図2に示す如く、前記燃焼用空気バイパスライン54か
ら風箱7内に導入される加圧空気4が燃焼ライナ48内
へ流入することを防止するための仕切壁69を設けてあ
る。
【0034】次に、上記図示例の作動を説明する。
【0035】油バーナ47を、空気等の噴霧媒体の圧力
によって油燃料が噴射孔65から霧状に噴射される二流
体噴射式のバーナとすると、油燃料の流量を絞っていっ
ても噴霧媒体により油燃料の微粒化は進み、着火しなく
なるのは油燃料の流量が少なくなりすぎて噴射される油
燃料の濃度が薄くなりすぎた場合となり、従来のよう
に、油バーナ47を、油燃料そのものを加圧し噴射孔か
ら旋回させつつ微粒化して噴射する圧力噴霧式のものと
するのに比べ、油バーナ47から噴射される着火燃焼可
能な油燃料の最小流量を低く設定でき、バーナターンダ
ウンを5:1(20%)まで、場合によっては10:1
(10%)まで幅広く確保することが可能となる。
【0036】ボイラ起動時には、図4に示す如く、油バ
ーナ47から噴射される油燃料の流量を最小とし、且つ
ダンパ50,55の開度調節により燃焼用空気供給ライ
ン6と燃焼用空気バイパスライン54を流れる加圧空気
4の流量の配分を調節し、燃焼用空気供給ライン6から
風箱7を介して燃焼ライナ48内へ導入される加圧空気
4の流量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃料
を燃焼ライナ48内で点火燃焼させ、続いて、所望の変
化率で油燃料の流量を最大流量まで増加させると共に前
記燃焼ライナ48内へ導入される加圧空気4の流量を増
加させ、温度上昇した加圧空気4を散気管3から流動層
ボイラ本体2内へ噴出させ、ベッド材10のウォーミン
グアップを行い、石炭スラリ等の主燃料の燃焼開始後、
油バーナ47から噴射される油燃料の流量を最小流量ま
で絞ると共に前記燃焼ライナ48内へ導入される加圧空
気4の流量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃
料の燃焼ライナ48内での燃焼を行うことにより、散気
管3の温度を徐々に降下させた後、油バーナ47への油
燃料の供給を停止して油バーナ47を消火させるように
する。
【0037】このようにすると、ボイラ起動時における
油バーナ47の点火時並びに消火時に、燃焼用空気供給
ライン6から風箱7を介して燃焼ライナ48内へ導入さ
れる加圧空気4の流量が適正化され、着火した火炎の吹
き飛びを回避しつつ、油バーナ47から噴射される油燃
料を従来より低い最小流量で安定して燃焼させることが
可能となるため、大容量の加圧流動層ボイラであって
も、油バーナ47の点火時並びに消火時の散気管3にお
けるメタル温度の変化はさほど大きくならず、散気管3
における熱応力の発生が抑制される形となり、機器が損
傷する心配もなくなる。
【0038】こうして、油バーナ47の点火時並びに消
火時の散気管3におけるメタル温度の変化を抑えて、散
気管3における熱応力の発生を抑制し得、機器の損傷を
回避し得る。
【0039】尚、本発明の加圧流動層ボイラの起動用バ
ーナ装置及びその運転方法は、上述の図示例にのみ限定
されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内
において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0040】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の加圧流動
層ボイラの起動用バーナ装置及びその運転方法によれ
ば、油バーナの点火時並びに消火時の散気管におけるメ
タル温度の変化を抑えて、散気管における熱応力の発生
を抑制し得、機器の損傷を回避し得るという優れた効果
を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の全体概要構成図
である。
【図2】図1のII部拡大断面図である。
【図3】本発明を実施する形態の一例における油バーナ
の拡大断面図である。
【図4】本発明を実施する形態の一例における点火時の
油燃料流量並びにダンパ開度と消火時の油燃料流量並び
にダンパ開度とを表わす線図である。
【図5】従来例の全体概要構成図である。
【図6】図5のVI部拡大断面図である。
【図7】従来例における点火時の油燃料流量並びにダン
パ開度と消火時の油燃料流量並びにダンパ開度とを表わ
す線図である。
【符号の説明】
1 圧力容器 2 流動層ボイラ本体 3 散気管 4 加圧空気 6 燃焼用空気供給ライン 7 風箱 10 ベッド材 47 油バーナ 48 燃焼ライナ 49 起動用バーナ装置 50 ダンパ 54 燃焼用空気バイパスライン 55 ダンパ 65 噴射孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3K023 KA06 KB02 KB10 KC02 KD01 3K064 AA06 AA11 AB01 AC06 AC10 AD01 AD03 AE02 AE13 BA13 BA17 BA24 3K091 AA12 AA18 BB02 BB22 BB35 CC02 DD01

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力容器内の加圧空気を散気管へ導く風
    箱内に、基端側に油バーナが配置され且つ先端が開放さ
    れた筒状の燃焼ライナを配設してなり、ボイラ起動時に
    は、圧力容器内の加圧空気を燃焼用空気供給ラインから
    風箱を介して燃焼ライナ内へ導入しつつ、油バーナから
    噴射される油燃料を燃焼ライナ内で点火燃焼させ、温度
    上昇した加圧空気を散気管から流動層ボイラ本体内へ噴
    出させ、ベッド材のウォーミングアップを行い、主燃料
    の燃焼開始後、油バーナを消火させるよう構成した加圧
    流動層ボイラの起動用バーナ装置であって、 油バーナを、噴霧媒体の圧力によって油燃料が噴射孔か
    ら霧状に噴射される二流体噴射式のバーナとし、燃焼用
    空気供給ラインを流れる加圧空気の一部を燃焼ライナよ
    り下流側の風箱内へ導くための燃焼用空気バイパスライ
    ンを設けると共に、燃焼用空気供給ラインと燃焼用空気
    バイパスラインの途中にそれぞれ加圧空気流量の配分を
    調節するためのダンパを設けたことを特徴とする加圧流
    動層ボイラの起動用バーナ装置。
  2. 【請求項2】 ボイラ起動時に、油バーナから噴射され
    る油燃料の流量を最小とし、且つダンパ開度調節により
    燃焼用空気供給ラインと燃焼用空気バイパスラインを流
    れる加圧空気流量の配分を調節し、燃焼用空気供給ライ
    ンから風箱を介して燃焼ライナ内へ導入される加圧空気
    流量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃料を燃
    焼ライナ内で点火燃焼させ、続いて、所望の変化率で油
    燃料の流量を最大流量まで増加させると共に前記燃焼ラ
    イナ内へ導入される加圧空気流量を増加させ、温度上昇
    した加圧空気を散気管から流動層ボイラ本体内へ噴出さ
    せ、ベッド材のウォーミングアップを行い、主燃料の燃
    焼開始後、油バーナから噴射される油燃料の流量を最小
    流量まで絞ると共に前記燃焼ライナ内へ導入される加圧
    空気流量を最小流量の油燃料に見合う量として、油燃料
    の燃焼ライナ内での燃焼を行うことにより、散気管の温
    度を徐々に降下させた後、油バーナへの油燃料の供給を
    停止して油バーナを消火させるようにした請求項1記載
    の加圧流動層ボイラの起動用バーナ装置の運転方法。
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