JPH11210492A - ガスタービンプラントの燃料供給装置、その装置の暖機運転方法および冷却運転方法 - Google Patents

ガスタービンプラントの燃料供給装置、その装置の暖機運転方法および冷却運転方法

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JPH11210492A
JPH11210492A JP907798A JP907798A JPH11210492A JP H11210492 A JPH11210492 A JP H11210492A JP 907798 A JP907798 A JP 907798A JP 907798 A JP907798 A JP 907798A JP H11210492 A JPH11210492 A JP H11210492A
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gas turbine
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Masao Ito
正雄 伊東
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Original Assignee
Toshiba Corp
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】液体燃料で燃焼ガスを生成する場合、液体燃料
を超臨界圧力・温度にしてガスタービン燃焼器に供給す
る装置、その装置の暖機・冷却運転方法の提供。 【解決手段】の燃料供給装置は、ガスタービン燃焼器2
3に設置した各燃料用ノズル28a,28b,28c
に、燃料タンク24からの燃料を超臨界圧力・温度にす
る燃料供給系25と、この燃料供給系25からバイパス
させて液体燃料を再び上記燃料タンクに還流させる燃料
戻り系26を設けたものである。また、の暖機運転方法
は、ガスタービン22の起動前、燃料タンクからの液体
燃料を燃料供給系25、燃料戻り系26を介して再び燃
料タンクに循環させる方法である。また、の冷却運転方
法は、ガスタービンの停止時、ガスタービン燃焼器に設
置した各燃料用ノズルに不活性供給系27からの不活性
ガスを供給して付着した未燃料をパージさせた後、燃料
を燃料供給系、燃料戻り系を介して再び燃料タンクに循
環させる方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体燃料に空気を
加えて予混合化するとともに、微粒化し、その微粒化し
た混合気をガスタービン燃焼器に供給して燃焼ガスを生
成する際、NOx濃度を低く抑えるガスタービンプラン
トの燃料供給装置、その装置の暖機運転方法および冷却
運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のガスタービンプラントでは、燃料
供給装置からガスタービン燃焼器に燃料を供給する際、
高価なLNG燃料(以下、ガス燃料と記す)に代えて比
較的安価な軽油または灯油(以下、液体燃料と記す)を
使用し、燃焼ガス中に含まれるNOx濃度を低く抑える
開発が行われており、その構成として図22に示すもの
がある。
【0003】ガスタービンプラントは、互いに軸直結さ
せた発電機1、空気圧縮機2、ガスタービン3の空気圧
縮機2とガスタービン3との間に設置したガスタービン
燃焼器4に、液体燃料を供給する燃料供給装置5と、空
気圧縮機2から抽気した噴霧空気で液体燃料を微粒化さ
せる空気供給装置6とを設けた構成になっている。
【0004】燃料供給装置5は、燃料タンク7からガス
タービン燃焼器4の頭部側に設置したパイロット燃料用
ノズル8a、予混合燃料用ノズル8b、メイン燃料用ノ
ズル8cのそれぞれに液体燃料を供給する燃料系9に、
圧力調整弁10と並列配置する燃料ポンプ11、各ノズ
ル8a,8b,8cに対応する流量調整弁12a,12
b,12cを設け、ガスタービン燃焼器4の運転に対応
させて各弁13a,13b,13cを切り替えるように
なっている。
【0005】また、空気供給装置6も、空気圧縮機2か
ら抽気し、ガスタービン燃焼器4の頭部側に設置したパ
イロット燃料用ノズル8a、予混合燃料用ノズル8b、
メイン燃料用ノズル8cのそれぞれに噴霧用空気を供給
して液体燃料を微粒化させる空気系13に、圧力調整弁
14と並列配置する冷却器15、昇圧機16、各ノズル
8a,8b,8cに対応する流量調整弁17a,17
b,17cを設け、ガスタービン燃焼器4の運転に対応
させて各弁17a,17b,17cを切り替えるように
なっている。
【0006】このような構成を備えたガスタービンプラ
ントは、ガスタービン3を起動から定格まで運転させる
場合、図23に示すように、まず、燃料タンク7から燃
料系9の流量調整弁12aを介してガスタービン燃焼器
4の燃焼器ライナ4aの頭部側に設置したパイロット燃
料用ノズル8aに供給する液体燃料を着火させ、燃料着
火後、空気圧縮機2から空気系13の流量調整弁17b
を介してパイロット燃料用ノズル8aに供給する噴霧空
気で液体燃料を微粒化させるとともに液体燃料を希薄化
させ、その微粒化させた予混合気を拡散燃焼させて燃焼
ガスを生成している。
【0007】また、ガスタービンプラントは、ガスター
ビン3が無負荷状態のとき、予混合気を一旦ホールド状
態にさせ、ガスタービン3が初負荷から中間負荷になる
と、パイロット燃料用ノズル8aに供給していた液体燃
料および微粒化用の噴霧空気を断ち、代って図示の切替
点Aで、燃料タンク7および空気圧縮機2の流量調整弁
12b,17aのそれぞれから予混合燃料用ノズル8b
に液体燃料および微粒化用の噴霧空気を供給し、燃焼ガ
スを生成している。
【0008】次に、ガスタービンプラントは、ガスター
ビン3を、さらに負荷上昇させた後、上述予混合燃料用
ノズル8bで生成していた燃焼ガスを火炎としてメイン
燃料用ノズル8cに流量調整弁12b,17aから供給
する液体燃料および微粒化用の噴霧空気で燃焼ガスを生
成し、ガスタービン3を定格負荷にさせている。
【0009】また、ガスタービンプラントは、ガスター
ビン3の負荷降下中にシャットダウン(運転停止)させ
る場合、図示の切替点Bで、燃料タンク7および空気圧
縮機2の流量調整弁12c,17cのそれぞれからメイ
ン燃料用ノズル8cに供給していた液体燃料および微粒
化用の噴霧空気を断ち、次に、予混合燃焼用ノズル8b
に供給していた液体燃料および流量調整弁12b,17
aからの微粒化用の噴霧空気を断ち、ガスタービン3が
無負荷状態になったとき、予混合気を一旦、ホールド状
態にさせた後、パイロット燃料用ノズル8aに供給して
いた流量調整弁12a,17bからの液体燃料および微
粒化用の噴霧空気を断っている。
【0010】ところで、最近のガスタービンプラントで
は、ガスタービン燃焼器4に供給しているガス燃料から
液体燃料に変える場合でもガス燃料と同様に液体燃料に
対する空気の当量比を約0.6にして液体燃料を希薄化
しているが、燃料希薄化の前提として液体燃料を短時間
の間に微粒化(蒸発)させる必要がある。
【0011】液体燃料を微粒化(蒸発)させる手段に
は、従来から燃料ノズルの入口と出口との圧力差を大き
くし、液体燃料を高速噴出させる、いわゆる圧力噴霧方
式、ガスタービン燃焼器の器内外の圧力差を大きくし、
高圧空気のジェット噴流を利用する、いわゆるエアブラ
スト方式、圧力比1.3〜1.4の微粒化用の噴霧空気
を液体燃料に補助的に加える、いわゆるアトマイズエア
方式がある。このうち、アトマイズエア方式は、燃料ノ
ズルの構造およびその付帯設備を比較的簡素化できる点
でより多く用いられている。
【0012】例えば、圧力噴霧方式とアトマイズエア方
式とを図24で示すPV線図で比較した場合、圧力噴霧
方式は、液体燃料を微粒化させるとき、点Aの状態量
(圧力、比容積)の液体燃料を点B1 の状態量まで燃料
ポンプで昇圧させ(昇圧過程)、点B1 の状態量の液体
燃料を点C1 から点D1 まで流量調整弁で膨張させ(膨
張過程)、膨張後の液体燃料を燃料ノズルで液相から飽
和蒸気域を経て気相に変化(蒸発過程)させるのに対
し、アトマイズエア方式は、点Aの状態量の液体燃料を
点B2 までに昇圧させる(昇圧過程)だけで足り、点B
2 の状態量の液体燃料を点C2 から点D2 まで膨張(膨
張過程)させた後、圧力噴霧方式に較べて相対的に低い
状態量の液体燃料を液相から飽和蒸気域を経て気相(蒸
発過程)に変化させるだけで足りる。
【0013】このように、アトマイズエア方式は、圧力
噴霧方式に較べ、液体燃料の昇圧過程および膨張過程を
短時間で、かつ低くして行うことができるので、燃料ポ
ンプや流量調整弁の容量を比較的小さくすることができ
る点で有利になっている。
【0014】最近のガスタービンプラントでは、ガスタ
ービン燃焼器4に供給する燃料を、ガス燃料から液体燃
料に変える場合、昇圧過程、膨張過程、蒸気過程を簡易
に、かつ短時間で行えるアトマイズエア方式を選択する
開発をテスト機を用いて検証しており、実機適用への実
現化が期待されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ガスタービン燃焼器に
供給する燃料を、ガス燃料から液体燃料に変える場合、
液体燃料は、ガス燃料に較べてNOx濃度を低く抑える
ことができない幾つかの問題点がある。
【0016】まず、予混合燃焼に関し、液体燃料は、蒸
発が不十分であると、微粒化用の噴霧空気との混合が不
均一になり、NOx濃度を低く抑えることが難しくな
る。この場合、高圧空気との予混合距離を長くすると、
滞留時間が長くなり、自己着火時間内に予混合室を出る
ことができず、予混合室内で自己着火し易くなる。した
がって、液体燃料に対する微粒化用の噴霧空気の当量比
を適切に設定してもガス燃料ほどには予混合性能が得ら
れず、NOx濃度がガス燃料に較べて高くなっている。
【0017】次に、第2に、拡散燃焼に関し、液体燃料
は、微粒化用の噴霧空気とともにガスタービン燃焼器に
直接噴射する方式であるため、微粒化用の噴霧空気と液
体燃料との界面で形成される火炎の局所当量比がほぼ一
定の下で、燃焼する特性を持っている。このため、サー
マルNOxの発生を左右する断熱火炎温度は、液体燃料
の方がガス燃料に較べて若干高いかほぼ同じになってい
る。
【0018】しかし、液体燃料による拡散燃焼では、ガ
スタービン燃焼器の出口でガス燃料に較べNOx濃度が
約30%〜40%と高くなっている。この原因は、サー
マルNOxの発生のもう一つの因子である高温滞留時間
がある。液体燃料は、蒸発を伴う分、燃焼(火炎)完了
までの高温滞留時間が長く存在するのでサーマルNOx
を増加させている。
【0019】このように、液体燃料を微粒化させる噴霧
空気を用いて燃焼ガスを生成する場合、より一層低いN
Ox濃度化を図るには限界があり、燃料費の比較的安価
な液体燃料でガス燃料と同等な低いNOx濃度にするに
は、新たな技術の実現が望まれている。
【0020】本発明は、このような事情に基づいてなさ
れたもので、サーマルNOx発生の要因となる液体燃料
の蒸発過程を予め燃料供給系内で確保させておき、燃焼
ガスの生成の際、高温滞留時間を短くしてガス燃料並み
の低NOx濃度化を図ったガスタービンプラントの燃料
供給装置を提供することを目的とする。
【0021】また、本発明の他の目的は、ガスタービン
の起動運転前または停止運転後、燃料供給系内を清浄化
させることにより、液体燃料の蒸発過程をより一層効果
的に促進させるガスタービンプラントの燃料供給装置の
暖機運転方法および冷却運転方法を提供することにあ
る。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明に係るガスタービ
ンプラントの燃料供給装置は、上記目的を達成するため
に、請求項1に記載したように、発電機、空気圧縮機、
ガスタービン燃焼器、ガスタービンを備え、上記ガスタ
ービン燃焼器に設置した燃料用ノズルに、燃料タンクか
らの燃料を超臨界圧力・温度にして供給する燃料供給系
と、この燃料供給系の途中からバイパスさせ、上記燃料
を上記燃料タンクに還流させる燃料戻り系とを設けたも
のである。
【0023】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項2に記
載したように、燃料供給系は、燃料タンクからの燃料の
流れに沿って燃料ポンプ、主加熱器、補助加熱器を順次
設けるとともに、ガスタービン燃焼器に設置したパイロ
ット燃料用ノズルおよび少なくとも一つ以上の予混合燃
料用ノズルのそれぞれに対応させてパイロット燃料供給
系および予混合燃料供給系を設けたものである。
【0024】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項3に記
載したように、パイロット燃料用ノズルは、ガスタービ
ン起動運転時、燃料を拡散燃焼させて保炎を確保するも
のであり、少なくとも一つ以上の予混合燃料用ノズルの
うち、一つはガスタービン中間負荷運転時、上記パイロ
ット燃料用ノズルから切替えて予混合燃料を燃焼させて
保炎を確保するものであり、残りはガスタービン駆動ガ
スを生成するものである。
【0025】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項4に記
載したように、パイロット燃料用ノズルおよび少なくと
も一つ以上の予混合燃料用ノズルのそれぞれに接続させ
たパイロット燃料供給系、予混合燃料供給系およびメイ
ン燃料供給系は、燃料の流れに沿って順に流量調整弁お
よび止め弁をそれぞれ設けたものである。
【0026】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項5に記
載したように、流量調整弁と止め弁との間には、開閉弁
を介装させた不活性ガス供給系と、開閉弁を介装させた
燃料戻り系とを設け、上記不活性ガス供給系および燃料
戻り系をパイロット燃料供給系および少なくとも一つ以
上の予混合燃料供給系のそれぞれからバイパスさせたも
のである。
【0027】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項6に記
載したように、燃料ポンプは、圧力調整弁を並列配置さ
せたものである。
【0028】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項7に記
載したように、流量調整弁および圧力調整弁は、燃料供
給系の補助加熱器の後流側を流れる燃料の圧力・温度に
基づいて弁開閉信号を演算する演算部を設けたものであ
る。
【0029】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項8に記
載したように、燃料戻り系は、減圧装置および減温装置
を介装させて燃料タンクに接続したものである。
【0030】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項9に記
載したように、主加熱器および補助加熱器の少なくとも
一方は、熱源を電気ヒータにしたことを特徴とするもの
である。
【0031】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項10に
記載したように、主加熱器および補助加熱器の少なくと
も一方は、ガスタービンに接続するガスタービン排気系
を設け、熱源をガスタービン排気にしたことを特徴とす
るものである。
【0032】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項11に
記載したように、主加熱器および補助加熱器の少なくと
も一方は、コンバインドサイクル発電プラントの排熱回
収ボイラに接続する蒸気系を設け、熱源を上記排熱回収
ボイラから発生する蒸気にしたことを特徴とするもので
ある。
【0033】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項12に
記載したように、燃料戻り系の減温装置は、コンバイン
ドサイクル発電プラントにおける蒸気タービンプラント
の復水器でタービン排気を凝縮させた復水・給水を排熱
回収ボイラに接続する復水・給水系を設け、減温源を上
記復水器でタービン排気を凝縮させた復水・給水にした
ことを特徴とするものである。
【0034】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項13に
記載したように、燃料戻り系の減温装置は、空気圧縮機
が大気を吸い込む空気系に設置したものである。
【0035】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項14に
記載したように、燃料戻り系の減圧装置は、オリフィス
であることを特徴とするものである。
【0036】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項15に
記載したように、燃料戻り系は、タービンを設け、燃料
タンクに戻る燃料を用いてタービンを駆動し、燃料の持
つエネルギを回収させたものである。
【0037】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給装置は、上記目的を達成するために、請求項16に
記載したように、パイロット燃料供給系少なくとも一つ
以上の予混合燃料供給系のそれぞれに設けた流量調整弁
は、バイパス小弁を並列配置したものである。
【0038】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給方法は、上記目的を達成するために、請求項17に
記載したように、ガスタービン起動前、パイロット燃料
供給系の流量調整弁を開弁させ、止め弁を閉弁させ、少
なくとも一つ以上の予混合燃料供給系の流量調整弁を開
弁させ、止め弁を閉弁させるとともに燃料戻り系の開閉
弁を開弁させ、燃料タンクからの燃料を燃料供給系、パ
イロット燃料供給系、少なくとも一つ以上の予混合燃料
供給系、および燃料戻り系を介して再び燃料タンクに循
環させる方法である。
【0039】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給方法は、上記目的を達成するために、請求項18に
記載したように、パイロット燃料供給系の燃料の循環
は、ガスタービン燃焼器の燃料着火まで継続させ、少な
くとも一つ以上の予混合燃料供給系の燃料の循環は、ガ
スタービン中間負荷まで継続させる方法である。
【0040】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給方法は、上記目的を達成するために、請求項19に
記載したように、ガスタービン停止時、少なくとも一つ
以上の予混合燃料供給系の流量調整弁およびパイロット
燃料供給系の流量調整弁を順次閉弁させるとともに燃料
戻り系の開閉弁を順次閉弁させ、不活性ガス供給系から
の不活性ガスを、上記少なくとも一つ以上の予混合燃料
供給系に接続する予混合燃料用ノズルおよび上記パイロ
ット燃料供給系に接続するパイロット燃料用ノズルに順
次供給して未燃料をパージさせ、各燃料用ノズルのパー
ジ後、再び上記少なくとも一つ以上の予混合燃料供給系
の流量調整弁を開弁させ、止め弁を閉弁させ、上記パイ
ロット燃料供給系の流量調整弁を開弁させ、止め弁を閉
弁させるとともに、上記燃料戻り系の開閉弁を順次開弁
させ、燃料タンクからの燃料を燃料供給系、上記少なく
とも一つ以上の予混合燃料供給系、上記パイロット燃料
供給系および上記燃料戻り系を介して燃料タンクに循環
させる方法である。
【0041】本発明に係るガスタービンプラントの燃料
供給方法は、上記目的を達成するために、請求項20に
記載したように、燃料タンクからの燃料を、燃料供給
系、少なくとも一つ以上の予混合燃料供給系、パイロッ
ト燃料供給系および燃料戻り系を介して再び上記燃料タ
ンクへの循環は、同時に終了させる方法である。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るガスタービン
プラントの燃料供給装置、その装置の暖機運転方法およ
び冷却運転方法の実施形態を添付図面および図中に付し
た符号を引用して説明する。
【0043】図1は、本発明に係るガスタービンプラン
トの燃料供給装置の第1実施形態を示す概略系統図であ
る。
【0044】本実施形態に係るガスタービンプラントの
燃料供給装置は、発電機20、空気圧縮機21、ガスタ
ービン22を互に軸結合させ、空気圧縮機21とガスタ
ービン22との間に設置したガスタービン燃焼器23
に、ガスタービン運転中、燃料タンク24からの液体燃
料を供給する燃料供給系25を設けた構成になってい
る。
【0045】燃料供給系25は、燃料タンク24、圧力
調整弁36に並列的に配置する燃料ポンプ29、主加熱
器30、補助加熱器31を、上流側から下流側に向って
順次設けるとともに、ガスタービン燃焼器23に設置し
たパイロット燃料用ノズル28a、予混合燃料用ノズル
28b、メイン燃料用ノズル28cのそれぞれに対応さ
せて接続するパイロット燃料供給系25a、予混合燃料
供給系25b、メイン燃料供給系25cをそれぞれ設け
ている。
【0046】パイロット燃料供給系25a、予混合燃料
供給系25b、メイン燃料供給系25cのそれぞれは、
上流側から順に、流量調整弁34a,34b,34cお
よび止め弁35a,35b,35cをそれぞれ備えると
ともに、流量調整弁34a,34b,34cと止め弁3
5a,35b,35cとの間からバイパスさせ、開閉弁
27a,27b,27cをそれぞれ介装させて不活性ガ
ス、例えば窒素ガスを供給する不活性ガス供給系27
と、開閉弁38a,38b,38cをそれぞれ介装させ
て液体燃料を燃料タンク24に循環させる燃料戻り系2
6とが設けられている。なお、主加熱器30および補助
加熱器の少なくとも一方は、熱源として電気ヒータが用
いられている。
【0047】また、燃料供給系25は、補助加熱器31
の後流側に温度計32、圧力計33を設置し、主加熱器
30および補助加熱器31の少なくとも一方で過熱させ
た液体燃料の温度・圧力に基づいて弁開閉信号を演算
し、その演算信号を流量調整弁34a,34b,34c
および圧力調整弁36に与えて弁開閉制御させる演算部
37を設けている。なお、補助加熱器31は、主加熱器
30での液体燃料の過熱不足を補うもので、主としてガ
スタービン起動運転時に使用される。
【0048】一方、パイロット燃料供給系25a、予混
合燃料供給系25b、メイン燃料供給系25cのそれぞ
れからバイパスさせた燃料戻り系26は、上流側から順
に開閉弁38a,38b,38c、減圧装置39(具体
的にはオリフィス)、減温装置40を備えて燃料タンク
24に接続する閉ループの構成になっている。
【0049】図2は、本実施形態に係るガスタービンプ
ラントの燃料供給装置を、ガスタービン燃焼器23に組
込んだ一例を示すガスタービン燃焼器23の概略断面図
である。
【0050】ガスタービン燃焼器23は、燃焼器外筒4
1内に内筒としての燃焼器ライナ42と燃焼器ライナ4
2で生成した燃焼ガスをガスタービン22に案内するト
ラジションピース43とを収容する構成になっている。
また、燃焼器ライナ42内には、燃焼室47が形成さ
れ、さらに燃焼器外筒41と燃焼ライナ42との間に空
気圧縮機21からの高圧空気を燃焼器ライナ42の頭部
側に案内する空気通路44が形成されている。
【0051】また、燃焼器ライナ42の頭部側には、中
央にパイロット燃料用ノズル28aが、そのパイロット
燃料用ノズル28aの外側に予混合燃料用ノズル28b
が、さらに、その予混合燃料用ノズル28bの外側にメ
イン燃料用ノズル28cがそれぞれ設置されている。
【0052】パイロット燃料用ノズル28aは、燃料着
火からガスタービン22の中間負荷時まで使用されるも
ので、パイロット燃料供給系25aから止め弁35aを
介して供給される液体燃料に、空気通路44から案内さ
れ、スワラ45により旋回流が与えられた高圧空気を混
合させ、燃焼室47で拡散燃焼させて燃焼ガスを生成し
ている。
【0053】また、予混合燃料用ノズル28bおよびメ
イン燃料用ノズル28cは、ガスタービン22が中間負
荷時になると使用されるもので、予混合燃料供給系25
bおよびメイン燃料供給系25cのそれぞれから止め弁
35a,35cのそれぞれを介して供給された液体燃料
に、空気通路44から案内された高圧空気を加えて燃料
希薄状態(予混合化)にし、燃焼室47で燃焼ガスを生
成する際、NOx濃度を低く抑えるようになっている。
特に、メイン燃料用ノズル28cは、予混合ダクト46
を設け、予混合ダクト46でメイン燃料供給系25cか
ら止め弁35cを介して供給された液体燃料に、空気通
路44から案内された高圧空気を加える際、当量比を
0.6に調整してNOx濃度をより低く抑えるようにし
ている。
【0054】図3は、本実施形態に係るガスタービンプ
ラントの燃料供給装置を流れる液体燃料の状態量(圧
力、温度、比容積)変化および液体燃料を液相から過熱
蒸気(気相)に変化させたときの相変化を説明するPV
線図である。
【0055】このPV線図は、本実施形態に係るガスタ
ービンプラントに適用する液体燃料固有の臨界点がプロ
ットされており、臨界点を通る気液境界線を中心として
液相、飽和蒸気域(液相、気相の混合域)、気相に区分
けされている。また、液相と飽和蒸気域との境界は飽和
液線で区分けされ、飽和蒸気域と気相との境界は、飽和
蒸気線で区分けされている。さらに、このPV線図で
は、等温線を表示することにより液体燃料の状態量がど
のように変化したかを容易に把握することができるよう
になっている。
【0056】このPV線図を用いて、本実施形態に係る
ガスタービンプラントの燃料供給装置を流れる液体燃料
の状態量変化を具体的に説明する。
【0057】ガスタービンプラントの起動運転時、燃料
タンク24から燃料ポンプ29に供給される液体燃料
は、点Aの状態量になっている。燃料ポンプ29は、点
Aから点Bの状態量に昇圧する(昇圧過程)。なお、昇
圧過程中、燃料ポンプ29は、液体燃料の吸込み流量が
低いとき、圧力調整弁36を開弁させ、液体燃料を循環
させ、ポンプ軸の焼き付防止等を図っている。
【0058】点Bの状態量に昇圧した液体燃料は、主加
熱器30および補助加熱器31の少なくとも一方で臨界
温度以上の温度に過熱され(昇温過程)、点Cの状態量
にして流量調整弁34aに供給される。
【0059】点Cの状態量に昇圧・昇温した液体燃料
は、点Dの状態量まで図1で示した流量調整弁34a,
34b,34cおよびパイロット燃料用ノズル28a、
予混合燃料用ノズル28b、メイン燃料用ノズル28c
等で断熱膨張線に沿って膨張する。この場合、液体燃料
の膨張線は、比容積を増加させると、等温線T>Tc
りも温度の低い方向に軌跡を採っている。しかし、液体
燃料は、燃料ポンプ29および主加熱器30により超臨
界圧力、超臨界温度に維持されているので、過熱蒸気と
湿り蒸気の境界線である飽和蒸気線を下廻ることがな
く、常に過熱蒸気(気相)の状態で膨張させることがで
きるようになっている。
【0060】また、液体燃料は、断熱膨張線上に沿って
膨張する中で、点Eのガスタービン定格負荷において、
メイン燃料用ノズル28aおよび予混合燃料用ノズル2
8bから燃焼器ライナ42に噴出され、点Fのガスター
ビン中間負荷において、予混合燃料用ノズル28bおよ
びパイロット燃料用ノズル28aから燃焼器ライナ42
に噴出され、点Gの燃料着火において、パイロット燃料
用ノズル28aから燃焼器ライナ42に噴出され、ガス
タービン負荷の変化に対応させて予混合燃焼および拡散
燃焼を行うようになっている。
【0061】また、液体燃料は、燃料着火前において、
燃料供給系25、パイロット燃料供給系25a、予混合
燃料供給系25b、メイン燃料供給系25c、燃料戻り
系26を介して循環し、この間、図1で示した減圧装置
39で減圧し、減温装置40で減温し、点Dの状態量に
して燃料タンク24に戻されている。
【0062】図4は、図3で示した点Eのガスタービン
定格負荷時における液体燃料が液相から過熱蒸気(気
相)に相変化することを説明する模式図である。
【0063】断熱膨張線上に沿って膨張する液体燃料
は、点Eのガスタービン定格負荷のとき、メイン燃料用
ノズル28cおよび予混合燃料用ノズル28bの入口で
超臨界の過熱液状態になっており、この状態から各ノズ
ル28c、28bを通過する際に膨張して過熱蒸気(気
相)に相変化するようになっている。
【0064】このように、液体燃料を過熱蒸気に容易に
相変化できるのは、図5に示すように、液体燃料が常温
o のとき、表面張力はσo と高くなっているのに対
し、臨界温度Tc 以上になると表面張力がゼロになるこ
とに基因する。
【0065】また、図6は、図3で示した点Fのガスタ
ービン中間負荷における液体燃料が液相から過熱蒸気
(気相)に相変化することを説明する模式図である。
【0066】従来、液体燃料は、常温状態でガスタービ
ン燃焼器23に投入しているため、過熱させて蒸発させ
るまでに長時間を要し、過熱蒸気(気相)に相変化させ
ることに困難をきたしている。しかし、本実施形態で
は、液体燃料を主加熱器30等で超臨界の過熱液状態に
しているので、流量調整弁28a,28bの通過中に容
易に過熱蒸気に相変化させることができ、各ノズル28
a,28bで蒸発に要する時間をゼロにすることができ
る。
【0067】このように、本実施形態では、ガスタービ
ン定格負荷時およびガスタービン中間負荷時ともに、液
体燃料を各ノズル28a,28b,28cから燃焼室4
7に噴出させる際、液体燃料の蒸発時間をゼロにし、瞬
時に過熱蒸気の状態にして燃焼室47に噴出させている
ので、NOx濃度をガス燃料並みに低く抑えることがで
きる。
【0068】図7は、当量比に対する断熱火炎温度特性
を、ガス燃料と液体燃料とで対比させた線図である。こ
の線図では、ガスタービン燃焼器で燃焼ガスを生成する
際、燃料に投入する空気の温度を約400℃にしたとき
の断熱火炎温度であり、ガス燃料および液体燃料ともに
当量比を約1.0にしたとき、断熱火炎温度が約220
0℃になっており、液体燃料もガス燃料とほぼ同じ断熱
火炎温度特性をもっていることが認められた。
【0069】したがって、本実施形態では、ガスタービ
ン負荷の大小に対応させてパイロット燃料用ノズル28
a、予混合燃料用ノズル28b、メイン燃料用ノズル2
8cを使い分け、かつ各ノズル28a,28b,28c
に予混合燃焼を行わせているので、ガス燃料並みにサー
マルNOxを低く抑えることができる。
【0070】図8は、ガスタービン起動時、パイロット
燃料用ノズル28aに拡散燃焼を行わせる場合に発生す
るNOx濃度を、従来と本発明とで対比させた線図であ
る。
【0071】本実施形態では、パイロット燃料用ノズル
28aに拡散燃焼を行わせる場合、従来と異なりガスタ
ービン起動時から予混合燃焼を行わせているので、NO
x濃度を低く抑えることができ、その濃度値を従来に較
べて約30%削減させて、ガス燃料並みに低く抑えるこ
とができる。
【0072】図9は、ガスタービン中間負荷時またはガ
スタービン定格負荷時、予混合燃料用ノズル28bおよ
びメイン燃料用ノズル28cに予混合燃焼を行わせる場
合に発生するNOx濃度を、従来と本発明とで対比させ
た線図である。
【0073】本実施形態では、予混合燃料用ノズル28
bおよびメイン燃料用ノズル28cに予混合燃焼を行わ
せる場合、従来と異なり液体燃料を液相から過熱蒸気に
相変化させる蒸発に要する時間をゼロにしているので、
NOx濃度を低く抑えることができ、その濃度値を従来
に較べて約30%削減させて、ガス燃料並みに低く抑え
ることができる。
【0074】次に、本実施形態に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置の暖機運転方法および冷却運転方法
を説明する。
【0075】図10は、図1で示した燃料タンク27か
ら燃料供給系25を介してガスタービン燃焼器23のパ
イロット燃料用ノズル28a、予混合燃料用ノズル28
b、メイン燃料用ノズル28cのそれぞれに、液体燃料
をガスタービン負荷の大小に対応させて供給する場合の
燃料供給パターンに組込んで燃料供給系25の暖機運転
および冷却運転を説明する液体燃料供給フロー線図であ
る。なお、各ノズル28a,28b,28cのそれぞれ
に、液体燃料をガスタービン負荷の大小に対応させて供
給する場合の燃料供給パターンは、すでに図23で示し
てあるので説明を省略する。
【0076】液体燃料を、液相から過熱蒸気(気相)に
相変化させてガスタービン燃焼器23のパイロット燃料
用ノズル28a、予混合燃料用ノズル28b、メイン燃
料用ノズル28cのそれぞれに供給して燃焼ガスを生成
する場合、燃料供給系25は、ガスタービン起動運転前
あるいはガスタービン停止運転後、何らかの対策を講じ
ておかないと、未燃燃料のデポジット(堆積・付着)に
基づく火炎の逆火、自己着火、あるいはすすの発生等の
おそれがある。
【0077】本実施形態は、このような点を考慮したも
ので、ガスタービン起動前、燃料供給系25に暖機運転
を行わせ、ガスタービン停止後、メイン燃料用ノズル2
8a、予混合燃料用ノズル28b、パイロット燃料用ノ
ズル28aの順にパージ運転を行わせた後、燃料供給系
25に冷却運転を行わせるようになっている。
【0078】(1)暖機運転 ガスタービン起動前、燃料供給系25は、図11に示す
ように、パイロット燃料供給系25aの流量調整弁34
aを微開させ、止め弁35aを閉弁させ、燃料戻り系2
6の開閉弁38aを開弁させるとともに、予混合燃料供
給系25bの流量調整弁34bを微開させ、止め弁35
bを閉弁させ、燃料戻り系26の開閉弁38bを開弁さ
せる。各弁を開弁または閉弁させた後、燃料供給系25
は、図1で示した燃料ポンプ29を駆動させ、燃料タン
ク24からの液体燃料をパイロット燃料供給系25a、
予混合燃料供給系25b、燃料戻り系26を介して再び
燃料タンク24に循環させ、この間、主加熱器30等が
設定温度になるまで循環を継続させて暖機運転を行う。
【0079】ガスタービン燃焼器23が図10に示すよ
うに、燃料着火に入ると、燃料供給系25は、図12に
示すように、パイロット燃料供給系25aの流量調整弁
34aおよび止め弁35aを開弁させるとともに、燃料
戻り系26の開閉弁38aを閉弁させ、液体燃料をパイ
ロット燃料用ノズル28aに供給し、パイロット燃料用
ノズル28aに拡散燃焼を行わせるとともに、予混合燃
料供給系25bの暖機運転を継続させる。
【0080】ガスタービン22が図10に示すように、
中間負荷に入り、切替点Aに達すると、燃料供給系25
は、図13に示すように、パイロット燃料供給系25a
の流量調整弁34a、止め弁35aを閉弁させてパイロ
ット燃料用ノズル28aへの液体燃料の供給を断つとと
もに、予混合燃料供給系25bの流量調整弁34b、止
め弁35を開弁させ、燃料戻り系26の開閉弁38bを
閉弁させ、液体燃料を予混合燃料用ノズル28bに供給
し、予混合燃料用ノズル28bに予混合燃焼を行わせ、
暖機運転を終了させる。なお、図11、図12および図
13は、ともに、液体燃料をメイン燃料用ノズル28c
に供給するメイン燃料供給系25cの暖機運転の手順に
ついて図示していないが、無論、メイン燃料供給系25
cにも燃料供給系25から液体燃料が供給され、暖機運
転を行わせている。
【0081】(2)パージ運転 負荷降下中、ガスタービン22をシャットダウン(運転
停止)させる場合、燃料供給系25は、図10で図示し
た切替点Bで、図1に示したメイン燃料供給系25cの
流量調整弁34cを閉弁させメイン燃料用ノズル28c
への液体燃料の供給を断ち、燃料戻り系26の開閉弁3
8aを閉弁させるとともに、不活性ガス供給系27の開
閉弁27cを開弁させ、外部から不活性ガスをメイン燃
料用ノズル28cに供給し、メイン燃料用ノズル28c
に付着・堆積する液体燃料をパージする。
【0082】次に、燃料供給系25は、図14に示すよ
うに、予混合燃料供給系25bの流量調整弁34bを閉
弁させ予混合燃料用ノズル28bへの液体燃料の供給を
断ち、燃料戻り系26の開閉弁38bを閉弁させるとと
もに、不活性ガス供給系27の開閉弁27bを開弁さ
せ、上述と同様に、予混合燃料用ノズル28bに付着・
堆積する液体燃料をパージさせる。
【0083】最後に、ガスタービン22が図10に示す
ように運転停止すると、燃料供給系25は、図1で示し
たパイロット燃料供給系25aの流量調整弁34aを閉
弁させパイロット燃料用ノズル28aへの液体燃料の供
給を断ち、燃料戻り系26の開閉弁38aを閉弁させる
とともに、不活性ガスでパイロット燃料用ノズル28a
にパージさせる。
【0084】(3)冷却運転 メイン燃料用ノズル28c、予混合燃料用ノズル28
b、パイロット燃料用ノズル28aのそれぞれがパージ
運転を終了すると、燃料供給系25は、メイン燃料供給
系25cの流量調整弁34c、予混合燃料供給系25b
の流量調整弁34b、パイロット燃料供給系25aの流
量調整弁34aを再び順次開弁させ、メイン燃料供給系
25cの止め弁35c、予混合燃料供給系25bの止め
弁35b、パイロット燃料供給系25aの止め弁35a
を順次閉弁させるとともに、燃料戻り系26の開閉弁3
8c、38b,38aを開弁させ、液体燃料を循環さ
せ、高温化していた各燃料供給系25c、25b,25
aを冷却させ、各燃料供給系25a,25b,25cの
冷却運転を同時に終了させ、ガスタービン22の再起動
運転を待つ。
【0085】このように、本実施形態では、ガスタービ
ン22の起動前、各燃料供給系25a,25b,25c
に暖機運転を行わせ、ガスタービン22のシャットダウ
ン後、各ノズル28a,28b,28cにパージ運転を
行わせ、ガスタービン22の停止後、各燃料供給系25
a,25b,25cに冷却運転を行わせるので、ガスタ
ービン22の起動時、各燃料供給系25a,25b,2
5cの液体燃料のドレン化が防止でき、各ノズル28
a,28b,28cの未燃燃料のデポジット化が防止で
き、ガスタービン燃焼器23に安定運転を行わせること
ができる。
【0086】図15は、ガスタービン負荷に対するNO
x濃度を、従来と本発明とで対比させた線図である。
【0087】本実施形態では、パイロット燃料用ノズル
28aで拡散燃焼を行わせ、予混合燃料用ノズル28b
およびメイン燃料用ノズル28cで予混合燃焼を行わせ
る場合、従来と異なり液体燃料の液相を過熱蒸気(気
相)に相変化させる蒸発時間ゼロにする一方、ガスター
ビン起動前または停止時、各燃料供給系25a,25
b,25cに暖機運転および冷却運転を行わせ、各ノズ
ル28a,28b,28cにパージ運転を行わせて万全
を期しているので、従来に較べてNOx濃度を低く抑え
ることができ、ガス燃料並みにNOx濃度を低くするこ
とができる。
【0088】図16は、本発明に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置の第2実施形態を示す概略系統図で
ある。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同
一符号を付す。
【0089】本実施形態は、主加熱器30の熱源にガス
タービン22の排ガス(排熱)を利用するため、ガスタ
ービン22と主加熱器30とをガスタービン排気系48
で接続させたものである。
【0090】本実施形態は、主加熱器30の熱源をガス
タービン22の排ガスを利用したので、熱の有効活用を
図ることができ、プラント熱効率を向上させることがで
きる。
【0091】図17は、本発明に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置をコンバインドサイクル発電プラン
トに組込んだ第3実施形態を示す概略系統図である。な
お、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を
付す。
【0092】本実施形態は、主加熱器30の熱源にコン
バインドサイクル発電プラントの排熱回収ボイラ49か
ら発生する蒸気を利用するため、排熱回収ボイラ49と
主加熱器30とを蒸気系50で接続させたものである。
【0093】コンバインドサイクル発電プラントは、ガ
スタービン22に排熱回収ボイラ49および蒸気タービ
ンプラント51を組合わせたもので、ガスタービン22
から出る排ガスをガスタービン排気系48を介して排熱
回収ボイラ49に供給し、その排ガスを熱源として排熱
回収ボイラ49で蒸気を発生させ、その蒸気で蒸気ター
ビンプラント51を駆動するものである。
【0094】蒸気タービンプラント51は、蒸気加減弁
52、蒸気タービン53、発電機54、減温器55、復
水器56、給水ポンプ57を備え、排熱回収ボイラ49
から発生する蒸気を、蒸気系50、主加熱器30および
蒸気加減弁52を介して蒸気タービン53に供給し、こ
こで膨張仕事をさせて発電機54を回転駆動するように
なっている。
【0095】また、蒸気タービンプラント51は、蒸気
タービン53で膨張仕事を終えたタービン排気を、減温
器55で減温させた後、復水器56で凝縮させて復水・
給水にし、復水・給水を給水ポンプ57を介して排熱回
収ボイラ49に供給するようになっている。なお、減温
器55は、必要に応じて取除いてもよい。
【0096】排熱回収ボイラ49は、ガスタービン22
の排ガスを熱源として復水・給水を加熱して蒸気を発生
させ、蒸気を発生させた後の排ガスを煙突58を介して
大気に放出させている。
【0097】このように、本実施例では、排熱回収ボイ
ラ49から発生する蒸気を、主加熱器30に案内する蒸
気系50を設け、排熱回収ボイラ49から発生する蒸気
を熱源として液体燃料を主加熱器30で過熱させるの
で、熱の有効活用を図ることができ、プラント熱効率を
向上させることができる。
【0098】図18は、本発明に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置をコンバインドサイクル発電プラン
トに組込んだ第4実施形態を示す概略系統図である。な
お、第3実施形態の構成部分と同一部分には同一符号を
付す。
【0099】本実施形態は、燃料戻り系26の減温装置
40の減温源にコンバインドサイクル発電プラントの復
水器56で凝縮させた復水・給水を利用するため、復水
器51と減温装置40とを復水・給水系57aで接続さ
せたものである。
【0100】復水・給水系57aは、蒸気タービン53
のタービン排気を復水器56で凝縮させ、復水・給水に
して給水ポンプ57を介して減温装置40に案内し、燃
料戻り系26の液体燃料を減温させた後、排熱回収ボイ
ラ49に供給するようになっている。
【0101】したがって、本実施例では、蒸気タービン
53からのタービン排気を復水器56で凝縮させた復水
・給水を減温装置40に案内する復水・給水系57aを
設けたので、液体燃料を確実に減温させることができ、
液体燃料を常温の安全状態で燃料タンク24に回収させ
ることができる。
【0102】図19は、本発明に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置の第5実施形態を示す概略系統図で
ある。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同
一符号を付す。
【0103】本実施形態は、燃料戻り系26の減温装置
40の減温源に大気を利用するため、空気圧縮機21が
大気を吸い込む空気系59に減温装置40を介装させた
ものである。
【0104】従来、ガスタービンプラントの運転方法に
は、ガスタービン22の部分負荷時、空気圧縮機21の
入口側の翼を絞り、吸い込み空気流量を少なくさせて空
気圧縮機21の効率低下を極力低く抑える運転方法があ
る。この運転方法では、吸い込み空気流量を絞り込む
際、翼面が負圧の抵抗を受け静温が低くなるので、翼面
に氷を付着させる、いわゆるアイシングが発生し、翼性
能を低下させることがある。
【0105】本実施形態は、このような点に着目したも
ので、燃料戻り系26の高温の液体燃料を減温させる減
温器40を、空気圧縮機21が大気を吸い込む空気系5
9に介装させ、液体燃料を熱源として大気を加温させ、
アイシング発生を防止させたものである。
【0106】したがって、本実施形態では、空気系59
に減温器40を介装させ、ガスタービン22の部分負荷
時、比較的量的に多い液体燃料で吸い込む空気を加温さ
せたので、アイシングを防止して空気圧縮機21の絞り
込み運転幅を広くすることができ、空気圧縮機21に安
定運転を行わせることができる。
【0107】図20は、本発明に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置の第6実施形態を示す概略系統図で
ある。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同
一符号を付す。
【0108】本実施形態は、燃料戻り系26にタービン
60を設け、ガスタービン22の起動前の暖機運転時、
燃料タンク24から燃料供給系25、パイロット燃料供
給系25a、予混合燃料供給系25b、メイン燃料供給
系25cを介して燃料戻り系26に循環する液体燃料を
用いてタービン60を駆動し、液体燃料の持つ熱エネル
ギの回収を図ったものである。
【0109】したがって、本実施形態では、燃料戻り系
26にタービン60を設け、タービン60を駆動させて
循環する液体燃料の持つ熱エネルギを回収させたので、
タービン60によって得た動力で、他の補助動力、例え
ばポンプ駆動等に活用することができ、ガスタービンプ
ラントのプラント熱効率を向上させることができる。
【0110】図21は、本発明に係るガスタービンプラ
ントの燃料供給装置の第7実施形態を示す概略図であ
る。なお、第1実施形態の構成部分と同一部分には同一
符号を付す。
【0111】本実施形態は、燃料供給系25からパイロ
ット燃料供給系25aおよび予混合燃料供給系25bを
介してガスタービン燃焼器23のパイロット燃料用ノズ
ル28aおよび予混合燃料用ノズル28bのそれぞれに
供給される液体燃料を流量コントロールする流量調整弁
34a,34bに、比較的小流量の液体燃料を流量コン
トロールするバイパス小弁61a,61bを並列配置さ
せたものである。
【0112】このように、本実施形態では、各流量調整
弁34a,34bのそれぞれにバイパス小弁61a,6
1bを並列配置させ、ガスタービン起動前の暖機運転の
際、液体燃料を大流量と小流量とに区分けして燃料戻り
系26に回収させたので、各燃料供給系25a,25b
にきめ細く精度の高い流量コントロールを行わせること
ができる。なお、図21中、メイン燃料供給系25cの
流量調整弁34cについては図示していないが、無論、
流量調整弁34cにもバイパス小弁を設けている。
【0113】
【発明の効果】以上の説明の通り、本発明に係るガスタ
ービンプラントの燃料供給装置は、常温・常圧の液体燃
料を超臨界の圧力・温度にし、ガスタービン燃焼器に設
置するパイロット燃料用ノズル、予混合燃料用ノズル、
メイン燃料用ノズルのそれぞれから燃焼室に噴出させる
際、流体燃料の蒸発時間をゼロにして過熱蒸気にして噴
出させたので、ガス燃料並みにNOx濃度を低く抑える
ことができる。
【0114】また、本発明に係るガスタービンプラント
の燃料供給装置の暖機運転方法および冷却運転方法は、
ガスタービン燃焼器のパイロット燃料用ノズル、予混合
燃料用ノズル、ノズル燃料用ノズルのそれぞれから燃焼
室に噴出させる液体燃料を過熱蒸気にする前提として燃
料供給系に付着・堆積する未燃燃料を除去するので、液
体燃料を確実に過熱蒸気にして各ノズルから燃焼室に噴
出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供給
装置の第1実施形態を示す概略系統図。
【図2】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供給
装置をガスタービン燃焼器に組込んだ一例を示すガスタ
ービン燃焼器の概略断面図。
【図3】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供給
装置を流れる液体燃料の状態量変化および液体燃料を液
相から過熱蒸気に変化させたときの相変化を説明するP
V線図。
【図4】ガスタービン定格負荷時、液体燃料が液相から
過熱蒸気に相変化することを説明する模式図。
【図5】液体燃料の温度と表面張力との関係を示す線
図。
【図6】ガスタービン中間負荷時、液体燃料が液相から
過熱蒸気に相変化することを説明する模式図。
【図7】ガス燃料および液体燃料の当量比と断熱火炎温
度との関係を示す線図。
【図8】拡散燃焼によるNOx濃度を、従来と本発明と
で対比させた線図。
【図9】予混合燃焼によるNOx濃度を、従来と本発明
とで対比させた線図。
【図10】液体燃料をガスタービン負荷の大小に対応さ
せてガスタービン燃焼器の各ノズルに供給する場合の燃
料供給パターンに組込んで本発明に係るガスタービンプ
ラントの燃料供給装置の暖機運転方法および冷却運転方
法を説明する液体燃料供給フロー線図。
【図11】ガスタービン起動前、燃料供給系に暖機運転
をさせるにあたり、弁の開閉手順を説明する図。
【図12】ガスタービン中間負荷時の切替点まで予混合
燃料供給系に暖機運転をさせるにあたり、弁の開閉手順
を説明する図。
【図13】燃料供給系の暖機運転を終了させるにあた
り、弁の開閉手順を説明する図。
【図14】ガスタービン運転停止時、ガスタービン燃焼
器に設置した燃料用ノズルにパージ運転させるにあた
り、弁の開閉手順を説明する図。
【図15】ガスタービン負荷に対するNOx濃度を、従
来と本発明とで対比させた線図。
【図16】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供
給装置の第2実施形態を示す概略系統図。
【図17】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供
給装置を、コンバインドサイクル発電プラントに組込ん
だ第3実施形態を示す概略系統図。
【図18】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供
給装置を、コンバインドサイクル発電プラントに組込ん
だ第4実施形態を示す概略系統図。
【図19】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供
給装置の第5実施形態を示す概略系統図。
【図20】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供
給装置の第6実施形態を示す概略系統図。
【図21】本発明に係るガスタービンプラントの燃料供
給装置の第7実施形態を示す概略図。
【図22】従来のガスタービンプラントの燃料供給装置
を示す概略系統図。
【図23】液体燃料をガスタービン負荷の大小に対応さ
せてガスタービン燃焼器の各ノズルに供給する場合、従
来の燃料供給パターンを示す液体燃料供給フロー線図。
【図24】従来のガスタービンプラントの燃料供給装置
を流れる液体燃料の状態量変化および液体燃料を液相か
ら過熱蒸気に変化させたときの相変化を説明するPV線
図。
【符号の説明】
1 発電機 2 空気圧縮機 3 ガスタービン 4 ガスタービン燃焼器 4a 燃焼器ライナ 5 燃料供給装置 6 空気供給装置 7 燃料タンク 8a パイロット燃料用ノズル 8b 予混合燃料用ノズル 8c メイン燃料用ノズル 9 燃料系 10 圧力調整弁 11 燃料ポンプ 12a,12b,12c 流量調整弁 13 空気系 14 圧力調整弁 15 冷却器 16 昇圧機 17a,17b,17c 流量調整弁 20 発電機 21 空気圧縮機 22 ガスタービン 23 ガスタービン燃焼器 24 燃料タンク 25 燃料供給系 25a パイロット燃料供給系 25b 予混合燃料供給系 25c メイン燃料供給系 26 燃料戻り系 27 不活性ガス供給系 27a,27b,27c 開閉弁 28a パイロット燃料用ノズル 28b 予混合燃料用ノズル 28c メイン燃料用ノズル 29 燃料ポンプ 30 主加熱器 31 補助加熱器 32 温度計 33 圧力計 34a,24b,34c 流量調整弁 35a,35b,35c 止め弁 36 圧力調整弁 37 演算部 38a,38b,38c 開閉弁 39 減圧装置 40 減温装置 41 燃焼器外筒 42 燃焼器ライナ 43 トラジションピース 44 空気通路 45 スワラ 46 予混合ダクト 47 燃焼室 48 ガスタービン排気系 49 排熱回収ボイラ 50 蒸気系 51 蒸気タービンプラント 52 蒸気加減弁 53 蒸気タービン 54 発電機 55 減温器 56 復水器 57 給水ポンプ 57a 復水・給水系 58 煙突 59 空気系 60 タービン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02C 7/26 F02C 7/26 D 9/38 9/38 F23R 3/28 F23R 3/28 A

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発電機、空気圧縮機、ガスタービン燃焼
    器、ガスタービンを備え、上記ガスタービン燃焼器に設
    置した燃料用ノズルに、燃料タンクからの燃料を超臨界
    圧力・温度にして供給する燃料供給系と、この燃料供給
    系の途中からバイパスさせ、上記燃料を上記燃料タンク
    に還流させる燃料戻り系とを設けたことを特徴とするガ
    スタービンプラントの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 燃料供給系は、燃料タンクからの燃料の
    流れに沿って燃料ポンプ、主加熱器、補助加熱器を順次
    設けるとともに、ガスタービン燃焼器に設置したパイロ
    ット燃料用ノズルおよび少なくとも一つ以上の予混合燃
    料用ノズルのそれぞれに対応させてパイロット燃料供給
    系および予混合燃料供給系を設けたことを特徴とする請
    求項1記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 パイロット燃料用ノズルは、ガスタービ
    ン起動運転時、燃料を拡散燃焼させて保炎を確保するも
    のであり、少なくとも一つ以上の予混合燃料用ノズルの
    うち、一つはガスタービン中間負荷運転時、上記パイロ
    ット燃料用ノズルから切替えて予混合燃料を燃焼させて
    保炎を確保するものであり、残りはガスタービン駆動ガ
    スを生成するものであることを特徴とする請求項2記載
    のガスタービンの燃料供給装置。
  4. 【請求項4】 パイロット燃料用ノズルおよび少なくと
    も一つ以上の予混合燃料用ノズルのそれぞれに接続させ
    たパイロット燃料供給系、予混合燃料供給系およびメイ
    ン燃料供給系は、燃料の流れに沿って順に流量調整弁お
    よび止め弁をそれぞれ設けたことを特徴とする請求項2
    記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  5. 【請求項5】 流量調整弁と止め弁との間には、開閉弁
    を介装させた不活性ガス供給系と、開閉弁を介装させた
    燃料戻り系とを設け、上記不活性ガス供給系および燃料
    戻り系をパイロット燃料供給系および少なくとも一つ以
    上の予混合燃料供給系のそれぞれからバイパスさせたこ
    とを特徴とする請求項3記載のガスタービンプラントの
    燃料供給装置。
  6. 【請求項6】 燃料ポンプは、圧力調整弁を並列配置さ
    せたことを特徴とする請求項2記載のガスタービンプラ
    ントの燃料供給装置。
  7. 【請求項7】 流量調整弁および圧力調整弁は、燃料供
    給系の補助加熱器の後流側を流れる燃料の圧力・温度に
    基づいて弁開閉信号を演算する演算部を設けたことを特
    徴とする請求項4または6記載のガスタービンプラント
    の燃料供給装置。
  8. 【請求項8】 燃料戻り系は、減圧装置および減温装置
    を介装させて燃料タンクに接続したことを特徴とする請
    求項1または5記載のガスタービンプラントの燃料供給
    装置。
  9. 【請求項9】 主加熱器および補助加熱器の少なくとも
    一方は、熱源を電気ヒータにしたことを特徴とする請求
    項2記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  10. 【請求項10】 主加熱器および補助加熱器の少なくと
    も一方は、ガスタービンに接続するガスタービン排気系
    を設け、熱源をガスタービン排気にしたことを特徴とす
    る請求項2記載のガスタービンプラントの燃料供給装
    置。
  11. 【請求項11】 主加熱器および補助加熱器の少なくと
    も一方は、コンバインドサイクル発電プラントの排熱回
    収ボイラに接続する蒸気系を設け、熱源を上記排熱回収
    ボイラから発生する蒸気にしたことを特徴とする請求項
    2記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  12. 【請求項12】 燃料戻り系の減温装置は、コンバイン
    ドサイクル発電プラントにおける蒸気タービンプラント
    の復水器でタービン排気を凝縮させた復水・給水を排熱
    回収ボイラに接続する復水・給水系を設け、減温源を上
    記復水器でタービン排気を凝縮させた復水・給水にした
    ことを特徴とする請求項8記載のガスタービンプラント
    の燃料供給装置。
  13. 【請求項13】 燃料戻り系の減温装置は、空気圧縮機
    が大気を吸い込む空気系に設置したことを特徴とする請
    求項8記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  14. 【請求項14】 燃料戻り系の減圧装置は、オリフィス
    であることを特徴とする請求項8記載のガスタービンプ
    ラントの燃料供給装置。
  15. 【請求項15】 燃料戻り系は、タービンを設け、燃料
    タンクに戻る燃料を用いてタービンを駆動し、燃料の持
    つエネルギを回収させたことを特徴とする請求項1また
    は5記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  16. 【請求項16】 パイロット燃料供給系少なくとも一つ
    以上の予混合燃料供給系のそれぞれに設けた流量調整弁
    は、バイパス小弁を並列配置したことを特徴とする請求
    項4記載のガスタービンプラントの燃料供給装置。
  17. 【請求項17】 ガスタービン起動前、パイロット燃料
    供給系の流量調整弁を開弁させ、止め弁を閉弁させ、少
    なくとも一つ以上の予混合燃料供給系の流量調整弁を開
    弁させ、止め弁を閉弁させるとともに燃料戻り系の開閉
    弁を開弁させ、燃料タンクからの燃料を燃料供給系、パ
    イロット燃料供給系、少なくとも一つ以上の予混合燃料
    供給系、および燃料戻り系を介して再び燃料タンクに循
    環させることを特徴とするガスタービンプラントの燃料
    供給装置の暖機運転方法。
  18. 【請求項18】 パイロット燃料供給系の燃料の循環
    は、ガスタービン燃焼器の燃料着火まで継続させ、少な
    くとも一つ以上の予混合燃料供給系の燃料の循環は、ガ
    スタービン中間負荷まで継続させることを特徴とする請
    求項17記載のガスタービンプラントの燃料供給装置の
    暖機運転方法。
  19. 【請求項19】 ガスタービン停止時、少なくとも一つ
    以上の予混合燃料供給系の流量調整弁およびパイロット
    燃料供給系の流量調整弁を順次閉弁させるとともに燃料
    戻り系の開閉弁を順次閉弁させ、不活性ガス供給系から
    の不活性ガスを、上記少なくとも一つ以上の予混合燃料
    供給系に接続する予混合燃料用ノズルおよび上記パイロ
    ット燃料供給系に接続するパイロット燃料用ノズルに順
    次供給して未燃料をパージさせ、各燃料用ノズルのパー
    ジ後、再び上記少なくとも一つ以上の予混合燃料供給系
    の流量調整弁を開弁させ、止め弁を閉弁させ、上記パイ
    ロット燃料供給系の流量調整弁を開弁させ、止め弁を閉
    弁させるとともに、上記燃料戻り系の開閉弁を順次開弁
    させ、燃料タンクからの燃料を燃料供給系、上記少なく
    とも一つ以上の予混合燃料供給系、上記パイロット燃料
    供給系および上記燃料戻り系を介して燃料タンクに循環
    させることを特徴とするガスタービンプラントの燃料供
    給装置の冷却運転方法。
  20. 【請求項20】 燃料タンクからの燃料を、燃料供給
    系、少なくとも一つ以上の予混合燃料供給系、パイロッ
    ト燃料供給系および燃料戻り系を介して再び上記燃料タ
    ンクへの循環は、同時に終了させることを特徴とする請
    求項19記載のガスタービンプラントの燃料供給装置の
    冷却運転方法。
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