JP2018139945A - シートカバー及び乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【課題】ロアアンカが挿通されるアンカ挿通孔の見栄えの向上を図ることが可能となるシートカバーを提供する。
【解決手段】シートカバーは、アンカ挿通孔を挟んで前後方向における前側に配置される第1カバーピースと後側に配置される第2カバーピースとを備え、第1カバーピースは、アンカ挿通孔の前後方向における前側端縁部の幅とほぼ等しい左右方向の幅で、該アンカ挿通孔の前側端縁部に対向する裏側部分に配置される裏側カバーを有し、裏側カバーと第1カバーピースのアンカ挿通孔に対向する一方の縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされると共に、裏側カバーと第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部同士が、互いの縫い代の裏側が対向するように縫い合わされ、裏側カバーと第1カバーピースの他方の縁部が一体的にシートパッドに固定されるように構成する。
【選択図】図2
【解決手段】シートカバーは、アンカ挿通孔を挟んで前後方向における前側に配置される第1カバーピースと後側に配置される第2カバーピースとを備え、第1カバーピースは、アンカ挿通孔の前後方向における前側端縁部の幅とほぼ等しい左右方向の幅で、該アンカ挿通孔の前側端縁部に対向する裏側部分に配置される裏側カバーを有し、裏側カバーと第1カバーピースのアンカ挿通孔に対向する一方の縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされると共に、裏側カバーと第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部同士が、互いの縫い代の裏側が対向するように縫い合わされ、裏側カバーと第1カバーピースの他方の縁部が一体的にシートパッドに固定されるように構成する。
【選択図】図2
Description
本発明は、シートクッションを覆うシートカバー、及び、このシートカバーで覆われたシートクッションを備えた乗物用シートに関するものである。
コネクタを備えたチャイルドシートを保持可能とするためのロアアンカをシートクッションの後端部に有する乗物用シートが種々提案されている。例えば、下記特許文献1に開示されたチャイルドシート装備自動車用シートでは、チャイルドシートのコネクタを係止可能な下向きコの字状のロアアンカが、シート表皮の前側表皮と後側表皮の縫合部の一部に設ける非縫合部よりシートクッションの座面側に突出している。
また、前側表皮、後側表皮の非縫合部となる各端末よりロアアンカのコの字幅に相当する帯状部を延長させて設け、前側表皮の帯状部を非縫合部より前方に向けて、前側表皮の内面側に曲げ込み、後側表皮の帯状部をロアアンカの縦軸部分より前方に伸ばし、トリムプレートを後側表皮の内面側にあてがって縫い付け、コネクタの差し込み移動方向に対して前側表皮の帯状部を上側に、後側表皮の帯状部を下側に重ねた非縫合部による開口が設けられている。
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたチャイルドシート装備自動車用シートでは、コネクタをロアアンカに差し込む差込操作の際に、前側表皮の帯状部がめくれ出て、非縫合部における見栄えを損ねる虞がある。また、コネクタをロアアンカに差し込む差込操作の際に、後側表皮の帯状部およびトリムプレートの舌状部や短冊部が、非縫合部による開口から前側表皮の上側に飛び出て、非縫合部における見栄えを損ねる虞がある。
かかる問題に鑑み、本発明は、ロアアンカが挿通されるアンカ挿通孔の見栄えの向上を図ることが可能となるシートカバー、及び、このシートカバーで覆われたシートクッションを備えた乗物用シートを提供することを目的とする。
前記目的を達成するため請求項1に係るシートカバーは、シートクッションのシートパッドの着座面を覆うと共に、前記着座面に対して後ろ寄りに、チャイルドシートのコネクタを係止可能なロアアンカの先端部分が裏側から突出可能なアンカ挿通孔を備えたシートカバーであって、前記シートカバーは、前記アンカ挿通孔を挟んで前後方向における前側に配置される第1カバーピースと後側に配置される第2カバーピースとを備え、前記第1カバーピースは、前記アンカ挿通孔の前後方向における前側端縁部の幅とほぼ等しい左右方向の幅で、該アンカ挿通孔の前記前側端縁部に対向する裏側部分に配置される裏側カバーを有し、前記裏側カバーと前記第1カバーピースの前記アンカ挿通孔に対向する一方の縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされると共に、前記裏側カバーと前記第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部同士が、互いの縫い代の裏側が対向するように縫い合わされ、前記裏側カバーと前記第1カバーピースの前記他方の縁部が一体的に前記シートパッドに固定されることを特徴とする。
また、請求項2に係るシートカバーは、請求項1に記載のシートカバーにおいて、前記シートカバーは、前記第1カバーピースに対して前後方向における前側に配置される第3カバーピースと、該シートカバーの裏側に取り付けられて前記シートパッドの係止溝内に押し込むことによって係止されるサスペンダと、を有し、前記第1カバーピースの前記他方の縁部と前記第3カバーピースの前後方向における後側の後側縁部とは、互いの縫い代を裏側に折り返すように縫い合わされ、前記サスペンダは、前記裏カバーと前記第1カバーピースのそれぞれの前記他方の縁部、及び、前記第3カバーピースの前記後側縁部に一体的に縫い合わされ、前記裏側カバーと前記第1カバーピースのそれぞれの前記他方の縁部と前記第3カバーピースの前記後側縁部とが、前記サスペンダを介して一体的に前記シートパッドに固定されることを特徴とする。
更に、請求項3に係るシートカバーは、請求項1又は請求項2に記載のシートカバーにおいて、前記第2カバーピースは、左右方向全幅に渡って該第2カバーピースの裏側に配置される第2裏カバーと、一方の端縁部が前記第2裏カバーの前後方向における後側の後縁部に縫い合わされて、他方の端縁部が前記シートクッションの下面側に係止される係止部材と、を有し、前記第1カバーピースの前後方向における後側縁部と前記第2カバーピースの前後方向における前側縁部は、前記ロアアンカの先端部に対向する部分の左右方向両端縁部から左右方向外側部分の縁部同士が互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされて、スリット状の前記アンカ挿通孔を形成し、前記第2裏カバーの前後方向における前側の前縁部は、前記第2カバーピースの裏側へ折り返された前記前側縁部の裏側に対向するように縫い合わされ、前記第2カバーピースの前記前側縁部は、前記第2裏カバー及び前記係止部材を介して前記シートクッションの下面側に係止されることを特徴とする。
また、請求項4に係る乗物用シートは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシートカバーによって前記シートパッドの着座面が覆われたシートクッションを備えたことを特徴とする。
請求項1に記載のシートカバーでは、アンカ挿通孔の前側端縁部の幅とほぼ等しい左右方向の幅の裏側カバーが、第1カバーピースのアンカ挿通孔の前記前側端縁部に対向する裏側部分に配置される。また、この裏カバーと第1カバーピースとのアンカ挿通孔に対向する一方の縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされる。これにより、アンカ挿通孔の前側端縁部において、裏側カバーと第1カバーピースの縫製ラインが表側に出ないため、アンカ挿通孔の前側端縁部の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、裏側カバーと第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部同士が、互いの縫い代の裏側が対向するように縫い合わされて、一体的にシートパッドに固定される。その結果、チャイルドシートのコネクタをロアアンカに差し込む差込操作の際に、裏カバーがアンカ挿通孔から第1カバーピースの表側へめくれ出ることを簡易な構成で確実に抑止することができ、アンカ挿通孔の見栄えの向上を図ることが可能となる。
請求項2に記載のシートカバーでは、第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部と第3カバーピースの前後方向における後側の後側縁部とを一体的にシートパッドに固定するサスペンダを利用して、裏側カバーの前後方向における前側の他方の縁部をシートパッドに固定することが可能となり、裏側カバーの他方の端縁部をシートパッドに固定するための部品点数の削減化を図ることが可能となる。また、第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部と第3カバーピースの前後方向における後側の後側縁部とは、互いの縫い代を裏側に折り返すように縫い合わされるため、第1カバーピースと第3カバーピースの縫製ラインが表側に出ないため、シートカバーの見栄えの向上を図ることが可能となる。
請求項3に記載のシートカバーでは、第2裏カバーの前後方向における前側の前縁部は、第2カバーピースの裏側へ折り返された前側縁部の裏側に重なるように縫い合わされる。これにより、アンカ挿通孔の後側端縁部において、第2カバーピースと第2裏カバーの縫製ラインが表側に出ないため、アンカ挿通孔の後側端縁部の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、第2カバーピースの前側縁部は、第2裏カバー及び係止部材を介してシートクッションの下面側に係止される。その結果、チャイルドシートのコネクタをロアアンカに差し込む差込操作の際に、第2裏カバーがアンカ挿通孔から第2カバーピースの表側へめくれ出ることを簡易な構成で確実に抑止することができ、アンカ挿通孔の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、第1カバーピースの前後方向における後側縁部と第2カバーピースの前後方向における前側縁部は、ロアアンカの先端部に対向する部分の左右方向両端縁部から左右方向外側部分の縁部同士が互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされる。これにより、第1カバーピースと第2カバーピースの縫製ラインが表側に出ないため、シートカバーの見栄えの向上を図ることが可能となる。
請求項4に記載の乗物用シートでは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシートカバーによってシートクッションのシートパッドの着座面が覆われる。これにより、シートカバーのロアアンカが挿通されるアンカ挿通孔の見栄えの向上を図ることが可能となる。
以下、本発明に係わるシートカバー及び乗物用シートを具体化した一実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係る乗物用シート1の概略構成について図1及び図2に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施形態に係る乗物用シート1は、助手席であり、着座乗員の臀部を支持するシートクッション2と、着座乗員の背部を支持するシートバック3と、シートバック3の上部に設けられて着座乗員の頭部を支持するヘッドレスト4とによって構成されている。シートバック3は、その左右両サイドの下端部が、シートクッション2の骨格をなす図示しないシートフレームを構成する各サイドフレームの後端部間に架け渡されたロアパイプ5の両端部に設けられた不図示のリクライニング装置に連結されて、前後に揺動可能に支持されている。
シートバック3は、シートバック3の骨格となる不図示のバックフレームと、そのバックフレームの前方側に配設される発泡ウレタン製のバックパッド7と、バックパッド7の表面を覆う表側カバー8と、シートバック3の後方側を覆う背面カバー11と、背面カバー11の下端縁部に縫製により取り付けられた下帯カバー12等を備えている。
表側カバー8は、シートバック3の前面側に被せ付けられて、その前面部、上側の側面部、左右の両側面部を覆う。また、表側カバー8の下方側の側縁部は、後方側へと回し込まれて、その先端縁部に縫合された樹脂製のフック部材15が、背面カバー11の下端縁部と下帯カバー12の上端縁部と一緒に縫合された樹脂製の被係止部材16に形成された孔部16Aに引っ掛けられて、シートバック3の下側の側面部を覆う。
背面カバー11は、シートバック3の背面側に被せ付けられて、その背面部を覆う。この背面カバー11の下端縁部に縫製により取り付けられた下帯カバー12は、シートクッション2の下方側に引っ張り込まれる。そして、下帯カバー12の先端側に取り付けられたゴム製のリング状に形成された不図示のリング部材が、図示しないシートクッション2のフレーム構造に引っ掛けられて固定された状態となり、シートバック3の下端部及びシートクッション2の後方側が覆われる。
シートクッション2は、シートクッション2の骨格をなす不図示の平面視略矩形状の枠体であるシートフレームと、そのシートフレームの乗員が着座する側に配設される発泡ウレタン製のシートパッド21と、シートパッド21の着座面側の表面を覆うシートカバー22等を備えている。
図1乃至図3に示すように、シートカバー22は、複数のカバーピースが縫製されたものである。シートカバー22は、幅方向の中央部に配設された天板部23と、天板部23の両側部に対象に配設された各天板サイド部25A、25Bと、天板部23及び各天板サイド部25A、25Bの後側に配設された後側カバー部26等に大別される。
天板部23は、前後に並んで配置された天板前カバーピース23Aと、天板中カバーピース(第3カバーピース)23Bと、天板後カバーピース(第1カバーピース)23Cとからなり、シートパッド21の中央の上面と前面とを被覆している。また、各天板サイド部25A、25Bは、それぞれシートパッド21の側部の上面と、この上面から側面に渡る範囲を被覆している。
後側カバー部26は、天板後カバーピース23Cと各天板サイド部25A、25Bの後側端縁部に、前側端縁部が縫製される後側カバーピース(第2カバーピース)26Aと、後側カバーピース26Aの裏側に配設される第2裏カバーピース(第2裏カバー)26Bと、第2裏カバーピース26Bの下側の端縁部に縫合された樹脂製の2つのフック部材(係止部材)26Cとからなる。
後側カバーピース26Aは、シートパッド21の後部の上面から後面に渡る範囲を被覆している。第2裏カバーピース26B及び各フック部材26Cは、シートパッド21の間から、ロアパイプ5の外周面に沿って、シートクッション2の下方側に引っ張り込まれる。そして、各フック部材26Cが、シートフレームを構成する各サイドフレームの後端部間のロアパイプ5の下側に架け渡されたワイヤ27に引っ掛けられて固定される。
シートカバー22は、天板部23と各天板サイド部25A、25Bを個別に縫製した後で縫い合わせ、その後、後側カバー部26を構成する後側カバーピース26A、第2裏カバーピース26B、フック部材26C等を縫い合わせることで作成される。また、シートカバー22の両側面の下端縁部には、当該シートカバー22をシートフレームに固定するための樹脂製の一対の係止部材28(図3中には、右側の係止部材28が示されている。)がそれぞれ縫い合わされている。
また、天板部23と後側カバー部26との間には、天板後カバーピース23Cの後端縁部の左右両端において、左右方向に沿ってスリット状の一対のアンカ挿通孔31が形成されている。この一対のアンカ挿通孔31は、一対のロアアンカ32の先端側の幅とほぼ等しい左右方向の幅に形成され、一対のロアアンカ32のそれぞれの先端部分が裏側から突出可能となっている。この一対のロアアンカ32には、それぞれ、図示しないISOFIXタイプのチャイルドシートの左右両側下部から後方に向けて突出する一対のコネクタ33が係止される。
また、天板後カバーピース23Cの左右両側の各アンカ挿通孔31に対向する部分の裏側には、アンカ挿通孔31の左右方向の長さに等しい左右幅で、天板後カバーピース23Cの前後方向の全幅に渡って覆う一対の裏カバーピース(裏カバー)35が配設されている。
図1及び図2に示すように、各ロアアンカ32は、それぞれ、一本の鋼線材を平面視略コの字状の形に折り曲げて形成したものである。各ロアアンカ32は、それらの左右両側の開口端側となる後端部が、それぞれ、ロアパイプ5の外周面の形に沿って湾曲した形に形成されており、そこから前方側の部分は、斜め上方向へ延びる形に形成されている。各ロアアンカ32は、それぞれ、上記湾曲して形成された後端縁部が、ロアパイプ5の外周面に後方側から当接した状態で、溶接により強固に固定されている。そして、各ロアアンカ32は、それぞれ、湾曲した部分から前方側の部分が、ロアパイプ5の外周面から前側の斜め上方向へ延びて、先端縁部が各アンカ挿通孔31から突出可能に設けられている。
次に、天板部23と各天板サイド部25A、25Bと後側カバー部26とによって一対のスリット状のアンカ挿通孔31を形成するシートカバー22の縫製過程について図2、図4乃至図8に基づいて説明する。先ず、図6に示すように、天板後カバーピース23Cの後側端縁部のうち、一対のロアアンカ32に対向する左右方向の両端側の部分のそれぞれの表面に、一対の裏カバーピース35の後端縁部の表面をそれぞれ合わせた所謂中表状態とし、天板後カバーピース23Cの後端縁に沿って、各裏カバーピース35の端から端まで縫い合わせた後、各裏カバーピース35を天板後カバーピース23Cの裏側へ折り返す。
これにより、図2及び図4に示すように、各裏カバーピース35と天板後カバーピース23Cの各ロアアンカ32に対向する縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされた状態となり、各裏カバーピース35の後端縁部と天板後カバーピース23Cの後端縁部とを縫い合わせた各縫い目(縫製ライン)38、39は、天板後カバーピース23Cの表面に露出しない。また、天板後カバーピース23Cの後端縁部の表側面と各裏カバーピース35の後端縁部の表側面とが連続する表皮面を形成する。
その後、図4、図5及び図7に示すように、天板中カバーピース23Bの後端縁部の表面に、天板後カバーピース23Cの前端縁部の表面を合わせた所謂中表状態とすると共に、天板後カバーピース23Cの裏側に各裏カバーピース35を折り返して、天板後カバーピース23Cの前端縁部の裏面に各裏カバーピース35の前端縁部の裏面を重ねた状態とする。そして、この状態で、天板中カバーピース23Bの後端縁部に沿って、天板中カバーピース23Bと天板後カバーピース23Cの一方の端から他方の端まで縫い合わせる。従って、各裏カバーピース35の前端縁部は、天板中カバーピース23Bの後端縁部と天板後カバーピース23Cの前端縁部とを縫い合わせた縫い目(縫製ライン)41に沿って共縫いされて取り付けられる。
続いて、天板中カバーピース23Bの後端縁部と天板後カバーピース23Cの前端縁部とを縫い合わせた縫い目41に沿って、所々に断続的に樹脂製のサスペンダ42が共縫いされて結合される。サスペンダ42は、図4及び図5に示すように、先端側に向かって形状が先細り状に延びる逆三角形の横断面形状に形成されており、不図示の止着用クリップに差し込まれて装着された後、図2示すシートパッド21の吊込み溝43内に、作業者が指で押圧力をかけて、差し込んで、吊込み溝43内に設けられた不図示の止着用ワイヤに引っ掛けられることにより、吊込み溝43内に吊り込まれて止着される。
これにより、天板中カバーピース23Bの後端縁部と天板後カバーピース23Cの前端縁部とが、起伏のついたシートパッド21の表面に広く密着した状態に被せ付けられる。また、図4及び図5に示すように、天板後カバーピース23Cと天板中カバーピース23Bとを展開すると、天板後カバーピース23Cの前端縁部と天板中カバーピース23Bの後端縁部とを縫い合わせた縫い目41は、天板後カバーピース23C及び天板中カバーピース23Bの表面に露出しない。また、天板後カバーピース23Cの前端縁部の表側面と天板中カバーピース23Bの後端縁部の表側面とが連続する表皮面を形成する。
その後、天板前カバーピース23Aの後端縁部の表面に、天板中カバーピース23Bの前端縁部の表面を合わせた所謂中表状態とする。そして、この状態で、天板前カバーピース23Aの後端縁部に沿って、天板前カバーピース23Aと天板中カバーピース23Bの一方の端から他方の端まで縫い合わせる。これにより、天板中カバーピース23Bと天板前カバーピース23Aとを展開すると、天板中カバーピース23Bの前端縁部と天板前カバーピース23Aの後端縁部とを縫い合わせた縫い目(縫製ライン)は、天板中カバーピース23B及び天板前カバーピース23Aの表面に露出しない。また、天板中カバーピース23Bの前端縁部の表側面と天板前カバーピース23Aの後端縁部の表側面とが連続する表皮面を形成する。
続いて、図7に示すように、天板部23の右側縁部の表面に、天板サイド部25Aの内側側縁部の表面を合わせた所謂中表状態とする。そして、この状態で天板部23の右側縁部に沿って、天板部23と天板サイド部25Aの一方の端から他方の端まで縫い合わせる。また、天板部23の左側縁部の表面に、天板サイド部25Bの内側側縁部の表面を合わせた所謂中表状態とする。そして、この状態で天板部23の左側縁部に沿って、天板部23と天板サイド部25Bの一方の端から他方の端まで縫い合わせる。
これにより、天板部23と各天板サイド部25A、25Bとを展開すると、天板部23の右側縁部と天板サイド部25Aの内側端縁部とを縫い合わせた縫い目(縫製ライン)45と、天板部23の左側縁部と天板サイド部25Bの内側端縁部とを縫い合わせた縫い目(縫製ライン)46とは、天板部23と各天板サイド部25A、25Bの表面に露出しない。また、天板部23の両側側縁部の表側面と各天板サイド部25A、25Bの左右方向内側の側縁部の表側面とが連続する表皮面を形成する。
その後、図4、図5及び図8に示すように、後側カバーピース26Aの前端縁部の表面に、天板後カバーピース23Cの後端縁部の表面と各天板サイド部25A、25Bの後端縁部の表面を合わせた所謂中表状態とする。また、後側カバーピース26Aの前端縁が、天板後カバーピース23Cの後端縁部及び各天板サイド部25A、25Bの後端縁よりも所定長さ(例えば、約2cm〜3cmの長さである。)突出するように重ね合わせられる。そして、この状態で、天板サイド部25Aの後端縁部に沿って、後側カバーピース26Aと天板サイド部25Aの一方の端から、この天板サイド部25Aの他方の端に達するまで縫って繋ぎ合わせる。
そして、天板後カバーピース23Cの後端縁部に沿って、天板サイド部25A側の裏カバーピース35(図8中、左側の裏カバーピース35である。)の後端縁部の左右方向内側の端(図8中、右端である。)から、天板サイド部25B側の裏カバーピース35(図8中、右側の裏カバーピース35である。)の後端縁部の左右方向内側の端(図8中、左端である。)まで縫って繋ぎ合わせる。
続いて、天板サイド部25Bの後端縁部に沿って、後側カバーピース26Aと天板サイド部25Bの一方の端から、この天板サイド部25Bの他方の端に達するまで縫って繋ぎ合わせる。そして、この状態で、第2裏カバーピース26Bの前端縁部の裏側に後側カバーピース26Aの前端縁部の裏側を合わせた状態とした後、後側カバーピース26Aの前端縁部に沿って、後側カバーピース26Aと第2裏カバーピース26Bの一方の端から他方の端に達するまで縫って繋ぎ合わせる。
その後、この状態で、第2裏カバーピース26Bの後端縁部の縫い代を折り返した状態とし、更に、樹脂製の一対のフック部材26Cの上端縁部を折り返した縫い代の予め設定された位置(図3参照)に重ね合わせて、第2裏カバーピース26Bの後端縁に沿って、第2裏カバーピース26Bの後端縁部を端から端まで縫い合わせる。従って、一対のフック部材26Cは、第2裏カバーピース26Bの後端縁部の縫い代を折り返して縫い合わせた縫い目(縫製ライン)51に沿って共縫いされて取り付けられる。
そして、後側カバーピース26Aと天板後カバーピース23Cと各天板サイド部25A、25Bを展開すると、後側カバーピース26Aの前端縁部に、各天板サイド部25A、25Bの後端縁部と、天板後カバーピース23Cの後端縁部のうちの、一対の裏カバーピース35によって挟まれた部分の後端縁部が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされた状態となる。また、後側カバーピース26Aの裏側に、第2裏カバーピース26Bとフック部材26Cとが配設される。
これにより、後側カバーピース26Aの前端縁部と、天板後カバーピース23Cの後端縁部との一対のロアアンカ32のそれぞれに対向する部分に、各ロアアンカ32の先端部が裏側から突出可能な左右方向に長いスリット状の一対のアンカ挿通孔31が形成される。つまり、図3に示すように、後側カバーピース26Aの前端縁部と、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後端縁部との継ぎ目部分のうち、一対のロアアンカ32のそれぞれに対向する部分に、各ロアアンカ32の先端部の幅にほぼ等しい各左右幅W2のスリット状の一対のアンカ挿通孔31が形成される。
従って、後側カバーピース26Aの前端縁部の内側に折り返されて第2裏カバーピース26Bの前端縁部に縫い合わされた縫い代の部分が、各アンカ挿通孔31の後側縁部を構成する。また、天板後カバーピース23Cの後端縁部と各裏カバーピース35の後端縁部の縫い合わされた継ぎ目部分が、各アンカ挿通孔31の前側縁部を構成する。
また、後側カバーピース26Aの前端縁部と、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後端縁部とを縫い合わせた各縫い目(縫製ライン)47、48、49は、後側カバーピース26A、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの表面に露出しない。また、スリット状の各アンカ挿通孔31の左右方向両端部から左右方向外側において、後側カバーピース26Aの前端縁部と、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後端縁部とが連続する表皮面を形成する。つまり、図3に示すように、後側カバーピース26Aの前端縁部と、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後端縁部との継ぎ目部分のうち、各左右幅W1、W3の部分において、連続する表皮面が形成される。
また、後側カバーピース26Aの前端縁部の裏側と第2裏カバーピース26Bの前端縁部の裏側とを重ねて縫い合わせた縫い目(縫製ライン)52は、後側カバーピース26Aの表面に露出しない。また、第2裏カバーピース26Bの後端縁部の縫い代を折り返して縫い合わせた縫い目(縫製ライン)51も後側カバーピース26Aの表面に露出しない。
以上詳細に説明した通り、本実施形態に係る乗物用シート1では、シートクッション2のシートパッド21の着座面側の表面は、シートカバー22によって覆われる。シートカバー22を構成する天板部23の後端縁部の左右両端には、一対のロアアンカ32の先端部が裏側から突出可能な一対のアンカ挿通孔31が設けられている。また、この一対のロアアンカ32は、ISOFIXタイプのチャイルドシートの左右両側下部から後方に向けて突出する一対のコネクタ33を係止可能に設けられている。
各アンカ挿通孔31の前後方向における前端縁部は、天板後カバーピース23Cの後端縁部と、天板後カバーピース23Cの裏側に配置されて、アンカ挿通孔31の前端縁部とほぼ等しい左右方向の幅の一対の裏カバーピース35の後端縁部とが縫い合わされる。また、各裏カバーピース35の後端縁部と天板後カバーピース23Cの後端縁部は、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされる。
これにより、各裏カバーピース35と天板後カバーピース23Cの各ロアアンカ32に対向する縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされた状態となり、各裏カバーピース35の後端縁部と天板後カバーピース23Cの後端縁部とを縫い合わせた各縫い目(縫製ライン)38、39は、天板後カバーピース23Cの表面に露出しない。また、天板後カバーピース23Cの後端縁部の表側面と各裏カバーピース35の後端縁部の表側面とが連続する表皮面を形成するため、各アンカ挿通孔31の前側端縁部の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、各裏カバーピース35の前端縁部は、天板中カバーピース23Bの後端縁部と天板後カバーピース23Cの前端縁部とを表面を合わせた所謂中表状態として縫い合わせた縫い目(縫製ライン)41に沿って共縫いされて取り付けられる。また、天板中カバーピース23Bの後端縁部と天板後カバーピース23Cの前端縁部とを縫い合わせた縫い目41に沿って、所々に断続的に樹脂製のサスペンダ42が共縫いされて結合される。そして、サスペンダ42を不図示の止着用クリップに装着して、シートパッド21の吊込み溝43内に、作業者が指で押圧力をかけて、差し込んで、吊込み溝43内に設けられた不図示の止着用ワイヤに引っ掛けられることにより、吊込み溝43内に吊り込まれて止着される。
これにより、天板中カバーピース23Bの後端縁部と天板後カバーピース23Cの前端縁部とが、起伏のついたシートパッド21の表面に広く密着した状態に被せ付けられる。また、各裏カバーピース35の前端縁部も、サスペンダ42を介して一体的に吊込み溝43内に固定される。その結果、チャイルドシートの各コネクタ33を各ロアアンカ32に差し込む差込操作の際に、各裏カバーピース35がアンカ挿通孔31から天板後カバーピース23Cの表側へめくれ出ることを簡易な構成で確実に抑止することができ、各アンカ挿通孔31の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、天板後カバーピース23C前端縁部と天板中カバーピース23Bの後側縁部とを一体的にシートパッド21に固定するサスペンダ42を利用して、各裏側カバーピース35の前端縁部をシートパッド21の吊込み溝43内に固定することが可能となり、各裏側カバーピース35の前端縁部をシートパッド21に固定するための部品点数の削減化を図ることが可能となる。
また、天板後カバーピース23Cの前端縁部と天板中カバーピース23Bの後端縁部とを縫い合わせた縫い目41は、天板後カバーピース23C及び天板中カバーピース23Bの表面に露出しない。また、天板後カバーピース23Cの前端縁部の表側面と天板中カバーピース23Bの後端縁部の表側面とが連続する表皮面を形成するため、シートカバー22の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、後側カバーピース26Aの前端縁部の内側に折り返されて第2裏カバーピース26Bの前端縁部に縫い合わされた縫い代の部分が、各アンカ挿通孔31の後側縁部を構成する。これにより、各アンカ挿通孔31の後側端縁部において、後側カバーピース26Aと第2裏カバーピースの縫い目(縫製ライン)52が表側に出ないため、各アンカ挿通孔31の後側端縁部の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、後側カバーピース26Aの前側縁部は、第2裏カバーピース26B及びフック部材26Cを介してシートクッション2の下面側に配設されたワイヤ27に係止される。その結果、チャイルドシートの各33コネクタを各ロアアンカ32に差し込む差込操作の際に、第2裏カバーピース26Bが各アンカ挿通孔31から後側カバーピース26Aの表側へめくれ出ることを簡易な構成で確実に抑止することができ、各アンカ挿通孔31の見栄えの向上を図ることが可能となる。
また、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後側縁部と後側カバーピース26Aの前側縁部は、各ロアアンカ32の先端部に対向する部分の左右方向両端縁部から左右方向外側部分の縁部同士が互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされる。
これにより、後側カバーピース26Aの前端縁部と、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後端縁部とを縫い合わせた各縫い目(縫製ライン)47、48、49は、後側カバーピース26A、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの表面に露出しない。また、各天板サイド部25A、25B及び天板後カバーピース23Cの後側縁部の表側面と後側カバーピース26Aの前側縁部の表側面とが連続する表皮面を形成するため、シートカバー22の見栄えの向上を図ることが可能となる。
尚、本発明は前記実施形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。
例えば、本発明に係る乗物用シートは、助手席である乗物用シート1に適用しているが、種々の後部座席に本発明を適用してもよい。
1:乗物用シート
2:シートクッション
21:シートパッド
22:シートカバー
23:天板部
23B:天板中カバーピース(第3カバーピース)
23C:天板後カバーピース(第1カバーピース)
26:後側カバー部
26A:後側カバーピース(第2カバーピース)
26B:第2裏カバーピース(第2裏カバー)
26C:フック部材(係止部材)
31:アンカ挿通孔
32:ロアアンカ
33:コネクタ
35:裏カバーピース(裏カバー)
42:サスペンダ
2:シートクッション
21:シートパッド
22:シートカバー
23:天板部
23B:天板中カバーピース(第3カバーピース)
23C:天板後カバーピース(第1カバーピース)
26:後側カバー部
26A:後側カバーピース(第2カバーピース)
26B:第2裏カバーピース(第2裏カバー)
26C:フック部材(係止部材)
31:アンカ挿通孔
32:ロアアンカ
33:コネクタ
35:裏カバーピース(裏カバー)
42:サスペンダ
Claims (4)
- シートクッションのシートパッドの着座面を覆うと共に、前記着座面に対して後ろ寄りに、チャイルドシートのコネクタを係止可能なロアアンカの先端部分が裏側から突出可能なアンカ挿通孔を備えたシートカバーであって、
前記シートカバーは、前記アンカ挿通孔を挟んで前後方向における前側に配置される第1カバーピースと後側に配置される第2カバーピースとを備え、
前記第1カバーピースは、前記アンカ挿通孔の前後方向における前側端縁部の幅とほぼ等しい左右方向の幅で、該アンカ挿通孔の前記前側端縁部に対向する裏側部分に配置される裏側カバーを有し、
前記裏側カバーと前記第1カバーピースの前記アンカ挿通孔に対向する一方の縁部同士が、互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされると共に、前記裏側カバーと前記第1カバーピースの前後方向における前側の他方の縁部同士が、互いの縫い代の裏側が対向するように縫い合わされ、
前記裏側カバーと前記第1カバーピースの前記他方の縁部が一体的に前記シートパッドに固定されることを特徴とするシートカバー。 - 前記シートカバーは、
前記第1カバーピースに対して前後方向における前側に配置される第3カバーピースと、
該シートカバーの裏側に取り付けられて前記シートパッドの係止溝内に押し込むことによって係止されるサスペンダと、
を有し、
前記第1カバーピースの前記他方の縁部と前記第3カバーピースの前後方向における後側の後側縁部とは、互いの縫い代を裏側に折り返すように縫い合わされ、
前記サスペンダは、前記裏カバーと前記第1カバーピースのそれぞれの前記他方の縁部、及び、前記第3カバーピースの前記後側縁部に一体的に縫い合わされ、
前記裏側カバーと前記第1カバーピースのそれぞれの前記他方の縁部と前記第3カバーピースの前記後側縁部とが、前記サスペンダを介して一体的に前記シートパッドに固定されることを特徴とする請求項1に記載のシートカバー。 - 前記第2カバーピースは、
左右方向全幅に渡って該第2カバーピースの裏側に配置される第2裏カバーと、
一方の端縁部が前記第2裏カバーの前後方向における後側の後縁部に縫い合わされて、他方の端縁部が前記シートクッションの下面側に係止される係止部材と、
を有し、
前記第1カバーピースの前後方向における後側縁部と前記第2カバーピースの前後方向における前側縁部は、前記ロアアンカの先端部に対向する部分の左右方向両端縁部から左右方向外側部分の縁部同士が互いの縫い代を裏側に折り返す形に縫い合わされて、スリット状の前記アンカ挿通孔を形成し、
前記第2裏カバーの前後方向における前側の前縁部は、前記第2カバーピースの裏側へ折り返された前記前側縁部の裏側に重なるように縫い合わされ、
前記第2カバーピースの前記前側縁部は、前記第2裏カバー及び前記係止部材を介して前記シートクッションの下面側に係止されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシートカバー。 - 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のシートカバーによって前記シートパッドの着座面が覆われたシートクッションを備えたことを特徴とする乗物用シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017036272A JP2018139945A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | シートカバー及び乗物用シート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017036272A JP2018139945A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | シートカバー及び乗物用シート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018139945A true JP2018139945A (ja) | 2018-09-13 |
Family
ID=63527220
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017036272A Pending JP2018139945A (ja) | 2017-02-28 | 2017-02-28 | シートカバー及び乗物用シート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018139945A (ja) |
-
2017
- 2017-02-28 JP JP2017036272A patent/JP2018139945A/ja active Pending
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