JP2018139522A - カニの加工装置およびカニの加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カニの甲羅およびエラをきれいに除去できるカニ加工装置を提供する。【解決手段】カニ加工装置は、カニ400を搬送する搬送装置50と、カニ400の甲羅406を除去する甲羅除去装置20と、カニ400のエラ409を除去するエラ除去装置30と、カニ400を半分に切断するカニ切断装置40とを備えている。エラ除去装置30は、水平線(L)に対して斜めの角度(θ)で圧力水39をカニ400に噴射する噴射装置34を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、カニの加工装置およびカニの加工方法に関する。特に、カニの甲羅を除去してエラを取り除くことができる加工装置および加工方法に関する。また、除去した甲羅を回収するとともに、甲羅の中のカニミソを回収して製品化することができる加工装置および加工方法に関する。
カニは美味しい食材として知られており、世界中で人気がある。カニには甲羅があるため、食材として適切な形態にするには、カニの甲羅を取る必要がある。また、カニの甲羅を取った後も、カニのエラは食べることができない部位なので、当該エラもきれいに取る必要がある。家庭でカニを食する場合は、一つずつ、カニの甲羅・エラを手で取っていけばよいが、水産加工工場でカニを加工処理する場合、この甲羅の除去およびエラの除去が非常に手間になる。いくつかカニの脱甲装置が提案されているが、既存の脱甲装置では完璧にきれいに除去できないことが多く、手直しや除去失敗の修繕作業を考えると、結局は、コスト、スピード、正確性・安全性の点から、作業者の手作業で行うことが合理的である。
手作業でカニの脱甲を行う場合、回転するローラに甲羅を押し当てて、甲羅を外す。その後、甲羅が外れたカニの身(肩肉部分)に付いているエラを、回転するローラで除去して、甲羅とエラが除去されたカニ(カニ身)をベルトコンベアに投入して、別の場所で回収する。この脱甲作業は、工場でのカニの処理量が多いときは、多くの作業員が必要とし、重労働でありまた清潔感にも欠ける作業である。そして、作業員が多ければ多いほど人件費のコストが多くかかるとともに、手作業であるので作業スピードには一定の限界がある。
本願発明者は、カニの脱甲(甲羅の除去)とエラの除去を自動的にできる手法を何とか構築できないかと考え、鋭意検討した結果、そのような加工装置および加工方法を完成させた。本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、カニの甲羅を除去してエラを取り除くことができる加工装置および加工方法を提供することにある。
本発明に係るカニの加工装置は、カニを搬送する搬送装置と、前記カニの甲羅を除去する甲羅除去装置と、前記カニのエラを除去するエラ除去装置と、前記カニを半分に切断するカニ切断装置とを備えている。前記エラ除去装置は、水平線に対して斜めの角度で圧力水を前記カニに噴射する噴射装置を備えている。
ある好適な実施形態において、前記エラ除去装置は、ホースに接続される連結部と、前記連結部に接続された水配管と、前記水配管に接続された前記噴射装置とを備えている。前記ホースは、圧力水ポンプに接続されるものである。前記噴射装置は、複数の噴射口を備えている。
ある好適な実施形態において、前記搬送装置は、ベルトコンベアである。前記噴射装置は、前記ベルトコンベアの両サイドに一対で配置されている。
ある好適な実施形態において、前記ベルトコンベアは、前記搬送装置の進行方向に沿って左側に位置する第1ベルト部と、右側に位置する第2ベルト部と、前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の間に配置された中央ベルト部とから構成されている。前記中央ベルト部の表面は、前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の表面よりも低くなっている。前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の表面には、前記カニの脚が配置され、そして、前記中央ベルト部の表面には、前記カニの甲羅を含む部位が配置される。
ある好適な実施形態において、前記中央ベルト部は、前記甲羅除去装置の手前で折り返して循環するように構成されている。
ある好適な実施形態において、前記甲羅除去装置は、前記搬送装置で搬送される前記カニの脚を保持する可動ベルト装置と、前記カニの甲羅を外す甲羅除去歯車とを備えている。
ある好適な実施形態において、前記甲羅除去歯車は、前記搬送装置による進行方向に沿って順方向に回転する上歯車と、前記搬送装置による前記進行方向に沿って逆方向に回転する下歯車とから構成されている。前記下歯車の先端には、前記カニの腹面前方部に引っ掛けるフック部が形成されている。
ある好適な実施形態において、前記可動ベルト装置は、スプリングによって前記搬送装置側に付勢されている。
ある好適な実施形態において、前記甲羅除去装置の下方には、前記甲羅および前記甲羅内に入っていたカニ味噌を回収する回収装置が配置されている。
ある好適な実施形態において、前記カニ切断装置は、前記甲羅除去装置および前記エラ除去装置を通過した後の前記カニを切断する回転カッターを備えている。
本発明に係る脱甲機は、カニの甲羅を外す脱甲機であり、前記カニの甲羅を除去する甲羅除去装置と、前記カニのエラを除去するエラ除去装置とを備えている。前記甲羅除去装置は、搬送装置で搬送される前記カニの脚を上方から保持する可動ベルト装置と、前記カニの甲羅を外す甲羅除去歯車とを備えている。前記甲羅除去歯車は、前記搬送装置による進行方向に沿って順方向に回転する上歯車と、前記搬送装置による前記進行方向に沿って逆方向に回転する下歯車とから構成されている。前記下歯車の先端には、前記カニの腹面前方部に引っ掛けるフック部が形成されている。前記エラ除去装置は、前記甲羅が外された前記カニに圧力水を噴射する噴射装置を備えている。前記噴射装置は、前記搬送装置の両サイドに一対で配置されている。
本発明に係る加工方法は、カニを加工する加工方法であり、搬送装置にカニを配置する工程と、前記搬送装置で前記カニを搬送させながら、前記カニの甲羅を除去する工程と、前記甲羅を除去した前記カニに対して、斜めの角度で高圧水を噴射することによって前記カニのエラを除去する工程とを含んでいる。
ある好適な実施形態では、さらに、前記エラを除去する工程の後、前記カニを半分に切断する工程を実行する。
ある好適な実施形態において、前記搬送装置は、ベルトコンベアである。前記カニを配置する工程においては、前記カニは、前記甲羅を下向きにして、前記カニの口が進行方向前方になるように前記ベルトコンベア上に配置される。前記甲羅を除去する工程においては、前記カニの口に下向きの力が加わる歯車によって、前記カニの甲羅が取り外される。前記エラを除去する工程においては、前記搬送装置で前記カニを搬送させながら、前記高圧水を前記エラに当てることによって、前記エラを取り除くことを実行する。
ある好適な実施形態では、前記カニの甲羅を除去する工程において、前記甲羅は下方に落下し、前記落下した前記甲羅内に入っていたカニ味噌を回収することを実行する。
ある好適な実施形態では、前記エラを除去する工程においては、前記噴射した水とともに前記エラは下方に落下して廃棄される。
本発明によれば、カニを搬送する搬送装置と、甲羅除去装置と、エラ除去装置と、カニ切断装置とを備えており、当該エラ除去装置が斜めの角度で圧力水をカニに噴射する噴射装置を備えているので、甲羅を除去したカニに付いているエラを圧力水できれいに除去することができる。したがって、搬送装置でカニを搬送することで、甲羅除去およびエラ除去を自動に実行することができるので、カニ身を低コストおよび清潔に製造することができる。
本発明の実施形態に係るカニ加工装置100の構成を模式的に示す斜視図である。 (a)から(c)は、本発明の実施形態に係るカニ400が処理される様子を説明するための図である。 本発明の実施形態に係るカニ加工装置100の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るカニ加工装置100の一例を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るカニ加工装置100の入口側を示す図(正面斜視図)である。 本発明の実施形態に係る搬送装置50(ベルトコンベア51)を示す図(側面斜視図)である。 本発明の実施形態に係る可動ベルト装置16および甲羅除去歯車21・22、カニ切断装置40の構成を示す図(正面斜視図)である。 本発明の実施形態に係る可動ベルト装置16およびカニ切断装置40の構成を示す図(側面斜視図)である。 本発明の実施形態に係る甲羅除去歯車21および22の構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係る甲羅除去歯車21および22の動作を説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係るエラ除去装置30(連結部31)の構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るエラ除去装置30(噴射装置34)の構成を示す図である。 カニ400が配置された状態におけるエラ除去装置30(噴射装置34)の構成を示す図である。 エラ除去装置30(噴射装置34)の構成を示す断面図である。 カニ加工装置100の構成を説明するブロック図である。 本発明の実施形態に係るカニ加工方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施形態に係るカニ加工方法で使用されたカニ400を示す図(図面代用写真)である。 本発明の実施形態に係るカニ加工方法で除去された甲羅406およびミソ404を示す図(図面代用写真)である。 本発明の実施形態に係るカニ加工方法で生産されたカニ身407を示す図(図面代用写真)である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。また、各図における寸法関係(長さ、幅、厚さ等)は、必ずしも実際の寸法関係を正確に反映していない場合がある。
また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施形態に係るカニの加工装置100の構成を模式的に示す斜視図である。本実施形態のカニ加工装置100は、カニ400を搬送する搬送装置50と、カニの甲羅を除去する甲羅除去装置を含む脱甲機10とから構成されている。本実施形態の脱甲機10には、甲羅除去装置とともに、カニのエラを除去するエラ除去装置と、カニを半分に切断するカニ切断装置とが含まれている。
本実施形態の搬送装置50は、ベルトコンベアである。本実施形態のベルトコンベア50は、カニ400が載置されるベルト部51(51a、51b、51c)と、ベルト部51を駆動する動力源(モータ)52と、動力伝達部材(チェーン)53と、駆動ローラ56と従動ローラ54とから構成されている。また、ベルトコンベア50は、フレーム55によって支持されており、フレーム55で支持されたベルト部51がモータ52の動力によって回転できるように構成されている。フレーム55は、金属(例えば、ステンレス)から構成されている。
ベルトコンベア50のベルト部51は、モータ52の動力によって進行方向(矢印101、102、105、106)に向かって進行する。ベルト部51にカニ400を載置したときは、カニ400は、ベルトコンベア50によって進行方向に向かって搬送されることになる。
また、本実施形態のベルトコンベア50のベルト部51は、進行方向(矢印101)に沿って左側に位置する第1ベルト部51aと、右側に位置する第2ベルト部51bと、第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bの間に配置された中央ベルト部51cとから構成されている。また、中央ベルト部51cの表面は、第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bの表面よりも低くなっている。ここで、第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bの表面には、カニ400の脚の部位が配置され、そして、中央ベルト部51cの表面には、カニ400の甲羅を含む部位が配置される。
本実施形態の構成例では、中央ベルト部51cの幅は、第1ベルト部51aの幅(および第2ベルト部51bの幅)よりも狭くなっている。さらに、本実施形態では、中央ベルト部51cの幅(第1ベルト部51aと第2ベルト部51bとの間に位置する領域の幅)、および/または、中央ベルト部51cの高さ((第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bの高さ基準による中央ベルト部51cの深さ)を、カニ400のサイズ(大小)によって変更できるような構成にしてもよい。例えば、カニ400のサイズが400g未満のときは13cm幅で、カニ400のサイズが400g以上のときは14cm幅のような設定にすることができる。
また、本実施形態では、中央ベルト部51は、脱甲機10内の甲羅除去装置の手前で折り返して循環するように構成されている。すなわち、中央ベルト部51cは、脱甲機10の領域におけるローラ59aで巻き取られて進行方向を変え、従動ローラ54の方に向かい、そして、従動ローラ54とローラ59aとの間で循環する。中央ベルト部51が脱甲機10の付近手前で折り返すことにより、脱甲機10内では、第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bが進行するので、中央ベルト部51が位置していた領域は空洞の状態(空間がある状態)で進むことになる。なお、中央ベルト部51は、脱甲機10の向こう側(出口側)でも同様の構成を有している。また、ローラ59aとローラ59bとの間にはチェーン(動力伝達部材)59cが掛かっている。
脱甲機10は、フレーム10a(例えば、ステンレスのような金属製部材)から構成されている。フレーム10aの接地部には、ストッパ10bが設けられている。本実施形態の脱甲機10のフレーム10aの上部には、制御盤(コントローラボックス)14が配置されているが、制御盤(コントローラボックス)14は他の場所に配置しても構わない。制御盤14は、脱甲機10および搬送装置50の動作を制御する制御装置である。制御盤14には、ボタン14aが設けられており、このボタン14aを押すことで制御盤(制御装置)14を動作することができる。制御盤14は、外側の筐体と、筐体内の配線盤・制御部(例えば、半導体集積回路および電子部品から構成された回路基板)とから構成されており、脱甲機10および搬送装置50における所定の部品に電気的に接続されている。また、脱甲機10のフレーム10aの上部には、駆動モータ12(12a、12b、12c)が配置されているが、駆動モータ12は他の場所に配置しても構わない。なお、制御盤14による制御・通信は、無線によって行ったり、遠隔操作を行うようにしても構わない。
脱甲機10の手前側(入口側)には、ベルトコンベア50(第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51b)で搬送されるカニ400の脚を保持する可動ベルト装置16が配置されている。可動ベルト装置16は、付勢部材(例えばスプリング)によって下方に(ベルトコンベア50の表面側に)押し付ける機能を有している。本実施形態の可動ベルト装置16は、左側に二つ(複数)のベルト部16aが配置され、右側に二つ(複数)のベルト部16bが配置されている。可動ベルト装置16では、複数のローラ18が備え付けられており、そのローラ18と協働してベルト部16は循環して進行方向に駆動する。なお、可動ベルト装置16は、左右に各1本ずつ、すなわち左側に1つ(単数)のベルト部16aが配置され、右側に1つ(単数)のベルト部16bが配置されているようにしてもよい。
脱甲機10の内部には、ベルトコンベア50で搬送されてきたカニの甲羅を除去する甲羅除去装置(20)と、甲羅が除去されたカニのエラを除去するエラ除去装置(30)と、エラが除去されたカニを半分に切断するカニ切断装置(40)とが含まれている。そして、脱甲機10の入口から順に(進行方向に沿って)、甲羅除去装置(20)、エラ除去装置(30)、カニ切断装置(40)が配置されている。なお、甲羅除去装置(20)、エラ除去装置(30)、カニ切断装置(40)の詳細については後述する。
図2(a)から図2(c)は、本実施形態の加工装置100によって、カニ400が加工されていく様子を示している。
図2(a)に示したカニ400aは、搬送装置(ベルトコンベア)50に載せられる前の状態を示している。図1に示した作業者300(300aまたは300b)がカニ400の脚401を広げて(矢印402)、カニ400の甲羅406を裏向きにして(腹403を上向きにして)、甲羅406が中央ベルト部51cの表面に接触するようにするとともに、カニ400の脚401が第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bの表面(または上方)に配置する。中央ベルト部51cの表面は低くなるように構成(設計)されているので、中央ベルト部51cの部位の凹みに甲羅406を配置し、脚401を第1ベルト部51aおよび第2ベルト部51bに配置することが容易である。ここで、カニ400の口(又はクチバシ)405(あるいは、目が位置する前方部位)が進行方向の前方に位置するように配置する。
次に、図2(b)に示したカニ400bは、本実施形態の甲羅除去装置によって甲羅406が取り除かれた状態を示している。カニ400bは、甲羅406が取れて内部(カニ身)407が露出しているが、カニ身407にはエラ409(エラ自体は、図示せず)が付いている。エラ409は食べることができないので、エラを除去する必要がある。そして、本実施形態のエラ除去装置でエラを取り除くことができる。
そして、図2(c)に示したカニ400cは、エラが除去されたカニ400cであって、本実施形態のカニ切断装置で半分に切断した様子を示している。この状態のものは、甲羅もエラもとれたきれいなカニ身となっており、すなわち、製品としてのカニ加工品(肩肉と脚が付いたカニ身、または、セクション)である。
再び図1を参照する。図1に示した構成例では、本実施形態のカニ加工装置100の前段(上流)に、加工処理したいカニ400aを供給するカニ供給機60が配置されている。カニ供給機60は、例えば、搬送装置(ベルトコンベア、または、ローラコンベア、チェーンコンベアなど)であったり、カニが収容されたボックス(籠など)である。カニ供給機60からのカニ400aは、作業員300aによって搬送装置(ベルトコンベア)50の上に配置される。なお、作業員300aではなく、機械(またはロボット)によって自動化でカニ400aを供給するようにしてもよい。
次に、作業員300bによって、カニ400aの脚401を広げられた状態でベルトコンベア50の上に配置されて、脱甲機10の方に進行していく(矢印101)。続いて、カニ400aは、脱甲機10の内部に入っていき(矢印102)、可動ベルト装置16(16a、16b)によってカニの脚401が固定された状態で脱甲機10内を進行していく。
脱甲機10内では、最初に、本実施形態の甲羅除去装置によって甲羅406が外される。外された甲羅406は、その中に入っていたミソ(蟹味噌)とともに、下方に落下する(矢印86参照)。除去した甲羅406は、回収容器(カゴなど)で受け止めてもよいが、図示した構成では、搬送機(スライダー(例えば、金属製の傾斜板)、または、ローラーコンベア・ベルトコンベアなど)81によって移動させ(矢印88)、回収機(回収容器)82で回収するようにしている(矢印88b)。この搬送機81・回収機82を含む回収装置を用いると、脱甲機10の下に、甲羅406(ミソを含む)がたまらないので、効率良く作業することができる(そして、清潔である)。また、甲羅406の中のミソは、美味しい食材であってこれも製品となるので、回収機82で回収しておくと後処理(後加工)が便利である。加えて、甲羅406自体は、食材ではないものの、甲羅を容器として使用する場合もあるので、効率良く回収しておくと便利である。
次に、脱甲機10内で、本実施形態のエラ除去装置によってエラ(409)が除去される。エラ除去装置は、水(圧力をかけた水、すなわち、高圧水)を用いてエラの除去を行う。そのため、エラ除去装置には、圧力水ポンプ70(70a、70b)が接続されている。圧力水ポンプ70には、工場内の水道管からのホース71から水が導入され、そして、圧力水ホース72によって、脱甲機10内のエラ除去装置に水(圧力水)を供給する。ホース72は直接連結する他、連結部を介してエラ除去装置に連結してもよい。本実施形態の構成例では、複数(2台)の移動式の圧力水ポンプ70(70a、70b)を使用している。
エラ除去装置によって除去されたエラ(409)は、エラ除去装置から噴射した水とともに、下方に落下する(矢印87参照)。除去したエラ(409)は、回収容器(カゴなど)で受け止めてもよいが、図示した構成では、搬送機(スライダー(例えば、金属製の傾斜板)、または、ローラーコンベア・ベルトコンベアなど)83によって移動させ(矢印89)、回収機(回収容器)84で回収するようにしている(矢印89b)。このようにして回収すると、脱甲機10の下に、エラや水がたまらないので、効率良く作業することができるとともに清潔である。
次に、脱甲機10内で、本実施形態のカニ切断装置によってカニ(カニ身)を半分に切断する。カニの切断は、回転する刃(回転ノコギリ)で行うことができるが、その他の切断機構(例えば、ギロチンカッター、ウォーターカッターなど)によって切断を行ってもよい。なお、ここでの半分は、図2(c)に示すように、カニ400cの右側カニ身と、左側カニ身を分離することであり、重さや体積を正確に半分にすることを意味していない。
その後、脱甲機10からカニ400c(半身になったカニ身)が搬送される(矢印105、106参照)。このカニ400c(製品となったカニ身)は、そのまま回収箱(例えば、カゴ)に回収してもよいし、図示した例のように、例えば、搬送装置(ベルトコンベア、または、ローラコンベア、チェーンコンベアなど)62を用いて、さらに別の場所に搬送してもよい(矢印107参照)。別の場所に搬送すると、脱甲機10(カニ加工装置100)の作業効率を向上させることができる。
ここで、脱甲機10を含めたカニ加工装置100、圧力水ポンプ70、搬送機81または83によって構築されるシステム(場合によっては、搬送装置60または62を含める)を、カニ身製造システム200と称してもよい。なお、図1に示した駆動モータ12a、12b、12cは、それぞれ、甲羅除去装置を動作するモータ、カニ切断装置を動作するモータ、可動ベルト装置16を動作するモータである。
次に、図3から図14を参照しながら、本実施形態のカニ加工装置100の構造をさらに示す。図3は、カニ加工装置100の構造を示す側面斜視図である。図3に示したカニ加工装置100は、図1に示したカニ加工装置100と少し構造が異なるが、基本的な動作・構成は共通しているので、重複する説明は省くものとする。図4は、図3とは反対側から見た場合のカニ加工装置100を示している。なお、図4に示した構成例では、制御盤14は、脱甲機10とは、別体で配置されている。
図5は、図3に示したカニ加工装置100を、正面(入口側)から見た図である。また、図6は、図5に示したカニ加工装置100のベルトコンベア50を側面から見た図である。図5および図6に示すように、中央ベルト部51cは、左右ベルト部51a・51bよりも少し凹んでおり、そして、ここにカニ400の胴体(甲羅406)を配置することができる。
図7は、図5に示した可動ベルト装置16(16a、16b)の構造を示しており、可動ベルト装置16の出口側から見た図である。可動ベルト装置16のシャフト19(手間の回転軸)の入口側には、甲羅除去装置20を構成する甲羅除去歯車21(上歯車または上刃)が位置している。甲羅除去歯車21(上歯車)の下方には、それと組み合わせて使用される甲羅除去歯車22(下歯車または下刃)が配置されている。
また、甲羅除去歯車21の出口側(紙面の手前側)には、エラ除去機(エラ除去装置)30を構成する噴射装置34が配置されている。噴射装置34は、フレーム11(例えば、金属製の筐体フレーム)に設けられた容器(配置ボックス)35内に配置されている。加えて、エラ除去機30(噴射装置34)のさらに出口側(紙面の手前側)には、カニ切断装置40を構成する回転刃(回転カッター)41が配置されている。
図8は、図7に示した構造を横からみた構造である。可動ベルト装置16を構成するローラ18(18a〜18b)およびシャフト19とともに、ベルト部16a(16b)を下に押し付ける付勢部材17(17a、17b)が配置されている。付勢部材17は、スプリング(付勢手段)17aと、スプリング17aを固定支持するフレーム17bとから構成されている。付勢部材17によってベルト部16a(16b)が下に押し付けられることで、ベルトコンベア50の左右ベルト部51a(51b)とでカニの脚401を挟むことができる。そして、そのカニの脚401を挟んで保持した状態で、進行方向に搬送することができる。また、可動ベルト装置16の中央(中心線)には、カニ切断装置40を構成する回転刃41が配置されており、回転刃41の中心はシャフト41sで固定されている。
図9は、甲羅除去歯車(上歯車)21と甲羅除去歯車(下刃)22の組み合わせ構造を抜き出して示している。甲羅除去歯車(上歯車)21は、回転円盤の形状をしており、カニ400の腹403(甲羅406の反対面)を押さえる機能を有している。甲羅除去歯車には、カニ400の腹403を押さえやすいように溝が形成されており、歯車形状になっている。甲羅除去歯車(下刃)22は、シャフト22sから延びた複数の延長部(羽部)23aと、その延長部(羽部)23aの先端に形成されたフック部23bとから構成されている。本実施形態のフック部23bは、C字の開口部が外側に位置したような構造(クワガタの角のような形状)をしており、このフック部23bが、カニ400の口405(カニの腹403の前方部位)に当たって回転すると、カニ400の甲羅406がきれいに除去することができるようになっている。
図10は、甲羅除去歯車(上歯車、上歯)21と甲羅除去歯車(下刃、下歯車、下歯)22の動作を模式的に示している。上歯車21は、進行方向(矢印103)に沿うように回転している(矢印21r、紙面では時計方向回転)。一方、下刃22は、進行方向(矢印103)と逆らう向きに回転している(矢印23r、紙面では時計方向回転)。カニ400aが進行してきて(矢印103)、上歯車21と下刃22との間に挟まると、下刃22のフック部23bがカニ400aの口405に引っかかり、そのままフック部23bが回転して下に移動すると、カニ400aの甲羅406がきれいに外れる。外れた甲羅406は、そのまま下の空間に落ちていく。以後、カニ400aが進行してくるたびにこの動作を繰り返して、甲羅除去歯車21・22による甲羅除去装置20の動作を実行する。なお、甲羅除去歯車(21、22)の回転数(及び/又は、歯数)は、カニの大きさや種類、搬送速度にあわせて適宜好適なものを採用すればよい。本実施形態では、上歯21の回転数を、下歯22の回転数よりも低くなるような回転の設定にしている。具体的には、上歯21の回転数が1のときに、下歯22の回転数を2(または、その周囲の回転数(例えば、1.5〜3))になるように調整している。本実施形態では、同一のモータを用いて、複数の大小歯車によって、上歯21の回転数と下歯22の回転数との差(例えば、2倍の差)を設定するようにしているが、異なるモータを用いてそれぞれの回転数を制御してもよい。
図11から図13は、本実施形態のエラ除去装置30の構造を示す図である。図11は、圧力水ポンプ70から延びたホース(圧力水ホース)72が接続される連結器(連結部)31を示している。連結器31には、水配管32が接続されており、この水配管32は、脱甲機10内のエラを取る箇所まで延びている。この例では、カニ加工装置100(脱甲装置10)の両サイドに1つずつ連結器31を配置しているが、1つの連結器31から水配管32を延ばしてもよい。また、1つの連結器31から複数の水配管32を延ばしているが、1つの水配管32を延ばしても構わない。
図12は、脱甲機10内に配置された噴射装置34が配置された様子を示している。また、図13は、図12に示した構造において、甲羅406が取れたカニ400bが配置された状態を示している。
図12に示した構成例では、噴射口33を先端に備えた噴射装置34が複数配置されている。噴射装置34は、噴射装置34を構成するフレーム11(平行方向構成部材)の一部に設けられたボックス35の中に配置されている。本実施形態の構成では、噴射装置(噴射ノズル)34は4連の構成であるが、この4連の幅は、10cm程度の範囲(例えば、20cm〜8cm)で比較的短いものであるので、加工装置内(ここで、脱甲機10内)に設置する場合においてコンパクトであるという利点がある。噴射装置34には、連結器31から延びた水配管32が接続されており、圧力水ポンプ70からの圧力水は、連結器31および水配管32を介して、噴射装置34まで供給されている。また、図13に示すように、カニ400bの脚401は、ベルト部16aとベルト部51bに挟まれた状態で、このエラ取り位置まで搬送されてくる。
図14は、本実施形態の噴射装置(ノズル)34がカニ400bに圧力水を噴射する様子を模式的に示している。カニ400bは、(甲羅が取れた状態で)腹403が上向きにされており、エラ409は下面の一部に(カニ身の表面に)付いている。本実施形態では、噴射装置34を下斜めから上向きに向くようにして、噴射口(ノズル口)33からの噴射水39(エラ除去用の媒体)が斜めの角度(θ)で進むようにしている。噴射口33からの噴射水39は、噴射装置の配置ボックス35の空間35sを通って、カニ400bの所定部位(エラ409が位置する部位)に当たるように調整されている。なお、噴射水39の噴射向き(噴射角度θ)を斜めにしたのは、水平方向や垂直方向で水(圧力水)を噴射するよりも、エラ409がきれいに取れることが、本願発明者の実験によってわかったからである。
本実施形態の構成例において、斜めの角度(噴射角度θ)は、噴射口33の中心線33cを基準にして水平線(L)に対して、例えば、5°から45°(一例では10°から35°、好適例では30°±5°)であるが、エラ409がきれいにとれるのであれば、特に角度に制限はなく、適宜好適な角度を採用することができる。また、本実施形態の噴射装置34の噴射口33の孔径は、例えば、0.5mm〜3mm(一例では、1mm±0.2mm)であるが、この数値(寸法)に制限されず、適宜好適なものを採用することができる。図示した例では、噴射口33(噴射装置34)を4つ、左右一対に並べているが、他の構成例・数を採用することも可能である。圧力水(噴射水)39の圧力(プランジャー式の高圧吐き出し圧力)は、例えば、20kgf/cm2から80kgf/cm2(一例では、30kgf/cm2から50kgf/cm2)であるが、これに必ずしも限定されるものではなく、エラ409がきれいに取れる条件で実行することができる。噴射水39の吐き出し量は、20リットル/分以上に設定することができる。圧力水39の圧力は、可変にすることも可能であるが、一定圧力の噴射でもよい。さらに、本実施形態の構成例では、斜めの角度(噴射角度θ)は固定したものにしているが、可変になるように(ノズル34が首振りするように)しても構わない。また、本実施形態の構成では、搬送装置(50、16)でカニ400を移動させながら、エラ409の除去を実行しているが、一度、カニ400の搬送をとめてエラ409の除去することも可能である。ただし、連続して搬送させながらエラ取り工程を実行する方が、スループットは良く、また他の工程(甲羅除去工程など)の流れスムーズになる。
次に、エラ409が除去されたカニ400は、そのまま奥に(進行方向に沿って出口側に)移動して、カニ切断装置40の回転刃41によって半分にされる。なお、半分のカニ身にする必要がなければ、このカニ切断装置40を設けなくても構わないが、この段階で一連の動作で(一つの加工装置100または脱甲機10で)半分にしておく方が便利がよい。
カニ切断装置40で切断された後は、図1に示すようにカニ400cはベルトコンベア50の上を搬送されていく。このカニ400cは、甲羅もなく、エラもきれいに取れているので、カニ加工品(カニ身製品、カニセクション)として使用することができる。
本実施形態のカニ加工装置100の概要をブロック図として示すと、図15に示すようになる。まず、カニ400は、ベルトコンベア50で搬送されて(矢印101、102)、脱甲機10の内部に入る。脱甲機10内には、甲羅除去装置(甲羅除去機)20、エラ除去装置(エラ除去機)30、カニ切断装置(カニ切断機)40が配置されており、これらの加工機械装置の処理を順番に受ける。甲羅除去装置20による処理の後は、甲羅・カニミソ回収機81(82)で、甲羅とカニミソの収集処理を実行することができる。本実施形態の甲羅・カニミソ回収機81(82)は、搬送機(コンベア)81と回収容器82とから構成されているが、他の構成(例えば、搬送機なしのもの、回収容器82を工夫したもの等)にしても構わない。エラ除去装置30には、圧力ポンプ70が接続されている。工場内では移動式の圧力ポンプ(水の加圧ポンプ)70の使用が好ましいが、設備として固定された圧力水ポンプ装置からホース72を使ってエラ除去機30に水を供給しても構わない。
その後、加工されたカニ身(甲羅なし・エラなしのカニ身、カニセクション)が脱甲機10から出されて(矢印105、106)、ベルトコンベア50で搬送して収集される。続いて、その収集されたカニ(カニセクション)は、ボイル工程などの次工程へ移される。途中、カニ(カニセクション)のサイズなどの選別をすることもある。さらに説明すると、自動脱甲されたカニは、左右対称に均一に並んで状態で、接続されたベルトコンベアにて次工程のサイズ選別が行われたり、ボイルコンテナに効率良く投入される。一方、手で脱甲した場合、左右不均一にバラバラになった状態でコンベアにて移動するので、作業性が悪いという問題がある。
また、本実施形態のカニ加工方法(カニ身の製造方法)をフローチャートにすると、図16に示す通りである。
まず、カニ400の甲羅406を下向きに(腹403を上向き)コンベア50の上に置く(工程S100)。次に、コンベア50を動かして、カニ400を脱甲機10の方に搬送する(工程S110)。その後、カニ400の甲羅406を外し(工程S200)、次いで、カニ400のエラ409を除去する(工程S300)。最後に、甲羅・エラを除去したカニ400を半分に切断する(工程S400)。そして、このようにして加工されたカニセクション(半分のカニ身)を回収する(S500)。なお、カニ400の甲羅406を外す工程(S200)において、カニのミソ(および甲羅406)を回収することができる。
本実施形態において、コンベア50の搬送速度は、連続動作で、カニ一匹当たり0.8秒〜1.0秒で加工品が出てくる条件に設定しているが、条件によっては、この数値を変更してもよく、例えばこれよりも遅くしても構わない。なお、この処理速度は、一匹0.7kgのカニであれば、2.5トン/1時間の生産性に値し、1日(10時間)稼働であれば25トンの処理に値する。カニ400の寸法(幅)は、例えば、9cm〜13cmであるが、これを外れる寸法のものについては、それにあうように装置を改変することができる。本実施形態のカニ加工方法で好適なカニ400は、ズワイガニ、または、紅ズワイガニであるが、これ以外のカニ(例えば、タラバガニ)に適用することも可能である。なお、作業員の手で脱甲・エラ取り作業を行う場合は、1時間で2.5トンを処理するには、少なくとも8から10人の作業員が必要である。また、本実施形態のカニ加工方法は、製品の良品度合い(カニ身きれいさ、バラツキの少なさ)、および、カニ加工工場の清潔度合い(作業時のきれいさ)ともに、作業員の手で作業するときと比較して優れている。
本実施形態のカニ加工装置100(脱甲機10)には、カニを搬送する搬送装置50と、甲羅除去装置20と、エラ除去装置30と、カニ切断装置40とが設けられている。そして、エラ除去装置30は、圧力水39をカニ400に噴射する噴射装置34を備えているので、甲羅406を除去したカニ400に付いているエラ409を圧力水39できれいに除去することができる。特に斜めの角度(θ)で噴射(吐出)した場合、エラ409をきれいに除去することができる。これは、エラ取り用のローラで除去する場合よりもきれいに処理することができる。したがって、本実施形態のカニ加工装置100によれば、搬送装置50でカニ400を搬送することで、甲羅除去(S200)およびエラ除去(S300)を自動に実行することができるので、カニ身を低コストおよび清潔に製造することができる。
また、本実施形態の手法を用いれば、自動化による経費削減(人件費削減)を達成することができる。そして、自動化による品質の劣化(エラ残りなど)を抑制することができ、手作業と比較して、カニ身の品質向上とともに品質の均一化にも貢献する。加えて、スピード面でも向上する。人手では、1匹カニを処理するのに6秒近くかかるが、本実施形態の自動脱甲機10によれば、1秒以下で1匹を処理することができ、エラ409もほぼパーフェクトに取り除くことができる。
また、甲羅406も、ほとんどダメージなく取り外すことができるので、甲羅406の再利用をすることができる。さらには、甲羅406の中にミソが残った状態で回収できるので、ミソの回収も行いやすい。したがって、本実施形態の手法によれば。除去した甲羅を回収するとともに、甲羅の中のカニミソを回収して製品化することを容易にすることができる。なお、手作業で脱甲する場合、甲羅406とエラ409が混ざってしまうため、甲羅406とミソの回収の中においてエラ409が異物として多く残ってしまう。本実施形態の自動脱甲によれば、甲羅を剥がしてから、エラ取りを行うので、工程が別れており、エラの混入が少ないという利点がある。加えて、エラ取り機構30(高圧水噴射装置34)を取り付ける場合でも、10cm程度の幅があれば配置できるので、装置の小型化に寄与することができる。さらに、脱甲後のカニセクションの肩部にカニミソが残存することがあるが、カニ身(肩部とか)のカニミソ付着は不良品の扱いになることがあるところ、手での脱甲よりも、本実施形態の自動脱甲の方が(水圧を利用する手法の方が)きれいにカニミソを取り除くことができる。
図17から図21は、本実施形態のカニ加工装置100(脱甲機10)を用いて、カニ400を加工した実験例を示している。図17は、カニ400をコンベア50の上に配置した状態である。図示したカニ400は、ズワイガニである。そして、図18は、甲羅除去機20で取り除いた甲羅406を示しており、甲羅406内にきれいにミソ404が残っているのが確認できる。図19では、エラ除去装置30およびカニ切断装置40によって処理された後のカニ身407(カニ製品(セクション)408)である。きれいにエラ409が取り除かれているのが確認できる。また、カニミソ404もセクション408に残存していないことも確認できる。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、本実施形態のカニ加工装置100において、搬送装置50としてベルトコンベアを主として説明したが、本実施形態の動作を実行できるのであれば他の搬送装置を採用することも可能である。また、本実施形態のエラ除去装置30をメインにした装置を構築して、他の工程については、それとは分離した装置で行うことを否定するものではないが、一連一体で加工処理を行うことが望ましい。
本発明によれば、カニの甲羅を除去してエラを取り除くことができる加工装置および加工方法を提供することができる。また、除去した甲羅を回収するとともに、甲羅の中のカニミソを回収して製品化することができる加工装置および加工方法を提供することができる。
10 脱甲機
11 フレーム
12 駆動モータ
14 制御盤
16 可動ベルト装置
17 付勢部材
18 ローラ
19 シャフト
20 甲羅除去装置
21 甲羅除去歯車(上歯車)
22 甲羅除去歯車(下歯車)
30 エラ除去装置
31 連結器
32 水配管
33 噴射口
34 噴射装置
35 配置ボックス
39 噴射水
40 カニ切断装置
41 回転刃
50 搬送装置(ベルトコンベア)
51 ベルト部
52 モータ
54 従動ローラ
56 駆動ローラ
60 カニ供給機
70 圧力水ポンプ
72 圧力水ホース
81・82 甲羅・カニミソ回収機
100 カニ加工装置
200 カニ身製造システム

Claims (16)

  1. カニの加工装置であって、
    カニを搬送する搬送装置と、
    前記カニの甲羅を除去する甲羅除去装置と、
    前記カニのエラを除去するエラ除去装置と、
    前記カニを半分に切断するカニ切断装置と
    を備え、
    前記エラ除去装置は、水平線に対して斜めの角度で圧力水を前記カニに噴射する噴射装置を備えている、加工装置。
  2. 前記エラ除去装置は、
    ホースに接続される連結部と、
    前記連結部に接続された水配管と、
    前記水配管に接続された前記噴射装置と
    を備えており、
    前記ホースは、圧力水ポンプに接続されるものであり、
    前記噴射装置は、複数の噴射口を備えている、請求項1に記載の加工装置。
  3. 前記搬送装置は、ベルトコンベアであり、
    前記噴射装置は、前記ベルトコンベアの両サイドに一対で配置されている、請求項1または2に記載の加工装置。
  4. 前記ベルトコンベアは、
    前記搬送装置の進行方向に沿って左側に位置する第1ベルト部と、
    右側に位置する第2ベルト部と、
    前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の間に配置された中央ベルト部とから構成されており、
    前記中央ベルト部の表面は、前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の表面よりも低くなっており、
    前記第1ベルト部および前記第2ベルト部の表面には、前記カニの脚が配置され、そして、
    前記中央ベルト部の表面には、前記カニの甲羅を含む部位が配置される、請求項3に記載の加工装置。
  5. 前記中央ベルト部は、前記甲羅除去装置の手前で折り返して循環するように構成されている、請求項4に記載の加工装置。
  6. 前記甲羅除去装置は、
    前記搬送装置で搬送される前記カニの脚を保持する可動ベルト装置と、
    前記カニの甲羅を外す甲羅除去歯車と
    を備えている、請求項1から5の何れか一つに記載の加工装置。
  7. 前記甲羅除去歯車は、
    前記搬送装置による進行方向に沿って順方向に回転する上歯車と、
    前記搬送装置による前記進行方向に沿って逆方向に回転する下歯車と
    から構成され、
    前記下歯車の先端には、前記カニの腹面前方部に引っ掛けるフック部が形成されている、請求項6に記載の加工装置。
  8. 前記可動ベルト装置は、スプリングによって前記搬送装置側に付勢されている、請求項6または7に記載の加工装置。
  9. 前記甲羅除去装置の下方には、前記甲羅および前記甲羅内に入っていたカニ味噌を回収する回収装置が配置されている、請求項1から8の何れか一つに記載の加工装置。
  10. 前記カニ切断装置は、前記甲羅除去装置および前記エラ除去装置を通過した後の前記カニを切断する回転カッターを備えている、請求項1から9の何れか一つに記載の加工装置。
  11. カニの甲羅を外す脱甲機であって、
    前記カニの甲羅を除去する甲羅除去装置と、
    前記カニのエラを除去するエラ除去装置と
    を備え、
    前記甲羅除去装置は、
    搬送装置で搬送される前記カニの脚を上方から保持する可動ベルト装置と、
    前記カニの甲羅を外す甲羅除去歯車と
    を備え、
    前記甲羅除去歯車は、
    前記搬送装置による進行方向に沿って順方向に回転する上歯車と、
    前記搬送装置による前記進行方向に沿って逆方向に回転する下歯車と
    から構成され、
    前記下歯車の先端には、前記カニの腹面前方部に引っ掛けるフック部が形成されており、
    前記エラ除去装置は、前記甲羅が外された前記カニに圧力水を噴射する噴射装置を備えており、
    前記噴射装置は、前記搬送装置の両サイドに一対で配置されている、脱甲機。
  12. カニを加工する加工方法であって、
    搬送装置にカニを配置する工程と、
    前記搬送装置で前記カニを搬送させながら、前記カニの甲羅を除去する工程と、
    前記甲羅を除去した前記カニに対して、斜めの角度で高圧水を噴射することによって前記カニのエラを除去する工程と
    を含んでいる、加工方法。
  13. さらに、前記エラを除去する工程の後、前記カニを半分に切断する工程を実行する、請求項12に記載の加工方法。
  14. 前記搬送装置は、ベルトコンベアであり、
    前記カニを配置する工程においては、前記カニは、前記甲羅を下向きにして、前記カニの口が進行方向前方になるように前記ベルトコンベア上に配置され、
    前記甲羅を除去する工程においては、前記カニの口に下向きの力が加わる歯車によって、前記カニの甲羅が取り外され、
    前記エラを除去する工程においては、前記搬送装置で前記カニを搬送させながら、前記高圧水を前記エラに当てることによって、前記エラを取り除くことを実行する、請求項12または13に記載の加工方法。
  15. 前記カニの甲羅を除去する工程において、前記甲羅は下方に落下し、
    前記落下した前記甲羅内に入っていたカニ味噌を回収することを実行する、請求項12から14の何れか一つに記載の加工方法。
  16. 前記エラを除去する工程においては、前記噴射した水とともに前記エラは下方に落下して廃棄される、請求項12から15の何れか一つに記載の加工方法。
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