JP2018139363A - 撮像装置 - Google Patents

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Makiko Saito
槙子 齋藤
隆史 岸
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隆史 岸
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Abstract

【課題】撮像素子の感度を低下させることなく、入射した光に応じた信号のノイズを低減することができる撮像装置を提供する。【解決手段】カメラ10は、各画素列において、有効画素202から垂直出力線VL1に信号S1,N1を出力し、基準画素201から垂直出力線V2に信号S2,N2を出力し、信号S1,N1及び信号S2,N2を比較する。【選択図】図2

Description

本発明は、撮像装置に関し、特に、撮像素子を備える撮像装置に関する。
CCDやCMOSセンサー等の撮像素子を備える撮像装置としてのカメラが知られている。撮像素子は入射した光をアナログ信号に変換する画素部を備え、画素部には複数の画素が該画素部における水平方向及び垂直方向に所定の間隔で配列されている。カメラでは入射した光を撮像素子がアナログ信号に変換し、該アナログ信号に基づいて画像が生成される。
ところで、カメラでは、撮像素子における画素欠陥や撮像素子内に発生する暗電流等の様々な要因により、変換したアナログ信号にノイズが含まれ、該ノイズに起因して画像の画質が劣化するといった事態が生じる。これに対して、従来では、ノイズ成分を抽出し、該ノイズ成分を各画素に設けられるホールド容量に保持し、各画素において、変換したアナログ信号に対し、保持されたノイズ成分を減算する処理を施す(例えば、特許文献1参照)。これにより、変換したアナログ信号に含まれるノイズに起因する画質の劣化を抑制可能となる。
特開2002−344809号公報
しかしながら、従来では、アナログ信号に含まれるノイズを取り除くためにノイズ成分を保持するためのホールド容量を画素毎に設ける必要があり、配置されたホールド容量によって撮像素子における開口率が低下してしまう。その結果、撮像素子の感度が低下するという問題が生じる。
本発明の目的は、撮像素子の感度を低下させることなく、入射した光に応じた信号のノイズを低減することができる撮像装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、入射した光を信号に変換する有効画素及び前記入射した光を信号に変換しない基準画素を含む複数の画素が配列された画素列を複数備える撮像装置であって、前記画素列毎に第1の垂直出力線及び第2の垂直出力線を備え、各前記画素列において、前記第1の垂直出力線に前記有効画素が第1の信号を出力し、前記第2の垂直出力線に前記基準画素が第2の信号を出力し、前記第1の信号及び前記第2の信号を比較することを特徴とする。
本発明によれば、撮像素子の感度を低下させることなく、入射した光に応じた信号のノイズを低減することができる。
本発明の実施の形態に係る撮像装置としてのカメラの一部の構成を概略的に示すブロック図である。 図1の撮像素子に設けられた画素及び列回路の回路図である。 図1の撮像素子における第1の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。 図1の撮像素子において発生する時間変動ノイズを説明するための図である。 図1の撮像素子における第2の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。 図2の撮像素子の変形例を説明するための図である。 図6の撮像素子における第1の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。 図6の撮像素子における第2の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る撮像装置としてのカメラ10の一部の構成を概略的に示すブロック図である。
図1において、カメラ10は少なくとも撮像素子11を備え、撮像素子11は画素部12、行走査部13、列回路部14、列走査部15、及び演算処理部16を備える。画素部12には複数の画素が図1における水平方向及び垂直方向に所定の間隔で配列されている。以下では、図1における水平方向の画素の並びを画素行とし、図1における垂直方向の画素の並びを画素列とする。画素部12において、各画素列には後述する図2の基準画素201及び有効画素202が含まれる。なお、本実施の形態では、一例として、各画素列は1つの基準画素201を含む場合を前提とする。行走査部13は画素部12の中から一の画素行を選択し、選択した一の画素行の各画素に対して画素制御信号を送信する。画素制御信号は、例えば、後述する図2の転送信号PTX、リセット信号PRES、及び選択信号PSEL1,PSEL2である。列回路部14は後述する図2の列回路210を複数備え、各列回路210は画素部12の各画素列に対応する。列回路部14は、各列回路210により、対応する画素列の画素から出力された信号を保持する。列走査部15は列回路部14に保持された信号の出力を制御する。具体的に、列走査部15は列回路部14の各列回路210を順次選択し、選択した列回路210に列回路制御信号を送信する。列回路制御信号は、例えば、後述する図2のリセット信号PC0R及び入力制御信号PTS,PTNである。演算処理部16は各列回路210から出力された信号に含まれるノイズ成分を取り除くための演算処理を行う。なお、本実施の形態では、演算処理部16が撮像素子11に設けられる構成について説明するが、演算処理部16は撮像素子11に設けられていなくても良く、カメラ10に搭載されていれば良い。
次に、撮像素子11に設けられた画素及び列回路の構成について説明する。
なお、撮像素子11に設けられた画素及び列回路は、各画素列において同様の構成であるので、以下では、一例として、一の画素列における画素及び該一の画素列に対応する列回路210を用いてその構成を説明する。
図2は、図1の撮像素子11に設けられた画素及び列回路の回路図である。
図2において、画素部12は基準画素201及び複数の有効画素202を備える。図2では、説明を容易にするため、複数の有効画素202のうちj行目及びj+1行目に配列された2つの有効画素202のみを示す。また、各有効画素202の構成要素は共通であるので、以降、有効画素毎に各構成要素を区別しないときは同じ符号を用い、区別するときは符号の後に画素行を付す。本実施の形態では、図2に示すように、画素列毎に垂直出力線VL1,VL2が設けられ、各画素列は垂直出力線VL1,VL2を介して、対応する列回路210と接続されている。なお、図2における各制御信号に付されたi,j,j+1は対応する画素行を示す。
基準画素201は光が内部に入射しないように遮光され、撮像素子11に入射した光に依存しないアナログ信号を出力する。有効画素202は撮像素子11に入射した光をアナログ信号に変換し、変換したアナログ信号を出力する。なお、本実施の形態では、基準画素201は光が内部に入射しないように遮光された構成である以外は、有効画素202と同様の構成であり、以下では、一例として、有効画素202を用いてその構成を説明する。
有効画素202は、フォトダイオード203、転送スイッチ204、フローティングディフュージョン部205(以下、「FD部」という。)、増幅アンプ206、リセットスイッチ207、及び選択スイッチ208,209を備える。
フォトダイオード203は有効画素202に入射した光に応じて電荷を発生させる。なお、本実施の形態では、基準画素201はフォトダイオード203を備えない構成であっても良い。転送スイッチ204はフォトダイオード203で発生した電荷をFD部205へ転送するためのスイッチである。転送スイッチ204は転送信号PTXによって制御される。FD部205はフォトダイオード203で発生した電荷を一時的に保持する。増幅アンプ206はソースフォロワとして機能する増幅MOSアンプである。リセットスイッチ207はリセット信号PRESによって制御され、画素部12に供給された電源電圧VDDによってFD部205をリセットする。なお、画素部12の各画素には同じ電源系から電源電圧VDDが供給されている。選択スイッチ208は増幅アンプ206の出力ノードを垂直出力線VL1(第1の垂直出力線)に接続するためのスイッチであり、選択信号PSEL1によって制御される。選択スイッチ209は増幅アンプ206の出力ノードを垂直出力線VL2(第2の垂直出力線)に接続するためのスイッチであり、選択信号PSEL2によって制御される。本実施の形態では、各画素列の垂直出力線VL1,VL2にそれぞれ1つずつ画素が接続されるように行走査部13によって制御される。
列回路210は、増幅アンプ211a,211b、容量212a,213a,212b,213b、リセットスイッチ214a,214b、及び制御スイッチ215sa,215na,215sb,215nbを備える。さらに、列回路210は保持容量216sa,216na,216sb,216nb、及び出力制御スイッチ217sa,217na,217sb,217nbを備える。
増幅アンプ211a,211bはそれぞれ垂直出力線VL1,VL2に出力された信号を増幅させる。増幅アンプ211aの増幅度は容量212a,213aの容量比によって決定され、増幅アンプ211bの増幅度は容量212b,213bの容量比によって決定される。リセットスイッチ214a,214bはそれぞれ容量213a,213bをリセットするためのスイッチであり、リセット信号PC0Rによって制御される。制御スイッチ215sa,215naは増幅アンプ211aで増幅された信号をそれぞれ保持容量216sa,216naに保持するためのスイッチである。制御スイッチ215sb,215nbは増幅アンプ211bで増幅された信号をそれぞれ保持容量216sb,216nbに保持するためのスイッチである。制御スイッチ215sa,215sbは入力制御信号PTSによって同時に制御され、制御スイッチ215na,215nbは入力制御信号PTNによって同時に制御される。保持容量216sa,216naは増幅アンプ211aによって増幅された信号を保持し、保持容量216sb,216nbは増幅アンプ211bによって増幅された信号を保持する。以下では、保持容量216saに保持される信号をS1とし、保持容量216naに保持される信号をN1とし、保持容量216sbに保持される信号をS2とし、保持容量216nbに保持される信号をN2とする。出力制御スイッチ217saは保持容量216saに保持された信号S1を出力ノードOUTS1に出力するためのスイッチである。出力制御スイッチ217naは保持容量216naに保持された信号N1を出力ノードOUTN1に出力するためのスイッチである。出力制御スイッチ217sbは保持容量216sbに保持された信号S2を出力ノードOUTS2に出力するためのスイッチである。出力制御スイッチ217nbは保持容量216nbに保持された信号N2を出力ノードOUTN2に出力するためのスイッチである。出力制御スイッチ217sa,217na,217sb,217nbは列走査信号PHによって同時に制御される。
次に、撮像素子11における各画素の読み出し動作について説明する。カメラ10は、第1の読み出しモード(第1のモード)及び第2の読み出しモード(第2のモード)を備え、ユーザの操作によって第1の読み出しモード及び第2の読み出しモードのいずれかが設定可能である。第1の読み出しモードは、ノイズの低減を優先するモードであり、例えば、静止画撮影や、低フレームレートの動画撮影等で設定される。第1の読み出しモードは、各画素列において、各有効画素202から垂直出力線VL1に信号S1,N1(第1の信号)が出力され、基準画素201から垂直出力線VL2に信号S2,N2(第2の信号)が出力される。第2の読み出しモードは、読み出し動作を含む画像処理の高速化を優先するモードであり、例えば、カメラ10の図示しない液晶モニタ等にリアルタイムで動画を表示する「ライブビュー」や、高フレームレートの動画撮影等で設定される。第2の読み出しモードは、各画素列において、一の有効画素202から垂直出力線VL1に信号S1,N1が出力され、他の有効画素202から垂直出力線VL2に信号S2’,N2’が出力される。
図3は、図1の撮像素子11における第1の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。
図3において、まず、時刻t100に示すように、選択信号PSEL1_jがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は有効画素202jの選択スイッチ208jをオンし、有効画素202jを垂直出力線VL1に接続する。また、選択信号PSEL1_jと同時に、選択信号PSEL2_iがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は基準画素201の選択スイッチ208_iをオンし、基準画素201を垂直出力線VL2に接続する。これにより、有効画素202jが垂直出力線VL1に信号を出力可能となり、また、基準画素201が垂直出力線VL2に信号を出力可能となる。このとき、有効画素202jのFD部205j、基準画素201のFD部205i、及び増幅アンプ211a,211bがそれぞれリセット状態である。
次いで、時刻t101に示すように、リセット信号PRES_jがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は有効画素202jのFD部205jのリセット状態を解除する。また、リセット信号PRES_jと同時に、リセット信号PRES_iがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は基準画素201のFD部205iのリセット状態を解除する。これにより、有効画素202jから垂直出力線VL1にリセットレベルの信号N1が出力され、有効画素202jの出力と同じタイミングで基準画素201から垂直出力線VL2にリセットレベルの信号N2が出力される。なお、信号N1,N2は撮像素子11に入射した光に応じた光電変換成分を含まない。さらに、リセット信号PC0RがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は増幅アンプ211a,211bのリセット状態を解除する。
次いで、時刻t102に示すように、入力制御信号PTNがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215na,215nbを同時にオンする。制御スイッチ215naがオンされている間、撮像素子11は有効画素202jから垂直出力線VL1に出力された信号N1を、増幅アンプ211aを介して保持容量216naに書き込む。また、制御スイッチ215nbがオンされている間、撮像素子11は基準画素201から垂直出力線VL2に出力された信号N2を、増幅アンプ211bを介して保持容量216nbに書き込む。
次いで、時刻t103に示すように、入力制御信号PTNがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215na,215nbを同時にオフする。これにより、保持容量216na,216nbには時刻t102〜t103の期間の信号N1,N2が保持される。
次いで、時刻t104に示すように、入力制御信号PTSがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215sa,215sbを同時にオンする。制御スイッチ215saがオンされている間、撮像素子11は有効画素202jから垂直出力線VL1に出力された信号を保持容量216saに書き込み可能となる。また、制御スイッチ215sbがオンされている間、撮像素子11は基準画素201から垂直出力線VL2に出力された信号を保持容量216sbに書き込み可能となる。
次いで、時刻t105に示すように、転送信号PTX_jがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は有効画素202jの転送スイッチ204jをオンし、フォトダイオード203jで発生した電荷をFD部205jへ転送する。これにより、有効画素202jから垂直出力線VL1に信号S1が出力され、信号S1が増幅アンプ211aを介して保持容量216saに書き込まれる。信号S1は撮像素子11に入射した光に応じた光電変換成分を含む。次いで、時刻t106に示すように、転送信号PTX_jがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は有効画素202jの転送スイッチ204jをオフし、撮像素子11はフォトダイオード203jからFD部205jへの電荷の転送を終了する。一方、有効画素202jの出力と同じタイミング、具体的に、時刻t104〜t105の期間において、基準画素201から垂直出力線VL2に信号S2が出力され、信号S2が増幅アンプ211bを介して保持容量216sbに書き込まれる。信号S2はリセットレベルの信号であり、撮像素子11に入射した光に応じた光電変換成分を含まない。
次いで、時刻t107に示すように、入力制御信号PTSがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215sa,215sbを同時にオフする。これにより、保持容量216sb,216sbには時刻104〜時刻107の期間の信号S1,S2が保持される。
次いで、時刻t108に示すように、リセット信号PRES_jがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は有効画素202jのリセットスイッチ207jをオンし、FD部205jをリセット状態に移行させる。また、リセット信号PRES_jと同時に、リセット信号PRES_iがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は基準画素201のリセットスイッチ207iをオンし、FD部205iをリセット状態に移行させる。さらに、リセット信号PC0RがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は増幅アンプ211a,211bをそれぞれリセット状態に移行させる。
次いで、時刻t109から時刻t110の期間に、列走査信号PHが各画素列の列回路210に順次入力される。列走査信号PHが入力されると、撮像素子11は出力制御スイッチ217sa,217na,217sb,217nbを同時にオンし、保持容量216sa,216na,216sb,216nbから同時に各信号を出力する。これにより、保持容量216saに保持された信号S1が出力ノードOUTS1に出力され、保持容量216naに保持された信号N1が出力ノードOUTN1へ出力される。また、保持容量216sbに保持された信号S2が出力ノードOUTS2へ出力され、保持容量216nbに保持された信号N2が出力ノードOUTN2へ出力される。上述した時刻t100〜時刻t110における処理を各画素行で行い、撮像素子11は一の画素列における第1の読み出し動作を終了する。上述した処理と同様の処理が全ての画素列で行われる。カメラ10は、信号S1に基づいて画像を生成する前に、信号S1,N1,S2,N2に基づいて信号S1のノイズ成分を取り除く演算処理を行う。
ここで、有効画素202から出力される信号S1には光電変換成分の他に、様々な要因によるノイズ成分が含まれる。信号S1にノイズ成分が含まれると、信号S1に基づいて生成される画像にスジ等が表れてしまい、画像の画質が劣化してしまう。例えば、撮像素子11における画素欠陥や撮像素子11内に発生する暗電流といった撮像素子11の個体の特性に起因して発生するノイズ成分は、時間に依存せずに一定の値を示す場合が多い。このような一定値ノイズ成分は、例えば、信号S1と同じ画素から出力され且つ光電変換成分等の不要な成分を含まない信号N1から抽出可能であり、抽出した一定値ノイズ成分を信号S1から減算することで容易にノイズ成分を取り除き可能である。
一方、撮像素子11の電源変動や、カメラ10の外部の機器から発生する磁気の変動といった撮像素子11以外の構成要素に起因して発生するノイズ成分は、図4のN(t)のように、時間に応じて変動する場合がある。このような時間変動ノイズ成分は、信号S1と異なる時刻に出力された信号N1からでは正確にノイズ成分を抽出することができず、その結果、信号S1からノイズ成分を取り除くことができない。
例えば、図4の時刻t1において有効画素202jから出力された信号N1は、リセットレベルに応じたリセット成分Nj及び時刻t1の時点の時間変動ノイズN(t1)が重畳された信号である。
N1=Nj+N(t1) …(1)
また、図4の時刻t2において有効画素202jから出力された信号S1は、光電変換成分Sj、リセット成分Nj、及び時刻t2の時点の時間変動ノイズ成分N(t2)が重畳された信号である。なお、図4に示すように、時刻t2の時点の時間変動ノイズ成分N(t2)の値は時刻t1の時点の時間変動ノイズ成分N(t1)の値と異なる。
S1=Sj+Nj+N(t2) …(2)
上記信号S1から信号N1を減算すると下記の結果となる。
S1−N1={Sj+Nj+N(t2)}−{Nj+N(t1)}
=Sj+{N(t2)−N(t1)} …(3)
このように、信号S1から信号N1を減算するだけでは、信号S1から時間変動ノイズ成分N(t2)を取り除くことができない。時間変動ノイズ成分を取り除くために、例えば、該時間変動ノイズ成分を保持するためのホールド容量やスイッチ等を各画素に設けることが考えられる。しかし、このような方法では、配置された各ホールド容量等によって撮像素子11における開口率が低下し、その結果、撮像素子11の感度が低下してしまう。
これに対し、本実施の形態では、各画素列において、垂直出力線VL1に有効画素202が信号S1,N1を出力し、垂直出力線V2に基準画素201が信号S2,N2を出力し、信号S1,N1及び信号S2,N2が比較される。例えば、図4の時刻t1において、式(1)の信号N1が有効画素202jから出力されるのと同時に、下記式(4)の信号N2が基準画素201から出力される。この信号N2は、リセット成分Ni及び時刻t1の時点の時間変動ノイズN(t1)が重畳された信号である。
N2=Ni+N(t1) …(4)
なお、本実施の形態では、基準画素201及び有効画素202はほぼ同様の構成であるので、基準画素201及び有効画素202において、カメラ10の外部の機器から発生する磁気の変動によって同様の影響を受け、同じノイズが発生すると考えられる。また、基準画素201及び有効画素202は同じ電源系から電源電圧VDDが供給されているので、基準画素201及び有効画素202において、撮像素子11の電源変動によって同様のノイズが発生すると考えられる。すなわち、基準画素201及び有効画素202において、同じタイミングで抽出した時間変動ノイズNは同値である。
また、図4の時刻t2において、式(2)の信号S1が有効画素202jから出力されるのと同時に、下記式(5)の信号S2が基準画素201から出力される。この信号S2はリセット成分Ni及び時刻t2の時点の時間変動ノイズN(t2)が重畳された信号である。
S2=Ni+N(t2) …(5)
演算処理部16は下記式(6)を用いて信号S1からノイズ成分を取り除く演算処理を行う。
(S1−N1)−(S2−N2)
={(Sj+Nj+ N(t2))−(Nj+N(t1))}−{(Ni+N(t2))−(Ni+N(t1))}
={Sj+(N(t2)−N(t1))}−(N(t2)−N(t1))
=Sj …(6)
すなわち、本実施の形態における信号S1,N1及び信号S2,N2の比較は、式(6)に示すように、有効画素202jから出力された信号S1から信号N1を減算して一定値ノイズ成分を取り除く処理、及び基準画素201から出力された時間の異なる信号S2,N2の差分(S2−N2)を、一定値ノイズ成分が取り除かれた(S1−S2)から減算して時間変動ノイズ成分を取り除く処理を含む。
このようにして、本実施の形態では、各画素にホールド容量等を設けることなく、S1からノイズ成分を取り除くことができ、撮像素子の感度を低下させることなく、信号S1のノイズを低減することができる。
上述した本実施の形態では、各画素列において、同じタイミングで出力された信号S1,N1及び信号S2,N2が比較される。これにより、式(6)及び信号S2,N2を用いて信号S1のノイズ成分を確実に取り除くことができる。
また、上述した本実施の形態では、基準画素201のフォトダイオード203が遮光されている。また、基準画素201はフォトダイオード203を備えない。これにより、信号S1からノイズ成分を取り除くための信号として光電変換成分等の不要な成分を含まない信号S2,N2を容易に取得することができる。
次に、第2の読み出しモードの各動作について説明する。
図5は、図1の撮像素子11における第2の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。
図5において、まず、時刻t200に示すように、選択信号PSEL1_jがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は選択スイッチ208jをオンし、有効画素202jを垂直出力線VL1に接続する。また、選択信号PSEL1_jと同時に、選択信号PSEL2_j+1がLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は選択スイッチ208_j+1をオンし、有効画素202j+1を垂直出力線VL2に接続する。これにより、有効画素202jが垂直出力線VL1に信号を出力可能となり、また、有効画素202j+1が垂直出力線VL2に信号を出力可能となる。このとき、FD部205j,205j+1及び増幅アンプ211a,211bがそれぞれリセット状態である。
次いで、時刻t201に示すように、リセット信号PRES_j,PRES_j+1がHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11はリセットスイッチ207j,207j+1をオフし、FD部205j,205j+1のリセット状態を解除する。また、リセット信号PC0RがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11はリセットスイッチ214a,214bをオフし、増幅アンプ211a,211bのリセット状態を解除する。
次いで、時刻t202に示すように、入力制御信号PTNがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215na,215nbをオンする。制御スイッチ215naがオンされている間、有効画素202jから垂直出力線VL1に出力された信号N1が増幅アンプ211aを介して保持容量216naに書き込まれる。また、制御スイッチ215nbがオンされている間、有効画素202j+1から垂直出力線VL2に出力された信号N2’が増幅アンプ211bを介して保持容量216nbに書き込まれる。信号N2’は撮像素子11に入射した光に依存しない信号であり、撮像素子11に入射した光に応じた光電変換成分を含まない。
次いで、時刻t203に示すように、入力制御信号PTNがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215na,215nbを同時にオフする。これにより、保持容量216na,216nbには時刻t202〜t203の期間の信号N1,N2’が保持される。
次いで、時刻t204に示すように、入力制御信号PTSがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215sa,215sbをオンする。制御スイッチ215saがオンされている間、有効画素202jから垂直出力線VL1に出力された信号S1が増幅アンプ211aを介して保持容量216saに書き込み可能となる。また、制御スイッチ215sbがオンされている間、有効画素202j+1から垂直出力線VL2に出力された信号S2’が増幅アンプ211bを介して保持容量216sbに書き込み可能となる。
次いで、時刻t205に示すように、転送信号PTX_j,PTX_j+1がLレベルからHレベルに同時に遷移すると、撮像素子11は転送スイッチ204j,204j+1を同時にオンする。撮像素子11はフォトダイオード203j,203j+1で発生した電荷をそれぞれFD部205j,205j+1へ転送する。これにより、有効画素202jから垂直出力線VL1に信号S1が出力され、信号S1が増幅アンプ211aを介して保持容量216saに書き込まれる。また、有効画素202jの出力と同じタイミングで有効画素202j+1から垂直出力線VL2に信号S2’が出力され、信号S2’が増幅アンプ211aを介して保持容量216sbに書き込まれる。
次いで、時刻t206に示すように、転送信号PTX_j,PTX_j+1がHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は転送スイッチ204j,204j+1をオフする。撮像素子11はフォトダイオード203j,203j+1からFD部205j,205j+1への電荷の転送を終了する。
次いで、時刻t207に示すように、入力制御信号PTSがHレベルからLレベルに遷移すると、撮像素子11は制御スイッチ215sa,215sbを同時にオフする。これにより、保持容量216sa,216sbには時刻t204〜時刻t207の期間の信号S1,S2が保持される。
次いで、時刻t208に示すように、リセット信号PRES_j,PRES_j+1がLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11はリセットスイッチ207j,207j+1をオンし、FD部205j,205j+1をリセット状態に移行させる。また、リセット信号PC0RがLレベルからHレベルに遷移すると、撮像素子11はリセットスイッチ214a,214bをオンし、増幅アンプ211a,211bをリセット状態に移行させる。
次いで、時刻t209〜時刻t210の期間に、列走査信号PHが各画素列の列回路210に順次入力される。列走査信号PHが入力されると、撮像素子11は出力制御スイッチ217sa,217na,217sb,217nbをオンし、保持容量216sa,216na,216sb,216nbから同時に各信号を出力する。これにより、保持容量216saに保持された信号S1が出力ノードOUTS1に出力され、保持容量216naに保持された信号N1が出力ノードOUTN1へ出力される。また、保持容量216sbに保持された信号S2’が出力ノードOUTS2へ出力され、保持容量216nbに保持された信号N2’が出力ノードOUTN2へ出力される。上述した時刻t200〜時刻t210における処理を各画素行で行い、撮像素子11は一の画素列の第2の読み出し動作を終了する。上述した処理と同様の処理が全ての画素列で行われる。演算処理部16は、上記式(3)を用い、各画素列から出力された信号S1から信号N1を減算してS1のノイズ成分を取り除き、例えば、有効画素202jの光電変換成分Sjを生成する。また、演算処理部16は信号S2’から信号N2’を減算してS2’のノイズ成分を取り除き、例えば、有効画素202j+1の光電変換成分Sj+1を生成する。カメラ10は光電変換成分Sj,Sj+1等のノイズ成分が取り除かれた全ての光電変換成分に基づいて画像を生成する。
上述した本実施の形態では、第2の読み出しモードが設定された場合、各画素列において、垂直出力線VL1に有効画素202jが信号S1,N1を出力し、垂直出力線VL2に有効画素202j+1が信号S2’,N2’が出力される。すなわち、2行分の画素の読み出し動作が同時に行われる。これにより、第1の読み出しモードより半分の時間で画素の読み出し動作を行うことができ、もって、読み出し動作を含む画像処理の高速化を実現することができる。
以上、本発明について、上述した実施の形態を用いて説明したが、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えば、撮像素子11が各画素から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換部を備えていても良い。
図6は、図2の撮像素子11の変形例を説明するための回路図である。
図6において、撮像素子600は画素部12及び列回路601を備える。なお、撮像素子600は、その構成、作用が上述した撮像素子11と基本的に同じであるので、以下、重複した構成、作用については説明を省略し、異なる構成、作用について説明を行う。また、図6においても、図2と同様に、複数の画素列のうち一の画素列のみを示し、さらに、一の画素列に配列される画素のうち、基準画素201、及びj行目及びj+1行目に配列された2つの有効画素202のみを示す。
列回路601は、図2の列回路210の各構成要素の他に、AD変換部602を備える。AD変換部602は、2つの入力端子を有するコンパレータ603a,603b、カウンタ605a,605b、及びメモリ607sa,607na,607sb,607nbを備える。なお、本実施の形態では、列回路601が増幅アンプ211a,211bを備える構成について説明するが、列回路601が増幅アンプ211a,211bを備えない構成であっても良い。
保持容量216sa,216naは出力制御スイッチ217sa,217naを介してコンパレータ603aの一方の入力端子に接続されている。また、保持容量216sb,216nbは、出力制御スイッチ217sb,217nbを介して、コンパレータ603bの一方の入力端子に接続されている。出力制御スイッチ217sa,217sbは、出力制御信号PADSによって制御され、出力制御スイッチ217sa,217sbがオンされると、保持容量216sa,216sbに保持された信号S1,S2が、コンパレータ603a,603bへ出力される。出力制御スイッチ217na,217nbは、出力制御信号PADNによって制御され、出力制御スイッチ217na,217nbがオンされると、保持容量216na,216nbに保持された信号N1,N2が、コンパレータ603a,603bへ出力される。すなわち、本実施の形態では、各画素から出力された信号S1,N1,S2,N2は保持容量216sa,216na,216sa,216naに保持された後、AD変換部602に出力される。
コンパレータ603a,603bの他方の入力端子にはRAMP電圧生成部604が接続され、RAMP電圧生成部604は参照電圧(ある傾きを持った線形に変化するスロープ波形:RAMP電圧)をコンパレータ603a,603bに出力する。コンパレータ603aは参照電圧が出力制御スイッチ217sa,217naから受信した信号より小さい場合にLレベルの信号を出力し、参照電圧が出力制御スイッチ217sa,217naから受信した信号より大きい場合にHレベルの信号を出力する。コンパレータ603bは参照電圧が出力制御スイッチ217sb,217nbから受信した信号より小さい場合にLレベルの信号を出力し、参照電圧が出力制御スイッチ217sb,217nbから受信した信号より大きい場合にHレベルの信号を出力する。カウンタ605a,605bはクロック供給部606から供給される一定の周期のクロック信号に同期してカウント動作を開始し、コンパレータ604a,604bの出力がLレベルからHレベルに遷移した時点でカウント動作を停止する。
メモリ607sa,607na,607sb,607nbはAD変換されたデジタル信号を記憶するメモリである。メモリ607saはカウンタ605aから出力されたカウント値からなるデジタル信号S1dを記憶し、メモリ607naはカウンタ605aから出力されたカウント値からなるデジタル信号N1dを記憶する。また、メモリ607sbはカウンタ605bから出力されたカウント値からなるデジタル信号S2dを記憶し、メモリ607nbはカウンタ605bから出力されたカウント値からなるデジタル信号S2dを記憶する。メモリ607sa,607na,607sb,607nbに記憶された信号S1,N1,S2,N2は出力ノードOUTS1,OUTN1,OUTS2,OUTN2にそれぞれ出力される。
上述した本実施の形態では、各画素から出力された信号S1,N1,S2,N2は保持容量216sa,216na,216sa,216naに保持された後、AD変換部602に出力される。これにより、AD変換部602に適切なタイミングで信号S1,N1,S2,N2を出力することができる。
次に、撮像素子600における第1の読み出しモード及び第2の読み出しモードの各動作について説明する。
図7は、図6の撮像素子600における第1の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。
図7において、時刻t300〜時刻t303の期間に、撮像素子600は図3の時刻t100〜時刻t109の期間と同じ処理を行う。これにより、保持容量216sa,216naには有効画素202jから出力された信号S1,N1が保持され、また、保持容量216sb,216nbには基準画素201から出力された信号S2,N2が保持される。
次いで、時刻t303に示すように、出力制御信号PADNがLレベルからHレベルに遷移すると、保持容量216naに保持された信号N1がコンパレータ603aへ出力され、保持容量216nbに保持された信号N2がコンパレータ603bへ出力される。時刻t305に示すように、出力制御信号PADNがHレベルからLレベルに遷移するまで、信号N1,N2がコンパレータ603a,603bへ出力され続ける。時刻t303〜時刻t305の期間に、RAMP電圧生成部604がコンパレータ603a,603bへ参照電圧を供給し、また、クロック供給部606がカウンタ605a,605bへクロック信号を出力する。カウンタ605a,605bはクロック信号を受信すると、カウント動作を開始する。カウンタ605aはコンパレータ603aの出力Cout1がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図7の時刻t304)でカウント動作を停止する。また、カウンタ605bはコンパレータ603bの出力Cout2がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図7の時刻t304)でカウント動作を停止する。
次いで、時刻t305〜時刻t306の間に、カウンタ605aから出力されたカウント値からなるデジタル信号N1dがメモリ607naに記憶され、カウンタ605bから出力されたカウント値からなるデジタル信号N2dがメモリ607nbに記憶される。その後、時刻t306に、カウンタ605a,605bがリセットされる。
次いで、時刻t307に示すように、出力制御信号PADSがLレベルからHレベルに遷移すると、保持容量216saに保持された信号S1がコンパレータ603aへ出力され、保持容量216sbに保持された信号S2がコンパレータ603bへ出力される。時刻t310に示すように、出力制御信号PADSがHレベルからLレベルに遷移するまで、信号S1,S2がコンパレータ603a,603bへ出力され続ける。時刻t307〜時刻t310の期間に、RAMP電圧生成部604はコンパレータ603a,603bに参照電圧を供給し、また、クロック供給部606はカウンタ605a,605bにクロック信号を出力する。カウンタ605a,605bは、クロック信号を受信すると、カウント動作を開始する。カウンタ605aはコンパレータ603aの出力Cout1がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図7の時刻t309)でカウント動作を停止する。また、カウンタ605bはコンパレータ603b出力Cout2がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図7の時刻t309)でカウント動作を停止する。
次いで、時刻t310〜時刻t311の間に、カウンタ605aから出力されたカウント値からなるデジタル信号S1dがメモリ607saに記憶され、カウンタ605bから出力されたカウント値からなるデジタル信号S2dがメモリ607sbに記憶される。その後、時刻t311に、カウンタ605a,605bがリセットされる。
次いで、時刻t311〜時刻t312の間に、メモリ607saに保持されたデジタル信号S1dが出力ノードOUTS1へ出力され、メモリ607naに保持されたデジタル信号N1dが出力ノードOUTN1へ出力される。また、メモリ607sbに保持されたデジタル信号S2dが出力ノードOUTS2へ出力され、メモリ607nbに保持されたデジタル信号N2dが出力ノードOUTN2へ出力される。上述した時刻t300〜時刻t312における処理を各画素行で行い、撮像素子600は一の画素列の第1の読み出し動作を終了する。上述した処理と同様の処理が全ての画素列で行われる。演算処理部16は上述した式(6)を用いてノイズ成分を取り除く演算処理を行う。カメラ10は、ノイズ成分が取り除かれた各画素のデジタル信号S1dに基づいて画像を生成する。
図8は、図6の撮像素子600における第2の読み出しモードの各動作を説明するためのタイミングチャートである。
図8において、まず、時刻t400〜時刻t403の期間に、撮像素子600は図5の時刻t200〜時刻t209と同じ処理を行う。これにより、保持容量216sa,216naには有効画素202jから出力された信号S1,N1が保持され、また、保持容量216sb,216nbには有効画素202j+1から出力された信号S2’,N2’が保持される。
次いで、時刻t403に示すように、出力制御信号PADNがLレベルからHレベルに遷移すると、保持容量216naに保持された信号N1がコンパレータ603aへ出力され、保持容量216nbに保持された信号N2’がコンパレータ603bへ出力される。時刻t405に示すように、出力制御信号PADNがHレベルからLレベルに遷移するまで、信号N1,N2’がコンパレータ603a,603bへ出力され続ける。時刻t403〜時刻t405の期間に、RAMP電圧生成部604がコンパレータ603a,603bへ参照電圧を供給し、また、クロック供給部606がカウンタ605a,605bへクロック信号を出力する。カウンタ605a,605bは、クロック信号を受信すると、カウント動作を開始する。カウンタ605aはコンパレータ603aの出力Cout1がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図8の時刻t404)でカウント動作を停止する。また、カウンタ605bはコンパレータ603bの出力Cout2がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図8の時刻t404)でカウント動作を停止する。
次いで、時刻t405〜時刻t406の間に、カウンタ605aから出力されたカウント値からなるデジタル信号N1dがメモリ607naに記憶され、カウンタ605bから出力されたカウント値からなるデジタル信号N2d’がメモリ607nbに記憶される。その後、時刻t406に、カウンタ605a,605bがリセットされる。
次いで、時刻t407に示すように、出力制御信号PADSがLレベルからHレベルに遷移すると、保持容量216saに保持された信号S1がコンパレータ603aへ出力され、保持容量216sbに保持された信号S2’がコンパレータ603bへ出力される。時刻t410に示すように、出力制御信号PADSがHレベルからLレベルに遷移するまで、信号S1,S2’がコンパレータ603a,603bへ出力され続ける。時刻t407〜時刻t410の期間に、RAMP電圧生成部604はコンパレータ603a,603bに参照電圧を供給し、また、クロック供給部606はカウンタ605a,605bにクロック信号を出力する。カウンタ605a,605bは、クロック信号を受信すると、カウント動作を開始する。カウンタ605aはコンパレータ603aの出力Cout1がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図8の時刻t409)でカウント動作を停止する。また、カウンタ605bはコンパレータ603b出力Cout2がLレベルからHレベルに遷移した時点(例えば、図8の時刻t409)でカウント動作を停止する。
次いで、時刻t410〜時刻t411の間に、カウンタ605aから出力されたカウント値からなるデジタル信号S1dがメモリ607saに記憶され、カウンタ605bから出力されたカウント値からなるデジタル信号S2d’がメモリ607sbに記憶される。その後、時刻t411に、カウンタ605a,605bがリセットされる。
次いで、時刻t411〜時刻t412の間に、メモリ607saに保持されたデジタル信号S1dが出力ノードOUTS1へ出力され、メモリ607naに保持されたデジタル信号N1dが出力ノードOUTN1へ出力される。また、メモリ607sbに保持されたデジタル信号S2d’が出力ノードOUTS2へ出力され、メモリ607nbに保持されたデジタル信号N2d’が出力ノードOUTN2へ出力される。上述した時刻t400〜時刻t412における処理を各画素行で行い、撮像素子600は一の画素列の第3の読み出し動作を終了する。上述した処理と同様の処理が全ての画素列で行われる。演算処理部16は、上記式(3)を用い、各画素列のデジタル信号S1dからデジタル信号N1dを減算してデジタル信号S1dのノイズ成分を取り除く。また、演算処理部16はデジタル信号S2d’からデジタル信号N2d’を減算してデジタル信号S2d’のノイズ成分を取り除く。カメラ10はノイズ成分が取り除かれたデジタル信号S1d,S2d’に基づいて画像を生成する。
このようにして、AD変換部602を備える撮像素子においても上述した本実施の形態と同様の効果を奏することができる。
本発明は、上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、該システム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能である。また、本発明は、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10 カメラ
12 画素部
201 基準画素
202,202j,202j+1 有効画素
203 フォトダイオード
216sa,216na,216sb,216nb 保持容量
602 AD変換部
VL1,VL2 垂直出力線
S1,N1,S2,N2 信号

Claims (6)

  1. 入射した光を信号に変換する有効画素及び前記入射した光を信号に変換しない基準画素を含む複数の画素が配列された画素列を複数備える撮像装置であって、
    前記画素列毎に第1の垂直出力線及び第2の垂直出力線を備え、
    各前記画素列において、前記第1の垂直出力線に前記有効画素が第1の信号を出力し、前記第2の垂直出力線に前記基準画素が第2の信号を出力し、前記第1の信号及び前記第2の信号を比較することを特徴とする撮像装置。
  2. 各前記画素列において、同じタイミングで出力された前記第1の信号及び前記第2の信号を比較することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
  3. 前記基準画素は、前記入射した光を前記信号に変換するための光電変換手段を搭載しないことを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
  4. 前記基準画素は、前記入射した光を前記信号に変換するための光電変換手段を搭載し、
    前記光電変換手段は遮光されていることを特徴とする請求項1又は2記載の撮像装置。
  5. 前記画素列に複数の有効画素が配列され、
    ノイズの低減を優先する第1のモード及び画像処理の高速化を優先する第2のモードのいずれかが設定され、
    前記第2のモードが設定された場合、各前記画素列において、前記第1の垂直出力線に一の前記有効画素が一の前記第1の信号を出力し、前記第2の垂直出力線に他の前記有効画素が他の前記第1の信号を出力することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 前記有効画素及び前記基準画素の各々から出力される信号はアナログ信号であり、
    前記有効画素及び前記基準画素の各々から出力される信号をデジタル信号に変換するAD変換手段と、
    前記有効画素及び前記基準画素の各々から出力される信号を保持する保持手段とを更に備え、
    前記有効画素及び前記基準画素の各々から出力される信号は、前記保持手段によって保持された後に前記AD変換手段に出力されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の撮像装置。
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