JP2018138969A - エレクトロクロミック素子 - Google Patents

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Shinhei Okamoto
紳平 岡本
中村 淳一
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Abstract

【課題】高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立でき、消費電力をも低減できるEC素子を提供する。
【解決手段】EC素子20は、第1電極21aと、第2電極21bと、導電層24及び複数の調光部200を有する積層体とを備え、前記積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極21aが配置され、他方側の外面に第2電極21bが配置され、導電層24は、複数の調光部200の間に配置され、調光部200は、第1型EC層22aと、電解質層23と、第2型EC層22bとを備え、導電層24の一方の主面に調光部200の第1型EC層22aが接し、導電層24の他方の主面に調光部200の第2型EC層22bが接している。
【選択図】図2

Description

本発明は、エレクトロクロミック現象を利用したエレクトロクロミック素子に関するものである。
エレクトロクロミック(EC)素子は、化学物質にキャリアを注入することにより生じる酸化・還元反応により、化学物質の光学物性が変化するエレクトロクロミック現象を利用した光学素子であり、EC素子の光透過率を電流により任意に制御できるため、省エネルギーや意匠性が求められる光学分野において注目されている。上記EC素子は、酸化・還元等の化学反応によって物質の色調が変化するために色が変わるが、これは電圧駆動で液晶の配向を変化させる液晶素子とは根本的に異なる。
EC素子は様々な色調を発現することができ、駆動電力、消費電力等の点でも大きなメリットがあるが、変色の際に化学反応を伴わない液晶素子と比較すると、光透過状態と遮光状態との間の変化時、即ち、スイッチング時の応答速度では大きく劣るという問題がある。
上記問題を解決する方法の一つとして、EC層を薄くする方法があり、EC層を薄くすると、EC層へのキャリアの移動が速やかに起こるため、応答速度が向上する。しかし、EC層を薄くすると、光学密度(色調)変化は小さくなる問題がある。一方、光学密度変化を大きくするために、EC層を厚くすると、EC層へのキャリアの移動に時間がかかるため、応答速度は低下する。このように、EC素子では、応答速度と光学密度(色調)変化の大きさとはトレードオフの関係にある。
このような状況において、例えば、特許文献1では、EC層を2層積層することにより、着色濃度及び応答速度の向上を両立できるEC素子が提案されている。
特開昭58−114019号公報
しかし、特許文献1のEC素子では、各EC層が並列接続されており、EC層を並列駆動するとEC素子の平面方法に電荷の移動が起こるため、EC素子の内部抵抗が増大して、消費電力が大きくなるという問題がある。
本発明は、上記問題を解決したもので、高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立できるとともに、消費電力をも低減できるEC素子を提供するものである。
本発明のエレクトロクロミック素子は、第1電極と、第2電極と、導電層及び複数の調光部を有する積層体と、を含むエレクトロクロミック素子であって、前記積層体の積層方向における一方側の外面に前記第1電極が配置され、他方側の外面に前記第2電極が配置され、前記導電層は、前記複数の調光部の間に配置され、前記調光部は、エレクトロクロミック層と、電解質層とを少なくとも含み、前記導電層の一方の主面に前記調光部における一層が接し、前記導電層の他方の主面に前記調光部の前記一層とは異なる層が接している。
本発明によれば、高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立できるとともに、消費電力をも低減できるEC素子を提供することができる。
図1は、従来のEC素子の一例を示す模式断面図である。 図2は、EC素子の一例を示す模式断面図である。 図3は、従来のEC素子の一例を示す模式断面図である。 図4は、EC素子の一例を示す模式断面図である。 図5は、EC素子の一例を示す模式断面図である。 図6は、EC素子の一例を示す模式断面図である。 図7は、EC素子の電極と外部電源との接続図である。 図8は、比較例1の電荷と時間との関係図である。 図9は、比較例1の波長700nmの光の透過率と時間との関係図である。 図10は、実施例1の電荷と時間との関係図である。 図11は、実施例1の波長700nmの光の透過率と時間との関係図である。 図12は、実施例2の電荷と時間との関係図である。 図13は、実施例2の波長700nmの光の透過率と時間との関係図である。
以下、本発明のエレクトロクロミック素子(以下、EC素子とも言う。)の一実施形態について説明する。
上記EC素子は、第1電極と、第2電極と、導電層及び複数の調光部を有する積層体と、を備え、上記積層体の積層方向における一方側の外面に上記第1電極が配置され、他方側の外面に上記第2電極が配置され、上記導電層は、上記複数の調光部の間に配置され、上記調光部は、エレクトロクロミック層と、電解質層とを少なくとも含み、上記導電層の一方の主面に上記調光部における一層が接し、上記導電層の他方の主面に上記調光部の上記一層とは異なる層が接している。
上記EC素子は、複数の調光部を備えているため、各調光部のエレクトロクロミック層(以下、EC層とも言う。)の厚さを薄くしても、複数のEC層の光学密度変化が合算されるため、EC素子全体としては大きな光学密度変化を確保できる。また、各EC層の厚さを薄くすることにより、応答速度が向上する。
また、上記EC素子では、上記導電層の一方の主面に上記調光部における一層が接し、上記導電層の他方の主面に上記調光部の上記一層とは異なる層が接しているため、直列駆動が可能となり、並列駆動に比べて消費電力を低減できる。
上記調光部は、EC層と、電解質層とを少なくとも備えていればよいが、第1型のEC層と、電解質層と、第2型のEC層とをこの順で積層させることが好ましい。具体的には、例えば、上記第1型のEC層を酸化着色型EC層とし、上記第2型のEC層を還元着色型EC層とすれば、それぞれのEC層での酸化又は還元により効率よく着消色できる相補型のEC素子とすることができる。
但し、上記調光部は、一種類のEC層と、電解質層とを積層させる2層構造とすることも可能である。その場合には、上記EC層は、酸化着色型EC層、又は、還元着色型EC層のいずれかとする。
更に、上記調光部は、EC層と、電解質層と、非EC層とをこの順で積層させることもできる。
EC素子では、上記複数の調光部において、同種のEC層の厚さが、それぞれ同一であることが好ましい。上記EC素子を直流駆動すると、全てのEC層に同じ電流が流れるため、同種のEC層の厚さがそれぞれ同一であると、各調光部の光学密度の変化が略同じとなり、EC素子全体での調光の制御が容易となるからである。
上記EC層の厚さは、50nm以上2μm以下が好ましく、100nm以上1.5μm以下がより好ましい。上記EC層の厚さが小さすぎると、EC素子全体としても光学密度変化が小さくなり、上記EC層の厚さが大きすぎると、応答速度が低下するからである。
上記導電層は、導電性材料で形成された単層構造とすることが好ましい。これにより、EC素子の内部抵抗を低減でき、消費電力を低減できる。その場合、上記導電層の厚さは、10nm以上500μm以下が好ましく、50nm以上250μm以下がより好ましい。単層構造の導電層の厚さが小さすぎると、ピンホール等が生じやすく、キャリアが透過する恐れがあり、一方、単層構造の導電層の厚さが大きすぎると、EC素子の内部抵抗が増大するからである。
上記導電層の導電率は、上記第1電極及び上記第2電極の導電率よりも低くてもよい。一般的に導電層の導電性と透明性とはトレードオフの関係になるが、直流駆動の場合には、キャリアの移動が上記積層体の積層方向のみとなるので、上記導電層の導電率が少し低くてもEC素子の動作上に問題はなく、上記導電層の透明性を高めて、EC素子全体の透明性を向上させたほうが好ましい。この意味で、上記導電層は、透明材料で形成されている。
上記導電層は、第1導電性材料層と、絶縁層と、第2導電性材料層とをこの順で積層させ、上記第1導電性材料層と、上記第2導電性材料層とを導電部で接続して構成することもできる。上記導電層を上記構成とすることにより、キャリアの透過を略完全に防止できる。
上記第1導電性材料層と上記第2導電性材料層とを接続する導電部は、上記絶縁層に形成された開孔部を貫通して形成することができる。上記導電層を上記構成とすることにより、上記EC素子を直列駆動した場合、上記積層体の積層方向の抵抗のみとなり、横方向の抵抗がなくなるため、応答速度を向上できる。
上記第1導電性材料層の主成分と、上記第2導電性材料層の主成分とは、同一であることが好ましい。主成分を同一とすることにより、EC素子の動作の制御が容易になるとともに、上記導電層の製造が容易となる。
上記第1電極及び上記第2電極は、それぞれ金属パターン部を含むことができる。これにより上記EC素子への外部電力の供給が容易となる。
次に、上記EC素子の各構成部について説明する。
<調光部>
上記調光部は、EC層と、電解質層とを少なくとも備えており、例えば、第1型のEC層と、電解質層と、第2型のEC層とをこの順で積層させることが好ましく、EC層と、電解質層と、非EC層とをこの順で積層させることもできる。
[EC層]
上記EC層としては、酸化着色型EC層、又は、還元着色型EC層が用いられる。上記EC層として、上記第1型のEC層と上記第2型のEC層とを用いる場合には、それぞれ異なる種類の着色型EC層が用いられる。
上記酸化着色型EC層を構成する材料は、キャリアの移動により酸化反応が生じて着色化する材料であり、また、上記還元着色型EC層を構成する材料は、キャリアの移動により還元反応が生じて着色化する材料であり、それぞれ無機材料、有機材料のいずれであってもよい。酸化着色型EC無機材料としては、例えば、プルシアンブルー、ルテニウムパープル、酸化ニッケル、酸化コバルト、酸化イリジウム等が挙げられ、酸化着色型EC有機材料としては、例えば、ポリアニリン等が挙げられる。また、還元着色型EC無機材料としては、例えば、WO3、MoO3、V25等が挙げられ、還元着色型EC有機材料としては、例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)、へブチルピオロゲン、ポリビオロゲン、テトラチオフルバレン、ポリチオール、ポリチオフェン等が挙げられる。
[電解質層]
上記電解質層としては、液体電解質層、固体電解質層又は半固体電解質層の何れであってよい。上記液体電解質層としては、有機溶媒に電解質塩を溶解させたものが使用でき、上記有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、γ−ブチルラクトン等が挙げられ、上記電解質塩としては、例えば、LiClO4、LiBF4等が挙げられる。上記固体電解質としては、例えば、β−Al23、Ta23、ZrO2等が挙げられる。上記半固体電解質層としては、例えば、上記液体電解質にゲル化剤を添加してゲル状にしたものが使用できる。上記ゲル化剤としては、光硬化性樹脂等が使用できる。
[非EC層]
上記非EC層は、一種類のEC層を用いる場合に、EC層の反応が起こる対極側で電解質中のイオンを保持するために設けられ、例えば、酸化チタン、白金、グラフェン、カーボンナノチューブ等を用いて形成できる。
<導電層>
上記導電層は、単層構造とすることが好ましい。また、上記導電層は、透明導電性酸化物を主成分として形成されることが好ましい。上記透明導電性酸化物としては、例えば、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫等を単独又は混合して用いることができる。導電性、透明性、及び長期信頼性の観点から、酸化インジウムを主成分として含んだインジウム系酸化物が好ましい。ここで「主成分」とは、その含有割合が50質量%より多いことを意味し、70質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましい。また、上記透明導電性酸化物は、利用状況に応じて、Sn、W、As、Zn、Ge、Ca、Si、C等の少なくとも一種の元素をドーパントとして含むことが好ましい。中でもドーパントとしてSnを用いた酸化インジウム錫(ITO)が特に好ましく用いられる。
上記導電層は、第1導電性材料層と、絶縁層と、第2導電性材料層とをこの順で積層させ、上記第1導電性材料層と、上記第2導電性材料層とを導電部で接続して構成することもできる。上記第1導電性材料層と上記第2導電性材料層とは、上記単層構造の導電層に用いた材料と同じ材料で形成できる。上記絶縁層としては、例えば、樹脂フィルム等で形成できる。
上記導電部の構成は、上記第1導電性材料層と上記第2導電性材料層とを電気的に接続できるものであれば特に限定されず、例えば、上記第1導電性材料層と上記第2導電性材料層との間に金属シートを配置して接続する構造が採用でき、また、上記絶縁層に形成された開孔部に導電性材料を配置して上記第1導電性材料層と上記第2導電性材料層とを接続する構成を採用できる。上記開孔部に配置する導電性材料としては、上記第1導電性材料層と上記第2導電性材料層とに用いる導電性材料と同じ材料が使用できる。また、開孔部を有する絶縁層としては、多孔質樹脂フィルムが使用できるが、レーザー等で開孔部を形成した樹脂フィルムを用いることもできる。
<第1電極、第2電極>
上記導電層及び複数の上記調光部を有する積層体の積層方向における一方側の外面に上記第1電極が配置され、他方側の外面に上記第2電極が配置されている。上記第1電極及び上記第2電極は、前述した導電層に用いた材料と同じ材料で形成できる。また、上記第1電極及び上記第2電極は、金、銀、銅、アルミニウム等からなる金属パターン部の一部として形成することもできる。
次に、本実施形態のEC素子を、従来のEC素子と比較しながら図面に基づき説明する。
図1は、従来のEC素子の一例を示す模式断面図である。図1において、EC素子10は、第1型EC層12aと、電解質層13と、第2型EC層12bとが積層された調光部100を1ユニット備え、これらの積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極11aが配置され、他方側の外面に第2電極11bが配置されている。
従来のEC素子10は、調光部100を1ユニットしか備えていないため、応答速度を上げるために第1型EC層12a及び第2型EC層12bを薄くすると、光学密度(色調)変化は小さくなり、一方、光学密度変化を大きくするために、第1型EC層12a及び第2型EC層12bを厚くすると、応答速度は低下するという問題がある。
図2は、本発明の一実施形態のEC素子の一例を示す模式断面図である。図2において、EC素子20は、第1型EC層22aと、電解質層23と、第2型EC層22bとが積層された調光部200を2ユニット備え、2つの調光部200の間に単層構造の導電層24が配置され、これらの積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極21aが配置され、他方側の外面に第2電極21bが配置されている。
EC素子20は、調光部200を2ユニット備えているため、第1型EC層22a及び第2型EC層22bを薄くしても、複数のEC層の光学密度変化が合算されるため、EC素子20の全体としては大きな光学密度変化を確保でき、また、第1型EC層22a及び第2型EC層22bを薄くすることにより、応答速度を向上できる。
また、EC素子20では、導電層24の一方の主面に調光部200の第1型EC層22aが接し、導電層24の他方の主面に調光部200の第2型EC層22bが接している。即ち、導電層24の両面に異なる種類のEC層が接しているため、直列駆動が可能となり、電気の流れが積層体の積層方向(縦方向)のみとなり、横方向への電気の流れがないため、内部抵抗が減少し、消費電力を低減できる。
以上のように、EC素子20では、高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立できるとともに、消費電力をも低減できる。
図3は、従来のEC素子の一例を示す模式断面図である。図3において、EC素子30は、第1型EC層32aと、電解質層33と、第2型EC層32bとが積層された調光部300を2ユニット備え、2つの調光部300の間に単層構造の導電層34が配置され、これらの積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極31aが配置され、他方側の外面に第2電極31bが配置されている。
従来のEC素子30では、導電層34の一方の主面に調光部300の第2型EC層32bが接し、導電層34の他方の主面にも調光部300の第2型EC層32bが接している。即ち、導電層34の両面に同じ種類のEC層が接しているため、直列駆動が不可能となり、必然的に並列駆動となる。このため、電気の流れが積層体の積層方向(縦方向)だけではなく、横方向への流れも加わるため、内部抵抗が増加し、消費電力が増加する問題がある。
図4は、本発明の一実施形態のEC素子の一例を示す模式断面図である。図4において、EC素子40は、第1型EC層42aと、電解質層43と、第2型EC層42bとが積層された調光部400を3ユニット備え、各調光部400の間に単層構造の導電層44が配置され、これらの積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極41aが配置され、他方側の外面に第2電極41bが配置されている。
EC素子40は、調光部400を3ユニット備えているため、第1型EC層42a及び第2型EC層42bを薄くしても、複数のEC層の光学密度変化が合算されるため、EC素子40の全体としては大きな光学密度変化を確保でき、また、第1型EC層42a及び第2型EC層42bを薄くすることにより、応答速度を向上できる。
また、EC素子40では、導電層44の一方の主面に調光部400の第1型EC層42aが接し、導電層44の他方の主面に調光部400の第2型EC層42bが接している。即ち、導電層44の両面に異なる種類のEC層が接しているため、直列駆動が可能となり、電気の流れが積層体の積層方向(縦方向)のみとなり、横方向への電気の流れがないため、内部抵抗が減少し、消費電力を低減できる。
以上のように、EC素子40では、高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立できるとともに、消費電力をも低減できる。
図5は、本発明の一実施形態のEC素子の一例を示す模式断面図である。図5において、EC素子50は、第1型EC層52aと、電解質層53と、第2型EC層52bとが積層された調光部500を3ユニット備え、各調光部500の間に3層構造の導電層501が配置され、これらの積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極51aが配置され、他方側の外面に第2電極51bが配置されている。また、導電層501は、第1導電性材料層54aと、絶縁層55と、第2導電性材料層54bとをこの順で積層させ、第1導電性材料層54aと、第2導電性材料層54bとは、導電部56で接続されている。
EC素子50は、調光部500を3ユニット備え、また、導電層501の一方の主面に調光部500の第1型EC層52aが接し、導電層501の他方の主面に調光部500の第2型EC層52bが接しているため、図4に示したEC素子40と同様に、高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立できるとともに、消費電力をも低減できる。
更に、EC素子50では、導電層501に絶縁層55を備えているため、各調光部500の間のキャリアの透過を略完全に防止できる。
図6は、本発明の一実施形態のEC素子の一例を示す模式断面図である。図6において、EC素子60は、第1型EC層62aと、電解質層63と、第2型EC層62bとが積層された調光部600を3ユニット備え、各調光部600の間に3層構造の導電層601が配置され、これらの積層体の積層方向における一方側の外面に第1電極61aが配置され、他方側の外面に第2電極61bが配置されている。また、導電層601は、第1導電性材料層64aと、絶縁層65と、第2導電性材料層64bとをこの順で積層させ、第1導電性材料層64aと、第2導電性材料層64bとは、絶縁層65に形成された開孔部を通して導電部66で接続されている。
EC素子60は、調光部600を3ユニット備え、また、導電層601の一方の主面に調光部600の第1型EC層62aが接し、導電層601の他方の主面に調光部600の第2型EC層62bが接しているため、図4に示したEC素子40と同様に、高い応答性と、大きな光学密度変化とを両立できるとともに、消費電力をも低減できる。
更に、EC素子60では、導電層601に絶縁層65を備えているため、各調光部600の間のキャリアの透過を略完全に防止できる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。但し、下記実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例1)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/単層導電層/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、5cm角の正方形状のPETフィルムの上に、ITOをスパッタリングすることにより製膜し、厚さ100nmの第1電極を形成した。また、同様にして別のPETフィルムの上に第2電極を形成した。
(2)次に、第1電極上に、1質量%のプルシアンブルー(PB)水溶液を吐出量0.2ml/minでスプレーコートにより3回重ね塗りすることで、第1型EC層を形成した。
(3)電解質層は、次にように形成した。先ず、プロピレンカーボネート:66.907gに、カリウムビス(トリフルオロメタンスルホニルイミド):2.206gと、ウレタンアクリレート:10.367gと、光重合開始剤(BASF社製の"IRGACURE1173"(商品名)と"IRGACURE TPO"(商品名)とを質量比2:1で混合したもの):0.518gとを溶解して電解液を作製した。次に、この電解液を第1型EC層の上に、バーコーターでギャップを制御しながら塗布した後、1000mJ/cm2の光を照射することで硬化し、硬化後の厚さが150μmの電解質層を形成した。
(4)次に、電解質層の上に、1質量%のポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT)エタノール溶液を吐出量1.0ml/minでスプレーコートにより3回重ね塗りすることで、第2型EC層を形成した。
(5)次に、第2型EC層の上に、ITOをスパッタリングすることにより製膜し、厚さ50nmの単層導電層を形成した。
(6)次に、単層導電層の上に、上記と同様にして、第1型EC層、電解質層、第2型EC層をこの順で形成し、最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を積層体の端部の第2型EC層に接合して、実施例1のEC素子を作製した。
(7)作製したEC素子は、図7に示すように、第1電極及び第2電極を外部電源に接続した。
(実施例2)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/単層導電層/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/単層導電層/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、重ね塗り回数を2回とした以外は、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、硬化後の電解質層の厚さを100μmとした以外は、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、重ね塗り回数を2回とした以外は、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)次に、実施例1と同様にして、単層導電層を形成した。
(6)次に、単層導電層の上に、上記と同様にして、第1型EC層、電解質層、第2型EC層、単層導電層、第1型EC層、電解質層、第2型EC層をこの順で形成し、最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を積層体の端部の第2型EC層に接合して、実施例2のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
(実施例3)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/3層開孔導電層(第1導電性材料層/開孔付き絶縁層/第2導電性材料層)/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)3層開孔導電層は、次のように形成した。先ず、開孔付き絶縁層として、厚さ50μm、5cm角の正方形状の多孔質PETフィルムを準備した。次に、上記多孔質PETフィルムの両面に、ITOをスパッタリングすることにより製膜し、それぞれ厚さ50nmの第1導電性材料層及び第2導電性材料層を形成し、上記多孔質フィルムの開孔部を通して第1導電性材料層と第2導電性材料層とを導通させた。続いて、作製した3層開孔導電層を第2型EC層に接合した。
(6)次に、3層開孔導電層の上に、上記と同様にして、第1型EC層、電解質層、第2型EC層をこの順で形成し、最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を積層体の端部の第2型EC層に接合して、実施例3のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
(実施例4)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/3層開孔導電層(第1導電性材料層/開孔付き絶縁層/第2導電性材料層)/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/3層開孔導電層(第1導電性材料層/開孔付き絶縁層/第2導電性材料層)/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、重ね塗り回数を2回とした以外は、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、硬化後の電解質層の厚さを100μmとした以外は、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、重ね塗り回数を2回とした以外は、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)次に、実施例3と同様にして、3層開孔導電層を形成した。
(6)次に、3層開孔導電層の上に、上記と同様にして、第1型EC層、電解質層、第2型EC層、3層開孔導電層、第1型EC層、電解質層、第2型EC層をこの順で形成し、最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を積層体の端部の第2型EC層に接合して、実施例4のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
(実施例5)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/3層外部導電層(第1導電性材料層/絶縁層/第2導電性材料層)/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、重ね塗り回数を12回とした以外は、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、重ね塗り回数を12回とした以外は、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)3層外部導電層は、次のように形成した。先ず、絶縁層として、厚さ50μm、5cm角の正方形状のPETフィルムを準備した。次に、上記PETフィルムの両面に、ITOをスパッタリングすることにより製膜し、それぞれ厚さ50nmの第1導電性材料層及び第2導電性材料層を形成した。続いて、第1導電性材料層と第2導電性材料層の外周部を金属テープにより接続して導通させた。その後、作製した3層外部導電層を第2型EC層に接合した。
(6)次に、3層外部導電層の上に、上記と同様にして、第1型EC層、電解質層、第2型EC層をこの順で形成し、最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を積層体の端部の第2型EC層に接合して、実施例5のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
(実施例6)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/3層外部導電層(第1導電性材料層/絶縁層/第2導電性材料層)/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/3層外部導電層(第1導電性材料層/絶縁層/第2導電性材料層)/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、重ね塗り回数を8回とした以外は、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、硬化後の電解質層の厚さを100μmとした以外は、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、重ね塗り回数を8回とした以外は、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)次に、実施例5と同様にして、3層外部導電層を形成した。
(6)次に、3層外部導電層の上に、上記と同様にして、第1型EC層、電解質層、第2型EC層、3層外部導電層、第1型EC層、電解質層、第2型EC層をこの順で形成し、最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を積層体の端部の第2型EC層に接合して、実施例6のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
(比較例1)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、重ね塗り回数を6回とした以外は、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、硬化後の電解質層の厚さを300μmとした以外は、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、重ね塗り回数を6回とした以外は、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を第2型EC層に接合して、比較例1のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
(比較例2)
第1電極/第1型EC層/電解質層/第2型EC層/第2電極の構成を有するEC素子を下記のように作製した。
(1)先ず、実施例1と同様にして、第1電極と第2電極を形成した。
(2)次に、重ね塗り回数を24回とした以外は、実施例1と同様にして、第1型EC層を形成した。
(3)次に、硬化後の電解質層の厚さを1mmとした以外は、実施例1と同様にして、電解質層を形成した。
(4)次に、重ね塗り回数を24回とした以外は、実施例1と同様にして、第2型EC層を形成した。
(5)最後に先に形成したPETフィルム上の第2電極を第2型EC層に接合して、比較例2のEC素子を作製し、実施例1と同様にして、外部電源に接続した。
次に、作製したEC素子を用いて下記のとおり特性評価を行った。
<応答速度>
作製した実施例3、実施例4及び比較例1のEC素子を用いて、下記のように応答速度を評価した。
遮光状態における波長700nmの光の透過率から、直流定電圧を印加した20秒後の透明状態における波長700nmの光の透過率へ変化する際に、透過率の変化幅の80%の変化が終了するまでの時間を応答時間として測定した。波長700nmの光の透過率は、Perkin Elmer社製の分光計“Lambda750”を用いて測定し、透過率の時間変化を検出した。その結果を表1に示す。
表1から、実施例3及び実施例4では、比較例1に比べて、応答時間が1/2以下となっていることが分かる。即ち、第1型EC層及び第2型EC層の塗布回数の合計が各例において同じ(実施例3:3回塗り×調光部2ユニット、実施例4:2回塗り×調光部3ユニット、比較例1:6回塗り)であっても、実施例3及び4のほうが比較例1よりも短い応答時間となる。
<電気化学特性>
作製した実施例3、実施例4及び比較例1のEC素子を用いて、下記のように電気化学特性を評価した。
サイクリックボルタンメトリー測定によってEC素子の酸化・還元ピークから酸化・還元電位を求めた。上記測定は、ビー・エー・エス社製のALS電気化学アナライザー“ALS−600E”を用い、第1電極を作用電極、第2電極を対向電極とし、2極系の状態で測定を行った。参照電極のリード線は対向電極と同じ第2電極に接続した。また、走査電圧速度は0.005V/secとした。その結果を表2に示す。
酸化・還元電位は、調光部を2ユニット(実施例3)、3ユニット(実施例4)とユニット数が増加するにつれて、そのユニット数に比例して大きくなると考えられる。例えば、1ユニットの比較例1の酸化電位が1.4Vであれば、実施例3の酸化電位は2.8V、実施例4の酸化電位は4.2Vとなるはずであるが、実際にはそれぞれ2.4V、3.4Vに低下している。これは、導電層の横方向の電子移動がなく、抵抗ロスが抑えられた分だけ酸化・還元電位は低下していると考えられる。酸化・還元電位の低下は駆動電圧の低下を意味しており、実施例3及び実施例4では、比較例1に比べて消費電力が小さいことが分かる。
<コントラスト>
実施例5、実施例6及び比較例2のEC素子を用いて、直流定電圧を印加した際の透明時及び遮光時の全光線透過率を測定した。全光線透過率は、日本電色工業社製の分光計“HAZE MATER NDH−5000”を用いて、JIS K 7361に規定する方法に基づいて測定した。その結果を表3に示す。
コントラスト比を透明時透過率/遮光時透過率と定義した場合、実施例5及び実施例6ではコントラスト比は、比較例2に比べて上昇していることが分かる。ここで、濃色時の透過率は比較例2においてはほぼ限界に近付いていると考えられる。即ち、比較例2ではEC層を24回塗布で厚くしているが、厚みの影響でイオンや電子の注入がうまくいかず、色変化が頭打ちになっていると考えられる。一方、実施例5及び実施例6では、合計でEC層を24回塗布しているが、薄いEC層を有する調光部を積層しているため、キャリアの注入がスムーズに行われ、比較例2と比較してコントラスト比が上昇したものと考えられる。
<EC層の可逆性>
実施例5、実施例6及び比較例2のEC素子を用いて、下記のように耐久性試験を行ってEC層の可逆性を評価した。
実施例5においては4.0Vと−4.0V、実施例6においては6.0Vと−6.0V、比較例2においては2.0Vと−2.0Vの直流定電圧を第1電極と第2電極間に交互に60秒ずつ印加し、200回動作させ、その後に動作状態を確認した。その結果、初期状態と動作が変わらないものを可逆性が良好と判断し、面内に斑点模様の色残りが生じたものを可逆性が不良と判断した。その結果を表4に示す。また、表4では、耐久性試験前の初期の透明時透過率、及び、200回動作後の透明時透過率を示した。
表4から、実施例5及び実施例6では、比較例1に比べて、EC層の可逆性が優れていることが分かる。
<シミュレーション>
実施例1及び実施例2において、第1電極と第2電極の間に直流定電圧を20秒間印加した際の応答速度をシミュレーションし、比較例1と比較を行った。実施例1と実施例2においては、比較例1の構成に加えてITO層が中間層として増えているため、その分だけ飽和時の透明時・遮光時ともに透過率が低下すると考えられる。実施例1及び実施例2における電解質層とEC層の合計の厚さは比較例1と変化はない。ITO層の抵抗率を2.6×10-4Ωcmとしたとき、厚さ50nmの中間層の電気抵抗は第1電極と第2電極の平面方向(5cm)の電気抵抗と比較すると遥かに小さく、ここでは無視できるとした。調光部1層の抵抗と、駆動の際にかかる電圧が一定として、比較例1において駆動電圧を印加した際に流れた電荷量と時間の関係を単純なRC回路の式で近似した。即ち、流れた電荷量をQとすると、Q=CV(1−e(-t/RC))と近似できる。ここで、C:電気容量(F)、R:抵抗(Ω)、V:印加した電圧(V)、t:時間(sec)である。
各調光部単位で考えると、電気抵抗は一定としているので抵抗Rは変わらないが、電気容量Cは実施例1では比較例1の1/2、実施例2では比較例1の1/3となり、各調光部にかかる電圧は比較例1と変わらない。ここで、EC層の着色効率をw、EC層の700nmにおける吸光度の変化を△Absとすると、△Abs=wQとなる。遮光状態の700nmにおける透過率をT0(%)、直流定電圧印加後の透過率をT(t)とすると、T(t)=10(-LOG10(T0/100)+Abs)と表すことができる。この関係式から、初期状態の透過率からの応答時間を求めた。その結果を表5に示す。また、図8〜図13に、比較例1、実施例1及び実施例2の電荷と時間との関係及び波長700nmにおける透過率と時間との関係を示す。
表5から、実施例1及び実施例2では、比較例1に比べて、応答時間が1/2以下となっていることが分かる。
10、30 従来のEC素子
20、40、50、60 実施形態のEC素子
11a、21a、31a、41a、51a、61a 第1電極
11b、21b、31b、41b、51b、61b 第2電極
13、23、33、43、53、63 電解質層
24、34、44、501、601 導電層
54a、64a 第1導電性材料層
54b、64b 第2導電性材料層
55、65 絶縁層
56、66 導電部
100、200、300、400、500、600 調光部

Claims (16)

  1. 第1電極と、第2電極と、導電層及び複数の調光部を有する積層体と、を含むエレクトロクロミック素子であって、
    前記積層体の積層方向における一方側の外面に前記第1電極が配置され、他方側の外面に前記第2電極が配置され、
    前記導電層は、前記複数の調光部の間に配置され、
    前記調光部は、エレクトロクロミック層と、電解質層とを少なくとも含み、
    前記導電層の一方の主面に前記調光部における一層が接し、前記導電層の他方の主面に前記調光部の前記一層とは異なる層が接していることを特徴とするエレクトロクロミック素子。
  2. 前記調光部は、第1型の前記エレクトロクロミック層と、前記電解質層と、第2型の前記エレクトロクロミック層とをこの順で積層させる請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  3. 前記第1型のエレクトロクロミック層は、酸化着色型エレクトロクロミック層であり、前記第2型のエレクトロクロミック層は、還元着色型エレクトロクロミック層である請求項2に記載のエレクトロクロミック素子。
  4. 前記調光部は、一種類の前記エレクトロクロミック層と、前記電解質層とを積層させる請求項1に記載のエレクトロクロミック素子。
  5. 前記エレクトロクロミック層は、酸化着色型エレクトロクロミック層、又は、還元着色型エレクトロクロミック層である請求項4に記載のエレクトロクロミック素子。
  6. 前記調光部は、前記エレクトロクロミック層と、前記電解質層と、非エレクトロクロミック層とをこの順で積層させる請求項1、4又は5に記載のエレクトロクロミック素子。
  7. 前記複数の調光部において、同種のエレクトロクロミック層の厚さが、それぞれ同一である請求項1〜6のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
  8. 前記エレクトロクロミック層の厚さが、50nm以上2μm以下である請求項1〜7のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
  9. 前記導電層は、導電性材料で形成された単層構造である請求項1〜8のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
  10. 前記導電層の厚さが、10nm以上500μm以下である請求項9に記載のエレクトロクロミック素子。
  11. 前記導電層の導電率が、前記第1電極及び前記第2電極の導電率よりも低い請求項1〜10のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
  12. 前記導電層は、透明材料で形成されている請求項1〜11のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
  13. 前記導電層は、第1導電性材料層と、絶縁層と、第2導電性材料層とをこの順で積層させ、前記第1導電性材料層と、前記第2導電性材料層とは、導電部で接続されている請求項1〜8のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
  14. 前記導電部は、前記絶縁層に形成された開孔部を貫通している請求項13に記載のエレクトロクロミック素子。
  15. 前記第1導電性材料層の主成分と、前記第2導電性材料層の主成分とが、同一である請求項13又は14に記載のエレクトロクロミック素子。
  16. 前記第1電極及び前記第2電極は、それぞれ金属パターン部を含む請求項1〜15のいずれか1項に記載のエレクトロクロミック素子。
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