JP2018138036A - 癌のスクリーニング方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】子宮頸癌のスクリーニング方法の提供。【解決手段】被検者から得られたサンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ(1)と、標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、サンプルが子宮頸癌又は子宮頸部の前癌病変を有すると判定するステップ(2)とを含むスクリーニング方法。【選択図】なし

Description

本発明は癌のスクリーニング方法に関する。
子宮頸癌は全世界及び台湾人女性の主な死因の一つであり、2002年世界保健機関(WHO)の統計によると、子宮頸癌は全世界の女性の癌による死因の第2位で、乳癌の次となる。定期的に子宮頸癌スクリーニング検査を受けることは子宮頸癌を予防する最適な方法であり、従来の子宮頸癌スクリーニング方法は主に下記2種類で、その一つは最もよく行われる子宮頸部細胞診(Pap smear)で、もう一つはヒトパピローマウイルス検査(HPV testing)である。子宮頸部細胞診とは、子宮頸癌を早期に検出するために、子宮頸部の分泌物を採取し、顕微鏡でその中の脱落した上皮細胞に癌病変が発生しているか否かを観察することであり、HPV検査とは、ポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction、RT−PCR)又はハイブリッドキャプチャー法(Hybrid Capture)により検体にヒトパピローマウイルス(human papilloma virus、HPV)が存在するか否かを検出することである。
しかしながら、子宮頸部細胞診(Pap smear)では、医師が検体を採取すると共に臨床検査技師/病理医が塗抹標本を判読しなければならず、偽陰性率(High false negative rate)が高くなりやすいため前癌病変の診断及び治療が遅延する他、さらに、必要な人材レベルやコストが高すぎて、多くの発展途上国において普及しにくいと考えられる。一方、ヒトパピローマウイルス検査(HPV testing)は高感度で検出することができるが、偽陽性率(High false positive rate)が高くなりやすいため、患者に余計な心配を与えるだけでなく、多くの医療資源が偽陽性患者のフォローアップ検査に無駄に使用される。そのため、子宮頸癌検診方法の正確性及び利便性を向上することが、子宮頸癌検診を普及するための重要な課題の一つとなっている。
遺伝子欠失(genomic deletions)は腫瘍を形成する重要な要因と考えられてきた。昔から、我々はゲノムにおけるコードがATCGの四つの塩基配列に依存するとの観念に慣れており、Knudsonは1975年初めて二段侵襲説(two−hit theory)を提出し、一部の同種腫瘍の抑制遺伝子に伴う突然変異又は欠失が発癌又は発癌させやすい可能性があると指摘している。しかしながら、表現型(phenotype)に影響を与えるその他の情報は、修飾された塩基5−メチルシトシン(5−methylcytosine)に存在する可能性があり、哺乳動物細胞における回文配列5’−CpG−3’に5−メチルシトシンが存在することが発見された。哺乳動物細胞における「CpGアイランド」(CpG islands、CGIs)と呼ばれる領域以外のほとんどのCpGジヌクレオチド対はメチル化されている。CpGアイランドとは、約1000個の塩基対(1Kb)の領域に大量のGC−及びCpG−を含むものを指し、一般的に遺伝子の近傍に位置し、幅広く表現されている遺伝子のプロモーターの近傍にて発見されている。シトシンのメチル化はDNAの合成後に発生し、メチル基供与体であるs−アデノシルメチオニン(S−adenosylmethionine,SAM)のメチル基が酵素によりシトシンの5位の炭素に転移される。この酵素反応はDNAメチル基転移酵素(DNA methyltransferase、DNMTs)により触媒されている。DNMT1は、哺乳類動物の主なメチル基転移酵素であり、ヘミメチル化の位置を複製してフルメチル化に修復する(post−replicative restoration)役割を果たすもので、維持メチル化(maintenance methylation)と呼ばれる。逆の場合では、DNMT3A及びDNMT3Bが、主に新たな位置に対するメチル化を行って、いわゆるデノボメチル化(de novo methylation)を実行すると考えられる。
CpGジヌクレオチド対におけるメチル化欠損(loss of methylation)は、一般的に低メチル化を意味し、癌細胞内の一番目のエピジェネティックな異常(epigenetic abnormality)であるが、過去数年間の研究によると、部位特異的(例えば、一部の腫瘍抑制遺伝子)な高メチル化(site−specific hypermethylation)がその機能の喪失に関係しており、癌形成時に選択的優位性(selective advantages)を付与する可能性がある。プロモーター領域におけるCpGアイランドの高メチル化は、ヒストン修飾(histone modification)に伴う遺伝子抑制現象(gene silencing)によって、クロマチン再構成(chromatin remodeling)を誘導することができる。染色体欠失及び遺伝子突然変異以外に、プロモーターの高メチル化による腫瘍抑制遺伝子のエピジェネティックな抑制現象(epigenetic silencing)もヒト癌においてよく見られる。
最近の疫学における研究によれば、血清葉酸(serum folate、メチル基の主要発生源)の濃度はHPVの感染及び消失と関係が有り、メチルサイクル(methyl cycle)の代謝作用において、酵素の遺伝的多型(genetic polymorphisms)も子宮頸部上皮内病変の進展に関わると報告されたことがあり、超遺伝子進化の観念と同じように、DNAメチル化と子宮頸癌との関連性研究も同様に広く行われている。子宮頸癌のDNAメチル化に対する研究は日々増えており、子宮頸癌のスクリーニング検査としてメチル化の利用可能性が提案されている。遺伝と環境との相互作用の特性により、腫瘍抑制遺伝子のメチル化レベルは遺伝子及び個体群によって異なり、疾患が異なれば異なるメチル化形質(methylator phenotypes)を有する可能性がある。しかし、子宮頸癌のメチル化形質及びメチル化形質とHPV遺伝子型との関連性は未知のものであり、子宮頸癌においてどの遺伝子がメチル化されるか、臨床応用の要求を満たすにはどれぐらいの遺伝子が必要なのか、これらの問題は依然として将来確かめる必要のある課題である。
要するに、上記従来の子宮頸癌のスクリーニング方法は依然として多くの欠陥があり、決して好適な設計ではなく、改善しなければならない。
本願の発明者は、以前既に中国台湾(台湾特許公開公報第200831900号、台湾特許公開公報第201038739号)、中国大陸(中国特許出願第200810094659.2号、中国特許出願第200910135501.X号)、マレーシア(UI20085354)及び米国(米国特許公開公報第20080311570号、米国特許公開公報第20110045465号)にて、かかる特許出願(以下、前願という)を行っている。本願の癌のスクリーニング方法は、前願を展開したものであり、本願の発明者は新規癌のスクリーニングの生物指標及びそのスクリーニング方法を見つけている。
本発明の目的は、子宮頸癌の一次スクリーニング(cancer screen)として、子宮頸癌のスクリーニング方法を提供することである。
本発明の別の目的は、子宮頸癌の一次スクリーニングとすることができる他、子宮頸癌の二次スクリーニングとすることもでき、ヒトパピローマウイルス検査(HPV testing)又は不確定な細胞診結果を補助し、より正確な子宮頸癌のスクリーニング効果を達成する子宮頸癌のスクリーニング方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、子宮頸癌の検出に応用することができるほか、その他の癌(例えば:卵巣癌、肝臓癌、大腸癌、乳癌、口腔癌、子宮内膜癌及び肉腫)の検出にも応用することができ、よって異常検体の判定を補助する癌のスクリーニング方法を提供することである。
上記発明の目的を達成するため、被検体細胞における標的遺伝子のメチル化状態を癌の有無のスクリーニング指標として検出する癌のスクリーニング方法であって、被検体を提供するステップ1と、前記被検体のゲノムDNAにおけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR、SOX17及びSYT9から選択された少なくとも一つの標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ2と、前記標的遺伝子のメチル化状態の存否に基づき、前記検体が癌又は前癌病変を有するか否かを判定又は治療予後の指標とするステップ3と、を含む。
前記被検体はパパニコロウ塗抹標本、卵巣癌組織、腹水、血液、尿、便、喀痰、口腔粘膜細胞、胃液、胆汁、子宮頸部上皮細胞、又は手術後の癌組織などである。
前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(methylation−specific PCR、MSP)、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(quantitative methylation−specific PCR、QMSP)、バイサルファイトシーケンス(bisulfite sequencing、BS)、マイクロアレイ(microarrays)、質量分析(mass spectrometer)、変性高速液体クロマトグラフィー(denaturing high−performance liquid chromatography、DHPLC)などを含むがそれに限定されない。
前記標的遺伝子ADRA1DはSEQ ID No:1に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子AJAP1はSEQ ID No:2に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子HS3ST2はSEQ ID No:3に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子MAGI2はSEQ ID No:4に示すヌクレオチド配列を有する
前記標的遺伝子POU4F2はSEQ ID No:5に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子PTGDRはSEQ ID No:7に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子SOX17はSEQ ID No:8に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子SYT9はSEQ ID No:9に示すヌクレオチド配列を有する。
前記標的遺伝子ADRA1Dのメチル化状態はSEQ ID No:10−11に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子AJAP1のメチル化状態はSEQ ID No:12−13に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子HS3ST2のメチル化状態はSEQ ID No:14−15に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子MAGI2のメチル化状態はSEQ ID No:16−17に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子POU4F2のメチル化状態はSEQ ID No:18−19に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子PTGDRのメチル化状態はSEQ ID No:22−23に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子SOX17のメチル化状態はSEQ ID No:24−25に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記標的遺伝子SYT9のメチル化状態はSEQ ID No:26−27に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものである。
前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含む。
また、前記スクリーニング指標及びスクリーニング方法は、さらに子宮頸癌、卵巣癌、肝臓癌、大腸癌、乳癌、口腔癌、子宮内膜癌又は肉腫のスクリーニングに応用することができる。
用語「被検体」とはインビトロでの検出用検体を指し、前記検体は前記パパニコロウ塗抹標本、腹水、血液、尿、便、喀痰、口腔粘膜細胞、胃液、胆汁、子宮頸部上皮細胞、又は手術後の癌組織などのインビトロ検体サンプルを含む。本発明の癌のスクリーニング方法は、これらのインビトロ検体における標的遺伝子のメチル化状態を各種類の癌のスクリーニング指標として検出することである。本発明により提供される癌のスクリーニング方法及びそのスクリーニング指標は、スクリーニング研究者が試験室で検出を行うのに用いられる。
用語「指標遺伝子」とはCpG配列がメチル化された標的遺伝子を指し、被検体細胞における標的遺伝子のメチル化状態を癌の有無のスクリーニング指標として検出する。
本発明により提供される癌のスクリーニング方法は、前記従来技術と比べ、さらに下記利点を有する。
1.本発明により提供される癌のスクリーニング方法は、インビトロ検体における特定遺伝子のメチル化レベルを癌の有無のスクリーニング指標とし、従来のパパニコロウ塗抹標本及びヒトパピローマウイルス検査(HPV testing)方法と比べ、本発明における癌のスクリーニング方法の感度及び特異性はいずれも前記両者より高い。
2.本発明により提供される癌のスクリーニング方法は、子宮頸癌の検出に応用するほか、その他の癌(例えば:卵巣癌、肝臓癌、大腸癌、乳癌、口腔癌、子宮内膜癌及び肉腫)の検出にも応用することができ、これにより異常検体の判定を補助する。
様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)肝臓、(D)大腸、(E)乳房及び(F)口腔の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子ADRA1Dのメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)大腸、(D)乳房、(E)口腔及び(F)子宮内膜の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子AJAP1のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)大腸、(D)乳房、(E)口腔及び(F)子宮内膜の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子HS3ST2のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)大腸、(D)乳房、(E)口腔、(F)子宮内膜及び(G)肉腫の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子MAGI2のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)肝臓、(D)大腸、(E)乳房、(F)口腔及び(G)子宮内膜の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子POU4F2のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)大腸、(D)乳房、(E)子宮内膜及び(F)肉腫の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子POU4F3のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)卵巣腫瘍、(C)肝臓、(D)乳房、(E)口腔及び(F)子宮内膜の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子PTGDRのメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)肝臓、(C)大腸及び(D)乳房の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子SOX17のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。 様々な正常及び癌の(A)子宮頸、(B)肝臓、(C)大腸、(D)乳房、(E)口腔及び(F)子宮内膜の組織検体において、本発明の癌のスクリーニング方法に使用される標的遺伝子SYT9のメチル化レベルに対して、バイサルファイトシーケンス(BS)解析を行った結果を示す図である。
以下、本発明について、実施例によりさらに詳しく説明するが、これらの実施例は本発明を説明するために挙げられた例に過ぎず、本発明の実施を限定するものではない。
実施例1 材料及び方法
1.材料
試験材料は、扁平上皮癌(squamous cell carcinoma、SCC)および腺癌(adenocarcinoma、AC)を含む子宮頸部病変の検体と、正常な子宮頸部の検体とを含むものである。子宮頸部検体(SCC+AC、n=20、normal、n=20)、卵巣検体(cancer of ovary、n=19、normal、n=14)、大腸検体(Ca of colon、n=18、normal、n=18)、肝臓組織検体(HCC、n=18、normal、n=18)、口腔検体(oral Ca、n=20、normal、n=19)、子宮内膜癌検体(endometrial Ca、n=20、normal、n=20)、乳房組織検体(cancer of breast、n=17、normal、n=17)、肉腫検体(sarcoma、n=18、normal、n=16)はすべて台北三軍総病院から採取した。各検体のゲノムDNA(genomic DNA)はQIAamp DNAキット(QIAGEN)により抽出し、その後Millipore社製のDNA修飾キット(CpGenomeTM DNA Modification Kit、Millipore、Temecula、CA)によりバイサルファイト処理を行い、全ゲノムにおけるDNAメチル化状態を比較解析している。
2.全ゲノムのメチル化チップ(Illumina Infinium HumanMethylation27 BeadChip)を用いてDNAメチル化解析を行う。
癌組織検体と正常な組織検体からそれぞれDNAを抽出し、抽出されたDNAをバイサルファイト処理(Bisulfite modification)した後、等濃度(ng/μl)に調整した。それぞれ等濃度とされた癌組織検体DNA又は正常な組織細胞検体DNAをそれぞれ2グループの検出用検体に混合し、Infinium HumanMethylation27メチル化チップ(Illumina,San Diego、CA)により全ゲノムのメチル化レベルを解析した。実験手順はメーカーの取扱説明書に従って行い、Illuminaチップスキャナー(Bead Array reader)及びGenomeStudioソフトウェア(Illumina)によりチップにおける各遺伝子のメチル化レベルを解析する。
Infinium HumanMethylation27メチル化チップは、14,475個の遺伝子を含み、これらの遺伝子における合計27,578個のCpGサイトのメチル化レベルを検出することができる。CpGサイトのメチル化レベルに対する解析は、「β値」(β values)の数値により表現される。各CpGサイトのβ値は0と1の間の値で示され、0は非メチル化を示し、1は100%のメチル化を示している。
3.バイサルファイト処理(Bisulfite modification)、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応(quantitative methylation−specific PCR、qMSP)及びパイロシーケンス(pyrosequencing)。
Millipore社製のDNA修飾キット(CpGenomeTM DNA Modification Kit、Millipore、Temecula、CA)を使用してバイサルファイト処理を行う。検体として1μgのゲノムDNA(genomic DNA)を取り出し、亜硫酸水素ナトリウムでゲノムDNAに対する化学修飾を行った。単鎖DNAにおいて、非メチル化シトシンはすべて脱アミノ化反応を起こしてウラシルに変換されるが、メチル化されたシトシンは修飾されず、5−メチルシトシンの状態を維持する。最後に、反応後の検体DNAを55℃のTE緩衝液(TE buffer)70μlに溶解し、定量的メチル化特異的PCR(qMSP)を行う。
また、ヒト末梢血(peripheral blood)の正常なDNAを取ってバイサルファイト処理を行い、非メチル化プロモーター配列を有する対照群とする。
バイサルファイト処理後の1μgの検体ゲノムDNA及び対照群DNAを取り出し、qMSPプライマーとプローブで定量的メチル化特異的PCR解析を行った。このqMSPプライマーとプローブは特異的にメチル化遺伝子配列を認識するものであり、各標的遺伝子のqMSPプライマーとプローブの配列は表1に示す通りである。定量的メチル化特異的PCR反応物の全量は20μlであり、修飾されたテンプレートDNAを1μl、それぞれのプライマーを各250nM、蛍光プローブを225nM及び2X FastStart Universal Probe Master(Rox)(Roche)を含む。混合された反応物をABI 7900HT Fast Real−Time PCR System機器に入れ、95℃にて最初の解離(denature)を10分間行い、続いて、95℃にて15秒の解離(denature)を行った後、60℃にてアニーリング(annealing)と1分間の合成を行って一つの循環とした。この解離、アニーリング及び合成のステップを合計45回繰り返し、SDS 2.3ソフトウェアによりメチル化定量的データ分析を行った。ソフトウェアにおいてthreshold=0.128に設定すると共に、baselineを3〜15の間に設定する。内在性コントロール遺伝子COL2Aとメチル化特異的遺伝子の定量的データをメチル化インデックス(Methylation Index、Meth−Index)公式:(100,00×2)^([(COL2A of Ct)−(Gene of Ct)])に代入することにより、検体における標的遺伝子のメチル化レベルを算出する。
パイロシーケンスを使用して標的遺伝子断片を解析する目的は、標的遺伝子におけるCpGサイトのメチル化レベルの百分率を正確に定量するためである。パイロシーケンスを行う前に、先にPyroMark Assay Design 2.0ソフトウェア(QIAGEN)を使用してビオチン(biotin)標識のプライマーを設計して、PCR増幅を使用して標的遺伝子におけるCpGサイトの遺伝子断片をカバーした後、パイロシーケンスにより標的遺伝子におけるCpGサイトのメチル化率を検出しなければならない。まず、バイサルファイト処理されたパパニコロウ塗抹標本の細胞又は組織検体DNAをビオチン(biotin)標識を含むプライマー対及びPyroMark PCRキット(QIAGEN)のPCR反応液に加え、標的断片をPCR増幅させた後、2.0%の寒天ゲルでPCR増幅の断片が正しいか否かを確認する。そして、PyroMark Q24 Vacuum Workstation(QIAGEN)を用いてDNA検体の精製と変性を行い、シーケンスプライマーを加えてからPyroMark Q24 System(QIAGEN)を介してパイロシーケンス及びメチル化解析を行う。
実施例2 メチル化標的遺伝子のスクリーニング
Infinium HumanMethylation27Kメチル化チップを用いて14,475個の遺伝子をスクリーニングする。
(1)高いメチル化率の得点(β値>0.4と<0.4)を選択し、Gene Expressionデータベース(GEO7803)に結合して、遺伝子濃縮解析(analyze gene enrichment)(The Database for Annotation、Visualization and Integrated Discovery、DAVID)により92個の遺伝子を選択する。
(2)5−AZC及びTSAにより癌細胞株(cancer cell line)を処理し、QRT−PCRによりこの92個の遺伝子を解析し、遺伝子発現が受けるメチル化の影響を確認することで61個の遺伝子を残す。
(3)検出用検体を混合し、MSPによりこの61個の遺伝子におけるDNAメチル化を解析することで26個の遺伝子を残す。
(4)癌の検体についてMSPによりこの26個の遺伝子におけるDNAメチル化を解析することで21個の遺伝子を残す。
(5)癌組織についてMSPによりこの21個の遺伝子におけるDNAメチル化を解析することで16個の遺伝子を残す。
(6)癌の検体についてQ−MSPによりこの16個の遺伝子におけるDNAメチル化を解析することで14個の遺伝子を残す。
パイロシーケンスにより遺伝子のメチル化状態を確認し、最後に選択された9個の標的遺伝子が癌細胞に対して高いメチル化現象を発生する可能性があり、それぞれADRA1D(SEQ ID No:1)、AJAP1(SEQ ID No:2)、HS3ST2(SEQ ID No:3)、MAGI2(SEQ ID No:4)、POU4F2(SEQ ID No:5)、POU4F3(SEQ ID No:6)、PTGDR(SEQ ID No:7)、SOX17(SEQ ID No:8)及びSYT9(SEQ ID No:9)であり、その詳しい資料は表3に示す通りである。表3から分かるように、この9個の遺伝子は、HS3ST2が大腸癌及び乳癌などと関わる可能性があり、POU4F2及びSOX17が乳癌及び肝臓癌と関わることが知られている以外に、現在、これらの遺伝子と子宮頸癌又はその他の癌との関係を示す研究は極めて少ない。
実施例3 子宮頸癌検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)によりこの9個の標的遺伝子の子宮頸扁平細胞癌検体におけるメチル化状態を解析した結果、正常の子宮頸検体(SCC N)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は0.34、0.18、0.19、2.58、7.62、0.77、0.16、0.17及び0.31)と、子宮頸癌検体(SCC T)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は911.37、1558.97、1088.65、713.92、535.01、1552.71、305.84、248.29及び551.84)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.0001を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図1(A)、図2(A)、図3(A)、図4(A)、図5(A)、図6(A)、図7(A)、図8(A)及び図9(A)に示す。
実施例4 卵巣腫瘍検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、7個の標的遺伝子の卵巣腫瘍検体におけるメチル化状態を解析した結果、良性卵巣腫瘍の検体(ovary N)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3及びPTGDRのメチル化レベル(それぞれの中位数は4.25、5.19、0.00、10.91、2.06、3.60及び1.57)と、悪性卵巣腫瘍検体(ovary T)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3及びPTGDRのメチル化レベル(それぞれの中位数は13.62、10.76、114.38、33.08、4.28、21.97及び28.40)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.05を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図1(B)、図2(B)、図3(B)、図4(B)、図5(B)、図6(B)及び図7(B)に示す。
実施例5 肝臓癌検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、5個の標的遺伝子の肝臓癌検体におけるメチル化状態を解析した結果、正常の肝臓組織の検体(HCC N)におけるADRA1D、POU4F2、PTGDR、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は35.29、6.25、49.30、20.15及び19.70)と、肝臓癌検体(HCC T)におけるADRA1D、POU4F2、PTGDR、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は202.10、53.73、275.76、111.25及び154.65)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.0001を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図1(C)、図5(C)、図7(C)、図8(B)及び図9(B)に示す。
実施例6 大腸癌検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、8個の標的遺伝子の大腸癌検体におけるメチル化状態を解析した結果、正常の大腸組織の検体(colon N)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は59.21、228.97、292.95、123.44、591.64、249.72、80.12及び52.63)と、大腸癌検体(colon T)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は83.47、2312.91、2301.12、799.41、1615.48、1058.53、751.06及び601.65)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.05を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図1(D)、図2(C)、図3(C)、図4(C)、図5(D)、図6(C)、図8(C)及び図9(C)に示す。
実施例7 乳癌検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、9個の標的遺伝子の乳癌検体におけるメチル化状態を解析した結果、正常の乳癌組織の検体(breast Ca N)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は11.78、22.28、112.81、24.55、30.23、31.29、43.64、12.02及び5.53)と、乳癌検体(breast Ca T)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR、SOX17及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は57.19、260.96、281.64、193.70、77.06、310.34、341.97、77.05及び25.24)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.01を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図1(E)、図2(D)、図3(D)、図4(D)、図5(E)、図6(D)、図7(D)、図8(D)及び図9(D)に示す。
実施例8 口腔癌検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、7個の標的遺伝子の口腔癌検体におけるメチル化状態を解析した結果、正常の口腔組織の検体(oral Ca N)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、PTGDR及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は10.25、0.0065、115.98、0.00、30.23、10.47及び0.00)と、口腔癌検体(oral Ca T)におけるADRA1D、AJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、PTGDR及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は26.44、0.0107、381.49、54.59、77.06、32.78及び10.85)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.05を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図1(F)、図2(E)、図3(E)、図4(E)、図5(F)、図7(E)及び図9(E)に示す。
実施例9 子宮内膜癌検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、7個の標的遺伝子の子宮内膜癌検体におけるメチル化状態を解析した結果、正常の子宮内膜組織の検体(Em N)におけるAJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は0.00、0.00、0.00、16.42、0.31、0.00及び0.63)と、子宮内膜癌検体(Em T)におけるAJAP1、HS3ST2、MAGI2、POU4F2、POU4F3、PTGDR及びSYT9のメチル化レベル(それぞれの中位数は535.78、1456.23、504.15、248.83、89.86、148.19及び0.43)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.05を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図2(F)、図3(F)、図4(F)、図5(G)、図6(E)、図7(F)及び図9(F)に示す。
実施例10 肉腫検体における標的遺伝子のメチル化解析
メチル化特異的PCR(MSP)により、2個の標的遺伝子の肉腫検体におけるメチル化状態を解析した結果、良性腫瘍の検体(sar N)におけるMAGI2及びPOU4F3のメチル化レベル(それぞれの中位数は0.00及び0.31)と、肉腫検体(sar T)におけるMAGI2及びPOU4F3のメチル化レベル(それぞれの中位数は5.20及び89.86)とを示す。この2グループのデータをMann−Whitney testにより解析した結果、各グループの間はP<0.05を満たし、その差は統計学的に有意であった。上記を、図4(G)及び図6(F)に示す。
上記の具体的説明は本発明の実施可能な実施例に対する具体的説明であるが、これらの実施例は本発明の特許範囲を限定するものではなく、本発明の範囲を逸脱しない程度の実施又は変更、例えば、被検体における各標的遺伝子のメチル化レベルに対する判定方法などの変化及び等価的実施例は、いずれも本願の特許範囲に含まれるべきである。

Claims (32)

  1. 被験者から得られたサンプル細胞における標的遺伝子のメチル化状態を子宮頸癌の有無のスクリーニング指標として検出する子宮頸癌のスクリーニング方法であって、
    前記サンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として前記標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ1と、
    前記標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、前記サンプルが子宮頸癌又は子宮頸部の前癌病変を有すると判定するステップ2と、
    を含むことを特徴とする子宮頸癌のスクリーニング方法。
  2. 前記サンプルはパパニコロウ塗抹標本、血液、尿、子宮頸部上皮細胞、又は手術後の癌組織のインビトロサンプルであることを特徴とする請求項1に記載の子宮頸癌のスクリーニング方法。
  3. 前記サンプルは異常パパニコロウ塗抹標本であることを特徴とする請求項1に記載の子宮頸癌のスクリーニング方法。
  4. 前記サンプルはヒトパピローマウイルス検査結果が陽性である子宮頸部細胞サンプルであることを特徴とする請求項1に記載の子宮頸癌のスクリーニング方法。
  5. 前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、バイサルファイトシーケンス、マイクロアレイ、質量分析、変性高速液体クロマトグラフィー、又はパイロシーケンスであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の子宮頸癌のスクリーニング方法。
  6. 前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の子宮頸癌のスクリーニング方法。
  7. 前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものであり、前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の子宮頸癌のスクリーニング方法。
  8. 被験者から得られたサンプル細胞における標的遺伝子のメチル化状態を卵巣癌の有無のスクリーニング指標として検出する卵巣癌のスクリーニング方法であって、
    前記サンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として前記標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ1と、
    前記標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、前記サンプルが卵巣癌を有すると判定するステップ2と、
    を含むことを特徴とする卵巣癌のスクリーニング方法。
  9. 前記サンプルは卵巣癌組織、腹水、血液、尿、又は手術後の癌組織のインビトロサンプルであることを特徴とする請求項8に記載の卵巣癌のスクリーニング方法。
  10. 前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、バイサルファイトシーケンス、マイクロアレイ、質量分析、変性高速液体クロマトグラフィー、又はパイロシーケンスであることを特徴とする請求項8または9に記載の卵巣癌のスクリーニング方法。
  11. 前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有することを特徴とする請求項8〜10のいずれか一項に記載の卵巣癌のスクリーニング方法。
  12. 前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものであり、前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含むことを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の卵巣癌のスクリーニング方法。
  13. 被験者から得られたサンプル細胞における標的遺伝子のメチル化状態を大腸癌の有無のスクリーニング指標として検出する大腸癌のスクリーニング方法であって、
    前記サンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として前記標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ1と、
    前記標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、前記サンプルが大腸癌又は大腸の前癌病変を有すると判定するステップ2と、
    を含むことを特徴とする大腸癌のスクリーニング方法。
  14. 前記サンプルは大腸組織、腹水、血液、尿、便、又は手術後の癌組織のインビトロサンプルであることを特徴とする請求項13に記載の大腸癌のスクリーニング方法。
  15. 前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、バイサルファイトシーケンス、マイクロアレイ、質量分析、変性高速液体クロマトグラフィー、又はパイロシーケンスであることを特徴とする請求項13または14に記載の大腸癌のスクリーニング方法。
  16. 前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有することを特徴とする請求項13〜15のいずれか一項に記載の大腸癌のスクリーニング方法。
  17. 前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものであり、前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含むことを特徴とする請求項13〜16のいずれか一項に記載の大腸癌のスクリーニング方法。
  18. 被験者から得られたサンプル細胞における標的遺伝子のメチル化状態を乳癌の有無のスクリーニング指標として検出する乳癌のスクリーニング方法であって、
    前記サンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として前記標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ1と、
    前記標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、前記サンプルが乳癌を有すると判定するステップ2と、
    を含むことを特徴とする乳癌のスクリーニング方法。
  19. 前記サンプルは血液、尿、乳汁、乳頭分泌物、嚢胞、穿刺及び生検検体、又は手術後の癌組織のインビトロサンプルであることを特徴とする請求項18に記載の乳癌のスクリーニング方法。
  20. 前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、バイサルファイトシーケンス、マイクロアレイ、質量分析、変性高速液体クロマトグラフィー、又はパイロシーケンスであることを特徴とする請求項18または19に記載の乳癌のスクリーニング方法。
  21. 前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有することを特徴とする請求項18〜20のいずれか一項に記載の乳癌のスクリーニング方法。
  22. 前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものであり、前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含むことを特徴とする請求項18〜21のいずれか一項に記載の乳癌のスクリーニング方法。
  23. 被験者から得られたサンプル細胞における標的遺伝子のメチル化状態を子宮内膜癌の有無のスクリーニング指標として検出する子宮内膜癌のスクリーニング方法であって、
    前記サンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として前記標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ1と、
    前記標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、前記サンプルが子宮内膜癌を有すると判定するステップ2と、
    を含むことを特徴とする子宮内膜癌のスクリーニング方法。
  24. 前記サンプルは血液、尿、膣洗浄物、月経血、子宮内膜掻爬組織、又は手術後の癌組織のインビトロサンプルであることを特徴とする請求項23に記載の子宮内膜癌のスクリーニング方法。
  25. 前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、バイサルファイトシーケンス、マイクロアレイ、質量分析、変性高速液体クロマトグラフィー又はパイロシーケンスであることを特徴とする請求項23または24に記載の子宮内膜癌のスクリーニング方法。
  26. 前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有することを特徴とする請求項23〜25のいずれか一項に記載の子宮内膜癌のスクリーニング方法。
  27. 前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものであり、前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含むことを特徴とする請求項23〜26のいずれか一項に記載の子宮内膜癌のスクリーニング方法。
  28. 被験者から得られたサンプル細胞における標的遺伝子のメチル化状態を肉腫有無のスクリーニング指標として検出する肉腫のスクリーニング方法であって、
    前記サンプルのゲノムDNAにおけるPOU4F3を標的遺伝子として前記標的遺伝子のCpG配列のメチル化状態を検出するステップ1と、
    前記標的遺伝子のメチル化状態のレベルが正常なサンプルと比較して高い場合に、前記サンプルが肉腫を有すると判定するステップ2と、
    を含むことを特徴とする肉腫のスクリーニング方法。
  29. 前記サンプルは血液、尿、又は手術後の癌組織のインビトロサンプルであることを特徴とする請求項28に記載の肉腫のスクリーニング方法。
  30. 前記標的遺伝子におけるCpG配列のメチル化状態の検出方法は、メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、定量的メチル化特異的ポリメラーゼ連鎖反応、バイサルファイトシーケンス、マイクロアレイ、質量分析、変性高速液体クロマトグラフィー又はパイロシーケンスであることを特徴とする請求項28または29に記載の肉腫のスクリーニング方法。
  31. 前記標的遺伝子POU4F3はSEQ ID No:6に示すヌクレオチド配列を有することを特徴とする請求項28〜30のいずれか一項に記載の肉腫のスクリーニング方法。
  32. 前記標的遺伝子POU4F3のメチル化状態はSEQ ID No:20−21に示すヌクレオチド配列のプライマー対により検出されたものであり、前記プライマーは少なくとも80%の配列同一性、相補性、又は少なくとも10個連続する同じヌクレオチドを有する配列を含むことを特徴とする請求項28〜31のいずれか一項に記載の肉腫のスクリーニング方法。

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