JP2018137333A - リジッド・フレックス多層プリント配線板 - Google Patents
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Abstract
Description
斯かる車載基板関連への対応を考えると、貫通めっきスルーホールの接続信頼性、基板の剛性、厚い板厚が想定される。そんな中、当該リジッド・フレックス多層プリント配線板の生産性を考慮すると、個片のリジッド・フレックス多層プリント配線板を複数個面付けして、生産用のワークサイズを大判化し、取り数を多くすることが求められている。
当該コア基板61には、ポリイミド樹脂を使用したフレキシブル基板に導体回路62が形成され、当該導体回路62には、保護層として、カバーレイフィルム63が配置されている。また、当該カバーレイフィルム63の上下には、ガラスクロス64に樹脂を含浸させたプリプレグを重ね積層した絶縁基材65が配置されている。
すなわち、従来のリジッド・フレックス多層プリント配線板60は、上述のように、硬質のリジッド基板部Rとフレキシブル基板部Fが接続されている。リジッド基板部Rは、ガラスクロスに樹脂が含浸、硬化された基材を用い、フレキシブル基板部Fは、主に、ポリイミド樹脂からなるベースフィルムが用いられている。両者は、プリント配線板の製造工程における熱処理工程、例えば、積層工程で基材の熱による収縮率が異なるため、図10に示すように、寸法変化が大きく、特に、基板の取り数を多くしワークサイズを大判化すると、基材の収縮率の差が顕著になり、貫通めっきスルーホールなどで位置ズレが生じ、当該貫通めっきスルーホールの接続信頼性にも悪影響を及ぼしていた。また、予めランドを大きく形成しなければならなくなり、設計上の制約を受けるなどの問題も発生していた。
特に、車載基板の場合、貫通めっきスルーホールの接続信頼性として、冷熱衝撃試験に3000サイクル投入しても貫通めっきスルーホールの抵抗値変化20%以下が求められている。冷熱衝撃試験の条件としては、高温125℃、低温−65℃各30分を1サイクルとして3000サイクル実施するが、従来のリジッド・フレックス多層プリント配線板60では、板厚が厚くなればなるほど、熱収縮の応力がコア基板61のフレキシブル基板に掛かるため図11に示すように、フレキシブル基板に応力が集中し、コア基板61の貫通めっきスルーホール内壁68から銅めっき69が剥がれ、貫通めっきスルーホールの導通抵抗値が上昇してしまうのが実状であった。
また、本発明者は、フレキシブル基板の導体回路と同一面に補強パターンを設ければ、特に良い結果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
また、本発明は、前記フレキシブル基板の一方の面に形成された導体回路と同一面に、補強パターンが設けられていることを特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板により上記課題を解決したものである。
また、本発明におけるフレキシブル基板の絶縁基材にガラスクロスが含まれているため、強い剛性が確保され、フレキシブル基板の変形や横の捩れに強く、導体回路が断線することもない。
少なくとも当該リジッド基板部Rは、貫通めっきスルーホール11を備え、その絶縁基材13は、ガラスクロス12に樹脂を含浸せしめたものの積層体から成ると共に、当該積層工程の熱プレスにより硬化されている。当該絶縁基材13は、全層同様な基材を使用しているため、例えば、プリント配線板の製造工程の一つである積層プレス工程では、180℃、1時間積層するが、図3に示す如く、絶縁基材13の収縮差に差が生じない結果、基板の取り数を多くし、大判化しても貫通めっきスルーホール11の位置ズレの影響もなく、また設計的な制約を受けることもないので、ランドを高密度で配置し、精度の高いプリント配線板を製造することができる。
しかも、フレキシブル基板部Fを折り曲げた際に、フレキシブル基板部Fとリジッド基板部Rの境界面を当該補強パターン17が弾性的に保護するので、絶縁基材13にクラックが生じにくくなる。
また、当該補強パターン17は、フレキシブル基板部Fの外縁部16の近傍に配置することはもちろん、絶縁基材13上の空きスペースにも上記と同様に配置するのが、更なる応力緩和の作用効果を得る上でより望ましい。
このリジッド・フレックス多層プリント配線板Qは、図5に示すように、フレキシブル基板部Fの外縁部16の近傍における補強パターン17が、リジッド基板部Rの外縁部14の近傍の一部まで略コの字状に配置されている以外は、図1に示すリジッド・フレックス多層プリント配線板Pと同一構成となっている。
次いで、当該コア基板31の上下に、ガラスクロス12に樹脂を含浸せしめ、該絶縁樹脂が半硬化状態のプリプレグを配置し、更に、その上下に、銅箔42を配置し、セットアップ工程を経て、積層した(図6(b))後、貫通孔43を形成する(図6(c))。
次いで、当該導体回路52に、ソルダーレジストなどの保護層(図示せず)を設けて本発明のリジッド・フレックス多層プリント配線板を得る。
12:ガラスクロス
13、23:絶縁基材
14:リジッド基板部の外縁部
15、32、52:導体回路
16:フレキシブル基板部の外縁部
17:補強パターン
18:接続部
31:コア基板
42:銅箔
43:貫通孔
44:銅めっき
46:開口部
60:リジッド・フレックス多層プリント配線板
61:コア基板
62:導体回路
63:カバーレイ
64:ガラスクロス
65:絶縁基材
66:フレキシブル基板部の外縁部
67:接続部
68:貫通めっきスルーホール内壁
69:銅めっき
P :リジッド・フレックス多層プリント配線板
Q :リジッド・フレックス多層プリント配線板
R :リジッド基板部
F :フレキシブル基板部
Claims (7)
- 絶縁基板の表裏を接続する貫通めっきスルーホールと前記絶縁基板上に導体回路を設けた硬質のリジッド基板と、絶縁基板上に導体回路を設け、当該導体回路を被覆する保護層を設けてなる折り曲げ可能なフレキシブル基板とが接続されてなるリジッド・フレックス多層プリント配線板において、当該フレキシブル基板の絶縁基材が、折り曲げ可能な厚さを有する樹脂含浸ガラスクロスから成ると共に、当該リジッド基板の絶縁基材が、樹脂含浸ガラスクロスから成ることを特徴とするリジッド・フレックス多層プリント配線板。
- 前記フレキシブル基板の一方の面に形成された導体回路と同一面に、補強パターンが設けられていることを特徴とする請求項1記載の多層プリント配線板。
- 前記補強パターンが、少なくともフレキシブル基板の外縁部の近傍において、前記導体回路と並列的に配置されていることを特徴とする請求項2記載の多層プリント配線板。
- 前記補強パターンが、フレキシブル基板を跨いでその一部が両側のリジッド基板にかかった状態に配置されていることを特徴とする請求項2又は3記載の多層プリント配線板。
- 前記補強パターンが、他の導体回路とは接続しない浮島状態で配置されていることを特徴とする請求項2〜4の何れか1項記載の多層プリント配線板。
- 前記補強パターンが、フレキシブル基板の外縁部から0.5mm以下の位置に配置されていることを特徴とする請求項2〜5の何れか1項記載の多層プリント配線板。
- 前記補強パターンが、リジッド基板の外縁部の一部まで配置されていることを特徴とする請求項2〜6の何れか1項記載の多層プリント配線板。
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JP2017030666A JP2018137333A (ja) | 2017-02-22 | 2017-02-22 | リジッド・フレックス多層プリント配線板 |
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2017
- 2017-02-22 JP JP2017030666A patent/JP2018137333A/ja active Pending
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