JP2018136899A - 印刷データ処理方法、印刷データ処理装置、および印刷データ処理プログラム - Google Patents

印刷データ処理方法、印刷データ処理装置、および印刷データ処理プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】RIP処理の不具合等に起因して生じる白スジデータを容易に検出できるようにする方法(印刷データ処理方法)を提供する。
【解決手段】1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンとRIP処理後の印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理工程(ステップS100)と、マッチング処理工程でマッチングが生じたときに印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなる白スジ候補部の長さを求める長さ測定工程(ステップS120)と、長さ測定工程で求められた長さを所定の閾値と比較することによって白スジ候補部がスジを生じ得る白スジデータであるか否かを判定する判定工程(ステップS130)とが設けられる。
【選択図】図8

Description

本発明は、印刷用のデータを処理する方法(印刷データ処理方法)に関し、より詳しくは、RIP処理の不具合に起因して生じる白スジデータの検出およびその修正方法に関する。
製版印刷システムでは、まず、フロントエンドと呼ばれるコンピュータ(例えばパソコン)を使用して、印刷物を構成する文字や部品(ロゴ,絵柄,イラスト等)等による編集処理が行われ、印刷対象をページ記述言語等で記述したページデータが作成される。次に、そのページデータに対するRIP処理が行われる。このRIP処理では、各オブジェクトの位置等を解析するインタプリタ処理が行われた後にラスタライズ処理(レンダリング処理)によって多値のビットマップデータが生成され、その多値のビットマップデータに対して網掛け処理(スクリーニング処理)が施されることによって網点データ(2値のビットマップデータ)が生成される。そして、網点データを用いて製版装置により印刷版が作製される。その後、その印刷版を使用して印刷機により印刷が行われる。あるいは、網点データがデジタル印刷機に送られて、当該デジタル印刷機で網点データに基づく印刷が行われる。
なお、本発明に関連して以下の先行技術文献が知られている。特開2012−61759号公報には、印刷中にエラーが発生する場合であっても印刷を継続できるようにした画像形成装置の発明が開示されている。この画像形成装置には、エラーを解消する印刷条件である解消印刷条件に基づいて再RIP処理を行う変換部が設けられている。そして、例えば用紙サイズの設定に起因するエラーが生じた場合、エラーを解消する用紙サイズに応じた再RIP処理が行われ、その再RIP処理後のデータに基づいて印刷が行われる。また、特開2014−19016号公報には、上流工程で生じた不具合を検出することのできる印刷システムの発明が開示されている。この印刷システムには、RIP処理前のデータに基づいて生成された比較用画像データとRIP処理後の印刷用画像データに基づく印刷結果を撮像した撮像データとを比較照合する検査部が設けられている。この検査部が比較用画像データと撮像データとの相違点を抽出することによって、上流工程で生じた不具合が検出される。
特開2012−61759号公報 特開2014−19016号公報
上述したように、製版印刷システムでは、例えば製版装置での印刷版の作製やデジタル印刷機での印刷が行われる前に、ベクター形式のデータにラスタライズ処理を施すRIP処理が行われる。ところが、透明効果、回転、面付け、画像のパターンなどの様々な要因で、RIP処理後のデータに関して1ピクセル分に相当する幅を持つ白色のすじ状のデータ(以下、「白スジデータ」という。)が生じることがある。例えば、図35で符号90の矢印で示す部分のように、本来的には色が塗られるべき部分に色が塗られず、当該部分が白スジデータとなっている(なお、図35では、説明のために白色部分の幅を1ピクセル幅よりも太く表している)。このような白スジデータの発生はRIP処理の不具合に起因していると考えられる。
従来、上述のような白スジデータは、例えばプルーフ等による印刷データの確認(目視による確認)の際に発見されていた。そして、白スジデータが発見された場合には、印刷データに再び白スジデータが含まれることのないよう、RIP処理前のデータに修正を施すことやRIP処理を実行する際のパラメータを変更することなどが行われていた。しかしながら、そのような従来の対処によれば、作業工程に後戻りが発生するので、作業効率が悪い。また、RIP処理を実行する際のパラメータを変更した場合には、別の不具合が生じることがある。さらに、白スジデータが生じているにも関わらず当該白スジデータの存在が看過された場合には、いわゆる「印刷事故」が発生する。なお、特開2012−61759号公報や特開2014−19016号公報に開示された発明は、上述のような白スジデータの検出を目的とする発明ではない。仮に特開2014−19016号公報に開示された印刷システムでRIP前後のデータの相違点が検出されるとしても、相違点の抽出には印刷用紙への印刷が必要であり、作業工程に後戻りが発生する。
そこで本発明は、RIP処理の不具合等に起因して生じる白スジデータを容易に検出できるようにする方法(印刷データ処理方法)を提供することを目的とする。また、本発明は、作業工程の後戻りや別の不具合が生じることのないよう白スジデータを修正する方法を提供することを更なる目的とする。
第1の発明は、ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データを処理する方法であって、
第1方向または前記第1方向に直交する第2方向に延びる1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンと前記印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理工程と、
前記マッチング処理工程でマッチングが生じたときに、前記印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなるスジ候補部の長さを求める長さ測定工程と、
前記長さ測定工程で求められた長さを所定の閾値と比較することによって、前記スジ候補部がスジを生じ得るスジデータであるか否かを判定する判定工程と
を含むことを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記マッチング処理工程では、前記印刷データの全体に対してパターンマッチングが行われることを特徴とする。
第3の発明は、第1の発明において、
前記印刷データに関して前記第1方向に延びるライン毎および前記第2方向に延びるライン毎にデータ値の合計値を求め、各ラインを順次に処理対象ラインとし、処理対象ラインのデータ値の合計値と処理対象ラインに隣接する一方の側のラインのデータ値の合計値との差が予め定められた閾値以上であって、かつ、処理対象ラインのデータ値の合計値と処理対象ラインに隣接する他方の側のラインのデータ値の合計値との差が前記閾値以上であれば、処理対象ラインと当該処理対象ラインに隣接する2本のラインとからなるライン群をマッチング検査対象と判定するマッチング検査対象検出工程を更に含み、
前記マッチング処理工程では、前記マッチング検査対象検出工程でマッチング検査対象と判定された部分についてのみパターンマッチングが行われることを特徴とする。
第4の発明は、第1から第3までのいずれかの発明において、
前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値を近傍のピクセルのデータ値に基づいて修正する修正工程を更に含むことを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、
前記修正工程では、外部からの指示を受け付けることなく、前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値が修正されることを特徴とする。
第6の発明は、第4または第5の発明において、
前記印刷データは、2値のビットマップデータであって、
前記修正工程では、前記スジデータを構成する各ピクセルが順次に対象ピクセルとされ、前記スジデータの延びる方向とは直交する方向に対象ピクセルに隣接する2つのピクセルのデータ値が前記スジパターンのデータ値とは異なる値であれば、対象ピクセルのデータ値が前記スジパターンのデータ値とは異なる値に修正されることを特徴とする。
第7の発明は、第4または第5の発明において、
前記印刷データは、多値のビットマップデータであって、
前記修正工程では、前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値が周囲のピクセルのデータ値の平均値に修正されることを特徴とする。
第8の発明は、第4または第5の発明において、
前記印刷データは、多値のビットマップデータであって、
前記修正工程では、前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値が周囲のピクセルのデータ値を用いたフィルタリング処理によって算出される値に修正されることを特徴とする。
第9の発明は、第1から第8までのいずれかの発明において、
前記スジデータを強調表示しながら前記印刷データに基づく画像を表示するスジ検出結果表示工程を更に含むことを特徴とする。
第10の発明は、第9の発明において、
前記印刷データは、複数の色版データで構成され、
前記スジ検出結果表示工程では、前記印刷データに基づく画像を表示する際に、色版データ毎に表示/非表示の制御を行うことが可能であることを特徴とする。
第11の発明は、ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データを処理する印刷データ処理装置であって、
第1方向または前記第1方向に直交する第2方向に延びる1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンと前記印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理部と、
前記マッチング処理部によるパターンマッチングでマッチングが生じたときに、前記印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなるスジ候補部の長さを求める長さ測定部と、
前記長さ測定部によって求められた長さを所定の閾値と比較することによって、前記スジ候補部がスジを生じ得るスジデータであるか否かを判定する判定部と
を備えることを特徴とする。
第12の発明は、ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データを処理するプログラムであって、
第1方向または前記第1方向に直交する第2方向に延びる1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンと前記印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理ステップと、
前記マッチング処理ステップでマッチングが生じたときに、前記印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなるスジ候補部の長さを求める長さ測定ステップと、
前記長さ測定ステップで求められた長さを所定の閾値と比較することによって、前記スジ候補部がスジを生じ得るスジデータであるか否かを判定する判定ステップと
をコンピュータのCPUがメモリを利用して実行することを特徴とする。
上記第1の発明によれば、ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データ(すなわち、RIP処理後の印刷データ)に対して、1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングの処理が施される。そのパターンマッチングの処理でマッチングが生じたときには、スジデータの可能性がある部分であるスジ候補部の長さが測定される。そして、スジ候補部の長さを所定の閾値と比較することによって、当該スジ候補部がスジデータであるか否かが判定される。以上のような処理が行われるので、従来とは異なり、RIP処理の不具合等によって生じる特有のデータである1ピクセル幅のスジデータが容易に検出される。
上記第2の発明によれば、RIP処理後の印刷データにスジデータが含まれるときに当該スジデータを確実に検出することが可能となる。
上記第3の発明によれば、パターンマッチングの処理が印刷データ全体のうちの一部のみで行われることになるので、スジデータの検出に要する時間を短くすることが可能となる。
上記第4の発明によれば、RIP処理後の印刷データにスジデータが含まれるときに当該スジデータの修正が行われる。従って、ユーザーは、RIP処理前のデータに対して修正を施す作業やパラメータを変更してRIP処理を再実行する作業などを要することなく、スジデータを含まない印刷データを得ることができる。
上記第5の発明によれば、RIP処理後の印刷データにスジデータが含まれている場合のユーザーの操作負担を軽減することが可能となる。
上記第6から上記第8までの発明によれば、上記第4の発明と同様の効果が得られる。
上記第9発明によれば、RIP処理後の印刷データにスジデータが含まれるときに印刷データに基づく画像中のスジデータの位置の確認が容易となる。
上記第10の発明によれば、スジデータが存在する部分のRIP処理結果の確認が容易となる。
上記第11の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果が得られる。
上記第12の発明によれば、上記第1の発明と同様の効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係る印刷データ処理装置を備えた印刷システムの全体構成図である。 上記第1の実施形態における印刷データ処理装置のハードウェア構成図である。 上記第1の実施形態における印刷データ処理(白スジデータの検出・修正を行う処理)の手順を示すフローチャートである。 上記第1の実施形態において、白スジ検出処理の結果として表示される画面の一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、ユーザーによる各色版データの表示/非表示の選択を受け付けるための画面の一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、全ての色版データを表示状態にしたときに表示される画像の一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、M版データのみを表示状態にしたときに表示される画像の一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、白スジ検出処理の手順を示すフローチャートである。 上記第1の実施形態において、第1のスジ検出用パターンを示す図である。 上記第1の実施形態において、第2のスジ検出用パターンを示す図である。 上記第1の実施形態において、パターンマッチングについて説明するための図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータのレコードフォーマットの一例を示す図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータベースに白スジデータが格納された状態を示す図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータベースを共用する理由について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータベースを共用する理由について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、長さ測定処理について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、長さ測定処理について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、長さの測定を終了する第1の条件について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、長さの測定を終了する第1の条件について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、長さの測定を終了する第2の条件について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、長さ測定処理の手順を示すフローチャートである。 上記第1の実施形態において、白スジ候補部の長さについて説明するための図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータの修正について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータの修正について説明するための図である。 上記第1の実施形態において、白スジデータの修正について説明するための図である。 上記第1の実施形態の第1の変形例におけるスジ検出用パターンについて説明するための図である。 上記第1の実施形態の第1の変形例において、白スジデータの修正に関する第1の手法について説明するための図である。 上記第1の実施形態の第1の変形例において、白スジデータの修正に関する第2の手法について説明するための図である。 本発明の第2の実施形態の概要を説明するための図である。 上記第2の実施形態における印刷データ処理(白スジデータの検出・修正を行う処理)の手順を示すフローチャートである。 上記第2の実施形態において、マッチング検査対象検出処理の手順を示すフローチャートである。 上記第2の実施形態において、領域の分割について説明するための図である。 上記第2の実施形態において、領域の分割について説明するための図である。 上記第2の実施形態において、パターンマッチングによる検査について説明するための図である。 白スジデータについて説明するための図である。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 システムの全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る印刷データ処理装置200を備えた印刷システムの全体構成図である。この印刷システムは、印刷物を構成する文字や部品(例えば、ロゴ,絵柄,イラスト)等による編集処理を行うためのクライアントコンピュータ(「フロントエンド」と呼ばれるコンピュータ)100と、入稿データに対してRIP処理などのデータ処理を施す印刷データ処理装置200と、プレートレコーダー等の製版装置320およびそのコントローラ310と、デジタル印刷機420およびそのコントローラ410とを備えている。クライアントコンピュータ100、印刷データ処理装置200、製版装置320のコントローラ310、およびデジタル印刷機420のコントローラ410はLAN等の通信回線500によって互いに通信可能に接続されている。但し、これらが通信回線によって接続されていない構成を採用することもできる。
この印刷システムによる印刷は、概略的には次のようにして行われる。まず、クライアントコンピュータ100において、編集作業やレイアウト作業などが行われることにより、例えば印刷対象をページ記述言語で記述したページデータが生成される。クライアントコンピュータ100で生成されたページデータは、印刷データ処理装置200に入稿データとして与えられる。印刷データ処理装置200では、入稿データに対してRIP処理などのデータ処理が施される。これにより、ビットマップデータである印刷データが生成される。その際、例えば、ラスタライズ処理(レンダリング処理)(狭義のRIP処理)によって多値TIFF形式のビットマップデータが生成され、その多値TIFF形式のビットマップデータに対して網掛け処理(スクリーニング処理)が施されることによってDotTIFF形式(すなわち2値形式)のビットマップデータが生成される。その後、印刷データがコントローラ310に送られた場合には、当該コントローラ310による制御に基づき製版装置320で印刷版が作製される。また、印刷データがコントローラ410に送られた場合には、当該コントローラ410による制御に基づきデジタル印刷機420で印刷が行われる。
ところで、本実施形態においては、印刷データに対して上述した白スジデータを検出する処理(白スジ検出処理)が行われる。そして、当該白スジ検出処理によって白スジデータが検出された場合には、必要に応じて白スジデータを修正する処理が行われる。その修正後のデータがコントローラ310あるいはコントローラ410に送られるので、印刷物に白スジが現れることが防止される。なお、便宜上、以下の説明においては、白スジ検出処理と白スジデータを修正する処理とをまとめて単に「印刷データ処理」という。
なお、印刷データ処理は、網掛け処理前のデータである多値TIFF形式のビットマップデータに対して行うこともできるし、網掛け処理後のデータであるDotTIFF形式のビットマップデータに対して行うこともできる。但し、本実施形態においては、印刷データ処理はDotTIFF形式のビットマップデータに対して行われるものと仮定する。
また、本実施形態においては、印刷データ処理に用いられる印刷データは4つの色版データ(C版データ、M版データ、Y版データ、およびK版データ)によって構成されているものと仮定する。これに関し、各色版データを構成する各ピクセルのデータ値は1または0である。以下の説明においては、データ値が1であるピクセルのことを「黒ピクセル」といい、データ値が0であるピクセルのことを「白ピクセル」という。
<1.2 印刷データ処理装置の構成>
図2は、本実施形態における印刷データ処理装置200のハードウェア構成図である。この印刷データ処理装置200は、パソコンによって実現されており、CPU21と、ROM22と、RAM23と、補助記憶装置24と、キーボード等の入力操作部25と、表示部26と、光学ディスクドライブ27と、ネットワークインタフェース部28とを有している。補助記憶装置24には、白スジデータを格納する白スジデータベース241が設けられている。クライアントコンピュータ100から通信回線500経由で送られてくる入稿データ(ページデータ)は、ネットワークインタフェース部28を介して印刷データ処理装置200の内部へと入力される。入稿データに基づいて印刷データ処理装置200で生成された印刷データは、ネットワークインタフェース部28を介して通信回線500経由で製版装置320のコントローラ310あるいはデジタル印刷機420のコントローラ410へと送られる。
本実施形態に係る印刷データ処理を行うプログラム(以下、「印刷データ処理プログラム」という。)Pは補助記憶装置24に格納されている。この印刷データ処理装置200において印刷データ処理の実行が指示されると、印刷データ処理プログラムPがRAM23へと読み出され、そのRAM23に読み出された印刷データ処理プログラムPをCPU21が実行することにより、印刷データ処理が実行される。印刷データ処理プログラムPは、CD−ROMやDVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納されて提供される。すなわちユーザーは、例えば、印刷データ処理プログラムPの記録媒体としての光学ディスク(CD−ROM、DVD−ROM等)270を購入して光学ディスクドライブ27に装着し、その光学ディスク270から印刷データ処理プログラムPを読み出して補助記憶装置24にインストールする。また、これに代えて、通信回線500を介して送られる印刷データ処理プログラムPをネットワークインタフェース部28で受信して、それを補助記憶装置24にインストールするようにしても良い。
<1.3 印刷データ処理方法>
<1.3.1 概要>
図3は、本実施形態における印刷データ処理(白スジデータの検出・修正を行う処理)の手順を示すフローチャートである。この印刷データ処理の開始後、まず、パターンマッチング等の手法を用いて白スジデータを検出する白スジ検出処理が行われる(ステップS10)。これにより、白スジデータの位置や長さ等に関する情報が白スジデータベース241に格納される。本実施形態においては、白スジ検出処理は版毎(色版データ毎)に行われる。なお、白スジ検出処理についての詳しい説明は後述する。
次に、白スジデータベース241に格納されている情報を用いて、白スジ検出処理の結果が印刷データ処理装置200の表示部26に表示される(ステップS20)。このステップS20では、ユーザーが白スジデータの位置を把握することができるよう、白スジ検出処理によって検出された白スジデータを強調表示した態様で印刷データに基づく画像が表示される。例えば、図4に示すような画面が表示部26に表示される。なお、図4に示す例は、面付け処理によって4面に同じデータが割り当てられ、それら4面のうちの左下の面のみで白スジデータが生じている例である。この例では、画像表示ソフトが表示する画面60内に印刷データに基づく画像61が表示されており、当該画像61内において白スジデータが符号62を付した太枠で囲まれている。ステップS20では、例えばこのように太枠で白スジデータを囲むことによって、白スジデータが強調表示される。
以上のように、ステップS20では、白スジ検出処理の結果として、白スジデータを強調表示しながら印刷データに基づく画像が表示される。なお、白スジ検出処理によって白スジデータが検出されなかった場合には、例えば白スジデータが検出されなかった旨を示す画面が表示される。
また、ステップS20では、印刷データに基づく画像を表示する際に、ユーザーの操作によって色版データ毎に表示/非表示の制御を行うことが可能となっている。上述したように本実施形態においては印刷データは4つの色版データ(C版データ、M版データ、Y版データ、およびK版データ)によって構成されているので、例えば図5に示すような画面を表示することにより、ユーザーによる各色版データの表示/非表示の選択が受け付けられる。図5に示す画面には、5つのチェックボックス6a,6c,6m,6y,および6kが設けられている。チェックボックス6c,6m,6y,および6kをそれぞれオン状態とオフ状態との間で切り替えることにより、色版データ毎に表示/非表示が切り替えられる。また、チェックボックス6aをオン状態にすると全ての色版データが表示状態となり、チェックボックス6aをオフ状態にすると全ての色版データが非表示状態となる。このような表示/非表示の制御が可能であるので、例えば全ての色版データを表示状態にすると図6に示すような画像が表示される場合に、例えばM版データのみを表示状態にすることによって図7に示すような画像を表示することができる。従って、白スジデータが存在する部分のRIP処理結果の確認が容易となる。
ステップS20の終了後、白スジ検出処理で白スジデータが検出されている場合には、処理はステップS40に進み、白スジ検出処理で白スジデータが検出されなかった場合には、この印刷データ処理は終了する(ステップS30)。
ステップS40では、白スジデータを修正するための処理が行われる。本実施形態においては、このステップS40にはステップS402とステップS404とが含まれている。ステップS402では、白スジ検出処理(ステップS10)で検出された白スジデータについて、データの修正が必要であるか否かがユーザーによって判定される。その結果、データの修正が必要であると判定されると、処理はステップS404に進む。一方、データの修正が必要ではないと判定されると、この印刷データ処理は終了する。ステップS404では、白スジデータのデータ値の修正が行われる。これにより、白スジデータに修正が施された後の印刷データに基づいて印刷が行われることになるので、印刷物に白スジが現れることが防止される。なお、白スジデータの修正についての詳しい説明は後述する。白スジデータの修正が終了すると、この印刷データ処理は終了する。
なお、本実施形態においては、上記ステップS20によってスジ検出結果表示工程が実現され、上記ステップS40によって修正工程が実現されている。
<1.3.2 白スジ検出処理>
次に、白スジ検出処理(図3のステップS10)について詳しく説明する。
<1.3.2.1 処理手順>
図8は、白スジ検出処理の手順を示すフローチャートである。なお、本実施形態においては、図8に示す処理は版毎(色版データ毎)に行われる。白スジ検出処理の開始後、まず、予め用意されたスジ検出用パターンと印刷データとの間でのパターンマッチングが行われる(ステップS100)。本実施形態においては、X軸方向に延びる白スジデータを検出するための第1のスジ検出用パターンとY軸方向に延びる白スジデータを検出するための第2のスジ検出用パターンとが用意される。図9は第1のスジ検出用パターンを示す図であり、図10は第2のスジ検出用パターンを示す図である。図9および図10から把握されるように、本実施形態においてはスジ検出用パターンは“縦3ピクセル×横3ピクセル”の9ピクセルで構成されている。図9に示すように、第1のスジ検出用パターンについては、2行目の全てのピクセルは白ピクセルであって、1行目および3行目の全てのピクセルは黒ピクセルである。また、図10に示すように、第2のスジ検出用パターンについては、2列目の全てのピクセルは白ピクセルであって、1列目および3列目の全てのピクセルは黒ピクセルである。以上のようなスジ検出用パターンを用いることにより、1ピクセル幅の白スジデータを検出することが可能となる。以下、第1のスジ検出用パターンの2行目あるいは第2のスジ検出用パターンの2列目のようにスジ検出用パターンのうちの連続する複数の白ピクセルからなる部分(パターン)のことを「スジパターン」という。なお、白スジデータを検出することができるのであれば、図9や図10に示したパターン以外のパターンをスジ検出用パターンとして採用しても良い。例えば、第1のスジ検出用パターンが、2行目の全てのピクセルが白ピクセルであって1行目および3行目の全てのピクセルが黒ピクセルである“縦3ピクセル×横5ピクセル”の15ピクセルで構成されていても良い。
ステップS100では、以上のようなスジ検出用パターンを用いて、印刷データ全体に対してパターンマッチングが行われる。これについて図11を参照しつつ詳しく説明する。ここでは、印刷データを構成する各ピクセルに対して図11に示すように座標が割り当てられているものと仮定する。例えば、符号64を付したピクセルについては、X座標が2であって、Y座標が3である。ステップS100では第1のスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングと第2のスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングとが行われる必要があるが、ここでは、まず第1のスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングが行われるものとする。
白スジ検出処理開始後の1回目のステップS100では、第1のスジ検出用パターンの左上のピクセルを印刷データの座標(1,1)のピクセルに対応させた状態でマッチングが生じるか(すなわち、該当の9ピクセルの全てについて第1のスジ検出用パターンと印刷データとの間でデータ値が一致しているか)の検査が行われる。次に、第1のスジ検出用パターンの左上のピクセルを印刷データの座標(2,1)あるいは座標(4,1)のピクセルに対応させた状態での検査が行われる。このようにして、第1のスジ検出用パターンの右端のピクセルが印刷データの右端のピクセルに対応付けられるまで、第1のスジ検出用パターンを順次に右方向に移動させながら検査が行われる。その後、第1のスジ検出用パターンの左上のピクセルを印刷データの座標(1,2)のピクセルに対応させた状態での検査が行われる。次に、第1のスジ検出用パターンの左上のピクセルを印刷データの座標(2,2)あるいは座標(4,2)のピクセルに対応させた状態での検査が行われる。以上のようにして、第1のスジ検出用パターンの右下端のピクセルが印刷データの右下端のピクセルに対応付けられるまで順次に検査が行われる。このようにして、印刷データ全体に対して第1のスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングが行われる。その後、同様にして、印刷データ全体に対して第2のスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングが行われる。
但し、図8における1回のステップS100の処理では、或る位置における検査でマッチングが生じれば、当該位置で一旦パターンマッチングの処理は停止する。すなわち、マッチング状態が検出されると処理はステップS120に進む(ステップS110)。一方、印刷データ全体に対する第2のスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングが終了した場合には、この白スジ検出処理は終了する(ステップS110)。後述するステップS150での判定によって処理がステップS100に戻った場合には、未検査の部分について、上述のようにして順次に検査が行われる。
ステップS120では、白スジデータの候補となる部分である白スジ候補部の長さを求める処理(長さ測定処理)が行われる。白スジ候補部は、より詳しくは、印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値(ここでは0)と同じ値が連続する部分とからなる連続する複数個のピクセル(ここでは白ピクセル)のことである。なお、長さ測定処理についての詳しい説明は後述する。
長さ測定処理の終了後、白スジ候補部の長さが所定の閾値以上であるか否かが判定される(ステップS130)。その結果、白スジ候補部の長さが所定の閾値以上であれば、処理はステップS140に進み、白スジ候補部の長さが所定の閾値未満であれば、処理はステップS150に進む。なお、白スジ候補部の長さが所定の閾値以上であれば、当該白スジ候補部は白スジデータとして扱われることになる。
ステップS140では、ステップS130で長さが所定の閾値以上であると判定された白スジ候補部が、白スジデータとして白スジデータベース241に登録される。図12に、白スジデータのレコードフォーマットの一例を示している。図12に示すように、白スジデータは、属性として、開始座標、終了座標、長さ、および方向を有している。白スジデータベース241には、模式的には例えば図13に示すように白スジデータが格納される。なお、図13に示す例では、方向に関して、X軸方向を0で表し、Y軸方向を1で表している。
ところで、この白スジ検出処理は上述したように版毎(色版データ毎)に行われるが、白スジデータベース241については全ての版で共用される。このように白スジデータベース241を共用する理由は次のとおりである。印刷データに白スジデータが含まれているか否かの判断は、版毎のデータ(すなわち色版データ)に基づいて行われる。このため、白スジ検出処理の結果が版毎に異なることがある。例えば、印刷データが図14に示すような4つの色版データによって構成されている場合、M版データ、Y版データ、およびK版データからは白スジデータを検出することができるが、C版データからは白スジデータを検出することができない。何故ならば、この例の場合、C版データについては図14において符号66で示す部分の大半のデータ値が0だからである。このような場合、白スジデータベース241を共用することなくデータの修正(図3のステップS40)が行われると(すなわち、各色版データの修正が当該各色版データについての白スジ検出処理の結果のみに基づいて行われると)、C版データについては白スジデータが検出されないのでデータの修正が施されない。そのため、図14において符号67で示す部分に関して、本来的には図15に示すようにデータの修正が行われるべきであるにも関わらず、そのような修正が行われない。そこで、本実施形態においては、この例のようなデータについても所望の修正が施されるよう、白スジデータベース241が全ての版で共用される。これにより、各色版データの修正を他の版についての白スジ検出処理の結果に基づいて行うことが可能となる。
ステップS150では、印刷データ中にパターンマッチングによる検査がまだ行われていない部分が残っているか否かの判定が行われる。その結果、未検査の部分が残っていれば、処理はステップS100に戻る。一方、未検査の部分が残っていなければ、この白スジ検出処理は終了する。
なお、本実施形態においては、上記ステップS100によってマッチング処理工程が実現され、上記ステップS120によって長さ測定工程が実現され、上記ステップS130によって判定工程が実現されている。
<1.3.2.2 長さ測定処理>
次に、長さ測定処理(図8のステップS120)について詳しく説明する。長さ測定処理では、上述した白スジ候補部の長さの測定が行われる。長さの測定は、パターンマッチングによってマッチングが生じた位置を基準にして行われる。なお、ここでは、X軸方向に延びる白スジ候補部についての長さの測定を例に挙げて説明するが、Y軸方向に延びる白スジ候補部についての長さの測定についても同様である。
ここで、この長さ測定処理に関する説明で用いる用語について説明する。X軸方向に延びる白スジ候補部に着目し、図16で符号70を付した部分でマッチングが生じたものと仮定する。このとき、当該部分(符号70を付した部分)のうちのスジパターンの部分を含むラインに白スジ候補部が存在するので、当該ラインのことを「検査対象ライン」という。また、検査対象ラインの上側に隣接するラインのことを「上側対象ライン」といい、検査対象ラインの下側に隣接するラインのことを「下側対象ライン」という。検査対象ラインには符号Ltを付し、上側対象ラインには符号Luを付し、下側対象ラインには符号Ldを付す。
長さの測定は、マッチングが生じた部分の右方向および左方向の双方に対して行われる。その際、マッチングが生じた部分の左右に隣接する列(図16で符号71,72を付した列)から印刷データの端部に向かって1列ずつ各ピクセルのデータ値を検査する。そして、後述する2つの条件のいずれかに該当したときに、その検査をしている方向への長さの測定を終了する。その結果、例えば、右方向への測定によって図17で符号73を付したピクセルまでが白スジ候補部に含まれると判断され、かつ、左方向への測定によって図17で符号74を付したピクセルまでが白スジ候補部に含まれると判断された場合には、白スジ候補部の長さは図17で符号W1を付した矢印の長さ(各ピクセルの横幅の長さにピクセル73からピクセル74までのピクセルの数を乗ずることによって得られる値)とされる。なお、以下においては、マッチングが生じた部分の左右に隣接する列のことを「検査開始列」という。
以下、各方向への長さの測定を終了する2つの条件(第1の条件および第2の条件)について説明する。なお、ここでは、右方向への測定を例に挙げて説明するが、左方向への測定についても同様である。
まず、第1の条件について説明する。検査対象ラインLtについて検査開始列71に位置するピクセルから右方向に1ピクセルずつ順次にデータ値を検査する。そして、データ値が1のピクセル(すなわち黒ピクセル)が検出されたときに、右方向への長さの測定を終了する。例えば、マッチングが生じた部分のうちのスジパターンの右側のデータが図18に示すようなデータであると仮定する。このとき、符号75を付したピクセルのデータ値を検査したときに、この第1の条件を満たすことになる。この場合、符号76を付したピクセルまでが白スジ候補部に含められる。また、マッチングが生じた部分の右側のデータが図19に示すようなデータであれば、符号77を付したピクセルのデータ値を検査したときに、この第1の条件を満たすことになる。
次に、第2の条件について説明する。上側対象ラインLuおよび下側対象ラインLdのそれぞれについて検査開始列71に位置するピクセルから右方向に1ピクセルずつ順次にデータ値を検査する。そして、上側対象ラインLuおよび下側対象ラインLdのうちの少なくとも一方でデータ値が0のピクセル(すなわち白ピクセル)が予め定められた数続いたときに、右方向への長さの測定を終了する。より詳しくは、上側対象ラインLuおよび下側対象ラインLdのうちの少なくとも一方で“データ値が0のピクセルが3個並んだ状態”が予め定められた回数続いたときに、右方向への長さの測定を終了する。例えば、該当の状態が10回続いたときに長さの測定を終了するように設定が行われている場合に、マッチングが生じた部分の右側のデータが図20に示すようなデータであると仮定する。このとき、上側対象ラインLuに関して図20で符号78を付した列のピクセルのデータ値を検査したときに、この第2の条件を満たすことになる。なお、このように第2の条件が定められている理由は、上側対象ラインLuあるいは下側対象ラインLdで多数の白ピクセルが連続する場合には検査対象ラインLtについても(RIP処理の不具合等によって白ピクセルが連続するのではなく)本来的に白ピクセルが連続すると考えられるからである。
以上の内容を踏まえ、図21に示すフローチャートを参照しつつ、長さ測定処理の手順について説明する。なお、上述した2つの条件のほか、データ値を検査する対象のピクセルが印刷データの端部に到達したときも長さの測定を終了する。但し、これについては、図21では省略している。また、ここでは、X軸方向に延びる白スジ候補部の長さの測定を例に挙げて説明するが、Y軸方向に延びる白スジ候補部の長さの測定についても同様である。
長さ測定処理の開始後、まず、長さ測定用の変数LENに初期値がセットされる(ステップS200)。本実施形態においては、スジパターンは3個の白ピクセルからなるので変数LENに3がセットされる。なお、ここでは、各ピクセルの幅を1に正規化した前提下での長さを求めるものとする。従って、この長さ測定処理で求められる長さの値は、白スジ候補部を構成するピクセルの数に等しくなる。
次に、検査対象ラインLt、上側対象ラインLu、および下側対象ラインLdのそれぞれについて、検査対象の列に位置するピクセルのデータ値の検査が行われる(ステップS210)。これに関し、1回目のステップS210の処理では、上述した検査開始列71(図16参照)が検査対象の列に該当し、2回目以降のステップS210の処理では、直前に検査が行われた列の右隣の列が検査対象の列に該当する。
次に、ステップS210での検査の結果、黒ピクセルが検出されたか否かが判定される(すなわち、第2の条件を満たしているか否かが判定される)(ステップS220)。その結果、黒ピクセルが検出されていれば(すなわち、検査対象ラインLtのピクセルのデータ値が1であれば)、処理はステップS250に進む。一方、黒ピクセルが検出されていなければ、処理はステップS230に進む。ステップS230では、変数LENに1が加算される。これにより、検査中のピクセルが白スジ候補部に含められることになる。
ステップS240では、ステップS210での検査の結果、上側対象ラインLuまたは下側対象ラインLdで白ピクセルが予め定められた数続いたか否かが判定される(すなわち、第1の条件を満たしているか否かが判定される)。その結果、上側対象ラインLuまたは下側対象ラインLdで白ピクセルが予め定められた数続いていれば、処理はステップS250に進む。一方、上側対象ラインLuおよび下側対象ラインLdのいずれにおいても白ピクセルが予め定められた数続いていなければ、処理はステップS210に戻る。
なお、長さをカウントするステップ(ステップS230)がステップS220とステップS240との間に設けられている理由は、ステップS210での検査で第1の条件を満たしたときは、そのときに検査している列のピクセルを白スジ候補部に含めないのに対し、ステップS210での検査で第2の条件を満たしたときは、そのときに検査している列のピクセルを白スジ候補部に含めるからである。
以上のようにしてステップS210〜S240の処理が繰り返されることにより、マッチングが生じた部分の右方向についての長さ測定が行われる。そして、ステップS210〜ステップS240と同様にしてステップS250〜S280の処理が繰り返されることにより、マッチングが生じた部分の左方向についての長さ測定が行われる。
以上のような処理により、印刷データが図22に示すようなデータであれば、右方向についての長さ測定は例えば符号79を付した列の検査によって終了し、左方向についての長さ測定は符号80を付した列の検査によって終了する。そして、白スジ候補部の長さを表す値は、(ここでは、各ピクセルの幅を1に正規化した前提下での長さを求めているので)図22で符号W2を付した矢印の範囲に含まれる1行分のピクセルの数となる。
なお、ここで示した手順は一例であって、本発明はこれには限定されない。例えば、第2の条件を満たしたときに、そのときに検査している列のピクセルを白スジ候補部に含めないようにした場合には、ステップS240の処理がステップS220の処理とステップS230の処理との間に行われるようにするとともにステップS280の処理がステップS260の処理とステップS270の処理との間に行われるようにすれば良い。
<1.3.3 白スジデータの修正(図3のステップS404)>
次に、白スジデータを修正する方法について説明する。なお、ここでもX軸方向に延びる白スジデータに着目するが、Y軸方向に延びる白スジデータについても同様の方法で修正が行われる。
白スジデータは複数のピクセルで構成されるところ、データ値の修正は1ピクセル毎に行われる。具体的には、白スジデータを構成する各ピクセルを「対象ピクセル」と定義したとき、図23に示すように、対象ピクセルPtの上隣に位置するピクセルPuおよび対象ピクセルPtの下隣に位置するピクセルPdの双方が黒ピクセルであれば、対象ピクセルPtが白ピクセルから黒ピクセルに修正される(すなわち、対象ピクセルPtのデータ値が0から1に修正される)。換言すれば、白スジデータの延びる方向とは直交する方向に対象ピクセルPtに隣接する2つのピクセルPu,Pdのデータ値がスジパターンのデータ値(ここでは0)とは異なる値(ここでは1)であれば、対象ピクセルPtのデータ値がスジパターンのデータ値(ここでは0)とは異なる値(ここでは1)に修正される。これに対して、上記ピクセルPuおよび上記ピクセルPdの少なくとも一方が白ピクセルの場合(すなわち、データ値のパターンが図24に示す各パターンである場合)には、対象ピクセルPtは白ピクセルのまま維持される(すなわち、対象ピクセルPtのデータ値は修正されない)。
以上より、白スジデータは例えば図25に示すように修正される。図25に示す例では、符号81を付したピクセルについては上隣に位置するピクセルおよび下隣に位置するピクセルの双方が白ピクセルであり、符号82を付したピクセルについては上隣に位置するピクセルが白ピクセルであり、符号83,84を付したピクセルについては下隣に位置するピクセルが白ピクセルである。従って、白スジデータを構成するピクセルに着目すると、符号81〜84を付したピクセルについては白ピクセルのまま維持され、それ以外のピクセルについては白ピクセルから黒ピクセルに修正される。
<1.4 効果>
本実施形態によれば、RIP処理後の印刷データに対して、1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンを用いたパターンマッチングの処理が施される。そのパターンマッチングの処理でマッチングが生じたときには、マッチングが生じた部分からスジパターンの延びる方向に順次に印刷データ中の各ピクセルのデータ値を検査することによって、白スジデータの可能性がある部分である白スジ候補部を特定するとともにその長さが測定される。そして、白スジ候補部の長さを所定の閾値と比較することによって、当該白スジ候補部が白スジデータであるか否かが判定される。以上のような処理が行われるので、従来とは異なり、RIP処理の不具合等によって生じる特有のデータである1ピクセル幅の白スジデータが容易に検出される。また、白スジデータが検出された場合には、RIP処理後の印刷データに対して必要に応じて当該白スジデータの修正が行われる。従って、ユーザーは、RIP処理前のデータに対して修正を施す作業やパラメータを変更してRIP処理を再実行する作業などを要することなく、白スジデータを含まない印刷データを得ることができる。
以上のように、本実施形態によれば、RIP処理の不具合等に起因して生じる白スジデータをユーザーは容易に検出できるようになる。また、RIP処理後の印刷データに白スジデータが含まれているときに作業工程の後戻りや別の不具合が生じることのないよう当該白スジデータを修正することが可能となる。その結果、いわゆる印刷事故の発生が防止される。
<1.5 変形例>
<1.5.1 第1の変形例>
上記第1の実施形態においては、上述した印刷データ処理(白スジデータの検出・修正を行う処理)がDotTIFF形式のデータに対して行われることを前提に説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されない。本変形例のように、上述した印刷データ処理が多値TIFF形式のデータに対して行われるようにしても良い。以下、本変形例に特有の点について説明する。
多値TIFF形式のデータでは、1つのピクセルのデータは例えば32bit(各色につき8bit)で構成される。従って、本変形例においては、上記第1の実施形態とは異なるスジ検出用パターンが用いられる。なお、ここでは、X軸方向に延びる白スジデータを検出するためのスジ検出用パターンに着目する。本変形例においても、スジ検出用パターンは図26に示すように“縦3ピクセル×横3ピクセル”の9ピクセルで構成される。このスジ検出用パターンに関し、2行目の全てのピクセル(符号851〜853を付したピクセル)には“32bit全てが0である状態”が割り当てられ、1行目および3行目の全てのピクセル(符号854〜859を付したピクセル)には“32bit全てが0である状態以外の状態”が割り当てられる。そして、このようなスジ検出用パターンを用いて、上記第1の実施形態と同様にしてパターンマッチングが行われる。なお、本変形例では、全ての版のデータが1つの多値TIFF形式のデータとしてまとめられている。従って、パターンマッチングの処理を含む白スジ検出処理(図8参照)は、上記第1の実施形態のように版毎に行われるのではなく、1つの多値TIFF形式のデータに対して行われる。
長さ測定処理(図21参照)についても、各ピクセルのデータ値の検査が行われる際に、本変形例における“32bit全てが0である状態”が上記第1の実施形態における“0”に対応付けられ、本変形例における“32bit全てが0である状態以外の状態”が上記第1の実施形態における“1”に対応付けられる。そのような前提下で、上記第1の実施形態と同様の処理が行われる。
白スジデータの修正については、本変形例では以下のように行われる。白スジデータを構成する各ピクセルを対象ピクセルと定義したとき、対象ピクセルの上隣に位置するピクセルおよび対象ピクセルの下隣に位置するピクセルの双方のデータ値が“32bit全てが0である状態以外の状態”であれば、対象ピクセルのデータ値に修正が施される。その修正の具体的な手法としては、以下に記す2つの手法(第1の手法および第2の手法)が考えられる。
第1の手法では、対象ピクセルのデータ値が当該対象ピクセルの周囲のピクセルのデータ値の平均値に修正される。より具体的には、この例のようにスジデータがX軸方向に延びているときには対象ピクセルの左隣のピクセルおよび対象ピクセルの右隣のピクセルは“32bit全てが0である状態”であるため、対象ピクセルのデータ値は図27で符号86a〜86fを付した6つのピクセルのデータ値の平均値に修正される。
第2の手法では、対象ピクセルのデータ値が当該対象ピクセルの周囲のピクセルのデータ値を用いたフィルタリング処理によって算出される値に修正される。フィルタリング処理そのものについては、公知の手法を採用することができる。例えば、図28に示すようなフィルタを用いてフィルタリング処理を行うことができる。図28に示す例では、対象ピクセルPtの上隣および下隣に位置する2つのピクセルに対応するフィルタ係数は8分の2とされ、対象ピクセルPtの左斜め上、右斜め上、左斜め下、および右斜め下に位置する4つのピクセルに対応するフィルタ係数は8分の1とされている。このようなフィルタを用いてフィルタリング処理が行われると、対象ピクセルのデータ値は、周囲のピクセルのデータ値にそれぞれ対応するフィルタ係数を乗ずることによって得られる値の総和値に修正される。
なお、上記2つの手法のほか、対象ピクセルのデータ値を対象ピクセルの上隣に位置するピクセルのデータ値と対象ピクセルの下隣に位置するピクセルのデータ値との平均値に修正することや、対象ピクセルのデータ値を対象ピクセルの上隣に位置するピクセルのデータ値または対象ピクセルの下隣に位置するピクセルのデータ値のいずれかに修正することが考えられる。
以上のようにして、印刷データ処理(白スジデータの検出・修正を行う処理)が多値TIFF形式のデータに対して行われる構成を採用した場合にも、RIP処理の不具合等に起因して生じる白スジデータを容易に検出できるようになり、作業工程の後戻りや別の不具合が生じることのないよう当該白スジデータを修正することが可能となる、
<1.5.2 第2の変形例>
上記第1の実施形態においては、白スジ検出処理で検出された白スジデータに関し、データの修正が必要であるとユーザーによって判定されたときにだけ、実際にデータ値の修正が行われていた。これに関し、データ値の修正が行われるのは1ピクセル幅の部分にすぎず、また、対象ピクセルのデータ値の修正は周囲のピクセルのデータ値に基づいて行われる。従って、白スジ検出処理で検出された全ての白スジデータに対してデータ値の修正が行われるようにしても印刷結果に大きな悪影響を及ぼすことはないと考えられる。
そこで、本変形例においては、データの修正の要否をユーザーが判定するステップを設けることなく、白スジ検出処理で検出された全ての白スジデータに対して自動的にデータ値の修正が行われる。すなわち、図3に示したフローチャートのうちのステップS402の処理が行われない。このように、本変形例においては、印刷データ処理装置200では、外部からの指示を受けることなく、白スジ検出処理で検出された白スジデータのデータ値が修正される。
本変形例によれば、RIP処理後の印刷データに白スジデータが含まれている場合のユーザーの操作負担を軽減することが可能となる。
<2.第2の実施形態>
<2.1 概要>
本発明の第2の実施形態について説明する。上記第1の実施形態においては、パターンマッチングによる検査が印刷データの全体に対して行われていた。そのため、当該検査(図8のステップS100)に要する時間が長くなることが懸念される。そこで、本実施形態においては、パターンマッチングによる検査に要する時間が上記第1の実施形態よりも短くなる手法が採用される。
これに関し、X軸方向に延びる白スジデータに着目すると、白スジデータを含むライン(以下、「白スジライン」という。)とその上下に隣接するライン(以下、単に「隣接ライン」という。)のデータは例えば図29に示すようなものとなる。図29から把握されるように、白スジラインに位置するピクセルのデータ値の合計値と隣接ラインに位置するピクセルのデータ値の合計値とは大きく異なる。そこで、本実施形態では、各ラインに位置するピクセルのデータ値の合計値とそれに隣接するラインに位置するピクセルのデータ値の合計値とを比較して差が大きい部分についてのみパターンマッチングによる検査を行うという構成を採用する。以下、上記第1の実施形態と異なる点について説明する。
<2.2 印刷データ処理方法>
図30は、本実施形態における印刷データ処理(白スジデータの検出・修正を行う処理)の手順を示すフローチャートである。本実施形態においては、印刷データ処理の開始後、まず、白スジ検出処理(ステップS10)でパターンマッチングが行われるべき部分を検出するマッチング検査対象検出処理が行われる(ステップS05)。以下、このマッチング検査対象検出処理について説明する。
図31は、マッチング検査対象検出処理の手順を示すフローチャートである。マッチング検査対象検出処理の開始後、まず、印刷データ全体の領域が所定数の領域に分割される(ステップS300)。このステップS300により、例えば、図32に示すような印刷データが図33に示すように複数の領域(領域の境界を太枠で示している)に分割される。なお、図33に示す例では、印刷データ全体の領域が16個の領域に分割されている。このような領域分割を行う理由は、仮に領域分割が行われていなければ、後述するステップS310で各ラインのデータ値の合計値が大きくなりすぎて後述するステップS320での判定結果に誤差が生じやすくなるからである。
次に、各領域において、ライン毎にデータ値の合計値が算出される(ステップS310)。その後、ステップS310で算出された値に基づき、各ラインをパターンマッチングによる検査対象とすべきか否かの判定が行われる(ステップS320)。より詳しくは、ステップS320では、各ラインが順次に処理対象ラインとされ、処理対象ラインのデータ値の合計値と処理対象ラインに隣接する一方の側のラインのデータ値の合計値との差が予め定められた閾値以上であって、かつ、処理対象ラインのデータ値の合計値と処理対象ラインに隣接する他方の側のラインのデータ値の合計値との差が当該閾値以上であれば、処理対象ラインと当該処理対象ラインに隣接する2本のラインとからなるライン群がマッチング検査対象と判定される。
ステップS320が終了すると、白スジ検出処理(図30のステップS10)が行われる。この白スジ検出処理(図8参照)ではパターンマッチングによる検査が行われるところ、本実施形態では、上述したマッチング検査対象検出処理でマッチング検査対象と判定された部分についてのみ検査が行われる。例えば、図34で符号L1〜L3を付した部分がマッチング検査対象検出処理でマッチング検査対象と判定されていれば、当該部分についてのみパターンマッチングによる検査が行われる。それ以外の処理については、上記第1の実施形態と同様である。
<2.3 効果>
本実施形態においても、上記第1の実施形態と同様の効果が得られる。また、本実施形態によれば、白スジデータの検出に要する時間を上記第1の実施形態と比較して短縮することが可能となる。
100…クライアントコンピュータ
200…印刷データ処理装置
241…白スジデータベース
310…製版装置のコントローラ
320…製版装置
410…デジタル印刷機のコントローラ
420…デジタル印刷機
P…印刷データ処理プログラム

Claims (12)

  1. ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データを処理する方法であって、
    第1方向または前記第1方向に直交する第2方向に延びる1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンと前記印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理工程と、
    前記マッチング処理工程でマッチングが生じたときに、前記印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなるスジ候補部の長さを求める長さ測定工程と、
    前記長さ測定工程で求められた長さを所定の閾値と比較することによって、前記スジ候補部がスジを生じ得るスジデータであるか否かを判定する判定工程と
    を含むことを特徴とする、印刷データ処理方法。
  2. 前記マッチング処理工程では、前記印刷データの全体に対してパターンマッチングが行われることを特徴とする、請求項1に記載の印刷データ処理方法。
  3. 前記印刷データに関して前記第1方向に延びるライン毎および前記第2方向に延びるライン毎にデータ値の合計値を求め、各ラインを順次に処理対象ラインとし、処理対象ラインのデータ値の合計値と処理対象ラインに隣接する一方の側のラインのデータ値の合計値との差が予め定められた閾値以上であって、かつ、処理対象ラインのデータ値の合計値と処理対象ラインに隣接する他方の側のラインのデータ値の合計値との差が前記閾値以上であれば、処理対象ラインと当該処理対象ラインに隣接する2本のラインとからなるライン群をマッチング検査対象と判定するマッチング検査対象検出工程を更に含み、
    前記マッチング処理工程では、前記マッチング検査対象検出工程でマッチング検査対象と判定された部分についてのみパターンマッチングが行われることを特徴とする、請求項1に記載の印刷データ処理方法。
  4. 前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値を近傍のピクセルのデータ値に基づいて修正する修正工程を更に含むことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか1項に記載の印刷データ処理方法。
  5. 前記修正工程では、外部からの指示を受け付けることなく、前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値が修正されることを特徴とする、請求項4に記載の印刷データ処理方法。
  6. 前記印刷データは、2値のビットマップデータであって、
    前記修正工程では、前記スジデータを構成する各ピクセルが順次に対象ピクセルとされ、前記スジデータの延びる方向とは直交する方向に対象ピクセルに隣接する2つのピクセルのデータ値が前記スジパターンのデータ値とは異なる値であれば、対象ピクセルのデータ値が前記スジパターンのデータ値とは異なる値に修正されることを特徴とする、請求項4または5に記載の印刷データ処理方法。
  7. 前記印刷データは、多値のビットマップデータであって、
    前記修正工程では、前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値が周囲のピクセルのデータ値の平均値に修正されることを特徴とする、請求項4または5に記載の印刷データ処理方法。
  8. 前記印刷データは、多値のビットマップデータであって、
    前記修正工程では、前記スジデータを構成する各ピクセルのデータ値が周囲のピクセルのデータ値を用いたフィルタリング処理によって算出される値に修正されることを特徴とする、請求項4または5に記載の印刷データ処理方法。
  9. 前記スジデータを強調表示しながら前記印刷データに基づく画像を表示するスジ検出結果表示工程を更に含むことを特徴とする、請求項1から8までのいずれか1項に記載の印刷データ処理方法。
  10. 前記印刷データは、複数の色版データで構成され、
    前記スジ検出結果表示工程では、前記印刷データに基づく画像を表示する際に、色版データ毎に表示/非表示の制御を行うことが可能であることを特徴とする、請求項9に記載の印刷データ処理方法。
  11. ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データを処理する印刷データ処理装置であって、
    第1方向または前記第1方向に直交する第2方向に延びる1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンと前記印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理部と、
    前記マッチング処理部によるパターンマッチングでマッチングが生じたときに、前記印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなるスジ候補部の長さを求める長さ測定部と、
    前記長さ測定部によって求められた長さを所定の閾値と比較することによって、前記スジ候補部がスジを生じ得るスジデータであるか否かを判定する判定部と
    を備えることを特徴とする、印刷データ処理装置。
  12. ベクトルデータにラスタライズ処理を施すことによって得られた印刷データを処理するプログラムであって、
    第1方向または前記第1方向に直交する第2方向に延びる1ピクセル幅のスジパターンを含むスジ検出用パターンと前記印刷データとの間でパターンマッチングを行うマッチング処理ステップと、
    前記マッチング処理ステップでマッチングが生じたときに、前記印刷データのうちのマッチングが生じた領域内のスジパターンの部分と当該スジパターンの延びる方向に当該スジパターンのデータ値と同じ値が連続する部分とからなるスジ候補部の長さを求める長さ測定ステップと、
    前記長さ測定ステップで求められた長さを所定の閾値と比較することによって、前記スジ候補部がスジを生じ得るスジデータであるか否かを判定する判定ステップと
    をコンピュータのCPUがメモリを利用して実行することを特徴とする、印刷データ処理プログラム。
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