JP2013135396A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】色の変わる境界部にエッジ処理を実行する画像処理装置であって、境界部の色再現性及び解像性の向上を図ることのできる画像処理装置等を提供する。
【解決手段】印刷装置で使用される各色材の濃度階調値を画素毎に有する第一画像データを、印刷媒体に形成する各色材のドットの有無情報を画素毎に有する第二画像データに変換する画像処理装置が、第一画像データにおいて隣り合う画素と濃度階調値が異なるエッジ画素について、当該エッジ画素及び当該エッジ画素に隣り合って濃度階調値が異なる隣接画素の色の明度に基づいて、ドット有りとする色材を決定するエッジ判断部と、第一画像データを第二画像データに変換する2値化部と、変換された第二画像データにおいて、エッジ画素毎に、エッジ判断部の決定によりドット有りとされた色材について、ドットの有無情報をドット有りを表す情報とするエッジ処理部とを有する。
【選択図】 図1
【解決手段】印刷装置で使用される各色材の濃度階調値を画素毎に有する第一画像データを、印刷媒体に形成する各色材のドットの有無情報を画素毎に有する第二画像データに変換する画像処理装置が、第一画像データにおいて隣り合う画素と濃度階調値が異なるエッジ画素について、当該エッジ画素及び当該エッジ画素に隣り合って濃度階調値が異なる隣接画素の色の明度に基づいて、ドット有りとする色材を決定するエッジ判断部と、第一画像データを第二画像データに変換する2値化部と、変換された第二画像データにおいて、エッジ画素毎に、エッジ判断部の決定によりドット有りとされた色材について、ドットの有無情報をドット有りを表す情報とするエッジ処理部とを有する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、色の変わる境界部にエッジ処理を実行する画像処理装置等に関し、特に、境界部の色再現性及び解像性の向上を図ることのできる画像処理装置等に関する。
従来、プリンター用などの画像処理装置では、画像において色が変化する境界部を明確にし、文字やグラフィクスをより鮮明に表現するために、その境界部にドットを追加するエッジ処理が行われる場合がある。かかるエッジ処理では、通常、画像データが2値化され、各画素がドットの有無で表現された状態において、上記境界部に位置するドット無しの画素をドット有りの画素に変更する処理が行われる。
下記特許文献1では、かかるエッジ処理技術に関する発明について記載されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載のような従来のエッジ処理では、上記境界部に位置する画素に対するドット付加について、当該画素に隣接する画素の色に応じた処理を行っていないので、境目の両側の画素に対してドット付加がなされて境界部の色が濃くなり過ぎてしまうことや、明度の低い側の画像が境目から明度の高い画像側へはみ出して膨張したように(太ったように)見える、といった不具合が発生する場合がある。すなわち、色再現性が悪くなる虞がある。
また、従来のエッジ処理では、エッジ処理によりドットが付加された領域とエッジ処理がなされていない領域との間に、ドット密度の変化によって凸凹が見えるようになってしまう場合があり、解像性が良好でないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、色の変わる境界部にエッジ処理を実行する画像処理装置であって、境界部の色再現性及び解像性の向上を図ることのできる画像処理装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、印刷装置で使用される各色材の濃度階調値を画素毎に有する第一画像データを、前記印刷装置が印刷媒体に形成する前記各色材のドットの有無情報を画素毎に有する第二画像データに変換する画像処理装置が、前記第一画像データにおいて隣り合う画素と前記濃度階調値が異なるエッジ画素について、当該エッジ画素及び当該エッジ画素に隣り合って前記濃度階調値が異なる隣接画素の色の明度に基づいて、ドット有りとする前記色材を決定するエッジ判断部と、前記第一画像データを前記第二画像データに変換する2値化部と、前記2値化部により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素毎に、前記エッジ判断部の決定によりドット有りとされた色材について、前記ドットの有無情報をドット有りを表す情報とするエッジ処理部と、を有する、ことである。
上記の発明において、その好ましい態様は、前記エッジ判断部は、前記エッジ画素が有する濃度階調値及び前記隣接画素が有する濃度階調値から、当該各濃度階調値によって表現される色の明度が低い順に所定数を選択し、当該選択された濃度階調値のうち前記エッジ画素の濃度階調値の色材についてドット有りとする決定を行う、ことを特徴とする。
上記の発明において、一つの好ましい態様は、前記所定数は1である、ことを特徴とする。
上記の発明において、別の好ましい態様は、前記エッジ判断部は、前記エッジ画素が有する濃度階調値及び前記隣接画素が有する濃度階調値のうち、値がゼロでない濃度階調値から、当該濃度階調値の色材の明度が最も低い濃度階調値を選択し、当該選択された濃度階調値のうち前記エッジ画素の濃度階調値の色材についてドット有りとする決定を行う、ことを特徴とする。
また、上記の発明において、その好ましい態様は、前記エッジ判断部は、更に、前記エッジ画素が有する前記各濃度階調値を前記隣接画素が有する同じ色材の前記各濃度階調値とそれぞれ比較し、値が低い画素成分の色材についてドット無しとする決定を行い、前記エッジ処理部は、更に、前記2値化部により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素毎に、前記エッジ判断部の決定によりドット無しとされた色材について、前記ドットの有無情報をドット無しを表す情報とする、ことを特徴とする。
更にまた、上記の発明において、その好ましい態様は、更に、前記2値化部により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素と隣接する所定範囲内で前記ドット有りを表す情報を有する画素の発生間隔がより均一になるように前記ドットの有無情報を変更する均一化部を有する、ことを特徴とする。
また、上記の発明において、その好ましい態様は、前記エッジ判断部による決定内容は、前記各画素に関連付けられたラベルデータとして記憶され、前記エッジ処理部は、当該記憶されたラベルデータに従って処理を実行する、ことを特徴とする。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、印刷装置で使用される各色材の濃度階調値を画素毎に有する第一画像データを、前記印刷装置が印刷媒体に形成する前記各色材のドットの有無情報を画素毎に有する第二画像データに変換する画像処理方法が、前記第一画像データにおいて隣り合う画素と前記濃度階調値が異なるエッジ画素について、当該エッジ画素及び当該エッジ画素に隣り合って前記濃度階調値が異なる隣接画素の色の明度に基づいて、ドット有りとする前記色材を決定するエッジ判断工程と、前記第一画像データを前記第二画像データに変換する2値化工程と、前記2値化工程により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素毎に、前記エッジ判断工程の決定によりドット有りとされた色材について、前記ドットの有無情報をドット有りを表す情報とするエッジ処理工程と、を有する、ことである。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。ただし、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
図1は、本発明を適用した画像処理装置を用いたプリンターの実施の形態例に係る構成図である。図1に示すプリンター2のコントローラー部21が、本発明を適用した画像処理装置である。この画像処理装置は、印刷用の画像データに対するエッジ処理において、エッジ領域に位置する各画素についてのドット付加の要否及び付加するドット色の決定を、その画素に隣接する、その画素と色の異なる画素(以下、隣接画素)の色を考慮して行うと共に、エッジ領域に接する領域におけるドットの均一性を高める処理を行って、エッジ処理後の画像における色再現性及び解像性を向上させようとするものである。
図1に示すように、本実施の形態例におけるプリンター2は、ホストコンピューター1などのホスト装置からネットワーク等を介して送信される印刷要求を受信して、用紙などの印刷媒体に印刷処理を実行する装置であり、ここでは、一例として、レーザープリンターである。
本プリンター2は、図1に示すように、コントローラー部21と印刷機構部22とを備えている。コントローラー部21は、ホストコンピューター1から受信した印刷要求に従って、プリンター2の各部を制御し、印刷機構部22に対して要求された印刷を実行させる部分である。具体的には、上記印刷要求に含まれる画像データに対して各種の画像処理を実行し、印刷機構部22用の信号に変換する処理を実行する。また、図示していないが、コントローラー部21は、CPU、RAM、ROM、ASIC等で構成されている。
また、コントローラー部21は、図1に示すように、機能的に前段処理部23、ページバッファ24、及び後段処理部25を有する。前段処理部23は、上記受信した印刷要求、すなわち、ホストコンピューター1等から送信された印刷データを解釈し、当該解釈の結果に基づいて、当該印刷データに含まれる画像データに対してレンダリング等の画像処理を施し、最終的に、1ページ毎のビットマップデータ(第一画像データ)を生成して、ページバッファ24に格納する、処理を実行する。
上記画像処理においては、上記受信した画像データがオブジェクト単位で表現されるデータである場合には、当該データを画素単位のデータに展開する処理、プリンター2で使用される色材(本実施の形態例では、C(シアン)M(マゼンタ)Y(イエロー)K(ブラック)のトナー)の色空間に変換する色変換処理、当該プリンター2の装置特性に応じて行う補正処理、及び圧縮処理等が実行される。そして、当該処理の結果として生成される圧縮されたビットマップデータが上述のようにページバッファ24に保持される。なお、当該ビットマップデータは、ここでは、各画素がCMYK各色の濃度階調値を有するデータであり、そのより具体的な構成は後述する。また、ホストコンピューター1などホスト装置側で当該ビットマップデータまで生成した後にプリンター2に印刷要求を行う、ホストベースのシステムである場合には、前段処理部23は、受信した画像データを概ねそのまま圧縮してページバッファ24に格納する、という処理を実行する。
なお、当該前段処理部23が実行する処理は、上記ROMに記憶されたプログラムに従ってコントローラー部21のCPUが動作することによって実行される。
ページバッファ24は、上述した圧縮後のビットマップデータを格納する記憶手段であり、上記RAMで構成される。
次に、後段処理部25は、印刷機構部22の動作と同期して処理を行う部分であり、本実施の形態例では、上記ASICで構成される。具体的には、印刷対象のページについて印刷準備が完了し、印刷機構部22の動作が開始されると、当該後段処理部25は、そのページの、上記パージバッファ24に格納される圧縮されたビットマップデータを読み出して解凍し、解凍されたビットマップデータに対して、2値化処理、エッジ処理、及びパルス幅変調処理等を施して、処理後の信号を印刷機構部22に送信する、処理を実行する。
また、後段処理部25は、2値化処理の前に各画素に対するエッジ処理の内容を決定するエッジ判断処理を実行すると共に、2値化処理の後にエッジ周辺のドットの発生間隔をより均一にする均一化処理を実行する。本プリンター2では、これらエッジ判断処理、均一化処理、及びエッジ処理に特徴があり、それらの具体的な処理内容については後述する。
図1には、後段処理部25が備える機能構成の一部が示されており、エッジ判断部251は上記エッジ判断処理を司り、スクリーン部252は上記2値化処理を司り、均一化部253は上記均一化処理を司り、エッジ処理部254は上記エッジ処理を司る。
次に、印刷機構部22は、後段処理部25から送信される信号に基づいて用紙などの印刷媒体に対して印刷処理を実行する部分である。本実施の形態例では、プリンター2がレーザープリンターであるので、印刷機構部22は、帯電装置、感光体、露光装置、現像装置、転写媒体、定着装置、及び用紙搬送装置等を備え、従前の方法により、印刷媒体に対するCMYKのトナー(色材)を用いた印刷を行う。
以上のような構成を有する本プリンター2では、上述のとおり、後段処理部25が行うエッジ処理に関連する処理に特徴があり、以下、その具体的な内容について説明する。図2は、当該特徴部分の処理手順を例示したフローチャートである。図2には、印刷対象のページについて、ページバッファ24に格納されたビットマップデータが読み出されて解凍された後、エッジ処理が完了するまでの処理について示されている。
まず、上記解凍されたビットマップデータについてその構造を説明する。図3は、ビットマップデータ及びラベルプレーンについて説明するための図である。図3の(a)には、1ページ分のビットマップデータが模式的に示されている。前述のとおり、ビットマップデータは、各画素がプリンター2の色材であるCMYKの各色の濃度階調値を有するデータであるので、色毎に全画素の濃度階調値を一つのプレーンが収めているという構造で表現すれば、図3の(a)に示すような構造で表すことができる。すなわち、ビットマップデータは、CMYKの各濃度階調値をそれぞれ納めるCプレーン、Mプレーン、Yプレーン、及びKプレーンから構成される。
従って、図3の(a)に示すように、各画素(p)のデータは、その位置のCMYKの各プレーンに収められる濃度階調値(pc,pm,py,pk)のデータで構成されている。ここで、各画素のデータを構成するこれらCMYKの濃度階調値(pc,pm,py,pk)のそれぞれを画素成分と称することとする。なお、本実施の形態例では、画素成分の各濃度階調値は、一例として256階調で表現され、0−255の値で表されるものとする。
図3の(b)には、ラベルプレーンについて模式的に示している。このラベルプレーンは、上記エッジ判断処理によってそのデータが生成されるものであり、具体的な生成方法は後述するが、各画素に対するエッジ処理の内容を示すラベルデータを収めるものである。当該ラベルプレーンは、図3の(b)に示されるように、各画素(p)のデータが、CMYKの各プレーンについてのラベルデータ(cl,ml,yl,kl)を有する構造になっている。各ラベルデータは、エッジ処理を行わないことを意味する「通常:0」、エッジ処理の結果そのプレーンの色材のドットが存在すべきことを意味する「エッジ:1」、及び、エッジ処理の結果そのプレーンの色材のドットが存在すべきでないことを意味する「淡エッジ:2」のいずれかの値をとる。
従って、各プレーンのラベルデータは2ビットで表現することができ、各画素のラベルデータは、2×4ビットのデータとなる。なお、当該ラベルプレーンは、上記RAMまたは上記ASIC内の記憶手段に保持される。
以上説明したようなビットマップデータが解凍された段階で、エッジ判断部251の処理が開始され、まず、画素毎に、エッジ処理を行うか否か、また、エッジ処理を行う場合にはどのように行うかを決定する。換言すれば、画素毎に上述したラベルデータを生成する。
具体的には、まず、上記ビットマップデータの最初の画素を選択する(図2のステップS1)。例えば、そのページの左上の画素を選択する。そして、エッジ判断部251は、選択した画素がエッジ画素であるか否かを判定する(ステップS2)。ここで、エッジ画素とは、画像の色が変化する境目に位置する画素であり、換言すれば、色の異なる領域が接する境界線の両側に位置する画素である。
エッジ判断部251は、選択した注目画素の周囲に隣接する画素の色と当該画素の色を比較し、色の異なる(画素成分が異なる)画素が存在すれば、注目画素をエッジ画素であると判定し、また、その隣接する色の異なる画素を、当該注目画素の隣接画素であるとする。なお、ページ(ビットマップデータ)の端に位置する画素以外の画素は、例えば、上下左右に隣接する4画素、もしくは上下左右と斜め方向に隣接する8画素について、上記色の相違をチェックする。また、当該色の相違判定は、ビットマップデータの各画素成分の値によって行う。
当該エッジ画素の判定により、注目画素がエッジ画素でない場合には(ステップS2のNo)、エッジ判断部251は、次の画素を選択し、選択した画素を注目画素として、同様のエッジ画素判定を行う(ステップS2)。なお、画素の選択順は、予め定められた順番とし、例えば、ページの左上を開始点とし、画素が並ぶ各行について、左から右方向に選択していき端に達したら一つ下の行に移る、という方法を繰り返して、ページの右下まで順次選択していく。
そして、注目画素がエッジ画素であると判定された場合には(ステップS2のYes)、すなわち、エッジ画素が検出された場合には、エッジ判断部251は、まず、その注目画素のエッジ画素成分を検出する処理を行う(ステップS4)。具体的には、注目画素の各画素成分の色及び上記隣接画素の各画素成分の色、すなわち、合計8つの濃度階調値のそれぞれが表現する色(色の異なる二つの領域が接している場合)、の中で最も明度の低い色を選択し、その色が注目画素の画素成分のものであれば、その画素成分をエッジ画素成分とする。そして、エッジ判断部251は、注目画素のその画素成分のラベルデータを「1」として生成する。なお、ラベルデータは、初期状態で、全て「0」(通常)となっており、当該処理では、エッジ画素成分のデータを「1」に変更する。また、選択された明度の最も低い色が注目画素の画素成分でなければ、エッジ画素成分は検出されなかったことになり、注目画素のラベルデータは変更しない。
図4は、エッジ画素成分検出及び淡エッジ画素成分検出を説明するための図である。図4の(a)は、色が異なる領域が隣接する部分のビットマップデータを例示している。図中p1で示す画素が注目画素である場合、右隣の画素p2と色が異なるので当該注目画素p1はエッジ画素とされ、また、右隣の画素が隣接画素p2とされる。そして、注目画素p1の各画素成分の値が(0,0,0,128)であり、隣接画素p2の各画素成分の値が(32,32,0,16)であるので、これら8つの各画素成分で表現される色の中で最も明度が低い、注目画素p1のKプレーンの画素成分pk「128」の色が選択されて、注目画素p1の当該画素成分pkがエッジ画素成分とされる。図4の(b)には、エッジ判断部251によって生成されるラベルデータが例示されており、上記処理の結果、注目画素p1のKプレーンのラベルデータklが「1」とされる。
このようにエッジ画素成分検出処理がなされるが、当該処理は、各エッジ画素について後述するエッジ処理でドットを付加するか否か(ドット有りとするか否か)、及び、ドットを付加する場合にはどの色材のドットを付加するか、を決定する処理である。換言すれば、色材毎にドットを付加するか否かを決定する処理である。
次に、エッジ判断部251は、注目画素の淡エッジ画素成分を検出する処理を行う(ステップS5)。当該処理は、エッジ処理の結果隣接する同系色の領域に画像が膨張して見えるのを防ぐための処理であり、具体的には、注目画素の各画素成分の濃度階調値を隣接画素の同じ色の画素成分の濃度階調値と比較して、値が隣接画素よりも小さければ、換言すれば、濃度が薄ければ(淡ければ)、その画素成分を淡エッジ画素成分として検出し、その画素成分のラベルデータを「2」とする。
図4に示す例では、注目画素p1のCプレーンの画素成分pcの値は「0」であり、比較する隣接画素p2のCプレーンの画素成分の値は「32」であるので、注目画素の画素成分pcは淡エッジ画素成分となる。また、注目画素p1のMプレーンの画素成分pmの値は「0」であり、比較する隣接画素p2のMプレーンの画素成分の値は「32」であるので、注目画素の画素成分pmは淡エッジ画素成分となる。また、注目画素p1のYプレーンの画素成分pyの値は「0」であり、比較する隣接画素p2のYプレーンの画素成分の値は「0」であるので、このプレーンでは、淡エッジ画素成分は検出されない。また、注目画素p1のKプレーンの画素成分pkの値は「128」であり、比較する隣接画素p2のKプレーンの画素成分の値は「16」であるので、このプレーンも、注目画素側に淡エッジ画素成分は検出されない。
そして、上記検出の結果に基づいて、ラベルデータが生成されると、図4の(b)に示されるような値となる。すなわち、注目画素p1について、Cプレーン及びMプレーンについては「2」(淡エッジ)とされ、他のプレーンについては変更されない。なお、隣接画素p2については、当該画素が注目画素として選択された場合に、Kプレーンについて淡エッジ画素成分となり、ラベルデータが「2」とされる。
以上のようにして淡エッジ画素成分の検出処理が終了すると、当該画素についての処理が終了し、エッジ判断部251は、上述した順番で次の画素を選択してステップS2からの処理を繰り返し実行する(ステップS6のNo)。そして、当該ページの全画素について処理を終了すると(ステップS6のYes)、スクリーン部252が、上記ビットマップデータに対して2値化の処理を実行し、ビットマップデータが有する256階調の濃度値をドットの有無のデータ(第二画像データ)に変換する。そして、ビットマップデータは、CMYKの各プレーンが画素毎にドットの有無を示すデータを収める構造となる。なお、2値化処理の方法はスクリーンを用いた従前の方法が用いられる。
次に、均一化部253が、2値化処理後のビットマップデータに対してドットの均一化処理を実行する(ステップS8)。当該処理は、上述のように、エッジ画素の周辺領域(隣接領域)でドットの発生間隔をより均一にする処理であり、エッジ処理後のエッジ画素の部分とその周辺領域間の凸凹感を抑える為の処理である。
具体的には、CMYKの各プレーン毎に、以下のような処理を実行する。各プレーンにおいて、所定の大きさの範囲(例えば、5画素×5画素の範囲、処理範囲と呼ぶ)毎に、エッジ画素(各プレーンにおいては、エッジ画素成分又は淡エッジ画素成分)が含まれるか否かを判定し、含まれない場合にはその範囲については処理を行わない。一方、含まれる場合には、当該範囲のエッジ画素の部分を除いた部分(非エッジ部分)について、誤差拡散法による2値化を再度行う。具体的には、上記非エッジ部分に含まれるドット有りの画素数を非エッジ部分の全画素数で割った値を、当該非エッジ部分(における全画素)の平均濃度階調値とし、各画素が当該平均濃度階調値を有しているものとして誤差拡散法による2値化を行う。誤差拡散法自体は従前の方法を用いることができる。
図5は、均一化処理を説明するための図である。図5には、2値化処理後のKプレーンの一部が示されており、白の四角がドット無しの画素を表し、黒の四角がドット有りの画素を表している。また、破線で囲われた部分が上述したエッジ画素成分及び淡エッジ画素成分の範囲を示している。
この例において、上記処理範囲が図中のMで示す範囲である場合には、当該範囲内にエッジ画素成分が含まれているので、均一化処理がなされ、エッジ画素成分でない20画素の非エッジ部分について上述した誤差拡散法による再2値化が実行される。具体的には、ドット有り画素数11を非エッジ部分の総画素数20で割った11/20に、255をかけた値(=140)が各画素の濃度階調値であるとして、誤差拡散法による2値化を行う。当該処理の結果が図5の下部に示されており、スクリーンを用いた2値化によるドット分布がより均一なドット分布に変更されているのがわかる。
次に、エッジ処理部254が、上記均一化処理後のビットマップデータに対して、上記生成されたラベルプレーンを用いてエッジ処理を実行する(ステップS9)。具体的には、ラベルプレーンにおいて「1」の値を持つ各画素について、ビットマップデータの当該「1」の値を持つ色(プレーン)のドットを有りの状態とする。既にドット有りのデータになっていればそのままとし、ドット無しのデータになっていればドット有りのデータに変更する。当該処理により、エッジ画素の部分にエッジ判断部251によって決定された色(色材)のドットが追加されることになる。
また、エッジ処理部254は、ラベルプレーンにおいて「2」の値を持つ各画素について、ビットマップデータの当該「2」の値を持つ色(プレーン)のドットを無しの状態とする。既にドット無しのデータになっていればそのままとし、ドット有りのデータになっていればドット無しのデータに変更する。当該処理により、エッジ画素の部分からエッジ判断部251によって決定された色(色材)のドットが削除されることになる。
図6は、エッジ処理によるドット発生の変化を例示した図である。図6の(A)は、上述した2値化処理後におけるビットマップデータのKプレーンの一部を示している。図中、エッジ画素部分は、上下方向にエッジ画素が連なる部分であり、その左側の画素列はエッジ画素成分として検出され、その右側の画素列は淡エッジ画素成分として検出されているものとする。
図6の(B)は、図6の(A)に示すデータに対して上述した均一化処理とエッジ処理が実行された後のビットマップデータを示している。図中、非エッジ画素部分として示されるエッジ画素に隣接する部分については、上述した均一化処理によってドットの発生が処理前よりも均一になっている。また、エッジ画素部分については、上述したエッジ処理により、エッジ画素成分として検出された部分には全てドットが発生し、淡エッジ画素成分として検出された部分については全てドットが削除されている。
当該処理の結果を処理前(図6の(A))と比較すると、エッジ部分が明確となって本来のエッジ処理の効果が得られていると共に、淡エッジ画素成分による処理によって濃度の淡い側への膨張感も抑えられている。また、均一化処理により、エッジ処理を行ってもエッジ画素部分とそれに隣接する部分間での凸凹感が緩和されている。
図6の(C)は、図6の(A)に示すデータに対して従来手法の一つでエッジ処理を行った結果を例示している。ここでは、エッジ画素部分の全てで、すなわち、色が変化する領域間の境目においてその両側の画素にドットの付加がなされており、上述した濃度の淡い側への膨張感が見られ、エッジ部分も目立ちすぎる結果となっている。また、均一化処理がなされないので、エッジ画素部分とそれに隣接する部分(エッジ画素部分の左側の部分)間での凸凹感も見られる。
以上説明したように、エッジ処理が終了すると、その後に、印刷機構部22へ送信する信号への変換処理等がなされ、当該印刷機能部22において、エッジ処理が反映された上記ビットマップデータのドット有無の情報に従った印刷処理が実行される。すなわち、ドット有りとされた部分いついてはその色材(トナー)による現像が用紙などの印刷媒体になされる。
なお、上述した実施形態では、エッジ画素成分の検出処理(S4)において、8つの画素成分で表現される色の中から最も明度の低い色の画素成分をエッジ画素成分として検出したが、明度の低い順に複数個の色を選択してそれらの画素成分をエッジ画素成分として検出するようにしてもよい。
また、同じエッジ画素成分の検出処理(S4)において、8つの画素成分で濃度階調値が0でない(色のある)画素成分の色材(プレーン)の中で、最も明度の低い色材(濃度階調値が同じであった場合にその色材による色の明度が最も低くなる色材)の画素成分をエッジ画素成分として検出する方法としてもよい。例えば、図4に示したp1及びp2では、色のあるプレーンは、C、M、Kであり、Kの色材の明度が最も低いので、p1及びp2のKプレーンの画像成分がエッジ画素成分として検出される。当該方法は、色材の明度の順番が予め決まっているので、上記実施形態のような濃度階調値を考慮した処理よりも容易な処理で検出を実行できるが、濃度階調値を考慮していない分、色再現性の観点では若干ラフな処理となる。従って、濃い色を多く塗っても目立ちづらい、2値化処理で使用するスクリーン数が多い場合に適している。
また、上記実施形態における、エッジ画素成分の検出によるエッジ付加処理、淡エッジ画素成分の検出によるエッジ削除処理、及び均一化処理は、全てを実行しなくてもよく、それぞれ、単独で実行しても各処理による効果を得られる。
以上説明したように、本実施の形態例に係るプリンター2では、画像の輪郭を明確にするためのエッジ処理において、色の異なる隣接した領域のエッジ画素の色を考慮したドット付加が実行されるので、より具体的には、上記注目画素と上記隣接画素の全画素成分の中で最も明度の低い画素成分についてのみドット付加がなされるので、エッジ処理本来の目的を果たしつつエッジ部が必要以上に目立ってしまうことを抑えることができる。
また、淡エッジ画素成分の検出を用いたエッジ部分のドット削除処理により、従来のエッジ処理における、ドットの付加により濃度の薄い側へ画像が太ったように見えてしまう課題を解決することができる。
以上のドット付加及びドット削除によるエッジ処理により、境界部分における色再現性を向上させることができる。
また、上述した均一化処理により、エッジ処理(ドット付加)を行った部分とそれに隣接する部分の間に見られるエッジの凸凹感を緩和することができ、解像性も向上させることができる。
1 ホストコンピューター、 2 プリンター(印刷装置)、 21 コントローラー部、 22 印刷機構部、 23 前段処理部、 24 ページバッファ、 25 後段処理部、 251 エッジ判断部、 252 スクリーン部(2値化部)、 253 均一化部、 254 エッジ処理部
Claims (8)
- 印刷装置で使用される各色材の濃度階調値を画素毎に有する第一画像データを、前記印刷装置が印刷媒体に形成する前記各色材のドットの有無情報を画素毎に有する第二画像データに変換する画像処理装置であって、
前記第一画像データにおいて隣り合う画素と前記濃度階調値が異なるエッジ画素について、当該エッジ画素及び当該エッジ画素に隣り合って前記濃度階調値が異なる隣接画素の色の明度に基づいて、ドット有りとする前記色材を決定するエッジ判断部と、
前記第一画像データを前記第二画像データに変換する2値化部と、
前記2値化部により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素毎に、前記エッジ判断部の決定によりドット有りとされた色材について、前記ドットの有無情報をドット有りを表す情報とするエッジ処理部と、を有する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1において、
前記エッジ判断部は、前記エッジ画素が有する濃度階調値及び前記隣接画素が有する濃度階調値から、当該各濃度階調値によって表現される色の明度が低い順に所定数を選択し、当該選択された濃度階調値のうち前記エッジ画素の濃度階調値の色材についてドット有りとする決定を行う
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2において、
前記所定数は、1である
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至3のいずれか1項において、
前記エッジ判断部は、前記エッジ画素が有する濃度階調値及び前記隣接画素が有する濃度階調値のうち、値がゼロでない濃度階調値から、当該濃度階調値の色材の明度が最も低い濃度階調値を選択し、当該選択された濃度階調値のうち前記エッジ画素の濃度階調値の色材についてドット有りとする決定を行う
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至4のいずれか1項において、
前記エッジ判断部は、更に、
前記エッジ画素が有する前記各濃度階調値を前記隣接画素が有する同じ色材の前記各濃度階調値とそれぞれ比較し、値が低い濃度階調値の色材についてドット無しとする決定を行い、
前記エッジ処理部は、更に、
前記2値化部により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素毎に、前記エッジ判断部の決定によりドット無しとされた色材について、前記ドットの有無情報をドット無しを表す情報とする
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至5のいずれか1項において、更に、
前記2値化部により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素と隣接する所定範囲内で前記ドット有りを表す情報を有する画素の発生間隔がより均一になるように前記ドットの有無情報を変更する均一化部を有する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項において、
前記エッジ判断部による決定内容は、前記各画素に関連付けられたラベルデータとして記憶され、
前記エッジ処理部は、当該記憶されたラベルデータに従って処理を実行する
ことを特徴とする画像処理装置。 - 印刷装置で使用される各色材の濃度階調値を画素毎に有する第一画像データを、前記印刷装置が印刷媒体に形成する前記各色材のドットの有無情報を画素毎に有する第二画像データに変換する画像処理方法であって、
前記第一画像データにおいて隣り合う画素と前記濃度階調値が異なるエッジ画素について、当該エッジ画素及び当該エッジ画素に隣り合って前記濃度階調値が異なる隣接画素の色の明度に基づいて、ドット有りとする前記色材を決定するエッジ判断工程と、
前記第一画像データを前記第二画像データに変換する2値化工程と、
前記2値化工程により変換された第二画像データにおいて、前記エッジ画素毎に、前記エッジ判断工程の決定によりドット有りとされた色材について、前記ドットの有無情報をドット有りを表す情報とするエッジ処理工程と、を有する
ことを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011285853A JP2013135396A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 画像処理装置及び画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2011285853A JP2013135396A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 画像処理装置及び画像処理方法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2013135396A true JP2013135396A (ja) | 2013-07-08 |
Family
ID=48911799
Family Applications (1)
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JP2011285853A Pending JP2013135396A (ja) | 2011-12-27 | 2011-12-27 | 画像処理装置及び画像処理方法 |
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JP (1) | JP2013135396A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015142184A (ja) * | 2014-01-27 | 2015-08-03 | 株式会社リコー | 集積回路、画像処理装置および画像形成装置 |
JP2018050205A (ja) * | 2016-09-22 | 2018-03-29 | ブラザー工業株式会社 | 画像処理装置、および、コンピュータプログラム |
-
2011
- 2011-12-27 JP JP2011285853A patent/JP2013135396A/ja active Pending
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