JP2018136689A - オペレーション分析システム、不正検出装置および不正検出方法 - Google Patents

オペレーション分析システム、不正検出装置および不正検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 店舗内に配置された業務機器、各種センサ等から取得したデータ(店舗内履歴情報)を一元管理し、該取得データから不正行為を自動的にかつ精度よく検出し、検出結果からオーナーズレポート(分析レポート)を作成して出力することが可能なオペレーション分析システムを提供する。【解決手段】 不正レベル評価部22は、店舗情報に基づいて、店舗の不正レベルを評価し、店舗不正レベル値を決定する。また、店舗に属する従業員全員に対して、それぞれ、店舗の店舗内履歴情報、従業員情報および過去の不正行為分析結果情報に基づいて、従業員毎に、該従業員の不正レベルを評価し、従業員不正レベル値を決定する。分析部23は、顧客行動分析結果情報および従業員行動分析結果情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値と、不正定義情報とを用いて、店舗内履歴情報を分析して不正行為を検出する。【選択図】 図3

Description

本発明は、飲食店、小売店、ホテル、美容院等の店舗内に配置された業務機器、各種センサ等からデータを取得し、該取得データから不正行為を検出し、検出結果からオーナーズレポート(分析レポート)を作成して出力するオペレーション分析システム、不正行為を検出する不正検出装置および不正検出方法に関する。
飲食店、小売店、ホテル、美容院等の店舗においては、従業員による不正行為が恒常的に起こっており、その売上損失は、例えばレストラン業界では総売上の1〜3%と言われている。そのため、従業員による不正行為を検出するためのシステムが従来から提案されている。
例えば、特許文献1には、店舗において発生する店員(従業員)および/または顧客の行為の不正の度合いを示す「不正度」を算出する不正度算出装置を各店舗に配置した不正記録システムが開示されている。
また、業務機器、各種センサ等から取得したデータを用いて、顧客満足度の向上や店舗の効率的な運営を図るために、顧客に対する従業員の接客状況を分析するシステムも提案されている。例えば、特許文献2には、店舗内のカメラによる撮像情報に基づいた接客事象の発生時刻とPOSワークステーションによる販売情報に基づいた接客事象の発生時刻を用いて接客状況を分析する接客状況分析装置が開示されている。
特開2012−38130号公報 特開2014−149685号公報
しかし、特許文献1に開示されている不正記録システムでは、既に実施されているPOSレジ等による会計処理やカメラ等による監視処理の他に、不正行為を検出する分析処理も行う必要があるため、不正度算出装置を構成する各店舗のシステム自体に大きな負荷がかかってしまうという問題がある。また、同じ行動であっても、従業員の情報によって(例えば、店長とアルバイト店員)、不正行為と認定する場合としない場合とがある。しかし、行動および発生事象だけに基づいて算出される不正度では、不正度が所定値以上になった場合を不正行為として検出するため、例えばアルバイト店員では不正な行為であるが、店長であれば正常な行為となるような行動も、全員が不正行為となってしまう。そのため、不正度に基づいて検出された不正行為に対して、再度オーナーが不正行為であるか正常行為であるかを判定しなければならないという問題もある。
また、特許文献2に開示されている接客状況分析装置では、カメラで撮像した撮像情報に基づいて従業員と顧客を判定して接客事象の発生時刻を検出するため、人物判定処理等が可能な高額なシステムが必要になるだけでなく、人物判定処理等に大きなシステム負荷がかかってしまうという問題がある。
本発明は、店舗内に配置された業務機器、各種センサ等から取得したデータ(店舗内履歴情報)を一元管理し、該取得データから不正行為を自動的にかつ精度よく検出し、検出結果からオーナーズレポート(分析レポート)を作成して出力することが可能なオペレーション分析システム、不正行為を自動的にかつ精度よく検出する不正検出装置および不正検出方法を提供することを目的とする。
上述した従来の問題点を解決すべく下記の発明を提供する。
本発明のオペレーション分析システムの第1の態様は、センターサーバとオーナー端末と1以上の店舗において前記店舗毎に配置された店舗システムとがネットワークを介して通信可能に接続され、前記センターサーバが前記店舗システムで取得された店舗内履歴情報を分析してオーナーズレポートを作成し前記オーナー端末に出力するオペレーション分析システムであって、
前記店舗システムは、店舗サーバと前記店舗内履歴情報を取得する機器およびセンサを備え、店舗内ネットワークを介して、前記店舗サーバが前記機器およびセンサと通信可能に接続され、
前記センターサーバは、前記店舗システムで取得された前記店舗内履歴情報を一元管理して記憶するデータベースと、前記店舗および前記店舗に所属する従業員の不正レベルを評価する不正レベル評価部と、不正行為分析を実行する分析部と、前記オーナーズレポートを作成し前記オーナー端末に出力する出力部と、を備え、
前記分析部は、前記不正レベル評価部で評価された前記店舗および前記従業員の不正レベルと不正行為を定義した不正定義情報とに基づいて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出することを特徴とする。
ここで、本発明における不正行為の認定および検出とは、従業員や顧客による様々な行為の中から不正の可能性が高い行為あるいは高い確率で不正が行われる行為を認定することおよび検出することである。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記ネットワークと前記店舗内ネットワークがインターネットであり、
前記店舗システムの前記機器およびセンサは、モノのインターネット(IOT)デバイスであり、
前記店舗サーバは、前記IOTデバイスによって取得された前記店舗内履歴情報を取得し管理するIOTサーバであることを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記店舗システムの前記機器およびセンサとして、前記店舗の会計処理を実行する会計処理装置と、前記店舗内を撮像する撮像装置と、前記店舗の従業員および顧客の位置情報を取得する位置情報取得センサと、を少なくとも備え、
前記店舗内履歴情報は、前記会計処理装置によって取得される前記会計処理に伴う会計情報と会計操作情報を含む会計処理情報と、前記撮像装置によって撮像された撮像情報と、前記位置情報取得センサによって取得された前記従業員および前記顧客の位置情報と、を少なくとも含み、
前記データベースは、従業員情報と、店舗情報と、前記店舗内履歴情報と、前記不正定義情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値からなるレベル評価情報と、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報および不正行為分析結果情報を含む分析結果情報と、を一元管理して記憶し、
前記不正レベル評価部は、前記店舗情報に基づいて前記店舗の不正レベルを評価して前記店舗不正レベル値を決定し、前記店舗内履歴情報、前記従業員情報および過去の前記不正行為分析結果情報に基づいて、前記従業員の不正レベルを評価して前記従業員不正レベル値を決定し、
前記分析部は、前記店舗内履歴情報から前記顧客の行動と前記従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報と、前記店舗不正レベル値および前記従業員不正レベル値と、前記不正定義情報とを用いて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を前記不正行為分析結果情報としてデータ化することを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記店舗情報が、前記店舗を特定可能な名称、前記店舗を特定可能な住所、店舗形態、店舗業種、店舗業態、役職ごとの従業員数および店舗売上金額を少なくとも含む店舗基本情報と、
前記店舗における前記会計処理装置の配置情報、前記位置情報取得センサの配置情報および家具の配置情報を含む店舗レイアウト情報を少なくとも含む店舗詳細情報と、を含み、
前記店舗の不正レベル値m(mは0以上の整数値)は、前記店舗情報に基づいて、当該店舗の不正レベルを評価し数値化した値であり、
前記不正レベル評価部は、所定のタイミングで前記店舗不正レベル値を決定し、前記データベースの中の前記店舗不正レベル値を決定した値に更新することを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記不正レベル評価部が、前記店舗基本情報に基づいて前記店舗の係数を算出し、算出した前記店舗の係数に基づいて前記店舗不正レベル値を決定することを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記従業員情報が、従業員名、前記従業員の役職、勤務年数、経歴、勤怠情報を少なくとも含み、
前記従業員不正レベル値n(nは0以上の整数値)は、当該従業員の前記従業員情報と当該従業員に関する前記過去の不正行為分析結果情報に基づいて、当該従業員の不正レベルを評価し数値化した値であり、
前記不正レベル評価部は、所定のタイミングで当該店舗に属する全員の前記従業員不正レベル値を決定し、前記データベースの中の前記従業員不正レベル値を決定した値に更新することを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記不正レベル評価部が、前記従業員情報の経歴に基づいて初期値となる前記従業員の係数を算出し、算出した前記従業員の係数に基づいて初期値となる前記従業員不正レベル値を決定し、
前記勤怠情報および当該従業員に関する前記会計操作情報に基づいて、不正行為に関連する事象が存在する場合に当該従業員の係数を増加し、所定期間内に不正行為に関連する事象が存在しない場合に当該従業員の係数を減少し、算出した前記当該従業員の係数に基づいて前記従業員不正レベル値を新たに決定することを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記分析部が、前記店舗内履歴情報から前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報を生成し、
前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報から、前記不正定義情報の中に定義されている不正行為に対応する操作事象を検出し、
検出した前記操作事象の不正度合いと当該操作事象を行った前記従業員の前記従業員不正レベル値と基づいて不正認定度を決定し、
所定の基準値と前記不正認定度に基づいて、不正行為であるか否かを判定することを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記会計操作情報が、会計操作事象の発生時刻に対応付けられた前記撮像情報とともに前記データベースに記憶されることを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記位置情報取得センサ前記位置情報取得センサとして、前記従業員および/または前記顧客に携帯させて携帯者の位置情報を発信する携帯用発信器と該携帯用発信器から発信された位置情報を受信する受信器とを組合せた装置と、座席センサとが備えられていることを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記携帯用発信器がビーコンであることを特徴とする。
本発明のオペレーション分析システムの別の態様は、前記不正定義情報が、
不正行為および該不正行為に関連する1以上の操作事象を予め定義し、前記操作事象ごとに該操作事象の不正レベル値を設定した情報であることを特徴とする。
本発明の不正検出装置の第1の態様は、店舗における従業員および顧客の行動を分析し不正行為を検出する不正検出装置であって、
前記店舗に設けられた機器およびセンサから取得された店舗内履歴情報を一元管理して記憶するデータベースと、
前記店舗および前記店舗に所属する従業員の不正レベルを評価する不正レベル評価部と、
前記不正レベル評価部で評価された前記店舗および前記従業員の不正レベルと不正行為を定義した不正定義情報とに基づいて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出する分析部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の不正検出装置の別の態様は、前記分析部によって分析された分析結果および前記不正レベル評価部によって評価された評価結果を所定の形式に変換して所定の端末に出力する出力部を更に備えていることを特徴とする。
本発明の不正検出装置の別の態様は、前記店舗内履歴情報が、前記店舗の会計処理を実行する会計処理装置によって取得される前記会計処理に伴う会計情報と会計操作情報を含む会計処理情報と、前記店舗内を撮像する撮像装置によって撮像された撮像情報と、前記店舗の従業員および顧客の位置情報を取得する位置情報取得センサによって取得された前記従業員および前記顧客の位置情報と、を少なくとも含み、
前記データベースは、従業員情報と、店舗情報と、前記店舗内履歴情報と、前記不正定義情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値からなるレベル評価情報と、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報および不正行為分析結果情報を含む分析結果情報と、を一元管理して記憶し、
前記不正レベル評価部は、前記店舗情報に基づいて前記店舗の不正レベルを評価して前記店舗不正レベル値を決定し、前記店舗内履歴情報、前記従業員情報および過去の前記不正行為分析結果情報に基づいて、前記従業員の不正レベルを評価して前記従業員不正レベル値を決定し、
前記分析部は、前記店舗内履歴情報から前記顧客の行動と前記従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報と、前記店舗不正レベル値および前記従業員不正レベル値と、前記不正定義情報とを用いて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を前記不正行為分析結果情報としてデータ化することを特徴とする。
本発明の不正検出方法の第1の態様は、店舗における従業員および顧客の行動を分析し不正行為を検出する不正検出方法であって、
前記店舗に設けられた機器およびセンサから取得された店舗内履歴情報を一元管理してデータベースに記憶する記憶工程と、
前記店舗および前記店舗に所属する従業員の不正レベルを評価する評価工程と、
前記不正レベル評価部で評価された前記店舗および前記従業員の不正レベルと不正行為を定義した不正定義情報とに基づいて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出する分析工程と、を備えていることを特徴とする。
本発明の不正検出方法の別の態様は、前記分析工程によって分析された分析結果および前記評価工程によって評価された評価結果を所定の形式に変換して所定の端末に出力する出力工程を更に備えていることを特徴とする。
本発明の不正検出方法の別の態様は、前記店舗内履歴情報が、前記店舗の会計処理を実行する会計処理装置によって取得される前記会計処理に伴う会計情報と会計操作情報を含む会計処理情報と、前記店舗内を撮像する撮像装置によって撮像された撮像情報と、前記店舗内を撮像する位置情報取得センサによって取得された前記従業員および前記顧客の位置情報と、を少なくとも含み、
前記記憶工程は、従業員情報と、店舗情報と、前記店舗内履歴情報と、前記不正定義情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値からなるレベル評価情報と、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報および不正行為分析結果情報を含む分析結果情報と、を一元管理してデータベースに記憶し、
前記評価工程は、前記店舗情報に基づいて前記店舗の不正レベルを評価して前記店舗不正レベル値を決定し、前記店舗内履歴情報、前記従業員情報および過去の前記不正行為分析結果情報に基づいて、前記従業員の不正レベルを評価して前記従業員不正レベル値を決定し、
前記分析工程は、前記店舗内履歴情報から前記顧客の行動と前記従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報と、前記店舗不正レベル値および前記従業員不正レベル値と、前記不正定義情報とを用いて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を前記不正行為分析結果情報としてデータ化することを特徴とする。
本発明によれば、従業員の役職や過去の勤務状況等から該従業員の不正レベルを数値化し、店舗業種、従業員の構成、店舗内の業務機器等のレイアウト等から該店舗の不正レベルを数値化し、数値化した従業員不正レベル値と店舗不正レベル値を用いて不正行為を判定しているため、不正行為を精度よく容易に検出することができる。
例えば、店長であれば正常な行為となるような行為をアルバイト店員が行うことで不正行為と判定して検出したり、レジ操作の時間が標準操作時間を僅かにオーバーしたとき過去に不正行為をしたと認定された従業員のみが不正行為と判定されて検出されたりする。また、同じ不正レベルを有する従業員が行ったレジ操作の時間が標準操作時間を僅かにオーバーしたとき、不正行為が発生し難い店舗では不正行為と判定されないが、不正行為が発生し易い店舗では不正行為と判定されて検出される。
また、本発明のオペレーション分析システムによれば、オーナーは、直接店舗に赴くこと無く、オーナー端末からオーナーズレポートを見るだけで、不正行為の状況を把握することや、顧客や従業員の行動を把握することができる。従って、オーナーは検出された不正行為に対する防止策を素早く考察することができる。その結果、利益率を向上させることができる。
また、店舗内の配置される業務機器、各種センサ等をモノのインターネット(IOT)デバイスとし、新たなネットワーク回線網を配設することなく、既存のインターネット回線網を利用することで、これらのIOTデバイスが取得したデータ(店舗内履歴情報)をセンターサーバが簡単に取得して記憶し、一元管理することができる。また、記憶したデータ(店舗内履歴情報)を用いてセンターサーバは不正行為分析を含む各種分析を実行することができる。そのため、店舗システムにおける各種分析処理に要する負荷を軽減することができるとともに、各店舗システムで記憶する情報量を軽減することができる。更に、システム構築の時間を削減できるとともにコストを抑えることができる。
本発明の一実施形態にかかるオペレーション分析システム1の概略全体構成図である。 店舗システム10の概略構成図である。 センターサーバ20の概略構成図である。 データベース21を説明するための図である。 従業員(スタッフ)および顧客(ゲスト)の行動状況を説明するための図である。 店舗内に配置された各種センサによって取得される店舗内履歴情報を説明するための図である。 不正定義データ212に記憶される不正定義情報の一例である。 従業員不正レベル値の決定処理の概略手順を示すフローチャート図の一例である。 履歴係数マスタ、従業員不正レベル係数マスタおよび勤務・オペレーション係数マスタを説明するための図である。 従業員の係数および従業員不正レベル値の更新を説明するための図である。 店舗不正レベル値の決定処理の概略手順を示すフローチャート図の一例である。 店舗状況係数マスタおよび店舗不正レベル係数マスタを説明するための図である。 店舗の係数および店舗不正レベル値の更新を説明するための図である。 不正行為検出処理のイメージ図である。 不正行為検出処理の概略手順を示すフローチャート図の一例である。 活動ログデータ214に記憶される店舗内履歴情報の一例を説明するための図である。 不正判定処理の一例を説明するための図である。 オーナーズレポートの一例を示す表示画面の図である。 本発明の一実施形態にかかる不正検出方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラムの概略処理手順を示すフローチャート図の一例である。
本発明の一実施形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は説明のためのものであり、本発明の範囲を制限するものではない。従って、当業者であればこれらの各要素もしくは全要素をこれと同様なもので置換した実施形態を採用することが可能であり、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
本発明のオペレーション分析システムは、飲食店、小売店、ホテル、美容院等の店舗内に配置された業務機器、各種センサ等からデータ(店舗内履歴情報)を取得し、取得したデータ(店舗内履歴情報)から従業員の行動、顧客の行動、店舗内の不正行為を検出(分析)し、検出した結果(分析結果)からオーナーズレポート(分析レポート)を作成して所定の端末(オーナー端末)に出力するシステムである。
図1は、本発明の一実施形態にかかるオペレーション分析システム1の概略全体構成図である。図1に示すように、オペレーション分析システム1は、1以上の店舗システム10(10a、10b、・・・)とセンターサーバ20とオーナー端末30とを備え、店舗システム10とセンターサーバ20とオーナー端末30とがネットワーク40を介して通信可能に接続されている。
ネットワーク40は、店舗システム10とセンターサーバ20とオーナー端末30とが通信可能に接続されるネットワークであれば良い。例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネット等である。
店舗システム10は、店舗毎に設けられたシステムであり、飲食店、小売店、ホテル、美容院等の店舗内に配置された業務機器や各種センサ、例えば、会計処理装置、カメラ、人感センサ、ビーコン等からデータ(店舗内履歴情報)を取得し、ネットワーク40を介して、取得したデータ(店舗内履歴情報)をセンターサーバ20へ送信するシステムである。ここで、会計処理装置とは、例えば、POS(Point Of Sales)、PMS(Property Management System)等のような、会計処理を実行するとともに該会計処理に伴う会計処理情報を取得する機能を備えた装置のことである。
センターサーバ20は、店舗システム10から受信したデータ(店舗内履歴情報)を一元管理してデータベース21(図3を参照)に記憶し、該データ(店舗内履歴情報)から従業員の行動、顧客の行動、店舗内の不正行為を分析し、分析した結果をデータベース21に記憶する。また、分析結果からオーナーズレポート(分析レポート)を作成し、ネットワーク40を介して、作成したオーナーズレポートをオーナー端末30へ送信する。
オーナー端末30は、ネットワーク40を介して、オーナーズレポートを受信する。例えば、オーナー端末30は、電子メールでオーナーズレポートを受信する。なお、図1では、オーナー端末30と店舗システム10が異なるシステム(装置)として記載されているが、店舗システム10に備えられている端末装置の1つがオーナー端末30であっても良い。
以下では、店舗が飲食店(レストラン)の場合を例に挙げて、オペレーション分析システム1を説明する。
次に、店舗システム10について説明する。図2は、店舗システム10の概略構成図である。図2に示すように、店舗システム10は、店舗サーバ12、会計処理装置(POS)13、カメラ14および位置情報取得センサ15を備えている。また、店舗サーバ12と、会計処理装置13、カメラ14および位置情報取得センサ15は店舗内ネットワーク11を介して通信可能に接続されている。
会計処理装置13は、店舗の会計処理を実行し、該会計処理に伴う会計処理情報を取得する。会計処理情報には、会計情報と会計操作情報とが含まれる。会計情報は、店舗で発生する注文処理、清算処理、伝票処理等における注文情報、伝票情報、清算情報等である。また、会計操作情報は、該処理における従業員の操作に伴って発生した該会計処理装置13の操作事象情報である。なお、会計処理情報は、店舗内履歴情報の1つの情報である。
例えば、会計処理装置13がPOSレジである場合、注文された商品名や個数、清算時に入力された金額等が会計情報である。また、POSレジのオープン、POSレジのクローズ等の操作事象が会計操作情報である。
なお、図2では、店舗内ネットワーク11に会計処理装置(POS)13が接続されているが、会計処理装置(POS)13が店舗内ネットワーク11から切り離されたスタンドアローンであっても良い。その場合は、会計処理装置(POS)13が取得した会計処理情報は、記録媒体に記録され、該記録媒体を介して店舗サーバ12に伝達された後センターサーバ20に送信されたり、あるいは該記録媒体を介して直接センターサーバ20に伝達されたりする。ここで、該記録媒体は、会計処理情報が記録可能なものであれば良い。例えば、ブルーレイディスク、外付けハードディスク等である。
カメラ14は、従業員(スタッフ)や顧客(ゲスト)の動向を含む店舗内の様子を撮像し撮像情報を取得するためのものであり、複数の箇所に設置することが好ましい。特に、カメラ14を会計処理装置13の近傍に配置して、会計処理装置13の操作を行う従業員の様子や、その近傍の従業員や顧客の様子を撮像する。なお、撮像情報は、店舗内履歴情報の1つの情報である。
位置情報取得センサ15は、従業員の位置情報と顧客の位置情報を取得するためのセンサであり、位置情報が取得できるものであればよい。例えば、発信器(例えば、ビーコン)と該発信器からの信号を受信する受信器とを組み合わせた装置、着座センサ等である。例えば、ビーコンを従業員に携帯させ、該ビーコンからの信号を受信器で受信することで、従業員の位置情報を取得する。また、着座センサをテーブルの椅子等に配置して、顧客の位置情報を取得する。また、従業員と同じように、顧客にビーコンを携帯させて、顧客の位置情報を取得しても良い。なお、従業員の位置情報と顧客の位置情報は、店舗内履歴情報の1つの情報である。
店舗サーバ12は、会計処理装置13によって取得された会計処理情報、カメラ14によって撮像された撮像情報および位置情報取得センサ15によって取得された従業員の位置情報と顧客の位置情報を、店舗内ネットワーク11を介して取得する。また、取得したこれらのデータ(店舗内履歴情報)を、ネットワーク40を介して、センターサーバ20へ送信する。
ここでは、店舗サーバ12が取得するデータ(店舗内履歴情報)として、店舗システム10の会計処理装置13で取得された会計処理情報、カメラ14で取得さえた撮像情報および位置情報取得センサ15で取得された従業員の位置情報と顧客の位置情報だけを記載しているが、店舗内ネットワーク11を介して店舗サーバ12に通信可能に接続されている機器、各種センサ等が存在する場合は、これらの機器、各種センサから取得するデータも店舗内履歴情報である。例えば、人感センサ、温度センサ、湿度センサ、バイタル生体センサ、音声認識装置、埃センサ等が店舗内ネットワーク11を介して店舗サーバ12に通信可能に接続されている場合、これらの機器やセンサから取得されるデータも店舗内履歴情報として利用することができる。例えば、人感センサを店舗の出入口に配置した場合には、従業員(スタッフ)や顧客(ゲスト)の入出情報を取得し、取得した従業員や顧客の入出情報を店舗内履歴情報の1つの情報とすることもできる。
店舗内ネットワーク11は、店舗サーバ12と、会計処理装置13、カメラ14および位置情報取得センサ15等が通信可能に接続されるネットワークであれば良い。例えば、店舗内に配設されたLAN、インターネット等である。店舗内ネットワーク11がインターネットである場合、会計処理装置13、カメラ14および位置情報取得センサ15は、インターネットに接続可能なモノのインターネット(IOT:Internet of Things)デバイスを利用できる。また、店舗サーバ12は、これらのIOTデバイスが取得したデータ(店舗内履歴情報)を、インターネットを介して取得し、取得したデータ(店舗内履歴情報)を管理することが可能なIOTサーバとなる。
次に、センターサーバ20について説明する。図3は、センターサーバ20の概略構成図である。図3に示すように、センターサーバ20は、データベース21、不正レベル評価部22、分析部23および出力部24を備えている。
まず、図3のデータベース21について説明する。図4は、データベース21を説明するための図である。データベース21は、従業員情報、店舗情報等を記憶する基本設定データ211、不正行為を定義した不正定義情報を記憶する不正定義データ212、不正レベル評価部22によって評価された店舗および従業員のレベル評価情報を記憶する調整値データ213、店舗システム10から取得した店舗内履歴情報を記憶する活動ログデータ214、カメラ14や位置情報取得センサ15等の各種センサの情報を記憶するセンサデータ215、並びに、分析部23で分析された分析結果情報を記憶する分析結果データ216を備えており、上述した各情報を対応するそれぞれのデータ領域に記憶して一元管理する。
また、図には記載されていないが、オーナーの操作履歴等もデータベース21に記憶して一元管理する。
ここで、上述した各情報について説明する。まず、店舗内履歴情報について説明する。
店舗内履歴情報は、店舗システム10で取得されたデータであり、データベース21の活動ログデータ214に記憶される。図2に示す店舗システム10では、会計処理装置13で取得された会計処理情報、カメラ14で取得された撮像情報および位置情報取得センサ15で取得された従業員(スタッフ)の位置情報と顧客(ゲスト)の位置情報である。
会計処理情報の中の会計操作情報は、撮像情報を会計操作事象の発生時刻で対応付けてデータベース21の活動ログデータ214に記憶される。また、上記の他に店舗サーバ12に通信可能に接続された機器や各種センサ等が店舗システム10内に存在する場合は、これらの機器や各種センサから取得したデータも店舗内履歴情報である。例えば、人感センサ、温度センサ、湿度センサ、バイタル生体センサ、音声認識装置、埃センサ等が店舗内ネットワーク11を介して店舗サーバ12に通信可能に接続されている場合、これらの機器、各種センサから取得されるデータも店舗内履歴情報である。なお、会計処理情報、撮像情報および従業員の位置情報と顧客の位置情報は、必ず店舗内履歴情報に含まれる情報である。
図5および図6は、従業員(スタッフ)および顧客(ゲスト)の行動に伴って取得される店舗内履歴情報を説明するための図である。図5は、従業員(スタッフ)および顧客(ゲスト)の行動状況を説明するための図であり、図6は、店舗内に配置された各種センサによって取得される店舗内履歴情報を説明するための図である。
なお、図5および図6は、店舗の出入口に人感センサが配置され、各テーブルに着座センサが配置され、POSの近傍にカメラが配置された店舗において、ビーコンを携帯した従業員(スタッフ)が入店した顧客(ゲスト)に対して接客をする場合を例に挙げたものである。
図5および図6に示すような場合、店舗内履歴情報は、以下のような順序で、店舗内に配置された業務機器や各種センサで取得され、店舗内ネットワーク11、店舗サーバ12及びネットワーク40を介してセンターサーバ20へ送信され、活動ログデータ214に記憶される。
(1)顧客(ゲスト)が入店すると、人感センサが顧客(ゲスト)の時刻(感知時刻)、人数(感知時刻)等を取得する。人感センサによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つである人感センサ活動ログとして、最終的に活動ログデータ214に記憶される。
(2)顧客(ゲスト)がテーブルに着席すると、着座センサが時刻(着席開始時刻)等を取得する。着座センサによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つである着座センサ活動ログとして、活動ログデータ214に記憶される。
(3)接客するために従業員(スタッフ)が移動すると、従業員(スタッフ)の携帯しているビーコンが位置情報、時刻(停滞開始時刻、停滞終了時刻)等を取得する。ビーコンによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つであるビーコン活動ログとして、活動ログデータ214に記憶される。
(4)ハンディPOSを用いて顧客(ゲスト)が注文した内容(料理等)をPOSへオーダー登録をすると、POSへの処理内容(処理ID)、顧客(ゲスト)の情報(ゲストID)、注文した内容(処理詳細)、時刻(処理日時)、ハンディPOSを使用した従業員(スタッフ)の情報(処理従業員ID)等をPOSが取得する。POSによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つであるPOS活動ログとして、活動ログデータ214に記憶される。
(5)注文された料理を配膳するために従業員(スタッフ)が移動すると、従業員(スタッフ)の携帯しているビーコンが位置情報、時刻(停滞開始時刻、停滞終了時刻)等を取得する。ビーコンによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つであるビーコン活動ログとして、活動ログデータ214に記憶される。
(6)顧客(ゲスト)がテーブルを退席すると、着座センサが時刻(着席終了時刻)等を取得する。着座センサによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つである着座センサ活動ログとして、活動ログデータ214に記憶される。
(7)POSレジで精算すると、POSへの処理内容(処理ID)、POSが顧客(ゲスト)の情報(ゲストID)、精算内容(処理詳細)、時刻(処理日時)、POSを使用した従業員(スタッフ)の情報(処理従業員ID)等をPOSが取得するとともに、カメラがPOSレジ近傍を撮像する。POSによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つであるPOS活動ログとして活動ログデータ214に記憶される。また、カメラによって撮像された撮像情報は、カメラの活動開始時刻によってPOS活動ログに紐付けられるカメラ活動ログとともに、店舗内履歴情報の1つとして活動ログデータ214に記憶される。
(8)顧客(ゲスト)が店舗を出ると、人感センサが顧客(ゲスト)の時刻(感知時刻)、人数(感知時刻)等を取得する。人感センサによって取得された情報は、店舗内履歴情報の1つである人感センサ活動ログとして、活動ログデータ214に記憶される。
ここで、図6に示されているユニークIDは、取得された各々の店舗内履歴情報を識別するためものである。また、センサID、ビーコンID、カメラIDは、店舗内に設置された人感センサ、着座センサ、ビーコン、カメラの各々を識別するためのものである。また、処理IDは、POSにおける各種処理を識別するためのものである。
次に、店舗情報と従業員情報について説明する。
店舗情報は、店舗基本情報と店舗詳細情報からなり、データベース21の基本設定データ211に記憶される。店舗基本情報は、店舗を特定可能な名称(会社に複数の店舗が属する場合は、会社名と店舗名)、店舗を特定可能住所(会社内に複数の店舗を有する場合は、会社住所と店舗住所)、店舗形態、店舗業種、店舗業態、役職ごとの従業員数等を含む、店舗に関する基本的な情報である。また、店舗詳細情報は、店舗における会計処理装置13とカメラ14およびの配置情報、位置情報取得センサ15の配置情報および家具の配置情報を含む店舗レイアウト情報を少なくとも含む、店舗に関する詳細な情報である。なお、店舗詳細情報として店舗の間取り情報を含めてもよい。
従業員情報は、従業員名、従業員の役職、勤続年数、勤怠状況等、従業員に関する情報であり、データベース21の不正定義データ212に記憶される。
次に、不正定義情報について説明する。
不正定義情報は、不正行為および該不正行為に関連する1以上の操作事象を予め定義したもので、操作事象ごとに該操作事象の不正レベル値が設定されて、データベース21の不正定義データ212に記憶される。
例えば、POS会計前の操作事象の不正レベル値については、以下のような例が挙げられる。ここでは、レベル1〜5の5段階で評価している。
・ 伝票削除(VOID) :レベル3
・ レジオープン(両替):レベル1
・ メニューアイテムポスティング後の削除 :レベル3
・ メニューアイテムポスティング後の変更 :レベル2
・ メニュー金額変更(オープンメニュー) :レベル1
・ 他人のIDでポスティング :レベル5
・ 伝票未作成(着座記録あり):レベル5
また、POS会計後の操作事象の不正レベル値については、以下のような例が挙げられる。ここでは、レベル1〜5の5段階で評価している。
・ 伝票再オープン :レベル3
・ 伝票削除(VOID):レベル5
・ レジオープン(両替):レベル1
・ メニューアイテム削除 :レベル4
・ メニューアイテム変更 :レベル3
・ 売上科目修正:レベル3
上記の他にも操作事象は様々あり、例えば、予約処理に関連する不正行為についての操作事象等も定義される。
図7は、不正定義データ212に記憶される不正定義情報の一例である。
図7に示すように、不正定義情報は、不正行為の各々を識別する不正ID、不正を検出する実施タイミング、不正度合いを示す不正レベル値、不正行為であるか否かを判定する際の基準値となる報告値、等を備えている。
例えば、伝票再オープンの場合は、不正IDが「10015」、実施タイミングが「daily」、不正レベル値が「3」、報告値が「5.2」等を不正定義情報として記憶する。ここで、実施タイミングの「daily」は、1日1回不正行為の判定を実行することである。なお、実施タイミングは、1日1回判定を行うほかに、12時間に1回判定を行ったり、予め指定された処理の後のタイミングで判定を行ったり等、設定可能なタイミングは様々あり、変更可能な情報である。
次に、レベル評価情報について説明する。
レベル評価情報は、不正レベル評価部22によって評価された店舗不正レベル値および従業員不正レベル値であり、データベース21の調整値データ213に記憶される。店舗不正レベル値は、店舗情報等に基づいて店舗の不正レベル(店舗における不正の発生し易さ)を評価し数値化した値であり、1〜m(mは正整数)で表される。例えば、店舗不正レベル値は、レベル1〜5の5段階で評価した値であっても良いし、1%〜99%の99段階で評価した値であっても良い。また、1〜mで表しているが、0を含めて0〜mとしても良い。
従業員不正レベル値は、店舗の店舗内履歴情報、従業員情報および過去の不正行為分析結果情報等に基づいて、従業員の不正レベル(該従業員が不正する可能性)を評価し数値化した値であり、1〜n(nは正整数)の値で表される。例えば、従業員不正レベル値は、レベル1〜5の5段階で評価した値であっても良いし、1%〜99%の99段階で評価した値であっても良い。また、1〜nで表しているが、0を含めて0〜nとしても良い。
次に、分析結果情報について説明する。
分析結果情報は、分析部23によって分析された結果をデータ化したもの(顧客の行動を分析した顧客行動分析結果情報、従業員の行動を分析した従業員行動分析結果情報、不正行為を分析して検出した不正行為分析結果情報)であり、データベース21の分析結果データ216に記憶される。
ここでは、分析結果情報として、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報、不正行為分析結果情報を挙げているが、例えば、接客状況の分析、会計業務の分析等を分析部23で実行した場合は、これらの分析結果も分析結果情報としてデータベース21の分析結果データ216に記憶される。
次に、図3の不正レベル評価部22について説明する。
不正レベル評価部22は、店舗情報等に基づいて店舗の不正レベルを評価し、店舗不正レベル値を決定し、データベース21(調整値データ213)の中の店舗不正レベル値を決定した値に更新する。ここで、店舗不正レベル値を決定するタイミングは、予め設定されており、例えば、1カ月周期タイミング、店舗レイアウト情報が変更されたタイミング、店舗基本情報が変更されたタイミング等である。
また、不正レベル評価部22は、店舗に属する従業員全員に対して、それぞれ、店舗の店舗内履歴情報、従業員情報および過去の不正行為分析結果情報等に基づいて、従業員毎に、該従業員の不正レベルを評価し、従業員不正レベル値を決定し、データベース21(調整値データ213)の中の従業員不正レベル値を新たに決定した最新値に更新する。ここで、従業員不正レベル値を決定するタイミングは、予め設定されており、例えば、1日周期タイミング、従業員情報が変更されたタイミング、不正行為を検出したタイミング等である。
従業員不正レベル値の決定処理を、例を挙げて具体的に説明する。図8は、従業員不正レベル値の決定処理の概略手順を示すフローチャート図の一例である。また、従業員不正レベル値は、従業員の経歴、勤務状況、POSに対するオペレーション内容によって従業員毎の点数(係数)を計算し、該係数から決定する。そこで、該係数の算出および該従業員不正レベル値の決定の具体的な処理の一例を説明するために、図9(a)〜(c)および図10を用いる。
図9(a)は、経歴事象毎に対応づけられた係数を記憶した履歴係数マスタの一例である。履歴係数マスタの係数は、大きくなればなるほど不正行為をしがちな経歴であることを示す。例えば、「1度以上の万引きでの補導経歴」の経歴事象に対しては係数として「4」、「過去2年間での転職回数が5回以上」の経歴事象に対しては係数として「2」、「身元保証人なし」の経歴事象に対しては係数として「3」等が割り当てられている。なお、履歴IDは、経歴事象を識別するため番号である。
図9(b)は、従業員の係数の範囲に対応づけられた従業員不正レベル値等を記憶した従業員不正レベル係数マスタの一例である。例えば、係数が0以上5未満であるとき従業員不正レベル値を「1」、係数が5以上12未満であるとき従業員不正レベル値を「2」、係数が12以上20未満であるとき従業員不正レベル値を「3」、係数が20以上30未満であるとき従業員不正レベル値を「4」、係数が30以上であるとき従業員不正レベル値を「5」にする。
なお、図9(b)の従業員不正レベル係数マスタでは、係数の下限値のみを記憶しているが、係数の上限値のみを記憶する構成であっても、下限値と上限値の両方を記憶する構成であっても良い。また、更新期間日数は、従業員不正レベル値に対応して設定される期間であって、該期間中に従業員が不正行為を行わなかったときに、係数を下げ従業員不正レベル値を下げるために用いられる。該更新期間日数の用い方については後述する。
図9(c)は、従業員の勤務状況や不正行為の対象となる操作事象等に対応づけられた係数を記憶した勤務・オペレーション係数マスタの一例である。勤務・オペレーション係数マスタの係数は、大きくなればなるほど不正行為に大きく関連する勤務・オペレーション事象であることを示す。例えば、「遅刻:30分以内」の事象に対しては係数として「1」、「無断欠勤」の事象に対しては係数として「4」、「POS不審操作A」の事象に対しては係数として「8」等が割り当てられている。なお、履歴IDは、事象を識別するため番号である。また、不正行為の対象となる操作事象は、上述した不正定義データ212に記憶される不正定義情報に基づく事象であって、従業員の係数の更新対象となる操作事象である。
図10は、従業員の係数および従業員不正レベル値の更新を説明するための図である。なお、従業員毎に算出した係数および従業員不正レベル値は、図10に示すような従業員不正レベルマスタに記憶されている。例えば、図10に示す従業員不正レベルマスタでは、従業員を識別する従業員IDが「10001」の従業員は、(状態A)のとき係数が「5」で従業員不正レベル値が「2」であることを示している。なお、最終更新日は、最後に更新した係数および従業員不正レベル値の日付である。
図8に示すように、従業員不正レベル値の決定処理は、まず、従業員の経歴事象に基づいて、該従業員の係数および従業員不正レベル値の初期値を設定する(S101)。履歴係数マスタの中から従業員不正レベル値の決定に関連する経歴事象を検索し、検索した経歴事象毎に対応づけられた係数を合算し、合算した値を初期値となる従業員の係数とする。その後、算出した従業員の係数から初期値となる従業員不正レベル値を決定する。
例えば、従業員IDが「10001」の従業員の初期値の係数は、経歴事象として「過去2年間での転職回数が5回以上」と「身元保証人なし」が存在する場合、図9(a)の履歴係数マスタの中のそれぞれの経歴事象に対応する係数を合算(2+3=5)して、「5」を従業員の初期値の係数とする。また、図9(b)の従業員不正レベル係数マスタを用いて、「5以上12未満」の範囲に算出した係数「5」が含まれることから、初期値の従業員不正レベル値を「2」に決定する。その結果、従業員IDが「10001」の従業員は、図10の(状態A)に示すように、従業員の係数および従業員不正レベル値の初期値が従業員不正レベルマスタに設定される。
次に、従業員不正レベル値を更新する更新タイミングであるか否かを判定し(S102)、更新タイミングでない場合(S102;No)は更新タイミングになるまで待機する。ここで、例えば毎日22時に従業員不正レベル値を更新する場合は、22時が更新タイミングとなる。
更新タイミングである場合(S102;Yes)は、従業員の係数の更新対象となる勤務状況や操作事象が有ったか否かを、店舗内履歴情報を用いて判定する(S103)。ここで、従業員の係数の更新対象となる勤務状況や操作事象が有るとは、該従業員が実行した勤務・オペレーション事象の中に、勤務・オペレーション係数マスタに記憶されている事象が有ることを意味する。
従業員の係数の更新対象となる勤務状況や操作事象が有った場合(S103;Yes)は、従業員の係数を算出し、算出した係数から従業員不正レベル値を決定し、従業員不正レベルマスタの係数および従業員不正レベル値を更新する(S104)。その後、S102に戻り、次の更新タイミングまで待機する。
例えば、図10の(状態A)に示すような係数および従業員不正レベル値をもつ従業員が30分以内の遅刻をした場合、図9(c)の勤務・オペレーション係数マスタの中の「遅刻:30分以内」の係数「1」が、現状の該従業員の係数「5」に加算(5+1=6)され、該従業員の新たな係数は「6」となる(状態B)。また、算出した係数「6」は、図9(b)の従業員不正レベル係数マスタの「5以上12未満」の範囲に含まれることから、従業員不正レベル値は「2」のままとなる。
更に、該従業員が「POS不審操作A」を行っていた場合、「POS不審操作A」の係数「8」が、該従業員の係数「6」に加算(6+8=14)され、該従業員の新たな係数は「14」となる(状態C)。この結果、算出した係数「14」は、図9(b)の従業員不正レベル係数マスタの「12以上20未満」の範囲に含まれることから、従業員不正レベル値は「3」に更新される。
なお、更新タイミングの期間内に「遅刻:30分以内」と「POS不審操作A」の両方が有った場合は、それぞれの事象について係数を計算した後に従業員不正レベル値を決定しても良いし、各事象の係数についての合算を行った後に従業員不正レベル値を決定するようにしてもよい。
従業員の係数の更新対象となる勤務状況や操作事象が無かった場合(S103;No)は、図9(b)の従業員不正レベル係数マスタの更新期間日数を用いて、従業員不正レベル値に対応する更新期間日数の間に係数が加算されたか否かを判定する(S105)。
従業員不正レベル値に対応する更新期間日数の間に係数が加算されていない場合(S105;No)は、現状の従業員の係数から所定減算値を減算し、減算した係数から従業員不正レベル値を決定し、従業員不正レベルマスタの係数および従業員不正レベル値を更新する(S106)する。その後、S102に戻り、次の更新タイミングまで待機する。
例えば、所定減算値を「5」として、従業員が従業員不正レベル値「3」の状態で80日間、係数を加算する勤務状況や操作事象が無かったとする。「80日間」とは、従業員不正レベル係数マスタの中の従業員不正レベル値「3」に対応付けられた更新期間日数である。このような場合、現状の該従業員の係数「14」から該所定減算値だけ減算(14−5=9)し、該従業員の新たな係数を「9」とする(状態D)。但し、減算した結果、係数が0以下となる場合は係数を「0」とする。算出した係数「9」は、図9(b)の従業員不正レベル係数マスタの「5以上12未満」の範囲に含まれることから、従業員不正レベル値は「2」に更新される。
更新期間日数は、従業員不正レベル値に対応して設定される期間中に従業員が不正行為を行わなかったときに、該従業員の係数を下げて従業員不正レベル値を下げるために用いられる。そのため、例えば入社時に経歴内容(保証人がいない等)で初期値の係数や従業員不正レベル値が大きい値である場合や、一度の不正行為をしてしまった場合であっても、不正行為を行わないことにより係数や従業員不正レベル値を下げていくことができる。
以上のような処理手順によって不正レベル評価部22は、店舗に属する従業員全員に対して、従業員毎の係数や従業員不正レベル値を決定する。
次に、店舗不正レベル値の決定処理を、例を挙げて具体的に説明する。店舗不正レベル値の決定処理も従業員不正レベル値の決定処理と類似な処理である。図11は、店舗不正レベル値の決定処理の概略手順を示すフローチャート図の一例である。また、店舗不正レベル値は、店舗情報(店舗の業態、所在地、各センサの設置状況等)に基づいて、店舗毎の点数(係数)を計算し、該係数から決定する。そこで、該係数の算出および該店舗不正レベル値の決定の具体的な処理の一例を説明するために、図12(a)、(b)および図13を用いる。
図12(a)は、店舗状況毎に対応づけられた係数を記憶した店舗状況係数マスタの一例である。店舗状況係数マスタの係数は、大きくなればなるほど不正行為が起こり易い店舗状況であることを示す。例えば、「40m2あたりのカメラ数が1台を下回る」の店舗状況に対しては係数として「6」、「店舗が繁華街内に位置する」の店舗状況に対しては係数として「5」、「従業員のビーコン着用率が50%を下回る」の店舗状況に対しては係数として「8」等が割り当てられている。なお、店舗状況IDは、店舗状況の事象を識別するため番号である。
図12(b)は、店舗の係数の範囲に対応づけられた店舗不正レベル値等を記憶した店舗不正レベル係数マスタの一例である。例えば、係数が0以上10未満であるとき店舗不正レベル値を「1」、係数が10以上20未満であるとき従業員不正レベル値を「2」、係数が20以上35未満であるとき店舗不正レベル値を「3」、係数が35以上60未満であるとき店舗不正レベル値を「4」、係数が60以上であるとき店舗不正レベル値を「5」にする。
なお、図12(b)の店舗不正レベル係数マスタでは、係数の下限値のみを記憶しているが、係数の上限値のみを記憶する構成であっても、下限値と上限値の両方を記憶する構成であっても良い。
図13は、店舗の係数および店舗不正レベル値の更新を説明するための図である。なお、店舗毎に算出した係数および店舗不正レベル値は、図13に示すような店舗不正レベルマスタに記憶されている。例えば、図13に示すような店舗不正レベルマスタでは、店舗を識別する店舗IDが「90001」の店舗は、(状態A)のとき係数が「11」で従業員不正レベル値が「2」であることを示している。なお、最終更新日は、最後に更新した係数および店舗不正レベル値の日付である。
図11に示すように、店舗不正レベル値の決定処理は、まず、店舗情報に基づいて、該店舗の係数および店舗不正レベル値の初期値を設定する(S201)。店舗状況係数マスタの中から店舗不正レベル値の決定に関連する店舗状況を検索し、検索した店舗状況毎に対応づけられた係数を合算し、合算した値を初期値となる店舗の係数とする。その後、算出した店舗の係数から初期値となる店舗不正レベル値を決定する。
例えば、店舗IDが「90001」の店舗の初期値の係数は、店舗状況として「40m2あたりのカメラ数が1台を下回る」と「店舗が繁華街内に位置する」が存在する場合、図12(a)の店舗状況係数マスタの中のそれぞれの店舗状況に対応する係数を合算(6+5=11)して、「11」を初期値の店舗の係数とする。また、図12(b)の店舗不正レベル係数マスタを用いて、「10以上20未満」の範囲に算出した係数「11」が含まれることから、店舗不正レベル値を「2」に決定する。その結果、店舗IDが「90001」の店舗は、図13の(状態A)に示すように、店舗の係数および店舗不正レベル値の初期値が店舗不正レベルマスタに設定される。
次に、店舗不正レベル値を更新する更新タイミングであるか否かを判定し(S202)、更新タイミングでない場合(S202;No)は更新タイミングになるまで待機する。ここで、例えば、センサを追加設置したときや店舗内のレイアウトを変更したときや所定の周期タイミング等が更新タイミングとなる。
更新タイミングである場合(S202;Yes)は、店舗の係数を算出し、算出した係数から店舗不正レベル値を決定し、店舗不正レベルマスタの係数および店舗不正レベル値を更新する(S103)。その後、S202に戻り、次の更新タイミングまで待機する。
例えば、図13の(状態A)に示すような係数および店舗不正レベル値をもつ店舗がカメラを追加して、40m2あたりのカメラ数が1台を上回った場合、店舗の係数に関連する店舗状況は、「店舗が繁華街内に位置する」だけになり、該店舗の新たな係数「5」となる(状態B)。また、図12(b)の店舗不正レベル係数マスタを用いて、「0以上10未満」の範囲に算出した係数「5」が含まれることから、店舗不正レベル値は「1」に更新される。
以上のような処理手順によって不正レベル評価部22は、店舗の係数や店舗不正レベル値を決定する。
次に、図3の分析部23について説明する。分析部23は、店舗内履歴情報から顧客の行動と従業員の行動を分析する。更に、分析した結果をデータ化した顧客行動分析結果情報および従業員行動分析結果情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値と、不正定義情報とを用いて、店舗内履歴情報を分析して不正行為を検出し、分析した結果を不正行為分析結果情報としてデータ化する。
なお、上述した分析部23は、顧客および従業員の行動分析、不正行為の分析しか行っていないが、例えば、分析部23において、不正行為の分析の他に、サービス向上や、利益率アップのための資料として、接客状況の分析、会計業務の分析等の店舗のオーナーが所望する分析を実行するようにしても良い。
図14は、分析部23によって実行される不正行為検出処理のイメージ図である。図14に示すように、分析部23では、店舗内履歴情報を不正認定フィルタに通過させることで不正行為を検出する。ここで、不正認定フィルタは、顧客行動分析結果情報と従業員行動分析結果情報と店舗不正レベル値と従業員不正レベル値と不正定義情報を用いた不正認定のための条件やルールである。
分析部23で実行される具体的な不正行為検出処理は、例えば、図15に示されるような処理である。図15は、不正行為検出処理の概略手順を示すフローチャート図の一例である。
図15に示すように、まず、店舗内履歴情報から顧客の行動と従業員の行動を分析して、分析した結果をデータ化した顧客行動分析結果情報および従業員行動分析結果情報を生成する(S301)。
例えば、店舗の業態がバイキングレストランで、POSとカメラが設置され、椅子毎に着座センサが設置され、全従業員(スタッフ)にビーコンを携帯させている場合、S301の処理によって、以下のように顧客および従業員の行動が分析される。なお、以下の顧客の行動と従業員の行動は時刻順に文章化したものである。
(行動1) 18:10に、3名のゲストがテーブル番号35に対応づけられた椅子に着席。
(行動2) 18:15に、ビーコン番号1のスタッフがテーブル番号35に接客。
(行動3) 18:20に、POSに対してテーブル番号35でのドリンクのオーダー入力有り。
(行動4) 18:25に、ビーコン番号1のスタッフがテーブル番号35に接客。
(行動5) 18:28に、POSに対してテーブル番号35でのフードメニューの入力有り。
(行動6) 18:40に、ビーコン番号1のスタッフがテーブル番号35に接客。
(行動7) 19:30に、ビーコン番号12のスタッフがPOSレジで会計。同時にカメラが会計の様子を録画。
(行動8) 19:40に、ゲスト退席。
(行動9) 19:50に、テーブル番号35の伝票が再オープンされ、ビーコン番号12のスタッフが売り上げの一部を修正。同時に、カメラが修正の様子を録画。
上記のような行動の場合、例えば、(行動1)、(行動2)、(行動3)および(行動9)によって活動ログデータ214に記憶される店舗内履歴情報は、以下のようになる。
上述した(行動1)によって取得されたデータ(店舗内履歴情報)は、例えば、図16(a)のようなデータ構成で、着座センサ活動ログとして活動ログデータ214に記憶される。着座センサ活動ログとしては、ゲストが着座した着座センサのセンサID、着座開始時刻が記憶される。ここで、着座センサを識別するセンサIDは、テーブルを識別したテーブルIDに対応付けられている(図16(b)を参照)。
上述した(行動2)によって取得されたデータ(店舗内履歴情報)は、例えば、図16(c)のようなデータ構成で、ビーコン活動ログとして活動ログデータ214に記憶される。ビーコン活動ログとしては、ビーコンを識別するビーコンID、停滞開始時刻、停滞終了時刻、位置情報が記憶される。
上述した(行動3)によって取得されたデータ(店舗内履歴情報)は、例えば、図16(d)のようなデータ構成で、POS活動ログとして活動ログデータ214に記憶される。POS活動ログとしては、処理を識別する処理ID(「2」はオーダーを示す)、ゲストを識別するゲストID、オーダーの詳細内容を示す処理詳細(「16−3」はメニューID16(ドリンク)×個数(3)を示す)、処理時刻、処理従業員ID(ビーコンID)が記憶される。
上述した(行動9)によって取得された各データ(店舗内履歴情報)は、例えば、図16(e)のようなデータ構成で、POS活動ログとして活動ログデータ214に記憶され、図16(f)のようなデータ構成で、カメラ活動ログとして活動ログデータ214に記憶される。POS活動ログとしては、処理を識別する処理ID(「81」は伝票再オープンを示し、「85」は売上修正(取消)を示す)、ゲストID、処理詳細、処理時刻、処理従業員ID(ビーコンID)が記憶される。また、カメラ活動ログとしては、POS活動ログに紐付けられるカメラの活動開始時刻を指定するユニークID、カメラを識別する処理ID、活動時間(カメラが動きを感知した時間であり、「00:01:19」は1分19秒間動きを感知したことを示す)が記憶される。
S301では、上述したような複数の店舗内履歴情報から従業員毎に該従業者に関連するデータを分類して時系列にまとめることで、従業員の行動が分析され従業員行動分析結果情報が生成される。また、複数の店舗内履歴情報から顧客毎に該顧客に関連するデータを分類して時系列にまとめることで、顧客の行動が分析され顧客行動分析結果情報が生成される。
次に、顧客行動分析結果情報および従業員行動分析結果情報の中から、不正定義情報の中に定義されている不正行為に対応する操作事象を検出する(S302)。例えば、上記の(行動9)における「伝票再オープン」、「売り上げの修正操作」を検出する。
次に、検出した操作事象を行った従業員の従業員不正レベル値と店舗不正レベル値と不正定義情報として設定されている該操作事象の不正レベル値とから、不正認定度を決定する(S303)。その後、該不正認定度が基準値(報告値)以上であるか否かを判定し、基準値(報告値)以上であるときに、検出した操作事象を不正行為であると認定して検出する(S304)。基準値(報告値)は、予め設定する値であって、操作事象毎に異なる値を設定しても良いし、すべての操作事象において同じ値を設定しても良い。
具体的な不正判定処理の一例を、図17を用いて説明する。
ここでは、店舗不正レベル値が1の店舗Xに、従業員不正レベル値が1の従業員Aと従業員不正レベル値が1の従業員Bが属しており、店舗不正レベル値が2の店舗Yに、従業員不正レベル値が1の従業員Cと従業員不正レベル値が2の従業員Dが属している場合を例に挙げて説明する。また、不正定義情報の中に定義されている不正行為に対応する操作事象が「伝票再オープン」である場合を例に挙げて説明する。なお、図7で説明したように、伝票再オープンの場合は、不正度合いを示す不正レベル値を「3」、不正行為であるか否かを判定する際の基準値となる報告値を「5.2」とする。
図17において、「行動回数」は、伝票再オープンが検出された回数である。「不正スコア」は、「不正スコア」=「行動回数」÷「POSへのアクセス数」を算出した値で、POSへのアクセス数に対する「伝票再オープン」操作の割合を示した値である。「分析値」は、「分析値」=「不正レベル値」+「不正スコア」を算出した値である。伝票再オープンの場合は、「不正レベル値」は、伝票再オープンの不正レベル値「3」となる。「不正レベル調整値」は、「不正レベル調整値」=「店舗不正レベル値」+「従業員不正レベル値」を算出した値である。「不正認定度」は、「不正認定度」=「分析値」+「不正レベル調整値」を算出した値である。「不正報告」は、不正判定の結果を示すもので、不正行為であると判定した場合を「○」とし、不正行為でないと判定した場合を「−」としている。
図17に示すように、店舗Xの従業員Aは、POSへのアクセス数が40回有り、伝票再オープンが1回有ったとすると、不正スコアは「行動回数」÷「POSへのアクセス数」=1÷40=0.025となり、分析値は「不正レベル値」+「不正スコア」=3+0.025=3.025となる。また、従業員Aの不正レベル調整値は「店舗不正レベル値」+「従業員不正レベル値」=1+1=2である。この結果、従業員Aの不正認定度は、「分析値」+「不正レベル調整値」=3.025+2=5.025となる。更に、従業員Aの不正認定度「5.025」は、報告値「5.2」未満であることから、従業員Aの伝票再オープンは、不正行為でないと判定する。
また、店舗Xの従業員B、店舗Yの従業員Cおよび店舗Yの従業員Dについても、従業員Aと同様に判定すると、従業員Bの不正認定度は「5.5」となり、従業員Cの不正認定度は「6.05」となり、従業員Dの不正認定度は「7.1」となり、従業員B、従業員Cおよび従業員Dの伝票再オープンは、3人とも不正行為であると判定する結果となる。
上述した処理は、不正判定処理の一例であり、操作事象が不正行為であるか否かを判定することがきる処理であれば良い。
分析部23は、上述した不正行為の分析の他に、サービス向上や、利益率アップのための資料として、接客状況の分析、会計業務の分析等の店舗のオーナーが所望する分析を行っても良い。例えば、上述したバイキングレストランでの(行動1)〜(行動9)から接客状況の分析をすることで、以下のような分析結果が得られる。
・ ゲスト滞在時間は18:10−19:40の1時間30分
・ ゲストへのファーストコンタクト時間は着席から5分後
・ ゲストへのサービス回数は3回、等
最後に、図3の出力部24について説明する。出力部24は、分析部23によって分析された分析結果情報および不正レベル評価部22によって評価されたレベル評価情報を所定の形式に変換してオーナーズレポート(分析レポート)を作成し、オーナー端末30に出力する。
図18は、オーナーズレポートの一例を示す表示画面の図である。オーナーズレポートにおいては、不正行為に認定された操作事象が、他の操作事象(不正行為に認定された操作事象)と視覚的に識別されて表示される。図18では、番号が「M−2」で示された操作事象が不正行為に認定された操作事象である。
また、操作事象に関するデータベース21に記憶されている情報をオーナーが選択して参照できるような機能も備えられている。例えば、操作事象が発生したときの撮像情報を、「録画」を指定することで検索できる。
上記では、図7で示した不正定義情報の不正レベル値や報告値、図9(a)で示した履歴係数マスタの係数、図9(b)で示した従業員不正レベル係数マスタの係数下限値や更新期間日数、図9(c)で示した勤務・オペレーション係数マスタの係数、図10の従業員の係数および従業員不正レベル値の更新のときに用いた所定減算値、図12(a)で示した店舗状況係数マスタの係数、図12(b)で示した店舗不正レベル係数マスタの係数下限値、等の設定値については、システム開始時に予め設定する値としているが、より現状に沿うように、システムの運用中に更新することも、AI機能等を用いて自動的に更新することも可能である。
上述した本発明の一実施形態にかかるオペレーション分析システム1により、従業員の役職や過去の勤務状況等から該従業員の不正レベルを数値化し、店舗業種、従業員の構成、店舗内の業務機器等のレイアウト等から該店舗の不正レベルを数値化し、数値化した従業員不正レベル値と店舗不正レベル値を用いて不正行為を判定しているため、不正行為を精度よく容易に検出することができる。
例えば、店長であれば正常な行為となるような行為をアルバイト店員が行うことで不正行為と判定して検出したり、レジ操作の時間が標準操作時間を僅かにオーバーしたとき過去に不正行為をした認定された従業員のみが不正行為と判定されて検出されたりする。また、同じ不正レベルを有する従業員が行ったレジ操作の時間が標準操作時間を僅かにオーバーしたとき、不正行為が発生し難い店舗では不正行為と判定されないが、不正行為が発生し易い店舗では不正行為と判定されて検出される。
また、オーナーは、直接店舗に赴くこと無く、オーナー端末30からオーナーズレポートを見るだけで、不正行為の状況を把握することや、顧客や従業員の行動を把握することができる。従って、オーナーは検出された不正行為に対する防止策を素早く考察することができる。その結果、利益率を向上させることができる。
また、店舗内の配置される機器、センサ等をモノのインターネット(IOT)デバイスとし、新たなネットワーク回線網を配設することなく、既存のインターネット回線網を利用することで、これらのIOTデバイスが取得したデータ(店舗内履歴情報)をセンターサーバ20が簡単に取得して記憶し、一元管理することができる。また、記憶したデータ(店舗内履歴情報)を用いてセンターサーバ20は不正行為分析を含む各種分析を実行することができる。そのため、店舗システム10における各種分析処理に要する負荷を軽減することができるとともに、各店舗システム10で記憶する情報量を軽減することができる。更に、システム構築の時間を削減できるとともにコストを抑えることができる。
以上、店舗等における従業員の不正行為を含む各種の行動、顧客の行動等を、一以上の店舗に店舗毎に設置された店舗システムとネットワークを介して接続されたセンターサーバにより分析するシステムについて説明した。
次に、上記で説明した本発明のオペレーション分析システムの不正検出機能を有しており、各店舗に設置されるシステムに設置可能な、本発明の一実施形態にかかる不正検出装置について、簡単に説明する。
本発明の不正検出装置は、飲食店、小売店、ホテル、美容院等に設置された業務機器、各種センサ等からデータ(店舗内履歴情報)を取得し、取得したデータ(店舗内履歴情報)から従業員の行動、顧客の行動、店舗内の不正行為を分析して検出する装置である。
例えば、図3に示すような、データベース21、不正レベル評価部22、および不正行為を分析する分析部23を備えている装置が、本発明の一実施形態にかかる不正検出装置に相当する。
本発明の一実施形態にかかる不正検出装置により、従業員の役職や過去の勤務状況等から該従業員の不正レベルを数値化し、店舗業種、従業員の構成、店舗内の業務機器等のレイアウト等から該店舗の不正レベルを数値化し、数値化した従業員不正レベル値と店舗不正レベル値を用いて不正行為を判定しているため、不正行為を精度よく容易に検出することができる。
次に、本発明の不正検出方法について説明する。
本発明の一実施形態にかかる不正検出方法は、以下の工程(a)〜工程(d)を備える。
(a)店舗に配置された業務機器、センサから取得した店舗内履歴情報と、従業員情報と、店舗情報と、不正行為を定義した不正定義情報と、レベル評価情報と、分析結果情報と、を一元管理して記憶する(記憶工程)。
(b)店舗情報に基づいて、当該店舗の不正レベルを評価して店舗不正レベル値を決定し、店舗の店舗内履歴情報、従業員情報および過去の不正行為分析結果情報に基づいて、従業員の不正レベルを評価して従業員不正レベル値を決定する(評価工程)。店舗不正レベル値および従業員不正レベル値は、例えば、図8および図11を用いて説明したような決定処理手順によって決定される。
(c)店舗内履歴情報から顧客の行動と従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した顧客行動分析結果情報および従業員行動分析結果情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値と、不正定義情報とを用いて、店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を不正行為分析結果情報としてデータ化する(分析工程)。不正行為の検出は、例えば、図15を用いて説明したような不正行為検出処理手順によって決定される。
(d)工程(c)によって分析された分析結果情報および工程(b)によって評価されたレベル評価情報(店舗不正レベル値および従業員不正レベル値)を所定の形式に変換して所定の端末に出力する(出力工程)。
図19は、本発明の一実施形態にかかる不正検出方法の各工程をコンピュータに実行させるプログラムの概略処理手順を示すフローチャート図の一例である。
図19に示すように、まず、従業員情報、店舗情報、不正行為を定義した不正定義情報およびレベル評価情報(店舗の不正レベル値と従業員の不正レベル値)に関する初期情報を店舗に合わせて決定し、決定した情報をデータベースに記憶する(S401)。例えば、S401の処理は、図8のS101および図11のS201の処理内容に相当する処理を備えている。
次に、店舗の店舗内履歴情報を取得したときに、該店舗内履歴情報をデータベースに記憶し、従業員情報、店舗情報および不正定義情報のいずれかが変更されたときに、データベースの中の変更された情報を更新する(S402)。
次に、店舗の店舗内履歴情報および店舗情報に基づいて、当該店舗の不正レベルを評価して店舗不正レベル値を決定し、データベースの中の店舗不正レベル値を決定した値に更新する(S403)。例えば、S403の処理は、図11のS202およびS203の処理内容に相当する処理を備えている。
次に、店舗の店舗内履歴情報、従業員情報および過去の不正行為分析結果情報に基づいて、従業員の不正レベルを評価して従業員不正レベル値を決定し、データベースの中の従業員不正レベル値を決定した値に更新する(S404)。例えば、S404の処理は、図8のS102〜S106の処理内容に相当する処理を備えている。
次に、店舗内履歴情報から顧客の行動と従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した顧客行動分析結果情報および従業員行動分析結果情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値と、不正定義情報とを用いて、店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を不正行為分析結果情報としてデータ化してデータベースに記憶する(S405)。例えば、S405は、図15で説明したような処理内容に相当する処理を備えている。
最後に、分析結果情報およびレベル評価情報(店舗不正レベル値および従業員不正レベル値)を所定の形式に変換して所定の端末に出力する(S406)。
上述した本発明の一実施形態にかかる不正検出方法により、従業員の役職や過去の勤務状況等から該従業員の不正レベルを数値化し、店舗業種、従業員の構成、店舗内の業務機器等のレイアウト等から該店舗の不正レベルを数値化し、数値化した従業員不正レベル値と店舗不正レベル値を用いて不正行為を判定しているため、不正行為を精度よく容易に検出することができる。
1 : オペレーション分析システム
10,10a、10b: 店舗システム
11: 店舗内ネットワーク
12: 店舗サーバ
13: 会計処理装置
14: カメラ
15: 位置情報取得センサ
20: センターサーバ
21: データベース
22: 不正レベル評価部
23: 分析部
24: 出力部
30: オーナー端末
40: ネットワーク

Claims (18)

  1. センターサーバとオーナー端末と1以上の店舗において前記店舗毎に配置された店舗システムとがネットワークを介して通信可能に接続され、前記センターサーバが前記店舗システムで取得された店舗内履歴情報を分析してオーナーズレポートを作成し前記オーナー端末に出力するオペレーション分析システムであって、
    前記店舗システムは、店舗サーバと前記店舗内履歴情報を取得する機器およびセンサを備え、店舗内ネットワークを介して、前記店舗サーバが前記機器およびセンサと通信可能に接続され、
    前記センターサーバは、前記店舗システムで取得された前記店舗内履歴情報を一元管理して記憶するデータベースと、前記店舗および前記店舗に所属する従業員の不正レベルを評価する不正レベル評価部と、不正行為分析を実行する分析部と、前記オーナーズレポートを作成し前記オーナー端末に出力する出力部と、を備え、
    前記分析部は、前記不正レベル評価部で評価された前記店舗および前記従業員の不正レベルと不正行為を定義した不正定義情報とに基づいて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出する
    ことを特徴とするオペレーション分析システム。
  2. 前記ネットワークと前記店舗内ネットワークがインターネットであり、
    前記店舗システムの前記機器およびセンサは、モノのインターネット(IOT)デバイスであり、
    前記店舗サーバは、前記IOTデバイスによって取得された前記店舗内履歴情報を取得し管理するIOTサーバである
    ことを特徴とする請求項1に記載のオペレーション分析システム。
  3. 前記店舗システムの前記機器およびセンサとして、前記店舗の会計処理を実行する会計処理装置と、前記店舗内を撮像する撮像装置と、前記店舗の従業員および顧客の位置情報を取得する位置情報取得センサと、を少なくとも備え、
    前記店舗内履歴情報は、前記会計処理装置によって取得される前記会計処理に伴う会計情報と会計操作情報を含む会計処理情報と、前記撮像装置によって撮像された撮像情報と、前記位置情報取得センサによって取得された前記従業員および前記顧客の位置情報と、を少なくとも含み、
    前記データベースは、従業員情報と、店舗情報と、前記店舗内履歴情報と、前記不正定義情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値からなるレベル評価情報と、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報および不正行為分析結果情報を含む分析結果情報と、を一元管理して記憶し、
    前記不正レベル評価部は、前記店舗情報に基づいて前記店舗の不正レベルを評価して前記店舗不正レベル値を決定し、前記店舗内履歴情報、前記従業員情報および過去の前記不正行為分析結果情報に基づいて、前記従業員の不正レベルを評価して前記従業員不正レベル値を決定し、
    前記分析部は、前記店舗内履歴情報から前記顧客の行動と前記従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報と、前記店舗不正レベル値および前記従業員不正レベル値と、前記不正定義情報とを用いて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を前記不正行為分析結果情報としてデータ化する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のオペレーション分析システム。
  4. 前記店舗情報は、
    前記店舗を特定可能な名称、前記店舗を特定可能な住所、店舗形態、店舗業種、店舗業態、役職ごとの従業員数および店舗売上金額を少なくとも含む店舗基本情報と、
    前記店舗における前記会計処理装置の配置情報、前記位置情報取得センサの配置情報および家具の配置情報を含む店舗レイアウト情報を少なくとも含む店舗詳細情報と、を含み、
    前記店舗の不正レベル値m(mは0以上の整数値)は、前記店舗情報に基づいて、当該店舗の不正レベルを評価し数値化した値であり、
    前記不正レベル評価部は、所定のタイミングで前記店舗不正レベル値を決定し、前記データベースの中の前記店舗不正レベル値を決定した値に更新する
    ことを特徴とする請求項3に記載のオペレーション分析システム。
  5. 前記不正レベル評価部は、前記店舗基本情報に基づいて前記店舗の係数を算出し、算出した前記店舗の係数に基づいて前記店舗不正レベル値を決定する
    ことを特徴とする請求項4に記載のオペレーション分析システム。
  6. 前記従業員情報は、従業員名、前記従業員の役職、勤務年数、経歴、勤怠情報を少なくとも含み、
    前記従業員不正レベル値n(nは0以上の整数値)は、当該従業員の前記従業員情報と当該従業員に関する前記過去の不正行為分析結果情報に基づいて、当該従業員の不正レベルを評価し数値化した値であり、
    前記不正レベル評価部は、所定のタイミングで当該店舗に属する全員の前記従業員不正レベル値を決定し、前記データベースの中の前記従業員不正レベル値を決定した値に更新する
    ことを特徴とする請求項3に記載のオペレーション分析システム。
  7. 前記不正レベル評価部は、前記従業員情報の経歴に基づいて初期値となる前記従業員の係数を算出し、算出した前記従業員の係数に基づいて初期値となる前記従業員不正レベル値を決定し、
    前記勤怠情報および当該従業員に関する前記会計操作情報に基づいて、不正行為に関連する事象が存在する場合に当該従業員の係数を増加し、所定期間内に不正行為に関連する事象が存在しない場合に当該従業員の係数を減少し、算出した前記当該従業員の係数に基づいて前記従業員不正レベル値を新たに決定する
    ことを特徴とする請求項6に記載のオペレーション分析システム。
  8. 前記分析部は、前記店舗内履歴情報から前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報を生成し、
    前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報から、前記不正定義情報の中に定義されている不正行為に対応する操作事象を検出し、
    検出した前記操作事象の不正度合いと当該操作事象を行った前記従業員の前記従業員不正レベル値と基づいて不正認定度を決定し、
    所定の基準値と前記不正認定度に基づいて、不正行為であるか否かを判定する
    ことを特徴とする請求項3に記載のオペレーション分析システム。
  9. 前記会計操作情報は、会計操作事象の発生時刻に対応付けられた前記撮像情報とともに前記データベースに記憶される
    ことを特徴とする請求項3〜8のいずれか1項に記載のオペレーション分析システム。
  10. 前記位置情報取得センサとして、前記従業員および/または前記顧客に携帯させて携帯者の位置情報を発信する携帯用発信器と該携帯用発信器から発信された位置情報を受信する受信器とを組合せた装置と、座席センサとが備えられている
    ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載のオペレーション分析システム。
  11. 前記携帯用発信器がビーコンである
    ことを特徴とする請求項10に記載のオペレーション分析システム。
  12. 前記不正定義情報は、
    不正行為および該不正行為に関連する1以上の操作事象を予め定義し、前記操作事象ごとに該操作事象の不正レベル値を設定した情報である
    ことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のオペレーション分析システム。
  13. 店舗における従業員および顧客の行動を分析し不正行為を検出する不正検出装置であって、
    前記店舗に設けられた機器およびセンサから取得された店舗内履歴情報を一元管理して記憶するデータベースと、
    前記店舗および前記店舗に所属する従業員の不正レベルを評価する不正レベル評価部と、
    前記不正レベル評価部で評価された前記店舗および前記従業員の不正レベルと不正行為を定義した不正定義情報とに基づいて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出する分析部と、を備えている
    ことを特徴とする不正検出装置。
  14. 前記分析部によって分析された分析結果および前記不正レベル評価部によって評価された評価結果を所定の形式に変換して所定の端末に出力する出力部を更に備えている
    ことを特徴とする請求項13に記載の不正検出装置。
  15. 前記店舗内履歴情報は、前記店舗の会計処理を実行する会計処理装置によって取得される前記会計処理に伴う会計情報と会計操作情報を含む会計処理情報と、前記店舗内を撮像する撮像装置によって撮像された撮像情報と、前記店舗の従業員および顧客の位置情報を取得する位置情報取得センサによって取得された前記従業員および前記顧客の位置情報と、を少なくとも含み、
    前記データベースは、従業員情報と、店舗情報と、前記店舗内履歴情報と、前記不正定義情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値からなるレベル評価情報と、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報および不正行為分析結果情報を含む分析結果情報と、を一元管理して記憶し、
    前記不正レベル評価部は、前記店舗情報に基づいて前記店舗の不正レベルを評価して前記店舗不正レベル値を決定し、前記店舗内履歴情報、前記従業員情報および過去の前記不正行為分析結果情報に基づいて、前記従業員の不正レベルを評価して前記従業員不正レベル値を決定し、
    前記分析部は、前記店舗内履歴情報から前記顧客の行動と前記従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報と、前記店舗不正レベル値および前記従業員不正レベル値と、前記不正定義情報とを用いて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を前記不正行為分析結果情報としてデータ化する
    ことを特徴とする請求項13または14に記載の不正検出装置。
  16. 店舗における従業員および顧客の行動を分析し不正行為を検出する不正検出方法であって、
    前記店舗に設けられた機器およびセンサから取得された店舗内履歴情報を一元管理してデータベースに記憶する記憶工程と、
    前記店舗および前記店舗に所属する従業員の不正レベルを評価する評価工程と、
    前記不正レベル評価部で評価された前記店舗および前記従業員の不正レベルと不正行為を定義した不正定義情報とに基づいて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出する分析工程と、を備えている
    ことを特徴とする不正検出方法。
  17. 前記分析工程によって分析された分析結果および前記評価工程によって評価された評価結果を所定の形式に変換して所定の端末に出力する出力工程を更に備えている
    ことを特徴とする請求項16に記載の不正検出方法。
  18. 前記店舗内履歴情報は、前記店舗の会計処理を実行する会計処理装置によって取得される前記会計処理に伴う会計情報と会計操作情報を含む会計処理情報と、前記店舗内を撮像する撮像装置によって撮像された撮像情報と、前記店舗内を撮像する位置情報取得センサによって取得された前記従業員および前記顧客の位置情報と、を少なくとも含み、
    前記記憶工程は、従業員情報と、店舗情報と、前記店舗内履歴情報と、前記不正定義情報と、店舗不正レベル値および従業員不正レベル値からなるレベル評価情報と、顧客行動分析結果情報、従業員行動分析結果情報および不正行為分析結果情報を含む分析結果情報と、を一元管理してデータベースに記憶し、
    前記評価工程は、前記店舗情報に基づいて前記店舗の不正レベルを評価して前記店舗不正レベル値を決定し、前記店舗内履歴情報、前記従業員情報および過去の前記不正行為分析結果情報に基づいて、前記従業員の不正レベルを評価して前記従業員不正レベル値を決定し、
    前記分析工程は、前記店舗内履歴情報から前記顧客の行動と前記従業員の行動を分析し、分析した結果をデータ化した前記顧客行動分析結果情報および前記従業員行動分析結果情報と、前記店舗不正レベル値および前記従業員不正レベル値と、前記不正定義情報とを用いて、前記店舗内履歴情報から不正行為を分析して検出し、分析した結果を前記不正行為分析結果情報としてデータ化する
    ことを特徴とする請求項16または17に記載の不正検出方法。
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