JP2018135703A - 塀構造、塀材及び塀の構築方法 - Google Patents

塀構造、塀材及び塀の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】労力や時間を低減して、道路幅や敷地が狭小な場合であっても構築することができると共に、重厚感を与える塀構造を提供する。【解決手段】上下一対の横材11a,11bとこれらを連結している複数の縦材12を有するアルミニウム製のフレーム10、フレームの開口を両側から被覆している一対の被覆板材20、及び、それぞれの横材を同軸線上で貫通している貫通孔15を備えている、高さより横幅の長い塀ユニット1の複数が、それぞれの貫通孔が同軸線上となるように基礎部の上に高さ方向に積み重ねられた状態で、それぞれの貫通孔に長棒状部材31が挿通されており、長棒状部材の下端が基礎部に埋設されていると共に、長棒状部材の上端の雄ネジに雌ネジ部材32が螺合していることにより、複数の塀ユニットが基礎部に固定されている構成の塀構造とする。【選択図】図4

Description

本発明は、塀構造、該塀構造を構成する塀材、及び、該塀材を使用した塀の構築方法に関するものである。
隣接する住宅との境界、住宅と道路との境界などに設けられ、他者の出入りを防止すると共に視野を遮蔽する塀としては、従来、コンクリートブロック塀や、現場でコンクリートを打設する湿式コンクリート塀が多用されている。また、近年では、プレキャストコンクリートパネルを工場で製造し、現場に輸送して施工する乾式コンクリート塀も用いられている。
しかしながら、コンクリートブロック塀は、鉄筋を縦横に配設し、モルタルを充填しながらブロックを積み上げて構築するため、現場での作業に多大な手間と時間を要するものであった。また、湿式コンクリート塀の場合も、縦横に鉄筋を組み上げた上で鉄筋を挟むように型枠を設置して型枠内にコンクリートを流し込み、コンクリートが硬化・乾燥してから型枠を取り外すという現場での作業に、多大な手間と時間を要するものであった。一方、乾式コンクリート塀の場合は、現場でコンクリートを硬化・乾燥させる時間を省き、施工期間を短縮することはできるものの、重量物であるプレキャストコンクリートパネルを輸送して現場で施工するために、大型の輸送車やクレーンを必要とすると共に、多人数の作業者を要するという問題があった。
加えて、周辺の道路幅が狭い場所や、余剰の敷地面積が小さい場所など、大型の輸送車やクレーンが進入できない場所には、大型の型枠を要する湿式コンクリート塀や、大型のプレキャストコンクリートパネルを用いた乾式コンクリート塀は施工できないという問題があった。
更に、コンクリートブロック塀やコンクリート塀の場合は、倒壊を防止すべく所定の強度を保つために、鉄筋の間隔、塀の高さや厚さ、基礎の根入れ深さ等、種々の基準が法律等で定められているが、現行の基準を満たさない古い塀が、全国には多量に残存している。近年、大規模な地震による甚大な被害が相次いだことにより、現行の基準を満たさない古い塀に対しては、解体・撤去して新たな塀に造り替えることが要請されているが、新たな塀の施工には上記のような問題があるため、塀の造り替えが進んでいないのが実情である。仮に、新たな塀を、労力や時間を低減して、道路幅や敷地が狭小な場合であっても構築することができれば、塀の造り替えも促進されると考えられる。
一方、金属製や木製のフェンス(柵、板囲い)は、労力や時間をさほど要することなく、道路幅や敷地が狭小な場合であっても構築することが可能であるが、塀に重厚感を求める需要者には好まれないという事情がある。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、労力や時間を低減して、道路幅や敷地が狭小な場合であっても構築することができると共に、重厚感を与える塀構造、該塀構造を構成する塀材、及び、該塀材を使用した塀の構築方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる塀構造は、
「上下一対の横材と一対の該横材を連結している複数の縦材を有するアルミニウム製のフレーム、該フレームの開口を両側から被覆している一対の被覆板材、及び、一対の前記横材それぞれを同軸線上で貫通している貫通孔を備えている、高さより横幅の長い塀ユニットの複数が、
それぞれの前記貫通孔が同軸線上となるように、基礎部の上に高さ方向に積み重ねられた状態で、
複数の前記塀ユニットそれぞれの前記貫通孔に、少なくとも上端に雄ネジが形成された長棒状部材が挿通されており、
該長棒状部材の下端が前記基礎部に埋設されていると共に、前記長棒状部材の上端で前記雄ネジに雌ネジ部材が螺合していることにより、複数の前記塀ユニットが前記基礎部に固定されている」ものである。
本構成の塀構造は、次の構築方法により構築することができる。すなわち、
「前記貫通孔に対応させた位置に縦孔を有する基礎部を形成し、
該基礎部の上に、前記塀ユニットの複数を高さ方向に積み重ねた後、
複数の前記塀ユニットそれぞれの前記貫通孔に、最上段の前記塀ユニットの上方から前記長棒状部材を挿通してその下端を前記縦孔に挿入し、
前記縦孔に前記長棒状部材の下端を埋設することにより前記長棒状部材を前記基礎部に固定すると共に、最上段の前記塀ユニットの上方から前記長棒状部材の上端の前記雄ネジに前記雌ネジ部材を螺合させる」構築方法である。
上記において、「横幅」は、二つの領域を塀で区画する場合に、二つの領域の境界に沿って塀が延びる方向の長さを指している。
本構成の塀構造は、塀ユニットを構成単位として構築されるものであり、塀ユニットは予め工場で製造しておくことができる。また、高さ方向に積層された複数の塀ユニットは、長棒状部材と雌ネジ部材によって締結されて基礎部に固定されるため、塀ユニット同士を溶接や接着等により固着させる作業を要しない。従って、労力や時間を低減して塀構造を構築することができる。
また、塀ユニットは、フレームが両側から被覆板材で被覆された中空構造であり、フレームはアルミニウム製で軽量であるため、サイズの設定により、一人または二人の作業者が人力で運搬することが可能である。そのため、道路幅や敷地面積が狭小で、大型の輸送車やクレーンが進入でできない施工現場であっても、問題なく塀構造を構築することができる。
また、塀構造を構成する塀ユニットは中空構造であるが、外観からは中空構造であることは分からず、フェンスに比べて厚さが大きいため、重厚感を与える塀を構築することができる。加えて、構成単位である塀ユニットが、高さより横幅が長いものであるため、横方向への広がりを感じさせ、どっしりとした重厚感のある塀構造となる。
次に、本発明にかかる「塀材」は、
「上下一対の横材と一対の該横材を連結している複数の縦材を有するアルミニウム製のフレーム、該フレームの開口を両側から被覆している一対の被覆板材、及び、一対の前記横材それぞれを同軸線上で貫通している貫通孔を備えている、高さより横幅の長い塀ユニットの複数と、
複数の該塀ユニットの高さの合計より長く、前記貫通孔に挿通される太さで、少なくとも上端に雄ネジが形成されている長棒状部材と、
前記雄ネジに螺合させる雌ネジ部材と、を具備する」ものである。
これは、上記の塀構造を構成すると共に、上記の塀の構築方法に使用される塀材である。また、本発明にかかる「塀材」は、上記構成に加え、
「前記塀ユニットは、上下一対の前記横材それぞれの外側表面に、横幅方向における同位置で取り付けられている位置決め部材を、更に有しており、
それぞれの該位置決め部材は、奥行き方向の長さが前記横材の奥行き方向の長さの半分に等しく
上下一対の前記横材のうち一方では、奥行き方向の奥側の長辺に沿って前記位置決め部材が取り付けられていると共に、上下一対の前記横材のうち他方では、奥行き方向の前側の長辺に沿って前記位置決め部材が取り付けられている」ものとすることができる。
ここで、「奥行き方向」は、二つの領域を塀で区画する場合に、一方の領域と他方の領域とを結ぶ方向、換言すれば、塀の厚さ方向を指している。
本構成では、複数の塀ユニットを高さ方向に積み重ねる際に、下段の塀ユニットの位置決め部材と上段の塀ユニットの位置決め部材とを当接させることにより、複数の塀ユニットを真っ直ぐ上方に積み重ねる作業を、容易に行うことができる。
以上のように、本発明の効果として、労力や時間を低減して、道路幅や敷地が狭小な場合であっても構築することができると共に、重厚感を与える塀構造、該塀構造を構成する塀材、及び、該塀材を使用した塀の構築方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の塀構造を構成する塀ユニットのフレームの(a)正面図、(b)A−A線断面図、(c)B−B線断面図、及び、(d)C−C線切断部端面図である。 (a)図1のフレームのD−D線断面図、及び、(b)D−D線に相当する切断線での塀ユニットの断面図である。 本発明の一実施形態の塀構造の分解正面図である。 図3の塀構造の(a)E−E線で切断した部分分解断面図、(b)H−H間におけるF−F線断面図、及び、(c)H−H間におけるG−G線断面図である。 図3の塀構造の正面図である。 J−J線断面図である。 (a),(b),(c)図5の塀構造を適用した塀を例示する斜視図である。
以下、本発明の一実施形態である塀構造、該塀構造を構成する塀材、及び、該塀材を使用した塀の構築方法について、図1乃至図7を用いて説明する。
まず、塀材について主に図1,2を用いて説明する。本実施形態の塀材は、複数の塀ユニット1と、長棒状部材31と、雌ネジ部材32と、カバー部材40とを具備している。
塀ユニット1は、横材11a,11bと縦材12とを有するフレーム10と、フレーム10の開口を両側から被覆している一対の被覆板材20と、横材11a,11bに形成されている貫通孔15と、横材11a,11bの外側表面に取り付けられている位置決め部材17a,17bと、を主に具備している。
具体的には、図1に示すように、フレーム10は上下で一対の平行な横材11a,11bと、一対の横材11a,11bを直交方向に連結している複数の縦材12とからなり、横材11a,11b及び縦材12はアルミニウム製である。横材11a,11bは断面コ字形の長尺部材であり、上方の横材11aはコ字の開口を下方に向けた状態で、下方の横材11bはコ字の開口を上方に向けた状態で、縦材12によって連結されている。それぞれの横材11a,11bにおいて、コ字の中間部の内側表面には、長軸方向に平行なリブ11rが2本突出している。
縦材12は断面正方形の角筒状であり、その正方形の一辺は、横材11a,11bのコ字における一対の側壁の一方と、その側壁に近い方のリブ11rとの間隔と等しい長さである。従って、上下の横材11a,11bそれぞれのコ字における側壁とリブ11rとの間に、縦材12の上端及び下端をそれぞれ嵌め込んで溶接することにより、奥行き方向に2列の縦材12を位置決めして横材11a,11bを連結することができる。ここでは、横材11a,11bの横幅方向に6本、奥行き方向に2列の計12本の縦材12で、一対の横材11a,11bを連結している場合を例示している。
貫通孔15は、一対の横材11a,11bそれぞれに複数が穿設されている。上方の横材11aの貫通孔15と下方の横材11bの貫通孔15は同数あり、同軸線上、すなわち上下方向の仮想の直線上にある。また、貫通孔15は、縦材12が連結されている箇所と離れた位置で、横材11a,11bに穿設されている。ここでは、一つの横材11a,11bが3つの貫通孔15を有している場合を例示している。貫通孔15は、長棒状部材31が通過する大きさである。
位置決め部材17a,17bは、上方の横材11aに対しては、コ字の中間部の上面に複数箇所で取り付けられており、下方の横材11bに対しては、コ字の中間部の下面に複数箇所で取り付けられている。それぞれの位置決め部材17a,17bは長方形の平板であり、奥行き方向の長さは、横材11a,11bの奥行き方向の長さの半分に等しい。位置決め部材17a,17bは、横材11a,11bのコ字の中間部における一対の長辺のうち一方に沿って取り付けられている。そして、上方の横材11aに取り付けられている位置決め部材17aが沿っている長辺と、下方の横材11bに取り付けられている位置決め部材17bが沿っている長辺とは、横材11a,11bの奥行き方向において異なる側の辺である。例えば、上方の位置決め部材17aが奥行き方向の奥側の長辺に沿っている場合は、下方の位置決め部材17bは奥行き方向の前側の長辺に沿っている。また、上方の位置決め部材17aと下方の位置決め部材17bとは、塀ユニット1の横幅方向における同位置に取り付けられている。
被覆板材20はフレーム10一つ当たり一対あり、フレーム10の両側から、すなわち奥行き方向の奥側と前側から取り付けられている。それぞれの被覆板材20は、フレーム10の開口を含め、フレーム10の全体を被覆する大きさである。被覆板材20は、下方に向かって屈曲した鉤状の取付具19aによって上方の横材11aの側壁に支持されていると共に、上方に向かって屈曲した鉤状の取付具19bによって下方の横材11bの側壁に支持されている。なお、上方の取付具19aは、上方の横材11aの側壁の外側表面に取り付けられたスペーサ材18から突出している。このスペーサ材18は、被覆板材20と縦材12との間に通気空間を形成するためのものである。
被覆板材20としては、窯業系、金属系、樹脂系の化粧板を使用することができる。また、塀構造を構築した後で塀の壁面の全体を塗装するなど、単一の壁面のような外観に仕上げる場合は、被覆板材20として下地板を使用することができる。なお、フレーム10の両側を被覆板材20で被覆するに当たり、フレーム10内部の中空空間に防音材を充填しても良い。
ここで、塀ユニット1は正面視で長方形であり、高さより横幅の方が長い。具体的に、本実施形態の塀ユニット1は、高さが約46cm、横幅の長さが約280cm、奥行き方向の長さ(厚さ)が約15cmである。例えば、高さを30cm〜60cm、横幅の長さを200cm〜350cm、奥行き方向の長さを10cm〜30cmとすれば、一枚の塀ユニット1を一人または二人の作業者が人力で運搬しやすい。
長棒状部材31は、少なくとも上端に雄ネジが形成されていれば良いが、本実施形態では全長に亘り雄ネジが形成されたボルトを使用している。これは、山岳工法でロックボルトとして使用されることもあるガラス繊維強化プラスチック製のボルトであり、引張強度が高く、軽量で、錆びたり腐食したりしない利点を有している。本実施形態の長棒状部材31は、直径が32mmとかなり太いボルトである。一方、雌ネジ部材32は、長棒状部材31の雄ネジと螺合するネジ溝を内周面に有し、外周面が締結用工具と噛み合う形状に形成されている。
上記構成の塀材を使用した塀構造の構築について、主に図3〜図6を用いて説明する。まず、塀を構築するライン(二つの領域の境界線とすべきライン)に沿って、コンクリートを打設し基礎部50を形成する。その際、スリーブ51を基礎部50に埋設することにより、上方に開口した有底の縦孔55を基礎部50に形成する。スリーブ51の間隔(縦孔55の間隔)は、塀ユニット1の横幅方向における貫通孔15の間隔と同一とし、スリーブ51の大きさ(縦孔55の大きさ)は長棒状部材31が挿入できる大きさとする。
基礎部50が形成されたら、その上に一段目の塀ユニット1を載置する。このとき、塀ユニット1の貫通孔15の位置を基礎部50の縦孔55の位置と一致させる。なお、一段目の塀ユニット1としては、下方の位置決め部材17bを有していないものを使用する。
次に、二段目の塀ユニット1を一段目の塀ユニット1の上に積み重ねる。一段目の塀ユニット1では、上方の横材11aの上面に位置決め部材17aが取り付けられており、二段目の塀ユニット1では、下方の横材11bの下面に位置決め部材17bが、横幅方向における同位置に取り付けられている。そして、上下の位置決め部材17a,17bは、それぞれ奥行き方向の長さが横材11a,11bの奥行き方向の長さの半分であると共に、横材11a,11bに対してそれぞれ奥行き方向における異なる側の長辺に沿って取り付けられている。従って、図4(b),(c)に示すように、下段の塀ユニット1と上段の塀ユニット1の横幅方向の位置を揃え、上下の位置決め部材17a,17bを当接させることにより、塀ユニット1を直上に積み重ねることができる。
同様に、所望する塀の高さに応じた数だけ、塀ユニット1を高さ方向に積み重ねる。ここでは、3つの塀ユニット1を積み重ねる場合を図示している。なお、最上段の塀ユニット1には、上方の位置決め部材17aは不要であるが、有していても問題はない。
所定数の塀ユニット1が高さ方向に積み重ねられると、塀ユニット1それぞれの貫通孔15と基礎部50の縦孔55が連通している状態となる。そこで、最上段の塀ユニット1の上方から、貫通孔15に長棒状部材31を挿通し、長棒状部材31の下端を基礎部50の縦孔55に挿入する。この状態で、縦孔55にコンクリートを充填する。硬化したコンクリートの充填層59により、長棒状部材31が基礎部50に対して固定される。なお、この作業を行う段階では、一段目の塀ユニット1については、一対の被覆板材20のうち一方が取り付けられる前の状態としておけば、基礎部50の縦孔55にコンクリートを充填する作業を、フレーム10内部の中空空間を介して行うことができ、作業が容易である。全ての貫通孔15(ここでは、3箇所)に同様に長棒状部材31を挿通し、基礎部50に固定する。
長棒状部材31の長さは、高さ方向に積み重ねられる所定数の塀ユニット1の高さの和、基礎部50の縦孔55の深さ、及び、雌ネジ部材32の高さの総和より、若干長い設定とする。下端が基礎部50に固定された長棒状部材31の上端は、最上段の塀ユニット1より上方まで突出するため、この部分の雄ネジに雌ネジ部材32を留め付ける。その際、最上段の塀ユニット1の上面(上方の横材11aの上面)と雌ネジ部材32との間に、ワッシャ状の平板を介在させても良い。
長棒状部材31に対して雌ネジ部材32を締め付けることにより、高さ方向に積み上げられた複数の塀ユニット1が締結されて基礎部50に強固に固定される。
全ての長棒状部材31に対する雌ネジ部材32の締め付けが済んだら、最上段の塀ユニット1の上方からカバー部材40を取り付ける。カバー部材40は、キャップ状の断面を有する長尺部材であり、塀ユニット1と横幅方向の長さが等しい。最上段の塀ユニット1の上面において長棒状部材31の上端が突出していない箇所に、複数の介設材47を固定した上で、カバー部材40を介設材47に載置して固定する。これにより、最上段の塀ユニット1の上面から突出している長棒状部材31及び雌ネジ部材32が、カバー部材40によって遮蔽された状態となり、外観の良いものとなると共に、貫通孔15に雨水が流入することが防止される。
以上の作業により、塀ユニット1の横幅方向の長さ分の塀構造が構築されたこととなる。以後は、横幅方向に同様の作業を繰り返すことにより、図7(a)に示すように、塀ユニット1が高さ方向に積層されていると共に、横幅方向にも連設されている塀構造が構築される。なお、塀ユニット1と塀ユニット1との間にシーリング材を充填する目地処理をしても良い。また、被覆板材20が下地板の場合は、塗り塗装、吹き付け塗装、煉瓦やタイルの貼り付け等の仕上げ処理を行う。これにより、多数の塀ユニット1で形成された塀構造でありながら、連続した単一の大壁面を有する外観を呈する塀構造とすることができる。
また、図7(b)に例示するように、塀構造の横幅方向において処々に空間を開けることにより、植栽Pが塀の一部であるような外観を呈する塀構造とすることもできる。或いは、図7(c)に例示するように、塀ユニット1が高さ方向に積層された塀構造同士の間に、柱状の部材60を介在させても良い。このような構造とすることにより、植栽Pや柱状の部材60が塀構造のアクセントとなると共に、横幅方向の長さが規格化された塀ユニット1を使用していながら、敷地面積等から要請される長さに塀構造の横幅方向の長さを合わせる調整が行いやすい利点がある。
上記のように、本実施形態の塀構造は、塀ユニット1を高さ方向に積層すると共に横幅方向に連設することによって構築されるものであり、塀ユニット1は予め工場で製造しておくことができる。また、高さ方向に積層された複数の塀ユニット1は、長棒状部材31と雌ネジ部材32によって締結されて基礎部50に固定されるため、塀ユニット1同士を固着させる作業を要しない。従って、従来のコンクリートブロック塀や湿式コンクリート塀と比べて、労力や時間を大幅に低減して塀構造を構築することができる。
また、塀ユニット1は、フレーム10が両側から被覆板材20で被覆された中空構造であり、フレーム10はアルミニウム製で軽量であることに加え、サイズの設定により、一人または二人の作業者が人力で運搬することが可能である。そのため、道路幅や敷地面積が狭小で、大型の輸送車やクレーンが進入でできない施工現場であっても、問題なく塀構造を構築することができる。
更に、塀ユニット1は、金属製の横材11,11bと縦材12とが、溶接によって連結されている機械的強度の高いフレーム10を備えているため、地震による振動や、台風等で強風を受けても、変形したり破断したりしない堅固な塀構造を構築することができる。加えて、本実施形態では、横幅方向の長さ約280cm当たり、直径が32mmという太い長棒状部材31を、3本を貫通させているため、塀構造が極めて頑丈である。
また、中空構造の塀ユニット1のフレーム10がアルミニウム製であり、非常に軽量であるため、万一、倒壊したとしても被害を小さくとどめることができると共に、手作業で容易に撤去・運搬することができる。
更に、塀構造を構成する塀ユニット1は中空構造であるが、外観からは中空構造であることは分からず、奥行き方向の長さ(厚さ)がフェンスに比べて大きいため、重厚感を与える塀を構築することができる。加えて、構成単位である塀ユニットが、高さより横幅が長いものであるため、横方向への広がりを感じさせ、どっしりとした重厚感を与える塀構造となる。
更に、高さ方向に積み重ねる塀ユニット1の数によって塀の高さを変えることができるため、高さの自由度が高い塀構造を構築することができる。
また、フレーム10は金属製(アルミニウム製)であるため、被覆板材20を窯業系や金属系の板材とすることにより、不燃性の塀ユニット1とすることができる。この場合は、防火地域であっても、高さが2mを超える塀構造を構築することができる。
そして、長棒状部材31として、錆びたり腐食したりしない材料の部材を使用している。加えて、最上段の塀ユニット1の上方にカバー部材40を取り付けていることにより、長棒状部材31を挿通させている貫通孔15への雨水の流入が防止されている。そのため、長棒状部材31の継時的な劣化に起因して塀構造が崩壊・倒壊するおそれが、大幅に低減されている。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、高さ方向に積層される塀ユニット1の数、塀ユニット1一つ当たりの貫通孔15や縦材12の数など、上記の設定は単なる例示である。また、上記では、フレーム10の奥行き方向に、縦材12が2列に設けられている場合を例示したが、一列とすることや3列以上とすることができる。更に、横材についても、一つの塀ユニットが少なくとも上下一対の横材11a,11bを備えていれば、三以上の横材を備えていても良い。この場合、貫通孔15は、全ての横材それぞれを同軸線上で貫通するように設けられる。
1 塀ユニット
10 フレーム
11a,11b 横材
12 縦材
15 貫通孔
17a,17b 位置決め部材
20 被覆板材
31 長棒状部材
32 雌ネジ部材
50 基礎部
55 縦孔

Claims (4)

  1. 上下一対の横材と一対の該横材を連結している複数の縦材を有するアルミニウム製のフレーム、該フレームの開口を両側から被覆している一対の被覆板材、及び、一対の前記横材それぞれを同軸線上で貫通している貫通孔を備えている、高さより横幅の長い塀ユニットの複数が、
    それぞれの前記貫通孔が同軸線上となるように、基礎部の上に高さ方向に積み重ねられた状態で、
    複数の前記塀ユニットそれぞれの前記貫通孔に、少なくとも上端に雄ネジが形成された長棒状部材が挿通されており、
    該長棒状部材の下端が前記基礎部に埋設されていると共に、前記長棒状部材の上端で前記雄ネジに雌ネジ部材が螺合していることにより、複数の前記塀ユニットが前記基礎部に固定されている
    ことを特徴とする塀構造。
  2. 上下一対の横材と一対の該横材を連結している複数の縦材を有するアルミニウム製のフレーム、該フレームの開口を両側から被覆している一対の被覆板材、及び、一対の前記横材それぞれを同軸線上で貫通している貫通孔を備えている、高さより横幅の長い塀ユニットの複数と、
    複数の該塀ユニットの高さの合計より長く、前記貫通孔に挿通される太さで、少なくとも上端に雄ネジが形成されている長棒状部材と、
    前記雄ネジに螺合させる雌ネジ部材と、
    を具備することを特徴とする塀材。
  3. 前記塀ユニットは、上下一対の前記横材それぞれの外側表面に、横幅方向における同位置で取り付けられている位置決め部材を、更に有しており、
    それぞれの該位置決め部材は、奥行き方向の長さが前記横材の奥行き方向の長さの半分に等しく
    上下一対の前記横材のうち一方では、奥行き方向の奥側の長辺に沿って前記位置決め部材が取り付けられていると共に、上下一対の前記横材のうち他方では、奥行き方向の前側の長辺に沿って前記位置決め部材が取り付けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の塀材。
  4. 請求項2に記載の塀材を使用した塀の構築方法であり、
    前記貫通孔に対応させた位置に縦孔を有する基礎部を形成し、
    該基礎部の上に、前記塀ユニットの複数を高さ方向に積み重ねた後、
    複数の前記塀ユニットそれぞれの前記貫通孔に、最上段の前記塀ユニットの上方から前記長棒状部材を挿通してその下端を前記縦孔に挿入し、
    前記縦孔に前記長棒状部材の下端を埋設することにより前記長棒状部材を前記基礎部に固定すると共に、最上段の前記塀ユニットの上方から前記長棒状部材の上端の前記雄ネジに前記雌ネジ部材を螺合させる
    ことを特徴とする塀の構築方法。
JP2017031262A 2017-02-22 2017-02-22 塀構造、塀材及び塀の構築方法 Active JP6883317B2 (ja)

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