JP2018133856A - 給電機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】適切なタイミングにおいて結合係数を測定する給電機器と給電システムを提供すること。【解決手段】上記目的を達成するために、本発明は、対向する電子機器に非接触で電力を供給する給電機器であって、給電用のアンテナと、前記給電用のアンテナと前記電子機器が有する受電用のアンテナとの結合係数を測定する測定手段と、前記電子機器の位置の変動を判定する判定手段とを備え、前記測定手段は、前記判定手段が前記電子機器の位置変動が起きたことを判定した後に、結合係数を測定することを特徴とする給電機器を提供する。【選択図】 図2

Description

本発明は、給電機器に関し、特に対向する電子機器に非接触で電力を供給する給電機器と給電システムに関するものである。
近年、コネクタで物理的に接続することなく非接触で電力を出力するための給電用のアンテナを持つ給電機器と、給電機器から供給される電力を非接触で受け付けるための受電用のアンテナを持つ電子機器とを含む給電システムが知られている。従来、このような給電システムにおいて、給電用のアンテナ端のインダクタンスの測定と受電用のアンテナ端の接続の切り替えにより、給電用のアンテナと受電用のアンテナ間の結合係数の測定を行うことが知られている(特許文献1)。
特開2013-70590号公報
しかしながら、上述の特許文献に開示された従来技術では、結合係数の測定後に給電機器と電子機器の相対位置が変動した場合、結合係数が変動してしまうという課題がある。また、結合係数を定期的に測定する場合、結合係数が変動しない場合においても測定処理が行われるため、無駄な処理を行ってしまう。
そこで、本発明の目的は、適切なタイミングにおいて結合係数を測定する給電機器と給電システムを提供することである。
上記目的を達成するために、本発明は、対向する電子機器に非接触で電力を供給する給電機器であって、給電用のアンテナと、前記給電用のアンテナと前記電子機器が有する受電用のアンテナとの結合係数を測定する測定手段と、前記電子機器の位置の変動を判定する判定手段とを備え、前記測定手段は、前記判定手段が前記電子機器の位置変動が起きたことを判定した後に、結合係数を測定することを特徴とする給電機器を提供する。
本発明によれば、適切なタイミングで結合係数を測定する給電機器と給電システムを提供することができる。
実施例における給電機器が電子機器へ給電を行う給電システムの構成を示した図 実施例1におけるシステムのブロック構成を示した図 実施例1における給電機器100の動作処理を示した図 実施例1における電子機器200の動作処理を示した図 実施例1における給電機器100の結合係数測定の為の処理を示した図 実施例1における電子機器200の結合係数測定の為の処理を示した図 実施例1における給電機器100の電子機器200の位置ずれ検出処理を示した図 実施例2におけるシステムのブロック構成を示した図
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明するが、本実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
[実施例1](電力伝送用のアンテナを通信の経路とする場合)
以下、本発明の実施例1について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1のシステムの構成)
実施例1に係る給電システムは、図1に示すように給電機器100と、電子機器200とを有する。給電機器100は、非接触で電力を電子機器200に供給するための給電アンテナ108を有し、電子機器200は、給電機器100から非接触で供給される電力を受信するための受電アンテナ201を有する。
給電機器100は、給電アンテナ108を介して非接触で電子機器200に対して電力を送信する。電子機器200は、受電アンテナ201を介して給電機器100から非接触で送信された電力に応じて、電子機器200に接続されている電池210の充電を行う。なお、給電機器100は電子機器200が2つ以上であっても、非接触で電力を送信できるものとする。給電機器100は、電子機器200を載せることで電子機器200へ給電を行うことができる給電装置であるが、形態はこれに限らず、例えば車体への電力供給装置等でもよい。
また、電子機器200は、電池210から供給される電力によって動作する装置であれば、車の様な移動体、デジタルカメラや携帯電話の様なモバイル機器、非接触インタフェースを有するメモリやバッテリ等でもよい。なお、実施例1に係る給電システムは、給電機器100が電磁誘導によって電力を電子機器200に送信し、電子機器200が電磁誘導によって給電機器100から電力を受信するシステムであってもよい。また、給電機器100が電磁界共鳴によって電力を電子機器200に送信し、電子機器200が電磁界共鳴によって給電機器100から電力を受信するシステムであってもよい。
実施例1に係る電子機器200は、給電機器100と電子機器200との距離が所定の範囲内に存在する場合、給電機器100から電力を受信することができる。また、電子機器200は、給電機器100と電子機器200との距離が所定の範囲内に存在しない場合、給電機器100から電力を受信することができない。なお、所定の範囲とは、給電機器100と電子機器200とが互いに通信を行うことができる範囲である。また、初めて給電機器100と電子機器200が通信を行うことにより、CPU105が給電機器100と電子機器200の位置変動が行われたことを判定したタイミングを、以後『第1のタイミング』とする。
(実施例1の給電機器100におけるブロック構成)
図2は、給電機器100と、電子機器200とを有する実施例1におけるシステムのブロック構成を示した図である。給電機器100は、図2に示すように、発振器101、電力送信回路102、整合検出回路103、整合回路104、CPU105、変復調回路106、タイマー107、給電アンテナ108、ROM109、RAM110、変換部111を有する。発振器101は、CPU105で決定された目標値に対応する電力を受電機器200に供給するために用いられる高い周波数を発振する。なお、発振器101は、水晶振動子等を用いる。
電力送信回路102は、発振器101によって発振される周波数に応じて、給電アンテナ108を介して受電機器200に供給するための電力を発生させる。電力送信回路102は、FET等を有し、発振器101によって発振される周波数に応じて、FETのソース・ドレインの端子間に流れる電流を制御することによって、受電機器200に供給するための電力を発生させる。電力送信回路102で発生した電力は、整合検出回路103を介して整合回路104に供給される。整合検出回路103は、電力送信回路102で発生した電力の進行波と整合回路104からの反射波の電圧を測定し、電圧定在波比を検出する。
整合検出回路103は、この電圧定在波比を検出する事で、整合回路104端のインピーダンスと伝送線路の特性インピーダンスの整合性を検出し、対向する電子機器200の位置の変動を検知する。なお、整合検出回路103は方向性結合器等を用いる。また、整合検出回路103が、給電機器100と電子機器200の位置変動が行われたことを判定したタイミングを、以後『第2のタイミング』とする。整合回路104は、発振器101によって発振される周波数によって、給電アンテナ108と、受電アンテナ201との間で共振を行うための共振回路である。整合回路104は、可変コンデンサ、可変コイル及び可変抵抗等を有し、整合検出回路103と給電アンテナ108とのインピーダンス整合を行う。
また、整合回路104は、可変コンデンサ以外にもさらにコンデンサを有していてもよく、可変コイル以外にさらにコイルを有していてもよく、可変抵抗以外にさらに抵抗を有していてもよい。しかし、可変コンデンサ、可変コイルや可変抵抗の全てを有す必要はない。CPU105は、発振器101によって発振される周波数を、共振周波数fにするために、整合回路104の可変コンデンサ、可変インピーダンス及び可変抵抗の値を制御する。
なお、共振周波数fは、給電アンテナ108が、受電アンテナ201と共振するための周波数であり下記の数式(1)で表される。L1は、送電アンテナ108のインダクタンス、C1は整合回路104のキャパシタンスを示す。
なお、共振周波数fは、商用周波数である50〜60Hzであってもよく、10〜数百kHzであってもよく、10MHz前後の周波数であってもよい。
また、CPU105は、不図示のAC電源と給電機器100とが接続されている場合、不図示のAC電源から変換部111を介して供給される直流電力によって、給電機器100の各部を制御する。
また、CPU105は、ROM109に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、給電機器100の各部の動作を制御する。また、CPU105は、電力送信回路102を制御することにより電子機器200に供給する電力を制御する。また、CPU105は、変復調回路106を制御することにより、コマンドを電子機器200に送信する。また、CPU105は、給電アンテナ108に流れる電流及び給電アンテナ108に供給される電圧の変化を検出し、給電アンテナ108端のインピーダンスを測定する。
なお、給電アンテナ108端のインピーダンスとは給電アンテナ108の両端の電圧の振幅をV1、給電アンテナ108に流れる電流の振幅をI1、また前記の電圧と電流の位相差θ1を用いて下記の数式(2)で表される。なお、電流、電圧の検出はCPU内部のアナログデジタルコンバータの機能を用いて行う。
また、CPU105は、タイマー107によって生成される信号を用いて、インピーダンスを測定する期間を制御する。変復調回路106は、電子機器200を制御するためのコマンドを電子機器200に送信するために、予め定められたプロトコルに応じて、電力送信回路102によって発生された電力の変調を行う。
予め定められたプロトコルとは、例えば、RFID(Radio Frequency IDentification)に用いられるISO14443やISO15693等の通信プロトコルや、NFC(Near Field Communication)の規格と互換性がある通信プロトコルであってもよい。電力送信回路102によって発生された電力は、変復調回路106によって、電子機器200と通信を行うためのコマンドとして、パルス信号に変換され、電子機器200に送信される。
電子機器200に送信されたパルス信号は、電子機器200により解析されることによって、「1」の情報と、「0」の情報とを含むビットデータとして認識される。なお、コマンドには、宛先を識別するための識別情報及びコマンドによって指示される動作を示すコマンドコード等が含まれる。なお、CPU105は、コマンドに含まれる識別情報を変更するように変復調回路106を制御することによって、電子機器200だけにコマンドを送信するようにしたり、その他の外部の機器にコマンドを送信するようにしたりすることもできる。
また、変復調回路106は、電力送信回路102によって発生された電力を、振幅変位を利用したASK(Amplitude Shift Keying)変調によって、パルス信号に変換する。ASK変調は、振幅変位を利用した変調であり、ICカードと、ICカードリーダとの通信等で用いられる。変復調回路106は、変復調回路106に含まれるアナログ乗算器や負荷抵抗をスイッチングさせることにより電力送信回路102によって発生された電力の振幅を変更することによって、パルス信号に変更する。さらに、変復調回路106は、所定の符合化方式による符合化回路を有する。
また、変復調回路106は、電子機器200から送信される情報及びコマンドを復調することにより受信する。給電機器100から通信を行うための電力が電子機器200に供給されている場合、電子機器200は、給電機器100から供給されている電力に対して機器内の負荷を変化させる。このことにより、電子機器200は、負荷変調方式に応じた所定の情報やコマンド等を給電機器100に送信する。そのため、変復調回路106は、電子機器200から送信された所定の情報及びコマンドを受信する場合、CPU105が給電アンテナ108に流れる電流の変化を検出し、所定の情報やコマンドを復調する。
また、変復調回路106を用いて、給電アンテナ108と受電アンテナ201を介して行われる通信を以後『第1の通信手段』と呼ぶ。タイマー107は、現在の時刻や各部で行われる動作に係る時間等を計測する。タイマー107に対する閾値は、ROM109にあらかじめ記録されている。給電アンテナ108は、電子機器200に電力送信回路102により発生された電力を電子機器200に送信するためのアンテナである。ROM109は、給電機器100の各部の動作を制御するコンピュータプログラム及び各部の動作に関するパラメータ等の情報を記憶する。
RAM110は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、一時的に給電機器100の各部の動作を制御するコンピュータプログラム、各部の動作に関するパラメータ等の情報、変復調回路106によって電子機器200から受信された情報等を記録する。
また、RAM110は、給電機器100が給電する対象を管理するための管理テーブルを記録する。なお、RAM110に記録されている管理テーブルには、給電機器100が電子機器200から取得した機器情報に含まれる情報が登録される。
変換部111は、不図示のAC電源が接続される場合、不図示のAC電源から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を給電機器100全体に供給する。また、給電機器100は結合係数測定モードを有し、CPU105が給電アンテナ108と受電アンテナ201間の結合係数を測定する。
以下に結合係数測定モードの説明を記載する。結合係数測定モードにおいて、CPU105は給電アンテナ108端のリアクタンスを測定する。また、この測定は少なくとも『第1の測定期間』と『第2の測定期間』においてそれぞれ1度ずつ行われる。また、CPU105は『第1の測定期間』における『第1のリアクタンス情報』と、『第2の測定期間』における『第2のリアクタンス情報』の少なくとも2つの情報を取得し、取得した測定データはRAM110に保存する。
また、CPU105は、『第1の測定期間』と『第2の測定期間』の開始と終了のタイミングを制御し、ここで決定されるタイミング情報や設定を、測定の前に第1の通信手段を介して、電子機器200に送信する。また、CPU105は、取得した『第1のリアクタンス情報』と『第2のリアクタンス情報』の少なくとも2つの情報を用いて結合係数の演算を行う。例えば、磁界の結合係数の演算は下記の数式(3)で表される。ここで、kは結合係数、XOは第1のリアクタンス情報、XSは第2のリアクタンス情報である。
結合係数の具体的な測定処理は後述する。
(実施例1の電子機器200におけるブロック構成)
電子機器200は、図2に示す様に、受電用のアンテナ201、整合回路202、整流平滑回路203、変復調回路204、CPU205、ROM206、RAM207、レギュレータ208、電力制御部209、電池210、タイマー211、切り替え部212、撮像部213、記録部214、操作部215を有する。更に電子機器200は記録媒体214aを有している。受電アンテナ201は、給電機器100から供給された電力を受信するためのアンテナである。
整合回路202は、給電機器100の共振周波数fと同じ周波数で受電アンテナ201が共振するように、インピーダンスの整合を行うための共振回路である。整合回路202は、可変コンデンサ、可変コイル及び可変抵抗等を有する。CPU205は、給電機器100の共振周波数fと同じ周波数で受電アンテナ201が共振するように、整合回路202の可変コンデンサのキャパシタンスの値、可変コイルのインダクタンスの値及び可変抵抗のインピーダンスの値を制御する。
整流平滑回路203は、受電アンテナ201によって受信された電力からコマンド及びノイズを取り除き、電池210を充電するための直流電力を生成する。さらに、整流平滑回路203は、生成した直流電力をレギュレータ208に供給する。整流平滑回路203は、受電アンテナ201によって受信された電力から取り除いたコマンドを変復調回路204に供給する。
変復調回路204は、整流平滑回路203から供給されたコマンドを給電機器100と予め決められた通信プロトコルに応じて解析し、コマンドの解析結果をCPU105に供給する。CPU205は、変復調回路204から供給された解析結果に応じて変復調回路204が受信したコマンドがどのようなコマンドであるかを判定し、受信したコマンドに対応するコマンドコードで指定されている処理を行う。また、CPU205は、ROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することによって、電子機器200の各部の動作を制御する。
ROM206は、電子機器200の各部の動作を制御するコンピュータプログラム及び各部の動作に関するパラメータ等の情報を記憶する。また、ROM206には、電子機器200の機器情報、電子機器200の受電能力情報及び表示データ等が記録される。電子機器200の機器情報には、電子機器200の識別ID、製造者名、機器名、製造年月日、電子機器200が給電機器100から非接触で送信される電力を受信するための手段を有するか否かを示す情報等が含まれる。
なお、給電機器100から非接触で送信される電力を受信するための手段を以下、「受電手段」と呼ぶ。なお、受電手段には、受電アンテナ201が少なくとも含まれる。なお、受電手段には、受電アンテナ201以外にも、さらに整合回路202、整流平滑回路203及び変復調回路204が含まれていてもよい。電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が最大に受信することができる電力を示す情報及び電子機器200が最低限受信することができる電力を示す情報が含まれる。
さらに、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200がコマンドによって給電機器100と通信を行う場合に必要な電力を示す情報等が含まれる。さらに、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が通信部212を動作させるために必要な電力を示す情報、電子機器200が充電のために必要な電力を示す情報及び電子機器200が充電機能を有するか否かを示す情報等が含まれる。さらに、さらに、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が撮像部213を動作させるために必要な電力を示す情報が含まれる。
また、電子機器200の受電能力情報には、電子機器200が有する受電手段の数を示す情報も含まれる。なお、電子機器200及び電池210が受電手段を有している場合、電子機器200が有する受電手段の数は2となる。また、なお、電子機器200が受電手段を有している場合、電子機器200が有する受電手段の数は1となる。RAM207は、書き換え可能な不揮発性メモリであり、一時的に給電機器100の各部の動作を制御するコンピュータプログラム、各部の動作に関するパラメータ等の情報、給電機器100から送信された情報等を記録する。
レギュレータ208は、整流平滑回路203から供給された直流電力の電圧がCPU205によって設定された電圧値になるように制御する。なお、整流平滑回路203からレギュレータ208を介してCPU205によって設定された電圧値になるように制御された直流電力は、充電制御部209に供給される。
また、レギュレータ208は、電池210から供給される電力の電圧がCPU205によって設定された電圧値になるように制御する。電池210からレギュレータ208を介してCPU205によって設定された電圧値になるように制御された直流電力は、少なくともCPU205、ROM206及びRAM207に供給される。また、レギュレータ208は、不図示のAC電源から供給される電力の電圧がCPU205によって設定された電圧値になるように制御する。不図示のAC電源からレギュレータ208を介してCPU205によって設定された電圧値になるように制御された直流電力は、少なくともCPU205、ROM206及びRAM207に供給される。
充電制御部209は、レギュレータ208から直流電力を供給された場合、電池210の充電を行う。また、充電制御部209は、装着されている電池210の残りの容量を示す情報を定期的に検出し、CPU205に供給する。CPU205は、充電制御部209から供給された電池210の残りの容量を示す情報(以下「残容量情報」と呼ぶ)をRAM207に記録する。電池210は、電子機器200に着脱可能な電池である。また、電池210は、充電可能な二次電池であり、例えばリチウムイオン電池等である。電池210は、電子機器200の各部に対して電力を供給することができる。
タイマー211は、現在の時刻や各部で行われる動作に係る時間等を計測する。なお、また、タイマー211に対する閾値は、ROM206にあらかじめ記録されている。切り替え部212は、受電アンテナ201端の電気的な接続を『第1の切り替え状態』と『第2の切り替え状態』と『第3の切り替え状態』に切り替えられるスイッチ群である。なお、切り替え部212はCPU205からの信号によってオン/オフを切り替えられるFET等を使用する。
第1の切り替え状態とは、受電アンテナ201と整合回路202が電気的に接続され、受電アンテナ201から整合回路202へ電力を送れる状態である。第2の切り替え状態とは、受電アンテナ201端の少なくともいずれか一方の端子が電気的に開放される状態である。第3の切り替え状態とは、受電アンテナ201端の両端が電気的に短絡とされる状態である。また、CPU205は、給電機器100から送られたコマンドに基づいて切り替え部212の切り替え信号を生成し、切り替え部212に信号を送る。また、CPU205が動作するために十分な電力がない場合は、電池210に電力を充電してから切り替えを行う。
撮像部213は、被写体から映像データの撮影を行い、撮影の結果により得られた静止画像や動画像等の映像データを記録部214や記録媒体214aに記録する。さらに、撮像部213は、電子機器200において、被写体の撮影を行うために必要な構成を有していてもよい。
記録媒体214aを含む記録部214は、撮像部213で取得したデータを保存する。操作部215は、ユーザが電子機器200の操作を行うためのスイッチ群である。なお、操作部215にはトグルスイッチや手動スイッチ、ロータリスイッチ、液晶パネル等を使用する。また、実施例1において、給電機器100は、電子機器200に対して非接触で電力を送信し、電子機器200は、給電機器100から非接触で電力を受信するものとしたが、「非接触」を「無線」や「無接点」と言い換えてもよいものとする。
(実施例1の給電機器100における動作処理)
実施例1の、給電機器100によって行われる処理について、図3のフローチャートを用いて説明する。処理は、CPU105がROM109に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
S301において、CPU105は、対向する電子機器を検出し、その検出の可否を判定する。CPU105は、給電用のアンテナから微弱な信号を発生し、電子機器200からの応答の可否により検出の可否を判定する。電子機器200からの応答がない場合、CPU105によって、電子機器200の検出がないと判定される(S301でNo)。この場合(S301でNo)、本フローチャートはS301からS301に戻る。電子機器200からの応答がある場合、CPU105によって、電子機器200の検出があると判定される(S301でYes)。この場合(S301でYes)、本フローチャートはS301からS302に進む。
S302において、CPU105は、検出した電子機器200に認証要求を送信する。CPU105は、あらかじめ取り決められた通信プロトコルを用いて、第1の通信手段を介して電子機器200へ認証用のコマンドを送信する。CPU105によって、認証要求が送信された後、本フローチャートはS302からS303に進む。
S303において、CPU105は、電子機器200からの認証応答を受信する。CPU105は、電子機器200が認証に成功した場合にCPU205で生成される認証応答信号を第1の通信手段を介して受信する。この認証応答信号の中には電子機器200の機器情報等が含まれている。機器情報とは電子機器200のID、機能、仕様等があり、給電可能機器かどうか、結合係数測定可能機器かどうかという情報が含まれていてもよい。電子機器200から応答がない場合、CPU105が認証応答を受信していないと判定される(S303でNo)。
この場合(S303でNo)、本フローチャートはS303からS303へ戻る。電子機器200から認証応答がある場合、CPU105は認証応答を受信したと判定される(S303でYes)。また、この場合(S303でYes)は、電子機器200が給電機器100に近づいてきたことから、電子機器200が位置変動を起こした第1のタイミングである。この場合(S303でYes)、本フローチャートはS303からS304へ進む。
S304において、CPU105は、給電アンテナ108と受電アンテナ201の結合係数測定のための処理を行う。S304の具体的な処理は後述する。CPU105が結合係数の測定のための処理を終えた後に、本フローチャートはS304からS305へ進む。S305において、CPU105は、電子機器200へ給電を行う制御を始める。なお、この給電とは、CPU105が電力送信回路102に信号を送ることにより、電子機器200が有する電池210を充電するのに十分な電力を電子機器200へ送ることを指す。CPU105が電子機器200への給電を開始すると、本フローチャートはS305からS306へ進む。
S306において、CPU105は、電子機器200へ給電を続けるかどうかを判定する。CPU105は、第1の通信手段を介して電子機器200へ信号を送信する必要がある場合、給電を停止する。また、CPU105は給電時に異常が発生した場合は給電を停止する。CPU105が給電を停止すると判定した場合(S306でNo)、本フローチャートはS306からS310へ進む。CPU105が給電を続けると判定した場合(S306でYes)、本フローチャートはS306からS307へ進む。
S307において、CPU105は、整合検出回路103を用いて、電子機器200の位置変動の検出を行う。S307の具体的な処理は後述する。CPU105が電子機器200の位置変動の検出を行った後に、本フローチャートはS307からS308に進む。
S308において、CPU105は、電子機器200の位置変動の可否判定を行う。CPU105は、S307において電子機器200の位置変動を検出するので、その情報をもとに電子機器200の位置変動の可否判定を行う。S307において電子機器200の位置変動が検出された場合、CPU105は電子機器の位置変動があると判定する(S308でYes)。また、この場合(S308でYes)は、電子機器200が位置変動を起こした第2のタイミングであり、本フローチャートはS308からS309へ進む。S307において電子機器200の位置変動が検出されなかった場合、CPU105は電子機器の位置変動がないと判定する(S308でNo)。この場合(S308でNo)、本フローチャートはS308からS306へ戻る。
S309において、CPU105は、電子機器200への給電を停止する。CPU105は、電子機器200の位置ずれが起きたことを判定し、電力送信回路102へ制御用信号を送ることで、結合係数を測定する準備を行うために給電を停止する。CPU105が制御処理を終えると、本フローチャートはS309からS304に戻り、再度結合係数を測定する。
S310において、CPU105は、電子機器200への給電を停止する。CPU105は、S306での判定を基に、電力送信回路102へ制御用信号を送ることで電子機器200への給電を停止する。CPU105が電子機器200への給電を停止したのちに、給電機器100によって行われる処理は終了する。また、この図3に示されるS301からS310のフローチャートは終了後、再び行われてもよいし、更に繰り返し行われてもよい。
(実施例1の電子機器200における動作処理)
実施例1の、電子機器200によって行われる処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。処理は、CPU205がROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
S401において、CPU205は、給電機器100からの認証要求を受信したかを判定する。CPU205は、あらかじめ取り決められた通信プロトコルを用いて、第1の通信手段を介して給電機器100から認証用のコマンドを受信したかを判定する。CPU205によって、認証要求の受信判定がされなかった場合(S401のNo)、本フローチャートはS401からS401へ戻る。CPU205によって、認証要求の受信判定がされた後、本フローチャートはS3401からS402に進む。
S402において、CPU205は、給電機器100からの認証応答を送信する。CPU205は、認証に成功した場合にCPU205で生成される認証応答信号を第1の通信手段を介して給電機器100へ送信する。この認証応答信号の中には電子機器200の機器情報等が含まれている。機器情報とは電子機器200のID、機能、仕様等があり、給電可能機器かどうか、結合係数測定可能機器かどうかという情報が含まれていてもよい。CPU205が、認証応答信号を給電機器200へ送信した後に、本フローチャートはS402からS403へ進む。
S403において、CPU205は、給電アンテナ108と受電アンテナ201の結合係数測定のための処理を行う。S403の具体的な処理は後述する。CPU205が結合係数の測定のための処理を終えた後に、本フローチャートはS403からS404へ進む。
S404において、CPU205は、電子機器200が給電機器100からの給電を受け付ける受電状態にするための制御を行う。CPU205は切り替え部212へ制御信号を送信し、切り替え部212を第1の切り替え状態に切り替えることで、受電状態へ移行させるように制御を行う。CPU205が、電子機器200を受電状態にする制御を終えた後に、本フローチャートはS404からS405に進む。
S405において、CPU205は、給電機器100からの受電が停止したかどうかを判定する。CPU205は、電力制御部209からの信号を基に、電池210へ充電がされているかどうかを判定することで、受電の可否を判定する。CPU205が、給電機器100からの受電があることを判定した場合(S405のNo)、本フローチャートはS405からS405へ戻る。CPU205が、給電機器100からの受電がないことを判定した場合(S405のYes)、本フローチャートはS405からS406へ進む。
S406において、CPU205は、電子機器200を給電機器100からの結合係数測定開始の為の確認要求信号の受信待ち状態にする。CPU205は、あらかじめ取り決められた期間の間、変復調回路からの信号を待ち受けすることで、結合係数を測定するための信号が給電機器100から受信されたかどうかを判定する。CPU205が、給電機器100から結合係数を測定するための処理を開始する要求を受信したと判定した場合(S406のYes)、本フローチャートはS406からS403に戻る。CPU205が、給電機器100から結合係数を測定するための処理を開始する要求を受信していないと判定した場合(S406のNo)、本フローチャートは終了する。
また、この図4に示されるS401からS406のフローチャートは終了後、再び行われてもよいし、更に繰り返し行われてもよい。
(実施例1の給電機器100における結合係数測定のための処理)
実施例1の、給電機器100によって行われる結合係数測定のための処理(図3のS304)について、図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。処理は、CPU105がROM109に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
S501において、CPU105は、電子機器200へ結合係数測定を行うために確認要求を送信する。CPU105は、あらかじめ取り決められた通信プロトコルを用いて、第1の通信手段を介して電子機器200へ確認要求コマンドを送信する。CPU105によって、確認要求が送信された後、本フローチャートはS501からS502に進む。
S502において、CPU105は、電子機器200からの確認応答を受信する。CPU105は、電子機器200が給電機器100からの確認要求を受信した場合にCPU205で生成される確認応答信号を第1の通信手段を介して受信する。この認証応答信号の中には電子機器200における結合係数の測定に関わる情報が含まれている。この情報の中には、測定の設定情報、測定タイミング情報、結合係数測定可能機器かどうかの情報が含まれている。電子機器200から応答がない場合、CPU105が確認応答を受信していないと判定される(S502でNo)。
この場合(S502でNo)、本フローチャートはS502からS502へ戻る。電子機器200から確認応答がある場合、CPU105は確認応答を受信したと判定される(S502でYes)。この場合(S502でYes)、本フローチャートはS502からS503へ進む。
S503において、CPU105は、電子機器200が結合係数の測定が可能な機器かどうかを判定する。CPU105は、S502において取得した確認応答信号に含まれる。電子機器200の機器情報をもとに、電子機器200が結合係数測定可能機器かどうかを判定する。CPU105が電子機器200を結合係数測定可能機器と判定した場合(S503でYes)、本フローチャートはS503からS504へ進む。CPU105が電子機器200を結合係数測定可能機器と判定しなかった場合(S503でNo)、本フローチャートはS503からS512へ進む。
S504において、CPU105は、電子機器200にもともと測定設定情報があるかどうかを判定する。CPU105は、S502において取得した確認応答信号に含まれる。電子機器200の機器情報をもとに、電子機器200にもともと測定設定情報があるかどうかを判定する。CPU105が電子機器200にもともと測定設定情報がないと判定した場合(S504でNo)、本フローチャートはS504からS505へ進む。CPU105が電子機器200にもともと測定設定情報があると判定した場合(S504でYes)、本フローチャートはS504からS506へ進む。
S505において、CPU105は、結合係数測定のための設定情報を作成する。CPU105は、結合係数を測定するために、第1の測定期間と第2の測定期間の開始と終了のタイミングを決定し、給電機器100と電子機器200がタイミングを合わせながら測定を行うための設定情報を作成する。CPU105が設定情報を作成した後に、本フローチャートはS505からS506へ進む。
S506において、CPU105は、もともと電子機器200が備えていた測定設定を測定において使用するかどうかの可否情報やS505で作成した測定設定情報を、第1の通信手段を用いて結合係数の測定の前に電子機器200へこの設定情報を送信しておくことで、S509とS607、S510とS608との期間の長さとタイミングを合わせる。CPU105が電子機器200に測定設定を送信した後に、本フローチャートはS506からS507に進む。
S507において、CPU105は、電子機器200からの設定確認応答を受信する。CPU105は、電子機器200が給電機器100からの測定設定情報を受信した場合にCPU205で生成される設定確認応答信号を第1の通信手段を介して受信する。電子機器200から応答がない場合、CPU105が設定確認応答を受信していないと判定される(S507でNo)。この場合(S507でNo)、本フローチャートはS507からS507へ戻る。電子機器200から設定確認応答がある場合、CPU105は確認応答を受信したと判定される(S507でYes)。この場合(S507でYes)、本フローチャートはS507からS508へ進む。
S508において、CPU105は、電子機器200へ測定開始信号を送信する。CPU105は、第1の通信手段を用いて電子機器200へ結合係数の測定処理を開始するためのコマンドを送信する。詳細は後述するが、本フローチャートにおけるS509とS510においては、切り替え部212により、第1の通信手段の経路が断たれるため、このコマンドを送った後のS509とS510の処理は第1の通信手段を用いずに、事前に設定した情報のみを用いて制御を行う。CPU105が、電子機器200へ測定開始信号を送信した後に、本フローチャートは、S508からS509に進む。
S509において、CPU105は、第1の測定を行う。CPU105は、第1の測定期間において、給電アンテナ108のリアクタンス情報である第1のリアクタンス情報を取得し、RAM110へ保存する。CPU105がこの第1のリアクタンス情報を取得している際、電子機器200の切り替え部212は第2の切り替え状態となっており、受電アンテナ201が開放状態となる。CPU105は第1のリアクタンス情報の平均値を取得してもよいし、代表値を取得してもよい。CPU105が第1の測定を行った後に、本フローチャートはS509からS510に進む。
S510において、CPU105は、第2の測定を行う。CPU105は、第2の測定期間において、給電アンテナ108のリアクタンス情報である第2のリアクタンス情報を取得し、RAM110へ保存する。CPU105がこの第2のリアクタンス情報を取得している際、電子機器200の切り替え部212は第3の切り替え状態となっており、受電アンテナ201が短絡状態となる。CPU105は、第2のリアクタンス情報の平均値を取得してもよいし、代表値を取得してもよい。CPU105が第2の測定を行った後に、本フローチャートはS510からS511に進む。
S511において、CPU105は、結合係数の演算を行う。CPU105は、S509とS510で取得した第1のリアクタンス情報と第2のリアクタンス情報を用いて、例えば式3の様な演算を行うアルゴリズムを用いて、結合係数の演算を行う。CPU105が、結合係数の演算を行った後に、本フローチャートはS511からS512に進む。
S512において、CPU105は、電子機器200へ測定終了コマンドを送信する。CPU105は、第1の通信手段を用いて電子機器200へ結合係数の測定の完了コマンドを送信し、測定の完了通知を行う。CPU105が、測定終了コマンドを通知することで、本フローチャートは終了する。
このように、CPU105は、図5に示すフローチャートに沿ってS501からS512における処理を行うことにより、結合係数の取得を完了する。
また、この図5に示すS501からS512のフローチャートは結合係数の測定フローを示した例であり、処理はこの方式に限定されない。
(実施例1の電子機器200における結合係数測定のための処理)
実施例1の、電子機器200によって行われる結合係数測定のための処理(図4のS403)について、図6のフローチャートを用いて詳細に説明する。処理は、CPU205がROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
S601において、CPU205は、給電機器100からの確認要求を受信する。CPU205は、第1の通信手段を用いて給電機器100が結合係数の測定を開始するために電子機器200へ送信するコマンドを受信する。給電機器100から要求がない場合、CPU205は確認要求を受信していないと判定する(S601でNo)。この場合(S601でNo)、本フローチャートはS601からS601へ戻る。給電機器100から要求がある場合、CPU205は確認要求を受信したと判定する(S601でYes)。この場合(S601でYes)、本フローチャートはS601からS602へ進む。
S602において、CPU205は、電子機器200へ確認応答を送信する。CPU205は、第1の通信手段を用いて給電機器100へ電子機器200における結合係数の測定に関わる情報を含む確認応答信号を送信する。この情報の中には、測定の設定情報、測定タイミング情報、結合係数測定可能機器かどうかの情報が含まれている。CPU205が確認応答信号を送信した後に、本フローチャートはS602からS603へ進む。
S603において、CPU205は、電子機器200が結合係数測定可能機器かどうかを判定する。CPU205は、ROM206に記憶している電子機器200の機器情報から、電子機器200が結合係数測定可能機器かどうかを判定する。CPU205が電子機器200を結合係数測定可能機器と判定しない場合(S603でNo)、本フローチャートはS603からS609に進む。CPU205が電子機器200を結合係数測定可能機器と判定した場合(S603でYes)、本フローチャートはS603からS604に進む。
S604において、CPU205は、給電機器100から測定設定を受信する。CPU205は、第1の測定手段を用いて、給電機器100から結合係数を測定する為の設定情報を受信する。この設定情報には、CPU105で設定された第1の測定期間と第2の測定期間の開始と終了のタイミング情報や、電子機器200がもともと備えていた設定の使用可否の情報が含まれる。CPU205が、給電機器200から測定設定を受信しなかった場合(S604でNo)、本フローチャートはS604からS604に戻る。CPU205が、給電機器200から測定設定を受信した場合(S604でYes)、本フローチャートはS604からS605に進む。
S605において、CPU205は、給電機器100へ設定確認応答を送信する。CPU205は、第1の通信手段を用いて給電機器100へ結合係数の測定のための設定を確認したことを応答する信号を送信する。CPU205が給電機器100へ設定確認応答を送信した後に、本フローチャートはS605からS606に進む。
S606において、CPU205は、給電機器100から測定開始コマンドを受信する。CPU205は、第1の通信手段を介して、給電機器100から送られる測定開始コマンドを受信する。CPU205が、給電機器100から測定開始コマンドを受信しなかった場合(S606でNo)、本フローチャートはS606からS606に戻る。CPU205が、給電機器200から測定開始コマンドを受信した場合(S606でYes)、本フローチャートはS606からS607に進む。
S607において、CPU205は、第1の測定期間において、測定の為の切り替え操作を行う。CPU205は、第1の測定期間において、切り替え部212に切り替え部212を第2の切り替え状態に切り替える為の信号を送信し、受電アンテナ201を開放状態にする。CPU205が切り替え操作を行っている際、給電機器100のCPU105は第1のリアクタンス情報を取得する。CPU205が、切り替え操作を行った後に、本フローチャートはS607からS608に進む。
S608において、CPU205は、第2の測定期間において、測定の為の切り替え操作を行う。CPU205は、第2の測定期間において、切り替え部212に切り替え部212を第3の切り替え状態に切り替える為の信号を送信し、受電アンテナ201を短絡状態にする。CPU205が切り替え操作を行っている際、給電機器100のCPU105は第2のリアクタンス情報を取得する。CPU205が、切り替え操作を行った後に、本フローチャートはS608からS609に進む。
S609において、CPU205は、給電機器100から測定終了コマンドを受信する。CPU205は、第1の通信手段を介して、給電機器100から送られる測定終了コマンドを受信する。CPU205が、給電機器100から測定終了コマンドを受信しなかった場合(S609でNo)、本フローチャートはS609からS609に戻る。CPU205が、給電機器200から測定開始コマンドを受信した場合(S609でYes)、本フローチャートは終了する。
このように、CPU205は、図6に示すフローチャートに沿ってS601からS609における処理を行うことにより、結合係数の取得を完了する。また、この図6に示すS601からS609のフローチャートは結合係数の測定フローを示した例であり、処理はこの方式に限定されない。
(実施例1の給電機器100における電子機器200の位置ずれ検出のための処理)
実施例1の、給電機器100によって行われる電子機器200の位置ずれ検出のための処理(図3のS307)について、図7のフローチャートを用いて詳細に説明する。処理は、CPU105がROM109に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
S701において、CPU105は、電圧定在波比(SWR)を検出する。CPU105は、整合検出回路103が検出した電圧定在波比を取得し、RAM110に保存する。SCPU105が電圧定在波比を検出した後に、本フローチャートはS701からS702に進む。S702において、CPU105は、電圧定在波比(SWR)の変動を比較する。CPU105は、S701において取得した電圧定在波比と前回取得しRAM110に保存されていた電圧定在波比の値を比較する。CPU105が電圧定在波比の変動を比較した後に、本フローチャートはS702からS703へ進む。
S703において、CPU105は、電子機器200の位置変動を検出する。CPU105は、S702において比較した電圧定在波比の値があらかじめ決められていた閾値を超えているかどうかで電子機器200の位置変動があったかどうかを判定する。CPU105が、電子機器200の位置変動を検出しなかった場合(S703でNo)、本フローチャートはS703からS701に戻る。CPU105が、電子機器200の位置変動を検出した場合(S703でYes)、本フローチャートは終了する。
このように、CPU105は、図7に示すフローチャートに沿ってS701からS703における処理を行うことにより、電子機器200の位置変動を検出する。また、この図7に示すS701からS703のフローチャートは結合係数の測定フローを示した例であり、処理はこの方式に限定されない。
以上の様に給電機器100と電子機器200が各動作処理を行うことで、適切なタイミングで結合係数を測定する給電機器と給電システムを提供することができる。
[実施例2](電力伝送用のアンテナとは別のアンテナを通信の経路とする場合)
以下、本発明の実施例2について、図面を参照して詳細に説明する。また、説明を円滑に行うために、実施例1との共通部に関しての説明は省略し、特に実施例1との差異について説明を行う。
(実施例2のシステムの構成)
実施例2に係る給電システムは、実施例1と同様に、図1に示す給電機器100と、電子機器200とで構成される。実施例2に係る給電システムの、実施例1との差異を説明する。実施例2における所定の範囲とは、給電機器100と電子機器200とが互いに通信を行うことができる範囲、かつ給電を行うことができる範囲である。また、実施例2における通信は、後述する第2の通信手段を介して行われる。
(実施例2の給電機器100におけるブロック構成)
図8は、給電機器100と、電子機器200とを有する実施例2におけるシステムのブロック構成を示した図である。給電機器100は、実施例1で構成されるブロックに加えて、通信部112を有している。
通信部112は、電子機器200が有する通信部217と有線、または無線を介して通信を行うことができる通信手段である。例えば、USBの様な有線通信を用いてもよいし、Wi−fi、Blue Tooth(登録商標)、NFC、Transfer Jet、UWB、ミリ波帯通信の様な無線通信を用いてもよい。CPU105がROM109に記憶されているプロトコルを用いて信号を生成し、通信部112を制御する。また、給電機器100が有する通信部112と、電子機器200が有する通信部217との間で行われる通信を以後『第2の通信手段』と呼ぶ。
(実施例2の電子機器200におけるブロック構成)
電子機器200は、図8に示す様に、実施例1で構成されるブロックに加えて、通信部217を有している。通信部217は、給電機器100が有する通信部112と有線、または無線を介して通信を行うことができる通信手段である。例えば、USBの様な有線通信を用いてもよいし、Wi−fi、Blue Tooth、NFC、Transfer Jet、UWB、ミリ波帯通信の様な無線通信を用いてもよい。CPU205がROM206に記憶されているプロトコルを用いて信号を生成し、通信部217を制御する。
また、実施例2において、給電機器100は、電子機器200に対して非接触で電力を送信し、電子機器200は、給電機器100から非接触で電力を受信するものとしたが、「非接触」を「無線」や「無接点」と言い換えてもよいものとする。
(実施例2の給電機器100と電子機器200における動作処理)
実施例2の、給電機器100と電子機器200によって行われる処理を、図3〜7のフローチャートを用いて、特に実施例1との差異について説明する。処理は、CPU105がROM109に記憶されているコンピュータプログラムを実行し、CPU205がROM206に記憶されているコンピュータプログラムを実行することにより実現することができる。
基本的に給電機器100と電子機器200の動作処理は実施例1の動作処理に準じて行われるが、実施例1の動作処理における第1の通信手段を用いた処理は、実施例2の動作処理においては第2の通信手段を用いて行われる。
S509において、CPU105は、第1の測定を行う。CPU105は、第1の測定期間において、給電アンテナ108のリアクタンス情報である第1のリアクタンス情報を取得し、RAM110へ保存する。CPU105がこの第1のリアクタンス情報を取得している際、電子機器200の切り替え部212は第2の切り替え状態となっており、受電アンテナ201が開放状態となる。CPU105は第1のリアクタンス情報の平均値を取得してもよいし、代表値を取得してもよい。この開始のタイミングはCPU105が、第2の通信手段を用いて制御を行ってもよい。CPU105が第1の測定を行った後に、本フローチャートはS509からS510に進む。
S510において、CPU105は、第2の測定を行う。CPU105は、第2の測定期間において、給電アンテナ108のリアクタンス情報である第2のリアクタンス情報を取得し、RAM110へ保存する。CPU105がこの第2のリアクタンス情報を取得している際、電子機器200の切り替え部212は第3の切り替え状態となっており、受電アンテナ201が短絡状態となる。CPU105は、第2のリアクタンス情報の平均値を取得してもよいし、代表値を取得してもよい。この開始のタイミングはCPU105が、第2の通信手段を用いて制御を行ってもよい。CPU105が第2の測定を行った後に、本フローチャートはS510からS511に進む。
S607において、CPU205は、第1の測定期間において、測定の為の切り替え操作を行う。CPU205は、第1の測定期間において、切り替え部212に切り替え部212を第2の切り替え状態に切り替える為の信号を送信し、受電アンテナ201を開放状態にする。CPU205が切り替え操作を行っている際、給電機器100のCPU105は第1のリアクタンス情報を取得する。この開始のタイミングはCPU105が、第2の通信手段を用いて制御を行ってもよい。CPU205が、切り替え操作を行った後に、本フローチャートはS607からS608に進む。
S608において、CPU205は、第2の測定期間において、測定の為の切り替え操作を行う。CPU205は、第2の測定期間において、切り替え部212に切り替え部212を第3の切り替え状態に切り替える為の信号を送信し、受電アンテナ201を短絡状態にする。CPU205が切り替え操作を行っている際、給電機器100のCPU105は第2のリアクタンス情報を取得する。この開始のタイミングはCPU105が、第2の通信手段を用いて制御を行ってもよい。CPU205が、切り替え操作を行った後に、本フローチャートはS608からS609に進む。
以上の様に給電機器100と電子機器200が各動作処理を行うことで、適切なタイミングで結合係数を測定する給電機器と給電システムを提供することができる。
100:給電機器
200:電子機器

Claims (16)

  1. 対向する電子機器に非接触で電力を供給する給電機器であって、
    給電用のアンテナと
    前記給電用のアンテナと前記電子機器が有する受電用のアンテナとの
    結合係数を測定する測定手段と
    前記電子機器の位置の変動を判定する判定手段と
    を備え、
    前記測定手段は、前記判定手段が前記電子機器の位置変動が起きたことを判定した後に、
    結合係数を測定する
    ことを特徴とする給電機器。
  2. 請求項1に記載の給電機器であって、
    前記測定手段は、前記測定において、
    前記受電用のアンテナ端が電気的に開放状態となる第1の測定期間における、
    前記給電用のアンテナ端の第1のリアクタンス値情報と、
    前記受電用のアンテナ端が電気的に短絡状態となる第2の測定期間における、
    前記給電用のアンテナ端の第2のリアクタンス値情報の、
    少なくとも2つの情報を取得する
    ことを特徴とする給電機器。
  3. 請求項2に記載の給電機器であって、
    更に制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記測定において、
    前記第1の測定期間と前記第2の測定期間の開始と終了のタイミングを制御する
    ことを特徴とする給電機器。
  4. 請求項2に記載の給電機器であって、
    更に制御手段を備え、
    前記制御手段は、前記測定において、
    前記第1のリアクタンス値情報と前記第2のリアクタンス情報の、
    少なくとも2つの情報を用いて磁界の結合係数を演算する
    ことを特徴とする給電機器。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給電機器であって、
    更に対向する電子機器との第1の通信手段を備え、
    前記第1の通信手段は、前記給電用のアンテナを介して前記電子機器と通信を行う
    ことを特徴とする給電機器。
  6. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の給電機器であって、
    更に対向する電子機器との第2の通信手段を備え、
    前記通信手段は、前記給電用のアンテナと別の経路を介して前記電子機器と通信を行う
    ことを特徴とする給電機器。
  7. 請求項5または6に記載の給電機器であって、
    前記判定手段は、前記電子機器が該給電機器の給電可能領域に進入した際に、
    前記第1の通信手段あるいは前記第2の通信手段が前記電子機器と通信を行い、
    該給電機器が前記電子機器に対して給電可能かどうかを確認することで、
    前記電子機器の位置変動が起きたことを判定する
    ことを特徴とする給電機器。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の給電機器であって、
    更に前記給電用のアンテナからの電力反射を検出する検出手段を備え、
    前記検出手段は、給電中あるいは通信中において、
    該給電機器と前記電子機器の相対位置が変動した際に、
    前記給電用のアンテナからの電力反射を検出する
    ことを特徴とする給電機器。
  9. 請求項8に記載の給電機器であって、
    前記判定手段は、前記検出手段が前記給電用のアンテナからの電力反射を検出した際に、
    電力反射レベルが一定閾値以上を超えているかどうかを確認することで、
    前記電子機器の位置変動が起きたことを判定する
    ことを特徴とする給電機器。
  10. 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の給電機器であって、
    更に記憶手段を備え、
    前記記憶手段は、少なくとも1つ以上の前記測定に関わる情報を記憶する
    ことを特徴とする給電機器。
  11. 対向する給電機器から非接触で電力を供給される電子機器であって、
    受電用のアンテナと
    前記受電用のアンテナ端の接続を電気的に切り替えられる切り替え手段と、
    対向する給電機器との通信手段と、
    を備え、
    前記切り替え手段は、前記給電機器から前記通信手段を介して得た信号に従い、
    前記受電用のアンテナ端を切り替える
    ことを特徴とする電子機器。
  12. 請求項11に記載の電子機器であって、
    前記切り替え手段は、前記給電機器からの信号に従い、
    前記受電用のアンテナ端を電気的に接続状態に切り替える第1の切り替え状態と、
    前記受電用のアンテナ端を電気的に開放状態に切り替える第2の切り替え状態と、
    前記受電用のアンテナ端を電気的に短絡状態に切り替える第3の切り替え状態の、
    少なくとも2つの状態に前記受電用のアンテナ端を切り替えられる
    ことを特徴とする電子機器。
  13. 請求項12に記載の電子機器であって、
    前記切り替え手段は、前記給電機器からの信号により、
    第1の測定期間か第2の測定期間かを判定し、
    前記第1の測定期間においては前記第2の切り替え状態に、
    前記第2の測定期間においては前記第3の切り替え状態に、
    前記受電用のアンテナ端を切り替えられる
    ことを特徴とする電子機器。
  14. 請求項11乃至13のいずれか1項に記載の電子機器であって、
    更に蓄電手段を備え、
    前記蓄電手段は対向する給電機器から得られた電力を蓄電する
    ことを特徴とする電子機器。
  15. 請求項14に記載の電子機器であって、
    前記切り替え手段は、
    前記蓄電手段に蓄えられている電力を使って制御を行うことができる
    ことを特徴とする電子機器。
  16. 非接触で電力を供給する給電機器と非接触で電力を供給される電子機器からなる非接触給電システムであって、
    前記給電機器と前記電子機器はそれぞれ電力伝送用のアンテナを備え、
    前記給電機器が有する給電用のアンテナと前記電子機器が有する受電用のアンテナとの
    結合係数を測定する測定手段と
    前記給電機器と前記電子機器の相対位置の変動を判定する判定手段と
    を備え、
    前記測定手段は、前記判定手段が前記電子機器の位置変動が起きたことを判定した後に、
    結合係数を測定する
    ことを特徴とする非接触給電システム。
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