JP2018132610A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 効果的にクリーニングできるタイミングでユーザにクリーニングの実行を促せる画像形成装置を提供することを目的とする。【解決手段】 カウント部200によりカウントされた値が所定の値に達している場合、且つ、計時部201により計時された時間が所定の時間に達している場合、表示制御部41は、クリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に表示し、画像形成部は、前記選択に対応する指示を受付部41が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始する。カウント部200によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、計時部201により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、表示制御部41が前記画面を表示することなく画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する。【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる定着装置の一例として、定着ローラの外側にヒータと定着ローラの外周面に接触するフィルムを設け、ヒータがフィルムを介して定着ローラを外部から加熱する構成が知られている(特許文献1)。この構成では、定着ローラの表面の温度を素早く目標の定着温度に到達させることができる。
特許文献1には、定着ローラを外部から加熱する加熱部材に蓄積したトナーなどの付着物を、一時的に定着ローラに付着させ、クリーニング用のシートに付着させて排出させることで、加熱部材に付着した汚れをクリーニングする技術が開示されている。特許文献1では、ユーザの判断により画像形成装置がクリーニングモードに切り替えられることで、加熱部材のクリーニングが実行される構成が記載されている。
特開2010−249971
加熱部材としてのフィルムが定着ローラを加熱する構成では、フィルムにトナー汚れが蓄積した状態かつ定着ローラが冷めた状態でジョブが投入されると、定着ローラの立ち上げによってフィルムの汚れが加圧側の回転体に転移する恐れがある。その結果、フィルムにトナー汚れが蓄積した状態かつ定着ローラが冷めた状態で投入されたジョブを実行すると、当該ジョブの1枚目の裏面にトナー汚れが付着する恐れがあった。
しかしながら、特許文献1の構成では、クリーニングモードに切り替えるべきタイミングが装置によって案内されないため、ユーザはクリーニングを実行すべきタイミングを知ることができなかった。
そこで、本発明は、効果的にクリーニングできるタイミングでユーザにクリーニングの実行を促せる画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、第1の発明は、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
前記画像形成部によりトナー画像が形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されるまでの時間を計る計時部と、
表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
操作者からの指示を受け付ける受付部と、
を有し、
前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とするものである。
また、第2の発明は、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
前記画像形成部によりトナー画像が形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から、次の画像形成命令が入力されることなく経過した時間を計る計時部と、
表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
操作者からの指示を受け付ける受付部と、
を有し、
前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合において、前記表示制御部は、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達したことに応じて前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記画面が前記表示部に表示されている場合には前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けてから次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合において、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部は、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を表示しないことを特徴とするものである。
また、第3の発明は、
画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
前記画像形成部によって所定の濃度範囲のトナー画像がシートの搬送方向に所定の長さ以上形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されるまでの時間を計る計時部と、
表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
操作者からの指示を受け付ける受付部と、
を有し、
前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とするものである。
また、第4の発明は、
画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
前記画像形成部によって所定の濃度範囲のトナー画像がシートの搬送方向に所定の長さ以上形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されることなく経過した時間を計る計時部と、
表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
操作者からの指示を受け付ける受付部と、
を有し、
前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合において、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達したことに応じて、前記表示制御部は、前記画面を前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記画面が前記表示部に表示されている場合には前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けてから次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合において、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を表示しないことを特徴とするものである。
また、第5の発明は、
画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されるまでの時間を計る計時部と、
表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
操作者からの指示を受け付ける受付部と、
を有し、
所定の枚数のシートに対し、所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に前記次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
前記所定の枚数のシートに対し、前記所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において前記所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とするものである。
また、第6の発明は、
画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から、次の画像形成命令が入力されることなく経過した時間を計る計時部と、
表示部と、
前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
操作者からの指示を受け付ける受付部と、
を有し、
所定の枚数のシートに対し、所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に前記次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
前記所定の枚数のシートに対し、前記所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において前記所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とするものである。
本発明によれば、効果的にクリーニングできるタイミングでユーザにクリーニングの実行を促せる画像形成装置を提供することができる。
定着クリーニングの実行を促すタイミングに関するフローチャートである。 画像形成装置の一例を示す概略断面図である。 定着装置の一例を示す断面図である。 ヒータの制御温度と定着性の関係を説明する図である。 加熱ニップ部N2の説明に関し、加熱ニップ部N2を3分割した様子を示す図である。 定着装置が冷めている状態から温調制御を開始した場合の加熱フィルムと定着ローラの表面温度の変化の様子を説明する図である。 YMCKの濃度信号値の総和[%]と加熱フィルム表面の汚れ濃度ΔDの関係を示す図である。 通紙枚数と加熱フィルム表面の汚れ濃度ΔDの関係を示す図である。 加熱フィルムと定着ローラの表面温度の変化の様子に関し、定着装置が冷めている状態から温調制御を開始した場合の様子と暖まっている状態から温調制御を開始した場合の様子を示す図である。 各環境でのジョブの間隔時間と加熱フィルム表面の汚れ濃度ΔDの関係を示す図である。 画像形成装置の制御にかかる構成を示すブロック図である。 検知エリアサイズと加熱フィルム表面の汚れ濃度ΔDの関係を示す図である。 検知エリアの分割の一例について説明する図である。 濃度信号値の検知エリアと検知方法を説明する図である。 濃度信号値の検知に関するフローチャートである。 濃度信号値に基づく定着クリーニングの実行タイミングを判断するフローチャートである。 定着クリーニングの実行を促す画面の一例を示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。ただし、この実施形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明を実施形態に記載されたものだけに限定するものではない。
〔実施例1〕
<画像形成装置について>
画像形成装置100の全体構成及び動作について説明する。
本実施例の画像形成装置100は、後述する外部加熱方式の定着装置14を備えた画像形成装置である。図2には、画像形成装置100の一例として、4個の画像形成部を有する4色フルカラーの電子写真方式の画像形成装置を示す。なお、本実施例では、画像形成装置100として、フルカラーの中間転写方式の装置を例に説明するが、これに限定されるものではない。例えば、後述する中間転写ベルト9を介さずに、感光ドラム1から転写材Pに直接転写する直接転写方式の装置であってもよいし、単色のトナー画像を形成する装置(例えば、モノクロ機)であってもよい。また、画像形成装置100としては、複写機、プリンタ、ファクシミリ装置、および、これらの複数の機能を備える複合機などであってもよい。
転写材Pは、画像形成装置100によってトナー像(画像)が形成される媒体である。転写材Pの具体例として、普通紙、厚紙、オーバーヘッドプロジェクター用シートなどがある。尚、便宜上、転写材(シート)Pの扱いを、通紙、給紙、排紙など紙に纏わる用語を用いて説明するが転写材は紙に限定されるものではない。
本実施例における画像形成装置100には、Y(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の4つの色に対応する4つのステーション(4つの画像形成部)が一列に配列されている。それぞれのステーションにて形成されたトナー画像が、各ステーションから中間転写ベルト9に順次転写される。
各ステーション内には、像担持体としてドラム型の電子写真感光体1(以下、感光ドラム1と称する。)を備えている。
感光ドラム1の周面には、回転方向(矢印R1方向)に沿って順に、帯電手段としての帯電器2、露光手段としての露光装置3、現像手段としての現像装置4、クリーニング手段としてのクリーニング装置7、前露光手段としての前露光器8が配置されている。現像装置4には、感光ドラム1へ現像剤を供給する現像ローラ5が配置されている。
矢印R3方向に回転する中間転写ベルト9の内側には、中間転写ベルト9を介して各ステーションの感光ドラム1と対向する1次転写ローラ10が設けられている。さらに、2次転写部の内側ローラ11と2次転写部の外側ローラ12は、中間転写ベルト9を介して接触している。2次転写部の外側ローラ12は、矢印R4方向に回転する。
定着装置14については後述する。
<画像形成について>
次にジョブが入力されてから転写材Pに画像形成されるまでの工程の概要について説明する。
ジョブ(画像形成ジョブ、印刷ジョブ)とは、画像データ、指定された転写材Pの種類、坪量、紙サイズ、枚数、部数、レイアウト、後処理などの印刷条件情報が付加された画像形成指示(画像形成命令)のことである。
入力画像処理部42(図11)には、接続されている外部のパーソナルコンピュータ等から画像データが入力される。入力画像処理部42と接続する制御部41は、入力された画像データに基づき、プリンタ部46に指示信号を送ることにより画像形成部にトナー画像を形成させる。
尚、画像形成装置100は、LANケーブル(通信回線)(不図示)等を介して外部のパーソナルコンピュータ(不図示)と接続可能な構成であり、接続されている外部のパーソナルコンピュータから画像データが入力可能である。また、画像形成装置100に、載置された原稿を読み取る読み取り装置(不図示)を設け、読み取り装置が読み取った画像データが入力画像処理部42に入力される構成としてもよい。
入力画像処理部42に入力される画像データは、例えば、R(レッド)、G(グリーン)、及びB(ブルー)の3つの色成分のデータ(以下、RGB画像データと称する。)で構成される。入力画像処理部42は、入力されたRGB画像データをY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)及びK(ブラック)の4つの色成分のデータで構成される画像データに変換する。このY、M、C及びKの4つの色成分で構成される画像データは、それぞれの画素について各色の色成分が濃度として表される。
本実施例では、1画素あたりのY、M、C、及びKの各色成分の濃度を、単色での最大濃度を100%とするときの1画素あたりの各色成分の濃度[%]で表す。即ち、本実施例では、入力画像処理部42は、1画素あたりの単色での最大濃度を100%とし、画素毎に各色成分の濃度信号値[%]で構成されるデータ(以下、YMCK画像データと称する。)に変換する。例えば、モノクロの画像データにおいて、ある画素がブラックである場合はK成分の濃度信号値が100%、ある画素が薄いグレーである場合はK成分の濃度信号値が20%という具合である。
入力画像処理部42は、YMCK画像データを制御部41に出力する。制御部41は、入力画像処理部42から入力されたYMCK画像データに対応するトナー画像を形成するように、画像形成部を制御する。
尚、以下では、画像形成部が画像形成すべき画像データの色の濃度に関する説明において、入力画像処理部42により生成されるYMCK画像データが示す濃度信号値[%]を用いて説明する。また、YMCKの濃度信号値の総和とは、1画素あたりの各色成分の濃度信号値[%]の合計したものである。尚、YMCK画像データの生成方法は一例であってこれに限定されるものではない。
また、本実施例では、転写材Pへのトナーの載り量を制御するために、入力画像処理部42は、YMCK画像データにおける1画素あたりの4つの色成分の濃度信号値の総和が最大200%になるように、YMCK画像データに変換する。すなわち、YMCK画像データでの濃度信号値の総和が200%となる時、転写材Pに担持させるトナーの量が最大となる。
画像形成装置100において、画像形成時には、感光ドラム1は矢印R1方向に所定のプロセススピードで回転駆動される。
まず、感光ドラム1の表面を帯電器2によって不図示のバイアス電源からバイアスが印加されることにより、感光ドラム1の表面がマイナス極性に略均一に帯電される。
次に帯電された感光ドラム1の表面には、露光装置3が照射する露光レーザーにより、静電潜像が形成される。露光装置3は、入力画像処理部42から送られてくる画像信号(YMCK画像データにおける各色の濃度信号値)に基づいた画像パターンを感光ドラム1の表面に形成する。具体的には、露光装置3の内部に設けられたレーザーチップが、制御部41から指示された露光量で、帯電後の感光ドラム1の表面にレーザー光を照射する。露光装置3によりレーザー光が照射された部分では、帯電によって感光ドラム1の表面に保持されていた電荷が除去されるので、静電潜像が形成される。本実施例では、露光装置3の露光量の出力を変更することで、トナー画像の画像濃度を制御する。
感光ドラム1の表面に形成された静電潜像は、現像装置4によってトナー画像として現像される。具体的には、マイナス極性に帯電したトナーを担持する現像ローラ5に、バイアスが印加されることよって、現像ローラ5のトナーを感光ドラム1に飛翔、付着させる。
感光ドラム1上で現像されたトナー画像は、1次転写ローラ10によって、感光ドラム1から中間転写ベルト9の表面に一次転写される。
中間転写ベルト9の表面には、各感光ドラム1から各色のトナー画像が重畳されることにより、フルカラーのトナー画像が形成される。
中間転写ベルト9の表面に形成されたトナー画像は、二次転写部の外側ローラ12が中間転写ベルト9との間で形成する転写ニップ部にて、転写材Pに転写される。
収納部に収納された転写材Pは、給紙ローラ20によってカセットから転写ニップ部へ向けて送り出される。
転写ニップ部にて未定着のトナー画像が形成された転写材Pは、搬送路50を経て定着装置14に搬送される。定着装置14は、定着ニップ部(ニップ部)N1にて転写材P上(シート上)の未定着のトナー画像Tを加熱・加圧する。これにより定着装置14は、転写材P上の未定着トナー画像Tを転写材Pに定着する。
定着装置14にて定着された転写材Pは、排紙ローラ21を経て、排紙トレー22上に排出される。
以上で、1枚の転写材Pの片面に対する4色フルカラーの画像形成が終了する。
<外部加熱方式の定着装置について>
次に、本実施例の定着装置14について、図3を用いて説明する。
本実施例の定着装置14は、定着ローラ18の表面を定着ローラ18の外部から加熱する外部加熱方式の定着装置である。外部加熱方式の構成では、定着ローラ18を表面から加熱するので、消費電力を抑えつつ、定着ローラ18の表面を素早く目標温度に到達させることができる。
定着ローラ18は、定着ニップ部N1にて転写材Pが担持する未定着のトナー画像Tと接触する回転体であり、定着ニップ部N1にて未定着のトナー画像Tを加熱する。定着ローラ18は、内側から金属製のローラ、弾性層としてのゴム層、表面に離型層が設けられており、定着ローラ18の直径は、例えば、18mmである。
定着ローラ18は、駆動源としてのモータ(不図示)と接続しており、モータによって回転する。
定着ローラ18の外周面には、加圧ローラ19(加圧回転体)が対向しており、定着ローラ18と協働してその間で定着ニップ部N1を形成している。加圧ローラ19は、内側から金属製のローラ、弾性層としてのゴム層、表面に離型層が設けられているローラであり、定着ローラ18に従動回転する。
尚、加圧回転体としては、内側にバックアップ部材を有するフィルムであってもよい。バックアップ部材は、フィルムと定着ローラ18が定着ニップ部N1を形成するように、フィルムを支持する部材である。加圧回転体をフィルムとし、バックアップ部材を金属製とすることで、定着ニップ部N1の長手方向(定着ローラ18の回転軸方向)の熱伝導率が良くすることができる。これにより、例えば、A3サイズの通紙が可能な定着装置において、B5サイズやA5サイズのような小サイズの転写材Pを連続で通紙する場合にも、定着ローラ18の長手方向の熱の分布を均すことができる。すなわち、このような場合に、定着ローラ18の非通紙部昇温を抑制することができる。
また、定着ローラ18の外表面には、加熱回転体としての加熱フィルム15が当接している。本実施例では、加熱フィルム15は、厚み30μmのポリイミド樹脂からなるフィルム基層上に、厚み20μmのPFA樹脂からなる離型層を備えている円筒状のフィルムである。加熱フィルム15は、定着ローラ18と加熱ニップ部N2を形成しており、定着ローラ18により従動回転する。
加熱フィルム15の内側には、加熱源としてのヒータ16が設けられている。本実施例のヒータは、セラミックヒータである。ヒータ16は、加熱ニップ部N2を形成されている領域で加熱フィルム15の内周面に接触するように設けられている。ヒータ16は、加熱ニップ部N2にて加熱フィルム15を介して定着ローラ18の表面を外部加熱する。
また、ヒータ16は、位置ズレやヒータ16の割れを防止するために、ヒータホルダー17に保持されている。
また、ヒータ16のヒータホルダー側(加熱フィルム15と接触していない側)には、温度センサ(不図示)が設けられている。本実施例の温度センサは、サーミスタであり、ヒータ16のヒータホルダー側の面に接触している。
定着装置14は、外部加熱手段であるヒータ16からの熱エネルギーを、定着ローラ18を介して未定着のトナー画像Tを担持する転写材Pに付与し、未定着のトナー画像Tを加熱する。
すなわち、未定着のトナー画像Tが転写された転写材Pが定着ニップ部N1に搬送されると、定着ローラ18の表面の熱は、未定着のトナー画像Tと転写材Pに伝わり、転写材Pの表面に定着トナー画像T2として定着される。
<定着装置の温調制御について>
次に、定着装置14における定着ローラ18の温度調整制御について、図4を用いて説明する。
ヒータ16は、制御部41と電気的に接続しており、制御部(ヒータ制御部)41によってその通電が制御される。制御部41は、画像形成を実行せずにジョブの入力を待つ待機状態において、ジョブの入力を受け付けると、ヒータ16の通電をオンにし、定着ローラ18の表面が目標温度となるようにヒータ16の出力を制御する。制御部41は、ヒータ16に接触している温度センサと電気的に接続しており、この温度センサの検知結果に基づいて、ヒータ16の出力を制御する。定着ローラ18の表面が目標温度となるようにヒータ16を制御することを温度調整制御(以下、温調制御と略記する。)と称する。尚、制御部41はヒータ16の通電のオン、オフを繰り返すことにより温調制御するとしてもよい。また、入力済みのジョブに対応する定着処理が全て終了したら、制御部41はヒータ16への通電をオフし、待機状態へと移行する。
図4は、ヒータ16の制御温度と、その制御温度により定着ニップ部N1にてトナーが加熱される温度(すなわち、定着ニップ部N1での定着ローラ18の表面温度)の関係を示している。ここで、ヒータ16の制御温度とは、ヒータ16に接触している温度センサが検知する温度である。尚、図4に示す値は、一例であり、これに限定されるものではない。
定着ローラ18の目標温度は、転写材Pに載り得る未定着のトナー画像Tのトナー量が最大のときに定着に必要な熱量が不足しない温度を採用している。上述したように、本実施例の画像形成装置100では、YMCKの濃度信号値の総和200%がトナーの載り量が最大値となる。
図4に示す例では、ヒータ16の制御温度が180℃未満のとき、定着ニップ部N1での定着ローラ18の表面温度は100℃未満という低い温度となる。このとき、定着ニップ部N1にてトナー画像Tに十分な熱量が与えられないので、トナーが溶ききれずに転写材Pに定着しない恐れがある。すなわち、定着不良が発生する恐れがある。
また、図4に示す例では、ヒータ16の制御温度が230℃以上のとき、定着ニップ部N1での定着ローラ18の表面温度が120℃以上という高い温度になる。このとき、定着ニップ部N1にてトナー画像Tに過剰な熱量が供給されるため、トナーを溶かしすぎてしまう。これにより、定着ニップ部N1を通過したトナーが、転写材Pではなく定着ローラ18の表面側に付着してしまう恐れがある。そして、定着ローラ18の表面に付着したトナーが、定着ローラ18が1周した以降に転写材Pの画像面に汚れとして転移する恐れがある(ホットオフセットによる画像不良)。
そこで、本実施例の定着装置14では、定着不良およびホットオフセットによる画像不良を発生させずに、定着性が確保できる温度領域(図4における通常定着領域。ヒータ16の制御温度でいうと、180℃以上230℃未満)で温調制御を行う。
<加熱フィルムが汚れるメカニズムについて>
定着ローラ18が蓄熱されている状態で転写材Pへの定着処理を繰り返すと、定着ローラ18にオフセットしたオフセットトナーTxが加熱フィルム15に転移し、加熱フィルム15にトナー汚れが蓄積する場合がある。以下では、加熱フィルム15の表面に汚れが溜まるメカニズムについて、図5から順を追って説明する。
まず、定着ローラ18へのトナーのオフセットについて説明する。
上述したように、定着装置14では、制御部41により、最大のトナー載り量(すわなち、YMCKの濃度信号値の総和=200%)での定着性が確保される温度領域で温調制御を行っている。
そのため、転写材Pのある領域において、トナーの載り量が少ない画像(例えば、濃度の低いハーフトーン画像)が形成された場合、その画像に対しては過定着気味となる。上述したホットオフセットによる画像不良ほどではないが、ホットオフセットと同様の原理でトナーがわずかに定着ローラ18の表面へ付着してしまう(図3におけるオフセットトナーTx)。
次に、定着ローラ18に付着したオフセットトナーTxが加熱フィルム15に転移するメカニズムについて説明する。
定着ローラ18に付着したオフセットトナーTxは、定着ローラ18より表面温度が低いローラやフィルムに接触すると、表面温度が低い側へと移動する傾向がある。
図5は、定着装置14において、加熱フィルム15と定着ローラ18の加熱ニップ部N2を拡大した図である。尚、図5において加圧ローラ19は省略されている。
説明のために、加熱ニップ部N2を図5に示すように3つの位置(上流側ニップ部N3、中央ニップ部N4、下流側ニップ部N5)に分割する。加熱フィルム15の回転方向において、加熱ニップ部N2の上流側に位置する点を上流側ニップ部N3、加熱ニップ部N2の中央に位置する点を中央ニップ部N4、中央ニップ部N4の下流側に位置する点を下流側ニップ部N5と称する。表1は、各ニップ部での、加熱フィルム15の表面温度と定着ローラ18の表面温度を示したものである。
表1の表面温度は、連続通紙に伴い定着ローラ18が蓄熱された場合を示す一例として、定着装置14に転写材Pを40枚連続通紙した場合の温度を示すものである。
Figure 2018132610
加熱フィルム15は、定着ローラ18のように蓄熱層(ゴム層)が存在せず、且つ、膜厚が薄いので放熱性が非常に高いので、ほとんど蓄熱されない。一方、定着ローラ18は、蓄熱層(ゴム層)を有しており、連続通紙に伴い蓄熱される。
そのため、上流側ニップ部N3において、加熱フィルム15の表面温度は80℃となる。上流側ニップ部N3における定着ローラ18の表面温度が110℃になっているのに比べて、加熱フィルム15の方が表面温度の低い状態になる。
中央ニップ部N4では、ヒータ16が加熱フィルム15の内面を接触しているので、ヒータ16により急速に加熱される。したがって、加熱フィルム15は、目標の温調温度である120℃に達する。中央ニップ部N4における加熱フィルム15の表面温度が120℃となるとき、加熱フィルム15を介してヒータ16からの熱を受ける定着ローラ18の表面温度は、116℃になる。
尚、定着ローラ18表面も加熱フィルム15を介して加熱されるので瞬間的には120℃近くまで温度上昇し得るが、定着ローラ18の蓄熱層に表面の熱を奪われるため、定着ローラ18の表面は116℃付近までしか上昇しない。
ただし、転写材Pの通紙枚数が増えるに連れて定着ローラ18の蓄熱量も増えるため、連続通紙を続けるにつれて、中央ニップ部N4での定着ローラ18の表面温度は120℃に到達する。
下流側ニップ部N5では、ヒータ16の発熱体から離れるため、放熱性が高い加熱フィルム15の表面温度は、110℃まで瞬時に下がってしまう。一方、定着ローラ18は、蓄熱層があるために放熱量が少なく、下流側ニップ部N5でもその表面温度は114℃までしかは下がらない。すなわち、下流側ニップ部N5では、定着ローラ18の表面温度よりも加熱フィルム15の表面温度の方が低くなる。
そのため、下流側ニップ部N5において、定着ローラ18に付着したオフセットトナーTxが、より表面温度の低い加熱フィルム15の表面へと移動してしまう。
表1に示した温度関係では、中央ニップ部N4では加熱フィルム15の表面温度よりも定着ローラ18の表面温度の方が低い。したがって、表1に示した温度関係では下流側ニップ部N5にて加熱フィルム15の表面に移動したオフセットトナーTxは、中央ニップ部N4にて、その一部が再び定着ローラ18に転移する。しかしながら、上述したように、連続通紙を続けるにつれて、定着ローラ18が蓄熱されることにより中央ニップ部N4での定着ローラ18の表面温度は120℃に到達する。そのため、連続通紙を続けると、中央ニップ部N4では加熱フィルム15の表面に付着したオフセットトナーTxが再び定着ローラ18に転移するという現象が起こりにくくなる。
また、定着ローラ18の蓄熱が進むと、下流側ニップ部N5での加熱フィルム15と定着ローラ18との温度差も大きくなるため、より加熱フィルム15側にオフセットトナーTxが転移しやすくなる。
以上のように、定着装置14に転写材Pが連続通紙される枚数が増えることで定着ローラ18の表面温度が上がる。これにより、定着ローラ18に付着したオフセットトナーTxが加熱フィルム15側に転移しやすくなるため、加熱フィルム15がオフセットトナーTxを溜め続けてしまう。
<成果物へのトナー汚れの発生について>
次に、加熱フィルム15の表面に蓄積したオフセットトナーTxにより、成果物にトナー汚れが付着するメカニズムについて図6から順を追って説明する。
この成果物へのトナー汚れの付着は、加熱フィルム15の表面にオフセットトナーTxが蓄積している場合において、定着ローラ18が冷えた状態から定着ローラ18の温調制御を開始した際に発生する恐れがある。より具体的には、加熱フィルム15の表面にオフセットトナーTxが蓄積している場合において、定着装置14が冷えた状態で画像形成装置100にジョブが入力されたとき、当該ジョブの1枚目の裏面にトナー汚れが付着する恐れがある。例えば、予約されたジョブが全て終了した後しばらくジョブが投入されなかった場合には、ヒータ16のオフ状態がしばらく(例えば20〜30分)続くので、定着ローラ18が冷えた状態となる。定着ローラ18が冷えた状態とは、例えば定着ローラ18の温度が室温に馴染んだ状態である。
図6は、温度:25℃、湿度:50%の環境下に設置されている画像形成装置100において、定着装置14がこの環境に馴染んだ状態からヒータ16が温調制御を開始した場合の、加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度の変化の様子を示している。図6において、C1は、加熱ニップ部N2での加熱フィルム15の表面温度であり、C2は、加熱ニップ部N2での定着ローラ18の表面温度である。
温調制御が開始される前は、ヒータ16はオフ状態であり、温度:25℃、湿度:50%の環境に馴染んでいるため、加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度は共に約25℃である。
加熱フィルム15は、熱容量が小さいので加熱ニップ部N2ではヒータ16からの熱を受けて素早く昇温する。一方、定着ローラ18では蓄熱層に熱が伝わるので、定着ローラ18の表面温度は加熱フィルム15と比べてゆっくりと上昇する。加熱フィルム15の表面温度C1が120℃に達するとき、定着ローラ18の表面温度C2は105℃までしか上昇しない。
本実施例の画像形成装置100では、立ち上がりの素早い外部定着方式の定着装置14であるため、予約されたジョブが全て終了した後、ジョブの入力を待つ待機状態において、ヒータ16はオフされている。制御部41は、待機状態でジョブが投入されたことに応じて、ヒータ16をオンにし、温調制御を開始する。待機状態におけるジョブの投入から当該ジョブの1枚目が出力されるまでの時間を短縮するために、制御部41は、加熱フィルム15が120℃に達するタイミングで当該ジョブの1枚目の転写材Pの先端が定着ニップ部N1に突入するように転写材Pを搬送する。
定着装置14が温度:25℃、湿度:50%の環境に馴染んだ状態から温調制御を開始する場合、温調制御が開始されてから転写材Pの先端が定着ニップ部N1に突入するまでの間に亘って定着ローラ18の表面温度は、加熱フィルム15の表面温度よりも低い。ゆえに、図6に示す状況で温調制御を開始する前の時点で既に加熱フィルム15にオフセットトナーTxが転移していた場合、加熱フィルム15の表面に蓄積したオフセットトナーTxは、定着温度への立ち上げの間に定着ローラ18の表面へと移動する。
表2は、図6に示す状況下で定着装置14の温調制御を行った場合において、1枚目の転写材Pの先端が定着ニップ部N1に到達した際の加熱ニップ部N2の各ニップ部での加熱フィルム15及び定着ローラ18の表面温度を示したものである。
Figure 2018132610
表2において、上流側ニップ部N3の位置ではまだヒータ16に到達していないので、加熱フィルム15の表面温度が80℃である。また、上流側ニップ部N3の位置では定着ローラ18の表面温度は66℃である。したがって、加熱フィルム15の表面に付着しているオフセットトナーTxは、定着ローラ18の表面に転移する。
表2において、中央ニップ部N4の位置では、加熱フィルム15の表面温度が目標温度である120℃になる。一方、冷めた状態から温調制御を開始する場合、定着ローラ18の表面温度が105℃までしか上昇しない。ここでも定着ローラ18の表面温度が加熱フィルム15の表面温度よりも低いため、加熱フィルム15の表面に付着しているオフセットトナーTxは定着ローラ18の表面へと移動する。
表2において、下流側ニップ部N5は、加熱フィルム15はヒータ16と接触していない領域なので、加熱フィルム15の表面温度が110℃まで低下する。一方、定着ローラ18の表面温度は、103℃程度になる。ここでも定着ローラ18の表面温度が加熱フィルム15の表面温度よりも低いため、加熱フィルム15の表面に付着しているオフセットトナーTxは定着ローラ18の表面へと移動する。
また、加圧ローラ19は内部にヒータを有していないため、定着ローラ18と同じか定着ローラ18よりも低い温度になる。また、温調制御において、定着ローラ18と加圧ローラ19は当接している。したがって、温調制御が開始されてから定着ニップ部N1に転写材Pが到達するまでの間に加熱フィルム15から定着ローラ18へ移動したオフセットトナーTxは、定着ローラ18から加圧ローラ19へと移動する。
尚、図6で示すように、転写材Pが定着ニップ部N1に通紙され始めると、通紙により定着ローラ18の表面の熱が転写材Pに奪われるので、定着ローラ18の表面温度は、一時的に105℃から低下する。ただし、転写材Pに供給する熱量が不足するほどではない。さらに連続通紙を続けると、連続通紙中の紙間でヒータ16から受けた熱が蓄熱層(ゴム層)に蓄熱される。やがて、加熱ニップ部N2での加熱フィルム15と定着ローラ18との温度関係は、表1のようになる。
表1の例と共に前項で述べたように、連続通紙に伴い定着ローラ18が蓄熱された状態では、下流側ニップ部N5における加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度の関係は、加熱フィルム15<定着ローラ18である。そのため、定着処理時に定着ローラ18に付着したホットオフセットトナーTxは、加熱フィルム15へと移動する。そして、加熱フィルム15に溜まり続ける。
しかしながら、図6及び表2の例と共に本項で述べたように、定着装置14が温度:25℃、湿度:50%の環境に馴染んだ状態(冷めた状態)から転写材Pの定着処理を開始した場合、加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度の関係は、次のようになる。すなわち、下流側ニップ部N5において、加熱フィルム15>定着ローラ18になる。また、定着ニップ部N1において、定着ローラ18>加圧ローラ19になる。そのため、加熱フィルム15に蓄積していたオフセットトナーTxが、定着ローラ18側に移動する。そして、定着ローラ18側に移動したオフセットトナーTxが加圧ローラ19に転移する。そのタイミングで転写材Pが定着ニップ部N1に到達すると、転写材Pの裏面(即ち、加圧ローラ19と接触する側の面)にオフセットトナーTxが付着してしまう。
<定着クリーニングについて>
ここで、本実施例で促す定着クリーニング(クリーニング処理)について説明する。
定着クリーニングでは、加熱フィルム15の表面に付着したオフセットトナーTx、表面温度の低い側に移動する性質を利用する。上述したように、加熱ニップ部N2(特に下流側ニップ部N5)での表面温度の関係を加熱フィルム15>定着ローラ18の状態にすることで、加熱フィルム15の表面に溜まったオフセットトナーTxを定着ローラ18に移動させることができる。また、定着ニップ部N1における表面温度の関係を定着ローラ18>加圧ローラ19の状態にすることで、加熱フィルム15の表面に溜まったオフセットトナーTxを定着ローラ18を介して加圧ローラ19に移動させることが出来る。
この状態で定着ニップ部N1にクリーニング用の転写材Pを通紙する。これにより、定着ローラ18と加圧ローラ19の表面に付着したオフセットトナーTxがクリーニング用の転写材Pに付着し、クリーニング用の転写材Pと共に機外へ排出される。
このようにして、加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTx、及び、定着ローラ18と加圧ローラ19の表面に移動するオフセットトナーTxをクリーニングする。
一方、上述したように、加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度が下流側ニップ部N5にて加熱フィルム15<定着ローラ18となる場合には、加熱フィルム15に蓄積しているオフセットトナーTxがあまり定着ローラ18側に移動しない。ゆえに、クリーニング効果が小さい。
そこで、制御部41は、加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度の関係が下流側ニップ部N5にて加熱フィルム15>定着ローラ18となっている状態、すなわち、定着装置14(特に定着ローラ18)が十分に冷めている状態か否かを判断する。定着装置14(特に定着ローラ18)が十分に冷めている状態であれば加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxを効果的にクリーニングできる。制御部41は、定着装置14(特に定着ローラ18)が十分に冷めている状態で、定着クリーニングの実行を操作者に促す。
図9は、定着装置14が冷えた状態から温調制御を開始した場合と、定着装置14が暖まっている状態から温調制御を開始した場合とで、加熱フィルム15の温度が120℃に達した時の各部材の表面温度を比較した様子の一例を示す図である。定着装置14が冷えた状態とは、定着装置14が温度:25℃、湿度:50%の環境下に馴染んだ状態である。定着装置14が温まっている状態とは、連続して定着処理した直後の状態である。
図9において、C1は、定着装置14が冷えた状態から温調制御を開始した場合の加熱フィルム15の表面温度の推移であり、C2は、定着装置14が冷えた状態から温調制御を開始した場合の定着ローラ18の表面温度の推移である。C3は、定着装置14が温まっている状態から温調制御を開始した場合の加熱フィルム15の表面温度の推移であり、C4は、定着装置14が温まっている状態から温調制御を開始した場合の定着ローラ18の表面温度の推移である。
表3は、図9に示す状況下で定着装置14の温調制御を行った場合において、1枚目の転写材Pの先端が定着ニップ部N1に到達した際の中央ニップ部N4での加熱フィルム15及び定着ローラ18の表面温度を示したものである。また、表3は、図9に示す状況下で定着装置14の温調制御を行った場合において、1枚目の転写材Pの先端が定着ニップ部N1に到達した際の定着ニップ部N1での加圧ローラ19の表面温度を示したものである。
Figure 2018132610
図9において、C1とC2に示す表面温度の推移については、図6の説明にて述べたものと同様であり、表面温度は加熱フィルム15>定着ローラ18の関係を維持して推移する。ゆえに、転写材Pが定着ニップ部N1に突入する時には、加熱フィルム15から定着ローラ18側へオフセットトナーTxが移動している。
具体的には、表3で示すように、中央ニップ部N4にて加熱フィルム15の表面温度C1が120℃、定着ローラ18の表面温度C2が105℃となり、両者の温度差ΔCが15℃と差が大きい。そのため、加熱フィルム15の表面のオフセットトナーTxは、効率よく定着ローラ18の表面へ移動する。ゆえに、オフセットトナーTxが少なくとも定着ローラ18に移動したタイミングでクリーニング用の転写材Pを導入することでクリーニングが可能となる。
制御部41は、表面温度の関係が、表3おいて定着装置14が冷えた状態から温調制御を開始した場合の表面温度として例示される関係になった状態でクリーニング用の転写材Pを定着ニップ部N1に導入させる。
尚、クリーニング用の転写材Pは、クリーニング専用に製造されている特別な転写材Pでなくてよい。また、白紙であってもよい。例えば、カセットに収納されている転写材Pを用いる構成としても良い。
一方、定着装置14が温まっている状態から温調制御を開始する場合にも、1枚目の転写材Pが定着ニップ部N1に突入時した時に、表面温度の関係は加熱フィルム15>定着ローラ18の状態になるが、その温度差ΔCが小さい。そのため、加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxが定着ローラ18に移動する量も少なく、クリーニング用の転写材Pを導入してもクリーニング効果が小さい。
<定着クリーニングの実行を促すタイミングについて>
上述したように、定着装置14では、連続通紙により加熱フィルム15にオフセットトナーTxが蓄積する。加熱フィルム15に蓄積しているオフセットトナーTxは、定着装置14が温まっている状態では定着ローラ18や加圧ローラ19にあまり移動しない。しかしながら、定着装置14が冷めた状態から温調制御を開始した場合、加熱フィルム15に蓄積していたオフセットトナーTxが加圧ローラ19に移動する。そのため、定着装置14が冷めた状態で実行指示を受け付けたジョブの最初の転写材Pの裏面にオフセットトナーTxによる汚れが付着する恐れがある。
これを防ぐために、本実施例の画像形成装置100は、画像形成部にて未定着のトナー画像が形成される転写材Pの枚数に対応する値をカウントする枚数カウンタ(カウント部)200を有する。さらに、本実施例の画像形成装置100は、入力済みのジョブに対応する定着処理が終了した時から次のジョブが入力されるまでの時間(間隔時間)を計るタイマー(計時部)201を有する。そして、枚数カウンタ200の値が所定の閾値以上、且つ、タイマー201が示す時間が所定の閾値以上である場合、制御部41は受け付けたジョブを実行する前に定着クリーニングを操作者に促し、操作者からの定着クリーニングを実行するか否かの指示を待つ。
これにより、加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxにより成果物が汚れてしまう恐れがある場合に、操作者に定着クリーニングの実行を促すことができる。
加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxにより成果物が汚れてしまう恐れがある場合とは、上述したように定着クリーニングを効果的に実行できるタイミングでもある。よって、操作者は、画像形成装置100によって促されたタイミングで定着クリーニングの実行指示を入力することにより、加熱フィルム15のオフセットトナーTxをクリーニングさせることができる。
また、制御部41は、枚数カウンタ200の値が所定の閾値未満、及び/又は、タイマー201が示す時間が所定の閾値未満である場合には、受け付けたジョブを実行する前に定着クリーニングを操作者に促さない。
これにより、定着クリーニングが不要なタイミングでは、定着クリーニングを実行するか否かの指示待ちによって受け付けたジョブの開始が妨げられることがない。よって操作者は、定着クリーニングが効果的に実行できないタイミングでジョブを投入した場合には、定着クリーニングを実行するか否かの指示を入力することなくジョブを実行させることができる。すなわち、操作者の手間を省くことができる。
<枚数カウンタの閾値について>
図7は、印刷される画像のYMCKの濃度信号値の総和(%)と加熱フィルム15上に付着しているオフセットトナーTxによる汚れ濃度ΔDの関係を示している。
汚れ濃度ΔDは、オフセットトナーTxの付着していない加熱フィルム15の表面濃度Dxを基準とし、オフセットトナーTxにより汚れた加熱フィルム15の表面濃度Dyの濃度差分の値を汚れ濃度ΔD(=トナー汚れ付着度)としている。表面濃度とは、加熱フィルム15の表面の色の濃度であり、市販の測定器にて測定できる。
図7は、本実施例の構成において、あるYMCKの濃度信号値の総和(%)の画像に対応する未定着のトナー画像が形成された転写材Pを40枚連続通紙する際の加熱フィルム15表面の汚れ濃度ΔDを示している。
本実施例の構成では、YMCKの濃度信号値の総和が30〜60%のときに汚れ濃度ΔDが0.15以上と高めの値になり、YMCKの濃度信号値の総和が40%前後に汚れのピークがある。
ここで、加熱フィルム15の汚れ濃度ΔDが0.15以上の場合には、定着装置14が冷えた状態から画像形成を開始すると、最初の転写材Pに付着するオフセットトナーTxが人の目で認識できるレベルである。
図8は、加熱フィルム15に汚れが溜まりやすいYMCKの濃度信号値の総和40%の画像において、画像形成回数と加熱フィルム15表面の汚れ濃度ΔDとの関係を示す図である。
YMCKの濃度信号値の総和40%画像を10回刻みで60回まで画像形成した結果によれば、22回までは汚れ濃度ΔDが0.15未満である。すなわち、加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxの量は、定着装置14が冷えた状態から画像形成を開始しても成果物にて視認されないレベルである。しかし、YMCKの濃度信号値の総和が40%の画像が23回以上画像形成され定着されると、汚れ濃度ΔDが0.15以上となる。すなわち成果物にて視認されるレベルまでオフセットトナーTxが加熱フィルム15に蓄積することが分かる。
そこで、本実施例では、最も加熱フィルム15にオフセットトナーTxが付着しやすい濃度信号40%の画像が形成される場合を想定して、枚数カウンタ200の閾値を20枚に設定する。
尚、本実施例での枚数カウンタ200の閾値は、一例であり、これに限らない。すなわち、装置の構成に応じて適宜設定すればよい。
また、枚数カウンタ200にてカウントされる値は、画像形成部にて未定着のトナー画像が形成される転写材Pの枚数に対応する値であれば良い。例えば、本実施例では、転写材Pのサイズに依らず、1枚の転写材Pに画像形成する毎に枚数カウンタ200のカウント値を1ずつ増加させる構成とする。しかしながら、例えば、転写材Pの搬送方向の長さに応じて、1枚あたりの枚数カウンタ200のカウント数を重みづけする構成としてもよい。また例えば、枚数カウンタ200は、転写材Pの搬送方向の長さの絶対値を合計していく構成としても良い。
枚数カウンタ200は、1枚の転写材Pに画像形成する毎に制御部41が枚数カウンタ200の値を更新することによりカウントする。
また、枚数カウンタ200は、前回定着クリーニングを促す表示がされた以降に画像形成部により画像形成される転写材Pの枚数をカウントしている。
<タイマーの閾値について>
画像形成装置100は、定着装置14が冷めている状態か否かを判定する為に、入力済みのジョブに対応する定着処理が終了した時から次のジョブが入力されるまでの時間(間隔時間)を計るタイマー(計時部)201を有する。タイマー201が計測する間隔時間は、画像形成装置100の電源スイッチ300がオン状態である間において、ヒータ16がオフ状態のまま定着装置14が放置された時間を意味するものとする。
表4は、間隔時間が5分、10分、15分、20分、・・、30分である場合において、次のジョブが入力されたことに応じて温調制御を開始し、クリーニング用の転写材Pが定着ニップ部N1に到達したときの各部材の表面温度の一例を示している。尚、表4で示す例は、画像形成装置100が温度:25℃、湿度:50%の環境下に置かれている場合の例である。
Figure 2018132610
入力済みのジョブに対応する定着処理が終了したことに応じて、制御部41はヒータ16をオフにして待機状態に入るので、間隔時間が広がるにつれて加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度差は広がる。
例えば、前回のジョブの定着処理が終了してから5分しか印刷ジョブ間隔を空けずに次のジョブが入力された場合には、加熱フィルム15と定着ローラ18の表面温度差は1℃しかないが、30分空くと表面温度差が15℃になる。
待機状態において定着ローラ18の温度が下がる速さは、画像形成装置100の置かれている環境の温度に依存する。
図10は、間隔時間が5分、10分、・・、30分である場合において、各間隔時間後にクリーニング用の転写材Pを定着ニップ部N1に導入する定着クリーニングを実行した場合のクリーニング後の加熱フィルム15の表面の汚れ濃度ΔDを示している。各プロットは、画像形成装置100が設置されている環境が異なる。図10に示すように、各環境下において、
A環境(温度:30℃、湿度:80%)では18分以上、
B環境(温度:25℃、湿度:50%)では15分以上、
C環境(温度:15℃、湿度:10%)では10分以上、
の間隔時間を空けることで、定着クリーニングにより加熱フィルム15の表面の汚れ濃度ΔDを0.15以下にすることができる。
そこで、画像形成装置100は、画像形成装置100の周囲の温度を検知できる温度検知部として、温度センサ25を有する。メモリ部44には温度毎に、タイマーの閾値が記憶されている。例えば、15℃以上25℃未満の場合は閾値が15分、25℃以上30℃未満の場合は閾値が20分、30℃以上の場合は閾値が25分という具合である。
制御部41は、タイマー201が計る時間が閾値以上である場合には、待機状態にて入力されたジョブを実行する前に定着クリーニングの実行を促すメッセージを操作部(表示部)40に表示する。そして、操作者に定着クリーニングを実行するか否かの指示を入力させる。
<制御にかかる構成>
図11は、画像形成装置100の制御に係る構成を示すブロック図である。
後述するフローチャートに示す制御は、制御部41が、メモリ部44に記憶された制御プログラムを実行することにより行われる。制御部41は、具体的には、CPU(Central Processing Unit)である。
尚、本実施例では、1つのCPUが、制御部41、入力画像処理部42として機能する。また、同じCPUが、操作部40の表示を制御する表示制御部、操作部40を介して操作者からの指示の入力を受け付ける受付部、プリンタ部46のヒータ16の通電を制御するヒータ制御部、定着クリーニングを実行する実行部としても機能する。尚、制御にかかる構成は、これに限らず、各機能を実現する複数のCPUを設け、各CPUと制御部41としてのCPUとで、画像形成装置100を制御する構成としてもよい。
尚、図11に示す汚れフラグカウンタ202は、後述する実施例2に係る構成であるから、本実施例1の画像形成装置100は、汚れフラグカウンタ202を有しない構成で合ってよい。
<定着クリーニングの実行に関するフローチャート>
図1に示すのは、制御部41が定着クリーニングの実行を促すタイミングを決定するため、及び、定着クリーニングを実行するか否かを決定するための制御を示すフローチャートである。
まず、待機状態において制御部41がジョブの入力を受け付けたことに応じて、図1のフローチャートに示す制御が開始される。以下では、ここで入力されたジョブを印刷ジョブAと称する。待機状態とは、画像形成を実行せずにジョブの入力を待つ状態である。例えば、予約済みのジョブ(前回の印刷ジョブ、以下では印刷ジョブBと称する。)が全て終了した後、画像形成装置100は待機状態となる。
Step11では、制御部41は、温度センサ25により検知される画像形成装置100が設置されている環境の温度の情報を温度センサ25から取得する。本実施例では、制御部41は、印刷ジョブAが入力されたことに応じて温度センサ25に検知させ、その温度を取得する。尚、印刷ジョブBが全て終了した時の温度を温度センサ25に検知させ、その温度を取得する構成としても良い。
Step12では、制御部41は、Step11の検知結果に基づき、タイマーの閾値(間隔時間の閾値)をメモリ部44から読み出す。本実施例では、例えば、温度センサ25により検知された温度が30℃の場合は閾値を25分、温度センサ25により検知された温度が25℃の場合は閾値を20分に設定される。
Step13では、制御部41は、印刷ジョブBが終了するまでに画像形成された回数(通紙枚数)の累積値に対応する情報をメモリ部44から読み込む。具体的には、制御部41は、メモリ部44に記憶されている枚数カウンタ200の値を取得する。
Step14では、制御部41は、Step13で読み込んだ通紙枚数の累積値が閾値以上か否かを判断する。本実施例の構成では、一例として、閾値を20回(20枚)に設定している。Step13で読み込んだ通紙枚数の累積値が閾値以上である場合、制御部41はStep15に移行する(Step14 Yes)。Step13で読み込んだ通紙枚数の累積値が閾値未満である場合、制御部41はStep22に移行する(Step14 No)。
Step14での判断結果がYesである場合、Step15では、メモリ部44上のタイマー201により計時される間隔時間を読み込む。具体的には、制御部41は、印刷ジョブBの最後の転写材Pへの定着処理の終了時から印刷ジョブAが入力されるまでの時間をタイマー201から取得する。
尚、タイマー201は、印刷ジョブBの最後の転写材Pへの定着処理の終了から印刷ジョブAが入力されるまでの待機状態において、ヒータ16の通電がオフされていた時間に相当する時間を計測していればよい。すなわち、印刷ジョブBの最後の転写材Pへの定着処理の終了時とは、印刷ジョブBの最後の転写材Pへの定着処理の終了に伴い、ヒータ16の通電がオフされた瞬間である。ただし、定着装置14の冷め具合を識別できる範囲内であれば、タイマー201が計測を始めるタイミングはその前後であってもよい。例えば、印刷ジョブBの最後の転写材Pが定着ニップ部N1を通過した時(ヒータ16がオフされる数秒前)や、ヒータ16の通電オフに伴い定着ローラ18の回転が停止した時(ヒータ16がオフされる数秒後)であってもよい。
Step16では、制御部41は、Step15にて読み込んだ間隔時間がStep12にて取得するタイマーの閾値以上であるか否かを判断する。ここで、間隔時間が閾値以上である場合、定着ローラ18が冷めた状態である。すなわち、印刷ジョブAの1枚目の転写材PがオフセットトナーTxにより汚れてしまう恐れがある。したがって、間隔時間が閾値以上である場合、制御部41はStep17に移行し(Step16 Yes)、間隔時間が閾値未満である場合、制御部41はStep22に移行する(Step16 No)。
Step17では、定着クリーニングモードの設定が『自動』か否かを判断する。本実施例の画像形成装置100では、定着クリーニングが自動的に実行される『自動』モードと定着クリーニングが操作者からの実行指示に基づいて実行される『手動』モードとを選択できる。このモードの設定は、ジョブの入力に依らず、事前に操作部40を介して操作者により設定される。どちらのモードが設定されているかは、メモリ部44に記憶されている。『自動』モードが設定されている場合には、制御部41はStep18、19を経ずに、Step20に移行する(Step17 Yes)。『自動』モードが設定されていない場合(すなわち『手動』モードが設定されている場合)には、制御部41はStep18に移行する(Step17 No)。
Step18では、制御部41は、操作者に定着クリーニングを促す。具体的には、制御部41は、図17に示すように、操作部40上の画面に『定着クリーニングを実行しますか?』という問い、及び『はい』、『いいえ』という選択肢を示すキーを表示し、操作者の指示が入力されるのを待つ。
Step19では、制御部41は、Step18で表示した問いに対し、操作者から『はい』という選択肢が操作部40にて選択されたか否かを判定する。『はい』という選択肢が操作部40にて選択された場合、操作者から定着クリーニングを実行すべき指示が入力されたものとして、Step20へ移行する(Step19 Yes)。『いいえ』という選択肢が操作部40にて選択された場合、操作者から定着クリーニングを実行させない指示が入力されたものとして、Step21へ移行する(Step19 No)。
Step20では、制御部41は、上述した定着クリーニングを実行する。すなわち、制御部41は、定着装置14の温調を開始し、加熱フィルム15が120℃に到達したことに応じてクリーニング用の転写材Pを定着ニップ部N1に通紙する。尚、Step16にて間隔時間が閾値以上であると判定されているため、Step16にて定着装置14は冷めている状態である。上述したように、この状態から定着装置14の温調を開始すると、定着クリーニングによるクリーニング効果を発揮できる。尚、加熱フィルム15の表面温度が120℃になるタイミングに併せてクリーニング用の転写材Pが定着ニップ部N1に到達するように、クリーニング用の転写材Pを搬送する構成としてもよい。
Step21では、制御部41は、メモリ部44に記憶されている枚数カウンタ200の値(画像形成の累積回数)及びタイマー201が計測する間隔時間をリセットする。すなわち、枚数カウンタ200は、定着クリーニングの実行を促した以降の通紙枚数をカウントする。
尚、Step19にてNoの場合(すなわち、定着クリーニングが実行されない場合)にも枚数カウンタ200の値をリセットするのは、次の理由によるものである。すなわち、定着クリーニングを実行しない場合、結果的に加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxが印刷ジョブAの最初の転写材Pにより回収されるためである。
Step22では、制御部41は、入力された印刷ジョブAに対応するトナー画像の形成を開始する。
Step23では、制御部41は入力済みのジョブ(印刷ジョブAを含む)に対応する画像形成処理及び定着処理が全て終了したか否かを判断する。全て終了したら(Step23 Yes)、図1のフローチャートを終了する。
尚、制御部41は、画像形成処理が全て終了したら(Step23 Yes)、ヒータ16の通電をオフして待機状態に移行する。また、制御部41は、画像形成処理が全て終了したら(Step23 Yes)、タイマー201による計時を開始する。
以上のように、加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxにより成果物が汚れてしまう恐れがある場合に、制御部41が操作者に定着クリーニングの実行を促す。これにより、操作者は、成果物への汚れが発生するのを防ぐために定着クリーニングを実行すべきタイミングを知ることができる。成果物の品位を優先したいユーザは、効果的なタイミングでクリーニングを実行できる。
また、『手動』モードでは、定着クリーニングを実行するか否かを、操作者がその都度決めることができる。これにより、定着クリーニングのために転写材Pを使用したくないユーザのニーズにも対応することができる。
また、定着クリーニングが不要な場合(Step14にてNoの場合や、Step16にてNoの場合)には、定着クリーニングを実行するか否かの指示待ちによって受け付けたジョブの開始が妨げられることがない。これにより、操作者は、定着クリーニングが効果的に実行できないタイミングでジョブを投入した場合には、定着クリーニングを実行するか否かの指示を入力することなくジョブを実行させることができる。すなわち、操作者の手間を省くことができる。
尚、本実施例では、タイマー201は、印刷ジョブBの定着処理の終了時から印刷ジョブAが入力されるまでの時間を計測し、制御部41は、『手動』モードにおいて、印刷ジョブAの入力に応じてタイマー201が計測した時間が閾値以上か否かを判定する。そして、タイマー201が計測した時間が閾値以上である場合に、操作者に定着クリーニングの実行を促す構成とした。しかしながら、制御部41は、『手動』モードにおいて、印刷ジョブAの入力前の時点で定着クリーニングの実行を促す表示を行う構成としてもよい。具体的には、タイマー201は、印刷ジョブBの最後の転写材Pの定着処理の終了時から次のジョブが入力されることなく経過した時間(経過時間)を計測する。制御部41は、枚数カウンタが閾値以上である場合において、タイマー201が計測した経過時間がタイマーの閾値以上となったことに応じて、操作者に定着クリーニングの実行を促す。制御部41は、操作者により定着クリーニングを実行すべき指示が入力されたことに応じて、定着クリーニングを実行する。このような構成の場合にも、本実施例の構成と同様の効果を得ることができる。
尚、本実施例では、定着クリーニングの実行に関し、『自動』モードと『手動』モードとを選択できる構成としたが、『自動』モードが実行できない構成としても良い。すなわち、制御部41は、定着クリーニングの実行に関し、上述の『手動』モードに相当するモードのみを実行する。この場合、図1に示すフローチャートにおいて、Step17を有しない。すなわち、Step16にてYesと判定した場合、制御部41はStep18に移行する。
〔実施例2〕
実施例1では、枚数カウンタ200が画像形成部にて未定着のトナー画像が形成される転写材Pの枚数に対応する値をカウントし、枚数カウンタ200の値が閾値以上となった場合に加熱フィルム15にオフセットトナーTxが蓄積していると判定した。
実施例2では、制御部41は画像形成部に画像形成させる画像データの濃度情報に基づいて、加熱フィルム15にオフセットトナーTxが蓄積していると判定する。
具体的には、制御部41は、入力画像処理部42から入力されるYMCK画像データに基づき、加熱フィルム15に汚れを蓄積させる画像データであるか否かを判定する。汚れフラグカウンタ202は、加熱フィルム15に汚れを蓄積させる画像データであると判定された回数をカウントする。制御部41は、汚れフラグカウンタ202の値が閾値以上となった場合に加熱フィルム15にオフセットトナーTxが蓄積していると判定する。
なお、以下では、実施例1と同様の構成部分については、同一の符号を付すことにより詳細な説明を省略し、実施例1と異なる部分についてのみ説明する。
<画像データの濃度信号値と検知エリアについて>
図12における点αは、1枚の転写材PにおいてYMCKの濃度信号値の総和が40%の画像が印字されるエリアの長さが転写材Pの搬送方向において20mmとなる画像データに基づき、画像形成処理する工程を連続40枚繰り返した場合の汚れ濃度を示す。横軸は、40枚連続の画像形成処理に用いる画像データとして、1枚の転写材PにおいてYMCKの濃度信号値の総和が40%の画像が印字されるエリアの長さの違いを示す。尚、図12に示す値は一例であって、これに限定されるものではない。
例えば、図12に示す例では、転写材Pの搬送方向にYMCKの濃度信号値の総和が40%の画像が50mm以上連続で続く画像データに基づいて繰り返し画像形成処理を行うと、汚れ濃度ΔDが0.15以上となる。実施例1にて説明したように、加熱フィルム15の汚れ濃度ΔDが0.15以上の場合とは、定着装置14が冷えた状態から画像形成を開始すると、最初の転写材Pに付着するオフセットトナーTxが人の目で認識できるレベルである。
そこで、制御部41は、入力画像処理部42から入力されるYMCK画像データがYMCKの濃度信号値の総和が所定の濃度範囲である画像(以下では、画像Dと称する。)が転写材Pの搬送方向に所定の長さ以上続くデータである場合に、汚れフラグがオンであると判定する。汚れフラグがオンであるとは、即ち、当該画像データに対応するトナー画像が形成された転写材Pの定着処理により、加熱フィルム15にオフセットトナーTxが転移する恐れがあることを示す。本実施例では、所定の長さは、一例として50mmとする。また、所定の濃度範囲は、一例として1〜60%とする。尚、これらの値は、一例であり装置の構成に応じて適宜設定すればよい。
また、図13(c)に示すように1枚の転写材Pにおいて画像Dが分割されている場合にも、搬送方向の累積で所定の長さ(本例では、50mm)以上、画像Dが印字される場合には、加熱フィルム15の表面にオフセットトナーTxが蓄積しやすい。たとえば、図3(c)に示すように、転写材Pの搬送方向において、画像Dが10mm、その後に余白があり、画像Dが40mm続いた場合にも、加熱フィルム15の表面にオフセットトナーTxが溜まる。
すなわち、本実施例では、制御部41は、図13(a)に示すように画像Dが転写材Pの搬送方向(主走査方向)に連続して50mm以上印字されている場合は検知対象とする。また、図13(c)に示すように、転写材Pの1枚中に画像Dが転写材Pの搬送方向に複数に分割されて形成される場合であっても、搬送方向と直交する幅方向(副走査方向)の位置が同じである同一線上に合計50mm以上印字されている場合は検知対象とする。一方、図13(b)に示すように画像Dが転写材Pの搬送方向に連続して40mmしか連続して印字されておらず、幅方向における位置が同じである同一線上に位置する画像Dを1枚の転写材Pの中で累積しても50mmに満たない場合は検知対象から外す。
図14は、画像検知の方法について説明する図である。制御部(取得部)41は、YMCK画像データを所定の領域(図14における測定パッチ)毎に分析し、各所定の領域がYMCKの濃度信号値の総和が所定の濃度範囲である画像(即ち、画像D)か否かを解析している。
たとえば、図14では左上端部を基準位置とし、測定パッチn(=1画素分の大きさ)を主走査方向に1画素ずつずらしながら、各測定パッチがYMCKの濃度信号値の総和が1〜60%に該当するか否かを検知する。測定パッチnの主走査方向の位置をX、測定パッチnの副走査方向の位置をYとする。
尚、本実施例では画素単位で検知しているが、測定パッチnの大きさは装置に応じて適宜設定すればよい。例えば図14における1画素を複数組み合わせた大きさを1つの即手パッチnとしても良い。
<画像データの分析フローについて>
図15は、画像形成装置100に入力された画像データにおいて、画像Dが転写材Pの搬送方向に所定の長さ以上あるか否かを検知するフローを示すものである。
画像形成装置100の外部に設けられたパーソナルコンピュータ等から画像形成装置100にジョブが投入されると、入力画像処理部42が入力されたRGB画像データ(RGB信号での画像データ)を読み込む(Step31)。
Step32では、入力画像処理部42が、Step31で読み込んだRGB画像データをYMCK画像データ(YMCK信号での画像データ)に変換する。変換されたYMCK画像データは、制御部41に出力される。
Step33では、制御部41が、読み出すべきYMCK画像データの副走査方向の位置Xを、基準位置となる副走査=1に決定する。
Step34では、制御部41が、読み出すべきYMCK画像データの主走査方向の位置Yを、基準位置となる主走査=1に決定する。
Step35では、制御部41は、YMCK画像データにおけるn[主走査][副走査]の位置でのY、M、C、Kのそれぞれの濃度信号値を読み込み、YMCKの総和の濃度信号値を算出する。本実施例では、Step33、Step34で主走査=1の位置、副走査=1の位置を読み込み開始位置としている。読み込み開始位置では、制御部41は、図14で示す左上端部の濃度信号値を読み込んでいる。
Step36では、Step35で取得したYMCKの総和の濃度信号値をYMCK画像データにおけるn[主走査][副走査]の位置と対応付けて、一時的にメモリ部44の記憶領域に記憶させる。
Step37では、制御部41は、主走査方向においてYMCK画像データの画像端部まで読み込みが到達したか判断している。読み込みが完了していない場合、制御部41は、Step38に移行する。読み込みが完了している場合、制御部41は、Step39に移行する。
Step38では、制御部41は、主走査に1を加算する。加算後にStep35に戻すことで、主走査方向の端部に到達するまで濃度信号値を読み込む位置を1画素ずつ主走査方向にずらしながら、濃度信号を読み込むことが可能となる。
Step39では、制御部41は、副走査方向においてYMCK画像データの画像端部まで読み込みが到達したか判断している。読み込みが完了していない場合、制御部41は、Step40に移行する。読み込みが完了している場合、制御部41は、Step41に移行する。
Step40では、制御部41は、副走査に1を加算する。加算後にStep34に戻すことで、濃度信号値を読み込む位置を副走査方向に1画素分移動し、副走査方向に1画素分移動した位置での濃度信号値を主走査方向における左端部から読み始めることが可能となる。
Step41では、制御部41は、1ページ分のYMCK画像データにおいて、主走査方向におけるいずれかの位置Xにおいて、YMCKの総和の濃度信号値が1〜60%の領域が副走査方向に50mm以上あるか否かを判断している。1ページ分のYMCK画像データにおけるYMCKの総和の濃度信号値の分布は、Step33〜Step40のループの中で、Step36にてメモリ部44に記憶されている。主走査方向におけるいずれかの位置Xにおいて、YMCKの総和の濃度信号値が1〜60%の領域が副走査方向に50mm以上ある場合、制御部41は、Step42に移行する。主走査方向におけるいずれの位置にも、YMCKの総和の濃度信号値が1〜60%の領域が副走査方向に50mm以上ない場合、制御部41は、Step44に移行する。
Step42では、制御部41は、入力された画像データに対応する画像形成処理を実行することにより加熱フィルム15に汚れが蓄積すると判断し、汚れフラグをONにする。
Step43では、制御部41は、メモリ部44上でStep42にて汚れフラグONになった回数をカウントしている汚れフラグカウンタ202の値に1を加算する。
Step44では、制御部41は、入力されたジョブに対して、最後のページまで分析が終了したか否かを判断する。最後のページまで分制した場合は、制御部41は、Step45に移行する。最後のページまで分析していない場合は、制御部41は、Step33に戻り、次のページの分析を行う。
Step45では、Step43にてカウントした値をメモリ部44へ保存する。
<定着クリーニングの実行に関するフローチャート>
図16に示すのは、制御部41が定着クリーニングの実行を促すタイミングを決定するため、及び、定着クリーニングを実行するか否かを決定するための制御を示すフローチャートである。
まず、待機状態において制御部41がジョブの入力を受け付けたことに応じて、図16のフローチャートに示す制御が開始される。
Step51、Step52は、図1のStep11、Step12と同様であるから説明を省略する。
Step53では、制御部41は、前回の印刷ジョブである印刷ジョブBが終了するまでに汚れフラグのオンに該当した画像形成処理の回数(通紙枚数)(汚れフラグの積算回数)に対応する値(汚れフラグカウンタ202の値)をメモリ部44から読み込む。このフラグカウンタ202の値は、前回の印刷ジョブに対して実行された図15のフローチャートにおけるStep45にて保存された値である。本実施例の構成では、一例として、閾値を20回(20枚)に設定している。
Step54では、制御部41は、Step53で読み込んだ汚れフラグカウンタの値が閾値以上か否か判断している。Step53で読み込んだ汚れフラグカウンタの値が閾値以上である場合、制御部41は、Step55に移行する。Step53で読み込んだ汚れフラグカウンタの値が閾値未満である場合、制御部41は、Step62に移行する。
Step55〜Step60は、それぞれ、図1のStep15〜Step20と同様であるから、説明を省略する。尚、Step59にてNoの場合、制御部41は、Step61に移行する。
Step61では、メモリ部44に記憶されている汚れフラグカウンタ202の値をリセットする。また、タイマー201が計測する間隔時間をリセットする。すなわち、汚れフラグカウンタ202は、定着クリーニングの実行を促した以降に蓄積する汚れ具合をカウントする。
尚、Step59にてNoの場合(すなわち、定着クリーニングが実行されない場合)にも汚れフラグカウンタ202の値をリセットするのは、次の理由によるものである。すなわち、定着クリーニングを実行しない場合、結果的に加熱フィルム15に蓄積したオフセットトナーTxが印刷ジョブAの最初の転写材Pにより回収されるためである。
Step62では、制御部41は、入力された印刷ジョブAに対応するトナー画像の形成を開始する。
Step63では、制御部41は入力済みのジョブ(印刷ジョブAを含む)に対応する画像形成処理及び定着処理が全て終了したか否かを判断する。全て終了したら(Step63 Yes)、図16のフローチャートを終了する。
尚、制御部41は、画像形成処理が全て終了したら(Step63 Yes)、ヒータ16の通電をオフして待機状態に移行する。また、制御部41は、画像形成処理が全て終了したら(Step63 Yes)、タイマー201による計時を開始する。
本実施例の構成でも、実施例1と同様の効果を得ることができる。
さらに、本実施例の構成では、画像形成処理が実行された画像データの濃度に基づいて加熱フィルム15の汚れ具合を算出する。これにより、画像形成処理が複数回繰り返されても、画像データが加熱フィルム15にオフセットトナーTxを付着させにくい画像を形成するデータである場合には、制御部41は定着クリーニングを促さない。これにより、操作者にジョブの開始前に定着クリーニングの実行指示を入力させる手間をより減らすことができるとともに、無駄な定着クリーニングの実行を抑制することができる。
〔その他の例〕
上述の実施例では電源スイッチ300がオン状態である間の制御について説明した。以下では、入力済みのジョブに対応する定着処理が終了した後、電源スイッチ300がオフに切り替えられた状態でしばらく放置された場合に対応するために、次のような構成としてもよい。
例えば、電源スイッチ300がオンされたことに応じて、制御部41は定着クリーニングを促す構成としても良い。この場合、電源スイッチ300がオンされた場合には、毎回定着クリーニングを促される。
また、例えば、メモリ部44に記憶されている枚数カウンタ(実施例1)又は汚れフラグカウンタ(実施例2)が閾値以上である場合に限り、電源スイッチ300がオンされたことに応じて、制御部41は定着クリーニングを促す構成としても良い。
また、例えば、電源スイッチ300がオフに切り替えられてから電源が落ちるまでの間に、メモリ部44に電源スイッチ300がオフされた時刻(オフ時刻)を記憶させる構成としてもよい。この場合、制御部41は、電源スイッチ300がオンされたことに応じて、電源スイッチ300がオンされた時刻とオフ時刻に基づき、電源スイッチ300がオフされていた時間(オフ時間)を算出する。記憶されている枚数カウンタ(実施例1)又は汚れフラグカウンタ(実施例2)が閾値以上である場合、且つ、オフ時間が閾値以上である場合に限り、電源スイッチ300がオンされたことに応じて、制御部41は定着クリーニングを促す構成としても良い。
15 加熱フィルム
16 ヒータ
18 定着ローラ
19 加圧ローラ
40 操作部
41 制御部
46 プリンタ部
200 枚数カウンタ
201 タイマー
202 汚れフラグカウンタ
N1 定着ニップ部

Claims (19)

  1. 入力された画像形成命令に対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
    前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
    前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
    前記画像形成部によりトナー画像が形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されるまでの時間を計る計時部と、
    表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    操作者からの指示を受け付ける受付部と、
    を有し、
    前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記画像形成装置の周囲の温度を検知する温度検知部と、を有し、
    前記表示制御部は、前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合において、
    前記温度検知部により検知される温度が第1の温度である場合、前記計時部により計時された時間が第1の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示し、
    前記温度検知部により検知される温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度である場合、前記計時部により計時された時間が前記第1の所定の時間より長い第2の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記クリーニング処理を実行する実行部と、を有し、
    前記表示部に表示される前記画面を通じて前記受付部が前記クリーニング処理を実行すべき指示を受け付けた場合、前記実行部は、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記クリーニング処理を実行することを特徴とする請求項1又は2のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  4. 前記実行部は、前記クリーニング処理において、前記ニップ部にシートを導入することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記表示部に表示される前記画面を通じて前記受付部が前記クリーニング処理を実行させない指示を受け付けた場合、前記クリーニング処理が実行されることなく、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記クリーニング処理を実行する実行部と、を有し、
    前記受付部は、第1のモードと、第2のモードと、を含む複数のモードの中から実行すべき1つのモードの設定を受け付け、
    前記受付部により前記第1のモードが設定されているとき、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成し、
    前記受付部により前記第2のモードが設定されているとき、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達している場合、前記表示制御部により前記画面が前記表示部に表示されることなく、前記実行部は前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記クリーニング処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 入力された画像形成命令に対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
    前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
    前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
    前記画像形成部によりトナー画像が形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から、次の画像形成命令が入力されることなく経過した時間を計る計時部と、
    表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    操作者からの指示を受け付ける受付部と、
    を有し、
    前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合において、前記表示制御部は、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達したことに応じて前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記画面が前記表示部に表示されている場合には前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けてから次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合において、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部は、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を表示しないことを特徴とする画像形成装置。
  8. 画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
    前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
    前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
    前記画像形成部によって所定の濃度範囲のトナー画像がシートの搬送方向に所定の長さ以上形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されるまでの時間を計る計時部と、
    表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    操作者からの指示を受け付ける受付部と、
    を有し、
    前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  9. シートの搬送方向において前記画像形成部により前記所定の濃度範囲のトナー画像が形成される長さが前記所定の長さ以上であるか否かを、前記画像データに基づいて取得する取得部と、を有することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置の周囲の温度を検知する温度検知部と、を有し、
    前記表示制御部は、前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合において、
    前記温度検知部により検知される温度が第1の温度である場合、前記計時部により計時された時間が第1の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示し、
    前記温度検知部により検知される温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度である場合、前記計時部により計時された時間が前記第1の所定の時間より長い第2の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項8又は9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 前記クリーニング処理を実行する実行部と、を有し、
    前記表示部に表示される前記画面を通じて前記受付部が前記クリーニング処理を実行すべき指示を受け付けた場合、前記実行部は、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記クリーニング処理を実行することを特徴とする請求項8乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 前記実行部は、前記クリーニング処理において、前記ニップ部にシートを導入することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  13. 前記表示部に表示される前記画面を通じて前記受付部が前記クリーニング処理を実行させない指示を受け付けた場合、前記クリーニング処理が実行されることなく、前記画像形成部が、次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記クリーニング処理を実行する実行部と、を有し、
    前記受付部は、第1のモードと、第2のモードと、を含む複数のモードの中から実行すべき1つのモードの設定を受け付け、
    前記受付部により前記第1のモードが設定されているとき、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部は次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成し、
    前記受付部により前記第2のモードが設定されているとき、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達している場合、前記表示制御部により前記画面が前記表示部に表示されることなく、前記実行部は前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記クリーニング処理を実行することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  15. 画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
    前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
    前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
    前記画像形成部によって所定の濃度範囲のトナー画像がシートの搬送方向に所定の長さ以上形成されるシートの枚数に対応する値をカウントするカウント部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されることなく経過した時間を計る計時部と、
    表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    操作者からの指示を受け付ける受付部と、
    を有し、
    前記カウント部によりカウントされた値が所定の値に達している場合において、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達したことに応じて、前記表示制御部は、前記画面を前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記画面が前記表示部に表示されている場合には前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けてから次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記カウント部によりカウントされた値が前記所定の値に達している場合において、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を表示しないことを特徴とする画像形成装置。
  16. 画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
    前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
    前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から次の画像形成命令が入力されるまでの時間を計る計時部と、
    表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    操作者からの指示を受け付ける受付部と、
    を有し、
    所定の枚数のシートに対し、所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に前記次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記所定の枚数のシートに対し、前記所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において前記所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  17. 前記画像形成装置の周囲の温度を検知する温度検知部と、を有し、
    前記表示制御部は、前記所定の枚数のシートに対し、前記所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において前記所定の長さに亘って前記画像形成部により形成された場合において、
    前記温度検知部により検知される温度が第1の温度である場合、前記計時部により計時された時間が第1の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示し、
    前記温度検知部により検知される温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度である場合、前記計時部により計時された時間が前記第1の所定の時間より長い第2の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項16に記載の画像形成装置。
  18. 画像形成命令と共に入力される画像データに対応するトナー画像をシートに形成する画像形成部と、
    前記画像形成部により形成されたトナー画像を、ニップ部にて、シート上に定着する定着ローラと、
    前記定着ローラと協働して前記ニップ部を形成する加圧回転体と、
    前記定着ローラにより回転されるフィルムであって、前記定着ローラの外周面に接触して前記定着ローラを加熱する加熱フィルムと、
    前記加熱フィルムを加熱するヒータと、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了に伴い前記ヒータの通電をオフするように、前記ヒータの通電を制御するヒータ制御部と、
    入力された画像形成命令に対応するトナー画像の定着処理の終了時から、次の画像形成命令が入力されることなく経過した時間を計る計時部と、
    表示部と、
    前記表示部の表示を制御する表示制御部と、
    操作者からの指示を受け付ける受付部と、
    を有し、
    所定の枚数のシートに対し、所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が所定の時間に達している場合、前記表示制御部は、前記加熱フィルムをクリーニングするクリーニング処理を実行するか否かの選択を操作者に促す画面を前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記表示部に表示し、前記画像形成部は、前記選択に対応する指示を前記受付部が受け付けた後に前記次の画像形成命令に対応するトナー画像の形成を開始し、
    前記所定の枚数のシートに対し、前記所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において前記所定の長さに亘って前記画像形成部により形成され、且つ、前記計時部により計時された時間が前記所定の時間に達していない場合、前記表示制御部が前記画面を前記表示部に表示することなく前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成することを特徴とする画像形成装置。
  19. 前記画像形成装置の周囲の温度を検知する温度検知部と、を有し、
    前記表示制御部は、前記所定の枚数のシートに対し、前記所定の濃度のトナー画像がシートの搬送方向において前記所定の長さに亘って前記画像形成部により形成された場合において、
    前記温度検知部により検知される温度が第1の温度である場合、前記計時部により計時された時間が第1の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示し、
    前記温度検知部により検知される温度が前記第1の温度よりも高い第2の温度である場合、前記計時部により計時された時間が前記第1の所定の時間より長い第2の所定の時間に達したことに伴い、前記画像形成部が次の画像形成命令に対応するトナー画像を形成する前に前記画面を前記表示部に表示することを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
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