JP2018132570A - 帯電ローラクリーニングブラシおよびそれを含む画像形成装置 - Google Patents

帯電ローラクリーニングブラシおよびそれを含む画像形成装置 Download PDF

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誠 ▲徳▼留
誠 ▲徳▼留
Makoto Tokutome
邦秋 玉垣
Kuniaki Tamagaki
邦秋 玉垣
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Abstract

【課題】特に現像同時回収を行うクリーナレス方式を採用する画像形成装置の、接触帯電ローラの表面に当接させるブラシについて、帯電ローラの表面を効果的に清掃可能な構成を提供する。【解決手段】接触帯電ローラの表面に当接させるブラシについて、帯電ローラの表面移動方向に対するブラシ先端部の角度ばらつきを0より大きい値を最小値とする一定の範囲とする。【選択図】図1

Description

本発明は電子写真方式を採用する画像形成装置及びカートリッジに関する。
電子写真方式を採用するレーザビームプリンタや複写機などの画像形成装置は、まず帯電手段により、一様に帯電させた感光ドラム上に、画像情報に対応した光(レーザ光など)を照射することで静電潜像を形成する。その後、この静電潜像に現像装置によってトナーのような現像剤を現像剤担持体に供給して現像剤像として顕像化させる。更に感光ドラムから紙に代表される記録材へ像を転写することで、記録材上に画像を形成し、出力を行っている。
感光ドラムを帯電する帯電手段としては、従来使われていたコロナ帯電方式に比べると、電源の低圧化が可能になる、オゾン発生によるにおいの影響を低減できるなどの点から帯電ローラに代表される接触帯電手段が広く用いられるようになってきている。
一方、接触帯電手段を用いる場合、感光ドラム表面に接触させて使用するため、接触帯電手段表面がトナーの外添剤などで汚れてしまうと、所望の電位に帯電できなかったり、電位ムラを生じたりする問題がある。これらは、長寿命化、高速化を考えた場合大きな問題となってくる。
さらに、記録材に転写されず感光ドラム上に残留した転写残トナーを現像装置において現像と同時クリーニングすることで感光ドラム上から除去・回収し再利用するようにしたクリーナーレス方式を採用する場合には、トナーにより接触帯電手段の表面がトナーで汚れてしまうとより大きな問題となる。こうした課題を解決するため、接触帯電手段に当接する清掃手段を設ける提案が数多くなされている。一例を挙げると、特許文献1において、ブラシを用いて接触帯電手段を清掃する例が示されている。
特開2002−108069号公報
接触帯電手段にブラシを当接させる構成を採用する画像形成装置において、長寿命化、高画質化を目指していくと、ブラシによる接触帯電手段表面の清掃効果が不十分な場合があることが本発明者らの検討により判明した。
これは、トナーそのものもしくはトナーの外添剤が接触帯電手段に残り続ける場合と、トナーよりも大きな異物がブラシにトラップされることによりブラシがトナーに接触する機会が減ってしまう場合とがあることが判っており、結果的にどちらの場合も接触帯電手段の汚れにつながっている。
特に、転写せずに感光ドラム上に残留したトナーを現像部で回収するようなクリーナレス構成を用いる場合、転写残トナーがそのまま接触帯電手段に突入してくる上、紙搬送により生じる紙粉などが感光ドラムで搬送され同じように接触帯電手段に突入してくるため、特に影響が大きい。
そこで、本発明は、感光ドラムの帯電に接触帯電手段を用いつつ、さらにブラシを接触帯電手段に当接させる画像形成装置において、接触帯電手段の汚れを低減できる構成を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、
本発明は、潜像を保持する潜像担持体と、潜像担持体に接触し一様な帯電電位を形成する接触帯電手段および、その接触帯電手段の表面に当接しかつバイアス印加可能なブラシ部材を有する画像形成装置において、
接触帯電手段の表面移動方向に対する、接触帯電手段に当接するブラシ先端近傍の角度のばらつきを0°よりも大きな値を最小値とする所定の範囲とすることを特徴とする。
本発明によれば、接触帯電手段にブラシを当接させる構成を用いる画像形成装置において、接触帯電手段の汚れを低減できる構成の提供が可能になる。
実施例1のブラシ部材と接触帯電部材を示した図である。 実施例1の画像形成装置の断面図を示した図である。 現像同時回収を行う様子を示した模式図である。 ブラシ部材の構成及び観察する方法などを示した図である。 ローラによる斜毛処理の様子を示した模式図である。 板状部材を用いる斜毛処理の様子を示した図である。 ブラシ先端の角度を測定する際の写真を示した図である。 実際にブラシ先端部の角度の測定を行う手順を示した図である。
[実施例1]
本実施例では、帯電ローラを感光ドラムに当接させて接触帯電を行う構成であり、転写せずに感光ドラム上に残留した転写残トナーを感光ドラム表面から回収するクリーニング部材を設けず、現像部において現像同時回収を行うクリーナレスシステムを採用する場合に適用した例を示す。
本実施例における、クリーナレスシステムを用いた画像形成装置について図2及び図3を用いて詳細に説明する。
(画像形成装置の構成)
まず、本実施例の画像形成装置について図2を用いて説明する。本実施例に係る画像形成装置は、主に像担持体としての感光ドラム1、帯電手段としての帯電ローラ2、現像装置4、露光手段としてのレーザビームスキャナ5、転写部材としての転写ローラ6、定着装置7を備えている。なかでも、感光ドラム1、帯電ローラ2、現像装置3等をカートリッジ化したプロセスカートリッジを着脱可能に備えている構成としている。
本実施例の感光ドラム1は、φ24mmの負極性のOPC感光体である。この感光ドラム1は、図2中矢印R1方向に周速度(プロセススピード、印字速度)100mm/secで回転可能に設けられる。以下、感光ドラム1の回転軸方向を長手方向と記す。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面を帯電する。帯電ローラ2は、導電性の弾性ローラであり、芯金2aと、芯金2aを覆う導電性弾性層2bとを有する。芯金の径φ6mm、導電性弾性層部の径φ12mmとしている。
帯電ローラ2は、感光ドラム1に所定の押圧力で圧接している。ここでは芯金両端部をそれぞれ500gfの加重で加圧している。また、帯電ローラ2は感光ドラム1の回転に伴い、感光ドラム1に対し、一定の周速比をもって駆動回転する。ここでは対感光ドラム120%とした。
本実施例に係る画像形成装置は、帯電ローラ2に帯電バイアスを印加する帯電高圧電源を有している。帯電高圧電源は、帯電ローラ2の芯金2aに直流電圧を印加する。この直流電圧は、感光ドラム1の表面電位と帯電ローラ2の電位の電位差が、放電開始電圧以上となるような値に設定されており、具体的には帯電バイアスとして−1300Vの直流電圧が帯電電源より印加されている。このとき、感光ドラム1の表面電位(暗部電位:VD)は−700Vに一様に帯電されている。
本実施例では帯電ローラ2に当接させるブラシ部材8については別項で後述する。レーザビームスキャナ4は、レーザダイオード、ポリゴンミラー等を有している。このレーザビームスキャナ4は、目的の画像情報の時系列電気ディジタル画素信号に対応して強度変調されたレーザ光Fを出力し、該レーザ光Fで帯電された感光ドラム1の表面を走査露光する。レーザ光Fによって感光ドラム1の表面を全面露光した場合の感光ドラム1表面電位(露光部電位:VL)が−150Vとなるように、レーザビームスキャナ4のレーザパワーは調整されている。
現像装置3は、第1枠体3Aによって構成される現像室301と、第2枠体3Bによって構成されるトナー収容室300と、を有しており、現像室301とトナー収容室300を連通する供給開口Qが形成されている。さらに、現像室301には、感光ドラム1と対向する側に不図示の現像開口Sが設けられている。現像開口Sに対応するように、現像剤担持体としての現像スリーブ31と、規制部材としての規制ブレード33とが取り付けられている。トナー収容室300には現像剤としての磁性トナーtが収容されており、さらにこの磁性トナーtを搬送するために搬送部材30を備える。
現像スリーブ31は、アルミ素管の表面に導電性の弾性層を設け、素管の内部には、マグネットローラ32を所定の位置に固定させて内包させる構成としている。規制ブレード33は、支持板金にSUS板を固定し、現像スリーブ31に当接する。搬送部材30は、中心軸を樹脂の剛体で形成し、その軸に可撓性のシート部材(ここではPET(ポリエチレンテレフタラート)を用いた)を固定する構成としている。シート部材の先端は、回転しながら容器との干渉で撓んで変形し、現像開口Sに到達した時にシートの撓みが解放されることで、搬送部材の回転方向に対して前面側にあるトナーを収容室300から現像室301へ送り込む役割を果たしている。
現像室301に送り込まれた磁性トナーtは、現像スリーブ31に内包された磁界発生手段であるマグネットローラ32の磁力によって現像スリーブ31の表面に引きつけられる。現像スリーブ31に引き寄せられた磁性トナーtは規制ブレード33及び現像スリーブ31の当接部に搬送され、規制ブレード33との摺擦によって、負極性に帯電している。そして、磁性トナーtは、現像バイアス印加電源により現像スリーブ31と感光ドラム1との間に印加された現像バイアスにより現像部aにおいて感光ドラム1上の静電潜像を顕像化する。本実施例において、現像バイアスは−300Vに設定している。なお、現像部aとは、感光ドラム1の表面のうち現像スリーブ31に対向する領域であって、現像スリーブ31によって現像剤が供給される領域である。
接触転写手段として中抵抗の転写ローラ5があり、感光ドラム1に所定に圧接させて設けられている。本実施例の転写ローラ5は、芯金5aと、芯金5aを覆う中抵抗発泡層5bとで構成されている。ローラ抵抗値は5×10^8Ωのものを用いた。+2000Vの電圧を芯金5aに印加することにより、感光ドラム1上に形成されたトナー像の転写材としての紙Pへの転写を行う。
定着装置6は、転写部bを通過してトナー像が転写された紙Pを加熱・加圧することにより、トナー像を紙Pに定着させる。なお、転写せずに感光ドラム1上に残留した現像剤については、帯電部を通過してネガ化され、現像において回収される。これについては、以下の項で詳しく説明する。
(クリーナレス構成について)
以下、感光ドラム周りを詳細に示した図3を用いて説明する。転写工程後に感光ドラム1上に残った転写残トナー61は、先に述べた転写のプリントバイアスの印加を受け、正極性に帯電するが、感光ドラム1表面が帯電ローラとの帯電部cに達する直前に空隙部における放電62によって、負極性に帯電する。この時、感光ドラム1表面は、−700Vに帯電される。負極性に帯電した転写残トナーは、帯電部cにおいて電位差の関係(感光ドラム表面電位=−700V、帯電ローラ電位=−1300V)で帯電ローラ2には付着せず通過する。
帯電部cを通過し負極性化された転写残トナー63は、感光ドラム1の表面のうちレーザ光が照射されるレーザ照射位置dに到達する。転写残トナーは露光手段のレーザ光を遮蔽するほど多くないため、感光ドラム1上の静電潜像を作像する工程に影響しない。レーザ照射位置dを通過したトナーのうち非露光部(レーザ照射を受けていない感光ドラム面)のトナーは、現像部aにおいて、感光ドラム1の非画像部の表面電位−700Vと、現像スリーブ31に印加された現像バイアス−300Vとの電位差によって現像スリーブ31に回収される。
一方、レーザ照射位置dを通過したトナーのうち露光部(レーザ照射を受けた感光ドラム面)のトナーは、静電力的には回収されずにそのまま感光ドラム1上に存在し続ける。しかし、一部のトナーは、現像スリーブ31と感光ドラム1の周速差による物理的な力で回収されることもある。このように紙Pに転写されずに感光ドラム1上に残ったトナーは、概ね現像装置3に回収される。そして、現像装置3に回収されたトナーは、現像装置3内に残っているトナーと混合され使用される。
本実施例では、先にも説明したように、ニップ部の放電だけで負極性化しきれず、帯電ローラ表面に付着しった転写残トナーの帯電極性についても確実に負極性にし、帯電部cを通過させるために、帯電ローラ2を感光ドラム1と所定の周速差(本例では120%)を設け駆動回転させている。周速差を設けることにより、感光ドラム1上のトナーと帯電ローラ2との間に摺擦が生じ、転写残トナーを負極性にさせることが可能となる。これによっても帯電ローラ2へのトナーの付着を抑制する効果がある。
さらに本実施例では、帯電ローラ2上へのトナー付着を抑制するために帯電ローラ表面にブラシ部材8を当接させている。クリーナレス構成では、転写せずに感光ドラム1上に残留したかぶりトナーを含む転写残トナーは、もともと正帯電極性であったり、ゼロ帯電であったり負帯電極性であっても、転写のプラスバイアスを受けたりして、結果的に正帯電極性に帯電してしまう。正帯電極性のトナーは、帯電ローラ2表面の電位と感光ドラム1の帯電電位の電位差により帯電ローラ2表面に付着しやすくなる。
そこで、ブラシ部材8を帯電ローラ2に当接させることで、ブラシ部においても帯電ローラ2に付着したトナーに対して摺擦による負極性化を促進させることができる。よって、感光ドラム1上に返すことができるので、より帯電ローラ2表面がトナーで汚れにくい構成とすることができる。
以上説明したように、このクリーナレスシステムにおいては、帯電ローラニップ部突入直前の電位差による放電及び、感光ドラム1と帯電ローラ2の周速差による摺擦により、感光ドラム1上に残留したトナーを負極性化するだけでなく、帯電ローラ2に付着したトナーにブラシ部材を当接させて負極性化することでドラム1上にトナーを戻していくことで、帯電ローラ2の汚れを抑制している。
(ブラシ部材について)
以下、本実施例のブラシ部材8について説明する。ブラシ部材8と帯電ローラ2の断面配置を図1に示した。
感光ドラム1や帯電ローラ2を保持する不図示の枠体にブラシ部材9も保持されている。ブラシ部材8は、基体40に弾性層41及び支持体42、ブラシ毛43が積層された構成となっている。ブラシ部材8の長手方向の断面図を図4に示す。ブラシ部材8の帯電ローラに対する当接圧は総圧300gfとなるように長手方向5箇所を不図示の枠体と基体40の間にばね部材44を設け加圧している。
さらに、ブラシ部材8断面の模式図として示したのが図4である。ここで、帯電ローラ2の導電性弾性層2b感光ドラムに接触する部分の長さは224mm、ブラシ部材8のブラシ毛43が帯電ローラに当接する部分の長さは222mmとしている。帯電ローラ2の表面移動方向に対するブラシ部材8の幅は4mm、帯電ローラ2に対するブラシ部材8のニップ幅は2.5mmとしている。ここで、ブラシ部材の長手中央部をX2、中央からそれぞれ100mmの位置をX1及びX3と記す。
ブラシ毛43は長さ1.5mm、太さ30μmで導電性を有しており、ナイロン・レーヨン等の樹脂からなり、密度を250,000本/inch程度で支持体42上に縫いこんでいる。なお、弾性層41でブラシ部を支持することで帯電ローラ2と安定して接触させることができ、また、帯電ローラ2との当接圧でブラシ毛43が変形することを防止することができる。なお、ブラシの導電性については、ブラシ毛43は帯電ローラ2と同電位(すなわち−1300V)とすることが望ましく、そのため、所定の値とすることが好ましい。本例では、X1部とX3部を絶縁抵抗計で測定し、得られる抵抗値が2.0MΩ以下となるようにした。
(ブラシの斜毛処理について)
本実施例では、ブラシ毛43は、長手方向及び接触帯電部材表面の進行方向にたいし毛倒れするよう斜毛処理が施されている。斜毛処理することにより、ブラシで捕集されるトナーや外添剤が飛散しにくくさせることが可能になる。斜毛処理について改めて説明する。
斜毛処理の方法としてはさまざまな方法が考えられるが、一例としてはベルト71上に載せた、ベルト上の支持体72上に形成したブラシ部材8を搬送し、ベルトに対し一定の空隙を設けた状態で、図5のような金属ローラ73で熱と圧力をかける方法や、図6のように金属板74に熱と圧力をかける方法などを挙げることができる。処理前のブラシ毛高さ2mmに対し、上で示した斜毛処理を施すことで垂直方向の高さを0.1mm〜0.6mmに減じて使用する。
ここで、帯電ローラ2に接触するブラシ先端の観察方法について説明する。ブラシ毛43の先端の観察を行うことで、ブラシ毛43の先端が帯電ローラ2表面に対しどのように当たっているかを予測可能になる。これを中央部X2と中央から100mmの部分となる両端部X1及びX3の計3ヵ所について行う。撮影される写真は図7のようになる。
図7からも明らかなように、ブラシの繊維1本が全体にわたって一様な方向に向いている訳ではない。図7中で示したように先端Z近傍と根元でも微妙に向きが異なっていることがわかる。中でも、帯電ローラ2に当接する部分の角度が重要であるので、先端0.2mmのみ線分としてピックアップし、長手方向の垂直方向が帯電ローラの表面移動方向であるので、表面移動方向に対し何度となるかを、視野に現れているブラシの繊維1本について確認し、その繊維の角度を算出していく。それを繰り返し行う。
一例として図8(a)のようなブラシの繊維の場合、図8(b)のように、図中の黒線で示される先端の一部をピックアップし、図8(c)で示したように表面移動方向Yに対する角度θを測定する。
このようにして測定した結果の一例を表1に示す。データ数Nとしては30本分の測定を実施した。顕微鏡の視野としては縦3mm×横4mmとし、30本はランダムに抽出したものを測定した。なお、狙いの角度は30°とした。
(ブラシの評価方法)
先に述べたブラシの斜毛処理のうち、図5のようにローラを用いる方式では、熱と圧がかかる領域が極めて小さいため、先に定義した毛倒れ角度のばらつきが大きくなりやすいことがわかった。一方、図6のように板を用いる方式では、熱と圧をかける構成とすると、図5のローラを用いる場合に比べて熱と圧がかかる領域を大きく取れるため、毛倒れ角度のばらつきが小さくできることがわかった。さらに、それぞれ処理の回数を増やすことで、ローラを用いる方式でも、板を用いる方式でもどちらもばらつきを小さくできることが判っている。熱と圧がかかる期間を長くすることが効いているためと考えられる。
ここでは、測定した毛倒れ角度の最大値と最小値の差をばらつきと定義した。表1のブラシのばらつきは、最大値34.9°、最小値25.2°であることから、その差分をとると、ばらつきは9.7°となる。
斜毛処理の方法とその回数を変えることで、以下の4種類のサンプルを作成した。なお、測定は上で示したように長手方向3ヶ所各位置で30本のサンプルを測定し、それらの合計90本のデータから最大値と最小値を求め、その差分を求めたものが表2である。
一覧を表2に示す。
クリーナレスシステムの画像形成装置に先に示した各構成A〜Dのブラシを組み込み、5000枚の耐久試験を実施した。
先端部の角度のばらつきが大きい構成Aのブラシを用いた場合、3000枚時点で部分的にハーフトーンが濃くなったり、べた白部がカブったりする現象が発生した。そして5000枚時点では画像によらず縦黒帯画像が長手位置数箇所で発生した。実際に耐久試験終了後黒帯が発生した位置のブラシを観察すると、どこも全長500μm以上の紙粉が見つかった。
紙粉が見つかった部分のブラシを観察してみると、局所的に毛倒れ角度のばらつきが大きくなっており、その部分に紙粉が引っかかっていたことが判った。さらに、紙粉が引っかかっている部分の帯電ローラは局所的にトナーで汚れていたことから、トナーの汚れによる帯電不良が発生していた。つまり、紙粉が引っかかっていたことにより、ブラシがトナーを十分に正規の極性である負極性に帯電させることができず、帯電ローラ表面が汚れてしまったのである。
また、先端部の角度のばらつきが小さい構成Dのブラシを用いた場合、5000枚時点で部分的にハーフトーンの濃い部分と薄い部分が発生した。そのときの帯電ローラ表面を観察すると、表面が黒く汚れている部分と汚れが少ない部分とがあることが判った。実際、帯電ローラ上のトナーの極性を調べると、正規の帯電極性とは逆の正極性であった。
ブラシはある程度の間隔をもって離散的に配置されているものである。それゆえブラシの先端部の角度がそろっているということは、帯電ローラ表面においてブラシ先端の当たり方に粗密が生じることになる。すなわち、構成Dのようなブラシを用いると、カブリトナーに対し、ブラシの接触機会が多くネガ化が行える部分と接触機会が少なくネガ化が行いにくい部分とが生じてしまう。この結果、帯電ローラの表面の汚れがムラになってしまった。
一方、構成B及びCでは問題は発生しなかった。すなわち、ブラシで紙粉をトラップすることは無く、帯電ローラの汚れがムラになることも無かった。以上から、ブラシ先端部の角度にある程度のばらつきが必要であること、ただし大きすぎると問題が生じることが示された。以上を表にまとめると表3のようになる。
同様にさらにばらつきを変えた構成E、F、Gについてもクリーナレス構成の画像形成装置に組み込んで確認を行ったところ、構成A〜Dを含めてまとめると表4のような結果を得た。
以上から、4.4°〜20.8°の範囲であれば、紙粉が引っかかりにくくなおかつトナーの帯電機会を十分に与えることができる構成にできていることが判る。
ゆえに、ブラシの先端部角度ばらつきを適正な範囲とすることで、トナーに対する帯電付与性と紙粉が引っかからないようにすることの両立が図れることが示された。
なお。サンプルの数、測定方法などは本例に示した例に限られるものではない。適正な範囲はトナーや紙などに応じて定められるものであり、本例に限られるものではない。
[実施例2]
実施例1では、ブラシの先端部角度のばらつきを、測定したサンプルの最大値と最小値とで定義したが、本実施例では、各位置で測定したサンプルを、ブラシ全体を母集団とする標本値として、標本標準偏差を用いてばらつきを定義している。
表1の30本のデータを母集団から抜き出した標本として、標本標準偏差σを求めると、3.2となった。一方で、標本の平均値は29.9である。このブラシの毛倒れ角度が正規分布に従うと仮定すると、標本平均±σの範囲に68%のデータが、標本平均±2σの範囲に95%のデータが、標本平均±3σの範囲に99.7%のデータが含まれることになる。表1のデータから、以下のような比較表たる表5を得る。
実際の測定値と比較すると、平均値±σでは、実際の最大値及び最小値の範囲が含まれないことから、ばらつきの値とするには適当ではないと考えられる。
これに対し、平均値±2σであれば現状の標本に対する最大と最小と大きな違いは無く、統計的に処理して得られる値であることも踏まえ、一例としてばらつきの値として±2σ、すなわち4σを母集団のばらつきと見ることもできる。一方、平均値±3σとすると、ばらつきの値はかなり大きくなることが判る。±2σをばらつきと見る場合は、最大−最小の範囲と同程度で良い。
一例として、最大−最小の範囲を4.4〜20.8とした場合、±2σを用いる場合は6〜23とすればよい。
実際に、サンプル全数の毛倒れ角度を測定することは困難であり、サンプルによっては、サンプリングに依存する面は確かにある。よって、標本から母集団のばらつきを推定する一つの方法として、標本の平均値と標準偏差を用いる方法は極めて有効である。ここでは、±2σを用いた場合を示したが、±3σを用いて適正範囲を設定しても良い。
なお、実施例1、実施例2ともにクリーナレス方式を採用した画像形成装置について適用した場合について示したが、クリーニング部材を設けて転写残トナーを回収する場合についても、トナーより小粒径の外添剤などはブレードをすり抜け、帯電ローラに付着する可能性はあることなどを考えると、クリーニング部材を設ける構成についても有効である。
1・・・・感光ドラム
2・・・・帯電ローラ
3・・・・現像装置
4・・・・レーザ
5・・・・転写ローラ
6・・・・定着装置
7・・・・クリーニング部材
8・・・・ブラシ部材
31・・・現像スリーブ
32・・・マグネットローラ
33・・・現像ブレード
34・・・現像剤担持体
40・・・ブラシ部材の基体
41・・・ブラシ部材の弾性層
42・・・ブラシ部材の支持体
43・・・ブラシ
44・・・加圧を行うばね部材
50・・・被転写材収容部
51・・・被転写材供給ユニット
61・・・転写残トナーが正に帯電した様子
62・・・感光ドラムと帯電ローラ当接部近傍の空隙での放電
63・・・帯電を通過してドラム上の転写残トナーが負に帯電した様子
71・・・ベルト
72・・・ブラシ部材の支持体
73・・・毛倒れ処理用のローラ
74・・・毛倒れ処理用の板状部材

Claims (4)

  1. 少なくとも潜像を保持する潜像担持体と、ローラ形状であって潜像担持体に接触し一様な帯電電位を形成する接触帯電手段と、導電性をもち接触帯電手段に当接する帯電クリーニングブラシとを有し、
    帯電クリーニングブラシは、任意の方向に繊維を倒す処理がなされており、接触帯電ローラの表面移動方向に対するブラシの繊維の倒れ方向角度のばらつきを所定の値以内とすることを特徴とする画像形成装置。
  2. 接触帯電ローラの表面移動方向に対するブラシの繊維の倒れ方向角度のばらつきは、所定の本数を測定した上で、測定される繊維の角度のうち、最大値と最小値との差であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 接触帯電ローラの表面移動方向に対するブラシの繊維の倒れ方向角度のばらつきは、所定の本数を測定した上で、測定される繊維の角度の標準偏差を用いて決定されることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 少なくとも現像剤担持体を含み現像剤で現像を行う現像部を有し、静電潜像を担持する潜像担持体上に形成された潜像を現像剤で可視化した後で転写材に転写されず残留した潜像担持体上の現像剤を現像部で回収することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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