JP2018131146A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとを抑制すると共に、鞍乗型車両から水を効率よく排水する。【解決手段】シートは、車両側面視でリアカバーの上縁に重なるシート側壁を含む。案内溝は、車両前後方向に延びている。案内溝は、底部と内壁と外壁とを含む。底部は、シート側壁の下縁の下方に位置する。内壁は、底部から上方に延び、シート側壁の下縁よりも車幅方向における内方に配置される。外壁は、底部から上方に延び、シート側壁の下縁よりも車幅方向における外方に配置される。サイドカバーは、車両側面視で底部とシート側壁の下縁とに重なり、案内溝の車幅方向における外方に配置される。案内溝の前端は、案内溝の後端よりも下方に位置している。第1溝部は、車両側面視においてサイドカバーの前端よりも前方の位置から後方且つ下方に向って延びている。案内溝の前端は、第1溝部に接続されている。【選択図】図2
Description
本発明は、鞍乗型車両に関する。
鞍乗型車両には、シートの下方に配置されるリアカバーを備えるものがある。例えば特許文献1の鞍乗型車両では、リアカバーの上縁は、シート側壁の下縁よりも上方に位置している。シートの下方には、収容ボックスが配置されている。リアカバーの上縁は、シート側壁によって車幅方向の外方から覆われている。また、収容ボックスの上縁は、リアカバーの上縁よりも上方に位置している。これにより、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとが抑制されている。
ところで、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとをより抑制する方法としては、シート側壁の周囲を囲うように、且つ、シート側壁に近い位置において、リアカバーに外壁を設ける構成が考えられる。しかしながら、シート側壁の周囲を囲うように外壁が配置されると、外壁と内壁とでシート側壁が収容される溝が形成されるようになる。このため、シート側壁の周囲を外壁と内壁とで囲むだけでは、雨天時に外壁と内壁との間に水が溜まってしまう恐れがある。
本発明の課題は、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとを抑制すると共に、鞍乗型車両から水を効率よく排水することにある。
本発明の一態様に係る鞍乗型車両は、ヘッドパイプと、ダウンフレームと、リアフレームと、収容ボックスと、シートと、リアカバーと、を備える。ダウンフレームは、ヘッドパイプから下方に延びる。リアフレームは、ダウンフレームから後方に延びている。リアフレームは、ダウンフレームに接続される前端と、前端よりも上方に位置する後端とを含む。収容ボックスは、リアフレームに支持される。シートは、収容ボックスの上方に配置される。リアカバーは、収容ボックスの車幅方向における外方に配置される。
シートは、車両側面視でリアカバーの上縁に重なるシート側壁を含む。リアカバーは、案内溝と、サイドカバーとを含む。案内溝は、車両前後方向に延びている。案内溝は、底部と内壁と外壁とを含む。底部は、シート側壁の下縁の下方に位置する。内壁は、底部から上方に延び、シート側壁の下縁よりも車幅方向における内方に配置される。外壁は、底部から上方に延び、シート側壁の下縁よりも車幅方向における外方に配置される。サイドカバーは、車両側面視で底部とシート側壁の下縁とに重なり、案内溝の車幅方向における外方に配置される。
案内溝の前端は、案内溝の後端よりも下方に位置している。リアカバーは、第1溝部をさらに含む。第1溝部は、車両側面視においてサイドカバーの前端よりも前方の位置から後方且つ下方に向って延びている。案内溝の前端は、第1溝部に接続されている。
本態様に係る鞍乗型車両は、シート側壁の車幅方向における外方に、案内溝の外壁とサイドカバーとが配置される。それにより、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとを抑制することができる。また、案内溝の前端が後端よりも下方に位置しているので、案内溝に落ちた水は、前端へ案内される。案内溝の前端は、第1溝部に接続されているので、水は、第1溝部に沿って後方且つ下方に流れて、第1溝部から車両の後方へと排出される。これにより、鞍乗型車両から水を効率よく排水することができる。
車両側面視において、サイドカバーの上縁は、第1溝部の後端よりも前方、且つ、第1溝部の前端よりも後方の位置まで延びていてもよい。この場合、案内溝が第1溝部に接続される位置までサイドカバーによって案内溝を車幅方向における外方から覆うことができる。
車両側面視において、第1溝部は、リアカバーの前縁まで延びていてもよい。この場合、リアカバーの広範囲において水を集めて効率よく排水することができる。
第1溝部は、車両側面視においてリアカバーの下縁まで延びていてもよい。この場合、リアカバーの下縁から水を効率よく排水することができる。
シート側壁の下縁は、後下縁と前下縁とを含んでもよい。後下縁は、車両側面視において前方且つ下方に向って延びていてもよい。前下縁は、後下縁よりも前方に位置し、車両側面視において前方且つ上方に向って延びていてもよい。サイドカバーは、車両側面視において後下縁と重なってもよい。この場合、シート側壁の後下縁から流れる水を効率よく排出することができる。
サイドカバーの前縁は、車両側面視において前方且つ上方に延びていてもよい。車両側面視において、第1溝部は、シート側壁の前下縁と、サイドカバーの前縁とに沿って延びていてもよい。この場合、シート側壁の前下縁から流れる水を第1溝部によって効率よく排出することができる。
車両側面視において、サイドカバーの前端は、シート側壁の前下縁と後下縁との間の屈曲部よりも前方に位置してもよい。この場合、シート側壁の広範囲において水を集めて効率よく排水することができる。
車両側面視において、シート側壁の上下方向の厚さは、後方に向かって薄くなってもよい。車両側面視において、シート側壁の下縁は、前方且つ下方に向かって延びる後下縁を含んでもよい。車両側面視において、サイドカバーは、後下縁と重なってもよい。車両側面視において、サイドカバーの上縁は、前方且つ下方に向かって延びていてもよい。この場合、シート側壁の後下縁とサイドカバーの上縁とが前方且つ下方に傾斜しているので、座面の変化をなだらかにし易く、また座面に対してサイドカバーの上縁を下方に配置させ易い。
鞍乗型車両は、シートの下方に配置される後輪をさらに備えてもよい。車両側面視において、サイドカバーの後端は、後輪の回転中心よりも後方に位置してもよい。この場合、シート側壁の広範囲において水を集めて効率よく排水することができる。
サイドカバーは、前方且つ下方に向って延びる第2溝部を含んでもよい。第2溝部は、第1溝部と連通していてもよい。この場合、サイドカバーに付着した水を第2溝部から第1溝部に案内することで効率よく排出することができる。
第2溝部は、上溝部と下溝部とを含んでもよい。上溝部は、前方且つ下方に向って延びていてもよい。下溝部は、前方且つ下方に向って延び、少なくとも一部が上溝部よりも下方に位置してもよい。上溝部と下溝部とは、第1溝部と連通していてもよい。この場合、サイドカバーに付着した水を上溝部と下溝部とによって第1溝部に案内することで効率よく排出することができる。
外壁は、上方且つ車幅方向における外方に向かって傾斜していてもよい。この場合、外壁が傾斜していることで、案内溝がシート側壁からの水を受け易くなる。
外壁は、サイドカバーと別体であってもよい。この場合、外壁がサイドカバーと別体であることで、外壁の傾斜した形状を容易に形成することができる。
リアカバーは、リアカバー本体をさらに含んでもよい。リアカバー本体は、シートの下方に配置されリアフレームを覆ってもよい。サイドカバーは、リアカバー本体と別体であり、リアカバー本体に取り付けられてもよい。この場合、シート側壁の下縁と重なるサイドカバーの形状を容易に形成することができる。
内壁の上縁は、シート側壁の下縁よりも上方に位置してもよい。外壁の上縁は、シート側壁の下縁よりも上方に位置してもよい。この場合、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとをさらに抑制することができる。
本発明によれば、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとを抑制すると共に、鞍乗型車両から水を効率よく排水することができる。
以下、実施形態に係る鞍乗型車両について図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る鞍乗型車両1の側面図である。本実施形態に係る鞍乗型車両1は、モータサイクルである。図1に示すように、鞍乗型車両1は、車体フレーム2と、車体カバー3と、シート4と、パワーユニット5と、ステアリング装置6と、前輪7と、後輪8と、を含む。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ11と、ダウンフレーム12と、リアフレーム13と、を含む。ヘッドパイプ11は、車幅方向における車両中央に配置されている。ヘッドパイプ11は、前方且つ下方に延びている。ダウンフレーム12は、ヘッドパイプ11から下方に延びている。リアフレーム13は、ダウンフレーム12に接続されており、ダウンフレーム12から後方に延びている。リアフレーム13の後端は、リアフレーム13の前端よりも上方に位置している。
なお、前後左右の方向は、シート4に着座した運転者から視たときの方向をいうものとする。「接続」とは、直接的な接続に限らず、間接的な接続も含む。また、「接続」とは、別体の部材が互いに固定されていることに限らず、一体の部材において複数の部分が連続していることも含む。
車幅方向における内方とは、車幅方向において鞍乗型車両1の中心に向かう方向を意味する。車幅方向における外方とは、車幅方向における内方と反対の方向を意味する。すなわち、車幅方向における外方とは、車幅方向において鞍乗型車両1の中心から離れる方向を意味する。
車体カバー3は、フロントカバー14と、フートボード15と、リアカバー16とを含む。フロントカバー14は、ヘッドパイプ11及びダウンフレーム12を覆っている。リアカバー16は、リアフレーム13を覆っている。リアカバー16は、シート4の下方に配置されている。フートボード15は、フロントカバー14とリアカバー16との間に配置される。フートボード15は、シート4の前方且つ下方に配置される。フートボード15は、車幅方向に平坦な形状を有する。ただし、フートボード15は、車幅方向における中央部が上方に突出した形状であってもよい。
パワーユニット5は、シート4の下方に配置されている。パワーユニット5は、リアフレーム13に対して回動可能に支持されている。パワーユニット5は、例えばエンジンとトランスミッションとを含む。パワーユニット5は、後輪8を回転可能に支持している。後輪8は、シート4の下方に配置されている。
ステアリング装置6は、ヘッドパイプ11に回転可能に支持されている。ステアリング装置6は、前輪7を回転可能に支持している。ステアリング装置6は、ステアリングシャフト17と、左右のサスペンション18と、ハンドル部材19と、を含む。ステアリングシャフト17は、ヘッドパイプ11に挿入され、前方且つ下方に延びている。ハンドル部材19は、ステアリングシャフト17の上端に接続されている。左右のサスペンション18は、前方且つ下方に延びている。左右のサスペンション18は、前輪7を回転可能に支持している。なお、図1では、左サスペンション18のみが図示されているが、右サスペンションは左サスペンション18と同様の構成である。
図2は、鞍乗型車両1の後部の拡大側面図である。図3は、図2におけるIII−III断面図である。図4は、図2におけるIV−IV断面図である。図3及び図4に示すように、鞍乗型車両1は、収容ボックス21を含む。収容ボックス21は、図示しないステーを介してリアフレーム13に支持されている。シート4は、収容ボックス21の上方に配置されている。すなわち、シート4は、上面視において収容ボックス21と重なる。なお、以下の説明では、鞍乗型車両1の後部の左側面について説明しているが、右側面は、左側面と左右対称であり、左側面と同様の構造を有している。
シート4は、座面22とシート側壁23とを含む。シート側壁23は、座面22から下方且つ車幅方向における外方に延びている。収容ボックス21は、底面部24と側壁25とを含む。底面部24は、座面22の下方に配置されている。底面部24は、上面視において座面22と重なる。側壁25は、底面部24から上方に延びている。
シート側壁23は、車両側面視でリアカバー16の上縁161に重なる。シート側壁23の下縁231は、リアカバー16の上縁161よりも下方に位置する。図2に示すように、車両側面視において、シート側壁23の上下方向の厚さは、後方に向かって薄くなっている。シート側壁23の下縁231は、後下縁232と前下縁233とを含む。後下縁232は、車両側面視において前方且つ下方に向って延びている。前下縁233は、後下縁232よりも前方に位置し、車両側面視において前方且つ上方に向って延びている。
リアカバー16は、収容ボックス21の車幅方向における外方に配置されている。図5は、鞍乗型車両1の後部の斜視図である。図6は、鞍乗型車両1の後部の分解斜視図である。図2から図6に示すように、リアカバー16は、リアカバー本体31と、第1サイドカバー32と、第2サイドカバー33とを含む。
リアカバー本体31は、シート4の下方に配置され、リアフレーム13を覆う。リアカバー本体31は、収容ボックス21の車幅方向における外方に配置されている。図2に示すように、リアカバー本体31は、シート4の後端よりも後方の位置まで延びている。リアカバー本体31の後端には、テールランプ34が取り付けられている。車両側面視において、リアカバー本体31の前縁163は、フートボード15から上方に延びている。車両側面視において、リアカバー本体31の下縁162は、パワーユニット5の上方に位置している。車両側面視において、リアカバー本体31の下縁162は、後方且つ上方に向って延びている。第1サイドカバー32は、リアカバー本体31と別体であり、リアカバー本体31に取り付けられている。第2サイドカバー33は、リアカバー本体31と別体であり、リアカバー本体31の左側面に取り付けられている。
図7は、鞍乗型車両1の後部の上面図である。図8は、シート4が取り外された状態の鞍乗型車両1の後部の上面図である。図2、図7、及び図8に示すように、リアカバー16は、案内溝35を含む。案内溝35は、車両前後方向に延びている。案内溝35は、下方に向けて凹んだ形状を有する。案内溝35の前端は、案内溝35の後端よりも下方に位置している。案内溝35は、前方且つ下方に向かって傾斜している。案内溝35は、シート側壁23の後下縁232に沿って配置されている。
図3に示すように、案内溝35は、底部351と、内壁352と、外壁353とを含む。底部351は、シート側壁23の下縁231の下方に位置する。すなわち、上面視において、底部351は、シート側壁23の下縁231と重なる。底部351は、車両前後方向に延びている。案内溝35は、シート側壁23の後下縁232に沿って配置されている。底部351は、下方且つ車幅方向における外方に向かって傾斜している。
内壁352は、底部351から上方に延びている。内壁352は、シート側壁23の下縁231よりも車幅方向における内方に配置されている。内壁352の上縁は、シート側壁23の下縁231よりも上方に位置している。内壁352の上縁は、収容ボックス21の側壁25に接続されている。内壁352は、上方且つ車幅方向における内方に向かって傾斜している。
外壁353は、底部351から上方に延びている、外壁353は、シート側壁23の下縁231よりも車幅方向における外方に配置されている。外壁353の上縁は、シート側壁23の下縁231よりも上方に位置している。外壁353は、上方且つ車幅方向における外方に向かって傾斜している。
内壁352は、リアカバー本体31と一体的に形成されている。底部351は、リアカバー本体31と一体的に形成されている。外壁353は、リカバー本体と別体である。外壁353は、第1サイドカバー32と別体である。ただし、内壁352は、リアカバー本体31と別体であってもよい。底部351は、リアカバー本体31と別体であってもよい。外壁353は、リカバー本体と一体であってもよい。外壁353は、第1サイドカバー32と一体であってもよい。
第1サイドカバー32は、案内溝35の車幅方向における外方に配置される。第1サイドカバー32は、外壁353の車幅方向における外方に配置される。第1サイドカバー32は、車両側面視で底部351とシート側壁23の下縁231とに重なる。第1サイドカバー32は、車両側面視において後下縁232と重なる。
図2に示すように、第1サイドカバー32の上縁321は、車両側面視において前端325から後方かつ上方(上端から前方且つ下方)に向って延びている。第1サイドカバー32の上縁321は、車両側面視において、シート側壁23の後下縁232と同方向に傾斜している。第1サイドカバー32の前縁322は、車両側面視において前端325から後方かつ下方(下端から前方且つ上方)に延びている。第1サイドカバー32の下縁323は、車両側面視において前縁322の下端から後方かつ上方(後端326から前方且つ下方)に向って延びている。第1サイドカバー32の後縁324は、車両側面視において後端326から前方且つ上方に向って延びている。
第1サイドカバー32の前端325は、第1サイドカバー32の上縁321と前縁322との接続部分である。車両側面視において、第1サイドカバー32の前端325は、シート側壁23の前下縁233と後下縁232との間の屈曲部よりも前方に位置する。第1サイドカバー32の後端326は、第1サイドカバー32の下縁323と後縁324との接続部分である。車両側面視において、第1サイドカバー32の後端326は、後輪8の回転中心C1よりも後方に位置する。
第2サイドカバー33の上縁331は、前端334から後方且つ下方(後端335から前方且つ上方)に向って延びている。車両側面視において、第2サイドカバー33の上縁331の前部は、シート側壁23の前下縁233に沿って配置されている。車両側面視において、第2サイドカバー33の上縁331の後部は、第1サイドカバー32の前縁322に沿って配置されている。第2サイドカバー33の前縁332は、後方に向って凹んだ形状を有している。第2サイドカバー33の下縁333は、下縁333の前端から後方且つ上方(下縁333の後端から前方且つ下方)に向って延びている。
車両側面視において、第2サイドカバー33は、シート側壁23の前下縁233及び第1サイドカバー32の前縁322の下方に配置されている。第2サイドカバー33の少なくとも一部は、第1サイドカバー32よりも前方に配置されている。第2サイドカバー33の前端334は、第1サイドカバー32の前端325よりも前方に位置している。第2サイドカバー33の後端335は、第1サイドカバー32の前端325よりも後方に位置している。
リアカバー16は、第1溝部36を含む。第1溝部36は、車幅方向における内方に向って凹んだ形状を有する。第1溝部36は、車両側面視において第1サイドカバー32の前端325よりも前方の位置から後方且つ下方に向って延びている。車両側面視において、第1溝部36は、シート側壁23の前下縁233と、第1サイドカバー32の前縁322とに沿って延びている。第1溝部36は、第2サイドカバー33の上縁331とシート側壁23の前下縁233部との間、及び、第2サイドカバー33の上縁331と第1サイドカバー32の前縁322との間に設けられる。車両側面視において、第1溝部36は、リアカバー16の前縁163まで延びている。車両側面視において、第1溝部36は、リアカバー16の下縁323まで延びている。
案内溝35の前端は、第1溝部36に接続されている。案内溝35の前端は、第2サイドカバー33の前端334と第2サイドカバー33の後端335との間の位置で、第1溝部36に接続されている。車両側面視において、第1サイドカバー32の上縁321は、第1溝部36の後端よりも前方、且つ、第1溝部36の前端よりも後方の位置まで延びている。
図2に示すように、第1サイドカバー32は、第2溝部37を含む。第2溝部37は、車幅方向における内方に向って凹んだ形状を有する。第2溝部37は、前方且つ下方に向って延びている。第2溝部37は、第1溝部36と連通している。第2溝部37は、上溝部371と、下溝部372と、接続溝部373とを含む。
上溝部371は、前方且つ下方に向って延びている。下溝部372は、前方且つ下方に向って延びている。下溝部372の少なくとも一部は、上溝部371よりも下方に位置している。接続溝部373は、上溝部371の後端と下溝部372の後端とを接続している。上溝部371の前端は、第1サイドカバー32の前縁322に達しており、第1溝部36に接続されている。下溝部372の前端は、第1サイドカバー32の前縁322に達しており、第1溝部36に接続されている。すなわち、上溝部371と下溝部372とは、第1溝部36と連通している。
図9及び図10は、第1サイドカバー32の分解斜視図である。図9及び図10に示すように、第1サイドカバー32は、第1カバー部38と第2カバー部39とを含む。第1カバー部38は、上述した第1サイドカバー32の上縁321と下縁323と後縁324と前縁322の一部とを含む。
第2カバー部39は、第1カバー部38と別体である。第2カバー部39は、第1カバー部38に取り付けられる。第1カバー部38の前縁は後方に向って凹んだ凹部380を含む。第2カバー部39は、第1カバー部38の凹部380に取り付けられる。上述した第2溝部37は、第2カバー部39と第1カバー部38との間に形成される。
図10に示すように、第1カバー部38は、ボス381を含む。ボス381は、第1カバー部38の内面から突出している。ボス381は、孔382を含む。第2カバー部39は、取付部391を含む。取付部391は、第1カバー部38の車幅方向における内方に配置され、車両側面視で第1カバー部38と重なる。取付部391は、孔392を含む。取付部391の孔392とボス381の孔382とにネジ41が通されることにより、第2カバー部39が第1カバー部38に固定される。
第1カバー部38は、リブ383,384を含む。リブ383,384は、第1カバー部38の内面から突出している。リブ383は、孔385を含む。リブ384は、孔386を含む。リブ383とリブ384とは、前後方向に離れて配置されている。第1カバー部38は、リブ387を含む。リブ387は、リブ383よりも下方に配置されている。リブ387は、孔388を含む。
図11は、図2におけるXI−XI断面図である。図11に示すように、リブ383は、リアカバー本体31に設けられたスリット311に挿入され、案内溝35の底部351の下方に配置される。そして、リブ383の孔385と底部351に設けられた孔とにネジ42が通されることにより、第1サイドカバー32がリアカバー本体31に固定される。
リブ384についても、リブ383と同様に、案内溝35の底部351の下方に配置される。リブ384の孔386と底部351に設けられた孔とに、図8に示すネジ43が通されることにより、第1サイドカバー32がリアカバー本体31に固定される。また、図示を省略するが、リブ387の孔388とリアカバー本体31の下面に設けられた孔とに、ネジが通されることにより、第1サイドカバー32がリアカバー本体31に固定される。
図9から図11に示すように、案内溝35の外壁353は、リアカバー本体31と別体の部材である。外壁353は、第1サイドカバー32と別体の部材であり、第1サイドカバー32に取り付けられる。詳細には、外壁353は、第1カバー部38に取り付けられる。
図10に示すように、第1カバー部38は、開口44,45を含む。図9に示すように、側壁353は、突起354,355を含む。図11に示すように、突起354は、開口44に挿入され、開口44の縁に係止する。また、図示を省略するが、突起355は、開口45に挿入され、開口45の縁に係止する。これにより、外壁353が、第1カバー部38に固定される。
なお、図6から図8に示すように、リアカバー本体31の右側面には、上述した第1サイドカバー32と左右対称の形状を有する第1サイドカバー51が取り付けられる。リアカバー本体31の右側面には、上述した第2サイドカバー33と左右対称の形状を有する第2サイドカバー52が取り付けられる。また、図7及び図8に示すように、鞍乗型車両1は、案内溝35と左右対称の形状を有する案内溝53を含む。案内溝35は、車両平面視において、収容ボックス21の左方に配置される。案内溝53は、車両平面視において、収容ボックス21の右方に配置される。これらの部分を含み鞍乗型車両1の後部の右側面の構造は、左側面の構造と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上説明した本実施形態に係る鞍乗型車両1では、シート側壁23の車幅方向における外方に、案内溝35の外壁353と第1サイドカバー32とが配置される。それにより、収容ボックス21への異物の侵入と外部からのアクセスとを抑制することができる。また、案内溝35の前端が後端よりも下方に位置しているので、案内溝35に落ちた水は、前端へ案内される。案内溝35の前端は、第1溝部36に接続されているので、水は、第1溝部36に沿って後方且つ下方に流れて、第1溝部36から車両の後方へと排出される。これにより鞍乗型車両1から水を効率よく排水することができる。
車両側面視において、第1サイドカバー32の上縁321は、第1溝部36の後端よりも前方、且つ、第1溝部36の前端よりも後方の位置まで延びている。そのため、案内溝35が第1溝部36に接続される位置まで第1サイドカバー32によって案内溝35を車幅方向における外方から覆うことができる。
車両側面視において、第1溝部36は、リアカバー16の前縁163まで延びている。そのため、リアカバー16の広範囲において水を集めて効率よく排水することができる。
第1溝部36は、車両側面視においてリアカバー16の下縁323まで延びている。そのため、リアカバー16の下縁323から水を効率よく排水することができる。
第1サイドカバー32は、車両側面視において後下縁232と重なっている。そのため、シート側壁23の後下縁232から流れる水を効率よく排出することができる。
第1サイドカバー32の前縁322は、車両側面視において前方且つ上方に延びている。車両側面視において、第1溝部36は、シート側壁23の前下縁233と、第1サイドカバー32の前縁322とに沿って延びている。そのため、シート側壁23の前下縁233から流れる水を第1溝部36によって効率よく排出することができる。
車両側面視において、第1サイドカバー32の前端325は、シート側壁23の前下縁233と後下縁232との間の屈曲部よりも前方に位置している。そのため、シート側壁23の広範囲において水を集めて効率よく排水することができる。
車両側面視において、第1サイドカバー32は、後下縁232と重なっている。車両側面視において、第1サイドカバー32の上縁321は、前方且つ下方に向かって延びている。そのため、シート側壁23の後下縁232と第1サイドカバー32の上縁321とが前方且つ下方に傾斜しているので、座面22の変化をなだらかにし易く、また座面22に対して第1サイドカバー32の上縁321を下方に配置させ易い。
車両側面視において、第1サイドカバー32の後端326は、後輪8の回転中心よりも後方に位置している。そのため、シート側壁23の広範囲において水を集めて効率よく排水することができる。
第1サイドカバー32は、前方且つ下方に向って延びる第2溝部37を含む。第2溝部37は、第1溝部36と連通している。そのため、第1サイドカバー32に付着した水を第2溝部37から第1溝部36に案内することで効率よく排出することができる。
第2溝部37の上溝部371と下溝部372とが、第1溝部36と連通している。そのため、第1サイドカバー32に付着した水を上溝部371と下溝部372とによって第1溝部36に案内することで効率よく排出することができる。
外壁353は、上方且つ車幅方向における外方に向かって傾斜している。そのため、外壁353が傾斜していることで、案内溝35がシート側壁23からの水を受け易くなる。
外壁353は、第1サイドカバー32と別体である。外壁353が第1サイドカバー32と別体であることで、外壁353の傾斜した形状を容易に形成することができる。
第1サイドカバー32は、リアカバー本体31と別体であり、リアカバー本体31に取り付けられる。そのため、シート側壁23の下縁231と重なる第1サイドカバー32の形状を容易に形成することができる。
内壁352の上縁は、シート側壁23の下縁231よりも上方に位置している。外壁353の上縁は、シート側壁23の下縁231よりも上方に位置している。そのため、収容ボックス21への異物の侵入と外部からのアクセスとをさらに抑制することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
鞍乗型車両1は、モータサイクルに限らず、不整地走行用車両(ALL−TERRAIN VEHICLE)などの他の種類の車両も含む。前輪の数は、1つに限らず、2以上であってもよい。後輪の数は、1つに限らず、2以上であってもよい。
車体フレームの形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。収容ボックスの形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。シートの形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。
車体カバーの形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、第1サイドカバーの形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。第2サイドカバーの形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。
案内溝の形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。第1溝部の形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。第2溝部の形状及び配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。
ここに用いられた用語及び表現は、説明のために用いられたものであって限定的に解釈するために用いられたものではない。ここに示されかつ述べられた特徴事項の如何なる均等物をも排除するものではなく、本発明のクレームされた範囲内における各種変形をも許容するものであると認識されなければならない。本発明は、多くの異なった形態で具現化され得るものである。この開示は本発明の原理の実施形態を提供するものと見なされるべきである。それらの実施形態は、本発明をここに記載しかつ/又は図示した好ましい実施形態に限定することを意図するものではないという了解のもとで、実施形態がここに記載されている。ここに記載した実施形態に限定されるものではない。本発明は、この開示に基づいて当業者によって認識され得る、均等な要素、修正、削除、組み合わせ、改良及び/又は変更を含むあらゆる実施形態をも包含する。クレームの限定事項はそのクレームで用いられた用語に基づいて広く解釈されるべきであり、本明細書あるいは本願のプロセキューション中に記載された実施形態に限定されるべきではない。
本発明によれば、収容ボックスへの異物の侵入と外部からのアクセスとを抑制すると共に、鞍乗型車両から水を効率よく排水することができる。
11 ヘッドパイプ
12 ダウンフレーム
13 リアフレーム
21 収容ボックス
4 シート
16 リアカバー
23 シート側壁
35 案内溝
351 底部
352 内壁
353 外壁
32 第1サイドカバー
36 第1溝部
232 後下縁
233 前下縁
8 後輪
37 第2溝部
371 上溝部
372 下溝部
31 リアカバー本体
12 ダウンフレーム
13 リアフレーム
21 収容ボックス
4 シート
16 リアカバー
23 シート側壁
35 案内溝
351 底部
352 内壁
353 外壁
32 第1サイドカバー
36 第1溝部
232 後下縁
233 前下縁
8 後輪
37 第2溝部
371 上溝部
372 下溝部
31 リアカバー本体
Claims (15)
- ヘッドパイプと、
前記ヘッドパイプから下方に延びるダウンフレームと、
前記ダウンフレームから後方に延び、前記ダウンフレームに接続される前端と、前記前端よりも上方に位置する後端とを含むリアフレームと、
前記リアフレームに支持される収容ボックスと、
前記収容ボックスの上方に配置されるシートと、
前記収容ボックスの車幅方向における外方に配置されるリアカバーと、
を備え、
前記シートは、車両側面視で前記リアカバーの上縁に重なるシート側壁を含み、
前記リアカバーは、
前記シート側壁の下縁の下方に位置する底部と、前記底部から上方に延び前記シート側壁の下縁よりも車幅方向における内方に配置される内壁と、前記底部から上方に延び前記シート側壁の下縁よりも車幅方向における外方に配置される外壁と、を含み、車両前後方向に延びる案内溝と、
車両側面視で前記底部と前記シート側壁の下縁とに重なり、前記案内溝の車幅方向における外方に配置されるサイドカバーと、
を含み、
前記案内溝の前端は、前記案内溝の後端よりも下方に位置しており、
前記リアカバーは、車両側面視において前記サイドカバーの前端よりも前方の位置から後方且つ下方に向って延びる第1溝部をさらに含み、
前記案内溝の前端は、前記第1溝部に接続されている、
鞍乗型車両。 - 車両側面視において、前記サイドカバーの上縁は、前記第1溝部の後端よりも前方、且つ、前記第1溝部の前端よりも後方の位置まで延びている、
請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 車両側面視において、前記第1溝部は、前記リアカバーの前縁まで延びている、
請求項1又は2のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記第1溝部は、車両側面視において前記リアカバーの下縁まで延びている、
請求項1から3のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記シート側壁の下縁は、
車両側面視において前方且つ下方に向って延びる後下縁と、
前記後下縁よりも前方に位置し、車両側面視において前方且つ上方に向って延びる前下縁と、
を含み、
前記サイドカバーは、車両側面視において前記後下縁と重なる、
請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記サイドカバーの前縁は、車両側面視において前方且つ上方に延びており、
車両側面視において、前記第1溝部は、前記シート側壁の前記前下縁と、前記サイドカバーの前記前縁とに沿って延びている、
請求項5に記載の鞍乗型車両。 - 車両側面視において、前記サイドカバーの前端は、前記シート側壁の前記前下縁と前記後下縁との間の屈曲部よりも前方に位置する、
請求項5又は6に記載の鞍乗型車両。 - 車両側面視において、前記シート側壁の上下方向の厚さは、後方に向かって薄くなり、
車両側面視において、前記シート側壁の下縁は、前方且つ下方に向かって延びる後下縁を含み、
車両側面視において、前記サイドカバーは、前記後下縁と重なり、
車両側面視において、前記サイドカバーの上縁は、前方且つ下方に向かって延びている、
請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記シートの下方に配置される後輪をさらに備え、
車両側面視において、前記サイドカバーの後端は、前記後輪の回転中心よりも後方に位置する、
請求項1から8のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記サイドカバーは、前方且つ下方に向って延びる第2溝部を含み、
前記第2溝部は、前記第1溝部と連通している、
請求項1から9のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記第2溝部は、
前方且つ下方に向って延びる上溝部と、
前方且つ下方に向って延び、少なくとも一部が前記上溝部よりも下方に位置する下溝部と、
を含み、
前記上溝部と前記下溝部とは、前記第1溝部と連通している、
請求項10に記載の鞍乗型車両。 - 前記外壁は、上方且つ車幅方向における外方に向かって傾斜している、
請求項1から11のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記外壁は、前記サイドカバーと別体である、
請求項12に記載の鞍乗型車両。 - 前記リアカバーは、前記シートの下方に配置され前記リアフレームを覆うリアカバー本体をさらに含み、
前記サイドカバーは、前記リアカバー本体と別体であり、前記リアカバー本体に取り付けられる、
請求項1から13のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記内壁の上縁は、前記シート側壁の下縁よりも上方に位置し、
前記外壁の上縁は、前記シート側壁の下縁よりも上方に位置する、
請求項1から14のいずれかに記載の鞍乗型車両。
Priority Applications (2)
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Applications Claiming Priority (1)
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JP2017027856A JP2018131146A (ja) | 2017-02-17 | 2017-02-17 | 鞍乗型車両 |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2013018349A (ja) | 2011-07-11 | 2013-01-31 | Yamaha Motor Co Ltd | 自動二輪車 |
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2018
- 2018-01-15 EP EP18151578.4A patent/EP3363725B1/en active Active
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2023007929A (ja) * | 2021-07-02 | 2023-01-19 | 本田技研工業株式会社 | 鞍乗り型車両 |
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Also Published As
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EP3363725B1 (en) | 2020-08-12 |
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