JP2018131066A - 車両用シート装置 - Google Patents

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洋祐 西村
一 石原
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学 松本
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Muneatsu Minato
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Abstract

【課題】水平回転可能なシート本体の回転位置によらず回転規制部材の係合状態を強固に維持することができる車両用シート装置を提供する。
【解決手段】水平回転機構49は、車体に対して水平回転不能な支持部材49aに水平回転可能に支持される回転部材49bと、水平回転機構49の軸方向に沿って移動し、支持部材49aおよび回転部材49bの相対回転を規制したロック状態と前記相対回転の規制を解除したアンロック状態とを切り替える回転規制部材49cと、を備え、回転規制部材49cは、前記軸方向に沿って延びる係合ピン49c7を備え、係合ピン49c7は、前記軸方向に沿って移動し、支持部材49aの第一挿通孔に挿通されるとともに回転部材49bの第二挿通孔に挿通されることで水平回転機構49をロック状態とし、前記第一挿通孔および第二挿通孔の少なくとも一方から離脱することで水平回転機構49をアンロック状態とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両用シート装置に関する。
近年、車両の自動運転について研究が進められている。自動運転に関する技術には、一部の道路区間において運転支援のために自動運転を行うものがある。これに関連し、運転者の運転操作が必要な手動運転モードと自動運転モードとを切り替える自動運転に関する技術もある。自動運転時には、運転者用シートの向きを変えて、後部シートと対面式のレイアウトとすることが考えられる。
車両用シート装置においては、シート本体の回転を規制するために、フック状の回転規制部材を被係合部に係合させるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5028881号公報
ところで、上記従来の構成では、車両衝突時等におけるシート本体の回転規制を行うことは難しい。通常、フック状の回転規制部材は、係合部分が開放しているため、一方向の荷重に対しては被係合部への係合を維持するが、他方向の荷重に対しては係合を解除してしまう虞がある。
シート本体が前向き固定の場合、前面衝突等の特定衝突時に耐え得るよう回転規制部材を設定すればよい。一方、シート本体が水平回転可能な場合、シート本体が前向き状態の他に後向き状態や横向き状態であっても、特定衝突時の回転モーメントに耐え得ることが望ましい。
しかし、例えば前向き状態と後向き状態とでは、同じ前面衝突であってもシート本体に作用する回転モーメントは逆向きになる。このため、フック状の回転規制部材では係合を解除してしまう虞があり、シート本体の回転規制を十分に行うことが難しい場合がある。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、水平回転可能なシート本体の回転位置によらず回転規制部材の係合状態を強固に維持することができる車両用シート装置を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、乗員が着座するシート本体(41)と、前記シート本体を前向きから規定の向きへ水平回転可能とする水平回転機構(49)と、を備え、前記水平回転機構は、車体に対して水平回転不能に支持される支持部材(49a)と、前記支持部材に水平回転可能に支持されて前記シート本体と一体に回転する回転部材(49b)と、前記水平回転機構の軸方向に沿って移動し、前記支持部材および回転部材の相対回転を規制したロック状態と前記相対回転の規制を解除したアンロック状態とを切り替える回転規制部材(49c)と、を備え、前記回転規制部材は、前記軸方向に沿って延びる係合部(49c7)を備え、前記係合部は、前記軸方向に沿って移動し、前記支持部材の第一挿通孔(49a7)に挿通されるとともに前記回転部材の第二挿通孔(49b7)に挿通されることで前記水平回転機構をロック状態とし、前記第一挿通孔および第二挿通孔の少なくとも一方から離脱することで前記水平回転機構をアンロック状態とする。
この構成によれば、水平回転機構の支持部材および回転部材の相対回転を規制する回転規制部材が、水平回転機構の軸方向に沿って延びる係合部を有し、この係合部が支持部材および回転部材の各挿通孔に対して軸方向に沿って挿脱することで、支持部材および回転部材のロック状態およびアンロック状態を切り換える構成とした。係合部による回転規制時には、シート本体に右回りおよび左回りの何れの方向の回転モーメントが作用しても、支持部材および回転部材の各挿通孔を利用することから、係合部分が開放したフック状の回転規制部材を用いる場合に比して、回転モーメントの向きによって係合部が係合を解除してしまう虞がなくなる。したがって、シート本体の回転位置によらず回転規制部材の係合状態を強固に維持することができる。
請求項2に記載した発明は、前記係合部は、互いに回転位置を一致させた前記第一挿通孔および第二挿通孔に挿通される。
この構成によれば、回転位置が一致した両挿通孔に係合部を挿脱させて、支持部材および回転部材のロック状態およびアンロック状態を切り換えるので、回転位置が異なる両挿通孔にそれぞれ係合部を挿脱する場合に比して、部品構成を簡素化することができる。
請求項3に記載した発明は、前記回転規制部材は、複数の前記係合部を備え、複数の前記係合部の内の二つ以上が前記第一挿通孔および第二挿通孔に挿通される。
この構成によれば、複数の係合部で支持部材および回転部材のロック状態およびアンロック状態を切り換えるので、係合部が回転ロック時に受けるせん断荷重を分散し、係合部の小型軽量化を図ることができる。
請求項4に記載した発明は、前記係合部は、前記軸方向に沿う係合面(49c8)を備え、前記第一挿通孔および第二挿通孔は、前記軸方向に沿って形成されて前記係合面と係合する第二係合面(49a8,49b8)を備えている。
この構成によれば、係合部と各挿通孔とが、軸方向に沿う係合面同士を係合させるので、係合面が軸方向に対して傾斜した場合に比して、シート本体に回転モーメントが作用した際に係合面同士の接触によって係合部を各挿通孔から離脱させる力が生じない。よって、回転規制部材の係合状態を強固に維持することができる。
請求項5に記載した発明は、前記水平回転機構は、前記回転規制部材が前記水平回転機構をロック状態としたときに、前記回転規制部材の前記軸方向の移動を規制するロック部材(49e)を備えている。
この構成によれば、衝突荷重の入力時等には、シート本体に回転モーメントとともに倒れモーメントが作用する。シート本体に過大な倒れモーメントが作用すると、係止部と両挿通孔との係合を解除する力(係止部と両挿通孔とを離脱させる力)が生じることがある。このとき、ロック部材によって回転規制部材の軸方向移動を規制することで、回転規制部材による水平回転機構のロック状態を維持することができる。
本発明によれば、水平回転可能なシート本体の回転位置によらず回転規制部材の係合状態を強固に維持することができる車両用シート装置を提供することができる。
実施形態の車両システム1の構成図である。 自車位置認識部122により走行車線L1に対する車両Mの相対位置および姿勢が認識される様子を示す図である。 推奨車線に基づいて目標軌道が生成される様子を示す図である。 実施形態の車両のシートレイアウトを示す側面図である。 図4の平面図である。 実施形態のシート装置の断面を含む側面図である。 図6の要部拡大図である。 シート制御部によるシート装置の制御の要部を示すフローチャートである。 水平回転機構を一部分解して軸方向から見た平面図である。 水平回転機構の第一変形例を示す図9に相当する平面図である。 水平回転機構の第二変形例を示す図9に相当する平面図である。 水平回転機構の第三変形例を示す図9に相当する平面図である。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムの実施形態について説明する。実施形態では、車両制御システムが自動運転車両に適用されたものとする。ここで、自動運転には、度合が存在する。自動運転の度合は、例えば、所定の基準未満であるか、所定の基準以上であるかといった尺度で判断することができる。自動運転の度合が所定の基準未満とは、例えば、手動運転が実行されている場合またはACC(Adaptive Cruise Control System)やLKAS(Lane Keeping Assistance System)等の運転支援装置のみが作動している場合である。自動運転の度合が所定の基準未満の運転モードは、「第1の運転モード」の一例である。また、自動運転の度合が所定の基準以上とは、例えば、ACCやLKASよりも制御度合の高い、ALC(Auto Lane Changing)、LSP(Low Speed Car Passing)等の運転支援装置が作動している場合、或いは、車線変更や合流、分岐までを自動的に行う自動運転が実行されている場合である。自動運転の度合が所定の基準以上の運転モードは、「第2の運転モード」の一例である。この所定の基準については任意に設定することができる。実施形態では、第1の運転モードは手動運転であり、第2の運転モードは自動運転であるものとする。
[全体構成]
図1は、実施形態の車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、シート装置40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Micro-Processing Unit)60と、車両センサ70と、運転操作子80と、車室内カメラ90と、自動運転制御ユニット100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
第1実施形態において「車両制御システム」は、例えば、シート装置40と、自動運転制御ユニット100とを含む。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。後方を撮像する場合、カメラ10は、リアウインドシールド上部やバックドア等に取り付けられる。側方を撮像する場合、カメラ10は、ドアミラー等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、車両Mの周辺にミリ波等の電波を放射するとともに、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。レーダ装置12は、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)である。ファインダ14は、車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度等を認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御ユニット100に出力する。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用して、車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。また、通信装置20は、車外の人物が所持する端末装置と通信する。
HMI30は、車内の乗員に対して各種情報を提示するとともに、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、例えば、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、各種操作スイッチ、キー等である。
シート装置40は、車両Mの乗員が着座するシート(座席)であり、電気的に駆動可能なシートである。シート装置40には、運転操作子80を用いて車両Mを手動で運転するために着座する運転席、運転席の横にある助手席、運転席や助手席の後部にある後部座席等が含まれる。以下の説明において「シート装置40」は、運転席であるものとする。シート装置40は、後述するシート制御部160による制御によって作動する。シート装置40の具体的な構成については、後述する。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備え、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両Mの位置を特定する。車両Mの位置は、車両センサ70の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キー等を含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(例えば、目的地まで走行するときの経由地に関する情報を含む)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報等を含んでもよい。経路決定部53により決定された経路は、MPU60に出力される。また、ナビゲーション装置50は、経路決定部53により決定された経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。なお、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから返信された経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61として機能し、HDDやフラッシュメモリ等の記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、経路において分岐箇所や合流箇所等が存在する場合、車両Mが、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報等が含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、非常駐車帯の領域、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブの曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。第2地図情報62は、通信装置20を用いて他装置にアクセスすることにより、随時、アップデートされてよい。
車両センサ70は、車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイールその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御ユニット100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一方または双方に出力される。
車室内カメラ90は、例えば、シート装置40に着座した乗員の顔を中心として上半身を撮像する。車室内カメラ90は、例えば、周期的に繰り返し乗員を撮像する。車室内カメラ90の撮像画像は、自動運転制御ユニット100に出力される。
[自動運転制御ユニット]
自動運転制御ユニット100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、シート制御部160とを備える。第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、シート制御部160とは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、以下に説明する第1制御部120、第2制御部140、インターフェース制御部150、およびシート制御部160の各機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
第1制御部120は、例えば、外界認識部121と、自車位置認識部122と、行動計画生成部123とを備える。
外界認識部121は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力される情報に基づいて、周辺車両の位置および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両の位置は、その周辺車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、周辺車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、周辺車両の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、外界認識部121は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者等の人物、その他の物体の位置を認識してもよい。
自車位置認識部122は、例えば、車両Mが走行している車線(走行車線)、並びに走行車線に対する車両Mの相対位置および姿勢を認識する。自車位置認識部122は、例えば、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
そして、自車位置認識部122は、例えば、走行車線に対する車両Mの位置や姿勢を認識する。図2は、自車位置認識部122により走行車線L1に対する車両Mの相対位置および姿勢が認識される様子を示す図である。自車位置認識部122は、例えば、車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央CLからの乖離OS、および車両Mの進行方向の走行車線中央CLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する車両Mの相対位置および姿勢として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部122は、走行車線L1の何れかの側端部に対する車両Mの基準点の位置等を、走行車線に対する車両Mの相対位置として認識してもよい。自車位置認識部122により認識される車両Mの相対位置は、推奨車線決定部61および行動計画生成部123に提供される。
行動計画生成部123は、車両Mが目的地等に対して自動運転を行うための行動計画を生成する。例えば、行動計画生成部123は、推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行するように、且つ、車両Mの周辺状況に対応できるように、自動運転制御において順次実行されるイベントを決定する。実施形態の自動運転におけるイベントには、例えば、一定速度で同じ走行車線を走行する定速走行イベント、車両Mの走行車線を変更する車線変更イベント、前走車両を追い越す追い越しイベント、前走車両に追従して走行する追従走行イベント、合流地点で車両を合流させる合流イベント、道路の分岐地点で車両Mを目的の方向に走行させる分岐イベント、車両Mを緊急停車させる緊急停車イベント、自動運転を終了して手動運転に切り替えるための切替イベント等がある。また、これらのイベントの実行中に、車両Mの周辺状況(周辺車両や歩行者の存在、道路工事による車線狭窄等)に基づいて、回避のための行動が計画される場合もある。
行動計画生成部123は、車両Mが将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとに将来の基準時刻を複数設定し、それらの基準時刻に到達すべき目標地点(軌道点)の集合として生成される。このため、軌道点の間隔が広い場合、その軌道点の間の区間を高速に走行することを示している。
図3は、推奨車線に基づいて目標軌道が生成される様子を示す図である。図示するように、推奨車線は、目的地までの経路に沿って走行するのに都合が良いように設定される。行動計画生成部123は、推奨車線の切り替わり地点の所定距離手前(イベントの種類に応じて決定されてよい)に差し掛かると、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント等を起動する。各イベントの実行中に、障害物を回避する必要が生じた場合には、図示するように回避軌道が生成される。
行動計画生成部123は、例えば、複数の目標軌道の候補を生成し、安全性と効率性の観点に基づいて、その時点で目的地までの経路に適合する最適な目標軌道を選択する。
第2制御部140は、例えば、走行制御部141と、切替制御部142とを備える。走行制御部141は、行動計画生成部123によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
切替制御部142は、行動計画生成部123により生成される行動計画に基づいて、車両Mの運転モードを切り替える。例えば、切替制御部142は、自動運転の開始予定地点で、運転モードを手動運転から自動運転に切り替える。また、切替制御部142は、自動運転の終了予定地点で、運転モードを自動運転から手動運転に切り替える。
また、切替制御部142は、例えばHMI30に含まれる自動運転切替スイッチから入力される切替信号に基づいて自動運転と手動運転とを相互に切り替えてもよい。また、切替制御部142は、例えば、アクセスペダルやブレーキペダル、ステアリングホイール等の運転操作子80に対する加速、減速または操舵を指示する操作に基づいて、車両Mの運転モードを自動運転から手動運転へ切り替えてもよい。
手動運転時には、運転操作子80からの入力情報が、直接的に走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220に出力される。また、運転操作子80からの入力情報は、自動運転制御ユニット100を介して走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220に出力されてもよい。走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220の各ECU(Electronic Control Unit)は、運転操作子80等からの入力情報に基づいて、それぞれの動作を行う。
インターフェース制御部150は、車両Mの自動運転時または手動運転時の走行状態、自動運転と手動運転とが相互に切り替わるタイミング、乗員に手動運転を行わせるための要求等に関する通知等を、HMI30に出力させる。また、インターフェース制御部150は、シート制御部160による制御内容に関する情報を、HMI30に出力させてもよい。また、インターフェース制御部150は、HMI30により受け付けた情報を第1制御部120やシート制御部160に出力してもよい。
シート制御部160は、例えば、HMI30により受け付けた情報に基づいてシート装置40を制御する他、切替制御部142による運転モードの切り替え時に、後述するようにシート装置40を制御する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機等の組み合わせと、これらを制御するECUとを備える。ECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。また、ブレーキ装置210は、安全面を考慮して複数系統のブレーキ装置を備えていてもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[シート装置40の構成および制御]
以下、実施形態のシート装置40の構成、およびシート制御部160によるシート装置40の制御について説明する。
図4、図5に示すように、車両Mは、車室MR内に前後複数列(図の例では三列)のシート装置40を備えている。最前列のシート装置40の一つは、運転操作子80を用いて車両Mを手動で運転するために着座する運転席であり、手動運転走行時には車両前方を向いた前向き状態となる(図4(a)、図5(a)参照)。一方、運転席であるシート装置40は、自動運転走行時には水平回転可能となり、車両後方を向いた対座状態に変化することが可能である(図4(b)、図5(b)参照)。なお、助手席のシート装置40も水平回転可能であるが、運転席のように走行状態による回転規制はなくてもよい。また、三列シートの車両に限定するものでもない。図中符号INはインストルメントパネル、符号CCはセンターコンソール、符号DGはドアガーニッシュをそれぞれ示している。
図6に示すように、本実施形態のシート装置40は、車両前後方向(図では左右方向)に沿って延び、車体のフロアF上に固定される前後スライドレールSR1と、前後スライドレールSR1に案内されて車両前後方向に沿ってスライドする前後スライドフレームSF1と、前後スライドフレームSF1上に固定される左右スライドレールSR2と、左右スライドレールSR2に案内されて車幅方向(車両左右方向)に沿ってスライドする左右スライドフレームSF2と、左右スライドフレームSF2上に搭載される水平回転機構49と、水平回転機構49上に搭載されるシート本体41と、を備えている。前後スライドレールSR1および左右スライドレールSR2を備えることで、シート本体41を手動又は電動によって前後左右に移動することが可能となっている。
水平回転機構49は、シート本体41を上下方向に沿う回転軸(鉛直軸)回りに水平回転可能とする。図中符号C1は水平回転機構49の回転中心(回転軸)を示す。水平回転機構49の実体的な回転軸の有無は問わない。水平回転機構49は、シート本体41の水平回転を規制した水平回転ロック状態(以下、ロック状態ということがある。)と、この規制を解除した水平回転ロック解除状態(以下、アンロック状態ということがある。)と、に切り換わる。水平回転機構49は、シート本体41が車両前方を向いた前向き状態(図示状態)と、シート本体41が車両後方を向いた対座状態と、を含む規定の回転角度でロック状態となる。水平回転機構49は、手動運転走行時にはロック状態を維持し、自動運転走行時には第一ロック解除操作に応じてアンロック状態となり得る。以下の説明における前後左右の向きは、特に記載が無ければシート本体41が前向き状態にあるときの向きを示す。シート制御部160は、シート本体41が前向き状態にあることを不図示のスイッチ等により検知可能である。
シート本体41は、水平回転機構49に搭載されるベースフレーム45と、シートクッション42と、シートバック43と、ヘッドレスト44と、を備えている。シートクッション42は、ベースフレーム45上に支持され、着席した乗員の臀部を着座面42sで下方から支持する。シートバック43は、ベースフレーム45の後部に支持され、シートクッション42の後部上方に起立し、着席した乗員の背中を背凭れ面43sで後方から支持する。ヘッドレスト44は、シートバック43の上方に支持され、着座した乗員の頭部を後方から支持する。
シートバック43は、起立した状態の下端部両側が、ベースフレーム45の左右後部に、それぞれリクライニング機構46を介して支持されている。リクライニング機構46は、車両左右方向に沿う支持軸を中心にシートバック43が回動可能(リクライニング可能)となるように、ベースフレーム45にシートバック43を支持する。リクライニング機構46は、シートバック43が略垂直に起立した状態から後方へ略水平に倒れた状態となるまでの間で、シートバック43の傾斜角度を複数段階に切り換え可能である。
リクライニング機構46は、支持軸と同軸に設けられたスパイラル状の前倒スプリング(不図示)を備えている。シートバック43は、前倒スプリングの付勢力によって前転方向に付勢されている。左右のリクライニング機構46の一方は、傾斜角度の固定状態を解除する解除レバー(不図示)を備えている。リクライニング機構46の傾斜角度の固定が解除されると、前倒スプリングの付勢力によってシートバック43が前転方向に回動する。ベースフレーム45およびリクライニング機構46は、シート本体41の側面において例えば樹脂製のカバーによって覆われている。
図7に示すように、水平回転機構49は、支持部材49aと、回転部材49bと、回転規制部材49cと、を備えている。
支持部材49aは、左右スライドフレームSF2上に固定され、車体に対して水平回転不能に支持されている。支持部材49aは、例えば複数種の鋼材で一体に設けられている。支持部材49aは、略水平な板状をなして左右スライドフレームSF2上に固定される裏蓋49a1と、裏蓋49a1上に固定される支持部材本体49a2と、を備えている。支持部材本体49a2は、裏蓋49a1の外周部に重なって固定される固定フランジ部49a3と、固定フランジ部49a3の内周端から上方に起立する縦壁部49a4と、縦壁部49a4の上端内周側に連なり、複数の転動部材49dを下方から支持するとともに回転中心側(内周側)から支持する第一ベアリングレース部49a5と、第一ベアリングレース部49a5から内周側へ延びる略水平な板状の第一ディスク部49a6と、を備えている。
図9を併せて参照し、第一ディスク部49a6には、回転規制部材49cにおける複数の係合ピン49c7を個々に挿通可能な複数の第一挿通孔49a8が形成されている。複数の第一挿通孔49a8は、回転中心を中心とした円周上に等間隔に並んで配置されている。各第一挿通孔49a8は、係合ピン49c7をほぼ整合状態で挿通可能な内径を有している。
回転部材49bは、支持部材49a上に複数の転動部材49d等を介して支持され、スラスト荷重を受けつつ水平回転可能とされている。回転部材49b上には、シート本体41が一体回転可能に支持されている。回転部材49bは、例えば複数種の鋼材で一体に設けられている。回転部材49bは、複数の転動部材49dを上方から支持するとともに回転中心と反対側(外周側)から支持する第二ベアリングレース部49b5と、第二ベアリングレース部49b5から内周側へ延びる略水平な板状の第二ディスク部49b6と、を備えている。
第二ディスク部49b6は、第一ディスク部49a6の上方に間隔を空けて軸方向で対向配置される。第二ディスク部49b6には、回転規制部材49cにおける複数の係合ピン49c7を個々に挿通可能な複数の第二挿通孔49b8が形成されている。複数の第二挿通孔49b8は、回転中心を中心とした円周上に等間隔に並んで配置されている。各第二挿通孔49b8は、係合ピン49c7をほぼ整合状態で挿通可能な内径を有している。本実施形態では、各第二挿通孔49b8は、各第一挿通孔49a8と軸方向視で重なるように位置および形状が設定されている。
回転規制部材49cは、水平回転機構49の軸方向(線C1に沿う方向)と平行に移動し、支持部材49aおよび回転部材49bの相対回転の可否を切り替える。回転規制部材49cは、水平回転機構49における支持部材49aおよび回転部材49bの相対回転を規制したロック状態と、相対回転の規制を解除したアンロック状態と、を切り替える。回転規制部材49cは、例えば複数種の鋼材で一体に設けられている。回転規制部材49cは、支持部材49aの内側(第一ディスク部49a6の下方)に配置される略水平な円板部49c5と、円板部49c5の中央から上方に起立する軸部49c6と、円板部49c5の外周側の上面から上方に起立する複数の係合ピン49c7と、を備えている。
各係合ピン49c7は、軸方向に沿って延びる円柱状をなし、上端部には先細りのテーパ部49c1を有している。各係合ピン49c7は、回転規制部材49cの一部として軸方向に沿って移動可能である。複数の係合ピン49c7は、回転中心を中心とした円周上に等間隔に並んで配置されている。本実施形態では、複数の係合ピン49c7は、互いに回転位置を一致させた複数の第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8に対し、同時に挿通可能とされている。軸部49c6は、支持部材49aおよび回転部材49bの中央を貫通してシートクッション42の内側まで延びている。軸部49c6の上端には、円板部49c5よりも小径の上端円板部49c2が設けられている。
複数の第一挿通孔49a8と、複数の第二挿通孔49b8と、複数の係止ピンとは、相互に同一径の円周に沿って並んでいる。複数の第一挿通孔49a8の周方向のピッチと、複数の第二挿通孔49b8の周方向のピッチと、複数の係合ピン49c7の周方向のピッチとは、相互に同一である。本実施形態では、複数の第一挿通孔49a8と、複数の第二挿通孔49b8と、複数の係合ピン49c7とが相互に同数に設けられている。
回転部材49bおよびシート本体41は、複数の第二挿通孔49b8のピッチ分だけ回転する毎に、複数の第二挿通孔49b8の回転位置と複数の第一挿通孔49a8の回転位置とを一致させる。複数の係合ピン49c7は、シート本体41が複数の第二挿通孔49b8のピッチ分だけ回転する毎に、複数の第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8に挿通されて、シート本体41の水平回転を規制することが可能である。
複数の係合ピン49c7は、回転規制部材49cの一部として軸方向に沿って移動することで、回転位置を一致させた第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8に対して挿脱される。複数の係合ピン49c7は、水平回転機構49をロック状態としたとき、第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8を貫通し、第二ディスク部49b6の上方にテーパ部49c1を突出させる。
回転規制部材49cは、円板部49c5と支持部材49aの裏蓋49a1との間に縮接されたスプリング49fによって、上方に向けて付勢されている。この付勢により、回転規制部材49cは、互いに回転位置を一致させた複数の第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8に対して複数の係合ピン49c7をそれぞれ挿通した状態を維持可能である。
回転規制部材49cは、スプリング49fの付勢力に抗して下方に移動することで、複数の係合ピン49c7を複数の第二挿通孔49b8から下方へ離脱させた状態となり得る。これにより、複数の係合ピン49c7による支持部材49aおよび回転部材49bの相対回転の規制が解除される。回転規制部材49cは、水平回転機構49をアンロック状態としても、複数の係合ピン49c7を複数の第一挿通孔49a8に挿通したままとする。このため、円板部49c5および複数の係合ピン49c7は、ロック状態およびアンロック状態の何れの状態でも、車体に対して水平回転不能となる。回転規制部材49cがロック状態からアンロック状態になるまでの下方への移動量を符号STで示す。
軸部49c6は、例えば円板部49c5に対して回転中心回りに相対回転可能に連結されている。これにより、シート本体41を回転させる際、シート本体41内に入り込んだ軸部49c6がシート本体41と一体に回転することが可能である。シートクッション42内には、例えば軸部49c6の上端部に係合して軸部49c6を上下動させる電動のアクチュエータ49c3が配置されている。アクチュエータ49c3は、第一ロック解除操作に応じて回転規制部材49cを下方移動させ、水平回転機構49をアンロック状態とする。
第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8は、それぞれ水平方向に開放することなく外周を閉じた孔である。第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8は、挿通した係合ピン49c7が水平方向で何れの方向に相対移動しようとしても、均等な強度で係合ピン49c7の係合状態を維持する。すなわち、係合部分が開放したフック形状の場合に比して、逆向きの回転モーメントが作用しても係合解除する虞がない。
第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8は、それぞれ軸方向に沿う円筒状の内周面49a8,49b8を有している。係合ピン49c7は、軸方向に沿う円筒状の外周面49c8を有している。第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8は、挿通した係合ピン49c7が水平方向で何れの方向に移動しようとしても、軸方向に沿う内周面49a8,49b8に係合ピン49c7における同じく軸方向に沿う外周面49c8を当接させる。係合面が軸方向に対して傾斜した場合、係合面同士の接触によって係合ピン49c7と第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8とを離脱させる力が生じることがある。本実施形態では、軸方向に沿う係合面同士を接触させるので、係合ピン49c7と第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8とを離脱させる力が生じることはない。
図9に示す例では、第一挿通孔49a8、第二挿通孔49b8および係合ピン49c7の数は、それぞれ4つである。第一挿通孔49a8、第二挿通孔49b8および係合ピン49c7の数が偶数であると、シート本体41を180°の回転対称となる回転位置での固定が容易である。第一挿通孔49a8、第二挿通孔49b8および係合ピン49c7が等ピッチに設けられていると、シート本体41の回転規制力を複数の回転規制位置の間で同等に設定しやすくなる。
図10に示すように、例えば、第二挿通孔49b8の数は、第一挿通孔49a8および係合ピン49c7の数より多くてもよい。例えば、第二挿通孔49b8の数は、第一挿通孔49a8および係合ピン49c7の数の倍数である。この場合、回転部材49bおよびシート本体41は、第二挿通孔49b8のピッチに応じて、より細かく段階的に回転した位置で回転を規制することが可能である。
図11に示すように、例えば、第二挿通孔49b8は、周方向で等間隔に並ぶ配置に限らない。図11に示す例では、第二挿通孔49b8は、部分的に細かい角度でシート本体41の回転を規制したい範囲のみ、第一挿通孔49a8および係合ピン49c7の数より多く設けている。この場合、シート本体41が前向きおよび後向きとなる範囲で、部分的に細かく回転角度を調節することが可能である。
図12に示すように、例えば、部分的に第二挿通孔49b8の無い部分(第二ディスク部49b6を切り欠いた部分)があってもよい。すなわち、第二挿通孔49b8の数が第一挿通孔49a8および係合ピン49c7の数より少なくてもよい。
図7に示すように、水平回転機構49は、ロック状態にあるときに回転規制部材49cが下方に移動してアンロック状態となることを規制するロック部材49eを備えている。ロック部材49eは、回転部材49bの上面側に配置されている。ロック部材49eは、回転規制部材49cの軸部49c6の上端円板部49c2に下方から係合し、回転規制部材49cの下方への相対移動を規制し、もって係合ピン49c7の第二挿通孔49b8からの離脱を規制する。
車両の前面衝突時等にシート本体41に衝突荷重が加わると、シート本体41には水平方向の回転モーメントの他に倒れモーメントが作用する。シート本体41を倒そうとする荷重は、シート本体41から回転部材49bに伝わり、回転部材49bを支持部材49aから上方へ剥離させるように作用する。支持部材49aは車体側に連結され、かつ回転規制部材49cも上方変位が規制されているので、上方移動した回転部材49bが係止ピンから離脱してしまう。回転規制部材49cと回転部材49bとは、軸方向で移動量STだけ相対移動可能であるので、この分だけ回転部材49bが上方移動して係合ピン49c7から離脱してしまう。
これに対し、回転規制部材49cの軸部49c6の上端円板部49c2の下方にロック部材49eを係合させることで、上端円板部49c2と回転部材49bとの間の軸方向の相対移動が規制される。これにより、回転規制部材49cと回転部材49bとの相対移動が抑止され、シート本体41の倒れによって回転部材49bを係合ピン49c7から離脱させる虞がなくなる。
以下、シート制御部160によるシート装置40の制御の要部について、図8を参照して説明する。図8に示す制御フローは、電源がON(メインスイッチがON)の場合に所定の周期で繰り返し実行される。
まず、シート制御部160は、車両Mの運転モードを取得し(ステップS100)、車両Mの運転モードが手動運転か否かを判定する(ステップS102)。
ステップS102において、車両Mの運転モードが手動運転であると判定した場合(ステップS102でYES)、水平回転機構49のロック解除操作を不可とする(ステップS104)。すなわち、水平回転機構49を水平回転ロック状態に維持する。
ステップS102において、車両Mの運転モードが手動運転でないと判定した場合(ステップS102でNO)、車両Mの運転モードは、自動運転である。この場合、水平回転機構49のロック解除操作を可能とする(ステップS110)。すなわち、水平回転機構49を第一ロック解除操作に応じて水平回転ロック解除状態とすることを可能とする。
ステップS104、ステップS110の後、シート制御部160は、シート本体41が前向き状態であるか否かを判定する(ステップS105)。シート本体41が前向き状態であると判定した場合(ステップS101でYES)、一旦処理を終了する。シート本体41が前向き状態ではない(後向き状態等である)と判定した場合(ステップS101でNO)、ステップS106に進む。
ステップS106において、シート制御部160は、HMI30または行動計画生成部123から、シート本体41を前向き状態に戻す指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。シート本体41を前向き状態に戻す指示を受け付けていない場合(ステップS106でNO)、一旦処理を終了する。シート本体41を前向き状態に戻す指示を受け付けた場合(ステップS106でYES)、シート制御部160は、例えば、乗員にシート本体41を前向きに戻すよう告知する指令を出力し(ステップS108)、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明した実施形態のシート装置40によれば、水平回転機構49の支持部材49aおよび回転部材49bの相対回転を規制する回転規制部材49cが、水平回転機構49の軸方向に沿って延びる係合ピン49c7を有し、この係合ピン49c7が支持部材49aの第一挿通孔49a8および回転部材49bの第二挿通孔49b8に対して軸方向に沿って挿脱することで、支持部材49aおよび回転部材49bのロック状態およびアンロック状態を切り換える。係合ピン49c7による回転規制時には、シート本体41に右回りおよび左回りの何れの方向の回転モーメントが作用しても、支持部材49aの第一挿通孔49a8および回転部材49bの第二挿通孔49b8を利用することから、係合部分が開放したフック状の回転規制部材49cを用いる場合に比して、回転モーメントの向きによって係合ピン49c7が係合を解除してしまう虞がなくなる。したがって、シート本体41の回転位置によらず回転規制部材49cの係合状態を強固に維持することができる。
また、回転位置が一致した第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8に係合ピン49c7を挿脱させて、支持部材49aおよび回転部材49bのロック状態およびアンロック状態を切り換えるので、回転位置が異なる第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8にそれぞれ係合ピン49c7を挿脱する場合に比して、部品構成を簡素化することができる。
このとき、複数の係合ピン49c7で支持部材49aおよび回転部材49bのロック状態およびアンロック状態を切り換えるので、係合ピン49c7が回転ロック時に受けるせん断荷重を分散し、係合ピン49c7の小型軽量化を図ることができる。
また、係合ピン49c7と第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8とが、軸方向に沿う係合面同士を係合させるので、係合面が軸方向に対して傾斜した場合に比して、シート本体41に回転モーメントが作用した際に係合面同士の接触によって係合ピン49c7を第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8から離脱させる力が生じないので、回転規制部材49cの係合状態を強固に維持することができる。
また、衝突荷重の入力時等に、シート本体41に過大な倒れモーメントが作用し、係止部と第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8との係合を解除する力(係止部と第一挿通孔49a8および第二挿通孔49b8とを離脱させる力)が生じても、ロック部材49eによって回転規制部材49cの軸方向移動を規制することで、回転規制部材49cによる水平回転機構49のロック状態を維持することができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、左右移動用のスライドレールを有さないシート装置に適用してもよい。ピン以外の係合部を用いてもよい。互いに回転位置の異なる第一挿通案と第二挿通孔とに係合部を挿通してロック状態としてもよい。自動運転車両への適用に限らず、シート本体を水平回転可能な車両用シート装置の全般に適用してもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
40 シート装置
41 シート本体
49 水平回転機構
49a 支持部材
49a7 第一挿通孔
49a8 内周面(第二係合面)
49b 回転部材
49b7 第二挿通孔
49b8 内周面(第二係合面)
49c 回転規制部材
49c7 係合ピン(係合部)
49c8 外周面(係合面)
49e ロック部材
C1 回転中心

Claims (5)

  1. 乗員が着座するシート本体と、前記シート本体を前向きから規定の向きへ水平回転可能とする水平回転機構と、を備え、
    前記水平回転機構は、車体に対して水平回転不能に支持される支持部材と、前記支持部材に水平回転可能に支持されて前記シート本体と一体に回転する回転部材と、前記水平回転機構の軸方向に沿って移動し、前記支持部材および回転部材の相対回転を規制したロック状態と前記相対回転の規制を解除したアンロック状態とを切り替える回転規制部材と、を備え、
    前記回転規制部材は、前記軸方向に沿って延びる係合部を備え、
    前記係合部は、前記軸方向に沿って移動し、前記支持部材の第一挿通孔に挿通されるとともに前記回転部材の第二挿通孔に挿通されることで前記水平回転機構をロック状態とし、前記第一挿通孔および第二挿通孔の少なくとも一方から離脱することで前記水平回転機構をアンロック状態とする車両用シート装置。
  2. 前記係合部は、互いに回転位置を一致させた前記第一挿通孔および第二挿通孔に挿通される請求項1に記載の車両用シート装置。
  3. 前記回転規制部材は、複数の前記係合部を備え、複数の前記係合部の内の二つ以上が前記第一挿通孔および第二挿通孔に挿通される請求項1又は2に記載の車両用シート装置。
  4. 前記係合部は、前記軸方向に沿う係合面を備え、
    前記第一挿通孔および第二挿通孔は、前記軸方向に沿って形成されて前記係合面と係合する第二係合面を備えている請求項1から3の何れか一項に記載の車両用シート装置。
  5. 前記水平回転機構は、前記回転規制部材が前記水平回転機構をロック状態としたときに、前記回転規制部材の前記軸方向の移動を規制するロック部材を備えている請求項1から4の何れか一項に記載の車両用シート装置。
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