JP2018127136A - 車両用シート装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート本体の水平回転時にシート本体と内装部品とが干渉し難くすることができる車両用シート装置を提供する。【解決手段】乗員が着座するシート本体41と、シート本体41を前向きから後向きへ水平回転可能とする水平回転機構49と、を備え、シート本体41は、シートクッション42と、左右方向でシートクッション42よりも幅広の背最大幅部46Aを有するシートバック43と、背最大幅部46Aを、シートバック43が着座者の背中を支持する背凭れ使用状態にあるときの通常位置P11から移動させ、通常位置P11よりも水平回転機構49の回転中心C1に近付いた軸近接位置P12へ変位させる移動機構47と、を備えている。【選択図】図8
Description
本発明は、車両用シート装置に関する。
近年、車両の自動運転について研究が進められている。自動運転に関する技術には、一部の道路区間において運転支援のために自動運転を行うものがある。これに関連し、運転者の運転操作が必要な手動運転モードと自動運転モードとを切り替える自動運転に関する技術もある。自動運転時には、運転者用シートの向きを変えて、後部シートと対面式のレイアウトとすることが考えられる。
車両用シート装置においては、鉛直方向に沿う回転軸を中心に回転し、前向きから後向きに回転可能なものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
車両用シート装置においては、鉛直方向に沿う回転軸を中心に回転し、前向きから後向きに回転可能なものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、車室内でシート本体を水平回転させるスペースを確保することは難しい。車両が停車しているときは、ドアを開く等してシート回転スペースを広げることができるが、自動運転時にはドアが閉じているので、シート回転スペースの確保がさらに難しい。通常、シート本体は、シートクッションおよびシートバックを備えている。シートバックの下部両側には、リクライニング機構が配置されている。シート本体を水平回転させる場合、平面視で概略矩形状をなすシート本体の角部、特に後角部のリクライニング機構が大回りしやすい。シート本体の回転中心は、平面視でシート本体の中央寄りに配置されている。このため、回転中心とリクライニング機構とが前後方向で離間し、リクライニング機構の回転半径が大きくなる。特に、シート本体の水平回転時には、シート配置スペースの左右幅を規定するドアガーニッシュおよびセンターコンソール等の内装部品に干渉しやすい。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、シート本体の水平回転時にシート本体と内装部品とが干渉し難くすることができる車両用シート装置を提供する。
上記課題の解決手段として、請求項1に記載した発明は、乗員が着座するシート本体(41)と、前記シート本体を前向きから後向きへ水平回転可能とする水平回転機構(49)と、を備え、前記シート本体は、シートクッション(42)と、左右方向で前記シートクッションよりも幅広の背最大幅部(46A)を有するシートバック(43)と、前記背最大幅部を、前記シートバックが着座者の背中を支持する背凭れ使用状態にあるときの通常位置(P11)から移動させ、前記通常位置よりも前記水平回転機構の回転中心(C1)に近付いた軸近接位置(P12)へ変位させる移動機構(47)と、を備えている。
この構成によれば、シートバックにおけるリクライニング機構等を含む背最大幅部を、シートバックの背凭れ使用状態での通常位置よりも水平回転機構の回転中心に近付いた軸近接位置へ移動可能とすることで、背最大幅部の回転半径を小さくすることができる。すなわち、水平回転機構の回転中心と背最大幅部とが近付くことによって、回転中心と背最大幅部とが近付く前に比して、背最大幅部の回転半径を小さくすることができる。背最大幅部はシートクッションよりも幅広であるので、背最大幅部の回転半径を小さくすることで、シート本体全体の回転半径の短縮を図ることができる。このため、シート回転時にシート本体と内装部品とが干渉し難くすることができる。
請求項2に記載した発明は、前記背最大幅部は、リクライニング機構(46)を備えている。
この構成によれば、リクライニング機構やカバーといった硬い構造物の回転半径を小さくすることで、シート回転時に内装部品との干渉を抑える効果を高めることができる。
請求項3に記載した発明は、前記移動機構は、前記シートバック全体を移動させ、前記背最大幅部が前記軸近接位置へ移動したとき、前記シートバック全体を前記シート本体の前後長(Y1)の範囲内に配置する。
この構成によれば、移動機構がシートバック全体を移動させてシート本体の前後長の範囲内に配置するので、シート回転時にシートバック全体と内装部品とが干渉し難くすることができる。
請求項4に記載した発明は、前記シートクッションは、平面視における前記シートバック側の角部(42c)に、前記回転中心を中心とした円弧(RC)に沿う形状、又は前記円弧の接線(TC)に沿う形状の面取り部(42c1,42c2)を備えている。
この構成によれば、シートクッションのシートバック側の角部に、回転中心を中心とした円弧に沿う形状、又は前記円弧の接線に沿う形状の面取り部を備えることで、シート回転時にシートクッションと内装部品とが干渉し難くすることができる。すなわち、背最大幅部を軸近接位置へ移動しても、シートバックの下方に位置していたシートクッションの角部が大回りすることがある。この角部に、回転中心を中心とした円弧又は該円弧の接線に沿う面取り部を備えることで、シートクッションの角部の大回りを抑え、内装部品との干渉を抑えることができる。
請求項5に記載した発明は、前記水平回転機構は、前記背最大幅部を前記軸近接位置へ移動させたときの平面視で、前記シート本体の前後長(Y1)の中央および左右幅(X1)の中央となる位置に前記回転中心を配置する。
この構成によれば、背最大幅部を軸近接位置へ移動させたとき、水平回動機構の回転中心が、シート本体の前後方向および左右方向の中央に配置されるので、シート回転時の最大半径を可及的に短縮することができる。
この構成によれば、シートバックにおけるリクライニング機構等を含む背最大幅部を、シートバックの背凭れ使用状態での通常位置よりも水平回転機構の回転中心に近付いた軸近接位置へ移動可能とすることで、背最大幅部の回転半径を小さくすることができる。すなわち、水平回転機構の回転中心と背最大幅部とが近付くことによって、回転中心と背最大幅部とが近付く前に比して、背最大幅部の回転半径を小さくすることができる。背最大幅部はシートクッションよりも幅広であるので、背最大幅部の回転半径を小さくすることで、シート本体全体の回転半径の短縮を図ることができる。このため、シート回転時にシート本体と内装部品とが干渉し難くすることができる。
請求項2に記載した発明は、前記背最大幅部は、リクライニング機構(46)を備えている。
この構成によれば、リクライニング機構やカバーといった硬い構造物の回転半径を小さくすることで、シート回転時に内装部品との干渉を抑える効果を高めることができる。
請求項3に記載した発明は、前記移動機構は、前記シートバック全体を移動させ、前記背最大幅部が前記軸近接位置へ移動したとき、前記シートバック全体を前記シート本体の前後長(Y1)の範囲内に配置する。
この構成によれば、移動機構がシートバック全体を移動させてシート本体の前後長の範囲内に配置するので、シート回転時にシートバック全体と内装部品とが干渉し難くすることができる。
請求項4に記載した発明は、前記シートクッションは、平面視における前記シートバック側の角部(42c)に、前記回転中心を中心とした円弧(RC)に沿う形状、又は前記円弧の接線(TC)に沿う形状の面取り部(42c1,42c2)を備えている。
この構成によれば、シートクッションのシートバック側の角部に、回転中心を中心とした円弧に沿う形状、又は前記円弧の接線に沿う形状の面取り部を備えることで、シート回転時にシートクッションと内装部品とが干渉し難くすることができる。すなわち、背最大幅部を軸近接位置へ移動しても、シートバックの下方に位置していたシートクッションの角部が大回りすることがある。この角部に、回転中心を中心とした円弧又は該円弧の接線に沿う面取り部を備えることで、シートクッションの角部の大回りを抑え、内装部品との干渉を抑えることができる。
請求項5に記載した発明は、前記水平回転機構は、前記背最大幅部を前記軸近接位置へ移動させたときの平面視で、前記シート本体の前後長(Y1)の中央および左右幅(X1)の中央となる位置に前記回転中心を配置する。
この構成によれば、背最大幅部を軸近接位置へ移動させたとき、水平回動機構の回転中心が、シート本体の前後方向および左右方向の中央に配置されるので、シート回転時の最大半径を可及的に短縮することができる。
本発明によれば、シート本体の水平回転時にシート本体と内装部品とが干渉し難くすることができる車両用シート装置を提供することができる。
以下、図面を参照し、本発明の車両制御システム、車両制御方法、および車両制御プログラムの実施形態について説明する。実施形態では、車両制御システムが自動運転車両に適用されたものとする。ここで、自動運転には、度合が存在する。自動運転の度合は、例えば、所定の基準未満であるか、所定の基準以上であるかといった尺度で判断することができる。自動運転の度合が所定の基準未満とは、例えば、手動運転が実行されている場合またはACC(Adaptive Cruise Control System)やLKAS(Lane Keeping Assistance System)等の運転支援装置のみが作動している場合である。自動運転の度合が所定の基準未満の運転モードは、「第1の運転モード」の一例である。また、自動運転の度合が所定の基準以上とは、例えば、ACCやLKASよりも制御度合の高い、ALC(Auto Lane Changing)、LSP(Low Speed Car Passing)等の運転支援装置が作動している場合、或いは、車線変更や合流、分岐までを自動的に行う自動運転が実行されている場合である。自動運転の度合が所定の基準以上の運転モードは、「第2の運転モード」の一例である。この所定の基準については任意に設定することができる。実施形態では、第1の運転モードは手動運転であり、第2の運転モードは自動運転であるものとする。
[全体構成]
図1は、実施形態の車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
図1は、実施形態の車両システム1の構成図である。車両システム1が搭載される車両(以下、車両Mと称する)は、例えば、二輪や三輪、四輪等の車両であり、その駆動源は、ディーゼルエンジンやガソリンエンジン等の内燃機関、電動機、或いはこれらの組み合わせである。電動機は、内燃機関に連結された発電機による発電電力、或いは二次電池や燃料電池の放電電力を使用して動作する。
車両システム1は、例えば、カメラ10と、レーダ装置12と、ファインダ14と、物体認識装置16と、通信装置20と、HMI(Human Machine Interface)30と、シート装置40と、ナビゲーション装置50と、MPU(Micro-Processing Unit)60と、車両センサ70と、運転操作子80と、車室内カメラ90と、自動運転制御ユニット100と、走行駆動力出力装置200と、ブレーキ装置210と、ステアリング装置220とを備える。これらの装置や機器は、CAN(Controller Area Network)通信線等の多重通信線やシリアル通信線、無線通信網等によって互いに接続される。なお、図1に示す構成はあくまで一例であり、構成の一部が省略されてもよいし、更に別の構成が追加されてもよい。
第1実施形態において「車両制御システム」は、例えば、シート装置40と、自動運転制御ユニット100とを含む。
カメラ10は、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子を利用したデジタルカメラである。カメラ10は、車両システム1が搭載される車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。前方を撮像する場合、カメラ10は、フロントウインドシールド上部やルームミラー裏面等に取り付けられる。後方を撮像する場合、カメラ10は、リアウインドシールド上部やバックドア等に取り付けられる。側方を撮像する場合、カメラ10は、ドアミラー等に取り付けられる。カメラ10は、例えば、周期的に繰り返し車両Mの周辺を撮像する。カメラ10は、ステレオカメラであってもよい。
レーダ装置12は、車両Mの周辺にミリ波等の電波を放射するとともに、物体によって反射された電波(反射波)を検出して少なくとも物体の位置(距離および方位)を検出する。レーダ装置12は、車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。レーダ装置12は、FMCW(Frequency Modulated Continuous Wave)方式によって物体の位置および速度を検出してもよい。
ファインダ14は、照射光に対する散乱光を測定し、対象までの距離を検出するLIDAR(Light Detection and Ranging、或いはLaser Imaging Detection and Ranging)である。ファインダ14は、車両Mの任意の箇所に一つまたは複数が取り付けられる。
物体認識装置16は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14のうち一部または全部による検出結果に対してセンサフュージョン処理を行って、物体の位置、種類、速度等を認識する。物体認識装置16は、認識結果を自動運転制御ユニット100に出力する。
通信装置20は、例えば、セルラー網やWi−Fi網、Bluetooth(登録商標)、DSRC(Dedicated Short Range Communication)等を利用して、車両Mの周辺に存在する他車両と通信し、或いは無線基地局を介して各種サーバ装置と通信する。また、通信装置20は、車外の人物が所持する端末装置と通信する。
HMI30は、車内の乗員に対して各種情報を提示するとともに、乗員による入力操作を受け付ける。HMI30は、例えば、各種表示装置、スピーカ、ブザー、タッチパネル、各種操作スイッチ、キー等である。
シート装置40は、車両Mの乗員が着座するシート(座席)であり、電気的に駆動可能なシートである。シート装置40には、運転操作子80を用いて車両Mを手動で運転するために着座する運転席、運転席の横にある助手席、運転席や助手席の後部にある後部座席等が含まれる。以下の説明において「シート装置40」は、運転席であるものとする。シート装置40は、後述するシート制御部160による制御によって作動する。シート装置40の具体的な構成については、後述する。
ナビゲーション装置50は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機51と、ナビHMI52と、経路決定部53とを備え、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等の記憶装置に第1地図情報54を保持している。GNSS受信機は、GNSS衛星から受信した信号に基づいて、車両Mの位置を特定する。車両Mの位置は、車両センサ70の出力を利用したINS(Inertial Navigation System)によって特定または補完されてもよい。ナビHMI52は、表示装置、スピーカ、タッチパネル、キー等を含む。ナビHMI52は、前述したHMI30と一部または全部が共通化されてもよい。経路決定部53は、例えば、GNSS受信機51により特定された車両Mの位置(或いは入力された任意の位置)から、ナビHMI52を用いて乗員により入力された目的地までの経路(例えば、目的地まで走行するときの経由地に関する情報を含む)を、第1地図情報54を参照して決定する。第1地図情報54は、例えば、道路を示すリンクと、リンクによって接続されたノードとによって道路形状が表現された情報である。第1地図情報54は、道路の曲率やPOI(Point Of Interest)情報等を含んでもよい。経路決定部53により決定された経路は、MPU60に出力される。また、ナビゲーション装置50は、経路決定部53により決定された経路に基づいて、ナビHMI52を用いた経路案内を行ってもよい。なお、ナビゲーション装置50は、例えば、ユーザの保有するスマートフォンやタブレット端末等の端末装置の機能によって実現されてもよい。また、ナビゲーション装置50は、通信装置20を介してナビゲーションサーバに現在位置と目的地を送信し、ナビゲーションサーバから返信された経路を取得してもよい。
MPU60は、例えば、推奨車線決定部61として機能し、HDDやフラッシュメモリ等の記憶装置に第2地図情報62を保持している。推奨車線決定部61は、ナビゲーション装置50から提供された経路を複数のブロックに分割し(例えば、車両進行方向に関して100[m]毎に分割し)、第2地図情報62を参照してブロックごとに推奨車線を決定する。推奨車線決定部61は、左から何番目の車線を走行するといった決定を行う。推奨車線決定部61は、経路において分岐箇所や合流箇所等が存在する場合、車両Mが、分岐先に進行するための合理的な走行経路を走行できるように、推奨車線を決定する。
第2地図情報62は、第1地図情報54よりも高精度な地図情報である。第2地図情報62は、例えば、車線の中央の情報あるいは車線の境界の情報等を含んでいる。また、第2地図情報62には、道路情報、交通規制情報、住所情報(住所・郵便番号)、施設情報、電話番号情報等が含まれてよい。道路情報には、高速道路、有料道路、国道、都道府県道といった道路の種別を表す情報や、道路の車線数、非常駐車帯の領域、各車線の幅員、道路の勾配、道路の位置(経度、緯度、高さを含む3次元座標)、車線のカーブの曲率、車線の合流および分岐ポイントの位置、道路に設けられた標識等の情報が含まれる。第2地図情報62は、通信装置20を用いて他装置にアクセスすることにより、随時、アップデートされてよい。
車両センサ70は、車両Mの速度を検出する車速センサ、加速度を検出する加速度センサ、鉛直軸回りの角速度を検出するヨーレートセンサ、車両Mの向きを検出する方位センサ等を含む。
運転操作子80は、例えば、アクセルペダル、ブレーキペダル、シフトレバー、ステアリングホイールその他の操作子を含む。運転操作子80には、操作量あるいは操作の有無を検出するセンサが取り付けられており、その検出結果は、自動運転制御ユニット100、もしくは、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220のうち一方または双方に出力される。
車室内カメラ90は、例えば、シート装置40に着座した乗員の顔を中心として上半身を撮像する。車室内カメラ90は、例えば、周期的に繰り返し乗員を撮像する。車室内カメラ90の撮像画像は、自動運転制御ユニット100に出力される。
[自動運転制御ユニット]
自動運転制御ユニット100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、シート制御部160とを備える。第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、シート制御部160とは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、以下に説明する第1制御部120、第2制御部140、インターフェース制御部150、およびシート制御部160の各機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
自動運転制御ユニット100は、例えば、第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、シート制御部160とを備える。第1制御部120と、第2制御部140と、インターフェース制御部150と、シート制御部160とは、それぞれ、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することで実現される。また、以下に説明する第1制御部120、第2制御部140、インターフェース制御部150、およびシート制御部160の各機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。
第1制御部120は、例えば、外界認識部121と、自車位置認識部122と、行動計画生成部123とを備える。
外界認識部121は、カメラ10、レーダ装置12、およびファインダ14から物体認識装置16を介して入力される情報に基づいて、周辺車両の位置および速度、加速度等の状態を認識する。周辺車両の位置は、その周辺車両の重心やコーナー等の代表点で表されてもよいし、周辺車両の輪郭で表現された領域で表されてもよい。周辺車両の「状態」とは、周辺車両の加速度やジャーク、あるいは「行動状態」(例えば車線変更をしている、またはしようとしているか否か)を含んでもよい。
また、外界認識部121は、周辺車両に加えて、ガードレールや電柱、駐車車両、歩行者等の人物、その他の物体の位置を認識してもよい。
自車位置認識部122は、例えば、車両Mが走行している車線(走行車線)、並びに走行車線に対する車両Mの相対位置および姿勢を認識する。自車位置認識部122は、例えば、第2地図情報62から得られる道路区画線のパターン(例えば実線と破線の配列)と、カメラ10によって撮像された画像から認識される車両Mの周辺の道路区画線のパターンとを比較することで、走行車線を認識する。この認識において、ナビゲーション装置50から取得される車両Mの位置やINSによる処理結果が加味されてもよい。
そして、自車位置認識部122は、例えば、走行車線に対する車両Mの位置や姿勢を認識する。図2は、自車位置認識部122により走行車線L1に対する車両Mの相対位置および姿勢が認識される様子を示す図である。自車位置認識部122は、例えば、車両Mの基準点(例えば重心)の走行車線中央CLからの乖離OS、および車両Mの進行方向の走行車線中央CLを連ねた線に対してなす角度θを、走行車線L1に対する車両Mの相対位置および姿勢として認識する。なお、これに代えて、自車位置認識部122は、走行車線L1の何れかの側端部に対する車両Mの基準点の位置等を、走行車線に対する車両Mの相対位置として認識してもよい。自車位置認識部122により認識される車両Mの相対位置は、推奨車線決定部61および行動計画生成部123に提供される。
行動計画生成部123は、車両Mが目的地等に対して自動運転を行うための行動計画を生成する。例えば、行動計画生成部123は、推奨車線決定部61により決定された推奨車線を走行するように、且つ、車両Mの周辺状況に対応できるように、自動運転制御において順次実行されるイベントを決定する。実施形態の自動運転におけるイベントには、例えば、一定速度で同じ走行車線を走行する定速走行イベント、車両Mの走行車線を変更する車線変更イベント、前走車両を追い越す追い越しイベント、前走車両に追従して走行する追従走行イベント、合流地点で車両を合流させる合流イベント、道路の分岐地点で車両Mを目的の方向に走行させる分岐イベント、車両Mを緊急停車させる緊急停車イベント、自動運転を終了して手動運転に切り替えるための切替イベント等がある。また、これらのイベントの実行中に、車両Mの周辺状況(周辺車両や歩行者の存在、道路工事による車線狭窄等)に基づいて、回避のための行動が計画される場合もある。
行動計画生成部123は、車両Mが将来走行する目標軌道を生成する。目標軌道は、例えば、速度要素を含んでいる。例えば、目標軌道は、所定のサンプリング時間(例えば0コンマ数[sec]程度)ごとに将来の基準時刻を複数設定し、それらの基準時刻に到達すべき目標地点(軌道点)の集合として生成される。このため、軌道点の間隔が広い場合、その軌道点の間の区間を高速に走行することを示している。
図3は、推奨車線に基づいて目標軌道が生成される様子を示す図である。図示するように、推奨車線は、目的地までの経路に沿って走行するのに都合が良いように設定される。行動計画生成部123は、推奨車線の切り替わり地点の所定距離手前(イベントの種類に応じて決定されてよい)に差し掛かると、車線変更イベント、分岐イベント、合流イベント等を起動する。各イベントの実行中に、障害物を回避する必要が生じた場合には、図示するように回避軌道が生成される。
行動計画生成部123は、例えば、複数の目標軌道の候補を生成し、安全性と効率性の観点に基づいて、その時点で目的地までの経路に適合する最適な目標軌道を選択する。
第2制御部140は、例えば、走行制御部141と、切替制御部142とを備える。走行制御部141は、行動計画生成部123によって生成された目標軌道を、予定の時刻通りに車両Mが通過するように、走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220を制御する。
切替制御部142は、行動計画生成部123により生成される行動計画に基づいて、車両Mの運転モードを切り替える。例えば、切替制御部142は、自動運転の開始予定地点で、運転モードを手動運転から自動運転に切り替える。また、切替制御部142は、自動運転の終了予定地点で、運転モードを自動運転から手動運転に切り替える。
また、切替制御部142は、例えばHMI30に含まれる自動運転切替スイッチから入力される切替信号に基づいて自動運転と手動運転とを相互に切り替えてもよい。また、切替制御部142は、例えば、アクセスペダルやブレーキペダル、ステアリングホイール等の運転操作子80に対する加速、減速または操舵を指示する操作に基づいて、車両Mの運転モードを自動運転から手動運転へ切り替えてもよい。
手動運転時には、運転操作子80からの入力情報が、直接的に走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220に出力される。また、運転操作子80からの入力情報は、自動運転制御ユニット100を介して走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220に出力されてもよい。走行駆動力出力装置200、ブレーキ装置210、およびステアリング装置220の各ECU(Electronic Control Unit)は、運転操作子80等からの入力情報に基づいて、それぞれの動作を行う。
インターフェース制御部150は、車両Mの自動運転時または手動運転時の走行状態、自動運転と手動運転とが相互に切り替わるタイミング、乗員に手動運転を行わせるための要求等に関する通知等を、HMI30に出力させる。また、インターフェース制御部150は、シート制御部160による制御内容に関する情報を、HMI30に出力させてもよい。また、インターフェース制御部150は、HMI30により受け付けた情報を第1制御部120やシート制御部160に出力してもよい。
シート制御部160は、例えば、HMI30により受け付けた情報に基づいてシート装置40を制御する他、切替制御部142による運転モードの切り替え時に、後述するようにシート装置40を制御する。
走行駆動力出力装置200は、車両が走行するための走行駆動力(トルク)を駆動輪に出力する。走行駆動力出力装置200は、例えば、内燃機関、電動機、および変速機等の組み合わせと、これらを制御するECUとを備える。ECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、上記の構成を制御する。
ブレーキ装置210は、例えば、ブレーキキャリパーと、ブレーキキャリパーに油圧を伝達するシリンダと、シリンダに油圧を発生させる電動モータと、ブレーキECUとを備える。ブレーキECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って電動モータを制御し、制動操作に応じたブレーキトルクが各車輪に出力されるようにする。ブレーキ装置210は、運転操作子80に含まれるブレーキペダルの操作によって発生させた油圧を、マスターシリンダを介してシリンダに伝達する機構をバックアップとして備えてよい。なお、ブレーキ装置210は、上記説明した構成に限らず、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従ってアクチュエータを制御して、マスターシリンダの油圧をシリンダに伝達する電子制御式油圧ブレーキ装置であってもよい。また、ブレーキ装置210は、安全面を考慮して複数系統のブレーキ装置を備えていてもよい。
ステアリング装置220は、例えば、ステアリングECUと、電動モータとを備える。電動モータは、例えば、ラックアンドピニオン機構に力を作用させて転舵輪の向きを変更する。ステアリングECUは、走行制御部141から入力される情報、或いは運転操作子80から入力される情報に従って、電動モータを駆動し、転舵輪の向きを変更させる。
[シート装置40の構成および制御]
以下、実施形態のシート装置40の構成、およびシート制御部160によるシート装置40の制御について説明する。
図4、図5に示すように、車両Mは、車室MR内に前後複数列(図の例では三列)のシート装置40を備えている。最前列のシート装置40の一つは、運転操作子80を用いて車両Mを手動で運転するために着座する運転席であり、手動運転走行時には車両前方を向いた前向き状態となる(図4(a)、図5(a)参照)。一方、運転席であるシート装置40は、自動運転走行時には水平回転可能となり、車両後方を向いた対座状態に変化することが可能である(図4(b)、図5(b)参照)。なお、助手席のシート装置40も水平回転可能であるが、運転席のように走行状態による回転規制はなくてもよい。また、三列シートの車両に限定するものでもない。図中符号INはインストルメントパネル、符号CCはセンターコンソール、符号DGはドアガーニッシュをそれぞれ示している。
以下、実施形態のシート装置40の構成、およびシート制御部160によるシート装置40の制御について説明する。
図4、図5に示すように、車両Mは、車室MR内に前後複数列(図の例では三列)のシート装置40を備えている。最前列のシート装置40の一つは、運転操作子80を用いて車両Mを手動で運転するために着座する運転席であり、手動運転走行時には車両前方を向いた前向き状態となる(図4(a)、図5(a)参照)。一方、運転席であるシート装置40は、自動運転走行時には水平回転可能となり、車両後方を向いた対座状態に変化することが可能である(図4(b)、図5(b)参照)。なお、助手席のシート装置40も水平回転可能であるが、運転席のように走行状態による回転規制はなくてもよい。また、三列シートの車両に限定するものでもない。図中符号INはインストルメントパネル、符号CCはセンターコンソール、符号DGはドアガーニッシュをそれぞれ示している。
図6、図7に示すように、本実施形態のシート装置40は、車両前後方向(図では左右方向)に沿って延び、車体のフロアF上に固定されるスライドレールSRと、スライドレールSRに案内されて車両前後方向に沿ってスライドするスライドフレームSFと、スライドフレームSF上に搭載される水平回転機構49と、水平回転機構49上に搭載されるシート本体41と、を備えている。
水平回転機構49は、シート本体41を上下方向に沿う回転軸(鉛直軸)回りに水平回転可能とする。図中符号C1は水平回転機構49の回転中心(回転軸)を示す。水平回転機構49の実体的な回転軸の有無は問わない。水平回転機構49は、シート本体41の水平回転を規制した水平回転ロック状態と、この規制を解除した水平回転ロック解除状態と、に切り換わる。水平回転機構49は、シート本体41が車両前方を向いた前向き状態(図示状態)と、シート本体41が車両後方を向いた対座状態と、で水平回転ロック状態となる。水平回転機構49は、手動運転走行時には水平回転ロック状態を維持し、自動運転走行時には第一ロック解除操作に応じて水平回転ロック解除状態となり得る。以下の説明における前後左右の向きは、特に記載が無ければシート本体41が前向き状態にあるときの向きを示す。
シート本体41は、水平回転機構49に搭載されるベースフレーム45と、シートクッション42と、シートバック43と、ヘッドレスト44と、を備えている。シートクッション42は、ベースフレーム45上に支持され、着席した乗員の臀部を着座面42sで下方から支持する。シートバック43は、ベースフレーム45の後部に支持され、シートクッション42の後部上方に起立し、着席した乗員の背中を背凭れ面43sで後方から支持する。ヘッドレスト44は、シートバック43の上方に支持され、着座した乗員の頭部を後方から支持する。
シートバック43は、起立した状態の下端部両側が、ベースフレーム45の左右後部に、それぞれリクライニング機構46を介して支持されている。リクライニング機構46は、車両左右方向に沿う支持軸を中心にシートバック43が回動可能(リクライニング可能)となるように、ベースフレーム45にシートバック43を支持する。リクライニング機構46は、シートバック43が略垂直に起立した状態から後方へ略水平に倒れた状態となるまでの間で、シートバック43の傾斜角度を複数段階に切り換え可能である。
リクライニング機構46は、支持軸と同軸に設けられたスパイラル状の前倒スプリング(不図示)を備えている。シートバック43は、前倒スプリングの付勢力によって前転方向に付勢されている。左右のリクライニング機構46の一方は、傾斜角度の固定状態を解除する解除レバー(不図示)を備えている。リクライニング機構46の傾斜角度の固定が解除されると、前倒スプリングの付勢力によってシートバック43が前転方向に回動する。ベースフレーム45およびリクライニング機構46は、シート本体41の側面において例えば樹脂製のカバーによって覆われている。
ベースフレーム45は、シートクッション42を支持するフレーム本体45Aと、ベースフレーム45の後部両側を形成しリクライニング機構46を介してシートバック43を支持する背支持フレーム45Bと、に分割されている。背支持フレーム45Bは、フレーム本体45Aに固定された状態にあるときの通常位置P11から前方へ移動可能である。なお、通常位置P11にある背支持フレーム45Bに支持されたリクライニング機構46およびシートバック43の位置も、以下の説明では通常位置P11という。シートバック43、リクライニング機構46および背支持フレーム45Bが通常位置P11にあるとき、シートバック43は、着座者の背中を支持可能な状態(以下、背凭れ使用状態という。)にある。
背支持フレーム45Bが通常位置P11にあるとき、背支持フレーム45Bとフレーム本体45Aとは、フレーム連結機構48によって一体に連結されている。背支持フレーム45Bとフレーム本体45Aとは、それぞれ例えば鋼材で構成されたフレーム部材を含み、これらのフレーム部材がフレーム連結機構48によって一体に連結可能である。フレーム連結機構48は、背支持フレーム45Bの通常位置P11からの移動を規制したフレーム移動ロック状態と、この規制を解除したフレーム移動ロック解除状態と、に切り換わる。フレーム連結機構48は、手動運転走行時にはフレーム移動ロック状態を維持し、自動運転走行時には第二ロック解除操作に応じてフレーム移動ロック解除状態となり得る。シート制御部160は、フレーム連結機構48の状態から、背支持フレーム45Bが通常位置P11にあること(シートバック43が背凭れ使用状態にあること)を検知可能である。
リクライニング機構46は、シートバック43における左右幅が最大の背最大幅部46Aを構成する。シート装置40は、背最大幅部46Aを通常位置P11から移動させ、通常位置P11よりも水平回転機構49の回転中心C1に近付けた軸近接位置P12(図8参照)へ移動させる移動機構47を備えている。
移動機構47は、側面視で平行リンク状をなしている。移動機構47は、側面視で互いに略平行に配置される一対のリンク部材47aを備えている。各リンク部材47aは、フレーム本体45Aの後部から通常位置P11にある背支持フレーム45Bの下部に向けて、上側ほど後側に位置するように傾斜して延在する。各リンク部材47aの両端部は、フレーム本体45Aおよび背支持フレーム45Bに対してそれぞれ車幅方向に沿う軸回りに回動可能に連結されている。
図8、図9に示すように、背支持フレーム45Bは、各リンク部材47aに案内されて、通常位置P11からその前方の軸近接位置P12へ移動する。このとき、背支持フレーム45Bは、側面視で円弧状の軌跡を描きながら略平行に移動し、軸近接位置P12に変位する。各リンク部材47aは、背支持フレーム45Bが軸近接位置P12に移動したとき、上側ほど前側に位置するように傾斜して延在する。
背支持フレーム45Bの移動に伴い、シートバック43およびリクライニング機構46(背最大幅部46A)も同様に移動する。すなわち、移動機構47は、シートバック43全体を前方へ移動させる。
シートバック43における左右方向でシートクッション42よりも幅広の背最大幅部46Aは、シート回転時に大回りする。図7に示すように、背凭れ使用状態では、背最大幅部46Aは、シートクッション42の後端寄りに配置される。水平回転機構49の回転中心C1は、シートクッション42の中央寄りに配置される。このときの背最大幅部46Aの回転半径を符号R1で示す。
シートバック43における左右方向でシートクッション42よりも幅広の背最大幅部46Aは、シート回転時に大回りする。図7に示すように、背凭れ使用状態では、背最大幅部46Aは、シートクッション42の後端寄りに配置される。水平回転機構49の回転中心C1は、シートクッション42の中央寄りに配置される。このときの背最大幅部46Aの回転半径を符号R1で示す。
図9に示すように、背支持フレーム45Bが軸近接位置P12に変位すると、背凭れ使用状態に対して回転中心C1と背最大幅部46Aとが前後方向で近付き、背最大幅部46Aの回転半径がR1よりも小さいR2に変化する。これにより、シート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。
背最大幅部46Aを軸近接位置P12へ移動させたとき、シートバック43は、シートクッション42の後端よりも前方に移動する。これにより、シートバック43全体がシート本体41の前後長Y1の範囲内に配置される。このとき、シートバック43は、後傾状態から略垂直に起立することが好ましい。
シートバック43全体がシート本体41の前後長Y1の範囲内に配置されることでも、シート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。またこのとき、水平回転機構49の回転中心C1は、平面視でシート本体41の前後長Y1の中央および左右幅X1の中央に位置し、この点でもシート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。
シートバック43全体がシート本体41の前後長Y1の範囲内に配置されることでも、シート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。またこのとき、水平回転機構49の回転中心C1は、平面視でシート本体41の前後長Y1の中央および左右幅X1の中央に位置し、この点でもシート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。
図10に示すように、シートクッション42は、平面視におけるシートバック43側の角部42cに、回転中心C1を中心とした円弧RCに沿う形状の面取り部42c1を備えている。この点でもシート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。
なお、円弧状の面取り部42c1に代わり、図11に示すように、前記円弧RCの接線TCに沿う形状の直線状の面取り部42c2を備えてもよい。また、シートクッション42の前側の角部にも同様の円弧状又は直線状の面取り部を備えてもよい。
なお、円弧状の面取り部42c1に代わり、図11に示すように、前記円弧RCの接線TCに沿う形状の直線状の面取り部42c2を備えてもよい。また、シートクッション42の前側の角部にも同様の円弧状又は直線状の面取り部を備えてもよい。
シート制御部160は、例えば、車両Mの運転モードが手動運転である場合には、水平回転機構49を水平回転ロック状態に維持し、かつ、フレーム連結機構48をフレーム移動ロック状態に維持する。
シート制御部160は、車両Mの運転モードが自動運転である場合には、水平回転機構49を第一ロック解除操作に応じて水平回転ロック解除状態とすることを可能とし、かつ、フレーム連結機構48を第二ロック解除操作に応じてフレーム移動ロック解除状態とすることを可能とする。
シート制御部160は、車両Mの運転モードが自動運転である場合には、水平回転機構49を第一ロック解除操作に応じて水平回転ロック解除状態とすることを可能とし、かつ、フレーム連結機構48を第二ロック解除操作に応じてフレーム移動ロック解除状態とすることを可能とする。
以下、シート制御部160によるシート装置40の制御の要部について、図12を参照して説明する。図12に示す制御フローは、電源がON(メインスイッチがON)の場合に所定の周期で繰り返し実行される。
まず、シート制御部160は、車両Mの運転モードを取得し(ステップS100)、車両Mの運転モードが手動運転か否かを判定する(ステップS102)。
ステップS102において、車両Mの運転モードが手動運転であると判定した場合(ステップS102でYES)、水平回転機構49およびフレーム連結機構48のロック解除操作を不可とする(ステップS104)。すなわち、水平回転機構49を水平回転ロック状態に維持し、かつ、フレーム連結機構48をフレーム移動ロック状態に維持する。
ステップS102において、車両Mの運転モードが手動運転であると判定した場合(ステップS102でYES)、水平回転機構49およびフレーム連結機構48のロック解除操作を不可とする(ステップS104)。すなわち、水平回転機構49を水平回転ロック状態に維持し、かつ、フレーム連結機構48をフレーム移動ロック状態に維持する。
ステップS102において、車両Mの運転モードが手動運転でないと判定した場合(ステップS102でNO)、車両Mの運転モードは、自動運転である。この場合、水平回転機構49およびフレーム連結機構48のロック解除操作を可能とする(ステップS110)。すなわち、水平回転機構49を第一ロック解除操作に応じて水平回転ロック解除状態とすることを可能とし、かつ、フレーム連結機構48を第二ロック解除操作に応じてフレーム移動ロック解除状態とすることを可能とする。
ステップS104、ステップS110の後、シート制御部160は、背最大幅部46Aが通常位置P11にあるか否かを判定する(ステップS105)。背最大幅部46Aが通常位置P11にあると判定した場合(ステップS101でYES)、一旦処理を終了する。背最大幅部46Aが通常位置P11にない(軸近接位置P12にある)と判定した場合(ステップS101でNO)、ステップS106に進む。
ステップS106において、シート制御部160は、HMI30または行動計画生成部123から、背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す(シートバック43を背凭れ使用状態に戻す)指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す指示を受け付けていない場合(ステップS106でNO)、一旦処理を終了する。背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す指示を受け付けた場合(ステップS106でYES)、シート制御部160は、例えば、乗員に背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す(シートバック43を背凭れ使用状態に戻す)よう告知する指令を出力し(ステップS108)、本フローチャートの処理を終了する。
ステップS106において、シート制御部160は、HMI30または行動計画生成部123から、背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す(シートバック43を背凭れ使用状態に戻す)指示を受け付けたか否かを判定する(ステップS106)。背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す指示を受け付けていない場合(ステップS106でNO)、一旦処理を終了する。背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す指示を受け付けた場合(ステップS106でYES)、シート制御部160は、例えば、乗員に背最大幅部46Aを通常位置P11に戻す(シートバック43を背凭れ使用状態に戻す)よう告知する指令を出力し(ステップS108)、本フローチャートの処理を終了する。
以上説明した実施形態のシート装置40によれば、シートバック43におけるリクライニング機構46等を含む背最大幅部46Aを、シートバック43の背凭れ使用状態での通常位置P11よりも水平回転機構49の回転中心C1に近付いた軸近接位置P12へ移動可能とすることで、背最大幅部46Aの回転半径を小さくすることができる。すなわち、水平回転機構49の回転中心C1と背最大幅部46Aとが近付くことによって、回転中心C1と背最大幅部46Aとが近付く前に比して、背最大幅部46Aの回転半径を小さくすることができる。背最大幅部46Aはシートクッション42よりも幅広であるので、背最大幅部46Aの回転半径を小さくすることで、シート本体41全体の回転半径の短縮を図ることができる。このため、シート回転時にシート本体41と内装部品とが干渉し難くすることができる。
また、背最大幅部46Aを軸近接位置P12へ移動させたときのシート本体41の前後長Y1の範囲内にシートバック43全体が配置されるので、シート回転時にシートバック43全体と内装部品とが干渉し難くすることができる。
また、シートクッション42の平面視の角部42cに、回転中心C1を中心とした円弧RC又は該円弧RCの接線TCに沿う形状の面取り部42c1,42c2を備えるので、シートクッション42の角部42cの大回りを抑え、内装部品との干渉を抑えることができる。
また、水平回転機構49は、背最大幅部46Aを軸近接位置P12へ移動させたときの平面視で、シート本体41の前後長Y1の中央および左右幅X1の中央となる位置に回転中心C1を配置しているので、この点でもシート回転時の最大半径の短縮を図ることができる。
また、シートクッション42の平面視の角部42cに、回転中心C1を中心とした円弧RC又は該円弧RCの接線TCに沿う形状の面取り部42c1,42c2を備えるので、シートクッション42の角部42cの大回りを抑え、内装部品との干渉を抑えることができる。
また、水平回転機構49は、背最大幅部46Aを軸近接位置P12へ移動させたときの平面視で、シート本体41の前後長Y1の中央および左右幅X1の中央となる位置に回転中心C1を配置しているので、この点でもシート回転時の最大半径の短縮を図ることができる。
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、シートバックを変位させる方法として、例えばスライド機構やネジ送り機構を用いた移動機構を備えてもよい。自動運転車両への適用に限らず、シート本体を水平回転可能な車両用シート装置の全般に適用してもよい。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
そして、上記実施形態における構成は本発明の一例であり、実施形態の構成要素を周知の構成要素に置き換える等、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
40 シート装置
41 シート本体
42 シートクッション
42c 角部
42c1,42c2 面取り部
43 シートバック
46 リクライニング機構
46A 背最大幅部
47 移動機構
49 水平回転機構
P11 通常位置
P12 軸近接位置
Y1 前後長
X1 左右幅
C1 回転中心
RC 円弧
TC 接線
41 シート本体
42 シートクッション
42c 角部
42c1,42c2 面取り部
43 シートバック
46 リクライニング機構
46A 背最大幅部
47 移動機構
49 水平回転機構
P11 通常位置
P12 軸近接位置
Y1 前後長
X1 左右幅
C1 回転中心
RC 円弧
TC 接線
Claims (5)
- 乗員が着座するシート本体と、前記シート本体を前向きから後向きへ水平回転可能とする水平回転機構と、を備え、
前記シート本体は、シートクッションと、左右方向で前記シートクッションよりも幅広の背最大幅部を有するシートバックと、前記背最大幅部を、前記シートバックが着座者の背中を支持する背凭れ使用状態にあるときの通常位置から移動させ、前記通常位置よりも前記水平回転機構の回転中心に近付いた軸近接位置へ変位させる移動機構と、を備えている車両用シート装置。 - 前記背最大幅部は、リクライニング機構を備えている請求項1に記載の車両用シート装置。
- 前記移動機構は、前記シートバック全体を移動させ、前記背最大幅部が前記軸近接位置へ移動したとき、前記シートバック全体を前記シート本体の前後長の範囲内に配置する請求項1又は2に記載の車両用シート装置。
- 前記シートクッションは、平面視における前記シートバック側の角部に、前記回転中心を中心とした円弧に沿う形状、又は前記円弧の接線に沿う形状の面取り部を備えている請求項1から3の何れか一項に記載の車両用シート装置。
- 前記水平回転機構は、前記背最大幅部を前記軸近接位置へ移動させたときの平面視で、前記シート本体の前後長の中央および左右幅の中央となる位置に前記回転中心を配置する請求項1から4の何れか一項に記載の車両用シート装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017022159A JP2018127136A (ja) | 2017-02-09 | 2017-02-09 | 車両用シート装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2017022159A JP2018127136A (ja) | 2017-02-09 | 2017-02-09 | 車両用シート装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
2017
- 2017-02-09 JP JP2017022159A patent/JP2018127136A/ja active Pending
Cited By (6)
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RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
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