JP2018129472A - 電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 - Google Patents

電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルム付きプリント配線板 Download PDF

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Abstract

【課題】反射光によるセンサーの誤作動を防止できる電磁波シールドフィルム、及び電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を提供する。【解決手段】絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層に隣接する導電層と、前記絶縁樹脂層の前記導電層とは反対側に隣接するキャリアフィルムとを有し、前記キャリアフィルムの前記絶縁樹脂層側の表面の算術平均粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下で、かつ、前記算術平均粗さRaと、前記キャリアフィルムの前記絶縁樹脂層側の表面の粗さ曲線要素の平均長さRsmとが、Ra/Rsm=3.0×10−3以上50.0×10−3以下の関係を満たす電磁波シールドフィルム及びそれを用いた電磁波シールドフィルム付きプリント配線板である。【選択図】図1

Description

本発明は、電磁波シールドフィルムおよび電磁波シールドフィルムが設けられたプリント配線板に関する。
フレキシブルプリント配線板から発生する電磁波ノイズや外部からの電磁波ノイズを遮蔽するために、絶縁樹脂層と、絶縁樹脂層に隣接する、金属薄膜層および導電性接着剤層から構成される導電層とからなる電磁波シールドフィルムを、フレキシブルプリント配線板の表面に設けることがある(例えば、特許文献1参照)。
図7は、従来の電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板の製造工程の一例を示す断面図である。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板101は、フレキシブルプリント配線板130と、絶縁フィルム140と、キャリアフィルム118を剥離した電磁波シールドフィルム110とを備える。
フレキシブルプリント配線板130は、ベースフィルム132の片面にプリント回路134が設けられたものである。
絶縁フィルム140は、フレキシブルプリント配線板130のプリント回路134が設けられた側の表面に設けられる。
電磁波シールドフィルム110は、絶縁樹脂層112と、絶縁樹脂層112に隣接する金属薄膜層114と、金属薄膜層114の絶縁樹脂層112とは反対側に隣接する導電性接着剤層116と、絶縁樹脂層112の金属薄膜層114とは反対側に隣接するキャリアフィルム118とを有する。
電磁波シールドフィルム110の導電性接着剤層116は、絶縁フィルム140の表面に接着され、かつ硬化されている。また、導電性接着剤層116は、絶縁フィルム140に形成された貫通孔142を通ってプリント回路134に電気的に接続されている。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板101は、例えば、図7に示すように、下記の工程を経て製造される。
工程(i):フレキシブルプリント配線板130のプリント回路134が設けられた側の表面に、プリント回路134のグランドに対応する位置に貫通孔142が形成された絶縁フィルム140を設ける工程。
工程(ii):電磁波シールドフィルム110を、絶縁フィルム140の表面に、電磁波シールドフィルム110の導電性接着剤層116が接触するように重ね、これらを熱プレスすることによって、絶縁フィルム140の表面に導電性接着剤層116を接着し、かつ導電性接着剤層116を、貫通孔142を通ってプリント回路134のグランドに電気的に接続する工程。
工程(iii):熱プレス後、キャリアフィルム118を、絶縁樹脂層112から剥離し、取り除くことによって、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板101を得る工程。
特許第4201548号公報
しかしながら、上述の電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板101の最表面となる絶縁樹脂層112の表面の光沢度が大きすぎる場合、絶縁樹脂層112の表面での反射によりセンサー等の誤作動が生じる可能性があった。
本発明は上記のような事情を鑑みてなされたものであり、反射光によるセンサーの誤作動を防止できる電磁波シールドフィルム、及び電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、以下の態様を有する。
[1] 絶縁樹脂層と、前記絶縁樹脂層に隣接する導電層と、前記絶縁樹脂層の前記導電層とは反対側に隣接するキャリアフィルムとを有し、前記キャリアフィルムの前記絶縁樹脂層側の表面の算術平均粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下で、かつ、前記算術平均粗さRaと、前記キャリアフィルムの前記絶縁樹脂層側の表面の粗さ曲線要素の平均長さRsmとが、Ra/Rsm=3.0×10−3以上50.0×10−3以下の関係を満たす電磁波シールドフィルム。
[2] 前記絶縁樹脂層の表面の光沢度が、40以下である[1]に記載の電磁波シールドフィルム。
[3] 基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の表面に隣接する絶縁フィルムと、前記導電層が前記絶縁フィルムに隣接し、かつ前記導電層が前記絶縁フィルムに形成された貫通孔を通って前記プリント回路に電気的に接続された[1]又は[2]に記載の電磁波シールドフィルムとを有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板。
本発明によれば、反射光によるセンサーの誤作動を防止できる電磁波シールドフィルム、及び電磁波シールドフィルム付きプリント配線板が得られる。
本発明の電磁波シールドフィルムの一実施形態を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルムの他の実施形態を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルムの他の実施形態を示す断面図である。 図1の電磁波シールドフィルムの製造工程を示す断面図である。 本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。 図5の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造工程を示す断面図である。 従来の電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板の製造工程の一例を示す断面図である。
以下の用語の定義は、本明細書および特許請求の範囲にわたって適用される。
算術平均粗さRaは、試験片についてレーザー顕微鏡を用いて粗さ曲線を測定し、この粗さ曲線から、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997 Amd.1:2009)に基づいて求めた値である。
粗さ曲線要素の平均長さRsmは、試験片についてレーザー顕微鏡を用いて粗さ曲線を測定し、この粗さ曲線から、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997 Amd.1:2009)に基づいて求めた値である。
等方導電性接着剤層とは、厚さ方向および面方向に導電性を有する導電性接着剤層を意味する。
異方導電性接着剤層とは、厚さ方向に導電性を有し、面方向に導電性を有しない導電性接着剤層を意味する。
面方向に導電性を有しない導電性接着剤層とは、表面抵抗が1×10Ω以上である導電性接着剤層を意味する。
剥離力は、引張り試験機を用い、180度剥離試験を行って測定される剥離力である。
導電性粒子の平均粒子径は、導電性粒子の顕微鏡像から30個の導電性粒子を無作為に選び、それぞれの導電性粒子について、最小径および最大径を測定し、最小径と最大径との中央値を一粒子の粒子径とし、測定した30個の導電性粒子の粒子径を算術平均して得た値である。
フィルム(離型フィルム、絶縁フィルム等)、塗膜(絶縁樹脂層、導電性接着剤層等)、金属薄膜層等の厚さは、顕微鏡を用いて測定対象の断面を観察し、5箇所の厚さを測定し、平均した値である。
貯蔵弾性率は、測定対象に与えた応力と検出した歪から算出され、温度または時間の関数として出力する動的粘弾性測定装置を用いて、粘弾性特性の一つとして測定される。
表面抵抗は、石英ガラス上に金を蒸着して形成した、2本の薄膜金属電極(長さ10mm、幅5mm、電極間距離10mm)を用い、この電極上に被測定物を置き、被測定物上から、被測定物の10mm×20mmの領域を0.049Nの荷重で押し付け、1mA以下の測定電流で測定される電極間の抵抗である。
<電磁波シールドフィルム>
図1は、本発明の電磁波シールドフィルムの第1の実施形態を示す断面図であり、図2は、本発明の電磁波シールドフィルムの第2の実施形態を示す断面図であり、図3は、本発明の電磁波シールドフィルムの第3の実施形態を示す断面図である。
第1の実施形態、第2の実施形態および第3の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、絶縁樹脂層10と;絶縁樹脂層10に隣接する導電層20と;絶縁樹脂層10の導電層20とは反対側に隣接するキャリアフィルム30と;導電層20の絶縁樹脂層10とは反対側に隣接する離型フィルム40とを有する。
第1の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層20が、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、離型フィルム40に隣接する異方導電性接着剤層24とを有する例である。
第2の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層20が、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、離型フィルム40に隣接する等方導電性接着剤層26とを有する例である。
第3の実施形態の電磁波シールドフィルム1は、導電層20が、等方導電性接着剤層26のみからなる例である。
(絶縁樹脂層)
絶縁樹脂層10は、金属薄膜層22を形成する際のベース(下地)となり、電磁波シールドフィルム1を、フレキシブルプリント配線板の表面に設けられた絶縁フィルムの表面に貼着した後には、金属薄膜層22の保護層となる。
絶縁樹脂層10としては、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させて形成された塗膜;熱可塑性樹脂を含む塗料を塗布して形成された塗膜;熱可塑性樹脂を含む組成物を溶融成形したフィルムからなる層等が挙げられる。ハンダ付け等の際の耐熱性の点から、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させて形成された塗膜が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、アミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、または紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂としては、耐熱性に優れる点から、アミド樹脂、またはエポキシ樹脂が好ましい。
硬化剤としては、熱硬化性樹脂の種類に応じた公知の硬化剤が挙げられる。硬化剤としては、熱硬化性樹脂を半硬化状態にしやすい点から、遅硬化型硬化剤が好ましい。通常の硬化剤と硬化遅延剤とを併用してもよい。
絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率は、5×10Pa以上5×10Pa以下が好ましく、1×10Pa以上1×10Pa以下がより好ましい。絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁樹脂層10がさらに適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の絶縁樹脂層10における圧力損失をさらに低減できる。その結果、導電性接着剤層とプリント配線板のプリント回路とがさらに十分に接着され、導電性接着剤層が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。絶縁樹脂層10の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1の可とう性がさらによくなる。その結果、電磁波シールドフィルム1が絶縁フィルムの貫通孔内にさらに沈み込みやすくなり、導電性接着剤層が絶縁フィルムの貫通孔を通ってプリント配線板のプリント回路により確実に電気的に接続される。
絶縁樹脂層10は、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板に意匠性を付与するために、着色されていてもよい。
絶縁樹脂層10の表面には、絶縁樹脂層10の表面の傷等を目立たなくするために、エンボス加工やブラスト加工が施されたキャリアフィルム30の凹凸が転写されていてもよい。
絶縁樹脂層10は、他の成分(難燃剤等)を含んでいてもよい。
絶縁樹脂層10の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω以上が好ましい。
絶縁樹脂層10の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
絶縁樹脂層10の厚さは、0.1μm以上30μm以下が好ましく、0.5μm以上20μm以下がより好ましい。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、絶縁樹脂層10が保護層としての機能を十分に発揮できる。絶縁樹脂層10の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。
(絶縁樹脂層の光沢度)
絶縁樹脂層10は、表面の光沢度が40以下であることが好ましく、30以下であることがさらに好ましく、25以下であることがさらに好ましい。また、絶縁樹脂層10の光沢度は目安として0.5以上であることが好ましい。
絶縁樹脂層10の表面の光沢度とは、キャリアフィルム30を絶縁樹脂層10から剥離した際、キャリアフィルム30を剥離した側の絶縁樹脂層10の表面の光沢度を指す。
ここで、光沢度はJIS Z8741:1997に基づく鏡面光沢度測定において、入射角/受光角が60°/60°の条件での光沢度を指す。
絶縁樹脂層10の光沢度は、後述するように、キャリアフィルム30の表面粗さを調節することにより好適な値とすることができる。
絶縁樹脂層10の光沢度が40以下であることで、反射光によるセンサーの誤作動を防止することができる。
(導電層)
導電層20としては、絶縁樹脂層10に隣接する金属薄膜層22と、導電層20において絶縁樹脂層10とは反対側の最表層となる導電性接着剤層(異方導電性接着剤層24または等方導電性接着剤層26)とを有する導電層(I);または等方導電性接着剤層26のみからなる導電層(II)が挙げられる。導電層20としては、電磁波シールド層として十分に機能できる点から、導電層(I)が好ましい。
(金属薄膜層)
金属薄膜層22は、金属の薄膜からなる層である。金属薄膜層22は、面方向に広がるように形成されていることから、面方向に導電性を有し、電磁波シールド層等として機能する。
金属薄膜層22としては、物理蒸着(真空蒸着、スパッタリング、イオンビーム蒸着、電子ビーム蒸着等)またはCVDによって形成された蒸着膜、めっきによって形成されためっき膜、金属箔等が挙げられる。面方向の導電性に優れる点から、蒸着膜、めっき膜が好ましく、厚さを薄くでき、かつ厚さが薄くても面方向の導電性に優れ、ドライプロセスにて簡便に形成できる点から、蒸着膜がより好ましく、物理蒸着による蒸着膜がさらに好ましい。
金属薄膜層22を構成する金属としては、アルミニウム、銀、銅、金、又は導電性セラミックス等が挙げられる。電気伝導度の点からは、銅が好ましく、化学的安定性の点からは、導電性セラミックスが好ましい。
金属薄膜層22の表面抵抗は、0.001Ω以上1Ω以下が好ましく、0.001Ω以上0.1Ω以下がより好ましい。金属薄膜層22の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、金属薄膜層22を十分に薄くできる。金属薄膜層22の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールド層として十分に機能できる。
金属薄膜層22の厚さは、0.01μm以上1μm以下が好ましく、0.05μm以上1μm以下がより好ましい。金属薄膜層22の厚さが0.01μm以上であれば、面方向の導電性がさらに良好になる。金属薄膜層22の厚さが0.05μm以上であれば、電磁波ノイズの遮蔽効果がさらに良好になる。金属薄膜層22の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の生産性、可とう性がよくなる。
(導電性接着剤層)
導電性接着剤層は、少なくとも厚さ方向に導電性を有し、かつ接着性を有する。
導電性接着剤層としては、厚さ方向に導電性を有し、面方向には導電性を有さない異方導電性接着剤層24、または厚さ方向および面方向に導電性を有する等方導電性接着剤層26が挙げられる。導電層(I)における導電性接着剤層としては、導電性接着剤層を薄くでき、導電性粒子の量が少なくなり、その結果、電磁波シールドフィルム1を薄くでき、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる点からは、異方導電性接着剤層24が好ましい。導電層(I)における導電性接着剤層としては、電磁波シールド層として十分に機能できる点からは、等方導電性接着剤層26が好ましい。
導電性接着剤層としては、硬化後に耐熱性を発揮できる点から、熱硬化性の導電性接着剤層が好ましい。熱硬化性の導電性接着剤層は、未硬化の状態であってもよく、Bステージ化された状態であってもよい。
熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、例えば、熱硬化性接着剤24aと導電性粒子24bとを含む。熱硬化性の異方導電性接着剤層24は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
熱硬化性の等方導電性接着剤層26は、例えば、熱硬化性接着剤26aと導電性粒子26bとを含む。熱硬化性の等方導電性接着剤層26は、必要に応じて難燃剤を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤としては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、アルキッド樹脂、ウレタン樹脂、合成ゴム、又は紫外線硬化アクリレート樹脂等が挙げられる。耐熱性に優れる点から、エポキシ樹脂が好ましい。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシ変性ニトリルゴム、アクリルゴム等)、粘着付与剤等を含んでいてもよい。
熱硬化性接着剤は、導電性接着剤層の強度を高め、打ち抜き特性を向上させるために、セルロース樹脂、ミクロフィブリル(ガラス繊維等)を含んでいてもよい。
導電性粒子としては、金属(銀、白金、金、銅、ニッケル、パラジウム、若しくはアルミニウム、ハンダ等)の粒子、黒鉛粉、焼成カーボン粒子、又はめっきされた焼成カーボン粒子等が挙げられる。導電性粒子としては、導電性接着剤層が適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の導電性接着剤層における圧力損失を低減できる点からは、金属粒子が好ましく、銅粒子がより好ましい。
異方導電性接着剤層24における導電性粒子24bの平均粒子径は、2μm以上26μm以下が好ましく、4μm以上16μm以下がより好ましい。導電性粒子24bの平均粒子径が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24の厚さを確保することができ、十分な接着強度を得ることができる。導電性粒子24bの平均粒子径が前記範囲の上限値以下であれば、異方導電性接着剤層24の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
等方導電性接着剤層26における導電性粒子26bの平均粒子径は、0.1μm以上10μm以下が好ましく、0.2μm以上1μm以下がより好ましい。導電性粒子26bの平均粒子径が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子26bの接触点数が増えることになり、3次元方向の導通性を安定的に高めることができる。導電性粒子26bの平均粒子径が前記範囲の上限値以下であれば、等方導電性接着剤層26の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
異方導電性接着剤層24における導電性粒子24bの割合は、異方導電性接着剤層24の100体積%のうち、1体積%以上30体積%以下が好ましく、2体積%以上10体積%以下がより好ましい。導電性粒子24bの割合が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24の導電性が良好になる。導電性粒子24bの割合が前記範囲の上限値以下であれば、異方導電性接着剤層24の接着性、流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)が良好になる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
等方導電性接着剤層26における導電性粒子26bの割合は、等方導電性接着剤層26の100体積%のうち、50体積%以上80体積%以下が好ましく、60体積%以上70体積%以下がより好ましい。導電性粒子26bの割合が前記範囲の下限値以上であれば、等方導電性接着剤層26の導電性が良好になる。導電性粒子26bの割合が前記範囲の上限値以下であれば、等方導電性接着剤層26の接着性、流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)が良好になる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
異方導電性接着剤層24の表面抵抗は、1×10Ω以上1×1016Ω以下が好ましく、1×10Ω以上1×1014Ω以下がより好ましい。異方導電性接着剤層24の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子24bの含有量が低く抑えられる。
異方導電性接着剤層24の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、実用上、異方性に問題がない。
等方導電性接着剤層26の表面抵抗は、0.05Ω以上2.0Ω以下が好ましく、0.1Ω以上1.0Ω以下がより好ましい。等方導電性接着剤層26の表面抵抗が前記範囲の下限値以上であれば、導電性粒子26bの含有量が低く抑えられ、導電性接着剤の粘度が高くなりすぎず、塗布性がさらに良好となる。また、等方導電性接着剤層26の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)をさらに確保できる。等方導電性接着剤層26の表面抵抗が前記範囲の上限値以下であれば、等方導電性接着剤層26の全面が均一な導電性を有するものとなる。
導電性接着剤層の180℃における貯蔵弾性率は、1×10Pa以上5×10Pa以下が好ましく、5×10Pa以上1×10Pa以下がより好ましい。導電性接着剤層の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、導電性接着剤層が適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際の導電性接着剤層における圧力損失を低減できる。導電性接着剤層の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、導電性接着剤層の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。
異方導電性接着剤層24の厚さは、3μm以上25μm以下が好ましく、5μm以上15μm以下がより好ましい。異方導電性接着剤層24の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができる。異方導電性接着剤層24の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
等方導電性接着剤層26の厚さは、5μm以上20μm以下が好ましく、7μm以上17μm以下がより好ましい。等方導電性接着剤層26の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、等方導電性接着剤層26の導電性が良好になり、電磁波シールド層として十分に機能できる。また、等方導電性接着剤層26の流動性(絶縁フィルムの貫通孔の形状への追随性)を確保でき、絶縁フィルムの貫通孔内を導電性接着剤で十分に埋めることができ、耐折性も確保でき繰り返し折り曲げても等方導電性接着剤層26が断裂することはない。
等方導電性接着剤層26の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1を薄くできる。また、電磁波シールドフィルム1の可とう性がよくなる。
(キャリアフィルム)
本発明におけるキャリアフィルム30は、絶縁樹脂層10や導電層20を形成する際のキャリアフィルムとなるものであり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。キャリアフィルム30は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付けた後には、絶縁樹脂層10から剥離される。
キャリアフィルム30は、例えば、キャリアフィルム本体32と、キャリアフィルム本体32の絶縁樹脂層10側の表面に設けられた離型層34とを有しても良い。
キャリアフィルム本体32の樹脂材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリアセテート、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、合成ゴム、又は液晶ポリマー等が挙げられ、電磁波シールドフィルム1を製造する際の耐熱性(寸法安定性)およびコストの点から、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
キャリアフィルム本体32の180℃における貯蔵弾性率は、8×10Pa以上5×10Paが好ましく、1×10Pa以上8×10Paがより好ましい。キャリアフィルム本体32の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の下限値以上であれば、キャリアフィルム30が適度の硬さを有するようになり、熱プレスの際のキャリアフィルム30における圧力損失を低減できる。キャリアフィルム本体32の180℃における貯蔵弾性率が前記範囲の上限値以下であれば、キャリアフィルム30の柔軟性が良好となる。
キャリアフィルム30の厚さは、5μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上150μm以下がより好ましく、25μm以上100μm以下がさらに好ましい。キャリアフィルム30の厚さが前記範囲の下限値以上であれば、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性が良好となる。キャリアフィルム30の厚さが前記範囲の上限値以下であれば、絶縁フィルムの表面に電磁波シールドフィルム1の導電性接着剤層を熱プレスする際に導電性接着剤層に熱が伝わりやすい。
(算術平均粗さ及び粗さ曲線要素の平均長さ)
キャリアフィルム30は、絶縁樹脂層10側の表面34aの算術平均粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下、かつ、算術平均粗さRaと粗さ曲線要素の平均長さRsmとが、Ra/Rsm=3.0×10−3以上50.0×10−3以下の関係を満たすものである。
図に示した例では、表面34aは、キャリアフィルム30の絶縁樹脂層10側、すなわち離型層34が絶縁樹脂層10と接する面である。
Ra及びRsmは、後述するように、電磁波シールドフィルムの製造方法において、キャリアフィルム本体32の絶縁樹脂層10側の表面であるキャリアフィルム本体表面32aにエンボス加工又はブラスト加工等により凹凸を形成し、その凹凸が離型層の表面34aに反映されることで調節することができる。
Raは0.2μm以上2.5μm以下であり、Raは0.5μm以上2.3μm以下が好ましく、0.6μm以上0.9μm以下がさらに好ましい。
Ra/Rsmは3.0×10−3以上50.0×10−3以下であり、6.0×10−3以上35.0×10−3以下が好ましい。
また、Raが0.2μm以上2.5μm以下かつRa/Rsmが3.0×10−3以上50.0×10−3以下であれば、驚くべきことに、この二つの条件を組み合わせると絶縁樹脂層10の光沢度を低くすることができ、反射光によるセンサーの誤作動を防止することができるという効果がある。
キャリアフィルム30の絶縁樹脂層10側の表面の粗さ曲線要素の平均長さRsmは、前記したRaの値に応じ、RaとRsmとの関係を満たす範囲で適宜選択することができる。
(離型フィルム)
離型フィルム40は、導電性接着剤層を保護するものであり、電磁波シールドフィルム1のハンドリング性を良好にする。離型フィルム40は、電磁波シールドフィルム1をプリント配線板等に貼り付ける前に、導電性接着剤層から剥離される。
離型フィルム40は、例えば、離型フィルム本体42と、離型フィルム本体42の導電性接着剤層側の表面に設けられた離型剤層44とを有しても良い。
離型フィルム本体42の樹脂材料としては、キャリアフィルム本体32の樹脂材料と同様なものが挙げられる。
離型フィルム本体42の厚さは、5μm以上500μm以下が好ましく、10μm以上150μm以下がより好ましく、25μm以上100μm以下がさらに好ましい。
(電磁波シールドフィルムの厚さ)
電磁波シールドフィルム1の厚さ(離型フィルムを除く)は、10μm以上45μm以下が好ましく、10μm以上30μm以下がより好ましい。電磁波シールドフィルム1の厚さ(離型フィルムを除く)が前記範囲の下限値以上であれば、キャリアフィルム30を剥離する際に破断しにくい。電磁波シールドフィルム1の厚さ(離型フィルムを除く)が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を薄くできる。
(電磁波シールドフィルムの製造方法)
本発明の電磁波シールドフィルムは、例えば、下記の工程(a)〜(c)を有する方法(α)によって製造できる。
工程(a):キャリアフィルムの片面に絶縁樹脂層を形成する工程。
工程(b):工程(a)の後、絶縁樹脂層の表面に導電層を形成する工程。
工程(c):工程(b)の後、導電層の表面に離型フィルムを貼り付ける工程。
また、本発明の電磁波シールドフィルムは、例えば、下記の工程(a’)、(b’1)、(b’2)、(c’)を有する方法(β)によって製造できる。
工程(a’):キャリアフィルムの片面に絶縁樹脂層を形成する工程。
工程(b’1):絶縁樹脂層の表面に金属薄膜層を形成することによって、キャリアフィルムと、絶縁樹脂層と、金属薄膜層とを順に備えた第1の積層体を得る工程。
工程(b’2):離型フィルムの片面に導電性接着剤層を形成することによって、離型フィルムと、導電性接着剤層とを順に備えた第2の積層体を得る工程。
工程(c’):第1の積層体と第2の積層体とを、金属薄膜層と導電性接着剤層とが接触するように貼り合わせる工程。
以下、図1に示す電磁波シールドフィルム1を方法(α)によって製造する方法について、図4を参照しながら説明する。
工程(a):
まず、キャリアフィルム30を用意する。キャリアフィルム本体32のキャリアフィルム本体表面32aに、エンボス加工、ブラスト加工等によって、凹凸を形成させる。前記凹凸は、キャリアフィルム本体表面32a上に離型層34を形成した際に、表面34aの表面粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下、及びRa/Rsmが3.0×10−3以上50.0×10−3μm以下となるよう適宜条件を選択する。
ついで、図4に示すように、キャリアフィルム30の片面に絶縁樹脂層10を形成する。
絶縁樹脂層10の形成方法としては、リフロー方式のハンダ付け等の際の耐熱性の点から、熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料を塗布し、半硬化または硬化させる方法が好ましい。
熱硬化性樹脂と硬化剤とを含む塗料は、必要に応じて溶剤、他の成分(難燃剤等)を含んでいてもよい。
工程(b):
図4に示すように、絶縁樹脂層10の表面に金属薄膜層22を形成し(工程(b1))、金属薄膜層22の表面に異方導電性接着剤層24を形成する(工程(b2))。
金属薄膜層22の形成方法としては、物理蒸着、CVDによって形成された蒸着膜を形成する方法、めっきによってめっき膜を形成する方法、金属箔を貼り付ける方法等が挙げられる。面方向の導電性に優れる金属薄膜層22を形成できる点から、物理蒸着、CVDによって蒸着膜を形成する方法、またはめっきによってめっき膜を形成する方法が好ましく、金属薄膜層22の厚さを薄くでき、かつ厚さが薄くても面方向の導電性に優れる金属薄膜層22を形成でき、ドライプロセスにて簡便に金属薄膜層22を形成できる点から、物理蒸着、CVDによって蒸着膜を形成する方法がより好ましく、物理蒸着によって蒸着膜を形成する方法がさらに好ましい。
異方導電性接着剤層24の形成方法としては、金属薄膜層22の表面に熱硬化性導電性接着剤組成物を塗布する方法が挙げられる。
熱硬化性導電性接着剤組成物としては、熱硬化性接着剤24aと導電性粒子24bとを含むものを用いる。
工程(c):
図4に示すように、異方導電性接着剤層24の表面に離型フィルム40を貼り付けて、電磁波シールドフィルム1を得る。
(作用効果)
以上説明した電磁波シールドフィルム1にあっては、キャリアフィルム30の絶縁樹脂層10側の表面の算術平均粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下で、前記算術平均粗さRaと、キャリアフィルム30の絶縁樹脂層10側の表面の粗さ曲線要素の平均長さRsmとが、Ra/Rsm=3.0×10−3以上50.0×10−3以下の関係を満たすので、前記絶縁樹脂層の光沢度を低くでき、反射光によるセンサーの誤作動を防止できる。
(他の実施形態)
本発明の電磁波シールドフィルムは、キャリアフィルム30の絶縁樹脂層10側の表面の算術平均粗さRaが0.2μm以上2.5μmで、前記算術平均粗さRaと、キャリアフィルム30の絶縁樹脂層10側の表面の粗さ曲線要素の平均長さRsmとが、3.0×10−3以上50.0×10−3以上50.0×10−3以下の関係を満たすものであればよく、図示例の実施形態に限定はされない。
例えば、絶縁樹脂層は、2層以上であってもよい。
導電性接着剤層の表面のタック性が少ない場合は、離型フィルム40を省略しても構わない。
<電磁波シールドフィルム付きプリント配線板>
図5は、本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の一実施形態を示す断面図である。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2は、フレキシブルプリント配線板50と、絶縁フィルム60と、第1の実施形態の電磁波シールドフィルム1とを備える。
フレキシブルプリント配線板50は、ベースフィルム52の少なくとも片面にプリント回路54が設けられたものである。
絶縁フィルム60は、フレキシブルプリント配線板50のプリント回路54が設けられた側の表面に設けられる。
電磁波シールドフィルム1の異方導電性接着剤層24は、絶縁フィルム60の表面に接着され、かつ硬化されている。また、異方導電性接着剤層24は、絶縁フィルム60に形成された貫通孔(図示略)を通ってプリント回路54に電気的に接続されている。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2においては、離型フィルム40は、異方導電性接着剤層24から剥離されている。
電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2においてキャリアフィルム30が不要になった際には、キャリアフィルム30は、絶縁樹脂層10から剥離される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路54(信号回路、グランド回路、グランド層等)の近傍には、電磁波シールドフィルム1の金属薄膜層22が、絶縁フィルム60および異方導電性接着剤層24を介して離間して対向配置される。
貫通孔のある部分を除くプリント回路54と金属薄膜層22との離間距離は、絶縁フィルム60の厚さと異方導電性接着剤層24の厚さの総和とほぼ等しい。離間距離は、30μm以上200μm以下が好ましく、60μm以上200μm以下がより好ましい。離間距離が30μmより小さいと、信号回路のインピーダンスが低くなるため、100Ω等の特性インピーダンスを有するためには、信号回路の線幅を小さくしなければならず、線幅のバラツキが特性インピーダンスのバラツキとなって、インピーダンスのミスマッチによる反射共鳴ノイズが電気信号に乗りやすくなる。離間距離が200μmより大きいと、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2が厚くなり、可とう性が不足する。
(フレキシブルプリント配線板)
フレキシブルプリント配線板50は、銅張積層板の銅箔を公知のエッチング法により所望のパターンに加工してプリント回路(電源回路、グランド回路、グランド層等)としたものである。
銅張積層板としては、ベースフィルム52の片面または両面に接着剤層(図示略)を介して銅箔を貼り付けたもの;銅箔の表面にベースフィルム52を形成する樹脂溶液等をキャストしたもの等が挙げられる。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、メラミン樹脂等が挙げられる。
接着剤層の厚さは、0.5μm以上30μm以下が好ましい。
(ベースフィルム)
ベースフィルム52としては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
ベースフィルム52の表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω以上が好ましい。ベースフィルム52の表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
ベースフィルム52の厚さは、5μm以上200μm以下が好ましく、屈曲性の点から、6μm以上25μm以下がより好ましく、10μm以上25μm以下がより好ましい。
(プリント回路)
プリント回路54(信号回路、グランド回路、グランド層等)を構成する銅箔としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられ、屈曲性の点から、圧延銅箔が好ましい。
銅箔の厚さは、1μm以上50μm以下が好ましく、18μm以上35μm以下がより好ましい。
プリント回路54の長さ方向の端部(端子)は、ハンダ接続、コネクター接続、部品搭載等のため、絶縁フィルム60や電磁波シールドフィルム1に覆われていない。
(絶縁フィルム)
絶縁フィルム60は、基材フィルム(図示略)の片面に、接着剤の塗布、接着剤シートの貼り付け等によって接着剤層(図示略)を形成したものである。
基材フィルムの表面抵抗は、電気的絶縁性の点から、1×10Ω以上が好ましい。基材フィルムの表面抵抗は、実用上の点から、1×1019Ω以下が好ましい。
基材フィルムとしては、耐熱性を有するフィルムが好ましく、ポリイミドフィルム、液晶ポリマーフィルムがより好ましく、ポリイミドフィルムがさらに好ましい。
基材フィルムの厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、可とう性の点から、3μm以上25μm以下がより好ましい。
接着剤層の材料としては、エポキシ樹脂、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、フェノール樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリスチレン、ポリオレフィン等が挙げられる。エポキシ樹脂は、可とう性付与のためのゴム成分(カルボキシ変性ニトリルゴム等)を含んでいてもよい。
接着剤層の厚さは、1μm以上100μm以下が好ましく、1.5μm以上60μm以下がより好ましい。
貫通孔の開口部の形状は、特に限定されない。貫通孔62の開口部の形状としては、例えば、円形、楕円形、四角形等が挙げられる。
(電磁波シールドフィルム付きプリント配線板の製造方法)
本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、例えば、下記の工程(d)〜(g)を有する方法によって製造できる。
工程(d):プリント配線板のプリント回路が設けられた側の表面に、プリント回路に対応する位置に貫通孔が形成された絶縁フィルムを設け、絶縁フィルム付きプリント配線板を得る工程。
工程(e):工程(d)の後、絶縁フィルム付きプリント配線板と、離型フィルムを剥離した本発明の電磁波シールドフィルムとを、絶縁フィルムの表面に導電性接着剤層が接触するように重ね、これらを熱プレスすることによって、絶縁フィルムの表面に導電性接着剤層を接着し、かつ導電性接着剤層を、貫通孔を通ってプリント回路に電気的に接続し、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板を得る工程。
工程(f):工程(e)の後、キャリアフィルムが不要になった際にキャリアフィルムを剥離する工程。
工程(g):必要に応じて、工程(e)と工程(f)との間、または工程(f)の後に異方導電性接着剤層を本硬化させる工程。
以下、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板を製造する方法について、図6を参照しながら説明する。
(工程(d))
図6に示すように、フレキシブルプリント配線板50に、プリント回路54に対応する位置に貫通孔62が形成された絶縁フィルム60を重ね、フレキシブルプリント配線板50の表面に絶縁フィルム60の接着剤層(図示略)を接着し、接着剤層を硬化させることによって、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板3を得る。フレキシブルプリント配線板50の表面に絶縁フィルム60の接着剤層を仮接着し、工程(g)にて接着剤層を本硬化させてもよい。
接着剤層の接着および硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
(工程(e))
図6に示すように、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板3に、離型フィルム40を剥離した電磁波シールドフィルム1を重ね、熱プレスすることによって、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接着され、かつ異方導電性接着剤層24が、貫通孔62を通ってプリント回路54に電気的に接続された電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を得る。
異方導電性接着剤層24の接着および硬化は、例えば、プレス機(図示略)等による熱プレスによって行う。
熱プレスの時間は、20秒以上60分以下であり、30秒以上30分以下がさらに好ましい。熱プレスの時間が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接着される。熱プレスの時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
熱プレスの温度(プレス機の熱盤の温度)は、140℃以上190℃以下が好ましく、150℃以上175℃以下がより好ましい。熱プレスの温度が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接着される。また、熱プレスの時間を短縮できる。熱プレスの温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の劣化等を抑えることができる。
熱プレスの圧力は、0.5MPa以上20MPa以下が好ましく、1MPa以上16MPa以下がより好ましい。熱プレスの圧力が前記範囲の下限値以上であれば、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24が接着される。また、熱プレスの時間を短縮できる。熱プレスの圧力が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の破損等を抑えることができる。
(工程(f))
図6に示すように、キャリアフィルム30が不要になった際に、絶縁樹脂層10からキャリアフィルム30を剥離する。
(工程(g))
工程(e)における熱プレスの時間が20秒以上10分以下の短時間である場合、工程(f)の後に異方導電性接着剤層24の本硬化を行うことが好ましい。
異方導電性接着剤層24の本硬化は、例えば、オーブン等の加熱装置を用いて行う。
加熱時間は、15分以上120分以下であり、30分以上60分以下が好ましい。加熱時間が前記範囲の下限値以上であれば、異方導電性接着剤層24を十分に硬化できる。加熱時間が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2の製造時間を短縮できる。
加熱温度(オーブン中の雰囲気温度)は、120℃以上180℃以下が好ましく、120℃以上150℃以下が好ましい。加熱温度が前記範囲の下限値以上であれば、加熱時間を短縮できる。加熱温度が前記範囲の上限値以下であれば、電磁波シールドフィルム1、フレキシブルプリント配線板50等の劣化等を抑えることができる。
加熱は、特殊な装置を使用しなくてもよい点から、無加圧で行うことが好ましい。
(作用効果)
以上説明した電磁波シールドフィルム付き配線板にあっては、上述の電磁波シールドフィルム1を備えているため、反射光によるセンサーの誤作動を防止できる。
(他の実施形態)
なお、本発明の電磁波シールドフィルム付きプリント配線板は、プリント配線板と、プリント配線板のプリント回路が設けられた側の表面に隣接する絶縁フィルムと、導電層が絶縁フィルムに隣接し、かつ導電層が絶縁フィルムに形成された貫通孔を通ってプリント回路に電気的に接続された電磁波シールドフィルムを有するものであればよく、図示例の実施形態に限定はされない。
例えば、フレキシブルプリント配線板は、裏面側にグランド層を有するものであってもよい。また、フレキシブルプリント配線板は、両面にプリント回路を有し、両面に絶縁フィルムおよび電磁波シールドフィルムが貼り付けられたものであってもよい。
フレキシブルプリント配線板の代わりに、柔軟性のないリジッドプリント基板を用いてもよい。
第1の実施形態の電磁波シールドフィルム1の代わりに、第2の実施形態の電磁波シールドフィルム1、第3の実施形態の電磁波シールドフィルム1等を用いてもよい。
以下、実施例を示す。なお、本発明は実施例に限定されるものではない。
(貯蔵弾性率)
貯蔵弾性率は、動的粘弾性測定装置(Rheometric Scientific,Inc.製、RSAII)を用い、温度:180℃、周波数:1Hz、昇温速度:10℃/分の条件で測定した。
(算術平均粗さRa)
キャリアフィルム30の表面34aの算術平均粗さRaは、試験片についてレーザー顕微鏡を用いて粗さ曲線を測定し、この粗さ曲線から、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997 Amd.1:2009)に基づいて求めた。
(粗さ曲線要素の平均長さRsm)
キャリアフィルム30の表面34aの粗さ曲線要素の平均長さRsmは、試験片についてレーザー顕微鏡を用いて粗さ曲線を測定し、この粗さ曲線から、JIS B 0601:2013(ISO 4287:1997 Amd.1:2009)に基づいて求めた。
(剥離力)
下記熱プレス前におけるキャリアフィルムと絶縁樹脂層との界面における剥離力は、引張り試験機を用い、キャリアフィルムの180度剥離試験を行って測定した。
(熱プレス)
厚さが2mmのシリコーンゴムクッション材(信越ポリマー社製)、厚さが50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ社製、ルミラー(登録商標))、厚さが12μmのポリイミドフィルムの片面に厚さが18μmの銅箔が積層された銅張積層板(信越化学工業社製、KN12SR18P)、電磁波シールドフィルムを用意した。
一対の熱盤を備えたホットプレス装置(折原製作所社製、G−12)の熱盤間に、シリコーンゴムクッション材、ポリエチレンテレフタレートフィルム、銅張積層板、離型フィルムを剥離した電磁波シールドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、シリコーンゴムクッション材を、この順に、かつ銅張積層板の銅箔と電磁波シールドフィルムの導電層とが接するように配置し、熱盤温度:170℃、圧力:2MPaで120秒間熱プレスした。
(光沢度)
絶縁樹脂層の表面の光沢度はスガ試験機社製、デジタル変角光沢計UGV−5Dにより測定した。
(実施例1)
キャリアフィルム30として、エンボス加工、ブラスト加工等によって、凹凸を形成させたPETフィルムを用意し、離型層を形成した。このキャリアフィルム30の算術表面粗さRa、粗さ曲線要素の平均長さRsm、Ra/Rsmは表1に示した。
離型フィルム40として、非シリコーン系離型剤にて片面が離型処理されたPETフィルムを用意した。
塗料として、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(三菱化学社製、jER(登録商標)828)の100質量部、硬化剤(N−アミノエチルピペラジン)の20質量部、2−エチル−4−メチルイミダゾールの2質量部、カーボンブラック2質量部を溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解した塗料を用意した。
熱硬化性導電性接着剤組成物として、熱硬化性接着剤24a(エポキシ樹脂(DIC社製、EXA−4816)の100質量部と硬化剤(味の素ファインテクノ社製、PN−23)の20質量部とを混合してなる潜在硬化性エポキシ樹脂)、および導電性粒子24b(平均粒子径7.5μmの銅粒子)の40質量部を、溶剤(メチルエチルケトン)の200質量部に溶解または分散させたものを用意した。
工程(a):
キャリアフィルム30の離型層34の表面に塗料を塗布し、60℃で2分間加熱し、塗料を乾燥、硬化させて、絶縁樹脂層10(厚さ:10μm、180℃における貯蔵弾性率:1.8×10Pa)を形成した。
工程(b1):
絶縁樹脂層10の表面に、電子ビーム蒸着法にて銅を物理的に蒸着させ、金属薄膜層22(蒸着膜、厚さ:0.07μm、表面抵抗:0.3Ω)を形成した。
工程(b2):
金属薄膜層22の表面に熱硬化性導電性接着剤組成物を、ダイコーターを用いて塗布し、溶剤を揮発させてBステージ化することによって、異方導電性接着剤層24(厚さ:7μm、銅粒子:4.5体積%、180℃における貯蔵弾性率:1×10Pa)を形成した。
工程(c):
異方導電性接着剤層24の表面に離型フィルム40を貼り付けて、電磁波シールドフィルム1を得た。
この電磁波シールドフィルム1における絶縁樹脂層10の光沢度の測定結果を表1に示す。
工程(d):
厚さ25μmのポリイミドフィルム(表面抵抗:1×1017Ω)(基材フィルム)の表面に、ニトリルゴム変性エポキシ樹脂からなる絶縁性接着剤組成物を、乾燥膜厚が25μmになるように塗布し、接着剤層を形成し、絶縁フィルム60(厚さ:50μm)を得た。プリント回路54のグランドに対応する位置に貫通孔62(孔径:150μm)を形成した。
厚さ12μmのポリイミドフィルム(表面抵抗:1×1017Ω)(ベースフィルム52)の表面に、プリント回路54が形成されたフレキシブルプリント配線板50を用意した。
フレキシブルプリント配線板50に絶縁フィルム60を熱プレスにより貼り付けて、絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板3を得た。
工程(e):
絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板3に、離型フィルム40を剥離した電磁波シールドフィルム1を重ね、ホットプレス装置(折原製作所社製、G−12)を用い、熱盤温度:170℃、圧力:2MPaで120秒間熱プレスし、絶縁フィルム60の表面に異方導電性接着剤層24を仮接着して、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を得た。
工程(f)、(g):
絶縁樹脂層10からキャリアフィルム30を剥離した後、電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を、高温恒温器(楠本化成社製、HT210)を用い、温度:160℃で1時間加熱することによって、異方導電性接着剤層24を本硬化させた。
貫通孔62が形成された位置に対応するプリント回路54のグランドと、電磁波シールドフィルム1の金属薄膜層22との間の導通を調べ、プリント回路54のグランドと硬化された異方導電性接着剤層24とが電気的に接続されていることを確認した。
(実施例2)
キャリアフィルム30のRa及びRsmの値を表1に示すように変更した他は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルム1を得た。このキャリアフィルム30のRa/Rsmを表1に示す。この電磁波シールドフィルム1における絶縁樹脂層10の光沢度の測定結果を表1に示す。
また、電磁波シールドフィルム1を上記のように変更した以外は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を得た。
(比較例1)
キャリアフィルム30のRa及びRsmの値を表1に示すように変更した他は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルム1を得た。このキャリアフィルム30の算術平均粗さRa、表面の粗さ曲線要素の平均長さRsm、Ra/Rsmを表1に示す。この電磁波シールドフィルム1における絶縁樹脂層10の光沢度の測定結果を表1に示す。
また、電磁波シールドフィルム1を変更した以外は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を得た。
(比較例2)
キャリアフィルム30のRa及びRsmの値を表1に示すように変更した他は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルム1を得た。このキャリアフィルム30の算術平均粗さRa、表面の粗さ曲線要素の平均長さRsm、Ra/Rsmを表1に示す。この電磁波シールドフィルム1における絶縁樹脂層10の光沢度の測定結果を表1に示す。
また、電磁波シールドフィルム1を変更した以外は、実施例1と同様にして電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板2を得た。
Figure 2018129472
Ra及びRa/Rsmが本実施形態の範囲内である実施例1〜14は、40以下の光沢度が得られた。そのため、本願の構成により好適な光沢度が得られ、反射光によるセンサーの誤作動を防止できることが示された。
本発明の電磁波シールドフィルムは、スマートフォン、携帯電話、光モジュール、デジタルカメラ、ゲーム機、ノートパソコン、医療器具等の電子機器用のフレキシブルプリント配線板における、電磁波シールド用部材として有用である。
1 電磁波シールドフィルム
2 電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板
3 絶縁フィルム付きフレキシブルプリント配線板
10 絶縁樹脂層
20 導電層
22 金属薄膜層
24 異方導電性接着剤層
24a 熱硬化性接着剤
24b 導電性粒子
26 等方導電性接着剤層
26a 熱硬化性接着剤
26b 導電性粒子
30 キャリアフィルム
32 キャリアフィルム本体
32a キャリアフィルム本体表面
34 離型層
34a 表面
40 離型フィルム
42 離型フィルム本体
44 離型剤層
50 フレキシブルプリント配線板
52 ベースフィルム
54 プリント回路
60 絶縁フィルム
62 貫通孔
101 電磁波シールドフィルム付きフレキシブルプリント配線板
110 電磁波シールドフィルム
112 絶縁樹脂層
114 金属薄膜層
116 導電性接着剤層
118 キャリアフィルム
130 フレキシブルプリント配線板
132 ベースフィルム
134 プリント回路
140 絶縁フィルム
142 貫通孔

Claims (3)

  1. 絶縁樹脂層と、
    前記絶縁樹脂層に隣接する導電層と、
    前記絶縁樹脂層の前記導電層とは反対側に隣接するキャリアフィルムとを有し、
    前記キャリアフィルムの前記絶縁樹脂層側の表面の算術平均粗さRaが0.2μm以上2.5μm以下で、
    かつ、前記算術平均粗さRaと、前記キャリアフィルムの前記絶縁樹脂層側の表面の粗さ曲線要素の平均長さRsmとが、Ra/Rsm=3.0×10−3以上50.0×10−3以下の関係を満たす電磁波シールドフィルム。
  2. 前記絶縁樹脂層の表面の光沢度が、0.5以上40以下である請求項1に記載の電磁波シールドフィルム。
  3. 基板の少なくとも片面にプリント回路が設けられたプリント配線板と、
    前記プリント配線板の前記プリント回路が設けられた側の表面に隣接する絶縁フィルムと、
    前記導電層が前記絶縁フィルムに隣接し、かつ前記導電層が前記絶縁フィルムに形成された貫通孔を通って前記プリント回路に電気的に接続された請求項1又は2に記載の電磁波シールドフィルムと、
    を有する、電磁波シールドフィルム付きプリント配線板。
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