JP2018129224A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プラズマ処理装置内に生成されるプラズマの均一性を向上させる。【解決手段】プラズマ処理装置10は、高周波電力が印加される第1の電極と、第1の電極に対して対向電極として機能する第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に生成されるプラズマと第2の電極との間に配置された複数の誘電体ユニットと、それぞれの誘電体ユニットの位置または誘電率を独立に制御することにより、それぞれの誘電体ユニットを介するプラズマと第2の電極との間のインピーダンスを制御する制御部60とを備える。【選択図】図1

Description

本発明の種々の側面および実施形態は、プラズマ処理装置に関する。
半導体の製造工程では、プラズマを用いて処理を行う工程がある。プラズマを用いた処理工程では、処理装置内に生成されるプラズマの均一性が、製造される半導体の特性を左右する重要な要素の一つである。そのため、プラズマを用いた処理工程では、プラズマの分布を高い精度で制御することが求められる。処理装置内に生成されるプラズマの偏りを少なくするためには、処理装置において、プラズマが生成される空間を対称な構造とすることが考えられる。しかし、プラズマが生成される空間を対称な構造となるように設計したとしても、部品の加工寸法の誤差や、組み付けのばらつき、部品の消耗などにより、処理装置内の空間が対称な構造にならない場合が多い。
これを防止するために、プラズマを生成するための電極を中心部と周辺部とに分け、中心部と接地との間のインピーダンスと、周辺部と接地との間のインピーダンスを制御することにより、径方向のプラズマの分布を制御する技術が知られている。また、電極に高周波電力を印加する給電部の周囲に、給電部と接地との間のインピーダンスを制御する装置を設け、電極に印加される高周波電力の周方向の分布を制御する技術が知られている。
米国特許第8299390号明細書 特開2009−164608号公報 米国特許第8652297号明細書
しかし、処理装置内に生成されるプラズマの分布を、径方向および周方向について同時に制御する方法は存在しない。そのため、処理装置内に生成されるプラズマの分布を、径方向および周方向について同時に制御することが求められる。
本発明の一側面は、プラズマ処理装置であって、高周波電力が印加される第1の電極と、前記第1の電極に対して対向電極として機能する第2の電極と、前記第1の電極と前記第2の電極との間に生成されるプラズマと、前記第2の電極との間に配置された複数の誘電体ユニットと、それぞれの誘電体ユニットの位置または誘電率を独立に制御することにより、それぞれの前記誘電体ユニットを介する前記プラズマと前記第2の電極との間のインピーダンスを制御する制御部とを備える。
本発明の種々の側面および実施形態によれば、プラズマ処理装置内に生成されるプラズマの均一性を向上させることができる。
図1は、実施例1におけるプラズマ処理装置の一例を示す断面図である。 図2は、実施例1におけるプラズマ処理装置の一例を示す上面図である。 図3は、実施例1における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図4は、実施例1における誘電体ユニットの一例を示す斜視図である。 図5は、分布調整部付近の等価回路の一例を示す図である。 図6は、誘電体ユニットの位置に対するプラズマとチャンバの側壁との間のインピーダンスの変化の一例を示す図である。 図7は、静電ポテンシャルの分布の一例を示す図である。 図8は、誘電体ユニットの位置の一例を示す図である。 図9は、誘電体ユニットの位置の一例を示す図である。 図10は、誘電体ユニットの位置の一例を示す図である。 図11は、静電ポテンシャルの変化率の一例を示す図である。 図12は、エッチングレートの偏りの一例を示す図である。 図13は、分布調整部により偏りが補正されたエッチングレートの分布の一例を示す図である。 図14は、実施例2におけるプラズマ処理装置の一例を示す断面図である。 図15は、静電ポテンシャルの分布の一例を示す拡大図である。 図16は、静電ポテンシャルの分布の一例を示す図である。 図17は、静電ポテンシャルの変化率の一例を示す図である。 図18は、実施例3における誘電体ユニットの一例を示す斜視図である。 図19は、実施例4における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図20は、誘電体ユニットの板部の配置の一例を示す模式図である。 図21は、実施例5における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図22は、実施例6における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図23は、実施例7における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図24は、実施例8における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図25は、実施例9における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図26は、実施例10におけるプラズマ処理装置の一例を示す断面図である。 図27は、実施例10における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。 図28は、容器の配置の一例を示す上面図である。 図29は、実施例10における分布調整部の一例を示す拡大断面図である。
開示するプラズマ処理装置は、1つの実施形態において、高周波電力が印加される第1の電極と、第1の電極に対して対向電極として機能する第2の電極と、第1の電極と第2の電極との間に生成されるプラズマと、第2の電極との間に配置された複数の誘電体ユニットと、それぞれの誘電体ユニットの位置または誘電率を独立に制御することにより、それぞれの誘電体ユニットを介するプラズマと第2の電極との間のインピーダンスを制御する制御部とを備える。
また、開示するプラズマ処理装置の1つの実施形態において、制御部は、第2の電極と対向する第1の電極の電極面に対して垂直な方向における誘電体ユニットの位置、電極面に対して並行な方向における誘電体ユニットの位置、またはその両方を制御することにより、それぞれの誘電体ユニットを介するプラズマと第2の電極との間のインピーダンスを制御してもよい。
また、開示するプラズマ処理装置の1つの実施形態において、誘電体ユニットは、少なくとも一部が板状の誘電体であり、誘電体ユニットの厚さ方向が第2の電極と対向する第1の電極の電極面の面内方向となる向きで、第2の電極の周縁部に配置されていてもよい。
また、開示するプラズマ処理装置の1つの実施形態において、それぞれの誘電体ユニットは、少なくとも一部が棒状の誘電体であり、誘電体ユニットの長手方向が、第2の電極と対向する第1の電極の電極面に対して垂直な方向となる向きで、第2の電極の周縁部に配置されていてもよい。
また、開示するプラズマ処理装置の1つの実施形態において、制御部は、それぞれの誘電体ユニットの温度を制御することにより、それぞれの誘電体ユニットの誘電率を制御してもよい。
また、開示するプラズマ処理装置の1つの実施形態において、それぞれの誘電体ユニットは、誘電率の異なる複数種類の流体の少なくとも一つが供給される容器を有してもよく、制御部は、それぞれの誘電体ユニットの容器内に供給される複数種類の流体の比率を制御することにより、それぞれの誘電体ユニットの誘電率を制御してもよい。
また、開示するプラズマ処理装置の1つの実施形態において、それぞれの誘電体ユニットは、第2の電極の中央部および第2の電極の周縁部にそれぞれ配置されてもよく、制御部は、それぞれの誘電体ユニットの誘電率を独立に制御してもよい。
以下に、開示するプラズマ処理装置の実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態により、開示されるプラズマ処理装置が限定されるものではない。
[プラズマ処理装置10の構成]
図1は、実施例1におけるプラズマ処理装置10の一例を示す断面図である。本実施例におけるプラズマ処理装置10は、例えば容量結合型平行平板プラズマエッチング装置である。プラズマ処理装置10は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウムによって形成され、内部に略円筒形状の空間が形成されたチャンバ1を有する。チャンバ1は保安接地されている。チャンバ1は、チャンバ1の内側壁によって形成された略円筒形状の空間の中心軸が、図1に示す軸線Aに一致するように配置されている。
チャンバ1内には、半導体ウエハWが載置される略円筒形状の載置台2が設けられる。載置台2は、下部電極2a、基材4、フォーカスリング5、および静電チャック6を有する。基材4は、セラミックス等によって形成され、絶縁板3を介してチャンバ1の底部に配置されている。基材4の上に例えばアルミニウム等で形成された下部電極2aが設けられている。
下部電極2aの上面には、半導体ウエハWを静電気力で吸着保持する静電チャック6が設けられている。静電チャック6は、導電膜で形成された電極6aが一対の絶縁層6bで挟まれた構造を有する。電極6aには直流電源12が電気的に接続されている。半導体ウエハWは、静電チャック6の上面に載置され、直流電源12から供給された直流電圧によって静電チャック6の表面に生じた静電気力により静電チャック6の上面に吸着保持される。
下部電極2aの上面には、静電チャック6を囲むように、例えば単結晶シリコン等で形成された導電性のフォーカスリング5が設けられる。フォーカスリング5により、半導体ウエハWの表面において、エッチング等のプラズマ処理の均一性が向上する。下部電極2aおよび基材4の側面は、例えば石英等で形成された円筒形状の内壁部材3aによって囲まれている。
下部電極2aの内部には、例えば環状の冷媒室2bが形成されている。冷媒室2bには、外部に設けられた図示しないチラーユニットから、配管2cおよび配管2dを介して、例えばガルデン(登録商標)等の冷媒が循環供給される。冷媒室2b内を循環する冷媒によって、下部電極2a、基材4、および静電チャック6の温度が制御され、静電チャック6上の半導体ウエハWが所定温度に制御される。
また、静電チャック6上に載置された半導体ウエハWの裏面と静電チャック6の上面との間には、図示しない伝熱ガス供給機構から、例えばHeガス等の伝熱ガスが、配管13を介して供給される。
下部電極2aには、整合器8bを介して高周波電源7bが接続されている。高周波電源7bは、イオンの引き込み(バイアス)に用いられる所定の周波数(例えば13MHz)の高周波電力を下部電極2aに供給する。なお、整合器8bは、さらにローパスフィルタの機能を有する。これにより、プラズマから下部電極2を介して整合器8bへ流れ込む、イオンの引き込み(バイアス)に用いられる所定の周波数より高い周波数(例えば20MHz以上)の高周波電力が保安接地へ流れる。そのため、当該高周波電力が高周波電源7bに流れ込むことが防止される。
載置台2の周囲には、載置台2を囲むように排気路71が設けられている。排気路71内には、複数の貫通口を有するバッフル板75が設けられている。排気路71には、排気口72を介して排気装置73が接続されている。排気装置73は、例えばターボ分子ポンプ等の真空ポンプを有しており、チャンバ1内を所望の真空度まで減圧することができる。
チャンバ1の側壁には、開口部74が設けられており、開口部74には、当該開口部74を開閉するためのゲートバルブGが設けられている。また、チャンバ1の内側壁および載置台2の外側壁には、デポシールド76およびデポシールド77が着脱自在に設けられている。デポシールド76およびデポシールド77は、チャンバ1の内側壁に反応副生成物(デポ)が付着することを防止する。
下部電極2aの上方には、載置台2と対向するように上部電極16が設けられている。下部電極2aと上部電極16とは、互いに略平行となるようにチャンバ1内に設けられている。以下では、静電チャック6上に載置された半導体ウエハWと、上部電極16の下面との間の空間を処理空間Sと呼ぶ。
上部電極16は、絶縁性部材45を介して、チャンバ1の上部に支持されている。上部電極16は、天板支持部160および上部天板161を有する。天板支持部160は、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等により略円板形状に形成され、その下部に上部天板161を着脱自在に支持する。上部天板161は、例えば、Si、SiC、石英等のシリコン含有物質で形成される。上部天板161の下面は、電極面の一例である。
天板支持部160には、整合器8aを介して高周波電源7aが接続されている。高周波電源7aは、プラズマの発生に用いられる所定の周波数(例えば60MHz)の高周波電力を天板支持部160に供給する。
天板支持部160の内部には、ガス拡散室162が設けられている。天板支持部160の底部には、ガス拡散室162の下部に位置するように、複数のガス流通口163が形成されている。複数のガス流通口163は、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔でガス拡散室162の下部に形成されている。
上部天板161には、上部天板161を厚さ方向に貫通するように複数のガス流通口164が設けられている。複数のガス流通口164は、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔で上部天板161に形成されている。それぞれのガス流通口164は、上記したガス流通口163の中の1つに連通している。ガス拡散室162に供給された処理ガスは、複数のガス流通口163およびガス流通口164を介してチャンバ1内にシャワー状に拡散されて供給される。また、複数のガス流通口163およびガス流通口164は、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔で配置されている。そのため、複数のガス流通口163およびガス流通口164を介してチャンバ1内に供給される処理ガスは、軸線Aを中心として周方向に略均一な流量で処理空間S内に供給される。
なお、上部電極16には、図示しないヒータや、冷媒を循環させるための図示しない配管等の温度調整機構が設けられており、半導体ウエハWの処理中に上部電極16を所望の範囲内の温度に制御できるようになっている。また、上部電極16には、チャンバ1内の処理空間Sにプラズマが生成される際に、必要に応じて、負の直流電圧がローパスフィルタ(LPF)を介して印加されてもよい。
上部電極16の天板支持部160には、ガス拡散室162に処理ガスを導入するためのガス導入口165が設けられている。なお、ガス導入口165は、軸線Aがガス導入口165の中心を通るように配置されることが好ましい。ガス導入口165には、配管15bの一端が接続されている。配管15bの他端は、弁Vおよびマスフローコントローラ(MFC)15a等の流量制御器を介して、半導体ウエハWの処理に用いられる処理ガスを供給するガス供給源15に接続されている。ガス供給源15から供給された処理ガスは、配管15bを介してガス拡散室162に供給され、ガス流通口163およびガス流通口164を介してチャンバ1内にシャワー状に拡散されて供給される。
載置台2の周囲であって、載置台2の上方には、処理空間Sを囲むように、チャンバ1の側壁に沿って複数の分布調整部100が配置されている。複数の分布調整部100は、例えば図2に示すように、軸線Aを中心軸とする円状に略均等な間隔で配置されており、処理空間S内に生成されたプラズマの分布を制御する。図2は、実施例1におけるプラズマ処理装置10の一例を示す上面図である。本実施例において、チャンバ1内には、処理空間Sを囲むように12個の分布調整部100−1〜100−12が配置されている。なお、分布調整部100の数は、例えば図2に示すように、軸線Aを中心軸とする円状に配置されていれば、12個未満であってもよく、12個より多くてもよい。なお、以下では、12個の分布調整部100−1〜100−12のそれぞれを区別することなく総称する場合に単に分布調整部100と記載する。
それぞれの分布調整部100は、2つの誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bを有する。本実施例の分布調整部100において、誘電体ユニット101bは、誘電体ユニット101aよりも軸線A側に配置されている。
[分布調整部100の構造]
図3は、実施例1における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。本実施例における分布調整部100は、誘電体ユニット101a〜101bおよびアクチュエータ102a〜102bを有する。なお、以下では、誘電体ユニット101a〜101bのそれぞれを区別することなく総称する場合に単に誘電体ユニット101と記載し、アクチュエータ102a〜102bのそれぞれを区別することなく総称する場合に単にアクチュエータ102と記載する。それぞれの誘電体ユニット101は、絶縁性部材45に形成された貫通口を介して、上部電極16よりも下方の位置の空間であって、チャンバ1、絶縁性部材45、および絶縁部材103で囲まれた空間内に挿入される。誘電体ユニット101が絶縁部材103で囲まれることにより、プラズマによる誘電体ユニット101へのダメージを抑制することができる。これにより、誘電体ユニット101としては、プラズマに対する耐性の低い材料を用いることができる。本実施例における誘電体ユニット101は、例えば図4に示すように、誘電体によって略円筒状の棒状に形成されている。
アクチュエータ102は、例えばエアシリンダ等であり、誘電体ユニット101を軸線Aに沿って上下方向に移動させる。上下方向とは、下部電極2aと対向する上部天板161の下面である電極面に対して垂直な方向である。アクチュエータ102は、制御部60からの指示に応じて、制御部60から指示された移動量分、誘電体ユニット101を軸線Aに沿って上下方向に移動させる。
アクチュエータ102が、誘電体ユニット101を上下方向に移動させることにより、誘電体ユニット101を介した処理空間S内のプラズマと接地との間のインピーダンスが変化する。これにより、処理空間S内の高周波電力の分布が変化し、処理空間S内に生成されるプラズマの分布が変化する。それぞれの分布調整部100において、誘電体ユニット101aおよび101bの上下方向の位置は独立に制御可能である。そのため、処理空間Sと各分布調整部100との間において、プラズマの分布が独立に制御される。これにより、処理空間S内において、軸線Aを中心軸とする円の周方向および径方向のそれぞれにおいて、処理空間S内に生成されたプラズマの分布を制御することができる。
なお、本実施例において、上部電極16は、プラズマ生成用の高周波電力が印加されるカソードとして機能する。一方、プラズマ生成用の高周波電力に対して、下部電極2aおよびチャンバ1の側壁は、上部電極16に対する対向電極であるアノードとして機能する。上部電極16は、第1の電極の一例であり、下部電極2aおよびチャンバ1の側壁は、第2の電極の一例である。
上記のように構成されたプラズマ処理装置10は、制御部60によって、その動作が統括的に制御される。制御部60は、CPU(Central Processing Unit)等を有しプラズマ処理装置10の各部を制御するプロセッサ61と、ユーザインターフェイス62と、記憶部63とを備える。ユーザインターフェイス62は、オペレータがプラズマ処理装置10を操作するためのコマンド等の入力に用いられるキーボードや、プラズマ処理装置10の稼動状況を可視化して表示するディスプレイ等を含む。
記憶部63には、プラズマ処理装置10で実行される各種処理をプロセッサ61が実現するための制御プログラム(ソフトウエア)や、処理条件のデータ等が記憶されたレシピが格納されている。プロセッサ61は、記憶部63内に記憶された制御プログラムを読み出し、読み出した制御プログラムに基づいて動作する。そして、プロセッサ61は、ユーザインターフェイス62を介して受け付けた指示等に応じて、レシピ等を記憶部63から読み出し、読み出したレシピ等に基づいてプラズマ処理装置10を制御する。これにより、プラズマ処理装置10によって所望の処理が行われる。また、プロセッサ61は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体などに格納された制御プログラムやレシピ等を、当該記録媒体から読み出して実行することも可能である。コンピュータで読み取り可能な記録媒体とは、例えば、ハードディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、フレキシブルディスク、半導体メモリ等である。また、プロセッサ61は、他の装置の記憶部内に格納された制御プログラムやレシピ等を、例えば通信回線を介して当該他の装置から取得して実行することも可能である。
プラズマ処理装置10において半導体ウエハWにプラズマを用いた処理が行われる場合、制御部60は、プラズマ処理装置10に対して例えば以下の制御を行う。まず、制御部60は、静電チャック6上に半導体ウエハWが載置された状態で、弁VおよびMFC15aを制御して、ガス拡散室162内に所定の流量の処理ガスを供給する。ガス拡散室162内に供給された処理ガスは、複数のガス流通口163およびガス流通口164を介してチャンバ1内にシャワー状に拡散されて供給される。また、制御部60は、排気装置73を稼働させ、チャンバ1内を所定の圧力に制御する。
そして、制御部60は、高周波電源7aにプラズマの発生に用いられる所定周波数の高周波電力を発生させ上部電極16に印加させると共に、高周波電源7bにイオンの引き込み(バイアス)に用いられる所定周波数の高周波電力を発生させ下部電極2aに印加させる。これにより、静電チャック6上の半導体ウエハWと上部電極16との間の処理空間Sに、処理ガスのプラズマが生成され、プラズマと半導体ウエハWとの間にイオン引き込み用のバイアス電位が生じる。そして、制御部60は、それぞれの分布調整部100内の誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を個別に制御し、プラズマの分布を制御する。そして、処理空間Sに生成されたプラズマに含まれるイオンやラジカルにより、静電チャック6上の半導体ウエハWにエッチング等の所定の処理が行われる。
[シミュレーション結果]
図5は、分布調整部100付近の等価回路の一例を示す図である。図5では、説明を簡単にするために、誘電体ユニット101およびアクチュエータ102を1つずつ有する分布調整部100を例に説明する。図5において、処理空間S内に生成されるプラズマと載置台2との間の容量をCb(C1)、プラズマと上部電極16との間の容量をC2、誘電体ユニット101を介するプラズマとチャンバ1の側壁との間の容量をCw(C3〜C12)、誘電体ユニット101を介する上部電極16とチャンバ1の側壁との間の容量をC13〜C16と定義する。誘電体ユニット101の上下方向の位置を変化させると、図5に示した容量Cwが変化する。これにより、処理空間S内のプラズマと接地との間のインピーダンスが変化する。
ここで、例えば図5に示すように、誘電体ユニット101の下端と絶縁部材103の上面との間の距離をh1と定義し、絶縁部材103の上面から上部電極16の下面までの高さをh2と定義する。誘電体ユニット101は、h1=0〜h2の範囲で上下方向に移動する。誘電体ユニット101が上下方向に移動すると、容量比Cw/Cbが変化する。これにより、処理空間Sの中心部と周辺部とで高周波電力の比も変化する。処理空間Sの中心部と周辺部とで高周波電力の比が変化すると、処理空間Sの中心部と周辺部とでプラズマの分布も変化する。従って、誘電体ユニット101の挿入量を制御することにより、処理空間Sの中心部と周辺部とでプラズマの分布を制御することができる。
また、誘電体ユニット101の位置を変化させた場合の容量Cwによるインピーダンスの変化をシミュレーションによって求めた。図6は、誘電体ユニット101の位置に対するプラズマとチャンバ1の側壁との間のインピーダンスの変化の一例を示す図である。図6では、プラズマ生成用の高周波電力として40MHzの高周波電力を用いてシミュレーションを行った。
図6のシミュレーション結果を参照すると、誘電体ユニット101の挿入量を少なくするほど、即ちh1が大きくなるほど、プラズマとチャンバ1の側壁との間のインピーダンスが大きくなることが分かる。これは、プラズマとチャンバ1の側壁との間の容量Cwが小さくなるためである。また、図6のシミュレーション結果を参照すると、誘電体ユニット101の挿入量を変化させることにより、プラズマとチャンバ1の側壁との間のインピーダンスが最大値(h1=80mmの時に8.84Ω)と最小値(h1=0mmの時に8.17Ω)とで約8%程度の差が表れることが分かった。図6のシミュレーション結果から明らかなように、それぞれの誘電体ユニット101の挿入量を独立に制御することにより、処理空間S内のプラズマの周方向の分布を制御することが可能である。
次に、処理空間S内の静電ポテンシャルの分布についてシミュレーションを行った。図7は、静電ポテンシャルの分布の一例を示す図である。図7に示したシミュレーション結果では、図8〜図10に示すように、分布調整部100内の誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの上下方向における位置関係を個別に変化させた。図7に示したシミュレーション結果において、「down−down」は、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bが図8に示す位置にある場合、すなわち、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を両方とも最大にした場合の静電ポテンシャルの分布を示しており、「down−up」は、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bが図9に示す位置にある場合、すなわち、誘電体ユニット101aの挿入量を最大にし、誘電体ユニット101bの挿入量を最小にした場合の静電ポテンシャルの分布を示しており、「up−up」は、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bが図10に示す位置にある場合、すなわち、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を両方とも最小にした場合の静電ポテンシャルの分布を示している。図7における縦軸の値は、半導体ウエハWの中心位置(即ち、軸線Aが通る半導体ウエハW上の位置)における静電ポテンシャルで規格化されている。なお、図7のシミュレーション結果では、下部電極2aに高周波電力が印加された場合において、半導体ウエハWの上方10mmの位置での静電ポテンシャルの分布が示されている。
図7を参照すると、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を両方とも最大にした場合と、挿入量を両方とも最小にした場合とで、静電ポテンシャルの分布が変化していることが分かる。また、誘電体ユニット101aの挿入量を最大にし、誘電体ユニット101bの挿入量を最小にした場合には、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を両方とも最大にした場合と最小にした場合との間の分布となっていることが分かる。
図11は、静電ポテンシャルの変化率の一例を示す図である。図11においても、半導体ウエハWのエッヂ付近ほど、誘電体ユニット101の挿入量に対する静電ポテンシャルの変化量が大きいことが分かる。この結果から、上部電極16に高周波電力が印加された場合、半導体ウエハWの面内において、エッヂ部分のプラズマの分布をより効果的に制御できることが分かる。
ここで、例えば図12に示すように、半導体ウエハWのエッチングレートが、半導体ウエハWの面内においてx方向(図12の下側)に偏っている場合、半導体ウエハWの中心(軸線A)から見てx方向にある誘電体ユニット101の挿入量を制御する。例えば図2に示したように複数の分布調整部100が配置されている場合、軸線Aから見てx方向にある分布調整部100−6〜100−8において、誘電体ユニット101を上方に引き上げる。これにより、軸線Aから分布調整部100−6〜100−8の方向において、プラズマと接地との間のインピーダンスが増加し、高周波電力が減少する。これにより、軸線Aから分布調整部100−6〜100−8の方向におけるプラズマが減少する。
また、例えば図2に示したように複数の分布調整部100が配置されている場合、軸線Aから見てx方向と反対方向にある分布調整部100−12、100−1、および100−2において、誘電体ユニット101を下方に引き下げる。これにより、軸線Aから分布調整部100−12、100−1、および100−2の方向において、プラズマと接地との間のインピーダンスが減少し、高周波電力が増加する。これにより、軸線Aから分布調整部100−12、100−1、および100−2の方向におけるプラズマが増加する。
これにより、x方向におけるプラズマが減少し、x方向と反対方向におけるプラズマが増加する。これにより、プラズマの分布が、図12に示したエッチングレートの分布が形成された際の分布よりもx方向と反対方向に偏る。これにより、例えば図13に示すように、エッチングレートの偏りが抑制される。
また、図13に示したエッチングレートの分布が得られる各分布調整部100内の誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量において、全ての分布調整部100内の誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を一律に所定量変化させることにより、半導体ウエハWの中央付近におけるエッチングレートとエッヂ付近におけるエッチングレートとの比率を変化させることができる。これにより、半導体ウエハWのエッジ付近におけるエッチングレートと、中央付近におけるエッチングレートとの差が小さくなり、エッチングレートの均一性を高めることができる。
上記説明から明らかなように、本実施例のプラズマ処理装置10によれば、半導体ウエハWの周方向に均等配置された複数の誘電体ユニット101の挿入量をそれぞれ独立に制御することにより、半導体ウエハWの周方向および径方向においてプラズマの分布を同時に制御することが可能となる。これにより、プラズマ処理装置10内に生成されるプラズマの均一性を向上させることができ、半導体ウエハWに対する処理の均一性を向上させることができる。
図14は、実施例2におけるプラズマ処理装置10の一例を示す断面図である。上記した実施例1におけるプラズマ処理装置10では、高周波電源7aによって生成されたプラズマ生成用の高周波電力が整合器8aを介して上部電極16に印加された。これに対し、本実施例のプラズマ処理装置10では、例えば図14に示すように、高周波電源7aによって生成されたプラズマ生成用の高周波電力が整合器8aを介して下部電極2aに印加される。天板支持部160は直接あるいはコンデンサ等の素子や電気回路等を介して接地される。その他の点については、本実施例におけるプラズマ処理装置10は、図1を用いて説明した実施例1のプラズマ処理装置10と同様であるため、重複する説明を省略する。
本実施例において、下部電極2aは、プラズマ生成用の高周波電力が印加されるカソードとして機能する。一方、プラズマ生成用の高周波電力に対して、上部電極16およびチャンバ1の側壁は、下部電極2aに対する対向電極であるアノードとして機能する。本実施例において、下部電極2aは第1の電極の一例であり、上部電極16およびチャンバ1の側壁は第2の電極の一例である。
次に、本実施例においても、処理空間S内の静電ポテンシャルの分布についてシミュレーションを行った。図15は、静電ポテンシャルの分布の一例を示す図である。図16は、図15において半導体ウエハWの中心からの距離が140mm〜150mmの範囲を拡大した図である。図15および図16に示したシミュレーション結果においても、図8〜図10に示したように、分布調整部100内の誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの上下方向における位置関係を個別に変化させた。
図15および図16を参照すると、本実施例においても、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を両方とも最大にした場合と、挿入量を両方とも最小にした場合とで、静電ポテンシャルの分布が変化していることが分かる。また、誘電体ユニット101aの挿入量を最大にし、誘電体ユニット101bの挿入量を最小にした場合には、誘電体ユニット101aおよび誘電体ユニット101bの挿入量を両方とも最大にした場合と最小にした場合との間の分布となっていることが分かる。
図17は、静電ポテンシャルの変化率の一例を示す図である。図17を参照すると、本実施例においても、半導体ウエハWのエッヂ付近ほど、誘電体ユニット101の挿入量に対する静電ポテンシャルの変化量が大きいことが分かる。この結果から、本実施例においても、半導体ウエハWの面内において、エッヂ部分のプラズマの分布をより効果的に制御できることが分かる。
図18は、実施例3における誘電体ユニット101の一例を示す斜視図である。上記した実施例1における誘電体ユニット101は、略円筒状の棒状に形成されるのに対し、本実施例の誘電体ユニット101は、例えば図18に示すように、支持部105および板部106を有する。板部106は、誘電体により板状に形成される。支持部105は、誘電体で形成されてもよく、金属で形成されてもよい。板部106は、略円筒状のチャンバ1の側壁に沿う形状に湾曲している。軸線Aを中心軸とする円の周方向における板部106の幅Lは、軸線Aから誘電体ユニット101が配置された位置までの距離を半径とする円を、分布調整部100の数で均等分割した長さから、隣接する分布調整部100の板部106の間に設けられる隙間の距離を除いた長さである。隣接する分布調整部100の板部106の間に設けられる隙間は、狭い方が好ましい。誘電体ユニット101は、板部106の厚さ方向が、軸線Aを中心軸とする円の径方向を向くように、チャンバ1の側壁に沿って配置されている。なお、板部106は、湾曲していない平板形状であってもよい。
このように、誘電体ユニット101の少なくとも一部が板状の誘電体で形成されていることにより、誘電体ユニット101の位置の変化量に対して、処理空間S内のプラズマと接地との間のインピーダンスの変化量を大きくすることができる。
実施例4における誘電体ユニット101は、例えば図19に示すように、板部106aおよび板部106bが上下方向に重なる位置となるように配置される。図19は、実施例4における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。
それぞれの分布調整部100の板部106は、例えば図20に示すように、周方向において隣接する板部106aの間の隙間と、周方向において隣接する板部106bの間の隙間とが、周方向において異なる位置となるように配置されることが好ましい。これにより、処理空間S内に生成されるプラズマに対して、周方向において隣接する板部106aの間の隙間、および、周方向において隣接する板部106bの間の隙間の影響を低減することができる。
また、それぞれの分布調整部100において、板部106aと板部106bとは、例えば図21に示すように、厚さ方向が上下方向を向くように配置されてもよい。図21は、実施例5における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。
上記した実施例1〜5では、誘電体ユニット101の位置を変化させることにより、処理空間S内のプラズマと接地との間のインピーダンスを変化させる。これに対し、本実施例では、誘電体ユニット101自体の誘電率を変化させることにより、処理空間S内のプラズマと接地との間のインピーダンスを変化させる。
図22は、実施例6における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。本実施例における分布調整部100は、誘電体で棒状または板状に形成され、内部にヒータ120が埋め込まれた誘電体ユニット101を有する。誘電体ユニット101に埋め込まれたヒータ120は、LPF121を介して可変直流電源122に接続される。LPF121は、プラズマから誘電体ユニット101を介して可変直流電源122へ流れ込む高周波電力を遮断する。可変直流電源122は、LPF121を介して直流電圧または直流電流をヒータ120に供給する。可変直流電源122によってヒータ120に供給される直流電圧または直流電流は、制御部60によって制御される。なお、誘電体ユニット101の誘電体として、アルミナや石英等のようにプラズマに対する耐性を有する材料が用いられる場合、絶縁部材103は設けられていなくてもよい。また、本実施例では、ヒータ120用の電源として可変直流電源122が用いられているが、ヒータ120用の電源としては、可変交流電源が用いられてもよい。
ヒータ120は、LPF121を介して可変直流電源122から供給された電圧または電流の大きさに応じて発熱し、誘電体ユニット101を加熱する。誘電体ユニット101は、ヒータ120による加熱により、温度が変化する。誘電体ユニット101の温度が変化すると、誘電体ユニット101の誘電率が変化する。これにより、処理空間S内のプラズマと接地との間のインピーダンスを変化させることができる。また、加熱された誘電体ユニット101の温度を一定値に制御するため、誘電体ユニット101に温度測定用のセンサ(図示せず)を取り付け、センサによって測定された温度データに基づいて、制御部60がヒータ120に供給される電力を制御するようにしてもよい。
実施例7では、誘電体ユニット内に供給される異なる誘電率の複数種類の流体の比率を制御することにより、誘電体ユニットの誘電率を変化させる。図23は、実施例7における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。本実施例における分布調整部100は、弁130a、弁130b、配管131a、および配管131bを有する。配管131aおよび配管131bは、チャンバ1を介して、チャンバ1、絶縁性部材45、および絶縁部材103で囲まれた空間を構成する容器133に連通している。また、配管131aは、弁130aを介して、ガスを容器133内に供給し、容器133からガスを吸引するガス調整部に接続されている。また、配管131bは、弁130bを介して、液体を容器133内に供給し、容器133から液体を吸引する液体調整部に接続されている。ガス調整部および液体調整部の動作は、制御部60によって制御され、容器133内に供給されているガスと液体の界面位置が調整される。すなわち、複数種類の流体の比率が制御部60によって制御制御される。容器133は、誘電体ユニットの一例である。
本実施例において、容器133内に供給されるガスは、例えばドライエアーであり、容器133内に供給される液体は、例えば有機溶剤(ガルデンなど)である。ドライエアーの誘電率は、有機溶剤の誘電率に比べてずっと小さい。そのため、容器133内に供給されるドライエアーおよび有機溶剤の比率を制御することにより、容器133内に供給された物質全体の誘電率を変化させることができる。ドライエアーおよび有機溶剤は、誘電率の異なる複数種類の流体の一例である。
実施例7では、各分布調整部100内に1つの容器133が設けられ、容器133内に供給される異なる誘電率の複数種類の流体の比率が制御される。これに対し、本実施例では、各分布調整部100内に半導体ウエハWの径方向に並べて配置された複数の容器133aおよび容器133b内にそれぞれ異なる誘電率の複数種類の流体が供給され、容器133aおよび容器133bのそれぞれの誘電率が独立に制御される。
図24は、実施例8における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。本実施例における分布調整部100は、弁130a〜弁130dおよび配管131a〜配管131dを有する。チャンバ1、絶縁性部材45、および絶縁部材103で囲まれた空間は、仕切132によって半導体ウエハWの径方向において容器133aおよび容器133bに分けられている。配管131aは、絶縁性部材45を介して、絶縁性部材45、絶縁部材103、および仕切132で囲まれた容器133b内の空間に連通している。また、配管131dは、チャンバ1および絶縁部材103を介して、容器133b内の空間に連通している。配管131bおよび配管131cは、チャンバ1を介して、チャンバ1、絶縁性部材45、絶縁部材103、および仕切132で囲まれた容器133a内の空間に連通している。
また、配管131aは、弁130aを介して、ガスを容器133b内に供給し、容器133bからガスを吸引するガス調整部に接続されている。また、配管131bは、弁130bを介して、ガスを容器133a内に供給し、容器133aからガスを吸引するガス調整部に接続されている。また、配管131cは、弁130cを介して、液体を容器133a内に供給し、容器133aから液体を吸引する液体調整部に接続されている。また、配管131dは、弁130dを介して、液体を容器133b内に供給し、容器133bから液体を吸引する液体調整部に接続されている。
実施例8では、各分布調整部100内に半導体ウエハWの径方向に並べて配置された複数の容器133aおよび容器133b内にそれぞれ異なる誘電率の複数種類の流体が供給される。これに対し、本実施例では、各分布調整部100内に上下方向に並べて配置された複数の容器133aおよび容器133b内にそれぞれ異なる誘電率の複数種類の流体が供給され、容器133aおよび容器133b内のそれぞれの誘電率が独立に制御される。
図25は、実施例9における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。本実施例における分布調整部100は、弁130a〜弁130dおよび配管131a〜配管131dを有する。チャンバ1、絶縁性部材45、および絶縁部材103で囲まれた空間は、仕切132によって上下に容器133aおよび容器133bに分けられている。配管131aおよび配管131bは、チャンバ1を介して、チャンバ1、絶縁性部材45、絶縁部材103、および仕切132で囲まれた容器133a内の空間に連通している。また、配管131cおよび配管131dは、チャンバ1を介して、チャンバ1、絶縁部材103、および仕切132で囲まれた容器133b内の空間に連通している。
また、配管131aは、弁130aを介して、ガスを容器133a内に供給し、容器133aからガスを吸引するガス調整部に接続されている。また、配管131bは、弁130bを介して、液体を容器133a内に供給し、容器133aから液体を吸引する液体調整部に接続されている。また、配管131cは、弁130cを介して、ガスを容器133b内に供給し、容器133bからガスを吸引するガス調整部に接続されている。また、配管131dは、弁130dを介して、液体を容器133b内に供給し、容器133bから液体を吸引する液体調整部に接続されている。
なお、実施例8および実施例9では、半導体ウエハWの径方向または上下方向に2つの容器133aおよび容器133bが配置されるが、容器133は、半導体ウエハWの径方向または上下方向に3つ以上配置されてもよい。
上記した実施例1〜9では、処理空間Sの周囲に設けられた複数の分布調整部100によって、周方向におけるプラズマと接地との間のインピーダンスが制御された。これに対し、実施例10では、上部電極16が、中心部と、周辺部とに分割され、周辺部が周方向にさらに複数に分割される。そして、分割された上部電極16と処理空間Sとの間にそれぞれ分布調整部100が配置され、分布調整部100を介したプラズマと上部電極16との間のインピーダンスを制御することにより、周方向におけるプラズマと接地との間のインピーダンスを制御する点が実施例1〜9とは異なる。
図26は、実施例10におけるプラズマ処理装置10の一例を示す断面図である。図27および図29は、実施例10における分布調整部100の一例を示す拡大断面図である。図28は、容器170の配置の一例を示す上面図である。本実施例におけるプラズマ処理装置10は、以下に説明する点を除き、図1を用いて説明した実施例1のプラズマ処理装置10と同様であるため、重複する説明を省略する。
本実施例における上部電極16は、上部電極16aと、上部電極16aの周囲の複数の上部電極16bとに分割されている。複数の上部電極16bは、上部電極16aの周囲に、軸線Aを中心軸とする円周状に略等間隔で配置されている。上部電極16aと複数の上部電極16bとは、絶縁性部材45により絶縁されている。また、隣接する上部電極16b同士は、絶縁性部材45により互いに絶縁されている。
上部電極16aは、絶縁性部材45と周辺の上部電極16bとを介して、チャンバ1の上部に支持されている。上部電極16aは、天板支持部160a、容器170a、および上部天板161aを有する。天板支持部160aは、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等により略円板形状に形成されている。容器170aは、空洞を有する中空の誘電体、例えば中空セラミックス等により略円板形状に形成されており、その下部に上部天板161aを着脱自在に支持する。上部天板161aは、例えば、Si、SiC、石英等のシリコン含有物質で略円板形状に形成される。
天板支持部160aは接地されている。なお、他の例として、天板支持部160aは、コンデンサ等の素子や電気回路を介して接地されてもよい。天板支持部160aの内部には、ガス拡散室162aが設けられている。ガス拡散室162aの下部には、複数のガス流通口163aが形成されている。複数のガス流通口163aは、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔でガス拡散室162aの下部に形成されている。
容器170aには、例えば図27および図28に示すように、複数のガス流通口171aが形成されている。複数のガス流通口171aは、例えば図28に示すように、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔で配置されている。容器170a内の空間には、例えば図26および図27に示すように、配管145aを介してガス調整部140aが接続されており、配管155aを介して液体調整部150aが接続されている。容器170aは、誘電体ユニットの一例である。
ガス調整部140aは、例えば図26に示すように、弁141、弁142、ガス供給部143、およびガス吸引部144を有する。容器170a内にガスを供給する際には、弁142が閉状態に制御され、弁141が開状態に制御される。そして、ガス供給部143から配管145aを介して容器170a内にガスが供給される。また、容器170a内からガスを吸引する際には、弁141が閉状態に制御され、弁142が開状態に制御される。そして、ガス吸引部144によって配管145aを介して容器170a内のガスが吸引される。
液体調整部150aは、例えば図26に示すように、弁151、弁152、液体供給部153、および液体吸引部154を有する。容器170a内に液体を供給する際には、弁152が閉状態に制御され、弁151が開状態に制御される。そして、液体供給部153から配管155aを介して容器170a内に液体が供給される。また、容器170a内から液体を吸引する際には、弁151が閉状態に制御され、弁152が開状態に制御される。そして、液体吸引部154によって配管155aを介して容器170a内の液体が吸引される。
上部天板161aには、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔で複数のガス流通口164aが形成されている。それぞれのガス流通口164aは、例えば図27に示すように、容器170aのガス流通口171aに連通している。天板支持部160aには、ガス拡散室162aに処理ガスを導入するためのガス導入口165aが設けられている。配管15bの一端は、弁VおよびMFC15aを介してガス供給源15に接続され、他端は、複数に分岐し、その一つはガス導入口165aに接続されている。ガス供給源15から供給された処理ガスは、配管15bおよびガス導入口165aを介してガス拡散室162aに供給され、ガス流通口163a、ガス流通口171a、およびガス流通口164aを介してチャンバ1内にシャワー状に拡散されて供給される。
また、それぞれの上部電極16bは、絶縁性部材45を介して、チャンバ1の上部に支持されている。上部電極16bは、天板支持部160b、複数の容器170b−1〜171b−12、および上部天板161bを有する。天板支持部160bは、例えば表面が陽極酸化処理されたアルミニウム等により形成されている。それぞれの容器170bは、空洞を有する中空の誘電体、例えば中空セラミックス等により略円板形状に形成されており、その下部に上部天板161bを着脱自在に支持する。上部天板161bは、例えば、Si、SiC、石英等のシリコン含有物質で形成される。
それぞれの天板支持部160bは接地されている。なお、他の例として、それぞれの天板支持部160bは、コンデンサ等の素子や電気回路を介して接地されてもよい。それぞれの天板支持部160bの内部には、ガス拡散室162bが設けられている。ガス拡散室162bには、複数のガス流通口163bが形成されている。複数のガス流通口163bは、軸線Aを中心とする同心円の円周に沿って略均等な間隔でガス拡散室162bの下部に形成されている。
それぞれの容器170bには、例えば図28および図29に示すように、複数のガス流通口171bが形成されている。複数のガス流通口171bは、例えば図28に示すように、軸線Aを中心とする同心円に沿って略均等な間隔で配置されている。それぞれの容器170b内の空間には、例えば図26および図29に示すように、配管145bを介してガス調整部140bが接続されており、配管155bを介して液体調整部150bが接続されている。それぞれの容器170bは、誘電体ユニットの一例である。なお、それぞれの容器170bに接続されているガス調整部140bおよび液体調整部150bは、それぞれの容器170b内のガスと液体との比率を独立に調整する。以下では、複数の容器170b−1〜170b−12の中の1つの容器170bと、それに接続されたガス調整部140bおよび液体調整部150bの構造について説明するが、他の容器170bと、それに接続されたガス調整部140bおよび液体調整部150bの構造についても同様である。
ガス調整部140bは、例えば図26に示したガス調整部140aと同様の構成である。具体的には、ガス調整部140bは、弁141、弁142、ガス供給部143、およびガス吸引部144を有する。容器170b内にガスを供給する際には、弁142が閉状態に制御され、弁141が開状態に制御される。そして、ガス供給部143から配管145bを介して容器170b内にガスが供給される。また、容器170b内からガスを吸引する際には、弁141が閉状態に制御され、弁142が開状態に制御される。そして、ガス吸引部144によって配管145bを介して容器170b内のガスが吸引される。
液体調整部150bは、例えば図26に示した液体調整部150aと同様の構成である。具体的には、液体調整部150bは、弁151、弁152、液体供給部153、および液体吸引部154を有する。容器170b内に液体を供給する際には、弁152が閉状態に制御され、弁151が開状態に制御される。そして、液体供給部153から配管155bを介して容器170b内に液体が供給される。また、容器170b内から液体を吸引する際には、弁151が閉状態に制御され、弁152が開状態に制御される。そして、液体吸引部154によって配管155bを介して容器170b内の液体が吸引される。
本実施例において、容器170aおよび容器170b内に供給されるガスは、例えばドライエアーであり、容器170aおよび容器170b内に供給される液体は、例えば有機溶剤(ガルデンなど)である。ガス調整部140aおよびガス調整部140bによるガスの供給および吸引の動作、ならびに、液体調整部150aおよび液体調整部150bによる液体の供給および吸引の動作は、制御部60によって制御される。なお、本実施例では、ガス調整部140aによって容器170a内のガスの供給および吸引が行われ、各ガス調整部140bによって対応する容器170b内のガスの供給および吸引が行われるが、開示の技術はこれに限られない。例えば、容器170aに接続された配管145aの他端が大気開放され、液体調整部150aによって容器170a内の液体の量のみが調整されてもよい。同様に、例えば、各容器170bに接続された配管145bの他端が大気開放され、各液体調整部150bによって対応する容器170b内の液体の量のみが調整されてもよい。この場合であっても、容器170aおよび容器170b内に供給された液体の量に応じて、容器170aおよび容器170b内の液体とガスの比を調整することが可能である。
それぞれの上部天板161bには、軸線Aを中心として同心円状に略均等な間隔で複数のガス流通口164bが形成されている。それぞれのガス流通口164bは、例えば図29に示すように、容器170bのガス流通口171bに連通している。天板支持部160bには、ガス拡散室162bに処理ガスを導入するためのガス導入口165bが設けられている。配管15bの他端は、複数に分岐し、その一つがガス導入口165bに接続されている。ガス供給源15から供給された処理ガスは、配管15bおよびガス導入口165bを介してガス拡散室162bに供給され、ガス流通口163b、ガス流通口171b、およびガス流通口164bを介してチャンバ1内にシャワー状に拡散されて供給される。
実施例10において、高周波電源7aによって生成されたプラズマ生成用の高周波電力は、整合器8aを介して下部電極2aに印加される。実施例10では、下部電極2aは、プラズマ生成用の高周波電力が印加されるカソードとして機能する。一方、プラズマ生成用の高周波電力に対して、上部電極16aおよび複数の上部電極16bのそれぞれは、下部電極2aに対する対向電極であるアノードとして機能する。本実施例において、下部電極2aは、第1の電極の一例であり、上部電極16aおよび複数の上部電極16bは、第2の電極の一例である。また、上部電極16aは、第2の電極における中心部の一例であり、複数の上部電極16bは、上部電極16aの周囲に配置された周辺部の一例である。
本実施例においても、上部電極16a内の容器170aおよび複数の上部電極16bのそれぞれが有する容器170b内に供給される誘電率の異なる流体の比率を制御することにより、容器170内に供給された物質全体の誘電率を個別に変化させることができる。これにより、処理空間S内のプラズマと、上部電極16aおよび複数の上部電極16bのそれぞれとの間のインピーダンスを個別に変化させることができる。これにより、プラズマ処理装置10内に生成されるプラズマの均一性を向上させることができ、半導体ウエハWに対する処理の均一性を向上させることができる。
<その他>
なお、本発明は、上記した各実施例に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
例えば、上記した実施例1〜5において、各分布調整部100のアクチュエータ102は、誘電体ユニット101を上下方向に移動させるが、他の例として、アクチュエータ102は、誘電体ユニット101を、軸線Aを中心軸とする円の径方向、または、軸線Aを中心軸とする円の周方向に移動させてもよい。
また、上記した実施例1〜5と実施例6とを組合せ、それぞれの誘電体ユニット101の位置を変化させると共に、誘電体ユニット101の誘電率を変化させてもよい。
また、上記した実施例1〜5では、軸線Aを中心軸とする円周に沿って、複数の誘電体ユニット101が2列配置されたが、開示の技術はこれに限られない。例えば、複数の誘電体ユニット101は、軸線Aを中心軸とする円周に沿って1列配置されてもよく、3列以上配置されてもよい。実施例6についても同様に、複数の誘電体ユニット101は、軸線Aを中心軸とする円周に沿って2列以上配置されてもよい。実施例10についても同様に、複数の上部電極16bは、軸線Aを中心軸とする円周に沿って2列以上配置されてもよい。
また、上記した実施例7〜10では、異なる誘電率を有する複数種類の流体としてドライエアーおよび有機溶剤を例に説明した。しかし、異なる誘電率を有する複数種類の流体であれば、流体の組合せは気体と液体に限られず、異なる誘電率を有する2種類の気体であってもよく、異なる誘電率を有する2種類の液体であってもよい。また、異なる誘電率を有する複数種類の流体であれば、3種類以上の流体が用いられてもよい。
また、上記した実施例7〜10では、各容器内に充填される誘電率の異なる複数の流体の比率を変化させることにより、各容器の誘電率を変化させたが、開示の技術はこれに限られない。例えば、各容器内にヒータを設け、容器内の流体の温度を変化させることにより、流体が充填された容器の誘電率を変化させてもよい。この場合、容器内に充填される流体は、1種類の流体であってもよく、誘電率の異なる複数種類の流体であってもよい。また、誘電率の異なる複数種類の流体を用いる場合、容器内に充填される流体の比率と、容器内の温度とをそれぞれ制御することで、各容器内の誘電率の変化量を大きくすることができる。
また、上記した実施例では、プラズマ処理装置10として、容量結合型平行平板プラズマエッチング装置を例に説明したが、開示の技術はこれに限られない。プラズマを用いて半導体ウエハWに対して所定の処理を行う装置であれば、ICP(Inductively Coupled Plasma)等、他の方式を用いたエッチング装置においても開示の技術を適用することができる。また、プラズマを用いて半導体ウエハWに対して所定の処理を行う装置であれば、エッチング装置の他、成膜や改質等の処理を行う装置においても、開示の技術を適用することができる。
S 処理空間
W 半導体ウエハ
10 プラズマ処理装置
1 チャンバ
2 載置台
2a 下部電極
7a、7b 高周波電源
8a、8b 整合器
16、16a、16b 上部電極
160、160a、160b 天板支持部
161、161a、161b 上部天板
162、162a、162b ガス拡散室
163、163a、163b ガス流通口
164、164a、164b ガス流通口
165、165a、165b ガス導入口
45 絶縁性部材
60 制御部
100 分布調整部
101、101a、101b 誘電体ユニット
102、102a、102b アクチュエータ
103 絶縁部材
105、105a、105b 支持部
106、106a、106b 板部
120 ヒータ
121 LPF
122 可変直流電源
130、130a、130b、130c、130d 弁
131、131a、131b、131c、131d 配管
132 仕切
133、133a、133b 容器
140a、140b ガス調整部
141 弁
142 弁
143 ガス供給部
144 ガス吸引部
145a、145b 配管
150a、150b 液体調整部
151 弁
152 弁
153 液体供給部
154 液体吸引部
155a、155b 配管
170a、170b 容器
171a、171b ガス流通口

Claims (7)

  1. 高周波電力が印加される第1の電極と、
    前記第1の電極に対して対向電極として機能する第2の電極と、
    前記第1の電極と前記第2の電極との間に生成されるプラズマと、前記第2の電極との間に配置された複数の誘電体ユニットと、
    それぞれの誘電体ユニットの位置または誘電率を独立に制御することにより、それぞれの前記誘電体ユニットを介する前記プラズマと前記第2の電極との間のインピーダンスを制御する制御部と
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記制御部は、
    前記第2の電極と対向する前記第1の電極の電極面に対して垂直な方向における前記誘電体ユニットの位置、前記電極面に対して並行な方向における前記誘電体ユニットの位置、またはその両方を制御することにより、それぞれの前記誘電体ユニットを介する前記プラズマと前記第2の電極との間のインピーダンスを制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. それぞれの前記誘電体ユニットは、少なくとも一部が板状の誘電体であり、前記誘電体ユニットの厚さ方向が前記第2の電極と対向する前記第1の電極の電極面の面内方向となる向きで、前記第2の電極の周縁部に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  4. それぞれの前記誘電体ユニットは、少なくとも一部が棒状の誘電体であり、前記誘電体ユニットの長手方向が、前記第2の電極と対向する前記第1の電極の電極面に対して垂直な方向となる向きで、前記第2の電極の周縁部に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記制御部は、
    それぞれの前記誘電体ユニットの温度を制御することにより、それぞれの前記誘電体ユニットの誘電率を制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  6. それぞれの前記誘電体ユニットは、
    誘電率の異なる複数種類の流体の少なくとも一つが供給される容器を有し、
    前記制御部は、
    それぞれの前記誘電体ユニットの前記容器内に供給される前記複数種類の流体の比率を制御することにより、それぞれの前記誘電体ユニットの誘電率を制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  7. それぞれの前記誘電体ユニットは、
    前記第2の電極の中央部および前記第2の電極の周縁部にそれぞれ配置され、
    前記制御部は、
    それぞれの前記誘電体ユニットの誘電率を独立に制御することを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
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