JP2018126756A - リブ加工用金型及びそれを用いた曲げ加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、汎用性の高いリブ加工用金型と、それを用いてリブ付き曲げ部分の通り精度を向上させた板材の曲げ加工方法を提供する。【解決手段】本発明の実施形態に係るリブ加工用金型は、断面三角状の先端部分を持つリブ加工用パンチと、リブ加工用パンチの先端部分と係合可能な断面V字状の第1溝を持つリブ加工用ダイとを備え、リブ加工用パンチは、その先端部分を横断する凹部分を持ち、リブ加工用ダイは、ベースと、ベースに固定され、リブ加工用パンチの凹部分と係合可能な先端部分を持つピンと、ベースに上下動可能に取り付けられ、上面に対して前記第1溝が形成され、第1溝の底部に対して前記ピンが挿通される貫通孔が形成されたパッドとを有し、リブ加工用パンチによってパッドを押し下げるとピンの先端部分がパッドの貫通孔から突出してリブ加工用パンチの凹部分と係合する。【選択図】図4
Description
本発明は、リブ加工用金型及びそれを用いた曲げ加工方法に関する。
従来プレスブレーキ等のプレス機械による板材の曲げ加工は広く行われている。そのうち断面V字状の溝が形成されたダイとこの溝に係合する断面三角状の先端部分を持つパンチとを用いた曲げ加工では、板材に対して断面V字状の曲げ部分を形成することができる。但し、単純に板材を曲げただけでは、建材や大型機械のフレームなどの用途では曲げ部分の強度が不足する場合もある。そこで考えられたのが曲げ部分に対するリブ加工である。この加工によって曲げ部分が補強されるため、建材等の高い強度を必要とする部品の製造を実現することができる。また、リブ加工を施すことによって薄い板材であってもある程度強度を確保できるため、製品の軽量化やコストダウンも実現できる。更に、曲げ部分のスプリングバッグも抑制されるため、曲げ角度の安定性を向上できる。
しかしその反面、リブ加工するとその方法によっては曲げ部分の通り精度が悪くなったり、専用金型の準備に伴う金型費の増大を招いたりといった問題が生じることもある。
そこで本発明では、汎用性の高いリブ加工用金型と、それを用いてリブ付き曲げ部分の通り精度を向上させた板材の曲げ加工方法を提供することを目的とする。
本発明の実施形態に係るリブ加工用金型は、板材に対してリブ加工するプレス機械に用いられるリブ加工用金型であって、前記プレス機械の上部テーブルに取り付け可能に構成され、断面三角状の先端部分を持つリブ加工用パンチと、前記プレス機械の下部テーブルに取り付け可能に構成され、前記リブ加工用パンチの先端部分と係合可能な断面V字状の第1溝を持つリブ加工用ダイとを備え、前記リブ加工用パンチは、その先端部分を横断する凹部分を持ち、前記リブ加工用ダイは、前記プレス機械の下部テーブルに載設可能に構成されたベースと、前記ベースに固定され、前記リブ加工用パンチの凹部分と係合可能な先端部分を持つピンと、前記ベースに上下動可能に取り付けられ、上面に対して前記第1溝が形成され、前記第1溝の底部に対して前記ピンが挿通される貫通孔が形成されたパッドとを有し、前記リブ加工用パンチによって前記パッドを押し下げると前記ピンの先端部分が前記パッドの貫通孔から突出して前記リブ加工用パンチの凹部分と係合することを特徴とする。
また、本発明の実施形態に係る曲げ加工方法は、上記リブ加工用金型を用いたプレス機械によって板材を曲げ加工する曲げ加工方法であって、前記プレス機械の上部テーブルに取り付けられ、断面三角状の先端部分を持つ曲げ加工用パンチと、前記プレス機械の下部テーブルに取り付けられ、上面に対して前記曲げ加工用パンチの先端部分と係合可能な断面V字状の第2溝が形成された曲げ加工用ダイとの協働によって、前記板材に曲げ部分を形成し、前記プレス機械の下部テーブルに取り付けられた前記リブ加工用ダイのピンの先端部分の位置に前記板材の曲げ部分の所望の位置を合わせて前記リブ加工用ダイの第1溝に前記板材を載置し、前記プレス機械の上部テーブルに取り付けられた前記リブ加工用パンチによって前記リブ加工用ダイのパッドを押し下げて、前記板材を介して前記リブ加工用パンチの凹部分に前記リブ加工用ダイのピンの先端部分を係合させ、前記板材の曲げ部分にリブを形成することを特徴とする。
本発明によれば、汎用性の高いリブ加工用金型と、それを用いてリブ付き曲げ部分の通り精度を向上させた板材の曲げ加工方法を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態に係るリブ加工用金型及びそれを用いた曲げ加工方法について説明する。なお、本実施形態の曲げ加工方法はプレス機械全般に適用できるが、以下ではプレスブレーキ1に適用した例について説明する。
先ず、曲げ加工方法で用いるプレスブレーキ1の概要について説明する。
図1は、本実施形態に係るプレス機械の一例の全体構成図である。
プレスブレーキ1は、板材Wの曲げ加工等を行うプレスブレーキ本体10と、このプレスブレーキ本体10を制御する制御装置20を備える。
プレスブレーキ本体10は、前面中央に上部テーブル11及び下部テーブル12を備える。上部テーブル11及び下部テーブル12は、左右それぞれを略コの字状の側板13によって固定されている。これによって、上部テーブル11及び下部テーブル12間にはギャップGが確保される。上部テーブル11は、その下部において各種金型のパンチPを保持するパンチホルダ14を有する。一方、下部テーブル12は、その上部において各種金型のダイDを保持するダイホルダ15を有する。また、プレスブレーキ本体10は、側板13上部に配置された上下シリンダ16によって上部テーブル11を上下動させる。これら上下シリンダ16は制御装置20によって制御される。なお、これら上下シリンダ16に荷重センサを付ければ、板材Wに対する曲げ荷重を検出することも可能になる。
図1は、本実施形態に係るプレス機械の一例の全体構成図である。
プレスブレーキ1は、板材Wの曲げ加工等を行うプレスブレーキ本体10と、このプレスブレーキ本体10を制御する制御装置20を備える。
プレスブレーキ本体10は、前面中央に上部テーブル11及び下部テーブル12を備える。上部テーブル11及び下部テーブル12は、左右それぞれを略コの字状の側板13によって固定されている。これによって、上部テーブル11及び下部テーブル12間にはギャップGが確保される。上部テーブル11は、その下部において各種金型のパンチPを保持するパンチホルダ14を有する。一方、下部テーブル12は、その上部において各種金型のダイDを保持するダイホルダ15を有する。また、プレスブレーキ本体10は、側板13上部に配置された上下シリンダ16によって上部テーブル11を上下動させる。これら上下シリンダ16は制御装置20によって制御される。なお、これら上下シリンダ16に荷重センサを付ければ、板材Wに対する曲げ荷重を検出することも可能になる。
上記構成を持つプレスブレーキ1によれば、ダイD及びパンチP間に載置された板材Wに対してパンチPが押し下げられ、ダイD及びパンチPの協働によって板材Wに対する曲げ等の加工ができる。
次に、本実施形態の曲げ加工方法で用いる金型について説明する。
本実施形態の曲げ加工方法では、板材WをL字状に曲げる曲げ加工用金型200と、L字状に曲げられた板材Wの曲げ部分にリブを形成するリブ加工用金型300の2つの金型を利用する。
本実施形態の曲げ加工方法では、板材WをL字状に曲げる曲げ加工用金型200と、L字状に曲げられた板材Wの曲げ部分にリブを形成するリブ加工用金型300の2つの金型を利用する。
初めに、曲げ加工用金型200について説明する。
図2は本実施形態に係る曲げ加工用金型の正面断面図であり、図3は同曲げ加工用金型の図2左側から見た側面図である。なお、図2及び3にはパンチホルダ14及びダイホルダ15の一部についても示されている。また、図2にはこの金型200を用いて加工された板材Wの例も示されている。
図2は本実施形態に係る曲げ加工用金型の正面断面図であり、図3は同曲げ加工用金型の図2左側から見た側面図である。なお、図2及び3にはパンチホルダ14及びダイホルダ15の一部についても示されている。また、図2にはこの金型200を用いて加工された板材Wの例も示されている。
曲げ加工用金型200は、曲げ加工用パンチPb(以下、単に「パンチPb」と称することもある)と、曲げ加工用ダイDb(以下、単に「ダイDb」と称することもある)で構成される。
曲げ加工用パンチPbは、その上部において、パンチホルダ14の中間板111とこの中間板111側にボルト113で締め付けられるクランプ112によって両側面から挟持される。これによって、パンチPbは上部テーブル11に取付けられる。パンチPbの下部には、断面三角状の先端部分211が形成されている。
曲げ加工用ダイDbは、その下部において、両側面からクランプ152及び153によって挟持された上で、ダイホルダ15のダイブロック151上に載設される。これによって、ダイDbは下部テーブル12に取り付けられる。ダイDbの上面には、曲げ加工用パンチPbの先端部分211と係合可能な断面V字状の溝251が形成されている。この溝251はパンチPbの先端部分211と実質的に同一の角度で形成されており、パンチPbの先端部分211とダイDbの溝251との協働によって板材Wに対して曲げ部分を形成することができる。
続いて、リブ加工用金型300について説明する。
図4及び6は本実施形態に係るリブ加工用金型の正面断面図であり、図5及び7はそれぞれ同リブ加工用金型の図4及び6左側から見た側面図である。図4〜7にはパンチホルダ14及びダイホルダ15の一部についても示されている。また、図4、6、及び7にはこの金型300を用いて加工された板材Wの例も示されている。
図4及び6は本実施形態に係るリブ加工用金型の正面断面図であり、図5及び7はそれぞれ同リブ加工用金型の図4及び6左側から見た側面図である。図4〜7にはパンチホルダ14及びダイホルダ15の一部についても示されている。また、図4、6、及び7にはこの金型300を用いて加工された板材Wの例も示されている。
リブ加工用金型300は、リブ加工用パンチPr(以下、単に「パンチPr」と称することもある)と、リブ加工用ダイDr(以下、単に「ダイDr」と称することもある)で構成される。
リブ加工用パンチPrは、曲げ加工用パンチPbと同様、その上部がパンチホルダ14によって挟持されて上部テーブル11に取り付けられる。パンチPrの下部には、パンチPbの下部と同様、断面三角状の先端部分311が形成されている。但し、パンチPrの場合、パンチPbと異なり、先端部分311を横断する断面V字状の凹部分312が形成されている。
リブ加工用ダイDrは、ベース350、ピン360、及びパッド370の3つの部分を有する。ベース350は、ダイホルダ15に載設される部分である。つまり、ベース350は、ダイブロック151上に置かれ、クランプ152及び153によって両側面から挟持される。これによって、ダイDrは下部テーブル12に取り付けられる。ピン360は、略柱状体であり、その先端部分361が上側を向くように、例えば六角穴付きボルト362によって、ベース350上に固定されている。ピン360の先端部分361は、リブ加工用パンチPrの凹部分312に係合する断面三角状に形成されている。
パッド370は、ベース350に対して上下動するように取付けられている。例えば、パッド370は、ベース350の底面側から貫通しパッド370の底面に螺合されたストリッパボルト373によって、上昇し過ぎない程度に上下方向にスライド可能に取り付けられている。更に、ベース350及びパッド370間には圧縮バネ374が配置されている。これによって、パッド370は、通常時、上方向に付勢されている。パッド370の上面にはリブ加工用パンチPrの先端部分311と係合可能な断面V字状の溝371が形成されている。この溝371はパンチPrの先端部分311と実質的に同一の角度で形成されている。更に、溝371の底部にありパンチPrの凹部分312に対応する位置には、ベース350上のピン360が通る貫通孔372が形成されている。ピン360の先端部分361は、パッド370が上に在れば貫通孔372内に隠れ、パッド370が下がるにつれ貫通孔372から突出するように構成されている。
なお、ベース350は、対向する2つの側面に例えば六角穴付きボルト352で固定されたプレート351を有する。これらプレート351はパッド370の側面に当接しており、これによって、ベース350とパッド370との横方向のずれが抑制される。
ここで、上記構成を持つリブ加工用金型300の動作について説明しておく。
リブ加工用ダイDrのパッド370は、前述の通り、通常圧縮バネ374によって付勢されているため、図4及び5に示すように、上限の位置に在る。ここで、パッド370の溝371にL字状に曲げられた板材Wを載置し、上部テーブル11を降下させると、板材Wにリブ加工用パンチPrの先端部分311が押し当たる。この時、パンチPrの先端部分311とダイDrのパッド370の溝371に挟まれて板材Wが固定される。続けて、上部テーブル11を降下させると、パッド370が押し下がって貫通孔372からピン360が突出してくる。これによって、ピン360の先端部分361が板材Wの曲げ部分Wbに押し当たる。更に、上部テーブル11を降下させると、図6及び7に示すように、板材Wの曲げ部分WbにリブWrが形成される。
リブ加工用ダイDrのパッド370は、前述の通り、通常圧縮バネ374によって付勢されているため、図4及び5に示すように、上限の位置に在る。ここで、パッド370の溝371にL字状に曲げられた板材Wを載置し、上部テーブル11を降下させると、板材Wにリブ加工用パンチPrの先端部分311が押し当たる。この時、パンチPrの先端部分311とダイDrのパッド370の溝371に挟まれて板材Wが固定される。続けて、上部テーブル11を降下させると、パッド370が押し下がって貫通孔372からピン360が突出してくる。これによって、ピン360の先端部分361が板材Wの曲げ部分Wbに押し当たる。更に、上部テーブル11を降下させると、図6及び7に示すように、板材Wの曲げ部分WbにリブWrが形成される。
次に、前述の曲げ加工用金型200及びリブ加工用金型300を用いた板材Wの曲げ加工方法について説明する。ここでは、板材Wの曲げ部分Wbに対して2つのリブWr1及びWr2を形成する例を説明する。
図8は、本実施形態に係る板材の曲げ加工方法のフローチャートである。また、図9〜11、13〜20、及び22〜28は、同曲げ加工方法の工程を説明する概略図であり、図12、21、及び28は、同曲げ加工方法における板材の斜視図である。なお、図14、16、18、20、25、及び27は、それぞれ図13、15、17、19、24、及び26左側から見た概略図である。
始めに、ステップS101において、プレスブレーキ1のパンチホルダ14(上部テーブル11)及びダイホルダ15(下部テーブル12)に曲げ加工用金型200のパンチPb及びダイDbを取り付ける。この時、パンチホルダ14及びダイホルダ15にリブ加工用金型300も取り付けておけば、後述するステップS103の工程を省略できる。
続いて、ステップS102で板材Wに対する曲げ加工を実行する。この工程では、図9に示すように、曲げ加工用ダイDbの溝251の谷底頂点に曲げ部分Wbを形成したい位置p1が合うように、板材WをダイDbの上面に載置する。続いて、図10に示すように、上部テーブル11を降下させて曲げ加工用パンチPbの先端部分211を板材Wに十分に食い込ませた後、図11に示すように、上部テーブル11を上昇させる。これによって、板材Wの位置p1には、図12に示すように、曲げ部分Wbが形成される。
続いて、ステップS103において、プレスブレーキ1のパンチホルダ14(上部テーブル11)及びダイホルダ15(下部テーブル12)に取り付けられた曲げ加工用金型200のパンチPb及びダイDbをリブ加工用金型300のパンチPr及びダイDrに取り替える。
続いて、ステップS104では、図13及び14に示すように、リブ加工用ダイDrのピン360の先端部分361に1つ目のリブWr1を形成したい位置p2が合うように、パッド370の溝371に板材Wを載置する。
続いて、ステップS105では、板材Wの曲げ部分Wbに対して1つ目のリブWr1を形成する。この工程では、図15及び16に示すように、上部テーブル11を降下させる。その過程においてリブ加工用パンチPrの先端部分311が板材Wの曲げ部分Wbに突き当たると、板材Wは、パンチPrの先端部分311及びリブ加工用ダイDrの溝371によってリブ加工用金型300に固定される。なお、パンチPrの先端部分311及びダイDrの溝371を、それぞれ曲げ加工用パンチPbの先端部分211及び曲げ加工用ダイDbの溝251と同じ角度で形成しておけば、板材Wをリブ加工用金型300により確実に固定することができる。引き続き、上部テーブル11を降下させると、図17及び18に示すように、パンチPrによって圧縮バネ374が圧縮されてベース350に対してパッド370が押し下げられる。更に、上部テーブル11を降下させてパッド370が押し下げられると、図19及び20に示すように、貫通孔372からピン360の先端部分361が突出して曲げ部分Wbの一部が外側から内側に押し上げられる。これによって、板材Wの曲げ部分Wbには、図21に示すように、1つ目のリブWr1が形成される。この際、図22に示すように、先端部分311を板材Wに対して強い圧力で押し付けると貫通孔372からより大きくピン360の先端部分361が突出するため、高さh1を持つより大きなリブWr1を形成することができる。それとは逆に、図23に示すように、先端部分311を板材Wに対して弱い圧力で押し付けると貫通孔372から少ししかピン360が突出しないため、高さh2(<h1)を持つより小さなリブWr1しか形成されない。つまり、板材Wに対する上部テーブル11の押し付け圧力を調整することで、リブWr1の大きさを変更することができる。
続いて、板材Wに2つ目のリブWr2を形成するため、ステップS106から再びステップS104及びS105に処理を移す(図8のステップS106の“NO”)。
続いて、ステップS104では、図24及び25に示すように、リブ加工用ダイDrのピン360の先端部分361に2つ目のリブWr2を形成したい位置p3が合うように、パッド370の溝371に板材Wを載せ変える。
最後に、ステップS105では、図26及び27に示すように、上部テーブル11を降下させると、図28に示すように、板材Wの曲げ部分Wbに対して2つ目のリブWr2が形成される。この工程によって、板材Wに対する加工は完了する(図8のステップS106の“YES”)。
以上が本実施形態の曲げ加工方法である。なお、1又は3以上のリブWrを加工したい場合には、その数だけステップS104及びS105を繰り返せば良い。
以上が本実施形態の曲げ加工方法である。なお、1又は3以上のリブWrを加工したい場合には、その数だけステップS104及びS105を繰り返せば良い。
次に、本実施形態の曲げ加工方法の効果について、比較例を用いて説明する。
ここで、比較例に係る曲げ加工方法について説明しておく。
図29は本実施形態に対する比較例に係る金型の正面断面図であり、図30は同金型の図29左側から見た側面図である。なお、図29及び30にはパンチホルダ14及びダイホルダ15の一部についても示されている。
ここで、比較例に係る曲げ加工方法について説明しておく。
図29は本実施形態に対する比較例に係る金型の正面断面図であり、図30は同金型の図29左側から見た側面図である。なお、図29及び30にはパンチホルダ14及びダイホルダ15の一部についても示されている。
本比較例の曲げ加工方法で用いる金型400は、リブ加工用金型300のパンチPr及びダイDrと同様のパンチP´及びダイD´で構成される。但し、本比較例のパンチP´には、先端部分411に対してこれを横断する断面V字状の凹部分412が形成されている。また、本比較例のダイD´には、溝451に対してパンチP´の凹部分412に係合する凸部分452が形成されている。
そして、本比較例の曲げ加工方法では、上記構造を持つ金型400を用いて曲げ加工とリブ加工を同時に実行する。つまり、本比較例によれば、本実施形態よりも少ない工程でリブ付き曲げ部分を形成することができる。
但し、本比較例の場合、曲げ加工とリブ加工を同時に行うため、それだけ大きな加工圧力が必要となる。つまり、それだけプレスブレーキ1への負荷が大きくなる。その点、本実施形態の場合、曲げ加工とリブ加工を別々に行うため、一時に必要となる加工圧力を小さくすることができ、プレスブレーキ1に掛かる負荷を軽減することができる。
また、本比較例の場合、曲げ部分の長さに応じて金型400の長さを決める必要がある。更に、加工するリブの数やそれらリブの位置に応じた金型400に凹部分412及び凸部分452を用意する必要がある。そのため、金型400は汎用性が乏しく、異なる長さの曲げ部分を加工する場合や、リブの数や大きさが異なる加工をする場合に流用し難い。その点、本実施形態によれば、リブ加工時に板材Wを曲げる必要がないため、リブ加工用金型300については曲げ部分Wbの長さに依存されない。更に、図8に示したステップS104の工程にて、板材Wの載置する位置を調整してやれば、それだけで曲げ部分Wbの任意の位置にリブWrを形成することができる。また、図8に示したステップS104及びS105の工程を繰り返すだけで、任意の数のリブを形成することができる。
また、本比較例の場合、曲げ加工とリブ加工を同時に行うため、目的とする曲げ部分の角度によって形成されるリブの大きさが決まってしまう。その点、本実施形態によれば、図22及び23に示したように、ステップS105における加工圧力を調整するだけで、リブWrの大きさを任意に調整することができる。つまり、本実施形態によれば、本比較例よりも、限られた数の金型でより豊富なバリエーションのリブ付き曲げ部分の形成が可能となる。
また、一般的に曲げ加工の際、曲げ部分では弾性域において戻りが生じるが、リブの在る箇所においてはこの戻りが抑制される。そのため、本比較例のように、曲げ加工とリブ加工を同時に行う場合、リブの在る箇所とリブの無い箇所とで曲げ部分の角度が異なってくる。つまり、本比較例の場合、曲げ部分の通り精度が悪くなってしまう。その点、本実施形態では、リブ加工に先んじて曲げ部分が形成される上に、リブ加工時には、図15及び16に示したように、リブ加工用パンチPrの先端部分311及びリブ加工用ダイDrの溝371によって板材Wを挟みこむため、リブ加工によって曲げ部分Wbの角度が変わることはない。したがって、リブWrの形成箇所によって曲げ部分Wbの角度は変化せず、結果として曲げ部分Wbの通り精度が向上する。
以上から、本実施形態によれば、汎用性の高いリブ加工用金型と、それを用いることによってリブ付き曲げ部分の通り精度を向上させた板材の曲げ加工方法を提供することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1・・・プレスブレーキ、10・・・プレスブレーキ本体、11・・・上部テーブル、12・・・下部テーブル、13・・・側板、14・・・パンチホルダ、15・・・ダイホルダ、16・・・上下シリンダ、20・・・制御装置、111・・・中間板、112、152、153・・・クランプ、113・・・ボルト、151・・・ダイブロック、200・・・曲げ加工用金型、211、311、361、411・・・先端部分、251、371、451・・・溝、300・・・リブ加工用金型、312、412・・・凹部分、350・・・ベース、351・・・プレート、352、362・・・六角穴付きボルト、360・・・ピン、370・・・パッド、372・・・貫通孔、373・・・ストリッパボルト、374・・・圧縮バネ、400・・・金型、452・・・凸部分、Db・・・曲げ加工用ダイ、Dr・・・リブ加工用ダイ、D´・・・ダイ、Pb・・・曲げ加工用パンチ、Pr・・・リブ加工用パンチ、P´・・・パンチ、W・・・板材、Wb・・・曲げ部分、Wr、Wr1、Wr2・・・リブ。
Claims (7)
- 板材に対してリブ加工するプレス機械に用いられるリブ加工用金型であって、
前記プレス機械の上部テーブルに取り付け可能に構成され、断面三角状の先端部分を持つリブ加工用パンチと、
前記プレス機械の下部テーブルに取り付け可能に構成され、前記リブ加工用パンチの先端部分と係合可能な断面V字状の第1溝を持つリブ加工用ダイと
を備え、
前記リブ加工用パンチは、その先端部分を横断する凹部分を持ち、
前記リブ加工用ダイは、
前記プレス機械の下部テーブルに載設可能に構成されたベースと、
前記ベースに固定され、前記リブ加工用パンチの凹部分と係合可能な先端部分を持つピンと、
前記ベースに上下動可能に取り付けられ、上面に対して前記第1溝が形成され、前記第1溝の底部に対して前記ピンが挿通される貫通孔が形成されたパッドと
を有し、
前記リブ加工用パンチによって前記パッドを押し下げると前記ピンの先端部分が前記パッドの貫通孔から突出して前記リブ加工用パンチの凹部分と係合する
ことを特徴とするリブ加工用金型。 - 前記リブ加工用ダイは、前記ベース及び前記パッド間に配置され、前記ベースから前記パッドを押し上げる圧縮バネを有する
ことを特徴とする請求項1記載のリブ加工用金型。 - 前記リブ加工用ダイは、前記ベースの底面側から前記ベースをスライド可能に貫通して前記パッドの底部に螺合されたストリッパボルトを有する
ことを特徴とする請求項1又は2記載のリブ加工用金型。 - 前記リブ加工用ダイは、前記ベースの対向する2つの側面に固定された2つのプレートを有し、前記2つのプレートによって前記パッドの対向する2つの側面を挟む
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のリブ加工用金型。 - 請求項1〜4のいずれか1項記載のリブ加工用金型を用いたプレス機械によって板材を曲げ加工する曲げ加工方法であって、
前記プレス機械の上部テーブルに取り付けられ、断面三角状の先端部分を持つ曲げ加工用パンチと、前記プレス機械の下部テーブルに取り付けられ、上面に対して前記曲げ加工用パンチの先端部分と係合可能な断面V字状の第2溝が形成された曲げ加工用ダイとの協働によって、前記板材に曲げ部分を形成し、
前記プレス機械の下部テーブルに取り付けられた前記リブ加工用ダイのピンの先端部分の位置に前記板材の曲げ部分の所望の位置を合わせて前記リブ加工用ダイの第1溝に前記板材を載置し、
前記プレス機械の上部テーブルに取り付けられた前記リブ加工用パンチによって前記リブ加工用ダイのパッドを押し下げて、前記板材を介して前記リブ加工用パンチの凹部分に前記リブ加工用ダイのピンの先端部分を係合させ、前記板材の曲げ部分にリブを形成する
ことを特徴とする曲げ加工方法。 - 前記リブの形成後、前記リブ加工用ダイのピンの先端部分の位置に前記板材の曲げ部分の他の所望の位置を合わせて前記リブ加工用ダイの第1溝に前記板材を載せ変え、
前記リブ加工用パンチによって前記リブ加工用ダイのパッドを再び押し下げて、前記板材を介して前記リブ加工用パンチの凹部分に前記リブ加工用ダイのピンの先端部分を係合させ、前記板材の曲げ部分に他のリブを形成する
ことを特徴とする請求項5記載の曲げ加工方法。 - 前記リブ加工の際、形成するリブの大きさに応じて前記ピンの前記板材に対する押し付け圧力を調整する
ことを特徴とする請求項5又は6のいずれか1項記載の曲げ加工方法。
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JPS5114166A (ja) * | 1974-07-25 | 1976-02-04 | Aida Eng Ltd | Magekakopuresu |
JPS52133864A (en) * | 1976-05-04 | 1977-11-09 | Nippon Electric Co | Mold for vvbend processing of metal plate material |
JP2000317550A (ja) * | 1999-05-14 | 2000-11-21 | Amada Co Ltd | 折曲げ成形加工方法及び金型装置 |
-
2017
- 2017-02-08 JP JP2017020900A patent/JP2018126756A/ja active Pending
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