JP2018126556A - 外部血管支持体 - Google Patents

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Abstract

【課題】人工血管接合部の血管の機能不全または障害を低減させ、最小にし、または排除する外部血管支持体を提供する。
【解決手段】収容された血管を所定の形態で成形する医療は、移植されたときに血管の外部血管壁を収容するための少なくとも1つの血管支持壁を有する外部血管支持体を含む。支持体は、収容されたときに動脈と並置するための動脈部分(1130)、及び/または収容されたときに静脈と並置するための静脈部分(1140)を含む。静脈部分(1140)及び/または動脈部分(1130)は、接合部で、血管成形のためのデバイスの移植時に血管接合部と並置されたときに血管接合部の少なくとも一部分に血管の丸みを与えるように成形される。
【選択図】図11

Description

本開示の方法及び装置は、身体の内腔を成形するデバイスに関し、より詳細には、本開示は、例えば血管の内側の体液の流れを外部から修正するための外部血管成形デバイス(vessel shaping device)に関する。
正常な状態では、血液は、妨げられずに乱れなく脈管系の太い導管(すなわち、静脈及び動脈)内を流れる。場合によって、例えば血管に関連する病気の際、または手術後には、血管の横断面に対する局所的な変化及び/または周辺部に沿った新しい開口の導入(例えば、バイパス移植片の結果)により、元の局所的な流動様式(flow regime)に急な変化が起こり、それによって、圧力が実質上低くなり、流れが最小になり、更には流れがなくなる「停滞領域」、及び/または圧力が実質上高くなり、乱流が発生する「乱流領域」が生じる。このとき、健康な血管であれば、長時間にわたる局所的な再造形及び/または再成形プロセスに耐えるが、状況によっては、血管の閉塞及び/または臓器の障害という深刻な症状を招く。
外科用語で、吻合とは一般に、静脈と動脈等、2つの中空の臓器の接合に関する。吻合は、必要な再建またはバイパスの状況に応じて、端部と端部、側面と側面、または端部と側面で実行することができる。吻合は通常、すべての動脈バイパス手術(例えば、冠動脈バイパス)等の大部分の血管処置を含めて、動脈及び静脈上で実行される。末期の腎疾患を患う患者は、血液から毒素を除去して適当な恒常性を維持するために、頻繁な血液透析を受ける。透析では、血管アクセスから血液を取り出し、精製し、静脈または合成移植片へ戻す。
慢性の血液透析患者において長期間の血管アクセスを可能にするために設計された最も一般的な形式は、ネイティブなAV(arteriovenous:動静脈)瘻である。
このAV瘻の方法では、通常は腕の中で肘の上または下で、動脈及び静脈内に開口が作製される。開口の縁が取り付けられ、瘻を作製する。静脈圧力より高い動脈血圧は、生理学的な流量を超えて、最終的に静脈を膨張させ、処置後2か月〜4か月で「成熟した」機能する血管アクセスが作製される。成熟した血管アクセスは、十分な血液流量、効果的な透析処置、及びカニューレまたは太い針の収容を可能にする。
血液透析の血管アクセスの機能不全は、血液透析における罹病率の単一の最も重要な原因である。Roy-Chaudhury等の非特許文献1によれば、血管アクセス処置の障害にはいくつかの原因がある。
AV瘻において、Roy-Chaudhury等は、そのような障害の2つの主な原因が、どちらも新生内膜過形成によって引き起こされる早期の成熟障害及び後発の静脈狭窄であると特定した。早期の成熟障害は、通常、動脈と静脈との吻合部に近接する新生内膜過形成による吻合部狭窄(juxta-anastomotic stenosis)の発達によって引き起こされる。
特表2008−522735号公報 特表2003−504166号公報
Roy-Chaudhury et al., "Vascular access in hemodialysis: issues, management, and emerging concepts" (in Cardiology Clinics 23, 2005: 249-223) Roy-Chaudhury et al., "Early Arteriovenous Fistula Failure: A Logical Proposal for When and How to Intervene" (in Clinical Journal of the American Society of Nephrology 1:332-339, 2006)
従って、吻合部の機能不全または障害を軽減または防止する有利な方法及び/または装置が必要とされている。
新生内膜過形成の構築を低減させ、最小にし、または防止することが望ましい場合がある。別法または追加として、例えば新生内膜過形成に起因する血管の収縮及び/または内腔の狭窄を低減させ、最小にし、または防止することが望ましい場合がある。
別法または追加として、特定の場合、血液透析の血管アクセスの機能不全を防止し、最小にし、または排除することが望ましい場合がある。
本開示の発明者らは、局所的な流動様式に作用して、内腔の狭窄の発生等の局所的な障害を減少させ、または防止するために、血管アクセス吻合部付近で好ましい再造形を実行できると有利であることを認識した。
本開示の発明者らは、血管内の流動様式の修正により、流れの停滞または乱流の領域を減少させ、または更には排除でき、そのような発生が血管に与えうる悪影響を防止できることを理解した。これにより、吻合部の機能不全または障害を防止することができる。
従って、吻合部、任意選択で「側面部分」(すなわち、動脈部材)から「端部部分」(すなわち、静脈部材)への流れ向けに設計された端側吻合部(end-to-side anastomosis)近傍の流れの特性を事実上変化させることができる医療デバイスを有することが、有利な解決策になり得る。更に、血管支持体も備える医療デバイスを有することが有利になり得る。更に、血管内の局所的な流動様式に対する恒久的な変化に作用する医療デバイスを有することが有利になり得る。
本方法及び/または装置は、単一の血管、1つ若しくは複数の血管、または血管の吻合部若しくは接合部内の流動様式を修正するように設計された外部血管支持体(external vascular support)を提供する。本開示の方法及び装置は、例えば、血管の好ましくない再造形を減少させ、または排除するために提供される。そのような再造形は、例えば、新生内膜過形成、血管の収縮、及び/または内腔の狭窄に起因することがあり、これらは、本開示の例によって低減され、最小になり、または防止される。
本デバイス及び処置のいくつかの例は、血液透析の血管アクセスの機能不全を防止し、最小にし、または排除するように設計された外部血管支持体を提供する。
本発明の一態様によれば、収容された血管を所定の形態で成形する医療デバイスが提供され、血管は、人工血管接合部(artifactual vascular junction)で連結された静脈及び動脈を含む。このデバイスは、移植されたときに血管の外部血管壁を収容するための少なくとも1つの血管支持壁(vascular support wall)を有する外部血管支持体を備える。血管支持体は、収容されたときに動脈と並置するための動脈部分を有する。別法または追加として、血管支持体は、収容されたときに静脈と並置するための静脈部分を有する。動脈部分及び/または静脈部分は、血管接合部で、血管成形のためのデバイスの移植時に血管接合部と並置されたときに血管接合部の血管の丸み(rounding)を与えるように成形される。血管の丸みは、血管接合部の少なくとも一部分または血管接合部のすぐ近傍に与えられる。血管の丸みは、血管接合部の流入側で接合部の丸みとして与えられることが好ましい。
本発明の別の態様によれば、人工血管接合部の血管の機能不全または障害に作用する医療処置方法が提供される。この処置方法は、収容されたときに少なくとも血管を所定の形態で成形するための医療デバイスを用意するステップを含む。血管は、人工血管接合部で連結された静脈及び動脈を含む。この処置方法は、人工血管接合部及び/または人工血管接合部近傍にデバイスを移植するステップを含む。更に、この処置方法は、血管の外部血管壁を収容することによって、血管の外部にデバイスの血管支持体を配置するステップを含む。更に、この処置方法は、収容されたときに血管支持体の動脈部分を動脈と並置するステップを含む。別法または追加として、この処置方法は、収容されたときに血管支持体の静脈部分を静脈と並置するステップを含む。更に、この処置方法は、静脈部分及び/または動脈部分によって血管接合部を成形し、それによって移植されたデバイスと並置された血管接合部の少なくとも一部分または血管接合部のすぐ近傍に、血管の丸みを与えるステップを含む。
本発明の更に別の態様によれば、吻合部の機能不全または障害に作用する医療処置方法が提供される。この処置方法は、血管接合部の少なくとも一部分に恒久的な丸みを与えて、血管接合部の端側吻合部に動脈及び静脈の人工血管接合部を成形するステップを含む。
本発明の更なる態様によれば、医療デバイスが提供される。医療デバイスは、血管の血管壁を収容するための少なくとも1つの血管支持壁を有する血管支持体を備える。医療デバイスは、血管と並置されたときに血管内の局所的な流動様式に対する恒久的な変化に作用するように血管支持壁から突出する少なくとも1つの流れ修正構成要素(flow modifying component)を更に備える。少なくとも1つの流れ修正構成要素は、血管支持体から血管壁の方へ突出することが好ましい。少なくとも1つの流れ修正構成要素は、少なくとも1つの画定された曲率半径を有する丸みを含めて、局所的な流動様式を修正するように働く所定の3次元形状を有する。
本発明の更なる態様によれば、人工血管接合部の血管の外部に並置するための流れ修正構成要素が提供される。この流れ修正構成要素は、血管と並置されたときに吻合部の機能不全または障害を防止するように血管内の局所的な流動様式の変化に作用する所定の3次元形状を有する。3次元形状は、丸みを含む。
本発明の更なる実施形態は従属請求項に定義されており、本発明の第2の態様以降の態様に対する特徴は、必要に応じて変更を加えた第1の態様の場合と同様である。
従って、本方法及び装置の例示的な例によれば、1つまたは複数の血管収容部分(vessel accommodating portion)を含む外部血管支持装置が提供される。1つまたは複数の血管収容部分は、トラフを画定する凹状表面を有する1つまたは複数の壁を含むことができる。更に、1つまたは複数の血管収容部分はカバー部分を備えることができ、カバー部分は、取り付けられたときに、取り付けられた部分間に画定された装置の1つ若しくは複数の内腔内に収容された1つ若しくは複数の血管を両部分が囲むように嵌合され、または各部分によって別個に嵌合される。1つまたは複数の流れ修正要素は、1つまたは複数の部分の内部壁から内腔内へ突出することができる。従って、内腔内の血管と並置されたとき、血管の内腔は、内腔内の液体の流れを修正するように修正することができる。いくつかの例では、流れ修正要素の少なくともいくつかは、局所的な乱流を減少させるのに適した3次元形状及び/または2次元横断面を含むという意味で(例えば、選択された小さいまたは最小の抗力係数を組み込む)、「血行力学的な形状」要素または「流体力学的な形状」要素と見なし、または定義することができる。
本開示の方法及び装置の別の例によれば、所定の位置に1つまたは複数の可塑的に形成可能な区分を含む外部血管支持装置も提供される。形成可能な区分は、ボタン状または翼状とすることができ、押されると支持内部壁内に陥入部を作製するように動作し、血管の内腔内へ突出する流れ修正要素として形成することができる。
本開示の方法及び装置の更なる別の例によれば、外部血管支持装置も提供され、支持体は全体として、可塑的に形成可能とすることができ、血管内の流動様式を修正するように必要に応じてリアルタイムで成形及び成型することができる。
本開示の方法及び装置の更に別の例によれば、膨張可能な流れ修正要素を有する外部血管支持装置も提供される。
本開示の方法及び装置の別の例によれば、90度より小さい角度で交差し、少なくとも2つの内腔を画定し、少なくとも2つの血管の吻合部を収容するように動作する、少なくとも2つの部分を含む外部血管支持装置も提供される。
本開示の方法及び装置の更に別の例によれば、90度以下の角度(α)で交差する1つまたは複数の部分と、1つまたは複数の交差部分の接合部を囲む可塑的に変形可能な部分とを含む外部血管支持装置も提供される。
本開示の方法及び装置の更に別の例によれば、90度より小さい角度で交差する少なくとも2つの部分と、交差部分の接合部に位置する鋭角に丸みを付けるように動作する流れ修正要素とを有する外部血管支持装置も提供される。
本開示の方法及び装置の別の例によれば、ホスト動脈部分(host artery portion)より長い静脈部分を含む外部血管支持装置も提供される。静脈部分は、円錐形の形状とすることができる。
本開示の方法及び装置の更に別の例によれば、支持体の内部壁及び外部壁のうちの少なくとも1つに取り付けられた1つまたは複数のセンサを含む外部血管支持装置も提供され、センサの出力信号は、ワイアまたは遠隔でコントローラへ搬送される。
本開示の一例によれば、血管内の流れを修正するシステムが提供される。このシステムは、前記血管内で低剪断応力及び乱流領域の位置及び寸法を識別するユニットと、前記低剪断応力及び乱流領域を分析するユニットと、前記分析に基づいて、前記低剪断応力及び乱流領域を少なくとも減少させることが知られている3次元の流れ修正構成要素の形状を選択するユニットとを含む。
本開示の一例によれば、血管内の流れを修正するシステムが提供される。このシステムは、前記選択された形状の前記領域のうちの少なくとも1つに対応する位置のような、少なくとも1つの位置で前記血管の壁を外部から修正し、それによって前記低剪断応力及び乱流領域のうちの少なくとも1つを減少させまたは排除するユニットを含む。
本開示の一例によれば、動静脈吻合部の血管アクセス処置の障害に作用しまたは防止するシステムが提供される。このシステムは、前述の段落の一方または両方のシステムを含むことができる。このシステムは、吻合された血管の流動様式で低剪断応力及び乱流領域の位置及び寸法を識別するユニットと、前記低剪断応力及び乱流領域を分析するユニットと、前記分析に基づいて、前記低剪断応力及び乱流領域を少なくとも減少させることが知られている形状を有する少なくとも1つの選択された3次元の流れ修正構成要素を含むテンプレートまたは支持体をあてがうユニットと、任意選択で、前記流れ修正構成要素が前記流動様式に与える効果を評価するユニットと、前記テンプレートを、選択された事前に製造された血管支持体に置き換え、または前記低剪断応力及び乱流領域のうちの少なくとも1つを減少させ若しくは排除するように必要に応じて前記支持体の修正を外部から調整するユニットとを含むことができる。
本開示の一例によれば、動静脈吻合部の血管アクセス処置の障害に作用しまたは防止するシステムが提供される。このシステムは、前段落のシステムを含むことができる。このシステムは、低剪断応力及び乱流領域等の領域のうちの少なくとも1つに対応する少なくとも1つの位置で前記吻合された血管の少なくとも1つの壁を外部から修正するユニットを含む。このシステムは、前記低剪断応力及び乱流領域のうちの少なくとも1つを減少させまたは排除するように必要に応じて前記支持体の修正を外部から調整するための事前に製造された血管支持体を更に含むことができる。
本開示の一例によれば、静脈部分及び/または動脈部分は、少なくとも接合部の内側壁上の血管の丸みに対応する丸みを有する。
本開示の一例によれば、動脈部分及び静脈部分は、移植されたとき、それぞれ動脈及び静脈を少なくとも部分的に囲んでおり、血管成形のためのデバイスの移植時に、接合部で静脈区分と動脈区分の両方に丸みを与えるように成形される。
本開示の一例によれば、血管の丸みは、血管内、少なくとも血管の丸みを有する血管接合部より下流の静脈内で、実質上層状の流れを得るために、且つ/または低い剪断応力及び乱流に関連する血管の区間を最小にし、若しくは排除するために与えられる。
本開示の一例によれば、人工血管接合部は、端側吻合部によって作られる。動脈部分及び/または静脈部分は、移植されたときにそれぞれ動脈及び静脈を囲むように構成される。デバイスは、静脈部分を動脈部分に対して角度を付けて配置するように成形される。静脈部分及び動脈部分は、角度を固定して画定するように接合されることが好ましい。この角度は、血管接合部で90度以下であることが好ましい。
本開示の一例によれば、静脈部分及び動脈部分は、接合部の第1の接合部分で鋭角を有し、接合部の反対側の第2の接合部分で鈍角を有するように配置される。血管支持体は、鋭角を有する第1の部分に丸みを含む。
本開示の一例によれば、鋭角は20度から60度の範囲内である。
本開示の一例によれば、静脈部分は、移植されたときに静脈を囲むように構成され、切頭円錐形状等を含めて、少なくとも部分的に切頭体形状を有し、接合部付近で最も小さい直径を有する。
本開示の一例によれば、医療デバイスは、好ましくはデバイスから血管の外部血管壁へ突出する少なくとも1つの流れ修正構成要素を含む。流れ修正構成要素は、好ましくはデバイスの移植時に流れ修正構成要素と並置された血管の位置近傍の局所的な乱流を抑制しまたは減少させるために、血管内の局所的な流動様式を修正するように働く所定の3次元形状を有する。
本開示の一例によれば、少なくとも1つの流れ修正構成要素の形状は、流れ修正構成要素の丸みと並置されたときに対応する形状及び寸法の血管の丸みを血管接合部に与えるような湾曲を有する丸みを含む。
本開示の一例によれば、静脈部分は、動脈部分より大きい長さを有する。静脈部分は、1cmから6cmの間の範囲内、特に2cmから3cmの間の範囲内の長さを有することが好ましい。
本開示の一例によれば、血管支持体は、静脈部分に対する動脈部分の空間的な操作を可能にするように働く接合部に少なくとも1つの形成可能な部分、及び/または動脈部分に対する静脈部分の空間的な操作を可能にするように働く接合部に少なくとも1つの形成可能な部分を含む。
本開示の一例によれば、血管支持体は、剛性、半剛性、または弾性である。
本開示の一例によれば、血管支持体は、静脈部分及び動脈部分のうちの少なくとも1つにおいて、拘束性の状態、収縮性の状態、緩く重なった状態、及び所定の限界まで弾性的に径方向に膨張可能な状態のうちの少なくとも1つである。
本開示の一例によれば、血管支持体は、血管支持体の内部壁の形状を獲得するために、血管壁が制限される限界まで血管の膨張を可能にするように膨張可能である。
本開示の一例によれば、血管支持体は、移植されたとき、血管に丸みを含む所定の形状を獲得させるように血管の区分を狭くする形状を有する。
本開示の一例によれば、静脈部分及び/または動脈部分は、血管の形状と共形となるように屈曲可能である。
本開示の一例によれば、血管支持体の壁は、時間と共に血管支持体の壁の中への組織の成長を可能にするように、多孔質または網状のうちの少なくとも1つである。
本開示の一例によれば、血管支持壁は、トラフを画定する凹状表面を含む。
本開示の一例によれば、静脈部分は、静脈の上に展開可能な単一の内腔を有する。
本開示の一例によれば、ひとたび展開されるとデバイスを定位置に係留するための縫合糸のような、少なくとも1つの係留ユニットが、医療デバイスを有する集合体内に設けられる。
本開示の一例によれば、係留ユニットのうちの少なくとも第1の係留ユニットが、静脈の上にひとたび展開されると静脈部分にあてがわれる。
本開示の一例によれば、係留ユニットのうちの少なくとも第2の係留ユニットが、任意選択で接合部の前面で、動脈の上にひとたび展開されると動脈部分にあてがわれる。
本開示の一例によれば、係留ユニットはブレースユニットを含む。
本開示の一例によれば、係留ユニットのうちの少なくとも1つは、デバイスから血管の外部血管壁へ突出する少なくとも1つの流れ修正構成要素を含み、流れ修正構成要素は、血管、特に動脈内の局所的な流動様式を修正するように働く所定の3次元形状を有する。
本開示の一例によれば、人工接合部は、動脈及び静脈の血管接合部に位置する端側吻合部である。
本開示の一例によれば、外部血管支持体は、血管に対する金型を含む。
本開示の一例によれば、動静脈吻合処置の障害に作用するシステムが提供される。このシステムは、医療デバイスを含む。このシステムは、吻合された血管の流動様式で低剪断応力及び乱流領域(region of low shear stress and turbulence)に対応する少なくとも1つの位置で、吻合された血管の少なくとも1つの壁を外部から修正する血管支持ユニットを更に含む。このユニットは、低剪断応力及び乱流領域を少なくとも減少させることが知られている形状を有する少なくとも1つの選択された3次元の流れ修正構成要素を含む。この例では、システムの血管支持ユニットはデバイスの外部血管支持体である。
本開示の一例によれば、処置方法は、例えば前記人工接合部が前記動脈及び前記静脈の血管接合部に位置する端側吻合部であるとき、血液透析のための動静脈瘻または動静脈シャントを作製するステップを含む。
いくつかの実施形態は、より均一な実質上層状の流れを実現する。
いくつかの実施形態はまた、乱流の低減、最小化、または排除を実現する。
いくつかの実施形態はまた、血管に所定の形状を獲得させることを実現する。
いくつかの実施形態はまた、血管アクセス処置の障害を低減させ、最小にし、または排除することができることを実現する。
いくつかの実施形態はまた、医療デバイスの支持の増大または医療デバイスの確実な位置決めを実現する。
本開示は、図面と併せて以下の詳細な説明からより詳細に理解及び評価されよう。
本方法及び装置による例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び装置による例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図と横断面図である。 本方法及び装置による他の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び装置による他の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図と横断面図である。 本方法及び装置による他の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び装置による別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図と横断面図である。 典型的なAV吻合部を通る血流の簡略化された断面図である。 典型的なAV吻合部を通る血流の簡略化された断面図である。 コンピュータ化された流体力学(CFD)シミュレーションを示す断面図である。 図5Aの簡略化された断面図である。 コンピュータ化されたCFDシミュレーションを示す断面図である。 図6Aの簡略化された断面図である。 本方法及び血管装置による別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び血管装置による別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び血管装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び血管装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 角度(α)の変化が吻合部を通る流れに与える効果を示す簡略化された断面図である。 角度(α)の変化が吻合部を通る流れに与える効果を示す簡略化された断面図である。 角度(α)の変化が吻合部を通る流れに与える効果を示す簡略化された断面図である。 本方法及び血管装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 吻合された血管の壁の接合部に形成された鋭角に丸みを付けることが吻合部を通る流れに与える効果を示す簡略化された断面図である。 本方法及び血管装置による図8A及び図8Bの流れ修正装置の実装形態を示す簡略化された横断面図である。 本方法及び血管装置による図8A及び図8Bの流れ修正装置の実装形態を示す簡略化された横断面図である。 本方法及び装置による他の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び装置による他の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び血管装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。 本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。
用語
本開示の「吻合部」という用語は、第1の血管(例えば、静脈、動脈、合成移植片)の壁を第2の血管(例えば、静脈、動脈、または合成移植片)の壁に取り付けて第1の血管の内腔から取り付けられた第2の血管の内腔内への流れを可能にし、または逆も同様にする連結線を意味する。そのような連結は、縫合または他の手段によって実行することができる。
本開示の「瘻」という用語は、動脈と静脈との間の異常な連結または通路を意味し、より詳細には、血液透析治療のために外科的に作製されたそのような血管の通路を意味する。進行した段階では、通常、静脈は、動脈系内への直接バイパス後、血流及び剪断応力がはるかに大きくなることに応答して実質上広く且つ細長くなり、カニューレ挿入を可能にするのに十分なほど大きいとき、瘻は「成熟した」と定義される。
本開示で、「流れ」及び「血流」という用語は区別なく使用され、血管を通るあらゆるタイプの流体の流れに関する。
本開示の「可塑的に形成可能」という用語は、物体の形状を第1の弛緩状態から第2の弛緩状態へ変化させる能力を意味する。
本開示の「弾性的に形成可能」という用語は、物体の形状を第1の弛緩状態から第2の非弛緩状態へ引き伸ばし、再び応力を受けなくなった後、その元の形状を実質上回復する能力を意味する。
本開示の「血管」という用語は、生物学的な血管であり、すなわち生物学的な血管組織の動脈または静脈である。血管は、患者の身体の一部分から別の部分で使用するために得られる組織の移植片であるいわゆる自家移植片とすることができる。従って、本開示の「血管」という用語は、例えばPTFE等のような生物学的に適合している合成材料である合成血管または移植片以外の血管である。
本開示の「丸み」という用語は、特に、接合部の鋭い縁部または角を回避する接合部の丸みである。丸みは、特に、端側吻合部等、血管の人工接合部に対して与えられる。任意選択で、丸みは、特に、隣接する血管間に形成された鋭角の実質上鋭い接合縁部に対して与えられる。丸みは、部分的に円形の曲線等、曲線状であり、すなわちまっすぐではない。丸みは、例えば血行力学的な形状を作製することによって、接合部の近位、接合部内、及び/または接合部の遠位で停滞領域及び/または乱流領域を減少させるように、接合縁部の表面を直すこと(resurfacing)ができる。丸みは、内向きの曲線として、すなわち血管の中心軸が湾曲の端部より湾曲の中心に近い凹状の湾曲または凹状を帯びた湾曲として与えることができる。そのような曲線の例は、くぼみまたはへこみである。別法として、丸みは、外向きの曲線として、すなわち血管の中心軸が湾曲の端部より湾曲の中心から遠い凸状または凸状のような湾曲として与えることができる。この種の曲線の例は、膨らみ、隆起、または突起である。曲線は、凹部を作製する場合と同様に圧縮動作またはプロセスに続いて形成することができ、接合縁部は、接合ネックの横断面を低減させるときは内向きに押し込まれる。別法として、曲線は、膨張動作またはプロセスに続いて形成することができ、接合縁部は、接合ネックの横断面を増大させるときは外向きに延ばされる。更に、丸みは、丸みを帯びた曲率半径を有することができる。丸みはまた、フィレット、すなわち角の凹状の緩和または面取りとすることができ、すなわち斜めの縁部を有することができる。更に、一実施形態では、丸みは、2つの異なる部分を含む丸みであり、各部分は、特定の半径を有する丸みを有する。そのような丸みは、図12Aまたは図12Bに見ることができる。丸みはまた、弓形として与えることができ、または弓形のような構造を有することができる。丸みは、血管全体または血管の一区分の輪郭と混同されるべきではなく、血管の長さに沿って特定の湾曲を有する。本明細書の丸みは、血管の壁の横断面の形状と混同されるべきでもない。
吻合部の「すぐ近傍」という用語は、吻合部の接合部から約1cm〜2cmの距離範囲を含む。
AV透析血管アクセスポイント移植片及び瘻内の静脈狭窄の病因の最初の状況は、特に移植片−静脈吻合部の低剪断応力及び乱流領域における血行力学的な応力である。別の重要な最初の状況は、静脈移植片が露出される壁張力が高くなることである。正常な生理学的条件下では、静脈循環の圧力は3mmHg〜5mmHgである。瘻の作製後、静脈内の平均圧力は100mmHgになる。動脈とは異なり、静脈の壁は比較的薄く、筋層も薄い。補償反応として、「新しい」生理学的条件及び高い圧力への適応を試みる一方、静脈壁は、突然の高い壁張力を低減させようとして厚くなる。壁が厚くなる病理学的プロセスは、内膜過形成及び静脈狭窄の原因であると見なされる。
新生内膜過形成では、内腔狭窄の程度は、新生内膜過形成の大きさと血管再造形の程度との両方に依存する。新生内膜過形成の量が同じ場合、血管の収縮及び好ましくない再造形が内腔狭窄をもたらす。
端側吻合部では、血管、通常は静脈の端部は、動脈内の外科的に作製された側面開口に外科的に固着される。このようにして、側面開口を通って動脈から静脈内への血流を得ることができる。側面開口の接合箇所は通常、外科的切開または切断及び後の接合部の吻合によって作製された血管組織の縁部及び角を含む。
これらの縁部または角のある接合部の丸みを作製することで、少なくとも部分的に縁部及び角を除去し、これらの縁部及び角を、接合部の血管壁の少なくとも一部分の有利な丸みに置き換えることができる。代替手段として、丸みは、縁部及び角に容積部を追加することができる。これは、後述する例及び図面に関連してより明らかにすることができる。
上記のように、本開示の発明者らは、血管内の流動様式の修正によって、流れの停滞領域または乱流領域を減少させ、または更には排除し、そのような発生が血管に与えうる悪影響を防止することができると理解した。
そのような修正は、以下で詳細に説明するように、流れの停滞または乱流が存在して血管の内腔内へ1つまたは複数の突起を生じさせることが予期または発見された血管壁沿いの所定の位置に圧力を印加することによって、いつでも外部から血管に適用することができる。適当な位置及び適当な3次元の幾何形状を有するそのような突起は、一定期間にわたってその場に残されたとき、流れの停滞領域または乱流領域を減少させ、または更には排除し、そのような発生が血管に与えうる悪影響を防止することができる。そのような減少及び/または排除は、突起の形成時にすぐ実現することができ、または血管が突起の方へ膨張する長時間にわたる組織の再造形及び過形成プロセス後に実現することができる。
本方法及び装置による例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図の図1A及び立面斜視図と横断面図の図1Bを、次に参照する。
図1Aは、1つまたは複数の血管収容部分102及び1つまたは複数のカバー部分110を含む開放位置にある流れ修正外部血管支持体(flow modifying external vascular support)100を示す。カバー部分110は、部分102から分離することができ、または部分102に少なくとも部分的に取り付けることができる。部分102は、トラフ150を画定する少なくとも1つの凹状表面104を有する内部壁108を含むことができる。部分110の内部壁108はまた、トラフ150を画定する少なくとも1つの凹状表面104を含むことができる。別法として、部分102及び110のいずれか1つは、閉鎖した管状の形状へ動くことが可能な単一の部材とすることができる。
図1Bは、閉鎖位置にある血管支持体100を示す。この構成では、例示のみを目的として、カバー部分110のマージン112を血管収容部分102のマージン114に取り付けることができ、カバー部分110のマージン116を部分102のマージン118に取り付けることができる。閉鎖されたとき、部分102及び110は、部分102及び110間に、または部分102及び110のそれぞれによって個々に、1つまたは複数の血管を収容及び囲むように働く1つまたは複数の内腔160を画定する。血管収容部分102及びカバー部分110はまた、以下でより詳細に説明するように、内部壁108から内腔160内へ突出する1つまたは複数の流れ修正要素106を含むことができる。
血管支持体100は、例えば生体適合性のステンレス鋼合金(例えば、コバルト−クロムまたはニッケル−チタン)等、可塑的に形成可能な高分子または金属材料から作ることができ、必要に応じて、内腔160内に収容される血管の部分を成形するために用いることができる。別法として、血管支持体100は、剛性または半剛性材料から作ることができ、金型のような形状を有することができる。この構成では、血管支持体100は、以下でより詳細に説明するように、内腔160内に収容された血管を所定の形状で成形するために用いることができ、可塑的に形成可能な区分を含むこともできる。別法として、任意選択で、血管支持体100は、弾性または非弾性の布繊維または糸から作ることができる。
血管支持体100の壁は、多孔質とすることができ、または網から作ることができ、その結果、時間と共に孔の中への組織の成長を可能にし、且つ/または血管の局所的な虚血性の損傷を防止して外膜の成長を可能にすることができる。
血管支持体100は、拘束性とし、すなわち血管壁に支持体100の内部壁の形状を獲得させるために限界まで血管の膨張を可能にすることができ、収縮性とし、すなわち血管の区分を狭くして血管に所定の形状を獲得させることができ、緩く重なることができ、または支持体100の内腔内に収容される血管に関連する所定の限界まで弾性的に径方向に膨張可能とすることができる。
別法として、血管支持体100の部分102及び110は、別個に、または取り付けられた状態で、前記血管の形状と共形となるように前記血管の周りで屈曲可能とすることができる。
流れ修正要素106は、剛性材料から作ることができ、内部壁108に取り付けて内腔160内へ突出させることができる。要素106は、以下でより詳細に説明するように、リアルタイムで内部壁108上の位置に付着させることができ、この位置は、ルックアップ表から判定され、またはリアルタイムで受け取ったデータに基づいて判定される。
別法として、任意選択で、要素106は、内部壁108の一体部分として製造することができ、または内部壁108上の様々な所定の位置に事前に取り付けて位置決めすることができ、その結果、最も適当な血管支持体100のリアルタイムの選択を可能にすることができる。
本方法及び装置による別の実施形態では、流れ修正要素106は、様々な所定の幾何形状及び寸法で供給することができ、要素106の1つまたは複数の表面上に1つまたは複数のピン170を含むことができ、支持体100の壁128内の1つまたは複数の所定の孔172内へピン170を挿入することによって、支持体100の内部壁108に取り付けることができる。
本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図の図2A及び立面斜視図と横断面図の図2Bでは、支持体200は、1つまたは複数の可塑的に形成可能な区分220を所定の位置に含むことができる。例えば、可塑的に形成可能な区分220で支持体200の外部壁222に圧力を印加し、内部壁208から内腔260内へ突出する1つまたは複数の陥入部224を形成することによって、流れ修正要素206をリアルタイムで形成することができる。区分220は、区分220内で陥入部224の寸法及び位置のわずかな変動を可能にするのに十分なほど大きい面積を有することができる。
陥入部224を特徴付けるパラメータ(すなわち、寸法、位置等)は、例えば後述する方法で様々な寸法及び位置の流れ修正要素を含むテンプレートを用いることによって、経験的にリアルタイムで判定することができ、または選択された血管を特徴付けるパラメータ及び血管上の支持体200の配置位置に基づいて、ルックアップ表から選択することができる。
本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である図2Cに示すように、支持体200は、全体として、可塑的に形成可能とすることができ、必要に応じてリアルタイムで成形及び成型することができる。この実施形態では、流れ修正要素206は、上記の方法と同様に任意の所望の位置に形成することができ、任意の所望の寸法を有することができる。別法として、支持体200は、全体として、弾性的に形成可能とすることができ、事前に取り付けられまたはリアルタイムで取り付けられた流れ修正要素206を含むことができる。
別法として、任意選択で、支持体200は、内腔260の中心軸の方のみへ径方向に可塑的に形成可能とすることができる。
別法として、任意選択で、支持体200は、温度変化の結果として、または他の手段によって、時間と共に硬化させることができる材料から作ることができ、その新しく形成された形状を保持することができる。別法として、流れ修正要素206を含む支持体200は、事前定義された形状で、剛性の形成不可能な状態を有して、用意され得る。
本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図と横断面図の図3を、次に参照する。流れ修正要素306を、底部302に固着させることができる。底部302は、接着剤、径方向の収縮、または任意の他の方法によって、血管支持体300の内部壁308に取り付けることができる。流れ修正要素306は、図3に示すように緩く支えることができ、または部分的に事前に引き伸ばした形状とすることができ、矢印によって示す方向に初期状態310から破線によって示す膨張状態320へ膨張可能とすることができる。
要素306は、要素306または底部302上の1つまたは複数の1方向または2方向バルブ316に連結された1つまたは複数の供給配管314を介して、シリンジまたはポンプ等の供給源312によって供給することができる。要素306は、流体の初期状態を有する生理食塩水または生体適合性材料等の生体適合性の流体を用いることによって膨張させることができ、この流体は、温度変化の結果として、または他の手段によって、時間と共に可塑性の性質になることができ、または硬化させることができ、新しく形成された形状を保持することができる。
供給源312及び供給配管314は、要素306が所望の寸法まで膨張した後に取り外すことができる。膨張した形状の膨張可能な要素306を特徴付けるパラメータ(すなわち、寸法、位置等)は、例えば様々な寸法及び位置の流れ修正要素を含むテンプレートを用いることによって、経験的にリアルタイムで判定することができ、または選択された血管を特徴付けるパラメータ及び血管上の処置の位置に基づいて、ルックアップ表から選択することができる。
説明の目的で血管壁の一部が除去された簡略化された断面図である図4A及び図4Bを、次に参照する。図4A及び図4Bは、透析処置の血管アクセスに備えて一般に用いられる典型的なAV吻合部400を通る血流を例証する。この断面は、吻合された血管の中心軸に対して平行な平面に沿って切り取ったものである。吻合部を通る血液の流れの流体力学は、とりわけ、血管アクセス吻合処置に対して選択された動脈及び動脈に沿って処置が実行される位置に依存する。
図4Aで、血流は、入ったときと同じ方向(矢印455)に、吻合部400の動脈部分402から出る(矢印450)。ホスト動脈430の動脈部分402を流れる血液の一部分は、AV瘻404を通って吻合部400の移植片/静脈406部分内へ分岐する。そのような状況は、血管アクセス吻合処置が肘の上、例えば上腕動脈と尺側皮静脈または橈側皮静脈との間で実行されるときに生じる。
図4Bで、血流は、矢印455及び460によって示すように、反対の流れ方向に動脈部分402の両方の端部から吻合部400に入る。ホスト動脈430の動脈部分402を流れる血液の一部分は、AV瘻404を通って吻合部400の移植片/静脈406部分内へ分岐することができる。そのような状況は、例えば、血管アクセス吻合処置が肘の下、例えば橈骨動脈と前腕正中皮静脈または橈側皮静脈との間で実行されるときに生じる。
本方法及び装置の発明者らは、図4A及び図4Bに示す血管等の吻合された血管を通る血流の流体力学を分析するツールとして、血流シミュレーションを実施するための文献からの関連する臨床的な流れデータと共に、(米国ペンシルバニア州キャノンズバーグに本社を置く)ANSYS,Inc.によるCFXソフトウェアを使用するコンピュータ化された流体力学(CFD:Computerized Fluid Dynamics)分析を用いた。知られている生理学的及び解剖学的データ並びに様々な臨床的及び前臨床的な研究からの仮定に依拠するこれらのシミュレーションは、吻合部の構成及び血管壁の修正によってそのような吻合部を通る血流の力学を最適化し、血液透析の血管アクセス機能不全を最小にし、おそらく防止することにつながる情報を提供する。前述のシミュレーションの部分的な結果を、図5A、図5B、図6A、及び図6Bに示す。
図4Aの血管等の吻合された血管を通る血液の流れを示す、コンピュータ化されたCFDシミュレーションを示す断面図である図5A、及び図5Aの簡略化された断面図である図5Bを、次に参照する。図5A及び図5Bでは、低い速度を特徴とすると考えられる1つまたは複数(この場合、2つ)の区間を例証するために、説明の目的で、血管壁の一部が除去されている。動脈領域502内の第1の区間512、すなわち「ヒール」は、吻合された血管500のAV瘻504の反対側に位置し、第2の区間514は、AV瘻504に近接し、または静脈/AVシャント移植片506部分内に位置する。区間512及び514の一方または両方は、低い剪断応力及び乱流に関連することがあり、やがて内膜過形成、血栓、または他の合併症をもたらし、血管アクセスの成熟段階において血管アクセス障害を招くことがある。部分的により均一で実質上層状の流れ516が、区間512/514を迂回することに留意されたい。
コンピュータ化されたCFDシミュレーションを示す断面図である図6A、及び図6Aの簡略化された断面図である図6Bは、図4Bの血管等の吻合された血管を通る血液の流れを示す。図6A及び図6Bでは、図5A及び図5Bに示した区間512/514と同様に、低い速度を特徴とすると考えられる1つまたは複数(この場合、2つ)の区間を例証するために、説明の目的で、血管壁の一部が除去されている。動脈領域602内の第1の区間612、すなわち「ヒール(heel)」は、吻合された血管600のAV瘻604の反対側に位置し、第2のより小さい区間614は、AV瘻604または静脈/AVシャント移植片606部分内に位置する。区間612及び614の一方または両方は、低い剪断応力及び乱流に関連することがあり、やがて内膜過形成、血栓、または他の合併症をもたらし、血管アクセスの成熟段階において障害を招くことがある。部分的により均一で実質上層状の流れ616が、区間612/614を迂回することに留意されたい。
実験から分かるように、また図5A、図5B、図6A、及び図6Bに示すように、各区間は、幾何形状、血管のタイプ、及び血管壁の直径、血管壁からの距離、流れパターン及び流量、並びにコンピュータ化された流体力学プリント等のパラメータを特徴とする。血管に沿った区間512/514、612/614の位置は可変であり、血管アクセス吻合処置に対して選択された血管、選択された処置の解剖学的な位置(例えば、動脈及び静脈の横断面の直径)、並びに吻合部位の生理学的な条件(例えば、動脈内の流量、血圧、アテローム性動脈硬化症の大きさ)に依存する。
区間512/514、612/614等の停滞領域及び/または乱流領域は、血管の交点に近接して様々な数及び/または様々な位置で発生しうることにも留意されたい。
本方法及び装置による別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である図7A及び図7Bを、次に参照する。図7A及び図7Bは、上記の透析処置の血管アクセスに備えて一般に用いられるAV吻合向けに設計された流れ修正血管支持体700を示す。
図7Aは、90度未満の角度で交差する1つまたは複数の分岐702−1及び702−2を有する1つまたは複数の血管収容部分702と、90度未満の角度で交差する1つまたは複数の分岐702−1及び702−2を有する1つまたは複数のカバー部分710とを含む開放位置にある血管支持体700を示す。血管収容部分702−1及び702−2は、血管収容部分702−1及び702−2間に、鋭角722と、鋭角722の反対側の鈍角724とを画定する。
閉鎖されたとき、部分702及び710は、部分702及び710間に、1つまたは複数の血管を収容及び囲むように働く1つまたは複数の内腔704を画定する。別法として、部分702及び710は、少なくとも部分的に連結することができ、各部分は、1つまたは複数の血管を個々に少なくとも部分的に囲む。
カバー部分710は、血管収容部分702とは別個のものとすることができ、または血管収容部分702に少なくとも部分的に取り付けることができる。血管収容部分702及び/またはカバー部分710はまた、部分702及び710の一方または両方の内部壁708に取り付けられた1つまたは複数の流れ修正要素706を含むことができる。
図7Bは、閉鎖位置にある血管支持体700を示す。この構成では、例示のみを目的として、カバー部分710のマージン712は、血管収容部分702のマージン714の鏡面対称とすることができ、マージン714に取り付けることができ、カバー部分710のマージン716は、血管収容部分のマージン718に取り付けることができる。
閉鎖されたとき、血管収容部分702及びカバー部分710は、血管収容部分702とカバー部分710との間に、1つまたは複数の血管を収容及び少なくとも部分的に囲むように働く90度未満の角度で交差する1つまたは複数の内腔704を画定する。1つまたは複数の内腔704は、内腔704の内部壁708から内腔704内へ突出する1つまたは複数の流れ修正要素706を含むことができる。
血管支持体700は、例えば生体適合性のステンレス鋼合金(例えば、コバルト−クロムまたはニッケル−チタン)等、可塑的に形成可能な高分子または金属材料から作ることができ、必要に応じて、内腔704内に収容される血管を成形するために用いることができる。別法として、血管支持体700は、剛性または半剛性材料から作ることができ、金型のような形状を有することができる。この構成では、血管支持体700は、内腔704内に収容された吻合された血管を所定の形状で成形するために用いることができ、可塑的に形成可能な区分を含むこともできる。別法として、任意選択で、血管支持体700は、弾性または非弾性の布繊維または糸から作ることができる。
血管支持体700の壁は、多孔質とすることができ、または網から作ることができ、その結果、時間と共に孔の中への組織の成長を可能にすることができる。
血管支持体700は、拘束性とし、すなわち血管壁に支持体700の内部壁の形状を獲得させるために限界まで血管の膨張を可能にすることができ、収縮性とし、すなわち血管の区分を狭くして血管に所定の形状を獲得させることができ、緩く重なることができ、または支持体700の内腔内に収容される吻合された血管に関連する所定の限界まで弾性的に径方向に膨張可能とすることができる。
別法として、血管支持体700の部分702−1及び702−2は、別個に、または取り付けられた状態で、前記血管の形状と共形となるように前記血管の周りで屈曲可能とすることができる。
別法として、任意選択で、血管支持体700は、剛性材料から作ることができ、内腔704内に収容される吻合された血管を所定の3次元の幾何形状で成形するように働く金型のような形状を有することができる。追加として、任意選択で、血管支持体700はまた、流れ修正要素722として形成するために、図2A及び図2Bに示す部分220に類似の可塑的に形成可能な部分720を含むことができる。
血管支持体700の壁は、時間と共に壁の中への組織の成長を可能にするように、多孔質とすることができ、または網から作ることができる。
別法として、任意選択で、血管支持体700は、弾性または非弾性の布繊維または糸から作ることができる。
流れ修正要素706は、剛性材料から作ることができ、内部壁708に接着剤で取り付け、または内部壁708の一体部分として製造して、内腔704内へ突出させることができる。要素706は、リアルタイムで内部壁708上の位置に付着させることができ、この位置は、経験的に判定され、若しくはルックアップ表から選択することができ、または別法として、任意選択で、内部壁708上の様々な所定の位置に事前に取り付けて製造することができ、その結果、最も適当な血管支持体700のリアルタイムの選択を可能にすることができる。
流れ修正要素706の位置及び寸法の選択は、図5A、図5B、図6A、及び図6Bに示すシミュレーションの結果、並びに選択された血管を特徴付けるパラメータ(例えば、血管壁の直径、血管タイプ等)及び血管上の血管アクセス吻合処置の位置等の追加または他の要因に基づいて行うことができる。これらの考察は、上記の低い剪断応力及び乱流に関連しうる512/514(図5)及び612/614(図6)等の区間を最小にし、または更には排除することを目的としている。
追加または別法として、流れ修正要素706の位置及び寸法の選択はまた、血管アクセス吻合処置中に収集されるリアルタイムのパラメータに基づいて行うこともできる。
本方法及び血管支持体による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である図8A及び図8Bを、次に参照する。支持体800は、1つまたは複数の形成可能な部分820を所定の位置に含むことができる。
流れ修正要素806は、例えば、圧力を印加して可塑的に形成可能な部分820で支持体800の外部壁822を修正し、内部壁808から内腔804内へ突出する1つまたは複数の陥入部824を形成することによって、リアルタイムで形成することができる。陥入部824を特徴付けるパラメータ(すなわち、寸法、位置等)は、例えば様々な寸法及び位置の流れ修正要素を含むテンプレートを用いることによって、経験的にリアルタイムで判定することができ、または選択された血管を特徴付けるパラメータ及び血管上の処置の位置に基づいて、ルックアップ表から選択することができる。
追加として、任意選択で、支持体800はまた、以下でより詳細に説明するように、可塑的に形成可能な部分826を鋭角850に含むことができ、それによって、吻合されている血管(図示せず)の尖った接合部852を丸くした接合部に成型することを可能にすることができる。
図9A、図9B、及び図9Cは、角度(α)の変化が吻合部を流れる血流に与える効果を示す簡略化された断面図である。図9A、図9B、及び図9Cでは、説明の目的で、血管壁の一部が除去されている。角度(α)は、動脈930の中心軸(Z)と静脈940の中心軸(W)との間の交差点の角度として画定される。区間512/514及び612/614のそれぞれを特徴付ける前述のパラメータの変化は、対応する角度(α)の変化に続いて生じる。
図9Aでは、角度(α)を約30度(α=30°)とすることができる。前述の区間512/514及び612/614に類似の2つの区間912及び914に注意されたい。動脈領域902内の区間912、すなわち「ヒール」は、吻合された血管900のAV瘻904の反対側に位置し、第2の区間914は、AV瘻904に近接し、または静脈/AVシャント移植片906の部分内に位置する。部分的により均一で実質上層状の流れ916が、区間912/914を迂回することに留意されたい。
図9Bでは、角度(α)を約45度(α=45°)とすることができる。この角度で、区間912/914は、図9Aの区間912/914より小さいと考えられ、異なる幾何形状を帯びていることがある。これらの変化により、均一で実質上層状の流れ916において、図9Aに示す(α=30°)で同じ領域を通る実質上層状の流れ量より、吻合された血管900の静脈/AVシャント移植片906の部分を流れる血液量が大きくなると考えられる。
図9Cでは、角度(α)を約60度(α=60°)とすることができる。この角度で、区間914は、排除されたと考えられ、吻合された血管900のAV瘻904または静脈/AVシャント移植片906の部分を通る流れは、実質上層状であると考えられる。区間912はまた、対応する図9A及び図9Bの(α=30°)及び(α=45°)の場合より小さいと考えられる。通常、これらの変化により、均一で実質上層状の流れ916において、図9A及び図9Bに示す実質上層状の流れ量より、吻合された血管900を流れる血液量が大きくなると考えられる。
上記で示したように、血管アクセス吻合処置に選択される各動脈及び静脈対、並びに処置を実行すべき動脈及び静脈対上の選択された解剖学的な位置、並びに吻合箇所の生理学的な条件(例えば、流量、血圧)に対して、区間512/514、612/614、及び912/914等の低い剪断応力及び乱流に関連する区間を低減させ、または更には排除することができ、血管アクセス処置障害の防止に寄与する層状の流れを実質上増大させることができる、最適の角度(β)を判定することができる。最適の角度(β)は、例えば様々な角度(α)を有するテンプレートを用いることによって、経験的に得ることができ、または選択された血管を特徴付けるパラメータ及び血管上の処置の位置に基づいて、ルックアップ表から得ることができる。
例示のみを目的として、実験から、発明者らによって設定された特有の実験条件下で、上腕動脈上で実行されるAV吻合に対する最適の角度(β)は約45度(α=45°)であることが分かり、図1Bに示す構成等の構成内の橈骨動脈上で実行されるAV吻合に対する最適の角度(β)は60度より大きい(α>60°)ことが分かり、図1Aに示す構成等の構成内の橈骨動脈上で実行されるAV吻合に対する最適の角度(β)は約30度(α=30°)であることが分かった。
本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である図10を、次に参照する。図10では、支持体1000はまた、静脈/AVシャント移植片(図示せず)を収容する支持部分1030とホスト動脈(図示せず)を収容する支持部分1040との接合部を完全に囲む可塑的に形成可能な部分1028を含むことができる。この実施形態では、瘻(図示せず)を通る血流を最適化するために、部分1040に対する部分1030の操作により、矢印1070に示すように部分1040に対して部分1030を傾斜または回転させることによって、上記の角度(α)を変動させ、または部分1030及び1040間の特別な関係を変動させることが可能になる。別法として、様々な固定の所定の角度(α)を有する支持体1000を事前に製造することができる。
形成可能な部分1028はまた、以下でより詳細に説明するように、吻合されている血管(図示せず)の尖った接合部1052を丸くした接合部に成型するために用いることができる。
別法として、任意選択で、支持体1000は、全体として、図2Cの支持体200と同様に、可塑的に形成可能とすることができ、必要に応じてリアルタイムで成形及び成型することができる。この実施形態では、流れ修正要素706(図7A及び図7B)は、任意の所望の位置に形成することができ、任意の所望の寸法を有することができる。
角度(α)の変動のみによって、区間512/514、612/614、及び912/914等の低い剪断応力及び乱流に関連する区間を完全に排除するのは困難であることが分かった。吻合された血管の壁の接合部に形成された鋭角に丸みを付けることが吻合部を通る血流に与える効果を示すために説明の目的で血管壁の一部が除去されている簡略化された断面図である図11に示すように、例えば静脈1140と動脈1130の接合点で鋭角1150を尖った接合部1152から丸くした接合部1154に成形すること等の他の要因が、区間914(図9)を実質上減少させることも分かった。丸くした接合部1154の半径は、例えばテンプレートを用いることによって、リアルタイムで得ることができ、または選択された血管を特徴付けるパラメータ及び血管上の処置の位置に基づいて、ルックアップ表から選択することができる。
丸くした接合部は、0.25mmから4mmの範囲内、好ましくは0.5mmから2.5mmの範囲内の曲率半径を有する湾曲を有することができる。接合部と並置されたときに対応する形状及び寸法の前記接合部の丸みを前記血管接合部に与えるために、血管支持体には、0.25mmから4mmの範囲内、好ましくは0.5mmから2.5mmの範囲内の曲率半径を有する湾曲を有する丸みが与えられる。
要約すると、以下で例証するように、例えば血管の内腔内へ突出する流れ修正要素を用いて血管内の流れを修正することで、区間512/514、612/614、及び912/914等の低い剪断応力及び乱流に関連する区間を実質上低減させ、または更には排除し、実質上層状の流れを増大させ、血管アクセス処置障害の防止に寄与することができると考えられる。以下でより詳細に説明するように、上記で説明した実験及びシミュレーションの結果を分析及び集計して、ルックアップ表または任意の他の参照にし、それを用いて、血管支持体の流れ修正要素の寸法及び位置を事前に決定することができる。
本方法及び装置による図8Bに示す支持体等の流れ修正支持体の実装形態を軸Z−Zに沿って示す簡略化された横断面図である図12A及び図12Bを、次に参照する。図12A及び図12Bに示す血管支持体1200は拘束性のタイプであり、所定の限界まで血管壁1232/1242の膨張を可能にする。
支持体1200は、剛性体、半剛性体から作ることができ、または内腔1202及び1210内に収容される血管に関連する所定の限界まで弾性的に径方向に膨張可能とすることができる。
支持体1200はまた、1つまたは複数の可塑的に形成可能な弾性または剛性の事前に成形された部分1220、1222、及び1224を含むことができ、部分1220、1222、及び1224の位置及び寸法は所定のものであり、選択された血管を特徴付けるパラメータ及び血管上の処置の位置に基づいてルックアップ表から得られる。
「ヒール」領域1208でAV瘻1250とは反対側に位置する部分1220は、支持体1200の内腔1202内へ内向きに押し込まれて、流れ修正要素1206を作製する陥入部1204を形成する。
鋭角1218の部分1222は、内向きに押し込まれて、丸くした接合部1226を成型する。
領域1212でAV瘻1250に並置された部分1224は、リアルタイムで内向きに押し込まれており、または別法として事前に選択されており、部分1224及び1212は、支持体1200の内腔1210内へ内向きに既に事前に押し込まれて(形成されて)、陥入部1214を形成し、流れ修正要素1216を作製する。
図12Aに示すように、血管支持体1200の部分1230は静脈/AVシャント移植片1232を収容し、血管支持体1200の部分1240はホスト動脈1242を収容する。支持体1200は、静脈/AVシャント移植片1232及びホスト動脈1242より直径が大きく、この段階の血管内側の流動様式に作用しない。
図12Aは、低い速度を特徴とすると考えられる1つまたは複数(この場合、2つ)の区間、すなわち、瘻1500の反対側に位置するホスト動脈1242内の第1の区間1244、すなわち「ヒール」と、AV瘻1500に近接し、または静脈/AVシャント移植片1232内に位置する第2の区間1246とを例証する。
血管内の血圧により、図12A及び図12Bに破線で表すホスト動脈1242及び静脈/AVシャント移植片1232の壁は、支持体1200の内部壁1228に押し付けられて、支持体1200の内部壁1228の輪郭に追従する。
血管支持体1200によって支持されるAV瘻1250を流れる血液は、流れ修正要素1206、1216及び丸くした接合部1226による作用を受け、上記で説明したように均一で実質上層状の流れ1234で流れる。この構成では、低い剪断応力及び乱流に関連しうる区間512/514(図5)、612/614(図6)、及び412/414(図4)に類似の区間1244及び1246は、著しく減少され、または完全に排除される。
要約すると、血管支持体1200の適用は、吻合された血管の流動様式で低剪断応力及び乱流領域1244及び1246の位置及び寸法を識別するステップと、領域1244及び1246のパラメータを分析するステップと、この分析に基づいて、領域1206/1216を少なくとも減少させることが知られている3次元の流れ修正要素1206/1216の形状を選択し、1つまたは複数の領域1206/1216に対応する1つまたは複数の位置で、吻合された血管1232及び1242の1つまたは複数の壁を修正するように、テンプレートを修正または選択するステップと、3次元の流れ修正要素1206/1216が流動様式に与える効果を評価し、テンプレートを、選択された事前に製造された支持体1200に置き換え、または領域1206/1216の1つ若しくは複数を減少させ、若しくは排除するように、必要に応じて、支持体1200の修正を外部から調整するステップとを含むことができる。
Roy-Chaudhury等の非特許文献2によれば、血管は、元の剪断応力レベルを維持しようとする。流れ、従って剪断応力(流れは剪断応力に正比例する)が増大すると、血管壁に印加される剪断応力を低減させようとして、常に血管の膨張を招く。
血管壁の直径内の処置後の膨張に対応するために、上記で説明した考察に従って血管アクセス処置に対して選択された図7A、図7B、図8A、図8B、及び図10に示した支持体のいずれか1つは、選択された支持体内に収容されて支持体によって支持される血管の処置前の直径より寸法が大きい直径を有するように選択することもできる。これにより、Roy-Chaudhury等によって記載されているように、支持体内に収容される血管の処置後の膨張を可能にし、最終的に、上記の選択された支持体の内部壁に押し付けて、支持体の内部壁の輪郭に追従させる。
本方法及び装置の発明者らが実施した更なる実験及びシミュレーションにより、特に静脈部分の処置後の径方向の膨張が生じ、新生内膜過形成の発達に著しい寄与要因を形成しうるという点で、Roy-Chaudhury等の発見が確認された。また、AV吻合部の静脈部分に外部からの支持を加えることで、過形成の発達を防止できることが分かった。
図13A及び図13Bは、図7A、図7B、図8A、図8B、及び図12に示すタイプの本方法及び装置による他の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である。図13Aでは、支持体1300の静脈部分1302は、図13A及び図13Bに点線で示す吻合部1350から測定すると、支持体1300のホスト動脈部分1304より長く延びることができる。静脈部分1302の長さは、1cmから8cmの間の範囲内とすることができる。より一般に用いられる静脈部分1302の長さは、2cmから6cmの間の範囲内とすることができ、更により一般に用いられる静脈部分1302の長さは、3cmから5cmの間の範囲内とすることができる。
図13Bは、図13Aに示す支持体に類似の支持体1300を示す。図13Bでは、静脈部分1302は円錐形の形状とすることができ、狭い方の端部は、吻合部1350から最も遠く、広い方の端部は、吻合部1350から最も遠く、支持体1300の静脈部分1302の内側に収容された静脈(図示せず)は、血管アクセスとして働くのに許容できる血管の直径まで、制御された形で段階的に膨張することを可能にすることができる。吻合部1350と、血管アクセス(図示せず)として働くのに許容できる直径を有する血管の区分との間の距離は、吻合部1350から約2cm〜5cmとすることができる。
従って、有利な血管支持ユニットには、妨げられていない血管アクセスを可能にするのに適した長さが提供される。
本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である図14を、次に参照する。図7Aに示すタイプの支持体1400は、支持体1400の内部壁1404に取り付けられた1つまたは複数のセンサ1402を含むことができる。追加または別法として、センサ1402は、1つ若しくは複数の流れ修正要素1406に取り付けることができ、または流れ修正要素1406の内側に位置することができる。センサ1402からの出力信号は、ワイア1408によってコントローラ1410へ搬送することができる。別法として、出力信号は、センサ1402からコントローラ1410内の遠隔受信器へ送信することもできる。
センサ1402は、流量計、圧力センサ、ドップラトランスデューサ、NIRSセンサ、PHセンサからなるセンサの群から選択された1つまたは複数のセンサとすることができ、支持体1400内に収容される血管内の流量及び流れパターン、血圧、狭窄の程度等に関する情報を提供することができる。
センサ1402からの情報を用いて、支持体1400内に囲まれた、吻合された血管(図示せず)を通る最適の血流条件を実現するように、または一定期間にわたって血管アクセスの成熟を継続的若しくは周期的に監視して切迫した合併症の初期診断を可能にするように、血管支持体1200をリアルタイムで調整することができる。
本方法及び装置による更に別の例示的な実施形態の簡略化された立面斜視図である図15に示すように、図7Bに示すタイプの血管支持体1500は、支持体1500の外部壁に取り付けられた1つまたは複数のセンサ1502を含むことができる。センサ1502からの出力信号は、ワイア1508によってコントローラ1510へ搬送することができる。別法として、出力信号は、センサ1502からコントローラ1510内の遠隔受信器へ送信することもできる。
センサ1502は、流量計、圧力センサ、ドップラトランスデューサからなるセンサの群から選択された1つまたは複数のセンサとすることができ、支持体1500内に収容される血管内の流量及び流れパターン、血圧、狭窄の程度等に関する情報を提供することができる。
センサ1502からの情報を用いて、支持体1500内に囲まれた、吻合された血管(図示せず)を通る最適の血流条件を実現するように、または一定期間にわたって血管アクセスの成熟を継続的若しくは周期的に監視して切迫した合併症の初期診断並びに成熟していない血管アクセスへの干渉及び修復を可能にするように、血管支持体1500をリアルタイムで調整することができる。
いくつかの実施形態では、医療デバイスは、例えば端側吻合部に対する2つの部材からなる外部支持体を備える。図16に示すように、そのような2つの部材からなる外部支持体1600は、静脈制限器(vein restrictor)1610等の静脈部分と、流れ調整器(flow adjuster)1620等の動脈部分とを備えることができる。静脈制限器1610は、流れ調整器1620が静脈と静脈制限器1610との間に位置するように、流れ調整器1620に連結することができる。別法として、静脈制限器1610は、静脈制限器1610が静脈と流れ調整器1620との間に位置するように、流れ調整器1620に連結することができる。静脈制限器1610と流れ調整器1620との間の連結は固定することができ、または取外し可能とすることができる。連結が取外し可能である場合、静脈制限器1610は、流れ調整器1620から容易に取り外すことができる。静脈制限器1610は円錐形とすることができ、すなわち円錐形の形状を有することができ、底部の直径は、上部の直径より端部と側面との吻合された接合部に近く、上部の直径は、底部の直径より大きい。更に、静脈制限器1610は、5mm〜50mm、好ましくは10mm〜30mmの長さ、及び1.1〜1.8、好ましくは1.3〜1.4の上部の直径と底部の直径の比を有することができる。更に、静脈制限器1610は、より合わせた、織った、または絡み合わせた網とすることができる。流れ調整器1620は、レーザで切断することができ、端側吻合部に使用される場合、「側面部分」(すなわち、動脈部材)と「端部部分」(すなわち、静脈部材)の接合部及び/またはその付近に配置することができる。従って、流れ調整器1620は、吻合角度を画定するように設計、構築、成形、または建設することができる。更に、流れ調整器1620は、静脈制限器1610の底部の直径を画定するように設計、構築、または建設することができる。更に、流れ調整器1620は、鋭角を有する端部と側面との吻合された接合部の側面に特有の丸み1626を有するように設計、構築、成形、または建設することができる。流れ調整器1620は、1,500未満の平均レイノルズ数を与える丸み1626を有するように成形または設計できるため、乱流を減少させ、最小にし、または排除することができる。従って、流れ調整器1620は、層状の流れを実質上増大させ、血管アクセス処置障害の防止に寄与することができる。更に、2つの部材からなる外部支持体1600は、静脈制限器1610及び/若しくは流れ調整器1620の支持を増大させ、または静脈制限器1610及び/若しくは流れ調整器1620を固定するための動脈ブレース1630を備える。
いくつかの実施形態では、少なくとも1つの流れ修正要素は、動脈流修正要素であり、すなわち動脈の流れを修正する流れ修正要素である。
いくつかの実施形態では、血管支持体及び/または流れ修正要素は、吻合部の近傍またはすぐ近傍に位置するものであり、従って流れ修正要素は、吻合近傍の乱流に作用し、それを完全に排除し、著しく減少させ、または少なくとも部分的に抑制する。流れ修正要素は、前述の接合部の丸みを含むことができる。
流れ修正要素について本明細書に説明したが、代わりにこの要素は、医療デバイスの血管支持体等の構成要素、すなわち別個の要素または異なる部分の一部分とすることもできる。
本開示に示す実施形態及び構成のいずれかは、胆道系、泌尿器系、胃腸系、及び他の系の血管に、適用可能ならば、適宜、変更を加えて適用可能とすることができることが、当業者には理解されよう。
本発明は、上記で具体的に図示及び説明した内容に限定されるものではないことも、当業者には理解されよう。逆に、添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲は、上記の様々な特徴の組合せ及び部分的な組合せ、並びに上記の説明を読めば当業者には想到される従来技術にないそれらの組合せの修正及び変更をどちらも含む。
100 流れ修正外部血管支持体
102 血管収容部分
104 凹状表面
106 流れ修正要素
108 内部壁
110 カバー部分
112 マージン
114 マージン
116 マージン
118 マージン
128 壁
150 トラフ
160 内腔
170 ピン
172 孔
200 支持体
206 流れ修正要素
208 内部壁
220 可塑的に形成可能な区分
222 外部壁
224 陥入部
260 内腔
300 血管支持体
302 底部
306 流れ修正要素
308 内部壁
310 初期状態
312 供給源
314 供給配管
316 バルブ
320 膨張状態
400 AV吻合部
402 動脈部分
404 AV瘻
406 移植片/静脈
430 ホスト動脈
450 矢印
455 矢印
460 矢印
500 吻合された血管
502 動脈領域
504 AV瘻
506 静脈/AVシャント移植片
512 第1の区間
514 第2の区間
516 実質上層状の流れ
600 吻合された血管
602 動脈領域
604 AV瘻
606 静脈/AVシャント移植片
612 第1の区間
614 第2の区間
616 実質上層状の流れ
700 流れ修正血管支持体
702 血管収容部分
702−1 分岐、血管収容部分
702−2 分岐、血管収容部分
704 内腔
706 流れ修正要素
708 内部壁
710 カバー部分
712 マージン
714 マージン
716 マージン
718 マージン
720 可塑的に形成可能な部分
722 流れ修正要素、鋭角
724 鈍角
800 支持体
804 内腔
806 流れ修正要素
808 内部壁
820 可塑的に形成可能な部分
822 外部壁
824 陥入部
826 可塑的に形成可能な部分
850 鋭角
852 尖った接合部
900 吻合された血管
902 動脈領域
904 AV瘻
906 静脈/AVシャント移植片
912 区間
914 区間
916 実質上層状の流れ
940 静脈
1000 支持体
1028 可塑的に形成可能な部分
1030 支持部分
1040 支持部分
1052 尖った接合部
1070 矢印
1130 動脈
1140 静脈
1150 鋭角
1152 尖った接合部
1154 丸くした接合部
1200 支持体
1202 内腔
1204 陥入部
1206 流れ修正要素
1208 「ヒール」領域
1210 内腔
1212 領域、部分
1214 陥入部
1216 流れ修正要素
1218 鋭角
1220 部分
1222 部分
1224 部分
1226 丸くした接合部
1228 内部壁
1230 部分
1232 静脈/AVシャント移植片
1234 実質上層状の流れ
1240 部分
1242 ホスト動脈
1244 第1の区間
1246 第2の区間
1250 AV瘻
1300 支持体
1302 静脈部分
1304 ホスト動脈部分
1350 吻合部
1400 支持体
1402 センサ
1404 内部壁
1406 流れ修正要素
1408 ワイア
1410 コントローラ
1500 血管支持体
1502 外部壁、センサ
1508 ワイア
1510 コントローラ
1600 外部支持体
1610 静脈リストリクタ
1620 流れ調整器
1626 丸み
1630 動脈ブレース
W 中心軸
Z 中心軸

Claims (19)

  1. 動脈と該動脈に吻合された静脈との間の接合部を成形する外部血管支持体であって、該支持体が、
    前記動脈に連結する動脈部分と、
    前記静脈に連結された静脈部分と、
    を備え、
    前記動脈部分及び前記静脈部分が接合部で鋭角を以て連結されており、且つ前記鋭角は丸みを有しており、前記血管支持体が前記静脈と前記動脈との間にフィレットされた接合部を形成すると共に、前記動脈に対して前記静脈を鋭角に維持するように成形された、
    外部血管支持体。
  2. 動脈と該動脈に吻合された静脈との間の接合部を成形する外部血管支持体であって、該支持体が、
    前記動脈に連結する動脈部分と、
    前記静脈に連結する静脈部分と、
    を備え、
    前記動脈部分及び/または前記静脈部分が、前記動脈及び/または前記静脈の外部血管壁に押し付けられる少なくとも1つの突起を備えた、
    外部血管支持体。
  3. 前記静脈が前記動脈に対して鋭角に維持された、請求項2に記載の外部血管支持体。
  4. 前記少なくとも1つの突起が、前記鋭角を有する前記動脈部分の近傍の一側で前記静脈部分に沿って位置された、請求項3に記載の外部血管支持体。
  5. 前記少なくとも1つの突起が、前記静脈と前記動脈との間の接合部の前記鋭角部分でフィレットを形成するように働くことができる、請求項3または4に記載の外部血管支持体。
  6. 前記少なくとも1つの突起が、前記動脈と前記静脈との間の接合部から略反対側の領域で前記動脈部分に沿って位置された、請求項5に記載の外部血管支持体。
  7. 前記少なくとも1つの突起が、前記領域の上流側よりも前記領域の下流側の近くに位置された、請求項6に記載の外部血管支持体。
  8. 前記少なくとも1つの突起が、前記外部血管支持体上の所望の位置で取り付け可能とされた、請求項2から7のいずれか一項に記載の外部血管支持体。
  9. 前記少なくとも1つの突起が前記外部血管支持体と一体である、請求項2から7のいずれか一項に記載の外部血管支持体。
  10. 前記少なくとも1つの突起が膨張可能とされた、請求項2から9のいずれか一項に記載の外部血管支持体。
  11. 前記少なくとも1つの突起の寸法及び/または形状が調節可能とされた、請求項10に記載の外部血管支持体。
  12. 前記フィレットが、0.25mmから4mmの範囲内の曲率半径を有する湾曲を含む、請求項1または5に記載の外部血管支持体。
  13. 前記フィレットが、0.5mmから2.5mmの範囲内の曲率半径を有する湾曲を含む、請求項12に記載の外部血管支持体。
  14. 前記鋭角が20度から60度の範囲内である、請求項3または5に記載の外部血管支持体。
  15. 前記静脈部分が、前記静脈を囲むように構成されていると共に、前記接合部付近で最も小さい直径を有する、少なくとも部分的に切頭体形状を備えた、請求項1から14のいずれか一項に記載の外部血管支持体。
  16. 前記静脈部分が、切頭円錐形状を備えた、請求項15に記載の外部血管支持体。
  17. 前記静脈部分の前記最も小さい直径に対する前記静脈部分の最も大きい直径の比が、1.1から1.8である、請求項15または16に記載の外部血管支持体。
  18. 前記静脈部分の前記最も小さい直径に対する前記静脈部分の最も大きい直径の比が、1.3から1.4である、請求項17に記載の外部血管支持体。
  19. 前記人工接合部が、前記動脈及び前記静脈の端側吻合部である、請求項1から18のいずれか一項に記載の外部血管支持体。
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