JP2018124748A - 担保管理装置、担保管理方法、及び担保管理プログラム - Google Patents

担保管理装置、担保管理方法、及び担保管理プログラム Download PDF

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賢太 小林
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卓哉 岩坂
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直樹 西岡
邦明 芹澤
Kuniaki Serizawa
邦明 芹澤
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Abstract

【課題】本発明は、複数の債権者が関与しうる担保に関し、根抵当権に基づいて貸出債権が設定される場合であっても、当該担保の担保余力を少なくとも担保単位で正確に管理することができる担保管理装置、担保管理方法、及び担保管理プログラムを提供することを課題とする。【解決手段】本発明に係る担保管理装置は、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための装置である。この担保管理装置の制御部は、複数口の担保の各口の担保余力と、担保の根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、根抵当権が設定された物件の第1の評価額を、複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、根抵当権が設定された物件の第2の評価額を、複数の物件にわたって縦断的に算出し、第1の評価額及び第2の評価額のうちの低い評価額を根抵当権が設定された物件の評価額として取得する。【選択図】図2

Description

本発明は、担保管理装置、担保管理方法、及び担保管理プログラムに関する。
特許文献1には、担保評価に関し、取引単位で、その取引のリスク量を表すパラメータを演算することが開示されており(請求項1参照)、具体的には、リスク量のパラメータの演算に際し、貸出口債権額を担保余力に基づき算出することを開示しています(段落[0077]〜[0088]参照)。特許文献1に記載の技術によれば、複数の根抵当権が設定された場合であっても、各担保物件につき、担保割合及び総担保割合を算出することが可能である(ケース5、6及び9(段落[0131]〜[0144])参照)。
特開2004−192561号公報
しかしながら、引用文献1に記載されているような技術では、担保物件単位で担保(債権)を管理することができるにとどまり、複数の物件に対して設定された担保を、担保単位で、管理することが十分にできているとはいえない。特に、複数の物件に対して設定された担保に複数の債権者が関与する場合、物件ごとに債権者の抵当順位が異なるのが一般的であるため、物件の数と債務者の数に応じて担保の管理の複雑さが増すこととなる。このような場合に、担保物件ごとに担保余力(担保の評価額等)を管理してしまうと、例えば1口の担保の対象となっているある物件につき担保余力がないときには担保全体についても担保余力がないと判断しかねない。そのため、担保単位で担保余力を正確に管理することができることも望まれる。
また、債権者は、根抵当権の残高(極度額)とは別に、根抵当権に基づいて貸出債権として貸付残高を設定して、さらなる貸出を行う場合がある。このような貸出債権は、担保余力に影響をもたらすにもかかわらず、担保とは別口で管理されるのが一般的である。そのため、従来技術では、担保余力を正確に把握することができていなかったといえる。ここで、担保余力をより正確に把握することができれば、さらなる貸出を行うべきか、又は、貸出を控えるべきかといった判断材料を獲得できることが期待される。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであって、複数の債権者が関与しうる担保に関し、根抵当権に基づいて貸出債権が設定される場合であっても、当該担保の担保余力を少なくとも担保単位で正確に管理することができる担保管理装置、担保管理方法、及び担保管理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る担保管理装置は、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための、制御部を備えた担保管理装置であって、前記制御部は、抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における前記複数口の担保の各口の担保余力と、前記根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、前記根抵当権が設定された物件の第1の評価額を、前記複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、前記根抵当権が設定された物件の第2の評価額を、前記複数の物件にわたって縦断的に算出し、前記第1の評価額及び前記第2の評価額のうちの低い評価額を前記根抵当権が設定された物件の評価額として取得する評価額取得手段を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る担保管理装置は、前記評価額取得手段が、前記第1の評価額を、前記複数口の担保の各口の担保余力及び前記貸出債権の貸付残高を比例配分することにより、前記根抵当権ごとに算出し、かつ、前記第2の評価額を、前記複数の物件の各々の担保余力を比例配分することにより、前記根抵当権ごとに算出することを特徴とする。
また、本発明に係る担保管理装置は、前記評価額取得手段が、前記根抵当権が設定された物件の評価額の取得を、前記複数口の担保の各口に予め設定された処理順位ごとに、かつ、当該処理順位の高いものから順に、行うことを特徴とする。
さらに、本発明に係る担保管理装置は、前記評価額取得手段が、前記根抵当権が設定された物件の評価額を取得するに際し、前記貸出債権に前記処理順位として最も高い処理順位を割り当てることを特徴とする。
また、本発明に係る担保管理装置は、前記制御部が、前記複数口の担保の各口につき、前記抵当権が設定された物件の評価額と前記根抵当権が設定された物件の評価額の総額との和の、前記根抵当権が設定された物件の担保余力の総額に対する割合を算出する割合算出手段をさらに備えることを特徴とする。
また、本発明に係る担保管理装置は、前記制御部が、前記根抵当権が設定されている物件を特定するための物件特定情報と、前記根抵当権が設定されている物件の評価額に関する評価額情報と、前記根抵当権が設定されている担保を特定するための担保特定情報とを関連付けた担保評価額管理データを作成する担保管理データ作成手段をさらに含むことを特徴とする。
また、本発明に係る担保管理方法は、制御部を備えた情報処理装置において実行される、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための担保管理方法であって、前記制御部において実行される、抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における前記複数口の担保の各口の担保余力と、前記根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、前記根抵当権の第1の評価額を、前記複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、前記根抵当権の第2の評価額を、前記複数の物件にわたって縦断的に算出し、前記第1の評価額及び前記第2の評価額のうちの低い評価額を前記根抵当権の評価額として取得する評価額取得ステップを含むことを特徴とする。
また、本発明に係る担保管理プログラムは、制御部を備えた情報処理装置において実行させるための、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための担保管理プログラムであって、前記制御部において実行させるための、抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における前記複数口の担保の各口の担保余力と、前記根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、前記根抵当権の第1の評価額を、前記複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、前記根抵当権の第2の評価額を、前記複数の物件にわたって縦断的に算出し、前記第1の評価額及び前記第2の評価額のうちの低い評価額を前記根抵当権の評価額として取得する評価額取得ステップを含むことを特徴とする。
本発明によれば、複数の債権者が関与しうる担保に関し、根抵当権に基づいて貸出債権が設定される場合であっても、当該担保の担保余力を少なくとも担保単位で正確に管理することができるという効果を奏する。
図1は、担保管理装置を含む物品管理データ作成システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、図1における担保管理装置100が実行する担保管理方法の処理手順を示すフローチャートである。 図3は、図2のステップS201において担保余力の計算に際し用いられる担保順位データを模式的に示す図である。 図4は、図2のステップS201において担保余力の計算の結果得られる担保評価額データを模式的に示す図である。 図5は、図2のステップS203で作成される担保順位管理データの一例を模式的に示す図である。 図6は、図2のステップS212で作成される担保評価額管理データの一例を模式的に示す図である。 図7は、図2のステップS213で得られたカバー率に関する情報を含む担保管理データの一例を模式的に示す図である。 図8は、担保と根抵当権に基づく貸出債権とを個別に管理したと仮定したときに算出されるカバー率を含む担保データの参考例と貸出債権データの参考例を併記した状態で模式的に示す図である。 図9は、図3に示した担保順位データの一例とは別の例を模式的に示す図である。 図10は、図9に示す担保順位データに基づき作成される担保評価額データの一例を模式的に示す図である。 図11は、図10に示す担保評価額データに基づいて作成される担保順位管理データを模式的に示す図である。 図12は、図11に示す担保順位データに基づいて作成される担保評価額管理データを模式的に示す図である。 図13は、図12に示す担保評価額管理データに基づいて算出されたカバー率に関する情報を含む担保管理データの一例を模式的に示す図である。
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
[1.構成]
本実施形態に係る担保管理装置を含む担保管理システムの構成の一例について、図1を参照して説明する。図1は、担保管理装置を含む担保管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
図1に示す担保管理システム1000は、情報処理装置としての担保管理装置100と、サーバ200と、担保管理装置100及びサーバ200を通信可能に接続するネットワーク300とを含んでいる。
担保管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータであり、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための情報処理装置である。この担保管理装置100は、例えば、金融機関等の事業者において債権の管理を行う部署(債権の設定を行う融資担当部門、又は、債権の消込を行う会計担当部門)に1台設置されている。なお、担保管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。また、担保管理装置100は、担保管理システム1000内において複数台設置されていてもよい。
担保管理装置100は、制御部102と、通信インターフェース部104と、記憶部106と、入出力インターフェース部108とを備えている。担保管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、担保管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、担保管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。したがって、通信インターフェース部104は、他の部署に備え付けの情報処理装置からの入力情報、担保を同一にする他の債権者や債務者からの入力情報等を、ネットワーク300又はネットワーク300及びサーバ200を介して受け付けることが可能に構成されているとともに、所定の情報処理装置や、他の債権者又は債務者に対して所定の情報を出力することが可能に構成されている。
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラム(本発明のプログラムを含む)が記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。また、この記憶部106には、本発明のプログラムを実施するために用いられる各種のデータが書き出し/読み出し可能に格納されている。
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。
制御部102は、担保管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
さらに図1を参照しながら、記憶部106及び制御部102の構成について詳述する。
記憶部106は、図1に示されるように、担保順位データ記憶領域106aと、担保評価額データ記憶領域106bと、貸付残高情報記憶領域106cと、担保管理データ記憶領域106dとを含む。
担保順位データ記憶領域106aは、後述する担保順位データを記憶するための領域である。担保評価額データ記憶領域106bは、後述する担保評価額データを記憶するための領域である。担保評価額データは、担保管理装置100によって担保順位データに基づいて作成されたものであってもよいし、担保順位データが評価額に関する情報を含む場合にはそれを用いてもよい。担保順位データ記憶領域106a及び担保評価額データ記憶領域106bは、統合されていてもよい。貸付残高情報記憶領域106cは、貸出債権の貸付残高に関する貸付残高情報を記憶するための領域である。
担保管理データ記憶領域106dは、担保を管理するための担保管理データを記憶するための領域である。担保管理データは、後述する担保順位管理データ、担保評価額管理データ及びカバー率に関する情報を含む担保管理データが含まれる。担保管理データは、担保管理装置100によって作成されて、担保管理データ記憶領域106dに出力可能に保持される。
制御部102は、図1に示されるように、複数のモジュールを備えている。図1に示す例では、制御部102は、評価額取得部102aと、割合算出部102bと、担保管理データ作成部102cとを備えている。
評価額取得部102aは、根抵当権が設定された物件の評価額として取得する評価額取得手段として機能するモジュールであり、具体的には、抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における複数口の担保の各口の担保余力と、根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、後述する第1の評価額及び第2の評価額を算出し、第1の評価額及び第2の評価額のうちの低い評価額を、根抵当権が設定された物件の評価額として取得する。
割合算出部102bは、複数口の担保の各口につき、抵当権が設定された物件の評価額と根抵当権が設定された物件の評価額の総額との和の、根抵当権が設定された物件の担保余力の総額に対する割合を算出するとして機能するモジュールである。また、割合算出部102bは、算出した割合を百分率で表した数値をカバー率として取得するものであってもよい。さらに、割合算出部102bは、貸出債権のカバー率を算出するものであってもよい。
担保管理データ作成部102cは、少なくとも、担保評価額管理データを作成する担保管理データ作成手段として機能するモジュールである。担保評価額管理データは、根抵当権が設定されている物件を特定するための物件特定情報と、根抵当権が設定されている物件の評価額に関する評価額情報と、根抵当権が設定されている担保を特定するための担保特定情報とを少なくとも関連付けたデータである。さらに、担保管理データ作成部102cは、担保順位管理データを作成する手段として機能するモジュールであってもよい。
[2.処理]
次に、図1に示す担保管理システム1000において実行される担保管理方法を例示的に説明する。
図2は、図1の担保管理システム1000において、担保管理装置100が実行する担保管理方法の処理手順を示すフローチャートである。この図2に示す処理は、概略的には、複数の債権者が関与しうる担保を管理するに際し、当該担保の根抵当権に対する貸出に関する貸付残高も考慮して、担保単位で、根抵当権の評価額を算出し、さらに、担保管理データとして担保評価額データ等を作成するというものであり、本処理の大部分は、担保管理装置100の制御部102において実行される。以下に説明する例では、主として、抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定されている場合であってさらに根抵当権に対する貸出が1口以上ある場合について説明する。
図2において、まず、ステップS201では、担保管理装置100は、担保余力の計算を行う。ステップS201における担保余力の計算は、物件単位で行われる。担保余力の算出のために、具体的には、まず、抵当区分情報、抵当順位情報、及び、残高(極度額)情報と、各物件の評価額情報とを含む担保順位データを取得し、続いて、取得した担保順位データに基づき、各物件の抵当区分及び抵当順位に応じた評価額情報を含む担保評価額データを取得する。このようにして得られる評価額情報が各物件の担保余力となる。ここで、担保順位データは、記憶部106又は他の記録媒体に記録されているものを読み出してもよいし、新たに作成されたものであってもよい。また、担保評価額データは、各物件の評価額情報を含まないデータであってもよく、この場合には、別途、各物件の評価額情報を含むデータが取得される。
図3は、図2のステップS201において担保余力の計算に際し用いられる担保順位データを模式的に示す図である。
図3に示す口コードA001の担保は、3つの物件(物件A,B,C)に対して設定された担保であり、この担保には、自社(当行)の抵当権及び根抵当権並びに他社(他行)の根抵当権が設定されていることを示している。また、図3に示す口コードA002の担保は、2つの物件(物件C,D)に対して設定された担保であり、この担保には、当行の抵当権及び抵当順位の異なる2口の根抵当権が設定されていることを示している。このように、1つの口コードに抵当権と根抵当権が設定されることにより、抵当権と根抵当権の紐付けがなされている。
図4は、図2のステップS201において担保余力の計算の結果得られる担保評価額データを模式的に示す図である。
この図4に示す担保評価額データは、図3に示す担保順位データに基づき取得可能なデータである。このために、各物件の評価額情報が示す評価額は、担保順位データに含まれる抵当区分情報、抵当順位情報、及び、残高(極度額)情報を用いて算出される。具体的には、物件の評価額に対し、まず、抵当権に応じた評価額が割り当てられ、続いて、その残部に対して、抵当順位の高い根抵当権の順に、評価額が割り当てられる。
図4に示す例について説明する。物件A,Bについては、抵当権が1口設定されているだけなので、物件Aの評価額がそのまま抵当権の評価額となる。物件Cについては、抵当権が設定されておらず、抵当順位が第1位の根抵当権と第2位の根抵当権が設定されているので、まず、物件Cの評価額のうち第1位の根抵当権にはその残高(極度額)分が割り当てられ、続いて、その残部が第2位の根抵当権の残高(極度額)分の範囲内で割り当てられる。物件Dについては、まず、物件Dの評価額のうち抵当権にはその残高(極度額)分が割り当てられ、続いて、その残部が第1位の根抵当権の残高(極度額)分の範囲内で割り当てられ、さらに、その残部が第2位の根抵当権の残高(極度額)分の範囲内で割り当てられる。
図2に戻り、ステップS202では、根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高に関する貸付残高情報を取得する。ここで、貸付残高情報を取得する対象となる貸出債権に対応する「根抵当権」とは、ステップS201で担保余力を計算した対象となる根抵当権のいずれか又は全部をいう。ステップS202で取得した貸出債権の貸付残高情報の例は、図4において担保評価額データとともに口コードA003及びA004の欄に模式的に示されている。なお、貸出債権の貸付残高情報がない場合には、次のステップS203に進む。
次に、ステップS203では、担保順位管理データを作成する。担保順位管理データとは、本実施形態では、自行分の根抵当権及び根抵当権に基づく貸出債権の処理順位(抵当順位)に関する情報を含む担保管理データをさし、好ましくは、以下に説明するカバー後残高及びカバー後評価額を含む担保管理データをさす。
図5は、図2のステップS203で作成される担保順位管理データの一例を模式的に示す図である。この図5に示す担保順位管理データは、図4に示す担保評価額データに基づいて作成可能なデータである。担保順位管理データの作成のために、具体的には、まず、各口の担保に複数の根抵当権が設定されている場合には、それらのうち自行(自社)の分をひとまとめにして、具体的には担保評価額データにおける物件の評価額(担保余力)の総額を算出して、これを貸付残高とし、続いて、カバー後残高及びカバー後評価額を算出し、担保評価額データから抵当権に関する情報を排除する。ただし、担保順位管理データは、抵当権の評価額に関する情報を抵当カバー額として含んでいてもよい。
ここで、カバー後残高とは、貸付残高から抵当権の評価額を差し引くことで得られる額をいう。貸出債権については抵当権が設定されていないので貸付残高がそのままカバー後残高となる。カバー後評価額とは、担保評価額データにおける各物件の評価額から、自行の抵当権の評価額及び他行の抵当権及び根抵当権の評価額を除くことで得られる額をいう。
図5に示す例では、口コードA001の欄には、図4に示した口コードA001に属する2つの根抵当権のうち自行分の1つの根抵当権に関する情報が集約されており、貸付残高は、自行分の根抵当権の対象である物件Cの評価額を反映させることで得られ、また、カバー後残高は、貸付残高から口コードA001に属する抵当権の評価額すなわち物件A及びBの評価額の総額が差し引くことで得られたものである。同様に、図5に示す口コードA002の欄には、図4に示した口コードA002に属する2つの根抵当権に関する情報が集約されている。この結果、2つの根抵当権は1つの根抵当権として扱われる。また、図5に示す口コードA003及びA004の欄には、それぞれ、図4に示した口コードA003及びA004の内容が反映されており、これにより、貸出債権も根抵当権と同等に扱うことができるようになっている。
また、図5における物件Cのカバー後評価額は、図4における物件Cの評価額から、他行分の根抵当権の評価額を差し引くことで得られたものである。また、物件Dのカバー後評価額は、図4における物件Dの評価額から自行分の抵当権の評価額を差し引くことで得られたものである。なお、図5には、物件A及び物件Bのカバー後評価額が示されていないが、物件A及び物件Bには抵当権しか設定されていないためであり、そのため、担保順位管理データは、抵当権しか設定されていない物件に関する情報を含んでいてもよいし、含んでいても出力(表示)されないように制限されていてもよいし、含んでいなくてもよい。
続いて、ステップS204では、ステップS203で作成した担保順位管理データに含まれる各口の根抵当権及び貸出債権に対して、処理順位の割り当てを行う。すなわち、ステップS203で担保順位管理データが作成された時点においては、処理順位の設定値はゼロ又はNullである。ステップS204において、本実施形態では、根抵当権に対して最も高い処理順位(第1位)が割り当てられ、かつ、貸出債権に対して最も高い処理順位(第1位)が割り当てられ、その結果、図5に示されるように、根抵当権及び貸出債権の処理順位が同じとなるようにデフォルトで設定されている。ただし、処理順位は任意に変更又は設定可能である。
次に、ステップS205及びステップS206では、各物件につき、ステップS204で設定された処理順位ごとに、かつ、当該処理順位の高いものから順に、第1の評価額及び第2の評価額を算出する。なお、ステップS205の処理とステップS206の処理は順序を入れ替えてもよいし、並行して行ってもよい。
ここで、第1の評価額とは、複数口の担保及び貸出債権にわたる横断的な算出によって得られる評価額をいい、本実施形態では、担保順位管理データに含まれる根抵当権及び貸出債権に対応する物件のカバー後評価額について得られる評価額をいう。例えば、第1の評価額の算出は、担保順位管理データを用いて、比例配分(按分)によって行われる。図5に示す担保順位管理データの例を用いて説明する。口コードA001、A002、A003及びA004には、それぞれ、カバー後残高として、200、0、600及び200が設定されている。そこで、この比にしたがって、各物件のカバー後評価額を割り付ける。物件Cの場合には、カバー後評価額400が、200:0:600:200の比(すなわち、1:0:3:1の比)となるように複数口の担保及び貸出債権に割り付けられる。その結果、物件Cについては、口コードA001、A002、A003及びA004に対し、それぞれ、80、0、240及び80が第1の評価額として割り付けられる。物件Dについても上記と同じ比で割り付けが行われる。なお、便宜上、「横断的な算出」としたが、これは、図5に例示される担保順位管理データにおいて、複数口の担保及び1口以上の貸出債権が横方向に並んでいるためであり、制御部102にとっては、複数口の担保及び1口以上の貸出債権が網羅できればよい。
また、第2の評価額とは、複数の物件にわたる縦断的な算出によって得られる評価額をいい、本実施形態では、担保順位管理データに含まれる根抵当権及び貸出債権に対応する物件のカバー後評価額について得られる評価額をいう。例えば、第2の評価額の算出は、担保順位管理データを用いて、比例配分(按分)によって行われる。図5に示す担保順位管理データの例を用いて説明する。物件C及び物件Dには、それぞれ、カバー後評価額として、400及び200が設定されている。そこで、この比にしたがって、担保及び貸出債権の各々のカバー後残高を割り付ける。口コードA001の場合には、カバー後残高「200」が、400:200の比(すなわち、2:1の比)となるように複数の物件に割り付けられる。その結果、口コードA001については、物件C及び物件Dに対し、それぞれ、およそ133及び67が第2の評価額として割り付けられる。口コードA002、A003及びA004についても上記と同じ比で割り付けが行われる。なお、便宜上、「縦断的な算出」としたが、これは、図5に例示される担保順位管理データにおいて、複数の物件が縦方向に並んでいるためであり、制御部102にとっては、複数の物件が網羅できればよい。
そして、ステップS207では、各物件につき、第1の評価額と第2の評価額を比較する。この比較のために、例えば、第1の評価額が第2の評価額よりも低いかどうかを判別する。この判別の結果、第1の評価額が第2の評価額よりも低い場合には(ステップS207でYes)、第1の評価額をその物件の担保又は貸出債権における評価額として採用する(ステップS208)。上述した例では、口コードAについて物件Aの第1の評価額は80であり、第2の評価額は133であるので、第1の評価額80が採用される。一方、第1の評価額が第2の評価額以上である場合には(ステップS207でNo)、第2の評価額をその物件の担保又は貸出債権における評価額として採用する(ステップS209)。ステップS207〜S209の処理は、全ての物件について、かつ、全ての口コードについて、行われる。
その後、次の処理順位があるかどうかを判別し(ステップS210)、次の処理順位がある場合には(ステップS211)、処理順位をインクリメントして、カバー後残高の残部及びカバー後評価額の残部を算出し(ステップS211)、算出した残部を用いて、ステップS205〜S209の処理を行うことで評価額を得る。一方、次の処理順位がない場合(すなわち全ての処理順位についての処理が完了した場合)には(ステップS210でYes)、ステップS212の処理に進んで、担保評価額管理データを作成する。
図6は、図2のステップS212で作成される担保評価額管理データの一例を模式的に示す図である。図6に示すように、担保評価額管理データには、ステップS207〜S209の処理の結果得られた評価額が反映されている。また、図6に示す例では、口コードごとに全ての物件の評価額の総額も示されている。
そして、ステップS213では、カバー率の算出を行う。カバー率とは、担保については、複数口の担保の各口につき、抵当権が設定された物件の評価額と根抵当権が設定された物件の評価額の総額との和の、根抵当権が設定された物件の担保余力の総額(貸付残高)に対する割合を算出することによって得られる数値を百分率で表したものをいう。したがって、カバー率に代えて割合を示す数値そのものであってもよい。抵当権が設定された物件の評価額は、図5及び図6に示した抵当カバー額に該当する。根抵当権が設定された物件の評価額は、ステップS207〜S209の処理で得られた物件の評価額である。また、カバー率は、貸出債権については、1口以上の貸出債権の各口につき、ステップS207〜S209の処理で得られた物件の評価額の総額の、貸出残高に対する割合を算出することによって得られる数値を百分率で表したものをいう。したがって、カバー率は、図6に示したような担保評価額管理データに含まれる情報から、具体的には貸付残高、抵当カバー額及び根抵当合計(根抵当カバー額)から、算出することができる。図7には、図2のステップS213で得られたカバー率に関する情報を含む担保管理データの一例が模式的に示されている。そして、上述したようにして本処理を完了する。
上述した図2の担保管理方法の処理によれば、複数の債権者が関与しうる担保を管理するに際し、抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における複数口の担保の各口の担保余力を取得し(ステップS201)、根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高を取得し(ステップS202)、複数口の担保の各口の担保余力と貸出債権の貸付残高とに基づいて、根抵当権が設定された物件の第1の評価額を、複数口の担保及び1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し(ステップS205)、かつ、根抵当権が設定された物件の第2の評価額を、複数の物件にわたって縦断的に算出し(ステップS206)、第1の評価額及び第2の評価額のうちの低い評価額を根抵当権が設定された物件の評価額として取得する(ステップS208,S209)。このように、担保を管理するに際し、担保だけでなく、根抵当権に基づく貸出債権も考慮されるので、担保をより正確に管理することができ、特には、根抵当権を貸出債権の切り口で評価できるようになる。さらには、ユーザとしては、貸出債権に関する情報を担保管理装置100が読み出し可能に提供するだけで済むので、それほど手間がかかるものでもない。また、図2の処理によれば、各物件の評価額は当該物件を対象とする根抵当権ごとに得られるので、ユーザは、根抵当権を含む担保単位で担保を管理することができる。さらに、図2の処理によれば、根抵当権に基づく貸出債権についても物件の評価額が取得される。これにより、担保だけでなく貸出債権も管理することができる。
さらに、図2の処理によれば、根抵当権が設定されている担保を特定するための担保特定情報としての口コードと、根抵当権が設定されている物件を特定するための物件特定情報と、根抵当権が設定されている物件の評価額に関する評価額情報と、を関連付けた担保評価額管理データが作成される(ステップS212)。これにより、ユーザは、根抵当権単位で、物件の評価額を把握することができ、より正確に担保を管理することができる。
また、図2の処理によれば、根抵当権が設定された物件の評価額の取得が、複数口の担保の各口に予め設定された処理順位ごとに、かつ、当該処理順位の高いものから順に行われる(ステップS204〜ステップS211)。これにより、設定された処理順位に応じて物件の評価額が算出されることになる。また、任意に処理順位を変更することにより、担保を優先順位や抵当順位に応じて管理することも可能となる。さらに、図2の処理によれば、根抵当権が設定された物件の評価額を取得するに際し、貸出債権に処理順位として最も高い処理順位が割り当てられる(ステップS204)。このため、貸出債権を根抵当権と同様に扱うことが可能となる。
さらに、図2の処理によれば、複数口の担保の各口につき、抵当権が設定された物件の評価額と根抵当権が設定された物件の評価額の総額との和の、根抵当権が設定された物件の担保余力の総額に対する割合がカバー率として自動的に算出される(ステップS213)。これにより、ユーザは、カバー率を担保の管理に際し有用な情報を取得することができる。
これに対して、従来技術では、根抵当権に基づく貸出債権は、担保とは別口で管理されているために、担保を管理するに際しても考慮されていなかった。ここで、図8に、担保と根抵当権に基づく貸出債権とを個別に管理したと仮定したときに算出されるカバー率を含む担保データの参考例と貸出債権データの参考例を併記した状態で模式的に示す。
図8に示す口コードA001及びA002の担保データは、図3及び図4に示した担保順位データ及び担保評価額データに基づき得られたものであるが、担保データについては、各物件の評価額の算出及びカバー率の算出に際し、根抵当権に基づく貸出債権に関する情報をパラメータとして一切用いておらず、また、貸出債権データについては、各物件の評価額の算出及びカバー率の算出に際し、担保に関する情報をパラメータとして一切用いていない。そのため、図8に示す口コードA001の担保データのカバー率は、図7に示した口コードA001の担保管理データのカバー率よりも低い数値を示す結果となっている。このことは、口コードA001の担保に設定されている根抵当権に基づいてさらに貸出債権が設定されて担保が有効に活用されているにも関わらず、図8に示す口コードA001の担保データのカバー率には、それが反映されていないことを意味する。同様に、図8に示す口コードA003、A004の貸出債権データのカバー率は、図7に示した口コードA003及びA004の担保管理データのカバー率のどちらよりも高い数値を示す結果となっている。このことは、口コードA003及びA004の貸出債権があたかも有効に活用されているように見えるが、実際には、図8に示す口コードA0013及びA004の担保管理データのカバー率の低さに示されるように担保を有効に活用する余地があることを意味する。これらの対比から分かるように、本発明では、担保単位で担保余力を正確に管理することができるため、さらなる貸出を行うべきか、又は、貸出を控えるべきかといった判断材料を獲得できる。
なお、上述した実施形態では、第1の評価額を、複数口の担保の各口の担保余力及び貸出債権の貸付残高を比例配分することにより、根抵当権ごとに算出し、かつ、第2の評価額を、複数の物件の各々の担保余力を比例配分することにより、根抵当権ごとに算出する例について説明したが、第1の評価額及び第2の評価額の算出は、比例配分に代えて傾斜配分によって算出してもよい。傾斜配分に際しては、例えば、担保の重要度、債務者の信用度、又は物件の将来性等に応じて重み付けが設定される。
また、図5及び図6には、抵当カバー額が示されているが、抵当カバー額は図7に示すカバー率算出のために用いられるためのものであるので、担保順位管理データ及び担保評価額管理データは、抵当カバー額に関する情報を含んでいなくてもよく、この場合には、抵当カバー額に関する情報は別途読み出し可能に記憶部106に保持される。
さらに、上述した実施形態では、自行の分の担保順位管理データ及び担保評価額管理データを作成したが、これに代えて、自行を他行と読み替えることで、他行分の担保管理データも作成可能である。また、上述した実施形態では、予め作成されている担保順位データ及び貸出債権の貸出残高情報を用いた例について説明したが、任意に作成した担保順位データ及び貸出債権の貸出残高情報を用いて、評価額の算出やカバー率の算出を行うことにより、担保設定や貸出債権の設定についてのシミュレーションを行ったり、過去の担保設定や貸出債権の設定についての評価を行ったりすることも可能である。
さらに、上述した実施形態では、担保及び貸出債権の双方について、評価額及びカバー率を得たが、担保のみを管理する目的のもとでは、担保のみの評価額及びカバー率が得られるようにしてもよい。
また、上述した実施形態では、根抵当権に基づく貸出債権を加味して根抵当権が設定された物件の担保余力を評価したが、これに代えて、抵当権及び根抵当権が設定された物件を担保とする別の貸出債権を加味して根抵当権の担保余力を評価してもよい。これにより、例えば物件Aに関し、他の債権(例えば他行から譲り受けた貸出債権)がある場合にはこれを加味することができる。
[3.別の例]
次に、上述した実施形態において説明した例とは別の例を図9〜図13を用いて説明する。
図9は、図3に示した担保順位データの一例とは別の例を模式的に示す図である。図9に示す担保順位データは、口コードA001の担保に関し、抵当権の残高(極度額)として500が設定されている点で、図3に示した担保順位データと異なり、他の点は同じである。
図10は、図9に示す担保順位データに基づき作成される担保評価額データの一例を模式的に示す図である。図10に示す担保評価額データも図4に示した担保評価額データと同等であり、口コードA001の担保に設定されている抵当権の残高(極度額)が異なるのみである。図11は、図10に示す担保評価額データに基づいて作成される担保順位管理データを模式的に示す図である。図11に示す例においても図5に示した例と同じ処理順位が設定されている。図12は、図11に示す担保順位データに基づいて作成される担保評価額管理データを模式的に示す図である。図12に示す例では、口コードA001の担保に設定されている抵当権の残高(極度額)が図6に示した担保評価額管理データのものよりも大きいために、各物件の評価額にも変動が生じることとなる。
図13は、図12に示す担保評価額管理データに基づいて算出されたカバー率に関する情報を含む担保管理データの一例を模式的に示す図である。図13に示されるカバー率と図7に示したカバー率とを比較すれば分かるように、抵当権の残高(極度額)が異なることにより、各担保のカバー率が変動するだけでなく、貸出債権のカバー率も変動する。このように、本発明では、担保及び貸出債権を正確に管理することができる。
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
また、担保管理装置100及び担保管理システム1000に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
例えば、担保管理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて担保管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
また、このコンピュータプログラムは、担保管理装置100に対して任意のネットワーク(例えばネットワーク300)を介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明した処理を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
また、担保管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、担保管理装置100は、当該装置に本明細書で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
本発明は、特に、複数の債権者が関与しうる担保を管理する際において有用であり、さらには、根抵当権に基づく貸出債権を管理する際にも有用である。
100 担保管理装置
102 制御部
102a 評価額取得部
102b 割合算出部
102c 担保管理データ作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 担保順位データ記憶領域
106b 担保評価額データ記憶領域
106c 貸付残高情報記憶領域
106d 担保管理データ記憶領域
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
1000 担保管理システム

Claims (8)

  1. 複数の債権者が関与しうる担保を管理するための、制御部を備えた担保管理装置であって、
    前記制御部は、
    抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における前記複数口の担保の各口の担保余力と、前記根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、前記根抵当権が設定された物件の第1の評価額を、前記複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、前記根抵当権が設定された物件の第2の評価額を、前記複数の物件にわたって縦断的に算出し、前記第1の評価額及び前記第2の評価額のうちの低い評価額を前記根抵当権が設定された物件の評価額として取得する評価額取得手段
    を備える
    ことを特徴とする担保管理装置。
  2. 前記評価額取得手段は、
    前記第1の評価額を、前記複数口の担保の各口の担保余力及び前記貸出債権の貸付残高を比例配分することにより、前記根抵当権ごとに算出し、かつ、
    前記第2の評価額を、前記複数の物件の各々の担保余力を比例配分することにより、前記根抵当権ごとに算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の担保管理装置。
  3. 前記評価額取得手段は、
    前記根抵当権が設定された物件の評価額の取得を、前記複数口の担保の各口に予め設定された処理順位ごとに、かつ、当該処理順位の高いものから順に、行う
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の担保管理装置。
  4. 前記評価額取得手段は、
    前記根抵当権が設定された物件の評価額を取得するに際し、前記貸出債権に前記処理順位として最も高い処理順位を割り当てる
    ことを特徴とする請求項3に記載の担保管理装置。
  5. 前記制御部は、
    前記複数口の担保の各口につき、前記抵当権が設定された物件の評価額と前記根抵当権が設定された物件の評価額の総額との和の、前記根抵当権が設定された物件の担保余力の総額に対する割合を算出する割合算出手段
    をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の担保管理装置。
  6. 前記制御部は、
    前記根抵当権が設定されている物件を特定するための物件特定情報と、前記根抵当権が設定されている物件の評価額に関する評価額情報と、前記根抵当権が設定されている担保を特定するための担保特定情報とを関連付けた担保評価額管理データを作成する担保管理データ作成手段
    をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の担保管理装置。
  7. 制御部を備えた情報処理装置において実行される、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための担保管理方法であって、
    前記制御部において実行される、
    抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における前記複数口の担保の各口の担保余力と、前記根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、前記根抵当権の第1の評価額を、前記複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、前記根抵当権の第2の評価額を、前記複数の物件にわたって縦断的に算出し、前記第1の評価額及び前記第2の評価額のうちの低い評価額を前記根抵当権の評価額として取得する評価額取得ステップ
    を含む
    ことを特徴とする担保管理方法。
  8. 制御部を備えた情報処理装置において実行させるための、複数の債権者が関与しうる担保を管理するための担保管理プログラムであって、
    前記制御部において実行させるための、
    抵当権及び根抵当権を含む複数口の担保が複数の物件に設定された場合における前記複数口の担保の各口の担保余力と、前記根抵当権に基づく1口以上の貸出債権の貸付残高とに基づいて、前記根抵当権の第1の評価額を、前記複数口の担保及び前記1口以上の貸出債権にわたって横断的に算出し、かつ、前記根抵当権の第2の評価額を、前記複数の物件にわたって縦断的に算出し、前記第1の評価額及び前記第2の評価額のうちの低い評価額を前記根抵当権の評価額として取得する評価額取得ステップ
    を含む
    ことを特徴とする担保管理プログラム。
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