JP2018124670A - タッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置 - Google Patents

タッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置 Download PDF

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部 真 阿
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Abstract

【課題】各センサ部において形成されるコンデンサの容量を効果的に増加させることができるタッチパネルセンサを提供する。
【解決手段】タッチパネルセンサは、基材と、基材の第1領域に位置し、第1方向及び第1方向に交差する第2方向に並ぶ複数のセンサ部であって、各々が第1電極及び第2電極を含む、複数のセンサ部と、第1方向に並ぶ複数のセンサ部の第1電極にそれぞれ接続され、基材の第2領域まで第1方向に延びる複数の第1配線と、センサ部の第2電極に接続され、基材の第2領域まで第1方向に延びる複数の第2配線と、を備える。第1電極は、第1方向に交差する第3方向に延びる複数の第1線状部分を含む。第2電極は、隣り合う2つの第1線状部分の間に位置し、第3方向に延びる複数の第2線状部分を含む。
【選択図】図3

Description

本発明は、外部導体の接近又は接触を検出するためのタッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置に関する。
今日、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、基材と、基材上に設けられ、指などの外部導体の接近又は接触を検出するセンサ部と、センサ部に接続された配線と、を備えるタッチパネルセンサを含む。タッチパネルセンサの基材は、外部導体が検出され得る領域に対応するアクティブエリアと、アクティブエリアの周辺に位置する非アクティブエリアと、に区画される。タッチパネルセンサが表示装置の表示面に重ねられる場合、アクティブエリアは、表示装置から放出される映像光が適切に透過できるように構成される。
タッチパネルセンサの構造として、基材の片側にセンサ部及び配線を設ける構造が知られている。例えば特許文献1において、タッチパネルセンサは、駆動電極及び検出電極を有し、基材の片側に二次元配列された複数のセンサ部と、駆動電極に接続されたドライブ線と、検出電極に接続されたセンス線と、を備える。この場合、駆動電極と検出電極との間に形成される電気力線が、外部導体の接近又は接触による影響を受けることに基づいて、外部導体の位置を検出することができる。
特開2014−209344号公報
特許文献1に記載のタッチパネルセンサの各センサ部において、駆動電極と検出電極とは、端部においてのみ互いに対向している。この場合、駆動電極と検出電極とによって形成されるコンデンサの静電容量を増加させるためには、駆動電極及び検出電極の端部の長さを増加させる必要がある。しかしながら、駆動電極及び検出電極の端部の長さを増加させると、各センサ部の寸法が増加し、この結果、タッチパネルセンサの分解能が低下してしまう。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るタッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、外部導体の位置を検出することができる領域に対応する第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画される基材と、前記第1領域に位置し、第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ複数のセンサ部であって、各々が第1電極及び第2電極を含む、複数のセンサ部と、前記第1方向に並ぶ複数の前記センサ部の前記第1電極にそれぞれ接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第1配線と、
前記センサ部の前記第2電極に接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第2配線と、を備え、前記第1電極は、前記第1方向に交差する第3方向に延びる複数の第1線状部分を含み、前記第2電極は、隣り合う2つの前記第1線状部分の間に位置し、前記第3方向に延びる複数の第2線状部分を含む、タッチパネルセンサである。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記第1線状部分が延びる前記第3方向が、前記第1配線が延びる前記第1方向に対して成す角度が、60°以上且つ120°以下である。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1線状部分の側部が、鋸状の輪郭を有していてもよい。また、前記第1配線の側部が、鋸状の輪郭を有していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記第1配線は、前記第1電極に接続された接続部分と、前記接続部分から前記第2領域に向かって延びる線状部分と、を含み、前記第1方向において隣り合う2つの前記センサ部のうちの一方の前記センサ部の前記第1電極に接続された前記第1配線の前記接続部分の、第2方向における幅が、他方の前記センサ部の前記第1電極に接続された前記第1配線の前記接続部分の、第2方向における幅と異なっていてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記センサ部、前記第1配線及び前記第2配線は、基材の一方の側に網目状に配置された複数の導線を含んでいてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記センサ部は、前記第1電極の前記第1線状部分と前記第2電極の前記第2線状部分との間に位置し、前記第1電極及び前記第2電極のいずれにも接続されていないダミー電極を更に有していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記基材の辺のうち、前記第1配線が向かう前記第2領域に対応する辺に対向する辺が、少なくとも部分的に湾曲していてもよい。
本発明は、表示装置と、前記表示装置の表示面上に配置されたタッチパネルセンサと、を備え、前記タッチパネルセンサは、外部導体の位置を検出することができる領域に対応する第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画される基材と、前記基材の一方の面において前記第1領域に位置し、第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ複数のセンサ部であって、各々が第1電極及び第2電極を含む、複数のセンサ部と、前記第1方向に並ぶ複数の前記センサ部の前記第1電極にそれぞれ接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第1配線と、前記センサ部の前記第2電極に接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第2配線と、を備え、前記第1電極は、前記第1方向に交差する第3方向に延びる複数の第1線状部分を含み、前記第2電極は、隣り合う2つの前記第1線状部分の間に位置し、前記第3方向に延びる複数の第2線状部分を含む、タッチ位置検出機能付き表示装置である。
本発明によれば、各センサ部において形成されるコンデンサの容量を効果的に増加させることができる。
タッチ位置検出機能付き表示装置を示す展開図である。 タッチパネルセンサ全体を示す平面図である。 タッチパネルセンサの一部を拡大して示す平面図である。 図3に示すタッチパネルセンサの1つのセンサ部並びに当該センサ部に接続された第1配線及び第2配線を拡大して示す平面図である。 図4に示すセンサ部及び第1配線の一部を拡大して示す平面図である。 タッチパネルセンサの断面構造の一例を示す図である。 センサ部の第1線状部分の輪郭の一変形例を示す平面図である。 センサ部の第1線状部分の輪郭の一変形例を示す平面図である。 第1配線の輪郭の一変形例を示す平面図である。 タッチパネルセンサの一変形例を示す平面図である。 タッチパネルセンサの一変形例を示す平面図である。 センサ部の一変形例を示す平面図である。 図12に示すセンサ部の一部を拡大して示す平面図である。 ダミー電極が存在しない場合のセンサ部の一例を示す断面図である。 ダミー電極が存在する場合のセンサ部の一例を示す断面図である。 基材の一変形例を示す平面図である。
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の一実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
はじめに図1を参照して、タッチ位置検出機能付き表示装置10について説明する。図1に示すように、タッチ位置検出機能付き表示装置10は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置15と、表示装置15の観察者側に配置されたタッチパネルセンサ20と、を組み合わせることによって構成されている。表示装置15は、表示面16aを有する表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部(図示せず)と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができるアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、所定の映像を表示面16aに表示する。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
タッチパネルセンサ20は、表示装置15の表示面16aに、例えば接着層(図示せず)を介して接着されている。なお図示はしないが、タッチパネルセンサ20の観察者側には、タッチパネルセンサ20や表示装置15を保護するための保護カバーが設けられていてもよい。
タッチパネルセンサ
次に図1及び図2を参照して、タッチパネルセンサ20について説明する。図2は、表示装置15側から見た場合のタッチパネルセンサ20を示す平面図である。タッチパネルセンサ20は、相互容量方式のタッチパネルセンサとして構成されている。
図1及び図2に示すように、タッチパネルセンサ20は、表示装置15側の第1面22a及び観察者側の第2面22bを含む、矩形状の基材22を備える。基材22は、外部導体が検出され得る領域に対応する矩形状の第1領域Aa1と、第1領域Aa1の周辺に位置する矩形枠状の第2領域Aa2と、を含んでいる。また、図2に示すように、タッチパネルセンサ20は、複数のセンサ部24、複数の第1配線26及び複数の第2配線28を備える。センサ部24、第1配線26の一部及び第2配線28の一部は、基材22の第1領域Aa1に配置されており、第1配線26のその他の部分及び第2配線28のその他の部分は、基材22の第2領域Aa2に配置されている。また、センサ部24、第1配線26及び第2配線28はいずれも、基材22の同一の面に設けられている。例えば、センサ部24、第1配線26及び第2配線28はいずれも、基材22の第1面22aに設けられている。また、センサ部24、第1配線26及び第2配線28はいずれも、基材22の第2面22bに設けられていてもよい。
(基材)
基材22を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)などの有機材料や、ガラスなどの無機材料など、十分な透光性を有する材料が用いられる。基材22が例えばPETなどの有機材料を含む場合、基材22の厚みは例えば30μm以上且つ200μm以下であり、好ましくは30μm以上且つ100μm以下である。なお、センサ部24、第1配線26及び第2配線28を適切に保持することができる限りにおいて、基材22の具体的な構成が特に限られることはない。例えば、基材22は、PETフィルムの表面に設けられたハードコート層を更に含んでいてもよい。
(センサ部)
図2に示すように、複数のセンサ部24は、基材22の第1面22a上に二次元配列されている。例えば、複数のセンサ部24は、第1方向D1及び第1方向D1に交差する第2方向D2に沿って並んでいる。図2に示す例において、第2方向D2は第1方向D1に直交している。以下の説明において、第1方向D1においてm番目に位置し、且つ第2方向D2においてn番目に位置するセンサ部24のことを、センサ部24_mnとも称する。m及びnは任意の正の整数である。
図3は、図2に示すタッチパネルセンサ20の複数のセンサ部24の一部を、例えばセンサ部24_31、センサ部24_41、センサ部24_32及びセンサ部24_32を拡大して示す平面図である。センサ部24は、互いに対向する第1電極30及び第2電極40を有する。第1電極30及び第2電極40の一方は、信号電圧が印加される駆動電極として機能し、他方は、検出電極として機能する。例えば、第1電極30が駆動電極である場合、第2電極40が検出電極として機能する。この場合、第2電極40には、第1電極30と第2電極40との間に形成されるコンデンサを介した容量結合によって、第1電極30からの信号電圧が伝達される。
第1電極30は、複数の第1線状部分31を含む。複数の第1線状部分31は、第3方向D3に延び、且つ第3方向D3に交差する第4方向D4に並んでいる。図3に示す例において、第4方向D4は第3方向D3に直交している。また、第3方向D3は上述の第1方向D1に直交している。言い換えると、第3方向D3は上述の第2方向D2に平行である。また、第4方向D4は上述の第1方向D1に平行である。各第1線状部分31は、第3方向D3に延びる一対の側部311を含んでいる。
第1電極30と同様に、第2電極40も、複数の第2線状部分41を含む。複数の第2線状部分41は、第3方向D3に延び、且つ第3方向D3に交差する第4方向D4に並んでいる。各第2線状部分41は、第3方向D3に延びる一対の側部411を含んでいる。また、第2線状部分41は、隣り合う2つの第1線状部分31の間に位置している。例えば、第1線状部分31及び第2線状部分41は、第4方向D4に沿って交互に並んでいる。図3に示す例においては、同数の第1線状部分31及び第2線状部分41が交互に並んでいる。
図3に示すように、各第1線状部分31の側部311は、各第2線状部分41の側部411に対向している。この場合、第1線状部分31の側部311と第2線状部分41の側部411との間には、側部311及び側部411の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。従って、第1電極30と第2電極40との間には、第1線状部分31及び第2線状部分41の数、並びに側部311及び側部411の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。このため、上述の特許文献1のように駆動電極及び検出電極の端部でのみ互いに対向する場合に比べて、静電容量を増加させることができる。このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
(第1配線)
次に、第1配線26について説明する。図2及び図3に示すように、複数の第1配線26はそれぞれ、第1方向D1に並ぶ複数のセンサ部24のうちの対応する1つのセンサ部24の第1電極30に接続されている。第1配線26は、接続部分261及び線状部分262を含む。接続部分261は、対応する第1電極30の複数の第1線状部分31に、第3方向D3の一方の側(図3の例では左側)において接続されている。線状部分262は、接続部分261から第2領域Aa2まで延びている。接続部分261及び線状部分262はいずれも、複数のセンサ部24が並ぶ第1方向D1に延びている。
第1方向D1において隣り合う2つのセンサ部24のうちの一方のセンサ部24の第1電極30に接続された第1配線26の接続部分261の、第2方向D2における幅は、他方のセンサ部24の第1電極30に接続された第1配線26の接続部分261の、第2方向D2における幅と異なっていてもよい。例えば、図3に示すように、センサ部24_31の第1電極30に接続された接続部分261の、第2方向D2における幅が、センサ部24_41の第1電極30に接続された接続部分261の、第2方向D2における幅よりも大きくなっていてもよい。以下、このように構成する理由について説明する。
図2に示すように、第1方向D1に並ぶ複数のセンサ部24に接続された第1配線26の複数の線状部分262は、第2方向D2に並んでいる。この場合、第2方向D2に並ぶ線状部分262の数は、図2における下側の第2領域Aa2(線状部分262が向かう方向に位置する第2領域Aa2)に近づくにつれて増加する。ここで本実施の形態においては、図2に示すように、第1方向D1における第2領域Aa2までの距離が大きい接続部分261ほど、第2方向D2における幅を大きくしている。これによって、図2に示すように、第1配線26が第2方向D2において占める領域の幅を、第1方向D1における位置に依らず一定にすることができる。このため、第2方向D2におけるセンサ部24の幅を、第1方向D1における位置に依らず一定にすることができるので、センサ部24の感度が第1方向D1における位置によって相違することを抑制することができる。
(第2配線)
次に、第2配線28について説明する。図2及び図3に示すように、複数の第2配線28はそれぞれ、対応する第2電極40の複数の第2線状部分41に、第3方向D3の他方の側(図2及び図3の例では右側)において接続されている。第2配線28は、第3方向D3においてセンサ部24を介して第1配線26の接続部分261に対向している。また、第2配線28は、複数のセンサ部24が並ぶ第1方向D1に沿って第2領域Aa2まで延びている。
図2及び図3に示すように、1本の第2配線28が、第1方向D1に並ぶ複数のセンサ部24の第2電極40に接続されていてもよい。これによって、第1領域Aa1に配置される第2配線28の本数を削減することができる。
以下、第1電極30、第2電極40、第1配線26及び第2配線28の構成について詳細に説明する。図4は、タッチパネルセンサ20の1つのセンサ部24、例えばセンサ部24_41と、センサ部24_41の近傍に位置する第1配線26及び第2配線28とを拡大して示す図である。また、図5は、図4に示すセンサ部24_41及び第1配線26の一部を拡大して示す平面図である。図4及び図5に示すように、第1電極30、第2電極40、第1配線26及び第2配線28はそれぞれ、網目状に配置された複数の導線61を含む。図5に示すように、導線61の一部は、第5方向D5に沿って直線状に延びており、また、導線61のその他の一部は、第5方向D5に交差する第6方向D6に沿って直線状に延びている。図5に示す例において、第5方向D5及び第6方向D6はそれぞれ、第1方向D1に対して所定の角度、例えば45°を成している。この場合、各導線61の間に正方形状の開口部62が画成される。開口部62の寸法は、第1領域Aa1の面積のうち開口部62によって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)が十分に高くなり、これによって、表示装置15からの映像光が適切な透過率で第1領域Aa1を透過することができるよう、設定されている。なお、導線61が延びる方向や開口部62の形状は特には限定されない。
図4及び図5に示すように、第1線状部分31と第2線状部分41との間には、第1線状部分31と第2線状部分41とを電気的に分離するための第1隙間S1が形成されている。第1隙間S1は、第1線状部分31及び第2線状部分41に沿って第3方向D3に延びている。また、第1線状部分31と第2配線28との間、及び第2線状部分41と第1配線26との間にも、電気的な分離のための第2隙間S2が形成されている。また、複数の第1配線26の間にも、電気的な分離のための第3隙間S3が形成されている。第2隙間S2及び第3隙間S3は、第1配線26又は第2配線28に沿って第1方向D1に延びている。
図5において、符号aは、第1隙間S1の幅を表し、符号bは、第2隙間S2の幅を表し、符号cは、第3隙間S3の幅を表す。隙間S1、S2、S3が目立つことを抑制するためには、幅a、幅b及び幅cが小さいことが好ましい。幅a、幅b及び幅cは、例えば5μm以上且つ70μm以下である。
好ましくは、導線61は、隙間S1、S2、S3を挟んで隣接する導線61の一方を延長すると他方に重なるよう、配置されている。例えば、隙間S1、S2、S3は、直線状に延びる1本の導線61のうち隙間S1、S2、S3となるべき領域に位置する部分を、図5に点線で示す分断部63として除去することによって、構成されている。これによって、隙間S1、S2、S3が目立つことを抑制することができる。
図4及び図5において、一点鎖線は、第1線状部分31などのタッチ位置検出機能付き表示装置10の構成要素の輪郭を示すために仮想的に描いた線である。各構成要素の輪郭は、導線61の端部を連結した線によって画定される。例えば図5に示すように、第1線状部分31の側部311の輪郭は、第3方向D3に沿って並ぶ複数の導線61の端部を連結した線によって画定される。
第3方向D3に延びる第1線状部分31及び第2線状部分41において、好ましくは、導線61同士が交わる交点61aが、第3方向D3に直交する方向(ここでは第4方向D4)に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。この場合、仮に製造時のエッチング不良などによって1個の交点61aが除去されてしまった場合であっても、第1線状部分31及び第2線状部分41に少なくとも1個の交点61aを残すことができる。従って、残っている少なくとも1個の交点61aを利用して、第3方向D3に沿って第1線状部分31及び第2線状部分41に信号を与えることができる。これによって、第1線状部分31及び第2線状部分41が断線してしまう可能性を低減することができる。
同様に、第1方向D1に延びる第1配線26及び第2配線28において、好ましくは、導線61同士が交わる交点61aが、第1方向D1に直交する方向(ここでは第2方向D2)に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。これによって、第1配線26及び第2配線28が断線してしまう可能性を低減することができる。
図6は、タッチパネルセンサ20の断面構造の一例を示す図である。図6に示すように、導線61は、基材22の第1面22a上に設けられた金属層64を含んでいる。金属層64は、例えば、銀、銅、アルミニウムまたはこれらの合金等を含んでいる。金属層64の幅は、求められる開口率などに応じて設定されるが、例えば1μm以上且つ10μm以下である。金属層64の厚みは、第1電極30及び第2電極40に対して求められる電気抵抗値などに応じて適宜設定されるが、例えば0.1μm以上且つ5.0μm以下である。図6に示す金属層64は、例えば、基材22の第1面22a上に全域にわたって設けられた金属層をエッチングなどによってパターニングすることによって得られる。
なお、図示はしないが、導線61には、導線61による光の反射を抑制するための低反射処理が施されていてもよい。例えば、金属層64の表面には黒化処理が施されていてもよい。また、導線61は、金属層64と基材22の第1面22aとの間に位置する低反射層を更に含んでいてもよい。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、上述のように、センサ部24の第1電極30及び第2電極40がそれぞれ、互いに対向する複数の第1線状部分31及び第2線状部分41を含む。このため、第1電極30と第2電極40との間に、第1線状部分31及び第2線状部分41の数に比例した静電容量を有するコンデンサを形成することができる。このため、センサ部24の静電容量を増加させることができ、このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
一方、各センサ部24の第1線状部分31と第2線状部分41との間には、第3方向D3に沿って延びる第1隙間S1が形成される。このため、第1線状部分31及び第2線状部分41の数が多くなるほど、第1隙間S1の面積が増加し、第1隙間S1のパターンが目立ってしまうと考えられる。
ここで本実施の形態においては、第2方向D2に並ぶ2つのセンサ部24の間には、第1方向D1に延びる複数の第1配線26が配置されている。第1配線26が延びる第1方向D1は、第1線状部分31及び第2線状部分41が延びる第3方向D3に対して直交している。このため、第1配線26の間に形成される第3隙間S3が延びる方向(第1方向D1)も、第1隙間S1が延びる方向(第3方向D3)に対して直交している。従って、第1隙間S1と第3隙間S3とが同一の方向に延びる場合に比べて、第1隙間S1及び第3隙間S3のパターンが目立つことを抑制することができる。これによって、第1隙間S1及び第3隙間S3がユーザーによって視認されてしまうことを抑制することができる。
〔変形例〕
上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、いくつかの変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の各実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(第1の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、第1線状部分31の側部311が第3方向D3に沿って直線状に延びる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図7又は図8に示すように、第1線状部分31の側部311は、鋸状の輪郭を有していてもよい。言い換えると、側部311の輪郭が延びる方向が、第3方向D3に対して角度θ1を成していてもよい。角度θ1は、例えば20°以上且つ70°以下である。図7に示す例において、角度θ1は20°である。図8に示す例において、角度θ1は45°である。第2線状部分41の側部411も同様に、鋸状の輪郭を有していてもよい。
第1線状部分31の側部311が鋸状の輪郭を有することにより、第1隙間S1がユーザーによって視認されてしまうことを更に抑制することができる。
(第2の変形例)
また、上述の実施の形態及び各変形例においては、第1配線26の側部264が第1方向D1に沿って直線状に延びる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図9に示すように、第1配線26の側部264は、鋸状の輪郭を有していてもよい。言い換えると、側部264の輪郭が延びる方向が、第1方向D1に対して角度θ2を成していてもよい。角度θ2は、例えば20°以上且つ70°以下である。第2配線28の側部も同様に、鋸状の輪郭を有していてもよい。
第1配線26の側部264が鋸状の輪郭を有することにより、第3隙間S3がユーザーによって視認されてしまうことを更に抑制することができる。
(第3の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、第1方向D1における第2領域Aa2までの距離が大きい接続部分261ほど、第2方向D2における幅も大きい例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、図10に示すように、接続部分261の幅を、第1方向D1における位置に依らず一定にしてもよい。この場合、図10に示すように、第1配線26は、接続部分261と線状部分262とを接続する中間部分263を更に含んでいてもよい。図10に示す例において、中間部分263は第2方向D2に延びている。
本変形例によれば、第1配線26が中間部分263を含むことにより、接続部分261の幅を、第1方向D1における位置に依らず一定にしながら、第2方向D2におけるセンサ部24の幅(第1線状部分31及び第2線状部分41の長さ)を、第1方向D1における位置に依らず一定にすることができる。これによって、センサ部24の感度が第1方向D1における位置によって変化することを抑制することができる。
なお、本変形例のように第1配線26を構成する場合、図10に示すように、タッチパネルセンサ20は、第1配線26と第2配線28との間に位置し、第1配線26及び第2配線28のいずれにも接続されていないダミー配線27を更に備えていてもよい。これにより、第1配線26と第2配線28との間の隙間がユーザーによって視認されてしまうことを抑制することができる。ダミー配線27は、図示はしないが、第1配線26及び第2配線28と同様に、網目状に配置された複数の導線61を含む。
(第4の変形例)
上述の実施の形態及び各変形例においては、第1配線26が延びる第1方向D1と第1線状部分31及び第2線状部分41が延びる第3方向D3とが直交する例を示したが、これに限られることはない。第3方向D3が第1方向D1に交差していれば、言い換えると、第3方向D3が第1方向D1と一致していなければ、第1隙間S1及び第3隙間S3がユーザーによって視認されてしまうことを抑制するという効果が期待できる。好ましくは、第1方向D1と第3方向D3とが成す角度は、60°以上且つ120°以下の範囲内である。図11は、第1方向D1と第3方向D3とが成す角度φが90°よりもわずかに小さい例を示す図である。
図11に示す例においては、第1隙間S1が延びる第3方向D3が、センサ部24が並ぶ第1方向D1や第2方向D2に対して傾斜しているので、モアレを抑制する効果も期待できる。
(第5の変形例)
図12は、本変形例に係るタッチパネルセンサ20の一部を拡大して示す平面図である。図12に示すように、センサ部24は、第1電極30及び第2電極40のいずれにも接続されていないダミー電極50を更に有する。
図13は、図12のセンサ部24及び第1配線26を更に拡大して示す平面図である。図12及び図13に示すように、ダミー電極50は、第1線状部分31と第2線状部分41との間に少なくとも位置する。ダミー電極50は、第1配線26と第2線状部分41との間や、第2配線28と第1線状部分31との間にも更に位置していてもよい。図13に示すように、ダミー電極50は、第1線状部分31及び第2線状部分41と同様に、網目状に配置された複数の導線61を含む。ダミー電極50を構成する導線61は、好ましくは、導線61を延長すると第1線状部分31又は第2線状部分41の導線61と重なるよう、配置されている。
図12及び図13に示すように、本変形例においては、センサ部24において第3方向D3に延びる第1隙間S1が、第1線状部分31とダミー電極50との間、及び第2線状部分41とダミー電極50との間に形成される。図13において、符号dは、第4方向D4における第1線状部分31の側部311と第2線状部分41の側部411との間の間隔を表す。本実施の形態によれば、ダミー電極50を設けることにより、第1線状部分31と第2接続部分42との間の間隔dを拡大することができる。
図14及び図15は、第1線状部分31と第2接続部分42との間の間隔dを拡大することによって実現される効果を説明するための図である。図14は、ダミー電極50が存在しない場合のセンサ部24の一例を示す断面図であり、図15は、ダミー電極50が存在する場合のセンサ部24の一例を示す断面図である。
図14及び図15において、符号71は、第1線状部分31と第2線状部分41との間に形成される電気力線を表す。電気力線71は、第1線状部分31と第2線状部分41との間の間隔dが大きいほど、広域にわたって広がる。電気力線71が広がる範囲が大きいほど、センサ部24が外部導体72を検出可能な範囲も広くなる。例えば、センサ部24が外部導体72を検出し始める際の、基材22の第2面22bと外部導体72との間の距離Eが大きくなる。すなわち、センサ部24の感度が向上する。
図14に示す例において、間隔dは、第1隙間S1の幅aに等しい。第1隙間S1の幅aを大きくすると、第1隙間S1がユーザーに視認され易くなる。このため、図17に示す例においては、間隔dが制限され、この結果、センサ部24の感度も制限される。
一方、図15に示す例において、間隔dは、第1隙間S1の幅aを二倍した値にダミー電極50の幅を加えたものとなる。図15に示す例によれば、第1隙間S1の幅aを維持しながら間隔dを大きくして、センサ部24の感度を向上させることができる。例えば、センサ部24が外部導体72を検出し始める際の、基材22の第2面22bと外部導体72との間の距離Eを、図14に示す例の場合に比べて大きくすることができる。このことにより、例えば基材22の厚みが大きい場合や、基材22の第2面22b側に更に保護カバーなどが設けられる場合であっても、外部導体72を適切に検出することができる。
(第6の変形例)
上述の実施の形態においては、基材22が矩形状である例を示した。本変形例においては、基材22の1辺が少なくとも部分的に湾曲している例について説明する。
図16は、本変形例に係るタッチパネルセンサ20を示す平面図である。タッチパネルセンサ20の基材22は、少なくとも部分的に湾曲している辺22cを含む。辺22cは、第1配線26及び第2配線28が向かう第2領域Aa2に沿って第2方向D2に延びる辺22dに対向している。
図16において、符号gは、基材22の辺22cと、センサ部24のうち第1方向D1において最も辺22c側に位置するセンサ部24との間の、第1方向D1における間隔を表す。間隔gは、50mm以下である。このように間隔gを設定することにより、辺22cの近傍においても外部導体を検出することが可能になる。
一方、間隔gを小さくし、且つ辺22cを湾曲させるためには、図16に示すように、センサ部24のうち第1方向D1において最も辺22c側に位置するセンサ部24の、第1方向D1における寸法を、辺22cの形状に応じて調整する必要がある。ここで、センサ部24の複数の第1線状部分31及び複数の第2線状部分41は、第1方向D1に沿って並んでいる。この場合、仮に複数の第1線状部分31及び複数の第2線状部分41のうち辺22c側に位置する一部の第1線状部分31及び第2線状部分41を削除したとしても、その他の第1線状部分31及び第2線状部分41の、第1配線26及び第2配線28に対する接続を維持することができる。このため、第1線状部分31の本数及び第2線状部分41の本数を調整することにより、第1方向D1におけるセンサ部24の寸法を柔軟に調整することができる。従って、図16に示すような湾曲部を有する辺22cを容易に実現することができる。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 タッチ位置検出機能付き表示装置
15 表示装置
20 タッチパネルセンサ
22 基材
24 センサ部
26 第1配線
261 接続部分
262 線状部分
263 中間部分
264 側部
28 第2配線
30 第1電極
31 第1線状部分
40 第2電極
41 第2線状部分
50 ダミー電極
61 導線
62 開口部
63 分断部
71 電気力線
72 外部導体

Claims (9)

  1. 外部導体の位置を検出することができる領域に対応する第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画される基材と、
    前記基材の一方の面において前記第1領域に位置し、第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ複数のセンサ部であって、各々が第1電極及び第2電極を含む、複数のセンサ部と、
    前記第1方向に並ぶ複数の前記センサ部の前記第1電極にそれぞれ接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第1配線と、
    前記センサ部の前記第2電極に接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第2配線と、を備え、
    前記第1電極は、前記第1方向に交差する第3方向に延びる複数の第1線状部分を含み、
    前記第2電極は、隣り合う2つの前記第1線状部分の間に位置し、前記第3方向に延びる複数の第2線状部分を含む、タッチパネルセンサ。
  2. 前記第1線状部分が延びる前記第3方向が、前記第1配線が延びる前記第1方向に対して成す角度が、60°以上且つ120°以下である、請求項1に記載のタッチパネルセンサ。
  3. 前記第1線状部分の側部が、鋸状の輪郭を有する、請求項1又は2に記載のタッチパネルセンサ。
  4. 前記第1配線の側部が、鋸状の輪郭を有する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  5. 前記第1配線は、前記第1電極に接続された接続部分と、前記接続部分から前記第2領域に向かって延びる線状部分と、を含み、
    前記第1方向において隣り合う2つの前記センサ部のうちの一方の前記センサ部の前記第1電極に接続された前記第1配線の前記接続部分の、第2方向における幅が、他方の前記センサ部の前記第1電極に接続された前記第1配線の前記接続部分の、第2方向における幅と異なっている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  6. 前記センサ部、前記第1配線及び前記第2配線は、基材の一方の側に網目状に配置された複数の導線を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  7. 前記センサ部は、前記第1電極の前記第1線状部分と前記第2電極の前記第2線状部分との間に位置し、前記第1電極及び前記第2電極のいずれにも接続されていないダミー電極を更に有する、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  8. 前記基材の辺のうち、前記第1配線が向かう前記第2領域に対応する辺に対向する辺が、少なくとも部分的に湾曲している、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
  9. 表示装置と、
    前記表示装置の表示面上に配置されたタッチパネルセンサと、を備え、
    前記タッチパネルセンサは、
    外部導体の位置を検出することができる領域に対応する第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画される基材と、
    前記基材の一方の面において前記第1領域に位置し、第1方向及び前記第1方向に交差する第2方向に並ぶ複数のセンサ部であって、各々が第1電極及び第2電極を含む、複数のセンサ部と、
    前記第1方向に並ぶ複数の前記センサ部の前記第1電極にそれぞれ接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第1配線と、
    前記センサ部の前記第2電極に接続され、前記第2領域まで第1方向に延びる複数の第2配線と、を備え、
    前記第1電極は、前記第1方向に交差する第3方向に延びる複数の第1線状部分を含み、
    前記第2電極は、隣り合う2つの前記第1線状部分の間に位置し、前記第3方向に延びる複数の第2線状部分を含む、タッチ位置検出機能付き表示装置。
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