JP2018116564A - タッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】各センサ部において形成されるコンデンサの容量を効果的に増加させることができるタッチパネルセンサを提供する。【解決手段】タッチパネルセンサは、各々がA電極及びB電極を含む、複数のセンサ部と、複数のセンサ部のA電極にそれぞれ接続された複数のA配線と、センサ部のB電極に接続された複数のB配線と、複数のセンサ部、複数のA配線及び複数のB配線が配置された基材と、を備える。A電極は螺旋状に形成されており、B電極は、A電極に並行するように螺旋状に形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は、外部導体の接近又は接触を検出するためのタッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置に関する。
今日、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、基材と、基材上に設けられ、指などの外部導体の接近又は接触を検出するセンサ部と、センサ部に接続された配線と、を備えるタッチパネルセンサを含む。タッチパネルセンサの基材は、外部導体が検出され得る領域に対応するアクティブエリアと、アクティブエリアの周辺に位置する非アクティブエリアと、に区画される。タッチパネルセンサが表示装置の表示面に重ねられる場合、アクティブエリアは、表示装置から放出される映像光が適切に透過できるように構成される。
タッチパネルセンサの構造として、基材の片側にセンサ部及び配線を設ける構造が知られている。例えば特許文献1において、タッチパネルセンサは、駆動電極及び検出電極を有し、基材の片側に二次元配列された複数のセンサ部と、駆動電極に接続されたドライブ線と、検出電極に接続されたセンス線と、を備える。この場合、駆動電極と検出電極との間に形成される電気力線が、外部導体の接近又は接触による影響を受けることに基づいて、外部導体の位置を検出することができる。
特許文献1に記載のタッチパネルセンサの各センサ部において、駆動電極と検出電極とは、端部においてのみ互いに対向している。この場合、駆動電極と検出電極とによって形成されるコンデンサの静電容量を増加させるためには、駆動電極及び検出電極の端部の長さを増加させる必要がある。しかしながら、駆動電極及び検出電極の端部の長さを増加させると、各センサ部の寸法が増加し、この結果、タッチパネルセンサの分解能が低下してしまう。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るタッチパネルセンサ及びタッチ位置検出機能付き表示装置を提供することを目的とする。
本発明は、各々がA電極及びB電極を含む複数のセンサ部と、前記センサ部の前記A電極にそれぞれ接続された複数のA配線と、前記センサ部の前記B電極にそれぞれ接続された複数のB配線と、前記複数のセンサ部、前記複数のA配線及び前記複数のB配線が配置された基材と、を備え、前記基材は、前記複数のセンサ部が配置された第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画され、前記複数のA配線及び前記複数のB配線は、前記第2領域まで延びており、前記A電極は、螺旋状に形成されており、前記B電極は、前記A電極に並行するように螺旋状に形成されている、タッチパネルセンサである。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、前記A電極は、開放端である一端と、他端と、内側側部と、外側側部と、を含むA極第1線状部分と、前記A極第1線状部分の他端に接続された一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記内側側部とは異なる方向に延びる内側側部と、外側側部と、を含むA極第2線状部分と、前記A極第2線状部分の前記他端に接続された一端と、他端と、前記第2内側側部の前記内側側部とは異なる方向に延びる内側側部と、外側側部と、を含むA極第3線状部分と、を有し、前記第B電極は、開放端である一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記内側側部に対向する内側側部と、外側側部と、を含むB極第1線状部分と、前記B極第1線状部分の前記他端に接続された一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記一端に対向する内側側部と、外側側部と、を含むB極第2線状部分と、前記B極第2線状部分の前記他端に接続された一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記外側側部に対向する内側側部と、外側側部と、を含むB極第3線状部分と、を有していてもよい。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記A電極及び前記B電極は、各々、第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向電極用導線と、前記1方向に交差する第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向電極用導線と、を有し、前記B電極の前記第1方向電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第1方向電極用導線のいずれかの延長線と重なり、前記B電極の前記第2方向電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第2方向電極用導線のいずれかの延長線と重なる。
この場合、好ましくは、前記A電極及び前記B電極の各線状部分において、前記第1方向電極用導線と前記第2方向電極用導線の交点が、当該線状部分の延びる方向に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。
また、好ましくは、前記A配線及び前記B配線は、各々、前記第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向配線用導線と、前記第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向配線用導線と、を有し、前記A配線の前記第1方向配線用導線の9割以上が、前記A電極の前記第1方向電極用導線のいずれかの延長線と重なり、前記B配線の前記第2方向配線用導線の9割以上が、前記A電極の前記第2方向電極用導線のいずれかの延長線と重なる。
この場合、好ましくは、前記A配線及び前記B配線の各々において、前記第1方向配線用導線と前記第2方向配線用導線の交点が、当該配線の延びる方向に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。
本発明によるタッチパネルセンサにおいて、好ましくは、前記センサ部は、前記A電極と前記B電極との間に位置し、前記A電極及び前記B電極のいずれにも接続されていないダミー電極を更に有している。
この場合、好ましくは、前記A電極は、第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向電極用導線と、前記1方向に交差する第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向電極用導線と、を有し、前記ダミー電極は、前記第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向ダミー電極用導線と、前記第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向ダミー電極用導線と、を有し、前記ダミー電極は、前記第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向ダミー電極用導線と、前記第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向ダミー電極用導線と、を有し、前記第1方向ダミー電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第1方向電極用導線のいずれかの延長線と重なり、前記第2方向ダミー電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第2方向電極用導線のいずれかの延長線と重なる。
また、本発明は、表示装置と、前記表示装置の表示面上に配置されたタッチパネルセンサと、を備え、前記タッチパネルセンサは、各々がA電極及びB電極を含む複数のセンサ部と、前記センサ部の前記A電極にそれぞれ接続された複数のA配線と、前記センサ部の前記B電極にそれぞれ接続された複数のB配線と、前記複数のセンサ部、前記複数のA配線及び前記複数のB配線が配置された基材と、を含み、前記基材は、前記複数のセンサ部が配置された第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画され、前記複数のA配線及び前記複数のB配線は、前記第2領域まで延びており、前記A電極は、螺旋状に形成されており、前記B電極は、前記A電極に並行するように螺旋状に形成されている、タッチ位置検出機能付き表示装置である。
本発明によれば、各センサ部において形成されるコンデンサの容量を効果的に増加させることができる。
〔第1の実施の形態〕
以下、図1乃至図7を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
以下、図1乃至図7を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。なお、本明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
はじめに図1を参照して、タッチ位置検出機能付き表示装置10について説明する。図1に示すように、タッチ位置検出機能付き表示装置10は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置15と、表示装置15の観察者側に配置されたタッチパネルセンサ20と、を組み合わせることによって構成されている。表示装置15は、表示面16aを有する表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部(図示せず)と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができるアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、所定の映像を表示面16aに表示する。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
タッチパネルセンサ20は、表示装置15の表示面16aに、例えば接着層(図示せず)を介して接着されている。なお図示はしないが、タッチパネルセンサ20の観察者側には、タッチパネルセンサ20や表示装置15を保護するための保護カバーが設けられていてもよい。
タッチパネルセンサ
次に図1及び図2を参照して、タッチパネルセンサ20について説明する。図2は、表示装置15側から見た場合のタッチパネルセンサ20を示す平面図である。タッチパネルセンサ20は、相互容量方式のタッチパネルセンサとして構成されている。
次に図1及び図2を参照して、タッチパネルセンサ20について説明する。図2は、表示装置15側から見た場合のタッチパネルセンサ20を示す平面図である。タッチパネルセンサ20は、相互容量方式のタッチパネルセンサとして構成されている。
図1及び図2に示すように、タッチパネルセンサ20は、表示装置15側の第1面22a及び観察者側の第2面22bを含む、矩形状の基材22を備える。基材22は、外部導体の位置が検出され得る領域に対応する矩形状の第1領域Aa1と、第1領域Aa1の周辺に位置する矩形枠状の第2領域Aa2と、を含んでいる。また、図2に示すように、タッチパネルセンサ20は、複数のセンサ部24、複数のA配線26及び複数のB配線28を備える。センサ部24、A配線26の一部及びB配線28の一部は、基材22の第1領域Aa1に配置されており、A配線26のその他の部分及びB配線28のその他の部分は、基材22の第2領域Aa2に配置されている。また、センサ部24、A配線26及びB配線28はいずれも、基材22の同一の面に設けられている。例えば、センサ部24、A配線26及びB配線28はいずれも、基材22の第1面22aに設けられている。また、センサ部24、A配線26及びB配線28はいずれも、基材22の第2面22bに設けられていてもよい。
(基材)
基材22を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)などの有機材料や、ガラスなどの無機材料など、十分な透光性を有する材料が用いられる。基材22が例えばPETなどの有機材料を含む場合、基材22の厚みは例えば30μm以上且つ200μm以下であり、好ましくは30μm以上且つ100μm以下である。なお、センサ部24、A配線26及びB配線28を適切に保持することができる限りにおいて、基材22の具体的な構成が特に限られることはない。例えば、基材22は、PETフィルムの表面に設けられたハードコート層を更に含んでいてもよい。
基材22を構成する材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)などの有機材料や、ガラスなどの無機材料など、十分な透光性を有する材料が用いられる。基材22が例えばPETなどの有機材料を含む場合、基材22の厚みは例えば30μm以上且つ200μm以下であり、好ましくは30μm以上且つ100μm以下である。なお、センサ部24、A配線26及びB配線28を適切に保持することができる限りにおいて、基材22の具体的な構成が特に限られることはない。例えば、基材22は、PETフィルムの表面に設けられたハードコート層を更に含んでいてもよい。
(センサ部)
図2に示すように、複数のセンサ部24は、基材22の第1面22a上に二次元配列されている。例えば、複数のセンサ部24は、第3方向D3及び第3方向D3に交差する第4方向D4に沿って並んでいる。図2に示す例において、第4方向D4は第3方向D3に直交している。以下の説明において、第3方向D3においてm番目に位置し、且つ第4方向D4においてn番目に位置するセンサ部24のことを、センサ部24_mnとも称する。m及びnは任意の正の整数である。
図2に示すように、複数のセンサ部24は、基材22の第1面22a上に二次元配列されている。例えば、複数のセンサ部24は、第3方向D3及び第3方向D3に交差する第4方向D4に沿って並んでいる。図2に示す例において、第4方向D4は第3方向D3に直交している。以下の説明において、第3方向D3においてm番目に位置し、且つ第4方向D4においてn番目に位置するセンサ部24のことを、センサ部24_mnとも称する。m及びnは任意の正の整数である。
図3は、図2に示すタッチパネルセンサ20の複数のセンサ部24の一部を、例えばセンサ部24_11、センサ部24_21、センサ部24_12及びセンサ部24_22を拡大して示す平面図である。センサ部24は、互いに対向するA電極30及びB電極40を有する。A電極30及びB電極40の一方は、信号電圧が印加される駆動電極として機能し、他方は、検出電極として機能する。例えば、A電極30が駆動電極である場合、B電極40が検出電極として機能する。この場合、B電極40には、A電極30とB電極40との間に形成されるコンデンサを介した容量結合によって、A電極30からの信号電圧が伝達される。
図3に示すように、A電極30は、α回転方向Cαに回転する螺旋状に形成されている。図1に示す例においては、A電極30は、複数のA極線状部分A1〜Am(mは3以上の整数)を含んでおり、複数のA極線状部分A1〜Amは、この順で、センサ部24の中心Oから外側に向かって、全体として四角形状の螺旋を描くように配置され、互いに接続されている。このように、センサ部24の中心Oは、螺旋状のA電極30の中心Oでもある。
B電極40は、A電極30と同様にα回転方向Cαに回転する螺旋状に形成され、A電極30に並行するように配置されている。図1に示す例においては、B電極40は、複数のB極線状部分B1〜Bn(nは3以上の整数)を含んでおり、複数のB極線状部分B1〜Bnが、この順で、センサ部24の中心Oから外側に向かって、全体として四角形状の螺旋を描くように配置され、互いに接続されている。このように、センサ部24の中心Oは、螺旋状のB電極40の中心Oでもある。
図3乃至図5を参照して、A電極30及びB電極40の構成についてより詳細に説明する。以下では、各線状部分において、センサ部24の中心Oの側を「内側」と称し、当該中心Oの側とは反対の側を「外側」と称する。
図4は、タッチパネルセンサ20の1つのセンサ部24、例えばセンサ部24_11と、センサ部24_11の近傍に位置するA配線26及びB配線28とを拡大して示す図である。また、図5は、図3のセンサ部24のうち、センサ部24の中心Oの近傍に配置されたA電極30の4つの線状部分A1〜A4及びB電極40の4つの線状部分B1〜B4を拡大して示す図である。
図3乃至図5に示すように、A極線状部分A1〜Amのうち、センサ部24の中心Oの最も近傍に配置されたA極第1線状部分A1は、全体として第5方向D5に延びている。A極第1線状部分A1は、第5方向D5に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA1と、内側側部sA1に対向する外側側部tA1と、を有している。また、A極第1線状部分A1は、一対の側部sA1,tA1の両端に、一対の端部eA1,fA1を有している。一対の端部eA1,fA1のうち、一端eA1は開放端である。
A極第2線状部分A2は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第5方向D5とは異なる第6方向D6に延びている。A極第2線状部分A2は、第6方向D6に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA2と、内側側部sA2に対向する外側側部tA2と、を有している。また、A極第2線状部分A2は、一対の側部sA2,tA2の両端に、一対の端部eA2,fA2を有している。一対の端部eA2,fA2のうち、一端eA2は、A極第1線状部分A1の他端fA1に接続されている。
A極第3線状部分A3は、全体として、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6とは異なる第7方向D7に延びている。A極第3線状部分A3は、第7方向D7に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA3と、内側側部sA3に対向する外側側部tA3と、を有している。また、A極第3線状部分A3は、一対の側部sA3,tA3の両端に位置する一対の端部eA3,fA3を有している。一対の端部eA3,fA3のうち、一端eA3は、A極第2線状部分A2の他端fA2に接続されている。
A極第4線状部分A4は、全体として、A極第3線状部分A3が延びる第7方向D7とは異なる第8方向D8に延びている。A極第4線状部分A4は、第8方向D8に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA4と、内側側部sA4に対向する外側側部tA4と、を有している。また、A極第4線状部分A4は、一対の側部sA4,tA4の両端に位置する一対の端部eA4,fA4を有している。一対の端部eA4,fA4のうち、一端eA4は、A極第3線状部分A3の他端fA3に接続されている。
同様に、図4に示すように、A極第1線状部分A1から数えてx番目に配置されたA極第x線状部分Ax(xは2〜mの整数)は、全体として、A極第x−1線状部分Ax−1が延びる方向とは異なる方向に延びている。A極第x線状部分Axは、センサ部24の中心Oに対向する内側側部sAxと、内側側部sAxに対向する外側側部tAxと、を有している、また、A極第x線状部分Axは、一対の側部sAx,tAxの両端に位置する一対の端部eAx,fAxを有している。一対の端部eAx,fAxのうち、一端eAxは、A極第x−1線状部分Ax−1の他端fAx−1に接続されている。
本実施の形態においては、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6は、A極第1線状部分A1が延びる第5方向D5に直交している。また、A極第3線状部分A3が延びる第7方向D7は、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6に直交している。また、A極第4線状部分A4が延びる第8方向D8は、A極第3線状部分A3が延びる第7方向D7に直交している。同様に、A極線状部分Axが延びる方向は、A極線状部分Ax−1が延びる方向に直交している。この結果、A電極30のA極線状部分A1〜Amは、全体として長方形状あるいは正方形状の輪郭を有する螺旋を描いている。
本実施の形態においては、A極第1線状部分A1が延びる第5方向D5及びA極第3線状部分A3が延びる第7方向D7は、センサ部24が並ぶ第3方向D3及び第4方向D4のうちの一方に、例えば、第4方向D4に平行である。この結果、A電極30の長方形状あるいは正方形状の輪郭を構成するその他の線状部分も、センサ部24が並ぶ第4方向D4に延びる辺を有する。例えば、図4に示すように、A配線26にその他端fAmが接続されたA極第m線状部分Amは、第4方向D4に延びている。
さらに、本実施の形態においては、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6及びA極第4線状部分A4が延びる方向第8方向D8は、センサ部24が並ぶ第3方向D3及び第4方向D4のうちの他方に、例えば第3方向D3に平行である。この結果、A電極30の長方形状あるいは正方形状の輪郭を構成するその他の線状部分も、センサ部24が並ぶ第3方向D3に延びている。例えば、図4に示すように、A極第m線状部分Amにその他端fAm−1が接続されたA極第m−1線状部分Am−1は、第3方向D3に延びている。後述するように、A電極30に接続されたA配線26の接続部分261及び線状部分262も、第3方向D3に延びている。
一方、図5に示すように、B電極40のB極線状部分B1〜Bnのうち、センサ部24の中心Oの最も近傍に配置されたB極第1線状部分B1は、A電極30のA極第1線状部分A1とA極第2線状部分A2とA極第3線状部分A3とによって囲まれる領域に位置している。ここで、センサ部24の中心O(螺旋状のB極の中心O)は、B極第1線状部分B1とA極第1線状部分A1との間に位置する。B極第1線状部分B1は、全体としてA極第1線状部分A1が延びる第5方向D5に延びている。B極第1線状部分B1は、第5方向D5に延び、且つA極第1線状部分A1の内側側部sA1に対向する内側側部sB1と、内側側部sB1に対向する外側側部tB1と、を有している。また、B極第1線状部分B1は、一対の側部sB1,tB1の両端に、一対の端部eB1,fB1を有している。一対の端部eB1,fB1のうち、A極第2線状部分A2に対向する一端eB1は開放端である。
B極第2線状部分B2は、A極第1線状部分A1の一端eA1と、A極第4線状部分A4との間に配置されている。B極第2線状部分B2は、全体として、A極第4線状部分A4が延びる第8方向D8に延びている。B極第2線状部分B2は、A電極30のA極第1線状部分A1の一端eA1に対向する内側側部sB2と、内側側部sB2に対向する外側側部tB2と、を有している。また、B極第2線状部分B2は、一対の側部sB2,tB2の両端に、一対の端部eB2,fB2を有している。一対の端部eB2,fB2のうち、一端eB2は、B極第1線状部分B1の他端fB1に接続されている。
B極第3線状部分B3は、A極第1線状部分A1の外側側部tA1に対向して配置されている。B極第3線状部分B3は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第1方向D1に延びている。B極第3線状部分B3は、第5方向D5に延び、且つA極第1線状部分A1の外側側部tA1に対向する内側側部sB3と、内側側部sB3に対向する外側側部tB3と、を有している。また、B極第3線状部分B3は、一対の側部sB3,tB3の両端に位置する一対の端部eB3,fB3を有している。一対の端部eB3,fB3のうち、一端eB3は、B極第2線状部分B2の他端fB2に接続されている。
同様に、図4に示すように、B極第1線状部分B1から数えてy番目に配置されたB極第y線状部分By(yは2〜nの整数)は、A極第y−2線状部分Ay−2の外側側部tAy−2に対向して配置されている。B極第y線状部分Byは、全体として、A極第y−2線状部分Ay−2が延びる方向に延びている。B極第y線状部分Byは、A極第y−2線状部分Ay−2の外側側部tAy−2に対向する内側側部sByと、内側側部sByに対向する外側側部tByと、を有している。また、B極第y線状部分Byは、一対の側部sBy,tByの両端に位置する一対の端部eBy,fByを有している。一対の端部eBy,fByのうち、一端eByは、B極第y−1線状部分By−1の他端fBy−1に接続されている。
本実施の形態においては、B電極40のB極線状部分B1〜Bnは、A電極30に並行し、全体として長方形状あるいは正方形状の輪郭を有する螺旋を描いている。また、A電極30の長方形状あるいは正方形状の輪郭を構成する線状部分と同様に、B電極40の長方形状あるいは正方形状の輪郭を構成する線状部分も、センサ部24が並ぶ第3方向D3及び第4方向D4のうちの一方または他方に延びる辺を有する。例えば、図4に示すように、B極40のB極第n線状部分Bnは、第4方向D4に延びている。また、B極第n線状部分Bnにその他端fBn−1が接続されたB極第n−1線状部分Bn−1は、第3方向D3に延びている。後述するように、B電極40に接続されたB配線28も、第3方向D3に延びている。
図3に示すように、B極第1線状部分B1の内側側部sB1は、A極第1線状部分A1の内側側部sA1に対向している。この場合、B極第1線状部分B1の内側側部sB1と、A極第1線状部分A1の内側側部sA1と、の間には、内側側部sB1及び内側側部sA1の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。
また、B極第3線状部分B3の内側側部sB3は、A極第1線状部分A1の外側側部tA1に対向している。この場合、B極第3線状部分B3の内側側部sB3と、A極第1線状部分A1の外側側部tA1と、の間には、内側側部sB3及び外側側部tA1の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。
さらに、A極第3線状部分A3の内側側部sA3は、B極第1線状部分B1の外側側部tB1に対向している。この場合、A極第3線状部分A3の内側側部sA3と、B極第1線状部分B1の外側側部tB1と、の間には、内側側部sA3及び外側側部tB1の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。
同様に、B極第q線状部分Bqの内側側部sBqは(qは3〜nの整数)、A極第q−2線状部分Aq−2の外側側部tAq−2に対向している。この場合、B極第q線状部分Bqの内側側部sBqと、A極第q−2線状部分Aq−2の外側側部tAq−2と、の間には、内側側部sBq及び外側側部tAq−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。
また、A極第p線状部分Apの内側側部sApは(pは3〜mの整数)、B極第p−2線状部分Bp−2の外側側部tBp−2に対向している。この場合、A極第p線状部分Apの内側側部sApと、B極第p−2線状部分Bp−2の外側側部tBp−2と、の間には、内側側部sAp及び外側側部tBp−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。
従って、A電極30とB電極40との間には、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの数、並びに、対向する側部sBq,tAq−2及び側部sAp,tBp−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成される。このため、上述の特許文献1のように駆動電極及び検出電極の端部でのみ互いに対向する場合に比べて、静電容量を増加させることができる。このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
(A配線)
次に、A配線26について説明する。図2及び図3に示すように、複数のA配線26はそれぞれ、第3方向D3に並ぶ複数のセンサ部24のうちの対応する1つのセンサ部24のA電極30に接続されている。A配線26は、接続部分261及び線状部分262を含む。接続部分261は、対応するA電極30のA極第3線状部分Amの他端fAmに、第4方向D4の一方の側(図3の例では左側)において接続されている。線状部分262は、接続部分261から第2領域Aa2まで延びている。接続部分261は、複数のセンサ部24が並ぶ第3方向D3に、B極第n−1線状部分Bn−1に沿って延びている。また、線状部分262も、接続部分261から第2領域Aa2まで第3方向D3に延びている。
次に、A配線26について説明する。図2及び図3に示すように、複数のA配線26はそれぞれ、第3方向D3に並ぶ複数のセンサ部24のうちの対応する1つのセンサ部24のA電極30に接続されている。A配線26は、接続部分261及び線状部分262を含む。接続部分261は、対応するA電極30のA極第3線状部分Amの他端fAmに、第4方向D4の一方の側(図3の例では左側)において接続されている。線状部分262は、接続部分261から第2領域Aa2まで延びている。接続部分261は、複数のセンサ部24が並ぶ第3方向D3に、B極第n−1線状部分Bn−1に沿って延びている。また、線状部分262も、接続部分261から第2領域Aa2まで第3方向D3に延びている。
第3方向D3において隣り合う2つのセンサ部24のうちの一方のセンサ部24のA電極30に接続されたA配線26の接続部分261の、第4方向D4における幅は、他方のセンサ部24のA電極30に接続されたA配線26の接続部分261の、第4方向D4における幅と異なっていてもよい。例えば、図3に示すように、センサ部24_11のA電極30に接続された接続部分261の、第4方向D4における幅が、センサ部24_21のA電極30に接続された接続部分261の、第4方向D4における幅よりも大きくなっていてもよい。以下、このように構成する理由について説明する。
図2に示すように、第3方向D3に並ぶ複数のセンサ部24に接続されたA配線26の複数の線状部分262は、第4方向D4に並んでいる。この場合、第4方向D4に並ぶ線状部分262の数は、図2における下側の第2領域Aa2(線状部分262が向かう方向に位置する第2領域Aa2)に近づくにつれて増加する。ここで本実施の形態においては、図2に示すように、第3方向D3における第2領域Aa2までの距離が大きい接続部分261ほど、第4方向D4における幅を大きくしている。これによって、図2に示すように、A配線26が第4方向D4において占める領域の幅を、第3方向D3における位置に依らず一定にすることができる。このため、第4方向D4におけるセンサ部24の幅を、第3方向D3における位置に依らず一定にすることができるので、センサ部24の感度が第3方向D3における位置によって相違することを抑制することができる。
(B配線)
次に、B配線28について説明する。図2及び図3に示すように、複数のB配線28はそれぞれ、対応するB電極40のB極第n線状部分Bnの他端fBnに、第4方向D4の一方の側(図2及び図3の例では右側)において接続されている。B配線28は、第4方向D4においてセンサ部24を介してA配線26の接続部分261に対向している。また、B配線28は、複数のセンサ部24が並ぶ第3方向D3に、A極第m−1線状部分Am−1に沿って第2領域Aa2まで延びている。
次に、B配線28について説明する。図2及び図3に示すように、複数のB配線28はそれぞれ、対応するB電極40のB極第n線状部分Bnの他端fBnに、第4方向D4の一方の側(図2及び図3の例では右側)において接続されている。B配線28は、第4方向D4においてセンサ部24を介してA配線26の接続部分261に対向している。また、B配線28は、複数のセンサ部24が並ぶ第3方向D3に、A極第m−1線状部分Am−1に沿って第2領域Aa2まで延びている。
図2及び図3に示すように、1本のB配線28が、第3方向D3に並ぶ複数のセンサ部24のB電極40に接続されていてもよい。これによって、第1領域Aa1に配置されるB配線28の本数を削減することができる。
以下、図3、図4、図6及び図7を参照して、A電極30、B電極40、A配線26及びB配線28の構成について詳細に説明する。図6は、図4に示すセンサ部24_11及びA配線26の一部を拡大して示す平面図である。
図4及び図6に示すように、A電極30及びB電極40は、それぞれ、網目状に配置された複数の導線61を含む。導線61は、第1方向D1に沿って直線状に延びる第1方向電極用導線611a,611bと、第1方向D1に交差する第2方向D2に沿って直線状に延びる複数の第2方向電極用導線612a,612bと、を有している。A電極30及びB電極40と同様に、A配線26及びB配線28も、それぞれ、網目状に配置された複数の導線81を含む。導線81は、第1方向D1に沿って直線状に延びる第1方向配線用導線811と、第2方向D2に沿って直線状に延びる複数の第2方向配線用導線812と、を有している。
図6に示す例において、第1方向D1及び第2方向D2はそれぞれ、第3方向D3に対して所定の角度、例えば45°を成している。この場合、各導線61,81の間に正方形状の開口部62,82が画成される。開口部62,82の寸法は、第1領域Aa1の面積のうち開口部62,82によって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)が十分に高くなり、これによって、表示装置15からの映像光が適切な透過率で第1領域Aa1を透過することができるよう、設定されている。なお、導線61,81が延びる方向や開口部62,82の形状は特には限定されない。
図3、図4及び図6に示すように、A電極30とB電極40との間には、A電極30とB電極40とを電気的に分離するための第1隙間S1が形成されている。第1隙間S1は、第1隙間S1と隣り合うA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnに沿って、第5方向D5ないし第7方向D7、あるいは、第6方向D6ないし第8方向D8に延びている。また、A極第m−1線状部分Am−1とB配線28との間、及びB極第n−1線状部分Bn−1とA配線26との間にも、電気的な分離のための第2隙間S2が形成されている。また、複数のA配線26の間にも、電気的な分離のための第3隙間S3が形成されている。第2隙間S2及び第3隙間S3は、A配線26又はB配線28に沿って第3方向D3に延びている。
図6において、符号aは、隙間S1,S2,S3の幅を表す。隙間S1、S2、S3が目立つことを抑制するためには、幅aが小さいことが好ましい。幅aは、例えば5μm以上且つ70μm以下である。
図6に示す例においては、B電極40の第1方向電極用導線611bは、その9割以上が、A電極30の第1方向電極用導線611aのいずれかの延長線L1と重なるように配置されている。また、B電極40の第2方向電極用導線612bは、その9割以上が、A電極30の第2方向電極用導線612aのいずれかの延長線L2と重なるように配置されている。例えば、隙間S1は、直線状に延びる1本の導線611a,611bあるいは導線612a,612bのうち隙間S1となるべき領域に位置する部分(図6に延長線L1,L2として示す部分)を、分断部として除去することによって、構成されている。これによって、隙間S1が目立つことを抑制することができる。
同様に、A配線26及びB配線28は、その第1方向配線用導線811の9割以上が、A電極30の前記第1方向電極用導線611aのいずれかの延長線L1と重なるように配置されている。また、A配線26及びB配線28は、その第2方向配線用導線812の9割以上が、A電極30の前記第2方向電極用導線612aのいずれかの延長線L2と重なるように配置されている。例えば、隙間S2、S3は、直線状に延びる1本の導線611a,811あるいは導線612a,812のうち隙間S2、S3となるべき領域に位置する部分(図6に延長線L1,L2として示す部分)を、分断部として除去することによって、構成されている。これによって、隙間S2、S3が目立つことを抑制することができる。
図4及び図6において、一点鎖線は、A電極30などのタッチ位置検出機能付き表示装置10の構成要素の輪郭を示すために仮想的に描いた線である。各構成要素の輪郭は、導線61,81の端部を連結した線によって画定される。例えば図6に示すように、A極第1線状部分A1の内側側部sA1及び外側側部tA1の輪郭は、A極第1線状部分A1第1方向D1に沿って並ぶ複数の導線61の端部を連結した線によって画定される。
A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの各々において、好ましくは、導線61同士が交わる交点61aが、当該線状部分の延びる方向に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。例えば、第1方向D1に延びるA極第1線状部分A1においては、導線61同士が交わる交点61aが、第1方向D1に直交する方向(ここでは第2方向D2)に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。この場合、仮に製造時のエッチング不良などによって1個の交点61aが除去されてしまった場合であっても、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnに少なくとも1個の交点61aを残すことができる。従って、残っている少なくとも1個の交点61aを利用して、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの延びる方向に沿って当該線状部分に信号を与えることができる。これによって、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnが断線してしまう可能性を低減することができる。
同様に、第3方向D3に延びるA配線26及びB配線28において、好ましくは、導線81同士が交わる交点81aが、第3方向D3に直交する方向(ここでは第4方向D4)に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。これによって、A配線26及びB配線28が断線してしまう可能性を低減することができる。
図7は、タッチパネルセンサ20の断面構造の一例を示す図である。図7に示すように、導線61,81は、基材22の第1面22a上に設けられた金属層64,84を含んでいる。金属層64,84は、例えば、銀、銅、アルミニウムまたはこれらの合金等を含んでいる。金属層64,84の幅は、求められる開口率などに応じて設定されるが、例えば1μm以上且つ10μm以下である。金属層64,84の厚みは、A電極30、B電極40、A配線26及びB配線28に対して求められる電気抵抗値などに応じて適宜設定されるが、例えば0.1μm以上且つ5.0μm以下である。図7に示す金属層64,84は、例えば、基材22の第1面22a上に全域にわたって設けられた金属層をエッチングなどによってパターニングすることによって得られる。
なお、図示はしないが、導線61,81には、導線61,81による光の反射を抑制するための低反射処理が施されていてもよい。例えば、金属層64,84の表面には黒化処理が施されていてもよい。また、導線61,81は、金属層64,84と基材22の第1面22aとの間に位置する低反射層を更に含んでいてもよい。
(本実施の形態の効果)
本実施の形態によれば、上述のように、センサ部24のA電極30及びB電極40は、互いに並行するように螺旋状に形成されている。具体的には、A電極30及びB電極40がそれぞれ、複数のA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnを含み、A極第1線状部分A1及びB極第1線状部分B1の内側部は、互いに対向し、B極第3線状部分B3の内側部はA極第1線状部分A1の外側部に対向する。また、A極第3線状部分A3の内側部はB極第1線状部分B1の外側部に対向する。同様に、B極第q線状部分Bqの内側側部sBqは(qは3〜nの整数)、A極第q−2線状部分Aq−2の外側側部tAq−2に対向し、A極第p線状部分Apの内側側部sApは(pは3〜mの整数)、B極第p−2線状部分Bp−2の外側側部tBp−2に対向している。このため、A電極30とB電極40との間には、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの数、並びに、対向する側部sBq,tAq−2及び側部sAp,tBp−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成することができる。このため、センサ部24の静電容量を増加させることができ、このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
本実施の形態によれば、上述のように、センサ部24のA電極30及びB電極40は、互いに並行するように螺旋状に形成されている。具体的には、A電極30及びB電極40がそれぞれ、複数のA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnを含み、A極第1線状部分A1及びB極第1線状部分B1の内側部は、互いに対向し、B極第3線状部分B3の内側部はA極第1線状部分A1の外側部に対向する。また、A極第3線状部分A3の内側部はB極第1線状部分B1の外側部に対向する。同様に、B極第q線状部分Bqの内側側部sBqは(qは3〜nの整数)、A極第q−2線状部分Aq−2の外側側部tAq−2に対向し、A極第p線状部分Apの内側側部sApは(pは3〜mの整数)、B極第p−2線状部分Bp−2の外側側部tBp−2に対向している。このため、A電極30とB電極40との間には、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの数、並びに、対向する側部sBq,tAq−2及び側部sAp,tBp−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成することができる。このため、センサ部24の静電容量を増加させることができ、このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
また、ある方向(例えば第5方向D5や第6方向D6)において、隣り合うA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの間に延びる隙間S1の長さが、センサ部24の中心Oに近づくほど短くなる。すなわち、ある方向に延びる複数の隙間S1のうち、隣り合う2つの隙間S1の長さが異なる。このため、隙間S1が目立つことが抑制される。
また、各センサ部24において、複数の隙間S1の一部が延びる方向は、A極第1線状部分A1が延びる第5方向D5ないしA極第3線状部分A3が延びる第7方向D7であるのに対し、他の隙間S1が延びる方向は、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6ないしA極第4線状部分A4が延びる第8方向D8である。すなわち、各センサ部24において、複数の隙間S1が延びる方向は、統一されていない。このため、隙間S1が目立つことが抑制される。
また、複数のA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnを螺旋状に配置することで、各線状部分A1〜Am,B1〜Bnの側部sA1〜sAm,tA1〜tAm,sB1〜sBn,tB1〜tBnを、コンデンサ形成のために効率よく利用することができる。
本実施の形態においては、A電極30及びB電極の電極用導線61は、第1方向D1に沿って直線状に延びる複数の第1方向電極用導線611a,611bと、第1方向D1に交差する第2方向D2に沿って直線状に延びる複数の第2方向電極用導線612a,612bと、を有している。そして、B電極40の第1方向電極用導線611bの9割以上が、A電極30の第1方向電極用導線611aのいずれかの延長線L1と重なる。また。B電極40の第2方向電極用導線612bの9割以上が、A電極30の第2方向電極用導線612aのいずれかの延長線L2と重なる。このことにより、A電極30とB電極40との間の隙間S1が目立つことを抑制することができる。
また、本実施の形態においては、A配線26及びB配線28の配線用導線81は、第1方向D1に沿って直線状に延びる複数の第1方向配線用導線811と、第2方向D2に沿って直線状に延びる複数の第2方向配線用導線812と、を有している。そして、A配線26及びB配線28の第1方向配線用導線811の9割以上が、A電極30の第1方向電極用導線611aのいずれかの延長線L1と重なる。また、A配線26及びB配線28の第2方向配線用導線812の9割以上が、A電極30の第2方向電極用導線612aのいずれかの延長線L2と重なる。このことにより、A電極30及びB電極40と、A配線26及びB配線28と、の間の隙間S2、並びに、A配線26とB配線28との間の隙間S3、が目立つことを抑制することができる。
また本実施の形態においては、A電極30のA極線状部分A1〜Am及びB電極40のB極線状部分B1〜Bnの各々において、第1方向電極用導線611a,611b及び第2方向電極用導線612a,612bの交点61aが、当該線状部分が延びる方向に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。これによって、仮に製造時のエッチング不良などによって1個の交点61aが除去されてしまった場合であっても、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnに少なくとも1個の交点61aを残すことができる。従って、残っている少なくとも1個の交点61aを利用して、当該線状部分A1〜Am,B1〜Bnが延びる方向に沿って当該線状部分A1〜Am,B1〜Bnに信号を与えることができる。これによって、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnが断線してしまう可能性を低減することができる。
また本実施の形態においては、A配線26及びB配線28の各々において、第1方向配線用導線811及び第2方向電極用導線812の交点81aが、A配線26及びB配線28が延びる第2方向D2に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる。これによって、仮に製造時のエッチング不良などによって1個の交点81aが除去されてしまった場合であっても、A配線26及びB配線に少なくとも1個の交点81aを残すことができる。従って、残っている少なくとも1個の交点81aを利用して、第2方向D2に沿ってA配線26及びB配線28に電流を流すことができる。これによって、A配線26及びB配線28が断線してしまう可能性を低減することができる。
〔第2の実施の形態〕
以下、図8を参照して、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、A電極30及びB電極40が全体として長方形あるいは正方形以外の平行四辺形の輪郭を有する螺旋状に形成されている点が異なるのみであり、他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
以下、図8を参照して、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、A電極30及びB電極40が全体として長方形あるいは正方形以外の平行四辺形の輪郭を有する螺旋状に形成されている点が異なるのみであり、他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第2の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図8に示す例では、A極第1線状部分A1が延びる第5方向D5と、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6と、は、互いに直交していない。また、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6と、A極第3線状部分A3が延びる第7方向D7と、は、互いに直交していない。また、A極第3線状部分A3が延びる第7方向D7と、A極第4線状部分A4が延びる第8方向D8と、は、互いに直交していない。
この場合も、このため、A電極30とB電極40との間には、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの数、並びに、対向する側部sBq,tAq−2及び側部sAp,tBp−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成することができる。このため、センサ部24の静電容量を増加させることができ、このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
また、ある方向(例えば第5方向D5や第6方向D6)において、隣り合うA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの間に延びる隙間S1の長さが、センサ部24の中心Oに近づくほど短くなる。すなわち、ある方向に延びる複数の隙間S1のうち、隣り合う2つの隙間S1の長さが異なる。このため、隙間S1が目立つことが抑制される。
また、各センサ部24において、複数の隙間S1の一部が延びる方向は、A極第1線状部分A1が延びる第5方向D5ないしA極第3線状部分A3が延びる第7方向D7であるのに対し、他の隙間S1が延びる方向は、A極第2線状部分A2が延びる第6方向D6ないしA極第4線状部分A4が延びる第8方向D8である。すなわち、各センサ部24において、複数の隙間S1が延びる方向は、統一されていない。このため、隙間S1が目立つことが抑制される。
また、複数のA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnを螺旋状に配置することで、各線状部分A1〜Am,B1〜Bnの側部sA1〜sAm,tA1〜tAm,sB1〜sBn,tB1〜tBnを、コンデンサ形成のために効率よく利用することができる。
〔第3の実施の形態〕
以下、図9を参照して、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、主として、A電極30及びB電極40が全体として三角形の輪郭を有する螺旋状に形成されている点、及び、A電極30及びB電極40の螺旋の回転方向がセンサ部毎に異なっている点が異なっており、他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
以下、図9を参照して、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、主として、A電極30及びB電極40が全体として三角形の輪郭を有する螺旋状に形成されている点、及び、A電極30及びB電極40の螺旋の回転方向がセンサ部毎に異なっている点が異なっており、他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第3の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
以下、図9及び図10を参照して、第3の実施の形態によるA電極30及びB電極40の構成について、より詳細に説明する。
まず、複数のセンサ部24において、A電極30の複数のA極線状部分A1〜Amが、この順で、センサ部24の中心Oから外側に向かって、全体として三角形状の螺旋を描くように配置され、互いに接続されている。また、B電極40の複数のB極線状部分B1〜Bnが、この順で、センサ部24の中心Oから外側に向かって、全体として三角形状の螺旋を描くように配置され、互いに接続されている。
複数のセンサ部24うち、一部のセンサ部、例えばセンサ部24_12,24_21,24_23,24_32、において、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnは、β回転方向Cβに回転する螺旋を描くように配置されている。一方、他のセンサ部、例えばセンサ部24_22,24_31,24_33,24_42、において、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnは、β回転方向Cβとは異なるγ回転方向Cγに回転する螺旋を描くように配置されている。
図10(a)は、例えばセンサ部24_12の、β回転方向Cβに回転する螺旋状に形成されたA電極30及びB電極40を拡大して示す図である。一方、図10(b)は、例えばセンサ部24_22の、γ回転方向Cγに回転する螺旋状に形成されたA電極30及びB電極40を拡大して示す図である。
図11(a)は、図10(a)のA電極30及びB電極40のうち、センサ部24の中心Oの付近に配置されたA電極30の3つのA極線状部分A1〜A3の及びB電極40の4つのB極線状部分B1〜B4を拡大して示す図である。また、図11(b)は、図10(b)のA電極30及びB電極40のうち、センサ部24の中心Oの付近に配置されたA電極30の3つのA極線状部分A1〜A3の及びB電極40の4つのB極線状部分B1〜B4を拡大して示す図である。
図10(a)及び図11(a)に示すように、A極線状部分A1〜Amのうち、センサ部24の中心Oの最も近傍に配置されたA極第1線状部分A1は、全体として第8方向D8に延びている。A極第1線状部分A1は、第8方向D8に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA1と、内側側部sA1に対向する外側側部tA1と、を有している。
A極第2線状部分A2は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第8方向D8とは異なる第9方向D9に延びている。A極第2線状部分A2は、第9方向D9に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA2と、内側側部sA2に対向する外側側部tA2と、を有している。
A極第3線状部分A3は、全体として、A極第2線状部分A2が延びる第9方向D9とは異なる第10方向D10に延びている。A極第3線状部分A3は、第10方向D10に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA3と、内側側部sA3に対向する外側側部tA3と、を有している。
図10(a)及び図11(a)に示す例において、A極第2線状部分A2が延びる第9方向D9は、A極第1線状部分A1が延びる第8方向D8に直交している。また、A極第3線状部分A3が延びる第10方向D10は、A極第2線状部分A2が延びる第9方向D9に対して、45°の角度を成している。
また、A極第p線状部分Apの内側側部sApは(pは4〜mの整数)、A極第p−3線状部分Ap−3の延びる方向に沿って延びている。この結果、A電極30のA極線状部分A1〜Amは、全体として直角三角形状の輪郭を有する螺旋を描いている。
一方、図10(a)及び図11(a)に示すB電極40のB極線状部分B1〜Bnのうち、センサ部24の中心Oの最も近傍に配置されたB極第1線状部分B1は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第8方向D8に延びている。B極第1線状部分B1は、第8方向D8に延び、且つA極第1線状部分A1の内側側部sA1に対向する内側側部sB1と、内側側部sB1に対向する外側側部tB1と、を有している。
B極第2線状部分B2は、全体として、A極第3線状部分A3が延びる第10方向D10に延びている。B極第2線状部分B2は、第10方向D10に延び、且つA電極30のA極第1線状部分A1の一端eA1に対向する内側側部sB2と、内側側部sB2に対向する外側側部tB2と、を有している。
B極第3線状部分B3は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第8方向D8に延びている。B極第3線状部分B3は、第8方向D8に延び、且つA極第3線状部分A3の外側側部tA1に対向する内側側部sB3と、内側側部sB3に対向する外側側部tB3と、を有している。
本実施の形態においても、B電極40のB極線状部分B1〜Bnは、A電極30に並行して配置されている。したがって、B電極40も、全体として直角三角形状の輪郭を有する螺旋を描いている。
図10(a)及び図11(a)に示すA電極30及びB電極40において、A極第1線状部分A1が延びる第8方向D8及びA極第2線状部分A2が延びる第9方向D9は直交している。また、A極第3線状部分A3が延びる第10方向D10は、第8方向D8及び第9方向D9に対して45°の角度をなす。この結果、A電極30及びB電極40の直角三角形状の輪郭を構成するその他の線状部分も、第8方向D8、第9方向D9及び第10方向のうちのいずれかに延びる辺を有する。例えば、図9に示すように、A配線26にその他端fAmが接続されたA極第m線状部分Amは、第10方向D10に延びている。また、B配線28にその他端fBnが接続されたB極第n線状部分Bnは、第9方向D9に延びており、B極第n線状部分Bnにその他端fBn−1が接続されたB極第n−1線状部分Bn−1は、第10方向D10に延びている。後述するように、A電極30に接続されたA配線26も、第8方向D8に延びている。
次に、図10(b)及び図11(b)を参照して、例えばセンサ部24_22の、γ回転方向Cγに回転する螺旋状に形成されたA電極30及びB電極40について説明する。
図10(b)及び図11(b)に示すように、A極線状部分A1〜Amのうち、センサ部24の中心Oの最も近傍に配置されたA極第1線状部分A1は、全体として第9方向D9に延びている。A極第1線状部A1は、第9方向D9に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA1と、内側側部sA1に対向する外側側部tA1と、を有している。
A極第2線状部分A2は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第9方向D9とは異なる第8方向D8に延びている。A極第2線状部分A2は、第8方向D8に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA2と、内側側部sA2に対向する外側側部tA2と、を有している。
A極第3線状部分A3は、全体として、A極第2線状部分A2が延びる第8方向D8とは異なる第10方向D10に延びている。A極第3線状部分A3は、第10方向D10に延び、且つセンサ部24の中心Oに対向する内側側部sA3と、内側側部sA3に対向する外側側部tA3と、を有している。
センサ部24_22のA電極30においても、A極第p線状部分Apの内側側部sApは(pは4〜mの整数)、A極第p−3線状部分Ap−3の延びる方向に沿って延びている。この結果、A電極30のA極線状部分A1〜Amは、全体として直角三角形状の輪郭を有する螺旋状に形成されている。
一方、センサ部24_22のB電極40のB極線状部分B1〜Bnのうち、センサ部24の中心Oの最も近傍に配置されたB極第1線状部分B1は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第9方向D9に延びている。B極第1線状部分B1は、第9方向D9に延び、且つA極第1線状部分A1の内側側部sA1に対向する内側側部sB1と、内側側部sB1に対向する外側側部tB1と、を有している。
B極第2線状部分B2は、全体として、A極第3線状部分A3が延びる第10方向D10に延びている。B極第2線状部分B2は、第10方向D10に延び、且つA電極30のA極第1線状部分A1の一端eA1に対向する内側側部sB2と、内側側部sB2に対向する外側側部tB2と、を有している。
B極第3線状部分B3は、全体として、A極第1線状部分A1が延びる第9方向D9に延びている。B極第3線状部分B3は、第9方向D9に延び、且つA極第1線状部分A1の外側側部tA1に対向する内側側部sB3と、内側側部sB3に対向する外側側部tB3と、を有している。
センサ部24_22においても、B電極40のB極線状部分B1〜Bnは、A電極30に並行して配置されている。したがって、センサ部24_22のB電極40も、全体として直角三角形状の輪郭を有する螺旋を描いている。
図10(b)及び図11(b)に示すA電極30及びB電極40において、A極第1線状部分A1が延びる第9方向D9及びA極第2線状部分A2が延びる第8方向D8は直交している。また、A極第3線状部分A3が延びる第10方向D10は、第8方向D8及び第9方向D9に対して45°の角度をなす。この結果、A電極30及びB電極40の直角三角形状の輪郭を構成するその他の線状部分も、第8方向D8、第9方向D9及び第10方向のうちのいずれかに延びる辺を有する。例えば、図9に示すように、A配線26にその他端fAmが接続されたA極第m線状部分Amは、第10方向D10に延びており、A極第m線状部分Amにその他端fAm−1が接続されたA極第Am−1線状部分Am−1は、第8方向D8に延びている。また、B配線28にその他端fBnが接続されたB極第n線状部分Bnは、第9方向D9に延びている。後述するように、B電極40に接続されたB配線28も、第8方向D8に延びている。
図9に示すように、複数のセンサ部24が並ぶ方向D3において隣り合う一組のセンサ部、例えばセンサ部24_12及びセンサ部24_22、は、各々のA電極30の最も外側に位置するA極第m線状部分Amが、互いに対向するように配置される。このようなセンサ部24の組が、第8方向D8及び第9方向D9に沿って並べられている。そして、A配線26及びB配線28は、センサ部24の組が並ぶ方向(図9に示す例においては第8方向D8)に沿って延びている。
この場合も、A電極30とB電極40との間には、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの数、並びに、対向する側部sBq,tAq−2及び側部sAp,tBp−2の対向部分の長さに比例した静電容量を有するコンデンサが形成することができる。このため、センサ部24の静電容量を増加させることができ、このことにより、センサ部24の検出感度を高めることができる。
また、ある方向(例えば第8方向D8や第9方向D9、第10方向D10)において、隣り合うA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの間に延びる隙間S1の長さが、センサ部24の中心Oに近づくほど短くなる。すなわち、ある方向に延びる複数の隙間S1のうち、隣り合う2つの隙間S1の長さが異なる。このため、隙間S1が目立つことが抑制される。
また、例えばセンサ部24_12において、複数の隙間S1の一部が延びる方向は、A極第1線状部分A1が延びる第8方向D8であるのに対し、他の隙間S1の一部が延びる方向は、A極第2線状部分A2が延びる第9方向D9である。さらに、残りの隙間S1が延びる方向は、A極第3線状部分A3が延びる第10方向D10である。このように、各センサ部24において、複数の隙間S1が延びる方向は、統一されていない。このため、隙間S1が目立つことが抑制される。
また、複数のA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnを螺旋状に配置することで、各線状部分A1〜Am,B1〜Bnの側部sA1〜sAm,tA1〜tAm,sB1〜sBn,tB1〜tBnを、コンデンサ形成のために効率よく利用することができる。
〔第4の実施の形態〕
以下、図12乃至図15を参照して、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態は、センサ部24がダミー電極50を更に有する点が異なるのみであり、他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第4の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
以下、図12乃至図15を参照して、第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態は、センサ部24がダミー電極50を更に有する点が異なるのみであり、他の構成は第1の実施の形態と略同一である。第4の実施の形態において、第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
図12は、本実施例に係るタッチパネルセンサ20の一部を拡大して示す平面図である。図12に示すように、センサ部24は、A電極30及びB電極40のいずれにも接続されていないダミー電極50を更に有する。
図13は、図12のセンサ部24の一部及びA配線26の一部を更に拡大して示す平面図である。図12及び図13に示すように、ダミー電極50は、A電極30とB電極40との間に位置する。
図12及び図13に示すように、本実施の形態においては、センサ部24において隣り合うA極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの間に延びる第1隙間S1が、A極線状部分A1〜Amとダミー電極50との間、及びB極線状部分B1〜Bnとダミー電極50との間に形成される。図13において、符号cは、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnの延びる方向に直交する方向における、A極線状部分A1〜Amの側部sA1〜sAm,tA1〜tAmと、当該側部に対向するB極線状部分B1〜Bnの側部sB1〜sBn,tB1〜tBnと、の間の間隔を表す。本実施の形態によれば、ダミー電極50を設けることにより、A極線状部分A1〜AmとB極線状部分B1〜Bnとの間の間隔cを拡大することができる。
図14及び図15は、隣り合うA極線状部分A1〜AmとB極線状部分B1〜Bnとの間の間隔cを拡大することによって実現される効果を説明するための図である。図14は、ダミー電極50が存在しない場合のセンサ部24の一例を示す断面図であり、図15は、ダミー電極50が存在する場合のセンサ部24の一例を示す断面図である。
図14及び図15において、符号71は、隣り合うA極線状部分A1〜AmとB極線状部分B1〜Bnとの間に形成される電気力線を表す。電気力線71は、A極線状部分A1〜AmとB極線状部分B1〜Bnとの間の間隔cが大きいほど、広域にわたって広がる。電気力線71が広がる範囲が大きいほど、センサ部24が外部導体72を検出可能な範囲も広くなる。例えば、センサ部24が外部導体72を検出し始める際の、基材22の第2面22bと外部導体72との間の距離Eが大きくなる。すなわち、センサ部24の感度が向上する。
図14に示す例において、間隔cは、第1隙間S1の幅aに等しい。第1隙間S1の幅aを大きくすると、第1隙間S1がユーザーに視認され易くなる。このため、図14に示す例においては、間隔cが制限され、この結果、センサ部24の感度も制限される。
一方、図15に示す例において、間隔cは、第1隙間S1の幅aを二倍した値にダミー電極50の幅を加えたものとなる。図15に示す例によれば、第1隙間S1の幅aを維持しながら間隔cを大きくして、センサ部24の感度を向上させることができる。例えば、センサ部24が外部導体72を検出し始める際の、基材22の第2面22bと外部導体72との間の距離Eを、図14に示す例の場合に比べて大きくすることができる。このことにより、例えば基材22の厚みが大きい場合や、基材22の第2面22b側に更に保護カバーなどが設けられる場合であっても、外部導体72を適切に検出することができる。
また、図13に示す例において、ダミー電極50は、A極線状部分A1〜Am及びB極線状部分B1〜Bnと同様に、網目状のパターンを有するダミー電極用導線51を含む。ダミー電極用導線51は、第1方向D1に沿って直線状に延びる複数の第1方向ダミー電極用導線511と、第2方向D2に沿って直線状に延びる複数の第2方向ダミー電極用導線512と、を有する。第1方向ダミー電極用導線511は、その9割以上が、A電極30の第1方向電極用導線611aのいずれかの延長線L1と重なるよう、配置されている。また、第2方向ダミー電極用導線512は、その9割以上が、A電極30の第2方向電極用導線612aのいずれかの延長線L2と重なるよう、配置されている。このことにより、A電極30及びB電極40とダミー電極50との間の隙間S1が目立つことを抑制することができる。
なお、上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
10 タッチ位置検出機能付き表示装置
15 表示装置
20 タッチパネルセンサ
22 基材
24 センサ部
26 A配線
261 接続部分
262 線状部分
28 B配線
30 A電極
A1〜Am A極線状部分
40 B電極
B1〜Bn B極線状部分
50 ダミー電極
61 電極用導線
62 開口部
71 電気力線
72 外部導体
15 表示装置
20 タッチパネルセンサ
22 基材
24 センサ部
26 A配線
261 接続部分
262 線状部分
28 B配線
30 A電極
A1〜Am A極線状部分
40 B電極
B1〜Bn B極線状部分
50 ダミー電極
61 電極用導線
62 開口部
71 電気力線
72 外部導体
Claims (9)
- 各々がA電極及びB電極を含む複数のセンサ部と、
前記センサ部の前記A電極にそれぞれ接続された複数のA配線と、
前記センサ部の前記B電極にそれぞれ接続された複数のB配線と、
前記複数のセンサ部、前記複数のA配線及び前記複数のB配線が配置された基材と、を備え、
前記基材は、前記複数のセンサ部が配置された第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画され、
前記複数のA配線及び前記複数のB配線は、前記第2領域まで延びており、
前記A電極は、螺旋状に形成されており、
前記B電極は、前記A電極に並行するように螺旋状に形成されている、タッチパネルセンサ。 - 前記A電極は、
開放端である一端と、他端と、内側側部と、外側側部と、を含むA極第1線状部分と、
前記A極第1線状部分の他端に接続された一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記内側側部とは異なる方向に延びる内側側部と、外側側部と、を含むA極第2線状部分と、
前記A極第2線状部分の前記他端に接続された一端と、他端と、前記A極第2線状部分の前記内側側部とは異なる方向に延びる内側側部と、外側側部と、を含むA極第3線状部分と、を有し、
前記B電極は、
開放端である一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記内側側部に対向する内側側部と、外側側部と、を含むB極第1線状部分と、
前記B極第1線状部分の前記他端に接続された一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記一端に対向する内側側部と、外側側部と、を含むB極第2線状部分と、
前記B極第2線状部分の前記他端に接続された一端と、他端と、前記A極第1線状部分の前記外側側部に対向する内側側部と、外側側部と、を含むB極第3線状部分と、を有する、請求項1に記載のタッチパネルセンサ。 - 前記A電極及び前記B電極は、各々、第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向電極用導線と、前記1方向に交差する第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向電極用導線と、を有し、
前記B電極の前記第1方向電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第1方向電極用導線のいずれかの延長線と重なり、
前記B電極の前記第2方向電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第2方向電極用導線のいずれかの延長線と重なる、請求項1又は2に記載のタッチパネルセンサ。 - 前記A電極及び前記B電極の各線状部分において、前記第1方向電極用導線と前記第2方向電極用導線の交点が、当該線状部分の延びる方向に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる、請求項3に記載のタッチパネルセンサ。
- 前記A配線及び前記B配線は、各々、前記第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向配線用導線と、前記第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向配線用導線と、を有し、
前記A配線の前記第1方向配線用導線の9割以上が、前記A電極の前記第1方向電極用導線のいずれかの延長線と重なり、
前記B配線の前記第2方向配線用導線の9割以上が、前記A電極の前記第2方向電極用導線のいずれかの延長線と重なる、請求項3又は4に記載のタッチパネルセンサ。 - 前記A配線及び前記B配線の各々において、前記第1方向配線用導線と前記第2方向配線用導線の交点が、当該配線の延びる方向に直交する方向に沿って少なくとも2つ以上並んでいる、請求項5に記載のタッチパネルセンサ。
- 前記センサ部は、前記A電極と前記B電極との間に位置し、前記A電極及び前記B電極のいずれにも接続されていないダミー電極を更に有している、請求項1乃至6にいずれか一項に記載のタッチパネルセンサ。
- 前記A電極は、第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向電極用導線と、前記1方向に交差する第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向電極用導線と、を有し、
前記ダミー電極は、前記第1方向に沿って直線状に延びる複数の第1方向ダミー電極用導線と、前記第2方向に沿って直線状に延びる複数の第2方向ダミー電極用導線と、を有し、
前記第1方向ダミー電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第1方向電極用導線のいずれかの延長線と重なり、
前記第2方向ダミー電極用導線の9割以上が、前記A電極の前記第2方向電極用導線のいずれかの延長線と重なる、請求項7に記載のタッチパネルセンサ。 - 表示装置と、
前記表示装置の表示面上に配置されたタッチパネルセンサと、を備え、
前記タッチパネルセンサは、
各々がA電極及びB電極を含む複数のセンサ部と、
前記センサ部の前記A電極にそれぞれ接続された複数のA配線と、
前記センサ部の前記B電極にそれぞれ接続された複数のB配線と、
前記複数のセンサ部、前記複数のA配線及び前記複数のB配線が配置された基材と、を含み、
前記基材は、前記複数のセンサ部が配置された第1領域と、前記第1領域の周辺に位置する第2領域と、に区画され、
前記複数のA配線及び前記複数のB配線は、前記第2領域まで延びており、
前記A電極は、螺旋状に形成されており、
前記B電極は、前記A電極に並行するように螺旋状に形成されている、タッチ位置検出機能付き表示装置。
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