JP2018124386A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

定着装置および画像形成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2018124386A
JP2018124386A JP2017015579A JP2017015579A JP2018124386A JP 2018124386 A JP2018124386 A JP 2018124386A JP 2017015579 A JP2017015579 A JP 2017015579A JP 2017015579 A JP2017015579 A JP 2017015579A JP 2018124386 A JP2018124386 A JP 2018124386A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
fixing device
fixing
rotating member
cam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017015579A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6868407B2 (ja
Inventor
尉訓 古澤
Yasunori Furusawa
尉訓 古澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oki Data Corp filed Critical Oki Data Corp
Priority to JP2017015579A priority Critical patent/JP6868407B2/ja
Priority to US15/874,599 priority patent/US10394170B2/en
Publication of JP2018124386A publication Critical patent/JP2018124386A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6868407B2 publication Critical patent/JP6868407B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2017Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means
    • G03G15/2028Structural details of the fixing unit in general, e.g. cooling means, heat shielding means with means for handling the copy material in the fixing nip, e.g. introduction guides, stripping means
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/206Structural details or chemical composition of the pressure elements and layers thereof
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G15/00Apparatus for electrographic processes using a charge pattern
    • G03G15/20Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat
    • G03G15/2003Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat
    • G03G15/2014Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat
    • G03G15/2064Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat combined with pressure
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/20Details of the fixing device or porcess
    • G03G2215/2003Structural features of the fixing device
    • G03G2215/2016Heating belt
    • G03G2215/2022Heating belt the fixing nip having both a stationary and a rotating belt support member opposing a pressure member

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Fixing For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】より高品質の画像を実現するのに好適な定着装置を提供する。【解決手段】この定着装置は、可撓性を有する第1の回転部材と、第1の回転部材との間に媒体を挟持しつつ第1の回転部材と協働して媒体を媒体搬送方向の上流から下流へ搬送するように回転可能に設けられた第2の回転部材と、第1の回転部材を挟んで第2の回転部材と対峙しつつ、第1の回転部材を第2の回転部材へ向けて押圧する第1の押圧面を有する第1の押圧部材とを備える。ここで第1の押圧面は、第2の回転部材に対する第1の回転部材の押圧力を減退させる圧力減退部を媒体搬送方向の最上流に有する。【選択図】図10

Description

本発明は、定着装置およびそれを備えた画像形成装置に関する。
これまでに、媒体に対する現像剤像の定着を、熱および圧力を付与することにより行う定着装置、およびそれを備えた画像形成装置が提案されている(例えば特許文献1参照)。
特開2004−286929号公報 特開2015−1561号公報
このような画像形成装置にあっては、例えばベルトを介して媒体に対し適切な大きさの圧力を加えて定着動作を行うことにより高品質の画像を形成することができる。
したがって、より高品質の画像を実現するのに好適な定着装置および画像形成装置を提供することが望ましい。
本発明の一実施形態としての定着装置は、可撓性を有する第1の回転部材と、第1の回転部材との間に媒体を挟持しつつ第1の回転部材と協働して媒体を媒体搬送方向の上流から下流へ搬送するように回転可能に設けられた第2の回転部材と、第1の回転部材を挟んで第2の回転部材と対峙しつつ第1の回転部材を第2の回転部材へ向けて押圧する第1の押圧面を有する第1の押圧部材とを備える。ここで第1の押圧面は、第2の回転部材に対する第1の回転部材の押圧力を減退させる圧力減退部を媒体搬送方向の最上流に有する。
本発明の一実施形態としての画像形成装置は、上記定着装置を備える。
本発明の一実施形態としての定着装置および画像形成装置では、第1の押圧部材の第1の押圧面が、第2の回転部材に対する第1の回転部材の押圧力を減退させる圧力減退部を有する。このため、定着動作の初期段階におけるニップ圧が緩和される。
本開示の一実施形態としての定着装置および画像形成装置によれば、より高品質の画像を実現するのに適する。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の全体構成例を表す模式図である。 図1Aに示した画像形成装置の内部の構成例を模式的に表すブロック図である。 図1Aに示した定着装置の外観を拡大して表す斜視図である。 図1Aに示した定着装置の外観を拡大して表す他の斜視図である。 図2Aに示した定着装置を表す分解斜視図である。 図2Bに示した定着装置を表す他の分解斜視図である。 図1Aに示した定着装置の外観を表す正面図である。 図4に示した定着装置のVA−VA線に沿った断面図である。 図4に示した定着装置のVB−VB線に沿った断面図である。 図4に示した定着装置のVC−VC線に沿った断面図である。 図4に示した定着装置の一部材の外観を表した斜視図である。 図4に示した定着装置の一部材の外観を表した他の斜視図である。 図4に示した定着装置の他の一部材の外観を表した斜視図である。 図4に示した定着装置の他の一部材の外観を表した他の斜視図である。 図4に示した定着装置の中間ユニットの外観を表した斜視図である。 図4に示した定着装置の中間ユニットの外観を表した他の斜視図である。 図8Aに示した中間ユニットの一部構成要素を表した斜視図である。 図8Bに示した中間ユニットの一部構成要素を表した他の斜視図である。 図5Cに示した加圧パッドの断面を拡大して表す断面図である。 図3Aに示した下部ユニットの外観を表す正面図である。 図11に示した定着装置の一部を、矢印dの方向から眺めた側面図である(通常圧状態)。 図11に示した定着装置の一部を、矢印eの方向から眺めた側面図である(通常圧状態)。 図11に示した定着装置の一部を、矢印dの方向から眺めた側面図である(減圧状態)。 図11に示した定着装置の一部を、矢印dの方向から眺めた側面図である(離間状態)。 図4に示した定着装置における、通常圧モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す模式図である。 図4に示した定着装置における、通常圧モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す他の模式図である。 図4に示した定着装置における、減圧モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す模式図である。 図4に示した定着装置における、減圧モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す他の模式図である。 図4に示した定着装置における、減圧モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す模式図である(加圧パッドの幅が広い場合)。 図4に示した定着装置における、減圧モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す他の模式図である(加圧パッドの幅が広い場合)。 図4に示した定着装置における、離間モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す模式図である。 図4に示した定着装置における、離間モードに対応する定着ユニットと加圧ユニットとの位置関係を表す他の模式図である。 図10に示した加圧パッドを備えた定着装置における、媒体搬送方向に沿ったニップ圧の分布を表す特性図である。 図18Aに示したニップ圧のうちの、一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図18Aに示したニップ圧のうちの、他の一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図18Bに示した一部の圧力成分と図18Cに示した他の一部の圧力成分との合成の分布を表す特性図である。 参考例としての加圧パッドの断面を拡大して表す断面図である。 図19に示した加圧パッドを備えた定着装置における、媒体搬送方向に沿ったニップ圧の分布を表す特性図である。 図20Aに示したニップ圧のうちの、一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図20Aに示したニップ圧のうちの、他の一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図20Bに示した一部の圧力成分と図20Cに示した他の一部の圧力成分との合成の分布を表す特性図である。 本発明の第1の実施の形態における第1の変形例としての加圧パッドの断面を拡大して表す断面図である。 図21に示した加圧パッドを備えた定着装置における、媒体搬送方向に沿ったニップ圧の分布を表す特性図である。 図22Aに示したニップ圧のうちの、一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図22Aに示したニップ圧のうちの、他の一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図22Bに示した一部の圧力成分と図22Cに示した他の一部の圧力成分との合成の分布を表す特性図である。 本発明の第1の実施の形態における第2の変形例としての加圧パッドの断面を拡大して表す断面図である。 図23に示した加圧パッドを備えた定着装置における、媒体搬送方向に沿ったニップ圧の分布を表す特性図である。 図23Aに示したニップ圧のうちの、一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図23Aに示したニップ圧のうちの、他の一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図23Bに示した一部の圧力成分と図23Cに示した他の一部の圧力成分との合成の分布を表す特性図である。 本発明の第2の実施の形態に係る定着装置の外観を拡大して表す斜視図である。 図25Aに示した定着装置の断面構造を表す断面図である。 図25Aに示した定着装置の保持部材を拡大して表す斜視図である。 図26Aに示した定着装置の保持部材の断面図である。 図25Aに示した定着装置の加圧部材を拡大して表す斜視図である。 図25Aに示した定着装置のニップ部の近傍を拡大して表す断面図である。 図28に示したヒータを拡大して表す断面図である。 図25Aに示した定着装置における、媒体搬送方向に沿ったニップ圧の分布を表す特性図である。 図30Aに示したニップ圧のうちの、一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図30Aに示したニップ圧のうちの、他の一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図30Bに示した一部の圧力成分と図30Cに示した他の一部の圧力成分とを重ね合わせた特性図である。 参考例としてのヒータを拡大して表す断面図である。 図31に示したヒータを備えた定着装置における、媒体搬送方向に沿ったニップ圧の分布を表す特性図である。 図32Aに示したニップ圧のうちの、一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図32Aに示したニップ圧のうちの、他の一部の圧力成分の分布を表す特性図である。 図32Bに示した一部の圧力成分と図30Cに示した他の一部の圧力成分とを重ね合わせた特性図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明は本発明の一具体例であって、本発明は以下の態様に限定されるものではない。また、本発明は、各図に示す各構成要素の配置や寸法、寸法比などについても、それらに限定されるものではない。説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
定着ベルトと加圧ベルトとがニップ部を形成するように対向配置された定着装置、およびそれを備えた画像形成装置。
2.第1の実施の形態の第1の変形例
3.第1の実施の形態の第2の変形例
4.第2の実施の形態
定着ベルトと加圧ローラとがニップ部を形成するように対向配置された定着装置。
5.その他の変形例
<1.第1の実施の形態>
[画像形成装置1の概略構成]
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係る定着装置105を搭載した画像形成装置1の全体構成例を表す模式図である。図1Bは、図1Aに示した画像形成装置1の内部構成に対応するブロック図である。画像形成装置1は、例えば用紙などの記録媒体(印刷媒体、転写材ともいう。)に対して画像(例えばカラー画像)を形成する、電子写真方式のプリンタである。なお、本明細書では、記録媒体の搬送方向と直交する方向(図1Aでは紙面と直交するX軸方向)を幅方向という。また、後述するように、定着装置105の内部において記録媒体が搬送される方向をZ軸方向とし、X軸方向およびZ軸方向の双方と直交する高さ方向をY軸方向とする。なお、「記録媒体」は本発明の「媒体」の一具体例に対応する。
画像形成装置1は、例えば筐体の内部に、例えば給紙部101と、媒体搬送部102と、画像形成部103と、転写部104と、定着装置105と、排出部106とを備えている。
(給紙部101)
給紙部101は、例えば用紙カセット(給紙トレイ)24と、給紙ローラ11とを有する。用紙カセット24は記録媒体を収容するものである。給紙ローラ11は、用紙カセット24から1枚ずつ記録媒体を取り出し、その記録媒体を媒体搬送部102へ供給する部材である。
(媒体搬送部102)
媒体搬送部102は、例えば上流から順に、位置センサ12と、対向配置された一対の搬送ローラ14,15と、位置センサ13とを有している。位置センサ12,13は、それぞれ、搬送経路P上を進行する記録媒体の位置を検出するものである。一対の搬送ローラ14,15は、給紙ローラ11により供給された記録媒体を下流の画像形成部103へ搬送するものである。
(画像形成部103)
画像形成部103はトナー像(現像剤画像)を形成するものであり、転写部104は画像形成部103において形成されたトナー像を記録媒体に転写するものである。画像形成部103は、例えば4つの画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cを有している。画像形成ユニット2K,2Y,2M,2Cは、それぞれ、LED(Light Emitting Diode)ヘッド3K,3Y,3M,3Cと、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cと、帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cと、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cと、トナータンク7K,7Y,7M,7Cと、現像ブレード8K,8Y,8M,8Cと、トナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cと、感光体ブレード26K,26Y,26M,26Cとを有している。
LEDヘッド3K,3Y,3M,3Cは、それぞれ対向する感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を露光し、各々の感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に静電潜像を形成するものである。
感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cは、静電潜像を表面(表層部分)に担持する円柱状の部材であり、感光体(例えば有機系感光体)を用いて構成されている。
帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cは、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面(表層部分)を帯電させる部材(帯電部材)であり、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面(周面)に接するように配置されている。
現像ローラ6K,6Y,6M,6Cは、静電潜像を現像するトナーを表面に担持する部材であり、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面(周面)に接するように配置されている。
トナータンク7K,7Y,7M,7Cは、その内部にトナーを収容する容器であり、その下部にトナー排出口を有する。
現像ブレード8K,8Y,8M,8Cは、回転する現像ローラ6K,6Y,6M,6Cの表面にトナーからなる層(トナー層)を形成すると共に、そのトナー層の厚さを規制(制御,調整)するトナー規制部材である。現像ブレード8K,8Y,8M,8Cは、例えばステンレス等からなる板状弾性部材(板ばね)であり、この板状弾性部材の先端部が現像ローラ6K,6Y,6M,6Cの表面の近傍に配置されている。
トナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cは、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cに対してトナーを供給するための部材(供給部材)であり、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cの表面(周面)に接するように配置されている。
感光体ブレード26K,26Y,26M,26Cは、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面(表層部分)に残留するトナーを掻き取って回収することで、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面をクリーニングするクリーニング部材である。感光体ブレード26K,26Y,26M,26Cは、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に対してカウンタで当接する(感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの回転方向に対して逆向きで突出する)ようにして配置されている。感光体ブレード26K,26Y,26M,26Cは、例えば、ポリウレタンゴム等の弾性体により構成されている。
(転写部104)
転写部104は、例えば搬送ベルト18と、この搬送ベルト18を駆動する駆動ローラ17と、この駆動ローラ17に従動する従動ローラ16と、搬送ベルト18を挟んで感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cと各々対向して配置された転写ローラ10K,10Y,10M,10Cと、ベルトブレード27と、廃トナーボックス28とを有している。
搬送ベルト18は、例えばポリイミド樹脂などの樹脂材料からなる無端の弾性ベルトであり、駆動ローラ17,従動ローラ16および転写ローラ10K,10Y,10M,10Cによって張設(張架)され、図1A中の矢印の方向へ循環回転するようになっている。駆動ローラ17は、搬送ベルトモータ801(後出)からの駆動力により搬送ベルト18を駆動する。転写ローラ10K,10Y,10M,10Cは、記録媒体を搬送方向に搬送しつつ、各画像形成ユニット2K,2Y,2M,2C内で形成されたトナー像を記録媒体上に静電的に転写するための部材である。転写ローラ10K,10Y,10M,10Cは、例えば、発泡性の半導電性弾性ゴム材により構成されている。駆動ローラ17,従動ローラ16および転写ローラ10K,10Y,10M,10Cは、それぞれ紙面に垂直な横方向に伸びる回転可能な略円柱状の部材である。ベルトブレード27は、搬送ベルト18の表面上に残存した廃トナーを掻き取ってクリーニング(清掃)するための部材であり、廃トナーボックス28は、ベルトブレード27により掻き取られた廃トナーを回収し、貯蔵するものである。
(定着装置105)
定着装置105は転写部104から搬送された記録媒体上に転写されたトナー像に対し熱および圧力を付与することで、そのトナー像を記録媒体上に定着させるための部材である。定着装置105は、ヒータ部791と、サーミスタ792と、定着モータ793と、カムモータ794とを有する。ヒータ部791には、ヒータ50B,50F,55L(いずれも後出)が含まれている。定着装置105については後に詳述する。
(排出部106)
排出部106は、位置センサ21と、対向配置された排出ローラ22,23とを有している。位置センサ21は、定着装置105から排出されて搬送経路P上を進行する記録媒体の位置を検出するものである。排出ローラ22,23は、定着装置105から排出された記録媒体を外部へ排出する。
画像形成装置1は、図1Bに示したように、印刷制御部700,I/F制御部710,受信メモリ720,画像データ編集メモリ730,操作部701およびセンサ群702を備えている。画像形成装置1は、さらに、印刷制御部700からの指令をそれぞれ受ける帯電電圧制御部740,ヘッド駆動制御部750,現像電圧制御部760,転写電圧制御部770,画像形成駆動制御部780,定着制御部790,搬送ベルト駆動制御部800および給紙・搬送駆動制御部810を備えている。
印刷制御部700は、マイクロプロセッサ、ROM,RAMおよび入出力ポート等により構成され、例えば予め定められたプログラムを実行することにより画像形成装置1における処理動作の全体を制御するものである。具体的には、印刷制御部700は、I/F制御部710からの印刷データや制御コマンドを受信し、帯電電圧制御部740,ヘッド駆動制御部750,現像電圧制御部760,転写電圧制御部770,画像形成駆動制御部780,定着制御部790,搬送ベルト駆動制御部800および給紙・搬送駆動制御部810の制御を統括して印刷動作を行う。
I/F制御部710は、パーソナルコンピュータ(PC)などの外部装置からの印刷データや制御コマンドを受信し、あるいは画像形成装置1の状態に関する信号を送信するものである。
受信メモリ720は、PCなどの外部装置からI/F制御部710を経由した印刷データを一時的に格納するものである。
画像データ編集メモリ730は、受信メモリ720に格納された印刷データを受け取り、その印刷データを編集した画像データを格納するものである。
操作部701は、例えば画像形成装置1の状態などの情報を表示するためのLEDランプや、使用者が指示を画像形成装置へ与えるための入力部(ボタンやタッチパネル)を有するものである。
センサ群702は、画像形成装置1の動作状態を監視する各種センサ、例えば記録媒体の位置を検出する位置センサ12,13,21、画像形成装置1内の温度を検出する温度センサ29、印刷濃度センサ30などを含んでいる。
帯電電圧制御部740は、印刷制御部700の指示により、帯電ローラ5(5K,5Y,5M,5C)に対し帯電電圧を印加し、感光体ドラム4(4K,4Y,4M,4C)の表面を帯電させるように制御を行うものである。
ヘッド駆動制御部750は、画像データ編集メモリ730に格納された画像データにしたがってLEDヘッド3(3K,3Y,3M,3C)による露光動作の制御を行うものである。
現像電圧制御部760は、印刷制御部700の指示により、現像ローラ6(6K,6Y,6M,6C)に対し現像電圧を印加し、感光体ドラム4(4K,4Y,4M,4C)の表面に形成された静電潜像にトナーを現像するように制御を行うものである。
転写電圧制御部770は、印刷制御部700の指示により、転写ローラ10(10K,10Y,10M,10C)に対し転写電圧を印加し、記録媒体にトナー像を転写させるように制御を行うものである。
画像形成駆動制御部780は、印刷制御部700の指示により、駆動モータ781〜784の駆動制御を行うものである。駆動モータ781〜784は、感光体ドラム4(4K,4Y,4M,4C),帯電ローラ5(5K,5Y,5M,5C)および現像ローラ6(6K,6Y,6M,6C)の回転駆動を行う。
定着制御部790は、印刷制御部700の指示により、定着装置105の定着動作を制御するものである。具体的には、ヒータ部791への印加電圧の制御を行う。定着制御部790は、サーミスタ792により測定された定着装置105の温度に基づき、ヒータ部791への印加電圧のオン・オフ制御を行う。定着制御部790は、さらに、定着モータ793の動作制御やカムモータ794の動作制御をも行う。
搬送ベルト駆動制御部800は、印刷制御部700の指示により、画像形成装置1に設けられた搬送ベルトモータ801の動作制御を行うものである。搬送ベルトモータ801は、搬送ベルト18の駆動を行うものである。
給紙・搬送駆動制御部810は、印刷制御部700の指示により、画像形成装置1に設けられた給紙モータ811および搬送モータ812の動作制御を行うものである。
[定着装置105の構成]
次に、図2A〜図12Bを参照して、定着装置105の詳細な構成について説明する。図2Aは、記録媒体の搬送方向の上流から眺めた定着装置105の外観を表す斜視図であり、図2Bは、記録媒体の搬送方向の下流から眺めた定着装置105の外観を表す斜視図である。図3Aは、図2Aに対応する定着装置105の分解斜視図であり、図3Bは、図2Bに対応する定着装置105の分解斜視図である。図4は、記録媒体の搬送方向の上流から眺めた定着装置105の正面図である。図5A〜図5Cは、それぞれ、図4に示したVA−VA線、VB−VB線およびVC−VC線に沿った矢視方向の断面図である。図6Aおよび図6Bは、それぞれ、定着パッド51(後出)の外観を表す斜視図である。図7Aおよび図7Bは、それぞれ、加圧パッド56の外観を表す斜視図である。
定着装置105は、記録媒体が搬送される方向であるZ軸方向と直交するY軸方向において上方に位置する上部ユニット45と、中間に位置する中間ユニット46と、下方に位置する下部ユニット47とを有する(例えば図3A,図3B参照)。中間ユニット46は、Y軸方向において上部ユニット45と下部ユニット47との間に挟まれており、それらの間においてY軸方向へ移動可能に上部ユニット45および下部ユニット47により保持されている。
(上部ユニット45)
上部ユニット45は、Y軸方向において中間ユニット46と対向するように設けられている。上部ユニット45は、上部シャーシ59と、その上部シャーシに設けられた定着ユニット41とを有する(図5C)。定着ユニット41は、例えば移動体としての定着ベルト43と、定着ローラ19と、定着パッド51と、ガイドローラ48I,48Uと、2つのガイド部材49と、ヒータ50B,50Fと、反射板52とを有している。
定着ベルト43は、例えばポリイミド樹脂などの樹脂材料からなる無端の弾性ベルト、またはステンレス鋼などの金属基材上にシリコーンゴムなどが形成されてなる無端の弾性ベルトであり、定着ローラ19、ガイドローラ48I,48Uおよびガイド部材49などによって張設(張架)され、図5C中の矢印Hの方向へ循環回転するようになっている。定着ベルト43は、加圧ユニット42(後出)と対向する位置において加圧ベルト44(後出)と当接し、XZ平面に広がるニップ部Nを形成する(図5C)。定着ベルト43は、加圧ベルト44と協働して記録媒体を+Z方向の上流から下流へ搬送するように回転する。定着ベルト43は可撓性を有するので、定着パッド51(後出)により押圧されて加圧ベルト44と当接した際、定着パッド51の押圧面51T(後出)の形状に沿って変形する。ニップ部Nの近傍において、定着ベルト43は+Z方向へ移動する。定着ローラ19、定着パッド51、ガイドローラ48I,48U、ガイド部材49、ヒータ50B,50Fおよび反射板52は、いずれも定着ベルト43により取り囲まれた空間に配置されている。なお、ニップ部Nには図5Cに示したように、上流(紙面右側)から記録媒体PMが進入し、下流(紙面左側)へ向けて搬送される。ここで、記録媒体PMの上面、すなわち定着ベルト43と対向する面に、現像剤像IMGが転写されているとよい。定着ベルト43は本発明の「第2の回転部材」に対応する一具体例である。
定着ローラ19は、定着ベルト43の内面と接し、例えば矢印R19の方向へ回転可能に設けられている。すなわち、定着ローラ19は、矢印R19の方向へ回転することにより定着ベルト43を矢印Hの方向へ回転駆動するようになっている。定着装置105の運転時において、定着ローラ19は、定着ベルト43および加圧ベルト44(後出)を挟んで加圧ローラ20と対向するようになっている。定着ローラ19は、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の回転体であり、その両端に回転軸端部19L,19Rを有している。定着ローラ19の回転軸端部19L,19Rは、それぞれ上部シャーシ59に対し回転自在に保持されている。定着ローラ19は、回転軸端部19Rに取り付けられた駆動ギア58(図2A,図5B)を介して定着モータ793(図1B)から伝達される駆動力により回転するようになっている。
定着パッド51は、例えばX軸方向に伸びる角柱状の部材(図6A,図6B)であり、定着ベルト43を中間ユニット46における加圧ユニット42(後出)へ近づける方向(−Y方向)へ押圧するように設けられている。定着パッド51は、X軸方向に伸びる押圧面51Tを含んでいる(図5C)。定着装置105の運転時において、定着パッド51の押圧面51Tは、定着ベルト43および加圧ベルト44(後出)を挟んで加圧パッド56の押圧面56T(後出)と対向するようになっている。定着パッド51は、そのX軸方向の両端部に突起部51L,51Rを有している(図6A,図6B)。突起部51L,51Rは、それぞれ、保持板金64L,64Rを介して上部シャーシ59に固定されている(図3A,図3B)。なお、定着パッド51は本発明の「第2の押圧部材」に対応する一具体例である。
ガイドローラ48Iは、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の回転体であり、その両端に回転軸端部61L,61Rを有している。回転軸端部61L,61Rは、それぞれ上部シャーシ59に対し回転自在に保持されている。同様に、ガイドローラ48Uは、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の回転体であり、その両端に回転軸端部62L,62Rを有している。回転軸端部62L,62Rは、それぞれ上部シャーシ59に対し回転自在に保持されている。
2つのガイド部材49は、定着ベルト43の循環する経路を案内するものであり、上部シャーシ59に固定されている。
ヒータ50B,50Fは、定着ベルト43を加熱するために発熱する発熱体を含むものであり、反射板52はヒータ50B,50Fにおいて発生した熱を、定着ローラ19および定着パッド51と反対側に位置する定着ベルト43の内面に向かうように反射する部材である。これらのヒータ50B,50Fおよび反射板52もまた、上部シャーシ59に固定されている。
(中間ユニット46)
中間ユニット46は、Y軸方向において上部ユニット45と対向するように設けられている。中間ユニット46は、中間シャーシ65と、その中間シャーシ65に設けられた加圧ユニット42とを有する(図5C)。加圧ユニット42は、例えば加圧ベルト44と、加圧ローラ20と、加圧パッド56と、ガイドローラ53I,53Lと、2つのガイド部材54と、ヒータ55Lと、反射板57とを有している。なお、中間ユニット46の内部構造をより明確化するため、加圧ベルト44およびガイド部材54を省略した状態の中間ユニット46の外観を図8Aおよび図8Bに示す。さらに、加圧ローラ20およびガイドローラ53I,53Lをも省略した状態の中間ユニット46の外観を図9Aおよび図9Bに示す。
加圧ベルト44は、例えばポリイミド樹脂などの樹脂材料からなる無端の弾性ベルト、またはステンレス鋼などの金属基材上にシリコーンゴムなどが形成されてなる無端の弾性ベルトであり、加圧ローラ20、ガイドローラ53I,53Lおよびガイド部材54などによって張設(張架)され、図5C中の矢印Kの方向へ循環回転するようになっている。加圧ベルト44は、定着ユニット41と対向する位置において定着ベルト43と当接し、XZ平面に広がるニップ部Nを形成する(図5C)。加圧ベルト44は可撓性を有するので、加圧パッド56(後出)により押圧されて定着ベルト43と当接した際、変形する加圧パッド56の押圧面56T(後出)の形状に沿って変形する。ニップ部Nの近傍において、加圧ベルト44は定着ベルト43と同様に+Z方向へ移動する。加圧ローラ20、加圧パッド56、ガイドローラ53I,53L、ガイド部材54、ヒータ55Lおよび反射板57は、いずれも加圧ベルト44により取り囲まれた空間に配置されている。加圧ベルト44は、本発明の「第1の回転部材」に対応する一具体例である。
加圧ローラ20は、加圧ベルト44の内面と接し、例えば矢印R20の方向へ回転可能に設けられている。加圧ローラ20は、加圧ベルト44と共に、定着ベルト43に従動して回転するようになっている。加圧ローラ20は、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の回転体であり、その両端において保持アーム68L,68Rの保持部76L,76Rにより、回転軸20Jを中心として回転自在に支持されている(図9A,9B)。保持アーム68L,68Rは、中間シャーシ65に設けられた回転軸部72L,72Rを中心として中間シャーシ65に対し回転自在に保持されている。このため、加圧ローラ20は、加圧ベルト44に対する位置が変更可能となっている。なお、回転軸部72L,72Rは、それぞれX軸方向に伸びる略円柱状の外観を有する突起である。回転軸部72Lは、回転軸部72RのX軸方向の延長上に位置する。
加圧パッド56は、例えばX軸方向に伸びる角柱状の剛性部材(図7A,図7B)であり、加圧ベルト44を上部ユニット45における定着ユニット41へ近づける方向(+Y方向)へ押圧するように設けられている。図10に、加圧パッド56の断面を拡大して表す。加圧パッド56は、加圧ベルト44と当接する押圧面56Tを含んでいる(図5C)。加圧パッド56は、剛性部材の、例えば押圧面56Tを覆うように弾性層が設けられたものであってもよい。定着装置105の運転時において、加圧パッド56の押圧面56Tは、定着ベルト43および加圧ベルト44を挟んで定着パッド51の押圧面51Tと対向するようになっている。押圧面56Tは、前記第2の回転部材に対する加圧ベルト44の押圧力を減退させる圧力減退部を、媒体搬送方向(+Z方向)の最上流に有する。具体的には図10に示したように、押圧面56Tは、媒体搬送方向(+Z方向)における自らの最上流に位置する第1の部分56T1と、第1の部分5T1の下流に位置すると共に第1の部分56T1との段差を形成するように定着ベルト43に近づく方向へ第1の部分56T1よりも上方へ突出した第2の部分56T2とを有する。すなわち、押圧面56Tには、第1の部分56T1と第2の部分56T2との段差D1が存在する。第1の部分56T1は、ニップ部Nのうち、定着ベルト43と加圧ベルト44とのニップ圧のピークが生じやすい領域に対応する位置に設けられている。第1の部分56T1と第2の部分56T2とは、例えば第1の部分56T1および第2の部分56T2の各々に対して傾斜した傾斜面56Sによって繋がれている。なお、図10の例では、第1の部分56T1は水平方向に広がる水平面であり、第2の部分56T2は水平面に対して僅かに傾斜した傾斜面である。加圧パッド56は、保持アーム70L,70Rに対し、Z軸方向およびY軸方向の双方に対して実質的に直交するX軸に沿った回転軸56Jを中心として回転可能に設けられている。すなわち加圧パッド56は、そのX軸方向の両端部に突起部56L,56Rを有しており(図7A,図7B)、それら突起部56L,56Rが各々保持アーム70L,70Rにより軸受80L,80Rを介して回転軸56Jを中心として回転自在に保持されている。より具体的には、突起部56L,56Rは、それぞれ軸受80L,80Rと嵌合しており、軸受80L,80Rが保持アーム70L,70Rに設けられた開口に挿通され、回転軸56Jを中心として回転自在に保持アーム70L,70Rに保持されている。さらに保持アーム70L,70Rは、中間シャーシ65に設けられた回転軸部72L,72Rを中心として中間シャーシ65に対し回転自在に保持されている。したがって、加圧パッド56を保持する保持アーム70L,70Rと、加圧ローラ20を保持する保持アーム68L,68Rとは、X軸方向においてそれぞれ隣り合っており、YZ面内において同一の回転軸部72L,72Rを中心としてそれぞれ回動するようになっている。また、突起部56L,56Rは、後述する貫通孔83L,83Rの端縁97L,97Rと当接する当接面84L,84Rを含んでいる。また、図10に示したように、第1の部分56T1における、上流から下流へ向う搬送方向(図10ではZ軸方向)に沿った長さZ1は、搬送方向と直交する厚さ方向(Y軸方向)における第1の部分56T1と第2の部分56T2との差分(すなわち段差D1の高さ)Y1よりも大きい(Z1>Y1)ことが望ましい。
なお、加圧パッド56は本発明の「第1の押圧部材」に対応する一具体例であり、押圧面56Tは本発明の「第1の押圧面」に対応する一具体例である。
Z軸方向において、回転軸56Jの位置(軸受80L,80Rの中心の位置)は、加圧パッド56の押圧面56TにおけるZ軸方向の中心位置56Pと同じ位置、または中心位置56Pよりも下流の位置であることが望ましい(図5C)。後述する定着動作にあたり、離間モードから通常圧モードあるいは減圧モードに変化させる際、定着パッド51の押圧面51Tに対する加圧パッド56の押圧面56Tの姿勢を、より平行の状態に速やかに近づけることができるからである。その結果、姿勢の変化に伴うニップ圧の変動が低減され、より安定したニップ圧が得られやすいからである。また、回転軸56Jの位置(軸受80L,80Rの中心の位置)を中心位置56Pよりも下流の位置とすることにより、より大きなニップ圧が得られると考えられる。さらに、加圧パッド56のZ軸方向における寸法Z56は、定着パッド51のZ軸方向における寸法Z51よりも大きいことが望ましい。ニップ部NのZ軸方向の長さがより増大することで、より安定したニップ圧が得られやすいからである。
ガイドローラ53Iは、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の回転体であり、その両端が回転軸端部66L,66Rを有している(図8A,図8B)。回転軸端部66L,66Rは、それぞれ中間シャーシ65に対し回転自在に保持されている。同様に、ガイドローラ53Uは、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の回転体であり、その両端に回転軸端部67L,67Rを有している(図8A,図8B)。回転軸端部67L,67Rは、それぞれ中間シャーシ65に対し回転自在に保持されている。
2つのガイド部材54は、加圧ベルト44の循環する経路を案内するものであり、例えば中間シャーシ65に固定されている。
ヒータ55Lは、加圧ベルト44を加熱するために発熱する発熱体を含むものであり、反射板57はヒータ55Lにおいて発生した熱を、加圧ローラ20および加圧パッド56と反対側に位置する加圧ベルト44の内面に向かうように反射する部材である。反射板57の存在により、ヒータ55Lにより発生した熱が加圧ベルト44へ効率的に伝達されるようになっている。これらのヒータ55および反射板57もまた、中間シャーシ65に固定されている。
中間ユニット46は、第1の付勢部材74L,74Rと、第2の付勢部材78L,78Rとをさらに有する。第1の付勢部材74L,74Rは、保持アーム68L,68Rの一部であるストッパ73L,73Rと当接する一端と、中間シャーシ65の一部と当接する他端とをそれぞれ含み、ストッパ73L,73Rが中間シャーシ65から離れる方向に付勢する部材である。すなわち、第1の付勢部材74L,74Rは、加圧ローラ20がY軸方向に沿って上部ユニット45へ近づくように保持アーム68L,68Rを上方へ付勢する部材である。第2の付勢部材78L,78Rは、保持アーム70L,70Rのうち回転軸部72L,72Rと反対側の端部に位置する固定部77L,77R(図9A,図9B)と当接する一端と、中間シャーシ65の一部と当接する他端とをそれぞれ含んでいる。第2の付勢部材78L,78Rは、固定部77L,77Rが設けられた保持アーム70L,70Rの端部を、中間シャーシ65から離れる方向へ付勢する部材である。すなわち、第2の付勢部材78L,78Rは、加圧パッド56がY軸方向に沿って上部ユニット45へ近づくように保持アーム70L,70Rを上方へ付勢する部材である。第1の付勢部材74L,74Rおよび第2の付勢部材78L,78Rは、それぞれ、例えばコイルスプリングにより構成される。
中間ユニット46は、さらに、保持アーム68L,68Rの、上部ユニット45へ近づく方向への移動を制限する係止部75L,75Rを有している。係止部75L,75Rは、ストッパ73L,73Rと当接することで保持アーム68L,68Rの回動を係止するように中間シャーシ65に設けられている。
保持アーム68L,68Rには、それぞれ端縁97L,97Rを含む貫通孔83L,83Rが設けられており、加圧パッド56の突起部56L,56Rが貫通孔83L,83Rを貫いている(図13B,14B,15B,16B参照)。保持アーム70L,70Rは、当接面84L,84Rが、保持アーム68L,68Rの端縁97L,97Rと当接することにより上部ユニット45へ近づく方向への移動が制限されるようになっている。
(下部ユニット47)
図1から図9Bに加え、さらに図11〜13Bを参照して、下部ユニット47の詳細な構成について説明する。図11は、下部ユニット47の外観を上流側から眺めた正面図である。図12Aおよび図12Bは、それぞれ、通常圧状態における定着装置105の一部を、図11に示した矢印dの方向および矢印eの方向から眺めた側面図である。図13Aおよび図13Bは、それぞれ、減圧状態および離間状態における定着装置105の一部を、矢印dの方向から眺めた側面図である。
下部ユニット47は、下部シャーシ86と、第1カムシャフト87と、第1支持部88L,88Rと、第1カムL1,R1と、第1カムギヤLG1,RG1と、第2カムシャフト89と、第2支持部90L,90Rと、第2カムL2,R2と、第2カムギヤLG2,RG2とを有している。下部シャーシ86は、例えばねじ留めなどにより上部シャーシ59に固定されている。第1カムシャフト87および第2カムシャフト89は互いにZ軸方向において隣り合うようにそれぞれX軸方向に沿って延在し、それぞれ第1支持部88L,88Rおよび第2支持部90L,90Rを介して回転可能に下部シャーシ86に取り付けられている。
第1カムギヤLG1は第1カムシャフト87の一端に設けられ、第1カムギヤRG1は第1カムシャフト87の他端に設けられている。また、第1カムL1,R1は、第1カムギヤLG1と第1カムギヤRG1との間において第1カムシャフト87にそれぞれ固定されている。例えば第1カムL1は第1カムギヤLG1と接しており、第1カムR1は第1カムギヤRG1と接している。第1カムシャフト87、第1カムL1,R1および第1カムギヤLG1,RG1は、X軸方向に伸びる軸87Jを中心として一体となって回転するようになっている。
第2カムギヤLG2は第2カムシャフト89の一端に設けられ、第2カムギヤRG2は第2カムシャフト89の他端に設けられている。また、第2カムL2,R2は、第2カムギヤLG2と第2カムギヤRG2との間において第2カムシャフト89にそれぞれ固定されている。例えば第2カムL2は第2カムギヤLG2と接しており、第2カムR2は第2カムギヤRG2と接している。第2カムシャフト89、第2カムL2,R2および第2カムギヤLG2,RG2は、X軸方向に伸びる軸89Jを中心として一体となって回転するようになっている。
ここで、例えば図12Aおよび図12Bに示したように、第1カムL1と第2カムL2とは、XY平面に平行な仮想の中心面Sに対して面対称の関係を有する。具体的には、第1カムL1は、カム面AL1,カム面BL1およびカム面CL1を含み、第2カムL2は、カム面AL2,カム面BL2およびカム面CL2を含んでいる。カム面AL1,カム面BL1およびカム面CL1とカム面AL2,カム面BL2およびカム面CL2とは、それぞれ中心面Sに対して面対称の位置にある。第1カムR1と第2カムR2との関係においても同様である。すなわち、第1カムR1と第2カムR2とは、XY平面に平行な仮想の中心面Sに対して面対称の関係を有する。具体的には、第1カムR1は、カム面AR1,カム面BR1およびカム面CR1を含み、第2カムR2は、カム面AR2,カム面BR2およびカム面CR2を含んでいる。カム面AR1,カム面BR1およびカム面CR1とカム面AR2,カム面BR2およびカム面CR2とは、それぞれ中心面Sに対して面対称の位置にある。さらに、X軸方向において、第1カムL1と第1カムR1とは互いに重なり合う形状および大きさを有する。同様に、X軸方向において、第2カムL2と第2カムR2とは互いに重なり合う形状および大きさを有する。
第1カムL1において、カム面AL1,カム面BL1およびカム面CL1のうちカム面AL1が第1カムシャフト87の軸87Jから最も離れた距離Aの位置にある。第1カムR1において、カム面AR1,カム面BR1およびカム面CR1のうちカム面AR1が第1カムシャフト87の軸87Jから最も離れた距離Aの位置にある。第2カムL2において、カム面AL2,カム面BL2およびカム面CL2のうちカム面AL2が第2カムシャフト89の軸89Jから最も離れた距離Aの位置にある。第2カムR2において、カム面AR2,カム面BR2およびカム面CR2のうちカム面AR2が第2カムシャフト89の軸89Jから最も離れた距離Aの位置にある。
また、カム面BL1,BR1は軸87Jから距離Bの位置にあり、カム面CL1,CR1は軸87Jから距離Cの位置にある。さらに、カム面BL2,BR2は軸89Jから距離Bの位置にあり、カム面CL2,CR2は軸89Jから距離Cの位置にある。
中間ユニット46の中間シャーシ65におけるX軸方向の両端には、当接突起板93L,93R,94L,94Rが設けられている。当接突起板93Lは、第1カムL1の回転位置に応じてカム面AL1,カム面BL1およびカム面CL1のいずれかと当接するようになっている。当接突起板93Rは、第1カムR1の回転位置に応じてカム面AR1,カム面BR1およびカム面CR1のいずれかと当接するようになっている。当接突起板94Lは、第2カムL2の回転位置に応じてカム面AL2,カム面BL2およびカム面CL2のいずれかと当接するようになっている。当接突起板94Rは、第2カムR2の回転位置に応じてカム面AR2,カム面BR2およびカム面CR2のいずれかと当接するようになっている。
中間ユニット46の中間シャーシ65には、いずれもY軸方向に伸びる、第1スリット91L,91R、第2スリット92L,92Rおよび第3スリット96L,96Rが設けられている。上部ユニット45の上部シャーシ59には、ポスト95L,95Rが設けられている。定着装置105では、第1スリット91L,91Rには第1カムシャフト87が挿入され、第2スリット92L,92Rには第2カムシャフト89が挿入され、第3スリット96L,96Rにはポスト95L,95Rが挿入されている。第1カムシャフト87、第2カムシャフト89およびポスト95L,95Rは、それぞれ第1スリット91L,91R、第2スリット92L,92Rおよび第3スリット96L,96RによってY軸方向へ案内されるようになっている。
上述したように、中間ユニット46の自重により当接突起板93L,93R,94L,94Rが常に第1カムL1,R1および第2カムL2,R2と当接している。したがって、第1カムL1,R1および第2カムL2,R2の回転動作に伴ってY軸方向における位置が変化することにより、中間シャーシ65が上下動(Y軸方向へ移動)するようになっている。例えばカム面AL1,AR1,AL2,AR2がそれぞれ当接突起板93L,93R,94L,94Rと当接する状態において中間シャーシ65が最も高い位置となり、カム面CL1,CR1,CL2,CR2がそれぞれ当接突起板93L,93R,94L,94Rと当接する状態において中間シャーシ65が最も低い位置となり、カム面BL1,BR1,BL2,BR2がそれぞれ当接突起板93L,93R,94L,94Rと当接する状態において中間シャーシ65が中間の高さ位置となる。距離Aが距離Bおよび距離Cの双方よりも大きく、距離Cが距離Aおよび距離Bの双方よりも小さいからである。
[作用・効果]
(A.基本動作)
この画像形成装置では、以下のようにして、記録媒体に対してトナー像が転写される。
具体的には、図1Aに示したように、まず、用紙カセット24に収納されている記録媒体が、給紙ローラ11によって最上部から1枚ずつピックアップされ、下流の媒体搬送部102の方向へ繰り出される。次いで、給紙ローラ11から繰り出された記録媒体は、媒体搬送部102により斜行が矯正されつつ下流の画像形成部103および転写部104へ搬送される。画像形成部103および転写部104では、以下のようにして、トナー像が記録媒体上に転写される。
起動状態の画像形成装置1に対してPCなどの外部機器からI/F制御部710を介して印刷画像データおよび印刷命令が印刷制御部700に入力されると、印刷制御部700は、印刷命令に応じて、画像形成駆動制御部780などと連携して印刷画像データの印刷動作を開始させる。
画像形成駆動制御部780は、駆動モータ781〜784を駆動し、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cを所定の方向に一定速度で回転させる。感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cが回転すると、その動力がギヤ列などの駆動伝達部を介して、トナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9C、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cおよび帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cへそれぞれ伝達される。その結果、トナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9C、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cおよび帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cは、それぞれ所定の方向に回転する。
一方、印刷制御部700からの指令により、帯電電圧制御部740が帯電ローラ5K,5Y,5M,5Cに対し所定の電圧を印加し、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面を一様に帯電させる。
次いで、ヘッド駆動制御部750がLEDヘッド3K,3Y,3M,3Cを起動し、画像信号に基づく印刷画像に対応する光を感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cに照射して感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に静電潜像を形成する。さらに、 トナータンク7K,7Y,7M,7Cからトナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cへトナーを供給する。トナーは、トナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cに担持され、トナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cの回転と共に現像ローラ6K,6Y,6M,6Cの近傍に移動する。そこで、トナーは現像ローラ6K,6Y,6M,6Cの電位とトナー供給用スポンジローラ9K,9Y,9M,9Cの電位との電位差により例えば負に帯電し、現像ローラ6K,6Y,6M,6Cへ供給される。現像ローラ6K,6Y,6M,6Cへ供給されたトナーは現像ブレード8K,8Y,8M,8Cにより所定の厚さに規制されたトナー層を形成する。
さらに、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cの表面に形成された静電潜像に応じて、現像ローラ6K,6Y,6M,6C上のトナー層が現像されて感光体ドラム4K,4Y,4M,4C上にトナー像が形成される。そのトナー像は、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cと対向配置されると共に転写電圧制御部770により所定の電圧が印加された転写ローラ10K,10Y,10M,10Cとの間の電界によって記録媒体に転写される。
その後、定着装置105において、記録媒体上に転写されたトナー像に対し熱および圧力を付与し、そのトナー像を記録媒体上に定着させる。そののち、トナー像が定着された記録媒体は排出部106により外部へ排出される。なお、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cには、記録媒体へ転写されなかったトナーが僅かに残留する場合があるが、その残留したトナーは感光体ブレード26K,26Y,26M,26Cにより除去される。このため、感光体ドラム4K,4Y,4M,4Cは連続して使用できる。
(B.定着装置105の動作)
定着装置105の動作は、第1カムL1,R1および第2カムL2,R2の姿勢(回転位置)に応じて、通常印刷モード(通常圧モード)、特殊印刷モード(減圧モード)、および待機モード(離間モード)の3つのモードに分類される。
((通常印刷モード))
図14Aおよび図14Bを参照して、通常印刷モードについて説明する。印刷制御部700は、記録媒体の種類を判別し、記録媒体が通常の媒体(しわが生じやすい封筒や薄紙、薬包などの特殊媒体でないもの)であった場合には以下の動作を行う。具体的には、定着制御部790によりカムモータ794を駆動し、第1カムギヤLG1,RG1および第2カムギヤLG2,RG2を連動して回転させ、第1カムL1,R1および第2カムL2,R2を図12Aおよび図12Bに示した姿勢で保持する。すなわち通常印刷モードでは、当接突起板93L,93R,94L,94Rが第1カムL1,R1のカム面AL1,AR1および第2カムL2,R2のカム面AL2,AR2とそれぞれ当接した状態となる位置で第1カムギヤLG1,RG1および第2カムギヤLG2,RG2の回転を停止する。よって、当接突起板93L,93R,94L,94Rが軸87J,89Jから距離Aの位置で保持されるので、中間シャーシ65が3つのモードのうち最も高い位置で保持されることとなる。さらに、保持アーム68L,68Rは、第1の付勢部材74L,74Rの付勢力により回転軸部72L,72Rを中心として上方へ回動するので、加圧ローラ20は加圧ベルト44および定着ベルト43を介して定着ローラ19に付勢される。このとき、保持アーム68L,68Rの延在方向はZ軸方向とほぼ一致しており、保持アーム68L,68Rのストッパ73L,73Rの上端が、中間シャーシ65の係止部75L,75Rの下端から離間した状態となっている。一方、保持アーム70L,70Rは、第2の付勢部材78L,78Rの付勢力により回転軸部72L,72Rを中心として上方へ回動するので、加圧パッド56の押圧面56Tは加圧ベルト44および定着ベルト43を介して定着パッド51の押圧面51Tに付勢される。その結果、加圧ベルト44と定着ベルト43との境界にニップ部Nが形成される(図5C)。
このとき、保持アーム68L,68Rに形成された貫通孔83L,83Rの端縁97L,97Rと当接面84L,84Rとの間には隙間が生じた状態となっている。したがって、加圧パッド56は、定着パッド51の姿勢に追従して押圧面51Tに対して押圧面56Tが略平行の姿勢となるように回転軸56Jを中心として回転することができる。その結果、ニップ部NにおいてZ軸方向の一部のみが圧接するいわゆる片当たりの状態が回避され、ニップ部Nの全体に亘って均質性の高い安定したニップ圧が得られる。特に、Z軸方向において、定着パッド51の押圧面51Tの中心位置と加圧パッド56の押圧面56Tの中心位置とが略一致するようにすれば、ニップ部Nにおけるニップ圧のばらつきをよりいっそう低減できる。
((特殊印刷モード))
次に、図15Aおよび図15Bを参照して、特殊印刷モードについて説明する。特殊印刷モードとは、記録媒体が、しわが生じやすい封筒や薄紙、薬包などの特殊媒体に対して定着動作を行うモードである。この場合、通常印刷モードよりも低いニップ圧で定着動作を行う。記録媒体が特殊媒体であると印刷制御部700が判断した場合には以下の動作を行う。具体的には定着制御部790によりカムモータ794を駆動し、第1カムギヤLG1,RG1および第2カムギヤLG2,RG2を連動して回転させ、第1カムL1,R1および第2カムL2,R2を図13Aに示した姿勢で保持する。すなわち特殊印刷モードでは、当接突起板93L,93R,94L,94Rが第1カムL1,R1のカム面BL1,BR1および第2カムL2,R2のカム面BL2,BR2とそれぞれ当接した状態となる位置で第1カムギヤLG1,RG1および第2カムギヤLG2,RG2の回転を停止する。よって、当接突起板93L,93R,94L,94Rが軸87J,89Jから距離Bの位置で保持されるので、Y軸方向において中間シャーシ65が通常印刷モードよりも少し低い位置で保持されることとなる。したがって、図15Bに示したように、保持アーム68L,68Rは第1の付勢部材74L,74Rの付勢力により回転軸部72L,72Rを中心として上方へより大きな回転角で回動する。このとき、保持アーム68L,68Rは通常印刷モードと比較してやや傾斜した状態となるので、保持アーム68L,68Rのストッパ73L,73Rの上端が、中間シャーシ65の係止部75L,75Rの下端と当接することとなる。このため、保持アーム68L,68Rに支持された加圧ローラ20は、定着ローラ19に対し、加圧ベルト44および定着ベルト43を介して通常印刷モードの場合よりも弱い力で付勢されることとなる。
特殊印刷モードでは、通常印刷モードと同様、保持アーム68L,68Rに形成された貫通孔83L,83Rの端縁97L,97Rと当接面84L,84Rとの間には隙間が生じた状態となっている。したがって、加圧パッド56は、定着パッド51の姿勢に追従して押圧面51Tに対して押圧面56Tが略平行の姿勢となるように回転軸56Jを中心として回転することができる。そのため保持アーム70L,70Rは、第2の付勢部材78L,78Rの付勢力により回転軸部72L,72Rを中心として上方へ回動するので、加圧パッド56の押圧面56Tは加圧ベルト44および定着ベルト43を介して定着パッド51の押圧面51Tに付勢される。ただし、Y軸方向において中間シャーシ65が通常印刷モードよりも少し低い位置で保持されることから、保持アーム70L,70Rは第2の付勢部材78L,78Rの付勢力により回転軸部72L,72Rを中心として上方へより大きな回転角で回動することとなる。よって、特殊印刷モードでは、第2の付勢部材78L,78Rの付勢力が通常印刷モードと比べて弱い。すなわち、加圧パッド56は、定着パッド51に対し通常印刷モードの場合よりも弱い力で付勢されることとなる。
以上の結果から、特殊印刷モードでは加圧ベルト44と定着ベルト43との境界にニップ部Nが形成されるものの、ニップ部Nにおいては通常印刷モードと比較して弱い力で加圧ベルト44と定着ベルト43とが圧接される。特殊印刷モードにおいても、加圧パッド56は、定着パッド51の姿勢に追従して押圧面51Tに対して押圧面56Tが略平行の姿勢となるように回転軸56Jを中心として回転することができる。その結果、ニップ部NにおいてZ軸方向の一部のみが圧接するいわゆる片当たりの状態が回避され、ニップ部Nの全体に亘って均質性の高い安定したニップ圧が得られる。ただし、特殊印刷モードでは通常印刷モードと比較して保持アーム70L,70Rがやや傾斜した状態となるので、Z軸方向において定着パッド51の押圧面51Tの中心位置と加圧パッド56の押圧面56Tの中心位置とが若干ずれた状態でニップ部Nが形成される。
そこで、図16Aおよび図16Bに示した変形例のように、加圧パッド56のZ軸方向の寸法Z56を定着パッド51のZ軸方向の寸法Z51よりも若干長く設定することにより、特殊印刷モードにおいても、より長いニップ幅が確保される。その結果、より安定した定着動作が可能となる。
((待機モード))
次に、図17Aおよび図17Bを参照して、待機モード(離間モード)について説明する。待機モードとは、記録媒体に対する定着動作を行わない状態に対応するモードである。記録媒体に対して定着動作を実施しないと印刷制御部700が判断した場合には以下の動作を行う。具体的には、定着制御部790によりカムモータ794を駆動し、第1カムギヤLG1,RG1および第2カムギヤLG2,RG2を連動して回転させ、第1カムL1,R1および第2カムL2,R2を図12Bに示した姿勢で保持する。すなわち待機モードでは、当接突起板93L,93R,94L,94Rが第1カムL1,R1のカム面CL1,CR1および第2カムL2,R2のカム面CL2,CR2とそれぞれ当接した状態となる位置で第1カムギヤLG1,RG1および第2カムギヤLG2,RG2の回転を停止する。よって、当接突起板93L,93R,94L,94Rが軸87J,89Jから距離Cの位置で保持されるので、Y軸方向において中間シャーシ65が特殊印刷モードよりもさらに低い位置で保持されることとなる。したがって待機モードでは、図17Bに示したように、特殊印刷モードと同様、保持アーム68L,68Rのストッパ73L,73Rの上端が、中間シャーシ65の係止部75L,75Rの下端と当接することとなる。一方、待機モードでは、回転軸部72L,72Rの高さ位置が特殊印刷モードよりもさらに低くなるので、保持アーム68L,68Rの傾斜角度はさらに大きくなる。このため、保持アーム68L,68Rに支持された加圧ローラ20は、定着ローラ19を付勢することなく、定着ローラ19から離れた位置で保持される。
また、保持アーム70L,70Rは第2の付勢部材78L,78Rの付勢力により回転軸部72L,72Rを中心として上方へ回動する。ここで、上述したように、待機モードでは特殊印刷モードや通常印刷モードと比較して保持アーム68L,68Rの傾斜角度が大きい。このため、待機モードでは、特殊印刷モードや通常印刷モードとは異なり、突起部56L,56Rの当接面84L,84Rが保持アーム68L,68Rに形成された貫通孔83L,83Rの端縁97L,97Rと当接した状態となり、保持アーム70L,70Rの回転角が制限される。その結果、加圧ベルト44と定着ベルト43との境界にはニップ部Nは形成されず、加圧ベルト44と定着ベルト43とが離間した状態となる。
(C.定着装置105におけるニップ圧の変化)
次に、図10に加え、図18A〜図18Dを参照して、定着装置105におけるニップ部Nの、搬送方向に沿ったニップ圧の分布について説明する。図18Aは、ニップ部Nを通過する記録媒体PMに印加されるニップ圧の、記録媒体PMの搬送方向に沿った分布を表す特性図である。図18Aにおいて、横軸はニップ部Nの搬送方向(ここでは+Z方向)における位置を表し、縦軸は記録媒体PMに印加されるニップ圧の強さを表している。図18Aにおいて始点SPは記録媒体PMが進入を開始する位置、すなわちニップ部Nの最上流地点を表し、終点EPは記録媒体PMが排出される位置、すなわちニップ部Nの最下流地点を表している。始点SPから記録媒体PMに対しニップ圧の印加が開始され、終点EPにおいて記録媒体PMに対するニップ圧の印加が終了する。したがって、始点SPから終点EPまでの長さがニップ部Nの、搬送方向における長さである。
図18Aに示したように、定着装置105では、始点SPの直後(位置P1)にやや高いニップ圧を示し、その後、位置P2において低いニップ圧を示す。さらにそののち、下流へ向かうほど徐々にニップ圧が単調増加したのち、位置P3を過ぎたところで一旦ニップ圧は実質的に0となる。位置P3とは、定着パッド51と加圧パッド56との対向部分の最下流の位置に相当する。記録媒体PMがさらに下流へ進んで定着ローラ19と加圧ローラ20とが対向する位置P4においてニップ圧は最大値を示したのち、再度ニップ圧は実質的に0となる。
ここで図18Aに示したニップ圧は、定着ローラ19および加圧ローラ20に起因する圧力Aと、定着パッド51および加圧パッド56に起因する圧力Bと、定着ベルト43および加圧ベルト44に起因する圧力Cとの合成であると考えられる。そこで、図18Aに示したニップ圧を分解し、圧力Bのみの分布を図18Bに示し、圧力Cのみの分布を図18Cに示す。さらに、圧力Bと圧力Cとの合成の圧力の分布を図18Dに示す。なお、図18Aにおける位置P4に発現したニップ圧のピークは、上記圧力Aによるものであることは明らかである。
図18A〜18Dの比較から、図18Aの位置P1におけるニップ圧の小さなピークは、主に圧力Cによるもの、すなわち、定着ベルト43および加圧ベルト44における重量やそれらを構成する材料の剛性などに起因するものと考えられる。さらに、位置P2から位置P3へ至るニップ圧の変化は、主に圧力Bによるもの、すなわち、定着パッド51および加圧パッド56による付勢力に起因するものと考えられる。また、位置P2は、圧力Bの分布の立ち上がりの位置であり、加圧パッド56の押圧面56Tに設けられた段差D1の位置に相当する。
これに対し、例えば図19に示した参考例としての加圧パッド156を本実施の形態の加圧パッド56の代わりに用いた場合、定着装置105におけるニップ圧は、例えば図20A〜図20Dに示した分布を示すこととなる。図20Aは図18Aに対応するものであり、図19の加圧パッド156を用いた場合の、ニップ部Nを通過する記録媒体PMに印加されるニップ圧の、記録媒体PMの搬送方向に沿った分布を表す特性図である。図19の加圧パッド156は、図10に示した本実施の形態の加圧パッド56と異なり、上流から下流に至るまで平坦な押圧面156Tを有している。図20Bは図18Bに対応するものであり、図20Aに示したニップ圧のうちの圧力Bのみの分布を表している。図20Cは図18Cに対応するものであり、図20Aに示したニップ圧のうちの圧力Cのみの分布を表している。図20Dは図18Dに対応するものであり、図20Bに示した圧力Bと図20Cに示した圧力Cとの合成の圧力の分布を示している。
図18A〜18Dと図20A〜図20Dとの比較から、加圧パッド56を用いた場合には、加圧パッド156を用いた場合よりも、位置P1におけるニップ圧が大幅に低下する一方、位置P2でのニップ圧の落ち込みが緩和されていることがわかる。このため、本実施の形態の加圧パッド56を用いた場合には、位置P1から位置P3に至るまで、比較的変動の少ない、安定したニップ圧が得られる。したがって、本実施の形態の定着装置105を用いた場合には、定着率の低下や画像不良などを回避することが期待できる。
(D.効果)
このように、本実施の形態の定着装置105では、加圧パッド56の押圧面56Tに、圧力減退部として、第1の部分56T1と第2の部分56T2との段差D1が設けられている。詳細には、加圧パッド56の押圧面56Tにおいて、最上流に位置する第1の部分56T1よりも下流に位置する第2の部分56T2が、定着ベルト43に近づく方向へ第1の部分56T1よりも突出している。このため、定着動作の初期段階におけるニップ圧(いわゆるベルト突入圧)の上昇が緩和される。定着動作の初期段階では、記録媒体PM上に転写された現像剤像IMGが十分に加熱されておらず、現像剤像IMGを構成する未溶融のトナー粒子同士の間に空隙が多く存在している。そのような状態で強いニップ圧を印加してしまうと、場合によっては未溶融のトナー粒子が記録媒体PMの表面上を移動してしまい、いわゆる画ずれという画像不良を生じるおそれがある。本実施の形態では、定着装置105に進入した直後のニップ圧の上昇を抑制しているので、そのような画ずれの発生を十分に回避できる。さらに、ニップ部Nに対して記録媒体が突入した初期段階のニップ圧の上昇を緩和できるので、その直後のニップ圧の急激な低下をも緩和できる。そのような理由においても、本実施の形態の定着装置105は、画ずれの発生を回避するのに好適である。
また、本実施の形態の定着装置105では、第1カムL1,R1および第2カムL2,R2の姿勢を制御することにより、記録媒体への印刷を行う通常印刷モードおよび特殊印刷モードと、記録媒体への印刷を行わない待機モードとの間の状態移行を行うことができる。定着装置105では、通常印刷モードおよび特殊印刷モードにおいて、加圧パッド56が、保持アーム70により、保持アーム70自体に対する姿勢が変更可能に支持されている。すなわち、加圧パッド56が加圧ローラ20と定着ベルト43および定着パッド51の双方とに対して変更可能な姿勢をとるようになっている。より詳細には、加圧パッド56が、定着パッド51の姿勢に追従して押圧面51Tに対して押圧面56Tが略平行の姿勢となるように回転軸56Jを中心として回転することができる。その結果、ニップ部NにおいてZ軸方向の一部のみが圧接するいわゆる片当たりの状態が回避され、ニップ部Nの全体に亘って均質性の高い安定したニップ圧が得られる。
したがって、本実施の形態の定着装置105を備えた画像形成装置1によれば、安定したニップ圧による定着処理が可能となるので、定着率の悪化や画像不良を防止することができ、画像の高品質化を図ることができる。
<2.第1の実施の形態の第1の変形例>
次に、図21および図22A〜図22Dを参照して、本実施の形態の第1の変形例としての加圧パッド56Aを有する定着装置105について説明する。図21に、加圧パッド56Aの断面を拡大して表す。加圧パッド56Aは、押圧面56Tのうち第2の部分56T2が水平面に沿って延在している点が、上記第1の実施の形態における加圧パッド56と異なっている。
図22A〜図22Dは、加圧パッド56Aを用いた定着装置105におけるニップ部Nの、搬送方向に沿ったニップ圧の分布を示しており、上記本実施の形態の加圧パッド56を用いた場合の図18A〜図18Dに対応するものである。本変形例においても、加圧パッド56を用いた場合(図10,図18A〜18D)と同様に、位置P1から位置P3に至るまで、比較的変動の少ない、安定したニップ圧が得られる。したがって、本変形例の加圧パッド56Aを備えた定着装置105を用いた場合には、定着率の低下や画像不良などを回避することが期待できる。特に本変形例の加圧パッド56Aを用いた場合には、加圧パッド56を用いた場合よりも、位置P3におけるニップ圧をより高めることができる。第2の部分56T2が水平面に沿って延在しているからである。
<3.第1の実施の形態の第2の変形例>
次に、図23および図24A〜図24Dを参照して、本実施の形態の第2の変形例としての加圧パッド56Bを有する定着装置105について説明する。図23に、加圧パッド56Bの断面を拡大して表す。加圧パッド56Bは、押圧面56Tにおいて第2の部分56T2の下流に第3の部分56T3が設けられている点が、上記第1の実施の形態の第1の変形例における加圧パッド56Aと異なっている。第3の部分56T3は、第2の部分56T2よりも定着ベルト43から離れた位置にある。すなわち、第3の部分56T3は、Y軸方向において、第2の部分56T2よりも低い位置において水平面に沿って延在している。このため、第2の部分56T2と第3の部分56T3との段差D2が生じている。
図24A〜図24Dは、加圧パッド56Bを用いた定着装置105におけるニップ部Nの、搬送方向に沿ったニップ圧の分布を示しており、上記本実施の形態の加圧パッド56を用いた場合の図18A〜図18Dに対応するものである。本変形例においても、加圧パッド56を用いた場合(図10,図18A〜18D)と同様に、位置P1から位置P3に至るまで、比較的変動の少ない、安定したニップ圧が得られる。したがって、本変形例の加圧パッド56Bを備えた定着装置105を用いた場合にも、定着率の低下や画像不良などを回避することが期待できる。特に本変形例の加圧パッド56Bを用いた場合には、加圧パッド56を用いた場合よりも、位置P3におけるニップ圧をより低く抑えることができる。押圧面56Tに、第2の部分56T2と第3の部分56T3との段差D2が設けられているため、定着パッド51および加圧パッド56に起因する圧力Bが支配的である位置P2から位置P3に至る途中の位置P5において、その圧力Bが少し低下するからである。
<4.第2の実施の形態>
[定着装置205の構成]
次に、図25A〜図29を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る定着装置205の詳細な構成について説明する。定着装置205は、上記第1の実施の形態に係る定着装置105の代わりに、図1Aに示した画像形成装置1に適用することが可能である。
図25Aは、記録媒体の搬送方向の上流から眺めた定着装置205の外観を表す斜視図であり、図25Bは、定着装置205の断面図である。図26Aは、定着装置205の一構成要素である保持部材253(後出)を拡大して表す斜視図である。図26Bは、図26Aに示した保持部材253における、XXVIB−XXVIB線に沿った矢視方向の断面図である。図27は、定着装置205の他の一構成要素である加圧部材254を拡大して表す斜視図である。図28は、定着装置205のニップ部NP近傍を拡大して表す断面図である。図29は、定着装置205におけるヒータ255の拡大断面図である。
定着装置205は、例えば基部250と、定着ベルト251と、加圧ローラ252と、保持部材253と、加圧部材254と、ヒータ255と、フランジ256(256L,256R)と、レバー部材257と、付勢部材258とを有する。保持部材253と加圧部材254との間には潤滑剤GR(25B参照)が保持されるようになっている。潤滑剤GRは、例えばゲル状のグリスであり、それが付着した部材の表面に薄い油膜を形成することで部材間の摩擦力を低減し、摺動性を向上させるように機能するものである。
定着ベルト251は、内周面511および外周面512を有する管状をなす無端の弾性ベルトであり、例えばポリイミド樹脂などの樹脂材料からなる無端の弾性ベルト、またはステンレス鋼などの金属基材上にシリコーンゴムなどが形成されてなるものである。定着ベルト251は、幅方向における両端に設けられた1対のフランジ256L,256Rやヒータ55などによって張設(張架)され、軸251J(図25A,図25B)の周囲を図25B中の矢印R251の方向へ循環回転(図25Bでは右回転)可能に設けられている。より詳細には、定着ベルト251は、その幅方向の両端においてレバー部材257に固定された1対のフランジ256L,256Rにより回転自在に支持されている。定着ベルト251の外周面512は、Y軸方向において対向する加圧ローラ252と当接するように付勢部材258により付勢され、XZ平面に広がるニップ部NPを形成する(図25B)。定着ベルト251は、ニップ部NPにおける加圧ローラ252との摩擦力により、加圧ローラ252の回転に従動するように矢印R251の方向へ回転する。この例では、ニップ部NPの近傍において、定着ベルト251は+Z方向へ移動する。保持部材253、加圧部材254およびヒータ255などは、いずれも定着ベルト251によって取り囲まれた空間に配置されている。なお、定着ベルト251は、本発明の「第1の回転部材」に対応する一具体例である。
加圧ローラ252は、X軸方向に延在する円柱状または円筒状の物体であり、軸51Jに沿って伸びる軸252Jの周囲を矢印R252(図25B)の方向へ回転可能に設けられたものである。加圧ローラ252は、例えば、X軸方向に伸びる金属パイプなどの剛性材料からなるシャフト521と、そのシャフト521を取り巻くように設けられた弾性層522とを有している。シャフト521は、その両端近傍において基部250により回転自在に支持されている。基部250は、例えば筐体100に固定されている。加圧ローラ252は、図25Bに示したように、定着ベルト251の外周面512と当接してニップ部NPを形成している。この例では、ニップ部NPの近傍において、加圧ローラ252は+Z方向へ移動する。ヒータ255は、定着ベルト251を挟んで加圧ローラ252と対向する位置に設けられている。なお、加圧ローラ252は、本発明の「第2の回転部材」に対応する一具体例である。
レバー部材257は、基端がシャフト257Pを中心として回動可能に基部250に取り付けられている。レバー部材257の先端部257Sと、基部250の先端部250Sとは、コイルばねなどの付勢部材258により、弾性的に連結されている。付勢部材258は、先端部257Sを先端部250Sへ近づけるように、すなわち図25B中の矢印Y258で示した方向に先端部257Sを付勢している。さらに、レバー部材257は、加圧部材254と当接することとなる当接部257Tを有している。
保持部材253は、図26Aに示したように幅方向(X軸方向)に延在する略直方体形状の物体であり、幅方向において例えば定着ベルト251と実質的に同じ寸法を有している。保持部材253は、1対のフランジ256L,256Rに固定されている。よって、保持部材253、1対のフランジ256L,256R、レバー部材257および定着ベルト251は、基部250に支持された加圧ローラ252に対し、一体に変位するようになっている。保持部材253は、図26Aに示したように、潤滑剤GRを保持する凹部である潤滑剤保持部分531と、外面532と、潤滑剤保持部分531から外面532に至る1以上の通路533とを含んでいる。潤滑剤保持部分531に保持された潤滑剤GRは、加圧部材254により加圧された場合に、この通路533を経て外面532へ移動するようになっている。また、通路533は、潤滑剤保持部分531に露出した第1端部T1と、外面532に露出した第2端部T2とを含んでいる。ここで、定着ベルト251の回転方向(矢印R251の方向)において、第2端部T2から外面532と加圧ローラ252との当接部(すなわちニップ部NP)までの回転角は180°未満であるとよい。すなわち、潤滑剤GRが吐出することとなる第2端部T2は、定着ベルト251の回転方向における、ニップ部NPの直前にあることが望ましい。保持部材253は、潤滑剤保持部分531の反対側に、ヒータ255を保持するヒータ保持部534をさらに有している。さらに、保持部材253の、外面532のうちの通路533の近傍には、塗布量調整部535が設けられている。この塗布量調整部535は通路533の第2端部T2とは連通しており、幅方向(X軸方向)に延在している。このため、通路533から外面532に流出した潤滑剤GRが幅方向に広がり、一時的に貯留されるようになっている。なお、通路533も幅方向に延在しているとよい。あるいは、通路533は、例えば幅方向において所定の間隔で離散的に複数設けられていてもよい。その場合、塗布量調整部535は、複数の通路533に対して共通に設けられているとよい。すなわち、複数の通路533の各第2端部T2と連通しているとよい。
加圧部材254は、図27に示したように幅方向に延在する略直方体形状の物体であり、幅方向において例えば定着ベルト251と実質的に同じ寸法を有している。加圧部材254は、保持部材253に対し、Y軸方向に沿って変位可能に設けられている。加圧部材254は、例えば、保持部材253の潤滑剤保持部分531に挿入され、潤滑剤保持部分531に保持された潤滑剤GRと当接してそれを加圧する加圧部分541と、潤滑剤保持部分531の周囲の壁部分に係止される係止部分542とを有している。さらに加圧部材254は、レバー部材257の当接部257Tと当接する裏面543を有している。裏面543がレバー部材257の当接部257Tと当接し、付勢部材258の付勢力により−Y方向へ付勢されることで、加圧部材254が保持部材253へ接近するように変位するようになっている。
保持部材253および加圧部材254を含む潤滑剤供給部は、定着ベルト251の内周面511とヒータ255との隙間に保持部材253から通路533を介して潤滑剤GRを供給するものである。
ヒータ255は、定着ベルト251を加熱する略直方体をなす平板部材であり、定着制御部790により制御される発熱体を含んでいる。発熱体は、例えば電流の供給により発熱する抵抗線などである。図28および図29に示したように、ヒータ255は定着ベルト251の内周面511と対峙して当接する押圧面255Tを含んでいる。押圧面255Tは、定着ベルト251を加圧ローラ252へ向けて押圧するものであり、本発明の「第1の押圧面」に対応する一具体例である。また、加圧部材254およびヒータ255が、本発明の「第1の押圧部材」に対応する一具体例である。また、図29に示したように、第1の部分255T1における、上流から下流へ向う搬送方向(図29ではZ軸方向)に沿った長さZ11は、搬送方向と直交する厚さ方向(Y軸方向)における第1の部分255T1と第2の部分255T2との差分(すなわち段差255D1の高さ)Y11よりも大きい(Z11>Y11)ことが望ましい。同様に、第3の部分255T3における、上流から下流へ向う搬送方向(図29ではZ軸方向)に沿った長さZ21は、搬送方向と直交する厚さ方向(Y軸方向)における第3の部分255T3と第2の部分255T2との差分(すなわち段差255D2の高さ)Y21よりも大きい(Z21>Y21)ことが望ましい。
押圧面255Tは、図29に示したように、上流から下流へ向けて第1の部分255T1と第2の部分255T2と第3の部分255T3とを順に含んでいる。詳細には、押圧面255Tは、自らの最上流に位置する第1の部分255T1と、第1の部分255T1の下流に位置すると共に加圧ローラ252に近づく方向へ第1の部分255T1よりも突出した第2の部分255T2と、第2の部分255T2の下流に位置すると共に加圧ローラ252から離れる方向へ第2の部分255T2よりも後退した第3の部分255T3とを含んでいる。このため、押圧面255Tには、第1の部分255T1と第2の部分255T2との段差255D1と、第2の部分255T2と第3の部分255T3との段差255D2とが存在する。
[作用・効果]
(A.定着装置205の動作)
定着装置205では、印刷制御部700の指示に基づき、定着制御部790の制御により、トナー像の記録媒体上への定着処理がなされる(図1A,図1B参照)。具体的には、定着制御部790の制御により、ヒータ255へ電流が供給されて定着ベルト251の加熱が行われる一方、定着モータ793が起動し加圧ローラ252の回転が開始される。加圧ローラ252の回転に伴い、ニップ部NPにおいて当接する定着ベルト251も従動して回転を開始する。定着ベルト251の回転が開始されると、第2端部T2からヒータ255と定着ベルト251の内周面511との隙間に押し出されていた潤滑剤GRは、内周面511に沿って周回方向へ移動し、例えば塗布量調整部535において集積されつつ幅方向へ広がる。定着ベルト251の回転がさらに継続されることにより、潤滑剤GRは、やがて内周面511の全体に亘ってほぼ均等の厚さで塗布される。その結果、潤滑剤GRが形成する薄い油膜の作用により、ヒータ255と定着ベルト251の内周面511との間に生じる摩擦力は低減される。よって、定着ベルト251のヒータ255に対する摺動性が向上し、定着ベルト251の回転が安定化する。
次に、図25A〜図29に加え、図30A〜図30Dを参照して、定着装置205におけるニップ部NPの、搬送方向に沿ったニップ圧の分布について説明する。図30Aは、ニップ部NPを通過する記録媒体に印加されるニップ圧の、記録媒体の搬送方向に沿った分布を表す特性図である。図30Aにおいて、横軸はニップ部NPの搬送方向(ここでは+Z方向)における位置を表し、縦軸は記録媒体に印加されるニップ圧の強さを表している。図30Aにおいて始点SPは記録媒体が進入を開始する位置、すなわちニップ部NPの最上流地点を表し、終点EPは記録媒体が排出される位置、すなわちニップ部NPの最下流地点を表している。始点SPから記録媒体に対しニップ圧の印加が開始され、終点EPにおいて記録媒体に対するニップ圧の印加が終了する。したがって、始点SPから終点EPまでの長さがニップ部NPの、搬送方向における長さである。
図30Aに示したように、定着装置205では、始点SPから下流へ向けて緩やかな放物線を描くようにニップ圧が上昇したのち終点EPに至るまで降下する。ここで図30Aに示したニップ圧は、ヒータ255および加圧ローラ252に起因する圧力AAと、定着ベルト251および加圧ローラ252に起因する圧力BBとの合成であると考えられる。そこで、図30Aに示したニップ圧を分解し、圧力AAのみの分布を図30Bに示し、圧力BBのみの分布を図30Cに示す。さらに、圧力AAの変化曲線と圧力BBの変化曲線とを重ね合わせたものを図30Dに示す。図30B〜図30Dにおいて矢印で示した位置PP1および位置PP2は、それぞれ、段差255D1および段差255D2の位置に相当する。
図30Bに示したように、始点SPから位置PP1に至るまでの区間における圧力AAは、位置PP1から位置PP2に至るまでの区間における圧力AAの変化を示す放物線の延長線(破線で示す)から少し低くなっている。これは、位置PP1から位置PP2に至るまでの区間に相当する第2の部分255T2よりも、その上流および下流にそれぞれ位置する第1の部分255T1および第3の部分255T3が加圧ローラ252から離れる方向に後退していることに起因するものである。一方、圧力BBは、図30Cに示したように、位置PP1から位置PP2に至るまでの区間において実質的に零を示しつつ、始点SPから位置PP1に至る区間、および位置PP2から終点EPに至る区間の双方において小さなピークを示す。これは、ヒータ255の押圧面255Tの、搬送方向における両端近傍において、主に定着ベルト251の剛性に起因する押圧力が加圧ローラ252に対しやや強く印加されているためと考えられる。
これに対し、例えば図31に示した参考例としてのヒータ1255のように、平坦な押圧面1255Tを用いた場合には、定着装置におけるニップ圧は、例えば図32A〜図32Dに示した分布を示すこととなる。図32Aは図30Aに対応するものであり、平坦な押圧面1255Tのヒータ1255を用いた場合の、ニップ部NPを通過する記録媒体に印加されるニップ圧の記録媒体の搬送方向に沿った分布を表す。この場合、ヒータ1255の押圧面1255Tの搬送方向における両端近傍、すなわち始点SPの直後、および終点EPの直前に相当する位置においてニップ圧のピークがそれぞれ見られる。図32Bは図30Bに対応するものであり、図32Aに示したニップ圧のうちの圧力AAのみの分布を表している。図32Cは図30Cに対応するものであり、図32Aに示したニップ圧のうちの圧力BBのみの分布を表している。図32Dは図30Dに対応するものであり、図32Bに示した圧力AAの変化曲線と図32Cに示した圧力BBの変化曲線とを重ね合わせたものである。
図30A〜30Dと図32A〜図32Dとの比較から、段差255D1,255D2を設けた押圧面255Tを採用することにより、始点SPから位置PP1に至る区間、および位置PP2から終点EPに至る区間におけるニップ圧の突出を緩和することができることがわかる。このため、本実施の形態の定着装置205を用いた場合には、始点SPから終点EPに至るまで、比較的変動の少ない、安定したニップ圧が得られる。よって、定着率の低下や画像不良などを回避することが期待できる。
(B.効果)
このように、定着装置205では、定着ベルト251を加圧ローラ252へ付勢するヒータ255の押圧面255Tに段差255D1,255D2を設けるようにした。このため、定着動作の初期段階におけるニップ圧が緩和される。記録媒体が定着装置205に進入した直後のニップ圧の上昇を抑制しているので、いわゆる画ずれの発生を十分に回避できる。さらに、ニップ部NPに対して記録媒体が突入した初期段階のニップ圧の上昇を緩和できるので、その直後のニップ圧の急激な低下をも緩和できる。そのような理由においても、本実施の形態の定着装置105は、画ずれの発生を回避するのに好適である。
また、本実施の形態の定着装置205では、加圧部材254が潤滑剤GRを加圧する第1の加圧方向と、ヒータ255および定着ベルト251が加圧ローラ252を加圧する第2の加圧方向とが、いずれも−Y方向であり、両者は実質的に一致している。このため、力を付与する構造物を共有化できるので、全体構成を簡素化でき、小型化、軽量化に適する。特に定着装置205では、付勢部材258の付勢力を利用して、潤滑剤GRに対する加圧部材254の加圧と、加圧ローラ252に対するヒータ255および定着ベルト251の加圧とが連動して一括して行われるようになっており、よりいっそうの構成の簡素化を実現している。
<5.その他の変形例>
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、カラー画像を形成する画像形成装置について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば黒色のトナー像のみを転写し、モノクロ画像を形成する画像形成装置であってもよい。また、上記実施の形態では、1次転写方式(直接転写方式)の画像形成装置について説明したが、本発明は2次転写方式にも適用されうる。
また、上記第1の実施の形態では、下方に位置する加圧パッドの押圧面のみに段差を設けるようにしたが、上方に位置する定着パッドの押圧面のみに段差を設けるようにしてもよい。あるいは、加圧パッドの押圧面および定着パッドの押圧面の双方に段差を設けるようにしてもよい。また、上記第1の実施の形態では、本発明の「第1の回転部材」に対応する一具体例として加圧ベルト44を例示し、本発明の「第2の回転部材」に対応する一具体例として定着ベルト43を例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、例えば定着ベルト43が本発明の「第1の回転部材」に対応する一具体例であり、加圧ベルト44が本発明の「第2の回転部材」に対応する一具体例である場合をも含む概念である。
また、上記第1の実施の形態では、定着装置105における動作モードとして、通常印刷モード(通常圧モード)、特殊印刷モード(減圧モード)、および待機モード(離間モード)の3つを例示したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば減圧モードにおける圧接力をさらに細分化してもよい。例えば定着ローラ19と加圧ローラ20とを当接させつつ、定着パッド51と加圧パッド56とを離間させるモードなどを追加するようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、露光装置として発光ダイオードを光源とするLEDヘッドを用いるようにしたが、例えばレーザ素子等を光源とした露光装置を用いてもよい。
さらに、上記実施の形態等では、本発明における「画像形成装置」の一具体例として、印刷機能を有する画像形成装置について説明したが、これには限られない。すなわち、そのような印刷機能に加え、例えば、スキャン機能やファックス機能を有する複合機として機能する画像形成装置においても、本発明を適用することが可能である。
1…画像形成装置、101…給紙部、102…媒体搬送部、103…画像形成部、104…転写部、105,205…定着装置、106…排出部、2K,2Y,2M,2C…画像形成ユニット、3K,3Y,3M,3C…LEDヘッド、4K,4Y,4M,4C…感光体ドラム、5K,5Y,5M,5C…帯電ローラ、6K,6Y,6M,6C…現像ローラ、7K,7Y,7M,7C…トナータンク、8K,8Y,8M,8C…現像ブレード、9K,9Y,9M,9C…トナー供給用スポンジローラ、10K,10Y,10M,10C…転写ローラ、11…給紙ローラ、12,13…位置センサ、14,15…搬送ローラ、16…従動ローラ、17…駆動ローラ、18…搬送ベルト、20…加圧ローラ、24…用紙カセット、26K,26Y,26M,26C…感光体ブレード、45…上部ユニット、46…中間ユニット、47…下部ユニット、41…定着ユニット、43…定着ベルト、19…定着ローラ、48I,48U…ガイドローラ、49…ガイド部材、50F,50B…ヒータ、51…定着パッド、52…反射板、42…加圧ユニット、44…加圧ベルト、56…加圧パッド、D1,D2…段差、56T…押圧面、56L,56R…突起部、65…中間シャーシ、72L,72R…回転軸部、75L,75R…係止部、91L,91R…第1スリット、92L,92R…第2スリット、86…下部シャーシ、87…第1カムシャフト、89…第2カムシャフト、L1,R1…第1カム、L2,R2…第2カム、LG1,RG1…第1カムギヤ、LG2,RG2…第2カムギヤ、AL1,AL2,AR1,AR2…カム面、BL1,BL2,BR1,BR2…カム面、CL1,CL2,CR1,CR2…カム面、73L,73R…ストッパ、74L,74R…第1の付勢部材、78L,78R…第2の付勢部材、700…印刷制御部、701…操作部、702…センサ群、710…I/F制御部、720…受信メモリ、730…画像データ編集メモリ、740…帯電電圧制御部、750…ヘッド駆動制御部、760…現像電圧制御部、770…転写電圧制御部、780…画像形成駆動制御部、790…定着制御部、800…搬送ベルト駆動制御部、810…給紙・搬送駆動制御部、250…基部、251…定着ベルト、511…内周面、512…外周面、251J…軸、252…加圧ローラ、253…保持部材、531…潤滑剤保持部分、532…外面、533…通路、534…ヒータ保持部、535…塗布量調整部、254…加圧部材、255…ヒータ、256…フランジ、257…レバー部材、258…付勢部材。

Claims (10)

  1. 可撓性を有する第1の回転部材と、
    前記第1の回転部材との間に媒体を挟持しつつ前記第1の回転部材と協働して前記媒体を媒体搬送方向の上流から下流へ搬送するように回転可能に設けられた第2の回転部材と、
    前記第1の回転部材を挟んで前記第2の回転部材と対峙しつつ、前記第1の回転部材を前記第2の回転部材へ向けて押圧する第1の押圧面を有する第1の押圧部材と
    を備え、
    前記第1の押圧面は、前記第2の回転部材に対する前記第1の回転部材の押圧力を減退させる圧力減退部を前記媒体搬送方向の最上流に有する
    定着装置。
  2. 前記圧力減退部は、第1の部分と、前記第1の部分の下流に位置すると共に前記第1の部分との段差を形成するように前記第2の回転部材に近づく方向へ前記第1の部分よりも突出した第2の部分とを有する
    請求項1記載の定着装置。
  3. 前記第1の押圧部材は、前記第1の部分と前記第2の部分とを繋ぐ傾斜面を有する
    請求項2に記載の定着装置。
  4. 前記第1の押圧部材は、前記第2の部分の下流に位置すると共に前記第2の部分よりも前記第2の回転部材から離れた第3の部分をさらに有する
    請求項2または請求項3に記載の定着装置。
  5. 前記第1の部分における、上流から下流へ向う搬送方向に沿った長さは、前記搬送方向と直交する厚さ方向における前記第1の部分と前記第2の部分との差分よりも大きい
    請求項2から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記第2の回転部材を挟んで前記第1の回転部材と対峙しつつ、前記第2の回転部材を前記第1の回転部材へ向けて押圧する第2の押圧部材をさらに有し、
    前記第2の回転部材は可撓性を有する
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の定着装置。
  7. 前記第1の回転部材および前記第2の回転部材は金属ベルトである
    請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の定着装置。
  8. 前記第1の押圧部材は、剛性部材と、前記剛性部材に設けられた弾性層とを有する
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の定着装置。
  9. 前記媒体は、前記第2の回転部材と対向すると共に現像剤像が形成された面を有する
    請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の定着装置。
  10. 請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の定着装置を備えた画像形成装置。
JP2017015579A 2017-01-31 2017-01-31 定着装置および画像形成装置 Active JP6868407B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017015579A JP6868407B2 (ja) 2017-01-31 2017-01-31 定着装置および画像形成装置
US15/874,599 US10394170B2 (en) 2017-01-31 2018-01-18 Fuser device and image forming apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017015579A JP6868407B2 (ja) 2017-01-31 2017-01-31 定着装置および画像形成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018124386A true JP2018124386A (ja) 2018-08-09
JP6868407B2 JP6868407B2 (ja) 2021-05-12

Family

ID=62980471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017015579A Active JP6868407B2 (ja) 2017-01-31 2017-01-31 定着装置および画像形成装置

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10394170B2 (ja)
JP (1) JP6868407B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020098223A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 株式会社沖データ 定着装置および画像形成装置
JP2020181159A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 株式会社沖データ 定着装置および画像形成装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6897293B2 (ja) * 2017-05-11 2021-06-30 株式会社リコー 定着装置、及び、画像形成装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004286929A (ja) 2003-03-20 2004-10-14 Minolta Co Ltd ベルト定着装置
JP5359790B2 (ja) * 2009-10-30 2013-12-04 ブラザー工業株式会社 定着装置
JP2011170229A (ja) * 2010-02-22 2011-09-01 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電荷像現像用トナー、及び、トナーの製造方法
JP5860840B2 (ja) 2013-06-13 2016-02-16 株式会社沖データ 定着装置及び画像形成装置
JP6270106B2 (ja) * 2013-09-30 2018-01-31 ブラザー工業株式会社 定着装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020098223A (ja) * 2018-12-17 2020-06-25 株式会社沖データ 定着装置および画像形成装置
JP7099298B2 (ja) 2018-12-17 2022-07-12 沖電気工業株式会社 定着装置および画像形成装置
JP2020181159A (ja) * 2019-04-26 2020-11-05 株式会社沖データ 定着装置および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
US10394170B2 (en) 2019-08-27
JP6868407B2 (ja) 2021-05-12
US20180217542A1 (en) 2018-08-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9002252B2 (en) Image forming apparatus
US9869952B2 (en) Fixing device and image forming apparatus including a friction reducer including a lubricant
JP6660272B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
US10038800B2 (en) Image forming apparatus including an electronics container designed to permit an overall efficient structure
US20100239337A1 (en) Fixing device and image forming apparatus incorporating same
US20130108308A1 (en) Image forming apparatus with natural ventilator
JP2018124386A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2010231110A (ja) 片寄補正装置、中間転写装置、転写装置および画像形成装置
JP5674711B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
CN106292232B (zh) 定影装置、图像形成装置
JP5812963B2 (ja) 定着装置及び画像形成装置
JP6680250B2 (ja) 画像形成装置
JP6055724B2 (ja) 画像形成ユニットおよび画像形成装置
JP2010231112A (ja) 片寄補正装置、中間転写装置、転写装置および画像形成装置
JP2018087908A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2012008514A (ja) 画像記録装置
JP2020140098A (ja) 定着装置、画像形成装置
EP3731025B1 (en) Fixing device and image forming apparatus
JP6003597B2 (ja) 用紙搬送装置及び画像形成装置
JP5380344B2 (ja) 画像形成装置
JP6988299B2 (ja) 定着装置および画像形成装置
JP4449554B2 (ja) 画像形成装置
JP2021071639A (ja) 定着装置および画像形成装置
JP2020140100A (ja) 定着装置、画像形成装置
JP2020140097A (ja) 定着装置、画像形成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190614

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200311

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200513

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201013

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201214

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210412

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6868407

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350